JP2015527596A - グリシドール官能化陰イオン交換固定相 - Google Patents

グリシドール官能化陰イオン交換固定相 Download PDF

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Abstract

ヒドロキシド型の第4級中心に対してベータ位にあるヒドロキシル含有部分を含有する陰イオン交換材料をグリシドールによって処理することで、陰イオン交換材料の選択性を実質的に変更する。さらに、交互の順序で、最初に、陰イオン交換材料をヒドロキシド型にするためのヒドロキシド含有溶液の連続処理、続いて、グリシドールによる処理によって、選択性の容易な操作を可能にする予想できる様式で次第に選択性が変化する。硫酸イオンおよび炭酸イオンの溶離の順番を逆転させる能力は、この化学で達成可能な選択性に独特である。他の全ての既知のシステムでは、炭酸イオンは硫酸イオンより前に溶離して、硫酸イオンを定量する能力が損なわれることがある。グリシドール処理によって、炭酸イオンは硫酸イオンの後に移動することができ、このことは、硫酸イオンより有意に多くの炭酸イオンを含有する試料の干渉の問題を排除する。この変性は、ヒドロキシド溶離剤システムで動作されるカラム、ならびに炭酸イオン溶離剤システムで動作されるカラムのために有用である。【選択図】 図4

Description

イオンクロマトグラフィーはイオンの分析のための周知の技術であり、これは、典型的に、電解質を含有する溶離剤を使用するクロマトグラフィー分離段階、溶離剤抑制段階、およびその次に行なわれる典型的に電気的伝導度検出器による検出を含む。クロマトグラフィー分離段階においては、注入された試料のイオンを、溶離剤として電解質を用いて分離管を通じて溶離する。抑制段階においては、電解質の電気的伝導度を抑制するが、分離されたイオンの電気的伝導度を抑制せず、このイオンの電気的伝導度を導電性セルによって測定する。この技術は、米国特許第3,897,213号明細書、同第3,920,397号明細書、同第3,925,019号明細書および同第3,926,559号明細書に詳細に記載されている。
イオンクロマトグラフィーの多くの用途の中でも、イオンクロマトグラフィーの有意な用途は、水、例えば、表層水および井戸水を分析することにある。世界的に、人間が消費するために適切であるものとして水を認可するために、地方自治体の設備でイオンクロマトグラフィーが使用される。水のイオン含有量は、供給源、貯蔵および取り扱い条件次第で有意に異なる。高濃度の塩化物イオン、硫酸イオンおよび重炭酸イオンなどのマトリックスイオンを含有する試料では、微量の臭素酸イオンまたは亜塩素酸イオンまたは過塩素酸イオンなどのイオンを検出することは難しい。
水のイオン分析のための方法は、直接注入および分析、または直接注入分析の前に試料を前処理する工程を含む。直接注入が好ましいが、この方法の用途は、現在利用可能な固定相の限られた容量のために、高マトリックス含有量を有するいくつかの試料に制限される。別のアプローチは、分析の前のハートカッティング(heart cutting)またはマトリックスイオンを除去するいくつかの手段とともに、試料中のイオンを予め濃縮することである。ハートカッティング方法は、マトリックスイオンが第1の次元で分離されるか、または除去されて、関心のイオンの分析を可能にする二次元法である。またマトリックスイオンは、1種または複数種の前処理カートリッジによる試料の前処理を使用して除去される。例えば、バリウム型陽イオン交換樹脂をベースとするカートリッジは、試料マトリックスから硫酸イオンを除去するために使用される。上記で検討される方法は、複数のバルブ構造、複雑な配管を有する多段階プロセスであるか、または労働集約的である。したがって、マトリックスイオンを含有する試料のための分析プロトコルを単純化することが望ましい。独特の向上した容量構造を有するイオン交換相は分析を促進する。
既存の固定相のいくつかの制限に対処するために、新規の相およびこの相を製造する方法が最近導入された(米国特許第7,291,395号明細書)。この方法および相は、イオン交換相の担体上で親水性多分岐構造を発達させるアミンエポキシドをベースとする化学に依存する。この種類の構造は、従来技術の相の相互侵入ポリマーの制限を有さず、優れた効率を示す。しかしながら、これらの相の容量は、高マトリックスイオン濃度を有する試料の直接注入を促進するために向上させることができる。
イオン交換相は、特にマトリックスイオン以上の関心の種の高解像度、および固定相をオーバーロードすることなく高マトリックスイオン濃度を取り扱う能力を提供しなければならない。またこれらの相は、マトリックスイオン以外のイオンの微量濃度での計量も可能であるべきであり、関心の種の分離を促進するために、独特の選択性を有さなければならない。さらにまた、望ましいイオン交換材料は、マトリックスイオンを結合することに抵抗があり、これらのイオンが固定相と相互作用して、この相の利用可能な容量を低下させることを防止する。本発明は、そのような高い容量固定相、ならびにそれらの製造および使用方法を提供する。
本発明は、クロマトグラフィー、例えば、イオンクロマトグラフィーのための新規デザインを固定相に提供する。本発明の例示的な固定相は、イオンクロマトグラフィーにおいて炭酸イオンより前に硫酸イオンを溶離する驚くべき特性を示す陰イオン交換材料である。他の全ての既知のシステムにおいては、炭酸イオンは硫酸イオンより前に溶離し、このことによって硫酸イオンの量を定量する能力は損なわれる。
本発明の例示的な陰イオン交換固定相は、グリシドールと固定相の1種または複数種のヒドロキシド部分との反応から誘導される1種または複数種の部分を含む。この新規固定相の独特の構造は、グリシドールとヒドロキシ部分との反応から誘導されるエーテル部分およびジオール部分を含む。例示的な実施形態において、ヒドロキシ部分は、第4級アミン部分に対してベータ位またはガンマ位にある。様々な実施形態において、第4級アミンは陰イオン交換材料の固体担体上にあり、そして、都合よく、本発明の固定相は、商業的に入手可能であるか、または他の既知の陰イオン交換材料上で、迅速に、かつ再現可能に組み立てることができる。
グリシドールは、追加的な遊離ヒドロキシル基を有するエポキシ官能基を含有するグリセロールのエポキシド型である。本発明の様々な実施形態の固定相は、グリシドールの反応から誘導された1種または複数種の部分によって官能化され、そしてそれは、固定相のベースとなる陰イオン交換材料の選択性を実質的に変更することが見出された。
例示的な実施形態において、本発明は、次式:
Figure 2015527596
(式中、R1は、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから選択される)を有するグリシドール誘導エーテルを含んでなる、それに共有結合した陰イオン交換部分を有する固体支持体を含んでなる、陰イオン交換クロマトグラフィー媒体を提供する。記号R2およびR3は、H、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから独立して選択される基を表す。基R10、R11およびR12は、独立して、H、置換または未置換アルキル、置換または未置換ヘテロアルキル、置換または未置換アリール、置換または未置換ヘテロアリールおよび置換または未置換ヘテロシクロアリールから選択される部員である。X-は、有機または無機陰イオンである。例示的な実施形態において、R10、R11およびR12の1つ、2つまたは全ては、固体支持体への共有結合を含んでなる。
また本発明に従って、グリシドールと固体支持体上の1種または複数種のヒドロキシ部分との反応によって本発明の固定相を調製する方法も提供される。いくつかの実施形態において、固定相は、グリシドールと固体支持体上のヒドロキシ部分との繰り返し反応によって調製されて、固体支持体に結合したグリシドール誘導エーテルおよびジオール部分の連続的な発生が導かれる。
また本発明に従って、本発明の陰イオン交換媒体を含有するクロマトグラフィーデバイス、例えば、カラム、ならびにクロマトグラフィー分離を実行するために媒体およびそのようなデバイスを使用する方法も提供される。様々な実施形態において、分離はイオンクロマトグラフィーである。
例示的な実施形態において、本発明は、本発明の固定相を含有する分離デバイスを含むクロマトグラフィーシステムを提供する。このシステムは、クロマトグラフィー分離、例えば、イオンクロマトグラフィー分離を実行する際に有用なさらなる構成要素を任意選択で含む。
本発明の他の対象、利点および態様は、以下の詳細説明に提供される。
図1は、グリシドールと第3級アミンとの例示的な反応を示す。 図2は、例示的な固体支持体、AS20のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 図3は、例示的な固体支持体、AS20のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。図3で評価された同AS20カラムは、炭酸イオン、硫酸イオンおよび亜硫酸イオンでも試験した。グリシドール処置によって、下のクロマトグラムで示されるこれらの種の予想外の、これまで報告されなかった選択性が得られた。他の全ての既知の陰イオン交換材料と違って、このカラムでは、炭酸イオンおよび硫酸イオンの共溶離、ならびに亜硫酸イオンからの硫酸イオンの優れた分解が示され、これら2種の陰イオン種は、従来の陰イオン交換材料で通常観察される順番とは逆に溶離する。 図4は、第4級アミン部位に対してベータ位のヒドロキシル部分のグリシドール官能化の代表的な例を示す。 図5は、例示的な固体支持体、AS19のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。固体支持体のカラムは、3回の反応(反応1〜3)を通して60℃で水中20%グリシドールによって連続的に処理された。 図6は、例示的な固体支持体、AS19のクロマトグラフィー特性に及ぼす効果を示す。固体支持体のカラムは、6回の反応(反応1〜6)を通して60℃で水中10%グリシドールによって連続的に処理された。 図7は、60℃で水中10%グリシドールによる6回の反応サイクルを通して連続的に処理された例示的な固体支持体、AS19のクロマトグラフィー特性および背圧に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 図8は、3回の反応サイクル(反応1〜3)を通して70℃で水中10%グリシドールによって処理された例示的な固体支持体、AS19のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 図9は、3回の連続反応サイクル(反応1〜3)後、70℃で水中10%グリシドールによって処理された塩基型の例示的な固体支持体、AS19のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 図10は、3回の連続反応サイクル(反応1〜3)を通して60℃で水中20%グリシドールによって処理された例示的な固体支持体、AS11のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 図11は、4回の連続反応サイクル(反応1〜4)を通して70℃で水中10%グリシドールによって処理された例示的な固体支持体、AS16のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 図12は、70℃で水中10%グリシドールによって処理された例示的な固体支持体、AS12Aのクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。この固体支持体は、トリエチルアミンで四級化されて、グリシドールと共有結合していないビニルベンジルクロライド−ジビニルベンゼンコポリマーの表面を有する。 図13は、3回の反応サイクル(反応1〜3)を通して70℃で水中10%グリシドールによって処理された例示的な固体支持体、AS15のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 図14は、3回の連続反応サイクル(反応1〜3)を通して70℃で水中10%グリシドールによって処理された例示的な固体支持体、AS15のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 図15は、3回の連続反応サイクル(反応1〜3)を通して70℃で水中10%グリシドールによって処理された例示的な固体支持体、AS17Cのクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 図16は、N−メチルグルカミン縮合合成に基づく例示的な固体支持体のクロマトグラフィ−特性に及ぼす繰り返し重合工程の効果を示す。 図17は、3回の反応サイクル(反応1〜3)後の図16の例示的な固体支持体のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。 グリシドール処置後のプロトタイプN−メチルグルカミンカラム。この図は、3回の反応サイクル(反応1〜3)の後の図17に記載の同立体障害相によるグリシドール反応の効果を調査する。 図19は、図17および図18による例示的な固体支持体のクロマトグラフィー特性に及ぼすグリシドール処置の効果を示す。この図は、を図17および図18に示されるカラムによる最適化された溶離剤システムを例示する。 図20は、実際の飲料水試料による図17〜19に記載されるカラムによって実施されたクロマトグラムである。 図21は、本発明の例示的なグリシジル誘導体化N−メチルグルカミン固定相を示す。
I.序論
本発明は、イオンクロマトグラフィーと固相抽出(SPE)などの様々なクロマトグラフィー用途のための固定相として有用である、独特のクロマトグラフィー特性を有する固定相を提供する。ある種の実施形態において、本発明の固定相は、同一クロマトグラフィー材料の範囲内で特徴的な陰イオン交換能力、陽イオン交換機能または両方を有する。
II.定義
置換基が、左から右に記載されるそれらの従来の化学式によって特定化される場合、それらは、右から左に構造を記載することから得られる化学的に同一の置換基を同時に包含し、例えば、−CH2O−は、−OCH2−と記載されることも意図される。
用語「アルキル」は、単独で、または別の置換基の一部として、特に明記されない限り、直鎖もしくは分枝鎖または環式炭化水素基、あるいはそれらの組み合わせを意味し、これは、完全飽和、一価または多価不飽和であってよく、そして二価および多価基を含むことができ、示される炭素原子数を有する(すなわち、C1〜C10は、1〜10個の炭素を意味する)。飽和炭化水素基の例には、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル(例えば、−CH2−CH2−CH3、−CH2−CH2−CH2−)、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、シクロヘキシル、(シクロヘキシル)メチル、シクロプロピルメチル、例えば、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルの相同物および異性体などの群が含まれる。不飽和アルキル基は、または複数の二重結合または三重結合を有しているものである。不飽和アルキル基の例には、限定されないが、ビニル、2−プロペニル、クロチル、2−イソペンテニル、2−(ブタジエニル)、2,4−ペンタジエニル、3−(1,4−ペンタジエニル)、エチニル、1−および3−プロピニル、3−ブチニル、ならびに高次相同物および異性体が含まれる。用語「アルキル」は、特に明記されない限り、「ヘテロアルキル」などの以下により詳細に定義されるアルキルのそれらの誘導体も含むことを意味する。炭化水素基に限定されるアルキル基は、「ホモアルキル」と記載される。用語「アルキル」は、「アルキレン」または「アルキルジイル」、ならびにアルキリデンを意味することもでき、それらの場合、アルキル基は二価の基である。
用語「アルキレン」または「アルキルジイル」は、単独で、または別の置換基の一部として、限定されないが、−CH2CH2CH2−(プロピレンまたはプロパン−1,3−ジイル)によって例証されるアルキル基から誘導される二価の基を意味し、そして「ヘテロアルキレン」として以下に記載される器をさらに含む。典型的に、アルキル(またはアルキレン)基は、1〜約30個の炭素原子、好ましくは1〜約25個の炭素原子、より好ましくは1〜約20個の炭素原子、さらにより好ましくは1〜約15個の炭素原子、そして最も好ましくは1〜約10個の炭素原子を有する。「低級アルキル」、「低級アルキレン」または「低級アルキルジイル」は、一般的に約10個以下の炭素原子、約8個以下の炭素原子、約6個以下の炭素原子または約4個以下の炭素原子を有する、より短鎖のアルキル、アルキレンまたはアルキルジイル基である。
用語「アルコキシ」、「アルキルアミノ」および「アルキルチオ」(またはチオアルコキシ)は、それらの従来の意味で使用され、そして、それぞれ、酸素原子、アミノ基または硫黄原子を通して分子の残基に結合したそれらのアルキル基を指す。
用語「ヘテロアルキル」は、単独で、または別の用語と組み合わせて、特に明記されない限り、記載された数の炭素原子、ならびにO、N、Si、SおよびBからなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子からなる安定性のある直鎖もしくは分枝鎖、または環式炭化水素基、あるいはそれらの組み合わせを意味し、かつ窒素および硫黄原子は任意選択で酸化されてもよく、そして窒素ヘテロ原子は任意選択で四級化されてもよい。ヘテロ原子O、N、B、SおよびSiは、ヘテロアルキル基のいずれかの内部の位置、またはアルキル基が分子の残基に結合する位置で配置されてもよい。例としては、限定されないが、−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−S−CH2−CH3、−CH2−CH2、−S(O)−CH3、−CH2−CH2−S(O)2−CH3、−CH=CH−O−CH3、−Si(CH33、−CH2−CH=N−OCH3および−CH=CH−N(CH3)−CH3が含まれる。2個までのヘテロ原子は連続的でもよく、例えば、−CH2−NH−OCH3および−CH2−O−Si(CH33などである。同様に、用語「ヘテロアルキレン」は、単独で、または別の置換基の一部として、限定されないが、−CH2−CH2−S−CH2−CH2−および−CH2−S−CH2−CH2−NH−CH2−によって例証されるヘテロアルキルから誘導される二価の基を意味する。ヘテロアルキレン基に関して、ヘテロ原子は、鎖末端の片方または両方を占有することもできる(例えば、アルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノなど)。またさらに、アルキレンおよびヘテロアルキレン結合基に関して、結合基の配向は、結合基の式が記載される方向によって示されない。例えば、式−CO2R’は、−C(O)OR’および−OC(O)R’の両方を表す。
用語「シクロアルキル」および「ヘテロシクロアルキル」は、単独で、または他の用語と組み合わせて、特に明記されない限り、それぞれ、「アルキル」および「ヘテロアルキル」の環式を表す。追加的に、ヘテロシクロアルキルに関して、ヘテロ原子は、複素環が分子の残基に結合する位置を占有することができる。シクロアルキルの例には、限定されないが、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、シクロヘプチルなどが含まれる。ヘテロシクロアルキルの例には、限定されないが、1−(1,2,5,6−テトラヒドロピリジル)、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−モルホリニル、3−モルホリニル、テトラヒドロフラン2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロチエン−2−イル、テトラヒドロチエン−3−イル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニルなどが含まれる。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、単独で、または別の置換基の一部として、特に明記されない限り、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味する。追加的に、「ハロアルキル」などの用語は、モノハロアルキルおよびポリハロアルキルを含むことを意味する。例えば、用語「ハロ(C1〜C4)アルキル」は、限定されないが、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、4−クロロブチル、3−ブロモプロピルなどを含むことを意味する。
用語「アリール」」は、特に明記されない限り、単環、あるいは一緒に縮合するか、または共有結合した多環(好ましくは1〜3個の環)であることができる多価不飽和、芳香族、置換基を意味する。用語「ヘテロアリール」は、N、O、S、SiおよびBから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有し、窒素および硫黄原子は任意選択で酸化されて、窒素原子は任意選択で四級化されるアリール基(または環)を指す。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子を通して分子の残基に結合することができる。アリールおよびヘテロアリール基の非限定的な例には、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−ビフェニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−ピラゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、ピラジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−フェニル−4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ベンゾチアゾリル、プリニル、2−ベンズイミダゾリル、5−インドリル、1−イソキノリル、5−イソキノリル、2−キノクサリニル、5−キノクサリニル、3−キノリルおよび6−キノリルが含まれる。上記アリールおよびヘテロアリール環系の各々のための置換基は、以下に記載する容認できる置換基の群から選択される。
簡潔さのために、用語「アリール」は、他の用語(例えば、アリールオキシ、アリールチオキシ、アリールアルキル)と組み合わせて使用される場合、上記に定義されるようなアリールおよびヘテロアリール環の両方を含む。したがって、用語「アリールアルキル」は、アリール基がアルキル基に結合したそれらの基(例えば、ベンジル、フェネチル、ピリジルメチルなど)を含むことを意味し、炭素原子(例えば、メチレン基)が、例えば、酸素原子(例えば、フェノキシメチル、2−ピリジルオキシメチル、3−(1−ナフチルオキシ)プロピルなど)によって置換されているそれらのアルキル基を含む。
上記用語の各々(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」および「ヘテロアリール」)は、示された基の置換および未置換型を含むことを意味する。各種類の基の好ましい置換基は以下に提供される。
アルキルおよびヘテロアルキル基のための置換基(アルキレン、アルケニル、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニルおよびヘテロシクロアルケニルとしばしば呼ばれるそれらの群を含む)は、「アルキル基置換基」と一般的に呼ばれ、そして、それらは、限定されないが、ゼロから(2m’+1)(m’は、そのような基の炭素原子の全数である)の範囲の数で、置換または未置換アリール、置換または未置換ヘテロアリール、置換または未置換ヘテロシクロアルキル、−OR’、=O、=NR’、=N−OR’、−NR’R’’、−SR’、−ハロゲン、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−CO2R’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NR’’C(O)2R’、−NR−C(NR’R’’R’’’)=NR’’’’、−NR−C(NR’R’’)=NR’’’、−S(O)R’、−S(O)2R’、−OS(O)2R’、−S(O)2NR’R’’、−NRSO2R’、−CNおよび−NO2から選択される様々な群の1種または複数種であることができる。R’、R’’、R’’’およびR’’’’は、各々、好ましくは独立して、水素、置換または未置換ヘテロアルキル、置換または未置換アリール、例えば、1〜3個のハロゲンで置換されたアリール、置換または未置換アルキル、アルコキシまたはチオアルコキシ基またはアリールアルキル基を指す。本発明の化合物が2個以上のR基を含む場合、例えば、各R基は独立して選択され、各R’、R’’、R’’’およびR’’’’基も、これらの基の2個以上が存在する場合、同様である。R’およびR’’が同一窒素原子に結合する場合、それらは窒素原子と組み合わせて、5員、6員または7員環を形成する。例えば、−NR’R’’は、限定されないが、1−ピロリジニルおよび4−モルホリニルを含むことを意味する。置換基の上記の説明から、当業者は、用語「アルキル」は、ハロアルキル(例えば、−CF3および−CH2CF3)ならびにアシル(例えば、−C(O)CH3、−C(O)CF3、−C(O)CH2OCH3など)などの水素基以外の基に結合する炭素原子を含む基を含むことを意味することを理解するであろう。
アルキル基に関して記載された置換基と同様に、アリールおよびヘテロアリール基に関する置換基は、「アリール基置換基」と一般的に呼ばれる。置換基は、例えば、ゼロから芳香環系上のオープン原子価の全数の範囲の数で、置換または未置換アルキル、置換または未置換アリール、置換または未置換ヘテロアリール、置換または未置換ヘテロシクロアルキル、−OR’、=O、=NR’、=N−OR’、−NR’R’’、−SR’、−ハロゲン、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−CO2R’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NR’’C(O)2R’、−NR−C(NR’R’’R’’’)=NR’’’’、−NR−C(NR’R’’)=NR’’’、−S(O)R’、−S(O)2R’、−S(O)2NR’R’’、−NRSO2R’、−CNおよび−NO2、−R’、−N3、−CH(Ph)2、フルオロ(C1〜C4)アルコキシおよびフルオロ(C1〜C4)アルキルから選択され、かつR’、R’’、R’’’およびR’’’’は、好ましくは独立して、水素、置換または未置換アルキル、置換または未置換ヘテロアルキル、置換または未置換アリールおよび置換または未置換ヘテロアリールである。本発明の化合物が2個以上のR基を含む場合、例えば、各R基は独立して選択され、各R’、R’’、R’’’およびR’’’’基も、これらの基の2個以上が存在する場合、同様である。
アリールまたはヘテロアリール環の隣接原子上の置換基の2個は、式−T−C(O)−(CRR’)q−U−(式中、TおよびUは、独立して、−NR−、−O−、−CRR’−または単結合であり、かつqは0〜3の整数である)の置換基によって任意選択で置き換えられてもよい。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接原子上の置換基の2個は、式−A−(CH2r−B−(式中、AおよびBは、独立して、−CRR’−、−O−、−NR−、−S−、−S(O)−、S(O)2−、−S(O)2NR’−または単結合であり、かつrは1〜4の整数である)の置換基によって任意選択で置き換えられてもよい。こうして形成された新しい環の単結合の1個は、二重結合に任意選択で置き換えられてもよい。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接原子上の置換基の2個は、式−(CRR’)s−X−(CR’’R’’’)d−(式中、sおよびdは、独立して、0〜3の整数であり、かつXは、−O−、−NR’−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−または−S(O)2NR’−である)の置換基によって任意選択で置き換えられてもよい。置換基R、R’、R’’およびR’’’は、好ましくは、水素または置換もしくは未置換(C1〜C6)アルキルから独立して選択される。
本明細書で使用される場合、用語「縮合環系」は、各環が、別の環と共通して少なくとも2個の原子を有する少なくとも2個の環を意味する。「縮合環系」は、芳香族ならびに非芳香環を含んでもよい。「縮合環系」の例は、ナフタレン、インドール、キノリン、クロメンなどである。
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロ原子」は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、ケイ素(Si)およびホウ素(B)を含む。
記号「R」は、置換または未置換アルキル、置換または未置換ヘテロアルキル、置換または未置換アリール、置換または未置換ヘテロアリール、および置換または未置換ヘテロシクロアルキル基から選択される置換基を表す一般的略語である。
用語「担体」および「支持体」または「固体支持体」は、交換可能に使用される。
本発明の化合物が相対的に塩基性または酸性の官能基を含有する場合、そのような化合物の塩は本発明の範囲に含まれる。塩は、そのような化合物の中性型を、そのまま、または適切な不活性溶媒中で十分な量の所望の酸または塩基に接触させることによって得ることができる。本発明の相対的酸性化合物のための塩の例は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノ、またはマグネシウム塩、あるいは同様の塩を含む。本発明の化合物が相対的塩基性官能基を含有する場合、そのような化合物の中性型を、そのまま、または適切な不活性溶媒中で十分な量の所望の酸に接触させることによって酸付加塩を得ることができる。酸付加塩の例には、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸(monohydrogencarbonic acid)、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素または亜リン酸(phosphorous acid)などの無機酸から誘導されたもの、ならびに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタン硫酸酸などの有機酸から誘導されたものが含まれる。また、アルジネート(arginate)などのアミノ酸の塩およびグルクロン酸またはガラクツロン酸などの有機酸なども含まれる(例えば、Bergeら,Journal of Pharmaceutical Science 1977,66:1−19を参照のこと)。本発明のある種の特定の化合物は、塩基性および酸性の量官能基を含有し、これによって、この化合物は、塩基または酸付加塩のいずれかに変換可能である。
化合物の中性型は、好ましくは、従来の方法で塩を塩基または酸に接触させて、親化合物を単離させることによって再生する。化合物の親型は、極性溶媒中の溶解性などのある種の物理的特性において様々な塩型とは異なるが、それ以外では、この塩は、本発明の目的に関しては化合物の親型と同等である。
用語「粒子の平均直径」および「粒径」、「平均粒径」、「中央粒径」またはそれらのいずれかの文法上の変形は、本発明の担体(固体支持体)の粒径を指す。粒径は典型的に製造業者によって提供される。粒径は、球状および不規則形状の粒子を含む、いずれの種類の粒子も指すことができる。
本明細書で使用される場合、「グリシドール」は、エポキシド部分およびヒドロキシル基部分を含む分子を指す総称語である。特定の例において、グリシドールは、2−(ヒドロキシメチル)オキシランを指す。
本明細書で使用される場合、「陰イオン交換クロマトグラフィー媒体」は、本発明の一種の「固定相」である。
III.固定相
本発明の固定相は、グリシドールと、担体上のヒドロキシル基部分との反応から誘導され、固定相の担体と接触し、少なくとも部分的にこれをコーティングする第1の層を含む。ヒドロキシル基は固定相の固体支持体上にあるか、またはそれはグリシドールとヒドロキシドとの反応から誘導される1層または複数層の層上にある。固体支持体上のアミン部分は、グリシドール−ヒドロキシル基反応からの反応生成物の第1の層を固定するために役に立つ。固体支持体は、結合のため、そして様々な実施形態において、グリシドールとヒドロキシ部分との直前の反応から得られる表面上でのグリシドールとヒドロキシル基との連続反応から誘導される分枝鎖構造の成長および結合の基礎として有用である。複数の成分(およびこれらの成分の反応の繰り返し)は、第1のポリマー層および多分岐構造を形成する際に有用であり、それによって、イオン容量、イオン選択性などの所望の特性を有するように設計することができる固定相が提供される。
例示的な実施形態において、本発明は、次式:
Figure 2015527596
(式中、R1は、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから選択される)を有するグリシドール誘導エーテルを含んでなる、それに結合した陰イオン交換部分を有する固体支持体を含んでなる、陰イオン交換クロマトグラフィー媒体を提供する。記号R2およびR3は、H、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから独立して選択される基を表す。基R10、R11およびR12は、独立して、H、置換または未置換アルキル、置換または未置換ヘテロアルキル、置換または未置換アリール、置換または未置換ヘテロアリールおよび置換または未置換ヘテロシクロアリールから選択される部員である。X-は、有機または無機陰イオンである。例示的な実施形態において、式Iによる固定相は、アミン官能化固体支持体とグリシドールとの反応によって形成される(「反応1」)。
式Iによる部分は、いずれかの都合のよい手段によって固体支持体に結合される。例示的な実施形態において、式Iによる部分は、イオンまたは共有結合によって固体支持体に結合される。様々な実施形態において、R10、R11およびR12の1つ、2つまたは全ては、固体支持体への共有結合を含んでなる。式Iがイオン結合によって固体支持体に結合される場合、X-は固体支持体を表すことができる。
例示的な実施形態において、固定相は、アミン官能化固体支持体とグリシドールとの反応によって形成される。アミンは、第1級、第2級または第3級アミンである。グリシドールはアミン、例えば、第3級アミンと反応し、窒素に対してベータおよびガンマ位にヒドロキシル基を有する第4級アミンを生成する。グリシドールからのヒドロキシル基は、イオン交換部位の親水性を改善して、ヒドロキシドの溶離力を増加させる。図1を参照のこと。
様々な実施形態において、本発明の固定相は、交互の順序(例えば、OH-、次いで、グリシドール)で、グリシドールによる固体支持体および成長する固定相の連続処置によって調製される。固定相のグリシドール誘導部分の連続層の蓄積は、次第に固定相のイオン選択性を変化させる。例示的な実施形態において、イオン選択性の変化は、固定相のイオン選択性の容易な操作を可能にする予想できる方法で生じる。硫酸イオンおよび炭酸イオンの溶離順序を逆転させる能力は、この化学で達成可能な選択性に独特である。他の全ての既知のシステムにおいては、炭酸イオンは硫酸イオンより前に溶離し、このことによって硫酸イオンを定量する能力は損なわれる。グリシドールをベースとする固定相で、炭酸イオンは、硫酸イオンの後に溶離することができ、このことは、硫酸イオンより有意に多い炭酸イオンを含有する試料の干渉の問題を排除する。このような変更は、ヒドロキシド溶離剤系で動作されるカラム、ならびに炭酸溶離剤系で動作されるカラムのために有用である。
したがって、例示的な実施形態において、本発明は、R2およびR3が、H、および
Figure 2015527596
から独立して選択され、R4およびR5が、独立して、H、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから選択される、式Iによる陰イオン交換材料を提供する。この固定相は、式Iによる固定相にグリシドールによる反応(反応2)を実施することによって製造することができる。
さらなる例示的な実施形態において、陰イオン交換材料は、R4およびR5が、H、および
Figure 2015527596
から独立して選択され、R6およびR7が、独立して、H、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから選択される、式IIの陰イオン交換材料である。この固定相は、式IIによる固定相にグリシドールによる反応(反応3)を実施することによって製造することができる。
様々な実施形態において、本発明は、式IIによるR6およびR7が、H、および
Figure 2015527596
から独立して選択される陰イオン交換材料を提供する。この固定相は、式IIIによる固定相にグリシドールによる反応(反応4)を実施することによって製造することができる。
当業者によって認識されるように、グリシドールとヒドロキシド部分の反応から誘導される部分の連続的生成を、より以前に生成したヒドロキシル基に添加する反復的なプロセスは、上記で明かにされる実施例によって限定されない。したがって、本発明の陰イオン交換媒体は、グリシドールとヒドロキシドとの直前の生成反応から、グリシドールとヒドロキシドとの反応によって形成されるグリシドール誘導部分の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10...n回の生成を含むことができる。様々な実施形態において、nは約15より多く、約20より多くまたは約25より多い。
様々な実施形態において、本発明の陰イオン交換固定相は、R10、R11およびR12の少なくとも1つが、N−メチルグルカミンから誘導される部分を含む上記で明らかにされた式を有する。例示的な実施形態において、固定相は、式V:
Figure 2015527596
(式中、R20、R21、R22、R23およびR24は、独立してHおよびグリシドール誘導エーテルから選択されるが、ただし、R20、R21、R22、R23およびR24の少なくとも1つは上記グリシドール誘導エーテルである)の部分を含んでなる。
例示的な実施形態において、式Vによる部分は、次式:
Figure 2015527596
(式中、アミン部分の窒素は任意選択で四級化される)を有する。
様々な実施形態において、式VおよびVIの部分は、ジエポキシドと第2級または第3級アミンとの反応によって形成されるリンカーを含む。例示的な実施形態において、第2級または第3級部分は、式Vおよび/またはVIの部分のアミン部分である。
本明細書に明かにされる実施形態において、次の部分:
Figure 2015527596
(式中、「R」基は、R4、R5、R6、R7、R20、R21、R22、R23およびR24に相当し、各々Hでもよい)は、任意選択で、式VII:
Figure 2015527596
(式中、R20およびR21は、独立して、H、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから選択され、かつzは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上ある)に相当する。zが1より大きい場合、各CR2021は独立して選択される。
例示的な実施形態において、(CR2021zはメチルであり、かつ式VIによる部分は、次式:
Figure 2015527596
を有する。
固体支持体
本発明の陰イオン交換固定相の担体または固体支持体は、多孔性および非多孔性固体を含むクロマトグラフィーのための固定相/充填材料として有用ないずれかの材料(例えば、粒子)であることができる。
例示的な担体には、架橋および非架橋ポリマーが含まれる。他の担体には、シリカをベースとする(例えば、酸化ケイ素)、チタンをベースとする(例えば、酸化チタン)、ゲルマニウムをベースとする(例えば、酸化ゲルマニウム)、ジルコニウムをベースとする(例えば、酸化ジルコニウム)およびアルミニウムをベースとする(例えば、酸化アルミニウム)、炭化された材料および金属が含まれる。
固体支持体は、いずれかの合成樹脂材料から形成されてもよい。例示的な合成ポリマーイオン交換樹脂には、ポリ(フェノール−ホルムアルデヒド)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリニトリル、アミン−エピクロルヒドリンコポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン上のスチレンのグラフトポリマー、ポリ(2−クロロメチル−1,3−ブタジエン)、ポリ(ビニル芳香族)樹脂、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレンまたはビニルピリジン、アクリル酸およびメタクリル酸の相当するエステル、ならびに同様の不飽和モノマー、窒素複素環式化合物を含有するモノビニリジン環を含むモノ−ビニリデンモノマーから誘導されるもの、ならびに上記の樹脂のいずれかのコポリマーが含まれる。追加的な例には、グリシジルアクリレートをベースとする、およびグリシジルメタクリレートをベースとする材料(例えば、2−グリシジルオキシエチルメタクリレート、ビニルベンジルグリシジルエーテル、2−(4−ビニルベンジルオキシ)エチルグリシジルエーテル)、ならびにビニルベンジルクロリド、ビニルベンジルアルコール、2−(4−ビニルベンジルオキシ)エタノール、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールおよびポリビニルホルムアミドから誘導されるものが含まれる。
上記の材料のいずれも、イオンまたはイオン化可能な(そして任意選択で逆相)官能性を組み込むモノマーと任意選択で共重合することができる。上記の材料のいずれも、イオンまたはイオン化可能であり、かつ任意選択で逆相官能性を組み込む適切な配位子によって任意選択で官能化され得る。
一実施形態において、支持体は、架橋ポリマーまたはコポリマーを含んでなる。例示的なコポリマーは、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマー(例えば、PS−DVB)である。一例において、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマーは、約0%〜約100重量%のジビニルベンゼンモノマーを含有する。別の例において、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマーは、約25%〜約80重量%のジビニルベンゼンモノマーを含有する。このコポリマーは、例えば、Ikadaら,Journal of Polymer Science,Vol.12,1829−1839(1974)の方法によって、またはMeitznerらへの米国特許第4,382,124号明細書に記載されるように調製することができる。
一例において、固体支持体は、シリカ、アルミナ、ジルコニアまたはチタニアポリマー樹脂ハイブリッド材料を含む。例示的なシリカ有機ハイブリッドは、開示内容が全ての目的に関して参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第6,528,167号明細書および米国特許出願公開第2006/0070937号明細書(米国特許出願第11/240,695号明細書)に記載されている。
一例において、本発明で有用な固体支持体は、周知の懸濁液重合技術によって形成される。本例において、粒子は、それらが接触する溶媒に不溶性であるモノマー混合物から典型的に誘導される。例示的な担体は、適切な乳化剤の存在下、適切な溶媒中でモノマーの懸濁液を加熱して、撹拌することによって形成される。あるいは、重合は、懸濁、バルクまたは溶液プロセスで実行されて、その後、機械的手段(例えば、ボールミル、ロッドミルなど)によって所望の径まで樹脂が粉砕されてもよい。
固体支持体は、微粒子(例えば、球状、本質的に球状;例えば、樹脂ビーズ)、チップ、クランチ、ブロック、モノリスなどを含むいずれの形であってもよい。担体が微粒子形状である場合、粒子(例えば、不規則形状またはビーズ形状、例えば、本質的に球状)は、中央粒径(すなわち直径)を有する。一例において、担体(例えば、球状シリカゲル)の中央粒径は、約0.1(例えば、シリカ微小球体)〜約10,000μm(ミクロン)である。一例において、担体の中央粒径は、約1〜約5000ミクロン、約1〜約1000ミクロン、約1〜約500ミクロン、約1〜約400ミクロン、約1〜約300ミクロン、約1〜約200ミクロンまたは約1〜約100ミクロンである。別の例において、担体の中央粒径は、約1〜約80ミクロン、約1〜約70ミクロン、約1〜約60ミクロン、約1〜約50ミクロン、約1〜約40ミクロン、約1〜約30ミクロン、約1〜約20ミクロンまたは約1〜約10ミクロンである。他の例において、担体の中央粒径は、約10〜約100ミクロン、約10〜約80ミクロン、約40〜約200ミクロン、約40〜約100ミクロン、約40〜約80ミクロン、約60〜約200ミクロン、約60〜約100ミクロン、約70〜約200ミクロン、約80〜約200ミクロン、約100〜約200ミクロン、約200〜約600ミクロン、約200〜約500ミクロンまたは約200〜約400ミクロンである。
一般に、いずれかの充填層クロマトグラフィー用途(例えば、LC、HPLCまたは超高圧クロマトグラフィー)で有用な担体粒子は、発本明の固定相のために適切である。
様々な実施例において、支持体は微粒子の形態であり、かつ多数の支持体粒子は充填層に配置される。例えば、プラスチックまたは金属カラムは、支持体粒子によって充填される。
他の実施例において、固体支持体粒子は、本質的に「単分散」または本質的に「ホモ分散」であり、このことは、大部分の粒子の粒径(例えば、粒子の80、90または95%)が、中央粒径(M)以下または以上に実質的に異ならない(例えば、50%以下)ことを示す。例示的な単分散担体粒子個体群において、粒子の90%は、Mの約0.5倍〜Mの約1.5倍の平均粒径を有する。
別の例において、担体は無機または有機モノリスである。一例において、固体支持体はシリカモノリスを含む。別の例において、固体支持体はアルミナモノリスを含む。なお別の例では、固体支持体はジルコニアモノリスを含む。さらなる例において、固体支持体はチタニアモノリスを含む。有機組成物に基づく例示的なモノリス材料およびそのような材料を調製する方法は、米国特許第5,130,343号明細書、同第5,929,214号明細書、同第5,728,457号明細書、同第5,260,094号明細書、同第6,887,384号明細書、同第5,334,310号明細書、同第7,303,671号明細書、同第5,453,185号明細書および同第7,074,331号明細書に記載されている。
本発明において有用な例示的な固体支持体は、ジエポキシドと1種または複数種の二官能性部分との繰り返しの凝縮重合によって組み立てられる。例えば、有用な1種の固体支持体は、(a)担体の存在下で、アンモニア、第1級および第2級アミンからなる群から選択されるアミノ基を含んでなる少なくとも第1のアミン化合物を、上記アミノ基と反応性である少なくとも2つの官能性部分を有する少なくとも第1の多官能性化合物と反応させて、第1の縮合ポリマー反応生成物(「CPRP」)を形成する工程であって、少なくとも第1のアミン化合物または第1の多官能性化合物の過剰量が不可逆的に上記担体に結合し、第1のCPRPが第1のアミン官能性部分を含む工程と、(b)アンモニア、第1級および第2級アミンからなる群から選択されるアミノ基を含んでなる少なくとも第2のアミン化合物、または少なくとも第2の多官能性化合物を、第1の縮合ポリマー反応生成物の過剰量の第1のアミン化合物または第1の多官能性化合物と反応させ、第2のCPRPを形成する工程とによって形成される。このフォーマットによる固体支持体およびそのような固体支持体の調製方法は米国特許第7,291,395号明細書に記載されている。
別の例示的な実施形態において、本発明は、本明細書に明かにされる固定相を組み込む凝集クロマトグラフィー材料を提供する。したがって、本発明の固定相は、2つのイオン交換材料の静電凝集を促進する条件で、反対電荷を有する第2のイオン交換媒体と接触し、それによって、静電凝集イオン交換媒体を形成する。様々な実施形態において、本発明の固定相は負に帯電し、かつ第2のイオン交換媒体は正に帯電する。別の例示的な実施形態において、本発明のイオン交換固定相は正に帯電し、かつ第2のイオン交換固定相は負に帯電する。そのような凝集媒体は、微細不溶性材料が、静電吸引によって、イオン交換部位を有する担体粒子に結合することが記載される、Smallら、米国特許第4,101,460号明細書に記載される。
本発明は、本発明の陰イオン交換固定相を組み込むデバイスおよびシステムを提供する。したがって、例示的な実施形態において、陰イオン交換クロマトグラフィー媒体は、クロマトグラフィーデバイスとしての使用のために適切なフロースルー層(flow-through bed)にある。例示的な実施形態において、本発明は、本発明の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体で充填されたクロマトグラフィーカラムを提供する。
本発明の一実施形態において、カラムハードウェアは、クロマトグラフィーカラムとして使用される円筒形、円錐形、長方形および多角形を含む様々な形状の剛性の管、またはこれらの管のアセンブリを含む。管は、金属、ガラス、シリカ、プラスチックまたは他のポリマー、より好ましくはステンレス鋼またはガラスを含む当該技術分野において既知のいずれかの従来の材料から製造されてよい。この管の内部寸法は、直径、厚さ、幅または深さにおいて数マイクロメートルから数メートルであることができる。固定相は、管の全横断面積に及んでもよく、分離のモード、より具体的には、アキシャルもしくはダイレクトフロークロマトグラフィーまたはラジアルフロークロマトグラフィー次第で、試料の分離は軸方向または放射状に管を通過させることによって生じる(Lee,W−Cら,「Radial Flow Affinity Chromatography for Trypsin Purification」,Protein Purification(book),ACS Symposium Series 427,Chapter 8,American Chemical Society,Washington,D.C.,1990.)。カラムの内部表面は、非反応性であってもよく、または固定相の表面に対する接着性を増加させるために処理されてもよい。管は、他の器具、より具体的にはクロマトグラフィー器具とそれを連結するために当該技術分野において既知のいずれかの有用な取付け部品も組み込むことができる。
IV.システム
様々な実施形態において、本発明はクロマトグラフィーシステムを提供する。例示的な実施形態において、本システムはイオンクロマトグラフィーシステムである。例示的なシステムは、本発明の固定相を含有する1種または複数種の分離デバイスを含む。例示的なシステムは、分離デバイスへの溶離剤供給を調節するための1種または複数種のデバイス、例えば、溶離剤発生器、ポンプ;1種または複数種の検出デバイス、例えば、伝導率検出器;分離デバイスに試料を導入する1種または複数種の手段、例えば、試料注入バルブ;および分析に干渉するマトリックスイオンを抑制する1種または複数種の手段、例えば、抑制器と直列に流体連絡する1種または複数種の分離デバイスを含む。
例証として、イオンクロマトグラフィー分析のための例示的なシステムは、典型的に、電解質を含有する溶離剤を使用するクロマトグラフィー分離ゾーンおよび溶離剤抑制段階、それに続いて、典型的に伝導率検出器で実行される検出を含む。クロマトグラフィー分離段階において、注入された試料のイオンは、分離カラムから溶離される。抑制段階において、溶離剤電解質の電気伝導度は、抑制されるが、分離されたイオンの電気伝導度は抑制されない。
イオンを抑制するいずれの都合のよい手段も本発明のシステムにおいて有用である。電解質を抑制する例示的な手段は、イオン交換樹脂層を使用する。抑制の改善された形態において、繊維またはシートの形態の帯電膜が樹脂層の代わりに使用される。シートの形態において、試料および溶離剤がシートの片面を通過し、シートの反対側で再生剤が流れる。シートは、クロマトグラフィー分離の流出物から再生剤を分配するイオン交換膜を含んでなる。膜は、膜の交換可能なイオンと同じ電荷のイオンを通過させ、溶離剤の電解質を、弱くイオン化した形態に変換し、続いて、イオンが検出される。抑制器の1つの有効な形態は、米国特許第4,999,098号明細書に記載される。米国特許第5,352,360号明細書は、検出器からの流出物が、再生剤流れチャネルを通ってリサイクルされる抑制器を記載する。
いずれの検出手段も本発明のシステムにおいて使用されることができる。例示的な実施形態において、少なくとも1種の検出器は伝導率検出器である。例示的な実施形態において、システムはイオン変換ゾーンおよび2つ以上の検出器を含む。Berglund,I.ら,Anal.Chem.63:2175(1991)において、複数の検出器システムが記載される。ここでは、従来のイオンクロマトグラフィー(IC)は、第1の伝導率検出器を使用して実行される。その検出器からの流出物は、陽イオン交換および陰イオン交換の変換ゾーンを通して連続して通過する。陰イオン分析に関して、第1の検出器からの流出物は、それが抑制器から出る時、HX(式中、Xは分析物陰イオンである)の通常のIC形態である。変換器の2つの異なる種類が開示される。連続充填カラムの形態において、流出物は、最初に陽イオン(ナトリウム)交換樹脂、次いで陰イオン(ヒドロキシド)交換樹脂を通過して、最初はNaX塩に、その後NaOHに連続した変換が生じる。選択透過性膜型変換器は、そのような連続した変換に関しても開示される。変換後、水酸化ナトリウムのイオン伝導率を第2の検出器で測定して、第1の検出器のイオン伝導率と比較する。
国際公開第9418555号パンフレットにおいて、異なる検出器が有用な比較のシグナルを提供するIC原理を使用する装置および方法が開示される。具体的には、装置の一形態において、典型的にクロマトグラフィー樹脂カラムの形態の分離手段は、溶離剤含んでなる電解質の存在下で分析物イオンを分離する。一実施形態において、酸または塩基型の分析物イオンは、反対電荷の塩形成イオンによって、単一の変換においてそれらの相当する塩に変換される。例えば、「X」によって表される分析物陰イオンおよびNa+イオンの使用に関して、NaXは第2の検出器手段で測定される。これは本明細書において、「単一変換モード」として記載される。これは、単一変換型のピーク比率をゆがめることができる分散体を最小化する塩変換器を開示する。例示的な単一変換変換器は、膜を通して塩形成イオンを供給するオンライン微小電気透析イオン供給源である。それは、塩形成イオン源チャネル、抑制器流出物流れチャネルおよび2つのチャネルを分割する選択透過性イオン交換膜を含む。膜は、塩形成イオンと同電荷の交換可能なイオンを含み、イオン種の膜内外通過に抵抗する。電気ポテンシャルは、イオン源チャネルと抑制器流出物流れチャネルの間で適用される。後者のチャネルは、抑制器からの流出物と流体連通にある。他の例示的な単一変換変換器は、電気分解のないイオン交換膜バリアの使用を含むが、Donnanバリアを克服するために十分な外部酸または塩基濃度が必要である。さらに他のシステムは、酸または塩基塩形成イオンを抑制器流出物流れチャネルに移動するための電流または差圧の適用を使用する多孔性膜バリアの使用を含む。単一変換は、分析物イオンと反対の電荷の交換可能なイオンを有するイオン交換樹脂層のカラムなどのイオン交換媒体に抑制器流出物流れを流すことによっても開示される。
溶離剤は、予め製造された溶離剤を含有する容器を含む供給源から供給されるか、または米国特許第7,767,462号明細書に開示されるものなどの溶離剤発生器で発生することができる。
このシステムは、任意選択で、システムの動作されたサイクルの間に発生するガスを除去する手段をさらに含む。例えば、米国特許第8,043,507号明細書を参照のこと。
V.方法
製造方法
本発明は、イオンクロマトグラフィーを実行する既知の方法に勝る数多くの利点を有する方法を提供する。例えば、固定相を製造する方法は、容易に組み立てられて、安定性のある固定相を製造する。固定相は、広範囲の種々の担体上で容易に形成されることができる。そのうえ、固定相の親水性は、イオンの分離のために理想的に適切であり、塩化物イオンからの臭素酸イオンの優れた分解、ならびに硝酸イオンからの臭化物イオンおよび塩素酸イオンの優れた分解を提供する。さらに、本発明の方法は、硫酸イオンが炭酸イオンの前に溶離する固定相を製造し、これを利用する。
例示的な実施形態において、本発明は、本発明の固定相(例えば、陰イオン交換クロマトグラフィー媒体)を調製する方法を提供する。この方法は、(a)ヒドロキシル基部分を式Iの上記グリシドール誘導エーテルに変換するために適切な条件で、グリシドールの第1の量を用いて、第4級アミンに対してβおよび第4級アミンに対してγから選択される位置で、ヒドロキシル基部分をグリシドールと反応させる工程を含む。
様々な実施形態において、この方法は、(b)式IIの第2のグリシドール誘導エーテルを形成するために適切な条件で、グリシドールの第2の量を用いて、式Iの上記グリシドール誘導エーテルを反応させる工程をさらに含む。
様々な実施形態において、この方法は、(c)式IIIの第3のグリシドール誘導エーテルを形成するために適切な条件で、グリシドールの第3の量を用いて、式IIの上記グリシドール誘導エーテルを反応させる工程をさらに含む。
様々な実施形態において、この方法は、(d)式IVの第4のグリシドール誘導エーテルを形成するために適切な条件で、グリシドールの第4の量を用いて、式IIIの上記グリシドール誘導エーテルを反応させる工程をさらに含む。
上記の通り、本発明の固定相は、直前の生成上にグリシドールおよびヒドロキシル基部分の間の反応生成物のいずれの数の生成を組み込むことができる。例示的な実施形態において、この方法は、(e)(d)をn回繰り返し、それによって、nが、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10から選択される整数である式(IV)による陰イオン交換媒体を調製する工程をさらに含む。
例示的な方法において、工程(a)の前に、固体支持体は塩基で処理されて、固体支持体をその塩基型に変換する。塩基は、溶液の成分であることができる。例示的な実施形態において、溶液は水溶液であり、かつ塩基は水性塩基(例えばOH-)である。
本発明の固定相を製造する例示的な反応スキームを図4に明かにする。この図に示すように、グリシドールはそれらの相対的に酸性の特徴のために、優先的にβ−ヒドロキシル基と反応する。この選択性がβ−ヒドロキシル基のイオン化次第であるため、β−ヒドロキシル基との反応はヒドロキシド選択性を低下させる。ヒドロキシド選択性の低下は、2つの追加的なヒドロキシル基の付加によって部分的に軽減される。グリシドールは、第4級イオン交換部位の付近で、ヒドロキシル基とより遅い反応動力学で反応する。エポキシドが遊離塩基型のアミンとより容易に反応するが、特にそれらがイオン化される場合、それらは容易にアルコールとも反応する。イオン交換部位の第4級中心は、電子吸引性を引有し、これは、アルコール、特に第4級中心と比較してベータ位置にあるアルコールの酸性度を増加させる。図4は、1つのベータヒドロキシ基を有する第4級イオン交換部位との仮定的反応を示す。第4級イオン交換部位がヒドロキシド型である場合、ヒドロキシドは、ベータ位でアルコールと反応し(そして第4級中心からより遠く離れているアルコールとはより少ない範囲で)、エポキシ化合物と反応性である双性イオン型を生じる。
カラムが担体で充填された後、第1のグリシドール誘導反応層とその後の層を担体に適用することができ、適切な化学および反応サイクル数の迅速なスクリーニングを促進する。さらにまた、大規模な製造に適切な合成規模を提供し、製造費用を最小化するために、スラリー条件で、または充填された層でコーティングを担体に適用することもできる。反応プロセスは、プロセスに干渉することなく、試験のための反応プロセスにいずれの段階においても中断することができる。次いで、プロセスは、中間体試験データに基づいて回復することができる。様々な実施形態において、グリシドール誘導付加物コーティングはUV透過性であり、材料が適切なUV透過性担体に適用されることを条件として、固定相内での分析物の直接検出のために適切となる。これらの改善は、バッチ合成の利点を犠牲にすることなくもたらされる。
樹脂スラリーモードまたはフロースルー「充填カラム」モードにおけるゲルの形成は、前者の場合、ゲル化が、液体クロマトグラフィーのために不適当な安定性のあるゲルにおいて懸濁する樹脂粒子で生じ、そして後者の場合、極めて高い圧力の発生がもたらされ、試薬供給の手段としてのポンプ輸送の使用を排除し、材料が液体クロマトグラフィーのために不適当になるという点で望ましくない。その代わりに、試薬の比率は、ゲルが形成されず(好ましくは、ゲル化が可能な組成物を使用することなく、ゲル化が可能なものに近い組成物を使用する)、溶液は、ゲル化の高圧特徴を経験することなく、「充填カラム」を通して通過することができるように調節される。さらにまた、この溶液がカラムを通過すると、コーティング厚は増加し続ける。
また本発明にしたがって、充填されたより小型の分析カラムのための供給のように、大量の粒子が層に充填されて、そして大型フロースルーカラムでコーティングされ、そして大量に除去される。
縮合ポリマーのその場カラム調製は、異なる調製物を迅速に評価するための都合のよい方法であるが、その場カラム調製は、バッチ合成と同様に、一般に効率的ではない。しかしながら、スラリーグラフト化技術もまたは好ましくは大型充填層反応器のいずれかを使用することによって、最適なコーティング化学を、より大規模のバッチ操作に容易に転換することができる。
クロマトグラフィー分析の方法
本発明は、本発明の固定相を使用するクロマトグラフィー分離を実行する方法も提供する。本発明のこの態様の例示的な実施形態は、本発明の方法によって変性されるAS−20を使用するクロマトグラムを示す図2に明かにされる。AS20カラムは、米国特許第7,291,395号明細書に記載されるアミン−ジエポキシド化学に基づく。それは、表面に静電的に結合した「グラウンド層」を製造するためにモル比1:1のメチルアミンとブタンジオールジグリシドールエーテルで最初にコーティングされた広細孔表面スルホン化担体を使用する。これは、その後、第1のブタンジオールジグリシドールエーテルと、次いでメチルアミンの3回の交互のサイクルで処理される。最終的な反応工程が過剰量の第1級アミンを含むため、この最外層は第4級化ではなくて、大部分は第2級アミンを含有する。グリシドール(上のクロマトグラムで示される)によるこのカラムの処置は、最外アミン基を第4級型に変換して、イオン交換容量をほぼ2倍にする。一価の種のための選択性はほぼ不変である。部品番号接頭辞「AS」で本明細書に記載される全てのカラムは、Thermo Scientific Dionex(Sunnyvale,California,USA)から商業的に入手可能である。
本発明のさらなる例示的な実施形態を図3に例示する。図2で評価した同カラムAS20は、炭酸イオン、硫酸イオンおよび亜硫酸イオンで試験された。グリシドール処置によって、下のクロマトグラムで示されるこれらの種に関して、予想外の、これまで報告されたことのない選択性がもたらされる。他の全ての既知の陰イオン交換材料と違って、このカラムは炭酸イオンおよび硫酸イオンの共溶離を示し、亜硫酸イオンからの硫酸イオンの優れた分解が示される。これらの2つのアニオン種は、従来の陰イオン交換材料で通常観察される順番とは反対で観察される。
本発明の固定相を使用するクロマトグラフィー分離の実施例は、AS19カラムの連続グリシドール処置の効果を例示する図5に提供される。AS19カラムは、メチルアミンによる最終的な反応工程の代わりに、AS19カラムのための最終的な反応工程は、第4級アミンを形成するメチルジエタノールアミンによることを除き、AS20カラムと同様の構造を使用する。この化学を使用して、第2級または第3級アミンは本質的に構造に存在しない。それにもかかわらず、カラムがヒドロキシド型でグリシドールで処理される場合、容量および選択性の有意な変化が観察される。最上のクロマトグラムは、処置前のカラムの初期のクロマトグラフィーを例示する。その後、カラムを1時間、60℃で20%グリシドール水溶液で処理した。次いで、カラムを試験し、クロマトグラムを「反応1」とラベル付けした。注目に値するのは、第1の反応後、全てのイオンに関する保持時間の実質的な増加である。これは、ベータヒドロキシ基の数の減少による。ベータヒドロキシ基が、そのような相とのヒドロキシド溶離剤の向上した溶離力の主原因となると考えられている。グリシドールがベータヒドロキシ基と反応するため、それはヒドロキシドの溶離力を低下させ、保持の正味の増加が生じる。試験後、カラムは上記の通り再び処理された。第2の反応後、ほとんどの一価の種の保持時間は主に不変であり、これは、おそらく大部分のベータヒドロキシ基が以前の処置の間に消費されたためである。二価の種は、第2の反応の結果として興味深いシフト:保持の実質的な低下を示す。これは、おそらく、第2のグリシドール処置が第4級中心の付近で他のヒドロキシル基との反応をもたらすという事実による。追加的な反応副産物の存在は、2つの隣接する第4級中心と相互作用する二価種の能力を低下させ得る立体的な障害を形成する。本質的には、グリシドールは、第4級中心の内外でアルコールと重合し、ここでは第4級中心で保持されるヒドロキシドが触媒として作用する。各反応工程は、各イオン交換部位で多分岐構造を製造する構造の複雑さを増加させる。グリシドールによる第3の反応は同様の効果を生じ、本質的に一価の種に関する保持時間に変化がないが、二価種の保持の追加的な低下が生じる。加えて、硫酸イオンは、炭酸イオンおよび亜硫酸イオン(図示せず)より再び迅速に前方にシフトし、図3に示される非常に並外れた選択性を生じる。この反応シーケンスは、圧力の適度の増加(3回の反応サイクル後に15%)および効率の適度の減少(3回の反応サイクル後に2%)を生じる。クロマトグラフィー効率に関する方程式は、
Figure 2015527596
(式中、tRは保持時間であり、かつwは半分の高さのピーク幅である)である。物理的特性のこれらの変化は両方とも、各第4級中心における1種または複数種の多分岐構造の形成と一貫している。
図6は、イオンクロマトグラフィーにおける固定相の使用の別の実施例を提供する。図6は、グリシドールの濃度が10%まで低下したことを除き、図5に記載される実験を繰り返したことを示す。このより低い濃度において、グリシドールとの単一反応の効果は劇的ではないが、傾向は20%グリシドールによるものと正確に同様である。これらの条件で、二価種は1回の反応サイクルのみの後に最大保持を達成するが、一価の種のための保持時間を最大にするために、2回の反応サイクルが行われる。第3のサイクルから、それぞれのその後の反応サイクルによって、一価の種の保持の非常に小さい減少がもたらされたが、二価種は、第2のサイクルから開始するより低い保持へのより顕著なシフトを示す。
図7において、硝酸イオンのための効率および圧力の両方に及ぼすグリシドール反応サイクルの影響を表に示す。同様の傾向は他のイオンに関しても観察され、硝酸イオンは代表として選択された。このことから、効率に及ぼす反応サイクルの影響が、圧力に及ぼす反応サイクルの影響と非常に異なることは明白である。効率は実際に第1の反応サイクルの後に増加して、第5の反応サイクルまで初期の効率以下に低下しない。圧力は、他方では、各反応サイクルによって増加し、この増加の大きさも各反応サイクルによって拡大する。おそらくこれは、それがビーズ間のフロースルー通路を、そしてより小さい範囲でビーズのフロースルー細孔を妨害するため、最初の多分岐構造の各反応中心から形成される多分岐ポリグリセリン構造が、各反応サイクルによって次第に拡大し、相体積、したがって、動作圧力を増加させることによる。初期の反応サイクルにおいて、ポリマー径のこの増加は、分析物が拡散して、これらのポリマー構造をイオン交換部位まで通過する時に阻害されないため、効率に影響しない。しかしながら、多分岐構造が常に開放的になるため、5回または6回の反応サイクルの後、この多分岐構造を通る分析物のその大量輸送が少なくとも部分的に遅れてなるように見える。したがって、過剰の多分岐および関連するクロマトグラフィー性能の低下を回避するために、多分岐化の範囲を制御することが重要である。グリシドール濃度、反応温度、反応サイクルの数、反応時間および反応pHは全て、多分岐構造形成の範囲を制御するために使用することができる。グリシドール濃度、反応温度、反応サイクル数および反応時間の増加は、多分岐化を増加させる効果を有し、一方、反応pHの増加は多分岐化の範囲を低下させる傾向がある。
図8のクロマトグラムは、70℃で水中10%グリシドールで処理されたAS19カラム上で測定された。この図は、反応部位の変性の効率を増加させるために、より高いグリシドール濃度の使用に代わるものとして、高温の使用を例示する。この実験では、反応媒体として10%グリシドール水溶液を使用したが、反応温度を70℃まで増加させた。3回の反応サイクルの後に観察される選択性変性は、60℃で20%グリシドールを使用する図5で観察されたものとほぼ等しい。この場合、硝酸イオン効率およびカラム圧力の変化に関して同様のパターンが観察され、効率は最初に増加し、次いで徐々に低下するが、圧力は次第に増加する。これらの正味の変化の大きさは、60℃で20%グリシドールを使用して観察されたものよりも70℃においていくらかより大きい。この場合、硝酸イオン効率は9.4%低下するが、圧力は32.7%増加し、このことは、全体的により高分子量のポリマーが、より高い温度でグリシドールのより低い濃度を使用することによって製造されることを示す。
図9は、70℃で水中10%のグリシドールで処理されたカラムがAS19を用いるクロマトグラムを示す。これは中断されない合成方法を使用して、相当する材料を調製する能力を例示する。この結果は、3回の反応サイクルの後の図8に示されるものに非常に類似した。明確に、複数の反応サイクルが商業的な関心であるケースにおいて反応の進行を評価するために、製造プロセスを中断することなく、同等の結果を達成することができる。
前の図は、多分岐構造を変性するためのグリシドールの用途の広さを例示したが、他の種類の陰イオン交換材料を変性するために同一化学が有用である。図10は、ジビニルベンゼンで架橋されて、メチルジエタノールアミンで官能化ビニルベンジルグリシジルエーテルから誘導された固定相とのグリシドールが関与する同様の一連の反応を示す。この場合、陰イオン交換相はエマルジョン重合によって調製されて、次いで、メチルジエタノールアミンと反応して、陰イオン交換ナノ粒子を調製した。高度に架橋したジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼンコポリマービーズは表面がスルホン化されて、次いで陰イオン交換ナノ粒子と接触させて、カラムを調製した。ナノ粒子は、以前に示された多分岐縮合ポリマーのために使用された結合方法と同様の方法で、コポリマービーズの表面に静電的に結合した。グリシドールによる処置の時に、非常に異なる性質が見られる。一般的な効果は、その後の反応サイクルにおける二価の種の保持における進歩的な減少と一緒の、反応1におけるグリシドールによる初期の処理時の保持の実質的な増加であるが、一価の選択性に対する効果は実質的に異なる。グリシドールによる第1の処置の前に、カラムは硝酸イオンから臭化物イオンを部分的のみに分析することができる。グリシドール処理の後、臭化物イオン−硝酸イオン分解は、実質的に向上する。従来の技術を使用すると、臭化物イオン−硝酸イオン分解は、架橋を増やすことによって変性することができるが、これは、より高度に保持された一価の種のクロマトグラフィー性能を低下させる望ましくない副作用を有する。グリシドールは、この望ましくない副作用を生じずに臭化イオン−硝酸イオンの分解を改善する。
図11は、図10でクロマトグラムを生じるために利用されるものといくらか類似の方法で構成される別の相の選択性を変性するためのグリシドールの有用性を例示する。ここでは、モノマーおよびアミンは図10の場合と同一であるが、ナノ粒子の架橋は、過塩素酸イオンなどの高度に保持された一価の種のクロマトグラフィー性能を改善するために実質的に低下する。しかしながら、この場合、ナノ粒子は2000Åの平均細孔径を有する高度に多孔性である担体粒子に結合する。担体のスルホン化後、ナノ粒子は、均一な薄膜を粒子の全表面上に製造するために、外部表面のみならず、粒子の内部表面もコーティングする。低下された架橋がこれらの粒子の調製で使用されたので、臭化物イオンおよび硝酸イオンは完全に共溶離し、さらには塩化物イオンおよび亜硝酸イオンは部分的にのみ分析される。70℃での10%グリシドールによる単一反応サイクルの後、全ての分析物の増加した保持の一般的な傾向に加えて、イオン交換選択性における重大な変化が観察される。塩化物イオンおよび亜硝酸イオン分解は、1回の反応サイクルの後、劇的に改善される。加えて、臭化物イオンおよび硝酸イオンは、ベースライン付近で分析される。その後の反応サイクルは、保持の小さい増加とともに、臭化物イオン−硝酸イオン分解の進歩的な改善をもたらす。再び、グリシドールは過塩素酸イオンなどの高度に保持された分極可能なイオンの性能を低下させることなく、以前に溶離する親水性イオンに改善された分解の手段を提供する。
図12は、選択性のグリシドール向上を観察するために、第4級イオン交換部位の付近のヒドロキシ基からの利点を例示する。この場合、選択されるカラムは、図11で記載されるカラムと同様に構成されるが、表面をコーティングしているナノ粒子は、トリエチルアミンで四級化されたビニルベンジルクロライド−ジビニルベンゼンコポリマーから構成される。第4級中心を取り囲む構造がヒドロキシル基を含有しないので、グリシドールのための反応部位がない。下のクロマトグラムが例示するように、クロマトグラフィーの変化は本質的にグリシドールによる1回の反応の後にはない。これによって、イオン交換保持および選択性に及ぼすグリシドールの影響を観察するために、第4級中心の付近のヒドロキシル基部分の必要性が確認される。
グリシドール官能性は、固体支持体がラジカルグラフト化によって形成される固定相にも有用である。図13のクロマトグラムは、100Åの平均細孔径およびグラム表面積あたり450m2の高架橋ジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼンコポリマービーズを使用して得られた。表面は、ラジカル重合を使用して、ビニルベンジルクロライドとメチルジエタノールアミンとの反応から調製される四級化モノマーによるグラフト化によって変性された。得られたグラフト化された担体は、表面に共有結合し、かつ隣接するストランドから静電反発により表面から離れて突出するカチオンポリマーの多数の短鎖ストランドを含有する。再び一般的な傾向は同様であり、第1のグリシドール処理によって保持の有意な増加が生じ、その後の反応サイクルによって、一価の種の最小限の保持の減少とともに、二価の種の劇的な保持の減少が生じる。この図に示される一般的な一価の陰イオンに関して、選択性はグリシドール処理に相対的に影響を受けないように見える。もちろん、そのような材料は、最初にグリシドールとモノマーとの反応、次いで、グリシドールですでに誘導体化されたモノマーを樹脂の表面にグラフト化させることで製造されることができた。グラフト化、次いでグリシドールと反応させることの利点は、反応が溶液で行われる場合に必要とされるような各グリシドール処理工程間の複雑な精製工程を必要とせずに、グリシドールによる複数の反応を容易に実行することができることである。ここで複数の反応工程は、相が正しい形態であることを確認するためにカラムをヒドロキシドでリンスする工程、およびカラムを通してグリシドールの溶液を通過させる工程、次いでそれを反応させる工程と同様に単純である。グリシドールによる複数の処理は、必要とされるだけ、このプロセスを繰り返すことによって完成することができる。
図14は、一価の種のより多様な組み合わせによる図13に示されるクロマトグラムを得るために使用したものと同一のカラムで得られたクロマトグラムである。実質的な選択性変化は、飲料水分析において関心の高い、あまり一般的ではない一価の陰イオンのいくつかに関して観察する。塩素酸イオンは、例えば、グリシドールによる処理の前にカラム上で硝酸イオンの後で溶離するが、硝酸イオンおよび臭化物イオン間の間隔が非常に小さい。グリシドールによる第1回の反応後、臭化イオンおよび硝酸イオンの間の間隔は、硝酸イオンおよび塩素酸イオンの間の間隔より非常に迅速に増加した。グリシドールによるその後の処理によって、臭化物イオンおよび硝酸イオンの保持のわずかな低下が生じるが、塩素酸イオンの保持の有意な低下が生じる。明確に、グリシドールはこれらの3種のイオンの選択性を最適化するために使用することができる。同様に、塩化イオンと比較して、臭素酸イオンの保持は、グリシドールの反応によっても強く影響される。グリシドールによる処理の前に、臭素酸イオンは塩化物イオンの後に溶離するが、3回の反応サイクルの後、臭素酸イオンは、塩化イオンより前にほぼベースラインで分析され、スチレン系モノマーを使用する場合に今まで知られていなかった選択性を提供する。
図15は、図10に関して報告されたものと同様の構造を利用する、別の陰イオン交換カラムの選択性に及ぼすグリシドールの効果を例示するクロマトグラムである。この場合、ナノ粒子固定相は、メチルジエタノールアミンで官能化されたビニルベンジルクロライド−ジビニルベンゼンコポリマーに基づく。高度に架橋されたジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼンコポリマー無孔ビーズは表面がスルホン化され、次いで、上記の陰イオン交換ナノ粒子と接触させて、カラムを調製した。ナノ粒子は、コポリマービーズの外部に静電的に結合される。クロマトグラムはよく知られている傾向を示し、第1のグリシドール処理の後の全てのイオンの保持の初期の増加、第1のグリシドール処理後の一価の種の保持時間の最小限のシフト、第1のグリシドール処理後の二価以上の原子価種(図示せず)の保持時間の実質的な低下がある。ここでは、グリシドール処理は、塩化物イオンおよび亜硝酸イオン、ならびに臭化物イオンおよび硝酸イオンの分解を向上させる。
図16のクロマトグラムは、最大の立体的な障害を通して多価種の保持を最小化するように設計された新規の相を使用して得られた。固定相は、米国特許第7,291,395号明細書に記載される条件を使用して、図2〜9に示されたものと同様の方法で構成された。ここで、初期のグラウンド層は、メチルアミンおよびブタンジオールジグリシドールエーテルのコポリマーであるが、多分岐ポリマーの残りは、交互の様式で、この初期のグラウンド層を最初にブタンジオールジグリシドールエーテル、2番目にN−メチルグルカミンと反応させることによって構成される。上のクロマトグラムは、2回のそのような反応サイクルの後のカラムを示し、下のクロマトグラムは合計4回のそのような反応サイクルが完了した後の同カラムを示す。20mM水酸化カリウム溶離剤を使用する場合に臭化物イオンおよび硝酸イオンが硫酸イオンの後で溶離するように、かさ高いグルカミン側鎖の立体的な障害のため、硫酸イオン保持は一価の種と比較して低下する。グリシドール多分岐の効果は、立体的な障害を通して複数の陰イオン交換部位と同時に相互作用する多価種の能力を低下させることである。したがって、グリシドールと、このようにすでに立体的に障害のある多分岐ポリマーとの組み合わせは、今まで見られてきたものよりも効果を誇張しなければならない。
図17は、立体的に障害のある多分岐構造の選択性に及ぼすグリシドールの影響を例示するクロマトグラムである。予想通りに、グリシドールは硫酸イオン保持に対する重大な効果を有した。しかしながら、この傾向は、以前の実施例で見られたものといくぶん異なる。通常、一価および二価種に関する選択性は、第1のグリシドール処理後、有意に変化せず、全てのその後の処理の後にシフトする。この場合、第1のグリシドール処理の後さえ、硫酸イオンは亜硝酸イオンと比較してシフトした。全ての以前の実施例では、一価の種が後に有意にシフトしたことが見られたが、ここでは、硫酸イオン保持のみが後にシフトした。その結果、亜硝酸イオン−硫酸イオン分解は、第1のグリシドール処理の後、有意に低下した。3回のグリシドールサイクルの後、溶離剤濃度が20mMのみであっても、硫酸イオンは塩化物イオンより前に溶離する。これは、グリシドールと、立体的に障害のある多分岐構造との組み合わせられた効果が、多価種の保持をさらに低下させることを明確に示す。所与の一価−二価の対のためのその選択性は、溶離剤濃度を変化することによって調節することができることは事実であるが、従来技術の陰イオン交換相は、この選択性を達成するために、非常により高い溶離剤濃度を必要とした。低い溶離剤濃度の使用が溶離剤の費用を最小化し、廃物処分費用を低下させ、そして溶離剤不純物と関連した背景シグナルを低下させるため、より低い溶離剤濃度を使用して、そのような選択性を達成することが可能であることは有利である。
立体的な障害の効果は、図18のクロマトグラムで見ることができる。この図は、図17に記載の同一の立体的に障害のある相によるグリシドール反応の効果に関して有益なクロマトグラムを提供する。グリシドール処理は、相の選択性を有意に変性する。特に、グリシドール処理の前に、臭化物イオンおよび塩素酸イオンは本質的に共溶離する。1回のグリシドール処理の後、臭化物イオンおよび塩素酸イオンは、ほとんどベースラインで分析される。グリシドールによるその後の反応は、臭化物イオン−塩素酸イオン分解をさらに改善する。同様の傾向は、グリシドール処理の前に分解が少ないが、グリシドール処理によって有意に向上した場合に、臭素酸イオン−塩化物イオンに関して観察される。実際的な試料が通常高濃度の塩化物イオンおよび非常に低濃度の臭素酸イオンを含有するので、微量濃度で臭素酸イオンの量を定量するために、これらの2種の良好な分解を有することは重要である。グリシドール処理は、この改善された分解の結果として、飲料水中の臭素酸イオンを定量する能力を大幅に向上させる。
3回のグリシドール処理後のプロトタイプN−メチルグルカミンカラムからのクロマトグラムを図19に示す。この図は、図17および図18に示されるカラムによる、最適化された溶離剤システムを例示する。ヒドロキシドの相対的に低い28mM濃度を使用する一般的な陰イオンのためのこの相の選択性の利点は明白である。飲料水中に最も遍在するイオンは、塩化物イオン、硫酸イオンおよび炭酸イオンある。この溶離剤システムを使用して、これら3種のイオンは、微量で一般的に存在するイオンから一群として一緒に溶離し、分析有用性を大幅に向上させる。
実施例1
10分間、1mL/分でカラム上に20mM KOHを通過させることによって、カラムをヒドロキシド型に変換した。次いで、このカラムを60℃の水浴に浸漬しながら、10分間、0.5mL/分で20%グリシドール溶液で充填した。次いでカラムをさらに60分間静置し、グリシドールをカラムと反応させた。この合成サイクルの終了時に、カラムを30分間、脱イオン水ですすぎ、次いで評価のための器具に配置した。このサイクルを図に示されるように繰り返した。図2、3、5および10を参照のこと。
実施例2
10分間、1mL/分でAS19カラム上に20mM KOHを通過させることによって、カラムをヒドロキシド型に変換した。次いで、このカラムを60℃の水浴に浸漬しながら、10分間、0.5mL/分で10%グリシドール溶液で充填した。次いでカラムをさらに60分間静置し、グリシドールをカラムと反応させた。この合成サイクルの終了時に、カラムを30分間、脱イオン水ですすぎ、次いで評価のための器具に配置した。このサイクルを2回以上繰り返した。図6を参照のこと。
実施例3
10分間、1mL/分でAS19カラム上に20mM KOHを通過させることによって、カラムをヒドロキシド型に変換した。次いで、このカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、10分間、0.5mL/分で10%グリシドール溶液で充填した。次いでカラムをさらに60分間静置し、グリシドールをカラムと反応させた。この合成サイクルの終了時に、カラムを30分間、脱イオン水ですすぎ、次いで評価のための器具に配置した。このサイクルを図8に示されるように繰り返した。
実施例4
10分間、1mL/分でカラム上に20mM KOHを通過させることによって、カラムをヒドロキシド型に変換した。次いで、このカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、10分間、0.5mL/分で10%グリシドール溶液で充填した。次いでカラムをさらに60分間静置し、グリシドールをカラムと反応させた。この合成サイクルの終了時に、カラムを30分間、脱イオン水ですすぎ、次いで評価のための器具に配置した。このサイクルを図11、12、13、14および15に示されるように繰り返した。
実施例5
10分間、1mL/分でAS19カラム上に20mM KOHを通過させることによって、カラムをヒドロキシド型に変換した。次いで、このカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で10%グリシドール溶液で充填した。次いでカラムをさらに60分間静置し、グリシドールをカラムと反応させた。次いで、カラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、10分間、0.5mL/分で0.1モル水酸化ナトリウムですすぎ、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で10%グリシドール溶液で充填した。再びカラムをさらに60分間静置し、カラムで第2のグリシドール反応を生じた。再び、カラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、10分間、0.5mL/分で0.1モル水酸化ナトリウムですすぎ、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で10%グリシドール溶液で充填した。再びカラムをさらに60分間静置し、カラムで第3のグリシドール反応を生じた。この合成サイクルの終了時に、カラムを30分間、脱イオン水ですすぎ、次いで評価のための器具に配置した。図9を参照のこと。
実施例6
10分間、1mL/分でAS19カラム上に20mM KOHを通過させることによって、カラムをヒドロキシド型に変換した。次いで、このカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、10分間、0.5mL/分で10mM水酸化ナトリウムを含乳する10%グリシドール溶液で充填した。次いでカラムをさらに60分間静置し、グリシドールをカラムと反応させた。この合成サイクルの終了時に、カラムを30分間、脱イオン水ですすぎ、次いで評価のための器具に配置した。このサイクルをさらに2回繰り返した。結果は、図8に示される実施例3と同様であった。3回のサイクルの後の圧力の増加は、実施例3によるもの未満であったが、硫酸イオン保持の低下も実施例3によるもの未満であり、このことは、反応pHの増加は多分岐化を低下させるが、また反応効率も低下させることを示す。
実施例7
10分間、1mL/分でAS19カラム上に20mM KOHを通過させることによって、カラムをヒドロキシド型に変換した。次いで、このカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、10分間、0.5mL/分で10%グリシドール溶液で充填した。次いでカラムをさらに200分間静置し、グリシドールをカラムと反応させた。この合成サイクルの終了時に、カラムを30分間、脱イオン水ですすぎ、次いで評価のための器具に配置した。グリシドールによる全反応時間は実施例3(図8に示される)と同一であったが、結果は有意に異なった。グリシドール反応の時間は実施例3の3回の独立反応サイクルと同一であったが、観察された選択性は、3回の反応サイクルの後の選択性に適合するよりも、実施例3の1回の反応サイクルに非常に類似していた。圧力の増加は、3回の反応サイクルの後の実施例3におけるもの未満であったが、硫酸イオン保持の低下は実施例3のもの未満であり、このことは、グリシドールによる複数の独立反応は、同様の時間のグリシドールによる1回の工程反応よりも非常に効率的であることを示す。
実施例8
約2000Åの平均細孔径を有する、5.08グラムの表面スルホン化ワイドポア樹脂を、15グラムの脱イオン水に添加し、濾過し、次いで、脱イオン水、50mLのメタノール、100mLの脱イオン水、そして最終的に20mLの樹脂スラリー溶液で洗浄した。濾過ケーキを125mL真空フラスコに移し、8.00gの樹脂スラリー溶液を添加し、混合物を2分間、真空超音波処理した。スラリー混合物を30分間、8mL/分の流れ速度で充填した。カラムを充填器から除去し、フリットおよび端金具を設置し、カラムを70℃の水浴に浸漬し、そして試薬供給ポンプに連結した。7.2%のブタンジオールジグリシジルエーテルおよび1.12%のメチルアミンからなる反応混合物を、10分間、0.5mL/分でカラムを通してポンプ輸送した。次いで、カラムをさらに60分間静置し、混合物を反応させて、樹脂に静電的に結合させた。次いで、カラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で10%ブタンジオールジグリシジルエーテル溶液で充填した。再びカラムをさらに20分間静置し、カラムでエポキシドカップリング反応を生じさせた。再びカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で0.5モルN−メチルグルカミン溶液で充填した。再びカラムをさらに20分間静置し、カラムでN−メチルグルカミン反応を生じさせた。再びカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で10%ブタンジオールジグリシジルエーテル溶液で充填した。再びカラムをさらに20分間静置し、カラムでエポキシドカップリング反応を生じさせた。再びカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で0.5モルN−メチルグルカミン溶液で充填した。再びカラムをさらに20分間静置し、カラムでN−メチルグルカミン反応を生じさせた。次いでカラムを30分間脱イオン水ですすぎ、次いで、試験のため水浴から取り外した。
試験の後、カラムを試薬ポンプに再接続して、70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で10%ブタンジオールジグリシジルエーテル溶液で充填した。再びカラムをさらに20分間静置し、カラムでエポキシドカップリング反応を生じさせた。再びカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で0.5モルN−メチルグルカミン溶液で充填した。再びカラムをさらに20分間静置し、カラムでN−メチルグルカミン反応を生じさせた。次いで、カラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で10%ブタンジオールジグリシジルエーテル溶液で充填した。再びカラムをさらに20分間静置し、カラムでエポキシドカップリング反応を生じさせた。再びカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、5分間、0.5mL/分で脱イオン水ですすぎ、次いで、10分間、0.5mL/分で0.5モルN−メチルグルカミン溶液で充填した。再びカラムをさらに20分間静置し、カラムでN−メチルグルカミン反応を生じさせた。次いでカラムを30分間脱イオン水ですすぎ、次いで、試験のため水浴から取り外した。
10分間、1mL/分でカラム上に20mM KOHを通過させることによって、カラムをヒドロキシド型に変換した。次いで、このカラムを70℃の水浴に浸漬しながら、10分間、0.5mL/分で10%グリシドール溶液で充填した。次いでカラムをさらに60分間静置し、グリシドールをカラムと反応させた。この合成サイクルの終了時に、カラムを30分間、脱イオン水ですすぎ、次いで評価のための器具に配置した。このサイクルを2回繰り返した。図17〜20を参照のこと。
本発明の特定の実施形態の上記の記載は、例示および説明の目的のために提示された。それらは網羅的であるとも、本発明を開示される明確な形態に限定するようにも意図されず、かつ明らかに多くの修正形態および変更形態が、上記の教示を考慮して可能である。実施形態は、それによって、考察される特定の使用に適切な様々な修正とともに、他の当業者が本発明および様々な実施形態を最良に利用することができるように、本発明およびその実際的な用途の原理を最良に説明するために選択および記載される。本発明の範囲は、本明細書に添付される請求項およびそれらの均等物によって定義されるように意図される。
本明細書に引用される全ての刊行物、特許および特許出願は、全ての目的に関して、それらの全体の参照によって本明細書に組み込まれる。

Claims (29)

  1. 次式:
    Figure 2015527596
    (式中、
    1は、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから選択され、
    2およびR3は、H、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから選択され、
    10、R11およびR12は、独立して、H、置換または未置換アルキル、置換または未置換ヘテロアルキル、置換または未置換アリール、置換または未置換ヘテロアリールおよび置換または未置換ヘテロシクロアリールから選択される部員であり、かつ
    -は、有機または無機陰イオンである)を有するグリシドール誘導エーテルを含んでなる、それに結合した陰イオン交換部分を有する固体支持体を含んでなる、陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  2. 2およびR3が、H、および
    Figure 2015527596
    (式中、R4およびR5は、独立して、H、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから選択される)から独立して選択される、請求項1に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  3. 4およびR5が、H、および
    Figure 2015527596
    (式中、R6およびR7は、独立して、H、置換または未置換アルキルおよび置換または未置換ヘテロアルキルから選択される)から独立して選択される、請求項2に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  4. 6およびR7が、H、および
    Figure 2015527596
    から独立して選択される、請求項3に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  5. 1が、
    Figure 2015527596
    (式中、mは、2、3、4、5または6である)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  6. 前記支持体が、重合した合成有機ポリマーを含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  7. 前記固体支持体が樹脂である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  8. 前記グリシドール誘導エーテルが、イオン結合および共有結合から選択される部員である結合によって前記固体支持体に結合される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  9. 10、R11およびR12から選択される少なくとも1つの部員が、前記固体支持体に対する共有結合であるか、またはそれを含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  10. 10、R11およびR12の少なくとも1つが、式VI:
    Figure 2015527596
    (式中、R20、R21、R22、R23およびR24は、独立して、Hおよびグリシドール誘導エーテルから選択されるが、ただし、R20、R21、R22、R23およびR24の少なくとも1つは前記グリシドール誘導エーテルである)による部分を含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  11. 前記式VIによる部分が、次式:
    Figure 2015527596
    (式中、アミン部分の窒素は任意選択で四級化される)を有する、請求項10に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  12. 前記固体支持体が縮合重合の生成物である、請求項1〜11のいずか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  13. 前記縮合重合がアミンとジエポキシドとの間である、請求項12に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  14. クロマトグラフィーデバイスとしての使用に適切なフロースルー層にある、請求項1〜13のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体によって充填されたクロマトグラフィーカラム。
  16. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物を含んでなる分離媒体の層を通して液体を流す工程を含んでなるクロマトグラフィー方法。
  17. 前記液体が、陰イオン、陽イオンおよび荷電していない分子を含んでなる、請求項16に記載のクロマトグラフィー方法。
  18. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体を通して前記液体試料を流すことを含んでなる、液体試料中の分析物の分離方法。
  19. 前記試料が炭酸イオンおよび硫酸イオンの両方を含み、かつ硫酸イオンが前記分離の間に炭酸イオンより前に溶離する、請求項18に記載の液体試料中の分析物の分離方法。
  20. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体の調製方法であって、
    (a)ヒドロキシル基部分を式Iの前記グリシドール誘導エーテルに変換するために適切な条件で、グリシドールの第1の量を用いて、第4級アミンに対してβおよび第4級アミンに対してγから選択される位置で、ヒドロキシル基部分をグリシドールと反応させる工程を含んでなる方法。
  21. (b)式IIの第2のグリシドール誘導エーテルを形成するために適切な条件で、グリシドールの第2の量を用いて、式Iの前記グリシドール誘導エーテルを反応させる工程をさらに含んでなる、請求項20に記載の方法。
  22. (c)式IIIの第3のグリシドール誘導エーテルを形成するために適切な条件で、グリシドールの第3の量を用いて、式IIの前記グリシドール誘導エーテルを反応させる工程をさらに含んでなる、請求項21に記載の方法。
  23. (d)式IVの第4のグリシドール誘導エーテルを形成するために適切な条件で、グリシドールの第4の量を用いて、式IIIの前記グリシドール誘導エーテルを反応させる工程をさらに含んでなる、請求項22に記載の方法。
  24. (e)(d)をn回繰り返し、それによって、nが、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10から選択される整数である式(IV)による陰イオン交換媒体を調製する工程をさらに含んでなる、請求項23に記載の方法。
  25. 工程(a)の前に、前記固体支持体を塩基で処理する工程をさらに含んでなる、請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記塩基が水性塩基である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記塩基がOH-を含んでなる、請求項26に記載の方法。
  28. a)抑制器;
    b)注入バルブ;
    c)溶離剤の供給源;および
    d)検出器
    の1つまたは複数と流体連絡している、請求項14に記載のフロースルー層を含んでなるクロマトグラフィーシステム。
  29. 前記フロースルー層がカラムである、請求項28に記載のクロマトグラフィーシステム。
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