JP4784691B2 - サプレッサ及びそれを用いたイオンクロマトグラフ - Google Patents

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Description

本発明は試料溶液中の無機イオン又は有機イオンを分離分析するイオンクロマトグラフと、イオンクロマトグラフの分離カラムからの溶出液のバックグラウンド電気伝導率を抑制するためのサプレッサに関するものである。
イオンクロマトグラフでは、試料を分離カラムに導入して成分イオンに分離させた後、分離カラムからの溶出液を電気伝導率計セルに導いて電気伝導度を検出することにより成分イオンの検出を行う。その際、分離カラムからの溶出液中の不用イオンを除去することにより溶出液の電気伝導率を下げて高感度測定を行えるようにするために、分離カラムと検出器の間にサプレッサが配置されている。
そのようなサプレッサとしてはイオン交換膜を使用したものが用いられている。その例は図7A,図7Bに示されるものである。図7Bは図7AのX−X線上での断面図を示したものである。イオン交換膜102を介して分離カラムからの溶出液が流れる流路104とイオン交換膜102のイオン性官能基を再生する再生液が流れる流路106が対向するように配置されている。流路104と106はイオン交換膜102を挟んで互いに対向するように、それぞれの基体108,110に形成され、配置されている。
流路104と106は空洞になっていて、そこを単に液が流れるだけのものである。イオン交換膜102は剛性が低いため、サプレッサの背圧が変化して流路104の内圧と流路106の内圧が変化してその差圧が大きくなると、イオン交換膜102に圧力が働いてイオン交換膜102が一方の流路側へ変位する。そして、イオン交換膜102が変位すると、流路104と106の容積が変化し、その結果、溶出液中の不用イオンの処理量も変動し、クロマトグラムのベースラインが不安定になる。
そこで、そのようなイオン交換膜の変位を防ぐために、流路104と106にそれぞれ充填物としてイオン交換樹脂が充填されたもの(特許文献1参照)、及び架橋した物質が充填されたもの(特許文献2参照)が提案されている。
特開平1−169353号公報 特開昭61−172057号公報
提案されたサプレッサのように流路に充填物を充填する方法は、それらの充填物によって流路での圧力損失が大きくなるため送液圧力を大きくしなければならない。その結果イオン交換膜にかかる負荷が大きくなってイオン交換膜を固定している部分から液漏れが生じる等の不都合が生じることがある。
さらに充填物としてイオン交換樹脂を用いた場合にはイオン交換樹脂の特性のばらつきによってサプレッサ間での固体差が生じたり、使用に伴ってイオン交換樹脂の活性が変化してイオンクロマトグラムの経時変化が生じたりすることがある。
そこで、本発明は流路に充填物を充填しなくてもイオン交換膜の変位を防ぐことのできるサプレッサと、そのようなサプレッサを用いたイオンクロマトグラフを提供することを目的とするものである。
イオン分析装置の分離カラムからの溶出液のバックグラウンド電気伝導率を抑制するための本発明のサプレッサは、イオン交換膜と、イオン交換膜の一方の面に接し、分離カラムからの溶出液が流される流路として形成され、内部に流れに対する障害物をもたない溶出液流路と、そのイオン交換膜の他方の面に接し、イオン交換膜のイオン性官能基を再生する再生液が流される流路として形成され、溶出液流路とは対向する領域をもたないで、かつイオン交換膜を通してイオン性官能基が溶出液流路まで移動できる近接した位置で溶出液流路に平行に延びるように配置され、内部に流れに対する障害物をもたない再生液流路と、イオン交換膜の一方の面で再生液流路に対向する領域及びイオン交換膜の他方の面で溶出液流路に対向する領域に少なくとも接してイオン交換膜を壁面で支持するイオン交換膜支持部材と、を備えている。
溶出液流路に接するイオン交換膜の反対側の面で溶出液流路に対向する領域はイオン交換膜支持部材により壁面で支持され、再生液流路に接するイオン交換膜の反対側の面で再生液流路に対向する領域もイオン交換膜支持部材により壁面で支持されているので、溶出液流路と再生液流路それぞれの流路の圧力が変化しても両流路間の差圧が変化しても両流路内でイオン交換膜が変位することがない。
両流路はイオン交換膜を通してイオン性官能基が移動できる近接した位置に配置されているので、不用イオンとイオン性官能基とのイオン交換機能を維持してサプレッサとして作用することができる。イオン性官能基は陽イオン交換樹脂の場合は水素イオン(H+)、陰イオン交換樹脂の場合は水酸化物イオン(OH-)である。
好ましい形態では、そのサプレッサは2つの基体の間にイオン交換膜が挟まれた積層構造をしており、溶出液流路は一方の基体に入口と出口をもちイオン交換膜に接するように形成され、再生液流路は他方の基体に入口と出口をもちイオン交換膜に接するように形成されており、両基体でイオン交換膜と接している部分がイオン交換膜支持部材となっている。
再生液流路はイオン交換膜の同じ面上で溶出液流路の両側にそれぞれ配置されている構成とすることができる。
他の形態では、イオン交換膜は第1、第2の2つのイオン交換膜からなり、溶出液流路はそれらの2つのイオン交換膜に挟まれるように2つの面で接し、再生液流路はそれぞれのイオン交換膜ごとに設けられている。その場合、再生液流路は少なくとも一方のイオン交換膜の同じ面上で溶出液流路の両側に配置されている構成とすることができる。
2つのイオン交換膜をもつ場合の好ましい形態として、第1基体の一方の面に第1イオン交換膜を介して第2基体が積層され、第1基体の他方の面に第2イオン交換膜を介して第3基体が積層された積層構造をしており、溶出液流路は第1基体を厚み方向に貫通する溝として形成され、再生液流路は第2基体に入口と出口をもち第1イオン交換膜に接するように形成された第1再生液流路と、第3基体に入口と出口をもち第2イオン交換膜に接するように形成された第2再生液流路とからなっており、第1、第2及び第3基体で第1又は第2イオン交換膜と接している部分がイオン交換膜支持部材となっている構成をあげることができる。
このサプレッサは単独で用いることもできるが、複数段に配置することもできる。その場合、分離カラムからの溶出液の流路にこのサプレッサが複数段配置され、上流側のサプレッサの溶出液流路の出口が下流側のサプレッサの溶出液流路の入口に接続されている構成となる。
本発明のサプレッサが使用されるイオンクロマトグラフは、分離カラムと、分離カラムに溶離液を供給する溶離液供給流路と、溶離液供給流路に配置され、溶離液供給流路に試料を注入するインジェクタと、分離カラムからの溶出液流路に配置された電気伝導率検出器と、分離カラムからの溶出液流路で分離カラムと電気伝導率検出器との間に配置された本発明のサプレッサとを備え構成となる。
本発明のサプレッサ及びそれを用いたイオンクロマトグラフでは、溶出液流路に接するイオン交換膜の反対側の面はイオン交換膜支持部材で支持され、再生液流路に接するイオン交換膜の反対側の面もイオン交換膜支持部材で支持されているので、溶出液流路と再生液流路に充填物を充填しなくても両流路内でイオン交換膜が変位することがない。そして、両流路に充填物を充填しないことによって送液圧力を高める必要がないために、イオン交換膜に過度の圧力がかかって液漏れを起こすこともない。
一実施例のイオンクロマトグラフを示す流路図である。
一実施例のサプレッサを流路を切断する方向に切断して示す断面図である。
図2AにおけるY−Y線位置での断面図である。
同実施例のサプレッサの一部を切り欠いて示す平面図である。
他の実施例のサプレッサを流路を切断する方向に切断して示す断面図である。
さらに他の実施例のサプレッサを流路を切断する方向に切断して示す断面図である。
サプレッサを2段に接続した実施例を示す流路図である。
一実施例のサプレッサの性能を示すグラフである。
従来のサプレッサを示す流路に沿った断面図である。
図7AにおけるX−X線位置での断面図である。
符号の説明
2 分離カラム
4 送液ポンプ
6 溶離液
7 送液流路
8 インジェクタ
9 溶出液流路
10 電気伝導率計セル
14,14a,14b サプレッサ
20 カバー
22 ベース
24,44 イオン交換膜
26 溶出液流路の入口
28 溶出液流路の出口
30 溶出液流路
32,32a,32b,46a,46b 再生液流路
34 再生液流路の入口
36 再生液流路の出口
図1は本発明のイオンクロマトグラフの一実施例を概略的に示したものである。分離カラム2には溶離液6を供給するために送液ポンプ4を備えた送液流路7が接続されている。送液流路7には試料を注入するインジェクタ8が配置されている。分離カラム2に注入された試料が分離カラム2中でそれぞれのイオンに分離され、分離カラム2からの溶出液流路9が電気伝導率計セル10に導かれて溶出液がそのセル10を通過するときに電気伝導率が検出される。セル10を通過した液はドレイン12へ廃液として排出される。
分離カラム2とセル10の間の溶出液流路9には、カラム溶出液の電気伝導率を高くしている不用イオンを除去して高感度測定を可能にするためにサプレッサ14が配置されている。
このイオンクロマトグラフが陰イオンを分析するためのものである場合には、サプレッサ14として溶出液中の陽イオンをイオン交換により除去するものが使用される。図2A〜図2Cは一実施例のサプレッサを示したものである。サプレッサ14は基体としてのカバー20とベース22を備えている。カバー20とベース22の材質はイオンの吸着や溶出に対して不活性な材料、例えばアクリル樹脂やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂などである。カバー20とベース22の間にはイオン交換膜24が挟まれて固定されている。カバー20には、入口26と出口28をもち、分離カラム2からの溶出液がイオン交換膜24に接して流される溶出液流路30が形成されている。ベース22には、入口34と出口36をもち、再生液がイオン交換膜24に接して流される再生液流路32が形成されている。再生液流路32は溶出液流路30とは対向しない位置で溶出液流路30と平行に延びるように配置されている。溶出液流路30と再生液流路32との距離は、イオン交換膜24を通してイオン性官能基が再生液流路32から溶出液流路30へ移動できる近接した距離に設定されている。
再生液はイオン交換膜24のイオン性官能基を再生する液であり、純水又は水溶液が使用される。イオン性官能基はH+又はOH-であるが、イオン交換膜24が陽イオン交換膜である場合にはイオン性官能基はH+であり、イオン交換膜24が陰イオン交換膜である場合にはイオン性官能基はOH-である。
溶出液流路30と再生液流路32はイオン交換膜24を挟んで互いに反対側になるように配置されているが、溶出液流路30と再生液流路32は対向する領域をもっていない。溶出液流路30と接するイオン交換膜24の反対側の面で溶出液流路30と対向する領域はベース22により壁面で支持され、再生液流路32と接するイオン交換膜24の反対側の面で再生液流路32と対向する領域はカバー20により壁面で支持されている。流路30,32には常に送液圧力がかかっているので、イオン交換膜24はベース22とカバー20の壁面に常に押し付けられた状態となっており、イオン交換膜24が変位することはない。
溶出液流路30と再生液流路32は単なる空洞であり、両流路30,32には充填剤のような障害物は充填されていない。
この実施例において、用いられるイオンクロマトグラフが陰イオン分析用のものであるとして説明すると、イオン交換膜24としては陽イオン交換膜が使用される。このサプレッサ14ではイオン交換膜24による吸着及び透析によって溶出液流路30を流れるカラム溶出液から不用な陽イオンがイオン交換膜24で水素イオンと交換されて選択的に除去される。不用な陽イオンと交換された水素イオンはカラム溶出液中の水酸化物イオンと反応して水に変換されるため、カラム溶出液の電気伝導率が低くなり、電気電度率計セル10での検出ノイズが小さくなる。イオン交換膜24に吸着及び透析した不用な陽イオンは再生液流路32を流れる再生液中の水素イオンと交換されて再生液中に放出される。
用いられるイオンクロマトグラフが陽イオン分析用のものであれば、イオン交換膜24としては陰イオン交換膜が使用される。そして、溶出液流路30を流れるカラム溶出液から不用な陰イオンがイオン交換膜24で水酸化物イオンと交換されて選択的に除去される。不用な陰イオンと交換された水酸化物イオンはカラム溶出液中の水素イオンと反応して水に変換されるため、この場合もカラム溶出液の電気伝導率が低くなり、電気電度率計セル10での検出ノイズが小さくなる。また、イオン交換膜24に吸着及び透析した不用な陰イオンは再生液流路32を流れる再生液中の水酸化物イオンと交換されて再生液中に放出される。
図3はサプレッサの第2の実施例を表わしたものである。図2の実施例と比較すると、溶出液流路30は同じものであるが、イオン交換膜24を挟んで反対側に配置される再生液流路32a,32bが2つになっている点で異なる。
再生液流路32aと32bはイオン交換膜24の同じ面上に配置され、溶出液流路30とは対向部をもたずに溶出液流路30の両側に溶出液流路30と平行に延びるように配置されている。溶出液流路30と接するイオン交換膜24の反対側の面で溶出液流路30と対向する領域はベース22により壁面で支持され、再生液流路32a,32bと接するイオン交換膜24の反対側の面で再生液流路32a,32bと対向する領域はカバー20により壁面で支持されている。
再生液流路32aと32bを流れる再生液は同方向であり、溶出液流路30を流れる溶出液とは反対方向である。
この実施例ではイオン交換膜24のイオン性官能基は両方の再生液流路32aと32bを流れる再生液から供給され、溶出液流路30を流れる溶出液中の不用なイオンは再生液流路32a,32bから供給されるイオン性官能基と交換されることによって除去される。
図4はサプレッサの第3の実施例を表わしたものである。この実施例ではイオン交換膜は溶出液流路30の2つの異なる側面に接するように2枚のイオン交換膜24,44が配置されている。溶出液流路30は2枚のイオン交換膜24と44の間に挟まれた基体20aに形成された貫通穴からなる溝として構成され、断面が扁平な矩形状をなしている。溶出液流路30の対向する2つの側面にイオン交換膜24と44がそれぞれ接するように配置されている。
各イオン交換膜24,44について、再生液流路が2つずつ配置されている。再生液流路は図3に示されたものと同じように配置されている。すなわち、一方の再生液流路32aと32bは一方のイオン交換膜24と接するように基体22aに形成され、イオン交換膜24に関して溶出液流路30の反対側において溶出液流路30の両側で溶出液流路30と平行に延びるように配置されている。他方の再生液流路46aと46bは他方のイオン交換膜46と接するように基体22bに形成され、イオン交換膜44に関して溶出液流路30の反対側において溶出液流路30の両側で溶出液流路30と平行に延びるように配置されている。
溶出液流路30と接するイオン交換膜24の反対側の面で溶出液流路30と対向する領域は基体22aにより壁面で支持され、再生液流路32a,32bと接するイオン交換膜24の反対側の面で再生液流路32a,32bと対向する領域は基体20aにより壁面で支持されている。他方のイオン交換膜44についても同様であり、溶出液流路30と接するイオン交換膜44の反対側の面で溶出液流路30と対向する領域は基体22bにより壁面で支持され、再生液流路46a,46bと接するイオン交換膜44の反対側の面で再生液流路46a,46bと対向する領域は基体20aにより壁面で支持されている。
再生液流路32a,32b,46a,46bを流れる再生液は同方向であり、溶出液流路30を流れる溶出液とは反対方向である。
図4のサプレッサにおける溶出液からの不用イオンを除去する機構も図2、図3の実施例のものと同じである。
図4の実施例では2つのイオン交換膜24,44に接する再生液流路がそれぞれ2つずつのものを示しているが、一方のイオン交換膜に接する再生液流路が1つで、他方のイオン交換膜に接する再生液流路が2つのものであってもよい。
図5は上記の実施例に示されたサプレッサがカラム溶出液の流れに沿って2段に配置された実施例である。サプレッサ14aとサプレッサ14bが溶出液流路9に沿って上流側と下流側に配置され、上流側のサプレッサ14aの溶出液出口が流路50によって下流側のサプレッサ14bの溶出液入口に接続され、下流側のサプレッサ14bの出口28が電気伝導率計セル10に接続される。
ここで、図2a〜図2cに示されたサプレッサを例にしてその特性を具体的に示す。イオン交換膜24としては厚さが0.01mm〜1mmの陰イオン交換膜を使用する。具体的にはナフィオン(Nafion)(登録商標)を使用する。そのイオン交換膜24の厚さは約0.2mmで、スルフォン酸基を有し、液中の陽イオンを水素イオンと交換するものである。溶出液流路30と再生液流路32はそれぞれ幅が1mm、深さが0.1mmであり、イオン交換膜24と接している流路長さは50mmである。ベース22とカバー20の間にイオン交換膜24を挟んで固定するために、その3つの部材を重ねた状態で治具に挟み込み、ネジ止めして固定する。
溶出液流路30と再生液流路32の中心間の距離dを3種類に変えてイオン交換率を測定した結果を図6に示す。距離dが1mmのときは溶出液流路30と再生液流路32の内側の壁面間の距離sは0である。また距離dが2mmのときは距離sが1mm、距離dが3mmのときは距離sが2mmである。
溶出液流路30にはカラム溶出液の代わりの液としてNa2CO3とNaHCO3をそれぞれ1.8mmol/Lと1.7mmol/Lを含むアルカリ水溶液を用いた。再生液流路32に流す再生液としては25mmol/LのH2SO4を用いた。再生液の流量を0.2mL/分とし、溶出液流路30を流す溶液の流量を0.05mL/分、0.1mL/分、0.2mL/分の3種類に変えてイオン交換率を測定した。イオン交換率は溶出液流路30に流した水溶液のイオン濃度を基準にして、このサプレッサで除去されたイオン濃度の割合を表したものである。電気伝導率計セル10ではイオン濃度に比例した電流値が検出されるので、この水溶液に対してイオン濃度とセルにおける検出電流値との関係を検量線として予め用意しておき、検出された電流値からサプレッサを通過した後の水溶液に残留しているイオン濃度を求めることができる。サプレッサで除去されたイオン濃度は溶出液流路30に流した既知のイオン濃度から電気伝導率計セル10で検出されたイオン濃度を差し引いたものである。
図6の結果によれば溶出液流路30と再生液流路32の間隔が狭くなっていくほどイオン交換率が上昇し、また溶出液流路30を流れる水溶液の流量が小さくなっていくほどイオン交換率が上がっている。このことは溶出液流路30を流れる水溶液の流量が小さくなるほどサプレッサに滞在する時間が長くなり、それだけイオン交換により除去される陽イオンの割合が大きくなっていくからである。
この例では流路の長さを50mmとしているが、流路を長くするほどイオン交換率が上昇することは明らかである。理想的には流路の長さが300mm程度とするのがよい。

Claims (8)

  1. イオン分析装置の分離カラムからの溶出液のバックグラウンド電気伝導率を抑制するためのサプレッサであって、
    イオン交換膜と、
    前記イオン交換膜の一方の面に接し、前記分離カラムからの溶出液が流される流路として形成され、内部に流れに対する障害物をもたない溶出液流路と、
    前記イオン交換膜の他方の面に接し、前記イオン交換膜のイオン性官能基を再生する再生液が流される流路として形成され、前記溶出液流路とは対向する領域をもたないで、かつ前記イオン交換膜を通してイオン性官能基が前記溶出液流路まで移動できる近接した位置で前記溶出液流路に平行に延びるように配置され、内部に流れに対する障害物をもたない再生液流路と、
    前記イオン交換膜の一方の面で前記再生液流路に対向する領域及び前記イオン交換膜の他方の面で前記溶出液流路に対向する領域に少なくとも接して前記イオン交換膜を壁面で支持するイオン交換膜支持部材と、
    を備えたサプレッサ。
  2. 2つの基体の間に前記イオン交換膜が挟まれた積層構造をしており、
    前記溶出液流路は一方の基体に入口と出口をもち前記イオン交換膜に接するように形成され、
    前記再生液流路は他方の基体に入口と出口をもち前記イオン交換膜に接するように形成されており、
    前記両基体で前記イオン交換膜と接している部分が前記イオン交換膜支持部材となっている請求項1に記載のサプレッサ。
  3. 前記再生液流路は前記イオン交換膜の同じ面上で前記溶出液流路の両側にそれぞれ配置されている請求項1又は2に記載のサプレッサ。
  4. 前記イオン交換膜は第1、第2の2つのイオン交換膜からなり、前記溶出液流路はそれらの2つのイオン交換膜に挟まれるように2つの面で接し、
    前記再生液流路はそれぞれのイオン交換膜ごとに設けられている請求項1に記載のサプレッサ。
  5. 前記再生液流路は少なくとも一方のイオン交換膜の同じ面上で前記溶出液流路の両側に配置されている請求項4に記載のサプレッサ。
  6. 第1基体の一方の面に前記第1イオン交換膜を介して第2基体が積層され、第1基体の他方の面に前記第2イオン交換膜を介して第3基体が積層された積層構造をしており、
    前記溶出液流路は第1基体を厚み方向に貫通する溝として形成され、
    前記再生液流路は第2基体に入口と出口をもち前記第1イオン交換膜に接するように形成された第1再生液流路と、第3基体に入口と出口をもち前記第2イオン交換膜に接するように形成された第2再生液流路とからなっており、
    前記第1、第2及び第3基体で前記第1又は第2イオン交換膜と接している部分が前記イオン交換膜支持部材となっている請求項4又は5に記載のサプレッサ。
  7. 前記分離カラムからの溶出液の流路に該サプレッサが複数段配置され、上流側のサプレッサの溶出液流路の出口が下流側のサプレッサの溶出液流路の入口に接続されている請求項1から6のいずれか一項に記載のサプレッサ。
  8. 分離カラムと、
    前記分離カラムに溶離液を供給する溶離液供給流路と、
    前記溶離液供給流路に配置され、溶離液供給流路に試料を注入するインジェクタと、
    前記分離カラムからの溶出液流路に配置された電気伝導率検出器と、
    前記分離カラムからの溶出液流路で分離カラムと前記電気伝導率検出器との間に配置された請求項1から7のいずれか一項に記載のサプレッサと、
    を備えたイオンクロマトグラフ。
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