JP2015527436A - 水分硬化性ポリシロキサンコーティング組成物 - Google Patents

水分硬化性ポリシロキサンコーティング組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2015527436A
JP2015527436A JP2015520273A JP2015520273A JP2015527436A JP 2015527436 A JP2015527436 A JP 2015527436A JP 2015520273 A JP2015520273 A JP 2015520273A JP 2015520273 A JP2015520273 A JP 2015520273A JP 2015527436 A JP2015527436 A JP 2015527436A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
combinations
curable
polyorganosiloxane
integer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015520273A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6150889B2 (ja
JP2015527436A5 (ja
Inventor
リチャード エス. ブッカニン,
リチャード エス. ブッカニン,
リチャード エム. フリン,
リチャード エム. フリン,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Publication of JP2015527436A publication Critical patent/JP2015527436A/ja
Publication of JP2015527436A5 publication Critical patent/JP2015527436A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6150889B2 publication Critical patent/JP6150889B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/06Preparatory processes
    • C08G77/08Preparatory processes characterised by the catalysts used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes
    • C09D183/08Polysiloxanes containing silicon bound to organic groups containing atoms other than carbon, hydrogen, and oxygen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/045Polysiloxanes containing less than 25 silicon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/12Polysiloxanes containing silicon bound to hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/29Compounds containing one or more carbon-to-nitrogen double bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/29Compounds containing one or more carbon-to-nitrogen double bonds
    • C08K5/31Guanidine; Derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/49Phosphorus-containing compounds
    • C08K5/5399Phosphorus bound to nitrogen

Abstract

水分硬化性ポリシロキサン組成物であって、(a)少なくとも1つのヒドロシリル部分を含む反応性シラン官能基を有する、少なくとも1つのポリオルガノシロキサン、フッ素化ポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせと、(b)アミジン、グアニジン、ホスファゼン、プロアザホスファトラン、及びこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの塩基と、から本質的になり、前記硬化性組成物が、非発泡性であり、且つ2つ超の平均縮合硬化性反応性シラン官能基を有する、組成物。【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
(関連出願の相互参照)
本願は、米国特許仮出願第61/665146号(2012年6月27日出願)の優先権を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
(分野)
本発明は、反応性シラン官能基を含む硬化性コーティング組成物に関し、他の態様では、組成物をコーティングする方法及びそれによって調製される物品に関する。
(背景)
湿気硬化性ポリシロキサン組成物は、水分の存在下で硬化して、剥離コーティング、及び多くの産業で有用である表面処理等の架橋された物質を形成する。例えば、ポリシロキサン又はフッ素化ポリシロキサンは、多くの場合、感圧性接着剤と共に使用するのに好適な湿気硬化性剥離コーティングを提供するために選択される。硬化させるための水分は、典型的には、空気から又は組成物が塗布された基材から得られるが、組成物に添加してもよい(例えば、厚みのある硬化又は限定的な硬化を可能にするために)。
湿気硬化性ポリシロキサン組成物は、通常、水分の存在下で反応して硬化した(即ち、架橋された)物質を形成できる基(例えば、アルコキシシリル又はアシルオキシシリル部分)を有するシロキサンポリマーを含む。アルコキシシリル又はアシルオキシシリル官能基を含む湿気硬化性組成物は、典型的には、2つの反応において硬化する。第1の反応では、アルコキシシリル又はアシルオキシシリル基は、水分及び触媒の存在下で加水分解して、ヒドロキシシリル基を有するシラノール化合物を形成する。第2の反応では、ヒドロキシシリル基は、触媒の存在下で他のヒドロキシシリル基、アルコキシシリル基、又はアシルオキシシリル基と縮合して、−Si−O−Si−結合を形成する。これら2つの反応は、シラノール化合物の生成と本質的に同時に生じる。これらの反応に一般的に使用される触媒としては、ブレンステッド酸及びルイス酸が挙げられる。単一の物質が、両方の反応を触媒する場合もある。
好ましくは、加水分解及び縮合反応は、湿気硬化性組成物を、例えば、基材に塗布した後、速やかに進行する。しかし、同時に、反応は、例えば、加工中又は保存中等の硬化させるべき時点よりも早期に生じてはならない。
これら特性間の良好な均衡は、多くの場合、得るのが困難であり、迅速な反応性と保存安定性は互いに対立する特性である。例えば、チタン酸テトラアルキルエステル等の高活性触媒は、湿気硬化反応を促進させるが、同時に、供給槽、コーティング設備、並びに他の加工及び操作装置において早期ゲル化を生じさせてしまうリスクを伴わずに、物質を加工するのを困難にする場合がある。水分量の制御は非常に重要であり、水分が極端に少なすぎると硬化速度が遅くなったり又は硬化が不完全になる虞があり、水分が極端に多すぎると硬化させるべき時点よりも早期に硬化を引き起こす虞がある。
加工及び保存上の問題なしに、許容可能な硬化速度を有する湿気硬化性組成物を提供するために様々な手法が用いられてきた。例えば、二つの部分(パーツ)が使用の直前に混合される二部系(一方はシロキサン官能性ポリマーを含み、他方は触媒を含む)が開発されている。この手法は小規模用途には有用であるものの、大規模製造のための効率性に劣っており、二つの部分を混合しなければならないことにより引き起こされる遅延は望ましくないものであった。更に、コーティング操作は、組成物がポット内で硬化する前に迅速に完了させるべきであるが、表面積の大きい基材又は大容量の組成物で作業を行う場合にこれは困難であった。
湿気硬化反応を開始させる酸化合物を遊離させるのに十分な程度加熱するまでは不活性であるアンモニウム塩触媒が開発されている。酸の遊離によってアミンも生じるが、これは蒸発により除去されなければならない。更に、触媒を活性化するために使用される熱は、組成物が塗布された感熱性基材を損傷させる恐れがある。
他の物質(例えば、スルホニウム塩及びヨードニウム塩等のオニウム塩)は、照射(例えば、紫外線による照射)時にその場で酸種を生成させるのに使用されてきた。このような物質は、熱活性化を必要としないことから、感熱性基材を損傷させずに(及び除去を必要とする望ましくない種を生成せずに)使用できるが、これら物質は比較的高価であり、一部の基材上では硬化阻害を呈し、水分制御及び照射機能を有するコーティング設備の使用を必要とする。
ジラウリン酸ジブチルスズ等の従来のスズ触媒は、早期にゲル化させずに加工及びコーティングできる安定な硬化性ポリシロキサン組成物をもたらすことができる。典型的な湿気硬化系に加えて、スズ触媒を用いることにより、ヒドロシリル基及びヒドロキシシリル基の形態で二重反応性シラン官能基を含む硬化性組成物(脱水硬化系)を硬化させることができることが見出されている。これら組成物は、感圧性接着剤及び離型用途に広く使用されているが、場合により、貯蔵寿命が比較的短いという欠点があった。更に、スズ触媒の使用は、一般に触媒として使用されている有機スズ化合物が現在毒物学的に好ましくないと考えられているため、特に問題となっている。
バルク水の存在下でペンタメチルシクロペンタシロキサン(D )を重合させて剛性且つ脆性の固体を形成するために、白金触媒が使用されている。バルク水又はアルコールの存在下で、ポリヒドリドメチルシロキサンをデヒドロカップリングさせて、その室温硬化性(保護コーティングを形成するには不十分であると言われている)を改善するために、金属系触媒(特に、遷移金属触媒)並びに幾つかの酸性及び塩基性の触媒が使用されている。
硬化の加速は、ジオルガノスルホキシド、イミダゾール、及びアミン(アミジン及び置換グアニジンを包含する)等の化合物をスズ触媒と組み合わせて(及び、場合によってはアミン化合物単独で)種々のシリコーン化合物(室温加硫シリコーン組成物及び脱水素硬化性シリコーン組成物)に使用することによって達成されてきた。また、アミジン等のアミン化合物は、湿気硬化性シリル官能性有機ポリマーを硬化させるためのスズ触媒非存在下での使用についても提案されているが、アルコキシシリル官能性有機ポリマーの実用的硬化性及び基材に対する許容可能な接着は、強力な塩基性アミン(水溶液中で少なくとも13.4のpHを呈するもの)を用いたときにしか達成されていない。
(概要)
したがって、我々は、加工及び保存時の(例えば、早期ゲル化に起因する)重大な問題点のない、許容可能な硬化速度をもたらすことができる硬化性ポリシロキサン組成物が尚も必要とされていると認識している。好ましくは、これら組成物は効率的に加工可能であり(例えば、硬化に先立って二部系を混合する必要がない)、除去を必要とする種を生じない触媒を使用し、及び/又は熱活性化を必要としない(比較的低温における硬化及び/又は感熱性基材を使用する硬化が可能になる)。理想的には、組成物は、比較的無毒である触媒を使用し、溶液中で比較的安定であるが乾燥時には比較的迅速に硬化し、比較的低濃度で有効であり、及び/又は比較的低水分条件下で有効である組成物をもたらす。
簡潔に述べると、1つの態様では、本発明は、湿気硬化性ポリシロキサン組成物を提供する。硬化性組成物は、
(a)少なくとも1つのヒドロシリル部分(即ち、ケイ素原子に直接結合している水素原子を含む一価の部分)を含む反応性シラン官能基を含む、少なくとも1つのポリオルガノシロキサン、フッ素化ポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせと、
(b)アミジン、グアニジン、ホスファゼン、プロアザホスファトラン、及びこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの塩基と、から本質的になり、
前記硬化性組成物は、非発泡性であり、且つ2超の平均縮合硬化性(好ましくは、湿気硬化性、より好ましくは、湿気硬化性且つヒドロシリル部分の形態の)反応性シラン官能基を有する。
成分(a)は、好ましくは、少なくとも1つのヒドロシリル部分を含む反応性シラン官能基を有する、少なくとも1つのポリオルガノシロキサン(より好ましくは、少なくとも1つのポリアルキルシロキサン(即ち、少なくとも1つのポリアルキル(ヒドロ)シロキサン、ポリジアルキルシロキサン、又はこれらの組み合わせ);最も好ましくは、少なくとも1つのポリメチルシロキサン(即ち、少なくとも1つのポリメチル(ヒドロ)シロキサン、ポリジメチルシロキサン、又はこれらの組み合わせ))を含む。好ましくは、成分(a)は、少なくとも3つの平均縮合硬化性(好ましくは、湿気硬化性、より好ましくは、湿気硬化性且つヒドロシリル部分の形態の)反応性シラン官能基を有する。
塩基は、好ましくは、少なくとも1つのアミジン又はグアニジン(より好ましくは、少なくとも1つのアミジン、最も好ましくは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU))を含む。組成物は、一般的に(そして、好ましくは)、100パーセント固形分(無溶媒)形態で用いることができるが、任意で、少なくとも1つの非プロトン性溶媒(例えば、ヘプタン等の非プロトン性有機溶媒)を更に含んでもよい。組成物は、好ましくは、実質的に無水である。
トリメチルアミン(これは無効である)等の標準的なアミン塩基とは違って、上記塩基は、ヒドロシリル部分の形態で反応性シラン官能基を含むポリシロキサン組成物の湿気硬化を有効に触媒できることが見出された。塩基は、熱活性化を必要とすることなく、周囲温度(例えば、約23℃)等の低温でさえも比較的迅速な硬化を提供することができる(例えば、任意の溶媒を除去する際、約1分間以内という短時間で硬化が生じ得る)。したがって、前記塩基を含むポリシロキサン組成物は、熱を加える必要なく、工業環境における高速コーティング及び硬化操作で使用するのに好適であり得る。このような効率的硬化性にもかかわらず、組成物は、使用直前に二部系を混合する必要なく、100パーセント固形分の形態で又は様々な溶媒(例えば、ヘプタン、メチルエチルケトン、又はこれらの組み合わせ)中で比較的良好な保存安定性(例えば、密閉容器内に数週間にわたって)及び/又は比較的長い貯蔵寿命(例えば、約8時間以上)を呈することができる。
驚くべきことに、塩基は、他の湿気硬化触媒の実質的な非存在下及び/又はバルク水の実質的な非存在下において、比較的少量で(例えば、成分(a)及び(b)の総重量に基づいて、約0.5重量%以下(例えば、約0.1〜約0.15重量%)もの低濃度で)本発明の硬化性ポリシロキサン組成物において有効であり得る。塩基は、驚くべきことに、周囲水分のみの存在下でも迅速に硬化し得る、有機金属触媒を含まない硬化性ポリシロキサン組成物を提供するために、従来の金属触媒の代替品として用いることができる。前記塩基の少なくとも一部(例えば、DBU)は、比較的無毒であるので、比較的環境に優しい、即ち「グリーンな」ポリシロキサン組成物の調製において使用するのに好適である。
本発明の硬化性ポリシロキサン組成物は、硬化して、(例えば、出発成分(a)の反応性シラン官能基の性質及び/又は程度を変化させることにより)様々な異なる用途の要件に合わせて調整できる特性を有する架橋網状構造をもたらすことができる。したがって、硬化性ポリシロキサン組成物を用いて、数多くのコーティング用途で使用するために(例えば、保護コーティング、感圧接着剤のための剥離コーティング、撥水及び/若しくは撥油コーティング、又は表面処理としての使用)様々な表面特性を有するコーティングをもたらすことができる。
本発明の硬化性ポリシロキサン組成物は、比較的硬質で、比較的光学的に透明な保護コーティングの調製において特に有用であり得る。また、硬化性ポリシロキサン組成物は、表面特性を慎重に及び/又は用途に合わせて制御することを必要とする比較的繊細な用途(例えば、剥離コーティング用途)において有用であり得るが、その理由は、塩基触媒が除去を必要とする種を生じないものと思われるため、並びに、一部の実施形態では、塩基触媒は、加工中に組成物から蒸発するのに十分な程度揮発性であるので、(エレクトロニクスの分野で特に問題になり得る従来のスズ触媒の金属混入とは異なり)硬化した物質中に触媒混入物が本質的に残らないためである。
以上の点から、本発明の硬化性ポリシロキサン組成物の少なくとも一部の実施形態は、重大な加工上及び保存上の問題点を引き起こさずに許容可能な硬化速度をもたらすことができる(例えば、溶液中では比較的安定であるが、乾燥時には比較的迅速に硬化する)と同時に、効率的に加工可能である(例えば、硬化前に二部系を混合する、混入物を除去する、及び/又は熱活性化する必要がない)硬化性組成物に対する上記の現行の要求を満たす。また、硬化性ポリシロキサン組成物の少なくとも一部の実施形態は、比較的無毒であると同時に、比較的低濃度及び/又は比較的低湿気条件下でも有効である触媒を使用する。
別の態様では、本発明はまた、
(a)本発明の上記硬化性ポリシロキサン組成物を提供することと、
(b)少なくとも1つの主表面を有する少なくとも1つの基材を提供することと、
(c)前記基材の少なくとも1つの主表面の少なくとも一部分に前記硬化性ポリシロキサン組成物を塗布することと、
(d)(好ましくは、前記組成物を外来性水分に曝露することによって、より好ましくは、前記組成物を周囲水分に曝露することによって、最も好ましくは、バルク水を前記組成物に添加することなく、前記組成物を周囲水分に曝露することによって)前記硬化性ポリシロキサン組成物を硬化させるか又は硬化を誘導して、コーティングを形成することと、を含むコーティング方法を提供する。
更に別の態様では、本発明は、少なくとも1つの主表面を有する少なくとも1つの基材を含む物品であって、前記基材が、少なくとも1つの主表面の少なくとも一部分上に上記コーティング方法によって調製されたコーティングを担持する、物品を提供する。
(詳細な説明)
以下の「詳細な説明」では、種々の組の数値範囲(例えば、特定の部分における炭素原子の数、又は特定の成分の量等)が記載され、各組内では、範囲の任意の下限を範囲の任意の上限と対にすることができる。同様に、このような数値範囲は、範囲内に含まれる全ての数を含むことを意味する(例えば1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5等を含む)。
本明細書で使用するとき、用語「及び/又は」とは、1つ若しくは全ての列挙した要素、又は2つ以上の列挙した要素のいずれかの組み合わせを意味する。
用語「好ましい」及び「好ましくは」は、特定の状況下で、特定の利点をもたらし得る本発明の実施形態を指す。しかし、同一又は他の条件下において、他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の記載は、他の実施形態が有用でないことを示唆するものではなく、また、本発明の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものでもない。
「含む(comprises)」という用語及びその変化形は、それらの用語が説明及び請求項に出現する箇所において、限定的な意味を有するものではない。
本明細書で使用するとき、「a」、「an」、「the」、「at least one」、及び「one or more」は、互換可能に使用される。
上記「発明の概要」の項は、全ての実施形態又は本発明の全ての実施を説明しようとするものではない。以下の「発明を実施するための形態」が実施形態をより具体的に例示する。「詳細な説明」にわたり、複数の実施例の一覧を通して指針が提供されており、それら実施例は様々な組合せで用いられ得る。いずれの場合にも、記載した一覧は、代表的な群としてのみ役立つものであり、排他的な一覧として解釈されるべきではない。
定義
本願で使用するとき、
「カテネイトヘテロ原子」とは、(例えば、炭素−ヘテロ原子−炭素鎖又は炭素−ヘテロ原子−ヘテロ原子−炭素鎖を形成するために)炭素鎖中で1つ以上の炭素原子と置換される炭素以外の原子(例えば、酸素、窒素、又は硫黄)を意味する。
(本発明の硬化性組成物に関連して)「から本質的になる」とは、組成物が、従来の添加剤(例えば、MQ、Q、T、及びMTシリケート樹脂を含むシリケート樹脂等の剥離調整剤等;トリアルコキシシラン等の接着促進剤;及び反応性シラン官能基を有しないポリシロキサン成分(例えば、ポリジメチルシロキサン))を含む、その基本的な性質を変化させない他の成分を含有してもよいが、該組成物は、好ましくは、ヒドロキシル官能性シリケート樹脂以外のヒドロキシシリル含有成分を含有しないことを意味する。
「硬化」とは、(例えば、触媒を通した)架橋ポリマー網状構造への変換を意味する。
「フルオロ−」(例えば、「フルオロアルキレン」又は「フルオロアルキル」又は「フルオロカーボン」の場合のような基又は部分に関して)又は「フッ素化」とは、炭素に結合している水素原子が少なくとも1つは存在するように、部分的にのみフッ素化されていることを意味する。
「フルオロケミカル」とは、フッ素化又はペルフルオロ化されていることを意味する。
「ヘテロ有機」とは、少なくとも1つのヘテロ原子(好ましくは、少なくとも1つのカテネイトヘテロ原子)を含有する有機基又は部分(例えば、アルキル又はアルキレン基)を意味する。
「ヒドロシリル」は、水素原子に直接結合しているケイ素原子を含む一価の部分又は基を指す(例えば、ヒドロシリル部分は、式−Si(R3−m(H)(式中、mは、1、2、又は3の整数であり、Rは、加水分解性基であるか又はアルキル若しくはアリール等のヒドロキシル以外の非加水分解性基である(好ましくは、非加水分解性基である))を有し得る)。
「ヒドロキシシリル」は、ヒドロキシル基に直接結合しているケイ素原子を含む一価の部分又は基を指す(例えば、ヒドロキシシリル部分は、式−Si(R3−m(OH)(式中、mは、1、2又は3の整数であり、Rは、加水分解性基であるか又はアルキル若しくはアリール等の非加水分解性基である(好ましくは、非加水分解性である))を有し得る)。
「非発泡性」(硬化性組成物に関して)とは、組成物が硬化して、発泡体ではないコーティング又はフィルム(好ましくは、ガス含有細孔を実質的に含まないコーティング又はフィルム)を提供することを意味する。
「オリゴマー」とは、少なくとも2つの繰り返し単位を含み、且つそのもつれ分子量(entanglementmolecular weight)未満の分子量を有する分子を意味し、このような分子は、ポリマーとは異なり、1つの繰り返し単位を除去又は付加しただけでも特性が著しく変化する。
「オキシ」とは、式−O−の二価の基又は部分を意味する。
「ペルフルオロ−」(例えば、「ペルフルオロアルキレン」又は「ペルフルオロアルキル」又は「ペルフルオロカーボン」の場合のような、基又は部分に関して)又は「ペルフルオロ化」とは、特記しない限り、フッ素と置換できる炭素に結合している水素原子が存在しないように完全にフッ素化されていることを意味する。
「ペルフルオロエーテル」とは、酸素原子で連結された(即ち、少なくとも2個のカテネイト酸素原子が存在する)、2つの飽和又は不飽和のペルフルオロカーボン基(直鎖状、分枝状、環状(好ましくは、脂環式)、又はこれらの組み合わせ)を有する基又は部分を意味する。
「ペルフルオロポリエーテル基(又はセグメント若しくは部分)」とは、酸素原子で連結された(即ち、1個のカテネイト酸素原子が存在する)、3つ以上の飽和又は不飽和のペルフルオロカーボン基(直鎖状、分枝状、環状(好ましくは、脂環式)、又はこれらの組み合わせ)を有する基又は部分を意味する。
「実質的に無水」(例えば、組成物に関して)とは、(組成物の総重量に基づいて、好ましくは、1重量%以下(より好ましくは、0.1重量%以下)の水分含量を有する)添加されたバルク水を含有しないことを意味する。
成分(a)
本発明の硬化性組成物の成分(a)として用いるのに好適なポリシロキサンとしては、少なくとも1つのヒドロシリル部分(即ち、ケイ素原子に直接結合している水素原子を含む一価の部分)を含む反応性シラン官能基を含む、ポリオルガノシロキサン、フッ素化ポリオルガノシロキサン(好ましくは、フルオロアルキル置換ポリオルガノシロキサン、フルオロアルキルエーテル置換ポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせ)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。ポリシロキサンは、小分子、オリゴマー、ポリマー、又はこれらの組み合わせであり得る。好ましくは、ポリシロキサンは、オリゴマー又はポリマーである。ポリシロキサンは、非環状(直鎖状又は分枝状)、環状、又はこれらの組み合わせであってよい。有用なポリマーとしては、ランダム、交互、ブロック、若しくはグラフト構造、又はこれらの組み合わせを有するものが挙げられる。
ポリシロキサンの分子量及び反応性シラン官能基(ヒドロシリル部分の数及び性質を含む)は、例えば、硬化性及び/又は硬化した組成物にとって望ましい特性に依存して広く変動し得る(但し、硬化性組成物が、2超の平均縮合硬化性反応性シラン官能基を有する場合に限り)。ポリシロキサンは、好ましくは約100〜約100,000の重量平均分子量を有する。
好ましくは、成分(a)は、少なくとも3つの平均縮合硬化性反応性シラン官能基を有する。(その縮合硬化性(好ましくは、湿気硬化性、より好ましくは、湿気硬化性且つヒドロシリル部分の形態の)反応性シラン官能基に基づいて)成分(a)の当量は、一般的に、約1000未満(好ましくは、約750未満、より好ましくは、約500未満、最も好ましくは、約400未満)である。
非環状ポリシロキサンの好ましい部類としては、以下の一般式によって表すことができるものが挙げられる:
R’R”SiO(R’SiO)(HR’SiO)SiR”R’ (I)
(式中、各R’は、独立して、アルキル、アルケニル、フルオロアルキル、アリール、フルオロアリール、シクロアルキル、フルオロシクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロフルオロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロフルオロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロフルオロシクロアルキル、及びこれらの組み合わせから選択され、各R”は、独立して、水素又はR’であり、rは、0〜約150(好ましくは0〜約100、より好ましくは、0〜約20)の整数であり、sは、1〜約150(好ましくは、約5〜約100、より好ましくは、約20〜約80)の整数である)。最も好ましくは、各R”及び各R’は、メチルであり、rは0であり、及び/又はsは約40である。
環状ポリシロキサンの好ましい部類としては、以下の一般式によって表すことができるものが挙げられる:
シクロ−[(R’SiO)(HR’SiO)] (II)
(式中、各R’は、独立して、アルキル、アルケニル、フルオロアルキル、アリール、フルオロアリール、シクロアルキル、フルオロシクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロフルオロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロフルオロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロフルオロシクロアルキル、及びこれらの組み合わせから選択され、tは、0〜60(好ましくは、0〜10、より好ましくは、0〜5、更により好ましくは、0〜3)の整数であり、vは、3〜10(好ましくは、3〜8、より好ましくは、3〜5)の整数である)。最も好ましくは、各R’は、メチルであり、tは0であり、及び/又はvは、4又は5である。
上記式I及びII中、R’におけるヘテロ原子としては、酸素、硫黄、窒素、リン、及びこれらの組み合わせを挙げることができる(好ましくは、酸素、硫黄、及びこれらの組み合わせ、より好ましくは、酸素である)。好ましくは、各R’は、独立して、アルキル(好ましくは、1〜約8個の炭素原子を有する)、フルオロアルキル(好ましくは、3〜約15個の炭素原子を有する、より好ましくは、3〜約10個の炭素原子を有する、更により好ましくは、R2j−(式中、jは、2〜約8(好ましくは、2又は3)の整数であり、Rは、1〜約12個の炭素原子(好ましくは、1〜約6個の炭素原子)を有するフッ素化又はペルフルオロ化アルキル基である))、ヘテロフルオロアルキル(好ましくは、3〜約50個の炭素原子を有する、より好ましくは、3〜約30個の炭素原子を有する、更により好ましくは、R’C2j−(式中、jは、2〜約8(好ましくは、2又は3)の整数であり、R’は、1〜約45個の炭素原子(好ましくは、1〜約30個の炭素原子)を有するフッ素化又はペルフルオロ化ヘテロアルキル(好ましくは、エーテル又はポリエーテル)基である))、アリール、及びこれらの組み合わせから選択される。好ましくは、Rは、ペルフルオロアルキル基である、及び/又はR’は、ペルフルオロエーテル基、ペルフルオロポリエーテル基、又はこれらの組み合わせである(より好ましくは、R’は、ペルフルオロポリエーテル基である)。
好ましいR’基としては、直鎖状、分岐状、環状(好ましくは、脂環式)、又はこれらの組み合わせであり得るペルフルオロポリエーテル基が挙げられる。ペルフルオロポリエーテル基は、飽和であっても不飽和であってもよい(好ましくは飽和)。有用なペルフルオロポリエーテル基の代表的な例としては、−−(C2p)−−、−−(C2pO)−−、−−(CF(Z))−−、−−(CF(Z)O)−−、−−(CF(Z)C2pO)−−、−−(C2pCF(Z)O)−−、−−(CFCF(Z)O)−−(式中、pは、1〜約10(好ましくは、1〜約8、より好ましくは、1〜約6、更により好ましくは、1〜約4、最も好ましくは、1〜約3)の整数であり、Zは、直鎖状、分枝状、環状、又はこれらの組み合わせであり、且つ約12個以下の炭素原子(好ましくは、約10個以下の炭素原子、より好ましくは、約8個以下の炭素原子、更により好ましくは、約6個以下の炭素原子、更により好ましくは、約4個以下の炭素原子、最も好ましくは、約3個以下の炭素原子)及び/又は約4個以下の酸素原子(好ましくは、約3個以下の酸素原子、より好ましくは、約2個以下の酸素原子、最も好ましくは、ゼロ又は1個の酸素原子)を有する、ペルフルオロアルキル、ペルフルオロエーテル、ペルフルオロポリエーテル、及びペルフルオロアルコキシ基から選択される)及びこれらの組み合わせから選択されるペルフルオロ化繰り返し単位を有するものが挙げられるが、これらに限定されない。これらペルフルオロポリエーテル構造においては、異なる繰り返し単位をブロック、交互、又はランダム配列で結合させて、ペルフルオロポリエーテル基を形成することができる。
ペルフルオロエーテル基の末端基は、(C2p+1)−−又は(C2p+1O)−−(例えば、式中、pは、上に定義した通りである)であってよい。有用なペルフルオロポリエーテル基の代表的な例としては、CO(CF(CF)CFO)CF(CF)−−、CO(CFCFCFO)CFCF−−、CFO(CO)CF−−、CFO(CFO)(CO)CF−−及びF(CFO(CO)(CF−−(式中、nは、0〜約50、約1〜約50、約3〜約30、約3〜約15、又は約3〜約10の平均値を有し、qは、0〜約50、約3〜約30、約3〜約15、又は約3〜約10平均値を有する)が挙げられるが、これらに限定されない。
好ましくは、ペルフルオロポリエーテル基は、少なくとも1つの二価ヘキサフルオロプロピレンオキシ基(−CF(CF)−CFO−)を含む。好ましいペルフルオロポリエーテル基としては、F[CF(CF)CFO]CF(CF)−(又は、上記の通り、CO(CF(CF)CFO)CF(CF)、式中、n+1=a)(式中、aは、約4〜約20の平均値を有する)が挙げられる。このようなペルフルオロポリエーテル基は、ヘキサフルオロプロピレンオキシドのオリゴマー化により得ることができ、比較的環境に優しい性質のために好ましい場合がある。
したがって、上記式I及びIIでは、各R’は、より好ましくは、独立して、メチル、F[CF(CF)CFO]CF(CF)C2j−(式中、jは、2〜約8(好ましくは、2又は3)の整数であり、aは、約4〜約20の平均値を有する)、C−、C−、COC−、C13−、CF−、CF−、フェニル、C−、及びこれらの組み合わせから選択される(更により好ましくは、メチル、F[CF(CF)CFO]CF(CF)C2j−(式中、jは、2〜約8(好ましくは、2又は3)の整数であり、aは、約4〜約20の平均値を有する)、CF−、フェニル、C−、C13−、及びこれらの組み合わせであり、最も好ましくは、メチルである)。
有用な非環状ヒドロキシル官能性ポリシロキサンの代表的な例としては、以下が挙げられる(ここで、MWは、分子量であり、Rは、アルキル、アリール、又はこれらの組み合わせ(好ましくは、アルキル、より好ましくは、メチル)であり、R”は、R2j−又はR’C2j−(式中、j、R、及びR’は、上に定義した通りである)である):
SiO(RSiO)(RHSiO)SiR(例えば、20〜99パーセントの
RHSiO−単位を有し、900〜65,000のMWを有する)、
SiO(RHSiO)SiR(例えば、1000〜3000のMWを有する)、
SiO(RSiO)[R(R”)SiO](RHSiO)SiR
SiO[R(R”)SiO](RHSiO)SiR
等、及びこれらの組み合わせ。
有用な環状ヒドロキシル官能性ポリシロキサンの代表的な例としては、以下が挙げられる(ここで、MWは、分子量であり、Rは、アルキル、アリール、又はこれらの組み合わせ(好ましくは、アルキル、より好ましくは、メチル)であり、R”は、R2j−又はR’C2j−(式中、j、R、及びR’は、上に定義した通りである)である:
シクロ−(RSiO)(RHSiO)(例えば、10パーセント以上の−
RHSiO−単位を有し、150〜1,000(好ましくは、150〜500)のMWを有する)、
シクロ−(RHSiO)(例えば、150〜1000(好ましくは、150〜500)のMWを有する)、
シクロ−(RSiO)[R(R”)SiO](RHSiO)(例えば、200〜3000のMWを有する)、
シクロ−[R(R”)SiO](RHSiO)(例えば、200〜3000のMWを有する)
等、及びこれらの組み合わせ。
好ましいヒドロキシル官能性ポリシロキサンとしては、環状ポリメチル(ヒドロ)シロキサン(特に、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(D )、1,3,5,7−テトラエチルシクロテトラシロキサン(Et−D )、及び1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン(D ));非環状(直鎖状又は分枝状)ポリメチル(ヒドロ)シロキサン;メチル(ヒドロ)シロキサン単位と、(例えば、約80モルパーセント以下の)ジアルキルシロキサン単位、(アルキル)(メチル)シロキサン単位、(アルキル)(フェニル)シロキサン単位、ジ(フルオロアルキル)シロキサン単位、ジ(ヘテロフルオロアルキル)シロキサン単位、(フルオロアルキル)(アルキル)シロキサン単位、(ヘテロフルオロアルキル)(アルキル)シロキサン単位、(ヘテロフルオロアルキル)(フェニル)シロキサン単位、(フルオロアルキル)(フェニル)シロキサン単位、ジフェニルシロキサン単位、及びこれらの組み合わせ(ここで、各アルキル基は、独立して、1〜約8個の炭素原子を有するアルキル基(例えば、ヘキシル)から選択され、各フルオロアルキル基は、独立して、3〜約15個の炭素原子を有するフルオロアルキル基から選択され、各ヘテロフルオロアルキル基は、独立して、3〜約50個の炭素原子を有するヘテロフルオロアルキル基から選択される)から選択される他の単位とを含むコポリマー(非環状、環状、又はこれらの組み合わせ);並びにこれらの組み合わせが挙げられる。多くの場合ホモポリマーが好ましいが、一部の用途についてはコポリマーが好ましい場合もある。
より好ましいヒドロキシル官能性ポリシロキサンとしては、環状ポリメチル(ヒドロ)シロキサン(特に、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(D )、1,3,5,7−テトラエチルシクロテトラシロキサン(Et−D )、及び1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン(D ));非環状(直鎖状又は分枝状)ポリメチル(ヒドロ)シロキサン;メチル(ヒドロ)シロキサン単位と、(例えば、約75モルパーセント以下の)ジメチルシロキサン単位、(フルオロアルキル)(メチル)シロキサン単位、(ヘテロフルオロアルキル)(メチル)シロキサン単位、及びこれらの組み合わせから選択される単位とを含むコポリマー(非環状、環状、又はこれらの組み合わせ);並びにこれらの組み合わせが挙げられる。最も好ましいヒドロキシル官能性ポリシロキサンとしては、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(D );1,3,5,7−テトラエチルシクロテトラシロキサン(Et−D );1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン(D );非環状(好ましくは、直鎖状)ポリメチル(ヒドロ)シロキサン(好ましくは、約1000〜約3000の分子量を有する);メチル(ヒドロ)シロキサン単位と、(例えば、約70モルパーセント以下の)ジメチルシロキサン単位、(フルオロアルキル)(メチル)シロキサン単位、(ヘテロフルオロアルキル)(メチル)シロキサン単位、及びこれらの組み合わせから選択される単位とを含むコポリマー(非環状、環状、又はこれらの組み合わせ);並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
成分(a)として有用なポリシロキサンは、本発明の硬化性組成物中で単独で又は様々なポリシロキサンの混合物の形態で使用することができる。ポリシロキサンは、公知の合成方法によって調製することができ、多くは、市販されている(例えば、Dow Corning Corporation(Midland,MI)又はGelest,Inc.(Morrisville,PA)から)(例えば、Silicon Compounds:Silanes and Silicones、第2版、B.Arkles及びG.Larson編、Gelest,Inc.(2008)に記載されているポリシロキサンを参照のこと)。フッ素化ポリオルガノシロキサンは、フッ素化オレフィン及びヒドロキロキサンの白金によって触媒される付加反応(小分子、オリゴマー、又はポリマー)を含む既知の合成方法を用いることによって調製することができる。
成分(b)
本発明の硬化性組成物の成分(b)としての使用に好適な塩基としては、アミジン、グアニジン(ビグアニド等の置換グアニジンを含む)、ホスファゼン、プロアザホスファトラン(Verkade塩基としても知られる)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。自己プロトン化可能な形態の塩基(例えば、アルギニン等のアミノ酸)は、通常、自己中和されているので硬化組成物に不溶であることから、それほど好適ではないので除外される。好ましい塩基としては、アミジン、グアニジン、及びこれらの組み合わせ(より好ましくは、アミジン及びこれらの組み合わせ、最も好ましくは環状アミジン及びこれらの組み合わせ)が挙げられる。
列挙されている構造分類の塩基は、上記のように成分(a)の湿気硬化を有効に触媒できることが見出されている。塩基は、硬化性組成物において単独で(個別に)又は1つ以上の異なる塩基の混合物(異なる構造部類由来の塩基を含む)の形態で使用することができる。必要に応じて、塩基は、感光性形態で(例えば、放射線又は熱に曝露するとその場で塩基を生じる活性化可能組成物の形態で)存在し得る。
有用なアミジンとしては、以下の一般式によって表すことができるものが挙げられる:
Figure 2015527436

(式中、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立して、水素、一価の有機基、一価のヘテロ有機基(例えば、好ましくは炭素原子を通して結合され、且つカルボン酸又はスルホン酸等の酸官能基を含有しない基又は部分の形態の、窒素、酸素、リン、又は硫黄を含む)、及びこれらの組み合わせから選択され、R1、R2、R3、及びR4のうちの任意の2つ以上は、所望により、互いに結合して、環構造(好ましくは五員環、六員環、又は七員環、より好ましくは六員環又は七員環)を形成することができる)。有機基及びヘテロ有機基は、好ましくは1〜約20個の炭素原子(より好ましくは1〜約10個の炭素原子、最も好ましくは1〜約6個の炭素原子)を有する。好ましくは、R4は水素ではない。
少なくとも1つの環構造を含むアミジン(即ち、環式アミジン)が一般的には好ましい。2つの環構造を含む環式アミジン(即ち、二環式アミジン)がより好ましい。
有用なアミジン化合物の代表的な例としては、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−エチル−2−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,2−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−n−プロピル−2−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−イソプロピル−2−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−エチル−2−n−プロピル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−エチル−2−イソプロピル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、DBU(即ち、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン)、DBN(即ち、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン)等、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好ましいアミジンとしては、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、DBU(即ち、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン)、DBN(即ち、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン)、及びこれらの組み合わせが挙げられ、DBU、DBN、及びこれらの組み合わせがより好ましく、DBUが最も好ましい。
有用なグアニジンとしては、以下の一般式によって表すことができるものが挙げられる:
Figure 2015527436

(式中、R1、R2、R3、R4、及びR5は、それぞれ独立して、水素、一価の有機基、一価のヘテロ有機基(例えば、好ましくは、炭素原子を通して結合され、且つカルボン酸又はスルホン酸等の酸官能基を含有しない基又は部分の形態の、窒素、酸素、リン、又は硫黄を含む)、及びこれらの組み合わせから選択され、R1、R2、R3、R4、及びR5のうちの任意の2つ以上は、所望により、互いに結合して、環構造(好ましくは五員環、六員環、又は七員環、より好ましくは五員環又は六員環、最も好ましくは六員環)を形成することができる)。有機基及びヘテロ有機基は、好ましくは1〜約20個の炭素原子(より好ましくは1〜約10個の炭素原子、最も好ましくは1〜約6個の炭素原子)を有する。好ましくは、R5は水素ではない。
少なくとも1つの環構造を含むグアニジン(即ち、環式グアニジン)が一般的には好ましい。2つの環構造を含む環式グアニジン(即ち、二環式グアニジン)がより好ましい。
有用なグアニジン化合物の代表的な例としては、1−メチルグアニジン、1−n−ブチルグアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1−ジエチルグアニジン、1,1,2−トリメチルグアニジン、1,2,3−トリメチルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1,1,2,3,3−ペンタメチルグアニジン、2−エチル−1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、1,1,3,3−テトラメチル−2−n−プロピルグアニジン、1,1,3,3−テトラメチル−2−イソプロピルグアニジン、2−n−ブチル−1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、2−tert−ブチル−1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、1,2,3−トリシクロヘキシルグアニジン、TBD(即ち、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン)、MTBD(即ち、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン)、7−エチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−n−プロピル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−イソプロピル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−n−ブチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−イソブチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−tert−ブチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−シクロヘキシル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−n−オクチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−2−エチルヘキシル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−デシル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、ビグアニド、1−メチルビグアニド、1−n−ブチルビグアニド、1−(2−エチルヘキシル)ビグアニド、1−n−オクタデシルビグアニド、1,1−ジメチルビグアニド、1,1−ジエチルビグアニド、1−シクロヘキシルビグアニド、1−アリルビグアニド、1−n−ブチル−N2−エチルビグアニド、1,1’−エチレンビスグアニド、1−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]ビグアニド、1−[3−(ジブチルアミノ)プロピル]ビグアニド、N’,N”−ジヘキシル−3,12−ジイミノ−2,4,11,13−テトラアザテトラデカンジアミン等、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好ましいグアニジンとしては、TBD(即ち、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン)、MTBD(即ち、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン)、2−tert−ブチル−1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。TBD、MTBD、及びこれらの組み合わせが最も好ましい。
必要に応じて、アミジン及びグアニジンは、JIS Z 8802に従って測定したときに13.4未満のpH値を示すもの(例えば、1,3−ジフェニルグアニジン、DBU、DBN、又はこれらの組み合わせ、好ましくはDBU、DBN、又はこれらの組み合わせ)から選択することができる。水溶液のpHを判定するための参照方法JIS Z 8802は、重量比10:3のイソプロピルアルコールと水からなる混合溶媒100gに5ミリモルの塩基を添加することにより、塩基の水溶液をまず調製することにより、行われる。次に、得られた溶液のpHを23℃にてpHメーター(例えば、Horiba Seisakusho Model F−22のpHメーター)を用いて測定する。
有用なホスファゼンとしては、以下の一般式によって表すことができるものが挙げられる:
Figure 2015527436

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、及びR7は、それぞれ独立して、水素、一価の有機基、一価のヘテロ有機基(例えば、好ましくは、炭素原子を通して結合され、且つカルボン酸又はスルホン酸等の酸官能基を含有しない基又は部分の形態の、窒素、酸素、リン、又は硫黄を含む)、及びこれらの組み合わせから選択され、R1、R2、R3、R4、R5、R6、及びR7のうちの任意の2つ以上は、所望により、互いに結合して、環構造(好ましくは五員環、六員環、又は七員環、より好ましくは五員環又は六員環、最も好ましくは六員環)を形成することができる)。有機基及びヘテロ有機基は、好ましくは1〜約20個の炭素原子(より好ましくは1〜約10個の炭素原子、最も好ましくは1〜約6個の炭素原子)を有する。好ましくは、R7は水素ではない。
有用なホスファゼン化合物の代表的な例としては、以下のもの:
Figure 2015527436
Figure 2015527436
Figure 2015527436
等、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好ましいホスファゼンとしては、2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン、ホスファゼン塩基P−t−Bu−トリス(テトラメチレン)、ホスファゼン塩基P−t−Bu、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
有用なプロアザホスファトラン塩基(Verkade塩基)としては、以下の一般式により表すことができるものが挙げられる:
Figure 2015527436

(式中、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立して、水素、一価の有機基、一価のヘテロ有機基(例えば、好ましくは、炭素原子を通して結合され、且つカルボン酸又はスルホン酸等の酸官能基を含有しない基又は部分の形態の、窒素、酸素、リン、又は硫黄を含む)、及びこれらの組み合わせから選択される(水素はあまり好ましくない)。有機基及びヘテロ有機基は、好ましくは1〜約20個の炭素原子(より好ましくは1〜約10個の炭素原子、最も好ましくは1〜約6個の炭素原子)を有する。
有用なプロアザホスファトラン化合物の代表的な例としては、以下のもの:
Figure 2015527436
等、及びこれらの組み合わせが挙げられる。2,8,9−トリイソプロピル−2,5,8,9−テトラアザ−1−ホスファビシクロ[3.3.3]ウンデカンが、好ましいプロアザホスファトラン化合物である。
硬化性組成物の調製
本発明の硬化性組成物は、(好ましくは、撹拌又はかき混ぜながら)成分(a)及び(b)を組み合わせることにより調製することができる。当該組成物は、必要に応じて、(例えば、成分(b)を成分(a)とは別個に保存することにより)比較的保存安定的な二部系として維持することができるが、(両成分を含む)一部系もまた、例えば、組成物のコーティング又は他の塗布に先立って、無水溶媒中で又は100パーセント固形分形態で最長約2週間といった期間にわたって安定であることができる(比較的長い貯蔵寿命)。
成分(b)(塩基触媒)は、成分(a)及び(b)の総重量に基づいて、約5又は10重量パーセント以下(好ましくは、約0.01〜約3重量パーセント、より好ましくは、約0.01〜約1又は2重量パーセント、更により好ましくは、約0.01〜約0.5重量パーセント、最も好ましくは、約0.1重量パーセント)の範囲のゼロではない量で硬化性組成物中に存在してよい。
所望により、硬化性組成物は、特に成分(a)がポリマーである場合、保存安定性、混合、及び/又はコーティングを補助するために、少なくとも1つの非プロトン性溶媒又は希釈剤を含む。本発明の硬化性組成物に使用するのに好適な溶媒としては、芳香族溶媒(例えば、キシレン、トルエン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン等、及びこれらの混合物)、ケトン(例えば、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン等、及びこれらの混合物)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等、及びこれらの混合物)、アルカン(例えば、ヘプタン、イソパラフィン系炭化水素等、及びこれらの混合物)、エーテル(例えば、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等、及びこれらの混合物)等、及びこれらの混合物等の非プロトン性溶媒が挙げられる。好ましい溶媒としては、芳香族溶媒、アルカン、ケトン及びこれらの混合物が挙げられ、キシレン、ヘプタン、メチルエチルケトン、及びこれらの混合物がより好ましく、ヘプタン、メチルエチルケトン及びこれらの混合物が最も好ましい。
微量の任意成分を硬化性組成物に添加して、特定の硬化方法又は用途に対する特定の望ましい特性を付与することができる。有用な組成物は、例えば、触媒(必要に応じて共触媒として添加できる、スズ触媒等の従来の縮合触媒を含む)、反応開始剤、乳化剤(界面活性剤を含む)、安定剤、抗酸化剤、難燃剤、接着促進剤(例えば、トリアルコキシシラン)、剥離調整剤(例えば、シリケートMQ樹脂を含むシリケート樹脂)、着色剤、反応性シラン官能基を有しないポリシロキサン(例えば、ポリジメチルシロキサン)、増粘剤(例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアクリルアミド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドコポリマー、ポリアルケノール)等、及びこれらの混合物等の従来の添加剤を含んでもよい。
硬化性組成物の使用及び硬化
本発明の硬化性組成物は、様々な異なる用途に使用することができる。例えば、組成は、封止材、剥離コーティング、表面処理、ハードコート等として使用することができる。フッ素化表面処理として使用するとき、ある程度の疎水性及び/又は疎油性を(例えば、表面を保護するため、又は洗浄容易性を高めるために)様々な基材に付与することができる。
本発明の硬化性組成物(あるいはその成分)は、様々なコーティングされた物品を形成するように、本質的に任意の既知の又は今後開発される塗布方法によって、基材(例えば、シート、繊維又は成形された物体)の少なくとも1つの主表面の少なくとも一部分に塗布することができる。組成物は、有用なコーティングを形成できる本質的に任意のやり方で(及び本質的に任意の厚さで)塗布することができる。
有用な塗布方法としては、ディップコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、ワイピング、ロールコーティング、ワイヤコーティング等、及びこれらの組み合わせ等のコーティング方法が挙げられる。組成物は、未希釈形態、又は溶媒(例えば、アルキルエステル、ケトン、アルカン、芳香族等、及びこれらの混合物等の溶媒)溶液の形態で塗布することができる。溶媒を使用する場合、組成物の有用な濃度は、組成物の粘度、利用される塗布方法、基材の性質、及び所望の特性に依存して、広範囲にわたって変動してもよい(例えば、約1〜約90重量%)。
コーティングされた物品の調製において使用するのに好適な基材としては、固体であり、且つ好ましくは使用される任意のコーティング又は塗布溶媒に対して実質的に不活性である物質を含む少なくとも1つの表面を有するものが挙げられる。好ましくは、硬化性組成物は、化学的相互作用、物理的相互作用、又はこれらの組み合わせ(より好ましくは、これらの組み合わせ)を通して基材表面に接着することができる。
好適な基材は、単一材料又は異なる材料の組み合わせを含んでもよく、事実上均質であっても不均質であってもよい。有用な不均質基材としては、物理的支持材(例えば、ポリマーフィルム)上に存在する材料(例えば、金属又はプライマー)のコーティングを含む、コーティングされた基材が挙げられる。
有用な基材としては、木材、ガラス、鉱物(例えば、コンクリート等の人工セラミックス及び大理石等の天然石の両方)、多層ポリマーフィルムを含むポリマー(例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート等)、金属(例えば、銅、銀、金、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、ニッケル、亜鉛等)、金属合金、金属化合物(例えば、金属酸化物等)、皮革、羊皮紙、紙、織物、塗面、及びこれらの組み合わせを含むものが挙げられる。好ましい基材としては、ガラス、鉱物、木材、紙、金属、金属合金、金属化合物、ポリマー、及びこれらの組み合わせが挙げられる(より好ましくは、紙、金属、金属合金、金属化合物、ポリマー、及びこれらの組み合わせである)。
好ましい基材としては、感圧接着剤(PSA)製品に使用されるものが挙げられる。例えば、硬化性組成物は、好適な可撓性又は非可撓性裏材に塗布し、次いで、硬化させることができる。有用な可撓性裏材としては、紙、クラフト紙、ポリオレフィンでコーティングされた紙、プラスチックフィルム(例えば、ポリ(プロピレン)、ポリ(エチレン)、ポリ(塩化ビニル)、ポリエステル(ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリアミド、酢酸セルロース、及びエチルセルロースを含む)等、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、本質的に接着剤に対して剥離を必要とする任意の表面を利用することができる。したがって、裏材は、綿、ナイロン、レーヨン、ガラス又はセラミック材料等の合成又は天然材料の糸から形成された織布であってもよく、天然若しくは合成繊維又はこれらのブレンドのエアレイドウェブ等の不織布であってもよい。加えて、好適な裏材は、金属、金属化ポリマーフィルム、又はセラミックシート材料から形成することができる。プライマー(コロナ処理等の表面処理を含む)を利用することもできるが、これは必ずしも必要ではない。
本発明の硬化性組成物は、PSAコーティングされたラベル及びテープの製造において使用するのに好適であるコーティングをもたらすことができる。硬化時にもたらされる剥離の具体的なレベルは、例えば、組成物の成分(a)の分子量及び/又は反応性シラン官能基の変動を通して、あるいは性質及び/又は量が変動し得る剥離調整剤(例えば、シリケートMQ樹脂を含むシリケート樹脂)の添加を通して、制御可能に変動させることができる。
硬化性組成物は、例えば、外来性水分に曝露することによって(好ましくは、組成物を周囲水分に曝露することによって、より好ましくは、バルク水を組成物に添加することなく、組成物を周囲水分に曝露することによって)硬化させることができる。好ましい硬化条件は、具体的な用途並びにそれに付随する要件及び条件によって変化する。硬化は、通常、室温(例えば、約20〜23℃)から約150℃又はそれ以上までの範囲の温度(好ましくは約20℃〜約125℃、より好ましくは約20℃〜約100℃、更により好ましくは約20℃〜約80℃、最も好ましくは約20℃〜約50℃の温度)にて作用させることができる。硬化時間は、数分(例えば、室温で)〜数時間(例えば、低触媒条件下)の範囲であり得る。
本発明の硬化性組成物の硬化を介して得られる剥離コーティングは、一般に、これらと接触するPSAの粘着及び剥離特性に悪影響を及ぼす遊離シリコーンをほとんど又は全く含有しない。本発明の硬化性組成物は、比較的迅速に硬化して、広範囲のPSAタイプ(例えば、アクリレート、粘着付与天然ゴム、及び粘着付与合成エラストマー)と共に使用できる比較的強固に定着した高度に架橋された溶媒耐性非粘着性コーティングをもたらすことができる。
PSA積層体の形態の物品(例えば、剥離ライナー上に担持されたPSAの層を含む)は、乾燥積層、湿潤溶液キャスティングを介して剥離コーティングと接触させながらPSA層を配置することにより、あるいは、光重合可能な組成物を剥離コーティングに塗布し、その後、光照射して重合させることにより、調製することができる(例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,181,752号(Martensら)に記載のように)。このような物品は、(例えば、剥離コーティングからの剥離の程度(剥離力)及び/又はその後の所望の基材への接着の程度における任意の変化を評価するための、室温及び/又は熱加速劣化試験の結果により証明される通り)比較的良好な保存安定性を呈することができる。
本発明の目的及び利点は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に本発明を過度に制限するものと解釈されるべきではない。以下の実施例はあくまで例示を目的としたものにすぎず、付属の「特許請求の範囲」に対して限定的であることを意図するものではない。
材料
特に記載のない限り、実施例及び本明細書の残りの部分におけるすべての部、百分率、及び比率等は、重量による。特に記載のない限り、すべての化学物質は、Aldrich Chemical Company(Milwaukee,WI)等の化学物質供給業者から入手したか、又は入手可能である。
以下は、実施例全体を通して用いられる材料、並びにその簡単な説明及び供給元のリストである。
「D 」は、60の当量(eq.wt.)を有する1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から商品名「D 」として入手)を指す。
「D 」は、60の当量を有する1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から商品名「D 」として入手)を指す。
「Et−D 」は、74の当量を有する1,3,5,7−テトラエチルシクロテトラシロキサン(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から商品名「D 」として入手)を指す。
「HMS−991」は、100モルパーセント(%)のメチルヒドロシロキサン単位、1400〜1800の分子量、及び67の当量を有するトリメチルシロキシ終端ポリメチルヒドロシロキサン、MeSiO[SiH(CH)O]SiMe(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から商品名「HMS−991」として入手)を指す。
「HMS−992」は、100モルパーセント(%)のメチルヒドロシロキサン単位、1800〜2100の分子量、及び65の当量を有するトリメチルシロキシ終端ポリメチルヒドロシロキサン(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から商品名「HMS−992」として入手)を指す。
「HMS−501」は、トリメチルシロキシで終端する、50〜55モルパーセント(%)のメチルヒドロシロキサン単位、900〜1200の分子量、及び135の当量を有するメチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から商品名「HMS−501」として入手)を指す。
「HMS−301」は、トリメチルシロキシで終端する、25〜30モルパーセント(%)のメチルヒドロシロキサン単位、1900〜200の分子量、及び245の当量を有するメチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から商品名「HMS−301」として入手)を指す。
「HMS−151」は、トリメチルシロキシで終端する、490の当量を有するメチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から商品名「HMS−151」として入手)を指す。
「DMS−H03」は、2個のヒドロシロキサン官能基、400〜500の分子量、及び225の当量を有するヒドリド終端ポリジメチルシロキサン(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から商品名「DMS−H03」として入手)を指す。
「TMDS」は、2個のヒドロシロキサン官能基及び67の当量を有する1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(Gelest,Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から入手)を指す。
「DBU」は、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(Aldrich Chemical Company(Milwaukee,Wisconsin)から入手)を指す。
「NOVEC(商標)7100」は、3M Company(Saint Paul,MN,USA)から商品名3M(商標) NOVEC(商標)ENGINEERED FLUID 7100として市販されているヒドロフルオロエーテル溶媒を指す。
「NOVEC(商標)7200」は、3M Company(Saint Paul,MN,USA)から商品名3M(商標)NOVEC(商標)ENGINEERED FLUID 7200として市販されているヒドロフルオロエーテル溶媒を指す。
「HFPO」は、ヘキサフルオロプロピレンオキシドを指し、これは、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手することができる。
「ADOGEN(商標)464」は、メチルトリアルキル(C8−C10)アンモニウムクロリド(Aldrich Chemical Company(Milwaukee,Wisconsin)から商品名「ADOGEN(商標)464」として入手)を指す。
「MEK」は、2−ブタノン(Aldrich Chemical Company(Milwaukee,Wisconsin)から入手)を指す。
「3SAB PETフィルム」は、シリコーンコーティングの接着力を改善するために片面が化学的に処理されている又は下塗りされている厚さ50マイクロメートルのポリエステルテレフタレート(PET)フィルム(Mitsubishi Polyester Film(Greer,SC)から商品名「Hostaphan(商標)3SAB」として入手)を指す。
硬化コーティングを調製するための一般的な方法
本発明に係る実施例のコーティング製剤を少量、6×12インチ(15×31センチメートル)の3SAB PETフィルム片上に一列に置き、この列を室温で#3メイヤーコーティングロッドを用いて1回の素早い動きでフィルム上に広げた。得られたフィルムを室温(約23℃)で周囲条件下にて硬化させた。
フィルムの撥インク性を測定するための一般的な方法
黒色の細い油性マジック(Sanford Corp.(Shelbyville,Tennessee)から商品名「SHARPIE」として入手)を用いて、ヒドロシロキサンでコーティングされていないフィルムの領域からヒドロシロキサンでコーティングされた領域上に長さ約3センチメートルの細い線を引いた。以下に示す評点表を用いて、得られた線の外観に基づいて0(完全に湿潤性)から5(完全に非湿潤性)の数値を割り当てた。したがって、より高い数値ほど、優れた防汚性能を表す。
Figure 2015527436
鉛筆硬度を決定するための一般的な方法
各測定は、試験法ASTM D3363−05(2011),ASTM International(West Conshohocken,Pennsylvania)の手順に本質的に従って行った。
ヒドロシロキサン官能基を計算するための一般的な方法
組成物の平均反応性シラン官能基は、米国特許第6,204,350号(Junkangら)に記載の方法を用いることによって決定した。分子a、b、...、nを含む組成物の平均反応性シラン官能基は、以下の等式によって定義した:
Figure 2015527436

(式中、fa、fb、...、fnは、それぞれ、分子a、b、...、nの反応性シラン官能基を表し、Na、Nb、...、Nnは、それぞれ、分子a、b、...、nの数を表す)。
調製例1(PE−1)
HFPO由来のメチルエステルの調製
その記載を参照によって本明細書に組み込む米国特許第3,250,808号(Mooreら)に記載の方法に従って、ジグリム溶媒中で、金属フッ化物によって開始されるヘキサフルオロプロピレンオキシドのオリゴマー化によりメチルエステルF(CF(CF)CFO)CF(CF)C(O)OCH(M=1379、式中、変数aは7〜8の範囲の平均値を有する)を調製した。生成物であるオリゴマーアシルフッ化物を無水メタノールで処理して、メチルエステルを得、これを蒸留によって精製して低沸点成分を除去した。
調製例2(PE−2)
HFPO由来のメチルエステルF(CF(CF)CFO)CF(CF)CHOH(M=1350)からのHFPO由来のアルコールの調製
本質的に米国特許出願第61/559762号(Flynnら、2011年11月15日出願、代理人整理番号68133US002)の調製例2に記載の方法(この方法は、参照によって本明細書に組み込まれる)によって、NOVEC(商標)7100/テトラヒドロフラン溶媒系中で、PE−1に上記した通り調製したメチルエステルを水素化ホウ素ナトリウムで還元することによってアルコールを調製した。
調製例3(PE−3)
HFPO由来のアルコールF(CF(CF)CFO)CF(CF)CHOCHCH=CH(M=1420)からHFPO由来のアリルエーテルの調製
本質的に米国特許出願第61/559762号(Flynnら、2011年11月15日出願、代理人整理番号68133US002)の調製例2に記載の方法(この方法は、参照によって本明細書に組み込まれる)によって、水酸化カリウム、水、及びテトラブチルアンモニウムブロミドの存在下で、NOVEC(商標)7200溶媒中で、PE−2に上記した通り調製したアルコールと臭化アリルとを反応させることによってアリルエーテルを調製した。
以下の調製例では、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン又は1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンを互換的に用いることができた。
調製例4(PE−4)
HFPO由来のアリルエーテルとHMS−991との反応生成物(アリルエーテルの1%当量をシロキサンにロード)の調製
HMS−991(20g、0.298eq)及びHFPO−由来のアリルエーテル(PE−3に上記した通り調製、M=1420、4.23g、0.003eq)を100mLの丸底フラスコに、1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(60mL、Alfa Aesar(Ward Hill,Massachusetts)から入手)と共に入れ、得られた混合物を加熱した。混合物の温度が約50℃に達したとき、白金ヒドロシリル化触媒[白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体、キシレン溶液(約2重量パーセント白金、Aldrich Chemical Company(Milwaukee,Wisconsin)から入手](0.05g)を混合物に添加し、得られた組成物を16時間かけて60℃に加熱した。この時間の最後に、55℃で15トール(1.60kPa)の減圧下にてロータリーエバポレーションにより組成物から溶媒を除去した。得られた生成物のH−NMRスペクトルは、所望の構造と一致しており、また、一部の未反応アリルエーテルの存在を示した。
調製例5(PE−5)
HFPO由来のアリルエーテルとHMS−991との反応生成物(アリルエーテルの2%当量をシロキサンにロード)の調製
この反応は、60℃で16時間、以下を用いて、PE−4と本質的に同一の方法で実施し、後処理は、PE−4に上記した通り実施した:HMS−991(20g、0.298eq);HFPO由来のアリルエーテル(M=1420、8.48g、0.006eq);1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(82g);及び白金ヒドロシリル化触媒(0.05g)。得られた生成物のH−NMRスペクトルは、所望の構造と一致しており、また、一部の未反応アリルエーテルの存在を示した。
調製例6(PE−6)
HFPO由来のアリルエーテルとHMS−991との反応生成物(アリルエーテルの0.5%当量をシロキサンにロード)の調製
この反応は、60℃で16時間、以下を用いて、PE−4と本質的に同一の方法で実施し、後処理は、PE−4に上記した通り実施した:HMS−991(20g、0.298eq);HFPO由来のアリルエーテル(M=1420、2.12g、0.0015eq);1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(80g);及び白金ヒドロシリル化触媒(0.05g)。
調製例7(PE−7)
C3F7C(CF3)2CH2CH=CH2の調製
窒素雰囲気下における水冷却器及びオーバーヘッドスターラーを備える1Lの3つ口丸底フラスコに、ペルフルオロ−4−メチル−2−ペンテン(250g、0.83モル、SynQuest Laboratories(Alachua,Florida)から入手)、噴霧乾燥したフッ化カリウム(48.3g、0.83モル、Aldrich Chemical Company(Milwaukee,Wisconsin)から入手、125℃のオーブンで更に乾燥させ、保管した)、ジメチルホルムアミド(330g)、ADOGEN(商標)464(51パーセントジグリム溶液20g、ジグリムの一部の共沸蒸留によって乾燥させた)、ヨウ化カリウム(5.0g、0.03モル)、及び臭化アリル(101.4g、0.84モル)を入れた。得られた混合物を激しく撹拌しながら16時間かけて45℃に加熱し、次いで、55℃で更に24時間加熱した。この時間の最後に、水(300g)を混合物に添加し、得られた組成物をディーンスターク装置を用いて共沸蒸留した。得られたフルオロケミカル相を回収し、等体積の水で1回洗浄して、260gの粗生成物を得、これを同心円管塔を通して蒸留し、119℃で得られた画分を回収した。蒸留範囲118〜119℃のより早い画分を、室温で16時間撹拌することによって40パーセント水酸化カリウム水溶液50mL及び水250gで処理し、次いで、共沸蒸留させ、次いで、他の画分と合わせた。得られた生成物の純度は、99.7パーセントであった。
調製例8(PE−8)
HMS−991とCC(CFCHCH=CHとの反応
HMS−991(20g、0.298eq)、CC(CFCHCH=CH(10.75g、0.03eq、PE−7に上記した通り調製)、及び1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(55g、TCI America(Portland,Oregon)から入手)を合わせ、60℃に加熱し、上記白金ヒドロシリル化触媒(0.15g)を添加した。73℃への短い発熱反応の後、得られた混合物を60℃で18時間保持した。55℃及び15トール(1.60kPa)でロータリーエバポレーションによって混合物から溶媒を除去した。27.6gの得られた生成物を82.8gのNOVEC(商標)7100と混合して、25重量パーセントの溶液を得た。溶液のH−1及びF−19NMRスペクトルは、生成物の予測ヒドロシリル化構造と一致していた。
調製例9(PE−9)
D4HとHFPO由来のアリルエーテルとの反応
滴下漏斗、乾燥窒素源に通じるT字管を備える水冷却器、及び鉱油バブラーを備える250mLの3つ口丸底フラスコに、D (5.0g、0.0205モル)及び1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(66g)を入れた。1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(12.5g)に溶解しているHFPO由来のアリルエーテル(M=1420、29.1g、0.0205モル、PE−3に上記した通り調製)を滴下漏斗に入れた。フラスコ中の混合物を50℃に加熱し、上記白金ヒドロシリル化触媒(0.05g)を混合物に添加した。次いで、60℃で4時間混合物を維持しながら、得られた混合物にアリルエーテル溶液を滴加した。次いで、50℃及び15トール(1.60kPa)で1時間、ロータリーエバポレーションによって混合物から溶媒を除去して、32gの生成物を得た。生成物のH−1及びF−19NMRスペクトルは、予測ヒドロシリル化生成物構造と一致していた。アリルエーテルは残っていなかった。
(実施例1)
10.0gのD を8dramのバイアルに入れた。1滴(約0.015g)のDBUをバイアルに添加した。得られた混合物を、15分間水分の非存在下で室温にて撹拌した。これにより、保存安定性の100パーセント固形分のコーティング製剤が得られた。数滴の製剤をポリスチレン皿に入れた。製剤を広げ、5分間以内に、透明なハードコーティングに硬化させた。
実施例2〜8並びに比較例A及びB
ヒドロシロキサンを以下の表2に示す通り変更したことを除いて、実施例1と本質的に同様に実施例2〜8並びに比較例A及びBを調製した。また、硬化コーティングを調製するための上記一般的な方法を用いて硬化サンプルを調製し、この硬化サンプルを、上記方法によって鉛筆硬度及び/又は撥インク性について試験した。以下の表2に、実施例1〜8並びに比較例A及びBのそれぞれについて、用いたヒドロシロキサンの当量、おおよその硬化時間、知覚された硬化速度、及び得られた硬化コーティングの特徴をまとめる。
Figure 2015527436

ND=測定不可;
<=未満
(実施例9〜11)
以下の表3に示す通り、様々な重量比のD とHMS−151との混合物をヒドロシロキサンとして用いたことを除いて、実施例1と本質的に同様に実施例9〜11を調製した。
(実施例12〜13)
以下の表3に示す通り、様々な重量比のD とDMS−H03との混合物をヒドロシロキサンとして用いたことを除いて、実施例1と本質的に同様に実施例12〜13を調製した。
また、表3に、実施例1、8〜13、並びに比較例A及びBのそれぞれについて、用いたヒドロシロキサン混合物の当量、ヒドロシロキサン官能基、おおよその硬化時間、知覚された硬化速度、及び得られた硬化コーティングの特徴をまとめる。
Figure 2015527436

wt%=重量パーセント;
>=超;
<=未満
(実施例14〜18)
ヒドロシロキサンがフッ素を含有しており(調製例PE−4〜PE−6、PE−8、及びPE−9に上記した通り)、以下の表4に示す通り変更したことを除いて、実施例1と本質的に同様に実施例14〜18を調製した。また、表4に、実施例14〜18のそれぞれについて、用いたフッ素含有ヒドロシロキサンの当量、おおよその硬化時間、及び知覚された硬化速度をまとめる。
Figure 2015527436

<=未満
本明細書で引用した特許、特許文献、及び公報に含有される参照された記述内容は、その全体が、それぞれ個別に組み込まれているかのように、参照として組み込まれる。本発明の範囲及び趣旨から逸脱せずとも、当業者には、本発明に対する様々な予見できない修正及び変更が明白となるであろう。本発明は、本明細書で述べる例示的な実施形態及び実施例によって不当に限定されるものではないこと、また、こうした実施例及び実施形態は、本明細書において以下に記述する特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される本発明の範囲に関する例示のためにのみ提示されることを理解すべきである。

Claims (26)

  1. 硬化性組成物であって、
    (a)少なくとも1つのヒドロシリル部分を含む反応性シラン官能基を有する、少なくとも1つのポリオルガノシロキサン、フッ素化ポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせ、並びに
    (b)アミジン、グアニジン、ホスファゼン、プロアザホスファトラン、及びこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの塩基、から本質的になり、
    前記硬化性組成物が、非発泡性であり、且つ2つ超の平均縮合硬化性反応性シラン官能基を有する、硬化性組成物。
  2. 前記成分(a)が、少なくとも1つのポリオルガノシロキサンを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ポリオルガノシロキサンが、環状ポリメチル(ヒドロ)シロキサン、非環状ポリメチル(ヒドロ)シロキサン、メチル(ヒドロ)シロキサン単位及びジメチルシロキサン単位を含むコポリマー、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記成分(a)が、少なくとも1つのフッ素化ポリオルガノシロキサンを含む、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記フッ素化ポリオルガノシロキサンが、フルオロアルキル置換ポリオルガノシロキサン、フルオロアルキルエーテル置換ポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1又は4に記載の組成物。
  6. 前記成分(a)が、少なくとも3つの平均縮合硬化性反応性シラン官能基を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記成分(a)が、前記縮合硬化性反応性シラン官能基に基づいて、1000未満の当量を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記成分(a)が、以下の一般式によって表される少なくとも1つの非環状ポリシロキサンを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物:
    R’R”SiO(R’SiO)(HR’SiO)SiR”R’ (I)
    (式中、各R’は、独立して、アルキル、アルケニル、フルオロアルキル、アリール、フルオロアリール、シクロアルキル、フルオロシクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロフルオロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロフルオロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロフルオロシクロアルキル、及びこれらの組み合わせから選択され、各R”は、独立して、水素又はR’であり、rは、0〜150の整数であり、sは、1〜150の整数である)。
  9. 前記成分(a)が、以下の一般式によって表される少なくとも1つの環状ポリシロキサンを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物:
    シクロ−[(R’SiO)(HR’SiO)] (II)
    (式中、各R’は、独立して、アルキル、アルケニル、フルオロアルキル、アリール、フルオロアリール、シクロアルキル、フルオロシクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロフルオロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロフルオロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロフルオロシクロアルキル、及びこれらの組み合わせから選択され、tは、0〜60の整数であり、vは、3〜10の整数である)。
  10. 前記各R’が、独立して、アルキル、フルオロアルキル、ヘテロフルオロアルキル、アリール、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項8又は9に記載の組成物。
  11. 前記各R’が、独立して、メチル、F[CF(CF)CFO]CF(CF)C2j−(式中、jは、2〜8の整数であり、aは、4〜20の平均値を有する)、C−、C−、COC−、C13−、CF−、CF−、フェニル、C−、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記各R’及び前記各R”が、メチルであり、前記rが、0の整数であり、及び/又は前記sが、40の整数である、請求項8に記載の組成物。
  13. 前記各R’が、メチルであり、前記tが、0の整数であり、及び/又は前記vが、4若しくは5の整数である、請求項9に記載の組成物。
  14. 前記成分(b)が、
    (1)以下の一般式によって表されるアミジン化合物:
    Figure 2015527436

    (2)以下の一般式によって表されるグアニジン化合物:
    Figure 2015527436

    (3)以下の一般式によって表されるホスファゼン化合物:
    Figure 2015527436

    (4)以下の一般式によって表されるプロアザホスファトラン化合物:
    Figure 2015527436

    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素、一価の有機基、一価のヘテロ有機基、及びこれらの組み合わせから選択され、前記アミジン、グアニジン及び/又はホスファゼン化合物のR1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7のうちの任意の2つ以上は、場合により、互いに結合して環構造を形成することができる)、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記成分(b)が、それぞれ少なくとも1つの前記環構造を含む、アミジン化合物、グアニジン化合物、ホスファゼン化合物、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記成分(b)が、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(MTBD)、2−tert−ブチル−1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン、ホスファゼン塩基P1−t−Bu−トリス(テトラメチレン)、ホスファゼン塩基P4−t−Bu、2,8,9−トリイソプロピル−2,5,8,9−テトラアザ−1−ホスファビシクロ[3.3.3]ウンデカン、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1又は14に記載の組成物。
  17. 前記塩基が、アミジン、グアニジン及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 前記塩基が、アミジン及びこれらの組み合わせから選択される、請求項17に記載の組成物。
  19. 前記アミジンが、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項18に記載の組成物。
  20. 前記成分(b)が、前記硬化性組成物の総重量に基づいて、0.01〜3重量パーセントの量で存在する、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 前記組成物が、実質的に無水である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物。
  22. 前記組成物が、硬化している、請求項1〜21のいずれか一項に記載の組成物。
  23. (a)少なくとも3つのヒドロシリル部分を含む反応性シラン官能基を含む、少なくとも1つのポリオルガノシロキサン、フッ素化ポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせ、並びに
    (b)1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)、及びこれらの組み合わせ、から選択される少なくとも1つの塩基、から本質的になる、硬化性組成物。
  24. (a)請求項1〜23のいずれか一項に記載の硬化性ポリシロキサン組成物を提供することと、
    (b)少なくとも1つの主表面を有する少なくとも1つの基材を提供することと、
    (c)前記基材の少なくとも1つの前記主表面の少なくとも一部に前記硬化性ポリシロキサン組成物を塗布することと、
    (d)前記硬化性ポリシロキサン組成物を硬化させるか又は硬化を誘導して、コーティングを形成することと、を含む、コーティング方法。
  25. 前記硬化又は硬化の誘導が、前記硬化性ポリシロキサン組成物を外来性水分に曝露することによって実施される、請求項24に記載の方法。
  26. 少なくとも1つの主表面を有する少なくとも1つの基材を含む物品であって、前記基材が、少なくとも1つの前記主表面の少なくとも一部上に、請求項24又は25に記載のコーティング方法によって調製されたコーティングを担持する物品。
JP2015520273A 2012-06-27 2013-06-17 水分硬化性ポリシロキサンコーティング組成物 Expired - Fee Related JP6150889B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261665146P 2012-06-27 2012-06-27
US61/665,146 2012-06-27
PCT/US2013/046072 WO2014025456A2 (en) 2012-06-27 2013-06-17 Moisture-curable polysiloxane coating composition

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015527436A true JP2015527436A (ja) 2015-09-17
JP2015527436A5 JP2015527436A5 (ja) 2016-06-09
JP6150889B2 JP6150889B2 (ja) 2017-06-21

Family

ID=48699324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015520273A Expired - Fee Related JP6150889B2 (ja) 2012-06-27 2013-06-17 水分硬化性ポリシロキサンコーティング組成物

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9175188B2 (ja)
EP (1) EP2867316A2 (ja)
JP (1) JP6150889B2 (ja)
CN (1) CN104540909A (ja)
WO (1) WO2014025456A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022131116A1 (ja) * 2020-12-15 2022-06-23 日東化成株式会社 重合体の硬化に用いる硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物の製造方法
JP7415466B2 (ja) 2019-11-14 2024-01-17 株式会社レゾナック 撥水処理剤、撥水構造体、及び撥水構造体の製造方法

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015503667A (ja) * 2011-12-27 2015-02-02 ダウ コーニング コーポレーションDow Corning Corporation 膜として有用な高自由体積シロキサン組成物
JP6150889B2 (ja) 2012-06-27 2017-06-21 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 水分硬化性ポリシロキサンコーティング組成物
CN107073494B (zh) 2014-10-28 2019-10-01 3M创新有限公司 包括拒液表面的喷雾施用系统部件和方法
AU2016346920B2 (en) 2015-10-28 2020-04-30 3M Innovative Properties Company Spray application system components comprising a repellent surface and methods
EP3368618B1 (en) 2015-10-28 2020-11-25 3M Innovative Properties Company Articles subject to ice formation comprising a repellent surface
US10351729B2 (en) * 2016-03-03 2019-07-16 Motorola Mobility Llc Polysiloxane films and methods of making polysiloxane films
EP3448944A4 (en) 2016-04-26 2019-11-13 3M Innovative Properties Company ARTISTS SUBJECT TO ICE FORMATION WITH A REPELLENT SURFACE COMPRISING SILOXONE MATERIAL
CN107323603B (zh) * 2017-06-13 2019-01-18 江苏科技大学 一种自平衡深海潜水器的蛋形耐压壳装置
CN109467707B (zh) * 2017-09-07 2022-02-01 青岛科技大学 线性聚磷腈化合物及其制备方法和用途
WO2020109920A1 (en) 2018-11-26 2020-06-04 3M Innovative Properties Company Curable coating compositions, methods, and articles
JP2022527427A (ja) 2019-02-13 2022-06-02 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 湿気硬化性ポリオレフィン配合物
US20220177303A1 (en) 2019-05-08 2022-06-09 3M Innovative Properties Company Nanostructured article
KR20220016903A (ko) 2019-06-04 2022-02-10 다우 실리콘즈 코포레이션 Si-H와 에폭사이드의 반응을 위한 열 트리거로서의 가교된 불완전 루이스 쌍
CN114269869B (zh) * 2019-08-02 2023-09-19 3M创新有限公司 包含聚有机硅氧烷和氨基官能硅烷的组合物及其使用方法
US11708494B2 (en) * 2020-02-14 2023-07-25 Icp Construction, Inc. Oleophobic and hydrophobic composition
US20230406760A1 (en) 2020-11-10 2023-12-21 3M Innovative Properties Company Process for making a coated article

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010146254A1 (fr) * 2009-06-19 2010-12-23 Bluestar Silicones France Composition silicone reticulable par deshydrogenocondensation en presence d'un catalyseur non mettalique
WO2010149869A1 (fr) * 2009-06-19 2010-12-29 Bluestar Silicones France Composition silicone reticulable par deshydrogenocondensation en presence d'un catalyseur non metallique
WO2012003160A1 (en) * 2010-06-30 2012-01-05 3M Innovative Properties Company Curable composition comprising dual reactive silane functionality

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3250808A (en) 1963-10-31 1966-05-10 Du Pont Fluorocarbon ethers derived from hexafluoropropylene epoxide
US4181752A (en) 1974-09-03 1980-01-01 Minnesota Mining And Manufacturing Company Acrylic-type pressure sensitive adhesives by means of ultraviolet radiation curing
AU6461998A (en) 1997-03-14 1998-09-29 Minnesota Mining And Manufacturing Company Cure-on-demand, moisture-curable compositions having reactive silane functionality
JP2007161746A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Shin Etsu Chem Co Ltd シリコーンエマルジョン組成物及び木材の処理方法
EP2588550A1 (en) 2010-06-30 2013-05-08 3M Innovative Properties Company Curable polysiloxane coating composition
JP6073353B2 (ja) 2011-11-15 2017-02-01 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 潤滑性添加剤を含むフッ素化コーティング
JP6150889B2 (ja) 2012-06-27 2017-06-21 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 水分硬化性ポリシロキサンコーティング組成物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010146254A1 (fr) * 2009-06-19 2010-12-23 Bluestar Silicones France Composition silicone reticulable par deshydrogenocondensation en presence d'un catalyseur non mettalique
WO2010149869A1 (fr) * 2009-06-19 2010-12-29 Bluestar Silicones France Composition silicone reticulable par deshydrogenocondensation en presence d'un catalyseur non metallique
WO2012003160A1 (en) * 2010-06-30 2012-01-05 3M Innovative Properties Company Curable composition comprising dual reactive silane functionality

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7415466B2 (ja) 2019-11-14 2024-01-17 株式会社レゾナック 撥水処理剤、撥水構造体、及び撥水構造体の製造方法
WO2022131116A1 (ja) * 2020-12-15 2022-06-23 日東化成株式会社 重合体の硬化に用いる硬化触媒、湿気硬化型組成物、硬化物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6150889B2 (ja) 2017-06-21
CN104540909A (zh) 2015-04-22
WO2014025456A3 (en) 2014-05-08
EP2867316A2 (en) 2015-05-06
US20150141570A1 (en) 2015-05-21
US9175188B2 (en) 2015-11-03
WO2014025456A2 (en) 2014-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6150889B2 (ja) 水分硬化性ポリシロキサンコーティング組成物
JP5818890B2 (ja) 二重反応性シラン官能基を含む硬化性組成物
JP6151639B2 (ja) 硬化性ポリシロキサンコーティング組成物
US9006336B2 (en) Curable polysiloxane coating composition
JP5925201B2 (ja) 二重反応性シラン官能基を含むオンデマンド型硬化性組成物
JP2017509730A (ja) 硬化性オルガノシロキサンオリゴマー組成物
JP2015504945A (ja) 硬化性ポリシロキサン組成物
JP6336398B2 (ja) オンデマンド型硬化性ポリシロキサンコーティング組成物
JP6073353B2 (ja) 潤滑性添加剤を含むフッ素化コーティング
JP5600900B2 (ja) 撥水剤組成物
CN113166585A (zh) 可固化涂料组合物、方法和制品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160413

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6150889

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees