JP2015524817A - ヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子の高効率精製方法 - Google Patents

ヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子の高効率精製方法 Download PDF

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Abstract

本発明はヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)L1タンパク質を高純度及び高効率で精製する方法に関するものである。本発明の精製方法によれば、細胞破砕物を還元剤処理して過熱冷却する場合、HPV L1タンパク質の精製純度及び収率を大きく向上させることができる。また、本発明の精製方法で精製されたHPVL1ウイルス様粒子は優秀な高原性及び免疫原性を示す。【選択図】図24

Description

本発明は構造特性及び免疫特性が優秀なヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)のウイルス様粒子(Virus-Like Particles、VLPs)を高効率で精製できる方法に関するものである。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は子宮頸がんの発病原因のほぼ100%を占める病因体である(参考文献1)。全世界的に毎年500,000名の女性が子宮頸がんと診断されて、250,000名の女性が子宮頸がんで死亡すると知られている(参考文献2)。子宮頸がんを起こす高危険群ヒトパピローマウイルスのタイプ(type)には16型、18型、45型、31型、33型、52型、58型、35型、59型などがあり、低危険群タイプには6型及び11型などが知られている(参考文献3、4)。この中で、ヒトパピローマウイルスタイプ16型と18型が全体子宮頸がんの原因の7割を占めていて、子宮頸がんの予防に最も重要なタイプと認識されている(参考文献5)。子宮頸がんの発病の原因になるヒトパピローマウイルスのタイプは地域によりその種類が非常に異なる(参考文献5)。アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカ及び中南米地域ではヒトパピローマウイルス16型、18型、31型、45型による感染が主な子宮頸がんの発病原因になる(参考文献5)。
ヒトパピローマウイルスのカプシドはメジャー抗原であるL1タンパク質とマイナー抗原であるL2タンパク質で構成されている(参考文献6)。この中でL1タンパク質はセルフアッセンブリー(self-assembly)されて、ウイルス様粒子(virus-like particles、VLPs)を構成する性質を持っていて、子宮頸がんの予防ワクチンの抗原及び診断用の抗原で使用されている(参考文献6、27)。組み換えL1タンパク質は大腸菌(Escherichia coli)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・パストリス(Pichia Pastoris)、ラクトバチルスカゼイ(Lactobacillus casei)、Sf(Spodoptera frugiperda)細胞及び植物細胞などを発現細胞にして生産された(参考文献7−12、28)。現在、市販されている子宮頸がんの予防ワクチンにはGardasilTM(Merck)とCervarixTM(GlaxosmithKline、GSK)がある。GardasilTMはヒトパピローマウイルスのタイプ16型、18型、6型、11型に対するL1ウイルス様粒子を抗原として含めており、CervarixTMはヒトパピローマウイルスタイプ16型、18型に対するL1ウイルス様粒子を抗原として含めている(参考文献13)。GardasilTMはサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)を抗原発現細胞で使っていて、CervarixTMは昆虫細胞であるSf(Spodoptera frugiperda)細胞を抗原発現細胞で使っている(参考文献13、14)。二つのワクチンは筋肉注射を通じて接種して、1回接種の際に120ドル、3回接種すると360ドルの費用が所要されて非常に高価である(参考文献15)。現在の市販中である子宮頸がんの予防ワクチンの高い接種価は子宮頸がんが主に発生する地域である発展途上国までに広く用いられるのに多くの限界を有している(参考文献16)。したがって、低費用高効率の子宮頸がんワクチンの開発は相変わらず重要な課題として残っている。
組み換えタンパク質を用いた医薬品の場合、ダウンストリームプロセシング(downstream processing)に掛かる費用は生産費用の全体の8割を占めるほどその比重が高い(参考文献17)。子宮頸がんの予防ワクチンの抗原生産のためには、ダウンストリームプロセシング(downstream processing)で様々な段階の精製過程を通じてターゲット抗原の純度を順次に上げる方法が用いられてきた(参考文献18)。サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)から生産されたウイルス様粒子の場合ターゲットタンパク質の純度を増加させるために超遠心分離法(ultra-centrifugation)を利用したスクロースクッション(sucrose cushion)またはサイズ排除クロマトグラフィー(size-exclusion chromatography)が主に使用されてきた。Hofmannなどはウイルス様粒子の精製のために超遠心分離法を利用したスクロースクッション、陰イオン交換クロマトグラフィー、硫酸アンモニウムの沈澱及びサイズ排除クロマトグラフィーを用いた(参考文献19)。Kimなどは超遠心分離法を利用したスクロースクッション、サイズ排除クロマトグラフィー及び陽イオン交換クロマトグラフィーを順次的に使用してウイルス様粒子を精製した(参考文献7)。Parkなどは硫酸アンモニウムの沈澱、サイズ排除クロマトグラフィー、陽イオン交換クロマトグラフィーを順次的に用いる精製方法を使用した事がある(参考文献20)。これらの方法を通じて高純度のウイルス様粒子を得ることはできるが、精製単位を増加させるのに限界を持っており、大量生産に適用するのに適していないという短所を有している。
サッカロマイセス・セレビシエから生産されたヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子の大量精製のために次のような方法が使用された。Cookなどはクロスフロー精密ろ過(cross-flow microfiltration)、陽イオン交換クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーを順次的に使用する方法を用いた(参考文献21)。Kimなどは硫酸アンモニウム沈澱と沈澱された汚染物の除去過程を通じて不純物タンパク質を除去した後、ヘパリンクロマトグラフィーまたは陽イオン交換クロマトグラフィーを通じてウイルス様粒子を精製する方法を試用した(参考文献22)。サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)から生産されたヒトパピローマウイルスL1タンパク質は全体細胞破砕液タンパク質の1%以下と知られており回収が容易ではない(参考文献20)。組み換えタンパク質の製造方法を通じて生産されたヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子を高純度で精製するためには様々な段階の沈澱及びクロマトグラフィーを経なければならず、繰り返した透析(dialysis)過程も必要である。またヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子は簡単に壊れる性質を持っており、優秀な構造で組み立てられたウイルス様粒子を得ることは非常に重要なものと認識されている(参考文献31)。研究者らは酵母(yeast)発現システムと同じ宿主細胞の破砕物内の不純物を効果的に除去するための工程開発に多くの努力をして来たが、ウイルス様粒子を高効率で精製するための技術はいまだに明確な進展をみせていない。
本明細書の全体にわたって複数の論文及び特許文献が参考にされ、その引用が表示されている。引用された論文及び特許文献の開示内容は、その全体で本明細書に参考として取り込まれ、本発明が属する技術分野の水準及び本発明の内容がより明確に説明される。
本発明者らはヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)のL1タンパク質を発現する宿主細胞から生産されたHPV L1タンパク質を高純度及び高効率で精製するめの新しい方法を開発しようと努力した。その結果、HPVのL1タンパク質を発現させた宿主際病の破砕物に還元剤を処理したり、または還元剤を処理した後、加熱及び冷却(heating and chilling)過程を経ることでクロマトグラフィーを通じて精製すると、HPV L1タンパク質の純度が驚くほど向上されるだけでなく、L1タンパク質から組み立てられるウイルス様粒子(Virus like particle、VLP)の構造特性及び免疫特性が非常に優秀になるという事実を実験的に確認して本発明の完成した。
したがって、本発明の目的はヒトパピローマウイルス(HPV)L1タンパク質を高純度及び高効率で精製する方法を提供することにある。
本発明の目的及び長所は下記の発明の詳細な説明、請求の範囲及び図面によって、より明確になる。
本発明の一態様によれば、本発明は次の段階を含むヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)L1タンパク質の精製方法を提供する:(a)HPVのL1タンパク質を発現する形質転換宿主細胞を培養した後、培養された宿主細胞を回収して破砕する段階;(b)上記の宿主細胞の破砕物に還元剤を添加する段階;及び(c)上記の還元剤が添加された宿主細胞の破砕物からクロマトグラフィーを行ってHPV L1タンパク質を精製する段階。
本発明の他の一態様によれば、本発明は次の段階を含むヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)L1タンパク質の精製方法を提供する:(i)HPVのL1タンパク質を発現する形質転換宿主細胞を培養した後、培養された宿主細胞を回収して破砕する段階;(ii)上記の宿主細胞の破砕物に還元剤を添加する段階;(iii)上記の還元剤が添加された宿主細胞の破砕物を加熱した後冷却させる段階;及び(iv)上記の加熱及び冷却された宿主細胞の破砕物からクロマトグラフィーを行ってHPV L1タンパク質を精製する段階。
本発明者らはヒトパピローマウイルス(HPV)のL1タンパク質を発現するように製作された宿主細胞から生産されたHPV L1タンパク質を高純度及び高効率で精製するための新しい方法を開発しようと努力した結果、培養した上記の宿主細胞の破砕物に還元剤を処理したり、または還元剤を処理した後加熱及び冷却(heating and chilling)過程を経ることでクロマトグラフィーを通じて精製すると、HPV L1タンパク質の純度が驚くほど向上されるだけでなく、L1タンパク質から組み立てられるウイルス様粒子(Virus like particle、VLP)の構造特性及び免疫特性が優秀になるという事実を実験的に確認して本発明を完成した。
以下、各段階により本発明を詳細に説明する。
(i)HPVのL1タンパク質を発現する形質転換宿主細胞を培養した後、培養された宿主細胞を回収して破砕する段階
本発明の明細書で用語「HPV L1タンパク質」はHPVのL1遺伝子から発現されるものでHPVのカプシド(capsid)を構成するメジャー(major)タンパク質を意味する。L1タンパク質はカプシドを構成する別のマイナー(minor)タンパク質であるL2タンパク質と共にまたはL1タンパク質単独で、適切な条件の下でウイルス様粒子(Virus-Like Particle、VLP)でセルフアッセンブリー(self-assemble)される特性を有する。
パピローマウイルス(Papillomavirus)は最大8個の初期(early、E)及び2個の後期(late、L)遺伝子を有していて、そのサイズは50〜60nmであり、エンベロープがなく、正二十面体(icosahedral)のDNAゲノムウイルスである。遺伝子Eで「E」は初期(early)を意味して、遺伝子Lで「L」は後期(late)を意味する。E遺伝子はウイルス複製及び形質転換(transformation)の機能に関連された遺伝子である。L1及びL2遺伝子はウイルスカプシドタンパク質をエンコーディングする。L1タンパク質は主要カプシドタンパク質であり、55−60kDaの分子量を有する。L2タンパク質は55−60kDaの予測分子量及び75−100kDaのPAGEにより測定されるみかけの分子量を有するマイナー(minor)カプシドタンパク質である。
本発明の方法でL1タンパク質が由来されるヒトパピローマウイルス(HPV)のタイプ(type)は特に限定されなく、望ましくは HPVタイプ6a、HPVタイプ6b、HPVタイプ11、HPVタイプ16、HPVタイプ18、HPVタイプ30、HPVタイプ31、HPVタイプ33、HPVタイプ35、HPVタイプ39、HPVタイプ41、HPVタイプ42、HPVタイプ43、HPVタイプ44、HPVタイプ45、HPVタイプ51、HPVタイプ52、HPVタイプ54、HPVタイプ55、HPVタイプ56、HPVタイプ58、HPVタイプ68及びHPVタイプ70からなる群より選択されて、より望ましくは本発明のL1タンパク質はHPVタイプ6a、HPVタイプ6b、HPVタイプ11、HPVタイプ16、HPVタイプ18、HPVタイプ31、HPVタイプ33、HPVタイプ45及びHPVタイプ58からなる群より選択されるHPVから由来されたものであり、最も望ましくはHPVタイプ16、HPVタイプ18、またはHPVタイプ58から由来する。
本発明で、宿主細胞(host cell)に利用される細胞はバクテリア、酵母細胞、昆虫細胞、植物細胞または動物細胞である。
本発明の望ましい実施例によれば、上記の酵母細胞はサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)、サッカロマイセス・エスピ(Saccharomyces sp.)、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、ピキア・パストリス(Pichia Pastoris)、またはハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)である。
本発明でHPV L1タンパク質を発現する形質転換宿主細胞(transformed host cell)はHPV L1タンパク質を性向的に発現させる発現ベクトルに形質転換された宿主細胞を意味する。上記の発現ベクトルは当業界で公知された転写(transcription)または翻訳(translation)調節要素、他のマーカー遺伝子(marker gene)を含むことができる。本発明のHPV L1タンパク質を発現する形質転換宿主細胞は当業界に公知された方法を用いて容易に製造することができる。
(ii)上記の宿主細胞の破砕物に還元剤を添加する段階
本発明の明細書での用語「還元剤(reducing agent)」は還元−酸化反応(reduction-oxidation reaction)で電子を他の種(species)に供与する元素または化合物を意味して、望ましくはペプチドまたはタンパク質でのジスルフィド結合(disulfide bond)の還元または遊離スルフヒドリル基(free sulfhydryl group)の安定化のために用いられる化合物を意味する。
本発明で還元剤は例えばβ−メルカプトエタノール(β−mercaptoethanol)、DTT(dithiothreitol)、2-メルカプトエチルアミン塩酸塩(2-mercaptoethylamine-HCl )、TCEP[tris(2-carboxyethyl)phophine]、システイン−HCI(cystein−HCI)からなる群より選択されて、より望ましくはβ−メルカプトエタノールまたはDTTである。
本発明で細胞破砕物内での還元剤の最終濃度は0.1重量%以上、望ましくは0.1−20重量%、より望ましくは0.1−10重量%、よりさらに望ましくは1−8重量%、よりさらに望ましくは3−7重量%、最も望ましくは4−6重量%である。
本発明で還元剤を細胞の破砕物に添加した後、反応させる時間は特定の時間範囲で限定されなく、当業者が本発明の方法に適合する反応時間を選択して使用することができる。
(iii)上記の還元剤が添加された宿主細胞の破砕物を加熱した後冷却させる段階
本発明で上記の細胞の破砕物に還元剤を添加した後、加熱及び冷却(heating and chilling)条件を経る。下記の具体的な一実施例で実験結果として立証されるように、還元剤を添加した細胞の破砕物を加熱及び冷却処理を行えば、形質転換宿主細胞の破砕物の中の不純物の除去効率が大きく増大されるだけでなく、L1タンパク質から組み立てられるVLPが望ましい構造及び免疫特性を有するようになる。
本発明で細胞の破砕物の加熱温度は常温(room temperature)超過の温度を意味して、望ましくは25℃超過の温度であり、より望ましくは25℃超過80℃以下の温度であり、よりさらに望ましくは30−65℃の温度であり、よりさらに望ましくは35−65℃であり、最も望ましくは35−60℃であって、最適な加熱条件は35−55℃の温度である。
本発明で細胞の破砕物の加熱時間は、加熱温度に応じて異なる場合があり、例えば10分−72時間の範囲で適合に選択できるが、これに限定されない。望ましくは30分−72時間の範囲であり, より望ましくは30分−48時間の範囲であり、よりさらに望ましくは30分−24時間の範囲であって、最も望ましくは30分−12時間の範囲である。
本発明で上記の冷却の温度は細胞の破砕物の試料が凍らないほどの温度を意味して、このような冷却温度では0−10℃の温度であり、望ましくは0℃超過8℃未満の温度であり、より望ましくは0℃超過7℃未満、よりさらに望ましくは0℃超過6℃未満、最も望ましくは0℃超過5℃未満の温度で冷却させる。冷却させる時間は本発明の方法に合うように適合した冷却時間を選択して使用することができる。
一方、実施例によっては、上記の還元剤が添加された宿主細胞の破砕物を加熱及び冷却することなく、常温で維持させることもできる。
本発明の明細書で用語「常温」は加熱したり冷却していないそのままの温度として、15℃以上25℃以下の温度を示す。
(iv)上記の還元剤が添加された宿主細胞の破砕物、または上記の加熱及び冷却された宿主細胞の破砕物からクロマトグラフィーを行ってHPV L1タンパク質を精製する段階
還元剤が添加された宿主細胞の破砕物に対してクロマトグラフィー精製方法を行ったり、または上記の宿主細胞の破砕物に還元剤を添加して加熱及び冷却させた後クロマトグラフィー精製方法を行ってHPV L1タンパク質を精製する。
本発明で使用できるクロマトグラフィーは当業界で公知去れたもので合って、これに制限されるものではないが、例えば、陽イオン交換クロマトグラフィーまたは陰イオン交換クロマトグラフィーのようなイオン交換クロマトグラフィー(ion exchange chromatography)、サイズ排除クロマトグラフィー(size exclusion chromatography)、疎水性結合クロマトグラフィー(hydrophobic interaction chromatography)、親和性クロマトグラフィー(affinity chromatography)が使用できる。本発明で分離及び精製しようとする物質がタンパク質であるのでタンパク質またはペプチドの分離に最も適合するイオン交換クロマトグラフィーが望ましい。下記の本発明の具体的な一実施例では陽イオン交換クロマトグラフィーの一種であるヘパリン樹脂クロマトグラフィー及び陽イオン交換クロマトグラフィーを用いてHPV L1タンパク質を成功的に分離及び精製した。
本発明の特徴及び利点を要約すれば次のようである:
i)本発明はヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)L1タンパク質を高純度及び高効率に精製する方法を提供する。
ii)本発明の精製方法はHPVのL1タンパク質が発現される形質転換宿主細胞の細胞の破砕物に還元剤を添加した後、または還元剤を添加して加熱及び冷却(heating and chilling)処理を追加的に行った後、クロマトグラフィーを通じてL1タンパク質を精製することに特徴がある。
iii)本発明の精製方法によれば、HPV L1タンパク質の精製純度を大きく向上させることができる。
iv)本発明の精製方法によって、精製されたHPV L1タンパク質のVLPは良質の構造を形成して免疫原性が非常に優れている。
本発明はヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)L1タンパク質を高純度及び高効率で精製する方法に関するものである。本発明の精製方法によれば、HPV L1タンパク質の精製純度を大きく向上させることだけでなく、精製されたHPV L1タンパク質のVLPは本来のHPVビリオンにより類似する構造を形成することによって免疫原性が非常に優れている。
図1はヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子を精製するための先行文献の方法(以下「T−1」方法と記載する)と本発明の方法(以下「T−5」方法と記載する)の過程を示す。T−1方法に関する先行文献は以下のようである。(先行文献1) Kim HJ, Kim SY, Lim SJ, Kim JY, Lee SJ, et al. (2010) One-step chromatographic purification of human papillomavirus type 16 L1 protein from Saccharomyces cerevisiae. Protein Expr Purif 70: 68-74.(先行文献2) Kim HJ, Lim SJ, Kim JY, Kim SY, Kim H-J (2009) A method for removing contaminating protein during purification of human papillomavirus type 18 L1 protein from Saccharomyces cerevisiae. Arch Pharm Res 32: 1759-1766.(先行文献3)登録特許、 子宮頸がんワクチン、出願番号:10-2011-0137242(2011.12.19)、登録番号:1011780560000(2012.08.21)(先行文献4)登録特許、 子宮頸がんワクチン、出願番号(出願日):10-2009-0099982(2009.10.30)、登録番号(登録日):1011819070000(2012.09.05) T−5方法のためにHPV L1タンパク質を発現させた宿主細胞であるサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)を破砕した後、還元剤を添加した。還元剤を処理した後、加熱及び冷却(heating and chilling)過程を経るようにして不純物を除去した。上記の不純物を除去した後、細胞の破砕液に含まれたL1タンパク質はヘパリンクロマトグラフィー(heparin chromatography)を通じて1次精製した。1次精製されたL1タンパク質は2次ヘパリンクロマトグラフィーを追加的に行って高純度に精製した。 T−1方法のために上記のサッカロマイセス・セレビシエ破砕物の内のL1タンパク質は硫酸アンモニウムの沈澱(ammonium sulfate precipitation)を通じて回収された。回収された分画内の不純物は沈澱物の除去過程(removal of precipitated contaminants)を通じて除去された。これらの過程を経た破砕物の内のL1タンパク質はヘパリンクロマトグラフィーを通じて精製された。 図2はT−5方法による精製結果に関するものであり、L1タンパク質の発現宿主細胞の破砕物に対して透析を行って、還元剤を処理した後、加熱及び冷却過程を経て、1次ヘパリンクロマトグラフィーを行った後、SDS−PAGEで確認した結果である。1次ヘパリンクロマトグラフィーを行った後に、高純度のHPV L1タンパク質が回収されたことを見せる。LSはヘパリン樹脂にローディングされた破砕液(loading sample)を示して、FTはヘパリン樹脂に結合されなくで流れ出た分画(flow-through)を示す。Wはヘパリン樹脂を洗浄する段階で流れ出た分画(wash)であり、Eは1M NaClが含まれた緩衝液でHPV L1タンパク質を溶出させた分画(elution)を意味する。 図3はT−5方法による精製結果に関するものであり、HPV L1タンパク質発現宿主細胞の破砕物に対して透析を行わなく、細胞の破砕物に対して直接に還元剤を処理した後、加熱及び冷却過程を経て、1次ヘパリンクロマトグラフィーを行って、SDS−PAGEで確認した結果である。図2での結果と同じように、1次ヘパリンクロマトグラフィーを行った後に、同じく高純度のHPV L1タンパク質が回収された。LS、FT、W及びEは図2で説明されたものと同じである。 図4aはT−5方法による精製結果に関するものであり、HPV L1タンパク質の発現宿主細胞の破砕物に還元剤を処理した後、加熱及び冷却過程を経て、1次ヘパリンクロマトグラフィーを行って、2次ヘパリンクロマトグラフィーを行って、SDS−PAGEで確認した結果である。LSとFTは図2で説明されたものと同じである。SDS−PAGE写真の上部に表記された3から18までの数字はNaClによる傾斜勾配(linear gradient)溶出の際に回収されたそれぞれの分画の数字を意味する。 図4bは上記の2次ヘパリンクロマトグラフィーのプロファイル(profile)を見せる。図4aのSDS−PAGEのFT(flow-through)でのタンパク質バンドが検出されていないが、図4bでのFT(flow-through)で多量の不純物が流れ出ることが確認された。したがって、図4bの結果は2次ヘパリンクロマトグラフィーを通じて相当量の不純物が除去されたことを見せる。 図5のT−1方法のヘパリンクロマトグラフィーのSDS−PAGEの結果である。ヘパリンクロマトグラフィーの全サンプルの処理は図1に示したように進められた。LSはloading sampleを意味する。ヘパリン樹脂に結合したタンパク質はNaClの傾斜勾配(linear gradient)増加による方法で溶出された。傾斜勾配の溶出は0.325 M NaClから2 M NaClまで進められた。SDS−PAGE結果の上段の数字は溶出分画の数字を意味する。分画11−14でL1タンパク質が高純度で溶出されることを見せる。 図6aは従来の方法(以下「T−1」方法と記載する)と本発明のT−5方法で精製されたVLPの純度をSDS−PAGEを通じて比較した結果である。「T−1 HPV 16 VLP」は従来に公知された方法[Kim et al. (2010) Protein Expr Purif 70: 68-74; Kim et al. (2009) Arch Pharm Res 32: 1759-1766]を用いて精製された結果であって、「T−5 HPV 16 VLP」は本発明の方法により精製された結果である。HPV L1タンパク質のSDS−PAGE分析のためにタンパク質の定量を実施した後、ウェル当たり500ng、250ng、125ng、62ngのタンパク質をローディングした。独立的に2回反復実験したし、それぞれをパネルAとBで提示した。2回実験の結果すべてT−5 HPV 16 VLPのL1タンパク質バンドの強度がT−1 HPV 16 VLPのものよりもはるかに高かった。 図6bは図6aの2回実験で確認されたT−1 HPV 16 VLPとT−5 HPV 16 VLPのL1タンパク質バンドの強度をグラフで表示した結果である。結果は平均±標準偏差で表わしていて、ウェル当たり500ngがローディングされたT−5 HPV 16 VLPのL1タンパク質バンドの強度を100%として計算した。この結果はT−5方法で精製されたVLPの純度がT−1方法で精製されたVLPの純度よりはるかに優秀であることを示す。 図7はT−1 HPV 16 VLPのL1タンパク質バンドの強度がT−5 HPV 16 VLPのL1タンパク質バンドの強度と同一に表わすようにローディングしてSDS−PAGEを進めた結果である。 図8はT−1 HPV 16 VLPとT−5 HPV 16 VLPの電子顕微鏡分析の結果を示す。T−1 HPV 16 VLPは20−50nmのサイズであると確認されて、一方、T−5 HPV 16 VLPは40−65nmのサイズであると確認された。これはT−5 HPV 16 VLpのサイズが本来のHPVが有するサイズ(50−60nm)により近いことを意味する[29、30]。 図9及び図10は動的光散乱法(dynamic light scattering、DLS)分析の結果である。動的光散乱分析はVLPが溶液に存在する際のサイズを測定する。VLPの溶液内のサイズ分布はDLS−700(図9)とELS−Z2(図10)システムを使用して分析した。図9と図10の結果から見られるように二つのVLP粒子サイズ別の分布は異なることと示された。この結果はT−5 HPV 16 VLPの物理的な特性がT−1 HPV 16 VLPと相違することを示す。 図11はT−1 HPV 16 L1 VLPとT−5 HPV 16 L1 VLPに対する単クローン抗体の反応性を示す。抗-HPV 16 L1単クローン抗体反応性の調査のため、既に公知された単クローン抗体であるH16.V5とH16.E70を使用した。二つの抗体に対するVLPの反応性の増加は免疫原性の増加と密接な連関があるものと知られている[26、32−34]。T−5 HPV 16 VLPのH16.V5とH16.E70抗体に対する反応性はT−1 HPV 16 VLpの二つの抗体に対する反応性よりはるかに高いことが確認された。 図12はT−1 HPV16 L1 VLPとT−5 HPV 16 L1 VLPの免疫原性を分析した結果である。免疫原性の比較のために各1ngのVLPは200μgのaluminium hydroxideと一緒にマウスに皮下で投与された。免疫は2週間隔で4回実施した。3次と4次免疫の10日後、血清から抗-HPV 16 L1 IgG抗体価を測定した。抗-HPV 16 L1 IgG抗体価の測定結果T−5 HPV 16 L1 VLPがT−1 HPV 16 L1 VLPより10倍以上高い水準で抗-HPV 16 L1 IgGを誘導することを確認した。 図13は図12で実施された免疫で4次免疫の後、採決された血清の抗-HPV 16中和抗体の活性を測定した結果を示す。T−5 HPV 16 L1 VLPで免疫されたマウス血清の中和活性は78%である一方、T−1 HPV 16 L1 VLPで免疫したマウス血清の中和活性は33%で現れた。 図14は細胞破砕液に何も処理しない条件(non-treatment)、還元剤を処理した条件(β−ME)、還元剤の処理した後、加熱及び冷却過程を経た条件(β−ME+heating and chilling)で精製したHPV L1タンパク質の純度を比較した結果である。上記のそれぞれの条件を経た試料を1次ヘパリンクロマトグラフィーを行って溶出させて、溶出された分画から同一な体積(5、2.5、1.2μL)のタンパク質を取って、ゲルにローディングして、SDS−PAGE及びウェスタンブロッティング(western blotting)を行った。図14の結果から還元剤の処理後、加熱及び冷却過程を経た条件(T−5、β−ME+heating and chilling)のHPV L1タンパク質の純度が他の条件に比べてはるかに高いことが確認できた。 図15は細胞破砕液に何も処理しない条件(non-treatment)、還元剤を処理した条件(β−ME)、還元剤の処理後、加熱及び冷却過程を経た条件(T−5、β−ME+heating and chilling)で精製したHPV L1タンパク質の純度を比較した結果である。上記のそれぞれの条件を経た試料を1次ヘパリンクロマトグラフィーを行って溶出させて、溶出された分画から同一の量のタンパク質(1、0.5、0.25μg)を取ってゲルにローディングして、SDS−PAGE及びウェスタンブロッティング(western blotting)を行った。図15の結果から還元剤の処理後、加熱及び冷却過程を経た条件(T−5、β−ME+heating and chilling)のHPV L1タンパク質の純度が他の条件と比べてはるかに高いことが確認できた。 図16は細胞破砕液に何も処理しない条件(non-treatment)、還元剤を処理しないで、加熱及び冷却過程だけと経た条件(heating and chilling)、還元剤の処理後、加熱及び冷却過程を経た条件(T−5、β−ME+heating and chilling)で精製したHPV L1タンパク質の純度を比較した結果である。上記のそれぞれの条件を経た試料を1次ヘパリンクロマトグラフィーで溶出された分画から同一な体積のタンパク質(5、2.5、1.2μL)を取って、ゲルにローディングして、SDS−PAGE及びウェスタンブロッティング(western blotting)を行った。図16の結果から還元剤の処理後、加熱及び冷却過程を経た条件(T−5、β−ME+heating and chilling)のHPV L1タンパク質の回収率及び純度が他の条件と比べてはるかに高いことが確認できた。 図17はサイズ排除クロマトグラフィー(size-exclusion chromatography SEC)による精製方法、硫酸アンモニウムの沈澱による精製方法(ammonium sulfate precipitation)、還元剤の処理後加熱・冷却する方法(T−5、β−ME+heating & chilling)による精製方法の過程を示す。サイズ排除クロマトグラフィー、硫酸アンモニウムの沈澱方法の効果を還元剤の処理後、加熱・冷却する方法の効果と比べるためにT−5精製方法の中で還元剤の処理後、加熱・冷却する段階をサイズ排除クロマトグラフィーまたは硫酸アンモニウムの沈澱方法に置換した。サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)及び硫酸アンモニウムの沈澱による方法(T−1方法基盤の方法)は従来に公知された先行文献の方法に基盤する。1)サイズ排除クロマトグラフィー方法の先行文献(先行文献1)Park MA, Kim HJ, Kim H-J (2008) Optimum conditions for production and purification of human papillomavirus type 16 L1 protein from Saccharomyces cerevisiae. Protein Expr Purif 59: 175-181.(先行文献2)登録特許、ヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子の生産及び精製方法、出願番号:10-2008-0026586(2008.03.21)、登録番号:1009591450000(2010.05.13)2)硫酸アンモニウムクロマトグラフィー方法の先行文献(先行文献1)Kim HJ, Kim SY, Lim SJ, Kim JY, Lee SJ, et al. (2010) One-step chromatographic purification of human papillomavirus type 16 L1 protein from Saccharomyces cerevisiae. Protein Expr Purif 70: 68-74.(先行文献2)Kim HJ, Lim SJ, Kim JY, Kim SY, Kim H-J (2009) A method for removing contaminating protein during purification of human papillomavirus type 18 L1 protein from Saccharomyces cerevisiae. Arch Pharm Res 32: 1759-1766.(先行文献3)登録特許、子宮頸がんワクチン、出願番号:102011-0137242(2011.12.19)、登録番号:1011780560000(2012.08.21)(先行文献4)登録特許、子宮頸がんワクチン、出願番号:102009-0099982(2009.10.20)、登録番号:1011819070000(2012.09.05) 図18は硫酸アンモニウム沈澱方法、還元剤のみに処理した方法(β−ME)、還元剤の処理後、加熱・冷却する精製方法(T−5、β−ME+heating & chilling)の間の差を示す。それぞれの精製の条件別1次クロマトグラフィーの溶出分画の純度をSDS−PAGE及びウェスタンブロッティングで分析した。その結果β−MEの処理後、加熱・冷却する方法から回収されたL1タンパク質の純度が最も優秀であることを確認した。 図19は硫酸アンモニウム沈澱(ammonium sulfate precipitation)による精製方法と還元剤の処理後、加熱・冷却する精製方法(T−5、β−ME+heating & chilling)の1次ヘパリンクロマトグラフィーの結果を示している。図18の結果と同じく還元剤の処理後、加熱・冷却する方法の場合、1次ヘパリンクロマトグラフィーで溶出されたL1タンパク質が高い純度を表して、一方硫酸アンモニウム沈澱の後、1次ヘパリンクロマトグラフィーを行った場合、溶出されたL1タンパク質の分画に複数の不純物タンパク質を含めていることを確認することができた。ウェスタンブロッティングの分析結果、硫酸アンモニウム沈澱法で精製した場合、ヘパリンクロマトグラフィーでL1タンパク質が樹脂カラムに付着されなくFT(flow−through)で流れ出た一方、還元剤の処理した後加熱・冷却過程を経た場合、FTからL1タンパク質が流れ出ていないことが確認された。 図20はサイズ排除クロマトグラフィーを通じた精製方法(SEC方法)でサイズ排除クロマトグラフィーの溶出分画をSDS−PAGEとウェスタンブロッティングで確認した結果である。分画3回から9回の間にL1タンパク質が高い純度で溶出されて、この区間の分画を集めて比較分析に使用した。 図21はサイズ排除クロマトグラフィー方法(SEC)、硫酸アンモニウム沈澱による方法(ammonium sulfate precipitation)と還元剤の処理後、加熱・冷却する精製方法(T−5、β−ME+heating & chilling)の1次クロマトグラフィーのL1タンパク質の溶出分画をSDS−PAGEとウェスタンブロッティングで分析した結果である。1次クロマトグラフィー(1st chromatography)のためのそれぞれの条件のサンプルは図17に示したように用意された。サイズ排除クロマトグラフィー方法(SEC)のために細胞破砕液は硫酸アンモニウム沈澱を経てサイズ排除クロマトグラフィー(1次クロマトグラフィー)を行った。硫酸アンモニウム沈澱法による方法(ammonium sulfate precipitation)のために細胞破砕物は硫酸アンモニウム沈澱された後、沈殿物の除去過程を経てヘパリンクロマトグラフィーを経た。還元剤の処理後、加熱・冷却する精製方法のために細胞破砕物は還元剤の処理後、加熱冷却過程を経て、ヘパリンクロマトグラフィー(1次クロマトグラフィー)を経た。1次クロマトグラフィーの溶出分分画析のためにそれぞれの条件の分画を同一体積(0.35、0.17、0.08μL)にしてローディングした。分析結果、還元剤の処理後、加熱・冷却する方法のL1タンパク質の純度が最も優秀であることが分かった。 図22は図21の1次クロマトグラフィーL1タンパク質の溶出分画を2次クロマトグラフィーで追加精製した結果である。2次クロマトグラフィーの後、L1タンパク質の溶出分画の間の差をSDS−PAGEとウェスタンブロッティングで分析した結果である。分析のためにそれぞれの精製条件の溶出分画を同一の体積(2、1、0.5μL)でローディングした。分析結果、還元剤の処理後、加熱・冷却する精製方法がL1タンパク質の回収率の面で最も優秀であることが分かった。 図23は図22で最終に精製されたL1タンパク質の単クローン抗体(H16.E70)反応性をenzyme-linked immunosorbent assay(ELISA)で分析した結果である。それぞれの精製条件から回収されたHPV 16 L1 VLPを同一な量でコーティングするためにサイズ排除クロマトグラフィーによる精製方法(SEC)、硫酸アンモニウム沈澱による精製方法(ammonium sulfate precipitation)、還元剤の処理後、加熱・冷却する精製方法(β−ME + heating & chilling)から得られたL1タンパク質の量を確認した(図23A)。以後、ELISAを行ってH16.E70に対するそれぞれのHPV 16 L1 VLPの反応性を確認した(図23B)。その結果、還元剤の処理後、加熱・冷却する条件によって精製されたHPV 16 L1 VLP(T−5 HPV 16 L1 VLP)のH16.E70に対する反応性が最も優秀であることが分かった。これは還元剤の処理後、加熱・冷却する精製方法を通じて得られたHPV 16 L1 VLPの構造的な特性が最も優秀であることを示す(参考文献26)。 図24はサイズ排除クロマトグラフィーによる精製方法(SEC)、硫酸アンモニウム沈澱による精製方法、還元剤の処理後、加熱・冷却する精製方法の免疫原性を分析した結果である。それぞれHPV 16 L1 VLPをマウスに免疫する前、L1タンパク質の量は図23Aで確認したとおり同一に合わせた。1ngのHPV 16 L1 VLPは200μgのaluminium hydroxideと混合された後、マウスに皮下で投与された。マウスの免疫は2週間隔で4回進められた。4回免疫した後マウスの血清の取った後、従来に公知されたシュードウイルス基盤の中和抗体活性測定法を通じて(参考文献26)、それぞれのマウスグループの中和活性を測定した。その結果サイズ排除クロマトグラフィーによる精製を通じて得られたHPV 16 L1 VLPを免疫したマウスの中和活性は16%、硫酸アンモニウム沈澱による精製を通じて得られたHPV 16 L1 VLPを免疫したマウスの中和活性は28%、還元剤の処理後、加熱・冷却する精製を通じて得られたHPV 16 L1 VLPを免疫したマウスの中和活性は50%になった。したがって、還元剤の処理後、加熱・冷却する精製法を通じて得られたHPV 16 L1 VLPの中和抗体誘導能が最も優秀であることが分かった。 図25はT−5方法でHPV 16 L1タンパク質の精製の際に還元剤の処理後、加熱・冷却する過程において、加熱温度による効果を示す。それぞれの加熱温度の条件で細胞破砕物を15分間加熱して冷却した後、遠心分離して沈殿物を除去した。パネルAは加熱温度によるタンパクシルの濃度の測定結果を示す。パネルBはそれぞれの加熱温度条件のサンプルを同一の体積でローディングしてSDS−PAGEで分析した結果である。パネルCはそれぞれの加熱温度条件のサンプルを同一の体積でローディングしてウェスタンブロッティングでL1タンパク質を分析した結果である。パネルDはそれぞれの加熱温度条件のサンプルをタンパク質定量した後、同一の量のタンパク質をローディングしてウェスタンブロッティングでL1タンパク質を分析した結果である。したがってパネルDはL1タンパク質の純度を示す。これらの結果を通じてHPV 16 L1タンパク質を60℃の加熱条件まで細胞破砕物に残されていることを確認したし、35−50℃で過熱する時にL1タンパク質の純度が高くなることを確認した。 図26はT−5方法でHPV 18 L1タンパク質の精製の際に、還元剤の処理後、加熱・冷却する過程において、加熱温度による効果を現す。それぞれのパネルに関する細部の内容は図25と同じである。これらの結果を通じてHPV 18 L1タンパク質は65℃の加熱条件まで細胞破砕物に残されていることを確認して、45−55℃で加熱する際にL1タンパク質の純度が高くなることを確認した。 図27はT−5方法を通じたHPV 16 L1 VLP精製において、還元剤の処理後、加熱、冷却する過程で冷却過程の効果を現す。パネルAは45℃と50℃で加熱した後、冷却過程を経たサンプル(heating & chilling)と冷却過程を経ていないサンプル(heating)のタンパク質濃度の差を現す。パネルBは45℃で加熱した後、冷却過程を経たサンプルと冷却過程を経ていないサンプルのウェスタンブロッティング上のL1タンパク質の量分析結果を示す。パネルCは50℃で加熱した後冷却過程を経たサンプルと冷却過程を経ていないサンプルのウェスタンブロッティング上のL1タンパク質の量分析結果を示す。これらの結果は冷却過程を通じて不純物タンパク質が沈澱されることによって除去できることを示して、この過程でL1タンパク質の損失は起こらないことを示す。 図28はT−5方法と通じたHPV 16 L1 VLP精製において、還元剤の処理後加熱・冷却する過程で冷却過程の効果を示す。45℃で加熱後、冷却過程を経たサンプル(HC)と冷却過程を経ていないサンプル(H)のSDS−PAGEとウェスタンブロッティング上の差を示す。SDS−PAGEとウェスタンブロッティングの結果、冷却過程を経た後L1タンパク質は減少されないことが確認されたが、不純物タンパク質の減少は起こることが確認された。 図29は図28のSDS−PAGE上で示される不純物タンパク質protein 1、protein 2、protein 3のバンド強度を数値で示した結果である。これらの結果は冷却過程を通じて不純物タンパク質の濃度が減少されることを示す。 図30はHPV 16 L1 VLPとHPV 18 L1 VLPを60℃の加熱条件にしてT−5方法を通じて精製した結果である。パネルAは1次クロマトグラフィーのSDS−PAGE結果を示す。LSはカラムにローディングしたサンプル、FTはカラムに結合されなくて流れ出たサンプルを示す。Elutionは樹脂カラムに結合した後、溶出された分画と意味する。矢印はHPV 16 L1とHPV 18 L1の位置を示す。パネルBは1次と2次クロマトグラフィーを経て最終精製されたHPV 16 L1とHPV 18 L1をSDS−PAGEで分析した結果である。パネルCは最終精製産物を透過電子顕微鏡で分析した結果である。電子顕微鏡での分析結果、精製されたL1タンパク質がウイルス様粒子を構成することが確認された。 図31はT−5方法でHPV 18 L1を1次クロマトグラフィーで精製した結果を現している。それぞれの分画はSDS−PAGEを通じて分析された。LSはローディングサンプル、FTはflow−through、Wはカラムを洗浄した分画、Eはカラムに付着されたタンパク質を1M NaClを含む緩衝液に流されて溶出させた分画を意味する。HPV 18 L1は還元剤の処理後、加熱・冷却過程を経た後、クロマトグラフィーを行う際に高い純度で精製できることを示す。 図32は図31の1次クロマトグラフィーから溶出されたHPV 18 L1タンパク質の分画を2次陽イオン交換クロマトグラフィーを行った後、SDS−PAGEで分析した結果である。LS、FT、Wは上記で説明したものと同じである。樹脂カラムに付着されたタンパク質は0.6、0.7、0.8、0.9、1M NaClが含まれた緩衝液を流して順次的に溶出させた。HPV 18 L1タンパク質は0.9Mと1M NaCl分画で溶出されることが確認された。 図33はT−5方法で精製されたHPV 18 L1 VLPの動的光散乱分析結果を示す。T−5 HPV 18 L1 VLPの動的光散乱はELS−Z2システムを用いて分析した。 図34はHPV 58 L1をT−5精製方法で精製した結果を示す。パネルAは1次クロマトグラフィーで溶出されたL1タンパク質の分画をSDS−PAGEで分析した結果である。パネルBは2じクロマトグラフィーのSDS−PAGE分析結果である。パネルBの詳細な内容は図32に記述したものと同じである。 図35はT−5精製方法で1次・2次クロマトグラフィーを経て最終的に回収されたHPV 58 L1タンパク質のSDS−PAGEとウェスタンブロッティングの結果を示している。HPV 58 L1は還元剤の処理後、加熱、冷却過程を経る方法を通じて成功的に精製できることを示している。 図36はHPV 16 L1タンパク質を暗号化するDNA配列(HPV 16 L1 NG2)を示す。サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)はHPV 16 L1 NG2が取り込まれた発現ベクターに形質転換された。形質転換された細胞はHPV 16 L1タンパク質の発現、精製のために用いられた。HPV 16 L1核酸配列はGenBank KC792555.1で公知された。 図37はHPV 18 L1タンパク質を暗号化するDNA配列(HPV 18 L1 NG3)を示す。サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)はHPV 18 L1 NG3が取り込まれた発現ベクターみに形質転換された。形質転換された細胞はHPV 18 L1タンパク質の発現、精製のために用いられた。HPV 18 L1核酸配列はGenBank KC792556.1で公知された。 図38はHPV 16 L1 NG2はHPV 18 L1 NG3が暗号化するHPV 16 L1とHPV 18 L1のアミノ酸配列を示す。
以下、実施例を通じて本発明さらに詳細に説明する。これらの実施例はただ本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の要旨に基づいて本発明の範囲がこれらの実施例により制限されないことは当業界で通常の知識を有する者において自明である。
実験方法
1.細胞培養
HPV L1タンパク質を発現するサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)Y2805は従来に公知された方法により培養した(参考文献25)。HPV L1タンパク質発現細胞株はウラシル(uracil)がない合成完全培地(complete medium)である「SD-ura」に塗抹して、4日または5日間培養した。単一コロニーをSD-ura液体培地に接種して、2日間培養した。GAL10プロモーターからHPV 16 L1タンパク質を発現させるために、培養した形質転換細胞を1%酵母抽出物(Duchefa、Netherlands)、2%ペプトン(Duchefa)、7%グルコース(Duchefa)及び1%ガラクトース(Duchefa)を含むYPDG培地で培養した。培養完了後、培養した細胞を遠心分離して、培養液を除去して、PBS(phosphate-buffered saline)を用いて洗浄した。洗浄した細胞は再び遠心分離を行って回収して、タンパク質の精製まで−70℃に保管した。
2.T−1方法を通じたHPV VLPの精製
T−1方法を通じたHPV VLPの精製は従来に公知された方法により細胞破砕液内のタンパク質を硫酸アンモニウムの沈澱を通じてpelletで回収した後、ヘパリンクロマトグラフィー(Heparin chromatography)を通じて精製した(参考文献22、23、24)、ヘパリンクロマトグラフィーのためにHiTrapTM Herparin HP(GE Healthcare、USA)樹脂を使用した。硫酸アンモニウムと沈澱物の除去過程を経たサンプルを0.325 M NaClが含まれたPBSTで透析して、0.325 M NaClが含まれたPBSTで平衡化されたヘパリン樹脂に通過させた。ヘパリン樹脂は樹脂の体積の5倍体積の緩衝液(0.325 M NaClを含むPBST)を流して洗浄して、樹脂と結合したタンパク質はNaClが0.325から2Mまで傾斜勾配で増加させるように溶出させた。溶出された分画の中、HPV L1を含む分画をSDS−PAGE分析を通じて選別して集めた。精製完了されたHPV L1 VLPは0.33 M NaClが含まれたPBS+0.01 Tween 80 (PBST)に対して透析した。
3.T−5方法を通じたHPV VLPの精製(β−me+heating&chilling method)
3−1.細胞の破砕、還元剤の処理、及び過熱・冷却
培養したHPV L1タンパク質の発現細胞は破砕緩衝液(10 mM sodium phosphate dibasic、150 mM NaCl、1.7 mM EDTA、0.01% Tween 80 pH 7.2)に混合させた。上記の細胞混合液を再び0.5 mmガラスビーズ(glass bead、Biospec Product、USA)と混合した後、ボルテックス(vortex)して細胞を破砕した。細胞残余物は12000xgで15分間遠心分離して除去した。カラムクロマトグラフィーを行う前に細胞破砕物は異なる二つの方法を準備した。一つ目の方法は細胞破砕物に最終β−メルカプトエタノール(β−mercaptoethanol、β−ME、Sigma、USA)の濃度が4−6重量%になるようにβ−MEを添加した後、pHを7.0−7.3に調整する方法である。二つ目の方法は細胞破砕物を上記の破砕緩衝液(10 mM sodium phosphate dibasic、150 mM NaCl、1.7 mM EDTA、0.01% Tween 80 pH 7.2)に対して4−6時間透析した後に、最終β−ME濃度が4−6%になるようβ−MEを添加する方法である。続いて、β−MEが添加された細胞破砕物を25−65℃の恒温水槽に30−50分間置いた後に、氷に30分−3時間または4℃に16時間置いて冷却させた。冷却された細胞破砕物を12000xgで15分間遠心分離して沈澱物を除去した。
3−2.1次クロマトグラフィー
還元剤の処理後、加熱及び冷却過程を通じて用意した細胞破砕物をヘパリン樹脂(HiTrapTM Herparin HP、GE Healthcare、USA または POROS(R) 50 HE、Applied Biosystems、USA)または陽イオン交換樹脂(POROS(R) XS、Applied Biosystems、USA)に通過させた。ヘパリン樹脂または陽イオン交換樹脂は細胞破砕物の通過の前に4−6%のβ−MEが含まれた細胞破砕緩衝液(10 mM sodium phosphate dibasic、0.15−0.48 M NaCl、1.7 mM EDTA、0.01% Tween 80 pH 7.2)で平衡化させた。細胞破砕物をローディングした後にヘパリン・陽イオン交換樹脂を洗浄緩衝液(0.35−0.48 M NaClと5%β−MEが含まれたPBST)をカラム体積の5倍以上に流して洗浄した。ヘパリン樹脂と結合されたHPV L1タンパク質は1 M NaCl、5%β−MEが含まれたPBSTを流して溶出させるか5%β−MEが含まれたPBSTに最終NaCl濃度が0.6M、0.7M、0.8M、0.9M、1Mが含まれるように用意した緩衝溶液を順次的に流して溶出させた。L1タンパク質を含む溶出液はAmicon Ultra(Millipore、USA)を使用して濃縮した後、1 M NaCl、0.2 M 硫酸アンモニウムが含まれたPBSTに20−24時間の間透析を行った。
3−3.2次クロマトグラフィー
上記の1次クロマトグラフィーの後に、透析完了した溶液を0.3−0.42 M NaClが含まれたPBSTに対して追加で透析した後に、ヘパリン樹脂または陽イオン交換樹脂に通過させて2次クロマトグラフィーを行った。2次クロマトグラフィーのために使用されたヘパリン樹脂と陽イオン交換樹脂は1次クロマトグラフィーで用いられた樹脂と同一である。ヘパリン・陽イオン交換樹脂は試料をローディングする前に0.42 M NaClが含まれたPBSTで平衡化させた。試料をローディングして、樹脂にカラム体積の5倍以上の0.42 M NaClが含まれたPBSTを流して洗浄した。ヘパリン・陽イオン交換樹脂と結合したHPV L1タンパク質はNaClの濃度が0.42から2.0 Mまで上昇するようにして溶出させたり、NaCl濃度が0.6 M、0.7 M、0.8 M、0.9 M、1 Mが含まれるように用意した緩衝溶液を順次的に流して溶出させた。クロマトグラフィーの溶出パターンは280 nmの波長で測定して、Autochro-2000プログラム(Young Lin Instrument Co., South Korea)を使用して収集した。L1タンパク質が溶出された分画を回収した後、Amicon Ultra(Millipore、USA)を用いて濃縮して、0.33 M NaClが含まれたPBSTに透析した。
4.非処理精製方法(non−treatment method)
非処理精製のための細胞は上記で技術したものと同じ方法で破砕されて容易された。用意された細胞破砕液は緩衝液(10 mM sodium phosphate dibasic、150 mM NaCl, 1.7 mM EDTA、0.01% Tween 80 pH 7.2)に4−6時間透析した。透析されたサンプルの沈殿物は12000xgで10分間遠心分離して除去した後、上記の緩衝液で平衡化されたヘパリン樹脂に通過させた。その後ヘパリン樹脂を0.42 M NaClが含まれたPBSTを樹脂体積の5倍に流して洗浄した。洗浄した後ヘパリン樹脂に結合したタンパク質は1 M NaClが含まれたPBSTを流して溶出させた。
5.β−me処理精製方法(β−me method)
β−me処理精製方法は上記のT−5精製方法でheating & chilling過程を省略した精製方法である。β−me処理精製方法のためにHPV L1発現細胞は上記で記述したように用意して、緩衝溶液(10 mM sodium phosphate dibasic、150 mM NaCl、1.7 mM EDTA、0.01% Tween 80 pH 7.2)で4−6時間の間透析した。透析された破砕液にβ−meを最終的に4−6%になるように添加した。ヘパリン樹脂は4−6%β−meが含まれた緩衝液(10 mM sodium phosphate dibasic、150 mM NaCl、1.7 mM EDTA、0.01%Tween 80 pH 7.2)で平衡化させた後、容易された細胞破砕液を通過させた。細胞破砕液を通過させたヘパリン樹脂を4−6% β−meと0.42 M NaClを含むPBSTを樹脂体積の5倍に流して洗浄させた。ヘパリン樹脂に付着されたタンパク質は4−6% β−meと1 M NaClを含むPBSTを流して溶出させた。
6.Heating&chilling処理精製方法(heating&chilling method)
Heating & chilling処理精製方法はT−5精製方法でβ−meを処理を省略した精製方法である。HPV L1タンパク質精製のために細胞は破砕後、緩衝溶液(10 mM sodium phosphate dibasic、150 mM NaCl、1.7 mM EDTA、0.01% Tween 80 pH 7.2)で4−6時間透析した。透析された破砕液を37−45℃で30分間処理して、氷に30分−3時間置いて冷却させた。加熱・冷却過程を経た破砕液の沈殿物を12000xgで10分間遠心分離して除去した後、緩衝液(10 mM sodium phosphate dibasic、150 mM NaCl、1.7 mM EDTA、0.01% Tween 80 pH 7.2)で平衡化されたヘパリン樹脂に通過させた。この後、ヘパリン樹脂を0.42 M NaClが含まれたPBSTを樹脂体積の5倍に流して洗浄させた。洗浄の後、樹脂と結合したタンパク質は1 M NaClが含まれたPBSTを流して溶出させた。
7.サイズ排除クロマトグラフィーを利用した精製(size−exclusion chromatography、SEC)
サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いた精製は従来に公知された方法(参考文献20)を少し修正して行った。HPV L1発現酵母を上記と同一に破砕して用意した後、45% 硫酸アンモニウムが飽和されるようにしてタンパク質を沈澱させた。沈澱されたタンパク質をPBSTで再分散(resuspension)させた後、緩衝液に(10 mM sodium phosphate dibasic、0.65 M NaCl、1.7 mM EDTA、0.01% Tween 80 pH 7.2)4時間の間、透析させた。透析された分画はサイズ排除クロマトグラフィーを1次クロマトグラフィーにして精製が行われた。上記に用意されたサンプルは0.65 M NaClが含まれたPBSTに平衡化されたSuperose-6 resin(1.5x32cm、GE Healthcare、USA)に通過させた(1次クロマトグラフィー)(参考文献36)。サイズ排除クロマトグラフィーの溶出パターンは280 nmの波長で測定して、Autochro−2000プログラム(Young Lin Instrument Co., South Korea)を用いて収集した。
HPV L1を含む分画を集めた後、0.33 M NaClが含まれたPBSTに透析して、0.33 M NaClが含まれたPBSTで平衡化されたヘパリン樹脂に通過させた(2次クロマトグラフィー)。その後、ヘパリン樹脂を0.42 Mが含まれたPBSTを樹脂体積の5倍に流して洗浄した。洗浄の後、ヘパリン樹脂に結合したタンパク質は0.6 M、0.7 M、0.8 M、0.9 M、1M NaClが含まれたPBSTを順次的に流して溶出させた。
8. 硫酸アンモニウムの沈澱を利用した精製(ammonium sulfate precipitation method)
硫酸アンモニウム沈澱を用いた精製は上記のT−5精製方法でβ−me処理後、heating & chilling過程をammonium sulfate沈澱に置換した方法である。クロマトグラフィー段階の前、硫酸アンモニウム沈澱と沈殿物の除去過程は従来に公知された方法により行った(参考文献22、24)。細胞破砕物タンパク質を45%硫酸アンモニウムで飽和させて沈澱させた後、沈澱不純物(removal of precipitated contaminants)を除去した過程を経た。クロマトグラフィーの前、上記に用意されたサンプルを緩衝液に(10 mM sodium phosphate dibasic、150 mM NaCl、1.7 mM EDTA、0.01% Tween 80 pH 7.2)4時間の間透析させた。ヘパリン樹脂を上記緩衝液と同一な緩衝液に平衡化させた後、透析されたサンプルを通過させた(1次クロマトグラフィー)。
その後、0.42 M NaClが含まれたPBSTを樹脂体積の5倍に流して洗浄した後、1M NaClが含まれたPBSTを流して結合されたタンパク質を溶出させた。2次クロマトグラフィーのために溶出された分画を0.33 M NaClが含まれた緩衝液に透析させた。その後の過程はサイズ排除クロマトグラフィー方法の2次クロマトグラフィー方法と同一に進められた。
9.タンパク質の定量キット
タンパク質の濃度はウシ血清アルブミン(BSA; Pierce, USA)を標準物質にしてタンパク質定量キット(Bio-Rad Laboratories、USA)を使用して測定した。
10.SDS−PAGE及びウェスタンブロッティング法
SDS−PAGEはLaemmliの方法により行って(参考文献35)、ウェスタンブロッティングは公知された方法を用いて行った(参考文献26)。SDS−PAGEゲルの上に展開されたタンパク質は銀染色を実施して視覚化した。1次抗体としてウサギの抗−HPV 16 L1血清と、2次抗体としてヤギHRP−コンジュゲートされた抗−ウサギIgGポリクローナル抗体(HRP-conjugated goat anti-rabbit IgG、Bethyl、USA)を用いてHPV L1タンパク質を検出した(参考文献26)。バンドの強度はNational Institute Health (NIH) open source software Image Jで測定して、公知された方法(参考文献25)により算出した。
11.電子顕微鏡分析
精製したHPV 16 L1タンパク質をカーボン・コーティングされたグリッドに吸着させた後、リンタングステン酸(phosphotungstic acid)または酢酸ウラニル(uranyl acetate)で染色した。透過電子顕微鏡写真は150,000Xの最終倍率でTEM200CX(JEOL、Japan)を用いて撮影した(参考文献25)。
12.HPV VLPのダイナミック光散乱分析
HPV VLPの動的光散乱(dynamic light scattering、DLS)分析は既に公知された方法により行った(参考文献26)。精製したHPV VLPは0.13 M NaClが含まれたPBSTを用いて0.13 mg/mlに希釈した後、DLS−700システム(Otsuka Electronics、Japan)またはELS−Z2 system(Otsuka Electronics、Japan)を用いて分析した。
13.HPV VLPに対する単クローン抗体反応性の分析
HPV VLPに対する単クローン抗体の反応性は従来に公知された方法により行った(参考文献26)。96−ウェルELISA(enzyme−linked immunosorbent assay)プレートを精製したHPV VLPで400ngずつコーティングした。それぞれ異なる方法で精製されたHPV L1 VLPはコーティングの前、SDS−PAGE分析を通じてそれぞれHPV L1 VLPのL1タンパク質の量が定量的に同一することを確認した後コーティングされた。VLPがコーティングされたプレートは3%ウシ血清アルブミンが含まれたPBS−T20(0.05% Tween 20を含むPBS)で常温で2時間の間ブロッキングした。抗−HPV 16 L1単クローン抗体であるH16.V5とH16.E70を0.3%ウシ血清アルブミンが含まれたPBS−T20を用いて0.25μg/ml、0.12μg/ml、0.06μg/ml、0.03μg/ml、0.015μg/mlになるように希釈させた後、コーティングされたHPV VLPと37℃で90分間反応させた。PBS−Tで3回洗浄した後、HRP付着された抗-ハツカネズミIgG抗体(Bethyl、USA)を0.3%ウシ血清アルブミンが含まれた PBS−T20に1:5000比率で希釈して37℃で40分間プレートに反応させた。プレートをPBS−T20で5回洗浄の後、発色反応を行った。発色はo-phenylenediamine (Sigma, USA)を用いて行って、吸光度は492 nmで測定した。
14.精製されたHPV L1 VLPのマウス免疫及び免疫原性の評価
HPV 16 L1の免疫原性の評価のために6週齢Balb/cマウスを用いた(Orientbio. South Korea)。HPV L1タンパク質をマウスに免疫するために上記で公知されたタンパク質定量法及びSDS−PAGE方法によりL1タンパク質の純度及び濃度を確認した。マウスは皮下注射を通じて免疫されて、2週間隔で4回免疫された。1回免疫のため1ngのL1タンパク質と200ug aluminium hydroxide(Sigma、USA)が皮下に投与された。1ngのタンパク質の量はT−5 HPV 16 L1 VLPの定量結果を基準にする。他の方法で精製されたHPV 16 L1タンパク質はT−5 HPV 16 L1を標準品にして定量された。3次、4次免疫10日後、マウス尻尾静脈を通じて血液を採取した。血清を回収するためにマウス血液を12000xgで10分間遠心分離した後、上澄液を取って、抗体価の測定及び中和抗体の活性評価の前まで−70℃に保管した。マウスの血液内の抗−HPV 16 L1 IgG抗体価と抗−HPV 16中和活性を公知された方法によりEnzyme-linked immnosorbent assay(ELISA)とpseudovirus-based neutralization assayを通じて測定した(参考文献26)。
15.統計分析
グループ間の差の統計学的な有意性はtwo tailed Student’s t-testを用いて決定した。P<0.05を有意な差と見なした。
実験結果
1.T−5精製:1次クロマトグラフィーによるL1タンパク質精製の結果
T−5精製過程は図1に示している。1次ヘパリンクロマトグラフィーのためのローディング試料は透析過程を経た場合と透析過程を経ていない場合に分けて用意した。透析過程を経た場合は細胞破砕後、細胞破砕緩衝液に透析を実施した後、還元剤(β−ME)を添加して、透析過程を経ていない場合は細胞破砕物に直接還元剤を添加した。その後、二つの試料は全て37−42℃に温度を上昇させて30−50分間放置した後、氷において0℃付近まで冷却させた。加熱・冷却過程で沈澱された不純物を除去した後ヘパリンクロマトグラフィーを実施した。図2と図3は透析過程を経た試料と透析過程を経ていない試料のヘパリンクロマトグラフィーの結果をSDS−PAGEで分析した結果である。二つの場合の試料、すべてL1タンパク質が高い純度で回収されたことが分かる。
2.T−5精製:2次クロマトグラフィーによるL1タンパク質精製の結果
1次ヘパリンクロマトグラフィーを通じて回収されたL1タンパク質溶出分画は2次ヘパリンクロマトグラフィー通じて追加精製した。図4aは2次ヘパリンクロマトグラフィーを行って精製した結果を示している。ヘパリン樹脂と結合したL1タンパク質はNaClの傾斜勾配の増加により溶出された(図4b)。SDS−PAGEの確認結果ヘパリン樹脂に結合されなく流れ出たL1タンパク質はFT(flow-through)分画で観察されなかった。ヘパリン樹脂に結合したL1タンパク質はNaClの傾斜勾配(linear gradient)の増加により溶出されることが確認された(分画11−17)。図4bは280nmの波長でヘパリンクロマトグラフィーの際に溶出される物質を検出した結果である。SDS−PAGE結果ではFT(flow-through)で溶出されるタンパク質が観察されていないが、280nmで測定するときにFT(flow-through)で相当な量の不純物が流れ出ることが確認された。したがって、2次ヘパリンクロマトグラフィーを通じてL1タンパク質の以外の不純物が除去されたことを確認した。
3.T−1とT−5方法により分離されたHPV 16 L1 VLPの純度分析
2次ヘパリンクロマトグラフィーから回収されたL1タンパク質(T−5 HPV 16 L1 VLP)の純度を従来に公知された方法(参考文献22、24)で精製されたL1タンパク質(T−1 HPV 16 L1 VLP)の純度と比較した。T−1精製方法は図1に示されていて、T−1精製方法のヘパリンクロマトグラフィーのSDS−PAGE分析結果は図5に示されている。図5でLSはカラムにローディングしたサンプル(loading sample)を意味する。T−1方法のヘパリンクロマトグラフィーでL1タンパク質はNaCl濃度を0.325 Mから2 Mまで傾斜勾配で上昇するように溶出させて、L1タンパク質は分画11から15番の間に溶出された。図6aはT−1とT−5方法で精製されたHPV 16 L1 VLPの純度を比較した結果である。VLPの純度分析のために独立された2回の精製実験を実施してパネルAとパネルBの結果で提示した。T−1 HPV 16 L1 VLPとT−5 HPV 16 L1 VLPはタンパク質定量の後、ウェル当たり500ng、250ng、125ng、62ngをローディングして、SDS−PAGEの展開の後、銀染色を通じて視覚化した。二つのVLPで55kDaのL1バンドが高い純度で観察された。しかし、T−5 HPV 16 VLPのL1バンドの強度がT−1 HPV 16 VLPのL1バンドの強度より強く現れた。図6bは図6aの2回実験結果の値を平均±標準偏差で表した結果である。結果算出のために500ngがローディングされたT−5 HPV 16 VLPのL1バンドの強度を100%にした。これらの結果によりT−5 HPV 16 L1 VLPの純度がT−1 HPV 16 L1 VLPの純度より高いことが確認できた。
後述するHPV L1タンパク質の電子顕微鏡分析、動的光散乱分析及び単クローン抗体反応性分析のために、T−1 HPV 16 VLPのL1の量をT−5 HPV 16 VLPのL1の量と同一に調整した。図7は二つのVLPのL1の量を同一に調整した後SDS−PAGEで確認した結果である。
4.T−1とT−5精製方法で分離されたHPV 16 L1 VLPの電子顕微鏡分析
図8はT−1 HPV 16 VLPとT−5 HPV 16 VLPを電子顕微鏡で分析した結果である。T−5 HPV 16 L1 VLPのサイズは40−65nmと確認されたが、T−1 HPV 16 L1 VLPのサイズは20−50nmと確認された。したがって、T−5方法で精製されたHPV 16 L1 VLPの形態はT−1方法で精製されたHPV 16 L1 VLPと形態と区分される特徴を有していた。自然的に発生するHPVビリオン(virion)のサイズは50−60nmであると知られている(参考文献29、30)。したがって、このような結果はT−5 HPV 16 VLPののサイズが本来HPVが有するサイズにより近いことを意味する。
5.T−1とT−5精製方法で分離されたHPV 16 L1 VLPのダイナミック光散乱分析
動的光散乱分析はVLPが溶液内に存在する状態を調査する際に、ひろく使われている(参考文献31)。図9は精製したT−1 HPV 16 L1 VLPとT−5 HPV 16 L1 VLPをDLS−700システムを使用して分析した代表結果を見せている。図10はそれぞれHPV 16 L1 VLPをELS−Z2システムを用いて分析した代表結果を見せている。VLPのサイズは平均±標準偏差で示した。図9で、T−1 HPV 16 L1 VLPは29−438nmの間に分布するが、 T−5 HPV 16 L1 VLPは17−233nmの間に分布することになった。したがって、二つのVLPのサイズによる流体分布は相違するように示された。図10AはそれぞれVLPの動的光散乱のIntensity profileをみせる。図10BはそれぞれVLPの多分散指標(polydispersity index, P.I.)を示す。図10Aでも同じくT−1 HPV 16 L1 VLPはT−5 HPV 16 L1 VLPより広い範囲のサイズ分布を示すことと確認された。T−5 HPV 16 L1 VLPの多分散性(P.I.)はT−1 HPV 16 L1 VLPに比べてより低いことで確認された(図10B)。 結論的にT−5 HPV 16 L1 VLPはT−1 HPV 16 L1 VLPに比べて溶液内で均一な形態に存在することで確認された。
6.T−1とT−5方法で精製されたHPV16L1VLPに対する単クローン抗体反応性調査
HPV 16 VLPに対する抗−HPV 16 L1単クローン抗体の反応性はHPV 16 L1 VLPの構造的な優秀性及び中和抗体の誘導能を評価するのに重要な目安として使用されている(参考文献26、32−34)。このような評価のために最も一般的に使われている抗体であるH16.V5とH16.E70を使用して、T−1 HPV16 L1 VLPとT−5 HPV16 L1 VLPの反応性を比較した(参考文献26)。二つの抗体に対する反応性の増加は 免疫原性の増加と密接な関連がある[26、36]。図11に示すように二つの抗体の反応性は、T−5 HPV 16 VLPがT−1 HPV 16 VLPよりはるかに優れていることを確認した。
7.T−1とT−5方法で精製されたHPV16L1 VLPの免疫原性の比較
T−1 HPV 16 L1 VLPのL1タンパク質の純度はT−5 HPV16 L1 VLPより低いと確認された(図6a、図6b)。二つのHPV 16 L1 VLPを同じ量で免疫するためにT−1 HPV16 L1 VLPの量をT−5 HPV16 L1 VLPの量に調整してSDS−PAGEで L1タンパク質の量を確認した(図7)。1回の免疫のために1 ngのHPV16 L1 VLPをaluminium hydroxideとともに投与した。 1 ngのタンパク質の量はT-5 HPV16 L1 VLPのタンパク質定量値(Bradfordタンパク質定量値)を基準とした。 T-1とT-5精製方法で精製されたHPV16 L1 VLPをマウス皮下で2週間隔4回投与した。 3次免疫と4次免疫を実施した後、血清内の抗-HPV16 L1 IgG力価を測定した結果を図12に示している。 3次免疫後、T-5 HPV16 L1 VLP免疫グループは450の中間値を現わしたが、T-1 HPV16 L1 VLP免疫グループは0の中間値(media value)を示した。 4次免疫後T-5 HPV16 L1 VLP免疫グループは4050の中間値を現わしたが、T-1 HPV16 L1 VLP免疫グループは300の中間値を現わした。 したがって、T-5 HPV16 L1 VLPはT-1 HPV16 L1 VLPより10倍以上高い抗-HPV16 L1 IgG抗体客力価を誘導すると確認された。
4次免疫後、マウス血清の内の抗-HPV16中和抗体活性を測定した(図13)。 T-5 HPV16 L1 VLPの免疫グループは、78%の中和活性(median value)を示したのに対し、T-1 HPV16 L1 VLPの免疫グループは、33%の中和活性を示した。これらの二つのグループの間に中和活性は有意な差を示した。
8.還元剤の処理後、過熱・冷却処理の効果調査(非処理、β−ME処理、heating&chilling、β−ME処理後heating&chilling条件の比較)
上記の結果から分かるように、一つ目のヘパリンクロマトグラフィーを通じて、高純度のL1タンパク質を得ることができる。還元剤の処理後、加熱・冷却過程がL1タンパク質の純度への影響を具体的に調査するために二つの種類の実験を行った。一つ目の実験では、何の処理もしていない条件(非処理精製方法、non-treatment)、還元剤のみを処理した条件(β-ME処理精製方法、β-ME treatment method)、および還元剤の処理後、加熱・冷却過程を経た条件(T-5の精製方法。β-ME+ heating&chilling)の間で、ヘパリンクロマトグラフィー後のL1タンパク質の純度を比較した。二つ目の実験では、何の処理もしていない条件(非処理精製方法、non-treatment)、加熱・冷却処理のみした条件(heating&chilling処理精製方法)、および還元剤の処理後、加熱・冷却過程を経た条件(T -5、β-ME+ heating&chilling)の間で、ヘパリンクロマトグラフィーの後のL1タンパク質の純度を比較した。
表1および表2は、一つ目及び二つ目の実験で、ヘパリンクロマトグラフィーのためのそれぞれの条件のローディングサンプルのタンパク質の量と不純物タンパク質の除去率を示した結果である。表1に示すように、何の処理もしていない条件と還元剤のみを処理した条件は、ヘパリンクロマトグラフィーの前、24 - 25%のタンパク質が除去された一方、還元剤を処理した後、加熱・冷却を経た条件は、66%のタンパク質が削除された。表2からも同様に、何の処理もしていない条件と加熱・冷却のみを経た条件では、ヘパリンクロマトグラフィーの前、34 - 40%のタンパク質が除去された一方、還元剤の処理後、加熱・冷却を経た条件は、70%のタンパク質が除去されましたが確認された。
Figure 2015524817
Figure 2015524817
図14は、1次ヘパリンクロマトグラフィーの後、回収された分画を同じ体積(5μL、2.5μL、1.2μL)にローディングしてSDS-PAGEとウェスタンブロッティングに確認した結果である。何の処理もしていない場合は、L1タンパク質の回収された量は大きく落ちることが確認された。また、回収液の内に不純物タンパク質を多く含んでおり、純度も非常に低いことが確認された。還元剤β-MEのみを処理した条件では、回収されたL1タンパク質の量は増加したが回収液の内に不純物タンパク質を多く含んでおり、やはり純度が良くないことが確認された。
一方、還元剤β-ME処理の後、加熱/冷却過程を経た場合は、SDS-PAGEとウェスタンブローティングでL1タンパク質が主要なバンドで確認されて、L1タンパク質の純度だけでなく、回収率も優秀であることが確認された。
それぞれの条件で回収されたL1タンパク質の純度を比較するために、回収液の内のタンパク質を定量した後、同一な量(1μg、0.5μg、0.25μg)のタンパク質をローディングしてSDS-PAGEとウェスタンブロッティングで確認した(図15 )。結果からわかるようにL1タンパク質の純度は、β-ME添加後、加熱/冷却過程を経た条件で最も高いことが確認された。
図16は、何の処理もしていない条件(non-treatment)、加熱冷却だけの条件(heating&chilling)、還元剤の処理後、加熱、冷却した条件(T-5の精製方法。β-ME+ heating&chilling)の1次ヘパリンクロマトグラフィーの溶出分画をSDS-PAGEで分析した結果である。 1次ヘパリンクロマトグラフィーの後、回収された分画を同じ体積(5μL、2.5μL、1.2μL)でローディングしてSDS-PAGEとウェスタンブロッティングで確認した結果、何の処理もしていない場合と、加熱及び冷却の過程だけ経た条件でL1タンパク質の回収された量は大きく落ちることが確認された。また、回収液内の不純物タンパク質を多く含んでおり、純度も非常に低いことが確認された。一方、還元剤β-ME処理の後、加熱/冷却過程を経た場合は、SDS-PAGEとウェスタンブロッティングでL1タンパク質が主要なバンドで確認されて、L1タンパク質の純度だけでなく、回収率も優れていることが確認された。
結論として、還元剤の処理だけした場合、または加熱と冷却だけの場合では、高い純度のL1タンパク質を得ることができなかった。L1タンパク質を高い純度に精製するためには、還元剤の処理後、加熱/冷却を経ることが不可欠であることを確認した。
9.還元剤の処理後、過熱・冷却処理の効果調査(硫酸アンモニウムの沈澱、β−ME処理、β−ME処理後heating&chilling条件の比較)
硫酸アンモニウムの沈澱による精製過程は、図17に示されている。硫酸アンモニウムの沈澱による精製方法は、T-5の精製方法の中でβ-ME処理の後heating&chilling過程をammonium sulfate沈殿に置換したもので、図1のT-1の精製方法と区別される。 β-ME処理(β-ME method)による方法は、上記実施例に示されているものと同じである。 1次クロマトグラフィーの後カラムに結合したタンパク質の溶出分画を同じ体積(10、5、2.5μL)にローディングしてSDS-PAGEとウェスタンブロッティングで分析した(図18、図19)。
β-ME処理の後、加熱、冷却を経た条件の場合、L1タンパク質が優れた純度を示した一方 硫酸アンモニウムの沈澱方法とβ-MEのみを処理した方法は、低いL1タンパク質の純度を示した(図18)。硫酸アンモニウムの沈澱方法とβ-ME処理の後、加熱、冷却した方法の1次クロマトグラフィーの結果を分析した結果、β-ME処理の後、加熱、冷却した条件の場合、ローディングのサンプル(LS)内のL1タンパク質の全てがカラムに合わされたが、硫酸アンモニウムの沈澱を使用した方法は、ローディングサンプル(LS)のL1タンパク質の一部がカラムに結合しなくて(FT flow-through)に流れ出ることが確認された(図19)。
10.還元剤の処理後、過熱・冷却処理の効果の調査(サイズ排除クロマトグラフィー、硫酸アンモニウムの沈澱、β−ME処理後heating&chilling条件の比較)
サイズ排除クロマトグラフィーによる精製(SEC)の過程は、図17に示されている。サイズ排除クロマトグラフィーの方法は、従来のに公知された方法に基づいた(参考文献20)。硫酸アンモニウムの沈澱による方法は、上記に記述した方法と同様である。サイズ排除クロマトグラフィーによる代表的な結果は、図20に示されている。サイズ排除クロマトグラフィー後、HPV16 L1タンパク質は、分画3 - 9で高い純度で溶出され、この分画を1次クロマトグラフィーによるL1タンパク質の純度の比較に使用した(図21)。サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)、硫酸アンモニウムの沈澱方法、β-ME処理の後、加熱、冷却(β-ME+ heating&chilling)する方法による1次クロマトグラフィー溶出分画内のL1タンパク質の純度を比較した(図21)。それぞれの方法の溶出分画を同一な体積(7 ml)に合わせた後、同一な体積のサンプル(0.35、0.17、0.08μL)をSDS-PAGEとウエスタンブロッティングで分析のためにローディングした。 1次クロマトグラフィーの溶出分画のうちβ-ME処理の後、加熱、冷却した条件のL1タンパク質の純度が最も高いことが確認された。
図22は、図21の1次クロマトグラフィー溶出分画を2次クロマトグラフィーを通じて精製した後、SDS-PAGE、ウェスタンブロッティングで分析した結果である。それぞれの条件の2次クロマトグラフィー溶出分画を同じ体積(2、1、0.5μL)にローディングした。 2次クロマトグラフィー溶出分画の分析結果β-ME処理の後、加熱、冷却した条件のL1タンパク質の回収率が最も高いことが確認された。
それぞれの条件で精製したHPV16 L1 VLPの抗原性の分析のためにHPV16中和単クローン抗体であるH16.E70との反応性をELISAで比較した(図23b)。同じ量のHPV16 L1 VLPをコーティングするために抗原コーティングの前、サイズ排除クロマトグラフィー基盤の精製方法(SEC)と硫酸アンモニウムの沈澱法で精製されたHPV16 L1 VLPの濃度をβ-ME処理の後、加熱、冷却過程を介して精製されたHPV16 L1 VLP(T-5 HPV16 L1 VLP)の濃度と同じように合わせた。濃度調整の後SDS-PAGEとウエスタンブロッティングで3種類のVLPの間にL1タンパク質の量の差がないことを確認した(図23a)。 H16.E70と反応性の分析結果β-ME処理の後、加熱、冷却した条件(T-5)で精製したHPV16 L1 VLPの反応性が最も優れていることが分かった(図23b)。
結論としてβ-ME処理の後、加熱、冷却過程を経る方法によって回収されたウイルス様粒子(VLP)は、サイズ排除クロマトグラフィー、硫酸アンモニウムの沈澱方法などの従来に公知されて使用されていた方法で精製、回収したウイルス様粒子に比べて優れた純度を示したし、回収されVLPの抗原的特性も優れていることが分かった。
11.サイズ排除クロマトグラフィー基盤方法(SEC)、硫酸アンモニウム沈澱法、還元剤の処理後過熱・冷却する方法(T−5)で精製されたHPV16L1 VLPの免疫原性の比較
図23で、最終に精製された3種類のHPV16 L1 VLPをマウス皮下に1 ngずつ免疫した。免疫の前、図23Aに示すように、それぞれのVLPの濃度は、同じように合わせていた。マウス免疫の際に1 ngのVLPは、200μgのaluminium hydroxideと混合して投与された。免疫は、2週間隔に4回行われた。 4回免疫したマウス血清中の中和活性を測定した結果、サイズ排除クロマトグラフィー基盤の方法(SEC)で精製したHPV16 L1 VLPで免疫されたグループの場合、16%の中和活性を示し、硫酸アンモニウムの沈澱法で精製したHPV16 L1 VLPで免疫されたグループの場合、28%の中和活性を示した。一方、還元剤処理後、加熱、冷却過程を経る方法(T-5)で精製されたHPV16 L1 VLPで免疫されたグループの場合、50%中和活性を示した。結論としては、T-5の方法で精製されたHPV16 L1 VLPは、公知された方法により精製されたHPV16 L1 VLPよりも優れた免疫原性を示した。
12.還元剤の処理後、過熱温度による効果分析
図25と図26は、HPV16 L1 VLPとHPV18 L1 VLP精製において還元剤の処理の後、加熱温度による不純物タンパク質の除去効果を示す。細胞破砕物にβ-MEを処理した後、常温(starting)、25、30、35、40、45、50、55、60、65℃の条件で15分間反応させた。以降、これらのサンプルを氷に1時間放置した後、12000xgで遠心分離して沈殿物を除去した。沈殿物が除去されたそれぞれのサンプルのタンパク質の濃度を測定した結果をパネルAに示した。それぞれのサンプルを同一体積でローディングしてSDS-PAGE上で分析した結果をパネルBに示した。それぞれのサンプルを同一体積でローディングした後、ウェスタンブロッティングでL1タンパク質の量を確認した結果をパネルCに示した。それぞれのサンプルのタンパク質の濃度を測定した後、同じ量のタンパク質をローディングしてウェスタンブロッティングでL1タンパク質の量を確認した結果をパネルDに示した。したがって、パネルDのウェスタンブロッティングの結果は、L1タンパク質の純度を示す。
加熱による不純物タンパク質の除去率は35℃以上で大きく増加したことが分かった(図25A、図25Bおよび図26A、図26B)。図25Cと図26Cに示すようにHPV16 L1タンパク質は、65℃と60℃の加熱条件でも細胞破砕液に残っていたし、HPV18 L1タンパク質は、60℃に加熱条件でも細胞破砕液に残っていることが確認された。それぞれの温度条件別にL1タンパク質の純度を分析した結果HPV16 L1タンパク質の純度は35-50℃の条件で優れていることを示したし(図25D)、HPV18 L1タンパク質純度は45-60℃の条件で最も優れていることが分かった(図26D)。したがって、35-60℃の条件で細胞破砕液を加熱の際に不純物タンパク質は除去されるが、L1タンパク質は、安定性を維持することが確認された。還元剤処理条件の下で、これらのL1タンパク質の熱安定性は、加熱により、不純物タンパク質からL1タンパク質の分離を容易にすることができる。
13.還元剤の処理後、過熱・冷却過程で冷却による効果分析
図27は、還元剤の処理後、加熱のみにした条件(heating)、加熱後の冷却過程を経た条件(heating&chilling)を比較した結果を示す。図27でパネルAは、加熱のみにした条件、加熱後の冷却過程を経た条件のタンパク質濃度を測定結果を示す。パネルBとCは、45℃と50℃の加熱条件で加熱のみにした条件(heating)、加熱後の冷却過程を経た条件(heating and chilling)のウェスタンブロッティングの結果を示す。ウェスタンブロッティング分析のために、それぞれの条件のサンプルは、同一サイズ(5、2.5、1.25μL)にローディングした。パネルAに示すように、加熱のみにした条件よりも加熱後の冷却過程を経た条件で全体のタンパク質の量が減少したことが確認された。一方、L1タンパク質は、減少を見せないことが確認された(図27B、図27C)。これらの結果は、冷却過程を通じてL1タンパク質の純度が増加することを示す。
図28は、還元剤の処理の後、加熱のみにした条件(H)、加熱後の冷却過程を経た条件(HC)をSDS-PAGEとウェスタンブロッティングで分析した結果を示す。正確な分析のために、それぞれのサンプルは、2.5μLと1.25μLにローディングした。還元剤処理の後、加熱のみにした条件では、protein1、protein2、protein3などの不純物タンパク質のバンド強度が強く現れたのに対し、加熱後の冷却過程を経た条件ではprotein1、protein2、protein3のタンパク質バンド強度が減少したになた(図28)。一方、L1タンパク質の量は、冷却過程で失われていないことが分かった(図28ウエスタンブロッティングの結果)。加熱のみにした条件(H only)と加熱後の冷却を経た条件(HC)の不純物タンパク質protein1、protein2、protein3のSDS-PAGE上のバンド強度は、図29に示されている。
14.60℃高温処理によるHPV16L1 VLP、HPV18L1 VL
Pの精製
HPV16 L1とHPV18 L1を発現する酵母細胞の破砕物に還元剤を加えた後、60℃に加熱し、冷却過程を経てVLP精製を試みた。図30のパネルAは、1次クロマトグラフィーのSDS-PAGE分析の結果である。 LSとFTはloadingサンプルとflow-throughを示す。 ElutionはL1タンパク質が溶出された分画を意味する。パネルBは、2次クロマトグラフィー後、最終産物のSDS-PAGEにより分析結果である。それぞれのL1タンパク質は、高純度に精製された。パネルCは、最終的な精製産物を透過電子顕微鏡で分析した結果である。 60℃で加熱した後L1タンパク質を精製した結果、ウイルス様粒子の形状を形成することが確認された。
15.T−5方法を通じたHPV18L1 VLPの精製
図31は、T-5の方法でHPV18 L1 VLPを精製の際、1次クロマトグラフィーのSDS-PAGEの結果を示す。 1次ヘパリンクロマトグラフィーの前に還元剤を細胞破砕物に加えた後、45℃に加熱し、氷で冷却した。図31は、1次ヘパリンクロマトグラフィーを通じて不純物タンパク質が効果的に除去されたことを示す。図32は、2次陽イオン交換クロマトグラフィーのSDS-PAGEの結果を示す。 2次クロマトグラフィーで不純物は0.6 Mと0.7 M NaClを含む分画に溶出され、L1タンパク質は、0.9 Mと1 M NaClを含む分画で溶出された。これにより、T-5の方法でHPV18 L1タンパク質を高純度に精製することができることを確認した。図33は、最終的な精製されたT-5 HPV18 L1 VLPの動的光散乱分析の結果を示す。
16.T−5方法を通じたHPV58L1 VLPの精製
図34Aは、HPV58 L1 VLPを、T-5の方法で精製の際に1次クロマトグラフィーを通じて分離されたHPV58 L1分画をSDS-PAGEで分析した結果を示す。 1次クロマトグラフィーでHPV58 L1タンパク質は主要バンドで確認された。図34Bは、HPV58 L1 VLPを2次クロマトグラフィーを通じて分離した結果をSDS-PAGEで分析した結果である。 HPV58 L1タンパク質は、0.6 M、0.7 M、0.8 M、0.9 M、1 M NaClを含む分画の全般に溶出された。図35は、T-5の方法で最終的な精製されたHPV58 L1 VLPをSDS-PAGEとウェスタンブロッティングトで分析した結果を示す。 T-5の方法でHPV58 L1 VLPは、高純度に精製したことが確認された。
以上の本発明の特定な部分を詳細に記述したが、当業界の通常の知識を有する者においてこのような具体的な技術はただ望ましい実施例に過ぎなく、これに本発明の範囲が制限されるものではないことは明確である。したがって、本発明の実質的な範囲は添付された請求項とその等価物により定義されるのであるだろう。
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本発明はヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)L1タンパク質を高純度及び高効率で精製する方法に関するものである。本発明の精製方法によれば、HPVL1タンパク質の精製純度を大きく向上させるだけではなく、精製されたHPVL1タンパク質のVLPは本来HPVビリオンにより類似する構造を形成することによって免疫原性が非常に優れている。

Claims (16)

  1. 次の段階を含むヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV)L1タンパク質の精製方法:
    (a)HPVのL1タンパク質を発現する形質転換宿主細胞を培養した後、培養された宿主細胞を回収して破砕する段階;
    (b)上記の宿主細胞の破砕物に還元剤を添加する段階;及び
    (c)上記の還元剤が添加された宿主細胞の破砕物からクロマトグラフィーを行ってHPV L1タンパク質を精製する段階。
  2. 上記の(b)段階の後、上記の還元剤が添加された宿主細胞の破砕物を常温で維持する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  3. 次の段階を含むヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus、HPV) L1タンパク質の精製方法:
    (i)HPVのL1タンパク質を発現する形質転換宿主細胞を培養した後、培養された宿主細胞を回収して破砕する段階;
    (ii)上記の宿主細胞の破砕物に還元剤を添加する段階;
    (iii)上記の還元剤が添加された宿主細胞の破砕物を過熱した後冷却する段階;
    及び
    (iv)上記の加熱及び冷却された宿主細胞の破砕物からクロマトグラフィーを行ってHPV L1タンパク質を精製する段階。
  4. 上記のHPVはHPVタイプ6a、HPVタイプ6b、HPVタイプ11、HPVタイプ16、HPVタイプ18、HPVタイプ30、HPVタイプ31、HPVタイプ33、HPVタイプ35、HPVタイプ39、HPVタイプ41、HPVタイプ42、HPVタイプ43、HPVタイプ44、HPVタイプ45、HPVタイプ51、HPVタイプ52、HPVタイプ54、HPVタイプ55、HPVタイプ56、HPVタイプ58、HPVタイプ68及びHPVタイプ70からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1または請求項3に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  5. 上記の宿主細胞はバクテリア、酵母細胞、昆虫細胞、植物細胞または動物細胞であることを特徴とする、請求項1または請求項3に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  6. 上記の酵母細胞は、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・パストリス(Pichia Pastoris)、ハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)であることを特徴とする、請求項5に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  7. 上記の還元剤はβ−メルカプトエタノール(β−mercaptoethanol)、DTT(dithiothreitol)、2-メルカプトエチルアミン塩酸塩(2-mercaptoethylamine-HCl )、TCEP[tris(2-carboxyethyl)phophine]、システイン−HCI(cystein−HCI)からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1または請求項3に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  8. 上記の還元剤はβ−メルカプトエタノール(β−mercaptoethanol)またはDTT(dithiothreitol)であることを特徴とする、請求項1または請求項3に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  9. 上記のβ−メルカプトエタノール(β−mercaptoethanol)は宿主細胞の破砕物での最終濃度が0.1重量%以上になるよう添加することを特徴とする、請求項8に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  10. 上記のDTT(dithiothreitol)は宿主細胞の破砕物での最終濃度が2mM以上になるよう添加することを特徴とする、請求項8に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  11. 上記の段階(iii)での加熱は常温(room temperature)超過の温度で過熱することを特徴とする、請求項3に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  12. 上記の段階(iii)での常温超過の温度は25℃超過の温度であることを特徴とする、請求項11に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  13. 上記の段階(iii)での常温超過の温度は25℃超過80℃以下の温度であることを特徴とする、請求項12に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  14. 上記の段階(iii)での加熱は10分−72時間の間で行うことを特徴とする、請求項3に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  15. 上記の段階(iii)での冷却は0℃−10℃の温度で冷却させることを特徴とする、請求項3に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
  16. 上記のクロマトグラフィーは、イオン交換クロマトグラフィー、ヘパリンクロマトグラフィー及び親和クロマトグラフィー(affinity chromatography)であることを特徴とする、請求項1または請求項3に記載のHPV L1タンパク質の精製方法。
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