本発明の上記概要は、示される各実施形態又は本発明の可能なあらゆる実施態様の説明を意図していない。以下の詳細な説明が特に、これらの実施形態を例示する。
本構成及び方法を説明する前に、本構成及び方法が変更可能であるため、説明される特定の構成、方法論、又はプロトコルに限定されないことを理解されたい。説明で使用される用語が、特定のバージョン又は実施形態を説明することのみを目的とし、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される範囲の限定を意図しないことも理解されたい。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」が、文脈により明らかに別段のことが示される場合を除き、複数の参照を含むことにも留意しなければならない。別段のことが定義される場合を除き、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書で説明されるものと同様又は等価の任意の方法及び材料を、開示される実施形態の実施又はテストで使用可能であるが、好ましい方法、装置、及び材料についてこれより説明する。
「任意選択的な」又は「任意選択的に」は、続けて説明されるイベント又は状況が生じることもあれば、又は生じないこともあり、説明が、イベントが発生する場合及びイベントが発生しない場合を含むことを意味する。
「実質的にない」は、続けて説明されるイベントが、多くとも約10%未満のときに発生し得るか、幾つかの実施形態では、続けて説明される成分が、多くとも、総組成物の約10%未満であり得、他では、多くとも約5%未満、更に他では、多くとも約1%未満であることを意味する。
以下の説明では、「上の」、「下の」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「横方向」、「縦方向」という用語及びそれらの派生語は、図面図に開示される実施形態の向きに関連するものとする。しかし、実施形態が、明示的に逆のことが指定される場合を除き、代替の変形形態及びステップシーケンスをとり得ることを理解されたい。添付の図面に示され、以下の明細書に説明される特定の装置及びプロセスは単に例示的な実施形態であることも理解されたい。したがって、本明細書に開示される実施形態に関連する特定の寸法及び他の物理的な特性は、限定としてみなされるべきではない。
開示される実施形態が、明示的に逆のことが指定される場合を除き、様々な代替の変形形態及びステップシーケンスをとり得ることを理解されたい。添付の図面に示され、以下の明細書に説明される特定の装置及びプロセスは単に例示的な実施形態であることも理解されたい。
図1は、放射性薬剤流体送達システム10の例示的な実施形態を示す。流体送達システム10は、閉じ込められたエリア内にシステムの様々な構成要素を収容するように構成される本体11と、本体に固定され、システムを1つ又は複数の方向に移動させることができるように位置決めされる車輪及び/又はキャスター12とを含み得る。様々な実施形態では、車輪12のうちの1つ又は複数は、一旦所定位置になると、システム10が移動できないようにロック可能であり得る。幾つかの実施形態では、システム10は、本体11に固定され、オペレータがハンドルを掴み、システム10を移動させるか、又は位置決めできるようにするように位置決めされる1つ又は複数のハンドル14を含み得る。他の実施形態では、流体送達システム10は、独立式又は位置固定装置であり得、そのような実施形態では、流体送達システムは車輪若しくはキャスターを含まなくてもよく、又は車輪若しくはキャスターは、本体11において移動可能に隠し得る。そのような独立式又は位置固定装置はまた、ハンドルを含まなくてもよく、又はハンドルは本体11において移動可能に隠し得る。
流体送達システム10は一般に、本体11に取り付けられ、ユーザがディスプレイ15を見られるように位置決めされるディスプレイ又はグラフィカルユーザインタフェース(「GUI」)15を含む。幾つかの実施形態では、ディスプレイ15は本体に移動できないように固定され得、他の実施形態では、ディスプレイ15は、システム10から離れて位置決めされ、ハードワイヤ又は無線ネットワークによってシステム10に取り付け得る。他の実施形態では、ディスプレイ15は、ディスプレイ15のジョイント及び/又は本体11のジョイントに枢動可能に接続された1つ又は複数の可動式アーム16により、本体11に枢動可能に接続し得る。そのようなディスプレイ15は、アーム16に対して傾斜又はスイベル回転して、オペレータがディスプレイ15を位置決めできるように構成し得る。
ディスプレイ15は、カラーディスプレイ、白黒ディスプレイ、又はグリーンスクリーンディスプレイであり得、様々な実施形態では、ディスプレイ15は、システム10の動作に関してリアルタイムデータを表示し得る。幾つかの実施形態では、ディスプレイ15は、ユーザがシステム10をプログラムするか、又は他の様式で操作できるようにするよう構成し得る。例えば、特定の実施形態では、ディスプレイ15は、タッチスクリーン機能を有し得るか、又は他の様式で、ユーザが、ディスプレイ15を操作するか、若しくはディスプレイ15に触れることにより、システム10、特にシステム10のコンピュータ部と対話できるように構成し得る。他の実施形態では、システム10は、キーボード、マウス、マイクロホン、ハンドスイッチ、フットスイッチ、又はユーザがシステム10をプログラムするか、若しくは他の様式で操作できるようにするよう構成される他の装置を含み得る。更に他の実施形態では、ディスプレイ15は、ハードワイヤ又は無線ネットワークによってシステム10に電子的に関連付けられるラップトップ又はタブレットコンピュータの一部として含まれ得る。
本体11は、ラッチリリース22を含む主ハンドル21を有する退避可能な蓋又はカバー20を含み得、幾つかの実施形態では、蓋又はカバー20は補助ハンドル(図示せず)を含み得る。幾つかの実施形態では、蓋20は、本体11と相互作用して、蓋20を閉位置にロックし、システム10へのアクセスを阻止することが可能な、組み合わせロック又はキーロック(図示せず)等のロック機構を含み得る。他の実施形態では、ロック機構は、ディスプレイ15を通してアクセス可能であり、カバー20を閉位置にロックし、且つ/又はシステム10のアクセス又は操作を阻止するように構成されるパスワード保護付きアクセスポイント等のソフトウェア実施ロックであり得る。
図2Aに示されるように、蓋20は、本体11の上部で、本体11に移動可能に取り付け得、例えば、注入処置中、薬剤又は放射性薬剤のバイアル又は容器を内部に位置決めすることができるウェル24及び流体路セット(図示せず)の様々な構成要素を内部に位置決めすることができるトラフ25を含むいくつかの凹部を画定する上面203を覆い得る。蓋20は、本体11に可逆的に移動させ、本体の凹部にアクセスできるようにし得、蓋20は、ウェル24内に位置決めし得るバイアル又は容器及び流体路セットの挿入及び取り出しを可能にするように構成し得る。このようにして、流体路セットの放射性薬剤バイアル及び構成要素は、本体の上面203の平面下にあることができ、蓋20で完全に覆うことができる。他の実施形態では、凹部を有する表面を本体11内外に摺動可能に変位させる引き出し式機構を使用し得る。
幾つかの実施形態では、システム10は、図2Aの中断ボタン26を含み得、このボタンは、例えば、患者が不快であるか、又は緊急の場合、ユーザが注入処置を一時停止するか、又は中止できるように構成可能なディスプレイ15を迂回して、注入処置をオペレータが一時停止するか、又は中止できるように構成し得る。中断ボタン26は、LED及び/又はプリント回路基板に接続して、中断ボタン26がアクティブ化された場合、視覚的及び/又は聴覚的アラームを提供し得る。
幾つかの実施形態では、蓋20、上面203、及び本体11の様々な他の部分は、オペレータへの放射性薬剤からの潜在的な放射線露出を最小に抑えるために適する放射性シールド(鉛等)を含み得る。上面203又はその1つ若しくは複数の部分は、使用中、蓋20で覆い、それにより、オペレータ、他の医療人員、患者、及び他の観察者への放射線露出を最小に抑えることができる。特定の実施形態では、蓋20は、片手を使用して操作されるように構成し得る。例えば、特定の例示的な実施形態では、蓋20は、セットアップ中、ドアを本体11の作業面から離れて容易に旋回でき、動作中、作業面上に旋回して戻るようにするピボットにより、本体11に取り付け得る。そのような実施形態のピボットヒンジは、蓋20が作業面から離れて旋回する場合、作業面全体が露出されるように十分、作業面から離れて位置決めし得る。したがって、ユーザは、セットアップ中、システム10の任意の部分へのアクセスを有することができる。次に、蓋20を旋回させて戻し、作業面全体を覆い、それにより、システム10の動作中、ユーザを遮蔽する。オペレータがドアを片手でロック解除し、旋回させることができる位置にハンドル及びロック機構を位置決めすることにより、片手での操作を達成し得る。特定の実施形態では、モータを使用して、ドアを旋回させるに当たりユーザを支援し得る。
本体の上面203の溝又はトラフ25は、流体路セットの構成要素を着脱可能に受け、流体路セットを所定位置に配置して、流体送達システム10に必要なウェル24、ポンプ等に接続するように構成し得る。ウェル24及びトラフ25並びにそれにより説明される流体路は、必要な流体路セットに適合するように任意の方法で構成し得る。
上面203に形成されるウェル24及び溝又はトラフ25は、任意の長さ、設計、又は構成の流体路セットと、任意の長さ、設計、又は構成の、ポンプ、医療流体容器又はバッグ、注射器及び他の医療送達装置、放射性薬剤バイアル、バイアルシールド、イオン化/調整チャンバ管、廃棄物受け容器等を含む流体路セット32の様々な構成要素に適合するようなサイズ、構成、又は配置を有することができる。さらに、図1〜図3に提供される構成要素の配置は例であり、構成要素の配置は、実施形態間で可変である。したがって、ウェル24及びトラフ25は、これらの様々な配置に適合するとともに、そのような配置で構成要素に接触する必要がある管の長さに適合するように構成し得る。したがって、ウェル24及びトラフ25のサイズ、すなわち、幅、深さ、及び長さは、実施形態間で可変である。様々な実施形態の様々な溝及びトラフ25は、管部を保持し、捻れ及び絡まりを阻止する管ホルダを更に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「流体路セット」という用語は、医療流体源、放射性薬剤源、薬剤源等を含む流体送達システム10の要素を、医療流体及び放射性薬剤及び/又は薬剤を患者に送達するように構成される流体送達管に流体的に接触させるように設計され構成される管の1つ又は複数の部分を指す。様々な実施形態では、流体路セット32を構成する管の1つ又は複数の部分は、管内を移動する流体をシステム10の様々な部分に搬送し、互いに混合し、患者又は廃棄物受け容器に輸送することができるように、互いに接合し得る。したがって、流体路セット32は、線形ジョイント、T字形ジョイント、四方ジョイント等を含むが、これらに限定されない1つ又は複数のジョイントを含み得る。更に他の実施形態では、1つ又は複数のジョイントのうちの1つ又は複数は、例えば、チェック弁、バイパス弁、止水栓等、及びそれらの組み合わせ等の弁を含み得る。様々な実施形態の流体路セット32は、流体路セット32又はその部分を医療流体、放射性薬剤、薬剤、及び患者にリンクする1つ又は複数のリンカーを更に含み得る。そのようなリンカーは、ルアーリンカー、ねじ型リンカー、圧力継手等を含み得る。
幾つかの実施形態では、管セットは送達管部317を含み得、送達管部317は、患者ごとに使用され、例えば、患者間の相互汚染を防ぐために、1人の患者に使用された後、廃棄され、集合的に「単一患者送達システム」(「SPDS」)又は「患者投与セット」(「PAS」)と呼ぶことができる。放射性薬剤が送達に向けて測定し準備される流体路セット32の残りの部分は、複数の患者に対して使用することができ、「複数患者送達システム(「MPDS」)又は「ソース投与セット」(「SAS」)と呼ぶことができる。
図2Bは、例示的な流体路セット32の概略図を示す。そのような実施形態では、流体路セット32内の管301の第1の部分は、流体を医療流体格納容器302から三方合流弁303に輸送するように構成し得る。幾つかの実施形態では、第1の管部301はポンプ(図示せず)内に配置されるように構成し得、他の実施形態では、医療流体格納容器302は圧力下に配置されるように構成し得る。例えば、図2Bに示されるような特定の実施形態では、医療流体格納容器302はストッパー又はプランジャ302aを有する剛性円筒形装置であり得、ストッパー又はプランジャ302aは、流体格納容器内に摺動可能に挿入され、それにより、医療流体格納装置内に封止を生み出す。モータ302bをストッパー又はプランジャ302aに動作可能に関連付けて、ストッパー又はプランジャ302aを医療流体格納装置302内に駆動して、医療流体格納装置302内の圧力を増大させ、医療流体格納装置302内に保持される医療流体を第1の管部301に強制し得る。他の実施形態では、蠕動又はインラインポンプを医療流体格納装置に関連付けて、流体を医療流体格納装置302から流体路セット32の第1の管部301に駆動し得、医療流体格納装置302は、剛性材料又は柔軟な材料のいずれかから準備し得る。医療流体及び放射性薬剤の流れは、医療流体格納装置302から第1の管部301への医療流体の移動に基づいて、ストッパー302a及びモータ302b又は蠕動若しくはインラインポンプ装置により、装置全体を通して調整することができる。
剛性円筒形医療流体格納装置302、ストッパー302a、及びモータ302bを含む実施形態では、装置は、医療流体格納装置を手動又は自動的に再充填する手段を更に含み得る。例えば、特定の実施形態では、医療流体格納装置302が空になった場合、図2Aに提供されるような生理食塩水バッグ302c等の流体槽を医療流体格納装置302に着脱可能に取り付け得、流体槽を使用して、生理食塩水又は他の医療流体を医療流体格納装置302内に導入することができる。幾つかの実施形態では、再充填中、第1の管部301を取り外し得、流体槽302cを、第1の管部301に関連付けられたコネクタ302dを通して医療流体格納装置302に取り付け得る。他の実施形態では、補助ポート302eを医療流体格納装置302、流体管部301のコネクタ302d、又は第1の管部301の一部(図示)に提供し得、補助ポート302eを通して流体槽302cを流体路に動作可能に接続し得る。特定の実施形態では、医療流体格納装置302が充填された後、流体槽302cを取り外し得る。他の実施形態では、流体槽302cは、装置の使用中、医療流体格納装置302に関連付けられたままであり得、流体槽302cを使用して、2回以上、医療流体格納装置302を再充填し得、それから、医療流体格納装置302から取り外される。
特定の実施形態では、医療流体格納装置302は、図3のデュアルゾーン注射器3000等の注射器様の装置であり得る。示されるように、そのようなデュアルゾーン注射器は、少なくとも2つのゾーンを有し得る:医療流体の槽を提供する作業ゾーン3001及びプランジャ3003が通る非作業ゾーン3002。プランジャ3003は、任意の数の他の特徴を含み得るとともに、任意の形状を有し得る。例えば、幾つかの実施形態では、プランジャ3003は、円錐形の上部を有する円筒形を有し得、これは、注射器3000の上部の形状(示されるように)に略一致することにより、注射器3000の作業ゾーン3001の排出に役立ち得る。プランジャの下部は平坦であってもよく、又は使用中、注射器3000を通してプランジャ3003を進めるように位置決めされる、システム10に関連付けられたピストン又は他のモータに接触するような形状であり得る。プランジャ3003は一般に、少なくとも2つの封止を含み得る:注射器3000の作業3001部の内壁と連通し、作業ゾーン3001内の流体を封止する上部封止3004及び非作業ゾーン3002の内壁と連通する下部封止3005。
上部封止3004及び下部封止3005は、任意の手段で達成することができる。例えば、特定の実施形態では、Oリングを、上部封止3004及び下部封止3005に関連付けられたプランジャ3003の部分の溝内にセットし得る。更なる実施形態では、作業ゾーン3001及び非作業ゾーン3002は異なる直径を有し得る。例えば、幾つかの実施形態では、作業ゾーン3001を構成する注射器3000の部分は、非作業ゾーン3002を構成する注射器3000の部分よりも小さな直径を有し得る。この構成は、作業ゾーン3001と非作業ゾーン3002との間での汚染を回避し得る。理論による拘束を望むものではないが、封止された非作業ゾーン3002の包含により、医療流体に接触する作業ゾーン3001の内壁と、周囲空気との直接接触を回避し得、それにより、繰り返しの使用中、作業ゾーン3001の内壁に触れる医療流体の滅菌性を保ち得る。
注射器本体3000は任意の外部特徴を有し得る。例えば、図3に示されるように、注射器3000はコネクタフランジ3006を含み得、このフランジは、注射器本体3000の直径を囲み、システムの本体10内の同様のフランジに接続する。注射器本体3000はストップ3007を更に含み得、このストップは、挿入中、注射器3000が本体10内に進むのを止める。特定の実施形態では、注射器本体3000は、システムによって読み取ることができ、適切な注射器が本体10で使用されていることを保証する印を更に含み得る。例えば、システム10は、誤ったサイズであるか、又は上述したデュアルゾーンシステムを含まない注射器を検出し、警告を提供するか、又はシステムをシャットダウンさせ得る。そのような印は、可視、無線、又は光のタグであり得、特定の実施形態では、印は、装置の本体内の光リーダによって識別することができる、注射器本体3000に刻まれた一連の溝であり得る。幾つかの実施形態では、印は、米国特許第7,018,363号明細書に記載されるような印であり得、この特許を参照により本明細書に援用する。
第2の管部304は、流体を第1のウェル305から三方合流弁303に輸送するように構成し得る。幾つかの実施形態では、第1のウェル305は、放射性薬剤305aの1つ又は複数のバイアル又は容器を収容するように構成し得、したがって、第1のウェル305を個々に遮蔽して、オペレータ及び患者への放射線露出を低減し得る。他の実施形態では、第1のウェル305は、バイアルシールド又はピッグ(図示されるように)内に配置されたバイアル又は容器305aを収容するように構成し得る。特定の実施形態では、第1のウェル305/205は、これもまた遮蔽して、放射線露出を低減し得る個々の蓋又はキャップ215を更に含み得る(図2A)。第2の管部304は、放射性薬剤を第1のウェル305から三方合流弁303に輸送させ得、特定の実施形態では、第2の管部304は、蠕動又はインラインポンプであり得るポンプ306内に配置されるように構成し得る。更に他の実施形態では、第2の管部304は、放射性薬剤バイアル305aに接続し、バイアル305aから放射性薬剤を引き出すスパイク304a又は他の装置を含み得る。更なる実施形態では、第2の管部304及び/又は第1の管部301は、例えば、空気検出装置、圧力センサ等の追加の装置を含み得る。別の実施形態(図示せず)では、第2の放射性薬剤をシステムに接続することができ、2つの放射性薬剤、例えば、テクネシウム及びタリウムをシステム10に同時に接続することができるシステムにする。この構成では、第2の放射性薬剤は、別個のピッグ内の第2のバイアルで提供される。放射性薬剤に関連付けられた管部は、第1の放射性薬剤をシステム10に接続する管部と、第2の放射性薬剤を306ポンプ前でシステム10に接続する第2の管部304とを接続する三方弁を接続する含む。
三方合流弁303は、流体を第1の管部301及び/又は第2の管部304から個々に第3の管部307に流すように構成し得る。例えば、三方合流弁303は、流体を位置「c」から位置「b」に流し、医療流体格納装置302からの医療流体を第1の管部301から直接、第3の管部307に流すように構成し得る。三方合流弁303は、後述する制御システムからのコマンドに基づいて、流体を位置「a」から位置「b」に流し、放射性薬剤を第2の管部304から第3の管部307に流すように再構成し得る。幾つかの実施形態では、三方合流弁303は、位置「c」及び位置「a」の両方を通し、第3の管部307に入る前に位置「b」に流体を流すことにより、医療流体及び放射性薬剤を混合させるように構成し得る。
第3の管部307は、イオン化/調整チャンバ309として構成される第2のウェル309に繋がり得る。したがって、第2のウェル309は、第2のウェル309に入る流体の放射性レベルを特定するために必要な構成要素を含み得る。例えば、様々な実施形態では、第2のウェル309に、CZT鉱石検波器、ガイガー−ミュラー計数管、シンチレータカウンタ、米国特許出願第12/664,653号明細書に開示されているパラボラセンサ等のパラボラ検出器等であるが、これらに限定されない検出器の構成要素を関連付け得、この特許出願を参照により本明細書に援用する。流体路セット32は、放射性薬剤からの放出を定量化することができるように、任意の方法で構成し得る。例えば、幾つかの実施形態では、流体路セット32は、第2のウェル309内に含まれる管の線形ループを含み得、放射性薬剤からの放射性放出の定量化を可能にするのに十分な時間期間にわたり、流体流を停止させ得る。他の実施形態では、図2Bに示されるように、第2のウェル309は、流体路セット32のコイル組立体310部を収容するように構成し得る。コイル部は、装置を通る流体流を停止させずに、又は遅くせずに、放射性薬剤からの放出を定量化可能にするのに十分な第2のウェル309内での滞留時間を提供し得る。
第4の管部311は、第2のウェル309から三方弁又は四方弁315まで延び得る。図2Bに示されるように、四方弁315は、第4の管部311から四方弁のポート「d」を通り、ポート「f」から廃棄物管部314又はポート「e」から出力管部314に入る流体流を調整し得る。四方弁は更に、補助管部316から、医療流体源302に別個に関連付けられたポート「g」を通り、ポート「f」から廃棄物管部314に、又はポート「e」から出力管部314に入る流体流を調整し得る。そのような実施形態では、出力管部314は、四方弁から離れ、送達管部317に向かって延び得、送達管部317を通して、放射性薬剤が患者に送達される。廃棄物管部314は、四方弁から離れて延び、流体を廃棄物受け容器313に搬送し得、例えば、送達管部317、そして最終的には患者から離れて、注入に向けてシステム10を準備するプライミング手順から逸らすように機能し得る。補助管部316にT字形ジョイント又は三方弁301aを関連付け得、補助管部316は、第1の管部301から四方弁315まで延び得る。補助管部316は、流体を医療流体源302から直接、四方弁315に輸送するように構成し得、医療流体を流体送達部317及び患者に流しながら、流体路の大部分に迂回を提供する。
幾つかの実施形態の四方弁は図2C Iに示されるように設計し得る。図2Cは、回転式内部ステム2101と、外部四方管コネクタ2102とを有する四方弁2100を示す。幾つかの実施形態では、四方管コネクタ2102は、弁が内部ステム2101と管コネクタ2102との間に封止を維持できるようにするのに十分な引張強度を有する可撓性材料から準備し得、他の実施形態では、剛性外部管コネクタ2012を半剛性又は回転式内部ステムに結合し得る。他の実施形態では、内部ステム2102は遠位分離部2103を含み得、これらの分離部により、製造中、ステム2102をわずかに圧縮させて、管コネクタ2102を内部ステム2101の上方に配置できるようにする。図2C IIに提供される断面図では、内部ステム2101を通る通路2104を見ることができる。通路2106は、隣接する管延長部のみの通路、この図面では2102a及び2102bに流体を通し、その間、残りの通路2102c及び2102dを封止するように構成し得る。様々な実施形態では、ステムは、MPDSが装置に適宜位置決めされる場合、装置の本体11に圧入するように設計し得る。
補助又はバイパス管部316は、異なる流体を混合させずに患者に送達できるようにし得る。例えば、幾つかの実施形態では、医療流体は、医療流体格納容器302から直接、補助又はバイパス管部316を通して四方弁315に渡し得、四方弁は、放射性薬剤又は流体路セット32の残りの部分内に含まれる他の流体と混合せずに、医療流体を出力管部314及び送達管部に向ける。したがって、放射性薬剤が送達されていないときであっても、患者は連続して医療流体を受け取り得る。この構成により、放射性薬剤を投与せずに、薬剤送達ポート318(後述)から薬剤を送達することが可能である。
更なる実施形態では、システムは追加の補助管部(図示せず)を含み得る。そのような追加の補助管部は、任意の医療流体を患者に搬送し得、追加の補助管部は、上述した四方弁315の代わりに位置決めされる五、六、七、又は八方弁を通して管セットに統合し得、又は追加の三、四、五、又は六方弁を、例えば、出力管部314等の1つ又は複数の位置で管セットに組み込み得る。様々な実施形態では、追加の補助管部に、生理食塩水又は他の医療流体、薬剤、又は特定の患者に必要とされ得る他の流体を関連付け得る。上述した四方弁315を含む様々な実施形態のマルチポート弁は、市販のマルチポート弁であってもよく、又は入力管間の混合を制限するように特に設計されてもよい。
三方弁(図示せず)を含む更なる実施形態では、補助管部316はなくてもよい。第4の管部311は、流体を三方弁に送達し得、三方弁において、流体をポート「d」からポート「f」を通り廃棄物管部314及び廃棄物受け容器若しくはバッグ313に送達するか、又はポート「d」からポート「e」を通り出力管部314に、そして送達管部317に向けて送達することができる。
幾つかの実施形態では、第6の管部は出力継手314aにおいて終端し得、出力継手は、出力管部314を送達管部317に動作可能に接続するように構成されたコネクタ、アダプタ、又は他の継手であり得る。特定の実施形態では、出力管部314の末端部におけるコネクタは、送達管部317が患者間で交換されるとき、滅菌又は洗浄することができるスワブ可能弁であり得る。
この流体路セット32のMPDS31は、医療流体格納装置302から出力管部314のコネクタ314aまで任意の管部を含み得、破線枠内の構成要素で示される。様々な実施形態では、MPDS31は、MPDS31を医療流体格納装置302に接続する、スパイク又はルアーロック等のコネクタ302dと、放射性薬剤バイアルに接続するスパイク又はベントカニューラと、コイル組立体310と、廃棄物受け容器(図示せず)のコネクタと、出力管部314のコネクタと、これらの要素を接続する様々なコネクタ及び管部とを含み得る。幾つかの実施形態では、MPDSは、上述したような様々な弁303、301a、315を更に含み得る。特定の実施形態では、MPDS31を医療流体格納装置302に接続するコネクタ302dは、MPDS31及び医療流体格納装置302を検知する手段を含み得る。実施形態は特定の検知装置に限定されない。例えば、バーコード又は放射性薬剤識別情報(RFID)を含むタグをMPDS31に関連付け、コネクタ302dにより、又は接続場所で読み取ることができ、適切なMPDS31のシステムへの接続が保証される。他の実施形態では、米国特許第7,018,363号明細書に記載のような光学システムを使用して、コネクタを符号化し得る。
MPDS31の各構成要素は、予め接続し得、流体送達システムで使用される滅菌パケット又は容器内に格納することができ、特定の実施形態では、本体の上部は、オペレータによる再位置合わせなしで、装置のトラフ25及びウェル24内に挿入される、所定位置にMPDS31の構成要素を保持して分離するように設計されるトレイ又はホルダ220を受けるように構成し得る。図2Dは滅菌パケット2000の中身を示し、滅菌パケットは、MPDS31の挿入中及びシステム10からのMPDS31の取り外し中にユーザにより掴まれるように構成される1つ又は複数のグリップ2001を有することができるホルダ220と、管部2002をルーティングするための様々なトラフ2005とを含む。パケット2000は、生理食塩水等の医療流体を格納し、流体路セット32、廃棄物受け容器2007、及びイオン化チャンバ内に組み込むことができるコイル組立体2010に導入する、図2Dに提供される注射器2006等の医療流体格納槽又は容器を更に含み得る。管セットを放射性薬剤のバイアルに接続するスパイク又はベントカニューラ2004及びMPDSをSPDSに接続する、ルアーコネクタ2012等の継手。パケットは、これらの要素及び弁の接続に必要な様々な管部又は弁2013内に組み込まれるように構成される管と、ポンプ2014内に導入されるように構成される管の部分とも含む。ホルダ220及びパケット2000を使用して、オペレータは、各管部、弁、又はコネクタをシステムに個々に挿入することなく、MPDS31をシステムに導入することができる。むしろ、ユーザは、単にホルダ220を装置10の対応する溝に配置し、医療流体格納槽又は容器2006、廃棄物受け容器2007、及びコイル組立体2010を適切なウェルに挿入し、適切な場合には管セットをポンプに接続することにより、管セットをシステムに導入することができる。
放射性薬剤の容器又はバイアルは、当分野で既知の任意の適する容器であり得、放射性薬剤を保持するウェル24は、任意のそのような容器又はバイアルを受け、使用中、容器をしっかりと保持するように構成し得る。幾つかの実施形態では、ウェル24に配置される前にバイアル又は容器の全て又は部分を囲むアダプタを使用して、バイアル又は容器がウェル24内に固定されることを保証し得る。更なる実施形態では、アダプタは、放射性薬剤からの放射性粒子の放出を阻止する材料から準備するか、又はそのような材料を含み得る。
特定の実施形態では、バイアル又は容器は、複数の患者に送達される十分な量の放射性薬剤を1つの容器で保持し格納する複数回投与容器構成であり得る。他の実施形態では、ウェル24は、放射性薬剤を保持し格納する2つ以上の容器又はバイアルを保持するように構成し得る。幾つかの実施形態では、複数容器構成内の各容器は、1人の患者への投与に十分な個々の投与量の放射性薬剤を含み得る。他の実施形態では、各容器又はバイアルは、複数回投与量の放射性薬剤を保持し格納し得、システムは、前のバイアルが使用を終えたとき、投与量の放射性薬剤を新しいバイアルから引き出すことができるように構成し得る。更に他の実施形態では、異なる放射性薬剤組成物を2つ以上の異なる複数回投与量容器のそれぞれに保持して格納し得、そのような実施形態では、システムは、異なる放射性薬剤組成物を1人の患者に同時に、又は異なる処置中に異なる患者に連続して送達するように構成し得る。更なる実施形態では、マイクロ流体装置又は放射性薬剤のリアルタイム生成が可能な他の放射性薬剤生成技術を、複数回投与量容器構成の一部として含むことができる。
システムは薬剤送達ポートを更に含み得、このポートは、三方コネクタ318aと、緊張剤から主ラインに一方向でしか流体を流さないチェック弁318bと、興奮剤等の薬剤を含む注射器又はバイアルをシステムに接続するコネクタ318cとを含み、それにより、薬剤送達ポート318を提供する。幾つかの実施形態では、薬剤送達ポート318は、送達管部317(図3に示されるような)の一部を構成する。他の実施形態では、薬剤送達ポート318は、出力管部314の三又は四方弁315とコネクタ314aとの間に組み込み得る。薬剤送達ポートは、ルアー、ニードルバイアルアダプタ、ノードルレスバイアルアダプタ、又は注射器若しくはバイアル等の送達装置319aを受けることが可能な他の継手等であるが、これらに限定されない当分野で既知の任意のタイプのポートであり得る。送達ポートは、T字形ジョイント、三方弁、又は止水栓を更に含み得る。薬剤送達ポート318は、処置中、薬剤を送達管部317に導入できるようにするよう構成し得る。例えば、幾つかの実施形態では、薬剤を保持した注射器319aを薬剤送達ポート318に嵌めることができ、処置中、プランジャを注射器319a内で押下することにより手動で、又は適切な投与量の薬剤を患者に送達するプランジャ若しくはポンプ319bに関連付けられたモータを使用して自動的に、薬剤を送達管部317に導入し得る。他の実施形態では、流体は、薬剤送達ポート318により注射器又はバイアルに逸らし得、薬剤は流体と混合されてから再び薬剤送達ポート318に導入され、送達管部317から出る。追加の実施形態では、システムは、薬剤送達ポート318、送達装置319、出力管部314、又は送達管部317に関連付けられた1つ又は複数のポンプ、モータ等を含み得る。幾つかの実施形態では、RFID、光センサ、機械的センサ等を通してSPDSコネクタ317aを符号化して、正しいSPDSが接続されていることを保証することができる。これにより、正しいプロトコルが正しいSPDSを用いて実行されることが保証される。
第6の管部314及び送達管部317は、流体路セット32の一体部であってもよく、又は他の実施形態では、送達管部317及び/又は第6の管部314、薬剤送達ポート318、及び流体路セット32のこの部分に関連付けられた他の構成要素は、例えば、ルアー継手又はスワブ可能弁等により流体路セット32に取り付けられるように構成された1つ又は複数の別個の流体路セットであってもよい。例えば、図3に示されるような幾つかの実施形態では、送達管部317は、出力管部314に関連付けられたコネクタ314aに可逆的に取り付けることができる第1の端部317aと、例えば、放射性薬剤を患者に送達するために使用可能なカテーテル、IVニードル、点滴ポート等に取り付けることが可能な、ルアーコネクタ等のコネクタを有する患者端部317bとを含み得る。他の実施形態では、送達管部317は、薬剤送達ポート318又は流体送達ポート318cに関連付けられたT字形ジョイント若しくは三方弁に可逆的に取り付けることができる第1の端部を有し得る。更に他の実施形態では、送達管部317、出力管部314、及び薬剤送達ポート等の任意の介在する装置又は管部は別個に、流体路セット32に可逆的に接続し得る。幾つかの実施形態では、薬剤送達ポートは、追加の薬剤又は刺激剤の追加がない場合に放射性薬剤を送達することができるように、なくてもよく、遮蔽してもよく、又は他の様式でなくすことができる。
実施形態は特定の薬剤に限定されず、既知であるか、又は有用に投与し得る任意の薬剤を注射器318a内に含めて、処置中に患者に投与し得る。例えば、幾つかの実施形態では、薬剤は、IVドブタミン、IVジピリダモール(Persantine)、IVアデノシン(Adenoscan)、IVレキスキャン(Regadenoson)等であるが、これらに限定されない緊張剤であり得る。他の実施形態では、例えば、アミノフィリン等の薬剤は血管拡張を低減し得る。更に他の実施形態では、システムは、第1の薬剤送達ポート318と、第2の薬剤送達ポート(図示せず)とを含み得る。そのような実施形態では、緊張剤を保持する、第1の薬剤送達ポートに関連付けられた第1の注射器及び第2の薬剤送達ポートに関連付けられた第2の注射器は、血管拡張を低減するように機能するとともに、緊張剤に対する解毒剤として機能し、ユーザが、処置の一環として、又は有害事象時の予防として置かれる緊張を低減できるようにする。薬剤は、薬剤送達ポートを通して連続して、又は1つ若しくは複数の制御された投与量で流体流中に導入することができる。
送達管部317は、IVニードル、ポート、カテーテル、又は点滴薬剤を送達する他の手段等の典型的な患者送達装置に接続するように構成し得る。他の実施形態では、送達管部317はそのような送達装置を組み込み得る。更に他の実施形態では、送達管部317は、送達装置を組み込み得る管の他の部分に接続するように構成し得る。
幾つかの実施形態では、システム10は、限定ではないが、ピンチ弁、空気検出器、及び送達管部のコネクタ端部を保持するマウント又はリテーナ等、及びそれらの組み合わせを含む1つ又は複数の追加の構成要素を含み得る。特定の実施形態では、ピンチ弁は、流体送達システム10によって給電され制御され、且つ/又は手動で操作し得る。他の実施形態では、ピンチ弁は、手動式又は自動式三方止水栓で置換することができる。流体送達システム10は、本体内のウェルから、システム10の任意の位置での流体路セット32の送達管部317への液体の移動を促進するように構成される1つ又は複数のポンプ機構を含み得る。限定ではないが、ピストン駆動式注射器ポンプ、ギアポンプ、回転ポンプ、インラインポンプ、及び蠕動ポンプを含む任意の適するタイプのポンプ機構を使用することができる。幾つかの実施形態では、ポンプ機構は蠕動ポンプであり得る。様々な実施形態では、ポンプ機構は、流体路セット32に関連付けられた管の長さを受けるように開放し得る。
出力管部314は、MPDS31をSPDS32に接続するように構成されるコネクタ314aにおいて終端し得る。幾つかの実施形態では、MPDS31のコネクタ端部314aは、SPDS32が接続されていないときに、MPDS31のコネクタ端部314aを閉じるか、封止するように付勢されるスワブ可能なルアー弁であり得る。スワブ可能なルアー弁は、MPDS31が汚染されないようにし、オペレータが、SPDS32をコネクタに接続する前に、例えば、アルコールワイプを使用してコネクタ端部314aを拭き取るか、又は清掃できるようにする。他の実施形態では、コネクタ端部314aは、標準のルアーコネクタであってもよく、又は当分野で既知の別のコネクタであってもよい。
MPDS31及びSPDS32の各部分の管は、同じ又は異なる材料から準備し得る。例えば、様々な実施形態では、管はシリコーン、C−Flex、標準PVC、シリコーン様PVC材料、又はポンプ管であり得る。特定の実施形態では、第2の管部304のマイクロボア管は、例えば、シリコーン、C−Flex、又はシリコーン様PVC材料から形成し得る、他の管部301、307、311、312、314、317、及び管コイル310は、標準PVCを含む任意の適するポリマー材料から形成し得る。
様々な管部を含む、図3に示されるようなMPDS31の構成要素の直径は、実施形態間で可変であり、例えば、システムが使用されている処置並びに送達されている放射性薬剤のタイプ及び量に依存し得る。特定の例示的な実施形態では、第1の管部301は長さ約3インチ〜約4インチであり得、外径(OD)約0.05インチ〜約0.25インチ又は約0.17インチ及び内径(ID)約0.05インチ〜約0.15インチ又は約0.08インチを有し得、約90〜約95ショアAデュロメータを有し得る。第2の管部304は、長さ約7インチ〜約10インチ又は約8.9インチであり得、OD約0.05インチ〜約0.10インチ又は約0.09インチ、ID約0.01インチ〜約0.07インチ又は約0.03インチ、及び約35〜約55又は約45ショアAデュロメータを有するマイクロボア管で形成することができる。第2の管部304へのマイクロボア管の使用により、容量精度が改善し、それにより、測定活性精度(すなわち、患者に送達される薬剤の)が改善し、放射性薬剤の無駄が低減する。第3の管部307は、長さ約9.0インチ〜約14インチ又は長さ約11.75インチであり得、OD約0.05インチ〜約0.25インチ又は約0.17インチ及び内径(ID)約0.05インチ〜約0.15インチ又は約0.08インチを有し得、約90〜約95ショアAデュロメータを有し得る。第4の管部311は長さ約8.0インチ〜約12インチ又は長さ約10.5インチであり得、OD約0.05インチ〜約0.25インチ又は約0.17インチ及び内径(ID)約0.05インチ〜約0.15インチ又は約0.08インチを有し得、約90〜約95ショアAデュロメータを有し得る。廃棄物管部314及び出力管部314はそれぞれ長さ約1.0インチ〜約5.0インチ又は長さ約3.0インチであり得、OD約0.05インチ〜約0.25インチ又は約0.17インチ及び内径(ID)約0.05インチ〜約0.15インチ又は約0.08インチを有し得、約90〜約95ショアAデュロメータを有し得る。コイル310内の管は、長さ約20インチ〜約55インチ又は長さ約41.75インチであり得、OD約0.10インチ〜約0.30インチ又は約0.22インチ、ID約0.05インチ〜約0.20インチ又は約0.16インチを有し、約90〜約95ショアAデュロメータを有し得る。これらの直径は全て、例示を目的として提供され、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
MPDS31はコイル組立体310を含み得る。コイル組立体310は一般に、コイル状に巻かれるか、又は解かれた不定形の単に集められた管であり、イオン化/調整チャンバ309内部に配置される部分を含み得る。幾つかの実施形態では、コイル組立体は個々に構築されたユニットであり得、他の実施形態では、コイル組立体310は、第3の管部307及び第4の管部311の全て又は部分を含み得る。様々な実施形態のコイル組立体310は、イオン化/調整チャンバ309を囲む構成要素により、管コイル310内の放射性薬剤の放射性レベルを測定することができるように放射性薬剤を位置決めする。より詳細には、コイル組立体310は、活性レベルをより正確に測定し、患者に注入する最適な投与量を準備するように、放射性薬剤をイオン化/調整チャンバ309の「線形領域」内で配向きし配置する。
幾つかの実施形態では、管は、管の層を接合することによってそれ自体を螺旋状に巻くか、又はコイルに積み重ねることができ、他の実施形態では、図4Aに示されるように、コイル組立体410は、管コイル410を芯要素420の周りに巻くことができるように構成される芯要素又は構造体420を含み得る。したがって、管コイル410は芯要素420上に形成することができる。芯要素420は、管コイル410の最適な位置決めに役立つように構成し得、本体11のイオン化/調整チャンバ309内に収まるサイズであり得る。幾つかの実施形態では、芯要素420は、上部ショルダ422と下部ショルダ423との間に管チャネル421を含み得る。管コイル410は、管チャネル421内の上部ショルダ422と下部ショルダ423との間に保持して、管コイル410を所定位置に保持し、絡まりを回避し得る。更なる実施形態では、芯要素420の上面424は、1つ又は複数の流入チャネル又は溝425と、流出チャネル又は溝426とを含み、第3の管部407及び第4の管部411をそれぞれ収容し得る。
様々な実施形態では、コイル組立体410は、イオン化/調整チャンバ309内に同心円状に配置し得る。幾つかの実施形態では、芯要素420は、流体送達システム10のイオン化チャンバ309内に挿入されると、セルフセンタリングして、最適な位置決め及び性能に役立ち得る。これは、コイル組立体40の構造的特徴、芯要素420の構造、又はそれらの組立体を通して達成し得る。例えば、幾つかの実施形態では、上部ショルダ422、下部ショルダ423、又はこれら両方は、イオン化/調整チャンバ309の外壁に関連付けられるように構成することができる。例えば、芯要素420は、例えば、延長部等の追加の特徴を含み得、イオン化/調整チャンバ309内の対応する要素に係合する凹部又は切り欠きを芯要素420の上部ショルダ422、下部ショルダ423、又はコイル組立体40の別の部分に設けて、管コイル410の適切な位置決めを支援し得る。他の実施形態では、下部ショルダ423は、適切な距離を、下部ショルダがイオン化/調整チャンバの下面に接触するとき、イオン化/調整チャンバの下面との間に提供するか、又はイオン化/調整チャンバ309の適切な直径に対応する直径を提供するサイズであり得る。
図4Bを参照すると、特定の実施形態では、芯要素420及び管コイル410は、コイル組立体410をイオン化/調整チャンバ309の「線形領域」内に最適に位置決めすることができるようなサイズ及び寸法であり得る。イオン化チャンバの「線形領域」とは、活性レベル測定を繰り返し可能であり、且つ予測可能なチャンバの領域を指す。例示的なイオン化/調整チャンバ(Veenstra Instrumentsによって提供される型番IK−102ショートイオン化チャンバ)では、「線形領域」は、イオン化/調整チャンバ309の土台又は下壁から測定される約5mm〜約65mmの窓内に配置される。様々な実施形態の管コイル410は、約1ml〜約10ml又は約1.5ml〜約7mlの容積容量を有し得、所望の容量を達成するように任意の方法で構成し得る。さらに、管コイル410は任意の数の巻きを有し得る。例えば、幾つかの実施形態では、管コイル410は約4回〜約10回の巻きを有し得、他の実施形態では、管コイル410は約5回〜約7回の巻きを有し得る。様々な実施形態では、管コイルは、第3の管部407及び第4の管部411の適宜配置を可能にする1つ又は複数の1/2回又は1/4回の巻きを有し得る。この数の巻きを有する管コイルは、芯要素420の直径に基づいて所望の数の巻きが作られるのに十分な長さの管から形成し得る。例えば、直径(w)約0.5インチ〜約4インチ又は直径約1インチ〜約3インチを有する芯要素は、約5インチ〜約24インチ、約8インチ〜約15インチ、又は約10インチ〜約12インチの長さを有する管を必要とし得る。管コイル410の高さ(h)も同様に、巻きの数、管の直径、及び芯要素までの直径に依存し得る。例えば、約5回〜約7回の巻きを有する管コイル410は、約0.5インチ〜約8インチ又は約1インチ〜約5インチの高さ(h)を有し得る。管コイル410は任意のタイプの管から準備し得るが、特定の実施形態では、管は、OD約0.01インチ〜約0.5インチ及びID約0.025インチ〜約0.5インチを有し得る。
様々な実施形態では、流体送達システム10は制御システム50(図5に概略的に表される)を含み得、制御システム50は、図5の概略図では、例えば、ポンプ、モータ、イオン化/調整チャンバ、中断ボタン、空気検出器弁、止水栓等を含むことができる注入器システム1050の様々な構成要素と通信する。制御システム50は一般に、注入器システム1050の動作のプログラム及び指示に使用されるディスプレイ15、プリンタ1032、及びネットワーク装置1040等の入力装置及び出力装置へのインタフェースも提供しながら、注入器システム1050の動作を制御し得る。
制御システム50は、限定はされないが、適切な動作、コードの実行、並びにデータの作成及び通信用の特定の構成要素を有する少なくとも1つのコンピュータ1000を含み得る。コンピュータ1000は1つ又は複数の処理ユニット1004(通常、中央演算処理装置又はCPUと呼ばれる)を含み、処理ユニットは、適切なデータ形態及びフォーマットで受信されるコンピュータベースの命令を実行するように機能する。さらに、この処理ユニット1004は、直列、並列、又はコンピュータベースの命令を適宜実施する任意の他の様式でコードを実行する複数のプロセッサの形態であり得る。本明細書で使用されるとき、コンピュータ1000は、本明細書で開示される方法及びシステムの処理ステップを実行し実施するのに適切なソフトウェアを実行するように動作可能に構成し得る。システムは、処理ユニット1004に、本明細書で考察される方法、プロセス、及び変換データ操作を実行させ、構成させ、又は他の様式で実施させるコンピュータ可読プログラムコード又は命令を記憶することが可能なコンピュータ可読記憶媒体を有する1つ又は複数のコンピュータ1000又は同様の計算装置を含み得る。さらに、コンピュータ1000は、流体送達システム10に結合されるパーソナルコンピュータ、流体送達システム10と一体形成されたプロセッサ、又はデータを適宜処理して、本明細書に記載の方法及びシステムを効果的に実施するために必要な処理ハードウェアを有する任意の他のタイプの計算装置の形態であり得る。
制御システム50はシステムバス1006を更に含み得、システムバス1006は、コンピュータ1000の様々な構成要素間での適切なデータ通信及び情報処理に役立つ。システムバス1006は、任意の様々なバス構造を使用するメモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、又はローカルバスを含め、幾つかのタイプのバス構造のうちの任意のものであり得る。特定の実施形態では、システムバス1006は、インタフェースを通して様々な構成要素(コンピュータ1000に内部であれ、又は外部であれ)間のデータ及び情報の通信に役立ち得る。
幾つかの実施形態では、コンピュータ1000は、1つ又は複数の離散したコンピュータ可読媒体構成要素を含み得る。例えば、コンピュータ可読媒体は、揮発性媒体、不揮発性媒体、リムーバブル媒体、非リムーバブル媒体等の、コンピュータ1000によってアクセス可能な任意の媒体を含み得る。特定の実施形態では、コンピュータ可読媒体は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、又は他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、又は他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、又は他の磁気記憶装置、又は所望の情報の記憶に使用することができ、コンピュータ1000がアクセス可能な任意の他の媒体を含む、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の情報を記憶する任意の方法又は技術で実施される媒体等のコンピュータ記憶媒体を含み得る。幾つかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、搬送波等の変調データ信号内又は他の輸送機械内のコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の通信媒体を含み得る。他の実施形態では、コンピュータ可読媒体は、任意の情報輸送媒体、有線媒体(有線ネットワーク及び直接ワイヤ接続等)、及び無線媒体(音響信号、無線信号、光信号、赤外線信号、バイオメトリック信号、バーコード信号等)を含み得る。上記の任意の組み合わせもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
更に他の実施形態では、コンピュータ1000は、揮発性及び不揮発性メモリ、ROM、及び/又はRAM等のコンピュータ記憶媒体を有するシステムメモリ1008を更に含み得る。適切なコンピュータベースのルーチンを有する基本入/出力システム(BIOS)は、コンピュータ1000内の構成要素間での情報の転送を支援し、ROMに記憶することができる。システムメモリ1008のRAM部は通常、処理ユニット1004、例えば、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラミングインタフェース、アプリケーションプログラム、プログラムモジュール、プログラムデータ、及び他の命令ベースのコンピュータ可読コードにより即座にアクセス可能であるか、現在動作中のデータ及びプログラムモジュールを含む。
コンピュータ1000は、他のリムーバブル又は非リムーバブル、揮発性、又は不揮発性コンピュータ記憶媒体製品を含んでもよい。例えば、コンピュータ1000は、ハードディスクドライブ1012と通信して、ハードディスクドライブ1012を制御する非リムーバブルメモリインタフェース1010、すなわち、磁気ディスクドライブユニット1016(リムーバブル不揮発性磁気ディスク1018との読み書きを行う)、光ディスクドライブユニット1020(CD ROM1022等のリムーバブル不揮発性光ディスクとの読み書きを行う)、例えば、リムーバブルメモリカード1023と併せて使用されるユニバーサルシリアルバス(USB)ポートと通信して、磁気ディスクドライブユニット1016を制御する非リムーバブル、非リムーバブル磁気媒体、リムーバブル、非リムーバブルメモリインタフェース1014を含み得る。他のリムーバブル又は非リムーバブル、揮発性又は不揮発性コンピュータ記憶媒体を例示的な計算システム環境1002において使用することができ、この例としては、磁気テープカセット、DVD、デジタルビデオテープ、固体状態RAM、固体状態ROM等が挙げられるが、これらに限定されない。これらのリムーバブル又は非リムーバブル、揮発性又は不揮発性磁気媒体は、システムバス1006を介して処理ユニット1004及びコンピュータ1000の他の構成要素と通信する。上述し、図4Aに示されるドライブ及びそれらに関連付けられたコンピュータ記憶媒体は、オペレーティングシステム、コンピュータ可読命令、アプリケーションプログラム、データ構造、プログラムモジュール、プログラムデータ、及びコンピュータ1000の他の命令ベースのコンピュータ可読コード(システムメモリ1008内の情報及びデータの複製であるか否かに関係なく)の記憶を提供する。
特定の実施形態では、流体送達システム10は、ユーザが、オペレータ入力インタフェース1028を介してGUIディスプレイ15のタッチスクリーンを使用して、コマンド、情報、及びデータをコンピュータ1000に入力できるようにするよう構成し得る。しかし、オペレータが、オペレータ入力インタフェース1028を介して、キーボード1024、マウス1026、遠隔制御装置、マイクロホン、トラックボール、ジョイスティック、タッチパッド、スキャナ、タブレットコンピュータ等の他の取り付け可能又は操作可能な入力装置を使用して、コマンド、情報、及びデータをコンピュータ1000に入力し得ることも考えられている。例えば、ハードワイヤ又はBluetooth(登録商標)、無線インターネット接続、若しくはセルラ接続等の無線ネットワーク装置を使用したアクセスを含め、外部ソースからコンピュータ1000へのデータ及び情報の入力に役立つ任意の装置を使用し得る。考察したように、これら及び他の入力装置が多くの場合、システムバス1006に結合されるオペレータ入力インタフェース1028を通して処理ユニット1004に接続されるが、パラレルポート、ゲームポート、又はUSB等の他のインタフェース及びバス構造により接続してもよい。
更なる実施形態では、データ及び情報は、GUIディスプレイ15(この情報及びデータを電子形態で視覚的に表示する)、プリンタ1032(この情報及びデータをプリント形態で物理的に表示する)、スピーカ1034(この情報及びデータを可聴形態で可聴的に提示する)等の特定の出力装置を通して、わかりやすい形態又はフォーマットでオペレータに提示又は提供することができる。これらの全ての装置は、システムバス1006に結合される出力インタフェース1036を通してコンピュータ1000と通信する。
コンピュータ1000は、コンピュータに一体化されるか、又はリモートである通信装置1040の使用を通してネットワーク環境1038内で動作し得る。この通信装置1040は、通信インタフェース1042を通してコンピュータ1000の他の構成要素により、コンピュータ1000の他の構成要素と通信して動作可能である。そのような構成を使用して、コンピュータ1000は、病院情報システムのリモートコンピュータ1044等の1つ又は複数のリモートコンピュータに接続し得るか、又は他の様式で通信し得、リモートコンピュータ1044は通常、コンピュータ1000に関連して上述した構成要素の多く又は全てを含む。例えば、モデム、ネットワークインタフェース、アダプタ、電話回線、セルラ電話接続、wifiネットワーク等の適切な通信装置1040を使用して、コンピュータ1000は、ローカルエリアネットワーク(LAN)及び広域ネットワーク(WAN)内で動作し、LAN及びWANを通して通信し得るが、仮想私設ネットワーク(VPN)、オフィスネットワーク、企業ネットワーク、イントラネット、インターネット等、及びそれらの組み合わせ等の他のネットワークを含んでもよい。示されるネットワーク通信が例示的なものであり、コンピュータ1000と1044との間に通信リンクを確立する他の手段を使用してもよいことが理解されるだろう。
一般に、上述した実施形態の流体送達システムは、図3のバルク放射性薬剤バイアル305aから引き出された放射性薬剤を送達するように構成し得る。投与量の放射性薬剤を、第1のウェル305に含まれるバルク放射性薬剤バイアル305aから引き出し、イオン化/調整チャンバ309内の流体路セット32のコイル組立体310に通す。投与量の放射性薬剤の放射性活性、すなわち、平均放出は、イオン化/調整チャンバ309内で行われる測定に基づいて特定することができる。システムは、放射性活性の測定量及びテスト試料の量に基づいて、所望の活性レベルを有する投与量の容量を決定するように構成し得る。システムは次に、適切な量の放射性薬剤を引き出し、ユーザによって識別される適切な投与量の放射性薬剤を患者に送達させ得る。
流体送達システム10は、システムを操作している個人への放射性薬剤の露出を最小に抑えるか、又はなくすとともに、汚染された廃棄物を最小に抑えるか、又はなくしながら、プライミング(すなわち、MPDS31からの空気の除去)、患者への放射性薬剤の送達、残留放射性薬剤を除去するための生理食塩水フラッシュの提供を行うように更に構成し得る。さらに、MPDS31及び本明細書に開示される他の要素も、薬剤を複数の行先に安全に送達する(例えば、一連の患者への投与量送達)のに役立つ。
システム10は、フィードバック情報をオペレータに提供するように更に構成し得る。例えば、幾つかの実施形態では、システムは、これらに限定されないが、ミリグラム(mg)、容量(ml)、及び/又は放射性活性(mCi)による患者に送達された放射性薬剤の投与量、患者に送達された他の薬剤組成物の量(mg/ml)、放射性薬剤又は他の薬剤の流量(ml/s)、投与された生理食塩水の量(ml)、投与時間(すなわち、送達に必要な時間)、送達時間(すなわち、日時)、日付、及び送達中の送達システム内の流体圧等の投与に関する情報をオペレータに提供し得る。特定の実施形態では、システムは、脳、肺、肝臓、腎臓、膀胱、骨、甲状腺、心臓、乳房、胃、結腸、及び皮膚等の特定の臓器によって吸収されると予期される放射性薬剤の量を含む、投与される特定の放射性薬剤に関する吸収データをオペレータに更に提供し得る。幾つかの実施形態では、システムは、患者データを参照して、時間の経過に伴って特定の患者に投与される放射性薬剤の量を決定し、吸収レベルが高くなりすぎる場合には警告をオペレータに提供し得る。様々な実施形態では、情報をオペレータにリアルタイムで提供してもよく、又は計画された投与量に基づいて、注入前に吸収の推定量を提供し得る。
投与後又は投与プロトコルの完了後、システムは、任意の関連データを含む処置のサマリを提供し得る。例えば、様々な実施形態では、システムは、ミリグラム(mg)、容量(ml)、及び/又は放射性活性(mCi)による患者に送達された放射性薬剤の投与量、患者に送達された他の薬剤組成物の量(mg/ml)、放射性薬剤又は他の薬剤の流量(ml/s)、投与された生理食塩水の量(ml)、投与時間(すなわち、送達に必要な時間)、送達時間(すなわち、日時)、日付、及び送達中の送達システム内の流体圧を提供し得る。システムは、上述したような吸収データを更に提供し得る。
プロトコルの実行中にリアルタイムで、又は処置のサマリで提供されるデータは、数値又はグラフで提供し得、特定の実施形態では、データを提供する画面は、数値データ及びグラフデータの両方を同時に提供し得る。
システムは、患者名と、身長、体重、アレルギー、治療中又はテスト中の疾患、実行すべき処置、注入/点滴箇所の位置等の任意の重要データと、それらの様々な組み合わせとを更に提供し得る。そのようなデータは、処置時に入力してもよく、又は処置前に入力してもよい。特定の実施形態では、オペレータは、患者名を入力し得、システムは、コンピュータネットワーク又はインターネット接続を使用して、適切なデータを、電子的に保存された患者記録から検索し得る。更なる実施形態では、システムは、2つ以上の処置についての患者情報を記憶し得る。例えば、幾つかの実施形態では、数時間、1日、1週間等、又はそれらの間の任意の時間期間の過程で処置を受けることがスケジュールされている一連の患者を含む患者スケジュールをシステムに入力し得、システムは、スケジュールされた処置の完了に必要な時間期間にわたる患者情報を記憶し得る。上記のように、スケジュールの患者データは、患者スケジュールの完了前に提供してもよく、又はシステムは、電子患者アーカイブから患者情報を検索してもよい。
システムは、自己チェックを実行して、例えば、放射性薬剤の残量、医療流体の残量、他の薬剤の残量、廃棄物量等、及びそれらの組み合わせを含むシステム内の様々な流体のレベルを特定するように更に構成し得る。幾つかの実施形態では、システムは、処置を完了するには、放射性薬剤、他の薬剤、若しくは医療流体の残量が不十分である場合、又は廃棄物受け容器が特定の充填レベルに達した場合、警告を提供するように構成し得る。システムは、内圧、システム又はその部分の温度、コンピュータシステム、電源、電池の寿命、ポンプの状態、モータの状態、MPDS31を用いて実行されたプロトコル数等、及びそれらの組み合わせに関する情報を更に提供し得る。幾つかの実施形態では、システムは、システム圧が最小レベルを下回るか、又は最大レベルを上回る場合、可聴又は可視の警告を提供するように構成し得る。システムは、ポンプが故障した場合、調整チャンバ若しくは保持ウェル内の温度が特定のレベルに達した場合、電力が失われた場合、又は処置の他の中断が識別される場合にも警告を提供し得る。特定の実施形態では、システムは、クリティカルパラメータに達した場合、患者への損傷を回避するために、オペレータからの入力なしで自動的に停止し得る。
様々な実施形態のシステムは、当分野で既知の任意の放射性薬剤を送達するように構成し得、放射性薬剤は、単独で、又は別の薬剤組成物と組み合わせて送達し得る。例えば、幾つかの実施形態では、システムは、47Ca−Ca2+、11C−L−メチル−メチオニン、14C−グリココール酸、14C−パラアミノ安息香酸(PABA)、14C−尿素、14C−D−キシロース、51Cr−赤血球、51Cr−Cr3+、51Cr−エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、57Co−シアノコバラミン(ビタミンB12)、58Co−シアノコバラミン(ビタミンB12)、169Er−コロイド、18F−フルオロデオキシグルコース(FDG)、18F−フッ化物、18F−フルオロコリン、68Ga−dotatoc又はdotatate、3H−水、111In−ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、111In−白血球、111In−ペンテトレオチド、111In−オクトレオチド、123I−ヨウ化物、123I−o−ヨード馬尿酸、123I−m−ヨードベンジルグアニジン(MIBG)、123I−FP−CIT、125I−フィブリノゲン、131I−ヨウ化物、131I−ヨウ化物、131I−m−ヨードベンジルグアニジン(MIBG)、59Fe−Fe2+又はFe3+、81mKr−水溶液、13N−アンモニア、15O−水、32P−リン酸塩、82Rb−塩化物、153Sm−エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸(EDTMP)、75Se−セレノーコレステロール、75Se−23−セレノ−25−ホモ−タウロコール酸(SeHCAT)、22Na−Na+、24Na−Na+、89Sr−塩化物、99mTc−過テクネチウム酸、99mTc−ヒトアルブミン、99mTc−ヒト粗大凝集アルブミン又はヒトアルブミン小球体、99mTc−ホスホネート及びリン酸塩、99mTc−ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、99mTc−ジメチルカプトコハク酸(V)(DMSA)、99mTc−ジメチルカプトコハク酸(III)(DMSA)、99mTc−コロイド、99mTc−肝イミノ2酢酸(HIDA)、99mTc−変性赤血球、99mTc−赤血球、99mTc−メルカプトアセチルトリグリシン(MAG3)、99mTc−エキサメタジム、99mTc−セスタミビ(MIBI)−メトキシイソブチルイソニトリル)、99mTc−スレソマブ(IMMU−MN3マウスFab’SH−抗顆粒球モノクローナル抗体フラグメント)、99mTc−ヒト免疫グロブリン、99mTc−テトロフォスミン、99mTc−エチルシステイン酸ダイマー(ECD)、201Tl−Tl+、等張塩化ナトリウム溶液中133Xe、90Y−ケイ酸塩等、及びそれらの組み合わせを送達するように設計し構成し得る。特定の実施形態では、システムは、例えば、緊張テスト中、心筋又は他の心血管状況を撮像するための放射性薬剤を送達するように構成し得る。そのような実施形態では、システムは、18F−フルオロデオキシグルコース(FDG)、13N−アンモニア、15O−水、82Rb−塩化物、99mTc−過テクネチウム酸、99mTc−ヒトアルブミン、99mTc−ヒト粗大凝集アルブミン又はヒトアルブミン小球体、99mTc−ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、99mTc−変性赤血球、99mTc−赤血球、99mTc−エキサメタジム、99mTc−セスタミビ(MIBI)−メトキシイソブチルイソニトリル)、99mTc−テトロフォスミン、201Tl−Tl+等、及びそれらの組み合わせを送達するように構成し得る。
幾つかの実施形態では、システムは、1つの放射性薬剤組成物を投与するように構成し得、他の実施形態では、システムは、2つ以上の異なる放射性薬剤を送達するように構成し得る。システムが複数の放射性薬剤を送達するように構成される実施形態では、システムは、オペレータが、意図される処置に応じて構成を切り替えられるようにし得る。システムによって送達される放射性薬剤の量は、実施形態間で、使用中のプロトコルに応じて変更し得る。一般に、医師又は他の資格のある医療要員は、当分野で既知の患者に関する測定値を使用して、特定の患者に送達すべき放射性薬剤の適切な量を決定することができる。システムの柔軟性により、任意の量の放射性薬剤を送達することができる。
システムは同様に、任意の他の薬剤組成物を単独で、又は放射性薬剤に加えて送達するように構成し得る。例えば、様々な実施形態では、システムは、限定せずに、IVドブタミン、IVジピリダモール(Persantine)、IVアデノシン(Adenoscan)、IVレキスキャン(Regadenoson)等、及びそれらの組み合わせ等の緊張剤を投与するように構成し得る。他の実施形態では、例えば、IVアミノフィリン等の薬剤は血管拡張を低減し得る。システムによって送達される他の薬剤又は刺激剤の量は、実施形態間で、使用中のプロトコルに基づいて変更し得、医師又は他の資格のある医療要員は、当分野で既知の患者測定値に基づいて、送達すべき薬剤の適切な量を決定することができる。システムの柔軟性により、任意の量の他の薬剤を送達することができる。
システムは、使用されるプロトコルに応じて別個に、又は同時に放射性薬剤及び他の薬剤又は刺激剤を送達するように構成し得る。例えば、幾つかの実施形態では、放射性薬剤を患者に投与し得、その後、他の薬剤又は刺激剤を投与し得、他の実施形態では、放射性薬剤及び他の薬剤又は刺激剤をシステムにより同時に投与し得る。更に他の実施形態では、他の薬剤を投与し得、その後、放射性薬剤を適切な時間に送達し得る。例えば、特定の実施形態では、目標とする心拍、脈拍等のリアルタイム患者データに基づいて、刺激剤を患者に投与し得、放射性薬剤を投与し得る。同様に、システムは、リアルタイム患者データに基づいて追加の薬剤を投与するように構成し得る。例えば、リアルタイム患者データにより、心拍等の特定の患者測定値が高すぎることが示される場合、抑制薬を投与し得る。
明示的に上述されず、図に示されていない他の性能及び機能が当然、実施形態により考えられる。例えば、バイアルからの投与量の放射性薬剤の抽出が中断される場合、システムは、投与量を破棄するようにオペレータに警告し、そのためのボタンをGUI上に提示することができる。
様々な実施形態は、システムを使用する方法及びシステムにより包含される装置に関する。図6〜図11は、本発明の幾つかの例示的な方法の概略図を示す。以下に提供される例示的な手順は、患者に送達される第1の容量(すなわち、第1のボーラス又はスラグ)800及び第2の容量(すなわち、第2のボーラス又はスラグ)802の放射性薬剤の使用を説明する。これは、開示される注入処置を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個等の容量の放射性薬剤を含む任意の適する数のスラグを患者に送達し得る。幾つかの実施形態では、スラグの数は、システムへの放射性薬剤の連続した流れがあるまで増大させることができる。したがって、投与量が準備中であるとき、イオンチャンバに入る放射性薬剤の活性を連続して測定し、リアルタイム活性測定を提供するように投与量を準備することができる。これは、準備されているとき、GUI上でユーザに表示することができる。
一般に、注入処置は、図6のフローチャートに表されるように、5つの段階に分割することができる:1)初期化段階910、2)較正段階920、3)送達段階930、4)別の注入を実行すべきか否かが判断され、注入処置が再開されるか、又は注入処置が完了する処置レビュー段階940、及び5)シャットダウン段階950。
幾つかの実施形態では、注入処置を開始する前、オペレータは、i)放射性薬剤Arの活性に基づく患者に送達すべき放射性薬剤の所望量と、ii)バイアルCv内の活性の推定濃度(すなわち、単位容量当たりの活性、MBq/ml)を決定し得る。これらのデータはシステムコントローラに提供し得る。他の実施形態では、コントローラに提供されるデータは、システムに提供される放射性薬剤のタイプ、患者情報、例えば患者名及び患者のバイタル統計、治療する医師、時刻及び/又は日付、実行されるタイプ又は処置、処置前後に実行すべき処置に関する処置のタイプ及び患者情報、オペレータの氏名及び/又は識別番号、パスワード又は他のセキュリティ対策等、及びそれらの組み合わせを更に含み得る。様々な実施形態の方法は、処置を開始する前にそのような情報を入力するステップを含み得る。特定の実施形態では、方法は、時間期間にわたり実行すべき処置のリストを生成することを更に含み得る。そのようなリストで提供される情報は様々であり得るが、幾つかの実施形態では、リストは、患者の氏名、処置のタイプ、識別された患者に送達すべき放射性薬剤の量、処置の必要時間及び/又は処置の計画される開始時刻、治療する医師等を含み得る。特定の実施形態では、そのようなリストに必要な情報は、初期化前にシステムに入力し得、他の実施形態では、リストの情報は、個々の各個人の処置を初期化する前に提供し得る。更に他の実施形態では、リストの情報はリモートに入力し得、患者情報は、インターネット又はハードワイヤ若しくは無線の他のネットワーク接続を介してシステムに提供し得る。
初期化910は、放射性薬剤の送達に向けてシステムを準備させるために必要な任意の数のステップを含み得る。幾つかの実施形態では、初期化は、全ての管及びコネクタを含むシステムに、生理食塩水又は別の医療流体を充填して、流体路セット32から空気を除去するステップ、すなわち、システム911をフラッシュするステップを含み得る。図7に示されるように、幾つかの実施形態では、システムをフラッシュするステップは、ポート「c」及び「b」が接続されるように、所定位置に三方弁903を構成することで、放射性薬剤905及び流路の関連付けられた部分904を迂回することにより実行し得る。同時に、四方弁915は、ポート「d」及び「e」が接続されるように位置決めすることができる。次いで、流体を槽902からポイントBに注入することにより、生理食塩水又は別の医療流体をシステムに導入し得る。三方弁903は次に、ポート「a」及び「b」が接続されるように構成し得、一方、四方弁915は、管がポイントAからポイントBまで充填されるまで、放射性薬剤管部904内に放射性薬剤容器から流体をポンプで注入し得る。次に、三方弁903は、ポート「c」及び「d」を接続するように再位置決めし得、生理食塩水を医療流体格納装置902から、第6の管部914を通して四方弁915を超える流路の部分までポンプで注入し得る。
幾つかの実施形態では、放射性薬剤904に関連付けられた管部をまず、放射性薬剤がシステムに導入される前に、生理食塩水でフラッシュし得る。そのような実施形態では、弁903が、流体を医療流体格納装置902からシステムを通して弁915にポンプで注入させるように再位置決めされる前に、生理食塩水を、ポイントAのソースから、三方弁903及び四方弁915を通してポンプで注入し得る。
フラッシュ後、そのような方法は、図6のフローチャートにおいて、システム912に放射性薬剤を導入するステップを含み得る。図7に戻ると、第1の容量800を導入することは、流体をポート「a」及び「b」に流すように弁903を構成することにより実行することができ、一方、弁915は、流体をポート「d」及び「f」に通し、それにより、システム内の流体を廃棄物受け容器に逸らすように構成される。ポンプ906を使用して、放射性薬剤を流入ポイントAでのバイアル又は容器から、弁903でのポイントBを超えて第3の管部907内のポイントCまでポンプで注入することにより、放射性薬剤905をシステムに導入し得る。ポイントBとCとの間の放射性薬剤の量は、第1の容量の放射性薬剤800である。第1の容量での放射性薬剤の実際の量は、AからBまでの管の部分が完全に放射性薬剤で充填され、BとCとの間の容量内の活性が、投与すべき活性Arを超えない限り、厳密に知る必要はない。
第1の容量の放射性薬剤800がシステムに導入された後、医療流体格納装置902からの追加の医療流体でシステムをフラッシュすることにより、イオン化/初期化チャンバ912に導入し得る、図6のステップ912。様々な実施形態の方法でのこのステップは、弁903をポート「c」からポート「b」を通して流すように構成し、第3の管部907よりもわずかに大きい、すなわち、ポイントBとDとの間の容量よりもわずかに大きいある容量の生理食塩水をシステムに導入し、第1の容量の放射性薬剤800を第3の管部907から管コイル910に押すことによって実行することができる。管コイル910への第1の容量800の移動は図8に示される。
第1の容量の放射性薬剤800が、図6におけるイオン化/調整チャンバ910ステップ912に導入された後、放射性薬剤の初期活性を特定することができる、913。このステップは、イオン化/調整チャンバに関連付けられた放射性放出検出器を使用して、第1の容量の放射性薬剤の活性A1を測定することによって実行することができる。これらのデータを用いて、システムコントローラ5は、式1に示されるように、所望の合計活性Arに基づいて欠損活性Amを計算し得る。
Am=Ar−Al 式1
欠損活性Amの特定は、第1の測定を示す図12のM1と記される列にグラフで示される。
バイアル内の活性濃度Cvは、システムの初期化中にユーザによって制御システムに入力することができ、次に、この値を使用して、式2に示されるように、所望の合計活性Arを達成するために送達すべき放射性薬剤の残量Vmを推定することができる。
Vm=Am/Cv 式2
推定残量Vmが特定された後、較正段階920を開始し得る。このステップは、第2の容量の放射性薬剤をシステム921に導入することによって達成される。図9に示されるように、ポート「a」と「b」とを接続するように弁905を切り替え、第2の容量の放射性薬剤802を第3の管部907にポンプ906を使用して注入することにより、第2の容量の放射性薬剤802をシステムに導入することができる。第2の容量802は、ポイントCまで第3の管部の部分を充填し得る。第2の容量の放射性薬剤802の容量は、式1を使用して特定される推定欠損容量Vmの半分である。この容量は、式3においてVc’として示される。
Vc’=Vm/2 式3
次に、第2の容量の放射性薬剤を初期化チャンバに導入し得る、図6のステップ922。プロセスのこの部分は、ポート「c」及び「b」を接続するように弁903を再位置決めするステップと、図10に示されるように、第2の容量の放射性薬剤を管コイル910に移動させるようにシステムにある容量の医療流体をポンプで注入するステップとを含み得る。
イオン化/調整チャンバを較正するステップ、図6のステップ923。プロセスのこの部分は、図12に示されるように、管コイル901内の第2の容量の放射性薬剤の放射性放出を測定し、それにより、第2の容量の放射性薬剤の活性Ac’を特定するステップ、測定M2を含み得る。図11に示されるように、第2の測定M2は、第1の容量の放射性薬剤800及び第2の容量の放射性薬剤802の両方の放射性放出に対応し、その理由は、両容量とも、測定中に管コイル910内に存在するためである。したがって、第2の容量の活性Ac’は、第2の測定M2から導出される活性A2から、M1で測定された第1の容量の活性A1を差し引くことによって特定することができる。放出に基づくバイアル内の放射性薬剤の濃度Csは、式4に記載されるように、第2の容量の放射性薬剤802においてシステムに導入される放射性薬剤の量Vc’と、これらの容量の放射性薬剤の活性Ac’と基づいて計算することができる。
Cs=Ac’/Vc’=(A2−A1)/Vc’ 式4
システムは、この時点で較正されており、システムに導入された放射性薬剤の容量に基づいて、mCi単位で正確な投与量の放射性薬剤を送達することができる。
所望の合計投与量Arに必要な放射性薬剤の追加量は、式5に記載されるように、合計活性Arに達するために必要な活性量Ac’’を特定することによって決定することができる。
Ac’’=Ar−A2 式5
次に、この投与量の放射性薬剤を提供するために必要な容量Ac’’を、式6に記載のように計算することができる。
Vc’’=Ac’’/Cs=(Ar−A2)/Cs=(Ar−A2)/(A2−A1)Vc’ 式6
所望合計投与量Arを提供するための放射性薬剤の正確な量を特定すると、送達段階930を開始することができる。送達は、第3の容量の放射性薬剤804をシステムに導入するステップを含むことができ、プロセスのこの部分は、ポート「a」及び「b」を接続するように弁903を切り替え、例えば、図11に示されるように、容量Vc’’を、弁903を通して第3の管部907にポイントC’’までポンプで注入することによって実行することができる。次に、第3の容量の放射性薬剤804は、ポート「c」と「b」とを接続するように弁903を切り替え、第3の容量の放射性薬剤を管コイル910に入れるのに十分な容量の医療流体をシステムにポンプで注入することにより、イオン化/調整チャンバに導入される、ステップ932。幾つかの実施形態では、管コイル910内の合計活性を測定して(測定M3)、所望の合計活性Arに対応する適切な合計投与量の放射性薬剤がシステムに導入されており、送達に準備されていることを確認することができ、大きな差異が検出される場合、放射性薬剤を送達する前に、システムを停止させることができる。そのような実施形態では、管コイル910の容量は、3つの容量全ての放射性薬剤800、802、及び804を保持するのに十分大きなものでなければならない。特定の実施形態では、この条件は、第3の管部907の容量の少なくとも5倍の容量である管コイル910を提供することによって満たすことができる。他の実施形態では、第3の容量の放射性薬剤804は、管コイルを超えて押して、放射性薬剤の活性を更に測定することなく、送達し得る。
所望合計投与量Arの放射性薬剤をシステムに導入すると、放射性薬剤を送達管セットに送達することができる、ステップ933。送達は、ポート「d」と「e」とを接続するように弁915を位置決めし、少なくとも、管コイル910及び送達管セット914の容量に等しい医療流体を医療流体格納装置からシステムにポンプで注入することによって行うことができる。したがって、管コイル910内の全ての液体を患者にフラッシュすることができ、厳密に必要とされる投与量の放射性薬剤が患者に送達される。
様々な実施形態では、上で提示された方法は、投与量の薬剤を患者に送達するステップ、ステップ960を含み得る。このステップは、プロセスの任意の時点で実行することができ、不正(illicit)の所望の効果に十分な容量の薬剤を導入するステップと、薬剤を患者に送達するステップとを含み得る。幾つかの実施形態では、送達すべき薬剤の量は、医師又は他の医療専門家によって決定することができる。この量は、適切な量の薬剤が1人の患者に送達するために提供される使い捨て注射器918a内に提供することができる。そのような実施形態では、システムは、薬剤を送達するステップが開始される場合、プランジャを完全に押下するように構成し得る。他の実施形態では、その量の薬剤は、2人以上の患者に送達するのに十分な量の放射性薬剤を含む複数回使用注射器内に提供し得る。そのような実施形態では、例えば、モータを使用して、個々の各患者に適切な量の薬剤を排出し得る。ユーザは、モータを制御するか、又は適切な量の薬剤を排出する命令を制御システムに提供することによって投与される放射性薬剤の量を制御することができる。
薬剤は、流体路内の任意のポイントでシステムに導入することができる。例えば、幾つかの実施形態では、薬剤は、送達管の近位端部又は遠位端部のいずれかでSPDSに導入し得、他の実施形態では、薬剤は、管コイルの前後のいずれかでMPDSに導入することができる。図6に示されるように、薬剤をシステムに導入するステップは、システム901をフラッシュした後、且つ放射性薬剤送達手順が開始される前に実行し得、又は薬剤をシステムに導入するステップは、放射性薬剤が患者に送達された後、且つシステムがシャットダウンされる前に実行することができる。更に他の実施形態では、薬剤は、放射性薬剤と同時にシステムに導入することができ、両組成物は患者に同時に送達することができる。
幾つかの実施形態では、放射性薬剤の別の注入及び/又は薬剤の別の注入を同じ又は異なる患者に送達し得る。そのような実施形態では、処置は、送達段階930のみを繰り返すことにより、又は追加の放射性薬剤が必要な場合には較正段階920及び送達段階930及び/又は追加の薬剤が必要な場合には薬剤送達段階960を繰り返すことによって続け得る。様々な実施形態では、管コイル910が生理食塩水でフラッシュされ、放射性薬剤がポイントBまで延在するため、初期化段階910を繰り返さなくてもよい。さらに、活性がコイル部444に存在しないため、上記計算でのA1をゼロに設定することができ、Am及びArは等しい。更なる注入が必要ない場合、システムを医療流体でフラッシュする1つ又は複数のステップを含み得るシャットダウンプロトコルを使用して、処置を終了し得る。
上述したシステム、方法、及び装置は、幾つかの固有の安全機能を含み得る。例えば、装置の動作の冗長性により、ポンプ又は弁等の1つの構成要素が故障する場合であっても、所望の投与量を超える量の放射性薬剤が患者に送達される危険性を低減し得る。特に、バイアル902及び流体送達セットからの直接接続がないため、管コイル910内の投与量の放射性薬剤のみが患者に送達される。さらに、管コイル910内の活性の連続測定により、完全な投与量がシステムに導入される前に、放射性薬剤の放射性線量を特定することができる。したがって、測定M3は、放射性薬剤が送達される前に、正確な量の放射性薬剤が管コイル910内に存在することを確認する。予期される結果と、実際の測定との間に大きな差異が検出される場合、処置を終了することができ、且つ/又はユーザに、例えば可聴又は可視のアラームを使用して差異を通知する。
幾つかの実施形態では、放射性薬剤は廃棄物槽313に入らず、それにより、放射性廃棄物の生成が最小に抑えられる。
上述した方法は、例えば、MPDS31を交換するステップ、廃棄物受け用器を廃棄物受け容器ウェルに配置するステップ、管コイルをイオン化/調整チャンバ内に配置するステップ、管をポンプに動作可能に接続するステップ、管を管ホルダに動作可能に接続するステップ、スパイク又はカニューラを放射性薬剤源又はバイアルに流体接続するステップ、管をピンチ弁に動作可能に接続するステップ、管を空気検出器、マウント、及び他の装置に動作可能に接続するステップ、医療流体源をフックに掛けるステップ、流体送達システムを取り付けるステップ、及びそれらの組み合わせを含む、任意の数の追加のステップを含み得る。方法は、医療流体でフラッシュすることにより、システムをプライミングすることと、SPDSをMPDSに接続することと、SPDSをプライミングして、患者端部に湿式接続を提供することとを更に含み得る。
追加の実施形態は、例えば、流量センサ、圧力センサ、又は放射性薬剤の活性(傾き)変化を使用して、装置の流量を推定する方法に関する。放射性薬剤の活性が、流量の特定に使用される実施形態では、追加の流量を第3及び第4の管部にポンプで注入することにより、既知の容量の放射性薬剤をイオン化/調整チャンバ内外にくみ出すことができる。イオン化/調整チャンバ内の放射性薬剤の活性は、このプロセス中に繰り返し測定することができ、放射性放出の傾きを、時間の経過に伴って測定された活性値から計算することができる。推定される放射の傾き及びイオン化/調整チャンバの容量に基づいて、放射性薬剤が生理食塩水で置換される平均速度を計算することができ、この平均速度は、装置内の流体の流量に対応する。放射性薬剤及びチャンバ材料は、放射性薬剤からの放射性放出が、測定される前にイオン化/調整チャンバの壁を貫通するように選び得るため、機械的測定装置を流体流内に配置せずに、流体の流量を測定することが可能である。同様に、患者への放射性薬剤の流量及びMPDS40内の放射性薬剤の位置を特定することができる。特に、処置の開始時のイオン化チャンバ内のチャンバ内活性(Ac)及び管内の活性(At)は、直接測定することができる。これらのデータに基づいて、単位濃度(例えば、MBq/ml)当たりの活性は、バイアル全体について特定することができる。幾つかの実施形態では、放射性タグの減衰率を使用して、バイアルに残っている放射性薬剤の活性を特定することができる。更に他の実施形態では、点滴を試みる合計時間及びイオン化チャンバ310と患者ラインの端部との間の容量を、上述したデータと併せて使用して、患者に投与された放射性薬剤の量を精密に特定することができる。
MPDS40を通る放射性薬剤の平均流量が特定されると、この情報を使用して、システム内の第1の容量の放射性薬剤800、第2の容量の放射性薬剤802、及び/又は第3の容量の放射性薬剤の位置又は分布を特定することができる。さらに、平均流量を、直径及び表面処理等の管の流体機械的特性と共に使用して、放射性薬剤容量の先端部及び後端部の位置を特定することができる。流体路セット32内の放射性薬剤の位置を知ることにより、システムパラメータを調整して、注入が完全に完了したこと、及び放射性薬剤投与量及び薬剤が完全に投与されたことを保証することができる。
図13〜図23に概略的に示されるのは、流体送達システム10と共に利用することができるGUI15のタッチスクリーンディスプレイの例である。非限定的な例として、そのようなタッチスクリーン構成は、本明細書に広く考えられるように、任意の様々な流体送達システムのシステムコントローラ5及び/又はコンピュータ1000、1044と併せて利用することができる。流体送達システム10の現在の状態をオペレータに明確に曖昧さを残さずに伝えるために、オペレータフレンドリなデータ入力メカニズムを含め、容易に判読できるシンボル及びアイコンを有するGUI15を使用することができる。タッチスクリーンがこれらの実施形態に記載されるが、他のタイプのデータ入力装置、例えば、ソフトキー又はハードキー入力、トラックボール、マウス、カーソル制御タッチパッド等、ネットワーク又はインターネット接続を介してデータ又は命令を提供する別個のコンピュータシステムを使用して、等しい目的を達成することができる。
図13、注入処置が開始される前に、タッチスクリーンに提供されるメインオペレータインタフェースが示される。インタフェースは、任意の量又はタイプのデータを提供し得、ユーザに、任意の方法で処置を開始することを促し得る。例えば、幾つかの実施形態では、ユーザに、処置のスケジュールを提供するボタンを選択するように促し得、そのボタンの選択により、図15に示されるように、例えば、8時間、10時間、12時間、又は数日の長期期間等の定義された時間期間の過程中、放射性薬剤を投与するようにスケジュールされた患者のリストが表示される。幾つかの実施形態では、ユーザは、患者を選択し得、システムによって促されるように、関連する患者データの入力を開始し得、他の実施形態では、図13に示されるように、ユーザに、患者情報を入力することによって処置を開始するように促し得る。そのような実施形態では、患者情報入力ボタンをアクティブ化した後、図14に示されるように、必要な患者情報を列挙するウィンドウを表示し得る。そのような患者情報は、限定ではなく、患者の氏名又はID番号、ケースID番号、治療する医師の氏名又はID番号、実行されるタイプ又は処置、性別、体重、身長、送達のための注入位置等を含み得る。ユーザは、タッチスクリーンキーパッド又はシステムに提供されるキーパッドを使用して関連情報を入力することができる。患者情報が入力された後、図15に示されるように、第2のウィンドウを表示し得、このウィンドウは、情報が入力された患者を含む患者のスケジュールを提供する。特定の実施形態では、患者データには、例えば、患者に関連付けられたRFID又はバーコードを使用してアクセスし得る。例えば、幾つかの実施形態では、システムは、患者のリストバンド上のバーコードをスキャンするように位置決めされるバーコードリーダを更に含み得る。ユーザは、患者のリストバンド上のバーコードをスキャンし得、システムは、患者が順番を無視して入力される場合であっても、その患者に適切なプロトコルに自動的にアクセスする。
システムは、図16に示されるように、次にスケジュールされた患者についての患者情報を含むウィンドウを含むメインオペレータインタフェースに戻り得る。アイコンを選択することにより、実行するプロトコルを選ぶようにユーザに促し得る。他の実施形態では、患者情報がスケジュールに入力されるとき、プロトコルを入力することができる。その場合、プロトコルをここで選択する必要はなく、ユーザは、図17に提供される画面に直接移動するように促される。予め入力されたプロトコルは、「プロトコル」ボタンを押すことによって随時、オーバーライドすることができる。これにより、ユーザはプロトコル選択画面に戻され、適切なアイコンを選ぶことにより、新しいプロトコルを選択することができる。メインオペレータインタフェースに関連付けられるアイコンは、グラフで、画像を使用して、英数字で、言葉を使用して、数値で、又はそれらの組み合わせで、実行可能なプロトコルのリストを含み得る。例えば、図16は、心臓安静時処置(a)、運動を用いる心臓の負荷試験(b)、薬剤誘導心臓負荷試験(c)、骨のスキャン(d)、胸部のスキャン(e)、及び甲状腺のスキャン(f)を含むプロトコルのグラフィカルアイコンを示す。
プロコールの選択に続き、図17に示されるように、患者ラインを接続しプライミングするようにユーザに促すウィンドウを表示し得る。幾つかの実施形態では、点滴部位を含む患者情報をこのウィンドウに表示し得る。例えば、緊張剤、図17ではLexiscanの流量及び送達時間と、プロコール中に送達すべき放射性薬剤の流量及び活性量とを含む追加の情報を表示することもできる。幾つかの実施形態では、表示される情報は、一般的な処置条件であってもよく、他の実施形態では、表示される情報は、上述した画面で、患者データと共に入力されたものであってもよい。更に他の実施形態では、ウィンドウは、例えば、緊張剤送達の流量及び時間を画面に直接入力することができるように、ユーザによって操作されるように構成し得る。図18は、ユーザが操作可能な変数を変更する場合に表示されるポップアップウィンドウの例示的な実施形態を提供する。
幾つかの実施形態では、図19に示されるように、患者に送達される放射性薬剤の量は、例えば、患者の体重に基づき得る(mCi/lb)。他の実施形態では、ボディマスインデックス(mCi/BMI)、血糖値(mCi/mg/dL)等の別の生理学的係数を使用して、投与量を決定することができる。体重が使用される実施形態では、ユーザに、患者の体重を画面上の適切なボックスに入力するように促し得るか、又はユーザは、図19に提供される尺度等のアイコンを選択し得、それにより、患者情報を含むポップアップ画面が表示され、そこで、ユーザは患者の体重を提供することができる(図20)。患者の体重が入力されると、活性量及び/又は流量は、送達される放射性薬剤の正確な量を提供するように自動的に調整し得る。全ての患者データが入力されると、システムは、ユーザに、上述したような予めプログラムされたプロトコル、すなわち、心臓安静時処置(a)、運動を用いる心臓の負荷試験(b)、薬剤誘導心臓負荷試験(c)、骨のスキャン(d)、胸部のスキャン(e)、及び甲状腺のスキャン(f)を含むプロトコルのステップを実行するように促すよう構成し得る。
幾つかの実施形態では、任意のプロトコルが選択される前、朝に、MPDSを設置し、プライミングすることができる。そのような実施形態では、MPDSが設置されている場合、セットアップ(供給)ボタンにより、放射性薬剤アッセイ情報及び生理食塩水容量が入力される画面にユーザをナビゲートすることができる。この画面はMPDS「プライミング」ボタンを更に含み得、このボタンは、押下されると、システムにMPDSプライミング処置を実行するように命令する。
プロトコルウィンドウが表示されている間(図19)、ユーザは、SPDSをシステムに接続し、プライミングに向けてシステムを準備し得る。ここで、プライミングは、例えば、医療流体、放射性薬剤、及び湯悪剤のレベルをチェックするステップ又はこれらの材料のうちの任意の材料をシステムに挿入するステップを含み得る。任意の流体レベルが低い場合、システムはユーザに再充填を促し得る。レベルが十分である場合、システムは、ユーザが次に、「プライミング」ボタンに触れて、処置を開始できるようにし得る。画面は、システムがプライミング中であることを示し得、幾つかの実施形態では、図21に示されるように、進行バーを画面に提供して、ユーザが、プライミング処置に必要な時間をモニタリングできるようにし得る。
プライミングプロトコルが完了した後、図22に示されるように、ユーザに、患者をシステムに接続するように促し得、投与量を準備若しくは注入するか、又は試験注入を実行して、システムが適宜機能していることを保証するようにユーザに促し得る。幾つかの実施形態では、試験注入が実行される際、圧力グラフを表示し得、試験注入が許容可能な送達圧を生じさせることをユーザが視覚的に確認する手段を提供する。これらの画面に提供されるボタンにより、ユーザは適切な処置を選ぶことができ得る。図23に示されるように、試験注入が選択される場合、試験注入プロトコルが進行中であることを示すように画面を変更し得、進行バーを提供し得、圧力グラフ、処置を追跡する他の手段、又は追跡手段の組み合わせを提供し得る。システムは、試験注入プロトコルが、試験注入が完了したことを示すか、又はシステムが放射性薬剤の投与量を測定する準備ができたことをユーザにプロンプトすることによって、完了したときを示し得る。図24に示されるように、投与量を準備するボタンを更に強調表示し得る。特定の実施形態では、試験注入ステップを省いてもよく、ユーザは、最初に試験注入を実行せずに、「投与量準備」ボタンを選択してもよい。
幾つかの実施形態では、プロトコルウィンドウは所定位置に留まり得、進行バーを導入して、投与量が測定中であること、及び投与量準備ボタンがアクティブ化されるとき、投与量が測定されるまで残っている時間期間を示し得る。他の実施形態では、図25に示されるように、処置及び進行バーを示す画面を表示し得、この画面は、投与量測定の進行を示す。投与量測定が完了すると、別のウィンドウを表示し得、この別のウィンドウは、ユーザに投与量を注入するか、又は破棄するように促す。図26に示されるように、幾つかの実施形態では、ウィンドウは、投与量を注入する準備ができたことを示し得、例えば、薬剤の注入に起因する変数の変化を示すように構成される進行バー又はグラフ等の投与量送達を追跡する手段を提供し得る。例えば、図26に示されるように、システム内の圧力(psi)の変化は、薬剤がシステムに導入される際、経時変化し得る。図27は、薬剤の導入中の画面の画面例及びシステムの圧力変化で示されるようなプロトコルの進行を示す。リアルタイムで送達される薬剤の量も、処置で残っている時間と同様にこの画面に提示し得る。画面は、一時停止ボタンを更に含み得る。図28は、薬剤の送達が略完了した後、処置に更に取り入れられる画面例を示す。
図29は、放射性薬剤の送達の完了後の画面例を示す。幾つかの実施形態では、システムは、薬剤の投与が完了したことの表示を提供し得る。例えば、図29に提供される例示的な画面例では、Lexiscanの隣にチェックマークが提供される。システムが放射性薬剤の送達する準備中であることを示す画面を表示し得、又は他の様式で、システムが放射性薬剤の送達に向けて準備されていることを示す位置に移動させ得る。
幾つかの実施形態では、システムは、薬剤の送達が完了した後、放射性薬剤の注入を自動的に開始し得る。他の実施形態では、図30に提示されるような画面を表示し得、この画面は、例えば、システムの注入準備ができたことを示すことにより、投与量の放射性薬剤を注入するようにユーザに促す。幾つかの実施形態では、システムは、刺激剤が注入されてからどれくらい経過したかを示すストップウォッチ機能を含み得る。ユーザは、正確な量の時間が経過した後、GUI、ハンドスイッチ(ケーブル若しくは無線)、又はフットスイッチ(ケーブル若しくは無線)を介して放射性薬剤の注入を開始することができる。他の実施形態では、刺激剤の注入からプログラムされた時間が経過した後、放射性薬剤の注入を自動的に開始し得る。幾つかの実施形態では、時間期間は予めプログラムされた時間期間であり得、他の実施形態では、ユーザは、刺激剤注入が完了した後、特定の時間期間、例えば20秒後に、放射性薬剤の注入をプログラムすることができる。
この画面(図30)は、注入を追跡する手段と、投与量を注入するか、又は投与量を破棄する1つ又は複数のボタンとを更に提供し得る。画面によって提供されるさらなる情報は、注入速度、放射性薬剤の放射性放出に基づいて注入すべき放射性薬剤の量、及び注入処置での残り時間を含み得る。処置中、送達は、システムの圧力変化に基づいて追跡し得、幾つかの実施形態では、送達は、送達された放射性薬剤の量に基づいて、例えば、図31に示されるように、送達された割合及び送達すべき残りの割合に基づいて、追跡し得る。図32は、注入が略完了した後の画面を示す画面例を示す。図31及び図32に示されるように、幾つかの実施形態では、圧力(psi)及び例えば、コイルに残っている放射性薬剤の活性に基づく、送達された放射性薬剤の量を同時に追跡して、放射性薬剤が送達中であることの即時検証をユーザに提供することができる。注入が完了した場合、可聴、可視、又は可聴及び可視の両方でユーザに警告し得る。幾つかの実施形態では、処置の結果を示すウィンドウを表示し得る。例えば、図33に示されるように、注入プロトコルのサマリを含むウィンドウを提供し得、このウィンドウは、送達された薬剤及び放射性薬剤の容量及び流量を含み、幾つかの実施形態では、送達すべき規定量の放射性薬剤、送達された放射性薬剤の実際の量、及び送達時間を含む。薬剤及び生理食塩水又は医療流体の両方を含む、送達された合計流体も、サマリに提供し得る。他の実施形態では、処置が完了した後、図34に示されるように、処置中に生成されたグラフを提供するウィンドウにアクセス可能であり得、図35に示されるように、更に別のウィンドウが、様々な臓器によって吸収された放射性薬剤の相対量を提供し得る。これらのデータは一般に、様々な臓器の現在の吸収速度を表し得る。図33〜図35に提供される画面は、個々のリポート又は図33〜図35に提供される各画面に提示されるリポートを編集したものをプリントするボタンを更に含み得る。これらの画面は、処置中に編集されたデータ及び他の情報を、画像保管通信システム(PACS)、病院情報システム(HIS)、又は放射線医学情報システム(RIS)等の病院データベースシステム等のデータベースに送信するボタンを更に含み得る。これらのデータベースへのデータの送信は、有線若しくは無線のインターネット接続を介して、又は例えば、Bluetooth(登録商標)を使用して無線で実行し得る。画面は、同じ患者又は新しい患者のいずれかに別の注入を行うようにシステムを準備するボタンを更に含み得る。
上述したシステムは、X軸が完了した注入の割合を0〜100で示し、Y軸が管コイル444内に残っている投与量の割合を0〜100で示すx−yプロットの形態のグラフ表示を含むが、これは本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。例えば、様々な他の値を、管コイル444内に残っている投与量の割合と突き合わせて監視して、時刻、注入された生理食塩水の割合、生理食塩水又はFDGの流量、注入された生理食塩水又はFDGの容量等であるが、これらに限定されない注入処置の状態の指示をオペレータに提供することができる。さらに、グラフィカル表示はx−yプロットに限定されず、注入処置の状態の様々な他の一次元及び二次元グラフ指示を提供し得る。例えば、グラフィカル表現は、数値表示、棒グラフ、又は散布図であり得る。さらに、グラフィック表現は、注入処置が行われるにつれて空になっていくことが示されるバイアル902のグラフィカル表示であり得る。
図36に示されるように、スケジュール画面は、予約を追加するボタン又は図36に提供されるリスト内で「X」として提示される、リストから患者を削除する個々のボタンを更に含み得る。更なるボタンにより、スケジュールをインポート又はエクスポートすることができ得る。インポート及びエクスポートは、ハードワイヤ若しくは無線ネットワーク若しくはインターネットを使用して実行することができ、又は補助記憶装置を使用して、患者データを、システムに関連付けられたコンピュータ内外に転送し得る。他の実施形態では、患者に関連付けられたバーコードがスキャンされた後、患者情報をアップロードし得る。更なる実施形態では、画面は、データを保存し、且つ/又は患者リスト全体を消去するボタンを含み得る。特定の実施形態では、患者リストはインタラクティブであり得る。例えば、リストは、個々の患者エントリのクリックを可能にするものであり得、画面は、入力された患者データの十分性に関する情報を提供し得る。1つ又は複数の所要フィールドが完了されていない場合、画面は、不十分なデータが提供されていることを示すか、又は処置の開始を可能にするには、それに先だってどのフィールドを完了する必要があるかを示すことにより、データを追加するようにユーザに促し得る。
図37に示されるような幾つかの実施形態では、システムは、システム内の生理食塩水及び放射性薬剤の量を追跡し得る。図37に示されるように、生理食塩水及び放射性薬剤の残量をリアルタイムで示す1つ又は複数のウィンドウを提供し得る。幾つかの実施形態では、システムは、システムに残っている放射性薬剤が、スケジュールの完了に不十分なとき、ユーザに警告し得る。そのような場合、リストは、どの処置を完了することができ、どの処置を完了することができないかを示すように変更し得る。例えば、図37では、Casey Joslinにスケジュールされる処置を完了するには不十分な放射性薬剤がシステムに提供されるが、前の処置を完了することができる。
更に他の実施形態では、図38に示されるように、システムのグラフィカル表示を、生理食塩水、放射性薬剤(Sestimibi)等の材料の量と、システムに残っている治療剤の量と、廃棄物受け容器内の廃棄物の量とを示す1つ又は複数のウィンドウに提供し得る。幾つかの実施形態では、このグラフィカル表示は、ユーザがシステムの任意の構成要素を選択し、図39に示されるポップアップウィンドウに示されるように、例えば、流体のロット番号、追加された日付、時刻、活性、及び容量を入力することができるように、インタラクティブであり得る。構成要素が識別されると、システムは、システムをプライミングするボタンを提供することにより、システムをプライミングするようにユーザに促し得、画面は、例えば、図40に示されるような進行バーを使用してプライミングの進行を示し得、又はシステムにグラフィカルに示される管セットは、プライミングプロトコル中にプライミングされたシステムの部分を強調表示し得る。システムは、プライミングプロトコルが完了されたことを可聴的に、又はグラフで示し得る。例えば、図41に提供されるように、システムのグラフィカルシステム表示を完全に強調表示して、システムのあらゆる部分が適宜プライミングされることを示し得、システムがプライミングされることの指示を画面の他のどこかに提供し得る。
様々な実施形態のシステムは、標準ACコンセントを使用してシステムに給電する任意の数のコードを含み得、幾つかの実施形態では、システムは、システム10がAC電源から切断された場合、システムコントローラ及びイオン化/調整チャンバ310に給電するように構成される電池を含み得る。幾つかの実施形態では、システム10がAC電源に接続されている間、システム電池に充電し得る。
様々な実施形態について説明のために詳述したが、そのような詳細が単にその目的のためのものであり、本開示が開示される実施形態に限定されず、逆に、変更及び均等な構成の包含が意図されることが理解されたい。例えば、この開示が、可能な限り、任意の実施形態の1つ又は複数の特徴を、任意の他の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせ可能なことが理解される。