JP2015519339A5 - - Google Patents

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本発明については本発明の特定の実施形態に関して記述してきたが、さらなる変更形態が可能であることは理解されようし、また、本発明の原理に全般的に従う本発明のあらゆる変形例、使用又は改変を、本発明が属する分野において公知又は慣例的な行為に含まれ且つここまでに記載した本質的な特徴に適用され得るような本開示からの逸脱まで含めて包含することを本出願が意図していること、及び本出願が特許請求の範囲に含まれることも理解されよう。
本発明の実施形態として、例えば以下を挙げることができる。
(1) 式(I)の構造:
〔式中、
Pは、モノマータンパク質又はマルチマータンパク質を表し、Pは、細胞標的化タンパク質、細胞結合タンパク質、細胞トラッフィキングタンパク質及び輸送タンパク質又はこれらの任意の組合せから独立に選択される1個、2個、3個又は4個のタンパク質を含み、
各Lは独立に有機リンカー基を表し、
各Tは独立に、治療薬、タンパク質、又はバイオマーカーに対するリガンドを表し、
nは、0から10までの整数であり、
存在する各L-T部分は、Pのアミノ酸残基に部位特異的に結合している。〕
を有する治療用タンパク質を含む医薬組成物であって、
式(I)の化合物は、医薬組成物中に存在する生物活性タンパク質の少なくとも約75%に相当する、医薬組成物。
(2) nが、1から10までの整数である、(1)に記載の医薬組成物。
(3) Pが、モノマータンパク質を表す、(1)又は(2)に記載の医薬組成物。
(4) Pが、マルチマータンパク質を表す、(1)又は(2)に記載の医薬組成物。
(5) 前記マルチマータンパク質が、ダイマー、トリマー又はテトラマーである、(4)に記載の医薬組成物。
(6) Pが、癌細胞を標的とする細胞結合タンパク質であるタンパク質を含む、(1)から(5)のいずれかに記載の医薬組成物。
(7) Pが、アネキシンタンパク質、シナプトタグミンタンパク質、ラクトアドヘリン、α-フェトプロテイン、レプチン、トランスフェリンタンパク質若しくはヒト血清アルブミン、又は前記タンパク質のいずれかに対して少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質であるタンパク質を含む、(1)から(5)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8) Pが、アネキシンタンパク質、シナプトタグミンタンパク質、ラクトアドヘリン、α-フェトプロテイン、レプチン、トランスフェリンタンパク質又はヒト血清アルブミンであるタンパク質を含む、(1)から(7)のいずれかに記載の医薬組成物。
(9) Pが、アネキシンタンパク質、求電子性カルボニルを含む修飾アミノ酸残基を含むアネキシンタンパク質、又はアネキシンタンパク質に対して少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質を含み、場合により前記タンパク質は、溶媒接触可能チオールを含む、(1)から(8)のいずれかに記載の医薬組成物。
(10) Pが、アネキシンV、アネキシンV-128、アネキシンVに対して少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質、アネキシンV-128に対して少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質、又はこれらのタンパク質の任意の組合せを含む、(9)に記載の医薬組成物。
(11) Pが、アネキシンVを含むか、又はPが、アネキシンVに対して少なくとも95%の配列同一性を有し且つアネキシンV-128ではないタンパク質を含む、(1)から(10)のいずれかに記載の医薬組成物。
(12) Pが、アネキシンV-128を含むか、又はPが、アネキシンV-128に対して少なくとも95%の配列同一性を有し且つアネキシンVではないタンパク質を含む、(1)から(10)のいずれかに記載の医薬組成物。
(13) Pが、RGD配列を含むように修飾されたアネキシンタンパク質を含む、(8)から(12)のいずれかに記載の医薬組成物。
(14) Pが、アルデヒド又はケトンを含むように修飾されたアネキシンタンパク質を含む、(8)から(12)のいずれかに記載の医薬組成物。
(15) Pが、アルデヒド又はケトンを含むように修飾されたアネキシンタンパク質を含む、(14)に記載の医薬組成物。
(16) Pが、N末端残基にカルボニル基を含むように修飾されたアネキシンタンパク質を含む、(8)から(12)のいずれかに記載の医薬組成物。
(17) Pが、N末端残基にアルデヒド基を含むように修飾されたアネキシンタンパク質を含む、(16)に記載の医薬組成物。
(18) カルボニル基に、芳香族アミンによる還元的アミノ化を受けさせることができる、(13)から(17)のいずれかに記載の医薬組成物。
(19) L-T部分が、カルボニル官能基を有する修飾アミノ酸を芳香族アミンによって還元的アミノ化することにより、Pの構成タンパク質に共有結合させたものである、(8)から(12)のいずれかに記載の医薬組成物。
(20) 存在する各タンパク質が、アネキシンVである、(8)に記載の医薬組成物。
(21) 存在する各タンパク質が、アネキシンV-128である、(8)に記載の医薬組成物。
(22) Pがダイマーである、(9)から(22)のいずれかに記載の医薬組成物。
(23) アネキシンサブユニットが、あるタンパク質のC末端を別のタンパク質のN末端に結合させるペプチドリンカーによって結合されている、(22)に記載の医薬組成物。
(24) Pが、アネキシンV-128であるタンパク質又はアネキシンV-128に対して少なくとも95%の配列同一性を有し且つアネキシンVではないタンパク質であって、N末端の位置にグリシンを有する該タンパク質を含み、前記タンパク質は、C末端で他のタンパク質と結合している、(9)から(23)のいずれかに記載の医薬組成物。
(25) 前記他のタンパク質がアネキシンV-128であるか、又は前記他のタンパク質が、アネキシンV-128に対して少なくとも95%の配列同一性を有し且つアネキシンVではない、(24)に記載の医薬組成物。
(26) nが0である、(22)から(25)のいずれかに記載の医薬組成物。
(27) nが1、2、3又は4である、(1)から(25)のいずれかに記載の医薬組成物。
(28) 各Lが独立に、
- C1〜C20アルキレン、
- ポリエチレングリコール、
- 2個から25個の間のアミノ酸残基を有するペプチド、
- 2個から25個の間の残基を有するペプトイド、
- α,ω-二官能性化合物から形成されたリンカーであって、α,ω-二官能性化合物の各末端官能基が、アミノオキシ、ヒドラジン、セミカルバジド、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、マレイミド、チオール、アルキン、アジド、アルデヒド及びアルコキシルアミンから独立に選択されるリンカー、
- ビス-無水物部分、ビス-イミデート部分若しくはビス-カルボニルイミダゾール部分から形成されたリンカー、又は
- アルキン部分とアジドとの付加環化反応から形成されたリンカー
からなる群より選択されるリンカー基である、(1)から(25)及び(27)のいずれかに記載の医薬組成物。
(29) 各Lが独立に、
-ビス-アミノオキシアルカンNH 2 O(CH 2 ) n ONH 2 (式中、nは1から20の間の整数である)、
- 2個から15個の間の残基を有するペプトイド又はペプチドであって、場合により、D型立体配置の少なくとも1つのアミノ酸、チオール側鎖を含む残基、求核性窒素を含む側鎖を含む残基、ヒドラジン基若しくはアミノオキシ基を含む側鎖を有する残基、カルボン酸若しくはカルボン酸エステルを含む側鎖を有する残基、又はこれらの任意の組合せを含むペプトイド又はペプチド、
-ビス-ヒドラジノ-アルカンNH 2 NH(CH 2 ) n ONHNH 2 (式中、nは1から20の間の整数である)、-ビス-セミカルバジド-アルカンNH 2 NRCO(CH 2 ) n OCNRNH 2 (式中、nは1から20の間の整数である)、
- 一方の末端官能基がアジドであり、他方の末端基がアミノオキシ又はヒドラジンである、α,ω-二官能性化合物から形成されたリンカー、
- 最大で1000個のモノマー部分を含む1,ω-置換ポリエチレングリコールポリマー、及び- トリアゾールを含むリンカー
からなる群より選択されるリンカー基である、(28)に記載の医薬組成物。
(30) 前記治療用タンパク質が、キレート、タンパク質、ビタミン、酵素、ペプチド、ペプトイド、抗体、薬物、プロドラッグ、バイオマーカーに対するリガンド、及びエフェロサイトーシスの刺激物質から独立に選択される1個以上のT基を含む、(1)から(29)のいずれかに記載の医薬組成物。
(31) 各T基が、キレート、タンパク質、ビタミン、酵素、ペプチド、ペプトイド、抗体、薬物、プロドラッグ、バイオマーカーに対するリガンド、ポリマー、及びエフェロサイトーシスの刺激物質から独立に選択される、(30)に記載の医薬組成物。
(32) キレートであるT基を含む、(30)又は(31)に記載の医薬組成物。
(33) Tが磁性材料を含む、(32)に記載の医薬組成物。
(34) 前記磁性材料が、常磁性又は超常磁性である、(33)に記載の医薬組成物。
(35) ビタミン、酵素、ペプチド、ペプトイド、抗体、薬物、プロドラッグ、及びバイオマーカーに対するリガンド、及びエフェロサイトーシスの刺激物質であるT基を含む、(30)又は(31)に記載の医薬組成物。
(36) バイオマーカーに対するリガンドであるT基を含む、(35)に記載の医薬組成物。
(37) 前記リガンドが、フォレート、EGFR、ALK、MET、MUC-1及びKRASからなる群より選択される、(36)に記載の医薬組成物。
(38) アントラサイクリン、タキソール、オーリスタチン、カンプトテシン、ブレオマイシン、カルボプラチナム、シタラビン、5-フルオロウラシル、タモキシフェン、カリケアマイシン、メイタンシン、ツブリシン、エトポシド、フォレート及びRGD結合部分からなる群より選択されるTを含む、(1)から(37)のいずれかに記載の医薬組成物。
(39) 前記アントラサイクリンが、ドキソルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチンである、又は
前記タキソールがパクリタキセルである、
(38)に記載の医薬組成物。
(40) L 1 -T 1 によって表され、Pの構成タンパク質のいずれかのN末端残基に部位特異的に結合している-L-T部分を含む、(1)から(39)のいずれかに記載の医薬組成物であって、
医薬組成物中に存在する式(I)の化合物の少なくとも約75%が、前記L 1 -T 1 部分に共有結合した前記N末端残基を有する、上記医薬組成物。
(41) 前記N末端残基が、下記の部分構造:
〔式中、
両方のR X はHである、又は両方のR X は、一緒になって炭素-窒素二重結合を形成しており、
R 1 は、水素、場合により置換されていてもよいC1〜C20アルキル及びα-アミノ酸残基からなる群より選択され、
R 2 は、場合により置換されていてもよいC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル及びC2〜C20アルキニル、(CH 2 ) q (OCH 2 CH 2 ) r (式中、q=0〜3、r=1〜1000)、又は(CH 2 ) 1-3 CO-ペプチジル(式中、ペプチジルは1〜40個のα-アミノ酸からできた鎖である)からなる群より独立に選択され、
X 1 及びX 2 のそれぞれは、共有結合、O、NR、NRCO及びNRCONRからなる群より独立に選択され、式中、Rは、水素からなる群より選択されるか、又は、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、C6〜C10アリール、C3〜C9シクロアルキル及び3員から9員のヘテロシクロアルキルから選択される場合により置換されていてもよい基であり、
L X は、存在しないか、又はカルボニルを介してT 1 及びアミノ部分のそれぞれに共有結合したリンカーである。〕
によって表される、(40)に記載の医薬組成物。
(42) アントラサイクリン、タキソール、アウリスタチン、カンプトテシン、ブレオマイシン、カルボプラチナム、シタラビン、5-フルオロウラシル、タモキシフェン、カリケアマイシン、メイタンシン、ツブリシン及びエトポシドからなる群より選択されるT 1 を含む、(40)又は(41)に記載の医薬組成物。
(43) 医薬組成物中に存在する式(I)の化合物の少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%又は少なくとも約95%が、前記L 1 -T 1 部分に共有結合した前記N末端残基を有する、(40)から(42)のいずれかに記載の医薬組成物。
(44) 両方のR X がHである、(40)から(43)のいずれかに記載の医薬組成物。
(45) L 2 -T 2 によって表され、且つPの構成タンパク質のいずれかの表面利用可能チオール又は表面利用可能チオールから形成された官能基に部位特異的に結合している-L-T部分を含む、請求項1から44のいずれかに記載の医薬組成物であって、
医薬組成物中に存在する式(I)の化合物の少なくとも約75%が、前記L 2 -T 2 部分に共有結合した前記表面利用可能チオールを有する、上記医薬組成物。
(46) L 2 -T 2 が、表面活性チオールから形成されたS-プロパルギル官能基を介して、前記タンパク質に共有結合している、(45)に記載の医薬組成物。
(47) L 2 -T 2 が、表面活性チオールに共有結合したペンダントアジド部分を介して、前記タンパク質に共有結合している、(45)に記載の医薬組成物。
(48) フォレート又はRGD結合部分のいずれかであるT 2 を含む、(45)から(47)のいずれかに記載の医薬組成物。
(49) 医薬組成物中に存在する式(I)の化合物の少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%又は少なくとも約95%が、前記L 2 -T 2 部分に共有結合した前記表面利用可能チオールを有する、(45)から(48)のいずれかに記載の医薬組成物。
(50) (i) L 3 -によって表され、Pの構成タンパク質のいずれかのN末端残基に部位特異的に結合している-L-T部分であって、医薬組成物中に存在する式(I)の化合物の少なくとも約75%が、前記L 3 -T 3 部分に共有結合した前記N末端残基を有する、-L-T部分、又は
(ii) L 3 -T 3 によって表され、Pの構成タンパク質のいずれかの表面利用可能チオールに部位特異的に結合している-L-T部分であって、医薬組成物中に存在する式(I)の化合物の少なくとも約75%が、前記L 3 -T 3 部分に共有結合した前記表面利用可能チオールを有する、-L-T部分
をさらに含む、(40)から(49)のいずれかに記載の医薬組成物。
(51) 医薬組成物中に存在する式(I)の化合物の少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%又は少なくとも約95%が、前記L 3 -T 3 部分に共有結合した前記N末端残基を有する、(50)に記載の医薬組成物。
(52) 医薬組成物中に存在する式(I)の化合物の少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%又は少なくとも約95%が、前記L 3 -T 3 部分に共有結合した前記表面利用可能チオールを有する、(50)に記載の医薬組成物。
(53) 式(I)の前記化合物が、下記の構造:
〔式中、
TとL X との結合は、単結合又は二重結合であり、
両方のR X はHであるか、又は両方のR X は、一緒になって炭素-窒素二重結合を形成しており、
Pは、アネキシンタンパク質、シナプトタグミンI、トランスフェリン、ラクトアドヘリン、α-フェトプロテイン及びレプチン及びヒト血清アルブミンからなる群より選択され、
R 1 は、水素、場合により置換されていてもよいC1〜C20アルキル及びα-アミノ酸残基からなる群より選択され、
R 2 は、場合により置換されていてもよいC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル及びC2〜C20アルキニル、(CH 2 ) q (OCH 2 CH 2 ) r (式中、q=0〜3、r=1〜1000)、又は(CH 2 ) 1-3 CO-ペプチジル(ペプチジルは、1〜40個のα-アミノ酸からできた鎖である)からなる群より独立に選択され、
X 1 及びX 2 のそれぞれは、共有結合、O、NR、NRCO及びNRCONRからなる群より独立に選択され、式中、Rは、水素からなる群より選択されるか、又は、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、C6〜C10アリール、C3〜C9シクロアルキル及び3員から9員のヘテロシクロアルキルから選択される場合により置換されていてもよい基であり、
L X は、存在しないか、カルボニルを介してT及びアミノ部分のそれぞれに共有結合したリンカーであるか、又は二重結合を介してTに結合したリンカーであり、
Tは、抗癌剤である生物活性作用物質であり、L X が存在しない場合、Tは、カルボニルを介してアミノ基に共有結合している。〕
を有する、(1)に記載の医薬組成物。
(54) 式IIの化合物。
〔式中、
両方のR X はHであるか、又は両方のR X は、一緒になって炭素-窒素二重結合を形成しており、
Pは、アネキシンタンパク質、シナプトタグミンI、ラクトアドヘリン、α-フェトプロテイン及びレプチン及びヒト血清アルブミンからなる群より選択され、
R 1 は、水素、場合により置換されていてもよいC1〜C20アルキル及びα-アミノ酸残基からなる群より選択され、
R 2 は、場合により置換されていてもよいC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル及びC2〜C20アルキニル、(CH 2 ) q (OCH 2 CH 2 ) r (式中、q=0〜3、r=1〜1000)、又は(CH 2 ) 1-3 CO-ペプチジル(ペプチジルは、1〜40個のα-アミノ酸からできた鎖である)からなる群より独立に選択され、
X 1 及びX 2 のそれぞれは、共有結合、O、NR、NRCO及びNRCONRからなる群より独立に選択され、式中、Rは、水素からなる群より選択されるか、又はC1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、C6〜C10アリール、C3〜C9シクロアルキル及び3員から9員のヘテロシクロアルキルから選択される場合により置換されていてもよい基であり、
Lは、存在しないか、又はカルボニルを介してT及びアミノ部分のそれぞれに共有結合したリンカーである。〕
(55) 両方のR X がHである、(53)又は(54)に記載の化合物。
(56) (55)に記載の化合物を架橋する方法であって、前記化合物がカルボニル基を有し、前記化合物を請求項1で規定された基Tと接触させ、治療用タンパク質を形成することによる、上記方法。
(57) 薬物、バイオマーカーに対するリガンド、及びその他の生物活性要素を架橋して治療用タンパク質を形成する方法であって、
(i)以下:
に示されるカルボニル基を含む前記治療薬(III)(式中、R 3 はHである)を、
化合物(IV)の架橋剤:
〔式中、
X 1 及びX 2 のそれぞれは独立にO、NH又はCONHであり、
R 1 はH、CH 3 又はアミノ酸側鎖であり、
R 2 は場合により置換されていてもよいフェニルであるか、又は(CH 2 ) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは1から8の間の整数であり、pは0から1000の間の整数であり、Pがタンパク質である。〕
と接触させて、下記の式の構造:
を有する化合物を形成すること、並びに
(ii)式(V)の化合物を、カルボニル官能基を含む式(VI)のタンパク質:
と接触させて、式(VII)の架橋タンパク質:
を生成することによる、上記方法。
(58) 式(VII)の前記タンパク質が、場合により還元剤によって処理されて、対応する化合物(VII-A):
〔式中、窒素とR 3 を有する炭素との結合は、二重結合又は単結合である。〕
を形成する、(57)に記載の方法。
(59) 前記タンパク質が、アネキシンモノマーであるか、又はアネキシンマルチマーであり、前記モノマー又はマルチマーが、カルボニル部分を含む、(57)又は(58)に記載の方法。
(60) 前記治療薬が、アントラサイクリン、タキソール、アウリスタチン、カンプトテシン、ブレオマイシン、カルボプラチナム、シタラビン、5-フルオロウラシル、タモキシフェン、カリケアマイシン、メイタンシン、ツブリシン及びエトポシドからなる群より選択される、(59)に記載の方法。
(61) 前記アントラサイクリンが、ドキソルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチンである、又は
前記タキソールが、パクリタキセルである、
(60)に記載の方法。
(62) 前記構造VIIが、タンパク質システイン官能基において生物活性要素によってさらに修飾されている、(57)又は(58)に記載の方法。
(63) 生物活性要素が、フォレート又はRGD結合部分のいずれかである、(62)に記載の方法。
(64) 構造(VI)が、構造(VIII):
〔式中、Xは、H又は生物活性作用物質である。〕
のN末端修飾タンパク質である、(57)又は(58)に記載の方法。
(65) 最初に、遊離チオールを含み且つケトン官能基又はアルデヒド官能基もまた含むように修飾されたタンパク質の遊離チオールをチオール反応性基質と縮合させ、次いでさらなるステップにおいて、(必要ならば反応性カルボニルを含むように修飾された)カルボニルを含む薬物を縮合させて炭素-窒素二重結合を形成することによって、前記タンパク質を(癌細胞を標的とする生物活性要素と)縮合することにより、2個の生物活性要素に結合した治療用タンパク質を調製する方法。
(66) 最初にカルボニルを含む薬物を式IIIの分子と縮合させ、次いでタンパク質生成物をチオール反応性作用物質と接触させることにより、癌細胞を標的とする2個の生物活性要素に結合した治療用タンパク質を調製する方法。
(67) 構造XII:
〔式中、R 1 はH、CH 3 又はアミノ酸側鎖である。〕
のプロパルギル化されたシステイン含有タンパク質を、アジド基質(XIII):
〔式中、X 1 =O、NH、CONH、NHCONH、R 2 は(CH 2 ) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは1から8の間の整数であり、pは0から1000の間の整数であり、Tは治療薬であり、R 3 はH又はCH 3 である。〕
と接触させて、式(XIV)の化合物:
を得ることにより、要素をタンパク質に架橋する方法。
(68) 式(VII)の前記タンパク質を、場合により還元剤によって処理して、対応するジアミン(XIV-A):
を形成する、(67)に記載の方法。
(69) 式(XIV)の化合物:
を、式(XV)の化合物:
〔式中、X 1 はO、NH、CONH又はNHCONHであり、R 2 は場合により置換されていてもよいフェニルであるか又は(CH 2 ) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは1から8の間の整数であり、pは0から1000の間の整数であり、Tは治療薬である。〕
と合わせて、式(XVI)の化合物:
を得ることにより、要素をタンパク質に架橋する方法。
(70) 式Iの分子の遊離システインをプロパルギル化し、次いでプロパルギル化されたタンパク質を用いたアジド基質の1,3-付加環化によって生体要素を導入して、式(XVI)の構造を得ることにより、タンパク質を2個の要素に架橋する方法。
(71) (55)から(70)に記載の方法のいずれかによって得られる治療用タンパク質。
(72) 式(X)の構造を有する治療用タンパク質。
(73) 式(XVI)の構造を有する治療用タンパク質。
(74) タンパク質Pが、アネキシン、又はアネキシンVに対して少なくとも95%の配列同一性を有し且つアネキシンV-128ではないタンパク質を含む、(48)から(60)のいずれかに記載の方法又は(71)から(73)のいずれかに記載の治療用タンパク質。
(75) Pが、モノマー、ダイマー、トリマー又はテトラマーである、(74)に記載の方法又は治療用タンパク質。
(76) Pが、ダイアネキシン、アネキシンVに対して少なくとも95%の配列同一性を有し且つアネキシンV-128ではないタンパク質のダイマー、アネキシンV-128のダイマー、又はアネキシンV-128に対して少なくとも95%の配列同一性を有し且つアネキシンVではないタンパク質のダイマーである、(74)又は(75)に記載の方法又は治療用タンパク質。
(77) タンパク質Pが、ホモダイマー又はヘテロダイマーアネキシンであり、2個のシステインが標識されている、(76)に記載の方法又は治療用タンパク質。
(78) タンパク質Pが、ホモダイマー又はヘテロダイマーアネキシンであり、その少なくとも1つのアネキシン成分が突然変異体である、(76)に記載の方法又は治療用タンパク質。
(79) タンパク質Pが、ホモダイマー又はヘテロダイマーアネキシンであり、その少なくとも1つのアネキシン成分が突然変異体であり、2個のシステインが標識されている、(76)に記載の方法又は治療用タンパク質。
(80) 各T基が独立に、ビタミン、酵素、ペプチド、ペプトイド、抗体、薬物、プロドラッグ、及びバイオマーカーに対するリガンド、及びエフェロサイトーシスの刺激物質から選択される、(55)から(79)のいずれかに記載の方法又は治療用タンパク質。
(81) バイオマーカーに対するリガンドであるT基を含む、(80)に記載の方法又は治療用タンパク質。
(82) 前記リガンドが、フォレート、EGFR、ALK、MET、MUC-1及びKRASからなる群より選択される、(80)に記載の方法又は治療用タンパク質。
(83) アントラサイクリン、タキソール、アウリスタチン、カンプトテシン、ブレオマイシン、カルボプラチナム、シタラビン、5-フルオロウラシル、タモキシフェン、カリケアマイシン、メイタンシン、ツブリシン、エトポシド、フォレート及びRGD結合部分からなる群より選択されるTを含む、(80)に記載の方法又は治療用タンパク質。
(84) 前記アントラサイクリンが、ドキソルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチンである、又は
前記タキソールが、パクリタキセルである、
(83)に記載の方法又は治療用タンパク質。
(85) (71)から(84)のいずれかに記載の治療用タンパク質を含む医薬組成物であって、前記治療用タンパク質が、医薬組成物中に存在する生物活性タンパク質の少なくとも約80%を占める、医薬組成物。
(86) (1)から(52)及び(85)のいずれかに記載の有効量の医薬組成物を、それを必要としている患者に投与することを含む、患者の癌を処置する方法。
(87) 前記医薬組成物が、抗腫瘍免疫を促進する又はT細胞が媒介する抗腫瘍免疫を促進する治療用タンパク質を含む、(86)に記載の方法。
(88) コンジュゲート型治療薬Tの有効量が、非コンジュゲート型治療薬Tの投与に必要とされる量より少ない、(86)又は(87)に記載の方法。
(89) コンジュゲート型治療薬Tの有効量が、非コンジュゲート型治療薬Tの投与に必要される量の約95%、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%又は25%より少ない、(88)に記載の方法。
(90) 式(X)の化合物:
の合成方法であって、表面利用可能チオールを有するタンパク質Pを、式(IX)のプロパルギルアルコール:
〔式中、XはBr、Cl、R、アルキルスルホネート又はアリールスルホネートである。〕
と接触させることによる、上記方法。
(91) 前記タンパク質が、アネキシンV-128である、(90)に記載の方法。
(92) 式(XII)を有する化合物:
の合成方法であって、式(XI)の下記の構造:
〔式中、Pはタンパク質を表し、R 1 はH、CH 3 又はアミノ酸側鎖である。〕
を有するタンパク質を、式(IX)のプロパルギルアルコール:
〔式中、XはBr、Cl、R、アルキルスルホネート又はアリールスルホネートである。〕
と接触させることによる、上記方法。
(93) 式(XVII)の化合物。
〔式中、X 1 は、存在しないか、又はO、NH、CONH、NHCONHであり、R 2 は、(CH 2 ) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは、1から8の間の整数であり、pは、0から1000の間の整数である。〕
(94) 式(XVIII)の化合物。
〔式中、R 1 は、H、C1〜C20アルキル、C6〜C10アリール、C2〜C20アルケニル又はOHであり、R 2 は、(CH 2 ) m (OCH 2 CH2) p であり、式中、mは、1から8の間の整数であり、pは、0から1000の間の整数である。〕
(95) 式(XIX)の化合物。
〔式中、
X 1 は、O、NH又はCONHであり、
X 2 は、存在しないか、又はO、NH又はCONHであり、
R 1 は、H、CH 3 又はアミノ酸側鎖であり、
R 2 は、(CH 2 ) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは、1から8の間の整数であり、pは、0から1000の間の整数である。〕
(96) 式(XXI)の構造:
を有するタンパク質ダイマーを調製する方法であって、アルキン部分とアジド部分との付加環化反応を起こす条件下で、式(X)の2つの化合物:
を、式(XX)の化合物:
〔式中、R 2 は(CH 2 ) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは1から8の間の整数であり、pは0から1000の間の整数である。〕
と接触させることによる、上記方法。
(97) ホスファチジルセリンとRGDペプチド又はフォレート受容体の両方を発現している癌細胞に薬物を送達する方法。
(98) シアノ水素化ホウ素ナトリウムの存在下又は非存在下で、式(II)の化合物を、ポリエチレングリコールカルバジド(XXII):
と接触させることにより、式(II)のアネキシンケトアミドを部位特異的にPEG化する方法。
(99) 溶媒接触可能システインを含むアネキシンタンパク質を部位特異的に修飾する方法であって、最初に前記タンパク質を(14)に記載のプロパルギル基質IXと接触させ、次いでXをPEG化アジドと縮合させて、XXIVを得ること等による、上記方法。
(100) 前記タンパク質が、アネキシンV-128である、(99)に記載の方法。
(101) 式(XXV)の化合物。
〔式中、
X 1 は、O、NH又はCONHであり、
R 2 は、(CH 2 ) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは、1から8の間の整数であり、pは、0から1000の間の整数であり、
X 3 は、N 3 、SH又はプロパルギルである。〕
(102) 式(XXVIII)の化合物:
〔式中、Yはハロゲンである。〕
を、遊離システインを含むアネキシンタンパク質によって処理して、
〔式中、AN-Sは、アネキシンタンパク質を表す。〕
を得ることを含む、アネキシンタンパク質をPEG化する方法。
(103) 式(XXIX)の化合物:
〔式中、Yはハロゲンである。〕
を、遊離システインを含むアネキシンタンパク質によって処理して、
〔式中、AN-Sは、アネキシンタンパク質を表す。〕
を得ることを含む、アネキシンタンパク質をPEG化する方法
(104) タンパク質を、式(XXXII)のビス-マレイミド:
〔式中、R 2 は(CH2) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは1から8の間の整数であり、pは0から1000の間の整数である。〕
によって処理して、式(XXXIII)の化合物:
〔式中、AN V-128 は、アネキシンV-128を表す。〕
を得ることにより、アネキシンV-128のダイマーを形成する方法。
(105) 式(XXXIII)の分子。
(106) 下記の式の化合物:
を、式P-SHを有する化合物(式中、Pは、アネキシンVタンパク質又はアネキシンV-128タンパク質である)と合わせて、中間体化合物(XXXIV):
を得、次いで、中間体化合物(XXXIV)を、式(XXXV)によって表される化合物:
〔式中、Pは、アネキシンVタンパク質又はアネキシンV-128タンパク質であり、Lは、アジド部分をタンパク質に共有結合させているリンカーである。〕
によって処理して、式(XXXVI)の化合物:
又はその位置異性体を得ることができることにより、アネキシンVのダイマー若しくはアネキシンV-128のダイマー又はこれらの組合せを形成する方法。
(107) 下記の式の化合物:
を、式P-SHを有する化合物(式中、Pは、アネキシンVタンパク質又はアネキシンV-128タンパク質である)と合わせて、中間体化合物(XXXVIII):
を得、次いで、中間体化合物(XXXVIII)を、式(XXXV)によって表される化合物:
〔式中、Pは、アネキシンVタンパク質又はアネキシンV-128タンパク質であり、Lは、アジド部分をタンパク質に共有結合させているリンカーである。〕
によって処理して、式(XXXIX)の化合物:
又はその位置異性体を得ることができることにより、アネキシンVのダイマー若しくはアネキシンV-128のダイマー又はこれらの組合せを形成する方法。

Claims (16)

  1. 式(I)の構造:
    〔式中、
    Pは、細胞標的化タンパク質、細胞結合タンパク質、細胞トラッフィキングタンパク質及び輸送タンパク質又はこれらの任意の組合せから独立に選択される1個、2個、3個又は4個のタンパク質を含むマルチマータンパク質を表し、
    各Lは独立に有機リンカー基を表し、
    各Tは独立に、治療薬、タンパク質、又はバイオマーカーに対するリガンドを表し、
    nは、0から10までの整数であり、
    存在する各L-T部分は、Pのアミノ酸残基に部位特異的に結合している。〕
    を有する治療用タンパク質を含む医薬組成物であって、
    式(I)の化合物は、医薬組成物中に存在する生物活性タンパク質の少なくとも約75%に相当する、医薬組成物。
  2. nが1から10までの整数であるか、又はnが0である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. P中の前記タンパク質が、化学修飾を介して前記タンパク質中の溶媒接触可能チオールに結合している、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  4. Pが、アネキシンV-128含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  5. Pが、ヒトアネキシンVに対して少なくとも90%又は少なくとも95%の配列同一性を有するタンパク質を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬組成物
  6. Pが、シナプトタグミンタンパク質、ラクトアドヘリン、α-フェトプロテイン、トランスフェリンタンパク質、ヒト血清アルブミン、インテグリンαVβ3、インテグリンαVβ5、又は別のホスファチジルセリン結合タンパク質を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  7. 前記タンパク質が、溶媒接触可能チオールを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物
  8. Pが、RGD配列を含むように修飾されたアネキシンタンパク質を含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  9. Pが、アルデヒド又はケトンを含むように修飾されたアネキシンタンパク質を含むか、又は
    Pが、N末端残基にカルボニル基を含むように修飾されたアネキシンタンパク質を含み、前記カルボニル基に、芳香族アミンによる還元的アミノ化を受けさせることができる、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  10. 各Lが独立に、
    - C1〜C20アルキレン、
    - ポリエチレングリコール、
    - 2個から25個の間のアミノ酸残基を有するペプチド、
    - 2個から25個の間の残基を有するペプトイド、
    - α,ω-二官能性化合物から形成されたリンカーであって、α,ω-二官能性化合物の各末端官能基が、アミノオキシ、ヒドラジン、セミカルバジド、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、マレイミド、チオール、アルキン、アジド、アルデヒド及びアルコキシルアミンから独立に選択されるリンカー、
    - ビス-無水物部分、ビス-イミデート部分若しくはビス-カルボニルイミダゾール部分から形成されたリンカー、又は
    - アルキン部分とアジドとの付加環化反応から形成されたリンカー
    からなる群より選択されるリンカー基である、請求項1から9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  11. 各Lが独立に、
    -ビス-アミノオキシアルカンNH2O(CH2)nONH2(式中、nは1から20の間の整数である)、
    - 2個から15個の間の残基を有するペプトイド又はペプチドであって、場合により、D型立体配置の少なくとも1つのアミノ酸、チオール側鎖を含む残基、求核性窒素を含む側鎖を含む残基、ヒドラジン基若しくはアミノオキシ基を含む側鎖を有する残基、カルボン酸若しくはカルボン酸エステルを含む側鎖を有する残基、又はこれらの任意の組合せを含むペプトイド又はペプチド、
    -ビス-ヒドラジノ-アルカンNH2NH(CH2)nONHNH2(式中、nは1から20の間の整数である)、
    -ビス-セミカルバジド-アルカンNH2NRCO(CH2)nOCNRNH2(式中、nは1から20の間の整数である)、
    - 一方の末端官能基がアジドであり、他方の末端基がアミノオキシ又はヒドラジンである、α,ω-二官能性化合物から形成されたリンカー、
    - 最大で1000個のモノマー部分を含む1,ω-置換ポリエチレングリコールポリマー、及び
    - トリアゾールを含むリンカー
    からなる群より選択されるリンカー基である、請求項1から10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  12. 前記治療用タンパク質が、キレート、タンパク質、ビタミン、酵素、ペプチド、ペプトイド、抗体、薬物、プロドラッグ、バイオマーカーに対するリガンド、及びエフェロサイトーシスの刺激物質から独立に選択される1個以上のT基を含む、請求項1から11のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  13. P中のサブユニットが、
    (a) 以下の構造:
    〔式中、R 2 は(CH 2 ) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは1から8の間の整数であり、pは0から1000の間の整数である〕
    を有するリンカー、又は
    (b) 前記サブユニット中の溶媒接触可能チオールと、以下の構造:
    〔式中、R 2 は(CH 2 ) m (OCH 2 CH 2 ) p であり、式中、mは1から8の間の整数であり、pは0から1000の間の整数である〕
    を有する化合物との間の反応を通して形成されたリンカー
    により一緒に結合している、請求項1から8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. 式(X)の化合物:
    の合成方法であって、表面利用可能チオールを有するタンパク質Pを、式(IX)のプロパルギル基質
    〔式中、XはBr、Cl、場合により置換されていてもよいアルキルスルホネート又はアリールスルホネートである。〕
    と接触させることによる、上記方法。
  15. 患者の癌を処置する方法において使用するための医薬組成物であって、前記方法が、請求項1から13のいずれか1項に記載の有効量の医薬組成物を前記患者に投与することを含む、医薬組成物
  16. 前記癌が、腺癌、脳腫瘍、乳癌、結腸直腸癌、食道癌、胃癌、膀胱癌、子宮頸癌、卵巣癌若しくは子宮内膜癌、前立腺癌、腎細胞癌、精巣癌若しくは胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性新生物、頭頸部癌、肝芽腫、カポジ肉腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、黒色腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、膵臓癌、肉腫又はウィルムス腫瘍であるか、或いは
    前記医薬組成物が、アルキル化剤、代謝拮抗物質、抗腫瘍性抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、有糸分裂阻害剤、コルチコステロイド、分化誘導薬、ホルモン療法薬、免疫療法薬、L-アスパラギナーゼ、ボルテゾミブ、イマチニブ、ゲフィチニブおよびスニチニブからなる群から選択される第2の治療薬と組み合わせて使用するためのものである、請求項15に記載の医薬組成物。
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