JP2015513473A - ソーイングワイヤ、当該ワイヤを製造するための方法および装置、当該ワイヤの使用 - Google Patents

ソーイングワイヤ、当該ワイヤを製造するための方法および装置、当該ワイヤの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、ワイヤソーのための、単フィラメントの金属製ソーイングワイヤ(10)に関する。ソーイングワイヤ(10)は、直径Dを有する金属製ワイヤで構成され、振幅Aおよび波長Bの鋸歯形状(104)を備える。ソーイングワイヤ(10)は、波長Bが振幅と直径の積(A?D)の10,000倍未満であり、振幅Aが直径Dの0.010倍から0.400倍までの間であることを特徴とする。これらの数値はミリメートルで表されている。このようなワイヤを製造するための装置及び方法は、2つのガイド(201,202)間を通過するときに、当該ガイド(201,202)間でワイヤを振動させる。このようなワイヤは、超硬材料のブロックのソーイングに用いることができる。

Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本発明は、超硬合金を切断することを目的とした、のこぎり状のソーイングワイヤに関する。また、本発明は、そのようなワイヤを製造するための方法、および当該製造方法を実施するための装置に関する。最終的には、本発明は、そのようなワイヤを使用した、ソーイングの方法に関する。
以下の記述において、角括弧([])内の参照番号は、明細書末尾に示された引用文献の一覧を参照するものである。
[先行技術]
ワイヤを用いて超硬合金を切断する技術は、単結晶または多結晶シリコン、半導体、磁性材料の結晶、石英セラミック、または他の脆弱な材料のブロックのフローに対して、すでに利用されている。
光電池の製作のためにウェハー(すなわち、シリコンのスライス)を製造する場合には、ワイヤによってソーイングを行うこの技術が利用される。この方法は、正方形または円形の断面を有する単結晶シリコンまたは多結晶シリコンのブロックから開始する。当該ブロックは、180μmから280μmまでの間の厚さを有する薄いスライスに切断される。単純なワイヤ(120μmの直径、および600kmから900kmまでの長さを標準的に有する)が、スプールからもたらされ、4つのローラのベンチ上を流れる。4つのローラは、互いに平行な軸の周りを回転するように取り付けられており、かつ、矩形の各頂点に分布している。ワイヤは、ローラの周りを複数回に亘って取り囲み、その結果として、ストランドの層を形成する。ストランドの層は、互いに平行であり、かつ、規則的に離間している。層のうちの2つは水平であり、切断操作中にシリコンのブロックを受け止める。シリコンのブロックは、自重によって層上に置かれるか、または機械的手段によって押される。ワイヤは、出口において受け入れ用のスプールに受け入れられる。
各ストランドは、ノズルによってブロックに向けて発射された研磨材のペーストを受ける。図12および図13に示されるように、研磨剤の粒子3は、ワイヤ1とブロック2との間に挟まる。粒子3は、エロージョンによって切断プロセスを実行する。増加する深さを有する互いに平行な溝4は、ブロック2から形成されたものである。最終的には、溝が抜け、ブロックを貫通する。一般的に、研磨剤は、10pmから15pmまでの直径を有する粒子3を備えたシリコンカーバイド(SiC)である。研磨材のペーストは、これらの粒子と、油またはグリコールとの混合によって形成される。
この方法では、高い引張り強度を有する高品質なワイヤが要求される。切断のプロセス中にワイヤが裂けた場合には、ブロックが使用不可となる。
一般的に、ソーイングワイヤは、単一の、平滑でありかつ直線状である、スチールフィラメントである。ソーイングワイヤは、湿式のワイヤ製造機によるワイヤ製造によって得られ、スプールに巻き付けられる。
ソーイングの操作の有効性は、切断される材料の特性、ワイヤの速度、研磨剤および研磨剤のペーストの性質、ならびにワイヤの特性等の多くのパラメータに依存する。決定的なパラメータは、研磨剤のペーストを移動させ、かつ、研磨剤のペーストと材料から剥離した粒子との混合物を除去するワイヤの能力である。これにより、加工物の表面上の研磨剤を新たなものにして、溝においてワイヤが停滞することを防止することができる。
平滑なワイヤの移動能力は限られている。研磨剤の粒子が、図13中に矢印で示すように、ワイヤと切断される材料表面との間で回転する傾向に気付く。このため、研磨剤は、材料を研磨すると同時に、ワイヤにダメージを与える。その結果、ワイヤに断裂の虞が生じるまでに、ワイヤを使用できる時間が制限される。研磨剤の速度は平均してワイヤの速度の半分である。
図16に示すように、切断の開始時には、また別の現象が見られる。ワイヤがソーイングされる面に接触するとき、ワイヤは、横方向から案内されず、単純にぴんと張った状態である。ワイヤは研磨剤の上で回転し、平衡点付近で振動する。このようにして、最初の筋は、その後に形成される溝と比べて、幅広に掘られる。これが、溝の導入フィレット40という結果を生む。この現象は、ウェハーに対する厚さの全体的なばらつきの実質的な増加、つまり実質的な品質の損失という結果を生む。
文献WO90/12670A1[1]には、織り目加工が施された外面を備える、単フィラメントのソーイングワイヤが提案されている。これにより、研磨剤はより移動しやすく、ワイヤから離れにくくなる。提案された形態では、ワイヤの表面には、微小な空洞または円周方向に走る複数の溝が設けられている。しかし、そのようなワイヤの製造方法は、時間がかかり、生産性に欠ける。そのワイヤの原価は、ゆえに膨大である。加えて、そのワイヤはその織り目加工によって、応力の集中および擦傷が生じ、脆化する。
文献EP1827745A1[2]およびJP12−89527[3]には、縮れが付与されたワイヤが示されている。すなわち、縮れは、対となるエンボス加工用ローラ間の経路上で、ジグザグに形成されている。この解決策では、研磨剤は移動しやすくなる。しかし、ワイヤの曲率の急激な変化は、ワイヤの弱点となり、ワイヤが抗することのできる張力が限定される。加えて、縮れがワイヤの長さ方向の剛性を減少させる。このことは、ソーイングプロセス中にワイヤが停滞する原因となる。これらの虞を限定的なものにするため、ソーイング中のワイヤの速度を減少させる。これにより、当該ソーイング方法の生産性が制限される。
文献JP2004−276207A[4]にはまた、ソーイング用のワイヤが提案されている。具体的には、ワイヤと溝との間に空間を確保するため、ワイヤが螺旋状の鋸歯形状を備えている。上記空間の確保は、切断部から離れた材料を保管し、除去するためである。しかし、このワイヤは長さ方向に過度に柔軟であり、溝に入る前にループを形成する虞がある。
さらに、近年の開発では、研磨剤のペーストを使う必要なく、研磨剤に覆われたワイヤを得ることができる。研磨剤は、種々の酸化物、炭化物、またはダイヤモンドの粒子から形成できる。粒子は、バインダー層でワイヤ上に維持される。しかし、そのようなワイヤは依然として生産が困難かつ高価である。
本発明は、研磨剤の移動性がよく、高速で流すことができ、耐久性があり、しかも安価に生産できるソーイングワイヤを提供することを目的とする。本発明はまた、そのようなソーイングワイヤの製造方法、および当該製造方法を実施する装置を提供することも目的とする。
[発明の説明]
これらの目的のため、本発明は、ワイヤソーのための、単フィラメントの金属製ソーイングワイヤを目的とする。前記ソーイングワイヤは、直径Dの金属製ワイヤで構成され、かつ、振幅Aおよび波長Bの、螺旋形の鋸歯形状を備え、波長Bは、振幅Aと直径Dとの積の10,000倍未満であり、振幅Aは、直径Dの0.010倍から0.400倍までの間であり、振幅は、プロファイルプロジェクションにより測定され、前記の数値は、ミリメートルで表されることを特徴とする。
ワイヤの振幅は、プロファイルプロジェクションで測定される。このため、振幅に影響を与えることなく測定できる。このような特徴により、ソーイングワイヤは、研磨剤の良好な移動効果を得ることができる。このようにして得られるソーイングの効果は、平滑かつ直線状のワイヤと比較して実質的に向上する。加えて、伸長特性は、鋸歯形状にほとんど影響されず、ソーイングのプロセス中にループを形成する虞は小さい。プロペラ状の形状により、ワイヤとワイヤの包絡線との間にスペースが用意される。このスペースは、移動チャンバーとして参照される。移動チャンバーは、鋸歯形状のピッチおよび振幅という値を有する高さにわたって広がる。移動チャンバーは、ソーイングの操作中にそのように移動する研磨剤の貯蔵場所として用いられる。また、削り取られた材料を受け入れ、ソーイング領域の外へ除去することもできる。研磨剤の、ワイヤと材料の一部分との間での回転が減少し、変位速度がワイヤの速度に近くなることに気付く。これにより、ソーイングの有効性の向上が説明される。平滑で直線状のソーイングワイヤと比較して、ソーイングの速度は70%向上することに気付く。加えて、研磨剤がワイヤと比較して遅く動くようになるにつれ、ワイヤの摩耗が遅くなり、材料をより長くソーイング処理できる。または、複数の通路を形成できる。ワイヤの他の優れた効果として、削り取られた材料が良好に除去されるため、切断する部分の幅をより広くできること、および、ソーイングされるブロック内で、この材料によってワイヤが停止する虞が小さくなることが挙げられる。また、研磨剤ペーストの消費量の減少にも気づく。これは、後者が良好に除去され、切断される面に長時間残り続けるためである。
これらの鋸歯形状は均一であるため、ワイヤは全体として直線性を保持する。これにより、ワイヤはソーイングプロセスの間、直線であり続ける。ワイヤのより優れた安定性には、切断される面に接触する際に気付く。後に詳述する通り、その安定性により、ウェハーの厚さの変化が小さくなる。
詳しくは、振幅Aは、直径Dの0.07倍から0.40倍までの間である。このファクタは、延伸性を小さく保つことで、ワイヤの延伸特性に直接的に影響する。しかし、研磨剤の粒子および削り取られた材料を移動させるには十分である。これらの数値は、マイクロメータで測定した振幅の、0.01から0.15までの値に対応してもよい。この種の測定は、直径が250μmより大きいか、等しい例についてなされた。例えば、直径0.25mmのワイヤについて、鋸歯形状の振幅は、マイクロメータで測定した場合には優先的に4μmから25μmまでの間であり、一方、プロファイルプロジェクタで測定した場合は、21μmから100μmまでの間であった。
特別な選択によれば、波長Bは、振幅Aと直径Dの積A×Dの2,800倍未満である。これらの数値は、ミリメートルで表されている。これらの値は、波長Bが閾値を超えて減少することによって後者が増加することで、ソーイングに高い有効性を示した。
好ましい特徴によれば、鋸歯形状の波長は8mm未満である。このような特徴は、ソーイングの操作中にワイヤがループを形成する虞に対して、好ましい影響を与える。
例として、ワイヤの直径Dは、0.08mmから0.50mmまでの間である。これらの数値は、多くの用途、特にシリコンウェハーのソーイングに適合させたものである。最も頻度の高い数値は、0.12mmから0.30mmまでの間である。しかし、他の直径のワイヤであっても、本発明と同様の利点を有する、本発明と同様の特徴を有することができる。
補足的な特徴によれば、ソーイングワイヤは、研磨剤材料の被覆を備える。このようなワイヤは、移動させる研磨剤を有しない。しかし、移動チャンバーは、削り取られた材料の除去に役立つ。研磨剤材料は、ダイヤモンド粉末であってもよい。
ソーイングワイヤの特別な特徴によれば、ワイヤの断面は円形ではない。このため、移動チャンバーを形成するために、追加の手段が利用できる。実際、断面の最大部分が、ソーイングの溝の中でのワイヤの位置を決定するため、断面の最小部分は溝から最も遠く、より大きいスペースを移動チャンバーとして用意する。
詳しくは、ワイヤの断面の小さいほうの寸法と、断面の包絡線の直径との比は、0.9から0.995までの間である。断面の、2つの極端な寸法の差は小さいが、ワイヤの良好な抵抗が保持されることから、ソーイングの有効性が向上することに気付く。ワイヤの抵抗は、ソーイングのコンディション、特にワイヤの張力を維持することを可能とする。
本発明はまた、上述したようなソーイングワイヤを製造するための方法を目的とする。この方法は、ワイヤは、張力を受けた状態で、第1ガイドから第2ガイドへと巻き取られ、ワイヤの、2つのガイドの間の部分に振動が与えられ、振動が、第1ガイドにおけるワイヤの断面に対して回転することにより、当該振動は、ワイヤに、実質的に螺旋形の鋸歯形状としての永久的な変形を生じさせることを特徴とする。
この方法は、望ましい振幅および波長の鋸歯形状を得ることを可能にする。加えて、文献[2]および[3]に開示された方法で鋸歯形状に形成されたワイヤと比較すると、製造速度がより興味深いということに気付く。製造は、特別な装置を用いて、速度低下を生じることなく、平滑で直線状のワイヤのスプールをほどくことにより、または直接的にワイヤ製造ダイの出口からワイヤを引き出すことにより実行される。
第1実施形態によれば、振動は、ワイヤに空気の流れを吹き付けることで、ワイヤに与えられる。このような流れは、ガイド間に張られたワイヤに振動を与えるのに十分に有効である。振動の周波数は、ワイヤの線密度、ワイヤの張力、およびガイド間の距離で定まる共振周波数に近い。空気の流れは、連続的であることが好ましいが、しかしまた調整可能であってもよい。加えて、振動は回転する。すなわち、ワイヤは、特定の平面上で振動するのではなく、ガイドにより規定される軸を中心とする、楕円または円の軌道を描く。振動の形状および振幅は、空気の流れの、ワイヤに対する方向および位置によって調整されてもよい。
後述する他の実施形態によれば、ワイヤは、第1ガイドが固定された状態で、第2ガイドが回転することによって、回転しながら移動する。このため、振動が平面状であっても、回転手法においてワイヤに与えられる変形の効果として、螺旋形の鋸歯形状が得られる。
より明確には、第2実施形態によれば、振動は、少なくとも1つのバンプを備えた励起フランジによってワイヤに与えられ、励起フランジが、回転可能に設置されていることにより、バンプは、励起フランジが回転するごとにワイヤと相互に作用しあう。ワイヤの振動は、フランジがワイヤを規則的に押し戻したり解放したりすることで、機械的に生じる。この場合もまた、振動の周波数は、ワイヤの線密度、ワイヤの張力、およびガイド間の距離で定まる共振周波数に近い。フランジは、複数のバンプを備えてもよく、例えば三角形、正方形、または六角形のような多角形でもよい。
第3実施形態によれば、振動は、第1ガイドと第2ガイドとの間に位置し、ワイヤに垂直な平面で振動可能に設置されている第3ガイドを介して与えられる。ワイヤは、第3ガイドにより振動しながら直接的に移動する。
第3実施形態の別形態によれば、第3ガイドは、ワイヤ製造ダイである。この場合、第1ガイドもまたワイヤ製造ダイであり、第3ガイドは、ワイヤ製造操作の最後のダイである。ワイヤの変形は、第1ガイドおよび第3ガイド双方の出射口で生じる。
補足的な手法では、ワイヤ製造ダイは、そのワイヤの引っ張り方向の軸周りに回転している。この動きは、ワイヤの鋸歯形状の円形の分布を含意する。
第4実施形態によれば、第2ガイドは回転せず、ワイヤの鋸歯形状は、第1ガイドと第2ガイドとの間に位置するリングにより生じるものであり、リングは、ワイヤの通路を備え、平行で、かつ前記通路に対してオフセットされている軸周りに回転運動する。通路は、回転軸に対して中心がずれているため、回転振動がワイヤに与えられ、第1ガイドで反射する。このようにしてワイヤに与えられた変形は、螺旋に極めて近い形状を与えていると気付く。
本発明はまた、上述したようなワイヤを製造する装置を目的とする。この装置は、張力を受けた状態でワイヤを案内するための第1ガイドおよび第2ガイドを備え、当該ワイヤは、当該ガイド間で張力を受けており、さらに、ワイヤを、ガイド間で移動させる移動手段と、ワイヤを、2つのガイド間で振動させるための励起手段とを備えることを特徴とする。
特に、第1ガイドは、ワイヤの直径に適合したダイである。このダイは、ワイヤ製造装置の最後の部分であってもよい。このように、本発明による装置は、ワイヤ製造装置に加える、簡易な機構である。
構造的な配置によれば、移動手段は、ワイヤを引っ張るためのキャプスタンを、ワイヤの経路上の第2ガイドの後方に備える。ワイヤは、このようにガイドを通して引っ張られる。
本発明はまた、張力を受けた状態のソーイングワイヤを材料に対して変位させることにより、当該材料をソーイングする方法を目的とする。この方法では、ソーイングワイヤは、上述したようなソーイングワイヤであることを特徴とする。
[図面の簡単な説明]
添付した図面を参照した以下の記述を読むことで、本発明への理解が深まり、他の特徴および長所が明らかになるだろう。
図1は、本発明の実施形態に係るソーイングワイヤの平面図を示す。
図2は、図1のII−II線における断面図である。
図3は、本発明に係る第1実施形態における、ソーイングワイヤの製造装置の外観図である。
図4は、図3のIV部分の詳細図である。
図5は、第2実施形態における装置の、図3と類似する図である。
図6は、図5のVI部分の詳細図である。
図7は、第3実施形態における装置の、図3と類似する図である。
図8は、図7のVIII部分の詳細図である。
図9は、第4実施形態における装置の、図3と類似する図である。
図10は、図9のX部分の詳細図である。
図11は、図9の装置に使われているリングの正面図である。
図12は、先行技術におけるワイヤソーイングの方法を示すものであり、ワイヤの軸に垂直な断面の図である。
図13は、図12のXIII−XIII線における断面図である。
図14は、本発明におけるソーイングワイヤによるソーイングの方法を示す、図9に類似する図である。
図15は、図14のXV−XV線における断面図である。
図16は、先行技術における、ソーイングを始める段階でのワイヤソーイングの方法を示す図である。
図17は、本発明におけるソーイングワイヤによるソーイングの方法を示す、図16に類似する図である。
図18は、異なる鋸歯形状の波長を有するソーイングワイヤのテスト結果を示す線図である。
図19は、本発明に係るワイヤの特性を測定するために用いたプロファイルプロジェクタの図である。
図20は、あるサンプルの一連の測定を示す線図であり、角度位置に対するワイヤの直径と、当該ワイヤの直径に振幅を加えた値とを示す極線図である。
図21は、選択的な実施形態におけるワイヤの図である。
図22は、図21のXXII−XXII線における断面図である。
図23は、第5実施形態における装置の、図10と類似する図である。
[詳細な説明]
本発明の実施形態に係るソーイングワイヤ10は、図1および2に示されている。ソーイングワイヤ10は、数キロメートル以上の長さにわたって、一定な円形の断面を有する。ソーイングワイヤ10は、小さく、かつ規則的な振幅を有する、螺旋形の鋸歯形状104を備える。図1では、鋸歯形状104の振幅を強調するため、ソーイングワイヤ10の小さい一部分だけが示されている。図2は、ソーイングワイヤ10の断面を示している。外側の円はワイヤが内接する仮想的な包絡線101を示し、混合線の円102は、ワイヤの長さ全体での断面の中心の位置を示す。ソーイングワイヤ10は、Dと名付けられた直径を有する。鋸歯形状104の振幅をA、波長をBと記す。包絡線の直径はA+Dで表される。また、鋸歯形状104の振幅(混合線の円の直径に対応する)は、包絡線101内のワイヤが描かれた部分と、ワイヤの断面部分との間のフリースペースにも対応して現れる。後に、このスペースは、移動チャンバー103として参照される。
ソーイングワイヤ10は、高強度スチールで作製されることが好ましい。
実施形態では示さないが、ワイヤはさらに研磨剤材料の粉末を含む被覆を備える。
本発明の第1実施形態において、装置20(図3,4に示すような)は、第1ガイド201および第2ガイド202と、ガイド201,202の間でワイヤを移動させる移動手段203と、ワイヤを2つのガイド201,202間で振動させるための励起手段30とを備える。第1ガイド201および第2ガイド202によって、ワイヤは、張力を受けている状態で、当該ガイド間を案内される。第1ガイド201は、ワイヤの直径に適合したダイである。移動手段は、キャプスタン203を備える。キャプスタン203は、ワイヤの経路上の、ワイヤが第2ガイド202を通過した後に通る位置に設けられる。装置はまた、平滑なワイヤのスプールを受け止めるリール204と、ソーイングワイヤ10を受け止めて、受け止めスプールに巻き取る巻き取り機205とを備える。
第1実施形態では、励起手段30は、ワイヤ上に空気の流れを発生させることを可能とする。このため、コンプレッサー301のような、加圧された空気源が、ノズル302に空気を送る。ノズル302は、ワイヤの軌道上の、2つのガイド201,202の間に位置する。
装置の操作中は、平滑なワイヤがリールのスプールに取り付けられる。ワイヤは、第1のガイド、次に第2のガイド202に導入される。ワイヤは、キャプスタンを通り過ぎ、最終的に受け止めスプールへ巻き取られる。ワイヤは、キャプスタンおよび第1ガイド201から張力を受ける。第1ガイド201は、ワイヤのブレーキとして働く。ノズル302からワイヤに吹き付ける空気は、実質的に回転するような振動を発生させる。すなわち、ガイド201,202から所定の距離だけ離れた切断平面で見られるワイヤの断面は、実質的に円運動する。ワイヤは、第1ガイド201に埋め込まれていると考えられ、ガイド201,202間でのストランドの振動は、局所的かつ永久的にワイヤを変形させる。ワイヤが連続的に進むにつれ、変形が与えられる。変形の方向は、ガイド201,202間のストランドの振動中に変化する。得られる形状が、上述した通り、言い換えれば螺旋形に形成された鋸歯形状104であることに気付く。振動の周波数は、ワイヤの張力を調整すること、およびガイド201,202間の距離を変更することで規定されてもよい。これは、楽器の弦と同様である。ワイヤの、鋸歯形状104の波長は、この周波数およびワイヤの流れる速度に依存する。
本発明の第2実施形態における装置20´を、図5,6に示す。この実施形態は、励起手段30´が異なる点、および第2ガイド202´が、ワイヤの軸周りに回転運動する点で、第1実施形態と異なる。励起手段30´は、回転可能に取り付けられ、複数のバンプ3030を備えたフランジ303を備える。ここでは、バンプは、六角形状のフランジ303の頂点3030である。
操作中、ワイヤがガイド201,202´間を通過するときに、フランジが回転し、フランジ303の頂点3030は、ワイヤが振動するように、ワイヤと相互に作用しあう。同時に、第2ガイド202´は、ワイヤそれ自体に回転を与える。ワイヤに与えられた振動が、ワイヤそれ自体の回転と同様に、上述したようなワイヤの形状の変形を、第1ガイド201の出口で与えることに気付く。
本発明の第3実施形態における装置20´´を図7,8に示す。この実施形態は、励起手段30´´が異なる点、および、第2ガイド202´´は、ワイヤの軸周りに回転運動する点で第1実施形態と異なる。励起手段30´´は、第1ガイド201および第2ガイド202´´間に位置し、ワイヤに垂直な平面内で振動するように設置された第3ガイド304を備える。
操作中、ワイヤがガイド201,202´´間を通過するときに、第3ガイドが第1ガイドおよび第2ガイド202´´間のストランドに振動を与える。同時に、第2ガイド202´´は、ワイヤそれ自体に回転を与える。ワイヤに与えられた振動は、ワイヤそれ自体の回転と同様に、上述したようなワイヤの形状の変形を、第1ガイド201の出口で与えることに気付く。
第3実施形態の別形態では、図示しないが、第3ガイドは、ワイヤ製造装置の一部であり、最後のダイである。このとき、第1ガイドは最後から2番目のダイである。ワイヤ製造方法は、ワイヤ製造ステップとワイヤの鋸歯形状製造ステップとを組み合わせることで、このように最適化される。第3ガイド304はまた、ワイヤを引っ張る軸の周りを回転移動できる。これは、鋸歯形状の円状の分布を提供するためである。
本発明における第4実施形態における装置(図9から11に示す)によれば、第2ガイド202は固定されている。励起手段30´´´は、第1ガイド201および第2ガイド202間に位置するリング305を備える。リング305は、ワイヤが通るための通路3050を備える。図11のリングの正面図に示すように、リングは、通路3050からオフセットしている軸“y”を中心として回転するように設置されている。このため、リング305の回転は、円状の振動をワイヤ10に与える。この振動が、ワイヤ10の螺旋形の変形を引き起こす。この実施形態が好ましい実施形態であると、出願人は考えている。
本発明におけるソーイングワイヤ10を、超硬材料のブロック12の切断操作に用いている間、図14に示すように、ソーイングワイヤ10は、研磨剤のペーストが供給されて、先行技術と同様に流れる。図15に示すように、研磨剤の粒子13は、移動チャンバー103内に停滞する傾向にある。移動チャンバー103は、実質的には、ソーイングワイヤ10の変位速度で研磨剤の粒子13を移動させる。同じワイヤ速度に対するエロージョン作用の有効性は、実質的に向上した。
さらに、切断されるブロック12の表面へのソーイングワイヤ10の接触が、より安定し、より振動を小さくすることに気付く。このため、図17に示すように、溝14とブロックの表面との間にフィレットが形成されない。こうして形成されたウェハーでは、厚さのばらつきが低減される。
仮に、研磨剤材料の被覆を有するワイヤを形成することが望ましければ、当該被覆を、鋸歯形状104が形成された後に堆積させることが好ましい。
[実施例]
製造テストを行った。ソーイングワイヤの作成は、直径0.120mmのワイヤを用いて行われた。鋸歯形状は、0.006mmから0.125mmの範囲で変化する振幅で得られた。振幅は、プロファイルプロジェクションにより測定された。第1実施形態における装置20では、鋸歯形状のピッチは6mmであった。第2実施形態における装置20´では、鋸歯形状のピッチBは10mmであった。第3実施形態における装置20´´では、鋸歯形状のピッチBは8mmであった。
振幅を測定するため、ソーイングワイヤ10が設置された光学場で、プロファイルプロジェクタ5を用いた。ワイヤを設置するために、図19に示す設置器具を用いた。図19に示すように、設置器具は、2つのマンドレル51,52を備える。2つのマンドレル51,52は互いに対向し、あごにワイヤを挟み込む。1つのマンドレル52は、滑動可能に設置される。ワイヤ10は、xグラムの釣合い重り53により、マンドレル51,52を互いに引き離そうとする張力を受けた状態で配置されている。釣合い重りは、ワイヤ10を、鋸歯形状の振幅に影響を与えずに、全体的に直線状に維持することができる。マンドレル51,52は、ワイヤのX軸周りでのワイヤの角度位置を規定するように、回転可能に設置されている。このようにして、鋸歯形状の振幅Aを、プロジェクター5のプロジェクションスクリーン54内で直接測定できる。振幅Aは、測定値を倍率ファクタ(例えば100)で割ることにより測定される。加えて、この振幅Aは、ワイヤの軸周りの異なる角度で測定できる。マンドレル51,52の組はまた、X−Yテーブル上で可動に設置されている。図20は、あるサンプルの一連の測定値を、グラフを用いて示したものである。図20では、角度位置に対する、ワイヤの直径と、直径に振幅を加えた値(D+A)とが、極線図で示されている。振幅Aの、角度位置に対するばらつきが、小さいことに気付く。ワイヤの形状がプロペラに極めて近いと結論付けられる。X−Yテーブルで、波長もまた測定できる。例えば、プロジェクターのレンズ55の領域内で、ワイヤの波形をオフセットするために、ワイヤを変位させることによって測定できる。
振幅を測定する他の方法が試された。しかし、プロファイルを投影する方法が好ましい。実際、マイクロメータ(パルマーとも呼ばれる)を用いた振幅の測定を試みた。しかし、キーの圧力でワイヤの形状寸法が実質的に改変され、測定が歪められることに気付く。
異なる特性を有するワイヤによる切断テストを行った。これらのワイヤの特性の数値を表1に提供する。
Figure 2015513473
テストは、多結晶シリコンのブロックを切断することで行った。当該ブロックの断面は120×120mmで、その長さは1000mmである。テスト結果を図18に示す。グラフは、溝を通過したワイヤの長さを表す数字に対する切断面の面積を示す。本発明によるソーイングワイヤがいずれも、平滑なソーイングワイヤより効果的であることに気付く。加えて、有効性は、鋸歯形状の波長が短くなるとともに増大する。ブロックの切断にかかる時間は、平滑なワイヤの参考時間と比較して60%以上短縮された。
平滑なワイヤを巻く速度は、ループが形成される虞を避けるため、800m/分に制限された。ただし、一般的には600m/分に制限して使用されている。本発明によるワイヤでは、安定してワイヤをほどくことにより、1500m/分の速度が得られた。
このため、ソーイングワイヤ10の鋸歯形状104の波長を、好ましくは、A×Dの積の2,800倍より小さくする必要があると考えられる。これらの数値の単位はミリメートルである。これらの例では、A/D比は1/5である。この数値は、0.01から0.40の範囲内であり、また0.07から0.40の範囲内である。
ソーイングワイヤ10´の別の実施形態(図21,22に示す)では、ワイヤ10´の断面は一定ではない。例に示す断面は、互いに平行で、反対の位置にある2つの平坦部105を有する。ワイヤ10´の断面の最大の寸法をD,平坦部105間の距離をdと記す。dはまた、断面の最小の寸法に対応する。寸法は、d/D比が0.9と0.995との間になるように選択される。
このようなワイヤ10´を製造するために、本発明の第5実施形態による装置(図23に示す)を用いる。この装置は第4実施形態による装置の別形態である。回転ミル4は、第1ガイド201の後ろに取り付けられている。回転ミル4は、回転軸が平行な2つのローラ41,42を備えている。2つのローラ41,42は、その間にワイヤ10´を挟み込むことにより、ワイヤを変形させることで上述したような2つの平坦部105を形成する。ワイヤ10´は、回転ミル4の出口で、リング305から与えられる振動を受ける。
本発明は、ここに記載された実施形態に限定されない。記載された実施形態は、参考のためだけのものである。装置は、ワイヤ製造装置の出口部分に直接配置されてもよい。この方法では、リールは不要であり、また、移動手段は2つの装置で共用である。この場合、第1ガイドは、ワイヤ製造装置のダイの1つにすることさえできる。キャプスタンは、励起手段と十分に近い位置にあれば、第2ガイドの役割を果たすことができるだろう。
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図1は、本発明の実施形態に係るソーイングワイヤの平面図を示す。 図2は、図1のII−II線における断面図である。 図3は、本発明に係る第1実施形態における、ソーイングワイヤの製造装置の外観図である。 図4は、図3のIV部分の詳細図である。 図5は、第2実施形態における装置の、図3と類似する図である。 図6は、図5のVI部分の詳細図である。 図7は、第3実施形態における装置の、図3と類似する図である。 図8は、図7のVIII部分の詳細図である。 図9は、第4実施形態における装置の、図3と類似する図である。 図10は、図9のX部分の詳細図である。 図11は、図9の装置に使われているリングの正面図である。 図12は、先行技術におけるワイヤソーイングの方法を示すものであり、ワイヤの軸に垂直な断面の図である。 図13は、図12のXIII−XIII線における断面図である。 図14は、本発明におけるソーイングワイヤによるソーイングの方法を示す、図9に類似する図である。 図15は、図14のXV−XV線における断面図である。 図16は、先行技術における、ソーイングを始める段階でのワイヤソーイングの方法を示す図である。 図17は、本発明におけるソーイングワイヤによるソーイングの方法を示す、図16に類似する図である。 図18は、異なる鋸歯形状の波長を有するソーイングワイヤのテスト結果を示す線図である。 図19は、本発明に係るワイヤの特性を測定するために用いたプロファイルプロジェクタの図である。 図20は、あるサンプルの一連の測定を示す線図であり、角度位置に対するワイヤの直径と、当該ワイヤの直径に振幅を加えた値とを示す極線図である。 図21は、選択的な実施形態におけるワイヤの図である。 図22は、図21のXXII−XXII線における断面図である。 図23は、第5実施形態における装置の、図10と類似する図である。

Claims (20)

  1. 直径Dの金属製ワイヤで構成され、かつ、振幅Aおよび波長Bの、螺旋形の鋸歯形状(104)を備えるワイヤソー(10)のための、単フィラメントの金属製ソーイングワイヤであって、
    前記波長Bは、前記振幅Aと前記直径Dとの積の10,000倍未満であり、
    前記振幅Aは、前記直径Dの0.010倍から0.400倍までの間であり、
    前記振幅は、プロファイルプロジェクションにより測定され、
    前記の数値は、ミリメートルで表されることを特徴とするソーイングワイヤ。
  2. 前記振幅Aは、前記直径Dの0.070倍から0.400倍までの間である請求項1に記載のソーイングワイヤ。
  3. 前記振幅Aは、前記直径Dの0.010倍から0.150倍までの間である請求項1に記載のソーイングワイヤ。
  4. 前記波長Bは、前記振幅Aと前記直径Dとの積の2,800倍未満である請求項1から3のいずれか1項に記載のソーイングワイヤ。
  5. 前記直径Dは、0.08mmから0.50mmまでの間である請求項1から4のいずれか1項に記載のソーイングワイヤ。
  6. 研磨剤材料による被覆を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のソーイングワイヤ。
  7. 前記ワイヤの断面は、円形でない請求項1から6のいずれか1項に記載のソーイングワイヤ。
  8. 前記ワイヤの断面の小さい方の寸法と、前記断面の包絡線の直径との比は、0.9から0.995までの間である請求項7に記載のソーイングワイヤ。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のソーイングワイヤ(10)を製造するための方法であって、
    前記ワイヤは、張力を受けた状態で、第1ガイド(201)から第2ガイド(202)へと流れることで製造され、
    前記ワイヤの、2つの前記ガイド(201,202)の間の部分に振動が与えられ、
    前記振動が、前記第1ガイド(201)における前記ワイヤの断面に対して回転することにより、前記振動は、前記ワイヤに、実質的に螺旋形の鋸歯形状(104)としての永久的な変形を生じさせることを特徴とする方法。
  10. 前記振動は、前記ワイヤに空気の流れを吹き付けることで、前記ワイヤに与えられる請求項9に記載の方法。
  11. 前記ワイヤは、前記第1ガイドが固定された状態で、前記第2ガイド(202´,202´´)が回転することで、回転しながら移動する請求項9に記載の方法。
  12. 前記振動は、少なくとも1つのバンプ(3030)を備えた励起フランジ(303)によって前記ワイヤに与えられ、
    前記励起フランジ(303)が、回転可能に設置されていることにより、前記バンプ(3030)は、前記励起フランジ(303)が回転するごとに前記ワイヤと相互に作用しあう請求項11に記載の方法。
  13. 前記振動は、前記第1ガイド(201)および前記第2ガイド(202´´)の間に位置し、前記ワイヤに垂直な平面で振動可能に設置されている第3ガイド(304)を介して与えられる請求項11に記載の方法。
  14. 前記第3ガイド(304)は、ワイヤ製造ダイである請求項13に記載の方法。
  15. 前記ワイヤ製造ダイ(304)は、その引っ張り方向の軸周りに回転している請求項14に記載の方法。
  16. 前記ワイヤの前記振動は、前記第1ガイド(201)と前記第2ガイド(202)との間に位置するリング(305)によって生じるものであり、
    前記リング(305)は、前記ワイヤ(10)の通路(3050)を備え、平行で、かつ前記通路(3050)に対してオフセットされている軸(y)周りに回転運動する請求項9に記載の方法。
  17. 請求項1から8のいずれか1項に記載のワイヤを製造するための装置であって、
    張力を受けた状態でワイヤを案内するための第1ガイド(201)および第2ガイド(202)を備え、当該ワイヤは、当該ガイド間で張力を受けており、さらに、
    前記ワイヤを、前記ガイド(201,202)間で移動させる移動手段(203)と、
    前記ワイヤを、2つの前記ガイド(201,202)間で振動させるための励起手段(30)とを備えることを特徴とする装置。
  18. 前記第1ガイド(201)は、前記ワイヤの直径に適合したダイである請求項17に記載の装置。
  19. 前記移動手段は、前記ワイヤを引っ張るためのキャプスタンを、前記ワイヤの経路上の前記第2ガイド(202)の後方に備える請求項17に記載の装置。
  20. 張力を受けた状態のソーイングワイヤ(10)を材料に対して変位させることにより、当該材料をソーイングする方法であって、
    ソーイングワイヤ(10)は、請求項1から8のいずれか1項に記載のソーイングワイヤ(10)であることを特徴とする方法。
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