JP2015511606A - 乳酸エステルをベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤およびその製造方法 - Google Patents

乳酸エステルをベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015511606A
JP2015511606A JP2015502058A JP2015502058A JP2015511606A JP 2015511606 A JP2015511606 A JP 2015511606A JP 2015502058 A JP2015502058 A JP 2015502058A JP 2015502058 A JP2015502058 A JP 2015502058A JP 2015511606 A JP2015511606 A JP 2015511606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
fulvestrant
ethyl
derivative
preparation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015502058A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6052929B2 (ja
Inventor
ウーダン ルー,
ウーダン ルー,
ウェイピン ユー,
ウェイピン ユー,
タオ チェン,
タオ チェン,
ルイ ツァイ,
ルイ ツァイ,
Original Assignee
リポント ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
リポント ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by リポント ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド, リポント ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド filed Critical リポント ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
Publication of JP2015511606A publication Critical patent/JP2015511606A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6052929B2 publication Critical patent/JP6052929B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/56Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids
    • A61K31/565Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids not substituted in position 17 beta by a carbon atom, e.g. estrane, estradiol
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/045Hydroxy compounds, e.g. alcohols; Salts thereof, e.g. alcoholates
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/06Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
    • A61K47/08Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
    • A61K47/14Esters of carboxylic acids, e.g. fatty acid monoglycerides, medium-chain triglycerides, parabens or PEG fatty acid esters
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/44Oils, fats or waxes according to two or more groups of A61K47/02-A61K47/42; Natural or modified natural oils, fats or waxes, e.g. castor oil, polyethoxylated castor oil, montan wax, lignite, shellac, rosin, beeswax or lanolin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0019Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • A61P15/14Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives for lactation disorders, e.g. galactorrhoea
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

【課題】乳酸エステルをベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤およびその製造方法の提供。【解決手段】本発明は、乳酸エステルをベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤およびその製造方法に関する。上記の製剤は、1)活性化合物:フルベストラント又はその関連誘導体、製剤におけるその含有量が10mg/ml〜170mg/mlであり;(2)助溶媒:乳酸エステル系物質、製剤の全重量に対してその含有量が5%〜80%であり;(3)分散剤:植物油又は人工合成油(脂)エステル;(4)鎮痛剤;及び(5)必要に応じて酸化防止剤を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、薬物の油性注射製剤分野に属し、乳酸エステルをベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤およびその製造方法に関し、このような薬物は閉経後女性の乳癌の治療に用いられる。
これまでに、乳癌は、女性において流行している悪性腫瘍の一つであり、主に次の二つの特性を示す。まず、人類の生存環境について汚染の深刻化に従い、乳癌の発生率は著しく上昇する傾向を示し、女性において悪性腫瘍の第一となってしまい、次に、現代化の診断・治療技術の普及適用により、より多くの乳癌患者が発症早期に速やかに発見されて、高度な治療方法を採用して乳癌患者のライフサイクルを延長し、死亡率の著しい低下をもたらす。乳癌の治療方法は百年の探索および進展を経て、ここまで、臨床乳癌の治療としては、主にそれぞれ手術、放射線療法、化学療法および内分泌療法(手術療法や薬物治療)という四つの方式があり、特に、内分泌薬物療法の現れによって、乳癌治療において画期的な進歩をもたらす。
前世紀70年代において、タモキシフェンの販売は乳癌内分泌薬物による治療においてマイルストーンを築き、90年代において、第三世代アロマターゼ阻害剤(AIs)の現れによって、乳癌内分泌薬物による治療が新しい時代に進入した。現段階にて、臨床において一般的な治療薬物は、タモキシフェン(TAM)や、トレミフェン(TOR)、ラロキシフェン(raloxifene)、アナストロゾール(anastrozole、rimidex)、レトロゾール(letrozole、femara)、エキセメスタン(exemestane、aromasin)、エストロゲン阻害剤フルベストラント(fulvestrant)及びその関連誘導体があり、その中で、特にフルベストラントは優れた代表例として完全な臨床試験を完了した最初の単純な抗エストロゲン薬であり、弱いエストロゲン効果がなく、且つ受容体(ER)との親和性がTAMより100倍強いものである。当該薬物は2002年4月に米国FDAにより承認されて、2007年にスイスの研究者PereyなどはSGCCRT II期の試験結果を報告したところ、フルベストラントおよびエキセメスタンは、それぞれ代替薬として、第一線の非ステロイド薬で治療が失敗した発展期における乳癌患者(閉経後)に対する治療総有効率(37%vs28%)、臨床的利益率(CBRS)及び副作用において有意差がないと示した。これにより、フルベストラントは第一線の非ステロイド薬で治療が失敗した発展期における乳癌患者(閉経後)ための治療薬物とすることができると示している。現在、臨床に適用しているフルベストラント注射製剤はアストラゼネカ社により開発され、2010年に中国市場に参入した商品名FASLODEXというものである。当該処方において、主にエタノール及びベンジルアルコールを助溶媒とし、安息香酸ベンジルおよびヒマシ油を分散剤として機能し、臨床において使用不良な現象が多く発見された。
乳酸エステル系化合物は、主に乳酸とヒドロキシ含有化合物との反応によって生成されたエステル系ものであり、現在、製薬産業に利用可能な液体化合物としては、主に、乳酸エチル(ethyl lactate)、乳酸プロピル、乳酸ブチル及び乳酸イソペンチルがあり、その中で、乳酸エチルは、刺激性が最も弱いため、よく使われている。
乳酸エチルは、α−ヒドロキシプロピオン酸エチルとも言い、無色透明な液体で、分子式がC10であり、重要な薬剤生産原料である。乳酸エチルは無毒、溶解性が良好で、揮発せず、果物の香りを有し、生分解されやすく、且つ水、アルコール、エーテル、ケトン及び一部の油脂(エステル)系ものに溶解されるものであり、現在製薬産業において広く使われている毒性の溶媒(ハロゲン化系、エーテル系)の代替品であり、伝統的な製薬産業では、乳酸エチルは錠剤のプレス用の潤滑剤およびプロプラノロール薬の中間体として用いられ、経皮製剤および注射製剤にも用いられる(非特許文献1)。従って、乳酸エチルは製薬産業において高い開発価値を有し、良好な適用前景を具備する「グリーン溶媒」であり、本発明は、主に乳酸エステル系をフルベストラント又はその対応する誘導体の助溶媒として筋肉注射油性製剤を開発した。
「最新国家アジュバント標準マニュアル」」、監修:蕭三貫、2006年出版、590頁
本発明の目的は、乳酸エステル系物質をベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤の処方を提供することにある。
本発明の目的は、乳酸エステル系物質をベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤の製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、さらに、このような製剤のラット薬物動態特性を提供することにある。
本発明の製剤は、(1)目標化合物:フルベストラント又はその関連誘導体;(2)助溶媒:乳酸エステル系物質;(3)鎮痛剤;(4)分散剤;及び(5)必要に応じて酸化防止剤を含む。
具体的には、本発明の製剤は以下の成分を含む。
Figure 2015511606
ここで、本発明に記載のフルベストラント又はその誘導体の構造は、以下の通りであり、
Figure 2015511606
1)RおよびRは同時に−OHであってもよい;
2)RおよびRは、一方が−H、−O−CO−R、−CO−R又は−O−Rであり、他方が−OHでなければならないというものであってもよい。
本発明に記載のフルベストラント又はその誘導体は、上記の一種類又はそれらの混合物であってもよく、処方にはフルベストラント(即ち、RおよびRが同時に−OHであってもよく)を好ましい。
本発明に記載の助溶媒は主に乳酸エステル系物質であり、その基本の構造は以下の通り。
Figure 2015511606
は異なる炭素鎖長を有するアルキル基(例えば、−CH、−C、−C等)であってもよく、二重結合、三重結合、ベンゼン環、水酸基やカルボニル基を含む置換基であってもよい。
本発明における助溶媒は上記の1種類、2種類又は2種類以上の混合物であってもよく、検討において、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物が好ましく、乳酸エチルが最も好ましい。
本発明に記載の鎮痛剤は、ベンジルアルコール、トリクロロ−t−ブタノール、リドカイン(遊離塩基)、プロカイン(遊離塩基)、テトラカイン(遊離塩基)、ロピバカイン(遊離塩基)、メピバカイン(遊離塩基)、アルチカイン(遊離塩基)、ブピバカイン(遊離塩基)、プロポフォール、プロポフォール誘導体、トラマドール、ラッパコニチン、L−テトラヒドロパルマチン、ペンタゾシン、ブトルファノール、フェンタニルおよびその誘導体から選ばれた1種類、2種類又は2種類以上の混合物であり、ベンジルアルコール、トリクロロ−t−ブタノール、リドカイン(遊離塩基)、プロカイン(遊離塩基)、テトラカイン(遊離塩基)、ロピバカイン(遊離塩基)、メピバカイン(遊離塩基)、アルチカイン(遊離塩基)およびブピバカイン(遊離塩基)から選ばれた1種類、2種類又は2種類以上の混合物が好ましく、ベンジルアルコール、トリクロロ−t−ブタノールおよびロピバカイン(遊離塩基)から選ばれた1種類、2種類又は2種類以上の混合物が最も好ましい。
本発明に記載の分散剤は、
1)ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油(35、40)、硬化ヒマシ油及びスルホン化ヒマシ油中の1種類、2種類又は複数種以上を任意の比率で混合した混合物;
2)ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油(35、40)、硬化ヒマシ油及びスルホン化ヒマシ油中の1種類、2種類又は複数種の混合物と他の油脂(エステル)系(精製された注射用)の1種類、2種類又は複数種以上を任意の比で混合した混合物(他の油脂(エステル)系は大豆油、コーン油、オリーブ油、菜種油、ヒマワリ油、パーム油、ゴマ油、シーバックソーン油、魚油、アザラシ油、オットセイ油、サメ油、ガジュツ油、ヨクイニン油、ニンニク油、サフラワー油、コショウ油、センキュウ油、クソニンジン油、ウィンターグリーン油、月見草油、アンジェリカ油、ジンジャー油、ネペタ油、レンギョウ油、ユーカリ油、エゴマ油、オレンジ果皮油、バイテックス油、バラ油、薄荷油、ワームウッド油、ウイキョウ油、パイン油、チョウジ油、スターアニス油、タイム油、シナモン油、ヨモギ葉油、シソ実油、ウコン油、メラレウカ油、ラベンダー油、コスタス油、パチョリ油、バーベナ油、ヨモギ油、クラリーセージ油、ソウジュツ油、マートル油、レモン油、ダイダイ油、バジル油、赤エゴマ葉油、パインザクロ油、ヤシ油、カルダモン油、オリーブ油、シトロネラ油、ゼラニウム油、ナギナタコウジュ油、スペアミント油、セダー油、パチョリ油、エゴノキ油、クロフサスグリ油、五味子油、セキショウ油、センキュウ油、キハダ果実油、ラベンダー油、ローズマリー油、ベルガモット油、ビャクダン油、ニンジン種子油、シダーリーフ油、セロリシード油、オレガノ油、シトロネラル油、コリアンダー油、ネロリ油、ナツメグ油、オニオン油、ビャクダン油、マリーゴールド油、タイム油、イランイラン油、グリセリルトリアセタート、グリセリルモノアセテート、安息香酸ベンジル、ミリスチン酸イソプロピル、クエン酸トリブチル、コハク酸エチル、コハク酸ジメチル、アルキル(C12−C15)安息香酸エステル、ヘプタン酸エチル、セバシン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ペンタエリスオルトフタレート、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、安息香酸エチル、フェニル酢酸ベンジル、エチルカプリレート、没食子酸ブタンジイル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、ミリスチン酸メチル、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソペンチルパルミテート、吉草酸エチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソペンチル、プロピオン酸ベンジル、メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチル−2−ピロリドン、ゲラニルホルメート、プロピレンカーボネート、プロピレンカーボネート、マロン酸ジエチル、カプロン酸アリル、カプロン酸エチル、ゲラニルブチレート、酪酸ベンジル、酪酸イソペンチル、酪酸ブチル、酪酸エチル、酢酸シンナミル、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、酢酸ブチル、酢酸エチル、オレイン酸およびオレイン酸エステル系である)。
好ましくは、本発明の分散剤が、
1)ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油(35、40)、硬化ヒマシ油、スルホン化ヒマシ油中の1種類、2種類又は複数種以上を任意の比で混合した混合物;
2)ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油(35、40)、硬化ヒマシ油及びスルホン化ヒマシ油中の1種類、2種類又は複数種以上の混合物と他の油脂(エステル)系(精製された注射用)中の1種類、2種類又は複数種以上を任意の比で混合した混合物(他の油脂系は大豆油、コーン油、オリーブ油、菜種油、ヒマワリ油、ゴマ油を含む)。
好ましくは、本発明の製剤処方の組成が、
Figure 2015511606
さらに好ましくは、本発明の製剤処方の組成が、
Figure 2015511606
具体的には、本発明の製剤処方の組成が、
Figure 2015511606
Figure 2015511606
Figure 2015511606
本発明は、さらに本発明製剤の製造方法を提供し、当該方法は下記の工程を含む。
方法1:
A)製剤の調製:精密に秤量した一定量のフルベストラント又はその誘導体中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物を特定体積の乳酸エステル系化合物に溶解させて、薬物が完全に溶解されるまで超音波又はボルテックスして、薬液1とする。酸化防止剤(必要に応じて)、鎮痛剤を一定量の分散剤(植物油又は人工合成油脂(エステル)中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物)に加える。完全に溶解されるまで超音波又はボルテックスした後、薬液1に加えて、分散剤で最後に容量1mlになるまで定容し、超音波又はボルテックスで均一に混合して、目的な薬液を作成した;
B)無菌分注:作成された薬液を無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌した後、ペニシリンボトルに分注し、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント又はその誘導体の油性製剤が得られた。
方法2:
A)無菌製剤の調製:精密に秤量した一定量のフルベストラント又はその誘導体中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物、酸化防止剤(必要に応じて)、鎮痛剤を特定体積の乳酸エステル系化合物に溶解させて、薬物が完全に溶解されるまで超音波又はボルテックスして、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌した。分散剤(植物油又は人工合成油脂(エステル)中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物)を180℃で乾熱滅菌し又は0.22μmの有機膜/ナイロン膜を濾過させて殺菌した後、無菌薬物含有乳酸エステル系溶液と分散剤を均一に混合して、無菌製剤が得られた;
B)製剤の分注:作成された無菌薬液をペニシリンボトルに分注させ、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント又はその誘導体の油性製剤が得られた。
方法3:
A)製剤の調製:精密に秤量した一定量のフルベストラント又はその誘導体、酸化防止剤(必要に応じて)、鎮痛剤を特定体積の乳酸エステル系化合物に溶解させて、薬物が完全に溶解されるまで超音波又はボルテックスして、植物油(植物油又は人工合成油脂(エステル)中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物)を1mlになるまで加える。超音波又はボルテックスで30分間混和させた;
B)無菌分注:作成された薬液を無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、ペニシリンボトルに分注し、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント又はその誘導体の油性製剤が得られた。
好ましくは、本発明の製造方法は下記の工程を含む。
A)製剤の調製:精密に秤量した一定量のフルベストラント又はその誘導体、酸化防止剤(必要に応じて)、鎮痛剤を特定体積の乳酸エステル系化合物に溶解させて、薬物が完全に溶解されるまで超音波又はボルテックスして、植物油(植物油又は人工合成油脂(エステル)中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物)を1mlになるまで加える。超音波又はボルテックスで30分間混和させる;
B)無菌分注:作成された薬液を無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、ペニシリンボトルに分注し、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント又はその誘導体の油性製剤が得られる。
製造方法に記載の必要に応じて加える酸化防止剤は、ビタミンAエステル系化合物、ビタミンEエステル系化合物、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物であってもよい。
本発明に記載の製剤は注射用薬物製剤である。
本発明に記載の製剤は乳癌治療ための薬物の調製に適用される。
本発明のフルベストラント油性製剤は下記の特徴を具備する。
1)本発明は、乳酸エステル系物質を助溶媒として抗乳癌薬物であるフルベストラントの筋肉注射剤の調製に用いることを初めて提案するとともに、このような製剤のラット薬物動態の検討を行なった。
2)本発明は、ヒマシ油およびヒマシ油の関連誘導体(主にポリオキシエチレンヒマシ油(35、40)、硬化ヒマシ油、スルホン化ヒマシ油を含む)を分散剤として他の油脂(エステル)、例えば、大豆油、コーン油、オリーブ油、菜種油、ヒマワリ油、パーム油、シーバックソーン油、魚油、アザラシ油、オットセイ油、ゴマ油、サメ油、ガジュツ油、ヨクイニン油、ニンニク油、サフラワー油、コショウ油、センキュウ油、クソニンジン油、ウィンターグリーン油、月見草油、アンジェリカ油、ジンジャー油、ネペタ油、レンギョウ油、ユーカリ油、エゴマ油、オレンジ果皮油、バイテックス油、バラ油、薄荷油、ワームウッド油、ウイキョウ油、パイン油、チョウジ油、スターアニス油、タイム油、シナモン油、ヨモギ葉油、シソ実油、ウコン油、メラレウカ油、ラベンダー油、コスタス油、パチョリ油、バーベナ油、ヨモギ油、クラリーセージ油、ソウジュツ油、マートル油、レモン油、ダイダイ油、バジル油、赤エゴマ葉油、パインザクロ油、ヤシ油、カルダモン油、オリーブ油、シトロネラ油、ゼラニウム油、ナギナタコウジュ油、スペアミント油、セダー油、パチョリ油、エゴノキ油、クロフサスグリ油、五味子油、セキショウ油、センキュウ油、キハダ果実油、ラベンダー油、ローズマリー油、ベルガモット油、ビャクダン油、ニンジン種子油、シダーリーフ油、セロリシード油、オレガノ油、シトロネラル油、コリアンダー油、ネロリ油、ナツメグ油、オニオン油、ビャクダン油、マリーゴールド油、タイム油、イランイラン油、グリセリルトリアセタート、グリセリルモノアセテート、安息香酸ベンジル、ミリスチン酸イソプロピル、クエン酸トリブチル、コハク酸エチル、コハク酸ジメチル、アルキル(C12−C15)安息香酸エステル、ヘプタン酸エチル、セバシン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ペンタエリスオルトフタレート、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、安息香酸エチル、フェニル酢酸ベンジル、エチルカプリレート、没食子酸ブタンジイル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、ミリスチン酸メチル、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソペンチルパルミテート、吉草酸エチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソペンチル、プロピオン酸ベンジル、メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチル−2−ピロリドン、ゲラニルホルメート、プロピレンカーボネート、プロピレンカーボネート、マロン酸ジエチル、カプロン酸アリル、カプロン酸エチル、ゲラニルブチレート、酪酸ベンジル、酪酸イソペンチル、酪酸ブチル、酪酸エチル、酢酸シンナミル、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、酢酸ブチル、酢酸エチル、オレイン酸およびオレイン酸エステル系誘導体を含むものと使用することを初めて提案した。これにより、大豆油などの他の油脂(エステル)が単独で分散剤としてフルベストラント油性製剤に用いられにくいという難点を解決した。
3)本発明は、体外助溶媒選別実験、体外溶媒混和性試験、体外薬物溶解安定性(4℃)選別実験、動物の局部における注射投与による刺激性実験、粘度考察実験、動物体内動態実験を経て、総合分析により処方を選別した。
4)本発明は乳酸エステル系、特に乳酸エチルを溶媒としてフルベストラント油性製剤の調製に用いられ、乳酸エチルは製薬業界に極めて開発価値および応用前景を具備する「グリーン溶媒」と称するものであり、その分解生成物が既に体内に存在し、又は代謝されやいものであり、薬物製剤における乳酸エチルの含有量が20%〜50%である場合、動物実験薬物動態検討により、その製品製剤が速い放出速度、長い放出持続時間を具備する特徴を示した。そのうえ、乳酸エチルは、体内の分解が遅く、エタノールと比べて刺激性が低くなり、臨床患者の適性を向上するために有利である。
5)本発明は、トリクロロ−t−ブタノール、リドカイン(遊離塩基)、プロカイン(遊離塩基)、テトラカイン(遊離塩基)、ロピバカイン(遊離塩基)、メピバカイン(遊離塩基)、アルチカイン(遊離塩基)、ブピバカイン(遊離塩基)、プロポフォール、プロポフォール誘導体、トラマドール、ラッパコニチン又はその誘導体、L−テトラヒドロパルマチン、ペンタゾシン、ブトルファノール、フェンタニルおよびその誘導体を鎮痛剤としてフルベストラント油性製剤に応用させることを初めて提案した。
6)本発明のフルベストラント油性製剤は、分散剤(ヒマシ油又はヒマシ油誘導体中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物)が50%以上である場合、単位体積当たりの薬物含有量が100mg/mlに達し、体重による投与の際に、薬物放出時間を短縮せずに、明らかに投与体積を低減させることが可能であり、臨床患者の適性が明らかに向上した。
7)本発明の各々の異なるフルベストラント製剤は、当業者が薬学的な通常方法および一般的な器具で調製でき、製剤プロセスが簡単で作業しやすい。
血中薬物濃度の経時変化を示すグラフである。 血中薬物濃度の経時変化を示すグラフである。
下記の実験例および実施例に基づいて本発明をさらに説明するが、これに限定されるものではない。
実験例1 フルベストラントの一部溶媒における溶解性に関する試験
実験器具や薬剤
ボルテックスミキサー、超音波洗浄機、マグネチックスターラー、高速液体クロマトグラフィー、異なる仕様の手動ピペットおよび組み合わせの吸着ノズルや吸着ノズルボックス、7mlのペニシリンボトルおよび組み合わせの共栓やアルミキャップ、液体窒素ボトルおよび対応する殺菌装置、蒸気殺菌プレッシャークッカー。
フルベストラント原料薬は、西安力邦製薬社製薬二工場製、ロット番号:080701;大豆油は、西安力邦製薬社製薬一工場製;コーン油は、華北製薬康欣社製、ロット番号:081002;乳酸エチルは、国薬集団化学試剤社製、ロット番号:T20071109;乳酸ブチルは、国薬集団化学試剤社製;安息香酸ベンジルは、上海三愛思試剤社製、ロット番号:20030109;オレイン酸エチルは、上海飛祥化工場製;グリセリルトリアセタートは、国薬集団化学試剤社製、ロット番号:F20100202;ヒマシ油は、成都科龍化工試剤場製、ロット番号:20061228;ゴマ油は、西安香正食品工業社製、ロット番号:20110701である。
7mlのペニシリンボトルを5つ取って、それぞれに適量のフルベストラント原料薬を精密に秤量し、それぞれに乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸ベンジル、酢酸エチル、酢酸イソペンチルを0.2〜0.5ml添加し、薬物の溶解状況を観察し、完全に溶解されると、飽和状態までに薬物を引き続き添加して、窒素ガスを導入し、溶解―沈殿が平衡に達するように1〜2日遮光密閉放置し、無水エタノールを希釈剤として試験サンプルを調製し、高速液体クロマトグラフィーで試験サンプルにおける含有量を測定し、フルベストラント原料薬の異なる溶媒における溶解度を算出し、結果を表1に示す。
Figure 2015511606
実験結果により、フルベストラントの、乳酸エチル、乳酸ブチル、酢酸エチルにおける溶解度はいずれも100mg/mlを超え、中でも、乳酸エチルの溶解性は最も良く、乳酸ブチルは次に良く、酢酸エチルはさらに次に良いことを示し、そのうえ、乳酸エチルは乳酸ブチル、酢酸エチルより刺激性が弱いので、本発明において主に乳酸エチルをフルベストラントの助溶媒として検討を行なう。
実験例2 体外で処方の混和性に関する試験
乳酸エチルをそれぞれにオレイン酸エチル、グリセリルトリアセタート、安息香酸ベンジル、ヒマシ油、ゴマ油、大豆油、コーン油、オリーブ油と混和させて、相互混和の状況を観察し、具体的には、1)7mlのペニシリンボトルを8つ取って、それぞれに乳酸エチルを0.50ml入れて、さらにそれぞれにオレイン酸エチル、グリセリルトリアセタート、安息香酸ベンジル、ヒマシ油、ゴマ油、大豆油、コーン油、オリーブ油を0.50ml加えて混合させ、5分間ボルテックスし均一に混合させ、10分間放置して、異なる溶媒との相互混和状況を観察し記録し;2)7mlのペニシリンボトルを7つ取って、別々にゴマ油、大豆油、コーン油、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリセリルトリアセタート、安息香酸ベンジルをそれぞれ0.30ml入れて、さらにそれぞれにヒマシ油0.30ml、乳酸エチル0.30mlを順に加えて混合させ、5分間ボルテックスし均一に混合させ、10分間放置して、異なる溶媒の互いに混和状況を観察し記録する。
Figure 2015511606
Figure 2015511606
実験結果により、オレイン酸エチル、安息香酸エチル、グリセリルトリアセタート、ヒマシ油はいずれも乳酸エチルと混和することができ、ヒマシ油と、オレイン酸エチル、安息香酸エチル、グリセリルトリアセタート、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、大豆油中の一つとの混合物は乳酸エチルと混和することができると示した。
実験例3 薬物製剤の体外安定性に関する実験(4℃)
実験例2を基にして、フルベストラント(4℃)溶解安定性の測定を行い、具体的には、特定量のフルベストラント原料薬を精密に秤量し、窒素ガスの保護下で実験例2における好ましい溶媒に従い、まず助溶媒を入れて溶解させた後、鎮痛剤、分散剤を順に加えて、窒素ガスを充填して封止し、調製されたから2時間後常温で製剤の清澄度を観察し、沈殿なしの製剤を選んで4〜6℃で1〜2日保存して、製剤の清澄度を引き続き観察し、沈殿なしの製剤を選び、具体的な処方は下記とおりである。
Figure 2015511606
Figure 2015511606
Figure 2015511606
実験例4 粘度考察実験
実験例2、3を参照して好適な処方を選別して、体外粘度考察実験を行い、具体的には、本発明のフルベストラント油性製剤(下記の表における具体的な処方に従って調製したもの)および市販のフルベストラント製剤(マニュアル処方に従って調整したもの)を各々10ml秤量し、NDJ−1回転式粘度計で製剤の粘性を測定し、各サンプルを共に6回測定し、その平均値を算出して統計し、それと共に5mlのシリンジ(0.7mmの針を含む)で針適性測定を行い、実験温度が25℃であり、具体的な結果を下記の表に示す。
Figure 2015511606
Figure 2015511606
実験結果により、本発明の処方7、8、11、12は、対照製剤と比べて、体外粘度値が明らかに低減し、これは、主に分散剤の含有量が低いからであり、他の各発明処方の粘度値は対照製剤に近く、5mlのシリンジ(0.7mmの針を含む)で針適性を測定したところ、効果が良い。
実験例5 動物筋肉注射局部の刺激性に関する検討
実験例3、4の試験結果を参照して、本発明における濃度の異なるフルベストラント油性製剤の代表的な処方(具体的には表7を参照)を選択して動物筋肉注射局部の刺激性に関する検討を行い、雌性ニュージーランド白いウサギ(或は日本白色ウサギ)78匹を選択し、体重が2.0kg〜2.5kgであり、実験環境下で2〜3日適応飼育した後、全ての動物の左右後肢がいずれも剃られて、脱毛剤で脱毛処理された後、翌日体重によってランダムに13グループに分け、グループ毎に6匹であり、グループ化に応じて、各グループの動物の左側後肢大腿二頭筋部に生理食塩水を1.2ml注射し、右側後肢大腿二頭筋部に本発明の製剤を1.2ml注射し、投与された1時間後動物の反応および投与部位状況を観察記録し、24時間後動物の反応および投与部位状況を観察記録し、48時間後動物の反応および投与部位の状況を観察記録し、その後動物を殺して、注射部位における大腿二頭筋を解剖し、縦向に切って、注射局部の刺激応答を肉眼で観察し、病理組織学的な検査を行い、肉眼で観察した結果について表8に従って評価した。
Figure 2015511606
Figure 2015511606
Figure 2015511606
実験結果により、処方の異なるフルベストラント油性製剤の動物局部筋肉注射について、処方6、12の刺激性評価値が明らかに対照処方より高く、処方5、11の刺激性評価結果が対照処方と近く、他の各処方の刺激性評価値がいずれも対照処方より低いと示され、実験結果によれば、グリセリルトリアセタート、オレイン酸エチル、安息香酸ベンジル、大豆油、ヒマシ油、ゴマ油、コーン油等の筋肉注射刺激性が弱く、乳酸エチルが筋肉注射された後に一定的な刺激作用を有し線量効果関係を示し、乳酸エチルの含有量が50%未満の場合、刺激性が弱く、乳酸エチルの含有量が50%以上である場合、局部筋肉注射刺激性が明らかに増加したことが明らかになった。
実験例9 動物体内において薬物動態に関する実験1
SDラット(雌性、70匹、体重200〜220g)を2〜3日適応飼育した後、ランダムに7グループに分け、グループ毎に10匹であり、具体的な名称および処方を以下に示し、グループ化の設計により、各グループの各ラットの右後肢の腓腹筋外側深部に、対応する処方溶液を0.2ml(各グループのラットの体重が全て200gとして算出し投与し)注射し、薬液の外流を防止するように注射された後投与部位を1〜2分間軽く押す。投与後に、投与時間を記録し、それぞれに投与前および投与後2時間、6時間、1日、3日、7日、14日、21日、28日、31日後の、ヘパリン処理した試験管で眼窩から0.3ml静脈採血し、3500rpmで10分間遠心分離して、血清を0.1ml定量して、LS−MS−MSで血液サンプルにおけるフルベストラントの濃度を測定し、具体的な数値は以下とおりであり、血中薬物濃度の経時グラフを図1に示す。
Figure 2015511606
Figure 2015511606
実験結果により、フルベストラント油性製剤は、各処方投与された後にいずれも優れた徐放作用を示し、筋肉注射投与された31日後の時点で、測定した血中薬物濃度が相変わらず有効な血中薬物濃度以上である。本発明における処方1、2は対照製剤と比較し、薬物動態グラフの特徴が比較的に近く、本発明における処方3は対照製剤と比較し、各時点での血中薬物濃度値がいずれもある程度の向上を示し、投与された31日後に血中薬物濃度値が対照製剤の2〜3倍であり、良い徐放作用を示した。
実験例10 動物体内において薬物動態に関する実験2
SDラット(雌性、30匹、体重200〜220g)を2〜3日適応飼育した後、ランダムに3グループに分け、グループ毎に10匹であり、具体的な名称および処方を表13に示し、グループ化の設計により、各グループの各ラットの投与量が50mg/kgであり、ラットの実際体重によって投与体積を算出し、投与方式は、ラット右後肢の腓腹筋外側深部にゆっくり注射し、薬液の外流を防止するように注射された後投与部位を1〜2分間軽く押す。投与後に、投与時間を記録し、それぞれに投与前および投与後2時間、6時間、1日、3日、7日、14日、21日、28日、31日後の、ヘパリン処理した試験管に眼窩から0.3ml静脈採血し、3500rpmで10分間遠心分離し、血清0.1mlを定量して、LS−MS−MSで血液サンプルにおけるフルベストラントの濃度を測定し、具体的な数値は以下とおりであり、血中薬物濃度の経時グラフを図2に示す。
Figure 2015511606
Figure 2015511606
実験結果により、処方1、2は投与されたから31時間においていずれも優れた徐放作用を示し、処方2は対照製剤と比較し、筋肉注射投与された12時間後の血中薬物濃度が明らかに向上し、明らかな差異(P<0.01)を示し、ピークに達す時点が投与されたから24時間後左右にあり、対照製剤(ピークに達す時点が72時間)と比べて約48時間繰り上げた。投与された31日後、処方2における血中薬物濃度が11.40ng/mlであり、対照製剤と比べて明らかに向上し、明らかな差異(P<0.05)を示した。処方1における血中薬物濃度に関するグラフ特徴は対照製剤と類似した。
実施例1
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬10mg、トリクロロ−t−ブタノール3mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)3mgを0.05mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、グリセリルトリアセタート0.35mlを加え、ボルテックスで均一に混合させて、さらに1mlになるまでヒマシ油を加えた。30分間超音波又はボルテックスし混和させて、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例2
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬170mg、ベンジルアルコール50μl、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.80mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまでヒマシ油を加えた。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例3
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬25mg、トリクロロ−t−ブタノール3mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.15mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、オレイン酸エチル0.25mlを加え、ボルテックスで均一に混合させて、さらに1mlになるまでヒマシ油を加えた。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例4
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬60mg、ベンジルアルコール50μl、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.30mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまでヒマシ油を加えた。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例5
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬100mg、ベンジルアルコール50μl、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.50mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまでヒマシ油を加えた。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例6
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬50mg、ベンジルアルコール50μl、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.25mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまでヒマシ油を加えた。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例7
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬50mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.35mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例8
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬50mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.35mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例9
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬50mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.35mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例10
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬70mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.50mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例11
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬70mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.50mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例12
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬70mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.50mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例13
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬110mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.80mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例14
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬110mg、ベンジルアルコール50μl、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.80mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例15
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬110mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.80mlの乳酸エチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例16
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬50mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、グリセリルトリアセタート0.10ml、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.30mlの乳酸ブチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例17
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬75mg、ベンジルアルコール50μl、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.40mlの乳酸ブチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。
実施例18
処方:
Figure 2015511606
フルベストラント原料薬45mg、トリクロロ−t−ブタノール5mg、ビタミンEアセテート(必要に応じて)5mgを0.40mlの乳酸ブチル溶媒に溶解させ、超音波又はボルテックスで30分間溶解促進し、薬物が完全に溶解された後、1mlになるまで混合油を加える。超音波又はボルテックスで10分間混和して、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント油性製剤が得られた。

Claims (16)

  1. 1ミリリットル当たり、
    (a)フルベストラント又はその誘導体10〜170mg、
    (b)乳酸エステル系化合物0.05〜0.80ml、
    (c)鎮痛剤3〜5mg/30〜50μl、
    (d)分散剤1mlになるまで、
    を含むフルベストラント又はその誘導体の油性製剤であって、
    上記のフルベストラント又はその誘導体は下記の構造があり、
    Figure 2015511606
    ただし、
    1)RおよびRは同時に−OHであり、
    2)RおよびRは、一方が−H、−O−CO−R、−CO−R又は−O−Rであり、他方が−OHでなければならなく、
    フルベストラント又はその誘導体中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物を使用してもよいことを特徴とするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤。
  2. 1ミリリットル当たり、
    (a)フルベストラント又はその誘導体25〜100mg、
    (b)乳酸エステル系化合物0.15〜0.50ml、
    (c)鎮痛剤3〜5mg/30〜50μl、
    (d)分散剤1mlになるまで、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤。
  3. 上記の乳酸エステル系化合物が下記の構造があり、
    Figure 2015511606
    ただし、Rは異なる炭素鎖長を有するアルキル基、或は二重結合、三重結合、ベンゼン環、水酸基やカルボニル基を含む置換基であり、
    乳酸エステル系化合物中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物を用いることを特徴とする請求項1に記載の油性製剤。
  4. 上記の鎮痛剤は、ベンジルアルコール、トリクロロ−t−ブタノール、リドカイン(遊離塩基)、プロカイン(遊離塩基)、テトラカイン(遊離塩基)、ロピバカイン(遊離塩基)、メピバカイン(遊離塩基)、アルチカイン(遊離塩基)、ブピバカイン(遊離塩基)、プロポフォール、プロポフォール誘導体、トラマドール、ラッパコニチン、L−テトラヒドロパルマチン、ペンタゾシン、ブトルファノール、フェンタニルおよびその誘導体から選ばれた1種類、2種類又は2種類以上の混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の製剤。
  5. 上記の分散剤は、
    1)ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油(35、40)、硬化ヒマシ油及びスルホン化ヒマシ油中の1種類、2種類又は2種類以上を任意の比率で混合した混合物;
    2)ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油(35、40)、硬化ヒマシ油及びスルホン化ヒマシ油中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物と他の油脂(エステル)系(精製された注射用のもの)中の1種類、2種類又は2種類以上を任意の比で混合した混合物(ここで、他の油脂(エステル)系は大豆油、コーン油、オリーブ油、菜種油、ヒマワリ油、ゴマ油、パーム油、シーバックソーン油、魚油、アザラシ油、オットセイ油、サメ油、ガジュツ油、ヨクイニン油、ニンニク油、サフラワー油、コショウ油、センキュウ油、クソニンジン油、ウィンターグリーン油、月見草油、アンジェリカ油、ジンジャー油、ネペタ油、レンギョウ油、ユーカリ油、エゴマ油、オレンジ果皮油、バイテックス油、バラ油、薄荷油、ワームウッド油、ウイキョウ油、パイン油、チョウジ油、スターアニス油、タイム油、シナモン油、ヨモギ葉油、シソ実油、ウコン油、メラレウカ油、ラベンダー油、コスタス油、パチョリ油、バーベナ油、ヨモギ油、クラリーセージ油、ソウジュツ油、マートル油、レモン油、ダイダイ油、バジル油、赤エゴマ葉油、パインザクロ油、ヤシ油、カルダモン油、オリーブ油、シトロネラ油、ゼラニウム油、ナギナタコウジュ油、スペアミント油、セダー油、パチョリ油、エゴノキ油、クロフサスグリ油、五味子油、セキショウ油、センキュウ油、キハダ果実油、ラベンダー油、ローズマリー油、ベルガモット油、ビャクダン油、ニンジン種子油、シダーリーフ油、セロリシード油、オレガノ油、シトロネラル油、コリアンダー油、ネロリ油、ナツメグ油、オニオン油、ビャクダン油、マリーゴールド油、タイム油、イランイラン油、グリセリルトリアセタート、グリセリルモノアセテート、安息香酸ベンジル、ミリスチン酸イソプロピル、クエン酸トリブチル、コハク酸エチル、コハク酸ジメチル、アルキル(C12−C15)安息香酸エステル、ヘプタン酸エチル、セバシン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ペンタエリスオルトフタレート、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、安息香酸エチル、フェニル酢酸ベンジル、エチルカプリレート、没食子酸ブタンジイル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、ミリスチン酸メチル、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソペンチルパルミテート、吉草酸エチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソペンチル、プロピオン酸ベンジル、メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチル−2−ピロリドン、ゲラニルホルメート、プロピレンカーボネート、プロピレンカーボネート、マロン酸ジエチル、カプロン酸アリル、カプロン酸エチル、ゲラニルブチレート、酪酸ベンジル、酪酸イソペンチル、酪酸ブチル、酪酸エチル、酢酸シンナミル、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、酢酸ブチル、酢酸エチル、乳酸グリセリル系、オレイン酸およびオレイン酸エステル系である)
    から選ばれたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の製剤。
  6. 処方の組成が下記のとおりであり、
    Figure 2015511606
    上記表中、上記の混合油とは、ヒマシ油と、大豆油、ゴマ油、コーン油、オリーブ油、落花生油中の1種類、2種類又は2種類以上との混合物を指す
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の製剤。
  7. 1ミリリットル当たり、
    (a)フルベストラント10mg、
    (b)乳酸エチル0.05ml、
    (c)トリクロロ−t−ブタノール3mg、
    (d)グリセリルトリアセタート0.35ml、
    (e)ヒマシ油1mlになるまで、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤。
  8. 1ミリリットル当たり、
    (a)フルベストラント170mg、
    (b)乳酸エチル0.80ml、
    (c)ベンジルアルコール50μl、
    (d)ヒマシ油1mlになるまで、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤。
  9. 1ミリリットル当たり、
    (a)フルベストラント25mg、
    (b)乳酸エチル0.15ml、
    (c)トリクロロ−t−ブタノール3mg、
    (d)オレイン酸エチル0.25ml、
    (e)ヒマシ油1mlになるまで、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤。
  10. 1ミリリットル当たり、
    (a)フルベストラント100mg、
    (b)乳酸エチル0.50ml、
    (c)ベンジルアルコール50μl、
    (d)ヒマシ油1mlになるまで、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤。
  11. 1ミリリットル当たり、
    (a)フルベストラント60mg、
    (b)乳酸エチル0.30ml、
    (c)ベンジルアルコール50μl、
    (d)ヒマシ油1mlになるまで、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤。
  12. 1ミリリットル当たり、
    (a)フルベストラント50mg、
    (b)乳酸エチル0.25ml、
    (c)ベンジルアルコール50μl、
    (d)ヒマシ油1mlになるまで、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤。
  13. 1ミリリットル当たり、
    (a)フルベストラント50mg、
    (b)乳酸エチル0.35ml、
    (c)トリクロロ−t−ブタノール5mg、
    (d)混合油1mlになるまで、
    を含み、
    上記の混合油が、体積比が1:1であるヒマシ油と大豆油との混合物であることを特徴とする請求項1に記載の油性製剤。
  14. A)製剤の調製:精密に秤量した一定量のフルベストラント又はその誘導体中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物を特定体積の乳酸エステル系化合物に溶解させて、薬物が完全に溶解されるまで超音波又はボルテックスして、薬液1とし、酸化防止剤(必要に応じて)、鎮痛剤を一定量の分散剤(植物油又は人工合成油脂(エステル)中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物)に加え、完全に溶解されるまで超音波又はボルテックスした後、薬液1に加えて、分散剤で最後に容量1mlになるまで定容し、超音波又はボルテックスで均一に混合して、必要な薬液を作成すること;
    B)無菌分注:作成された薬液を無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌した後、ペニシリンボトルに分注し、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント又はその誘導体の油性製剤が得られること、
    という工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤の製造方法。
  15. A)無菌製剤の調製:精密に秤量した一定量のフルベストラント又はその誘導体中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物、酸化防止剤(必要に応じて)、鎮痛剤を特定体積の乳酸エステル系化合物に溶解させて、薬物が完全に溶解されるまで超音波又はボルテックスして、無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌し;分散剤(植物油又は人工合成油脂(エステル)中の1種類、2種類又は2種類以上の混合物)を180℃で乾熱滅菌し又は0.22μmの有機膜/ナイロン膜を濾過させて殺菌した後、無菌薬物含有乳酸エステル系溶液と分散剤を均一に混合して、無菌製剤が得られること;
    B)製剤の分注:作成された無菌薬液をペニシリンボトルに分注させ、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント又はその誘導体の油性製剤が得られること、
    という工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤の製造方法。
  16. A)製剤の調製:精密に秤量した一定量のフルベストラント又はその誘導体、酸化防止剤(必要に応じて)、鎮痛剤を特定体積の乳酸エステル系化合物に溶解させて、薬物が完全に溶解されるまで超音波又はボルテックスして、植物油(植物油又は人工合成油脂(エステル)中の1種、2種又は複種の混合物)を1mlになるまで加え、超音波又はボルテックスで30分間混和させること;
    B)無菌分注:作成された薬液を無菌の条件下で0.45μmの有機膜/ナイロン膜を通過させて不純物を除去し、0.22μmの有機膜/ナイロン膜で殺菌して、ペニシリンボトルに分注し、殺菌された窒素ガスを導入し、密栓しカバー付けて、フルベストラント又はその誘導体の油性製剤が得られること、
    という工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の油性製剤の製造方法。
JP2015502058A 2012-03-31 2012-11-15 乳酸エステルをベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤およびその製造方法 Active JP6052929B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201210093205.X 2012-03-31
CN201210093205.XA CN102600073B (zh) 2012-03-31 2012-03-31 以乳酸酯为基础的氟维司群或其衍生物油性制剂及其制备方法
PCT/CN2012/084685 WO2013143299A1 (zh) 2012-03-31 2012-11-15 以乳酸酯为基础的氟维司群或其衍生物油性制剂及其制备方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015511606A true JP2015511606A (ja) 2015-04-20
JP6052929B2 JP6052929B2 (ja) 2016-12-27

Family

ID=46518104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015502058A Active JP6052929B2 (ja) 2012-03-31 2012-11-15 乳酸エステルをベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤およびその製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10568890B2 (ja)
EP (1) EP2832349B1 (ja)
JP (1) JP6052929B2 (ja)
CN (1) CN102600073B (ja)
CA (1) CA2872001C (ja)
WO (1) WO2013143299A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017130576A1 (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 富士フイルム株式会社 医薬組成物
WO2017208847A1 (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 富士フイルム株式会社 医薬組成物
JP2021525278A (ja) * 2018-05-24 2021-09-24 カシーヴ バイオサイエンシズ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー フルベストラントのプロドラッグ

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102600073B (zh) 2012-03-31 2014-01-01 莱普德制药有限公司 以乳酸酯为基础的氟维司群或其衍生物油性制剂及其制备方法
EP2987799B1 (en) * 2013-04-18 2020-04-08 Xi'an Libang Pharmaceutical Technology Co.,ltd. Ester derivative of 7-alpha-[9-(4,4,5,5,5-pentafluoropentylsulphinyl)nonyl]oestra-1,3,5(10)-triene-3,17beta-diol having antitumour activity and preparation method thereof
US9271990B2 (en) 2014-02-14 2016-03-01 Fresenius Kabi Usa, Llc Fulvestrant formulations
CN105218924A (zh) * 2015-10-16 2016-01-06 无锡市方成彩印包装有限公司 一种抑菌型塑料袋及其生产方法
CN108159055A (zh) * 2018-01-04 2018-06-15 西安力邦医药科技有限责任公司 治疗乳腺癌的长效递药系统、其制备方法及应用
CN110585124A (zh) * 2019-09-26 2019-12-20 西安力邦医药科技有限责任公司 一种含有雌三醇或其衍生物的油性注射剂

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003519659A (ja) * 2000-01-10 2003-06-24 アストラゼネカ アクチボラグ フルベストラント製剤
JP2004534093A (ja) * 2001-07-07 2004-11-11 アストラゼネカ アクチボラグ フルベストラントの筋肉内投与用の医薬製剤
JP2009509942A (ja) * 2005-09-26 2009-03-12 ホスピラ・オーストラリア・ピーティーワイ・リミテッド フルベストラント製剤

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1225979A (ja) 1967-03-23 1971-03-24
DE2949849A1 (de) 1979-12-12 1981-06-19 A. Nattermann & Cie GmbH, 5000 Köln Phosphatidylcholin-loesungen
GB8813353D0 (en) * 1988-06-06 1988-07-13 Ici Plc Therapeutic product
US5389681A (en) 1992-10-22 1995-02-14 Ciba-Geigy Corporation Parenteral solutions for diclofenac salts
US8048919B2 (en) 2004-06-28 2011-11-01 Archer Daniels Midland Company Use of ethyl lactate as an excipient for pharmaceutical compositions
CA2628747C (en) * 2005-11-22 2014-01-21 Incyte Corporation Combinations of hormone therapy agents and metalloprotease inhibitors for the treatment of cancer
US20090181068A1 (en) * 2008-01-14 2009-07-16 Dunn Richard L Low Viscosity Liquid Polymeric Delivery System
KR20100121505A (ko) * 2008-03-07 2010-11-17 싸이도우스 엘엘씨. 플배스트랜 제제
CN101347406A (zh) 2008-08-28 2009-01-21 成都乾坤动物药业有限公司 一种高含量吡喹酮注射液及其制备方法
CN102600073B (zh) 2012-03-31 2014-01-01 莱普德制药有限公司 以乳酸酯为基础的氟维司群或其衍生物油性制剂及其制备方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003519659A (ja) * 2000-01-10 2003-06-24 アストラゼネカ アクチボラグ フルベストラント製剤
JP2004534093A (ja) * 2001-07-07 2004-11-11 アストラゼネカ アクチボラグ フルベストラントの筋肉内投与用の医薬製剤
JP2009509942A (ja) * 2005-09-26 2009-03-12 ホスピラ・オーストラリア・ピーティーワイ・リミテッド フルベストラント製剤

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6015045929; 日本医薬品添加剤協会: 改訂 医薬品添加物ハンドブック , 20070228, p.645-647, 株式会社 薬事日報社 *
JPN6015045930; 朝長文弥他: '4.注射剤の添加剤' 注射剤 その基礎と調剤と適用 , 19980827, p.21-23, 南山堂 *
JPN6015045931; 社団法人 日本薬剤師会: 第十二改訂 調剤指針 第3刷, 20060908, p.206, 株式会社 薬事日報社 *

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017130576A1 (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 富士フイルム株式会社 医薬組成物
JPWO2017130576A1 (ja) * 2016-01-28 2018-06-14 富士フイルム株式会社 医薬組成物
JP2019123758A (ja) * 2016-01-28 2019-07-25 富士フイルム株式会社 医薬組成物
WO2017208847A1 (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 富士フイルム株式会社 医薬組成物
JPWO2017208847A1 (ja) * 2016-05-31 2019-01-24 富士フイルム株式会社 医薬組成物
US10668083B2 (en) 2016-05-31 2020-06-02 Fujifilm Corporation Pharmaceutical composition
JP2021525278A (ja) * 2018-05-24 2021-09-24 カシーヴ バイオサイエンシズ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー フルベストラントのプロドラッグ
JP7384903B2 (ja) 2018-05-24 2023-11-21 ケーアイ ファーマシューティカルズ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー フルベストラントのプロドラッグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6052929B2 (ja) 2016-12-27
CA2872001C (en) 2017-08-01
CN102600073B (zh) 2014-01-01
US20150105357A1 (en) 2015-04-16
EP2832349A4 (en) 2015-09-02
CN102600073A (zh) 2012-07-25
WO2013143299A1 (zh) 2013-10-03
EP2832349A1 (en) 2015-02-04
EP2832349B1 (en) 2019-10-02
CA2872001A1 (en) 2013-10-03
US10568890B2 (en) 2020-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6052929B2 (ja) 乳酸エステルをベースとするフルベストラント又はその誘導体の油性製剤およびその製造方法
AU2013350941B2 (en) Tetracycline topical formulations, preparation and uses thereof
RU2635864C2 (ru) Композиции и способы для местной доставки простагландинов в подкожный жир
JP2016135806A (ja) 局所投与のためのスピロオキシインドール化合物の医薬組成物および治療剤としてのその使用
CN106794126A (zh) 局部配制品
AU2011248449B2 (en) Non-aqueous taxane pro-emulsion formulations and methods of making and using the same
WO2017029647A1 (en) Tetracycline management of egfr inhibitor associated dermatoses
KR20170122282A (ko) 부분불소화된 알칸에 기초된 국소 제약학적 조성물
WO2013143300A1 (zh) 氟维司群或其衍生物缓释制剂及其制备方法
JP2010502764A (ja) テルル含有化合物の局所製剤
AU2014209141A1 (en) Compositions for transdermal delivery of mTOR inhibitors
WO2013143298A1 (zh) 一种氟维司群或其衍生物油性制剂及其制备方法
JP2022185150A (ja) ざ瘡の処置のためのカンナビノイドの製剤
AU2018281313A1 (en) Treatment of cutaneous disorders
JP2003503339A (ja) 抗癌剤を含有する自己乳化システム
WO2022152232A1 (zh) 一种缓释制剂组合物
CN110996926A (zh) 用于将亲脂性化合物递送进入和/或穿过皮肤的药物膜组合物
JP6625208B2 (ja) 経皮製剤
KR20200112919A (ko) 디클로페낙 함유 유화 겔 조성물
RU2804418C2 (ru) Эмульсионная композиция для местного применения, содержащая нестероидное противовоспалительное лекарственное средство
Sri et al. Percutaneous absorption of triacyglycerols (TAGS), tocols and carotenoids: comparison studies of crude and refined palm oil
JP2024055826A (ja) ロキソプロフェン又はその塩、およびサリチル酸類を含有する医薬組成物
JPS5959612A (ja) 粘着性貼付製剤用膏体
RU2013157013A (ru) Фармацевтическая композиция против воспаления и боли и способ ее приготовления (варианты )
JP2019206496A (ja) 外用医薬組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6052929

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250