JP2015507679A - 不可逆熱変色性インク組成物 - Google Patents

不可逆熱変色性インク組成物 Download PDF

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Abstract

揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料とを含む不可逆熱変色性インク組成物を開示する。揮発性色活性化剤及び変色染料は、随意にカプセル化できる。熱変色性インク組成物で作成された筆記マークを、熱及び/又は摩擦を発生させることを含む力指向部材に付して揮発性色活性化剤を蒸発させ、それによって変色染料を実質的に無色にすることができる。

Description

本発明の技術分野
本発明は、一般に、不可逆熱変色性インク組成物、より具体的には、揮発性色活性化剤及びこの揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料を含む不可逆変色性インク組成物に関する。
背景
熱変色性インクは、温度変化に応じて色を変化させる。公知の熱変色性インクは、変色成分としてロイコ染料を含む場合が多い。ロイコ染料は、典型的には2つの異なる形態、すなわち着色形態及び実質的に無色の形態で存在する。局所的なpHの変化に応答して形態を変化させるロイコ染料は、典型的には、公知の熱変色性インクに使用されている。pHの変化は、このような系では、ロイコ染料と、ロイコ染料へのプロトン移動を誘導し、それによってロイコ染料をその着色形態に適合させることができる色活性化剤/現像剤とを接触させることによってもたらされる場合があるが、実質的に無色から着色状態への同様の色の変化も電子移動及び/又はプロトン移動反応から生じる場合がある。構造上の観点から、実質的に無色から着色状態への変化は、多くの場合、ラクトン環を開裂させて、可視域で吸収するさらに高度に共役された種を形成させることによって誘導される。その後、プロトンの引き抜きとラクトン環の再形成によって、着色状態から実質的に無色の状態への逆の変化が生じる場合がある。
既知の熱変色性インクは、多くの場合、色の変化に関連した「ヒステリシス」を示す、すなわち、このようなインクで作成された筆記マークの色の変化は可逆的である。代表例である米国特許第5558699号には、(a)電子供与性発色性有機化合物と、(b)電子受容性化合物と、(c)(a)と(b)との反応を制御するための反応媒体とを含む3種の必須成分の均質溶解混合物を含む熱変色性色彩記憶性組成物が記載されている。この699特許の熱変色性組成物は、8℃〜80℃の大きなヒステリシス幅(ΔH)で色を変化させる。結果として、熱変色性インクを使用して作成された筆記マークは、典型的には、室温では着色状態を示し、熱を加えると着色状態から実質的に無色の状態に変化し(すなわち、熱を基材に加えて、その上に予め作成された筆記マークを消去することができる)、そして所定の温度よりも低く冷却したときに最初の着色状態に戻る(すなわち、基材を冷却し、それによって筆記マークの色を「再形成」させる)。したがって、公知の熱変色性インクは、典型的には、所定の温度でのロイコ染料と活性化剤との反応を促進する又は妨げることができる反応媒体を含み、それによって、ロイコ染料は、典型的には実質的に室温より高い所定の温度でその無色の形態で存在することになる。
変色の可逆性は、所定の状況、例えば、消費者が元々の筆記マークについて「再度明らかにすること」を望まない場合には、特に望ましくない場合がある。
米国特許第5558699号明細書
概要
ここに開示するのは、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料とを含む不可逆熱変色性インク組成物である。このインクは、典型的には、溶媒、樹脂又はそれらの混合物をさらに含む。
一態様では、不可逆熱変色性インクは、キャリアと、該キャリアに分散される熱変色性カプセルとを含み、該熱変色性カプセルはシェル及びコアを備え、該コアは、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料とを含む。このキャリアは、典型的には、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。シェルは、好ましくは壊れやすい、すなわち、シェルは、それに圧力が加えられたときに破裂する(塑性変性するのではなく)。キャリアと同様に、コアも、例えば、揮発性色活性化剤及び変色染料を安定化させ、溶媒和させ、及び/又は分散させるために、その中に溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。
別の態様では、不可逆熱変色性インク組成物は、キャリアと、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料とを含み、ここで、該揮発性色活性化剤及び変色染料の両方は、キャリアに(直接的に)溶解及び/又は分散される。この態様によれば、揮発性色活性化剤及び変色染料は、カプセル化されていない。すなわち、本明細書に記載の熱変色性インクは、ここで説明する不可逆熱変色性顔料カプセルを除外することができる。キャリアは、典型的には、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。
また、ここで開示されるのは、シェル及びコアを含む不可逆熱変色性インクカプセルであり、該コアは、揮発性色活性化剤及び該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料を含む。該コアは、溶剤、樹脂又はそれらの混合物を含むことができる。該シェルは、好ましくは壊れやすい、すなわち、シェルは、それに圧力が加えられたときに破裂する(塑性変性するのではなく)。
また、開示するのは、筆記マークの消去方法であって、(i)キャリアと、該キャリアに分散された熱変色性カプセルとを含む不可逆熱変色性インクにより基材上に筆記マークを作成し、ここで、該熱変色性カプセルは、シェル及びコアを含み、該コアは、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる揮発性変色染料とを含み、該筆記マークは、該基材上に複数の熱変色カプセルを含む被膜を与え、そして(ii)力指向部材を該筆記マークに適用して破裂した熱変色性カプセルを形成させ、それによって、該破裂熱変色性カプセルの揮発性色活性化剤を、該破裂熱変色性カプセルの該変色染料が実質的に無色になり(すなわち、着色状態から実質的に無色の状態に変化し)、それによって筆記マークを消去するように、そこから蒸発させる。コアは、好ましくは揮発性溶媒を含む。キャリアは、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。また、キャリア溶媒は、好ましくは、揮発性溶媒でもある。シェルは、好ましくは壊れやすい、すなわち、シェルは、圧力を加えたときに破裂する(塑性変性するのではなく)。また、熱源を筆記マークに適用して消去プロセスを支援することもできる。
別の態様では、筆記マークの消去方法は、(i)キャリアと、揮発性色活性化剤と、揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色となることのできる変色染料とを含む不可逆熱変色性インクにより基材上に筆記マークを作成し、ここで、該揮発性色活性化剤及び変色染料の両方は、キャリアに(直接)溶解及び/又は分散され、該筆記マークは、基材上に該不可逆熱変色性インクを含む被膜を与えるものとし、そして(ii)該筆記マークを、該変色染料が実質的に無色になり(すなわち着色状態から実質的に無色の状態に変化し)、それによって筆記マークを「消去」するように該揮発性色活性化剤をそこから蒸発させるのに十分な温度に加熱することを含む。この態様によれば、揮発性色活性化剤及び変色染料は、カプセル化されていない。すなわち、本開示のこの態様による不可逆熱変色性インクは、ここで記載するような不可逆熱変色性顔料カプセルを除外することができる。インク組成物の溶媒は、典型的には揮発性溶媒である。インク組成物は、溶媒に溶解又は分散された樹脂をさらに含むことができる。筆記マークの加熱は、力指向部材を筆記マークに適用すること、熱源を適用すること又はそれらの組み合わせに影響を受ける場合がある。
また、開示するのは、揮発性色活性化剤及び該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料を含む不可逆熱変色性インク組成物を含有する筆記具である。
一態様では、筆記具は、キャリアと、該キャリアに分散される熱変色性カプセルとを含む不可逆熱変色性インクを備え、ここで、該熱変色性カプセルは、シェル及びコアを有し、該コアは揮発性色活性化剤及び該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料を含む。該コアは、好ましくは揮発性溶媒を含む。キャリアは、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。キャリア溶媒は、好ましくは揮発性溶媒である。シェルは、好ましくは壊れやすい、すなわち、シェルは、圧力を加えたときに破裂する(塑性変性するのではなく)。ボールペン、万年筆及びマーカーといった、インクリザーバと流体連通する筆点を有する筆記具を使用することができる。
別の態様では、筆記具は、キャリア、揮発性色活性化剤及び該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料を含む不可逆熱変色性インクを含み、揮発性色活性化剤及び変色染料の両方はキャリアに(直接)溶解及び/又は分散される。この態様によれば、揮発性色活性化剤及び変色染料は、カプセル化されていない、すなわち、本開示のこの態様による不可逆熱変色性インクは、本明細書に開示されるような不可逆熱変色性顔料カプセルを除外することができる。キャリアは、典型的には揮発性溶媒を含む。インク組成物は、溶媒に溶解又は分散された樹脂をさらに含むことができる。ボールペン、万年筆及びマーカーといった、インクリザーバと流体連通する筆点を有する筆記具を使用することができる。
詳細な説明
本明細書に開示するのは、不可逆熱変色性インク組成物、不可逆熱変色性インク組成物及び不可逆熱変色性顔料カプセルの製造及び使用方法である。開示される不可逆熱変色性インク組成物は、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料を含む。本開示に係る不可逆熱変色性顔料カプセル及び不可逆熱変色性インクは、例えば、消去プロセスの間に摩擦力が加えられことにより、色を不可逆的に変化させることができる。このような色の変化は、冷却時であっても、有利には不可逆的である。
筆記マークは、本明細書に開示された不可逆熱変色性インク組成物を使用して基材上に作成できる。筆記マークは、例えば、筆記マーク上及び/又は筆記マークについて、従来の消しゴムなどの力指向部材を適用することによって圧力にさらされる場合がある。揮発性色活性化剤及び変色染料がカプセル化されている場合には、力指向部材の適用により熱変色性カプセルが破壊され、揮発性色活性化剤をカプセルから放出し、そして大気条件に露出させるのを可能にする。さらに、インクがこのような熱変色性カプセルを含むかどうかを問わず、筆記マークに力指向部材を適用すると、熱や摩擦が生じ、それによって揮発性色活性化剤の蒸発が促進される。揮発性色活性化剤の蒸発により、変色染料は不可逆的かつ実質的に無色となるため、任意の筆記マークは、以下でさらに説明するように「消去」される。
一態様では、不可逆熱変色性インクは、キャリア及び該キャリアに分散される熱変色性カプセルを含み、該熱変色性カプセルはシェル及びコアを有し、該コアは、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料とを含む。キャリアは、典型的には、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。シェルは、典型的には液体であるコア成分をカプセル化して収容する連続的な外面を与える。シェルは、好ましくは壊れやすい、すなわち、シェルは、圧力を加えたときに破裂する(塑性変性するのではなく)。キャリアと同様に、コアは、例えば、揮発性色活性化剤及び変色染料を安定化させ、溶媒和させ、及び/又は分散させるために、その中に溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含むことができる。
別の態様では、不可逆熱変色性インク組成物は、キャリアと、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料と含み、揮発性色活性化剤及び変色染料の両方はキャリアに(直接)溶解及び/又は分散される。この態様によれば、揮発性色活性化剤及び変色染料は、カプセル化されていない、すなわち、本開示のこの態様による不可逆熱変色性インクは、本明細書に開示されるような不可逆熱変色性顔料カプセルを除外することができる。キャリアは、典型的には、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。
また、ここに開示するのは、シェル及びコアを含む不可逆熱変色性インクカプセルであり、該コアは、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料とを含む。コアは、典型的には、溶媒、樹脂又はそれらの混合物をさらに含む。シェルは、典型的には液体であるコア成分をカプセル化して収容する連続的な外面を与える。シェルは、好ましくは壊れやすい、すなわち、シェルは、圧力を加えたときに破裂する(塑性変性するのではなく)。
また開示するのは、筆記マークの消去方法であって、(i)キャリアと、該キャリア中に分散された熱変色性カプセルとを含む不可逆熱変色性インクにより基材上に筆記マークを作成し、ここで、該熱変色性カプセルはシェル及びコアを有し、該コアは、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料とを含み、該筆記マークは基材上に複数の熱変色性カプセルを含む被膜を与え、そして(ii)筆記マークに力指向部材を適用して破壊した熱変色性カプセルを形成させ、それによって破裂した熱変色性カプセルの揮発性色活性化剤をそこから蒸発させ、その結果、破裂した熱変色性カプセルの変色染料が実質的に無色になり(すなわち着色状態から実質的に無色に変化)、それによって筆記マークを「消去」することを含む方法である。コアは、好ましくは、揮発性溶媒を含む。キャリアは、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。また、キャリア溶媒は、好ましくは揮発性溶媒である。シェルは、好ましくは壊れやすい、すなわち、シェルは、圧力を加えたときに破裂する(塑性変性するのではなく)。また、熱源を筆記マークに加えて消去処理を支援することもできる。
別の態様では、筆記マークの消去方法は、(i)キャリア、揮発性色活性化剤及び該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色となることのできる変色染料を含む不可逆熱変色性インクで基材上に筆記マークを作成し、ここで、揮発性色活性化剤及び変色染料の両方はキャリアに(直接)溶解及び/又は分散され、該筆記マークは、基材上に不可逆熱変色性インクを含む被膜を与えるものとし、そして(ii)筆記マークを、揮発性色活性化剤をそこから蒸発させるのに十分な温度に加熱し、その結果変色染料が実質的に無色になり(すなわち、着色状態から実質的に無色に変化)、それによって筆記マークを「消去」することを含む。この態様によれば、揮発性色活性化剤及び変色染料は、カプセル化されていない、すなわち、本開示のこの態様による不可逆熱変色性インクは、本明細書に開示されるような不可逆熱変色性顔料カプセルを除外することができる。インク組成物の溶媒は、典型的には、揮発性溶媒である。インク組成物は、溶媒に溶解又は分散された樹脂をさらに含むことができる。筆記マークの加熱は、筆記マークに力指向部材を適用すること、熱源を適用すること又はそれらの組み合わせにより実施できる。
また、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料とを含む不可逆熱変色性インク組成物を含む筆記具も開示する。
一態様では、該筆記具は、キャリアと、該キャリア中に分散された熱変色性カプセルとを含む不可逆熱変色性インクを備え、該熱変色性カプセルはシェル及びコアを有し、該コアは、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料とを含む。コアは、好ましくは、揮発性溶媒を含む。キャリアは、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。キャリア溶媒は、好ましくは揮発性溶媒である。シェルは、好ましくは壊れやすい、すなわち、シェルは、圧力を加えたときに破裂する(塑性変性するのではなく)。ボールペン、万年筆及びマーカーといった、インクリザーバと流体連通する筆点を有する筆記具を使用することができる。
別の態様では、筆記具は、キャリア、揮発性色活性化剤及び該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料を含む不可逆熱変色性インクを含み、揮発性色活性化剤及び変色染料の両方はキャリアに(直接)溶解及び/又は分散される。この態様によれば、揮発性色活性化剤及び変色染料は、カプセル化されていない、すなわち、本開示のこの態様による不可逆熱変色性インクは、本明細書に開示されるような不可逆熱変色性顔料カプセルを除外することができる。キャリアは、典型的には揮発性溶媒を含む。インク組成物は、溶媒に溶解又は分散された樹脂をさらに含むことができる。ボールペン、万年筆及びマーカーといった、インクリザーバと流体連通する筆点を有する筆記具を使用することができる。
ここで使用するときに、用語「不可逆熱変色性」とは、温度変化の適用によっては逆転できない色の変化を受けることのできるインク組成物又は温度変化の適用によっては復元/逆転できない色の変化を受けることのできるインク組成物を含むインクカプセルをいう。結果として、開示された熱変色性インク組成物は、ヒステリシスを示すことができず(少なくとも揮発性色活性化剤成分の蒸発時)、かつ、一般的に消去可能であると考えられる。
上記のように、不可逆熱変色性インク組成物は、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料とを含む。この組合せを含めた結果として、インク組成物及び該インク組成物を用いて作成された筆記マーキングは、最初には着色されているが、揮発性活性化剤の蒸発後には実質的に無色になる。
ここで開示する熱変色性カプセルを含まない不可逆熱変色性インク組成物では、揮発性色活性化剤成分の蒸発は、一般に、筆記マークを作成した直後、すなわち、筆記マーク及び関連する揮発性色活性化剤が大気条件にさらされた後に開始する。揮発性色活性化剤成分が蒸発すると、熱変色性インク組成物の変色染料は、実質的に無色になる(すなわち、着色状態から実質的に無色に変化する)。
ここで開示される不可逆熱変色性顔料カプセルを含む不可逆熱変色性インク組成物では、揮発性色活性化剤成分の蒸発は、一般に、力指向部材を筆記マーク(これは、複数の不可逆熱変色性顔料カプセルを含む被膜を含む)に適用して、破壊された不可逆熱変色性顔料カプセルを形成させた後に開始する。不可逆熱変色性顔料カプセルを破裂することにより、揮発性色活性化剤成分を含むコア成分は、該揮発性色活性化剤成分がそこから蒸発できるように、大気条件にさらされる。揮発性色活性化剤成分の蒸発により、破裂した熱変色性カプセルの変色染料が実質的に無色となる(すなわち、着色状態から実質的に無色に変化する)。
両方の不可逆熱変色性インク組成物(不可逆熱変色性顔料カプセルを含むもの及びこれを含まないもの)では、揮発性色活性化剤の蒸発速度は、例えば、筆記マーキング(すなわちそれに関連する任意の揮発性色活性化剤成分)を摩擦及び/又は高温、すなわち、揮発性色活性化剤成分の蒸発を促進させる条件にさらすことによって増加できる。このように、筆記マークを、基板上に不可逆熱変色性インク組成物を用いて作成することができ、その後、例えば消去処理により、異なる色又は実質的に無色にすることができる。消去処理は、接触領域で加熱を生じさせ(すなわち、温度を上昇させ)、また、筆記マークに存在する任意の不可逆熱変色性顔料カプセルを破裂させるように、摩擦力を筆記マークに加えることを含むことができる。摩擦力は、例えば、従来の消しゴムなどの力指向部材を使用して加えることができる。基材に摩擦力を加えることのできる任意の材料は、不可逆熱変色性顔料カプセルを破壊及び/又は加熱するのに好適な力指向部材であることができ、ゴム、熱可塑性材料、熱可塑性エラストマー、金属及び木材を使用することができるが、これらに限定されない。あるいは、消去処理は、摩擦力の適用なしに又はそれと組み合わせて筆記マークを加熱することを含むことができる。筆記マークは、光又はレーザーをその上に向けること、加熱空気をその上に向けること、加熱ブロック部材(例えば、アイロン部材)などの加熱部材を適用することなどを含め、任意の既知の方法で加熱できる。
重要なことに、両方の不可逆熱変色性インク組成物(不可逆熱変色性顔料カプセルを含むものと含まないもの)では、揮発性色活性化剤成分の蒸発により、筆記マークは、第1の着色状態から第2の着色状態への不可逆的な変色を起こす(好ましい一態様では、この第2の着色状態は、実質的に無色である)。結果として、不可逆熱変色性インク組成物で作成された筆記マーキングがそれらの最初の着色状態を失ったら、それらの最初の色は、例えば、マーキング(又は該マーキングを予め保持した基材)を冷却しても復元できない。というのは、不可逆熱変色性インク組成物は、揮発性色活性化剤がそこから蒸発し、かつ、ここで開示される、選択された変色染料がその着色形態になるようにもはや存在しなくなった後には、温度変化に関連した熱ヒステリシスを示すことができないからである。好ましい実施形態では、インク組成物は、揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料以外の着色剤を含まない。その結果、本発明に従って作成された筆記マーキングは、摩擦力及び/又は熱を加えたときに変化し、着色状態から実質的に無色に変化することができる(不可逆熱変色性インク組成物は追加の着色剤を除外しているからである)。もちろん、摩擦力及び/又は熱の適用にもかかわらず持続する少なくとも1種の追加の着色剤が不可逆熱変色性インク組成物に含まれる場合には、筆記マーキングの色は、第1着色状態から第2着色状態に変化する(第2着色状態は、追加の着色剤による)。任意の数の従来の顔料及び染料を、摩擦力及び/又は熱の適用にもかかわらず持続する追加の着色剤として使用することができるであろう。
典型的には、不可逆熱変色性インク組成物は、不可逆熱変色性インク組成物の総重量に基づいて、該インク組成物中に変色染料を少なくとも1重量%、少なくとも5重量%、及び/又は少なくとも10重量%含む。例えば、不可逆熱変色性インク組成物中に存在する変色染料の量は、典型的には、不可逆熱変色性インク組成物の総重量に基づいて、約1重量%〜約25重量%、約2.5重量%〜約20重量%、及び/又は約5重量%〜約17.5重量%である。インク組成物中における変色染料の量は、熱変色性カプセルシェルの透明性を考慮して上方修正すべきである(カプセル化された場合)。したがって、変色染料の量は、典型的には、不可逆熱変色性顔料カプセルを含まない不可逆熱変色性インク組成物に対して、ここで開示される不可逆熱変色性顔料カプセルを含むインク組成物中において幾分多い。
典型的には、不可逆熱変色性インク組成物は、不可逆熱変色性インク組成物の総重量に基づいて、インク組成物中において揮発性色活性化剤を少なくとも1重量パーセント(重量%)、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、及び/又は少なくとも20重量%含む。例えば、不可逆熱変色性カプセル中に存在する揮発性色活性化剤の量は、典型的には、不可逆熱変色性カプセルの総重量に基づいて、約1重量%〜約55重量%、約5重量%〜約50重量%、及び/又は約10重量%〜約45重量%である。変色染料の量と同様に、揮発性色活性化剤の量は、不可逆熱変色性カプセルシェルの透明性を考慮して上方調節すべきである(カプセル化された場合)。
かなりの程度の色活性化を達成するために、揮発性色活性化剤対変色染料の重量比は、不可逆インク組成物中において、好ましくは少なくとも1:1、例えば、少なくとも2:1及び/又は少なくとも4:1である。不可逆熱変色性インク組成物中に存在する色活性化剤の量は、その濃度が、色の揮発性色活性化剤が蒸発するのに要する時間(すなわち、変色染料が着色状態から実質的に無色に変化するときの実質的な消失)に過度に影響を与えすぎないように、当業者であれば容易に調節できる。
揮発性色活性化剤
ここで使用するときに、用語「揮発性色活性化剤」とは、揮発性色活性化剤化合物の存在下にあるときに変色染料に色を生じさせる任意の揮発性化合物又はそのような化合物の混合物をいう。したがって、変色染料は、揮発性色活性化剤の非存在下では実質的に無色である。揮発性色活性化剤は、その蒸発を促進させるために比較的低い沸点を有するように選択される。例えば、揮発性色活性化剤は、典型的には、約300℃未満、例えば約250℃未満、約200℃未満、約180℃未満、約160℃未満、約140℃未満、約120℃未満及び/又は約100℃未満の沸点を有する。例えば、沸点は、約50℃〜約300℃、100℃〜約300℃、約50℃〜約280℃、約100℃〜約280℃、及び/又は約50℃〜約200℃とすることができる。結果として、揮発性色活性化剤は、典型的には、気化値の低いエンタルピーを有する。例えば、揮発性色活性化剤は、典型的には、気化値の比較的低いエンタルピー、典型的には約75kJ/mol未満、約65kJ/mol未満及び/又は約60kJ/mol未満を有する。
好適な揮発性色活性化剤としては、揮発性フェノール化合物(すなわち、フェノール部分を含む揮発性化合物)が挙げられるが、これに限定されない。揮発性フェノール化合物は、例えば、アルキル部分(直鎖若しくは分岐であってよい)又はアリール部分で置換されていてよい。これらのアルキル及びアリール部分は、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシル、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル基、アリールオキシ基及びアルコキシ基よりなる群から選択される1個以上の置換基を含むことができる。代表的な揮発性色活性化剤としては、例えば、p−クレゾール;m−クレゾール;o−クレゾール;p−エチルフェノール;m−エチルフェノール;o−エチルフェノール;p−オクチルフェノール;p−t−ブチルフェノール;1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;4,4−チオビスフェノール;4,4−スルホニルジフェノール;ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ノニルフェノール;4−t−アミルフェノール;2−フェニルフェノール;3−(ヒドロキシメチル)フェノール;4−(ヒドロキシメチル)フェノール;4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド;及び1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)エタノンが挙げられるが、これらに限定されない。フェノール部分を含む他の有用な色活性化剤としては、バニリン(それらの様々な誘導体を含む)、(他の)クレゾール(それらの誘導体を含む)、キシレノール(それらの誘導体を含む)、トリメチルフェノール(それらの誘導体を含む)、ナフトール(それらの誘導体を含む)、ハロゲン置換フェノール(それらの様々な誘導体を含む)などが挙げられるが、これらに限定されない。
変色染料
ここで使用するときに、用語「変色染料」とは、揮発性色活性化剤の存在下で第1の色を示すことができ、かつ、揮発性色活性化剤が存在しないときには第2の色を示す又は実質的に無色になることができるロイコ染料などの染料をいう。結果として、変色染料は、最初は、室温でその着色状態にある。着色状態から実質的に無色への色の変化は、電子移動及び/又プロトン移動反応により生じ得る。色の変化は、多くの場合、ラクトン環を開裂させて、可視域内で吸収するさらに高度に共役した種を形成させることによって誘導される。好適な染料としては、キサンテンロイコ染料、チオキサンテンロイコ染料、アクリジンロイコ染料、フェノキサジンロイコ染料、フェナジンロイコ染料、メロシアニンロイコ染料、チアジンロイコ染料、オキサジンロイコ染料、アジンロイコ染料、メチンロイコ染料、アゾロイコ染料、ピラゾリンロイコ染料、スチルベンロイコ染料、クマリンロイコ染料、トリアリールメタンロイコ染料(ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、アミノトリアリールメタン及びビスフェニルメタンなどのフェニルメタンが挙げられるが、これらに限定されない)、スピロピランロイコ染料、フタリドロイコ染料(ジアリールフタリド及びインドリルフタリドが挙げられるが、これらに限定されない)、フルオランロイコ染料、アシルロイコアジン染料、ロイコオーラミン染料、ローダミンラクタムロイコ染料、クロメンロイコ染料、キニンロイコ染料、アミノヒドロ桂皮酸ロイコ染料(シアノエタン及びロイコメチンが挙げられるが、これらに限定されない)及びそれらの対応するエステル、2−(p−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾールロイコ染料、インダノンロイコ染料、インダミンロイコ染料、ヒドロジンロイコ染料、インジゴイドロイコ染料、アミノ−2,3−ジヒドロアントラキノンロイコ染料、テトラハロ−p,p’−ビフェノールロイコ染料、フェネチルアニリンロイコ染料並びにそれらの混合物などの染料が挙げられるが、これらに限定されない。
代表的なフルオラン系ロイコ染料としては、例えば、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン;3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン;3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン;3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン;3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン;3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−(n−エチル−n−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;1(3H)−イソベンゾフラノン−4,5,6,7−テトラクロロ−3,3−ビス[2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−2−(4−メトキシフェニル)エテニル];及びそれらの混合物が挙げられる。
代表的なアミノトリアリールメタンロイコ染料としては、例えば、トリス(N,N−ジメチルアミノフェニル)メタン(LCV);重水素−トリス(N,N−ジメチルアミノフェニル)メタン(D−LCV);トリス(N,N−ジエチルアミノフェニル)メタン(LECV);重水素−トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン(D−LECV);トリス(N,N−ジ−n−プロピルアミノフェニル)メタン(LPCV);トリス(N,N−ジ−n−ブチルアミノフェニル)メタン(LBCV);ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−(4−ジエチルアミノ−2−メチル−フェニル)メタン(LV−1);ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−(4−ジエチルアミノフェニル)メタン(LV−2);トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン(LV−3);重水素−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン(D−LV−1);重水素−ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)(4−ジエチルアミノフェニル)メタン(D−LV−2);ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)(3,4−ジメトキシフェニル)メタン(LB−8);アミノ部分に結合した様々なアルキル置換基を有するアミノトリアリールメタンロイコ染料であって、それぞれのアルキル基がC1〜C4アルキルから独立に選択されるもの;及びアリール環上に1個以上のアルキル基でさらに置換された前記構造のいずれかをベースとするアミノトリアリールメタンロイコ染料であって、そのアルキル基がC1〜C3アルキルから独立に選択されるものが挙げられる。
好適な変色染料は、PERGASCRIPT(登録商標)という商品名(米国ノースカロライナ州グリーンズボロのチバ・ガイギー社)及びCOPIKEM(登録商標)という商品名(米国オハイオ州シンシナティのヒルトンデイビス社)で市販されている。特定の代表的な変色染料としては、クリスタルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクトン、PERGASCRIPT(登録商標)赤I−6B(ビスインドリルフタリド染料)、PERGASCRIPT(登録商標)黒I−2R(ジアミノフルオラン染料)、PERGASCRIPT(登録商標)I−2G(キサンテン染料)、COPIKEM(登録商標)1青CVL(クリスタルバイオレットラクトン)、朱−DCF(保土谷化学(米国))、赤−DCF(保土谷化学(米国))及びオレンジ−DCF(保土谷化学(米国))が挙げられる。
多数のロイコ染料及びその化学的性質が、Muthyala,「Chemisty and Application of Leuco 染料」,Topics in Applied Chemistry,Plenum Press,New York(1997)に記載されている。その全体を引用により本明細書に含める。追加の変色染料が米国特許第3658543号及び米国特許第6251571号に記載されている。これらのそれぞれも引用によりその全体を本明細書に含める。
別の態様では、変色染料が熱変色性カプセル中に存在する場合、その変色染料は、塩基性又は酸性条件下のいずれかの下で着色されるpH感受性染料であることができ、揮発性の酸又は塩基の蒸発によって引き起こされるpHの局所的な変化に応じて着色状態から実質的に無色に変化する。このように、この態様では、揮発性色活性化剤は、揮発性の酸又は塩基である。
塩基性条件下で着色される好適なpH感受性染料としては、例えば、o−クレゾールフタレイン、フェノールフタレイン及びチモールフタレインなどのフタレイン型染料、m−ニトロフェノール及びp−ニトロフェノールなどのフェノール型染料、シアニン及びビス(2,4−ジニトロフェニル)酢酸エチルエステルが挙げられる。酸性条件下で着色される好適なpH感受性染料としては、例えば、ジアリールフタリド染料及びインドリルフタリド染料などのフタリド型発色染料、フルオラン染料、アシルロイコアジン染料及びロイコオーラミン染料などのロイコ染料、スピロピラン染料、ローダミンラクタム染料、トリアリールメタン染料及びクロメン染料が挙げられる。酸性条件下で着色される好適な変色染料としては、ジアリールフタリド染料及びインドリルフタリド染料などのフタリド型発色染料、フルオラン染料、アシルロイコアジン染料及びロイコオーラミン染料などのロイコ染料、スピロピラン染料、ローダミンラクタム染料、トリアリールメタン染料及びクロメン染料が挙げられるが、これらに限定されない。
揮発性色活性化剤として上記pH感受性染料と併用するための代表的な揮発性塩基としては、ジメチルアミノ−2−プロパノール、アンモニア並びにプロピルアミン、ブチルアミン、3,3−ジメチルプロピルアミン及びシクロヘキシルアミンを含めて(これらに限定されない)アルキルアミンが挙げられる。また、他の揮発性塩基性物質を使用することもできる。揮発性色活性化剤として前述のpH感受性染料と併用するための代表的な揮発性の酸としては、ギ酸、酢酸及びトリフルオロ酢酸が挙げられるが、これらに限定されない。また、他の揮発性酸性物質を使用することもできる。
キャリア及びコア溶媒
不可逆熱変色性インク組成物がここに開示する不可逆熱変色性顔料カプセルを含有する実施形態では、コアは、典型的には、揮発性色活性化剤及び該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料を溶媒和するための溶媒を含む。コア溶媒は、好ましくは揮発性溶媒である。コア溶媒は、熱変色性顔料カプセルを溶媒和させないように選択されるべきである。
さらに、このような実施形態では、不可逆熱変色性顔料カプセルは、キャリアに分散され、このキャリアは溶媒を含む場合が最も多い。キャリアは、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む。また、キャリア溶媒は、好ましくは揮発性溶媒である。キャリア溶媒は、熱変色性顔料カプセルを溶媒和させないように選択すべきである。
また、不可逆熱変色性インク組成物も、揮発性色活性化剤及び該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料がキャリアに(直接)溶解及び/又は分散される場合(例えば、色活性化剤及び変色染料がカプセル化されない実施形態)には、典型的には溶媒を含有する。キャリア溶媒は典型的には揮発性溶媒である。インク組成物は、キャリア溶媒に溶解又は分散された樹脂をさらに含むことができる。
一般に、コア溶媒及びキャリア溶媒のそれぞれは限定されず、水性、有機、極性又は非極性であることができるが、ただし、変色染料がそれに十分に可溶であることを条件とする。しかし、比較的高い沸点の溶媒はヒートシンクとして機能し、そのため揮発性色活性化剤の蒸発を妨げることになるので、より低い沸点の溶媒が一般的に好ましい。好ましい溶媒は、300℃未満、約250℃未満、例えば約40℃〜約250℃、及び/又は約50℃〜約220℃の沸点を有する。
代表的な溶媒としては、炭化水素及びハロ置換炭化水素が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な炭化水素としては、約4〜約30個の炭素原子、好ましくは約4〜約20個の炭素原子、より好ましくは約6〜約20個の炭素原子を有する揮発分枝鎖炭化水素が挙げられる。このような炭化水素としては、例えば、ISOPAR M(C13−C14イソパラフィン)、ISOPAR C(C7−C8イソパラフィン)、ISOPAR E(C8−C9イソパラフィン)、ISOPAR G(C10−C11イソパラフィン)、ISOPAR L(C11−C13イソパラフィン)、ISOPAR H(C11−C12イソパラフィン)としてエクソン・ケミカル・カンパニー(米国テキサス州ベイタウン)から商業的に入手できるイソパラフィンが挙げられる。適切な分枝鎖炭化水素の他の非限定的な例は、プレスパース社(米国ニュージャージー州サウスプレーンフィールド)からPERMETHYL 99A(イソドデカン)、PERMETHYL 102A(イソエイコサン)及びPERMETHYL 101A(イソヘキサデカン)として商業的に入手できる。適切な分枝鎖炭化水素の他の非限定的な例としては、フィリップスケミカルからSOLTROL 130、SOLTROL 170として入手可能なもの及びシェルからSHELL SOL 70、SHELL SOL 71及びSHELL SOL 2033として入手可能なものなどの石油蒸留物が挙げられる。追加の好適な炭化水素としては、ドデカン、オクタン、デカン、水素化ポリイソブタン及びそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、NORPAR 12、NORPAR 13及びNORPAR 15などのエクソン・ケミカル・カンパニーから入手できるNORPARシリーズのパラフィンをキャリア溶媒として使用することができる。別の例としては、C11〜C15アルカン/シクロアルカン、例えばエクソンからEXXSOL(商標)D80として入手できるものが挙げられる。
熱変色性カプセル
熱変色性カプセルは、コア(一般的には、カプセルの内部/中央に相当する)と、通常は液体であるコア成分をカプセル化しかつ含む連続的外部表面を与えるシェルとを含む。コアは、少なくとも、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になる変色染料とを含有する。また、コアは、溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含むこともできる。比較的反応性のある場合の多い樹脂は、コアが(溶解/溶媒和された)樹脂を実質的に含まないように除外できる(例えば、コアは、熱変色性カプセルの総重量を基準にして、約1重量%未満の樹脂、約0.50重量%未満の樹脂、約0.25重量%未満の樹脂を含む)。
熱変色性カプセルシェルは、全カプセルの重量を基準にして、カプセルを約5重量%〜約30重量%含み、該コア成分は残部を含む。筆記マーキングに十分な色強度を達成するために、熱変色性インク組成物は、典型的には、熱変色性インク組成物の総重量に基づいて、熱変色性カプセルを少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、例えば、約20重量%〜約60重量%、約30重量%〜約50重量%、及び/又は約35重量%〜約45重量%含有する。
カプセルの粒度(又は直径)は、様々な用途で変更できる。例えば、ボールペン用の熱変色性インク組成物については、約0ミクロン〜約5ミクロン、約0ミクロン〜約3ミクロン及び/又は約0ミクロン〜1ミクロンの直径を有する熱変色性カプセルが非常に望ましい。マーカーで使用するための熱変色性インク組成物については、約1ミクロン〜約30ミクロン、約3ミクロン〜約25ミクロン及び/又は約5ミクロン〜約15ミクロンの直径を有する熱変色性カプセルを使用することができる。スタンプと共に使用するための熱変色性インク組成物については、典型的には100ミクロンを超える直径を有するカプセル、例えば、約100ミクロン〜約500ミクロンの直径を有する熱変色性カプセルが好ましい。
シェルは、好ましくは、壊れやすいため、圧力がそれに加えられたときに塑性変形するのではなく破裂するように作製される。シェルは、典型的には、複数の断片には破裂しないが、中の成分が大気条件にさらされるように圧力を加えることにより破裂(バースト)する。その結果、力指向部材を、熱変色性カプセルを含有するインク組成物で作成された筆記マークに適用することで、熱変色性カプセルの一部分が破裂し、それによって、変色染料が実質的に無色になるように揮発性色活性化剤を破裂した発熱変色性カプセルから蒸発させることを可能にする。典型的な力指向部材は、筆記具と併せて従来通り使用されるような消しゴムを含む。(比較的硬質の)熱可塑性材料、熱可塑性エラストマー、金属及び木材(これらに限定されない)を含めた基材に力を向けることのできる任意の材料を使用することができる。基材と筆記マークを消去するための力指向部材とを接触させることによって発生する熱及び/又は摩擦は、揮発性色活性化剤の蒸発を容易にすることができ、それによって意図された色の変化を促進させることができる。好ましくは、カプセルは、約25psi(172.4キロパスカル)未満、約20psi(137.9キロパスカル)未満及び/又は10psi(69.0キロパスカル)未満の力の下で破裂する。もちろん、カプセルは、典型的には、使用者が力指向部材を、熱変色性カプセルを含むインク組成物で作られた筆記マークに適用して該カプセルを容易にバラバラに分解し、それによって揮発性色活性化剤をそれが蒸発できるよう該カプセルから放出させることができるように製造される。出願全体を通して説明したように、放出された/露出した揮発性色活性化剤が蒸発した後に、変色染料は、典型的には実質的に無色になる。
シェルは、典型的には重合体から形成される。また、シェルは、アラビアガム、ゼラチン、エチルセルロース、ポリ(ラクチド)、ポリ(ラクチド−グリコリド)(すなわち、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)、尿素−ホルムアルデヒド縮合物及びマルトデキストリンを含めた他の材料からも形成できるが、これらに限定されない。シェルのための他の代表的な重合体としては、ポリ尿素、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、それらの混合物及び重合体構造内にポリエーテル又はポリメチレン部分などの所定の軟質かつ柔軟なセグメントを導入していてもよい他の同様の重縮合生成物が挙げられるが、これらに限定されない。
シェル材料は、どのマイクロカプセル化技術が熱変色性カプセルを形成するために最も効率的であるかに影響を与える可能性がある。好適なカプセル化方法としては、重合体カプセルを形成するための既知の化学的及び物理的方法が挙げられる。化学的方法の代表的な例としては、複合コアセルベーション、界面重合(IFP)、重合体−重合体非相溶性、現場重合、遠心力法及び浸漬ノズルプロセスが挙げられる。物理的方法の代表的な例としては、噴霧乾燥、流動床被覆、遠心押出及び回転懸濁分離が挙げられる。選択されたカプセル化方法は、熱変色性カプセルのサイズの要件に依存し、これは、同様に、適用方法及びアプリケーター(以下でさらに詳細に説明する)に依存する。
代表的なコアセルベーション方法では、カプセル化されるコア成分は、典型的には、乳化されるか、又は好適な分散媒に分散される。この媒体は、典型的には水性であるが、重合体リッチ相の形成を伴う。最も頻繁には、この媒体は、目的とするカプセル壁材料の溶液である。媒体の溶媒特性は、壁材料の相分離を引き起こすように変更される。それによって、壁材料は、目的のカプセルコア材料と同じ媒体中にも分散される液相中に含まれる。液体の壁材料は、それ自体、内部相又はカプセルコア材料の分散液滴についての連続被膜として堆積する。その後、壁材料を固化させる。米国特許第7736695号には、このような方法が記載されており、その全体が引用により本明細書に含められる。
代表的な界面重合方法では、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ尿素などのマイクロカプセル壁を2つの相の界面で形成させる。界面重合では、カプセル壁を形成するための材料は、別々の相中にあり、一方が水性相にあり、他方が充填相中にある。重合は、相の界面で生じる。したがって、2つの相の界面で重合体カプセルシェル壁が形成し、それによってコア材料がカプセル化される。ポリエステル、ポリアミド及びポリ尿素カプセルの壁形成は、典型的には、界面重合により進行する。米国特許第4622267(全体を引用により本明細書に含める)には、マイクロカプセルを製造するための界面重合技術であって、コア材料を最初に溶媒に溶解させ、そして溶剤混合物に可溶の脂肪族ジイソシアネートを添加する技術が記載されている。その後、濁り点にかろうじて到達するまで脂肪族ジイソシアネートのための非溶剤が添加される。その後、この有機相を、水溶液中で乳化させ、そして反応性アミンを水性相に添加する。アミンは界面に拡散し、そこでジイソシアネートと反応して高分子ポリウレタンシェルを形成する。ポリウレタンシェル中の水に難溶性の塩をカプセル化するために使用される同様の技術が、米国特許第4547429に開示されている。その全体を引用により本明細書に含める。
米国特許第3516941号には、カプセル化される材料又はコア材料を水性相に分散された有機疎水性油性相に溶解する重合反応が教示されている。水性相は、重合によりマイクロカプセルの壁を形成するアミノプラスト樹脂を形成する材料を溶解した。微細な油滴の分散液を、高剪断撹拌を使用して調製する。酸触媒の添加により、水性相内でアミノプラスト樹脂を形成する重縮合が開始され、両方の相に不溶のアミノプラスト重合体の形成が生じる。重合が進むにつれて、アミノプラスト重合体は、水性相から分離し、そして油性相の分散液滴の表面上に堆積してこれら2つの相の界面でカプセル壁を形成し、それによってコア材料をカプセル化する。このプロセスは、マイクロカプセルを生成する。アミンとアルデヒドを伴う重合がアミノプラストカプセル化として知られている。尿素−ホルムアルデヒド(UF)、尿素−レゾルシノール−ホルムアルデヒド(URF)、尿素−メラミン−ホルムアルデヒド(UMF)及びメラミン−ホルムアルデヒド(MF)であり、カプセル形成は同様の方法で進行する。
シェルは、例えば、油溶性単量体(先駆物質)を重合することによって形成することができる。このプロセスに応じて、マイクロカプセル化プロセスの間に微小液滴相中に存在する油溶性シェル形成性先駆物質は、好ましくは、分子構造内にポリメチレン又はポリエーテルセグメントなどの軟質かつ柔軟な部分を有するジイソシアネート、塩化ジアシル及びビスクロロホルメートから構成される。任意に、イソシアネート又は塩化トリアシルなどの適切な多官能性架橋剤を、有効量、例えば約1重量%〜約25重量%で添加して架橋シェル重合体を生成し、それらの機械的強度を向上させることができる。シェル先駆物質の例示としては、ポリエーテル系ポリイソシアネート、例えば、Uniroyal Chemicalのジフェニルメタンジイソシアネート系液状ポリエーテルVIBRATHANES(登録商標)B−635及びB−843並びにトルエンジイソシアネート系液状ポリエーテルVIBRATHANES(登録商標)B−604及びB−614並びにMobay Chemical Corporationの液状ポリエーテルイソシアネートプレポリマーE−21又はE−21A、743、744、塩化アジポイル、塩化フマリル、塩化スベロイル、塩化スクシニル、塩化フタロイル、塩化イソフタロイル、塩化テレフタロイル、エチレングリコールビスクロロホルメート、ジエチレングリコールビスクロロホルメート及びトリエチレングリコールビスクロロホルメートが挙げられる。さらに、他の多官能性試薬も共反応物として添加して機械的強度及び感圧性などのシェル特性を改善させることができる。一実施形態では、上記共反応体は、ベンゼンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、MONDUR(登録商標)CB−60、MONDUR(登録商標)CB−75、MONDUR(登録商標)MR、MONDUR(登録商標)MRS 10、PAPI(登録商標)27、PAPI(登録商標)135、ISONATE(登録商標)143L、ISONATE(登録商標)181、ISONATE(登録商標)125M、ISONATE(登録商標)191及びISONATE(登録商標)240よりなる群から選択できる。
また、シェルは、例えば、水溶性単量体を重合させることによっても形成できる。水溶性シェル形成性単量体成分を、ポリアミン又はビスフェノールを含めたポリオールを含む水性相に添加することができる。水溶性シェル単量体の例示例としては、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシトリメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、1,8−ジアミノオクタン、キシリレンジアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン及び2,5−ジメチルペンタメチレンジアミン、ビスフェノールA及びビスフェノールZが挙げられる。適宜、トリアミンやトリオールなどの水溶性架橋成分をシェル重合体構造に架橋を導入するのに十分な有効量で添加してその機械的強度を向上させることもできる。
上記技術のそれぞれにおいて、カプセルの厚さは、カプセルを破裂するのに必要な(目的の)最終カプセルサイズ及び圧力を考慮して制御できる。カプセルの壁厚が比較的大きな粒径をもたらすように高すぎる場合(少なくともカプセルを含有するインク組成物を適用するために使用されるシステムに関して)、熱変色性カプセルは、熱変色性インクを含む筆記具の筆記点や繊維質リザーバーを通過することができない場合がある。一方、シェルの厚みが小さすぎる場合には、カプセルは、インク堆積プロセス中に早く破裂する場合がある。当業者であれば、これらの検討事項のバランスを適切にとることができる。熱変色性カプセルシェルは、典型的には、一般に、例えば約5ミクロン未満の壁厚を有するが、約0.5ミクロンより大きく、例えば約0.5ミクロン〜2ミクロンの壁厚を有する。
添加剤
ここに開示される全てのインク組成物は、他の添加剤を含むことができる。好ましい添加剤としては、例えば、殺生物剤、表面張力調整剤、他の相乗作用樹脂、界面活性剤、湿潤剤、分散剤及び当技術分野において知られている他の添加剤が挙げられる。これらの添加剤をインク組成物に添加することができる及び/又はカプセル化が使用される場合には熱変色性カプセルのコアに含めることができる。添加剤は、インク組成物の全体的な性能に悪影響を及ぼさないように任意の量で添加できる。
開示された不可逆熱変色性インク組成物は、ボールペン、万年筆、マーカー、プリンター、インクカートリッジ及びスタンプなどの様々なアプリケーター筆記具で使用できる。
次の実施例は、例示のために提供されるものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
例1
1部のクリスタルバイオレットラクトン(米国ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカル)、4部のノニルフェノール(米国インディアナ州ハモンドのドーバー・ケミカル)及び5部のSAS−310(米国テキサス州ヒューストンのニッセキ・ケミカル)を混合して深青色の溶液を生じさせた。この青色溶液を、繊維質リザーバーと流体連通したペン先を備えるSHARPIE(商標)マーカー(米国イリノイ州オークブルックのサンフォードLP)に充填した。これは、青色の筆記マークを生じさせた。このマークを100℃〜150℃の温度に1分間さらし、そして筆記マークの青色を除去した。その後、今のところ無色のマークを保持する基材を30分間にわたって−10℃に供した。筆記マークの色は再生されなかった。したがって、上記の例は、開示されたインク組成物における色の変化の不可逆性を実証するものである。
例2
1部のPERGASCRIPT(商標)Red I−6B(米国ニュージャージー州フォーハムパークBASF)、4部のノニルフェノール(米国インディアナ州ハモンドのドーバー・ケミカル)及び5部のSAS−310(米国テキサス州ヒューストンのニッセキ・ケミカル)を混合して赤色溶液を生じさせた。この赤色溶液を、繊維質リザーバーと流体連通したペン先を備えるSHARPIE(商標)マーカー(米国イリノイ州オークブルックのサンフォードLP)に充填し、これは赤色筆記マークを生じさせた。このマークを100℃〜150℃の温度に1分間さらし、そして筆記マークの赤色を除去した。その後、今のところ無色のマークを保持する基材を30分間にわたって−10℃に供した。筆記マークの色は再生されなかった。したがって、上記の例は、開示されたインク組成物における色の変化の不可逆性を実証するものである。
上記の説明は、不可逆熱変色性インク組成物の多数の異なる実施形態の詳細な説明であるが、この詳細な説明は、代表的ものに過ぎないものと解釈されるべきであり、かつ、本発明の不可逆熱変色性インク組成物の全ての可能な実施形態を説明するものではない。

Claims (43)

  1. 不可逆熱変色性インクであって、キャリアと、該キャリアに分散された熱変色性カプセルとを含み、該熱変色性カプセルはシェル及びコアを有し、該コアは、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料とを含む、不可逆熱変色性インク。
  2. 前記キャリアが溶媒、樹脂又はそれらの混合物を含む、請求項1に記載の不可逆熱変色性インク。
  3. 前記コアが、溶媒、樹脂又はそれらの混合物をさらに含む、請求項1又は2に記載の不可逆熱変色性インク。
  4. 前記変色染料がロイコ染料を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  5. 前記揮発性色活性化剤が約300℃未満、約250℃未満、約200℃未満、約180℃未満、約160℃未満、約140℃未満、約120℃未満及び/又は約100℃未満の沸点を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  6. 前記揮発性色活性化剤が、約50℃〜約300℃、100℃〜約300℃、約50℃〜約280℃、約100℃〜約280℃及び/又は約50℃〜約200℃の沸点を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  7. 前記揮発性色活性化剤が、約75kJ/mol未満、約65kJ/mol未満及び/又は約60kJ/mol未満の気化値のエンタルピーを有する、請求項1〜6のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  8. 前記揮発性色活性化剤が揮発性フェノール化合物を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  9. 前記シェルが重合体を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  10. 殺生物剤、表面張力調整剤、相乗樹脂、界面活性剤、湿潤剤、分散剤及びそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項1〜9のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  11. 前記シェルが壊れやすい、請求項1〜10のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  12. 前記変色染料がpH感受性色素を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  13. 前記揮発性色活性化剤が揮発性酸又は揮発性塩基を含む、請求項12に記載の不可逆熱変色性インク。
  14. 前記インクが、前記熱変色性インク組成物の総重量に基づいて、前記熱変色性カプセルを約20重量%〜約60重量%、約30重量%〜約50重量%、及び/又は約35重量%〜約45重量%含む、請求項1〜13のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  15. 前記キャリアが揮発性溶媒を含む、請求項1〜14のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  16. 前記キャリア溶媒は、300℃未満、約250℃未満、約40℃〜約250℃及び/又は約50℃〜約220℃の沸点を有する、請求項15に記載の不可逆熱変色性インク組成物。
  17. 前記コアが揮発性溶媒を含む、請求項1〜16のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  18. 前記コア溶媒が、300℃未満、約250℃未満、約40℃〜約250℃及び/又は約50℃〜約220℃の沸点を有する、請求項17に記載の不可逆熱変色性インク組成物。
  19. シェル及びコアを含む不可逆熱変色性顔料カプセルであって、該コアが、揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることができる変色染料とを含む不可逆熱変色性顔料カプセル。
  20. 前記コアが、溶媒、樹脂又はそれらの混合物をさらに含む、請求項19に記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  21. 前記変色染料がロイコ染料を含む、請求項19又は20に記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  22. 前記揮発性色活性化剤が、約50℃〜約300℃、100℃〜約300℃、約50℃〜約280℃、約100℃〜約280℃及び/又は約50℃〜約200℃の沸点を有する、請求項19〜21のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  23. 前記揮発性色活性化剤が、約75kJ/mol未満、約65kJ/mol未満及び/又は約60kJ/mol未満の気化値のエンタルピーを有する、請求項19〜22のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク。
  24. 前記揮発性色活性化剤が揮発性フェノール化合物を含む、請求項19〜23のいずれかに記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  25. 前記コアが揮発性溶媒を含む、請求項19〜24のいずれかに記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  26. 前記コア揮発性溶媒が、300℃未満、約250℃未満、約40℃〜約250℃及び/又は約50℃〜約220℃の沸点を有する、請求項25に記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  27. 前記シェルが重合体を含む、請求項19〜26のいずれかに記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  28. 殺生物剤、表面張力調整剤、相乗樹脂、界面活性剤、湿潤剤、分散剤及びそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項19〜27のいずれかに記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  29. 前記シェルが壊れやすい、請求項19〜28のいずれかに記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  30. 前記変色染料がpH感受性色素を含む、請求項19〜29のいずれかに記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  31. 前記揮発性色活性化剤が揮発性酸又は揮発性塩基を含む、請求項30に記載の不可逆熱変色性顔料カプセル。
  32. 揮発性色活性化剤と、該揮発性色活性化剤の蒸発により実質的に無色になることのできる変色染料とを含み、該揮発性色活性化剤と該変色染料との両方は、キャリアに溶解及び/又は分散されており、該揮発性色活性化剤が揮発性フェノール化合物を含む、不可逆熱変色性インク組成物。
  33. 溶媒、樹脂又はそれらの混合物をさらに含む、請求項32に記載の不可逆熱変色性インク組成物。
  34. 前記変色染料がロイコ染料を含む、請求項32又は33に記載の不可逆熱変色性インク組成物。
  35. 前記揮発性色活性化剤が、約50℃〜約300℃、100℃〜約300℃、約50℃〜約280℃、約100℃〜約280℃及び/又は約50℃〜約200℃の沸点を有する、請求項32〜34のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク組成物。
  36. 前記揮発性色活性化剤が、約75kJ/mol未満、約65kJ/mol未満及び/又は約60kJ/mol未満の気化値のエンタルピーを有する、請求項32〜35のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク組成物。
  37. 前記キャリアが揮発性溶媒を含む、請求項32〜36のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク組成物。
  38. 前記キャリア揮発性溶媒が、300℃未満、約250℃未満、約40℃〜約250℃、及び/又は約50℃〜約220℃の沸点を有する、請求項37に記載の不可逆熱変色性インク組成物。
  39. 筆記マークの消去方法であって、
    請求項1〜18のいずれかに記載の熱変色性インクで筆記マークを作成し、ここで、該筆記マークは、複数の熱変色性カプセルを含む被膜を与えるものとし;そして、
    該筆記マークに力指向部材を適用して該熱変色性カプセルの一部分を破裂させ、それによって該破裂した熱変色性カプセルから該揮発性色活性化剤を蒸発させ、それにより該変色染料が実質的に無色になること
    を含む方法。
  40. 前記筆記マークに熱源を適用することをさらに含む、請求項39に記載の方法。
  41. 筆記マークの消去方法であって、
    請求項32〜38のいずれかに記載の熱変色性インクで筆記マークを作成し;そして、
    該筆記マークに力指向部材を適用して熱及び/又は摩擦を生じさせ、それによって、前記熱変色性インク組成物の変色染料が実質的に無色になるように該筆記マークからの該揮発性色活性化剤の蒸発を促進させること
    を含む方法。
  42. 請求項1〜18のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク組成物を含む筆記具。
  43. 請求項32〜38のいずれかに記載の不可逆熱変色性インク組成物を含む筆記具。
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