JP2015506068A - 負荷に電気エネルギーを供給する装置及びそのためのシステム - Google Patents

Abstract

本発明は、負荷に電気エネルギーを供給する装置（１０）に関する。本発明では、一つの導電性の層からそれぞれ構成された少なくとも一つの、有利には、二つの電気導体路（２０）を支持する、電気絶縁材料、特に、支持薄板から成る支持部品（１１）が配備されている。更に、導体路（２０）を電源と接続可能とするための電源側（２２）には、導体路（２０）毎に少なくとも一つの導電性の接点面（２１）が配備されている。ここで、本発明は、支持部品（１１）上に、導体路（２０）の負荷側（２３）の端部を有する、有利には、非常に平坦なコネクタ（２４）を配備することを提案する。負荷との電気接続（３１）が、このコネクタ（２４）を介して行なわれる。更に、家具の少なくとも一つの電気負荷と電気接続するためのシステムを規定し、少なくとも一つの装置（１０）と、一つ以上の支持体（４０）と、少なくとも一つの垂直な輪郭部（５０）とが配備され、この装置（１０）は、支持体（４０）上に取り付けることが可能であり、この装置（１０）の導体路（２０）は、輪郭部（５０）への支持体（４０）の差し込みによって電気接続可能である。そのために、この輪郭部（５０）は、少なくとも一つの、有利には、二つの垂直に配置された電力レール（５１，５２）を備える。

Description

本発明は、負荷に電気エネルギーを供給する装置及びこの装置に少なくとも一つの負荷を電気接続するためのシステムに関する。そのような装置は、例えば、負荷に電気エネルギーを供給するために使用される。負荷としては、特に、照明器具、ディスプレイ、スピーカ又はそれ以外の負荷のための安定器も対象とする。多くの場合、これらの装置は、店舗設備、見本市設備又は一般的にインテリア設備内で使用される。

特許文献１は、電気エネルギーを負荷に供給する装置を記載している。その装置は、例えば、照明器具などの負荷に電気エネルギーを供給するために、例えば、店舗設備、見本市設備又はインテリア設備でも使用することができる。しかし、その装置の欠点は、負荷を負荷側の接点面と繋がなければならないことである。それは、通常半田接続により行なわれている。しかし、そのような半田接続は、当業者によって実施されなければならない。更に、多くの場合、半田箇所が弱い所を有することも起こり得る。更に、その装置に別の負荷を繋ぐことは、その場合、先ずは古い負荷の半田箇所を溶解しなければならず、場合によっては、半田滓を除去しなければならず、その後で新しい負荷を半田付けにより再び取り付けることができるので、困難を伴ってのみ可能である。

欧州特許公開第２２４２３４９号明細書

以上のことから、本発明の課題は、前記の装置を改善して、当業者でなくとも操作できるようにすることである。更に、本発明の課題は、負荷を電気接続するためのシステムを提供することである。

本課題は、請求項１の特徴部の特徴及び請求項９の特徴によって解決され、それらには、以下の特別な意義が付随する。

支持部品には、導体路の負荷側の端部を有し、その端部を介して負荷との電気接続を行なうことができるコネクタが配備されている。この構成は、如何なる人も、即ち、当業者でない人も、負荷を支持部品に繋ぐことができるとの利点を有する。例えば、悪い半田箇所によって起こる誤りも防止できる。この装置を介して電気エネルギーを供給する負荷の交換も非常に簡単に、少ない手作業で実施できる。

請求項９による電気接続するためのシステムでは、既に述べたコネクタを備えた装置の外に、例えば、吊下アームなどの正に家具部品であるか、或いは棚の底、衣服棒又はそれらと同等の物などの家具部品を支持する少なくとも一つの支持体も更に配備されている。この支持体又は家具部品には、負荷を間接的又は直接的に取り付けることが可能である。更に、有利には、筐体内に配置された垂直方向の輪郭部が配備されており、そこに、各支持体を配置することができる。この場合、輪郭部は、少なくとも一つの、しかし、有利には、二つの電力レールを備えている。そして、本装置は、例えば、接着、さもなければ半田付け、溶接、リベット止め又はそれ以外の何らかの接続手法によって、支持体に取り付けることが可能であり、その次に、支持部品上の導体路又は本装置のコネクタは、輪郭部に支持体を引っ掛ける、挿入する、或いは吊り下げることによって、電気接続される。当然のことながら、別の手法で支持体を輪郭部に固定することも可能である。有利には、コネクタは、取り外しできないように支持部品と連結される。この場合、コネクタを非常に平坦に構成し、それにより、組み上がったシステムで、それを殆ど見えないようにするのが特に有利である。支持部品の製造時に直接コネクタを支持部品と一体化するのが特に有利である。

有利には、コネクタは、雌型コネクタとして構成される。それによって、本装置を支持体に取り付ける時のコネクタ接点の損傷又は曲げが防止される。

特に有利な実施例では、コネクタは、それに対応する付属の相方のコネクタを一つの方向にのみ差し込むことができるように構成される。本装置は、主に直流で使用されるので、そのようにして、極性を逆にした差し込みを防止できる。負荷の形式によっては、そのような極性を逆にした差し込みは不利となり、負荷を損傷させる可能性が有る。相方のコネクタを一つの方向にのみ差し込むことができるようにするために、例えば、接点を異なる形で構成するか、或いはコネクタの形状を不完全な対称形として、それにより、相方のコネクタが一つの方向でのみコネクタの形状と一致するように、雌型コネクタの形状を構成することができる。

特に有利な実施例では、支持部品は、柔軟に構成される。即ち、支持部品を異なる形状の支持体に適合させることができる。その場合、例えば、薄板が支持部品としての役割を果たすことができる。そして、それが、例えば、錫鍍金した銅製薄板から構成することが可能な導体路を支持することができる。その場合、そのように構成された支持部品は、異なる用途に有用である。

別の有利な実施例では、支持部品は、一方の側に自己粘着性の接着剤層を有するか、他方の側に電気絶縁性の保護層を有するか、或いはその両方を有する。二つの層が配備されている場合、支持部品は、特に簡単に支持体に接着させることができる。絶縁性の保護層を配備した場合、支持部品の導体路間の短絡も簡単に防止できる。本装置の使用開始時又は負荷の交換時でも、操作者は、短絡を引き起こすこと無く、支持部品を電気導体路の領域に接触させることができる。

本装置を特に目立たないように構成するために、支持部品、接着剤層及び保護層の中の一つ以上を透明又は無色に構成することができる。そのようにして支持体上に取り付けられた装置は、家具の所に有る支持体の通常の使用時に殆ど目立たなくなる。そのようにして、本装置を目立たない形で配置して、視覚的な全体像を損なわないようにすることができる。

本発明の更に別の特徴及び実施構成は、以下の記述、従属請求項及び図面から明らかとなる。図面には、本発明が実施例で図示されている。

本発明による装置の斜視図 図１の本発明による装置を備えたシステムの斜視図

図１は、本装置１０を図示している。薄板から構成された支持部品１１が見える。支持部品１１の一方の側１２は、自己粘着形態で作用する接着剤層１４で被膜されている一方、支持部品１１の他方の側には、二つの導体路２０の間で短絡が起こり得ないように、電気絶縁形態で作用する保護層１５が配備されている。更に、本装置１０は、コネクタ２４と二つの接点面２１を備えており、これらの接点面２１の各々は、それぞれ一つの導体路２０を介して電気接触形態でコネクタ２４と互いに接続されている。この場合、これらの接点面２１が導体路２０の電源側２２に配置される一方、コネクタ２４が導体路２０の負荷側２３に有る。これらの接点面２１は、それに対応する導体路２０よりも幅を広く構成されている。即ち、導体路２０を出来る限り狭く、目立たない形で支持部品１１に配備する一方、接点面２１の幅は、本装置１０をシステムに組み入れた場合に確実かつ簡単に接触を保証するのに十分な広さとすることが可能である。

そのようなシステムが、図２に図示されている。本装置１０は、支持体４０上に配置されている。この場合、支持部品１１は、自己粘着性の接着剤層１４によって、支持体４０上に固定されている。当然のことながら、自己粘着性でない接着剤層１４を配備するか、或いは本装置１０を別の手法で支持体４０と連結することも可能である。

更に、簡単な差し込みによってコネクタ２４と電気接触位置に設定することが可能な相方のコネクタ３０を備えた電気接続部３１が例示形態で見える。即ち、この電気接続部３１に配置された負荷、例えば、照明器具、スピーカ、ディスプレイ又はそれらと同等の物などに簡単に電気エネルギーを供給することができる。

支持体４０に配置された本装置１０では、依然として二つの接点面２１にアクセスできる。そこで、如何なる状況であるのかを更に説明する。本システムは、更に、二つの電力レール５１と５２、即ち、電圧印加側の電力レール５１と、リターン側の電力レール５２とを備えた輪郭部５０を有する。この輪郭部５０は、筐体５３内に配置されている。これらの二つの電力レール５１と５２は、互いに平行に垂直方向に輪郭部５０内に配置されている、詳しくは、電圧印加側の電力レール５１が、支持体の差し込み方向４３に関してリターン側の電力レール５２の後方に配置されている。この支持体４０は、二つのブラケット４１，４２を有し、これらのブラケットには、本装置１０の組立時に、支持部品１１の接点面２１が配置され、これらのブラケットは、支持体４０の差し込み時に、輪郭部５０内の電力レール５１，５２と電気接触形態で接続することが可能である。この場合、輪郭部５０への支持体４０の差し込みは、特に、支持体４０の引っ掛け、挿入又は吊下によって行なうことができる。

ここに図示した有利な実施構成では、電圧印加側の電力レール５１と係合することが可能な一方のブラケット４１は、支持体４０の差し込み方向４３に関して、リターン側の電力レール５２と係合することが可能なブラケット４２よりも長く構成されている。これらのブラケットの長さが異なることによって、支持体４０の接続途中に電力レール５１，５２の間の短絡が起こり得ないことを保証できる。更に、本システムは、非常に柔軟な形態でも構成される。即ち、本装置１０を備えていない、そのため、電気接続されてもいない支持体４０を輪郭部５０に差し込むこともできる。その場合、この支持体４０は、そのように構成された支持体４０を輪郭部５０に差し込んだ場合にリターン側の電力レール５２とのみ係合する二つの短いブラケット４２を有する。それによって、支持体が正に電圧印加側の電力レール５１と接触しないので、短絡は起こり得ず、電気接続されていない支持体４０に電圧が加わることも防止される。

最後に、ここに図示された実施構成が本発明の単なる実施例であることも指摘しておきたい。それは、本発明を制限しない。むしろ、変化形態及び修正形態も可能である。即ち、例えば、支持体が別の形状を有することができ、平面内に配置する必要もない。この輪郭部も、これ以外に構成することができ、必ずしも筐体内に配置する必要はない。本装置及びコネクタの形状も変更できる。正確な実施形態は、各用途に依存する。

１０ 本装置
１１ 支持部品
１２ 支持部品１１の一方の側
１３ 支持部品１１の他方の側
１４ 接着剤層
１５ 保護層
２０ 導体路
２１ 接点面
２２ 導体路２０の電源側
２３ 導体路２０の負荷側
２４ コネクタ
３０ 相方のコネクタ
３１ 電気接続部
４０ 支持体
４１ 一方のブラケット
４２ 他方のブラケット
４３ 支持体４０の差し込み方向
５０ 輪郭部
５１ 電圧印加側の電力レール
５２ リターン側の電力レール
５３ 筐体

Claims (12)

1. 一つの導電性の層からそれぞれ構成された少なくとも一つの、有利には、二つの電気導体路（２０）を支持する、電気絶縁材料、特に、支持薄板から成る支持部品（１１）が配備されており、
   導体路（２０）を電源と接続可能とするために、電源側（２２）には、導体路（２０）毎に少なくとも一つの導電性の接点面（２１）が配備されている、
   負荷に電気エネルギーを供給する装置（１０）であって、
   支持部品（１１）上に、導体路（２０）の負荷側（２３）の端部を備えた、有利には、非常に平坦なコネクタ（２４）が配備されていることと、
   負荷との電気接続（３１）が、このコネクタ（２４）を介して行なわれることと、
   を特徴とする装置。
2. 当該のコネクタ（２４）が雌型コネクタ（２４）として構成されていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. 当該のコネクタ（２４）が取り外しできないように支持部品（１１）と接続されている、特に、支持部品と一体的に構成されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の装置。
4. 当該のコネクタ（２４）が、相方のコネクタ（３０）を一つの方向にのみ差し込むことが可能なように構成されていることを特徴とする請求項１から３までのいずれか一つに記載の装置。
5. 当該の支持部品（１１）が、一方の側（１２）に自己粘着性の接着剤層（１４）を有するか、他方の側（１３）に電気絶縁性の保護層（１５）を有するか、或いはその両方を有することを特徴とする請求項１から４までのいずれか一つに記載の装置。
6. 当該の支持部品（１１）が柔軟に、特に、支持薄板として構成されていることを特徴とする請求項１から５までのいずれか一つに記載の装置。
7. 当該の支持部品（１１）、接着剤層（１４）及び保護層（１５）の中の一つ以上が透明又は無色に構成されていることを特徴とする請求項１から６までのいずれか一つに記載の装置。
8. 各導体路（２０）の接点面（２１）が、その導体路（２０）自体よりも幅を広く構成されていることを特徴とする請求項１から７までのいずれか一つに記載の装置。
9. 請求項１から８までのいずれか一つに記載の装置（１０）と、
   家具部品であるか、或いは家具部品を支持する、一つ以上の負荷を間接的又は直接的に取り付けることが可能な一つ以上の支持体（４０）と、
   一つ以上の支持体（４０）を配置することが可能である、少なくとも一つの、有利には、二つの垂直に配置された電力レール（５１，５２）を備えた、少なくとも一つの垂直な輪郭部（５０）と、
   を有する、家具の少なくとも一つの電気負荷に電気接続するためのシステムであって、
   この輪郭部（５０）が、有利には、筐体（５３）内に配置されており、
   この装置（１０）は、特に、接着により、支持体（４０）上に取り付けることが可能であり、
   この装置（１０）の支持部品（１１）上の導体路（２０）及び／又はコネクタ（２４）が、輪郭部（５０）への支持体（４０）の引っ掛け、挿入又は吊下などの差し込みによって、電気接続可能である、
   システム。
10. 当該の支持体（４０）が二つのブラケット（４１，４２）を有し、これらのブラケットには、この装置（１０）の組立状態で支持部品（１１）の二つの接点面（２１）が配置されており、これらのブラケットは、支持体（４０）を輪郭部（５０）に差し込んだ場合に、輪郭部（５０）の二つの電力レール（５１，５２）と電気接触形態で接続することが可能であることを特徴とする請求項９に記載のシステム。
11. 当該の電圧印加側の電力レール（５１）が、支持体（４０）の差し込み方向（４３）に関して、リターン側の電力レール（５２）の後方に配置されていることを特徴とする請求項９又は１０に記載のシステム。
12. 電圧印加側の電力レール（５１）と係合可能な一方のブラケット（４１）が、支持体（４０）の差し込み方向（４３）に関して、リターン側の電力レール（５２）と係合可能な他方のブラケット（４２）よりも長く構成されていることを特徴とする請求項１０又は１１に記載のシステム。

Images