JP2015231759A - 車両の下部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】トンネルメンバに狭小部を有しつつも、トンネル部のねじれ変形の応力を分散しつつ熱散逸して車体剛性を確保することができる車両の下部車体構造を提供する。【解決手段】フロアパネル3の車幅方向中央部で車両前後方向に延設されたトンネル部10を車幅方向に跨ぐトンネルメンバ21は、上側パネル23と下側パネル24とを重ね合わせることによって形成され、車幅方向中央部に、車両前後方向の長さが車幅方向外側のそれよりも狭い狭小部33を有し、上側パネル23と下側パネル24とのうち、少なくとも一方のパネルを、他方のパネルの側と反対側に突出することにより他方のパネルとの間に形成された閉断面部40が、車幅方向の中央部で略車幅方向に延びる中央閉断面部41と、該中央閉断面部41の車幅方向両側から分岐して略車幅方向外側に延びる複数の分岐閉断面部42(42A,42B)とから形成されたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、車両の床面を形成するフロアパネルに、上方に凸形状をなすトンネル部が車幅方向中央部で車両前後方向に延設され、このトンネル部を車幅方向に跨ぐトンネルメンバが前記フロアパネルの下部に配設されている車両の下部車体構造に関する。
従来より、車両の下部車体構造としては、フロアパネルの車幅方向中央に車体内方側に凸設されて車両の前後方向に延びるトンネル部を備えたものが知られている。
このように車体下部にトンネル部を備えた場合、車体剛性の低下により、つまり、走行時のトンネル部の左右に位置するフロアパネルの様々な態様の変形(車両前後方向にずれる変形、車両上下方向にずれる変形、或いはトンネル部が車幅に開閉する変形など)によるフロアパネル振動により、フロアパネル上の座席に着座した乗員の乗り心地性を低下させるおそれがある。そこで、トンネル部の剛性を向上させることにより、フロアパネル振動を抑制することが知られている。
例えば、下記特許文献1における「車両の下部車体構造」のように、トンネル部の車幅方向の各側に架け渡すトンネルメンバを設けてトンネル部を補強することが行われている。
特許文献1における「車両の下部車体構造」は、トンネルメンバとして、トンネル部の車両前方に有する平板状のプレート部材(26)と、該プレート部材(26)よりも車両後方に有する平板状のプレート部材(30)とが、トンネル部の車幅方向の両側に有するトンネルフレーム部(10a)に架け渡すように接合されている。
ところで、平板状のプレート部材など、トンネルメンバの配置箇所には、車載部品を配設されることがあり、このような場合には、該車載部品がトンネルメンバに干渉しないように、トンネルメンバの一部に、該一部を切欠いて狭小とした狭小部が形成される。
具体的には、4WDのように、トンネル部の車両前方に有するトンネルメンバの前部には、排気管が配設されることが多く、この場合には、排気管のレイアウトスペース確保のため、トンネルメンバ前部にV字状の切欠き部を設ける必要があった。
しかし、このようにトンネルメンバに狭小部を形成した場合、トンネルメンバの剛性が低下し、上述した様々な態様の変形の中でも特に、トンネル部に対して左右に位置するフロアパネルが車両上下方向にずれる変形、すなわちトンネル部の捩じれ変形に伴う車体剛性低下の抑制を図ることが課題であった。
特開2012−11855号公報
そこでこの発明は、トンネルメンバに狭小部を有しつつも車体剛性を確保することができる車両の下部車体構造の提供を目的とする。
この発明による下部車体構造は、車両の床面を形成するフロアパネルに上方に凸形状をなすトンネル部が車幅方向中央部で車両前後方向に延設され、このトンネル部を車幅方向に跨ぐトンネルメンバが前記フロアパネルの下部に配設されている車両の下部車体構造であって、前記トンネルメンバは、上側パネルと下側パネルとを重ね合わせることによって形成され、車幅方向中央部に、車両前後方向の長さが車幅方向外側のそれよりも狭い狭小部を有し、前記上側パネルと前記下側パネルとのうち、少なくとも一方のパネルを、他方のパネルの側と反対側に突出することにより前記他方のパネルとの間に形成された閉断面部が、車幅方向の中央部で略車幅方向に延びる中央閉断面部と、該中央閉断面部の車幅方向両側から分岐して略車幅方向外側に延びる複数の分岐閉断面部とから形成されたものである。
前記構成によれば、排気管レイアウト用の狭小部を有しつつも、各閉断面部が繋がっていることによって、トンネル部の特に、前記中央閉断面部に応力が集中し易い狭小部を有することによりねじれ変形による応力が中央閉断面部を中心として閉断面部全体に分散され、狭小部への応力集中を抑制することによって、トンネル部のねじれ変形が抑制され、その結果、車体剛性を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、前記一方のパネルの複数の前記分岐閉断面部の間の位置と、これに対向する前記他方のパネルの位置とをボルトで締結するボルト締結部が少なくとも1つ設けられ、該ボルト締結部において前記トンネルメンバが、前記フロアパネルの下部に結合されたものである。
前記構成によれば、ボルト締結部においてボルトで締結することにより該ボルト締結部の剛性を高めることができ、その結果、ボルト締結部に対して前後各側に位置する前記分岐閉断面部と協働してトンネル部のねじれ変形をより一層抑制することができる。
この発明の一実施態様においては、前記上側パネルと前記下側パネルとのうち少なくとも一方のパネルが、他方のパネルの側と反対側に突出する構成であれば、前記上側パネルと前記下側パネルとの双方が突出する構成であっても、或いは前記上側パネルのみが突出する構成であってもよいが、前記上側パネルと前記下側パネルとのうち、前記下側パネルのみが突出する構成であることが好ましい。
前記構成によれば、トンネル部のねじれ変形の応力を分散しつつ熱散逸して車体剛性を確保することが可能であるという前記閉断面部を形成することによる効果を顕著に得ることができつつ、トンネルメンバをフロアパネルの下部にしっかりと接合することができる。
この発明の一実施態様においては、前記中央閉断面部の下面に、前記閉断面部の最下端に位置する最下端面が形成されており、該最下端面に排水用の孔部が形成されたものである。
この構成によれば、トンネルメンバの閉断面部に雨水等の水分が流入しても、閉断面部の最下端に位置する最下端面に水分が集中し、最下端面に形成した排水用の孔部を通じて閉断面部に流入した雨水等を排水することができる。
この発明によれば、トンネルメンバに狭小部を有しつつも、トンネル部のねじれ変形の応力を分散しつつ熱散逸して車体剛性を確保することができる効果がある。
本実施形態の車両の下部車体構造を示す底面図。 本実施形態のトンネルメンバの底面側からの斜視図。 本実施形態のトンネルメンバの底面図。 図3の車両前後方向に沿った各部の矢視拡大断面図。 図3の領域Xの拡大図。 図3のH−H線矢視拡大断面図。 図1のA−A線矢視拡大断面図。 図1のB−B線矢視拡大断面図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
なお、図中において矢印(F)は車体前方、矢印(R)は車体後方、矢印(Ri)は車体右側、矢印(Le)は車体左側を示す。
図1〜図8に示すように、本実施形態に係る車両Vは、その前部において、エンジンルームE(図1参照)と車室1(図7、及び図8参照)と仕切るダッシュパネル2(図1参照)と、車室1の底面を形成するフロアパネル3(図1、図7、及び図8参照)とを備え、ダッシュパネル2は、フロアパネル3から立ち上がるように配設されている。
また、図1に示すように、トンネル部10の車両前後方向におけるダッシュパネル2とフロアパネル3との間には、図示しない排気管を配置する排気管配置空間19Aを構成している(図1中の仮想線で囲んだ領域19A参照)。
また、図1及び図7に示すように、ダッシュパネル2及びフロアパネル3の車幅方向中央には、前端部がダッシュパネル2に接続されるとともに、フロアパネル3から車体内方側の車室1に向かって凸設されたトンネル部10を備えている。トンネル部10は、その車幅方向中央が上述したように車体内方側に向かって車両前後方向に沿って凸設された形状で形成している。
さらに、図1、図7、及び図8に示すように、トンネル部10の車幅方向の両側には、断面が略ハット状に成形されたトンネルフレーム部10aを有しており、このトンネルフレーム部10aとフロアパネル3との接合により、両者間で車両前後方向に延びる閉断面部10Aを形成している(図7、及び図8参照)。
また、フロアパネル3において、トンネル部10と、フロアパネル3の車幅方向外側に、車両前後方向に配設した図示しないサイドシルとの間には、車両前後方向に延びるフロアフレーム11、11が配設され、その前端部が、図1に示すようにエンジンルームEにおいて車両前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム12の後端部に接続されている。なお、フロアフレーム11、11についても閉断面形状で形成している。
また、車両Vの下部では、その前側、且つ車幅方向の左右両側において、図1に示すように、エンジンルームEと対応する位置に図示しない前輪用のサスペンションを支持するためのサスペンションクロスメンバ13(以下、サスクロス13)が配設されている。
このサスクロス13の車両後方部分は、図1に示すように、フロントサイドフレーム12に連結する管状の連結フレーム13aが構成されている。
また、図1に示すように、ダッシュパネル2の後端部とフロアパネル3の前端部との接続部には、トンネル部10とフロアフレーム11との間にレインフォースメント15が配設されている。
また、トンネル部10の前側には、図1に示すように、トンネル部10の車体外方側において、トンネル部10の形状に沿って車体外方側に凸設された2つのガセット16,17が配設されている。
これらガセット16,17は、いずれもトンネル部10の車体外方側の側面及び上面に亘ってトンネル部10に沿うように配設されている。
なお、これらガセット16,17のうち、トンネル部10の前端部に配設された前ガセット16は、図1に示すように、トンネル部10の側面、及び上面から離間して車体外方側に凸設された突出部16aを有し、トンネル部10と突出部16とを、これらの間が中空である車幅方向に沿った閉断面形状で形成している。
また、図1に示すように、前ガセット16の前側には、略平板状のガイド部材18を配設している。
ガイド部材18の車両前方の前方部分18Fは、図1に示すように、車幅方向の両側に配設したサスクロス13の後側に有する連結フレーム13aのそれぞれを車幅方向に跨いで接合するように車幅方向両側に突出させて形成している。
一方、ガイド部材18の前方部分18Fよりも車両後方の後方部分18Rは、図1に示すように、前方部分18Fに対して車幅方向に幅小に形成するとともに、車両左側へ向けて徐々に傾いた形状で形成し、後方部分18Rの後端を、後述する前側トンネルメンバ21にボルト、及びナットからなる締結部材により締結することで互いを接合している。
図1に示すように、ガイド部材18の車両後方に、且つ後方部分18Rに対して車両右側には、ガイド部材18を切欠いたようなガイド部材切欠き部18Aを構成している。
そして、トンネル部10の前部には、図1に示すように、該トンネル部10を跨ぐように車幅方向の各側のトンネルフレーム部10aに架け渡された2枚のプレート状のトンネルメンバ21,22が配設されている。
これら2枚のトンネルメンバ21,22のうち、車両前側に有する前側トンネルメンバ21は、図1に示すように、トンネル部10の前端部、詳しくは前ガセット16の配設箇所から該前ガセット16と後ガセット17との間に至箇所に配設されている。
一方、2枚のトンネルメンバ21,22のうち、後側トンネルメンバ22は、図1に示すように、トンネル部10の車両前後方向における後ガセット17よりも後方に配設されている。
前側トンネルメンバ21は、図2〜図4、及び図6〜図8に示すように、上側パネル23と下側パネル24を重ねることで形成し、前側トンネルメンバ21の下面には、下方に突出する突出部31を形成している。すなわち、下側パネル24における突出部31に相当する箇所を上側パネル23に対して下方に突出して上側パネル23との間に、閉断面部40を形成している。
なお、図4は前側トンネルメンバ21の車幅方向の各部の矢視断面図であり、詳しくは、図4(a)は図3のC−C線矢視拡大断面図、図4(b)は図3のD−D線矢視拡大断面図、図4(c)は図3のE−E線矢視拡大断面図、図4(d)は図3のF−F線矢視拡大断面図、図4(e)は図3のG−G線矢視拡大断面図である。
一方、上側パネル23は、図4、図7、及び図8に示すように、閉断面部40に相当する箇所を上方へ殆ど突出して形成しておらず、具体的には、上側パネル23は、該上側パネル23に対する下側パネル24の突出長さと比較して積極的に上方に突出して形成しておらず、図8に示すように、トンネルフレーム部10aの下面の車両前後方向のラインに沿って滑らかに形成している。
前側トンネルメンバ21は、図1〜図3、及び図5に示すように、その前部に前開きV字状のトンネルメンバ切欠き部32Aを形成することで、車幅方向中央部に、車両前後方向の長さが車幅方向外側のそれよりも狭い狭小部33を有している。
ところで、上述した排気管配置空間19Aは、図1に示すように、ガイド部材18と前側トンネルメンバ21との間に相当するため、上述したガイド部材切欠き部18Aとトンネルメンバ切欠き部32Aとで、ガイド部材18と前側トンネルメンバ21との間に、上述した排気管配置空間19Aを確保している。
また、図2〜図6、及び図8に示すように、前側トンネルメンバ21における上側パネル23と下側パネル24との間に形成される閉断面部40は、車幅方向における狭小部33を含む幅方向中央部で略車幅方向に延びる中央閉断面部41と、該中央閉断面部41の車幅方向両側から分岐して略車幅方向外側に延びる2つの分岐閉断面部42とから形成されている。
2つの分岐閉断面部42は、図2、図3、図4(e)、及び図8に示すように、中央閉断面部41と同様に略車幅方向に沿って延びる第1分岐閉断面部42Aと、該第1分岐閉断面部42Aの前方で前記V字状のトンネルメンバ切欠き部32Aに沿って車両前方側へ延びる第2分岐閉断面部42Bとを有している。
図2、及び図3に示すように、第1分岐閉断面部42A、及び第2分岐閉断面部42Bは、いずれも車幅方向の両外側端部が前側トンネルメンバ21の車幅方向の外側端部に達するまで延びている。すなわち、下側パネル24における閉断面部40に相当する箇所は、前側トンネルメンバ21の車幅方向の両外側端部に達するまで上側パネル23に対して車体下方側に突出して形成している。
また、図4(b)、図5、及び図6に示すように、前側トンネルメンバ21の下側パネル24には、中央閉断面部41における狭小部33に相当する箇所に、閉断面部40の最下端の位置となる最下端面45を形成するとともに、該最下端面45に排水用の孔部45aを形成している。
最下端面45は、下側パネル24における最下端面45に相当する箇所が中央閉断面部41における最下端面45以外の箇所に対して凹状になるように形成している。
排水用の孔部45aは、下側パネル24を板厚方向に貫通する貫通孔であり、最下端面45の車幅方向の両側に形成している。
一方、図4(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に示すように、上側パネル23は、その前端23fを、下側パネル24の前端よりも車両前方へ突出するように下側パネル24の前端24fよりも長く形成するとともに、下側パネル24の前側部分を車両前方から塞ぐように下方へ傾斜しながら降下させて形成している。
さらにまた、図1〜図3、図7、及び図8に示すように、前側トンネルメンバ21の車幅方向両端部には、該前側トンネルメンバ21をトンネル部10のトンネルフレーム部10aの底面部に締結するボルト締結部26を車幅方向の両端側に車両前後方向に3箇所ずつ形成している。
ボルト締結部26は、フランジ部26Fと、ボルトを挿入可能にフランジ部26Fに形成された貫通孔26Hとを有し、上側パネル23と下側パネル24とのそれぞれに形成している。
フランジ部26Fは、図2、図3、図7、及び図8に示すように、上側パネル23と下側パネル24とにおいて重ね合わせた状態において互いに面接触するように平坦状に形成している。貫通孔26Hは、上側パネル23と下側パネル24とにおいて、互いに重ね合わせた状態において互いに連通するように貫通させて形成している。
ボルト締結部26は、図2、図3、図7、及び図8に示すように、前側トンネルメンバ21を底面視した状態において閉断面部40を形成していない閉断面部非形成箇所35F,35M,35Rに配設している。
前側トンネルメンバ21について、車幅方向の両外側に有する3つのボルト締結部26のうち、車両前後方向の前方に有するボルト締結部26は、前側トンネルメンバ21の前端、詳しくは、第2分岐閉断面部42Bよりも車両前方の閉断面部非形成箇所35Fに配設している。車幅方向の両外側に有する3つのボルト締結部26のうち、車両前後方向の中間に有するボルト締結部26は、車両前後方向の第1分岐閉断面部42Aと第2分岐閉断面部42Bの間に有する閉断面部非形成箇所35Mに配設している。
車幅方向の両外側に有する3つのボルト締結部26のうち、車両前後方向の後方に有するボルト締結部26は、前側トンネルメンバ21の後端、詳しくは、車両前後方向の第1分岐閉断面部42Aより車両後方の閉断面部非形成箇所35Rに配設している。
前側トンネルメンバ21は、図7、及び図8に示すように、ボルト締結部26においてボルトBとナットNによりトンネルフレーム部10aに締結している。
具体的には、図7、及び図8に示すように、ボルト51を、ボルト締結部26における貫通孔26H、及び、トンネルフレーム部10aに形成したボルト挿通孔10Hに挿通するとともに、トンネルフレーム部10aおける前側トンネルメンバ21の有する側と反対側に固着したナットN、すなわちウェルドナットNに螺合することで締結している。
また、上側パネル23のトンネルメンバ切欠き部32A側における車両左側縁部の前端には、トンネルメンバ切欠き部32Aに向けて突出し、ボルト、及びナットにより上述したガイド部材18の後方部分18Rの後端に締結するガイド部材用ボルト締結部26Gを形成している。
なお、ガイド部材用ボルト締結部26Gは、フランジ部26GFと、該フランジ部26GFに形成した貫通孔26GHとを有している(図2、及び図3)。
上述したように、車両の下部車体構造は、車両の床面を形成するフロアパネル3に上方に凸形状をなすトンネル部10が車幅方向中央部で車両前後方向に延設され、このトンネル部10を車幅方向に跨ぐ前側トンネルメンバ21がフロアパネル3の下部に配設されている(図1参照)。
前側トンネルメンバ21は、図2、図3、及び図4に示すように、上側パネル23と下側パネル24とを重ね合わせることによって形成され、図1、図2、図3、及び図5に示すように、その前端部に前開きV字状の切欠き部としてのトンネルメンバ切欠き部32Aを有し、これにより、車幅方向中央部に、車両前後方向の長さが車幅方向外側のそれよりも狭い狭小部33を有したものである。
さらにまた、図1〜図3、図4、図5、図6、及び図8に示すように、下側パネル24を車体下方側に突出することにより上側パネル23との間に形成された閉断面部40は、車幅方向の中央部で略車幅方向に延びる中央閉断面部41と、該中央閉断面部41の車幅方向両側から分岐して略車幅方向外側に延びる複数の分岐閉断面部42とから形成されたものである。
詳しくは、複数の分岐閉断面部42は、中央閉断面部41の車幅方向両側から略車幅方向に延びる第1分岐閉断面部42Aと、中央閉断面部41から分岐して該第1分岐閉断面部42Aの前方でV字状のトンネルメンバ切欠き部32Aに沿って車両前方側へ延びる第2分岐閉断面部42Bとから形成されたものである(図2、図3、図4(e)、及び図8参照)。
上述した構成によれば、前側トンネルメンバ21の幅方向の中央に、排気管レイアウトのため狭小に形成した狭小部33を有しつつも、中央閉断面部41と、該中央閉断面部41から分岐する第1分岐閉断面部42A、及び第2分岐閉断面部42Bのそれぞれとが、車幅方向に繋がっていることによって、トンネル部10のねじれ変形による応力が中央閉断面部41を中心として閉断面部40全体に分散され、狭小部33への応力集中を抑制することができる。その結果、トンネル部10のねじれ変形が抑制され、車体剛性を確保することができる。
この発明の一実施形態においては、図1、図2、図3、及び図8に示すように、前側トンネルメンバ21における第1分岐閉断面部42Aと第2分岐閉断面部42Bの間の位置に、ボルト締結部26が設けられ、該ボルト締結部26において前側トンネルメンバ21が、締結手段としてのボルトB、及びナットNによりトンネルフレーム部10aに締結されたものである。
この構成によれば、ボルト締結部26において、ボルトB、及びナットNにより締結することにより該部位の剛性を高めることができ、その結果、前後に位置する第1分岐閉断面部42A、及び第2分岐閉断面部42Bと協働してトンネル部10のねじれ変形をより一層抑制することができる。
この発明の一実施形態においては、図2、図3、図4、及び図8に示すように、上側パネル23と下側パネル24とのうち、下側パネル24が主に突出するものである。
この構成によれば、トンネル部10のねじれ変形の応力を分散しつつ熱散逸して車体剛性を確保することが可能であるという閉断面部40を有することによる効果を顕著に得ることができつつ、前側トンネルメンバ21をトンネルフレーム部10aにしっかりと接合することができる。
詳述すると、上述した構成によれば、図2、図3、図4、及び図8に示すように、上側パネル23と下側パネル24とのうち、下側パネル24のみが突出するように形成することで、すなわち、下側パネル24が車両下方に突出するとともに上側パネル23は車両上方に略突出せずに形成することで、特に、前側トンネルメンバ21をトンネルフレーム部10aに配設した際に、上側パネル23をトンネルフレーム部10aとの接合箇所において隙間なくしっかりと接合することができる(図8参照)。
さらに、仮に、上側パネル23に、上方に突出する突出部31を形成することで閉断面部40を前側トンネルメンバ21の車幅方向の両外側まで形成した場合には、該前側トンネルメンバ21の車幅方向の両外側をトンネルフレーム部10aに接合する際に、上側パネル23における突出部31とトンネルフレーム部10aとが接触することになる。
このため、第1分岐閉断面部42Aと第2分岐閉断面部42Bとの間の位置に設けたボルト締結部26において、前側トンネルメンバ21とトンネルフレーム部10aとの間に隙間が生じることになる。そうすると、ボルト締結部26においてフロアパネル3と前側トンネルメンバ21との間にスペーサを介して締結するなどの必要があり、部品点数が増えるなどの課題が生じる。
これに対して、上述したように、フロアパネル3の車幅方向の両端部にまで閉断面部40を形成するために、下側パネル24に、下方に突出する突出部31を車幅方向の両端部まで形成しても(図2、図3、図4、及び図8参照)、ボルト締結部26においてトンネルフレーム部10aと前側トンネルメンバ21との間に隙間が生じることがなく、しっかりと接合することができる(図8参照)。
換言すると、下側パネル24のみ突出部31を形成することで、前側トンネルメンバ21とトンネルフレーム部10aとを接合する際に、ボルト締結部26において前側トンネルメンバ21とトンネルフレーム部10aとの間に隙間が生じることなく接合することができるため、前側トンネルメンバ21の車幅方向の両端部まで突出部31を形成することが可能となる。
これにより、図1〜図3に示すように、閉断面部40を前側トンネルメンバ21の車幅方向の両端部まで形成することが可能となり、狭小部33に集中し易い応力を中央閉断面部41から下側パネル24車幅方向の両端部に有する分岐閉断面部42を含めて閉断面部40全体に分散することができ、トンネル部10のねじれ変形の応力を分散しつつ熱散逸して車体剛性を確保することが可能であるという閉断面部40を形成することによる効果をより顕著に得ることができる。
この発明の一実施形態においては、図2、図3、図4(b)、図5、及び図6に示すように、中央閉断面部41の下面に、閉断面部40の最下端に位置する最下端面45が形成されており、該最下端面45に排水用の孔部45aが形成されたものである。
この構成によれば、仮に上側パネル23と下側パネル24との間の閉断面部40に雨水等の水分が流入しても、閉断面部40の最下端に位置する最下端面45に水分を集中させ、最下端面45に形成した排水用の孔部45aを通じて閉断面部40に流入した雨水等を効率よく、確実に排出することができる。
また、上述したように、上側パネル23の前端23fを、図4(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に示すように、下側パネル24の前端24fよりも車両前方へ突出するように該下側パネル24の前端24fよりも長く形成するとともに、車両前方から該下側パネル24の前側部分を塞ぐように下方へ傾斜しながら降下させて形成している。
前記構成によれば、走行時に前側トンネルメンバ21に対して前方から流れる空気が、下方へ突出する突出部31等による凹凸形状を有する下側パネル24に沿って流れることで乱流となり、空気抵抗が大きくなることを防ぐことができる。
すなわち、走行時に前側トンネルメンバ21に対して前方から流れる空気が、下側パネル24に沿ってではなく、突出部31等を有しない滑らかな形状である上側パネル23に沿って流れるように、上側パネル23の前端23fにより、走行時に前方から流れる空気を案内することができる。
これにより、閉断面部40を有する構成の前側トンネルメンバ21であっても、走行時に空気抵抗が大きくなることを防ぐことができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のトンネルメンバは、実施例の前側トンネルメンバ21に対応し、
フロアパネルの下部はトンネルフレーム部10aに対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、例えば、車両の床面を形成するフロアパネルに、上方に凸形状をなすトンネル部が車幅方向中央部で車両前後方向に延設され、このトンネル部を車幅方向に跨ぐトンネルメンバがフロアパネルの下部に配設されている車両の下部車体構造について有用である。
V…車両
3…フロアパネル
10…トンネル部
10a…トンネルフレーム部
21…前側トンネルメンバ
23…上側パネル
24…下側パネル
26(26F,26H)…ボルト締結部
33…狭小部
40…閉断面部
41…中央閉断面部
42(42A,42B)…分岐閉断面部
45…最下端面
45a…排水用の孔部

Claims (4)

  1. 車両の床面を形成するフロアパネルに、上方に凸形状をなすトンネル部が車幅方向中央部で車両前後方向に延設され、このトンネル部を車幅方向に跨ぐトンネルメンバが前記フロアパネルの下部に配設されている車両の下部車体構造であって、
    前記トンネルメンバは、上側パネルと下側パネルとを重ね合わせることによって形成され、
    車幅方向中央部に、車両前後方向の長さが車幅方向外側のそれよりも狭い狭小部を有し、
    前記上側パネルと前記下側パネルとのうち、少なくとも一方のパネルを、他方のパネルの側と反対側に突出することにより前記他方のパネルとの間に形成された閉断面部が、車幅方向の中央部で略車幅方向に延びる中央閉断面部と、該中央閉断面部の車幅方向両側から分岐して略車幅方向外側に延びる複数の分岐閉断面部とから形成された
    車両の下部車体構造。
  2. 前記一方のパネルの複数の前記分岐閉断面部の間の位置と、これに対向する前記他方のパネルの位置とをボルトで締結するボルト締結部が少なくとも1つ設けられ、該ボルト締結部において前記トンネルメンバが、前記フロアパネルの下部に結合された
    請求項1に記載の車両の下部車体構造。
  3. 前記上側パネルと前記下側パネルとのうち、前記下側パネルのみが突出する
    請求項1、又は2に記載の車両の下部車体構造。
  4. 前記中央閉断面部の下面に、前記閉断面部の最下端に位置する最下端面が形成されており、該最下端面に排水用の孔部が形成された
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の車両の下部車体構造。
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