JP2015231649A - チャック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、確実にロックできるチャック装置を提供することを目的とする。【解決手段】チャック装置1であって、複数のボール41と、ボール41を転動可能に保持するリテーナ42と、ナットリング33とともに回転するとともに、リテーナ42に対して緩み方向Lを規制する回転規制状態と、リテーナ42に対して緩み方向Lの規制を解除する規制解除状態とを切り替え可能に構成したスプリングリング34と、チャックボディ11に対するリテーナ42の緩み方向Lを規制するワンウェイスプリング31とを備え、複数のボール41、リテーナ42及びワンウェイスプリング31とで、ナットリング33とチャックボディ11との間において、緩み方向Lが規制されたワンウェイベアリング機構50を構成し、回転規制状態におけるリテーナ42で、ベアリング&ロック機構30を構成した。【選択図】図10

Description

この発明は、例えば、電動ドライバや振動ドリルのような電動工具において、ドライバ治具やドリル治具等の回転治具の基軸を挿入し、締め付けて固定するチャック装置に関する。
従来より、電動ドライバ等の先端に配置するチャック装置として、挿入された回転治具の基軸を爪(ジョー)で三方向から締付けて固定し、締付け状態をロックするロック機構を備えたチャック装置が提案されている(特許文献1参照)。
このチャック装置は、チャック本体に対して軸方向が拘束された係止リングと、ラチェット本体に対して軸方向に移動可能な保持リングとを備えている。そして、前記係止リング及び前記保持リングのそれぞれの対向面に、緩み方向に対して噛合するラチェットギアが形成されている。
したがって、保持リングを軸方向に移動させ、係止リング及び保持リングのラチェットギアが噛合することによって、締付け固定状態において、締付け解除方向の回転を規制し、締付け状態をロックすることができるとされている。
しかしながら、回転治具の基軸をジョーで三方向から固定する締付け状態をロック機構でロックして回転駆動させ、回転治具で削孔等を行う際の振動による共振や慣性力によって、回転入力体が締付け解除方向に回転して、回転規制状態が不用意に解除されるおそれがあった。
特開平6−277913号公報
そこでこの発明は、簡単な構造で、確実にロックできるチャック装置を提供することを目的とする。
この発明は、軸心上で回転可能な駆動軸を有する駆動装置に装着するチャック装置であって、前記軸心上に配置され、先端側に回転治具の基軸の挿入を許容する軸孔を有する略円筒状のチャック本体と、該チャック本体において、先端側で前記軸孔に連絡するとともに、後端側で前記チャック本体の側方に開口する傾斜孔に挿着され、前記チャック本体に対して移動可能に配置された複数のチャック爪と、前記チャック本体及び前記チャック爪に対する螺合によって前記複数のチャック爪を同期して前記傾斜孔内を傾斜方向に移動させるナットリングと、該ナットリングと前記チャック本体との間において挟まれて転動する複数の転動体と、該複数の転動体を整列配置させた状態で転動可能に保持し、前記チャック本体及び前記ナットリングに対して相対回転可能なリテーナと、前記ナットリングとともに回転するとともに、前記リテーナに対して緩み方向の回転を規制する回転規制状態と、前記リテーナに対して緩み方向の回転の規制を解除する規制解除状態とを切り替え可能に構成した第1回転規制体と、前記チャック本体に対する前記リテーナの緩み方向の回転を規制する第2回転規制体とを備え、前記複数の転動体、前記リテーナ及び第2回転規制体とで、該ナットリングと前記チャック本体との間において、緩み方向の回転が規制されたベアリング機構を構成するとともに、前記回転規制状態における前記リテーナ、前記転動体及び前記第1回転規制体で、該ナットリングと前記チャック本体との間に挟まれた前記転動体を回転負荷とするロック機構を構成することを特徴とする。
上記回転可能な駆動軸を有する駆動装置は、振動ドリルや電動ドライバ等の回転電動工具とすることができる。
上記回転治具とは、回転するドリル治具や、プラスやマイナスのドライバ治具などとすることができる。
上記回転治具の基軸は工具シャンクともいい、上記チャック爪はジョーともいう。
上記転動体は、リテーナによって整列配置させた状態で、該ナットリングと前記チャック本体との間において挟まれて転動可能に保持されれば、例えば、円柱状やそろばん玉状のローラ体、あるいは球体などで構成することができる。
この発明により、チャック本体と、チャック爪と、ナットリングと、複数の転動体と、第2回転規制体と、リテーナと、前記リテーナに対して緩み方向の回転を規制する回転規制状態と、前記リテーナに対して緩み方向の回転の規制を解除する規制解除状態とを切り替え可能に構成した第1回転規制体とで構成したチャック装置は、第1回転規制体による前記規制解除状態において前記複数の転動体、第2回転規制体及び前記リテーナで、該ナットリングと前記チャック本体との間において機能するベアリング機構を構成するとともに、第1回転規制体による前記回転規制状態において、前記リテーナで、該ナットリングと前記チャック本体との間に挟まれた前記転動体を回転負荷とするロック機構を構成して、回転治具の基軸を把持した把持状態が不用意に解除されることなく、把持状態を確実にロックすることができる。
具体的には、複数のチャック爪を同期して前記傾斜孔内を傾斜方向に移動させるナットリングと前記チャック本体との間において挟まれて転動する複数の転動体を整列配置させた状態で転動可能に保持するリテーナに対して、緩み方向の回転の回転規制状態と規制解除状態とを切り替え可能な第1回転規制体による前記規制解除状態では、複数の転動体、第2回転規制体及び前記リテーナで、該ナットリングと前記チャック本体との間において機能するベアリング機構を構成するため、チャック本体に対してナットリングをスムーズに回転させて、チャック爪を同期させながら前記傾斜孔内を傾斜方向に移動させることができる。
逆に、例えば、チャック爪を移動させ、回転治具の基軸を把持した把持状態において、第1回転規制体を回転規制状態に切り替えると、前記リテーナで、該ナットリングと前記チャック本体との間に挟まれた前記転動体を回転負荷とするロック機構を構成するため、上述のような基軸の把持状態をロックすることができる。
より詳細に説明すると、上述のように、転動体及びリテーナがベアリングとして機能する場合、チャック本体に対するナットリングの相対回転により、前記チャック本体との間において挟まれた複数の転動体は、リテーナに整列配置させた状態で転動(自転及び公転)する。したがって、ナットリングは、チャック本体に対してスムーズに相対回転することができる。
このとき、前記チャック本体との間において挟まれた状態で転動する複数の転動体を転動可能に保持するリテーナは、転動体の転動に伴って、ナットリングの相対回転に遅れて、チャック本体に対して相対回転する。つまり、ナットリングとリテーナはともに、チャック本体に対して、同方向に相対回転するものの、ナットリングの相対回転に遅れて相対回転するリテーナは、ナットリングに対して差動回転する。
しかしながら、回転規制状態では、前記リテーナとナットリングが緩み方向において回転が一体化される。そのため、チャック本体に対するナットリングの相対回転とともに、整列配置させた複数の転動体ごと、リテーナも相対回転しようとする。しかしながら、リテーナに整列配置させた複数の転動体は、前記チャック本体とナットリングとの間で挟まれており、両接触部分で摩擦が生じているため、リテーナの相対回転によって転動することができない。つまり、リテーナは、ナットリングとチャック本体に挟まれた転動できない転動体を引き摺るようにチャック本体に対して相対回転しようとすることとなるが、転動体の摩擦力によってリテーナ、つまりナットリングの相対回転をロックすることができる。
さらにまた、第2回転規制体により前記チャック本体に対する前記リテーナの緩み方向の回転を規制するため、前記リテーナによる該ナットリングと前記チャック本体との間に挟まれた前記転動体を回転負荷とするロックと相まってより確実なロック状態を実現することができる。
このように、この発明の構成により、第1回転規制体の状態によって、前記複数の転動体と前記リテーナとは、該ナットリングと前記チャック本体との間におけるベアリング機構と、前記転動体を回転負荷とするロック機構との両方を成し遂げることができる。
この発明の態様として、前記リテーナを、リング状に形成するとともに、内周に内周ラチェットギアを設け、前記第2回転規制体を、前記チャック本体に回転固定する回転固定手段を備えるとともに、前記第2回転規制体に、前記リテーナの前記内周ラチェットギアに係止する第2係止爪を備えることができる。
この発明により、第2回転規制体の第2係止爪が前記リテーナの前記内周ラチェットギアに係止することで、回転固定手段及び第2回転規制体を介して、前記ラチェットギアを有する前記リテーナを前記チャック本体に対して緩み方向の回転を規制することができる。したがって、簡単な構造で、前記チャック本体に対する締付け方向Rの回転を許容するとともに、前記リテーナを緩み方向の回転を規制することができる。
またこの発明の態様として、前記回転固定手段を、前記チャック本体に対して回転固定されたリング状の回転固定リングで構成するとともに、前記第2回転規制体を、前記チャック本体に対して回転自在に装着されたリング状に構成し、前記チャック本体及び前記チャック爪に螺合した前記ナットリングを反力として、前記回転固定リング及び前記チャック本体で前記第2回転規制体を挟み込んで、前記チャック本体に対して前記第2回転規制体を回転固定する構成とすることができる。
この発明により、チャック爪で基軸を把持した状態では第2回転規制体を介して、チャック本体に対するリテーナの緩み方向の回転を規制し、その他の状態ではリテーナをチャック本体に対して回転自在にすることができる。
詳述すると、前記回転固定手段を、前記チャック本体に対して回転固定されたリング状の回転固定リングで構成するとともに、前記第2回転規制体を、前記チャック本体に対して回転自在に装着されたリング状に構成し、前記チャック本体及び前記チャック爪に螺合した前記ナットリングを反力として、前記回転固定リング及び前記チャック本体で前記第2回転規制体を挟み込んで、前記チャック本体に対して前記第2回転規制体を回転固定するため、前記ナットリングの螺入によって前記チャック爪が前記基軸を把持するまでは、前記ナットリングを反力として、前記回転固定リング及び前記チャック本体で前記第2回転規制体を挟み込むことはないため、前記チャック本体に対して前記第2回転規制体は回転自在となる。そのため、リテーナをチャック本体に対して緩み方向に規制することはない。これに対し、ナットリングを締め込み、チャック爪で基軸を把持すると、ナットリングを反力として、前記回転固定リング及び前記チャック本体で前記第2回転規制体を挟み込むため、前記第2回転規制体はチャック本体に固定される。このようにして、チャック本体に回転固定された第2回転規制体を介してリテーナは、チャック本体に対して緩み方向に回転規制されることとなる。
このように、チャック爪で基軸を把持して固定する状況では、チャック本体に回転固定された第2回転規制体を介してリテーナのチャック本体に対する緩み方向の回転を規制し、チャック爪で基軸を把持していない状態では、第2回転規制体はチャック本体に対して回転自在であるため、リテーナもチャック本体に対して回転自在とすることができる。したがって、簡単な構造でチャック本体に対するリテーナの回転規制を要する場合にのみ回転を規制することができる。
またこの発明の態様として、リング状に形成した前記リテーナの外周に外周ラチェットギアを設け、前記第1回転規制体に、前記リテーナに対して、前記回転規制状態で、前記外周ラチェットギアに係止し、規制解除状態で、前記外周ラチェットギアから離間して係止を解除する第1係止爪を備えることができる。
この発明により、簡単な構造で確実な回転規制状態を容易に切り替え可能に構成することができる。
詳述すると、リング状に形成した前記リテーナの外周に外周ラチェットギアを設け、前記第1回転規制体に第1係止爪を備えるため、ナットリングとともに回転する第1回転規制体の前記第1係止爪を前記外周ラチェットギアに係止することで、リテーナとナットリングとが緩み方向に相対回転することを規制することができ、前記第1係止爪の前記外周ラチェットギアに対する係止を解除することでリテーナとナットリングとが相対回転自在となり、回転規制状態を容易に切り替え可能に構成することができる。
またこの発明の態様として、前記チャック本体に対して回転自在に装着するとともに、回転操作によって前記ナットリングに回転力を入力するとともに、前記ナットリング及び前記第1回転規制体に対して所定角度の回転方向の差動を許容する回転入力体を備え、前記第1回転規制体が、前記回転入力体に対する差動回転によって、前記回転規制状態と、前記規制解除状態とを切り替える構成とすることができる。
この発明により、簡単な構造で確実に、回転規制状態と規制解除状態とを切り替えることができる。
またこの発明の態様として、前記転動体をボールで構成するとともに、前記ボール、前記リテーナ、及び前記第2回転規制体で、前記ナットリングと前記チャック本体との間で機能するワンウェイボールベアリングを構成することができる。
この発明により、より簡単な構造でさらに確実に、回転規制状態と規制解除状態とを切り替えることができる。
この発明によれば、簡単な構造で、確実にロックできるチャック装置を提供することができる。
チャック装置を備えた電動工具の正面図。 チャック装置の各構成要素の正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図。 チャック装置の各構成要素の正面側からの分解斜視図。 チャック装置の各構成要素の背面側からの分解斜視図。 ベアリング&ロック機構の各構成要素の正面側からの分解斜視図。 ベアリング&ロック機構の各構成要素の背面側からの分解斜視図。 チャック装置の縦断面図。 チャック装置における回転規制切替機構についての説明図。 ワンウェイ機構の背面図。 ベアリング&ロック機構についての説明図。
この発明の一実施の形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1はチャック装置1を備えた電動工具Kの正面図を示し、図2はチャック装置1の各構成要素の正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図を示している。
詳述すると、図2において、チャックボディ11、バックスリーブ13、ベアリングリング32、ボールベアリング40を構成するボール41、ナットリング33、スリーブOリング36、Oリング37及びノーズピース38は正面図及び断面図を示し、ワンウェイスプリング31、スプリングリング34及びスリーブ35は背面図及び断面図を示し、ボールベアリング40を構成するリテーナ42は断面図並びに正面図及び背面図を示している。なお、ジョー12は三方向に配置した状態の側面図を示している。
図3はチャック装置1の各構成要素の正面側からの分解斜視図を示し、図4はチャック装置1の各構成要素の背面側からの分解斜視図を示し、図5はベアリング&ロック機構30の各構成要素の正面側からの分解斜視図を示し、図6はベアリング&ロック機構30の各構成要素の背面側からの分解斜視図を示し、図7はチャック装置1の縦断面図を示している。
図8は、チャック装置1における回転規制切替機構20についての説明図を示し、図9はワンウェイベアリング機構50の背面図を示し、図10はベアリング&ロック機構30についての説明図を示している。詳しくは、図8(a)は、規制解除状態の回転規制切替機構20の背面図を示し、図8(b)は、回転規制状態の回転規制切替機構20の背面図を示している。また、図10(a)はベアリング&ロック機構30がベアリング機構として機能している状態について、円形配置されたボール41の中心を通る断面による概略図を示し、図10(b)はベアリング&ロック機構30がロック機構として機能している状態の概略図を示している。
本発明のチャック装置1は、電動工具Kの先端に装備されるものである。例えば、この電動工具Kは、利用者が使用時に握るハンドル部2aを備えたハウジング2、及び該ハウジング2の前方に設けたスピンドル4を備えている。
そして、チャック装置1はスピンドル4の先端に装着され、チャック装置1で回転治具5の基軸5aを締付け固定するものである。なお、スピンドル4は、ハンドル部2aに配置したトリガ6を操作することで、ハウジング内部に設置された、正逆転回転可能なモータMの回転駆動力によって回転する構成である。
上述の電動工具Kに装備されるチャック装置1は、図2乃至4に示すように、主要部品であるチャック本体10、回転規制切替機構20及びベアリング&ロック機構30を組み付けて構成している。
具体的には、後方(図2において左上)から前方(図2において右上)に向かって、バックスリーブ13、チャック本体10、ワンウェイスプリング31、ベアリングリング32、ボールベアリング40、ナットリング33、スプリングリング34、スリーブ35、スリーブOリング36、Oリング37、及びノーズピース38をこの順で配置している。
なお、チャック装置1を構成する各構成部品のうち、ワンウェイスプリング31、ベアリングリング32、ボールベアリング40、ナットリング33及びスプリングリング34でベアリング&ロック機構30を構成し、ベアリング&ロック機構30を構成する各構成部品のうちワンウェイスプリング31、ベアリングリング32及びボールベアリング40でワンウェイベアリング機構50を構成している。
チャック本体10は、チャックボディ11と、ジョー12とで構成している。
チャックボディ11は、後方側から、後胴部111、中胴部112、前胴部113とで構成し、中心に軸心方向Xの挿入孔114を有する略円筒形状に形成している。
そして、チャックボディ11における周方向の三ケ所に、中胴部112から前胴部113を介し、外周側から内周側に向かい、軸心方向Xに対して交叉する方向で挿入孔114に連通するジョー装着孔115を配置している。なお、3つのジョー装着孔115の径内側方向の延長線上の交点は軸心方向X上となるように形成している。
また、中胴部112において、ジョー装着孔115同士の間には、後述するベアリングリング32の係止突部321の係合を許容する半円状の溝である嵌合部116を形成している。
ジョー12は、後述するナットリング33のネジ山333に螺合するネジ溝121を後方側の外側面に有する略円柱状に形成している。さらに、ジョー12の前側内側面は、略円柱状の軸心方向に対して交叉する方向で、軸心方向Xに対して略平行な押圧面122を形成し、該押圧面122の幅方向中央には、カーバイド製のチップ123を装備している。このような構成のジョー12は、上述したように、軸心方向Xに対して周方向における三方向において、押圧面122が軸心方向Xに平行となる姿勢で配置される。
上述のように構成したチャックボディ11のジョー装着孔115にジョー12を挿入してチャック本体10を構成する。このとき、ジョー12は、ネジ溝121が径外側向きとなるように、ジョー装着孔115に挿入される。
バックスリーブ13は、チャック装置1の背面を構成し、チャックボディ11の後胴部111の挿入を許容する円形開口131を有するリング本体132と、円形開口131を形成するリング本体132の内周縁において軸心方向Xの前方に突出する内側円筒部133と、リング本体132の外周縁において軸心方向Xの前方に突出する外側円筒部134とで構成している。
内側円筒部133は、チャックボディ11の後胴部111に圧入可能な内径で形成するとともに、外側円筒部134より倍程度の高さで形成している。
ワンウェイスプリング31は、チャックボディ11の中胴部112に嵌着する平板リング状のリング本体311と、リング本体311の外周縁から後方に突出するとともに、周方向に片持ち状態で支持される係止アーム312を周方向に等間隔で三ケ所に設け、係止アーム312の先端に、後述するボールベアリング40の内周ラチェットギア424に係止する係止爪部313を備えている。
ベアリングリング32は、チャックボディ11の中胴部112に嵌着する平板状のリング体であり、内周縁から径内側に向かって突出し、チャックボディ11の嵌合部116に係止して、チャックボディ11に対する回転を固定する半円状の係止突部321を周方向において、等間隔に3か所備えている。
後述するボール41とでボールベアリング40を構成するリテーナ42は、ボール41の直径より厚みの薄いリング状であるリテーナ本体421と、リテーナ本体421の後方側に突出する後方筒部425とで構成している。なお、本実施形態においてリテーナ42は所定の強度を有する樹脂製である。
リテーナ本体421は、複数のボール41のそれぞれを回転可能に保持する保持孔422を周方向に複数所定間隔を隔てて有するとともに、外周面に外周ラチェットギア423を形成している。
なお、保持孔422は、リテーナ本体421を表裏方向に貫通するとともに、周方向において等間隔で配置され、本実施例では30個配置している。また、保持孔422は、厚み方向の中央部分が保持するボール41に径に応じて拡径されており、保持孔422に嵌め込まれたボール41が、保持孔422から抜け出さないように構成している。
リテーナ本体421の後方側に突出する後方筒部425は、ワンウェイスプリング31及びベアリングリング32の嵌め込みを許容する筒状であり、内周面に内周ラチェットギア424を形成している。
また、後方筒部425の内周面に形成された内周ラチェットギア424は、リテーナ42とワンウェイスプリング31との緩み方向Lの相対回転を規制する向きのラチェットギアで構成し、外周ラチェットギア423は、ナットリング33と一体化されるスプリングリング34とボール41との緩み方向Lの相対回転を規制するラチェットギアで構成している。
リテーナ42とでボールベアリング40を構成するボール41は、リテーナ42の保持孔422に回転可能に保持されることで円形配置される鋼球であり、本実施例においては保持孔422の数に応じて30個備えている。
このように構成したリテーナ42の保持孔422にボール41を嵌め込んで構成するボールベアリング40は、図2における拡大図(a)に示すように、ボール41がリテーナ42の表裏に突出するとともに、保持孔422において回転可能に保持される。
なお、保持孔422における各ボール41の回転を本明細書において「自転S」といい、リテーナ42の回転に伴った、リテーナ42の中心を回転中心としたボール41の回転を「公転P」という。また、リテーナ42の厚み方向中心に、中心があるボール41の自転Sは、リテーナ42の厚み方向中心を回転中心とした回転となる。
ナットリング33は、断面視、後方に向かって縮径された円錐台状の円錐台状開口331を有するリング状であるリング本体332で構成し、円錐台状開口331を形成するリング本体332の内面には、ジョー12のネジ溝121に嵌合するネジ山333を形成している。
スプリングリング34は、リング状に構成したナットリング33に外嵌するリング本体341と、リング本体341の前端から前方に向かって突出する前方突出部342と、リング本体341の後端から後方に突出するとともに、周方向に延びるアーム部343とで構成している。
後述するスリーブ35に対して所定の回転角度の差動回転を許容するように、スリーブ35の遊嵌凹部353に挿入される前方突出部342は、後述するスリーブ35の遊嵌凹部353に応じた位置となり、周方向に等間隔に3か所配置している。
アーム部343は、上述したように、リング本体341の後端から後方に突出するとともに、緩み方向Lに延びる平面視逆L字型で形成され、後述するスリーブ35の第1係止凹部354a,354bに係止する差動回転規制アーム343aと、第2係止凹部355に係止するとともに、差動回転によって、リテーナ42の外周ラチェットギア423に係止するロックアーム343bとがあり、差動回転規制アーム343aとロックアーム343bとを周方向に交互に、全体で6のアーム部343を配置している。
差動回転規制アーム343aは、径外側に湾曲状に突出する第1係止凸部344aを有するとともに、その先端にラチェット爪部345を備え、第1係止凸部344aがスリーブ35の第1係止凹部354a,354bに係止し、スリーブ35に対するスプリングリング34の差動回転を規制することができる。
ロックアーム343bは、外周ラチェットギア423と噛合してラチェット機構を構成するアーム部であり、アーム部の中間には径外側に湾曲状に突出する第2係止凸部344bがスリーブ35の第2係止凹部355に係止し、その先端には、ラチェット爪部345を備えている。
なお、差動回転規制アーム343aの第1係止凸部344aは正面視半円弧状に突出する形状であるのに対して、ロックアーム343bの第2係止凸部344bは、正面視半楕円弧状に突出する形状である。
スリーブ35は、後端側がバックスリーブ13の外周側の外側円筒部134と同径であり、先端側が絞られた側面視略釣鐘型であり、内部にチャック本体10を構成するジョー12及びチャックボディ11の中胴部112、前胴部113の挿通を許容し、軸心方向Xに沿って貫通する挿通空間351を有するとともに、外周に、後述するスリーブOリング36の装着を許容するOリング装着溝356を形成している。
挿通空間351を形成するスリーブ35の内面には、先端側から、後述するOリング37及びノーズピース38の嵌め込む先端開口溝352、スプリングリング34の前方突出部342の遊嵌を許容する遊嵌凹部353、及び差動回転規制アーム343aの第1係止凸部344aが係止する第1係止凹部354a,354b、並びにロックアーム343bの第2係止凸部344bが係止する第2係止凹部355が形成されている。
遊嵌凹部353は、前方突出部342が周方向に遊嵌するように、前方突出部342より周方向に広く形成し、周方向において等間隔に3か所配置している。
図2における拡大図(b)に示すように、第1係止凹部354a,354bは、差動回転規制アーム343aの第1係止凸部344aに応じた背面視半円弧断面となる溝であり、差動回転規制アーム343aに対応して周方向において等間隔に3か所配置している。
なお、第1係止凹部354a,354b同士は、遊嵌凹部353に対する前方突出部342の遊嵌量、つまり、スリーブ35に対するスプリングリング34の差動回転量に応じた間隔で配置している。
第2係止凹部355は、図8(a)に示す規制解除状態において、ロックアーム343bの第2係止凸部344bが係止する係止凹部であり、ロックアーム343bに対応する正面視半楕円弧状断面となる溝であり、周方向において等間隔に3か所配置している。
スリーブOリング36は、スリーブ35のOリング装着溝356に装着するゴム製のOリングである
Oリング37は、後述するノーズピース38のフランジ部382とスリーブ35の先端開口溝352との間に介在するように、スリーブ35の先端開口溝352に嵌め込まれる角型断面のリング体である。
ノーズピース38は、先端側から挿通空間351に挿入されるとともに、チャックボディ11の前胴部113の先端に外嵌する外嵌部381と、外嵌部381の先端で径外側に広がり、先端開口溝352に嵌め込まれるフランジ部382とで構成する筒状体である。
各要素をこのように構成したチャック装置1は、まずチャックボディ11の後胴部111を円形開口131に挿入するようにして、軸心方向Xの後方からバックスリーブ13をチャックボディ11に装着する。
なお、内面を後胴部111の外面と略同径に形成した内側円筒部133を後胴部111に圧入して装着するため、バックスリーブ13は、チャックボディ11に対して軸心方向X及び回転方向ともに固定された状態で装着される。
また、ジョー装着孔115にジョー12を挿入したチャックボディ11の前方から、ワンウェイスプリング31、ベアリングリング32、及びリテーナ42の保持孔422にボール41を嵌め込んで構成したボールベアリング40を装着する。
このとき、ワンウェイスプリング31とベアリングリング32とは、リテーナ42の後方筒部425に挿入され、ワンウェイスプリング31の係止アーム312に形成した係止爪部313が内周ラチェットギア424に係止するため、ワンウェイスプリング31とボールベアリング40とは緩み方向Lには相対が規制され、締付け方向Rに回転自在となる。
また、ワンウェイスプリング31は、チャックボディ11に対して回転自在に装着されるが、ベアリングリング32はベアリングリング321がチャックボディ11の嵌合部116に嵌合するため、チャックボディ11に対して、回転固定されるものの、軸心方向Xに移動可能に装着される。
なお、ワンウェイスプリング31とベアリングリング32とボールベアリング40とで、状態に応じて、緩み方向Lの回転が規制されるワンウェイベアリング機構50を構成することができるが、この組み付け状態では、ワンウェイベアリング機構50は、チャックボディ11に対して回転自在な状態となる。
また、ナットリング33に、スプリングリング34のリング本体341を圧入してスプリングリング34を外嵌させる。したがって、ナットリング33とスプリングリング34とは軸心方向X及び回転方向ともに固定された状態で組み付けられる。
このように、一体化したナットリング33とスプリングリング34とを、チャック本体10の前方から装着するとともに、全てのジョー12のネジ溝121と、ナットリング33のネジ山333とを螺合させて、装着する。このとき、既にチャックボディ11に装着されたボールベアリング40の外周ラチェットギア423に径外側にスプリングリング34のアーム部343が位置する、つまり、外周ラチェットギア423とアーム部343の軸心方向Xにおける位置が一致するように装着する。
また、このチャック装置1の組み付け状態では、図10に示すように、ボールベアリング40は、ワンウェイスプリング31及びベアリングリング32とナットリング33との間に配置され、ボールベアリング40を構成するボール41が、ベアリングリング32の前面322と、ナットリング33の背面332aとで挟まれた態様となる。
そしてさらに、スリーブ35の先端開口溝352より前方に前胴部113の先端が露出するように、スリーブ35をチャック本体10の前方から挿入する。このとき、既に、チャック本体10に装着したスプリングリング34の前方突出部342が、スリーブ35の遊嵌凹部353に遊嵌するとともに、スプリングリング34のアーム部343(343a,343b)に形成した係止凸部344(344a,344b)が、スリーブ35の係止凹部354,355に嵌め込まれるようにスリーブ35を装着し、さらにその前方より、Oリング37とノーズピース38を装着して、チャック装置1の組み付けは完了する。
このとき、Oリング37とノーズピース38のフランジ部382はスリーブ35の先端開口溝352に嵌めつけられ、ノーズピース38の外嵌部381はチャックボディ11の前胴部113に対して前方から圧入される。このため、ノーズピース38は、チャックボディ11に対して、軸心方向X及び回転方向ともに固定された状態で組み付けられ、チャックボディ11に対して軸心方向X及び回転方向ともに固定された状態で組み付けられたノーズピース38のフランジ部382によって、スリーブ35は、チャックボディ11及びノーズピース38に対して、回転自在な状態で軸心方向Xが固定される。なお、上述したチャック装置1の組み付け順序は一例であり、この順序限定されず、適宜の順序で組み付ければよい。
なお、このように組み付けられるチャック装置1において、リテーナ42とボール41とで構成するボールベアリング40を、ベアリングリング32の前面322とナットリング33の背面332aとで挟み込んでベアリング&ロック機構30が構成される。
また、回転規制切替機構20は、スプリングリング34、スリーブ35及びボールベアリング40を構成するリテーナ42の外周ラチェットギア423で構成される。
なお、上述したように組み付けたチャック装置1の回転規制切替機構20は、図8(a)に示す規制解除状態と、図8(b)に示す回転規制状態とを切替可能に構成している。
詳述すると、図8(a)に示す規制解除状態では、差動回転規制アーム343aの第1係止凸部344aが、スリーブ35の第1係止凹部354aに嵌り、ロックアーム343bの第2係止凸部344bがスリーブ35の第2係止凹部355に嵌っているため、ラチェット爪部345はロックアーム343bの付勢力によって径外側に位置しており、リテーナ42の外周ラチェットギア423とラチェット爪部345とは係止しておらず、ナットリング33及びスプリングリング34は、リテーナ42に対して、締付け方向R及び緩み方向Lとも回転自在な規制解除状態となる。
なお、第1係止凹部354aに差動回転規制アーム343aの第1係止凸部344aが嵌り、第2係止凹部355にロックアーム343bの第2係止凸部344b嵌っているため、つまり、差動回転規制アーム343aの付勢力で第1係止凸部344aが第1係止凹部354aに嵌り、ロックアーム343bの付勢力で第2係止凸部344bが第2係止凹部355に嵌っているため、所定の回転負荷が作用しない限り、この規制解除状態を保持することができる。
このような規制解除状態に対して、回転規制状態の回転規制切替機構20では、図8(b)に示すように、ロックアーム343bの第2係止凸部344bが第1係止凹部354bに嵌まり込み、ロックアーム343bの第2係止凸部344bが第2係止凹部355の緩み方向Lの内面によって、ロックアーム343bの付勢力に抗して径内側に押し付けられ、リテーナ42の外周ラチェットギア423とラチェット爪部345とが係止する。
そのため、ボールベアリング40に対して、スプリングリング34は締付け方向Rには相対回転可能であるが、外周ラチェットギア423へのラチェット爪部345の係止によって、ボールベアリング40に対するスプリングリング34の緩み方向Lの相対回転が規制されている。
続いて、このように作動する回転規制切替機構20及びベアリング&ロック機構30を備えたチャック装置1による動作について詳しく説明する。
まず、図8(a)に示すような回転規制切替機構20の規制解除状態において、チャックボディ11の挿入孔114に、前方から回転治具5の基軸5aを挿入するとともに、スリーブ35を締付け方向Rに回転することで、スリーブ35の遊嵌凹部353に遊嵌する前方突出部342によって、スプリングリング34と一体化したナットリング33が締付け方向Rに回転し、ナットリング33のネジ山333にネジ溝121が螺合する3本のジョー12は、同期しながら、ジョー装着孔115を傾斜方向に進行し、挿入孔114に挿入された回転治具5の基軸5aを周方向における三方向から把持して固定することができる。
なお、回転規制切替機構20が規制解除状態である場合は、上述したように、スプリングリング34とボールベアリング40とが相対回転自在であるため、ベアリングリング32の前面322とナットリング33の背面332aとで挟み込まれたリテーナ42とボール41とは、ベアリング&ロック機構30のベアリング機構として機能する。
詳しくは、図10(a)に示すように、スプリングリング34とともに回転するナットリング33は、矢印Iaに示すように、チャックボディ11に固定されたベアリングリング32に対して締付け方向Rに相対回転する。このベアリングリング32に対するナットリング33の締付け方向Rの相対回転(矢印Ia)によって、ベアリングリング32の前面322とナットリング33の背面332aとで挟み込まれたボールベアリング40のボール41は、自転(矢印S)しながら、公転(矢印Pa)する。
なお、ボール41の公転Paによって、リテーナ42は軸心方向Xを中心に回転するが、ボール41の公転Pa及びリテーナ42の回転、つまりボールベアリング40の回転(矢印E)は、ベアリングリング32に対するナットリング33の相対回転(矢印Ia)に遅れた同方向の回転となる。つまり、ナットリング33の締付け方向Rの回転に対して、ボール41の自転Sと公転Paにより、リテーナ42は同方向の1/2回転として出力するため、遊星歯車と同様の差動回転機構として機能することができる。
このようにして、スプリングリング34を締付け方向Rに回転させてジョー12で基軸5aを把持した把持状態では、基軸5aを把持して固定したジョー12のネジ溝121を反力として、螺合したナットリング33は固定されているため、第1係止凹部354aに第1係止凸部344aが嵌まり込んだ差動回転規制アーム343a及び第2係止凹部355に第2係止凸部344bが嵌まり込んだロックアーム343bの付勢力を超える回転力でスリーブ35を締付け方向Rにさらに回転すると、ナットリング33と一体化したスプリングリング34に対して、遊嵌凹部353に嵌め込まれた前方突出部342の遊嵌分、スリーブ35は締付け方向Rに差動回転する。
このスプリングリング34に対するスリーブ35の締付け方向Rの差動回転によって、第1係止凹部354aに嵌っていた差動回転規制アーム343aの第1係止凸部344aは、第1係止凹部354aを乗り越えて、緩み方向L側の第1係止凹部354bに嵌まり込む。これに対して、第2係止凹部355に嵌っていたロックアーム343bの第2係止凸部344bは、第2係止凹部355を乗り越えて、第2係止凹部355より緩み方向L側の内面によって径内側に付勢され、ラチェット爪部345がリテーナ42の外周ラチェットギア423に係止し、ナットリング33及びスプリングリング34とリテーナ42とは、締付け方向Rには相対可能であるが、緩み方向Lに回転が固定された回転規制状態となる(図8(b)参照)。
また、このとき、基軸5aを把持したジョー12を反力として、ナットリング33は軸心方向Xの後方に移動するためボールベアリング40のボール41を介して、ベアリングリング32は軸心方向Xの後方に押圧され、ベアリングリング32の軸心方向Xの後方の押圧によって、ワンウェイスプリング31は、チャックボディ11とベアリングリング32とで挟み込まれ、チャックボディ11に対して回転固定された状態となる。
このような回転規制状態では、ナットリング33が、図10(b)において矢印Ibに示すように、緩み方向Lに回転しようとしても、ベアリング&ロック機構30によって緩み方向Lの回転は規制され、ロック状態となる。
詳しくは、上述の回転規制状態では、ナットリング33及びスプリングリング34とリテーナ42とは緩み方向Lの相対回転が規制されているため、ナットリング33が矢印Ibに示すように緩み方向Lに回転しようとすると、ボール41とともにリテーナ42も緩み方向Lに回転しようとする(矢印Ic,矢印Pb)。
しかしながら、保持孔422に嵌め込まれたボール41は、リテーナ42の回転によって、同方向に公転Pしようとするが、ベアリングリング32の前面322とナットリング33の背面332aとで挟み込まれており、ベアリングリング32の前面322とは相対回転するものの、ナットリング33の背面332aとは一緒に回転しているため、ベアリングリング32の前面322とナットリング33の背面332aとで挟み込まれたボール41は自転Sできず、リテーナ42の回転は自転Sできないボール41を引き摺る公転Pbとなるため、リテーナ42は、自転Sできないボール41を回転負荷として回転がロックされた状態となる。
したがって、回転規制切替機構20が回転規制状態にある場合において、ベアリング&ロック機構30がロック状態になると、ナットリング33及びスプリングリング34が不用意に緩み方向Lに回転することを規制することができる。
また、チャックボディ11とベアリングリング32との挟み込みによってチャックボディ11に対して回転固定されたワンウェイスプリング31の係止アーム312の係止爪部313がリテーナ42の内周ラチェットギア424に係止しているため、リテーナ42自体がワンウェイスプリング31を介してチャックボディ11に対して緩み方向Lに回転固定され、上述のベアリング&ロック機構30による緩み方向Lの回転規制状態と相まって、より確実なロック状態を実現することができる。
なお、この回転規制状態は、差動回転規制アーム343aの付勢力が作用した状態で差動回転規制アーム343aの第1係止凸部344aが第1係止凹部354aに嵌まり込んでいるため、ベアリング&ロック機構30のロック状態に寄与する回転規制切替機構20の回転規制状態が不用意に解除されることを防止することができる。
また、上述の回転規制切替機構20の回転規制状態において、リテーナ42に対して相対回転可能な締付け方向Rにスリーブ35をさらに回転すると、基軸5aを把持して固定したジョー12のネジ溝121を反力として、ナットリング33が後方に押圧され、つまり、ナットリング33の背面332aはベアリングリング32の前面322に近づき、ベアリングリング32の前面322とナットリング33の背面332aとによるボール41の挟み込み力が増大する。そのため、ボール41と、ベアリングリング32の前面322や、ナットリング33の背面332aとの間に生じる摩擦力が増大し、上述のロック状態はより堅固なロック状態を得ることができる。
仮に、駆動時の振動など、差動回転規制アーム343aの付勢力を超える不用意で大きな回転力が作用した場合であっても、差動回転規制アーム343aの第1係止凸部344aが第1係止凹部354bから外れる際に、径内側に付勢されて差動回転規制アーム343aのラチェット爪部345がボールベアリング40の外周ラチェットギア423に係止するため、基端部からの片持ち状態であった差動回転規制アーム343aは、外周ラチェットギア423に係止するラチェット爪部345と基端部との両端支持状態となり、第1係止凸部344aを第1係止凹部354bに嵌め込んでいる差動回転規制アーム343aの径外方向の付勢力が増大し、増大した径外方向の付勢力によって、第1係止凸部344aが第1係止凹部354bに嵌るようにスリーブ35を押し戻すこととなり、ベアリング&ロック機構30のロック状態に寄与する回転規制切替機構20の回転規制状態を確実に維持することができる。
なお、このように、不用意な回転力が作用する場合に外周ラチェットギア423に係止する差動回転規制アーム343aのラチェット爪部345は、本実施例において、ロックアーム343bのラチェット爪部345と同形状で形成しているが、不用意な回転力が作用した際に、外周ラチェットギア423に係止して、差動回転規制アーム343aが基端部との両端支持状態となればロックアーム343bのラチェット爪部345と形状が異なってもよい。
逆に、回転規制切替機構20の回転規制状態を解除して、ベアリング&ロック機構30のロック状態を解除するためには、差動回転規制アーム343aの付勢力に抗して、差動回転規制アーム343aの第1係止凸部344aが第1係止凹部354bから外れる緩み方向Lの回転力をスリーブ35から入力することによって、ラチェット爪部345が外周ラチェットギア423に係止したロックアーム343bの第2係止凸部344bはロックアーム343bの付勢力によって径外側に移動して第2係止凹部355に嵌まり込み、ラチェット爪部345が外周ラチェットギア423から離れて上述の回転規制状態が解除され、ナットリング33とともにスリーブ35を緩み方向Lに回転することで、ベアリング&ロック機構30によるロック状態は解除され、ジョー12による回転治具5の基軸5aの把持を解放することができる。
なお、仮に、上述のロック状態において、ジョー12によって把持された基軸5aが、回転駆動の振動等によって抜けた場合、回転規制切替機構20による回転規制状態及びベアリング&ロック機構30によるロック状態は維持されたままの状態となる。
この状態でスリーブ35を締付け方向Rに回転させると、回転規制切替機構20による回転規制状態及びベアリング&ロック機構30によるロック状態は維持されたままの状態であるものの、ワンウェイベアリング機構50において、ベアリングリング32とチャックボディ11との挟み込みによるワンウェイスプリング31の回転固定は解除される。そのため、内周ラチェットギア424に係止爪部313が係止したままの状態で、つまりワンウェイスプリング31とリテーナ42とが緩み方向Lの相対回転が規制されたままの状態、且つ、リテーナ42の外周ラチェットギア423にラチェット爪部345が係止したままの状態で、つまりスプリングリング34及びスリーブ35とリテーナ42とが緩み方向Lの相対回転が規制されたままの状態で、緩み方向Lの相対回転が規制されたスリーブ35、スプリングリング34、リテーナ42及びワンウェイスプリング31は一体となって、ラチェット音を発することなく、チャックボディ11に対して緩み方向Lに回転することができる。
このように、軸心方向X上で回転可能なスピンドル4を有するモータMに装着するチャック装置1であって、軸心方向X上に配置され、先端側に回転治具5の基軸5aの挿入を許容する挿入孔114を有する略円筒状のチャックボディ11と、チャックボディ11において、先端側で挿入孔114に連絡するとともに、後端側でチャックボディ11の側方に開口するジョー装着孔115に挿着され、チャックボディ11に対して移動可能に配置された複数のジョー12と、チャックボディ11及びジョー12に対する螺合によって複数のジョー12を同期してジョー装着孔115内を傾斜方向に移動させるナットリング33と、ナットリング33とチャックボディ11との間において挟まれて転動する複数のボール41と、複数のボール41を整列配置させた状態で転動可能に保持し、チャックボディ11及びナットリング33に対して相対回転可能なリテーナ42と、ナットリング33とともに回転するとともに、リテーナ42に対して緩み方向Lを規制する回転規制状態と、リテーナ42に対して緩み方向Lの規制を解除する規制解除状態とを切り替え可能に構成したスプリングリング34と、チャックボディ11に対するリテーナ42の緩み方向Lを規制するワンウェイスプリング31とを備え、複数のボール41、リテーナ42及びワンウェイスプリング31とで、ナットリング33とチャックボディ11との間において、緩み方向Lに規制されたワンウェイベアリング機構50を構成するとともに、回転規制状態におけるリテーナ42で、ナットリング33とチャックボディ11との間に挟まれたボール41を回転負荷とするベアリング&ロック機構30を構成するため、回転治具5の基軸5aを把持した把持状態が不用意に解除されることなく、把持状態を確実にロックすることができる。
具体的には、複数のジョー12を同期してジョー装着孔115内を傾斜方向に移動させるナットリング33とチャックボディ11との間において挟まれて転動する複数のボール41を整列配置させた状態で転動可能に保持するリテーナ42に対して、緩み方向Lの回転規制状態と規制解除状態とを切り替え可能なスプリングリング34による規制解除状態では、複数のボール41、リテーナ42及びワンウェイスプリング31で、ナットリング33とチャックボディ11との間において機能するワンウェイベアリング機構50を構成し、チャックボディ11に対してナットリング33をスムーズに回転させて、ジョー12を同期させながらジョー装着孔115内を傾斜方向に移動させることができる。
逆に、例えば、ジョー12を移動させ、回転治具5の基軸5aを把持した把持状態において、スプリングリング34を回転規制状態に切り替えると、リテーナ42で、ナットリング33とチャックボディ11との間に挟まれたボール41を回転負荷とするベアリング&ロック機構30を構成するため、上述のような基軸5aの把持状態をロックすることができる。
より詳細に説明すると、上述のように、ワンウェイスプリング31、ボール41及びリテーナ42がワンウェイベアリング機構50として機能する場合、チャックボディ11に対するナットリング33の相対回転により、チャックボディ11との間において挟まれた複数のボール41は、リテーナ42に整列配置させた状態で転動する。したがって、ナットリング33は、チャックボディ11に対してスムーズに相対回転することができる。
このとき、チャックボディ11との間において挟まれた状態で転動する複数のボール41を転動可能に保持するリテーナ42は、ボール41の転動に伴って、ナットリング33の相対回転に遅れて、チャックボディ11に対して相対回転する。つまり、ナットリング33とリテーナ42はともに、チャックボディ11に対して、同方向に相対回転するものの、ナットリング33の相対回転に遅れて相対回転するリテーナ42は、ナットリング33に対して差動回転する。
しかしながら、スプリングリング34による回転規制状態では、リテーナ42とナットリング33が緩み方向Lにおいて回転が一体化される。そのため、チャックボディ11に対するナットリング33の相対回転とともに、整列配置させた複数のボール41ごと、リテーナ42も相対回転しようとする。しかしながら、リテーナ42に整列配置させた複数のボール41は、チャックボディ11とナットリング33との間で挟まれており、両接触部分で摩擦が生じているため、リテーナ42の相対回転によって転動することができない。つまり、リテーナ42は、ナットリング33とチャックボディ11に挟まれた転動できないボール41を引き摺るようにチャックボディ11に対して相対回転しようとすることとなるが、ボール41の摩擦力によってリテーナ42、つまりナットリング33の相対回転をロックすることができる。
このように、この発明の構成により、回転規制切替機構20の状態によって、複数のボール41とリテーナ42とは、ナットリング33とチャックボディ11との間におけるワンウェイベアリング機構50と、ボール41を回転負荷とするベアリング&ロック機構30との両方を成し遂げることができる。
また、リング状のリテーナ42の内周に内周ラチェットギア424を設け、チャックボディ11に回転固定するベアリングリング32を備えるとともに、ワンウェイスプリング31に、リテーナ42の内周ラチェットギア424に係止する係止爪部313を備えたため、ワンウェイスプリング31の係止爪部313がリテーナ42の内周ラチェットギア424に係止することで、ワンウェイスプリング31及びベアリングリング32を介して、ラチェットギアを有するリテーナ42をチャックボディ11に対して緩み方向Lを規制することができる。
また、チャックボディ11に対して回転自在に装着されたリング状のワンウェイスプリング31を、チャックボディ11及びジョー12に螺合したナットリング33を反力として、チャックボディ11に対して回転固定されたリング状のベアリングリング32及びチャックボディ11で挟み込んで、チャックボディ11に対してワンウェイスプリング31を回転固定する構成であるため、ジョー12で基軸5aを把持した状態においてはワンウェイスプリング31を介して、チャックボディ11に対するリテーナ42の緩み方向Lを規制し、その他の状態ではリテーナ42をチャックボディ11に対して回転自在にすることができる。
詳述すると、ベチャックボディ11に対して回転自在に装着されたリング状のワンウェイスプリング31を、チャックボディ11及びジョー12に螺合したナットリング33を反力として、チャックボディ11に対して回転固定されたリング状のベアリングリング32及びチャックボディ11で挟み込んで、チャックボディ11に対してワンウェイスプリング31を回転固定するため、ナットリング33の螺入によってジョー12が基軸5aを把持するまでは、ナットリング33を反力として、ベアリングリング32及びチャックボディ11でワンウェイスプリング31を挟み込むことはなく、チャックボディ11に対してワンウェイスプリング31は回転自在となる。そのため、リテーナ42をチャックボディ11に対して緩み方向Lに規制することはない。これに対し、ナットリング33を締め込み、ジョー12で基軸5aを把持すると、ナットリング33を反力として、ベアリングリング32及びチャックボディ11でワンウェイスプリング31を挟み込むため、ワンウェイスプリング31はチャックボディ11に固定される。
このようにして、チャックボディ11に回転固定されたワンウェイスプリング31を介してリテーナ42は、チャックボディ11に対して緩み方向Lに回転規制されることとなる。このように、ジョー12で基軸5aを把持して固定する状況では、チャックボディ11に回転固定されたワンウェイスプリング31を介してリテーナ42のチャックボディ11に対する緩み方向Lを規制し、ジョー12で基軸5aを把持していない状態では、ワンウェイスプリング31はチャックボディ11に対して回転自在であるため、リテーナ42もチャックボディ11に対して回転自在とすることができる。
また、リング状に形成したリテーナ42の外周に外周ラチェットギア423を設け、スプリングリング34に、リテーナ42に対して、回転規制状態で外周ラチェットギア423に係止し、規制解除状態で外周ラチェットギア423から離間して係止を解除するラチェット爪部345を備えたため、簡単な構造で確実な回転規制状態を容易に切り替え可能に構成することができる。
詳述すると、リング状に形成したリテーナ42の外周に外周ラチェットギア423を設け、スプリングリング34に、リテーナ42に対して、回転規制状態で外周ラチェットギア423に係止し、規制解除状態で外周ラチェットギア423から離間して係止を解除するラチェット爪部345を備えるため、ナットリング33とともに回転するスプリングリング34のラチェット爪部345を外周ラチェットギア423に係止することで、リテーナ42とナットリング33とが緩み方向Lに相対回転することを規制することができ、ラチェット爪部345の外周ラチェットギア423に対する係止を解除することでリテーナ42とナットリング33とが相対回転自在となり、回転規制状態を容易に切り替え可能に構成することができる。
また、チャックボディ11に対して回転自在に装着するとともに、回転操作によってナットリング33に回転力を入力するとともに、ナットリング33及びスプリングリング34に対して所定角度の回転方向の差動を許容するスリーブ35を備え、スプリングリング34が、スリーブ35に対する差動回転によって、回転規制状態と、規制解除状態とを切り替えるため、簡単な構造で確実に、回転規制状態と規制解除状態とを切り替えることができる。
また、ボール41、リテーナ42、及びワンウェイスプリング31で、ナットリング33とチャックボディ11との間で機能するワンウェイベアリング機構50を構成するため、より簡単な構造でさらに確実に、回転規制状態と規制解除状態とを切り替えることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の軸心は、軸心方向Xに対応し、
以下同様に、
駆動軸は、スピンドル4に対応し、
駆動装置は、モータMに対応し、
チャック装置は、チャック装置1に対応し、
軸孔は、挿入孔114に対応し、
チャック本体は、チャックボディ11に対応し、
傾斜孔は、ジョー装着孔115に対応し、
チャック爪は、ジョー12に対応し、
転動体及びボールは、ボール41に対応し、
緩み方向Lの回転は、緩み方向Lに対応し、
第1回転規制体は、スプリングリング34に対応し、
第2回転規制体は、ワンウェイスプリング31に対応し、
ベアリング機構は、ワンウェイベアリング機構50に対応し、
ロック機構は、ベアリング&ロック機構30に対応し、
回転固定手段及び回転固定リングは、ベアリングリング32に対応し、
第2係止爪は、係止爪部313に対応し、
第1係止爪は、ラチェット爪部345に対応し、
回転入力体は、スリーブ35に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述のチャック装置1は、回転可能なスピンドル4を有する電動工具Kのみならず、振動ドリルや電動ドライバ等の回転電動工具に装着してもよい。
また、ベアリングリング32の前面322や、ナットリング33の背面332aに、ボールベアリング40のボール41の公転Pにおける回転軌跡に対応する位置に、ボール41の径に応じた浅い円弧溝を形成してもよい。このように、ボール41の回転軌跡に円弧溝を形成することによって、回転規制状態におけるボール41と、ベアリングリング32の前面322や、ナットリング33の背面332aとの摩擦力を増大できるため、さらに確実な回転規制状態を得ることができる。
またリテーナ42の保持孔422にボール41を嵌めつけてボールベアリング40を構成したが、リテーナ42の厚み方向中心を自転Sの回転とするとともに、リテーナ42の表裏いずれからも露出する態様であれば、ボール41に限定されず、例えばローラで構成してもよい。
また上述の説明では、ベアリングリング32は、チャックボディ11に対する回転を固定する半円状の係止突部321を周方向において等間隔に3か所備え、ベアリングリング32とチャックボディ11とでワンウェイスプリング31を挟み込んで、ワンウェイスプリング31をチャックボディ11に対して回転規制したが、ワンウェイスプリングのリング本体に内周面に、チャックボディ11に対する回転を固定する係止突部を複数備え、ワンウェイスプリング31自体をチャックボディ11に対して回転固定してもよい。この場合、ベアリングリング32を備えてもよいし、係止突部321を備えないベアリングリングを備えてもよいし、ベアリングリング32を備えなくてもよい。
また、後述するボール41とでボールベアリング40を構成するリテーナ42を、リテーナ本体421と、リテーナ本体421の後方側に突出する後方筒部425とで構成し、所定の強度を有する樹脂製としたが、リテーナ本体421における外周ラチェットギア423と後方筒部425とを一体とし、リテーナ本体421の保持孔422部分を有するリング体と別体構成してもよい。この場合、保持孔422部分を有するリング体を所定の強度を有する樹脂製とし、その他の部分を金属製として組み付けてリテーナを構成してもよい。
1…チャック装置
4…スピンドル
5…回転治具
5a…基軸
11…チャックボディ
12…ジョー
30…ベアリング&ロック機構
31…ワンウェイスプリング
32…ベアリングリング
33…ナットリング
34…スプリングリング
35…スリーブ
41…ボール
42…リテーナ
50…ワンウェイベアリング機構
114…挿入孔
115…ジョー装着孔
313…係止爪部
345…ラチェット爪部
423…外周ラチェットギア
424…内周ラチェットギア
L…緩み方向
M…モータ
X…軸心方向

Claims (6)

  1. 軸心上で回転可能な駆動軸を有する駆動装置に装着するチャック装置であって、
    前記軸心上に配置され、先端側に回転治具の基軸の挿入を許容する軸孔を有する略円筒状のチャック本体と、
    該チャック本体において、先端側で前記軸孔に連絡するとともに、後端側で前記チャック本体の側方に開口する傾斜孔に挿着され、前記チャック本体に対して移動可能に配置された複数のチャック爪と、
    前記チャック本体及び前記チャック爪に対する螺合によって前記複数のチャック爪を同期して前記傾斜孔内を傾斜方向に移動させるナットリングと、
    該ナットリングと前記チャック本体との間において挟まれて転動する複数の転動体と、
    該複数の転動体を整列配置させた状態で転動可能に保持し、前記チャック本体及び前記ナットリングに対して相対回転可能なリテーナと、
    前記ナットリングとともに回転するとともに、前記リテーナに対して緩み方向の回転を規制する回転規制状態と、前記リテーナに対して緩み方向の回転の規制を解除する規制解除状態とを切り替え可能に構成した第1回転規制体と、
    前記チャック本体に対する前記リテーナの緩み方向の回転を規制する第2回転規制体とを備え、
    前記複数の転動体、前記リテーナ及び第2回転規制体とで、該ナットリングと前記チャック本体との間において、緩み方向の回転が規制されたベアリング機構を構成するとともに、
    前記回転規制状態における前記リテーナ、前記転動体及び前記第1回転規制体で、該ナットリングと前記チャック本体との間に挟まれた前記転動体を回転負荷とするロック機構を構成する
    チャック装置。
  2. 前記リテーナを、リング状に形成するとともに、内周に内周ラチェットギアを設け、
    前記第2回転規制体を、前記チャック本体に回転固定する回転固定手段を備えるとともに、
    前記第2回転規制体に、
    前記リテーナの前記内周ラチェットギアに係止する第2係止爪を備えた
    請求項1に記載のチャック装置。
  3. 前記回転固定手段を、前記チャック本体に対して回転固定されたリング状の回転固定リングで構成するとともに、
    前記第2回転規制体を、前記チャック本体に対して回転自在に装着されたリング状に構成し、
    前記チャック本体及び前記チャック爪に螺合した前記ナットリングを反力として、前記回転固定リング及び前記チャック本体で前記第2回転規制体を挟み込んで、前記チャック本体に対して前記第2回転規制体を回転固定する構成とした
    請求項2に記載のチャック装置。
  4. リング状に形成した前記リテーナの外周に外周ラチェットギアを設け、
    前記第1回転規制体に、
    前記リテーナに対して、前記回転規制状態で、前記外周ラチェットギアに係止し、規制解除状態で、前記外周ラチェットギアから離間して係止を解除する第1係止爪を備えた
    請求項2又は3に記載のチャック装置。
  5. 前記チャック本体に対して回転自在に装着するとともに、回転操作によって前記ナットリングに回転力を入力するとともに、前記ナットリング及び前記第1回転規制体に対して所定角度の回転方向の差動を許容する回転入力体を備え、
    前記第1回転規制体が、前記回転入力体に対する差動回転によって、前記回転規制状態と、前記規制解除状態とを切り替える構成とした
    請求項1乃至4のうちいずれかひとつに記載のチャック装置。
  6. 前記転動体をボールで構成するとともに、
    前記ボール、前記リテーナ、及び前記第2回転規制体で、前記ナットリングと前記チャック本体との間で機能するワンウェイボールベアリングを構成した
    請求項1乃至5のうちいずれかに記載のチャック装置。
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