以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、以下で説明する実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の一方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(鉛直方向、上下方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸を中心とする回転方向(傾斜方向)をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。XY平面は、水平面である。
図1は、本実施形態に係る電子部品実装装置10の一例を模式的に示す図である。図2及び図3は、本実施形態に係る電子部品実装装置10の実装ヘッド15の一例を示す図である。
電子部品実装装置10は、基板Pに電子部品Cを実装する。電子部品実装装置10は、マウンタ10、とも呼ばれる。電子部品Cは、リードを有するリード型電子部品(挿入型電子部品)でもよいし、リードを有しないチップ型電子部品(搭載型電子部品)でもよい。リード型電子部品は、基板Pの開口にリードが挿入されることによって基板Pに実装される。チップ型電子部品は、基板Pに搭載されることによって基板Pに実装される。
図1、図2、及び図3において、電子部品実装装置10は、基板Pを搬送する基板搬送装置12と、電子部品Cを供給する供給装置14と、ノズル32を有する実装ヘッド15と、ヘッド駆動装置16及びノズル駆動装置34を含み、ノズル32を移動可能な駆動装置26と、電子部品Cの画像を取得可能なカメラを含む撮像ユニット17と、交換用のノズル32を保持する交換ノズル保持機構18と、電子部品Cを貯留可能な部品貯留部19と、電子部品実装装置10の少なくとも一部が収容される筐体11と、電子部品実装装置10を制御する制御装置20と、を備えている。
基板搬送装置12は、基板Pを搬送する。基板搬送装置12は、基板Pを保持可能な基板保持装置12Hと、基板保持装置12HをZ軸方向に移動可能なアクチュエータ12Dと、基板Pを案内するガイド部材12Gとを含む。基板保持装置12Hは、基板Pの表面とXY平面とが平行となるように基板Pを保持する。本実施形態において、ガイド部材12Gは、X軸方向に長い。基板Pは、ガイド部材12Gに案内されて、X軸方向に移動可能である。基板搬送装置12は、基板Pを少なくともX軸方向に移動する。なお、基板搬送装置12が、基板PをX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの6つの方向に移動可能でもよい。基板Pの表面の少なくとも一部に電子部品Cが実装される。
基板搬送装置12は、基板Pの表面と実装ヘッド15の少なくとも一部とが対向するように基板Pを移動可能である。基板Pは、基板供給装置から電子部品実装装置10に供給される。基板供給装置から供給された基板Pは、ガイド部材12Gの所定位置まで搬送され、基板保持装置12Hで保持される。実装ヘッド15は、その所定位置に配置された基板Pの表面に電子部品Cを実装する。基板Pに電子部品Cが実装された後、その基板Pは、基板搬送装置12によって次工程の装置に搬送される。
供給装置14は、電子部品Cを実装ヘッド15に供給する。供給装置14は、電子部品Cを複数保持する。供給装置14に保持された複数の電子部品Cのうち少なくとも1つの電子部品Cが実装ヘッド15に供給される。供給装置14は、Y軸方向に関して基板搬送装置12の両側に配置される。本実施形態において、供給装置14は、基板搬送装置12の−Y側に配置された第1供給装置141と、基板搬送装置12の+Y側に配置された第2供給装置142とを含む。第1供給装置141は、電子部品実装装置10のフロント側に配置される。第2供給装置142は、電子部品実装装置10のリア側に配置される。第1供給装置141を、フロント側供給装置141、と称してもよい。第2供給装置142を、リア側供給装置142、と称してもよい。
供給装置14は、フィーダ21と呼ばれる供給器と、フィーダ21を支持するフィーダバンクとを有する。フィーダバンクの各列には番号が付されており、フィーダ21の位置は、フィーダバンクの番号を参照することで、識別される。また、供給装置14は、電子部品Cを保持するテープ13を含む。電子部品Cを保持するテープ13がリールに巻かれる。フィーダ21は、そのリールを支持する。
フィーダ21は、基板搬送装置12による基板Pの搬送方向に複数配置される。本実施形態において、基板Pの搬送方向は、X軸方向である。フィーダ21は、X軸方向に複数配置される。フィーダ21から実装ヘッド15に電子部品Cが供給される。フィーダバンクは、X軸方向に配置された複数のフィーダ21を着脱可能に支持する。
複数のフィーダ21のそれぞれに、リールが支持される。フィーダ21は、リールを着脱可能に支持する。リールに巻かれるテープ13に、複数の電子部品Cが保持される。供給装置14は、リールを回転してテープ13を移動することによって、テープ13に保持された電子部品Cを移動する。本実施形態において、供給装置14による電子部品Cの移動方向は、Y軸方向である。
以下の説明において、電子部品Cを保持する第1供給装置141のテープ13を適宜、第1テープ131、と称し、電子部品Cを保持する第2供給装置142のテープ13を適宜、第2テープ132、と称する。
第1供給装置141は、電子部品Cを保持する第1テープ131を+Y方向(第1移動方向)に移動して、電子部品Cを第1供給位置SP1に供給する。第2供給装置142は、電子部品Cを保持する第2テープ132を−Y方向(第2移動方向)に移動して、電子部品Cを第2供給位置SP2に供給する。第1供給位置SP1は、基板保持装置12Hよりも−Y側の位置である。第2供給位置SP2は、基板保持装置12Hよりも+Y側の位置である。第2テープ132の移動方向は、第1テープ131の移動方向の反対方向である。第1供給装置141において、電子部品Cは+Y方向に移動する。第2供給装置142において、電子部品Cは−Y方向に移動する。
なお、供給装置14から供給される電子部品Cは、同種の電子部品でもよいし、異種の電子部品でもよい。
撮像ユニット17は、ノズル32に保持された電子部品Cの形状、及びノズル32による電子部品Cの保持状態を検出する。撮像ユニット17は、画像認識装置を含み、電子部品Cの画像を取得可能なカメラを含む。撮像ユニット17は、ノズル32に保持された電子部品Cを下側(−Z側)から撮影し、撮影された画像を解析することによって、ノズル32に保持された電子部品Cの形状、及びノズル32による電子部品Cの保持状態を検出する。撮像ユニット17により取得された情報は、制御装置20に出力される。
交換ノズル保持機構18は、実装ヘッド15に対して交換されるノズル32を複数保持する。本実施形態において、ノズル32は、電子部品Cを吸引して保持する吸引ノズルを含む。なお、ノズル32が、電子部品Cを挟んで保持する把持ノズルを含んでもよい。交換ノズル保持機構18により、実装ヘッド15に装着されるノズル32が変更(交換)される。実装ヘッド15は、その装着されたノズル32で電子部品Cを保持する。
部品貯留部19は、基板Pに実装されない電子部品Cを貯留する。部品貯留部19は、基板Pに実装されない電子部品Cが廃棄される廃棄ボックスを含む。ノズル32に保持されている電子部品Cが基板Pに実装されない場合、そのノズル32に保持されている電子部品Cは、部品貯留部19に投入される。部品貯留部19に投入された電子部品Cは、廃棄される。
次に、実装ヘッド15について説明する。実装ヘッド15は、ベースフレーム31と、電子部品Cを着脱可能に保持するノズル32と、実装ヘッド15と対向する物体の画像を取得する撮像装置36と、実装ヘッド15と対向する物体の高さ(Z軸方向に関する位置)を検出する高さセンサ37と、電子部品Cの状態を検出するレーザ認識装置38とを有する。ベースフレーム31は、ノズル32、撮像装置36、高さセンサ37、及びレーザ認識装置38を支持する。
実装ヘッド15は、供給装置14から供給された電子部品Cを基板Pに実装する。実装ヘッド15は、供給装置14から供給された電子部品Cをノズル32で保持する。ノズル32は、基板保持装置12Hに保持されている基板Pに電子部品Cを実装する。
ノズル32は、電子部品Cを着脱可能に保持する。ノズル32は、電子部品Cを吸着して保持する吸引ノズルを含む。ノズル32は、電子部品Cを吸着して保持する吸着機構を含む。ノズル32の先端に開口33が設けられる。開口33から空気が吸引されることによって、ノズル32の先端に電子部品Cが吸着され、保持される。ノズル32は、シャフト32aを含む。シャフト32aの内部に、開口33と吸引装置とを接続する流路が設けられる。吸引装置は、真空システムを含む。開口33を含むノズル32の先端部と電子部品Cとが接触した状態で、開口33からの吸引動作が行われることにより、ノズル32に電子部品Cが保持される。開口33からの吸引動作が解除されることによって、電子部品Cはノズル32から解放される。
実装ヘッド15は、複数のノズル32を有する。複数のノズル32が一列に配置される。本実施形態においては、6本のノズル32が、X軸方向に配置される。
駆動装置26は、第1供給位置SP1、第2供給位置SP2、及び基板Pと対向する実装位置SPJのそれぞれに実装ヘッド15を移動可能なヘッド駆動装置16と、ノズル32を移動可能なノズル駆動装置34とを含む。ノズル駆動装置34は、実装ヘッド15に配置される。ノズル駆動装置34は、ベースフレーム31に支持される。
ヘッド駆動装置16により実装ヘッド15が移動されることによって、その実装ヘッド15に支持されているノズル32、撮像装置36、高さセンサ37、及びレーザ認識装置38のそれぞれは、第1供給位置SP1、第2供給位置SP2、及び実装位置SPJのそれぞれに移動する。
ヘッド駆動装置16は、アクチュエータを含み、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに実装ヘッド15を移動する。本実施形態において、ヘッド駆動装置16は、実装ヘッド15のベースフレーム31を移動する。ヘッド駆動装置16は、X軸駆動部22及びY軸駆動部24を有する。X軸駆動部22及びY軸駆動部24のそれぞれは、アクチュエータを含む。X軸駆動部22は、実装ヘッド15のベースフレーム31と連結される。X軸駆動部22の作動により、ベースフレーム31がX軸方向に移動する。Y軸駆動部24は、X軸駆動部22を介してベースフレーム31と連結される。Y軸駆動部24の作動によりX軸駆動部22がY軸方向に移動されることによって、ベースフレーム31がY軸方向に移動する。
ヘッド駆動装置16の作動によりベースフレーム31がXY平面内において移動されることによって、そのベースフレーム31に支持されているノズル32、ノズル駆動装置34、撮像装置36、高さセンサ37、及びレーザ認識装置38のそれぞれは、ベースフレーム31と一緒にXY平面内を移動する。
ノズル駆動装置34は、ベースフレーム31に支持される。ノズル駆動装置34は、アクチュエータを含み、Z軸方向及びθZ方向にノズル32を移動可能である。
本実施形態においては、ヘッド駆動装置16の作動により、ノズル32がX軸及びY軸方向の2つの方向に移動する。ノズル駆動装置34の作動により、ノズル32がZ軸及びθZ方向の2つの方向に移動する。本実施形態において、ヘッド駆動装置16及びノズル駆動装置34を含む駆動装置26は、ノズル32を、X軸、Y軸、Z軸、及びθZの4つの方向に移動可能である。なお、駆動装置26が、ノズル32を、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの6つの方向に移動可能でもよい。
駆動装置26の作動により、ノズル32は、第1供給位置SP1、第2供給位置SP2、及び実装位置SPJのそれぞれを移動する。ノズル32は、供給装置14から電子部品Cを搬出し、基板Pまで搬送可能である。実装ヘッド15は、第1供給位置SP1及び第2供給位置SP2の少なくとも一方の電子部品Cをノズル32で保持して基板Pに実装する。実装ヘッド15は、ノズル32で保持した電子部品Cを、基板Pの表面の任意の位置に実装可能である。
撮像装置36は、実装ヘッド15と対向する物体の画像を取得可能なカメラを含む。撮像装置36は、基板Pの画像を取得可能である。撮像装置36は、基板Pの表面に形成された基準マークの画像を取得可能である。撮像装置36は、基板Pに搭載された電子部品Cの画像を取得可能である。撮像装置36は、供給装置14に存在する電子部品Cの画像を取得可能である。撮像装置36は、基板P及び電子部品Cのみならず、実装ヘッド15が対向する領域に配置される物体の画像を取得可能である。
ヘッド駆動装置16の作動により、実装ヘッド15に配置されている撮像装置36は、第1供給位置SP1、第2供給位置SP2、及び実装位置SPJのそれぞれに移動可能である。撮像装置36は、第1供給位置SP1を含む第1領域AR1の第1画像GA1を取得可能である。撮像装置36は、第2供給位置SP2を含む第2領域AR2の第2画像GA2を取得可能である。第1領域AR1に電子部品C及び第1テープ131が配置されている場合、撮像装置36は、その第1領域AR1に配置されている電子部品C及び第1テープ131の画像を取得可能である。第2領域AR2に電子部品C及び第2テープ132が配置されている場合、撮像装置36は、その第2領域AR2に配置されている電子部品C及び第2テープ132の画像を取得可能である。
すなわち、本実施形態において、撮像装置36は、第1供給位置SP1に供給された電子部品C及び第1供給装置141の第1テープ131の少なくとも一部の画像を取得可能である。撮像装置36は、第2供給位置SP2に供給された電子部品C及び第2供給装置142の第2テープ132の少なくとも一部の画像を取得可能である。
高さセンサ37は、実装ヘッド15と対向する物体との距離を検出して、その物体の高さを検出する。高さセンサ37は、基板Pとの距離、及び基板Pに搭載された電子部品Cとの距離を検出可能である。高さセンサ37は、レーザ光(検出光)を射出する発光素子と、実装ヘッド15と対向する位置に配置されている物体に照射され、その物体で反射したレーザ光の少なくとも一部を受光可能な受光素子とを含む。
レーザ認識装置38は、ノズル32に保持されている電子部品Cの状態を検出する。電子部品Cの状態は、電子部品Cの寸法、電子部品Cの形状、及びノズル32で保持されている電子部品Cの姿勢の少なくとも一つを含む。レーザ認識装置38は、ベースフレーム31の下部に接続されたブラケット50に内蔵されている。レーザ認識装置38は、レーザ光(検出光)を射出する射出装置38aと、射出装置38aから射出されたレーザ光の少なくとも一部を受光可能な受光装置38bとを含む。受光装置38bは、射出装置38aと対向する位置に配置されている。射出装置38aは、レーザ光を射出可能な発光素子を含む。受光装置38bは、レーザ光を受光可能な受光素子を含む。Z軸方向に関して、射出装置38aと受光装置38bとは同じ位置(高さ)に配置されている。レーザ認識装置38は、ノズル32に保持された電子部品Cに対してレーザ光を照射して、電子部品Cの状態を検出する。
次に、ノズル駆動装置34について説明する。図4は、ノズル駆動装置34の一例を示す図である。ノズル駆動装置34は、ノズル32をZ軸方向に移動可能なアクチュエータ(Z軸モータ)341と、ノズル32をθZ方向に移動可能なアクチュエータ(θZモータ)342とを含む。
図4に示すように、実装ヘッド15は、ベースフレーム31と、ベースフレーム31に設けられたガイド部101と、ガイド部101にガイドされてZ軸方向に移動可能な可動部材102と、ベースフレーム31に固定され、可動部材102をZ軸方向に移動するZ軸モータ341とを備えている。Z軸モータ341には、カップリング110を介してボールねじ111が接続される。
また、実装ヘッド15は、θZモータ342と、θZモータ342に接続されたプーリ108と、スプライン軸受107と、プーリ108及びスプライン軸受107に支持されるタイミングベルト109と、プーリ108、タイミングベルト109、及びスプライン軸受107を介してθZモータ342と接続される垂直回転駆動部軸受105とを備えている。スプライン軸受107は、垂直回転駆動部軸受105の内部に配置される。垂直回転駆動部軸受105は、シャフト32aと接続される。垂直回転駆動部軸受105の外周部に、回転ベアリング106が配置される。回転ベアリング106の外周部は、ベースフレーム31に固定される。可動部材102には、シャフト32aを回転可能に支持する下側回転ベアリング151及び上側回転ベアリング152が設けられる。垂直回転駆動部軸受105により、シャフト32aは、Z軸方向へ移動可能であり、θZ方向へ移動(回転)可能である。
可動部材102の一部に、ボールねじ111に噛み合うナット部118が固定されている。Z軸モータ341の作動によりボールねじ111が回転すると、ナット部118がZ軸方向に移動する。ナット部118がZ軸方向に移動することにより、そのナット部118が固定されている可動部材102もZ軸方向に移動する。これにより、シャフト32aを含むノズル32がZ軸方向に移動される。
可動部材102は、シャフト32aとナット部118との間に、変形部112を有する。変形部112は、可動部材102に設けられた円形の穴を含む。変形部112に、ひずみゲージ113が配置される。なお、ひずみゲージ113に代えて、ロードセルが変形部112に配置されてもよい。
例えば、ノズル32に保持された電子部品Cを基板Pに実装する場合において、電子部品Cの少なくとも一部が基板Pに接触し、ノズル32の移動(下降)が妨げられると、アクチュエータ341の発生トルクが増加するとともに、ひずみゲージ113の検出値が増大する。このように、本実施形態において、実装ヘッド15は、ノズル32に保持された電子部品Cの少なくとも一部が基板Pに接触したか否かを検出可能である。
Z軸モータ341及びθZモータ342を含むノズル駆動装置34の作動により、ノズル32は、Z軸方向及びθZ方向に移動される。ノズル32は、ノズル駆動装置34を介して、ベースフレーム31に支持されている。ベースフレーム31は、ヘッド駆動装置16の作動により、X軸方向及びY軸方向に移動される。ヘッド駆動装置16の作動により、ベースフレーム31に支持されているノズル32は、X軸方向及びY軸方向に移動可能である。すなわち、本実施形態において、ノズル32は、ヘッド駆動装置16の作動により、X軸方向及びY軸方向に移動可能であり、ノズル駆動装置34の作動により、Z軸方向及びθZ方向に移動可能である。本実施形態において、駆動装置26は、ノズル32を、少なくともX軸、Y軸、Z軸、及びθZの4つの方向に移動可能である。なお、駆動装置26が、ノズル32を、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの6つの方向に移動可能でもよい。
次に、供給装置14について説明する。図5は、本実施形態に係る供給装置14のテープ13及びそのテープ13に保持された電子部品Cの一例を示す斜視図である。図6は、本実施形態に係る供給装置14のテープ13及びそのテープ13に保持された電子部品Cの一例を示す断面図である。
本実施形態において、供給装置14は、基板搬送装置12に対して−Y側に配置された第1供給装置141と、基板搬送装置12に対して+Y側に配置された第2供給装置142とを含む。テープ13は、第1供給装置141の第1テープ131と、第2供給装置142の第2テープ132とを含む。図5及び図6は、第1供給装置141の第1テープ131を示す。第1供給装置141と第2供給装置142とは、実質的に同一の構造である。第1テープ131と第2テープ132とは、実質的に同一の構造である。
図5及び図6に示すように、第1供給装置141は、電子部品Cを保持する第1テープ131を有する。第1供給装置141は、第1テープ131を+Y方向に移動して、第1テープ131に保持されている電子部品Cを第1供給装置SP1に移動する。実装ヘッド15は、第1供給位置SP1において、第1テープ131の電子部品Cをノズル32で保持する。第1供給位置SP1において電子部品Cがノズル32に保持された後、実装ヘッド15が移動することによって、第1テープ131から電子部品Cが搬出される。第1テープ131から搬出された電子部品Cは、実装ヘッド15によって基板Pに実装される。
第1テープ131は、第1間隔PT1で設けられた複数の凹部23を有する。電子部品Cは、凹部23に配置される。第1テープ131の下面に粘着テープ25が配置される。電子部品Cは、凹部23において粘着テープ25により固定される。第1テープ131の搬送方向(Y軸方向)に関して、複数の電子部品Cが、第1間隔PT1で第1テープ131に保持される。
第1テープ131は、第1テープ131の搬送方向(Y軸方向)に関して所定間隔で設けられた複数の孔27を有する。フィーダ21の凸部21Tが孔27に配置される。孔27に凸部21Tが配置された状態でフィーダ21が作動することにより、第1テープ131はフィーダ21の走行路において+Y方向に移動する。
図7は、第1供給装置141の第1テープ131及び第2供給装置142の第2テープ132の一例を示す模式図である。図7に示すように、第1供給装置141において、第1テープ131の搬送方向(Y軸方向)に関して、複数の電子部品Cが第1間隔PT1で第1テープ131に保持される。第2供給装置142において、第2テープ132の搬送方向(Y軸方向)に関して、複数の電子部品Cが第2間隔PT2で第2テープ132に保持される。
第1供給装置141は、電子部品Cを保持する第1テープ131を+Y方向に移動して、電子部品Cを第1供給位置SP1に供給する。実装ヘッド15は、第1供給位置SP1において、第1テープ131の電子部品Cをノズル32で保持する。第1供給位置SP1においてノズル32に保持された電子部品Cは、実装位置SPJに搬送され、基板Pに実装される。
第2供給装置142は、電子部品Cを保持する第2テープ132を−Y方向に移動して、電子部品Cを第2供給位置SP2に供給する。実装ヘッド15は、第2供給位置SP2において、第2テープ132の電子部品Cをノズル32で保持する。第2供給位置SP2においてノズル32に保持された電子部品Cは、実装位置SPJに搬送され、基板Pに実装される。
第1供給装置141は、第1テープ131を+Y方向に移動して、第1テープ131の複数の電子部品Cのうち実装対象の電子部品Cを第1供給位置SP1に配置する。実装対象の電子部品Cが第1供給位置SP1に配置されたとき、第1供給装置141は、第1テープ131の移動を一旦停止する。第1テープ131の移動が停止された状態で、第1供給位置SP1に配置されている電子部品Cがノズル32に保持される。実装ヘッド15は、ノズル32に保持された電子部品Cを第1テープ131から搬出する。その実装対象の電子部品Cが第1テープ131から搬出された後、次の実装対象の電子部品Cが第1供給位置SP1に配置されるように、第1供給装置141は、第1テープ131を+Y方向に移動する。次の実装対象の電子部品Cが第1供給位置SP1に配置されたとき、第1供給装置141は、第1テープ131の移動を一旦停止する。第1テープ131の移動が停止された状態で、第1供給位置SP1に配置されている電子部品Cがノズル32に保持される。以降、同様の動作が繰り返される。
すなわち、+Y方向に関する第1テープ131の移動により先の実装対象の電子部品Cが第1供給位置SP1に配置されたとき、第1テープ131の移動が停止される。先の実装対象の電子部品Cがノズル32によって第1テープ131から搬出された後、次の実装対象の電子部品Cが第1供給位置SP1に配置されるように、第1テープ131が+Y方向に移動される。+Y方向に関する第1テープ131の移動により次の実装対象の電子部品Cが第1供給位置SP1に配置されたとき、第1テープ131の移動が停止される。次の実装対象の電子部品Cがノズル32によって第1テープ131から搬出された後、その次の実装対象の電子部品Cが第1供給位置SP1に配置されるように、第1テープ131が+Y方向に移動される。
このように、本実施形態においては、第1テープ131の複数の電子部品Cのそれぞれが第1供給位置SP1で順次停止するように、第1テープ131が+Y方向に第1移動距離LP1だけ移動する動作と、第1移動距離LP1の移動後に第1テープ131を停止する動作と、第1供給位置SP1の電子部品Cを第1テープ131から搬出する動作とが繰り返される。第1移動距離LP1は、第1間隔PT1に基づいて設定される。本実施形態において、第1移動距離LP1は、第1間隔PT1の寸法と実質的に等しい。なお、第1移動距離LP1を、第1送りピッチLP1、と称してもよい。
図5及び図7などに示すように、撮像装置36は、第1供給位置SP1を含む第1領域AR1の第1画像GA1を取得可能である。第1領域AR1は、撮像装置36が撮像可能な撮像領域である。撮像領域は、撮像装置36の光学系の視野領域を含む。第1領域AR1に、第1テープ131に保持されている電子部品C及び第1テープ131の少なくとも一部が配置される。
同様に、第2供給装置142は、第2テープ132を−Y方向に移動して、第2テープ132の複数の電子部品Cのうち実装対象の電子部品Cを第2供給位置SP2に配置する。実装対象の電子部品Cが第2供給位置SP2に配置されたとき、第2供給装置142は、第2テープ132の移動を一旦停止する。第2テープ132の移動が停止された状態で、第2供給位置SP2に配置されている電子部品Cがノズル32に保持される。実装ヘッド15は、ノズル32に保持された電子部品Cを第2テープ132から搬出する。その実装対象の電子部品Cが第2テープ132から搬出された後、次の実装対象の電子部品Cが第2供給位置SP2に配置されるように、第2供給装置142は、第2テープ132を−Y方向に移動する。次の実装対象の電子部品Cが第2供給位置SP2に配置されたとき、第2供給装置142は、第2テープ132の移動を一旦停止する。第2テープ132の移動が停止された状態で、第2供給位置SP2に配置されている電子部品Cがノズル32に保持される。以降、同様の動作が繰り返される。
このように、本実施形態においては、第2テープ132の複数の電子部品Cのそれぞれが第2供給位置SP2で順次停止するように、第2テープ132が−Y方向に第2移動距離LP2だけ移動する動作と、第2移動距離LP2の移動後に第2テープ132を停止する動作と、第2供給位置SP2の電子部品Cを第2テープ132から搬出する動作とが繰り返される。第2移動距離LP2は、第2間隔PT2に基づいて設定される。本実施形態において、第2移動距離LP2は、第2間隔PT2の寸法と実質的に等しい。なお、第2移動距離LP2を、第2送りピッチLP2、と称してもよい。
図7などに示すように、撮像装置36は、第2供給位置SP2を含む第2領域AR2の第2画像GA2を取得可能である。第2領域AR2は、撮像装置36が撮像可能な撮像領域である。撮像領域は、撮像装置36の光学系の視野領域を含む。第2領域AR2に、第2テープ132に保持されている電子部品C及び第2テープ132の少なくとも一部が配置される。
図8は、本実施形態に係る電子部品実装装置10の制御システム200の一例を示すブロック図である。図8に示すように、制御システム200は、制御装置20と、操作装置40と、表示装置42と、記憶装置44と、画像処理装置46と、を備えている。
制御装置20は、電子部品実装装置10を制御する。制御装置20は、CPUのようなプロセッサと、ROM及びRAMのようなメモリとを含み、演算処理機能と記憶機能とを有する。制御装置20は、ヘッド制御部20Aを含み、ヘッド駆動装置16及びノズル駆動装置34を含む駆動装置26を制御する。実装ヘッド15は、駆動装置26の作動により、第1供給位置SP1、第2供給位置SP2、及び実装位置SPJのそれぞれを移動する。
操作装置40は、制御装置20に接続される。操作装置40は、作業者に操作される。操作装置40は、キーボード、マウス、及びタッチパネルのような入力デバイスを含む。操作装置40は、操作されることにより操作信号を生成する。本実施形態においては、操作装置40が操作されることにより、ヘッド駆動装置16を含む駆動装置26を操作するための操作信号が生成される。作業者は、操作装置40を介して駆動装置26を操作することができる。作業者は、操作装置40を操作して、XY平面内における実装ヘッド15の位置を調整することができる。実装ヘッド15の位置の調整は、XY平面内におけるノズル32の位置の調整、及び撮像装置36の位置の調整を含む。撮像装置36の位置の調整は、XY平面内における撮像装置36の撮像領域の位置の調整を含む。
表示装置42は、制御装置20に接続される。表示装置42は、実装に関する各種の情報を表示するモニタ又はタッチパネルを含む。表示装置42は、制御装置20から出力される画像信号に基づいて画像を表示する。
記憶装置44は、制御装置20に接続される。ROM及びRAMのようなメモリ、又はハードディスクのような記録媒体を含む。記憶装置44は、実装に関する各種の情報を記憶する。記憶装置44は、電子部品実装装置10の実装条件に関する情報(レシピ)を記憶する。実装条件は、電子部品実装装置10によって製品を生産するときのシーケンス、電子部品実装装置10に対する指令、設定、及びパラメータを含む。
以下の説明において、実装条件に関する情報を適宜、生産プログラム、と称する。生産プログラムは、実装対象の基板Pに関する情報(基板データ)、及びその基板Pに実装される電子部品Cに関する情報(部品データ)を含む。
画像処理装置46は、制御装置20に接続される。また、画像処理装置46は、撮像装置36に接続される。撮像装置36で取得された画像データは、画像処理装置46に出力される。画像処理装置46は、撮像装置36から出力された画像データを処理(画像処理)する。画像処理装置46で処理された画像データは、制御装置20に出力される。
制御装置20は、撮像装置36で取得された、第1供給位置SP1を含む第1領域AR1の第1画像GA1を表示装置42に表示させる。また、制御装置20は、撮像装置36で取得された、第2供給位置SP2を含む第2領域AR2の第2画像GA2を表示装置42に表示させる。
図9は、本実施形態に係る表示装置42の表示画面の一例を示す図である。図9は、第1供給位置SP1を含む第1領域AR1の第1画像GA1が表示装置42の表示画面に表示されている一例を示す。
図9に示すように、表示装置42に、第1供給位置SP1を含む第1領域AR1の第1画像GA1が表示される。表示装置42は、撮像装置36が取得した第1画像GA1をリアルタイムで表示する。
本実施形態においては、第1画像GA1に含まれる第1テープ131の移動方向(+Y方向)を示す第1移動方向情報DM1が、第1画像GA1とともに表示装置42に表示される。
本実施形態において、制御装置20は、第1画像GA1とともに、矢印Yaを表示装置42に表示させる。第1移動方向情報DM1は、矢印Yaの向きで示される。矢印Yaの先端部の向きが、第1テープ131の移動方向である。制御装置20は、矢印Yaの先端部の向きが、第1テープ131の移動方向と一致するように、表示装置42に矢印Yaを表示させる。
また、本実施形態においては、第1画像GA1に含まれる第1テープ131の第1移動距離LP1を示す第1移動距離情報FD1が、第1画像GA1とともに表示装置42に表示される。
本実施形態において、第1移動距離情報FD1は、矢印Yaの長さで示される。制御装置20は、矢印Yaの長さと第1移動距離LP1とが相関するように、表示装置42に矢印Yaを表示させる。例えば、第1移動距離LP1が長い場合、表示装置42の表示画面において、長い矢印Yaが表示される。第1移動距離LP1が短い場合、表示装置42の表示画面において、短い矢印Yaが表示される。
図10は、第2供給位置SP2を含む第2領域AR2の第2画像GA2が表示装置42の表示画面に表示されている一例を示す。
図10に示すように、表示装置42に、第2供給位置SP2を含む第2領域AR2の第2画像GA2が表示される。表示装置42は、撮像装置36が取得した第2画像GA2をリアルタイムで表示する。
本実施形態においては、第2画像GA2に含まれる第2テープ132の移動方向(−Y方向)を示す第2移動方向情報DM2が、第2画像GA2とともに表示装置42に表示される。
本実施形態において、制御装置20は、第2画像GA2とともに、矢印Ybを表示装置42に表示させる。第2移動方向情報DM2は、矢印Ybの向きで示される。矢印Ybの先端部の向きが、第2テープ132の移動方向である。制御装置20は、矢印Ybの先端部の向きが、第2テープ132の移動方向と一致するように、表示装置42に矢印Ybを表示させる。
また、本実施形態においては、第2画像GA2に含まれる第2テープ132の第2移動距離LP2を示す第2移動距離情報FD2が、第2画像GA2とともに表示装置42に表示される。
本実施形態において、第2移動距離情報FD2は、矢印Ybの長さで示される。制御装置20は、矢印Ybの長さと第2移動距離LP2とが相関するように、表示装置42に矢印Ybを表示させる。例えば、第2移動距離LP2が長い場合、表示装置42の表示画面において、長い矢印Ybが表示される。第2移動距離LP2が短い場合、表示装置42の表示画面において、短い矢印Ybが表示される。
制御装置20は、ヘッド駆動装置16により移動する実装ヘッド15の位置情報に基づいて、第1移動方向情報DM1及び第2移動方向情報DM2のいずれか一方を表示装置42に表示させる。制御装置20は、XY平面内における実装ヘッド15の位置情報に基づいて、第1移動方向情報DM1及び第2移動方向情報DM2のいずれか一方を表示装置42に表示させる。
制御装置20は、生産プログラムにて指定したフィーダバンクの番号を参照して、第1移動方向情報DM1及び第2移動方向情報DM2のいずれか一方を表示装置42に表示させるようにしても良い。例えば、フロントの左から1番目(F−1)を選択していれば、移動方向情報DM1を表示し、リアの左から1番目(R−1)を選択していれば、第2移動方向情報DM2を表示する。以上のように、フィーダバンクの番号から位置情報を求め、移動方向情報を決めても良い。
制御装置20は、取得した実装ヘッド15の位置情報に基づいて、実装ヘッド15及びその実装ヘッド15に配置されている撮像装置36が第1供給位置SP1又は第1供給位置SP1の近傍に配置されていると判断したとき、第1移動方向情報DM1を表示装置42に表示させる。制御装置20は、取得した実装ヘッド15の位置情報に基づいて、実装ヘッド15及びその実装ヘッド15に配置されている撮像装置36が第2供給位置SP2又は第2供給位置SP2の近傍に配置されていると判断したとき、第2移動方向情報DM2を表示装置42に表示させる。
すなわち、制御装置20は、XY平面内における実装ヘッド15の位置情報に基づいて、第1供給位置SP1が撮像装置36の撮像領域に配置されていると判断したとき、第1移動方向情報DM1を表示装置42に表示させる。制御装置20は、XY平面内における実装ヘッド15の位置情報に基づいて、第2供給位置SP2が撮像装置36の撮像領域に配置されていると判断したとき、第2移動方向情報DM2を表示装置42に表示させる。
実装ヘッド15の位置情報は、ヘッド駆動装置16の駆動量に基づいて取得可能である。例えば、制御装置20は、ヘッド駆動装置16のX軸駆動部22の駆動量及びY軸駆動部24の駆動量に基づいて、所定の基準位置に対するXY平面内における実装ヘッド15(撮像装置36)の位置情報を取得することができる。なお、XY平面内における実装ヘッド15(撮像装置36)の位置を検出可能な位置検出装置が設けられてもよい。制御装置20は、その位置検出装置の検出結果に基づいて、XY平面内における実装ヘッド15の位置情報を取得する。制御装置20は、第1供給位置SP1が撮像装置36の撮像領域に配置されていると判断したとき、第1移動方向情報DM1を表示装置42に表示させてもよい。制御装置20は、第2供給位置SP2が撮像装置36の撮像領域に配置されていると判断したとき、第2移動方向情報DM2を表示装置42に表示させてもよい。
本実施形態において、制御装置20は、記憶装置44に記憶されている記憶情報に基づいて、第1移動距離情報FD1及び第2移動距離情報FD2のいずれか一方を表示装置42に表示させる。すなわち、制御装置20は、記憶装置44に記憶されている生産プログラム(実装条件に関する情報)に基づいて、第1移動距離情報FD1及び第2移動距離情報FD2のいずれか一方を表示装置42に表示させる。
第1移動距離LP1は、第1テープ131における電子部品Cの第1間隔PT1に基づいて設定される。その第1間隔PT1は、生産プログラムの部品データに含まれる。また、第1移動距離LP1も、生産プログラムに含まれる。制御装置20は、生産プログラムに基づいて、第1移動距離情報FD1を表示装置42に表示させる。本実施形態においては、制御装置20は、生産プログラムに基づいて、矢印Yaの長さを決定して、その長さを有する矢印Yaを表示装置42に表示させる。
同様に、第2移動距離LP2は、第2テープ132における電子部品Cの第2間隔PT2に基づいて設定される。その第2間隔PT2は、生産プログラムの部品データに含まれる。また、第2移動距離LP2も、生産プログラムに含まれる。制御装置20は、生産プログラムに基づいて、第2移動距離情報FD2を表示装置42に表示させる。本実施形態においては、制御装置20は、生産プログラムに基づいて、矢印Ybの長さを決定して、その長さを有する矢印Ybを表示装置42に表示させる。
なお、表示装置42の表示画面に、矢印Yaの意味及び矢印Ybの意味が文字で表示されてもよい。例えば、表示装置42の表示画面に、「矢印Yaの向きは、電子部品Cの搬送方向を示します。矢印Yaの長さは、第1移動距離LP1を示します」のような記述が表示されてもよい。
図11は、第1供給位置SP1を含む第1領域AR1の第1画像GA1が表示装置42の表示画面に表示されている一例を示す。
図11に示すように、表示装置42に、第1供給位置SP1を含む第1領域AR1の第1画像GA1が表示される。表示装置42は、撮像装置36が取得した第1画像GA1をリアルタイムで表示する。第1画像GA1に含まれる第1テープ131の移動方向(+Y方向)を示す第1移動方向情報DM1が、第1画像GA1とともに表示装置42に表示される。
図11に示す例において、制御装置20は、第1画像GA1とともに、フレーム画像FF1及びフレーム画像FB1を表示装置42に表示させる。フレーム画像FF1のデザインとフレーム画像FB1のデザインとは異なる。図11に示す例において、フレーム画像FF1は、点線で矩形を描いたデザインである。フレーム画像FB1は、点線で二重の矩形を描いたデザインである。なお、フレーム画像FF1のデザイン及びフレーム画像FB1のデザインは任意である。
第1移動方向情報DM1は、フレーム画像FF1とフレーム画像FB1との位置関係で示される。フレーム画像FB1に対してフレーム画像FF1が配置されている位置(方向)が、第1テープ131の移動方向である。制御装置20は、フレーム画像FB1に対するフレーム画像FF1の位置が、第1テープ131の移動方向と一致するように、表示装置42にフレーム画像FF1及びフレーム画像FB1を表示させる。本実施形態においては、フレーム画像FF1がフレーム画像FB1よりも+Y側(表示装置42の表示画面における上側)に配置される。これにより、第1テープ131の移動方向が、フレーム画像FF1及びフレーム画像FB1によって表現される。
また、本実施形態においては、第1画像GA1に含まれる第1テープ131の第1移動距離LP1を示す第1移動距離情報FD1が、第1画像GA1とともに表示装置42に表示される。
本実施形態において、第1移動距離情報FD1は、フレーム画像FF1とフレーム画像FB1との距離DS1で示される。制御装置20は、フレーム画像FF1とフレーム画像FB1との距離DS1と第1移動距離LP1とが相関するように、表示装置42にフレーム画像FF1及びフレーム画像FB1を表示させる。例えば、第1移動距離LP1が長い場合、表示装置42の表示画面において、フレーム画像FF1とフレーム画像FB1との距離DS1が長くなるように、フレーム画像FF1及びフレーム画像FB1が表示される。第1移動距離LP1が短い場合、表示装置42の表示画面において、フレーム画像FF1とフレーム画像FB1との距離DS1が短くなるように、フレーム画像FF1及びフレーム画像FB1が表示される。
図12は、第2供給位置SP2を含む第2領域AR2の第2画像GA2が表示装置42の表示画面に表示されている一例を示す。
図12に示すように、表示装置42に、第2供給位置SP2を含む第2領域AR2の第12画像GA2が表示される。表示装置42は、撮像装置36が取得した第2画像GA2をリアルタイムで表示する。第2画像GA2に含まれる第2テープ132の移動方向(−Y方向)を示す第2移動方向情報DM2が、第2画像GA2とともに表示装置42に表示される。
図12に示す例において、制御装置20は、第2画像GA2とともに、フレーム画像FF2及びフレーム画像FB2を表示装置42に表示させる。フレーム画像FF2のデザインとフレーム画像FB2のデザインとは異なる。図12に示す例において、フレーム画像FF2は、点線で矩形を描いたデザインである。フレーム画像FB2は、点線で二重の矩形を描いたデザインである。なお、フレーム画像FF2のデザイン及びフレーム画像FB2のデザインは任意である。
第2移動方向情報DM2は、フレーム画像FF2とフレーム画像FB2との位置関係で示される。フレーム画像FB2に対してフレーム画像FF2が配置されている位置(方向)が、第2テープ132の移動方向である。制御装置20は、フレーム画像FB2に対するフレーム画像FF2の位置が、第2テープ132の移動方向と一致するように、表示装置42にフレーム画像FF2及びフレーム画像FB2を表示させる。本実施形態においては、フレーム画像FF2がフレーム画像FB2よりも−Y側(表示装置42の表示画面における下側)に配置される。これにより、第2テープ132の移動方向が、フレーム画像FF2及びフレーム画像FB2によって表現される。
また、本実施形態においては、第2画像GA2に含まれる第2テープ132の第2移動距離LP2を示す第2移動距離情報FD2が、第2画像GA2とともに表示装置42に表示される。
本実施形態において、第2移動距離情報FD2は、フレーム画像FF2とフレーム画像FB2との距離DS2で示される。制御装置20は、フレーム画像FF2とフレーム画像FB2との距離DS2と第2移動距離LP2とが相関するように、表示装置42にフレーム画像FF2及びフレーム画像FB2を表示させる。例えば、第2移動距離LP2が長い場合、表示装置42の表示画面において、フレーム画像FF2とフレーム画像FB2との距離DS2が長くなるように、フレーム画像FF2及びフレーム画像FB2が表示される。第2移動距離LP2が短い場合、表示装置42の表示画面において、フレーム画像FF2とフレーム画像FB2との距離DS2が短くなるように、フレーム画像FF2及びフレーム画像FB2が表示される。
図11及び図12に示す例においても、制御装置20は、ヘッド駆動装置16により移動する実装ヘッド15の位置情報に基づいて、第1移動方向情報DM1及び第2移動方向情報DM2のいずれか一方を表示装置42に表示させる。
本実施形態において、制御装置20は、記憶装置44に記憶されている記憶情報に基づいて、第1移動距離情報FD1及び第2移動距離情報FD2のいずれか一方を表示装置42に表示させる。すなわち、制御装置20は、記憶装置44に記憶されている生産プログラム(実装条件に関する情報)に基づいて、第1移動距離情報FD1及び第2移動距離情報FD2のいずれか一方を表示装置42に表示させる。
図11に示す例では、制御装置20は、生産プログラムに基づいて、フレーム画像FF1とフレーム画像FB1との距離DS1を決定して、それらフレーム画像FF1及びフレーム画像FB1を表示装置42に表示させる。
同様に、図12に示す例では、制御装置20は、生産プログラムに基づいて、フレーム画像FF2とフレーム画像FB2との距離DS2を決定して、それらフレーム画像FF2及びフレーム画像FB2を表示装置42に表示させる。
図11は、生産プログラムに基づいて設定される第1移動距離LP1(第1間隔PT1)と、第1テープ131に保持されている電子部品Cの実際の第1移動距離LP1(第1間隔PT1)とがほぼ一致している例を示す。すなわち、フレーム画像FF1の内側に凹部23が配置され、フレーム画像FB1の内側にも凹部23(電子部品C)が配置されている例を示す。
図12は、生産プログラムに基づいて設定される第2移動距離LP2(第2間隔PT2)と、第2テープ132に保持されている電子部品Cの実際の第2移動距離LP2(第2間隔PT2)とがほぼ一致している例を示す。すなわち、フレーム画像FF2の内側に凹部23が配置され、フレーム画像FB2の内側にも凹部23(電子部品C)が配置されている例を示す。
図13は、生産プログラムに基づいて設定される第1移動距離LP1(第1間隔PT1)と、第1テープ131に保持されている電子部品Cの実際の第1移動距離LP1(第1間隔PT1)とが一致していない例を示す。すなわち、フレーム画像FF1の外側に凹部23が配置されている例を示す。
図13に示す画像が表示装置42に表示されることにより、作業者は、その表示装置42を視て、生産プログラムに基づいて設定された第1移動距離LP1(第1間隔PT1)に誤りがあることを容易に確認することができる。
なお、表示装置42の表示画面に、フレーム画像FF1及びフレーム画像FF2の意味と、フレーム画像FB1及びフレーム画像FB2の意味とが文字で表示されてもよい。例えば、表示装置42の表示画面に、「フレーム画像FF1が配置されている方向は、電子部品Cの搬送方向を示します。フレーム画像FF1とフレーム画像FB1との距離DS1は、第1移動距離LP1を示します」のような記述が表示されてもよい。
なお、図9、図10、図11、及び図12などに示した、第1移動方向情報DM1、第2移動方向情報DM2、第1移動距離情報FD1、及び第2移動距離情報FD2の表示例は、一例である。第1移動方向情報DM1、第2移動方向情報DM2、第1移動距離情報FD1、及び第2移動距離情報FD2が、異なる形状の図形で表現されてもよいし、異なる大きさの図形で表現されてもよいし、異なる文字で表現されてもよいし、異なるマークで表現されてもよい。例えば、表示装置42に表示されている画像が第1画像GA1及び第2画像GA2のどちらの画像であるかを判別するための判別情報を、第1画像GA1及び第2画像GA2のいずれか一方の画像とともに表示装置42に表示してもよい。例えば、表示装置42に第1画像GA1が表示されている場合、判別情報として、文字「F(Front)」を第1画像GA1とともに表示してもよい。表示装置42に第2画像GA2が表示されている場合、判別情報として、文字「R(Rear)」を第2画像GA2とともに表示してもよい。
また、図9、図10、図11、及び図12などに示した表示例が組み合わされてもよい。例えば、図14に示すように、第1移動方向情報DM1が、矢印Yaの向きと、フレーム画像FF1及びフレーム画像FB1の配置と、文字「F(Front)」とで表現されてもよい。第1移動距離情報FD1が、矢印Yaの長さと、フレーム画像FF1とフレーム画像FB1との距離DS1とで表現されてもよい。図15に示すように、第2移動方向情報DM2が、矢印Ybの向きと、フレーム画像FF2及びフレーム画像FB2の配置と、文字「R(Rear)」とで表現されてもよい。第2移動距離情報FD2が、矢印Ybの長さと、フレーム画像FF2とフレーム画像FB2との距離DS2とで表現されてもよい。
また、本実施形態においては、第1供給位置SP1の電子部品Cをノズル32で保持するときのノズル32の第1初期位置(第1デフォルト吸着位置)を示す第1初期位置情報と、第2供給位置SP2の電子部品Cをノズル32で保持するときのノズル32の第2初期位置(第2デフォルト吸着位置)を示す第2初期位置情報とが、記憶装置44に記憶されている。第1初期位置及び第2初期位置は、設計上の吸着位置である。第1初期位置及び第2初期位置は、生産プログラムに含まれている。
本実施形態においては、作業者が表示装置42の第1画像GA1又は第2画像GA2を視ながら操作装置40を操作して、ヘッド駆動装置16を含む駆動装置26を操作して、ノズル32で電子部品Cを保持するときの最適吸着位置を探し出して記憶させるティーチング作業が実施される。操作装置40は、ヘッド駆動装置16を含む駆動装置26を操作する操作信号を生成可能である。作業者は、表示装置42を視ながら操作装置40を操作して、ノズル32で電子部品Cを保持するときの最適吸着位置を探し出して、その最適な吸着位置を記憶装置44に記憶させることができる。
制御装置20のヘッド制御部20Aは、操作装置40の操作を含むティーチング作業に基づいて決定された、第1供給位置SP1の電子部品Cを保持するときのノズル32の第1補正位置(第1最適吸着位置)を示す第1補正位置情報、及び第2供給位置SP2の電子部品Cを保持するときのノズル32の第2補正位置(第2最適吸着位置)を示す第2補正位置情報に基づいて、ヘッド駆動装置16を含む駆動装置26を制御して、電子部品Cを基板Pに実装する。
本実施形態において、表示装置42は、第1初期位置情報DF1及び第1補正位置情報AM1を第1画像GA1とともに表示し、第2初期位置情報DF2及び第2補正位置情報AM2を第2画像GA2とともに表示する。
図16は、第1画像GA1とともに第1初期位置情報DF1及び第1補正位置情報AM1が表示装置42に表示されている例を示す。図16において、第1初期位置情報DF1は、三角形の第1マークで表示される。第1補正位置情報AM1は、円形の第2マークで表示される。図16に示すように、第1初期位置情報DF1を示す第1マークと、第1補正位置情報AM1を示す第2マークとが同一画面に同時に表示される。そのため、作業者は、表示装置42を視て、設計値(生産プログラム)に基づくノズル32の吸着位置と、実際のノズル32の最適吸着位置との位置ずれ量を容易に確認することができる。
図17は、第2画像GA2とともに第2初期位置情報DF2及び第2補正位置情報AM2が表示装置42に表示されている例を示す。図17に示すように、表示装置42は、第2初期位置情報DF2及び第2補正位置情報AM2を第2画像GA2とともに表示することができる。第2初期位置情報DF2が三角形の第1マークで表示される。第2補正位置情報AM2が円形の第2マークで表示される。
なお、表示装置42の表示画面に、第1マークの意味及び第2マークの意味が文字で表示されてもよい。例えば、表示装置42の表示画面に、「第1マークは第1初期位置情報を示します」のような記述が表示されてもよい。
なお、ティーチング作業において、操作装置40の操作により実装ヘッド15及びその実装ヘッド15に配置されている撮像装置36が移動する。操作装置40の操作による撮像装置36の移動に基づいて、表示装置42に表示される第1画像GA1及び第2画像GA2が変化する。すなわち、撮像装置36が移動すると、撮像装置36の撮像領域も移動するため、その撮像領域に配置される物体(領域)も変化する。これにより、表示装置42にリアルタイムで表示される第1画像GA1及び第2画像GA2が変化する。
本実施形態において、表示装置42は、第1画像GA1が変化する場合において、第1画像GA1の変化に追従するように、第1初期位置情報DF1を示す第1マーク及び第1補正位置情報AM1を示す第2マークの位置を変更する。同様に、表示装置42は、第2画像GA2が変化する場合において、第2画像GA2の変化に追従するように、第2初期位置情報DF2を示す第1マーク及び第2補正位置情報AM2を示す第2マークの位置を変更する。
図18は、第1画像GA1の変化に追従するように、第1初期位置情報DF1を示す第1マーク及び第1補正位置情報AM1を示す第2マークの位置が変更される例を示す。撮像装置36の移動により、撮像装置36の撮像領域を含む第1領域AR1において、第1テープ131及び電子部品Cを含む第1画像GA1の位置が変化する。制御装置20は、第1画像GA1が移動しても、第1テープ131の電子部品Cの上に第1初期位置情報DF1を示す第1マーク及び第1補正位置情報AM1を示す第2マークが配置され続けるように、第1領域AR1における第1初期位置情報DF1を示す第1マーク及び第1補正位置情報AM1を示す第2マークの位置を変更する。これにより、表示装置42の表示画面において第1マークと第2マークとの相対位置が維持されるため、視認性が向上し、作業者は、操作装置40を直感的に操作することができる。
次に、本実施形態に係る電子部品Cを基板Pに実装する方法の一例について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。以下の説明においては、第1供給装置141から供給された電子部品Cを基板Pに実装する例について説明する。
電子部品Cを保持する第1テープ131が第1供給装置141のフィーダ21に設置された後、第1供給装置141は、電子部品Cを保持する第1テープ131を+Y方向に移動して、電子部品Cを第1供給位置SP1に供給する(ステップSA1)。
制御装置20は、実装ヘッド15に配置された撮像装置36を使って、第1供給位置SP1を含む第1領域AR1の第1画像GA1を取得する(ステップSA2)。
制御装置20は、表示装置42を用いて、第1画像GAに含まれる第1テープ131の移動方向を示す第1移動方向情報DM1を第1画像GA1とともに表示する。本実施形態において、制御装置20は、第1移動方向情報DM1及び第1画像GA1とともに、第1テープ131の第1移動距離LP1を示す第1移動距離情報FD1を示す(ステップSA3)。
上述したように、第1移動方向情報DM1及び第1移動距離情報FD1は、矢印Yaを使って示されてもよいし、フレーム画像FF1及びフレーム画像FB1を使って示されてもよい。第1移動方向情報DM1は、XY平面内における実装ヘッド15の位置情報に基づいて表示される。第1移動距離情報FD1は、生産プログラムによって規定されている第1間隔PT1に基づいて表示される。
第1画像GA1とともに、その第1画像GA1を識別するための第1移動方向情報DM1及び第1移動距離情報FD1が表示装置42に表示されるため、作業者は、その第1画像GA1が、第1供給装置141についての画像であることを容易に認識することができる。
次に、ティーチング作業が実施される(ステップSA4)。作業者は、表示装置42の第1画像GA1を視ながら操作装置40を操作して、ヘッド駆動装置16を含む駆動装置26を操作して、ノズル32で電子部品Cを保持するときの最適吸着位置を探し出して、その最適な吸着位置を記憶装置44に記憶させる。
ティーチング作業により、第1供給位置SP1の電子部品Cを保持するときのノズル32の第1補正位置を示す第1補正位置情報AM1が決定される(ステップSA5)。
また、ティーチング作業により決定された第1補正位置情報AM1が、第1初期位置情報DF1及び第1画像GA1とともに表示装置42に表示される。
なお、ティーチング作業において、操作装置40の操作により実装ヘッド15及びその実装ヘッド15に配置されている撮像装置36が移動する。操作装置40の操作による撮像装置36の移動に基づいて、表示装置42に表示される第1画像GA1が変化する。図18を参照して説明したように、表示装置42は、第1画像GA1の変化に追従するように、第1初期位置情報DF1を示す第1マーク及び第1補正位置情報AM1を示す第2マークの位置を変更する。
ティーチング作業が終了し、第1補正位置情報AM1が決定された後、制御装置20は、実装ヘッド15に設けられたノズル32を使って、第1供給位置SP1の電子部品Cを基板Pに実装する(ステップSA6)。ステップSA4及びステップSA5において、第1供給位置SP1の電子部品Cを保持するときのノズル32の第1補正位置(第1最適吸着位置)を示す第1補正位置情報AM1が決定されている。そのため、制御装置20は、第1補正位置情報MA1に基づいて、第1テープ131から電子部品Cを搬出(ピックアップ)するときのノズル32の位置を調整することによって、高精度な実装を実施することができる。
以上、第1供給装置141についての表示装置42の表示、ティーチング作業、及び実装について説明した。第2供給装置142についての表示装置42の表示、ティーチング作業、及び実装についても同様である。第2供給装置142についての表示装置42の表示、ティーチング作業、及び実装についての説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1画像GA1とともに、第1移動方向情報DM1が表示装置42に表示される。また、第2画像GA2とともに、第2移動方向情報DM2が表示装置42に表示される。第1移動方向情報DM1及び第2移動方向情報DM2は、表示装置42に表示されている画像が、第1画像GA1であるか第2画像GA2であるかを識別するための識別情報(識別表示部)として機能する。そのため、作業者は、第1移動方向情報DM1及び第2移動方向情報DM2のどちらが表示装置42に表示されているのかを視認することによって、その表示装置42に表示されている画像が第1画像GA1及び第2画像GA2のどちらであるのかを認識することができる。
撮像装置36の撮像領域(視野領域)に制約がある場合が多い。例えば、撮像装置36で第1供給装置141を撮像したとき、表示装置42には、第1供給装置141の一部の領域のみが表示される。そのため、作業者がその表示装置42を視ても、その表示装置42に表示される画像が、第1供給装置141に関する第1画像GA1なのか第2供給装置142に関する第2画像GA2なのか判断することが困難となる可能性が高い。
また、例えば供給装置14を照明しながらその供給装置14の画像を取得するとき、例えば照明条件に起因して、表示装置42に表示される画像が不明確になる可能性がある。その場合においても、作業者がその表示装置42を視て、その表示装置42に表示される画像が、第1供給装置141に関する第1画像GA1なのか第2供給装置142に関する第2画像GA2なのか判断することが困難となる可能性が高い。
例えば、ティーチング作業において、実際には表示装置42に第1供給装置141に関する第1画像GA1が表示されているにもかかわらず、作業者が「表示装置42に第2供給装置142に関する第2画像GA2が表示されている」と誤認した状態で、ティーチング作業が実施されてしまうと、ティーチング作業において誤りが発生したり、ティーチング作業に要する時間が長期化したりする可能性がある。
また、ティーチング作業のみならず、供給装置14から供給される電子部品Cとノズル32との位置合わせ作業など、作業者が表示装置42を視ながら実施される調整作業において、作業者が誤認してしまう可能性が高い画像が表示装置42に表示されると、その調整作業において誤りが発生したり、調整作業に要する時間が長期化したりする可能性がある。
本実施形態によれば、表示装置42に表示される画像(第1画像GA1又は第2画像GA2)とともに、その画像が第1画像GA1であるか第2画像GA2であるかを識別するための第1移動方向情報DM1又は第2移動方向情報DM2が、その画像と一緒に表示される。そのため、作業者が表示装置42の表示内容を誤認してしまうことが抑制され、調整作業において誤りが発生したり、調整作業に要する時間が長期化したりすることが抑制される。したがって、調整作業は円滑に実施され、電子部品実装装置10の生産性の低下が抑制される。
また、調整作業のみならず、例えば、供給装置14からの電子部品Cの供給状態の確認作業のために、撮像装置36で第1供給装置141及び第2供給装置142の少なくとも一方を撮像する可能性がある。その確認作業においても、作業者が表示装置42の表示内容を誤認してしまうことが抑制され、確認作業において誤りが発生したり、確認作業に要する時間が長期化したりすることが抑制される。
また、本実施形態において、表示装置42は、ヘッド駆動装置16により移動する実装ヘッド15の位置情報に基づいて、第1移動方向情報DM1及び第2移動方向情報DM2を表示する。これにより、表示装置42は、第1移動方向情報DM1及び第2移動方向情報DM2を正確に表示することができる。
また、本実施形態においては、表示装置42に表示される画像(第1画像GA1又は第2画像GA2)とともに、その画像が第1画像GA1であるか第2画像GA2であるかを識別するための第1移動距離情報FD1又は第2移動距離情報FD2が、その画像と一緒に表示される。これによっても、作業者が表示装置42の表示内容を誤認してしまうことが抑制される。
また、本実施形態においては、第1初期位置情報DF1及び第1補正位置情報AM1が第1画像GA1と一緒に表示装置42に表示される。また、第2初期位置情報DF2及び第2補正位置情報AM2が第2画像GA2と一緒に表示装置42に表示される。これにより、作業者は、表示装置42を視て、設計値(生産プログラム)に基づくノズル32の吸着位置と、実際のノズル32の最適吸着位置との位置ずれ量を容易に確認することができる。
また、本実施形態においては、第1画像GA1の変化に追従するように、第1初期位置情報DF1を示す第1マーク及び第1補正位置情報AM1を示す第2マークの位置が変更される。また、第2画像GA2の変化に追従するように、第2初期位置情報DF2を示す第1マーク及び第2補正位置情報AM2を示す第2マークの位置が変更される。これにより、表示装置42の表示画面において第1マークと第2マークとの相対位置が維持され、視認性が向上する。作業者は、ティーチング作業において、操作装置40を直感的に操作することができる。