JP2015229843A - 先端加工鋼矢板及びその打設方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼矢板を地盤に打設するときに、鋼矢板本体を地盤内で円滑に推進させることができると同時に、鋼矢板本体を略直進させて正確に推進させることのできる先端加工鋼矢板及びその打設方法を提供する。
【解決手段】鋼矢板の先端部に所定の加工が施された先端加工鋼矢板1に関する。本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、ウェブ部21及びウェブ部21の両端に連続して形成された一対のフランジ部22を有する鋼矢板本体2と、鋼矢板本体2の長手方向Yの先端部2aに設けられる閉合鋼材3とを備える。鋼矢板本体2は、ウェブ部21と一対のフランジ部22とによって形成される開断面20を閉じるように閉合鋼材3が接合されて、長手方向Yの先端部2aに先端加工部4が形成されるものである。先端加工部4は、鋼矢板本体2が設けられる本体側A及び閉合鋼材3が設けられる加工側Bの各々に、1又は複数のウォータージェット管5が装着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼矢板の先端部に所定の加工が施された先端加工鋼矢板、及び、その打設方法に関する。
従来から、打設時の変形や損傷を抑制して、かつ、高い鉛直支持力を確実に発揮させることができるとともに、安価な基礎構造物を構築することができるものとして、特許文献1に開示される鋼矢板が提案されている。
特許文献1に開示された鋼矢板は、閉合鋼材を鋼矢板本体の先端部に接合して、鋼矢板本体の開断面を閉じて閉断面形状とすることで、鋼矢板を地盤に打設した際に、閉断面部分に入り込んだ土塊が締め固められて鋼矢板本体の先端部が閉塞されるものとなり、高い先端支持力を得ることができるものである。
特開2008−248503号公報
しかしながら、特許文献1に開示された鋼矢板は、鋼矢板を地盤に打設するときに、鋼矢板本体の先端部が推進するものとなる軟弱地盤等の中間層や、鋼矢板本体の先端部を到達させる支持層で、鋼矢板を円滑に打設するための打設方法が何ら開示されていないものである。
このため、特許文献1に開示された鋼矢板は、鋼矢板本体の先端部で閉合鋼材が接合されて閉断面形状とされるため、閉断面部分に入り込んだ土塊が締め固められて鋼矢板本体の先端部が閉塞されるものとなり、高い先端支持力を得ることができるものとなる反面で、軟弱地盤等の中間層で鋼矢板本体の先端部を推進させることが困難なものとなるおそれがあった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、鋼矢板を地盤に打設するときに、鋼矢板本体を地盤内で円滑に推進させることができると同時に、鋼矢板本体を略直進させて正確に推進させることのできる先端加工鋼矢板及びその打設方法を提供することにある。
第1発明に係る先端加工鋼矢板は、鋼矢板の先端部に所定の加工が施された先端加工鋼矢板であって、ウェブ部及び前記ウェブ部の両端に連続して形成された一対のフランジ部を有する鋼矢板本体と、前記鋼矢板本体の長手方向の先端部に設けられる閉合鋼材とを備え、前記鋼矢板本体は、前記ウェブ部と一対の前記フランジ部とによって形成される開断面を閉じるように前記閉合鋼材が接合されて、長手方向の先端部に先端加工部が形成されるものであり、前記先端加工部は、前記鋼矢板本体が設けられる本体側及び前記閉合鋼材が設けられる加工側の各々に、1又は複数のウォータージェット管が装着されることを特徴とする。
第2発明に係る先端加工鋼矢板は、第1発明において、前記先端加工部は、前記鋼矢板本体を地盤内で略直進させるものとして、前記本体側に装着された前記ウォータージェット管の本体側噴出圧力の総和と、前記加工側に装着された前記ウォータージェット管の加工側噴出圧力の総和とが、略同一となるように、前記ウォータージェット管の噴出圧力が設定されることを特徴とする。
第3発明に係る先端加工鋼矢板は、第1発明又は第2発明において、前記先端加工部は、前記本体側に装着された前記ウォータージェット管の数量と、前記加工側に装着された前記ウォータージェット管の数量とが、略同一となるものであることを特徴とする。
第4発明に係る先端加工鋼矢板は、第1発明〜第3発明の何れかにおいて、前記先端加工部は、前記鋼矢板本体の長手方向に対する横断面視で、前記鋼矢板本体と前記閉合鋼材とによって形成される閉断面が、前記鋼矢板本体と前記閉合鋼材との接合線に対して、前記本体側と前記加工側とで略線対称となるように形成されることを特徴とする。
第5発明に係る先端加工鋼矢板は、第1発明〜第4発明の何れかにおいて、前記先端加工部は、前記鋼矢板本体の長手方向に対する横断面視で、前記鋼矢板本体と前記閉合鋼材とによって形成される閉断面の中心点に対して略点対称に、かつ、前記鋼矢板本体と前記閉合鋼材との接合線に対して、前記本体側と前記加工側とで非線対称となるように、前記ウォータージェット管が装着されることを特徴とする。
第6発明に係る先端加工鋼矢板の打設方法は、鋼矢板の先端部に所定の加工が施された先端加工鋼矢板の打設方法であって、ウェブ部及び一対のフランジ部を有する鋼矢板本体と、前記鋼矢板本体の長手方向の先端部に接合された閉合鋼材とを有する先端加工鋼矢板を、地盤内で推進させる推進工程を備え、前記推進工程では、前記鋼矢板本体を地盤内で略直進させるものとして、前記鋼矢板本体が設けられる本体側に装着されたウォータージェット管の本体側噴出圧力の総和と、前記閉合鋼材が設けられる加工側に装着されたウォータージェット管の加工側噴出圧力の総和とが、略同一となるように、ウォータージェット管の噴出圧力が設定されることを特徴とする。
第1発明〜第6発明によれば、鋼矢板本体が設けられる本体側と、閉合鋼材が設けられる加工側とで、ウォータージェット管の噴出圧力を均衡させることで、高圧水の噴出によって地盤内で先端加工部を円滑に推進させることが可能となると同時に、地盤内で鋼矢板本体を略直進させて正確に推進させることが可能となる。
特に、第4発明によれば、鋼矢板本体が設けられる本体側と、閉合鋼材が設けられる加工側とで、先端加工部の閉断面の中心点から略等間隔となるウォータージェット管の装着位置が容易に割り出されるものとなるため、地盤内で鋼矢板本体を略直進させるためのウォータージェット管の装着位置の設計精度を向上させることが可能となる。
特に、第5発明によれば、例えば、先端加工部に装着されるウォータージェット管の数量を2箇までのものとすることで、ウォータージェット管の数量の増大を抑制して、ウォータージェット管の材料コストや取付コストを低減させることが可能となる。また、第5発明によれば、鋼矢板本体の長手方向に対する横断面視で、ウォータージェット管からの断面方向の噴出圧力を均衡させることで、地盤内で鋼矢板本体を傾斜させることなく、鋼矢板本体を正確に直進させることが可能となる。
本発明を適用した先端加工鋼矢板を示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用した先端加工鋼矢板の第1実施例を示す平面図であり、(b)は、その正面図である。 (a)は、本発明を適用した先端加工鋼矢板の第2実施例を示す平面図であり、(b)は、その正面図である。 (a)は、本発明を適用した先端加工鋼矢板を示す側面図であり、(b)は、そのE−E線矢視横断面図であり、(c)は、そのF−F線矢視横断面図である。 本発明を適用した先端加工鋼矢板の先端加工部を示す拡大横断面図である。 本発明を適用した先端加工鋼矢板の打設方法における推進工程で先端加工鋼矢板の先端加工部が地盤の表層から埋め込まれる状態を示す側面図である。 本発明を適用した先端加工鋼矢板の打設方法における推進工程で先端加工鋼矢板の鋼矢板本体が地盤内の中間層を略直進する状態を示す側面図である。 本発明を適用した先端加工鋼矢板の打設方法における推進工程でウォータージェット管のノズルからの高圧水の噴出を停止させた状態を示す側面図である。 (a)は、本発明を適用した先端加工鋼矢板の先端加工部を示す拡大側面図であり、(b)は、その閉断面に入り込んだ土砂が締め固められた状態を示す拡大横断面図である。 本発明を適用した先端加工鋼矢板の打設方法における支持工程で先端加工鋼矢板の先端加工部を地盤内の支持層に到達させた状態を示す側面図である。 (a)は、本発明を適用した先端加工鋼矢板が地盤内で略直進する状態を示す側面図であり、(b)は、従来の鋼矢板が地盤内で傾斜する状態を示す側面図である。 本発明を適用した先端加工鋼矢板の先端加工部でウォータージェット管からの断面方向の噴出圧力を均衡させた状態を示す拡大横断面図である。
以下、本発明を適用した先端加工鋼矢板1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、図1に示すように、地盤内で高い先端支持力を発揮させるために、鋼矢板本体2の先端部2aに所定の加工が施されるものであり、鋼矢板本体2は、打撃、振動、圧入等の方法によって、地盤8に打設されて埋め込まれるものとなる。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、図2、図3に示すように、断面方向Xで所定の断面形状となるように形成された鋼矢板本体2と、鋼矢板本体2の長手方向Yの先端部2aに接合させて設けられる閉合鋼材3とを備える。鋼矢板本体2は、ハット形鋼矢板、U形鋼矢板、Z形鋼矢板等が用いられるとともに、閉合鋼材3は、断面方向Xで鋼矢板本体2と略同一の断面形状で、長手方向Yの延長を鋼矢板本体2の延長よりも短くしたものが用いられる。
鋼矢板本体2は、第1実施例において、図2に示すように、略ハット形の断面形状のハット形鋼矢板が用いられる。鋼矢板本体2は、ウェブ部21と、一対のフランジ部22と、一対のアーム部23とを有する。鋼矢板本体2は、一対のフランジ部22が、ウェブ部21の両端に連続して傾斜させて形成されて、また、一対のアーム部23が、一対のフランジ部22の各々の片端に連続してウェブ部21と略平行となるように形成される。ここで、鋼矢板本体2は、各々のアーム部23の先端に継手部24が形成されている。
閉合鋼材3は、第1実施例において、略ハット形の断面形状となるように形成される。閉合鋼材3は、ハット形鋼矢板に切断加工等を実施することで形成されるものであり、閉合ウェブ部31と、一対の閉合フランジ部32と、一対の閉合アーム部33とを有する。閉合鋼材3は、一対の閉合フランジ部32が、閉合ウェブ部31の両端に連続して傾斜させて形成されて、また、一対の閉合アーム部33が、一対の閉合フランジ部32の各々の片端に連続して形成される。閉合鋼材3は、各々の閉合アーム部33と鋼矢板本体2の各々のアーム部23とを当接させて溶接接合等することで、鋼矢板本体2の先端部2aに接合されるものとなる。
鋼矢板本体2は、第2実施例において、図3に示すように、略U形の断面形状のU形鋼矢板が用いられる。鋼矢板本体2は、ウェブ部21と、一対のフランジ部22と、一対の継手部24とを有する。鋼矢板本体2は、一対のフランジ部22が、ウェブ部21の両端に連続して傾斜させて形成されて、また、一対の継手部24が、一対のフランジ部22の各々の片端に連続して形成される。
閉合鋼材3は、第2実施例において、略U形の断面形状となるように形成される。閉合鋼材3は、U形鋼矢板に切断加工等を実施することで形成されるものであり、閉合ウェブ部31と、一対の閉合フランジ部32と、一対の閉合継手部34とを有する。閉合鋼材3は、一対の閉合フランジ部32が、閉合ウェブ部31の両端に連続して傾斜させて形成されて、また、一対の閉合継手部34が、一対の閉合フランジ部32の各々の片端に連続して形成される。閉合鋼材3は、各々の閉合継手部34と鋼矢板本体2の各々の継手部24とを当接させて溶接接合等することで、鋼矢板本体2の先端部2aに接合されるものとなる。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、図4(a)に示すように、鋼矢板本体2が、地盤8の支持層8aに設けられる先端部2aと、地盤8の表層8cに設けられる基端部2bとを有して、鋼矢板本体2の基端部2bから先端部2aまで連続させて、複数のウォータージェット管5が設けられるものとなる。ウォータージェット管5は、鋼矢板本体2の基端部2b側が送水ポンプに接続されるとともに、鋼矢板本体2の先端部2a側にノズル5aが設けられる。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、図4(b)に示すように、鋼矢板本体2に、ウェブ部21と一対のフランジ部22とによって、断面方向Xの側方に向けて開口された開断面20が形成される。本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、鋼矢板本体2に形成された開断面20を閉じるようにして、図4(c)に示すように、鋼矢板本体2に閉合鋼材3が接合される。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、図4に示すように、断面方向Xの側方に向けて開口した開断面20が閉合鋼材3で閉じられて、鋼矢板本体2の先端部2aに先端加工部4が形成されるものとなる。先端加工部4は、鋼矢板本体2の長手方向Yに対する横断面視で、鋼矢板本体2に閉合鋼材3が接合されて、断面方向Xの側方に向けて開口した開断面20が閉合鋼材3で閉じられることで、鋼矢板本体2と閉合鋼材3とによって閉断面25が形成される。
先端加工部4は、鋼矢板本体2の長手方向Yに対する横断面視で、図5に示すように、閉合鋼材3の一対の閉合アーム部33と、鋼矢板本体2の一対のアーム部23とを当接させることで、一対の接合箇所Sが形成されて、一対の接合箇所Sを繋いだ線上に、鋼矢板本体2と閉合鋼材3との接合線Nが想定されるものとなる。先端加工部4は、鋼矢板本体2と閉合鋼材3とが略同一の断面形状となるように形成されることで、鋼矢板本体2と閉合鋼材3との接合線Nに対して、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aと、閉合鋼材3が設けられる加工側Bとで、略線対称となるように、所定の断面積Apを有する閉断面25が形成される。
先端加工部4は、鋼矢板本体2が設けられる本体側A、及び、閉合鋼材3が設けられる加工側Bの各々で、鋼矢板本体2と閉合鋼材3とによって形成された閉断面25の外側に、1箇のウォータージェット管5が装着されるものとなる。このとき、先端加工部4は、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aに装着されたウォータージェット管5の数量と、閉合鋼材3が設けられる加工側Bに装着されたウォータージェット管5の数量とが、略同一なものとなる。
先端加工部4は、これに限らず、鋼矢板本体2が設けられる本体側A、及び、閉合鋼材3が設けられる加工側Bの各々に、1又は複数のウォータージェット管5が装着されて、本体側Aに装着されたウォータージェット管5の数量と、加工側Bに装着されたウォータージェット管5の数量とが、略同一又は異なるものとなってもよい。
先端加工部4は、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aで、鋼矢板本体2の一方のフランジ部22にウォータージェット管5が溶接で固定されるとともに、閉合鋼材3が設けられる加工側Bで、閉合鋼材3の一方の閉合フランジ部32にウォータージェット管5が溶接で固定される。先端加工部4は、これに限らず、鋼矢板本体2のウェブ部21及び閉合鋼材3の閉合ウェブ部31の各々、鋼矢板本体2のアーム部23及び閉合鋼材3の閉合アーム部33の各々、又は、鋼矢板本体2のアーム部23とフランジ部22との境界及び閉合鋼材3の閉合アーム部33と閉合フランジ部32との境界の各々に、ウォータージェット管5が装着されてもよい。また、ウォータージェット管5は、これに限らず、取付金具等で固定されていてもよい。
先端加工部4は、鋼矢板本体2の長手方向Yに対する横断面視で、鋼矢板本体2と閉合鋼材3とによって形成される閉断面25の中心点Cに対して略点対称となるように、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aで、鋼矢板本体2の一方のフランジ部22にウォータージェット管5が装着されるとともに、閉合鋼材3が設けられる加工側Bで、閉合鋼材3の一方の閉合フランジ部32にウォータージェット管5が装着される。
先端加工部4は、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aと、閉合鋼材3が設けられる加工側Bとで、鋼矢板本体2と閉合鋼材3との接合線Nに対して、非線対称となるように、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aで、鋼矢板本体2の一方のフランジ部22のみにウォータージェット管5が装着されるとともに、閉合鋼材3が設けられる加工側Bで、閉合鋼材3の一方の閉合フランジ部32のみにウォータージェット管5が装着される。
先端加工部4は、鋼矢板本体2及び閉合鋼材3を地盤内に推進させるときに、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aに装着されたウォータージェット管5の本体側噴出圧力P1の総和と、閉合鋼材3が設けられる加工側Bに装着されたウォータージェット管5の加工側噴出圧力P2の総和とが、略同一なものとなるように、ウォータージェット管5の噴出圧力が設定される。なお、先端加工部4は、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aに装着されたウォータージェット管5の数量と、閉合鋼材3が設けられる加工側Bに装着されたウォータージェット管5の数量とを、略同一なものとしたときに、例えば、各々のウォータージェット管5の噴出圧力が、略同一なものとなるように設定されるものとなる。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1の打設方法は、図6〜図10に示すように、鋼矢板本体2と閉合鋼材3とを有する先端加工鋼矢板1を、地盤内の中間層8bで推進させる推進工程と、必要に応じて、地盤内の支持層8aで支持させる支持工程とを備える。
推進工程では、最初に、図6に示すように、先端加工鋼矢板1の先端加工部4が、地盤8の表層8cから、打撃、振動、圧入等の方法によって埋め込まれる。このとき、推進工程では、ウォータージェット管5のノズル5aからの高圧水の噴出を開始して、高圧水で地盤8の表層8cを撹拌、流動化させながら、先端加工鋼矢板1の先端加工部4を推進させるものとなる。
推進工程では、次に、図7に示すように、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aに装着されたウォータージェット管5の本体側噴出圧力P1の総和と、閉合鋼材3が設けられる加工側Bに装着されたウォータージェット管5の加工側噴出圧力P2の総和とを、略同一なものとして、高圧水で地盤8の中間層8bを撹拌、流動化させながら、地盤内の比較的軟弱な中間層8bで鋼矢板本体2を略直進させる。
推進工程では、次に、図8に示すように、地盤内の比較的硬質な支持層8aの上方1m程度の深度に到達するまで、地盤内の中間層8bで先端加工鋼矢板1の先端加工部4を推進させてから、地盤内の支持層8aを高圧水で撹拌、流動化させることのないように、ウォータージェット管5のノズル5aからの高圧水の噴出を停止させる。推進工程では、これに限らず、地盤内の支持層8a又は中間層8bにおいて、ウォータージェット管5のノズル5aからの高圧水の噴出を停止させる深度が、如何なるものとされてもよい。
支持工程では、図9、図10に示すように、地盤内の支持層8aに先端加工鋼矢板1の先端加工部4を貫入等させることで、鋼矢板本体2と閉合鋼材3とによって形成された閉断面25に地盤内の土砂7が入り込み、閉断面25に入り込んだ土砂7が締め固められるものとなる。このとき、支持工程では、先端加工部4の閉断面25が、締め固められた土砂7で閉塞されることで、鋼矢板本体2の先端部2aに高い先端支持力が付与されるものとなる。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、図9に示すように、鋼矢板本体2の長手方向Yで、鋼矢板本体2に閉合鋼材3を接合させる接合延長Lを、例えば、先端加工部4の閉断面25の断面積Apの平方根Dp(Dp=√Ap)の3倍(L=3×Dp)程度にすることができる。このとき、本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、図10(a)に示すように、先端加工部4の接合延長Lの全部(L=3×Dp)が地盤内の支持層8aに埋め込まれてもよく、また、図10(b)に示すように、先端加工部4の接合延長Lの1/3(L/3=Dp)程度が地盤内の支持層8aに埋め込まれてもよいものとする。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、図11(a)に示すように、ウォータージェット管5の本体側噴出圧力P1の総和と、ウォータージェット管5の加工側噴出圧力P2の総和とを略同一なものとすることで、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aと、閉合鋼材3が設けられる加工側Bとで、ウォータージェット管5の噴出圧力を均衡させたものとして、地盤内の中間層8bで鋼矢板本体2を略直進させることができるものとなる。これに対して、従来の鋼矢板9は、本体側噴出圧力P1の総和と、加工側噴出圧力P2の総和とが、略同一なものとならないため、図11(b)に示すように、相対的に噴出圧力の小さい本体側A又は加工側Bに、鋼矢板9が地盤内で傾斜してしまうものとなる。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aと、閉合鋼材3が設けられる加工側Bとで、ウォータージェット管5の噴出圧力を均衡させることで、ノズル5aからの高圧水の噴出により地盤内で先端加工部4を円滑に推進させることが可能となると同時に、地盤内で鋼矢板本体2を略直進させて正確に推進させることが可能となる。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、図12に示すように、鋼矢板本体2と閉合鋼材3との接合線Nに対して、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aと、閉合鋼材3が設けられる加工側Bとで、略線対称となるように、閉断面25が形成される。これにより、本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aと、閉合鋼材3が設けられる加工側Bとで、先端加工部4の閉断面25の中心点Cから略等間隔となるウォータージェット管5の装着位置が容易に割り出されるものとなるため、地盤内で鋼矢板本体2を略直進させるためのウォータージェット管5の装着位置の設計精度を向上させることが可能となる。
本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、先端加工部4の閉断面25の中心点Cに対して略点対称に、かつ、鋼矢板本体2と閉合鋼材3との接合線Nに対して非線対称となるように、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aと、閉合鋼材3が設けられる加工側Bとの各々に、1箇のウォータージェット管5が装着される。このとき、本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、先端加工部4に装着されるウォータージェット管5の数量を2箇までのものとすることができる。
また、本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、鋼矢板本体2の長手方向Yに対する横断面視で、先端加工部4の閉断面25の中心点Cに対して略点対称なものとなるように、鋼矢板本体2が設けられる本体側Aで、ウォータージェット管5からの本体側噴出圧力P1が、G1方向及びH1方向に作用するとともに、閉合鋼材3が設けられる加工側Bで、ウォータージェット管5からの加工側噴出圧力P2が、G2方向及びH2方向に作用するものとなる。このとき、本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、ウォータージェット管5からの本体側噴出圧力P1と加工側噴出圧力P2とが、G1方向とG2方向とで略同一の大きさで作用するとともに、H1方向とH2方向とで略同一の大きさで作用するものとなる。
これにより、本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、先端加工部4に装着されるウォータージェット管5の数量を2箇までのものとすることで、ウォータージェット管5の数量の増大を抑制して、ウォータージェット管5の材料コストや取付コストを低減させることが可能となる。また、本発明を適用した先端加工鋼矢板1は、鋼矢板本体2の長手方向Yに対する横断面視で、ウォータージェット管5からの本体側噴出圧力P1と加工側噴出圧力P2とを、G1方向及びG2方向と、H1方向及びH2方向とで、略同一の大きさで作用させて打ち消し合うものとすることで、ウォータージェット管5からの断面方向Xの噴出圧力を均衡させて、地盤内で鋼矢板本体2を傾斜させることなく、鋼矢板本体2を正確に直進させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 :先端加工鋼矢板
2 :鋼矢板本体
2a :先端部
2b :基端部
20 :開断面
21 :ウェブ部
22 :フランジ部
23 :アーム部
24 :継手部
25 :閉断面
3 :閉合鋼材
31 :閉合ウェブ部
32 :閉合フランジ部
33 :閉合アーム部
34 :閉合継手部
4 :先端加工部
5 :ウォータージェット管
5a :ノズル
7 :土砂
8 :地盤
8a :支持層
8b :中間層
8c :表層
A :本体側
B :加工側
X :断面方向
Y :長手方向

Claims (6)

  1. 鋼矢板の先端部に所定の加工が施された先端加工鋼矢板であって、
    ウェブ部及び前記ウェブ部の両端に連続して形成された一対のフランジ部を有する鋼矢板本体と、前記鋼矢板本体の長手方向の先端部に設けられる閉合鋼材とを備え、
    前記鋼矢板本体は、前記ウェブ部と一対の前記フランジ部とによって形成される開断面を閉じるように前記閉合鋼材が接合されて、長手方向の先端部に先端加工部が形成されるものであり、
    前記先端加工部は、前記鋼矢板本体が設けられる本体側及び前記閉合鋼材が設けられる加工側の各々に、1又は複数のウォータージェット管が装着されること
    を特徴とする先端加工鋼矢板。
  2. 前記先端加工部は、前記鋼矢板本体を地盤内で略直進させるものとして、前記本体側に装着された前記ウォータージェット管の本体側噴出圧力の総和と、前記加工側に装着された前記ウォータージェット管の加工側噴出圧力の総和とが、略同一となるように、前記ウォータージェット管の噴出圧力が設定されること
    を特徴とする請求項1記載の先端加工鋼矢板。
  3. 前記先端加工部は、前記本体側に装着された前記ウォータージェット管の数量と、前記加工側に装着された前記ウォータージェット管の数量とが、略同一となるものであること
    を特徴とする請求項1又は2記載の先端加工鋼矢板。
  4. 前記先端加工部は、前記鋼矢板本体の長手方向に対する横断面視で、前記鋼矢板本体と前記閉合鋼材とによって形成される閉断面が、前記鋼矢板本体と前記閉合鋼材との接合線に対して、前記本体側と前記加工側とで略線対称となるように形成されること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の先端加工鋼矢板。
  5. 前記先端加工部は、前記鋼矢板本体の長手方向に対する横断面視で、前記鋼矢板本体と前記閉合鋼材とによって形成される閉断面の中心点に対して略点対称に、かつ、前記鋼矢板本体と前記閉合鋼材との接合線に対して、前記本体側と前記加工側とで非線対称となるように、前記ウォータージェット管が装着されること
    を特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の先端加工鋼矢板。
  6. 鋼矢板の先端部に所定の加工が施された先端加工鋼矢板の打設方法であって、
    ウェブ部及び一対のフランジ部を有する鋼矢板本体と、前記鋼矢板本体の長手方向の先端部に接合された閉合鋼材とを有する先端加工鋼矢板を、地盤内で推進させる推進工程を備え、
    前記推進工程では、前記鋼矢板本体を地盤内で略直進させるものとして、前記鋼矢板本体が設けられる本体側に装着されたウォータージェット管の本体側噴出圧力の総和と、前記閉合鋼材が設けられる加工側に装着されたウォータージェット管の加工側噴出圧力の総和とが、略同一となるように、ウォータージェット管の噴出圧力が設定されること
    を特徴とする先端加工鋼矢板の打設方法。
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