JP2015229510A - 紙容器 - Google Patents

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裕也 藤原
Hironari Fujiwara
裕也 藤原
禎人 東原
sadahito Higashihara
禎人 東原
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Abstract

【課題】 保形性と引き裂き易さを兼ね備えた紙容器を提供する。【解決手段】 紙容器10は、側壁11の上縁全周に縁巻14が形成され、側壁11の下部13において接続される底板19を備える。縁巻14は、側壁11の先端部を半回転カーリングして形成される。又、縁巻14の先端部22には、側壁11の下部13に向かう向きへ側壁11を引き裂くための引裂線C1の開始点20が設けられ、引裂線C1は、側壁11の下部13の下端まで連続して設けられている。【選択図】 図1

Description

この発明は紙容器に関し、特に、側壁の上縁全周に縁巻が形成された紙容器に関するものである。
従来、紙等の素材により構成される包装用容器において、ミシン目やハーフカットなどの引裂線を形成しておき、引裂線に沿って容器の一部を引き裂くことで手軽に内容物を露出することができるようなものが知られている。
例えば、特許文献1では、アイスクリームやチョコレート菓子等の大略円錐形状の食品(内容物)を包装する円錐型包装用容器において、引き裂きタブを設け、引き裂きタブを引っ張ることにより、ワンタッチで、容器の上半分を下半分から引き裂くことができるものが提案されている。
尚、特許文献1では、大まかにいえば、積層構造を有するシート部材からなるブランクが、以下のようにして、円錐型アイスクリームを内側に収納する円錐型包装用容器として形成されることが記載されている。まず、扇形のブランクから円錐型半完成容器を形成する。次いで、円錐型半完成容器の円錐平面開口部側から、半完成容器の内側に円錐型アイスクリームを収納する。そして、開口部側をなすブランクの一部を3方向から放射状に寄せ合わせて、円錐型完成容器が形成される。
特開2001−171643号公報 特開2013−35168号公報
ところで、例えば、紙カップなどの紙容器では、強度を確保するため、容器の開口部において縁巻(カーリング部)が形成されるものもある(例えば、特許文献2)。しかしながら、このような縁巻を有する紙容器において、引裂線を入れるようなことは従来提案されてこなかった。例えば、特許文献1では、容器の上部は、開口部側をなすブランクの一部を3方向から放射状に寄せ合わせる構成であり、縁巻が形成される場合については考慮されていない。
発明者は、鋭意研鑽の結果、紙容器において引裂線を入れる際、以下の課題があることを発見した。
まず、縁巻を形成しないで、単に側壁の上端において引裂線を設けた場合、紙容器の形状が変形しやすくなってしまう。例えば、紙容器にマフィンなどの生地を流し込み、焼き上げるような場合、縁巻を形成しない紙容器を用いると熱により変形しやすい。
これに対して、側壁の先端部を1回転より多くカーリングさせて縁巻を形成すると、カーリングさせた縁巻が、側壁における縁巻の開始位置よりも上方において水平方向に3重以上に重なるため、保形性は確保されるが、引裂線から側壁を引き裂きにくくなるという問題が生じる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、保形性と引き裂き易さを兼ね備えた紙容器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、側壁の上縁全周に縁巻が形成された紙容器であって、縁巻は、側壁の先端部を1回転未満カーリングして形成され、且つ、側壁の下部に向かう向きへ側壁を引き裂くための引裂線の開始点が設けられるものである。
このように構成すると、側壁の上端において、全く縁巻を形成しない場合と比べて、側壁の強度も確保できる。又、縁巻では、カーリングが1回転未満であるので、側壁における縁巻の開始位置よりも上方において、水平方向に縁巻が3重以上に重ならないため、側壁の下部に向かう向きへ側壁を引き裂くために必要な力が小さくて済む。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、開始点は、縁巻の上端部に設けられており、縁巻の上端部から、側壁における縁巻の開始位置に向かう向きに引裂線が設けられる。
このように構成すると、縁巻の上端部から、縁巻の先端部にかけての分だけ強度を確保することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、開始点は、縁巻の先端部に設けられているものである。
このように構成すると、縁巻の先端部に引裂線の開始点が設けられているので、縁巻の先端部から縁巻を捲り上げるようにして引き裂くことが容易となる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、縁巻は、側壁の先端部を半回転カーリングして形成されるものである。
このように構成すると、側壁における縁巻の開始位置と、縁巻の先端部とを離間させることができる。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、引裂線は、側壁の少なくとも一部まで形成されており、縁巻の先端部から、縁巻の上端部にかけての引裂線は、縁巻の上端部から下部に向かう向きへの引裂線と、側面視において重なるように形成されるものである。
このように構成すると、縁巻の先端部から縁巻の上端部にかけての引裂線を引き裂く方向と、縁巻の上端部から下部に向かう向きへの引裂線を引き裂く方向とを揃えることができる。
請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の発明の構成において、側壁の下部において接続される底板を備え、引裂線は、側壁の下端まで連続して設けられているものである。
このように構成すると、引裂線に沿って、縁巻から紙容器の底板にかけて側壁を引き裂くために必要な力が小さくて済む。
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の発明の構成において、引裂線は、引裂線の引き裂き方向に所定間隔で形成された複数の切れ込みから構成されており、切れ込みの各々は、下部に向かう向きの基線部と、基線部の引き裂き始点において基線部と鈍角で接続される補助線部とを含むものである。
このように構成すると、引き裂きの裂け目の進行が、基線部から逸脱してしまっても、裂け目が補助線に達した場合、補助線部から基線部に裂け目を案内することができる。
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の発明の構成において、引裂線は、側壁の上下方向に対して傾斜して設けられるものである。
このように構成すると、側壁に対して斜め下方向の力を加えて側壁を引き裂くことになる。すなわち、引き裂く際に、側壁を上下方向に分断する力と、側壁を水平方向に剥がす力とが側壁に加わることになる。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、側壁の下部において接続される底板を備え、引裂線は、側壁の上下方向に対して傾斜して設けられ、引裂線の引き裂き方向に所定間隔で形成された複数の切れ込みから構成されており、切れ込みの各々は、底板に向かう向きの基線部と、基線部の引き裂き始点において基線部と鈍角で接続される補助線部とを含み、補助線部は、引裂線を境界線として隣接する両側のうち、引裂線と縁巻とがなす角が鋭角となる側に設けられるものである。
このように構成すると、引き裂く際に、側壁を上下方向に分断する力と、側壁を底板から水平方向に剥がす力とが側壁に加わることになる。又、水平方向への力によって、裂け目が水平方向に逸れたとしても、基線部よりも側壁の上縁側に設けられる補助線により裂け目の方向が基線のほうに補正することができる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、縁巻によって、紙容器の保形性がある程度確保できるとともに、縁巻を起点として、側壁を、底板に向かう向きへ引き裂くために必要な力が小さくて済むので、保形性を確保しつつ引き裂き易さが得られるという効果を奏する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、縁巻の上端部から、縁巻の先端部にかけての分の強度を確保することができるので、保形性がより向上する。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、縁巻の先端部に指を引っかけて容器の側壁を引き裂くような場合に、引き裂くことが容易となる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、側壁における縁巻の開始位置と、縁巻の先端部とを離間させることができるので、縁巻の先端部に指を掛けやすくなり、これにより側壁を引き裂くことが容易となる。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、縁巻の先端部から縁巻の上端部にかけての引裂線を引き裂く方向と、縁巻の上端部から下部に向かう向きへの引裂線を引き裂く方向とが揃うため、縁巻を引き裂くことが容易となる。
請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、側壁を、縁巻から底板にかけて引き裂くことが容易となる。
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、基線部から裂け目の進行が逸れてしまった場合でも、補助線部によって裂け目の進行を引裂線方向に戻すことができる。
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の発明の効果に加えて、引き裂く際に、側壁を上下方向に分断する力と、側壁を水平方向に剥がす力とが側壁に加わることで、側壁を引き裂いて内容物を露出させるのが容易になる。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、水平方向への力によって、裂け目が水平方向に逸れたとしても、基線よりも側壁の上縁側に設けられる補助線により裂け目の方向が基線のほうに戻るように補正することができるので、より確実に引裂線に沿って側壁を引き裂くことができる。
この発明の第1の実施の形態による紙容器の外観形状を示した斜視図である。 図1に示した紙容器を製造するための側壁原紙及び底板原紙の平面図である。 図2に示した側壁原紙の“X11” 部分の拡大模式図である。 図1に示した縁巻の“X12” 部分の拡大模式図である。 図1に示した紙容器を矢印A方向視したときの正面図である。 図5に示したVI−VIラインの拡大端面図である。 この発明の第2の実施の形態による紙容器の外観形状を示した斜視図である。 図7に示した紙容器を製造するための紙材料の平面図である。 図8に示した側壁原紙の“X21” 部分の拡大模式図である。 図7に示した縁巻の“X22” 部分の拡大模式図である。 図7に示した紙容器を矢印A方向視したときの正面図である。 この発明の第3の実施の形態による紙容器を製造するための側壁原紙の部分を示す拡大模式図であって、図8に示した側壁原紙の“X21”部分に相当する部分を示す図である。 図12に示した部分を含む側壁原紙及び底板原紙より形成した紙容器の正面図であって、図11に示す図に相当する図である。 図13に示したXIV−XIVラインの拡大端面図である。 この発明の第4の実施の形態による紙容器の縁巻の拡大端面図であって、図14に相当する図である。 この発明の第5の実施の形態による紙容器の正面図であって、図11に示す図に相当する図である。 図16に示した引裂線の“X5” 部分の拡大模式図である。 この発明の第6の実施の形態による紙容器の斜視図である。
図1は、この発明の第1の実施の形態による紙容器の外観形状を示した斜視図であり、図2は、紙容器を製造するための紙材料の平面図であり、図3は、図2に示した側壁原紙の“X11”部分の拡大模式図である。
まず、図1を参照して、紙容器10は、上縁全周に縁巻14が形成された円錐台形状の側壁11と、側壁11の下部13において接続される円形の底板19とを備える。
側壁11は、後に説明する側壁原紙を貼り合わせることにより形成される貼合部12を有しており、貼合部12と略対向する位置には、側壁11を引き裂くための引裂線C1が設けられている。紙容器10の具体的な構成については後述する。
次に、図2及び図3を参照して、紙容器10を製造するための紙材料1について説明する。紙材料1は、紙容器10の側壁11に対応する側壁原紙2及び紙容器10の底板19に対応する底板原紙9から構成される。
側壁原紙2は、目付が170〜500g/mの厚紙の表面に合成樹脂フィルムをラミネートした厚さ0.2〜0.5mmのシート材を扇形に打抜いたものからなる。厚紙の両面には、ポリエチレンテレフタレート(PET)よりなる厚さ30μmのフィルムを押出ラミネートしている。尚、他にも、厚紙の表面にラミネートする合成樹脂フィルムとしては、紙容器の耐熱性等の要件に応じて、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のフィルムを採用することができる。又、側壁内面側となる面と側壁外面側となる面とで別々の素材のフィルムを採用してもよい。
側壁原紙2は対向する側縁4a及び4bを有しており、後述する紙容器10の成形の際には、側壁原紙2を筒状に丸め、側縁4a及び4bを一体化させて紙容器10の側壁11を形成する。
又、側壁原紙2には、下縁において、底板原紙9と貼り合わせるための下端部5が設けられているとともに、上縁において、紙容器10の側壁11の上縁に縁巻14を形成するための縁巻形成しろ3が設けられている。
又、側壁原紙2には、上縁の中央の引裂線C1の開始点20から、上縁と直交し且つ下縁に向かう方向に、下端部5の手前まで、ミシン目等により構成される引裂線C1が設けられている。
又、紙容器10の底板19に対応する底板原紙9は、側壁原紙2と同様の構成のシート材を円形に打抜いたものからなる。
図1に示した紙容器10は、例えば、以下の工程を経て、紙材料1から成形される。
(1)まず、ロール紙から円形に打ち抜かれた底板原紙9の周縁を絞り加工することで、側壁原紙2の下端部5と貼り合わせるためののりしろ部を形成する。
(2)底板原紙9の外縁に沿わせるように、加熱済みの側壁原紙2を丸めて側縁4a及び4bを貼り合わせて円錐台形状を形成する。この円錐台形状の側面が、完成時に紙容器10の側壁11となる。
(3)貼り合わせた側壁原紙2の側縁4a及び4bに外側から押圧部材を押し当てて接着シールをすることで、完成時に紙容器10の貼合部12となる部分を形成する。
(4)側壁原紙2の下端部5を加熱した後、内側に折り返し、(1)で形成した底板原紙9ののりしろ部を包むと共に、側壁原紙2の下端部5を底板原紙9ののりしろ部に接着させる。これにより、後述の図5の部分断面図に示すような紙容器10の下部13及び底板19を形成する。
(5)最後に、側壁原紙2の縁巻形成しろ3に成型滑り加工を施して縁巻形成しろ3を外側にカーリングして、側壁11の上縁に、縁巻14を形成して紙容器10の成形工程を終了する。
図4は、図1に示した縁巻の“X12”部分の拡大模式図であり、図5は、図1に示した紙容器を矢印A方向視したときの正面図であり、図6は、図5に示したVI−VIラインの拡大端面図である。
まず、図4を参照して、紙容器10の構成について、より具体的に説明すると、引裂線C1は、縁巻14の先端部22における引裂線C1の開始点20から、側壁11の上縁が形成する円の中心方向に、縁巻14の湾曲に沿って上端部21まで延びており、この上端部21から折り返して更に、側壁11の下方向に向けて延びている。
又、図5を参照して、引裂線C1は、側壁11において、紙容器10の側面視上下方向に延びるように設けられており、縁巻14の開始点20から側壁11の下部13の下端まで達する。
よって、引裂線C1に沿って、縁巻14の上端部21を経て、紙容器10の側壁11の下部に向かう向きへ側壁11を引き裂くことができる。
又、縁巻14は、図5の部分断面図や、図6の(a)に示すように側壁11の上縁(先端部)を半回転カーリングして形成される。
具体的には、図6の(a)を参照して、基準線op,oq、or、osは、それぞれ、側壁11における縁巻14の開始位置(言い換えれば、側壁11と縁巻14との接続部分)24から先端部22にかけてのカーリングの程度を円弧Bにより表した際の中心角を示す基準である。基準線op,oq、or、osは、それぞれ、円弧Bの中心角が0°(360°)、90°、180°、270°となる基準を示している。尚、点pは、縁巻14の開始位置24に対応しており、点qは、縁巻14の上端部21に対応している。
(a)に示す縁巻14のVI−VI断面視は、略円弧状となっている。言い換えれば、縁巻14は、基準線opからorにかけて180°カーリング(半回転)されており、縁巻14の開始位置24から上端部21を経由し先端部22にかけてVI−VI断面視が上に凸の半円となっている。
しかしながら、これに限られず、図6の(b)〜(d)に示すように、縁巻14のカーリングの程度は、90°より大きく360°未満の間で任意に行うことができる。
具体的には、(b)に示すように半回転を超えて、180°から270°の間(基準線ro−osの間)でカーリングしてもよい。又、(c)に示すように、270°を超えて360°未満の間(基準線so−opの間)でカーリングしてもよい。(c)では略360°カーリング(略1回転)している。尚、縁巻14には厚みがあるため、(c)では、縁巻14の断面視は円弧となっていないが、この場合は、縁巻の先端部22と点oとを結ぶ線を基準に中心角を判断すればよい。又、(d)に示すように、90°から180°の間(基準線qo−orの間)でカーリングしてもよい。(d)では、90°を若干超えてカーリングを行っている。
図1に戻って、上記のように構成すれば、側壁11の上端部21において、全く縁巻14を形成しない場合と比べて、側壁11の保形性も確保できる。又、縁巻14では、カーリングが1回転未満であるので、側壁11における縁巻14の開始位置よりも上方において、水平方向に縁巻14が3重以上に重ならないため、側壁11の下部13に向かう向きへ側壁11を引き裂くために必要な力が小さくて済む。
このため、縁巻14によって、紙容器10の保形性がある程度確保できるとともに、縁巻14を起点として、側壁11を、底板19に向かう向きへ引き裂くために必要な力が小さくて済むので、保形性を確保しつつ引き裂き易さが得られる。
又、縁巻14の先端部22に引裂線C1の開始点20が設けられているので、縁巻14の先端部22から縁巻14を捲り上げるようにして引き裂くことが容易となる。このため、縁巻14の先端部22に指を引っかけて紙容器10の側壁11を引き裂くような場合に、引き裂くことが容易となる。
又、縁巻14は、側壁11の上縁を半回転カーリングして形成されているので、側壁11における縁巻14の開始位置と、縁巻14の先端部22とを離間させることができる。このため、縁巻14の先端部22に指を掛けやすくなり、これにより側壁11を引き裂くことが容易となる。
又、引裂線C1は、側壁11の下部13の下端まで連続して設けられているので、引裂線11に沿って、縁巻14から紙容器10の底板19にかけて側壁11を引き裂くために必要な力が小さくて済む。このため、側壁11を、縁巻14から底板19にかけて引き裂くことが容易となる。
又、底板19を備えるので据え置きした状態で側壁11を引き裂くことができる。
図7は、この発明の第2の実施の形態による紙容器の外観形状を示した斜視図であり、図8は、図7に示した紙容器を製造するための紙材料の平面図であり、図9は、図8に示した側壁原紙の“X21”部分の拡大模式図である。
尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
まず、図7を参照して、この実施の形態による紙容器10にあっては、引裂線C2が、側壁11の上下方向に対して傾斜して設けられる。
次に、図8及び図9を参照して、この実施の形態による紙容器10を製造するための紙材料1にあっては、側壁原紙2には、上縁の中央の引裂線C2の開始点20から、上縁と直交する直線E−E(すなわち側壁11の上下方向)に対して傾斜して且つ下縁に向かう方向に、下端部5の手前まで、引裂線C2が設けられている。
図10は、図7に示した縁巻の“X22”部分の拡大模式図であり、図11は、図7に示した紙容器を矢印A方向視したときの正面図である。
まず、図10を参照して、引裂線C2は、縁巻14の先端部22における引裂線C2の開始点20から、側壁11の中心方向よりも右寄りに傾斜した方向に、縁巻14の湾曲に沿って上端部21まで延びており、この上端部21から折り返して更に、上記右寄りの傾斜を維持して側壁11の上下方向に対して傾斜して側壁11の下方に延びている。
又、図11を参照して、引裂線C1は、紙容器10の側面視したとき、側壁11において逆V字型となる。具体的には、上記側面視において、引裂線C1は、開始点20から上端部21までは右上に延び、上端部21から折り返して更に、側壁11の下部13の下端にかけて右下に延びる。
このように構成すると、側壁11に対して斜め下方向の力を加えて側壁11を引き裂くことになる。すなわち、引き裂く際に、側壁11を上下方向に分断する力と、側壁11を底板19から水平方向に剥がす力とが側壁11に加わることになる。このため、側壁11を引き裂いて内容物を露出させるのが容易になる。
図12は、この発明の第3の実施の形態による紙容器を製造するための側壁原紙の部分を示す拡大模式図であって、図8に示した側壁原紙の“X21”部分に相当する部分を示す図であり、図13は、図12に示した部分を含む側壁原紙及び底板原紙より形成した紙容器の正面図であって、図11に示す図に相当する図であり、図14は、図13に示したXIV−XIVラインの拡大端面図である。
尚、説明に当たっては、基本的には第2の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
まず、図12を参照して、この実施の形態による紙容器を製造するための側壁原紙2(図8参照)にあっては、引裂線C3が、開始点20から、上縁と直交する直線EEに対して傾斜して且つ下縁に向かう方向に、図14に示す縁巻14の上端部21に相当する部分まで延びる部分引裂線C31と、縁巻14の上端部21に相当する部分において、上縁と平行な直線DDに対して線対称に折り返して下縁に向かう方向に延びる部分引裂線C32とから構成される。
次に、図13及び図14を参照して、図12に示したような部分を含む側壁原紙2及び底板原紙9から紙容器10を構成すると、引裂線C3は、側壁11の少なくとも一部まで形成されており、縁巻14の先端部22から、縁巻14の上端部21にかけての引裂線C31は、縁巻14の上端部21から底板19に向かう向きへの引裂線C32と、側面視において重なるように形成される。
このように構成すれば、縁巻14の先端部22から縁巻14の上端部21にかけての引裂線C31を引き裂く方向と、縁巻14の上端部21から底板19に向かう向きへの引裂線C32を引き裂く方向とを揃えることができる。このため、引裂線C3を引き裂くことが容易となる。
図15は、この発明の第4の実施の形態による紙容器の縁巻の拡大端面図であって、図14に相当する図である。
尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
まず、図15を参照して、この実施の形態による紙容器を製造するための側壁原紙2(図2参照)にあっては、引裂線C4の開始点20は、縁巻14の上端部21に設けられており、縁巻14の上端部21から、側壁11における縁巻14の開始位置24に向かう向きに引裂線C4が設けられる。
このように構成すれば、縁巻14の上端部21から、縁巻14の先端部22にかけての分だけ強度を確保することができ、これにより紙容器10の保形性がより向上する。
図16は、この発明の第5の実施の形態による紙容器の正面図であって、第2の実施の形態の図11に示す図に相当する図であり、図17は、図16に示した引裂線の“X5”部分の拡大模式図である。
尚、説明に当たっては、基本的には第2の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
まず、図16を参照して、この実施の形態による紙容器10にあっては、引裂線C5が、引裂線C5の引き裂き方向に所定間隔で形成された複数の切れ込みから構成される。
具体的には、図17を参照して、引裂線C5に含まれる切れ込みC50の各々は、底板19に向かう向きの基線部C51と、基線部C51の引き裂き始点において基線部C51と鈍角Gで接続される補助線部C52とを含む。
又、引裂線C5は、第2の実施の形態と同様、側壁11の上下方向に対して傾斜して設けられているが、側壁11は、この引裂線C5を境界線として2つの領域に分けられる。すなわち、引裂線C5と縁巻14とがなす角が鋭角Hとなる側と、引裂線C5と縁巻14とがなす角が鈍角Iとなる側との2つである。
補助線部C52は、引裂線C5を境界線として隣接する両側のうち、引裂線C5と縁巻14とがなす角が鋭角Hとなる側に設けられる。
このように構成すれば、引き裂く際に、側壁11を上下方向に分断する力と、側壁11を底板19から水平方向に剥がす力とが側壁11に加わることになる。又、水平方向への力によって、裂け目Kが水平方向に逸れたとしても、基線部C51よりも側壁11の上縁側に設けられる補助線部C52により裂け目の方向が基線部C51に戻るように補正することができる。よって、より確実に引裂線C5に沿って側壁11を引き裂くことができる。
図18は、この発明の第6の実施の形態による紙容器の斜視図である。
尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
図を参照して、この実施の形態による紙容器10にあっては、まず、側壁11によって円錐形状の胴部が形成される。このように紙容器10は、第1の実施の形態で説明したような底板19を有していなくても構わない。
又、引裂線C6は、縁巻14の先端部22における引裂線C6の開始点20から側壁11が形成する円錐の底円中心方向に、縁巻14の湾曲に沿って上端部21まで延びており、この上端部21から折り返して、更に、側壁11が形成する円錐の頂点に向けて胴部半ばまで延びている。引裂線C6は、胴部半ばからは水平方向に湾曲して更に延びている。
このように構成すれば、用途に応じて引き裂く高さを調整することができる。
尚、上記の各実施の形態では、引裂線はミシン目等である旨を説明したが、引裂線は、ハーフカットや、原紙を押圧して設けられたくぼみ等の機能的に引き裂きを補助するようなものであればよい。又、引裂線のミシン目またはハーフカットの構成は、側壁11の素材、厚さ等に応じて適宜決定すればよい。
又、上記の第1及び第2の実施の形態では、板紙原紙2の上縁の中央の引裂線の開始点20から、下端部5の手前まで引裂線を設けることについて図を用いて説明したが、引裂線は、上記開始点20から下端部5の下端まで設けても構わない。
更に、引裂線は、縁巻14においてのみ設けられる構成でもよいし、開始点20から側壁11の途中まで設けられる構成であってもよい。又、引裂線は、側壁11の途中において、水平方向に屈曲または湾曲していてもよい。又、引裂線は、側壁11において曲線により構成されていてもよい。
更に、上記の各実施の形態では、貼合部12と略対向する位置に引裂線を設けていたが、これに限られず、引裂線は、側壁11の任意の位置、例えば、貼合部12の近傍に設けることができる。
更に、上記の各実施の形態では、側壁11が円錐台形状または円錐形であったが、これに限られず、任意の形状を採用することができる。例えば、平面視したときの側壁11の上縁の形状が、正方形、角丸正方形、長方形、または角丸長方形となるように、側壁11を構成しても構わない。
更に、第1〜第5の実施の形態では、扇形の側壁原紙2から側壁11を形成したため、側壁11は、下部13にかけてテーパーをつけた傾斜面であったがこれに限られない。対向する側壁11が平行となっていても構わない。
更に、第1の実施形態において、紙容器10を側壁原紙2及び底板原紙19から構成することについて説明したが、これに限られず、紙容器10は、プレス一体型のものを用いてもよい。
更に、第4の実施の形態において、引裂線C4の開始点20は、縁巻14の上端部21に設ける構成について説明したが、この構成は、他の実施の形態においても適用可能である。
更に、第5の実施の形態において、第2の実施の形態を基礎として、基線部及び補助線部からなる切り込みから構成される引裂線C5について説明したが、このような引裂線C5の構成は、他の実施の形態においても適用可能である。
更に、第6の実施の形態では、引裂線C6が胴部半ばにて水平方向に湾曲することを説明したがこれに限られない。引裂線6は、上端部21から、胴部が形成する円錐の頂点に向けて延びる直線であってもよい。
10…紙容器
11…側壁
12…貼合部
13…下部
14…縁巻
19…底板
20…開始点
21…上端部
22…先端部
24…開始位置
C1、C2、C3、C4、C5、C6…引裂線
C51…基線部
C52…補助線部
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (9)

  1. 側壁の上縁全周に縁巻が形成された紙容器であって、
    前記縁巻は、前記側壁の先端部を1回転未満カーリングして形成され、且つ、前記側壁の下部に向かう向きへ前記側壁を引き裂くための引裂線の開始点が設けられる、紙容器。
  2. 前記開始点は、前記縁巻の上端部に設けられており、
    前記縁巻の上端部から、前記側壁における前記縁巻の開始位置に向かう向きに引裂線が設けられる、請求項1記載の紙容器。
  3. 前記開始点は、前記縁巻の先端部に設けられている、請求項1記載の紙容器。
  4. 前記縁巻は、前記側壁の先端部を半回転カーリングして形成される、請求項3記載の紙容器。
  5. 前記引裂線は、前記側壁の少なくとも一部まで形成されており、
    前記縁巻の先端部から、前記縁巻の上端部にかけての引裂線は、前記縁巻の上端部から前記下部に向かう向きへの引裂線と、側面視において重なるように形成される、請求項3に記載の紙容器。
  6. 前記側壁の下部において接続される底板を備え、
    前記引裂線は、前記側壁の下端まで連続して設けられている、請求項1から5のいずれかに記載の紙容器。
  7. 前記引裂線は、前記引裂線の引き裂き方向に所定間隔で形成された複数の切れ込みから構成されており、
    前記切れ込みの各々は、前記下部に向かう向きの基線部と、前記基線部の引き裂き始点において基線部と鈍角で接続される補助線部とを含む、請求項1から6のいずれかに記載の紙容器。
  8. 前記引裂線は、前記側壁の上下方向に対して傾斜して設けられる、請求項1から7のいずれかに記載の紙容器。
  9. 前記側壁の下部において接続される底板を備え、
    前記引裂線は、前記側壁の上下方向に対して傾斜して設けられ、
    前記引裂線の引き裂き方向に所定間隔で形成された複数の切れ込みから構成されており、
    前記切れ込みの各々は、前記底板に向かう向きの基線部と、前記基線部の引き裂き始点において前記基線部と鈍角で接続される補助線部とを含み、
    前記補助線部は、前記引裂線を境界線として隣接する両側のうち、前記引裂線と前記縁巻とがなす角が鋭角となる側に設けられる、請求項1に記載の紙容器。
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