JP2015227167A - 自動車の車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】エプロンアッパメンバとフロントサイドメンバとを連結する連結部材とフロントサイドメンバとの間での衝突荷重の伝達効率を向上させる。
【解決手段】車体前部構造10では、エプロンアッパメンバ36の前端部から延出された連結部材50の前部50Fに対して前面衝突時の衝突荷重Fが入力された際には、サイドメンバ本体28の前部から車幅方向外側へ突出した突出部材54を、前部50Fに対して車両後方側から干渉させることができる。これにより、連結部材50とフロントサイドメンバ20との間での衝突荷重Fの伝達効率を向上させることができる。しかも、連結部材50は中空状に形成されているため、衝突荷重Fによって前部50Fが変形することを抑制できる。それにより、前部50Fから突出部材54を介してフロントサイドメンバ20に衝突荷重Fを伝達する際の荷重伝達効率を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の車体前部構造に関する。
下記特許文献1に記載された自動車の前部車体構造では、エプロンレインフォースメント(エプロンアッパメンバ)の前端部から車両前方斜め下方へ向けて連結部材が延出されている。この連結部材の前端部は、フロントサイドフレーム(フロントサイドメンバ)に対して車幅方向外側に位置しかつ車両前後方向及び車両上下方向で同じ位置にあり、板状の面部によってフロントサイドメンバとクラッシュカン(クラッシュボックス)との間に接続されている。これにより、車両の前面衝突時には、クラッシュボックスによって吸収できない衝突荷重を、面部によってフロントサイドメンバと連結部材とに伝達(分散)し、車両の被害性を低減するようにしている。
特開2005−231435号公報
しかしながら、上述の如き前部車体構造では、連結部材の前端部が板状の面部を介してフロントサイドメンバとクラッシュボックスとの間に接続されているため、当該面部において剛性が低下する可能性がある。そのため、例えば車体前部におけるフロントサイドメンバよりも車幅方向外側の部分が他車両等の衝突物に対して前面衝突した際(所謂微小ラップ衝突時)には、上記の面部が不用意に変形することにより、連結部材とフロントサイドメンバとの間での衝突荷重の伝達効率が低下する可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、エプロンアッパメンバとフロントサイドメンバとを連結する連結部材とフロントサイドメンバとの間での衝突荷重の伝達効率を向上させることができる自動車の車体前部構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る自動車の車体前部構造は、車体前部の側部に車両前後方向に沿って延在するフロントサイドメンバと、前記フロントサイドメンバの車両上方側かつ車幅方向外側で車両前後方向に沿って延在するエプロンアッパメンバと、前記エプロンアッパメンバの前端部から延出され、前端部が前記フロントサイドメンバの前部に固定されると共に、中空状に形成され、前部の車幅方向外側面が車両後方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように湾曲又は傾斜した連結部材と、前記フロントサイドメンバの前部から車幅方向外側へ突出して設けられ、前記連結部材の前部に対して車両後方側から対向すると共に、車両後方側へ向かうほど車幅方向内側へ向かうように傾斜した荷重伝達部が設けられ、当該荷重伝達部が前記連結部材の前部と前記フロントサイドメンバとの間に架け渡されると共に、当該荷重伝達部の前端部が前記連結部材に結合された突出部材と、を備えている。
請求項1に記載の発明では、連結部材の前部に対して前面衝突時の衝突荷重が入力された際には、フロントサイドメンバの前部から車幅方向外側へ突出した突出部材を、連結部材の前部に対して車両後方側から干渉させることができる。これにより、連結部材とフロントサイドメンバとの間での衝突荷重の伝達効率を向上させることができる。しかも、連結部材は中空状に形成されているため、車両前方側からの衝突荷重によって連結部材の前部が変形することを抑制できる。それにより、連結部材の前部から突出部材を介してフロントサイドメンバに衝突荷重を伝達する際の荷重伝達効率を向上させることができる。
また、上記の突出部材には、車両後方側へ向かうほど車幅方向内側へ向かうように傾斜した荷重伝達部が設けられており、当該荷重伝達部が連結部材の前部とフロントサイドメンバとの間に架け渡されている。
このため、連結部材の前部に対して車両前方側から衝突荷重が入力された際には、上記荷重伝達部を介してフロントサイドメンバに良好に荷重を伝達することができる。そして、この荷重伝達部の後端付近においてフロントサイドメンバに応力を集中させることができるので、フロントサイドメンバを車幅方向内側へ効果的に折れ曲がらせてパワーユニット等に当接させることができる。それにより、例えばパワーユニット等を介して衝突荷重の一部を車体の反衝突側へと良好に分散させることが可能になる。
さらに、この発明では、連結部材は、前部の車幅方向外側面が車両後方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように湾曲又は傾斜している。
このため、例えば車両が他車両等の衝突物と微小ラップ衝突をした際には、連結部材の前部の車幅方向外側面と衝突物とが直接又は間接的に摺接することにより、車体前部に対して衝突物から横方向(車幅方向)に離れる力を作用させることができる。その結果、衝突物から車体前部に入力される衝突荷重を効果的に低減することが可能になり、車室の変形を大幅に抑制することが可能になる。
請求項2に記載の発明に係る自動車の車体前部構造は、請求項1において、前記連結部材は、車幅方向外側へ突出した断面ハット状のアウタパネルと、車幅方向内側へ突出した断面ハット状のインナパネルとが上下のフランジにおいて接合されている。
請求項2に記載の発明では、車幅方向外側へ突出した断面ハット状のアウタパネルと、車幅方向内側へ突出した断面ハット状のインナパネルとが上下のフランジにおいて接合されることにより、連結部材が中空状に形成されている。
以上説明したように、本発明に係る自動車の車体前部構造では、エプロンアッパメンバとフロントサイドメンバとを連結する連結部材とフロントサイドメンバとの間での衝突荷重の伝達効率を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る自動車の車体前部構造が適用されて構成された自動車の車体前部における主要部の構成を示す斜視図である。 図1に示される構成の一部を車両上方側から見た平面図である。 図1に示される構成の一部を車幅方向外側から見た側面図である。 同自動車が微小ラップ衝突をした際の状況を示す図2に対応した平面図である。 本発明の第2実施形態に係る車体前部構造の主要部の構成を示す斜視図である。 同構成を示す平面図である。 同構成を示す側面図である。 同構成においてクラッシュボックス等が取り外された状態を示す斜視図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態に係る自動車の車体前部構造10(以下、単に「車体前部構造10」という)について、図1〜図4に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車体の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の外側をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、進行方向を向いた場合の左右を示すものとする。また、この第1実施形態は、参考例とする。
(構成)
図1に示されるように、車体前部構造10が適用された自動車12は、例えばセダンタイプとされている。この自動車12では、キャビン18(車室)よりも車両前方側の車体前部に、エンジンコンパートメント16が形成されている。このエンジンコンパートメント16には、エンジンやモータ等を含んで構成されたパワーユニット14が収容されている。このエンジンコンパートメント16の下部における車幅方向両側部には、左右一対のフロントサイドメンバ20が設けられている。なお、車体前部構造10は、基本的に左右対称に構成されているため、図2〜図4では、車体右側の図示を省略している。
左右のフロントサイドメンバ20は、車両前後方向から見て矩形閉断面形状に形成された車体の骨格部材であり、車体前部の両側部に車両前後方向を長手方向として配置されている。左右のフロントサイドメンバ20の上面には、それぞれエンジンマウント24(図2及び図4以外では図示省略)が取り付けられており、各エンジンマウント24を介してパワーユニット14が左右のフロントサイドメンバ20に支持されている。
左右のフロントサイドメンバ20の前部には、それぞれ衝撃吸収部としてのクラッシュボックス26が設けられている。これらのクラッシュボックス26は、フロントサイドメンバ20の本体部であるサイドメンバ本体28とは別体に形成されたものであり、ボルト締結等の手段によってサイドメンバ本体28の前端部に固定されている。
左右のクラッシュボックス26は、例えば車両前後方向から見て矩形閉断面形状に形成されており、サイドメンバ本体28よりも車両前後方向に沿った軸圧縮荷重に対する剛性(耐力)が低く設定されている。これらのクラッシュボックス26は、自動車12が前面衝突(正面衝突)した際には、サイドメンバ本体28が変形する前に変形してエネルギを吸収する構成になっている。左右のクラッシュボックス26の前端部には、車体前部に車幅方向を長手方向として配置されたバンパリインフォースメント30がボルト締結等の手段によって固定されている。
このバンパリインフォースメント30は、例えば車幅方向から見た断面形状が略B型状に形成された所謂B型断面タイプとされており、左右のクラッシュボックス26よりも車幅方向外側へ延出された左右のバンパ延出部30Aを有している。左右のバンパ延出部30Aは、車幅方向外側へ向かうに従い車両後方側へ向かうように緩やかに湾曲している。なお、バンパリインフォースメント30の前端面には、発泡体等からなる図示しないアブソーバ(緩衝材)が取り付けられ、当該アブソーバとバンパリインフォースメント30とが図示しないバンパカバーによって覆われる構成になっている。
また、エンジンコンパートメント16の車幅方向両側部において、左右のフロントサイドメンバ20の車両上方側には、左右一対のサスペンションタワー34が設けられている。左右のサスペンションタワー34は、各下端部が左右のフロントサイドメンバ20にそれぞれ結合されている。左右のサスペンションタワー34は、図示しないサスペンション装置の上部を支持するものであり、このサスペンション装置が備えるサスペンションアームは、左右のフロントサイドメンバ20の下面に取り付けられた図示しないサスペンションメンバによって支持されている。
また、左右のサスペンションタワー34の上端部は、左右のフロントサイドメンバ20の車両上方側かつ車幅方向外側で車両前後方向に延びる左右のエプロンアッパメンバ36にそれぞれ結合されている。左右のエプロンアッパメンバ36の後端部は、車幅方向に延びるカウル38の車幅方向両端部とそれぞれ結合されている。このカウル38は、キャビン18とエンジンコンパートメント16との境界部に設けられている。
このカウル38における車幅方向両端部は、左右のフロントピラー40にそれぞれ結合されている。左右のフロントピラー40は、車両上下方向に延びるピラーロア40Aと、このピラーロア40Aの上端部から車両上方側且つ車両後方側に延びるピラーアッパ40Bとによって構成されている。各フロントピラー40におけるピラーロア40Aとピラーアッパ40Bとの接続部分には、上述のエプロンアッパメンバ36の後端部が結合されている。また、各ピラーロア40Aの下端部には、車両前後方向に延びるロッカ42の前端部が結合されている。また、カウル38の車両下方側には、キャビン18とエンジンコンパートメント16とを仕切る(区画する)ダッシュパネル46が設けられている。
上記構成の自動車12では、ダッシュパネル46よりも前部側がクラッシャブルゾーンとされており、自動車12が前面衝突した際に、後方側のキャビン18が変形しないように、クラッシュボックス26やフロントサイドメンバ20等を積極的に変形させて、衝突エネルギを吸収するように構成されている。なお、このような構成は、フロントサイドメンバ20にビードを形成するなど周知の方法により実現することができる。
次に、本第1実施形態の要部について説明する。
図1〜図4に示されるように、車体前部構造10では、エプロンアッパメンバ36の前端部とフロントサイドメンバ20の前部(ここでは、サイドメンバ本体28の前部)とが連結部材50によって連結されている。この連結部材50は、例えば金属材料によって中空の角筒状に形成されている。この連結部材50は、後端部がボルト締結等の手段によってエプロンアッパメンバ36の前端部に固定されている。
連結部材50の後部50Rは、エプロンアッパメンバ36と同等の高さで車両前後方向に延びており、連結部材50の中間部50Mは、後部50Rの前端部から車両前方斜め下方へ延びている。連結部材50の前部50Fは、フロントサイドメンバ20と同等の高さに配置されており、サイドメンバ本体28の前部の側方に位置している。この前部50Fは、クラッシュボックス26の車両後方近傍に位置しており、バンパ延出部30Aに対しクラッシュボックス26と同等の前後長の空間を隔てて車両後方側から対向している。
また、この前部50Fは、中間部50Mの前端部から車幅方向内側へ略直角に曲げられており、サイドメンバ本体28側へ水平に延びている。そして、この前部50Fの先端部(連結部材50の前端部)が、サイドメンバ本体28の車幅方向外側の側部である外側壁に例えばボルト締結等の手段によって固定されている。この前部50Fは、車幅方向外側面が車両後方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように湾曲した湾曲面51とされている。この湾曲面51は、中間部50Mの前部側にかけて形成されている。
連結部材50の前部50Fの断面内(内側)には、補強部材としてのバルクヘッド52が嵌合状態で取り付けられている。このバルクヘッド52は、例えば板金材料によって中空の角箱状に形成されており、ボルト締結等の手段によって前部50Fに固定されている。この前部50Fにおいて、バルクヘッド52が嵌合した部位は、当該バルクヘッド52によって補強された高剛性部55(補強部)とされている。この高剛性部55は、少なくとも連結部材50において高剛性部55と隣接する部位よりも剛性が高くなっている。なお、エプロンアッパメンバ36やフロントサイドメンバ20への連結部材50の固定方法、及び連結部材50へのバルクヘッド52の固定方法は、ボルト締結に限らず、溶接やリベット止め等、種々の方法を用いることができる。また、連結部材50が角筒状に形成された構成に限らず、断面円形のパイプによって連結部材50が形成された構成にしてもよい。
一方、連結部材50の前部50Fの車両後方側でサイドメンバ本体28の前部には、突出部材54(ガセット:スペーサ)が取り付けられている。この突出部材54は、例えば金属材料によって中空の三角柱状に形成されており、クラッシュボックス26の車両後方側でサイドメンバ本体28の前部から車幅方向外側へ突出している(フロントサイドメンバ20におけるクラッシュボックス26の車両後方側から車幅方向外側へ突出している)。
この突出部材54は、例えばボルト締結等の手段によってサイドメンバ本体28の車幅方向外側の壁部である外側壁に締結固定されている。なお、突出部材54の材料(材質)は、金属に限定されるものではなく、例えば樹脂であってもよい。また、フロントサイドメンバ20への突出部材54の固定方法は、締結に限るものではなく、例えば溶接、接着、リベット止めなど、種々の方法を用いることができる。また、突出部材54がフロントサイドメンバ20のサイドメンバ本体28と一体に形成された構成にしてもよい。
この突出部材54は、平面視で直角三角形状に形成されており、前面54Aが車幅方向に沿って配置される一方、後面54Bが車幅方向内側へ向かうほど車両後方側へ向かうように傾斜している。前面54Aは、連結部材50の前部50Fに対して車両後方側から隙間56を隔てて対向している。また、後面54Bの車幅方向内側端部(後端部)は、平面視でパワーユニット14の車両前方側端部14Aよりも車両後方側で、かつパワーユニット14の車両前後方向略中央部(エンジンマウント24)よりも車両前方側に位置している。
ここで、本第1実施形態では、自動車12のフロントサイドメンバ20よりも車幅方向外側の部分が他車両等の衝突物(ここではバリアB)に対して前面衝突した際(所謂微小ラップ衝突時)には、図4に示されるように、クラッシュボックス26が車両前方側からの衝突荷重Fによって車両前後方向に軸圧縮変形する。またこの際には、バンパ延出部30Aが衝突荷重Fによって車両後方側へ折れ曲がり、連結部材50の前部50Fに対して車両前方側から当接(衝突)する。これにより、衝突荷重Fの一部が連結部材50を介してエプロンアッパメンバ36に伝達(分散)されるようになっている。
また、図4に示されるように、連結部材50の前部50Fが衝突荷重Fによって車両後方側へ変形することにより、突出部材54が前部50Fに対して車両後方側から干渉(当接)する。これにより、前部50Fに入力される衝突荷重Fの一部が突出部材54を介してサイドメンバ本体28に伝達(分散)されるようになっている。
なお、衝突形態によっては、クラッシュボックス26が軸圧縮変形せずに座屈する場合もあり得る。また、クラッシュボックス26は、バンパリインフォースメント30よりも衝突荷重Fに対する耐力が低く設定されているため、通常はバンパ延出部30Aよりも先に変形する。
(作用及び効果)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車体前部構造10では、エプロンアッパメンバ36の前端部から延出された連結部材50の前端部が、サイドメンバ本体28の前部における車幅方向外側の側部に固定されている。この連結部材50の前部50Fに対して前面衝突時の衝突荷重Fが入力された際には、サイドメンバ本体28の前部から車幅方向外側へ突出した突出部材54を、連結部材50の前部50Fに対して車両後方側から干渉させることができる。これにより、サイドメンバ本体28への衝突荷重Fの伝達経路が増加するので、連結部材50とフロントサイドメンバ20との間での衝突荷重Fの伝達効率を効果的に向上させることができる。
また、本実施形態では、連結部材50の前部50Fに設けられた高剛性部55の断面内には、バルクヘッド52が取り付けられており、当該バルクヘッド52によって高剛性部55が補強されている。このため、連結部材50の前部50Fが車両前方側からの衝突荷重Fによって変形することを抑制できるので、連結部材50の前部50Fから突出部材54を介してフロントサイドメンバ20に衝突荷重Fを伝達する際の荷重伝達効率を向上させることができる。しかも、中空状に形成された連結部材50の前部50Fの断面内にバルクヘッド52を取り付けた構成であるため、連結部材50の前部50Fを簡単な構造で補強することができる。
さらに、本実施形態では、連結部材50の前部50Fは、車幅方向外側面が車両後方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように湾曲した湾曲面51とされている。このため、当該湾曲面51とバリアBとが直接又はバンパカバー等を介して間接的に摺接することにより、自動車12の車体前部に対してバリアBから横方向(車幅方向)に離れる力を作用させることができる。その結果、バリアBから車体前部に入力される衝突荷重Fを効果的に低減することが可能になり、キャビン18の変形を大幅に抑制することが可能になる。
また、本実施形態では、通常時には連結部材50の前部50Fと突出部材54との間に隙間56が設けられているため、走行時の振動等によって前部50Fと突出部材54とが不用意に干渉することによる異音の発生等を防止することができる。
また、本実施形態では、突出部材54がサイドメンバ本体28の前部から車幅方向外側へ突出して設けられているため、車両前方側からの衝突荷重Fが突出部材54に入力された際には、サイドメンバ本体28に曲げモーメントが作用する。その結果、図4に示されるように、サイドメンバ本体28を車幅方向内側へ折れ曲がらせてパワーユニット14に当接させることができるので、パワーユニット14を介して衝突荷重Fの一部を車体の反衝突側へと分散させることができる(図4の矢印F1参照)。
しかも、サイドメンバ本体28の前端部に固定された突出部材54の後面54Bが、車幅方向内側へ向かうほど車両後方側へ向かうように傾斜しているため、フロントサイドメンバ20の折れ曲がりの起点となる突出部材54の後端をパワーユニット14の側方に配置させた構成であっても、突出部材54の大型化を抑制することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図5には、本発明の第2の実施形態に係る車体前部構造60の主要部の構成が斜視図にて示されている。また、図6には、同構成が平面図にて示されており、図7には、同構成が側面図にて示されている。なお、図5〜図7において、符号62が付された部材は、ラジエータサポートであり、符号63が付された部材は、ラジエータサポート62とエプロンアッパメンバ36とを繋ぐエクステンションである。
この実施形態は、前記第1実施形態と基本的に同様の構成とされているが、連結部材64の構成が前記第1実施形態に係る連結部材50とは異なっている。この連結部材64は、連結部材50と同様に、エプロンアッパメンバ36の前端部から延出されており、前端部がサイドメンバ本体28の前部に固定されている。但しこの連結部材64では、後部64Rがエプロンアッパメンバ36の前端部から略下方側へ延びており、中間部64Mが後部64Rの前端部から車両前方斜め下方へ延びている。また、連結部材64の前部64Fは、フロントサイドメンバ20と同等の高さに配置されており、サイドメンバ本体28の前部の側方(車幅方向外側)に位置している。この連結部材64の車幅方向外側面は、車両後方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように湾曲した湾曲面66とされている。
上記の連結部材64は、車幅方向外側へ突出した断面ハット状のアウタパネル68と、車幅方向内側へ突出した断面ハット状のインナパネル70(図6参照)とが上下のフランジにおいて接合されることにより中空状に形成されている。この連結部材64の前部64F側では、アウタパネル68が上記のようなハット状の断面を維持される一方、インナパネル70が平板状に形成されている。このインナパネル70の前端部には、図8に示されるように、車幅方向内側へ突出した平板状の固定部70Aが設けられている。
上記の固定部70Aは、板厚方向が車両前後方向に沿っており、上下方向中間部が車幅方向内側から切り欠かれている。この固定部70Aは、サイドメンバ本体28の前端部に設けられたフランジ部28Aとクラッシュボックス26の後端部に設けられたフランジ部26Aとの間に挟まれている。そして、これらのフランジ26A、28A及び固定部70Aを貫通した上下一対二組のボルト72(図5参照)がそれぞれ図示しないナットに螺合することにより、クラッシュボックス26及び固定部70Aがサイドメンバ本体28の前端部に固定されている。
この連結部材64の前部64Fの断面内には、補強部材としてのバルクヘッド74が設けられている。このバルクヘッド74は、平面視でハット状に形成されており、溶接等の手段によってインナパネル70に接合されたインナ接合部74Aと、当該インナ接合部74Aの車幅方向両端から車両前方側へ延びる左右一対の腕部74B、74Cを備えている。車幅方向内側の腕部74Bは、略車両前後方向に沿っており、車幅方向内側へ折り曲げられた先端部が溶接等の手段によってアウタパネル68に接合されている。また、車幅方向外側の腕部74Cは、車両前方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように傾斜しており、車幅方向外側かつ車両後方側へ曲げられた先端部が溶接等の手段によってアウタパネル68に接合されている。
なお、アウタパネル68は、連結部材64の前端面を構成する部位が車幅方向に沿うように形成されており、当該部位にバルクヘッド74の腕部74Bが接合されている。また、連結部材64の車幅方向外側面を構成する部位が、車両後方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように湾曲しており、当該部位にバルクヘッド74の腕部74Cが接合されている。連結部材64の前部64Fにおいて、このバルクヘッド74が設けられた部位は、当該バルクヘッド74によって補強された高剛性部76(補強部)とされている。この高剛性部76は、少なくとも連結部材64において高剛性部76と隣接する部位よりも剛性が高くなっている。
また、この実施形態では、前記第1実施形態に係る突出部材54と基本的に同様の構成とされた突出部材78(ガセット:スペーサ)を備えている。この突出部材78は、例えば板金材料によって形成された複数の部材が互いに接合されることにより中空の三角柱状に形成されており、クラッシュボックス26の車両後方側でサイドメンバ本体28の前部から車幅方向外側へ突出している。この突出部材78は、例えば溶接等の手段によってサイドメンバ本体28の車幅方向外側の壁部である外側壁に接合されている。
この突出部材78には、車両後方側へ向かうほど車幅方向内側へ向かうように傾斜した荷重伝達部80が設けられている。この荷重伝達部80は、突出部材78の後壁(車幅方向外側壁)によって構成されており、突出部材78において荷重伝達部80と隣接する部位よりも車両前後方向の荷重に対する剛性が高く構成されている。この荷重伝達部80は、連結部材64の高剛性部76とサイドメンバ本体28との間に架け渡されている。
具体的には、荷重伝達部80の前端部には、バルクヘッド74のインナ接合部74Aに沿うように折り曲げられた前側接合部80Aが設けられており、当該前側接合部80Aとインナ接合部74Aとインナパネル70とが、溶接やボルト締結等の手段によって結合されている。また、荷重伝達部80の後端部には、サイドメンバ本体28の外側壁に沿うように曲げられた後側接合部80Bが設けられており、当該後側接合部80Bとサイドメンバ本体28とが、溶接やボルト締結等の手段によって結合されている。この荷重伝達部80によって構成された突出部材78の後面は、車両後方側へ向かうほど車幅方向内側へ向かうように傾斜している。
この実施形態では、上記以外の構成は前記第1実施形態と同様の構成とされている。従って、この実施形態においても前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。しかも、この実施形態では、突出部材78が上記のような荷重伝達部80を有しているため、連結部材64の高剛性部76に対して車両前方側から衝突荷重が入力された際には、荷重伝達部80を介してサイドメンバ本体28に良好に荷重を伝達することができる。そして、この荷重伝達部80の後端付近においてサイドメンバ本体28に応力を集中させることができるので、サイドメンバ本体28を車幅方向内側へ効果的に折れ曲がらせてパワーユニット14に当接させることができる。
さらに、この実施形態では、突出部材78の荷重伝達部80の前端部が連結部材64の高剛性部76に結合されているため、高剛性部76と荷重伝達部80とが衝突荷重によって不用意に離間しないようにすることができる。また、通常時の車両の走行振動等によって、高剛性部76と荷重伝達部80とが不用意に干渉することによる異音の発生を防止することができる。
<実施形態の補足説明>
前記各実施形態では、突出部材54、78が平面視で三角形状に形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、突出部材の形状は適宜設定変更することができる。例えば突出部材が、平面視で車幅方向外側へ凸を成す台形状や半円状に形成された構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、衝撃吸収部としてのクラッシュボックス26がフロントサイドメンバ20のサイドメンバ本体28に固定された構成にしたが、本発明はこれに限らず、衝撃吸収部がフロントサイドメンバの前部に一体に設けられた構成にしてもよい。その場合、フロントサイドメンバにおける衝撃吸収部よりも車両後方側の部分に連結部材の前端部を固定する構成になる。
さらに、前記各実施形態では、中空状に形成された連結部材50、64の前部50F、64Fの断面内に補強部材としてのバルクヘッド52、74を取り付けることにより、前部50F、64Fを補強する構成にしたが、本発明はこれに限らず、補強部材が省略された構成にしてもよい。その場合、例えば、連結部材の前部を連結部材の他の部位(少なくとも連結部材の前部と隣接する部位)よりも肉厚に形成する(材料の板厚を増加させる)ことにより、連結部材の前部を補強する構成にしてもよい。また、連結部材の前部は、少なくとも車両前後方向の荷重に対する剛性が高く構成されることが好ましいため、例えば車両前後方向に延びる1又は複数のビードを連結部材の前部に形成する構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、連結部材50、64の前部50F、64Fの車幅方向外側面が、車両後方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように湾曲した湾曲面51、66とされた構成にしたが、本発明はこれに限らず、連結部材の前部の車幅方向外側面が、車両前後方向に沿った構成にしてもよいし、車両後方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように傾斜した構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、バンパリインフォースメント30にバンパ延出部30Aが設けられた構成にしたが、本発明はこれに限らず、バンパ延出部30Aが省略された構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 自動車の車体前部構造
20 フロントサイドメンバ
36 エプロンアッパメンバ
50 連結部材
50F 前部
52 バルクヘッド(補強部材)
54 突出部材
54B 後面
60 車体前部構造
64 連結部材
64F 前部
74 バルクヘッド(補強部材)
78 突出部材
80 荷重伝達部

Claims (2)

  1. 車体前部の側部に車両前後方向に沿って延在するフロントサイドメンバと、
    前記フロントサイドメンバの車両上方側かつ車幅方向外側で車両前後方向に沿って延在するエプロンアッパメンバと、
    前記エプロンアッパメンバの前端部から延出され、前端部が前記フロントサイドメンバの前部に固定されると共に、中空状に形成され、前部の車幅方向外側面が車両後方側へ向かうほど車幅方向外側へ向かうように湾曲又は傾斜した連結部材と、
    前記フロントサイドメンバの前部から車幅方向外側へ突出して設けられ、前記連結部材の前部に対して車両後方側から対向すると共に、車両後方側へ向かうほど車幅方向内側へ向かうように傾斜した荷重伝達部が設けられ、当該荷重伝達部が前記連結部材の前部と前記フロントサイドメンバとの間に架け渡されると共に、当該荷重伝達部の前端部が前記連結部材に結合された突出部材と、
    を備えた自動車の車体前部構造。
  2. 前記連結部材は、車幅方向外側へ突出した断面ハット状のアウタパネルと、車幅方向内側へ突出した断面ハット状のインナパネルとが上下のフランジにおいて接合されている請求項1に記載の自動車の車体前部構造。
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