JP2015226641A - 油揚げ製造装置及び油揚げの製造方法 - Google Patents

油揚げ製造装置及び油揚げの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温度のばらつきが少なく温度維持管理ができ、フライ後の油切れもよく、油揚げに弾力が出て、いなりの油揚げを製造する際にも破れにくく、食感も良好になる油揚げ製造装置を提供する。
【解決手段】油槽1と、油揚げ生地Aを油槽1の投入側から搬出側へ搬送する搬送手段であるコンベア2と、油吸入口41〜41(51〜51)及び油供給口42(52)を有するとともに、油吸入口41〜41(51〜51)から油槽1内の油を吸入し、吸入した油を加熱して油供給口42(52)から油槽1内へ供給する循環型加熱手段4(5)と、油槽1の搬出側に設けられ油槽1を直接加熱する直火加熱手段6と、を備えるよう構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、油揚げを連続して揚げる油揚げ製造装置及び油揚げの製造方法に関するものである。
一般に油揚げは、大豆から作られた油揚げ生地を、低温槽と高温槽の2段階に分けられた油槽内を順次移動させて加熱することで製造されている。まず低温油槽における加熱では、油揚げ生地に含まれる水分が気化し体積が膨張することによって生地が膨化し、続いて高温油槽における加熱によって表面を硬化処理することで、膨化状態を保持するようになっている。
このような加熱を行う加熱方式としては、油槽の下面側を直接バーナで加熱する直火加熱方式と、特許文献1に開示されるような、油槽とは別個に設置された熱交換器によって加熱した油を循環させる循環加熱方式がある。
直火加熱方式を採用した油揚げの製造装置では、図3に示すように、低温槽111と高温槽112が連続する油槽101において、低温槽111を加熱するバーナ161〜161と高温槽112を加熱するバーナ162〜162の数を変えることによって、油槽101内に温度勾配を生じさせている。このような直火加熱方式は、油を高い温度に維持することができ、油揚げのフライ後の油切れが良いという特徴がある。
一方、循環加熱方式を採用した油揚げの製造装置は、図4に示すように、低温槽211と高温槽212が連続する油槽201において、低温槽211に熱交換器245とポンプ246を設け、高温槽212に熱交換器255とポンプ256を設けて、熱交換器245,255によって加熱された油をポンプ246,256の作用によって低温槽211及び高温槽212のそれぞれにおいて循環させるように構成している。このような循環加熱方式は、温度のばらつきが少なく、油が劣化しにくいという特徴を有している。
実公平7−22689号公報
しかしながら、図3のような直火加熱方式を採用した油揚げ製造装置では、火力のばらつきが発生しやすく、油槽101内の安定した温度管理が困難であり、油槽101内の油揚げ生地Aの搬送方向Xに対する幅方向の温度が均一になりにくいという問題があった。
一方、図4のような循環加熱方式を採用した油揚げ製造装置は直火加熱方式と比較して温度のばらつきが少ないものの、熱交換器245,255は間接蒸気によって加熱を行うため油への熱交換能力が低く、温度が上昇しにくいという問題があり、図4のような循環加熱方式を採用した油揚げ製造装置では、フライ後の油揚げの弾力や食感の面でも直火加熱に劣るものとなっていた。
さらに、いなり用の油揚げを製造する場合には、油揚げが破れてしまわないようあげの強度を高める必要があるが、従来の直火加熱方式あるいは循環加熱方式において、油揚げの強度を高める目的で特段の工夫はされてこなかった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、温度のばらつきが少なく温度維持管理ができ、フライ後の油切れもよく、油揚げに弾力が出て、いなりの油揚げを製造する際にも破れにくく、食感も良好になる油揚げ製造装置を提供することにある。
本発明は、係る目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明の油揚げ製造装置は、油槽と、油揚げ生地を前記油槽の投入側から搬出側へ搬送する搬送手段と、油吸入口及び油供給口を有するとともに、前記油吸入口から油槽内の油を吸入し、吸入した油を加熱して前記油供給口から油槽内へ供給する循環型加熱手段と、前記油槽の搬出側に設けられ油槽を直接加熱する直火加熱手段と、を備えていることを特徴とする。
このように構成すると、循環型加熱手段が油槽内の油を加熱しつつ循環させるため、油温のばらつきを少なくし、温度の維持管理を容易に行うことが可能となる。また、直火加熱手段が油槽の搬出側において直火加熱を行うため、循環型加熱手段のみによって油の加熱を行うことに比べて高温加熱が容易となることから、フライ後の油切れが良く、弾力があり、いなりを作る際などに破れにくく、食感も良好な油揚げを製造することが可能となる。さらに、直火加熱手段が直火加熱を行うことによって、安定した高温状態を保つことができるため、製造ロットごとのばらつきを抑制し、安定した品質の油揚げを製造することが可能となる。加えて、油槽の搬出側に直火加熱手段を設けるため、油槽全体に亘って直火加熱を行うことに比べて油の劣化を抑えることも可能となる。
また、油揚げ生地を一度に複数枚揚げることを可能とし、揚げあがった油揚げの品質のばらつきも抑制するためには、前記搬送手段は前記油揚げ生地を搬送方向と直交する幅方向に複数枚整列した状態で保持し、前記搬送方向に向かって搬送し得るように構成されていることが好ましい。
さらに、油揚げ生地を低温加熱から徐々に高温加熱して、油揚げ生地を適切に揚げることを可能とするとともに、油と油揚げ生地との間の熱交換を効率的に行うことを可能とするためには、前記油供給口が前記油吸入口よりも油槽の搬出側に設けられていることが好ましい。
加えて、油槽内の搬出側から投入側に向かう油の流れをより効果的に形成するためには、前記循環型加熱手段は、前記油吸入口と接続する油吸入管と、前記油供給口と接続する油供給管と、前記油供給管と接続するとともに油を加熱して当該油供給管へ供給する熱交換器と、前記油吸入管内の油を吸入し、前記熱交換器を介して前記油供給管に供給することで油槽内の油の循環を行う循環ポンプとを備えており、前記油供給管はその出口付近が前記投入側に向かって傾斜して前記油供給口に接続されていることが好ましい。
また、油温のばらつきをより少なくし、油温が投入側から搬出側に向かうにつれて高くなる温度勾配をより精度よく形成するためには、前記循環型加熱手段が前記油槽の投入側と搬出側にそれぞれ設けられており、搬出側の循環型加熱手段により加熱された油の温度が投入側の循環型加熱手段により加熱された油の温度よりも高くなるよう構成することが好ましい。
さらに、搬出側の油の温度を高温に保ち、温度ムラをなくしてより安定化させるためには、前記直火加熱手段の搬送方向の設置位置を、前記搬出側の循環型加熱手段が備える油吸入口と油供給口との間の区間とすることが好ましい。
そして、上記のような油揚げ製造装置用いて油揚げを製造することによって、弾力があり、いなりを作る際などにも破れにくく、食感も良好な油揚げを製造することが可能となる。また、製造ロットごとのばらつきを抑制し、安定した品質の油揚げを製造することが可能となる。
以上説明した本発明によれば、温度のばらつきが少なく温度維持管理ができ、フライ後の油切れもよく、油揚げに弾力が出て、いなりの油揚げを製造する際にも破れにくく、食感も良好になる油揚げ製造装置及び油揚げの製造方法を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る油揚げ製造装置を示す説明図。 同油揚げ製造装置の油槽内の温度分布の一例を示す図。 従来の直火加熱方式の油槽を示す説明図。 従来の循環加熱方式の油槽を示す説明図。
以下、本発明の実施形態に係る油揚げ製造装置を、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の油揚げ製造装置は、図1に示すように、無限軌道状の搬送手段であるコンベア2が油揚げ生地Aを油の溜められた油槽1の投入端1a(図1の右端)から搬出端1b(図1の左端)へと搬送し、2つの循環型加熱手段4,5及び直火加熱手段6が油槽1内の油を加熱することによって油揚げを製造するものである。なお、図1は本実施形態の油揚げ製造装置を模式的に示すものであり、図中の油揚げ生地A及び各構成要素の形状及び大きさは実際のものとは異なっている。また、本実施形態において、油揚げ生地Aが搬送される方向を搬送方向X、油揚げ生地Aが搬送される方向と垂直な水平面内の方向を幅方向と規定する。加えて、本発明で用いられる油揚げ生地Aは公知の製造方法で得ることができるもの、すなわち原料には通常の丸大豆のほか大豆蛋白質を主体とした原料等を用いることができ、大きさとしては例えば8cm×12cmの矩形状のものが用いられる。
油槽1は、全長(搬送方向の長さ)17m、幅1.5m、高さ50cm程度の、平面視が略矩形状の槽であり、内部に油を溜めることができるようになっており、油揚げ生地Aが投入される投入端1a側(投入側)を低温槽11、揚がった油揚げ生地A(油揚げ)が搬出される搬出端1b側(搬出側)を高温槽12とされている。ただし、低温槽11と高温槽12は特別な部材によって仕切られているわけではなく、単に油槽1の搬送方向Xにおける中間位置を境界とし、この境界に対して投入側を低温槽11、搬出側を高温槽12と呼んでいる。
低温槽11は、投入された油揚げ生地Aを比較的低温で加熱する部分であり、この底面11cには、低温槽11内の油を吸入する油吸入口41と低温槽11内に油を供給する油供給口42が設けられている。そして、低温槽11は、この油吸入口41と油供給口42とを介して、循環型加熱手段4と接続されている。
高温槽12は、低温槽11において加熱された油揚げ生地Aを比較的高温で加熱する部分であり、この底面12cには、高温槽12内の油を吸入する第3の油吸入口51と高温槽12内に油を供給する油供給口52が設けられている。そして、高温槽12は、この油吸入口51と油供給口52とを介して、循環型加熱手段5と接続されている。また、高温槽12には直火加熱手段6も設置されている。
コンベア2は、油槽1のほぼ全長、全幅に亘り、底面11c、12cに沿って配置され、油槽1の投入端1aにおいて投入された油揚げ生地Aを一定の速度で油槽1の搬出端1bまで搬送するものである。また、コンベア2には、油揚げ生地Aを収容して位置決めするためのゴンドラ(図示せず)が設けられ、油揚げ生地Aは幅方向に複数枚整列した状態で保持されるようになっている。
循環型加熱手段4は、油槽1の投入側、すなわち低温槽11に設けられており、油吸入口41と接続される油吸入管43と、油供給口42と接続される油供給管44と、吸入した油を加熱する熱交換器45と、油を循環させる循環ポンプ46とを備えている。そして、循環型加熱手段4は、油吸入口41から吸入された低温の油を加熱して、高温となった油を油供給口42から油槽1へ供給する。
ここで、油吸入口41は、低温槽41の底面11cの複数ヶ所に設けられるものであり、それぞれが油吸入管43によって循環ポンプ46に接続されている。
また、油供給口42は、上記油吸入口41よりも搬出側に設けられ、油供給管44と接続されており、熱交換器45によって加熱された油を油槽1に供給するためのものである。このように、油供給口42が油吸入口41よりも搬出側に設けられていることから、低温槽11の油供給口42と油吸入口41との間に搬出側から投入側に向かう油の流れが形成されるため、油揚げ生地Aは油の流れに逆らって移動することになり、油と油揚げ生地Aとの間の熱交換を効率的に行うことが可能となっている。
油吸入管43は、上記複数の油吸入口41〜41と循環ポンプ46とを接続するものであり、図1に示すように、油吸入口41〜41と接続される側が複数に分岐している。
油供給管44は、熱交換器45と油供給口42とを接続するものであり、この油供給管44はその出口付近が投入側に向かって傾斜して油供給口42に接続されているため、低温槽11内に供給する油は投入側に向かって流れるようになっている。
熱交換器45は、図示しない水蒸気ボイラからバルブを介して加熱水蒸気を導入し、この加熱水蒸気が油の流れる熱伝管を加熱することによって間接的に油を加熱するものである。
循環ポンプ46は、油を油吸入口41と油供給口42との間で循環させるものであり、油吸入管43を介して油吸入口41を陰圧にすることによって低温槽11内の油を吸入し、熱交換器45を介して油供給管44に供給することで低温槽11へ油を送り込んでいる。
そして、この循環型加熱手段4が低温槽11内の油を加熱しつつ循環させるため、低温槽11内の油温のばらつきを少なくし、温度の維持管理を行うことが可能となっている。
一方、循環型加熱手段5は、油槽1の搬出側、すなわち高温槽12に設けられており、油吸入口51と接続される油吸入管53と、油供給口52と接続される油供給管54と、吸入した油を加熱する熱交換器55と、油を循環させる循環ポンプ56とを備えている。そして、油吸入口51から吸入された低温の油を加熱して、高温となった油を油供給口52から高温槽12へ供給するようになっている。
油吸入口51は、高温槽12の底面12cの複数ヶ所に設けられるものであり、それぞれが油吸入管53によって循環ポンプ56に接続されている。
油供給口52は、上記油吸入口42よりも搬出側に設けられ、油供給管54と接続されており、熱交換器55によって加熱された油を油槽1に供給するものである。このように、油供給口52が油吸入口51よりも搬出側に設けられていることから、高温槽12の油供給口52と油吸入口51との間に搬出側から投入側に向かう油の流れが形成されるため、油揚げ生地Aは油の流れに逆らって移動することになり、油と油揚げ生地Aとの間の熱交換を効率的に行うことが可能となっている。
油吸入管53は、上記複数の油吸入口51〜51と循環ポンプ56とを接続するものであり、図1に示すように、油吸入口51〜51側が複数に分岐している。
油供給管54は、熱交換器55と油供給口52とを接続するものである。
熱交換器55は、図示しない水蒸気ボイラからバルブを介して加熱水蒸気を導入し、この加熱水蒸気が油の流れる熱伝管を加熱することによって間接的に油を加熱するものである。
循環ポンプ56は、油を油吸入口51と油供給口52との間で循環させるものであり、油吸入管53を介して油吸入口51を陰圧にすることによって高温槽12内の油を吸入し、熱交換器55を介して油供給管54に供給することで高温槽12へ油を送り込んでいる。
そして、この循環型加熱手段5が高温槽12内の油を加熱しつつ循環させるため、高温槽12内の油温のばらつきを少なくし、温度の維持管理を行うことが可能となっている。
なお、高温槽12に設けられる循環型加熱手段5により加熱され、油供給口52より供給される油の温度は、低温槽11に設けられる循環型加熱手段4により加熱され、油供給口42より供給される油の温度よりも高くなるように設定されている。
このように、低温槽11における油供給口42からこれより投入側の油吸入口41へ向かう流れと、高温槽12における油供給口52からこれより投入側の油吸入口51へ向かう流れによって、油槽1内全体として搬出側から投入側に向かう油の流れが形成されるため、油揚げ生地Aは油槽1内を搬送される間、常に油の流れに逆らって移動することになり、油と油揚げ生地Aとの間の熱交換を効率的に行うことが可能となっている。
なお、上述した循環型加熱手段4,5に設けられる油吸入口41,51、油供給口42、52の形状、設置場所及び設置数は、油槽1の大きさや油の設定温度によって適宜変更することが可能である。
直火加熱手段6は、油槽1の搬出側、すなわち高温槽12に設けられるバーナ61〜61を有しており、高温槽12の下方より、高温槽12を直接加熱することにより内部の油を加熱することが可能となっている。
バーナ61は、図1に示すように、高温槽12に設けられる複数の油吸入口51〜51の間及び、これらの油吸入口51〜51の最も搬出側の油吸入口51と油供給口52の間にそれぞれ設けられている。
これらバーナ61〜61はLPGガスなどの燃料を空気と混合して燃焼させるものであり、高温槽12を直火加熱することが可能となっている。このように、バーナ61〜61が循環型加熱手段5の油吸入口51〜51及び油供給口52の間の区間に設けられていることから、バーナ61によって高温となった油がこの油吸入口51〜51と油供給口52との間の区間を循環し、この区間に留まることとなり、この区間における油の温度を高温に保つことが可能となっている。
なお、バーナ61が設置される付近には、燃焼したガスを排出する換気扇等を設けることが好ましい。
このように、高温槽12に直火加熱手段6が設けられていることによって、循環型加熱手段4,5のみによって油の加熱を行うことに比べて高温加熱が容易となることから、フライ後の油切れが良く、弾力があり、いなりを作る際などに破れにくく、食感も良好な油揚げを製造することが可能となっている。
また、高温槽12においては、循環型加熱手段5と直火加熱手段6の2つの加熱手段によって油のハイブリッド加熱を行っているため、油への熱交換能力が安定し、高い温度を維持することが可能となっており、幅方向の温度のばらつきも少なくなっている。そのため、幅方向に複数枚整列した状態で搬送される油揚げ(油揚げ生地A)の品質のばらつきを抑制し、安定した品質の油揚げを製造することが可能となっている。さらに、油への熱交換能力が安定していることから、気温などの製造条件に影響を受けることも抑制でき、製造ロットごとのばらつきも抑制することも可能である。加えて、高温槽12のみに直火加熱手段6を設けるため、油槽1全体に亘って直火加熱を行うことに比べて油の劣化を抑えることも可能となっている。
このように、上述した低温槽11に設けられた循環型加熱手段4、高温槽12に設けられた循環型加熱手段5と直火加熱手段6によって、油槽1内の油は、投入側から搬出側に向かうにつれて温度が高くなる温度勾配となるよう加熱されるようになっている。
なお、図2は、本実施形態に係る油槽内の温度勾配の一例を模式的に示すグラフである。図2に示すように、低温槽11の投入端1a付近において、油温は90℃程度の比較的低温となっており、低温槽11では搬出側に向かうに連れて温度がゆるやかに上昇する温度勾配となっている。一方、低温槽11と高温槽12との境界近傍では、油温は120℃から150℃程度まで急激に変化するようになっており、温度勾配が大きくなっている。そして、高温槽12では、循環型加熱手段5と直火加熱手段6とによるハイブリッド加熱を行うことによって160℃〜170℃の高温状態が保たれるようになっており、温度がゆるやかに上昇する温度勾配となっている。
次に、上述した構成の油揚げ製造装置によって油揚げ生地Aを揚げる工程を、図1及び図2を用いて説明する。
まず、低温槽11の投入端1a付近において油揚げ生地Aがコンベア2に設けられたゴンドラに投入されると、油揚げ生地Aは整列した状態で搬出側に移動を開始する。移動を開始した油揚げ生地Aは、低温槽11内において循環型加熱手段4によって生み出される投入側への油の流れに逆らって油との熱交換を行いつつ移動する。この間、低温槽11の油温は、図2に示すように比較的低温である90℃からゆるやかに上昇するようになっているため、油揚げ生地Aは徐々に膨化される。
次に、低温槽11を通過して膨化された油揚げ生地Aは、低温槽11と高温槽12との境界近傍の大きな温度勾配を経ることによって急激に高温加熱される。そしてこの油揚げ生地Aが160℃〜170℃の高温状態が保たれた高温槽12を通過すると、油揚げ生地Aは表面の硬化処理が行われ、膨化状態が保持されるようになっている。
このような工程を経ることによって、弾力があり、いなり用の油揚げを製造する場合などにも破れにくく、食感も良好な油揚げを製造することが可能となっている。
なお、搬出端1b付近に到達し、揚げ上がった油揚げ生地(油揚げ)Aは、浮力によって自ずと浮き上がるようになっており、容易に引き上げることが可能となっている。
以上のように、本実施形態の油揚げ製造装置は、油槽1と、油揚げ生地Aを油槽1の投入側から搬出側へ搬送する搬送手段であるコンベア2と、油吸入口41〜41(51〜51)及び油供給口42(52)を有するとともに、油吸入口41〜41(51〜51)から油槽1内の油を吸入し、吸入した油を加熱して油供給口42(52)から油槽1内へ供給する循環型加熱手段4(5)と、油槽1の搬出側に設けられ油槽1を直接加熱する直火加熱手段6と、を備えていることを特徴とする。
このように構成しており、循環型加熱手段4(5)が油槽内の油を加熱しつつ循環させているため、油温のばらつきを少なくし、温度の維持管理を容易に行うことが可能となっている。また、直火加熱手段6が油槽1の搬出側において直火加熱を行っているため、循環型加熱手段4(5)のみによって油の加熱を行うことに比べて高温加熱が容易となることから、フライ後の油切れが良く、弾力があり、いなりを作る際などに破れにくく、食感も良好な油揚げを製造することが可能となっている。さらに、直火加熱手段6が直火加熱を行うことによって、安定した高温状態を保つことができるため、製造ロットごとのばらつきを抑制し、安定した品質の油揚げを製造することが可能となる。加えて、油槽1の搬出側に直火加熱手段6を設けるため、油槽1全体に亘って直火加熱を行うことに比べて油の劣化を抑えることも可能となる。
また、コンベア2は油揚げ生地Aを搬送方向と直交する幅方向に複数枚整列した状態で保持し、搬送方向に向かって搬送し得るように構成されているため、油揚げ生地Aを一度に複数枚揚げることが可能になり、また、循環型加熱手段に4(5)よって油槽1内が安定した高温状態に保たれることから、幅方向に並んだ油揚げの品質のばらつきを抑制することが可能となっている。
さらに、油供給口42(52)が油吸入口41〜41(51〜51)よりも油槽1の搬出側に設けられているため、油揚げ生地Aを低温加熱から徐々に高温加熱して、油揚げ生地Aを適切に揚げることが可能となり、油と油揚げ生地Aとの間の熱交換を効率的に行うことも可能となっている。
加えて、循環型加熱手段6は、油吸入口41〜41(51〜51)と接続する油吸入管43(53)と、油供給口42(52)と接続する油供給管44と、油供給管44と接続するとともに油を加熱して油供給管44(54)へ供給する熱交換器45(55)と、油吸入管43(53)内の油を吸入し、熱交換器45(55)を介して油供給管44(54)に供給することで油槽1内の油の循環を行う循環ポンプ46(56)とを備えており、油供給管44(54)はその出口付近が投入側に向かって傾斜して油供給口42(52)に接続されているため、油槽1内の搬出側から投入側に向かう油の流れをより効果的に形成することが可能となっている。
また、油槽1の投入側に循環型加熱手段4が設けられ、油槽1の搬出側に循環型加熱手段5が設けられており、搬出側の循環型加熱手段5により加熱された油の温度が投入側の循環型加熱手段4により加熱された油の温度よりも高くなるよう構成しているため、油温のばらつきをより少なくし、油温が投入側から搬出側に向かうにつれて高くなる温度勾配をより精度よく形成することが可能となっている。
さらに、直火加熱手段6の搬送方向の設置位置を、搬出側の循環型加熱手段5が備える油吸入口51〜51と油供給口52との間の区間としているため、当該区間において油の温度を高温に保ち、温度ムラをなくしてより安定化させることが可能となっている。
そして、上記のような油揚げ製造装置用いて油揚げを製造しているため、弾力があり、いなりを作る際などにも破れにくく、食感も良好な油揚げを製造することが可能となっている。また、製造ロットごとのばらつきを抑制し、安定した品質の油揚げを製造することが可能となっている。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、2つの循環型加熱手段4,5が設けられていたが、循環型加熱手段は1箇所のみに設けることや、3ヶ所以上に設けるよう構成することも可能である。
また、上述の実施形態において、循環型加熱手段4,5を接続する油吸入口41〜41,51〜51及び油供給口42,52は油槽1の底面11c,12cに設けられていたが、これらの開口は油槽の側面に設けるよう構成しても良い。
さらに、上述した実施形態の油槽1内の適当な場所に温度センサーを設け、この温度センサーの値に応じて、循環型加熱手段4,5と直火加熱手段6の少なくとも1つの加熱度合いを変更するように構成することも可能である。こうすることによって、より細かな温度勾配の設定を行うことが可能となる。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
A…油揚げ生地
1…油槽
2…コンベア(搬送手段)
4,5…循環型加熱手段
41,51…油吸入口
42,52…油供給口
43,53…油吸入管
44,54…油供給管
45,55…熱交換器
46,56…循環ポンプ
61(6)…バーナ(直火加熱手段)

Claims (7)

  1. 油槽と、
    油揚げ生地を前記油槽の投入側から搬出側へ搬送する搬送手段と、
    油吸入口及び油供給口を有するとともに、前記油吸入口から油槽内の油を吸入し、吸入した油を加熱して前記油供給口から油槽内へ供給する循環型加熱手段と、
    前記油槽の搬出側に設けられ油槽を直接加熱する直火加熱手段と、
    を備えていることを特徴とする油揚げ製造装置。
  2. 前記搬送手段は前記油揚げ生地を搬送方向と直交する幅方向に複数枚整列した状態で保持し、前記搬送方向に向かって搬送し得るように構成されていることを特徴とする請求項1記載の油揚げ製造装置。
  3. 前記油供給口が前記油吸入口よりも油槽の搬出側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の油揚げ製造装置。
  4. 前記循環型加熱手段は、前記油吸入口と接続する油吸入管と、前記油供給口と接続する油供給管と、前記油供給管と接続するとともに油を加熱して当該油供給管へ供給する熱交換器と、前記油吸入管内の油を吸入し、前記熱交換器を介して前記油供給管に供給することで油槽内の油の循環を行う循環ポンプとを備えており、前記油供給管はその出口付近が前記投入側に向かって傾斜して前記油供給口に接続されていることを特徴とする請求項3記載の油揚げ製造装置。
  5. 前記循環型加熱手段が前記油槽の投入側と搬出側にそれぞれ設けられており、搬出側の循環型加熱手段により加熱された油の温度が投入側の循環型加熱手段により加熱された油の温度よりも高くなるよう構成することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の油揚げ製造装置。
  6. 前記搬出側の循環型加熱手段を構成する前記油吸入口より前記油供給口までの領域内に、前記直火加熱手段を構成するバーナを配置したことを特徴とする請求項5記載の油揚げ製造方法。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の油揚げ製造装置を用いて油揚げを製造することを特徴とする油揚げの製造方法。
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