JP4757962B1 - 無煙ロースター - Google Patents

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Abstract

【課題】内部を冷却用の液体が流通する焼き網を有する無煙ロースターにおいて、本体に対して簡素な構造で焼き網を装着又は分離させることが可能であると共に、焼き網自体及び焼き網と配管等との接続箇所からの液体漏れを防止することが可能であり、かつ焼き網の温度を平面的に均一な温度範囲に保ちやすい無煙ロースターを提供する。
【解決手段】本体2上部に形成された開口部2aを塞ぐように着脱自在に支持され自己の内部に冷却用の液体が流通する内部流路が形成され水平方向の一端側に内部流路に連通する供給口4f及び排出口4gが形成された焼き網4と、焼き網4内の液体を負圧により吸引する吸引ポンプ8と、液体を貯留するリザーブタンク9とを備えている。焼き網4の内部流路は、供給口4fに連通する供給側幹流路4dと、排出口4gに連通する排出側幹流路4eと、供給側幹流路4d及び排出側幹流路4eを繋ぐ複数本の枝流路43とよりなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、肉や魚等の食材の加熱調理を行う無煙ロースターに関するものである。
従来、肉や魚、野菜等の食材を火力で加熱して焼き上げるロースターとしては、食材を焼いた際に発生する煙や油脂分を、ロースター本体の上方で吸引して屋外へ排出する構造のものと、食材を焼いた際に発生する煙や油脂分を、焼き網の近傍からロースター本体内へ吸引し、ロースター本体の下部に接続したダクトにより屋外へ排出する構造のものとがある。後者のロースターは、屋内に煙や油脂分が排出されないことから無煙ロースターと呼ばれている。
このような従来の無煙ロースターを店舗等に設置する際には、ダクト設置による初期の設備投資や、ダクト清掃によるランニングコストが必要となる他、焼き網への食材の焦げ付きによって、焼き網を頻繁に入れ替えなくてはならない、焼き網の洗浄に手間がかかるなどの課題があった。このような課題を解決した無煙ロースターとして、加熱調理時の食材の焦げ付きを防止することによって、煙自体の発生を抑制し得る無煙ロースターが実用化されている(特許文献1参照)。
加熱調理時に煙が発生する原因は、食材そのものが焼けるのではなく、食材から出る肉汁やあく、油分が焼き網に付着して燃焼するためである。特許文献1に開示されている無煙ロースターにおいては、焼き網の温度を一定の温度範囲に保つことによって、肉汁等の焦げ付きを防止して、煙の発生を抑制することが可能となっている。
図6に特許文献1に開示されている無煙ロースターの平面図を示す。また、図7に図6における要部Aを拡大した平面図を示す。無煙ロースター50は、焼き網60、本体70、温度制御機80及び着脱部材90を備えている。焼き網60は、フレーム61及び循環管62を備えている。循環管62は、フレーム61の一側に等間隔で繰り返して屈折形成され、一端に流入ソケット62aを、他端に排出ソケット62bをそれぞれ有している。温度制御機80によって70〜80℃の温度範囲に制御された液体が、流入ソケット62aから流入して、排出ソケット62bから排出されることにより、焼き網60の温度が一定の温度範囲に保たれる。
温度制御機80は、排出ソケット62bから排出された液体を冷却する熱交換器81と、熱交換器81により冷却された液体を貯留するタンク82と、タンク82内の液体を流入ソケット62aへ送るポンプ83と、熱交換器81に冷気を送風する冷却用送風機84と、熱交換器81に流入する液体の温度を検出する温度センサー85とを備えている。冷却用送風機84は、温度センサー85の温度検出結果に基づいて作動が制御される。ポンプ83には、流入ソケット62aに接続される流入用ホース86aが取り付けられている。熱交換器81には、排出ソケット62bに接続される排出用ホース86bが取り付けられている。
着脱部材90は、本体70に対し焼き網60を装着又は分離するための部材である。着脱部材90は、ノブ91と、回転板92と、二重リンク93と、連結具94と、第1及び第2移動管95a及び95bとを備えている。第1及び第2移動管95a及び95bは、それぞれ流入用及び排出用ホース86a及び86bの一端に接続されており、ノブ91の操作によって流入及び排出ソケット62a及び62bに対してそれぞれ装着又は分離される。例えば、図7において、ノブ91を時計回り(右回り)に回転させると、二重リンク93が後退(左方へ移動)して、第1及び第2移動管95a及び95bが流入及び排出ソケット62a及び62bから分離される。
特許第3573714号
特許文献1に開示されている無煙ロースター50においては、ポンプ83によって焼き網60の内部に正圧(大気圧以上の圧力)で液体が供給される。したがって、繰り返し使用により焼き網60に損耗・損傷が発生した場合には、焼き網60から液体が漏れ出す虞がある。
また、焼き網60の内部が正圧となっているため、焼き網60と温度制御機80との接続箇所からの液体漏れを防止するためには、上述した着脱部材90のように機械的に接続気密性を高めることが可能な複雑なソケット機構が必要となる。
また、焼き網60の循環管62は、フレーム61の一側に等間隔で繰り返して屈折形成され、一端に流入ソケット62aを、他端に排出ソケット62bをそれぞれ有した直列流路となっている。これにより、液体が長い循環管62を通過するのに時間を要するため、循環管62の流入ソケット62a側と排出ソケット62b側とで液体の温度に差が発生しやすく、焼き網60の温度を平面的に均一な温度範囲に保ちにくい。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、内部を冷却用の液体が流通する焼き網を有する無煙ロースターにおいて、本体に対して簡素な構造で焼き網を装着又は分離させることが可能であると共に、焼き網自体及び焼き網と配管等との接続箇所からの液体漏れを防止することが可能であり、かつ焼き網の温度を平面的に均一な温度範囲に保ちやすい無煙ロースターを提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
(1)本発明の無煙ロースターは、上部に開口部が形成された本体と、前記開口部の下方に配置された加熱装置と、前記開口部を塞ぐように着脱自在に支持され自己の内部に冷却用の液体が流通する内部流路が形成され水平方向の一端側に該内部流路に連通する供給口及び排出口が形成された焼き網と、前記焼き網の前記供給口に接続される供給接続口と、前記焼き網の前記排出口に接続される排出接続口と、前記排出接続口に接続され前記焼き網内の前記液体を負圧により吸引する吸引手段と、前記供給接続口に接続され前記液体を貯留するリザーブタンクと、を備え、前記焼き網の前記内部流路は、前記供給口に連通する供給側幹流路と、前記排出口に連通する排出側幹流路と、該供給側幹流路及び該排出側幹流路を繋ぐ複数本の枝流路とよりなる並列流路とされており、前記吸引手段が前記焼き網内の前記液体を前記排出口から吸引する際に発生する前記負圧により前記リザーブタンクから該焼き網の前記供給口に向けて該液体が吸い上げられることを特徴とする。
このような構成によると、吸引手段が焼き網内の液体を吸引する際に発生する負圧によりリザーブタンクから焼き網に向けて液体が吸い上げられる。したがって、リザーブタンクから焼き網内の内部流路を経由して吸引手段に至るまでの液体の圧力が負圧(大気圧より低い圧力)となっている。この負圧によって、例えば、繰り返し使用により焼き網に損耗・損傷が発生した場合であっても、焼き網から液体が漏れ出す虞がない。
また、この負圧によって、焼き網の供給口及び排出口と、これらに接続される液体供給及び排出用の配管等との接続箇所の気密性が確保される。したがって、焼き網の内部に正圧で液体を供給している従来の無煙ロースター50において必要とされていた着脱部材90のような複雑なソケット機構が不要となり、焼き網の接続構造が簡素となる。
また、供給口及び排出口が焼き網の水平方向の一端側に形成されているため、焼き網の一端側を他端側よりも高く上げた状態で焼き網を本体から取り外すことにより、供給口及び排出口から液体が漏洩するのを防止しつつ焼き網を取り外すことができる。
また、複数本の枝流路によって、焼き網の内部流路が並列流路とされているため、従来の無煙ロースター50の循環管62のように直列流路とする場合よりも、内部流路を流れる液体の流路長を短くすることができ、かつ圧力損失を低減することができる。これにより、液体が高速かつ短時間で内部流路を通過することができる。よって、液体の単位容積あたりの受熱量が極小化されることにより、液体の温度変動を抑えることができ、内部流路の供給口側と排出口側とで液体の温度に差が発生しにくく、焼き網の温度を平面的に均一な温度範囲に保ちやすい。
一般に、管内を流れる液体の圧力損失は流速の二乗に比例する。ここで、焼き網を所定の温度に冷却するために必要な液体の流量をQとして、n本の枝流路を並列に並べて並列流路を形成する場合と、n本の枝流路を直列に繋げて直列流路を形成する場合との圧力損失を比較する。並列流路の合計流量と直列流路の流量とがいずれも流量Qで等しいとき、直列流路内の流速を並列流路内の流速のn倍とする必要がある。したがって、直列流路の圧力損失は、並列流路の圧力損失よりもn倍大きくなる。
このように、並列流路は、直列流路よりも圧力損失を低減することができる。よって、焼き網の内部流路が並列流路とされていることは、吸引ポンプ等の吸引手段にかかる負荷の低減に寄与し、また、焼き網内を流通する液体の流量をより多くすることが可能となるため、焼き網を所定の温度に冷却する冷却効果を高めることができる。
なお、本発明の無煙ロースターは、調理用の装置であることから、冷却用の液体としては、人体に無害な水又は食用油等を使用することができる。液体の温度が75℃以下であれば冷却用の液体として水を使用することができる。液体の温度が75℃を超える場合には、沸騰による水蒸気の発生による温度ムラを防止するために食用油を使用するのが好ましい。
(2)前記(1)で述べた本発明の無煙ロースターにおいて、好ましくは、前記焼き網を水平方向の他端側から前記一端側に向けて付勢する付勢部材を備え、前記焼き網の前記供給口及び前記排出口は、いずれも該焼き網の鉛直側面に形成されていると共に、該供給口と前記供給接続口との接続、及び該排出口と前記排出接続口との接続が前記他端側から前記一端側に向かう水平方向で行われることを特徴とする。
このような構成によると、付勢部材が焼き網を水平方向の他端側から一端側に向けて付勢することによって、供給口と供給接続口との接触圧、及び排出口と排出接続口との接触圧を高めることができる。したがって、吸引手段の作動に先立って、これらの接続箇所の気密性を高めることができる。また、吸引手段の作動後には、前記(1)で述べた負圧と付勢部材の付勢力とにより、これらの接続箇所の気密性を高めることができる。
(3)前記(1)で述べた本発明の無煙ロースターにおいて、好ましくは、前記焼き網の前記供給口及び前記排出口は、いずれも該焼き網の下面に形成されていると共に、該供給口と前記供給接続口との接続、及び該排出口と前記排出接続口との接続が鉛直方向で行われることを特徴とする。
このような構成によると、焼き網の重量が鉛直方向下方に作用することによって、供給口と供給接続口との接触圧、及び排出口と排出接続口との接触圧を高めることができる。したがって、吸引手段の作動に先立って、これらの接続箇所の気密性を高めることができる。また、吸引手段の作動後には、前記(1)で述べた負圧と焼き網の重量とにより、これらの接続箇所の気密性を高めることができる。
(4)本発明の無煙ロースターにおいて、好ましくは、前記供給側幹流路が前記焼き網の前記一端側の前記供給口から前記他端側に向かって延びると共に該他端側で折り返されており、折り返し後の該供給側幹流路に複数本の前記枝流路が接続されているか、または、前記排出側幹流路が前記焼き網の前記一端側の前記排出口から前記他端側に向かって延びると共に該他端側で折り返されており、折り返し後の該排出側幹流路に複数本の前記枝流路が接続されているか、のうちのいずれか一方であることを特徴とする。
このような構成によると、実質的に供給側幹流路の折り返し箇所から液体が供給されるか、または、実質的に排出側幹流路の折り返し箇所から液体が排出されるか、のうちのいずれか一方と同様の作用が生まれる。これにより、供給口と排出口とを焼き網の水平方向の対角位置に配置する場合と同様に、供給口から流入した液体が各枝流路を経由して排出口に排出されるまでの各流路長を極力等しくすることできる。よって、各枝流路の圧力勾配がそれぞれ等しくなることによって、各枝流路を流れる液体の流量がそれぞれ等しくなり、焼き網の温度を平面的に均一な温度範囲に保ちやすくなる。
(5)本発明の無煙ロースターにおいて、好ましくは、前記焼き網の前記供給口と前記供給接続口との間、及び該焼き網の前記排出口と前記排出接続口との間に装着された耐熱パッキンを備え、前記焼き網内の前記負圧により前記供給口と前記供給接続口との接触圧、及び前記排出口と前記排出接続口との接触圧が高まることによって、前記耐熱パッキンが該供給口と該供給接続口との間、及び該排出口と該排出接続口との間に挟圧されることを特徴とする。
前記(1)で述べたとおり、負圧によって、焼き網の供給口及び排出口と、これらに接続される液体供給及び排出用の配管等との接続箇所の気密性が確保される。したがって、このような構成によると、焼き網の供給口と供給接続口との間、及び焼き網の排出口と排出接続口との間に耐熱パッキンを装着することによって、焼き網内の負圧によりこれらの接続箇所に耐熱パッキンが挟圧されて、これらの接続箇所の気密性がより確実なものとなる。
(6)本発明の無煙ロースターにおいて、好ましくは、前記リザーブタンクから前記焼き網に向けて前記液体が吸い上げられる流路に前記内部流路の圧力を調整するための圧力調整バルブを備えることを特徴とする。
前記(1)で述べたように、リザーブタンクから焼き網内の内部流路を経由して吸引手段に至るまでの液体の圧力が負圧となっている。ここで、リザーブタンクから焼き網に向かう流路に取り付けられた圧力調整バルブを絞ることによって、内部流路の負圧をマイナス方向にさらに大きくすることが可能である。これにより、焼き網自体及び焼き網と配管等との接続箇所からの液体漏れを防止する効果がさらに高くなる。
(7)本発明の無煙ロースターにおいて、好ましくは、前記吸引手段は、吸込口及び吐出口を備える吸引ポンプであることを特徴とする。
吸引手段としては、負圧により液体を吸引する装置であれば、いかなる装置を用いることも可能である。例えば、吸引手段として、吸引ポンプ、真空タンクによる吸引、及びサイフォンによる吸引などを用いることができる。この中で、吸引ポンプは、液体の吸込口と吐出口とを有していることから、焼き網からの液体の吸引と、リザーブタンクへの液体の圧送とを一台の装置により行うことが可能となり省スペース化が図れる。
(8)本発明の無煙ロースターにおいて、好ましくは、前記焼き網内から吸引された前記液体が前記リザーブタンクに向けて送られる流路に該液体を冷却する放熱器を備えることを特徴とする。
加熱装置によって焼き網内で熱せられて液温が上昇した液体は、焼き網内から吸引された後、リザーブタンクに向けて送られる流路において放熱して液温が低下する。ここで、この流路に液体を冷却する放熱器を備えることによって、冷却用の液体を効率良く冷却することが可能となる。なお、放熱器としては、例えば、自動車のラジエーターと同様に、多数のフィンを有する熱交換器と、熱交換器に冷気を送風する送風機とを備える放熱器を好適に用いることができる。
また、放熱器は、吸引手段からリザーブタンクに向かう流路に配置することが好ましいが、焼き網から吸引手段に向かう流路に配置、吸引手段と一体に配置、又はリザーブタンクと一体に配置することもできる。
(9)前記(8)で述べた本発明の無煙ロースターにおいて、好ましくは、前記リザーブタンク内の液温を検出する液温センサーと、前記放熱器の作動を制御する制御回路とを備え、前記液温センサーの検出結果に基づいて前記制御回路により前記放熱器の作動を制御して、前記リザーブタンク内の液温を所定範囲に保つことを特徴とする。
このような構成によると、リザーブタンク内の液温を検出する液温センサーの検出結果に基づいて制御回路により放熱器の作動を制御することによって、焼き網内から吸引されリザーブタンクに向けて送られる液体の温度を制御することが可能となる。これにより、リザーブタンク内の液温を所定範囲に保つことが可能となり、焼き網の温度を所定範囲に保つことが可能となる。例えば、前記(8)で述べたように、放熱器が送風機を備えている場合には、制御回路により送風機のオン/オフの制御、又は送風機の回転数の制御を行うことができる。
本発明によれば、内部を冷却用の液体が流通する焼き網を有する無煙ロースターにおいて、本体に対して簡素な構造で焼き網を装着又は分離させることが可能であると共に、焼き網自体及び焼き網と配管等との接続箇所からの液体漏れを防止することが可能であり、かつ焼き網の温度を平面的に均一な温度範囲に保ちやすい無煙ロースターを提供すことができる。
第1実施形態における無煙ロースターの斜視図である。 第1実施形態における無煙ロースターの焼き網を取り外した状態を説明する斜視図である。 第1実施形態における無煙ロースターの液体循環経路を説明する斜視図である。 第1実施形態における無煙ロースターの焼き網及び受け部材の構造を説明する斜視図である。 第2実施形態における無煙ロースターの焼き網及び受け部材の構造を説明する斜視図である。 従来の無煙ロースターの平面図である。 図6における要部Aを拡大した正面図である。
以下、本発明の無煙ロースターの実施形態について図面を参照しつつ詳しく説明する。
<第1実施形態>
図1に本実施形態における無煙ロースターの斜視図、図2に本実施形態における無煙ロースターの焼き網を取り外した状態を説明する斜視図、図3に本実施形態における無煙ロースターの液体循環経路を説明する斜視図、図4に本実施形態における無煙ロースターの焼き網及び受け部材の構造を説明する斜視図を示す。
図1及び2に示すように、無煙ロースター1は、本体2と、加熱装置3と、焼き網4と、受け部材5と、耐熱パッキン6と、板バネ7(付勢部材)と、吸引ポンプ8(吸引手段)と、リザーバタンク9と、放熱器10と、排出管11と、供給管12と、戻り管13とを備えている。加熱装置3、焼き網4、受け部材5、耐熱パッキン6及び板バネ7は、本体2又は本体2の内部に取り付けられている。また、吸引ポンプ8、リザーバタンク9及び放熱器10は、本体2の外部に本体2と離れて配置されている。
本体2は、鋼製であり、上壁、下壁及び側壁を有する直方体状の箱形を呈している。本体2の側壁の上端には、水平方向に張り出した張り出し部が形成されており、この張り出し部を、テーブル(図示せず)の天板中央の開口の口縁に引っ掛けることによって、テーブルに対して本体2が固定される。本体2の上壁には、矩形の開口部2aが形成されている。また、本体2の下部には、本体2の下壁に対して水平方向から着脱可能なトレイ2bが取り付けられており、本体2内に落下した食材、肉汁、あく、油分等をトレイ2bで受け止めて、本体2の外部に排出することが可能となっている。
加熱装置3は、ガス式であり、矩形の板状を呈している。加熱装置3の一面には、ガスの小さい吹き出し穴が面全体にわたって形成されている。加熱装置3は、加熱装置3の長辺と本体2の開口部2aの長辺とが平行になるように配置され、開口部2aの長辺の下方に2個取り付けられている。各加熱装置3、3は、それぞれのガスの吹出し穴が形成されている面を斜め上方に向けて、対向して配置されている。本体2の上壁には、各加熱装置3、3の点火、消化及び火力調節を行うための火力調節ノブ3aが配置されている。
焼き網4は、ステンレス製であり、矩形の環状のフレーム4aと、複数本の円管状の流通管4bとよりなる。各流通管4bは、フレーム4aの短辺と平行に等間隔で配置されており、各流通管4bの各両端は、フレーム4aの両長辺に固定されている。したがって、焼き網4は、梯子状の平面形状を呈している。各流通管4bは、それぞれ同一の形状よりなり、中央部で僅かに折り曲げられたV字状を呈している。流通管4bは、V字状の頂点が下方を向くように配置されており、食材の肉汁や油分等が流通管4bの表面を伝ってV字状の頂点に集まり滴り落ちる構造となっている。
フレーム4aの一方の短辺の上面には、焼き網4を持ち上げるための取っ手4cが取り付けられている。また、図2及び4に示すように、フレーム4aの両長辺は、下方に突出した矩形の断面形状を呈しており、一方の長辺は矩形管状の供給管フレーム4d、他方の長辺は矩形管状の排出管フレーム4eとなっている。供給管フレーム4dの一端側の鉛直側面には、供給管フレーム4dの内部に通じる供給口4fが形成されている。また、排出管フレーム4eの一端側の鉛直側面には、排出管フレーム4eの内部に通じる排出口4gが形成されている。
図3に示すように、焼き網4の内部には、冷却用の液体(水、食用油など)が流通する梯子状の内部流路40が形成されており、供給口4fから流入した液体が内部流路40を経由して排出口4gに排出される。内部流路40は、フレーム4aの供給管フレーム4d内に形成され供給口4fに連通する供給側幹流路41と、フレーム4aの排出管フレーム4e内に形成され排出口4gに連通する排出側幹流路42と、各流通管4bの内部に形成され供給側幹流路41及び排出側幹流路42を繋ぐ複数本の枝流路43とよりなる。すなわち、各枝流路43によって並列流路が形成されている。
図4に示すように、供給管フレーム4d内は、仕切板4hで上下に仕切られた二層構造となっており、仕切板4hで仕切られた上方の空間と下方の空間とが仕切板4hの他端側(供給口4fから遠い側)で連通している。したがって、図3に示すように、供給側幹流路41は一端側の供給口4fから他端側に向かって延びると共に他端側で折り返されて、折り返し後の供給側幹流路41に複数本の枝流路43が接続されている。これにより、実質的に供給側幹流路41の他端側の折り返し箇所から液体が供給されるのと同様の作用が生まれる。すなわち、実質的に供給口4fと排出口4gとを焼き網4の水平方向の対角位置に配置するのと同様の作用が生まれる。
受け部材5は、焼き網4を下方から支持する板部材であり、図2に示すように、受け部材5は、本体2の開口部2aの口縁の長辺の下方に2個取り付けられている。図4に示すように、受け部材5の長さは、供給管フレーム4d及び排出管フレーム4eの長さより僅かに長く、受け部材5の一端側は上方に鉛直に折り曲げられており、他端側は下方に鉛直に折り曲げられている。
供給管フレーム4dを下方から支持する受け部材5の一端側の折り曲げ部分には、焼き網4の供給口4fに対応した位置に水平方向に貫通した貫通孔が形成されており、この貫通孔が供給口4fに接続される供給接続口5aとなっている。また、排出管フレーム4eを下方から支持する受け部材5の一端側の折り曲げ部分には、焼き網4の排出口4gに対応した位置に水平方向に貫通した貫通孔が形成されており、この貫通孔が排出口4gに接続される排出接続口5bとなっている。
図4に示すように、各受け部材5、5の一端側の各折り曲げ部分には、供給接続口5a及び排出接続口5bをそれぞれ囲むように、矩形板状を呈しかつ面の中央に貫通穴が形成されたゴム製の耐熱パッキン6、6が装着されている。焼き網4内の負圧により供給口4fと供給接続口5aとの接触圧、及び排出口4gと排出接続口5bとの接触圧が高まることによって、耐熱パッキン6が供給口4fと供給接続口5aとの間、及び排出口4gと排出接続口5bとの間に挟圧される。
板バネ7は、焼き網4を水平方向の他端側から一端側に向けて付勢する付勢部材であり、図2に示すように、板バネ7は、本体2の開口部2aの口縁の他端側(供給口4f及び排出口4gから遠い側)の短辺の下方に配置されている。図4に示すように、板バネ7は、上方から見て略V字状に折れ曲がった形状を呈しており、焼き網4の他端側の短辺の中央付近に配置された取付壁7aを略V字状の頂点として、略V字状の両端が供給管フレーム4d側と排出管フレーム4e側とに分かれて延びている。
図4に示すように、焼き網4を受け部材5上に載置する際には、焼き網4の供給管フレーム4dの他端側及び排出管フレーム4eの他端側で板バネ7の略V字状の両端を略V字状が開く方向に押さえ付けながら、焼き網4を受け部材5上に載置する。受け部材5上に載置された焼き網4には、板バネ7の付勢力が他端側から一端側に向けて作用する。これにより、焼き網4の供給口4fと受け部材5の供給接続口5aとが耐熱パッキン6を介して密着すると共に、焼き網4の排出口4gと受け部材5の排出接続口5bとが耐熱パッキン6を介して密着する。
吸引ポンプ8は、負圧によって液体を吸い込む吸込口8aと、吸い込んだ液体が吐き出される吐出口8bとを有する電動式のポンプである。図3に示すように、吸引ポンプ8の吸込口8aと受け部材5の排出接続口5bとが排出管11によって連通している。また、吸引ポンプ8の吐出口8bには、戻り管13が接続されており、戻り管13を経由して、吸引ポンプ8からリザーブタンク9の内部に向けて液体が圧送される。
リザーブタンク9は、冷却用の液体を貯留するための矩形の有底筒状の箱体である。リザーブタンク9の上部が大気に開放されているため、リザーブタンク9内の液体は、静水圧の状態で貯留されている。図3に示すように、リザーブタンク9の内部と受け部材5の供給接続口5aとが供給管12によって連通している。供給管12の中間部には、圧力調整バルブ12aが取り付けられている。
放熱器10は、戻り管13の熱を放熱して戻り管13内の液体を冷却する装置である。放熱器10は、上下方向に多段に並んだフィン10aと、フィン10aに向けて冷気を送風する可変流量ファン10bとを備えている。等間隔で繰り返して屈折形成された戻り管13が複数枚のフィン10aを縫うように配置されており、戻り管13の熱が各フィン10aから外気に向かって放熱される。
以上で述べた構成を有する無煙ロースター1において、吸引ポンプ8を作動すれば、吸引ポンプ8が焼き網4内の液体を負圧により吸引する。そして、この焼き網4内の負圧が伝播して、リザーブタンク9から焼き網4に向けて液体が吸い上げられる。したがって、リザーブタンク9から焼き網4内の内部流路40を経由して吸引ポンプ8に至るまでの液体の圧力が負圧となっている。ここで、供給管12の圧力調整バルブ12aを絞ることによって、内部流路40の負圧をマイナス方向に大きくすることが可能となっている。
吸引ポンプ8からリザーブタンク9に向けて圧送された液体は、圧送の途中で放熱器10によって冷却される。このように焼き網4内を冷却用の液体が流通することによって、食材の加熱調理を行う際の焼き網4の温度が、食材の肉汁等の焦げ付きを防止し得る一定の温度範囲に保たれる。
ここで、食材の肉汁等の焦げ付きを防止するためには、焼き網4内を流通する液体の温度が70〜80℃の温度範囲に保たれていることが好ましい。これを実現するために、本実施形態の無煙ロースター1には、液体の温度自動制御手段が備わっている。
液体の温度自動制御手段は、リザーブタンク9内に配置された液温センサー14と、リザーブタンク9内に配置された液位センサー15と、制御回路16と、表示板17とを備えている。液温センサー14及び液位センサー15の検出結果は、制御回路16に接続された表示板17に表示される。
液温センサー14の検出結果に基づいて、制御回路16により放熱器10の可変流量ファン10bの風量を制御することによって、戻り管13を経由してリザーブタンク9に送られる液体の温度を制御することが可能となる。これにより、リザーブタンク9内の液温を70〜80℃の温度範囲に保つことが可能となり、焼き網4の温度を所定範囲に保つことが可能となる。
例えば、温度自動制御手段による液体の温度制御を、以下のように行う。なお、リザーブタンク9内の液温を70〜80℃に保つために、70〜80℃にの中間値である75℃を制御回路16に入力する管理基準温度Tとする。
まず、火力調節ノブ3aを操作して加熱装置3の火力を最大にすると共に、吸引ポンプ8を作動して、焼き網4内の液体を流通させる。液体は、焼き網4内で加熱されて、やがてリザーブタンク9内の液温センサー14の検出結果(検出温度T)が70℃に達する。この状態において、焼き網4の表面温度は、少なくとも70℃以上に達していることから、食材の生焼け防止、及び良好な加熱殺菌効果を得ることができる。したがって、無煙ロースター1の使用者は、液温センサー14の検出温度Tが70℃に達したことを表示板17で確認した後に加熱調理を開始することが好ましい。
引き続き加熱調理を行うと、焼き網4内を流通する液体の温度がさらに上昇する。そして、リザーブタンク9内の液温センサー14の検出温度Tが管理基準温度Tである75℃に達したときに、制御回路16による可変流量ファン10bの風量制御を開始する。加熱装置3の火力の強弱に応じて、液体の温度上昇の程度が異なることから、液体の温度上昇の程度に応じて可変流量ファン10bの風量Fを制御する。
検出温度Tと、温度上昇率ΔT(単位時間当たりの温度上昇)とに基づいて可変流量ファン10bの風量Fの制御を行う。温度上昇率ΔTと風量Fとの関係として、各温度上昇率ΔT、ΔT、ΔT、…(ΔT<ΔT<ΔT)に対応した可変流量ファン10bの各風量F、F、F、…(F<F<F)を設定して制御回路16に記憶させておく。ここで、温度上昇率ΔTの実測値がこの設定値の上限を超えるときには、可変流量ファン10bの風量Fを最大の風量とし、温度上昇率ΔTの実測値がマイナスのときには、可変流量ファン10bを停止するものとする。
検出温度T≧75℃のときに、上述した温度上昇率ΔTと風量Fとの関係に基づいて可変流量ファン10bの風量Fを制御することによって、リザーブタンク9内の液温を管理基準温度Tである75℃まで速やかに低下させる。また、検出温度T<75℃のときには、可変流量ファン10bを停止することによって、リザーブタンク9内の液温を管理基準温度Tである75℃まで速やかに上昇させる。こうして、リザーブタンク9内の液温を70〜80℃に保つことができる。
このような本実施形態の構成によると、リザーブタンク9から焼き網4内の内部流路40を経由して吸引ポンプ8に至るまでの液体の圧力が負圧となっている。この負圧によって、例えば、繰り返し使用により焼き網4に損耗・損傷が発生した場合であっても、焼き網4から液体が漏れ出す虞がない。
また、この負圧によって、焼き網4の供給口4fと受け部材5の供給接続口5aとの接触圧、及び焼き網4の排出口4gと受け部材5の排出接続口5bとの接触圧が高まり、これらの接続箇所の気密性が確保される。したがって、焼き網60の内部に正圧で液体を供給している従来の無煙ロースター50において必要とされていた複雑なソケット機構が不要となり、焼き網4の接続構造が簡素となる。
また、供給口4f及び排出口4gが焼き網4の水平方向の一端側に形成されているため、焼き網4の一端側を他端側よりも高く上げた状態で焼き網4を本体2から取り外すことにより、供給口4f及び排出口4gから液体が漏洩するのを防止しつつ焼き網4を取り外すことができる。なお、本実施形態においては、供給口4f及び排出口4gが焼き網4の一端側の鉛直側面に形成されているため、供給口及び排出口を焼き網の一端側の下面に形成する場合よりも液体が漏洩しにくい。
また、本実施形態の構成によると、複数本の枝流路43によって、焼き網4の内部流路40が並列流路とされているため、従来の無煙ロースター50の循環管62のように直列流路とする場合よりも、内部流路40を流れる液体の流路長を短くすることができ、かつ圧力損失を低減することができる。これにより、液体が高速かつ短時間で内部流路40を通過することができる。よって、液体の単位容積あたりの受熱量が極小化されることにより、液体の温度変動を抑えることができ、内部流路40の供給口4f側と排出口4g側とで液体の温度に差が発生しにくく、焼き網4の温度を平面的に均一な温度範囲に保ちやすい。
また、並列流路は、直列流路よりも圧力損失を低減することができる。よって、焼き網4の内部流路40が並列流路とされていることは、吸引ポンプ8等の吸引手段にかかる負荷の低減に寄与し、また、焼き網4内を流通する液体の流量をより多くすることが可能となるため、焼き網4を所定の温度に冷却する冷却効果を高めることができる。
また、本実施形態の構成によると、焼き網4を水平方向の他端側から一端側に向けて付勢する板バネ7を備え、焼き網4の供給口4fと受け部材5の供給接続口5aとの接続、及び焼き網4の排出口4gと受け部材5の排出接続口5bとの接続が他端側から一端側に向かう水平方向で行われている。このため、板バネ7が焼き網4を水平方向の他端側から一端側に向けて付勢することによって、供給口4fと供給接続口5aとの接触圧、及び排出口4gと排出接続口5bとの接触圧を高めることができる。したがって、吸引ポンプ8の作動に先立って、これらの接続箇所の気密性を高めることができる。また、吸引ポンプ8の作動後には、焼き網4内の負圧と板バネ7の付勢力とにより、これらの接続箇所の気密性を高めることができる。
また、本実施形態の構成によると、供給側幹流路41は一端側の供給口4fから他端側に向かって延びると共に他端側で折り返されて、折り返し後の供給側幹流路41に複数本の枝流路43が接続されている。これにより、実質的に供給口4fと排出口4gとを焼き網4の水平方向の対角位置に配置するのと同様の作用が生まれ、供給口4fから流入した液体が各枝流路43を経由して排出口4gに排出されるまでの各流路長を極力等しくすることできる。よって、各枝流路43の圧力勾配がそれぞれ等しくなることによって、各枝流路43を流れる液体の流量がそれぞれ等しくなり、焼き網4の温度を平面的に均一な温度範囲に保ちやすくなる。
また、本実施形態の構成によると、焼き網4の供給口4fと受け部材5の供給接続口5aとの間、及び焼き網4の排出口4gと受け部材5の排出接続口5bとの間に耐熱パッキン6、6が装着されている。焼き網4内の負圧および板バネ7の付勢力により供給口4fと供給接続口5aとの接触圧、及び排出口4gと排出接続口5bとの接触圧が高まることによって、耐熱パッキン6が供給口4fと供給接続口5aとの間、及び排出口4gと排出接続口5bとの間に挟圧される。したがって、これらの接続箇所の気密性がより確実なものとなる。
また、本実施形態の構成によると、リザーブタンク9から焼き網4に向けて液体を吸い上げる供給管12の中間部に内部流路40の圧力を調整するための圧力調整バルブ12aが取り付けられている。したがって、圧力調整バルブ12aを絞ることによって、内部流路40の負圧をマイナス方向にさらに大きくすることが可能である。これにより、焼き網4自体からの液体漏れ、焼き網4の供給口4fと受け部材5の供給接続口5aとの接続箇所からの液体漏れ、及び焼き網4の排出口4gと受け部材5の排出接続口5bとの接続箇所からの液体漏れを防止する効果がさらに高くなる。
また、本実施形態の構成によると、焼き網4内の液体を負圧により吸引する吸引手段として、吸込口8a及び吐出口8bを備える吸引ポンプ8を用いている。したがって、吸込口8aに排出管11を接続すると共に、吐出口8bに戻り管13を接続することにより、焼き網4からの液体の吸引と、リザーブタンク9への液体の圧送とを一台の装置により行うことが可能となり省スペース化が図れる。
また、本実施形態の構成によると、戻り管13の熱を放熱するための多数のフィン10aと、各フィン10aに向けて冷気を送風する可変流量ファン10bとを有する放熱器10を備えている。これにより、戻り管13内の冷却用の液体を効率良く冷却することが可能となっている。
さらに、本実施形態の構成によると、リザーブタンク9内に配置された液温センサー14の検出結果に基づいて、制御回路16により放熱器10の可変流量ファン10bの風量が制御される。これにより、リザーブタンク9に送られる液体の温度を制御することが可能であり、リザーブタンク9内の液体の温度を、食材の肉汁等の焦げ付きを防止することが可能な70〜80℃の温度範囲に保つことができる。
<第2実施形態>
図5に本実施形態における無煙ロースターの焼き網及び受け部材の構造を説明する斜視図を示す。本実施形態は、第1実施形態における無煙ロースター1に備わる焼き網4、受け部材5及び耐熱パッキン6の構造を変更して、焼き網24、受け部材25及び耐熱パッキン26とすると共に、第1実施形態における板バネ7(付勢部材)を撤廃した実施形態である。その他の構成部品は、第1実施形態と同一であるため説明を省略する。
本実施形態の焼き網24と第1実施形態の焼き網4とは、焼き網4の供給口4f及び排出口4gの位置が、焼き網24の供給口24f及び排出口24gの位置に変更となった点のみで構造が相違している。これ以外の流通管24b、供給管フレーム24d及び排出管フレーム24e等の構造については、焼き網24と焼き網4とで略同一の構造となっているため説明を省略する。
焼き網24の供給口24fは、供給管フレーム24dの一端側の下面に形成され供給管フレーム24dの内部に通じる長穴である。また、排出口24gは、排出管フレーム24eの一端側の下面に形成され排出管フレーム24eの内部に通じる長穴である。
供給管フレーム24d内は、第1実施形態と同様に、仕切板24hで上下に仕切られた二層構造となっており、供給側幹流路41は一端側の供給口24fから他端側に向かって延びると共に他端側で折り返されて、折り返し後の供給側幹流路41に複数本の枝流路43が接続されている。これにより、実質的に供給口24fと排出口24gとを焼き網24の水平方向の対角位置に配置するのと同様の作用が生まれる。
受け部材25は、第1実施形態の受け部材5と同様に、焼き網24を下方から支持する板部材であり、本体2の開口部2aの口縁の長辺の下方に2個取り付けられている。受け部材25の長さは、供給管フレーム24d及び排出管フレーム24eの長さより僅かに長い。受け部材25の一端側には、下方に突出した中空箱状の接続部25cが形成されている。また、受け部材25の他端側は下方に鉛直に折り曲げられていると共に、受け部材25の他端側の上面には当接板25dが立設している。
供給管フレーム24dを下方から支持する受け部材25の接続部25cの上面には、焼き網24の供給口24fに対応した位置に鉛直方向に貫通した長穴が形成されており、この長穴が供給口24fに接続される供給接続口25aとなっている。また、排出管フレーム24eを下方から支持する受け部材25の接続部25cの上面には、焼き網24の排出口24gに対応した位置に鉛直方向に貫通した長穴が形成されており、この長穴が排出口24gに接続される排出接続口25bとなっている。供給接続口25aが形成された接続部25cの鉛直側面には、供給管12が接続されている。また、排出接続口25bが形成された接続部25cの鉛直側面には、排出管11が接続されている。
各受け部材25、25の各接続部25c、25cの上面には、供給接続口25a及び排出接続口25bをそれぞれ囲むように、矩形板状を呈しかつ面の中央に貫通穴が形成されたゴム製の耐熱パッキン26、26が装着されている。焼き網24内の負圧により供給口24fと供給接続口25aとの接触圧、及び排出口24gと排出接続口25bとの接触圧が高まることによって、耐熱パッキン26が供給口24fと供給接続口25aとの間、及び排出口24gと排出接続口25bとの間に挟圧される。
焼き網24を受け部材25上に載置する際には、焼き網24の供給管フレーム24dの他端側及び排出管フレーム24eの他端側を、各受け部材25、25の各当接板25d、25dに当てながら、焼き網24を受け部材25上の正確な位置に載置する。これにより、焼き網24の供給口24fと受け部材25の供給接続口25aとが耐熱パッキン26を介して接続されると共に、焼き網24の排出口24gと受け部材25の排出接続口25bとが耐熱パッキン26を介して接続される。
このような本実施形態の構成によると、焼き網24の供給口24fと受け部材25の供給接続口25aとの接続、及び焼き網24の排出口24gと受け部材25の排出接続口25bとの接続が鉛直方向で行われている。これにより、焼き網24の重量が受け部材25に鉛直方向下方に作用することによって、供給口24fと供給接続口25aとの接触圧、及び排出口24gと排出接続口25bとの接触圧を高めることができる。したがって、吸引ポンプ8の作動に先立って、これらの接続箇所の気密性を高めることができる。また、吸引ポンプ8の作動後には、焼き網24内の負圧と焼き網24の重量とにより、これらの接続箇所の気密性を高めることができる。
本実施形態における他の作用効果については、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
<その他の実施形態>
本発明の無煙ロースターは、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができることは言うまでもない。
例えば、第1実施形態においては、無鉛ロースター1の加熱装置3がガス式とされているが、加熱装置はガス式に限定されず、電気式又は炭火にすることもできる。
また、第1実施形態においては、付勢部材として板バネ7を用いているが、板バネ7の代わりにコイルバネやゴム部材を用いることもできる。
また、第1実施形態においては、吸引ポンプ8からリザーブタンク9に向けて液体を圧送する戻り管13の中間部に放熱器10を配置しているが、放熱器10を配置しない構成とすることもできる。この場合、液体は、排出管11、供給管12及び戻り管13を流れる過程で、またはリザーブタンク9に貯留されているときに温度が低下する。ここで、リザーブタンクの外面に多数の放熱用のフィンを備える構造とすることにより、リザーブタンク内における液体の冷却効果をさらに高めることができる。
また、第1及び第2実施形態においては、供給管フレーム4d及び24d内を仕切板4h及び24hで上下に仕切っているが、供給管フレーム4d及び24d内に仕切板4h及び24hを設けない構成とすることもできる。また、供給管フレーム4d及び24d内を仕切る代わりに、排出管フレーム4e及び24e内を仕切ることもできる。
また、第1及び第2実施形態においては、本体2と別体に成形された受け部材5及び25を、本体2の開口部2aの口縁に本体2と一体に取り付けているが、受け部材5及び25の配置及び成形はこれに限定されない。例えば、受け部材5及び25が本体2と離間した位置に配置されていてもよい。また、受け部材5及び25を本体2と一体に成形してもよい。
また、第1及び第2実施形態おいて示した焼き網4及び24の形状は一例に過ぎず、焼き網の形状は、冷却用の液体が流通する内部流路が並列流路とされていると共に、この内部流路に通じる液体の供給口及び排出口が焼き網の水平方向の一端側に形成されている構造であれば、様々な形状とすることができる。例えば、焼き網の平面形状は、矩形に限らず円形や多角形とすることもできる。また、焼き網の各流通管の形状は、円管状に限らず矩形管状とすることもできる。また、流通管と一体に取り付けられた加熱調理用の鉄板を有する焼き網とすることもできる。
1 … 無煙ロースター 2 … 本体
2a … 開口部 3 … 加熱装置
4 … 焼き網 4f … 供給口
4g … 排出口 5a … 供給接続口
5b … 排出接続口 6 … 耐熱パッキン
7 … 板バネ(付勢部材) 8 … 吸引ポンプ(吸引手段)
8a … 吸込口 8b … 吐出口
9 … リザーブタンク 10 … 放熱器
12a … 圧力調整バルブ 14 … 液温センサー
16 … 制御回路
24 … 焼き網 24f … 供給口
24g … 排出口 25a … 供給接続口
25b … 排出接続口 26 … 耐熱パッキン
40 … 内部流路 41 … 供給側幹流路
42 … 排出側幹流路 43 … 枝流路

Claims (9)

  1. 上部に開口部が形成された本体と、
    前記開口部の下方に配置された加熱装置と、
    前記開口部を塞ぐように着脱自在に支持され自己の内部に冷却用の液体が流通する内部流路が形成され水平方向の一端側に該内部流路に連通する供給口及び排出口が形成された焼き網と、
    前記焼き網の前記供給口に接続される供給接続口と、
    前記焼き網の前記排出口に接続される排出接続口と、
    前記排出接続口に接続され前記焼き網内の前記液体を負圧により吸引する吸引手段と、
    前記供給接続口に接続され前記液体を貯留するリザーブタンクと、を備え、
    前記焼き網の前記内部流路は、前記供給口に連通する供給側幹流路と、前記排出口に連通する排出側幹流路と、該供給側幹流路及び該排出側幹流路を繋ぐ複数本の枝流路とよりなる並列流路とされており、
    前記吸引手段が前記焼き網内の前記液体を前記排出口から吸引する際に発生する前記負圧により前記リザーブタンクから該焼き網の前記供給口に向けて該液体が吸い上げられることを特徴とする無煙ロースター。
  2. 前記焼き網を水平方向の他端側から前記一端側に向けて付勢する付勢部材を備え、
    前記焼き網の前記供給口及び前記排出口は、いずれも該焼き網の鉛直側面に形成されていると共に、該供給口と前記供給接続口との接続、及び該排出口と前記排出接続口との接続が前記他端側から前記一端側に向かう水平方向で行われることを特徴とする請求項1に記載の無煙ロースター。
  3. 前記焼き網の前記供給口及び前記排出口は、いずれも該焼き網の下面に形成されていると共に、該供給口と前記供給接続口との接続、及び該排出口と前記排出接続口との接続が鉛直方向で行われることを特徴とする請求項1に記載の無煙ロースター。
  4. 前記供給側幹流路が前記焼き網の前記一端側の前記供給口から前記他端側に向かって延びると共に該他端側で折り返されており、折り返し後の該供給側幹流路に複数本の前記枝流路が接続されているか、
    または、前記排出側幹流路が前記焼き網の前記一端側の前記排出口から前記他端側に向かって延びると共に該他端側で折り返されており、折り返し後の該排出側幹流路に複数本の前記枝流路が接続されているか、
    のうちのいずれか一方であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の無煙ロースター。
  5. 前記焼き網の前記供給口と前記供給接続口との間、及び該焼き網の前記排出口と前記排出接続口との間に装着された耐熱パッキンを備え、
    前記焼き網内の前記負圧により前記供給口と前記供給接続口との接触圧、及び前記排出口と前記排出接続口との接触圧が高まることによって、前記耐熱パッキンが該供給口と該供給接続口との間、及び該排出口と該排出接続口との間に挟圧されることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載の無煙ロースター。
  6. 前記リザーブタンクから前記焼き網に向けて前記液体が吸い上げられる流路に前記内部流路の圧力を調整するための圧力調整バルブを備えることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一つに記載の無煙ロースター。
  7. 前記吸引手段は、吸込口及び吐出口を備える吸引ポンプであることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか一つに記載の無煙ロースター。
  8. 前記焼き網内から吸引された前記液体が前記リザーブタンクに向けて送られる流路に該液体を冷却する放熱器を備えることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか一つに記載の無煙ロースター。
  9. 前記リザーブタンク内の液温を検出する液温センサーと、前記放熱器の作動を制御する制御回路とを備え、
    前記液温センサーの検出結果に基づいて前記制御回路により前記放熱器の作動を制御して、前記リザーブタンク内の液温を所定範囲に保つことを特徴とする請求項8に記載の無煙ロースター。
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