JP2015226626A - 放水器及び放水設備 - Google Patents

放水器及び放水設備 Download PDF

Info

Publication number
JP2015226626A
JP2015226626A JP2014113296A JP2014113296A JP2015226626A JP 2015226626 A JP2015226626 A JP 2015226626A JP 2014113296 A JP2014113296 A JP 2014113296A JP 2014113296 A JP2014113296 A JP 2014113296A JP 2015226626 A JP2015226626 A JP 2015226626A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
wall
discharger
fire
water discharger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014113296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6276112B2 (ja
Inventor
由華 道越
Yuuka Michikoshi
由華 道越
正三 西山
Shozo Nishiyama
正三 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2014113296A priority Critical patent/JP6276112B2/ja
Publication of JP2015226626A publication Critical patent/JP2015226626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6276112B2 publication Critical patent/JP6276112B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】風の影響を受けず、所定の位置に放水可能とすることにある。
【解決手段】建築物の外壁に取り付けられ、前記外壁に向けて放水する放水器であって、放水用の水が供給される管状部と、前記管状部の一方端部側に設けられ、前記管状部を介して供給される水を放水するノズル部とを備え、前記管状部は、前記ノズル部から離間した前記管状部上の支持位置で、前記外壁に揺動自在に支持され、かつ前記外壁に沿う第一位置と、前記ノズル部が前記外壁から離間して、その放水方向が前記外壁側を指向する第二位置との間で、揺動自在である放水器が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、放水器に関する。
建築物には、外部からの火災を防ぐ防火設備として、ドレンチャー等の放水器が備えられている。特許文献1または特許文献2には、火災時に、放水器から水を放水し、水幕を形成して建築物の延焼を防止する技術が記載されている。
特開2002−172182号公報 特開2006−77410号公報
特にビル等の建築物の外壁に設置された放水器の場合、放水器からの水が、風の影響により流されて、当初予定した箇所に放水できない場合がある。図8を参照して、放水器Dからの水が、風の影響により流される様子を説明する。図8(A)は、建築物であるビルBLの外壁に設けられた放水器Dが放水する様子示す縦断面図である。図8(B)は、放水器Dを、図8(A)における矢印B方向から見た平面図である。
例えば、図8(B)に矢印Wで示すように、ビルBLの外壁と平行な風が吹いている場合、放水器Dから放水される水WCは、図示のように風の影響を受ける。具体的には、水WCが風の吹く上流側から下流側へと吹き流されることで、図8(B)中点線の円で示す放水予定箇所Rに、放水されない。また、図8(A)で示す縦断面図においても、例えば、ビルBLの外壁に当たった風により水が吹き流されて、点線の円で示した放水予定箇所Rに、放水されない。
本発明の目的は、風の影響を少なくし、所定の位置に放水可能とすることにある。
本発明によれば、建築物の外壁に取り付けられ、前記外壁に向けて放水する放水器であって、放水用の水が供給される管状部と、前記管状部の一方端部側に設けられ、前記管状部を介して供給される水を放水するノズル部とを備え、前記管状部は、前記ノズル部から離間した前記管状部上の支持位置で、前記外壁に揺動自在に支持され、かつ前記外壁に沿う第一位置と、前記ノズル部が前記外壁から離間して、その放水方向が前記外壁側を指向する第二位置との間で、揺動自在である放水器が提供される。
また、本発明によれば、建築物の外壁に回動可能に取り付けられた複数のルーバと、前記複数のルーバのうち隣接するルーバの間に配置された放水器と、前記ルーバを回動する回動手段とを備え、前記回動手段は、前記放水器の両側に位置する前記ルーバのうちの少なくとも一方を、前記放水器から放水される水の拡散方向を変化させるように、回動させる放水設備が提供される。
また、本発明によれば、建築物内外部の火災を検知する火災検知手段と、前記建築物の窓枠に取り付けられた窓部材の内側に配置され、前記火災検知手段が火災を検知した場合に、前記窓枠の少なくとも一部を覆い、閉状態となる防火ブラインドと、前記窓部材と前記防火ブラインドとの間に設けられ、閉状態の前記防火ブラインド外面に放水可能な放水器とを備えた放水設備が提供される。
本発明によれば、風の影響を受けず、所定の位置に放水可能とすることができる。
第一実施形態による放水器及び放水設備の縦断面図及び側面図。 図1の放水器設備の詳細を示す側面図。 制御装置のブロック図。 第一実施形態の変形例1を示す拡大図。 第一実施形態の変形例2を示す縦断面図及び側面図。 第二実施形態による放水設備の平面図。 第三実施形態による放水設備の縦断面図。 従来の放水器を示す説明図。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態による放水設備1及び放水器110の適用例を示す縦断面図および側面図である。図1(A)は、本発明の放水設備1を備えたビルBLの外壁の縦断面図である。図1(B)は、ビルBLを室外側から見た平面図である。なお、図1(A)の縦断面図は、図1(B)のA−A線で示す箇所における縦断面図である。今回、図1(A)においては、図1(B)の4つの放水器110、110、110、110のうち図中左から2つ目の放水器110を縦断面図の例として採用したが、他の3つの放水器110、110、110も図1(A)に示す放水器110と同一の構成を有している。
図1(A)において、人Hが描かれている側が室内側、放水器110が描かれている側が室外側であり、室内側と室外側とは後述する方立M及びガラス窓WGにより仕切られている。また、図1(B)に示すように、ビルBLにおいては、窓ガラスWGの側部に縦方向に延びる方立Mが配置され、窓ガラスWGの上下部分に横方向に延びる無目Tが配置されている。これら方立Mと無目Tとで窓ガラスWGを囲んでいる。
図1(A)に示すように、放水設備1は、放水器110と、方立Mに形成された放水器110を収納する収納部120とを備えている。
<放水器110>
放水器110は、窓ガラスWGに隣接する方立Mの上部側に配置されており、管状部111と、ノズル部112と、回動部113と、後述する供給用蛇腹部114(図2参照)とを備えている。管状部111は、放水器110の本体部分を構成する長尺の部材であり、その一方端部側が回動部113を介して方立Mに回動自在に取り付けられ、その内部に放水用の水が供給される。ノズル部112は、回動部113と反対側の管状部111の他方端部側に設けられ、管状部111を介して供給される水を放水する。
ノズル部112としては、ドレンチャーヘッドのように所定の散水方向に水を噴霧して円錐形状の水幕を形成するものを採用することができるが、これに限定されない。例えば、水をシャワー状、平面を形成するような霧状、水に勢いをつけたジェット状等に放水するものを採用することができる。放水器110は、ノズル部112から離間した管状部111上の支持位置である回動部113で、方立Mに対して揺動自在に支持されている。
<収納部120>
収納部120は、本実施形態では、方立Mに設けられた凹部であり、放水器110を凹部内に収納可能な長さ及び幅を有している。また、収納部120の上方の一方端部側には、放水器110の回動部113が設けられている。放水器110は、回動部113を軸にして揺動することで、外壁に沿って収納部120内に収納される第一位置と、図1(A)に示す、ノズル部112が外壁から離間した第二位置との間で、揺動自在である。
図2には、放水器110が収納部120に収納された状態を図中実線で示し、放水器110が展開された状態を図中点線で示している。また、図2には、放水器110に水を供給し、放水を制御する供給装置130及び制御装置140が示されている。
図2を参照して、放水器110は、放水を行う際に、供給装置130から供給された水の水圧により、図中矢印で示す方向に揺動して、展開する(図中点線)。放水器110は、回動部113に隣接して、管状部111内に水を供給する供給用蛇腹部114を備えている。供給用蛇腹部114は供給装置130と接続されている。
<供給装置130>
供給装置130は、放水器110の供給用蛇腹部114と接続された供給管131と、図示しない水源からの水に圧力を加えるポンプ132と、ポンプ132と供給管131との連通を開閉する開閉弁133とを備える。
供給管131は、複数設置された放水器110のそれぞれに水を供給するようにビルBLの内部に配置されている。ポンプ132は、複数の放水器110へ水圧を供給するために少なくとも一つ設けられていればよいが、放水器110の数や、放水器110の運用に応じて複数設けられていてもよい。例えば、ビルBL各階に放水器110が設けられている場合、各階の放水器110の放水をそれぞれ制御可能としたいときは、ポンプ132の能力に応じて各階にポンプを設けることができる。開閉弁133は、ポンプ132と同様に、放水器110の数や運用に応じて複数設けることができる。
<制御装置140>
制御装置140は、ポンプ132及び開閉弁133の駆動を制御する。図3に制御装置140のブロック図を示す。制御装置140は、処理部141と、記憶部142と、インターフェース部143とを備え、これらは互いに不図示のバスにより接続されている。処理部141は記憶部142に記憶されたプログラムを実行する。処理部141は例えばCPUである。
記憶部142は、例えば、RAM、ROM、ハードディスク等である。インターフェース部143は、処理部141と、外部デバイス(ホストコンピュータ146、センサ144、アクチュエータ145)との間に設けられ、例えば、通信インターフェースや、I/Oインターフェース等である。センサ144には、後述する、火災を検知するセンサ、起動押しボタンが押下されたかを検出するセンサ等が含まれる。アクチュエータ145には、ポンプ132の駆動源またはバルブ133を開閉する駆動源等が含まれる。
次に、図2を参照して、放水器110が方立Mの収納部120から展開する様子を詳細に説明する。図2及び図3を参照して、放水器110が展開されるまでの作動を説明する。放水器110の作動に際しては、図示しない火災を検知するセンサからの信号、または火災を発見した人が手動で押す起動押しボタンの押下による信号によって、制御装置140が放水設備1の作動を開始する。
センサ144からの信号が制御装置140に入力されると、外部の水源と接続されたポンプ132が起動されるとともに、バルブが解放されて供給管131に水が供給される。所定の圧力を含む水は、供給管131から、供給用蛇腹部114及び管状部111を介してノズル部112に供給され、ノズル部112から放水される。このとき、放水器110は、ノズル部112からの放水による反作用により、回動部113を軸に図2中矢印で示す方向に揺動する。こうして、放水器110が収納部120から展開されるとともに、ノズル部112が方立Mの壁面から離間して移動する。本実施形態においては、ノズル部112からの放水により、放水器110が展開されるため、ノズル部112が水圧利用手段となる。
つまり、放水器110は、管状部111に供給される水の水圧により、管状部111を第一位置から第二位置へと揺動させる水圧利用手段をさらに備える。水圧利用手段は、ノズル部112である。
放水器110は、ノズル部112からの放水が適切に壁面に水幕を形成するように、ノズル部112が壁面から所定距離離間した時点で、揺動が完了して停止する。放水器110の揺動を停止させる機構としては、図2に示すように、管状部111の回動部113側端部に設けられた係止突起117と、収納部120の壁面に設けられた被係止突起118とを採用することができる。係止突起117は、水圧利用手段による管状部111の揺動に伴い移動して、被係止突起118に係止することで、放水器110の揺動が停止される。なお、このような構成以外にも、例えば、回動部113の回動軸に取り付けたラチェット機構や、一方向クラッチ機構等により、放水器110が所定角度揺動した後に、収納部120側へ戻らないよう構成してもよい。つまり、放水器110は、第二位置への揺動が完了した際に、揺動を停止させる停止手段をさらに備える。
放水器110が、展開状態で固定されることで、風の影響によって放水器110自体がぐらつくことがなく、安定したノズルの位置から放水を行うことができて、適切な水幕を形成することができる。こうして図1に示すように放水器110が展開された状態となり、風の影響を少なくして、ビルBLの外壁へ放水することができる。
放水の様子を具体的に図1を用いて説明する。図1(A)に示すように、放水器110が方立Mの垂直面と角度αを形成して展開された状態で、ノズル部112は、方立M及び窓ガラスWGを含む外壁に向けて放水する。このとき、ノズル部112は、放水方向が外壁側に指向するように配置されている。放水方向を指向させることで、水WCが外壁側に積極的に水幕を形成する。さらに、水を外壁のほうへ放水することで、水WCに外壁面側へ向けた勢いが付き、図7に示す風が吹いたとしても、放水器110から放水された水の勢いによって、水が風の流れに影響を受けることが少なくなる。
また、図1(B)に示すように、複数列の方立Mのそれぞれに放水器110が配置されている。複数の放水器110が展開された場合に、それぞれの放水器110からの放水による水幕は、互いに隣接する水幕の一部が重なることで外壁全体を覆うように形成することができる。なお、本実施形態では、複数列の方立Mのそれぞれに放水器110を配置しているが、これに限定されず、放水器110が広い範囲に放水することができれば、その数を減らして配置してもよい。
放水前の状態において、管状部111が外壁に沿う第一位置に配置されることで、放水器110が外壁から起立して突出する部材とならない。したがって、放水器110を設置していることが、ビルBLの外観に現れることが少なくなり、放水器110がビルBL全体の意匠に影響を及ぼすことが少ない。さらに、放水器110が収納部120に収納されることで、放水器110の外面と方立Mの外面とが同一の平面を形成している。こうすることで、放水器110を設置していることが、ビルBLの外観に現れることがさらに少なくなり、放水器110がビルBL全体の意匠に影響を及ぼすことがさらに少なくなる。
また、放水器110を展開させる機構が、主に管状部111のノズル部112と回動部113とによって達成されるため、構成が簡単になるとともに、方立M等に容易に組み込むことができる。放水器110を組み込んだ方立は、ビルの建築後でも外壁の交換と共に取り替えたり、新規のものを取り付けたりすることが可能となる。
<第1実施形態の変形例1>
図4を用いて、図1及び2に示した放水器110の供給用蛇腹部114と隣接して、蛇腹部115をさらに備えた実施例について説明する。図4において、図1及び図2と同一の参照符号を付している部材は、図1及び図2において説明した部材と同様の部材である。図4(A)は、放水器110の回動部113とノズル部112との拡大図であり、放水開始前で収納部120に収納された状態を示している。図4(B)は、図中矢印で示すように放水器110に水が供給され、放水器110が展開される状態を示している。
図4(A)に示すように、本実施形態では、供給用蛇腹部114に隣接して、放水器110を展開する際に、放水器110の揺動を促すための蛇腹部115が設けられている。蛇腹部115は、その一端が管状部111の水が供給される通路116に連結されており、その他端には底部が設けられた有底の筒状で、伸縮自在な蛇腹を備えている。図4(A)に示す状態では、蛇腹部115は縮んでいて、蛇腹部115の底部は収納部120の底面と当接している。
次に図4(B)を参照して、供給用蛇腹部114を介して管状部111に供給された水は、管状部111先端のノズル部112へと移動していくが、一部の水は供給用蛇腹部114に隣接する蛇腹部115へと流されていく。蛇腹部115は、水が供給されることで徐々に伸長し、放水器110を揺動するように付勢する。本実施形態においては、水圧利用手段として、蛇腹部115も含まれる。
つまり、水圧利用手段は、ノズル部112と支持位置(回動部113)との間の管状部111上であって、管状部111と外壁との間に配置され、管状部111と連通する有底の蛇腹部115をさらに備え、管状部111に供給される水を蛇腹部115に溜めることで、蛇腹部115が伸長され、放水器110の揺動を促すものである。
なお、このときノズル部112から噴出される水の圧力は、水の一部が蛇腹部115へ供給されることで、蛇腹部115を備えていない場合に比べて下がっている。さらに、本実施形態の放水器110では、まず蛇腹部115の伸長によって放水器110がわずかに揺動し、蛇腹部115の伸長が終了したのちに、ノズル部112からの水の勢いが増して、放水器110がさらに揺動し、展開することになる。したがって、作動開始時に放水器110が急激に揺動を開始することを防止できる。また、放水終了後、蛇腹部115がダンパの役目をすることで、水圧の低下により放水器110が急に収納されることが防止できる。
<第1実施形態の変形例2>
図5には、図1及び2に示した放水器110にノズル部112を増設した実施例を示している。図5において、図1及び図2と同一の参照符号を付している部材は、図1及び図2において説明した部材と同様の部材である。図5に示す放水器110には、回動部113に隣接してノズル部112を増設している。こうすることで、特に図5(B)において詳細に示されているように、方立Mの上方部分の外壁であって、放水器110との接続箇所付近にも放水を行うことができ、水幕を形成することができる。
上記した図1から5に示した実施形態において、放水器110の展開は、水圧を利用したものを例示したが、これに限定されず、例えば、回動部113に組み込んだモータやバネ等の駆動機構によって展開されてもよい。また、管状部111に、入れ子状に形成した管状部111を採用して、ノズル部112が設けられた部分が水圧によって伸びるようなテレスコピック機構を採用してもよい。また、放水器110が取り付けられる箇所及び収納部120が設けられる箇所は、方立Mに限定されず、外壁間の隙間の目地部分を採用してもよい。さらに、本実施形態においては、垂直方向に展開する放水器110を例示したが、例えば、無目T等に収納可能で、水平方向に展開する放水器110に適用してもよい。
<第二実施形態>
図6に本発明の第二実施形態である放水設備2を示す。放水設備2は、例えば、図1(B)に示したような、方立Mと無目Tと、これらによって囲まれた窓ガラスWGとを含む外壁において、窓ガラスWG上方の無目Tに放水器202が設けられたものである。図6(A)及び図6(B)は、例えば、図8(B)で示したように、放水器202を上方から見た平面図である。
放水設備2は、窓ガラスWG側部の方立M上に立設され、方立Mに沿って伸びる板状の複数のルーバ201と、隣接するルーバ201の間に配置された放水器202と、回動機構203とから構成される。放水器202は、窓ガラスWGの上端側の無目T上に設けられている。回動機構203は、ルーバ201を回動可能にする回動手段である。ルーバ201の大きさは、図示の大きさに限定されず、放水器202から放水された水が、風の影響を受けることが少なく、所定の位置に到達可能な大きさに設定されていればよい。
図6(A)は、ルーバ201を回動していない状態で、放水器202から放水を行った様子を示している。複数のルーバ201の間に放水器202を設置したことでルーバ201によって風が遮られる傾向にあるため、放水器202から放水された水が、風の影響を受けることが少ない。
図6(B)は、ルーバ201を回動機構203により回動させた様子を示している。回動機構203は、ルーバ201の外壁から離間した端部が、外壁側へ移動するように、ルーバ201を回動させる。風の吹く向きにより、適宜ルーバ201を回動させることで、放水器202から放水される水の拡散方向を変化させることができるため、水が風の影響を受けることが少ない。したがって、外部で起きた火災に対して、窓ガラスWGに水幕を形成して延焼を防止することができる。
また、図6(B)に示す状態においては、建築物の外部から見て、窓ガラスWGの面の一部をルーバ201が覆っているため、外部で起きた火災に対して、ガラス面を有効に保護することができる。詳細には、図6(A)に幅W1で示すように、ルーバ201が外壁に対して立設されている状態では、窓ガラスWGの面の全てが外部に対して露出されている。一方、図6(B)に幅W2で示すように、ルーバ201が窓ガラスWGの一部を覆っているため、外部に対して露出する窓ガラスWGの部分(幅W2)を小さくすることができる。これは、外部で起きた火災の放射熱が窓ガラスWGに到達することを防止できる。つまり、ルーバ201を回動させることは、放水器202から放水される水が風の影響を受けることを低減するのみならず、火災の放射熱から窓ガラスWGを保護する役目も果たすことになる。したがって、火災の延焼をより効率的に防止することができる。
本第二実施形態においては、複数のルーバ201の全てを同じ方向へ回動させたが、これに限定されず、複数のルーバ201の少なくとも一つを回動させてもよい。また、ルーバ201の回動する方向も、全てのルーバ201が同じ方向である必要はない。例えば、放水器202の両側に位置するルーバ201のそれぞれを互いに異なる方向へ回動させてもよい。また、ルーバ201の材質は特に限定されないが、木材を採用してもよい。本実施形態により木製のルーバ201に散水をすることができるので、防火対策を施した高価な加工木材を使用することなく、間伐材などの木材であってもビルBLの外壁材として有効に活用することができる。また、回動機構203としては、モータやバネ等の駆動機構を採用してもよい。また本実施形態においても、第一実施形態において用いた制御装置による制御を行うことができる。このとき、アクチュエータ145には、回動機構203を駆動する駆動源が含まれる。
<第三実施形態>
図7に本発明の第三実施形態である放水設備3を示す。図7のST1を参照して、放水設備3の構成を説明する。放水設備3は、建築物の窓枠301に取り付けられ、窓部材である窓ガラスWGよりも建物の内側に配置された防火ブラインド302と、放水器303と、外部放水器304と、火災検知装置305と、破損検知装置306とを備える。放水器303は、窓ガラスWGと防火ブラインド302との間に配置され、防火ブラインド302外面に放水可能である。外部放水器304は、窓枠301に隣接した建築物の外壁に取り付けられている。火災検知装置305は、建築物内外部の火災を検知する火災検知手段である。火災検知装置305としては、煙検知式、光電式、イオン化式、熱検知式、紫外線検知式、一酸化炭素検知式、赤外線検知式等を例示できる。また、火災検知装置305の設置場所は、建築物の外壁、内壁等、建築物内外部の火災を検知可能な場所であれば、限定されない。破損検知装置306は、窓ガラスWGの破損を検知する破損検知手段である。破損検知装置306は、本実施形態において、窓ガラスWGに取り付けられているが、設置場所はこれに限定されない。破損検知装置306としては、例えば、振動を検出するガラス破損検出器を用いることができる。
次に、図7に示す放水設備3が、火災を検知して作動していく様子を図7のST1、ST2、ST3で示す3つの状態図を用いて説明する。図7のST1は、放水設備3が火災を検知していない状態である。このとき、窓ガラスWGの内側に配置された防火ブラインド302は解放位置となっており、外の景色を眺めたり、外からの光を取り込める状態となっている。
次に図7のST2は、火災検知装置305により、例えば、建築物の外部の火災を検知した状態を示している。火災を検知した放水設備3は、まず、外部放水器304を作動させて外部の火災による熱から窓ガラスWGを保護する。次に防火ブラインド302を閉状態として、火災の放射熱が室内に入ることを防止する。このとき、図において、防火ブラインド302は窓枠301の全部を閉鎖するように閉じているが、これに限定されず、窓枠301の一部を閉鎖してもよい。
次に図7のST3は、外部の火災が収まらず、火災の熱によって窓ガラスWGが破損された状態を示している。破損された窓ガラスWGを図中点線で示す。このとき窓ガラスWGの破損を検知する破損検知装置306によって、窓ガラスWGの破損が検知された場合には、窓ガラスWGと防火ブラインド302との間に配置された放水器303が作動し、放水器303が放水を開始する。放水器303から放水された水は、主に防火ブラインド302外面に噴霧されることで、防火ブラインド302を火災による熱から保護している。このとき形成される防火ブラインド302表面の水WCは、窓枠301によって建築物の内側に位置しているため、外部の風の影響を受けること少ない。
なおST3の状態において、図中点線で示すように、外部放水器304の放水を継続していてもよい。また本実施形態においても、第一実施形態において用いた制御装置140による制御を行ってもよい。このとき、センサ144としては、火災検知装置305と破損検知装置306とからの信号を採用でき、アクチュエータ145としては、放水器303及び外部放水器304を駆動するアクチュエータと防火ブラインド302を閉状態へと駆動するアクチュエータとを採用することができる。
本実施形態においては、窓部材に窓ガラスWGを採用したが、ガラスに限定されず、プラスチック、アクリル等の樹脂でもよい。また窓部材としては、外界を見ることができる透明な部材に限定されない。なお、防火ブラインド302として、本実施形態のブラインド以外にも、ロールカーテン状の防火ブラインドを採用してもよい。
また、第1から第3実施形態による放水設備及び放水器は、建物を冷却するための散水装置に適用されてもよい。例えば、夏季等気温の高い時期に建物の外壁に散水することで、蒸発潜熱の利用により周辺温度を低下させ、建物内部の空調負荷が低減できる。したがって、第1から第3実施形態による放水設備及び放水器は、都市部におけるヒートアイランド緩和に貢献することもできる。
110、202、303 放水器、111 管状部、112 ノズル部、201 ルーバ、301 窓枠、302 防火ブラインド、303 放水器、304 外部放水器、305 火災検知手段、306 破損検知手段

Claims (6)

  1. 建築物の外壁に取り付けられ、前記外壁に向けて放水する放水器であって、
    放水用の水が供給される管状部と、
    前記管状部の一方端部側に設けられ、前記管状部を介して供給される水を放水するノズル部と、を備え、
    前記管状部は、前記ノズル部から離間した前記管状部上の支持位置で、前記外壁に揺動自在に支持され、かつ前記外壁に沿う第一位置と、前記ノズル部が前記外壁から離間して、その放水方向が前記外壁側を指向する第二位置との間で、揺動自在であることを特徴とする放水器。
  2. 建築物の外壁に放水する放水設備であって、
    前記放水設備は、前記外壁に向けて放水する放水器を含み、
    前記放水器は、
    放水用の水が供給される管状部と、
    前記管状部の一方端部側に設けられ、前記管状部を介して供給される水を放水するノズル部と、を備え、
    前記管状部は、前記ノズル部から離間した前記管状部上の支持位置で、前記外壁に揺動自在に支持され、
    前記外壁に沿う第一位置と、前記ノズル部が前記外壁から離間して、その放水方向が前記外壁側を指向する第二位置との間で、揺動自在であり、
    前記外壁は、前記放水器が前記第一位置の状態で、前記放水器を収納する収納部を備えることを特徴とする放水設備。
  3. 建築物の外壁に回動可能に取り付けられた複数のルーバと、
    前記複数のルーバのうち隣接するルーバの間に配置された放水器と、
    前記ルーバを回動する回動手段と、
    を備え、
    前記回動手段は、前記放水器の両側に位置する前記ルーバのうちの少なくとも一方を、前記放水器から放水される水の拡散方向を変化させるように、回動させることを特徴とする放水設備。
  4. 前記ルーバは、前記外壁から立設して配置され、
    前記回動手段は、前記ルーバの前記外壁から離間した端部が、前記外壁側へ移動するように、前記ルーバを回動させることを特徴とする請求項3に記載の放水設備。
  5. 建築物内外部の火災を検知する火災検知手段と、
    前記建築物の窓枠に取り付けられた窓部材の内側に配置され、前記火災検知手段が火災を検知した場合に、前記窓枠の少なくとも一部を覆い、閉状態となる防火ブラインドと、
    前記窓部材と前記防火ブラインドとの間に設けられ、閉状態の前記防火ブラインド外面に放水可能な放水器と、
    を備えた放水設備。
  6. 前記窓部材の破損を検知する破損検知手段をさらに備え、
    前記放水器は、火災と破損とを検知した場合に、放水を開始する
    ことを特徴とする請求項5記載の放水設備。
JP2014113296A 2014-05-30 2014-05-30 放水設備 Active JP6276112B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014113296A JP6276112B2 (ja) 2014-05-30 2014-05-30 放水設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014113296A JP6276112B2 (ja) 2014-05-30 2014-05-30 放水設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015226626A true JP2015226626A (ja) 2015-12-17
JP6276112B2 JP6276112B2 (ja) 2018-02-07

Family

ID=54884559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014113296A Active JP6276112B2 (ja) 2014-05-30 2014-05-30 放水設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6276112B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101700383B1 (ko) * 2016-07-05 2017-02-13 (주)대성종합건축사사무소 건축물 자동 화재감지 소방장치
KR101771981B1 (ko) * 2017-03-17 2017-08-28 주식회사 영화키스톤건축사사무소 건축공간 자동 화재감지 및 소방장치
JP2018079704A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 ホーチキ株式会社 防護壁装置
JP2021006282A (ja) * 2016-11-14 2021-01-21 ホーチキ株式会社 防護壁装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7432156B2 (ja) 2020-08-04 2024-02-16 大日本印刷株式会社 プラスチックボトル

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5698358U (ja) * 1979-12-27 1981-08-04
JP2003111859A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Bunka Shutter Co Ltd 防火防煙区画形成システム
JP2007181555A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Kajima Corp 防火区画形成システム
JP2007197922A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Toda Constr Co Ltd 建物のダブルスキン構造
JP2012239505A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Taisei Corp 散水設備

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5698358U (ja) * 1979-12-27 1981-08-04
JP2003111859A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Bunka Shutter Co Ltd 防火防煙区画形成システム
JP2007181555A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Kajima Corp 防火区画形成システム
JP2007197922A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Toda Constr Co Ltd 建物のダブルスキン構造
JP2012239505A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Taisei Corp 散水設備

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101700383B1 (ko) * 2016-07-05 2017-02-13 (주)대성종합건축사사무소 건축물 자동 화재감지 소방장치
JP2018079704A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 ホーチキ株式会社 防護壁装置
JP2021006282A (ja) * 2016-11-14 2021-01-21 ホーチキ株式会社 防護壁装置
KR101771981B1 (ko) * 2017-03-17 2017-08-28 주식회사 영화키스톤건축사사무소 건축공간 자동 화재감지 및 소방장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP6276112B2 (ja) 2018-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6276112B2 (ja) 放水設備
US20200277784A1 (en) Ceiling panel
JP4727327B2 (ja) 可動ガラリおよびこれを備えた消火対象区画の消火システム
US8142156B2 (en) Ceiling fans with low solidity ratio
KR101636738B1 (ko) 방화구역용 스프링클러 감시 시스템
KR101119665B1 (ko) 발화지점 자동감지 화재 진압장치
KR102008096B1 (ko) 건물외벽 화재확산 방지 장치 및 화재확산 방지 방법
KR20210002914A (ko) 벽면 패널 스프링클러 시스템
JP2009093543A (ja) 住宅の防犯システム
JP2016106821A (ja) ダブルスキンカーテンウォールの延焼防止構造および延焼防止方法
JP2008298403A (ja) 外気取り入れ装置
KR20220158342A (ko) 화재안전시스템
JP4656749B2 (ja) 開閉体装置
JP2011185018A (ja) シャッタ装置
KR102175510B1 (ko) 화재경계지구 타워형 스프링클러 장치
JPH07124267A (ja) 昇降式消火装置
KR101969332B1 (ko) 방범용 창호 구조
KR200452010Y1 (ko) 스윙형 스프링클러를 구비하는 터널의 소화시스템
JP6512934B2 (ja) 消火設備
JP5526045B2 (ja) 建物の換気装置
KR20090070090A (ko) 사찰 문화재 보호를 위한 상향방수형 소방장치
KR102619703B1 (ko) 건축물의 신속한 화재진압을 위한 안전성 향상 신속소방방재장치
JP3118126B2 (ja) 移動式消火装置
JPH10238166A (ja) 仮設屋根の除雪方法
JP2010042205A (ja) 高膨張泡消火設備

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6276112

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150