JP2015224832A - 冷凍装置 - Google Patents

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淳哉 南
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Abstract

【課題】利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する冷凍装置において、液圧損が大きい場合であっても、過冷却度制御を適切に行えるようにして、暖房能力の低下を抑える。
【解決手段】レシーバ28を有する熱源ユニット2と、利用側流量調節弁51a〜51dと利用側熱交換器52a〜52dとを有する利用ユニット3a〜3dとが、冷媒連絡管7を介して接続されており、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、レシーバに、レシーバの上部と圧縮機21の吸入側とを接続するレシーバガス抜き管41を設け、レシーバガス抜き管に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁42を設け、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁が過冷却度制御を行うことが可能な過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁の開度を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍装置、特に、レシーバを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、冷媒連絡管を介して接続されており、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する冷凍装置に関する。
従来より、特許文献1(特開2006−78026号公報)に示すように、レシーバを有する室外ユニット(熱源ユニット)と、室内電子膨張弁(利用側流量調節弁)と室外熱交換器(利用側熱交換器)とを有する室内ユニット(利用ユニット)とが、ガス配管及び液配管(ガス冷媒連絡管及び液冷媒連絡管)を介して接続された冷凍装置の一種である冷暖同時運転可能な空気調和機がある。
上記従来の冷凍装置においては、室内ユニット(利用ユニット)が暖房運転を行う際(利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転を行う際)に、利用ユニットにおいて所望の暖房能力を確保するために、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する過冷却度制御を行う。
しかし、冷凍装置の設置条件や施工状況によって液冷媒連絡管の長さ等が異なるため、利用ユニットが暖房運転を行う際に液冷媒連絡管を流れる液冷媒の圧損(液圧損)が大きくなる場合がある。このため、液冷媒連絡管を介して利用ユニットから熱源ユニットに送られる液冷媒は、この液圧損に応じて圧力が低下して、液飽和の状態でレシーバに溜まることになり、利用側熱交換器の出口における冷媒は、この液圧損に応じて過冷却度が大きくなることがある。そして、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が利用側流量調節弁の可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になってしまうと、利用側熱交換器の放熱能力が低下してしまい、利用ユニットにおける暖房能力が低下してしまうおそれがある。
本発明の課題は、レシーバを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、冷媒連絡管を介して接続されており、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する冷凍装置において、液圧損が大きい場合であっても、過冷却度制御を適切に行えるようにして、暖房能力の低下を抑えることにある。
第1の観点にかかる冷凍装置は、圧縮機と熱源側熱交換器とレシーバとを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、ガス冷媒連絡管及び液冷媒連絡管を介して接続されている。そして、この冷凍装置では、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する過冷却度制御を行う。そして、ここでは、レシーバに、レシーバの上部と圧縮機の吸入側とを接続するレシーバガス抜き管を設け、レシーバガス抜き管に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁を設け、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁が過冷却度制御を行うことが可能な過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁の開度を制御するようにしている。
液圧損によって過冷却度制御正常条件を満たなくなると、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が目標過冷却度等の所望の過冷却度よりも過大になり、利用側流量調節弁の開度を制御するだけでは、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が目標過冷却度等の所望の過冷却度まで小さくすることができない状況になってしまう。
そして、このような状況を解消するためには、レシーバに溜まる冷媒の状態を気液二相状態にして、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度を小さくすることが必要である。
そこで、ここでは、上記のように、レシーバガス抜き管に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁を設け、過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁の開度を制御するようにしている。すなわち、ガス抜き側流量調節弁の開度を大きくすることによって、レシーバに流入する冷媒の状態をガス冷媒が多い気液二相状態にして、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度を小さくし、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が利用側流量調節弁の可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になるのを防ぐ、すなわち、過冷却度制御正常条件を満たすようにするのである。
これにより、ここでは、液圧損が大きい場合であっても、過冷却度制御が適切に行えるようになり、暖房能力の低下を抑えることができる。
第2の観点にかかる冷凍装置は、第1の観点にかかる冷凍装置において、過冷却度制御正常条件が、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁の開度が過冷却度制御上限開度未満であることである。
ここでは、上記のように、利用側流量調節弁の開度が過冷却度制御上限開度未満であるかどうかによって、過冷却度制御正常条件を満たしているかどうかを判定するようにしている。すなわち、利用側流量調節弁の開度が過冷却度制御における上限開度である過冷却度制御上限開度まで開いた状態になっている場合には、利用側流量調節弁の可変幅を超えており、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が過冷却度制御を行えなくなる程に過大になっているものとみなすようにしている。
これにより、ここでは、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁の開度を過冷却度制御上限開度未満に維持できるようになり、利用側流量調節弁の可変幅の範囲内で過冷却度制御を行うことができる。
第3の観点にかかる冷凍装置は、第1又は第2の観点にかかる冷凍装置において、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁が過冷却度制御正常条件を満たす場合には、ガス抜き側流量調節弁の開度を小さくする制御を行い、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁が過冷却度制御正常条件を満たさない場合には、ガス抜き側流量調節弁の開度を大きくする制御を行う。
ここでは、上記のように、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかによってガス抜き側流量調節弁を開閉制御するようにしている。このため、ガス抜き側流量調節弁の開度を、過冷却度制御正常条件を満たすために必要な最小限の開度で維持することができる。
これにより、ここでは、レシーバから抜き出されるガス冷媒の量を最小限に抑えることができるようになり、レシーバからのガス抜きによる性能低下を抑えることができる。
第4の観点にかかる冷凍装置は、第3の観点にかかる冷凍装置において、レシーバが所定液面まで達した場合には、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかにかかわらず、ガス抜き側流量調節弁の開度を小さくする制御を行う。
ガス抜き側流量調節弁を開けることでレシーバからガス冷媒を抜き出すと、レシーバ内に溜まる液冷媒の液面が上昇して、満液近くまで上昇する場合もあり得る。
そこで、ここでは、上記のように、レシーバが所定液面まで達した場合には、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかにかかわらず、すなわち、過冷却度制御正常条件を満たさない場合であっても、ガス抜き側流量調節弁の開度を強制的に小さくする制御を行う。
これにより、ここでは、過冷却度制御を適切に行えるようにしつつ、レシーバから圧縮機に液冷媒が戻ることを抑えることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる冷凍装置では、液圧損が大きい場合であっても、過冷却度制御が適切に行えるようになり、暖房能力の低下を抑えることができる。
第2の観点にかかる冷凍装置では、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁の開度を過冷却度制御上限開度未満に維持できるようになり、利用側流量調節弁の可変幅の範囲内で過冷却度制御を行うことができる。
第3の観点にかかる冷凍装置では、レシーバから抜き出されるガス冷媒の量を最小限に抑えることができるようになり、レシーバからのガス抜きによる性能低下を抑えることができる。
第4の観点にかかる冷凍装置では、過冷却度制御を適切に行えるようにしつつ、レシーバから圧縮機に液冷媒が戻ることを抑えることができる。
本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての冷暖同時運転型空気調和装置の概略構成図である。 レシーバ及びその周辺の構造を示す概略図である。 冷房運転における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 暖房運転における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷暖同時運転(蒸発負荷主体)における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷暖同時運転(放熱負荷主体)における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 ガス抜き側流量調節弁を全閉状態で暖房運転を行った場合の冷凍サイクルを示したモリエル線図である。 ガス抜き側流量調節弁を開状態で暖房運転を行った場合の冷凍サイクルを示したモリエル線図である。 ガス抜き側流量調節弁の開度制御のフローチャートである。
以下、本発明にかかる冷凍装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる冷凍装置の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)冷凍装置(冷暖同時運転型空気調和装置)の構成
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての冷暖同時運転型空気調和装置1の概略構成図である。冷暖同時運転型空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。
冷暖同時運転型空気調和装置1は、主として、1台の熱源ユニット2と、複数(ここでは、4台)の利用ユニット3a、3b、3c、3dと、各利用ユニット3a、3b、3c、3dに接続される接続ユニット4a、4b、4c、4dと、接続ユニット4a、4b、4c、4dを介して熱源ユニット2と利用ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する冷媒連絡管7、8、9とを有している。すなわち、冷暖同時運転型空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、熱源ユニット2と、利用ユニット3a、3b、3c、3dと、接続ユニット4a、4b、4c、4dと、冷媒連絡管7、8、9とが接続されることによって構成されている。そして、冷暖同時運転型空気調和装置1は、各利用ユニット3a、3b、3c、3dが個別に冷房運転又は暖房運転を行うことが可能になっており、暖房運転を行う利用ユニットから冷房運転を行う利用ユニットに冷媒を送ることで利用ユニット間において熱回収を行うこと(ここでは、冷房運転と暖房運転とを同時に行う冷暖同時運転を行うこと)が可能になるように構成されている。しかも、冷暖同時運転型空気調和装置1では、上記の熱回収(冷暖同時運転)も考慮した複数の利用ユニット3a、3b、3c、3d全体の熱負荷に応じて、熱源ユニット2の熱負荷をバランスさせるように構成されている。
<利用ユニット>
利用ユニット3a、3b、3c、3dは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。利用ユニット3a、3b、3c、3dは、冷媒連絡管7、8、9及び接続ユニット4a、4b、4c、4dを介して熱源ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、利用ユニット3a、3b、3c、3dの構成について説明する。尚、利用ユニット3aと利用ユニット3b、3c、3dとは同様の構成であるため、ここでは、利用ユニット3aの構成のみ説明し、利用ユニット3b、3c、3dの構成については、それぞれ、利用ユニット3aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」、「c」又は「d」の添字を付して、各部の説明を省略する。
利用ユニット3aは、主として、冷媒回路10の一部を構成しており、利用側冷媒回路13a(利用ユニット3b、3c、3dでは、それぞれ、利用側冷媒回路13b、13c、13d)を有している。利用側冷媒回路13aは、主として、利用側流量調節弁51aと、利用側熱交換器52aとを有している。
利用側流量調節弁51aは、利用側熱交換器52aを流れる冷媒の流量の調節等を行うために、利用側熱交換器52aの液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。
利用側熱交換器52aは、冷媒と室内空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。ここで、利用ユニット3aは、ユニット内に室内空気を吸入して、熱交換した後に、供給空気として屋内に供給するための室内ファン53aを有しており、室内空気と利用側熱交換器32aを流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。室内ファン53aは、室内ファンモータ54aによって駆動される。
また、利用ユニット3aには、各種のセンサが設けられている。具体的には、利用側熱交換器52aの液側(利用側熱交換器52aを冷媒の放熱器として機能させる際の出口)における冷媒の温度を検出する液側温度センサ82aが設けられている。また、利用ユニット3aは、利用ユニット3aを構成する各部51a、54aの動作を制御する利用側制御部50aを有している。そして、利用側制御部50aは、利用ユニット3aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有しており、リモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、熱源ユニット2との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<熱源ユニット>
熱源ユニット2は、ビル等の屋上等に設置されており、冷媒連絡管7、8、9を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dに接続されており、利用ユニット3a、3b、3c、3dとの間で冷媒回路10を構成している。
次に、熱源ユニット2の構成について説明する。熱源ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成しており、熱源側冷媒回路12を有している。熱源側冷媒回路12は、主として、圧縮機21と、複数(ここでは、2つ)の熱交切換機構22、23と、主熱源側熱交換器としての2つの熱源側熱交換器24、25と予冷熱交換器35とからなる熱源側熱交換器と、冷媒冷却器36と、2つの熱源側熱交換器24、25に対応する熱源側流量調節弁26、27と、予冷熱交換器35及び冷媒冷却器36に対応する冷媒冷却側流量調節弁37と、レシーバ28と、ブリッジ回路29と、高低圧切換機構30と、液側閉鎖弁31と、高低圧ガス側閉鎖弁32と、低圧ガス側閉鎖弁33とを有している。
圧縮機21は、ここでは、冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、圧縮機モータ21aをインバータ制御することで運転容量を可変することが可能なスクロール型等の容積式圧縮機からなる。
第1熱交切換機構22は、主熱源側熱交換器としての第1熱源側熱交換器24を冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「放熱運転状態」とする)には圧縮機21の吐出側と第1熱源側熱交換器24のガス側とを接続し(図1の第1熱交切換機構22の実線を参照)、第1熱源側熱交換器24を冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「蒸発運転状態」とする)には圧縮機21の吸入側と第1熱源側熱交換器24のガス側とを接続するように(図1の第1熱交切換機構22の破線を参照)、熱源側冷媒回路12内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。また、第2熱交切換機構23は、主熱源側熱交換器としての第2熱源側熱交換器25を冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「放熱運転状態」とする)には圧縮機21の吐出側と第2熱源側熱交換器25のガス側とを接続し(図1の第2熱交切換機構23の実線を参照)、第2熱源側熱交換器25を冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「蒸発運転状態」とする)には圧縮機21の吸入側と第2熱源側熱交換器25のガス側とを接続するように(図1の第2熱交切換機構23の破線を参照)、熱源側冷媒回路12内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。そして、第1熱交切換機構22及び第2熱交切換機構23の切り換え状態を変更することによって、第1熱源側熱交換器24及び第2熱源側熱交換器25は、個別に冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えが可能になっている。
主熱源側熱交換器としての第1熱源側熱交換器24は、冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。第1熱源側熱交換器24は、そのガス側が第1熱交切換機構22に接続され、その液側が第1熱源側流量調節弁26に接続されている。また、主熱源側熱交換器としての第2熱源側熱交換器25は、冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。第2熱源側熱交換器25は、そのガス側が第2熱交切換機構23に接続され、その液側が第2熱源側流量調節弁27に接続されている。
予冷熱交換器35は、冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。予冷熱交換器35は、熱源側熱交換器の一部(すなわち、熱源側熱交換器のうち主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を除いた部分)を構成しており、圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒を常時流すように熱源側冷媒回路12に設けられている。具体的には、予冷熱交換器35は、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25とは異なり、熱交切換機構22、23のような冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えを可能にするための機構を介することなく、そのガス側が圧縮機21の吐出側に接続されている。すなわち、予冷熱交換器35は、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25とは異なり、常時冷媒の放熱器として機能するようになっている。
ここでは、第1熱源側熱交換器24と第2熱源側熱交換器25と予冷熱交換器35とが一体の熱源側熱交換器として構成されている。そして、熱源ユニット2は、ユニット内に室外空気を吸入して、熱交換した後に、ユニット外に排出するための室外ファン34を有しており、室外空気と熱源側熱交換器24、25、35を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。室外ファン34は、回転数制御が可能な室外ファンモータ34aによって駆動される。
冷媒冷却器36は、予冷熱交換器35において放熱した冷媒と電装品20aとの熱交換を行うことで電装品20aを冷却する機器であり、予冷熱交換器35の液側、すなわち、予冷熱交換器35の下流側に接続されている。冷媒冷却器36は、例えば、冷媒流路が形成された金属製の部材を電装品20aに接触させることによって構成されている。ここで、電装品20aは、熱源ユニット2を構成する各部を制御するための電気部品であり、後述の熱源側制御部20を構成している。そして、冷媒冷却器36によって冷却が必要な電装品20aとしては、圧縮機モータ21aを制御するためのインバータを構成するパワー素子やリアクタ等の高発熱電気部品が挙げられる。このような高発熱電気部品は、圧縮機21の運転容量が大きくなるにつれて、発熱量が大きくなる傾向にある。尚、図1において、電装品20aを熱源側制御部20とは別に図示しているが、これは、冷媒冷却器36の機能を説明するための便宜を考慮したものである。
第1熱源側流量調節弁26は、第1熱源側熱交換器24を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、第1熱源側熱交換器24の液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。また、第2熱源側流量調節弁27は、第2熱源側熱交換器25を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、第2熱源側熱交換器25の液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。すなわち、熱源側熱交換器24、25、35のうち予冷熱交換器35を除いた部分である主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25の液側に、各熱源側熱交換器24、25を流れる冷媒の流量を調節する熱源側流量調節弁26、27が接続されている。
冷媒冷却側流量調節弁37は、予冷熱交換器35及び冷媒冷却器36を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、冷媒冷却器36の下流側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。そして、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を冷媒の放熱器として機能させる際の熱源側流量調節弁26、27の下流側に、すなわち、第1熱源側熱交換器24を冷媒の放熱器として機能させる際の第1熱源側流量調節弁26の下流側に、かつ、第2熱源側熱交換器25を冷媒の放熱器として機能させる際の第2熱源側流量調節弁27の下流側に、冷媒冷却側流量調節弁37の出口が接続されている。ここでは、冷媒冷却側流量調節弁37の出口は、レシーバ28の出口管28bに合流するように接続されている。
レシーバ28は、熱源側熱交換器24、25と利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dとの間を流れる冷媒を一時的に溜めるための容器である。レシーバ28の上部には、レシーバ入口管28aが設けられており、レシーバ28の下部には、レシーバ出口管28bが設けられている。また、レシーバ入口管28aには、開閉制御が可能なレシーバ入口開閉弁28cが設けられている。そして、レシーバ28の入口管28a及び出口管28bは、ブリッジ回路29を介して、熱源側熱交換器24、25と液側閉鎖弁31との間に接続されている。
また、レシーバ28には、レシーバガス抜き管41が接続されている。レシーバガス抜き管41は、レシーバ入口管28aとは別にレシーバ28の上部から冷媒を抜き出すように設けられており、レシーバ28の上部と圧縮機21の吸入側とを接続している。レシーバガス抜き管41には、レシーバ28からガス抜きされる冷媒の流量の調節等を行うために、ガス抜き側流量調節弁42が設けられている。ここで、ガス抜き側流量調節弁42は、開度調節が可能な電動膨張弁からなる。
また、レシーバ28には、図2に示すように、レシーバ28内の液面がレシーバガス抜き管41を接続した位置よりも下側の所定位置L1まで達しているかどうかを検知するためのレシーバ液面検知管43が接続されている。ここで、レシーバ液面検知管43は、レシーバ28の上下方向の中間付近の部分から冷媒を抜き出すように設けられている。そして、レシーバ液面検知管43は、キャピラリチューブ43aを介してレシーバガス抜き管41に合流している。ここで、レシーバ液面検知管43は、レシーバガス抜き管41のガス抜き側流量調節弁42が設けられている位置よりも上流側の部分に合流するように設けられている。さらに、レシーバガス抜き管41には、レシーバ液面検知管43が合流する位置よりも下流側に、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒を加熱する冷媒加熱器44が設けられている。ここで、冷媒加熱器44は、圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒を加熱源としてレシーバガス抜き管41を流れる冷媒を加熱する熱交換器である。ここで、冷媒加熱器44は、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒の一部を分岐して熱源側熱交換器24、25、35の一部である予冷熱交換器35に送る冷媒管とレシーバガス抜き管41とを接触させることによって構成される配管熱交換器や二重管熱交換器等からなる。すなわち、冷媒加熱器44は、圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒が常時流れる予冷熱交換器35の上流側に接続されている。そして、冷凍サイクル運転時において、圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒の一部が分岐されて、冷媒加熱器44、予冷熱交換器35、冷媒冷却器36及び冷媒冷却側流量調節弁37を通じて、レシーバ出口管28bに合流する流れが得られ、レシーバガス抜き管41から抜き出される冷媒は、この圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒の一部によって加熱されるようになっている。
ブリッジ回路29は、冷媒が熱源側熱交換器24、25側から液側閉鎖弁31側に向かって流れる場合、及び、冷媒が液側閉鎖弁31側から熱源側熱交換器24、25側に向かって流れる場合のいずれにおいても、レシーバ入口管28aを通じてレシーバ28内に冷媒を流入させ、レシーバ出口管28bを通じてレシーバ28内から冷媒を流出させる機能を有する回路である。ブリッジ回路29は、4つの逆止弁29a、29b、29c、29dを有している。そして、入口逆止弁29aは、熱源側熱交換器24、25側からレシーバ入口管28aへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。入口逆止弁29bは、液側閉鎖弁31側からレシーバ入口管28aへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁29a、29bは、熱源側熱交換器24、25側又は液側閉鎖弁31側からレシーバ入口管28aに冷媒を流通させる機能を有している。出口逆止弁29cは、レシーバ出口管28bから液側閉鎖弁31側への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。出口逆止弁29dは、レシーバ出口管28bから熱源側熱交換器24、25側への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、出口逆止弁29c、29dは、レシーバ出口管28bから熱源側熱交換器24、25側又は液側閉鎖弁31側に冷媒を流通させる機能を有している。
また、ブリッジ回路29には、熱源側熱交換器24、25の液側を流れる冷媒との熱交換を行う液管熱交換器としての過冷却熱交換器45が設けられ、熱源側熱交換器24、25の液側と利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの液側との間を流れる冷媒の一部を圧縮機21の吸入側に戻す吸入戻し管46が接続されている。過冷却熱交換器45は、レシーバ出口管28bに設けられており、吸入戻し管46を流れる冷媒を冷却源としてレシーバ出口管28bを流れる冷媒(すなわち、熱源側熱交換器24、25の液側と利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの液側との間を流れる冷媒)を冷却する冷却器である。ここで、過冷却熱交換器45は、吸入戻し管46とレシーバ出口管28bとを接触させることによって構成される配管熱交換器や二重管熱交換器等からなる。吸入戻し管46は、レシーバ出口管28bから分岐されるように設けられており、過冷却熱交換器45を介してレシーバ出口管28bと圧縮機21の吸入側とを接続している。吸入戻し管46には、レシーバ出口管28bから分岐される冷媒の流量の調節等を行うために、吸入戻し側流量調節弁47が設けられている。吸入戻し側流量調節弁47は、吸入戻し管46の過冷却熱交換器45の上流側の部分に設けられている。ここで、吸入戻し側流量調節弁47は、開度調節が可能な電動膨張弁からなる。
高低圧切換機構30は、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒を利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dに送る場合(以下、「放熱負荷運転状態」とする)には、圧縮機21の吐出側と高低圧ガス側閉鎖弁32とを接続し(図1の高低圧切換機構30の破線を参照)、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒を利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dに送らない場合(以下、「蒸発負荷運転状態」とする)には、高低圧ガス側閉鎖弁32と圧縮機21の吸入側とを接続するように(図1の高低圧切換機構30の実線を参照)、熱源側冷媒回路12内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。
液側閉鎖弁31、高低圧ガス側閉鎖弁32及び低圧ガス側閉鎖弁33は、外部の機器・配管(具体的には、冷媒連絡管7、8及び9)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁31は、ブリッジ回路29を介してレシーバ入口管28a又はレシーバ出口管28bに接続されている。高低圧ガス側閉鎖弁32は、高低圧切換機構30に接続されている。低圧ガス側閉鎖弁33は、圧縮機21の吸入側に接続されている。
また、熱源ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力を検出する吸入圧力センサ71と、圧縮機21の吐出側における冷媒の圧力を検出する吐出圧力センサ73と、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒の温度を検出するガス抜き側温度センサ75と、吸入戻し管46を流れる冷媒の温度を検出する吸入戻し側温度センサ81とが設けられている。ここでは、ガス抜き側温度センサ75は、冷媒加熱器44の出口における冷媒の温度を検出するようにレシーバガス抜き管41に設けられ、吸入戻し側温度センサ81は、過冷却熱交換器45の出口における冷媒の温度を検出するように吸入戻し管46に設けられている。また、熱源ユニット2は、熱源ユニット2を構成する各部21a、22、23、26、27、28c、30、34a、37、42、47の動作を制御する熱源側制御部20を有している。そして、熱源側制御部20は、熱源ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有しており、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側制御部50a、50b、50c、50dとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<接続ユニット>
接続ユニット4a、4b、4c、4dは、ビル等の室内に利用ユニット3a、3b、3c、3dとともに設置されている。接続ユニット4a、4b、4c、4dは、冷媒連絡管9、10、11とともに、利用ユニット3、4、5と熱源ユニット2との間に介在しており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、接続ユニット4a、4b、4c、4dの構成について説明する。尚、接続ユニット4aと接続ユニット4b、4c、4dとは同様の構成であるため、ここでは、接続ユニット4aの構成のみ説明し、接続ユニット4b、4c、4dの構成については、それぞれ、接続ユニット4aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」、「c」又は「d」の添字を付して、各部の説明を省略する。
接続ユニット4aは、主として、冷媒回路10の一部を構成しており、接続側冷媒回路14a(接続ユニット4b、4c、4dでは、それぞれ、接続側冷媒回路14b、14c、14d)を有している。接続側冷媒回路14aは、主として、液接続管61aと、ガス接続管62aとを有している。
液接続管61aは、液冷媒連絡管7と利用側冷媒回路13aの利用側流量調節弁51aとを接続している。
ガス接続管62aは、高低圧ガス冷媒連絡管8に接続された高圧ガス接続管63aと、低圧ガス冷媒連絡管9に接続された低圧ガス接続管64aと、高圧ガス接続管63aと低圧ガス接続管64aとを合流させる合流ガス接続管65aとを有している。合流ガス接続管65aは、利用側冷媒回路13aの利用側熱交換器52aのガス側に接続されている。高圧ガス接続管63aには、開閉制御が可能な高圧ガス開閉弁66aが設けられており、低圧ガス接続管64aには、開閉制御が可能な低圧ガス開閉弁67aが設けられている。
そして、接続ユニット4aは、利用ユニット3aが冷房運転を行う際には、低圧ガス開閉弁67aを開けた状態にして、液冷媒連絡管7を通じて液接続管61aに流入する冷媒を利用側冷媒回路13aの利用側流量調節弁51aを通じて利用側熱交換器52aに送り、利用側熱交換器52aにおいて室内空気との熱交換によって蒸発した冷媒を、合流ガス接続管65a及び低圧ガス接続管64aを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に戻すように機能することができる。また、接続ユニット4aは、利用ユニット3aが暖房運転を行う際には、低圧ガス開閉弁67aを閉止し、かつ、高圧ガス開閉弁66aを開けた状態にして、高低圧ガス冷媒連絡管8を通じて高圧ガス接続管63a及び合流ガス接続管65aに流入する冷媒を利用側冷媒回路13aの利用側熱交換器52aに送り、利用側熱交換器52aにおいて室内空気との熱交換によって放熱した冷媒を、利用側流量調節弁51a及び液接続管61aを通じて、液冷媒連絡管7に戻すように機能することができる。この機能は、接続ユニット4aだけでなく、接続ユニット4b、4c、4dも同様に有しているため、接続ユニット4a、4b、4c、4dによって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dは、個別に冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えが可能になっている。
また、接続ユニット4aは、接続ユニット4aを構成する各部66a、67aの動作を制御する接続側制御部60aを有している。そして、接続側制御部60aは、接続ユニット60aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有しており、利用ユニット3aの利用側制御部50aとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
以上のように、利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dと、熱源側冷媒回路12と、冷媒連絡管7、8、9と、接続側冷媒回路14a、14b、14c、14dとが接続されて、冷暖同時運転型空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。そして、冷暖同時運転型空気調和装置1では、圧縮機21と熱源側熱交換器24、25とレシーバ28とを有する熱源ユニット2と、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dと利用側熱交換器52a、52b、52c、52dとを有する利用ユニット3a、3b、3c、3dとが、ガス冷媒連絡管8、9及び液冷媒連絡管7を介して接続された冷凍装置を構成している。そして、ここでは、後述のように、暖房運転等のような利用側熱交換器52a、52b、52c、52dを冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度を制御する過冷却度制御を行うようになっている。また、レシーバ28に、レシーバ28の上部と圧縮機21の吸入側とを接続するレシーバガス抜き管41を設け、レシーバガス抜き管41に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁42を設けている。
(2)冷凍装置(冷暖同時運転型空気調和装置)の動作
次に、冷暖同時運転型空気調和装置1の動作について説明する。
冷暖同時運転型空気調和装置1の冷凍サイクル運転としては、冷房運転と、暖房運転と、冷暖同時運転(蒸発負荷主体)と、冷暖同時運転(放熱負荷主体)とがある。ここで、冷房運転は、冷房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う利用ユニットだけが存在し、利用ユニット全体の蒸発負荷に対して熱源側熱交換器24、25を冷媒の放熱器として機能させる運転である。暖房運転は、暖房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の放熱器として機能する運転)を行う利用ユニットだけが存在し、利用ユニット全体の放熱負荷に対して主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を冷媒の蒸発器として機能させる運転である。冷暖同時運転(蒸発負荷主体)は、冷房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う利用ユニットと暖房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の放熱器として機能する運転)を行う利用ユニットとが混在し、利用ユニット全体の熱負荷が蒸発負荷主体である場合に、この利用ユニット全体の蒸発負荷に対して主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を冷媒の放熱器として機能させる運転である。冷暖同時運転(放熱負荷主体)は、冷房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う利用ユニットと暖房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の放熱器として機能する運転)を行う利用ユニットとが混在し、利用ユニット全体の熱負荷が放熱負荷主体である場合に、この利用ユニット全体の放熱負荷に対して主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を冷媒の蒸発器として機能させる運転である。
尚、これらの冷凍サイクル運転を含む冷暖同時運転型空気調和装置1の動作は、上記の制御部20、50a、50b、50c、50d、60a、60b、60c、60dによって行われる。
−冷房運転−
冷房運転の際、例えば、利用ユニット3a、3b、3c、3dの全てが冷房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行い、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25が冷媒の放熱器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図3に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図3の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2においては、第1熱交切換機構22を放熱運転状態(図3の第1熱交切換機構22の実線で示された状態)に切り換え、第2熱交切換機構23を放熱運転状態(図3の第2熱交切換機構23の実線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器24、25を冷媒の放熱器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30を蒸発負荷運転状態(図3の高低圧切換機構30の実線で示された状態)に切り換えている。また、熱源側流量調節弁26、27は、開度調節され、レシーバ入口開閉弁28cは、開状態になっている。また、冷媒冷却側流量調節弁37は、開度調節されて、予冷熱交換器35に圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒が流れるようになっている。また、吸入戻し側流量調節弁47は、開度調節されて、過冷却熱交換器45がレシーバ出口管28bを流れる冷媒の冷却器として機能するようになっている。さらに、ここでは、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器が存在しない運転であるため、ガス抜き側流量調節弁42は、後述のように、全閉状態(開度0%)に開度調節されており、これにより、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出さないようになっている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d、及び、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67dを開状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てを冷媒の蒸発器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てと熱源ユニット2の圧縮機21の吸入側とが高低圧ガス冷媒連絡管8及び低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された状態になっている。利用ユニット3a、3b、3c、3dにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dは、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、熱交切換機構22、23を通じて、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25に送られる。また、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、冷媒加熱器44を介して、予冷熱交換器35にも送られる。そして、熱源側熱交換器24、25に送られた高圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器24、25において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、熱源側熱交換器24、25において放熱した冷媒は、熱源側流量調節弁26、27において流量調節された後、合流して、入口逆止弁29a及びレシーバ入口開閉弁28cを通じて、レシーバ28に送られる。また、予冷熱交換器35に送られた高圧のガス冷媒も、予冷熱交換器35において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、予冷熱交換器35において放熱した冷媒は、冷媒冷却器36に送られて、電装品20aを冷却する。冷媒冷却器36を通過した冷媒は、冷媒冷却側流量調節弁37において流量調節された後、レシーバ出口管28bに送られる。そして、レシーバ28に送られた冷媒は、レシーバ28内に一時的に溜められた後、レシーバ出口管28bに送られ、その一部が吸入戻し管46に分岐され、その後、冷媒冷却器36を通過した冷媒と合流して過冷却熱交換器45に送られる。過冷却熱交換器45に送られたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、吸入戻し管46の吸入戻し側流量調節弁47において流量調節された冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器45において冷却されたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、出口逆止弁29c及び液側閉鎖弁31を通じて、液冷媒連絡管7に送られる。一方、過冷却熱交換器45で熱交換を行った後の吸入戻し管46を流れる冷媒は、圧縮機21の吸入側に戻される。
そして、液冷媒連絡管7に送られた冷媒は、4つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4c、4dの液接続管61a、61b、61c、61dに送られる。そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dに送られる。
そして、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dに送られた冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dにおいて流量調節された後、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン53a、53b、53c、53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの冷房運転が行われる。そして、低圧のガス冷媒は、接続ユニット4a、4b、4c、4dの合流ガス接続管65a、65b、65c、65dに送られる。
そして、合流ガス接続管65a、65b、65c、65dに送られた低圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d及び高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dを通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られて合流するとともに、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67d及び低圧ガス接続管64a、64b、64c、64dを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に送られて合流する。
そして、ガス冷媒連絡管8、9に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁32、33及び高低圧切換機構30を通じて、圧縮機21の吸入側に戻される。
このようにして、冷房運転における動作が行われる。尚、利用ユニット3a、3b、3c、3dのいくつかが冷房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dのいくつかが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の蒸発負荷が小さくなる場合には、熱源側熱交換器24、25の一方(例えば、第1熱源側熱交換器24)だけを冷媒の放熱器として機能させる運転が行われる。
−暖房運転−
暖房運転の際、例えば、利用ユニット3a、3b、3c、3dの全てが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の放熱器として機能する運転)を行い、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25が冷媒の蒸発器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図4に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図4の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2においては、第1熱交切換機構22を蒸発運転状態(図4の第1熱交切換機構22の破線で示された状態)に切り換え、第2熱交切換機構23を蒸発運転状態(図4の第2熱交切換機構23の破線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器24、25を冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30を放熱負荷運転状態(図4の高低圧切換機構30の破線で示された状態)に切り換えている。また、熱源側流量調節弁26、27は、開度調節され、レシーバ入口開閉弁28cは、開状態になっている。また、冷媒冷却側流量調節弁37は、開度調節されて、予冷熱交換器35に圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒が流れるようになっている。また、吸入戻し側流量調節弁47は、開度調節されて、過冷却熱交換器45がレシーバ出口管28bを流れる冷媒の冷却器として機能するようになっている。さらに、ここでは、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52c、52dが存在する運転であるため、ガス抜き側流量調節弁42は、後述のように、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの制御状況に応じて開度調節されて、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出すようになっている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66dを開状態にし、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67dを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てを冷媒の放熱器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てと熱源ユニット2の圧縮機21の吐出側とが高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。利用ユニット3a、3b、3c、3dにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dは、後述のように、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて開度を制御する過冷却度制御によって、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、高低圧切換機構30及び高低圧ガス側閉鎖弁32を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られる。また、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、冷媒加熱器44にも送られる。ここで、ガス抜き側流量調節弁42が開状態に開度調節されている場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒が抜き出されるため、冷媒加熱器44に送られた高圧のガス冷媒は、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒と熱交換を行うことによって冷却される。一方、レシーバガス抜き管41を流れるガス冷媒は、加熱されて、圧縮機21の吸入側に戻される。そして、冷媒加熱器44において冷却された冷媒は、予冷熱交換器35に送られる。予冷熱交換器35に送られた高圧の冷媒は、予冷熱交換器35において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、予冷熱交換器35において放熱した冷媒は、冷媒冷却器36に送られて、電装品20aを冷却する。冷媒冷却器36を通過した冷媒は、冷媒冷却側流量調節弁37において流量調節された後、レシーバ出口管28bに送られる。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られた高圧のガス冷媒は、4つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4c、4dの高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dに送られる。高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d及び合流ガス接続管65a、65b、65c、65dを通じて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dに送られる。
そして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン53a、53b、53c、53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dにおいて流量調節された後、接続ユニット4a、4b、4c、4dの液接続管61a、61b、61c、61dに送られる。
そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて合流する。
そして、液冷媒連絡管7に送られた冷媒は、液側閉鎖弁31、入口逆止弁29b及びレシーバ入口開閉弁28cを通じて、レシーバ28に送られる。ここで、ガス抜き側流量調節弁42が開状態に開度調節されている場合には、レシーバ28に送られた冷媒は、レシーバ28内に一時的に溜められて気液分離された後、ガス冷媒は、レシーバガス抜き管41を通じて圧縮機21の吸入側に抜き出され、液冷媒は、レシーバ出口管28bに送られる。レシーバ出口管28bに送られた冷媒は、その一部が吸入戻し管46に分岐され、その後、冷媒冷却器36を通過した冷媒と合流して過冷却熱交換器45に送られる。過冷却熱交換器45に送られたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、吸入戻し管46の吸入戻し側流量調節弁47において流量調節された冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器45において冷却されたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、出口逆止弁29dを通じて、熱源側流量調節弁26、27の両方に送られる。そして、熱源側流量調節弁26、27に送られた冷媒は、熱源側流量調節弁26、27において流量調節された後、熱源側熱交換器24、25において、室外ファン34によって供給される室外空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、熱交切換機構22、23に送られる。そして、熱交切換機構22、23に送られた低圧のガス冷媒は、合流して、圧縮機21の吸入側に戻される。
このようにして、暖房運転における動作が行われる。尚、利用ユニット3a、3b、3c、3dのいくつかが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dのいくつかが冷媒の放熱器として機能する運転)を行う等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の放熱負荷が小さくなる場合には、熱源側熱交換器24、25の一方(例えば、第1熱源側熱交換器24)だけを冷媒の蒸発器として機能させる運転が行われる。
−冷暖同時運転(蒸発負荷主体)−
冷暖同時運転(蒸発負荷主体)の際、例えば、利用ユニット3a、3b、3cが冷房運転し、かつ、利用ユニット3dが暖房運転し(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52cが冷媒の蒸発器として機能し、かつ、利用側熱交換器52dが冷媒の放熱器として機能する運転)を行い、主熱源側熱交換器としての第1熱源側熱交換器24が冷媒の放熱器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図5に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図5の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2においては、第1熱交切換機構22を放熱運転状態(図5の第1熱交切換機構22の実線で示された状態)に切り換えることによって、第1熱源側熱交換器24だけを冷媒の放熱器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30を放熱負荷運転状態(図5の高低圧切換機構30の破線で示された状態)に切り換えている。また、第1熱源側流量調節弁26は、開度調節され、第2熱源側流量調節弁27は、閉状態になっており、レシーバ入口開閉弁28cは、開状態になっている。さらに、ここでは、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52dが存在する運転であるため、ガス抜き側流量調節弁42は、後述のように、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの制御状況に応じて開度調節されるのであるが、液冷媒連絡管7を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dから熱源ユニット2に冷媒が送られる運転状態ではないため、結果的に、全閉状態(開度0%)に開度調節されており、これにより、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出さないようになっている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66d、及び、低圧ガス開閉弁67a、67b、67cを開状態にし、かつ、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、及び、低圧ガス開閉弁67dを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cを冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dを冷媒の放熱器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cと熱源ユニット2の圧縮機21の吸入側とが低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された状態になり、かつ、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dと熱源ユニット2の圧縮機21の吐出側とが高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。冷房運転を行う利用ユニット3a、3b、3cにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51cは、開度調節され、暖房運転を行う利用ユニット3dにおいては、利用側流量調節弁51dは、後述のように、利用側熱交換器52dの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて開度を制御する過冷却度制御によって、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、その一部が、高低圧切換機構30及び高低圧ガス側閉鎖弁32を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られ、残りが、第1熱交切換機構22を通じて、第1熱源側熱交換器24に送られる。また、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、冷媒加熱器44を介して、予冷熱交換器35にも送られる。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られた高圧のガス冷媒は、接続ユニット4dの高圧ガス接続管63dに送られる。高圧ガス接続管63dに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66d及び合流ガス接続管65dを通じて、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dに送られる。
そして、利用側熱交換器52dに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52dにおいて、室内ファン53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3dの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52dにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51dにおいて流量調節された後、接続ユニット4dの液接続管61dに送られる。
また、第1熱源側熱交換器24に送られた高圧のガス冷媒は、第1熱源側熱交換器24において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、第1熱源側熱交換器24において放熱した冷媒は、第1熱源側流量調節弁26において流量調節された後、入口逆止弁29a及びレシーバ入口開閉弁28cを通じて、レシーバ28に送られる。また、予冷熱交換器35に送られた高圧のガス冷媒も、予冷熱交換器35において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、予冷熱交換器35において放熱した冷媒は、冷媒冷却器36に送られて、電装品20aを冷却する。冷媒冷却器36を通過した冷媒は、冷媒冷却側流量調節弁37において流量調節された後、レシーバ出口管28bに送られる。そして、レシーバ28に送られた冷媒は、レシーバ28内に一時的に溜められた後、レシーバ出口管28bに送られ、その一部が吸入戻し管46に分岐され、その後、冷媒冷却器36を通過した冷媒と合流して過冷却熱交換器45に送られる。過冷却熱交換器45に送られたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、吸入戻し管46の吸入戻し側流量調節弁47において流量調節された冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器45において冷却されたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、出口逆止弁29c及び液側閉鎖弁31を通じて、液冷媒連絡管7に送られる。一方、過冷却熱交換器45で熱交換を行った後の吸入戻し管46を流れる冷媒は、圧縮機21の吸入側に戻される。
そして、利用側熱交換器52dにおいて放熱して液接続管61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて、第1熱源側熱交換器24において放熱して液冷媒連絡管7に送られた冷媒と合流する。
そして、液冷媒連絡管7において合流した冷媒は、3つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4cの液接続管61a、61b、61cに送られる。そして、液接続管61a、61b、61cに送られた冷媒は、利用ユニット3a、3b、3cの利用側流量調節弁51a、51b、51cに送られる。
そして、利用側流量調節弁51a、51b、51cに送られた冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51cにおいて流量調節された後、利用側熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3cの冷房運転が行われる。そして、低圧のガス冷媒は、接続ユニット4a、4b、4cの合流ガス接続管65a、65b、65cに送られる。
そして、合流ガス接続管65a、65b、65cに送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c及び低圧ガス接続管64a、64b、64cを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に送られて合流する。
そして、低圧ガス冷媒連絡管9に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁33を通じて、圧縮機21の吸入側に戻される。
このようにして、冷暖同時運転(蒸発負荷主体)における動作が行われる。尚、冷房運転を行う利用ユニット(すなわち、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器)の数が少なくなる等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の蒸発負荷が小さくなる場合には、第2熱源側熱交換器25を冷媒の蒸発器として機能させることで、第1熱源側熱交換器24の放熱負荷と第2熱源側熱交換器25との蒸発負荷とを相殺して熱源側熱交換器24、25全体の放熱負荷を小さくする運転が行われる。
−冷暖同時運転(放熱負荷主体)−
冷暖同時運転(放熱負荷主体)の際、例えば、利用ユニット3a、3b、3cが暖房運転し、かつ、利用ユニット3dが冷房運転し(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52cが冷媒の放熱器として機能し、かつ、利用側熱交換器52dが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行い、主熱源側熱交換器としての第1熱源側熱交換器24だけが冷媒の蒸発器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図6に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図6の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2においては、第1熱交切換機構22を蒸発運転状態(図6の第1熱交切換機構22の破線で示された状態)に切り換えることによって、第1熱源側熱交換器24だけを冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30を放熱負荷運転状態(図6の高低圧切換機構30の破線で示された状態)に切り換えている。また、第1熱源側流量調節弁26は、開度調節され、第2熱源側流量調節弁27は、閉状態になっており、レシーバ入口開閉弁28cは、開状態になっている。さらに、ここでは、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52cが存在する運転であるため、ガス抜き側流量調節弁42は、後述のように、利用側流量調節弁51a、51b、51cの制御状況に応じて開度調節されて、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出すようになっている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、及び、低圧ガス開閉弁67dを開状態にし、かつ、高圧ガス開閉弁66d、及び、低圧ガス開閉弁67a、67b、67cを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cを冷媒の放熱器として機能させ、かつ、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dを冷媒の蒸発器として機能させるとともに、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dと熱源ユニット2の圧縮機21の吸入側とが低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された状態になり、かつ、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cと熱源ユニット2の圧縮機21の吐出側とが高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。冷房運転を行う利用ユニット3dにおいては、利用側流量調節弁51dは、開度調節され、暖房運転を行う利用ユニット3a、3b、3cにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51cは、後述のように、利用側熱交換器52a、52b、52cの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて開度を制御する過冷却度制御によって、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、高低圧切換機構30及び高低圧ガス側閉鎖弁32を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られる。また、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、冷媒加熱器44にも送られる。ここで、ガス抜き側流量調節弁42が開状態に開度調節されている場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒が抜き出されるため、冷媒加熱器44に送られた高圧のガス冷媒は、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒と熱交換を行うことによって冷却される。一方、レシーバガス抜き管41を流れるガス冷媒は、加熱されて、圧縮機21の吸入側に戻される。そして、冷媒加熱器44において冷却された冷媒は、予冷熱交換器35に送られる。予冷熱交換器35に送られた高圧の冷媒は、予冷熱交換器35において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、予冷熱交換器35において放熱した冷媒は、冷媒冷却器36に送られて、電装品20aを冷却する。冷媒冷却器36を通過した冷媒は、冷媒冷却側流量調節弁37において流量調節された後、レシーバ出口管28bに送られる。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られた高圧のガス冷媒は、3つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4cの高圧ガス接続管63a、63b、63cに送られる。高圧ガス接続管63a、63b、63cに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c及び合流ガス接続管65a、65b、65cを通じて、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cに送られる。
そして、利用側熱交換器52a、52b、52cに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3cの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52a、52b、52cにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51cにおいて流量調節された後、接続ユニット4a、4b、4cの液接続管61a、61b、61cに送られる。
そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて合流する。
液冷媒連絡管7において合流した冷媒は、その一部が、接続ユニット4dの液接続管61dに送られ、残りが、液側閉鎖弁31、入口逆止弁29b及びレシーバ入口開閉弁28cを通じて、レシーバ28に送られる。
そして、接続ユニット4dの液接続管61dに送られた冷媒は、利用ユニット3dの利用側流量調節弁51dに送られる。
そして、利用側流量調節弁51dに送られた冷媒は、利用側流量調節弁51dにおいて流量調節された後、利用側熱交換器52dにおいて、室内ファン53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給されて、利用ユニット3dの冷房運転が行われる。そして、低圧のガス冷媒は、接続ユニット4dの合流ガス接続管65dに送られる。
そして、合流ガス接続管65dに送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス開閉弁67d及び低圧ガス接続管64dを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に送られる。
そして、低圧ガス冷媒連絡管9に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁33を通じて、圧縮機21の吸入側に戻される。
また、ここで、ガス抜き側流量調節弁42が開状態に開度調節されている場合には、レシーバ28に送られた冷媒は、レシーバ28内に一時的に溜められて気液分離された後、ガス冷媒は、レシーバガス抜き管41を通じて圧縮機21の吸入側に抜き出され、液冷媒は、レシーバ出口管28bに送られる。レシーバ出口管28bに送られた冷媒は、その一部が吸入戻し管46に分岐され、その後、冷媒冷却器36を通過した冷媒と合流して過冷却熱交換器45に送られる。過冷却熱交換器45に送られたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、吸入戻し管46の吸入戻し側流量調節弁47において流量調節された冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器45において冷却されたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、出口逆止弁29dを通じて、第1熱源側流量調節弁26に送られる。そして、第1熱源側流量調節弁26に送られた冷媒は、第1熱源側流量調節弁26において流量調節された後、第1熱源側熱交換器24において、室外ファン34によって供給される室外空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、第1熱交切換機構22に送られる。そして、第1熱交切換機構22に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管9及びガス側閉鎖弁33を通じて圧縮機21の吸入側に戻される低圧のガス冷媒と合流して、圧縮機21の吸入側に戻される。
このようにして、冷暖同時運転(放熱負荷主体)における動作が行われる。尚、暖房運転を行う利用ユニット(すなわち、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器)の数が少なくなる等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の放熱負荷が小さくなる場合には、第2熱源側熱交換器25を冷媒の放熱器として機能させることで、第1熱源側熱交換器24の蒸発負荷と第2熱源側熱交換器25との放熱負荷とを相殺して熱源側熱交換器24、25全体の蒸発負荷を小さくする運転が行われる。
−利用側流量調節弁による過冷却度制御−
上記の各種冷凍サイクル運転のうち冷房運転を除く運転(暖房運転及び冷暖同時運転)においては、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの少なくとも1つを冷媒の放熱器として機能させる運転、すなわち、利用ユニット3a、3b、3c、3dの少なくとも1つが暖房運転を行っている。そして、暖房運転を行う利用ユニットにおいては、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを制御する過冷却度制御が行われるようになっている。そして、この過冷却度制御によって、暖房運転を行う利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dを流れる冷媒の流量を調節し、所望の暖房能力を確保するようにしている。
具体的には、この過冷却度制御では、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における過冷却度SCが目標過冷却度SCtに近づくように、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを制御する。ここで、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCは、吐出圧力センサ73によって検出される圧縮機21の吐出側における冷媒の圧力を飽和温度に換算して得られる凝縮温度Tcから液側温度センサ82a、82b、82c、82dによって検出される利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの液側における冷媒の温度Tirlを差し引くことによって得られる。目標過冷却度SCtは、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの熱交換性能を発揮するのに適した値に設定される。そして、過冷却度SCが目標過冷却度SCtよりも大きい場合には、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを、過冷却度制御における可変幅の範囲内で大きくする制御を行う。また、過冷却度SCが目標過冷却度SCtよりも小さい場合には、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを、過冷却度制御における可変幅の範囲内で小さくする制御を行う。ここで、過冷却度制御における利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVの可変幅は、全閉状態に近い過冷却度制御下限開度MVm(例えば、開度0%〜数%)から全開状態に近い過冷却度制御上限開度MVx(例えば、開度100%)までの範囲である。このため、過冷却度制御においては、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における過冷却度SCが目標過冷却度SCtに近づくように、各利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを、過冷却度制御下限開度MVmから過冷却度制御上限開度MVxの可変幅の範囲内で制御することになる。
−液圧損が大きい場合のレシーバガス抜き制御−
上記のように、冷暖同時運転型空気調和装置1では、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの少なくとも1つを冷媒の放熱器として機能させる運転(ここでは、暖房運転及び冷暖同時運転)において、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dによる過冷却度制御が行われている。
しかし、冷暖同時運転型空気調和装置1の設置条件や施工状況によって液冷媒連絡管7の長さ等が異なるため、利用ユニット3a、3b、3c、3dの少なくとも1つが暖房運転を行う際に液冷媒連絡管7を流れる液冷媒の圧損(液圧損)が大きくなる場合がある。このため、液冷媒連絡管7を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dから熱源ユニット2に送られる液冷媒は、この液圧損に応じて圧力が低下して、液飽和の状態でレシーバ28に流入することになり、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒は、この液圧損に応じて過冷却度SCが大きくなってしまう。例えば、ガス抜き側流量調節弁42を全閉状態(開度0%)に開度調節した状態で、利用ユニット3a、3b、3c、3dが暖房運転を行うと、図7のモリエル線図上に示された冷凍サイクルのようになる。ここで、液冷媒連絡管7を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dから熱源ユニット2に送られる液冷媒は、図7の点Dに示すように、液圧損に応じて圧力が低下して、液飽和の状態でレシーバ28に溜まることになる。そして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒は、図7の点Cに示すように、液圧損に応じて過冷却度SCが大きくなってしまう。そして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になってしまうと、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの放熱能力が低下してしまい、利用ユニット3a、3b、3c、3dにおける暖房能力が低下してしまうおそれがある。すなわち、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dが過冷却度制御を行うことが可能な条件を過冷却度制御正常条件とすると、液圧損によって過冷却度制御正常条件を満たなくなると、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが所望の過冷却度(ここでは、目標過冷却度SCt)よりも過大になり、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを制御するだけでは、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが所望の過冷却度(ここでは、目標過冷却度SCt)まで小さくすることができない状況になってしまうのである。
そして、このような状況を解消するためには、利用ユニット3a、3b、3c、3dの少なくとも1つが暖房運転を行う際に液冷媒連絡管7を流れる液冷媒の圧損(液圧損)が大きくなって過冷却度制御正常条件を満たさなくなる場合に、レシーバ28に流入する冷媒の状態を気液二相状態にして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCを小さくすることが必要である。
そこで、ここでは、レシーバ28に、レシーバ28の上部と圧縮機21の吸入側とを接続するレシーバガス抜き管41を設け、レシーバガス抜き管41に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁42を設け、過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを制御するようにしている。
次に、ガス抜き側流量調節弁42の開度制御について、図8及び図9を用いて説明する。ここで、図8は、ガス抜き側流量調節弁42を開状態で暖房運転を行った場合の冷凍サイクルを示したモリエル線図であり、図9は、ガス抜き側流量調節弁42の開度制御のフローチャートである。尚、ここで説明するガス抜き側流量調節弁42の開度制御を含む各種動作は、制御部20、50a、50b、50c、50d、60a、60b、60c、60dによって行われる。
まず、ステップST1において、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかを判定する。すなわち、利用ユニット3a、3b、3c、3dの少なくとも1つが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの少なくとも1つを冷媒の放熱器として機能させる運転)を行っており、暖房運転を行っている利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dが過冷却度制御を行っている場合において、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかを判定する。ここでは、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVが過冷却度制御上限開度MVx未満であるかどうかによって、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかを判定するようにしている。すなわち、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVが過冷却度制御における上限開度である過冷却度制御上限開度MVxまで開いた状態になっている場合には、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えており、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが過冷却度制御を行えなくなる程に過大になっているものとみなすようにしている。ここで、暖房運転を行っている利用ユニットが複数存在する場合には、各利用ユニットについて、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかの判定を行う。
次に、ステップST1において過冷却度制御正常条件を満たさないものと判定された場合には、ステップST2に移行する。そして、ステップST2においては、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを大きくする制御を行う。ここでは、ガス抜き側流量調節弁42の現在開度MVに第1開度変化分ΔMV1を加えることによって、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを大きくする制御を行うようにしている。すると、ガス抜き側流量調節弁42が全閉状態(開度MV=0%)の場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒が抜き出され始め、また、ガス抜き側流量調節弁42が既に開いている場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28から抜き出されるガス冷媒の流量が増加するようになる。そして、このステップST2の処理を繰り返すと、図8の点C、Dに示すように、レシーバ28に流入する冷媒の状態をガス冷媒が多い気液二相状態にして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCを小さくし、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になるのを防ぐ、すなわち、ステップST1における過冷却度制御正常条件を満たすようにするのである。
次に、ステップST1において過冷却度制御正常条件を満たすものと判定された場合には、ステップST3に移行する。そして、ステップST3においては、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを小さくする制御を行う。ここでは、ガス抜き側流量調節弁42の現在開度MVから第2開度変化分ΔMV2を差し引くことによって、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを小さくする制御を行うようにしている。すると、ガス抜き側流量調節弁42が全閉状態(開度MV=0%)の場合には、そのまま開度が全閉状態、すなわち、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒が抜き出されない状態が維持され、また、ステップST2の処理によってガス抜き側流量調節弁42が既に開いている場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28から抜き出されるガス冷媒の流量が減少するようになる。そして、このステップST3の処理をステップST2の処理とともに繰り返すと、ステップST1の過冷却度制御正常条件を満たすかどうかによってガス抜き側流量調節弁42を開閉制御することになり、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを、過冷却度制御正常条件を満たすために必要な最小限の開度で維持することができる。
このように、ガス抜き側流量調節弁42は、ステップST1の過冷却度制御正常条件を満たすかどうかによって、ステップST2、ST3の開閉制御がなされるようになっている。
しかし、ガス抜き側流量調節弁42を開けることでレシーバ28からガス冷媒を抜き出すと、レシーバ28内に溜まる液冷媒の液面が上昇して、満液近くまで上昇する場合もあり得る。
そこで、ここでは、ステップST1、ST2、ST3の処理だけでなく、ステップST4、ST5の処理を行うようにしている。具体的には、レシーバ28が所定液面L1(図2参照)まで達した場合には、ステップST1の過冷却度制御正常条件を満たすかどうかにかかわらず、すなわち、ステップST1の過冷却度制御正常条件を満たさない場合であっても、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを強制的に小さくする制御を行うようにしている。ここでは、ガス抜き側流量調節弁42の現在開度MVから第3開度変化分ΔMV3を差し引くことによって、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを小さくする制御を行うようにしている。ここで、第3開度変化分ΔMV3は、ガス抜き量を大幅に制限できるようにするために、第1開度変化分ΔMV1や第2開度変化分ΔMV2よりも大きな値に設定することが好ましい。
尚、レシーバ28が所定液面L1に達したかどうかの判定は、液面センサ等の種々の手法が採用可能であるが、ここでは、レシーバ液面検知管43を使用している。このレシーバ液面検知管43によるレシーバ28内の液面検知は、以下のようにして行う。まず、レシーバ液面検知管43は、ガス抜き側流量調節弁42が開状態になると、図2、図4及び図6に示すように、レシーバ28の所定の高さ位置L1から冷媒を抜き出す。ここで、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒は、レシーバ28内の液面が所定の高さ位置L1よりも低い場合は、ガス状態となり、レシーバ28内の液面が所定の高さ位置L1以上である場合は、液状態となる。
次に、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒は、図4及び図6に示すように、レシーバガス抜き管41から抜き出された冷媒と合流する。ここで、レシーバガス抜き管41から抜き出された冷媒は、レシーバ28内の液面が高さ位置L2(図2参照)より低い場合には、ガス状態である。このため、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒がガス状態である場合には、レシーバガス抜き管41から抜き出された冷媒と合流した後にレシーバガス抜き管41を流れる冷媒も、ガス状態となる。一方、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒が液状態である場合には、レシーバガス抜き管41から抜き出された冷媒と合流した後にレシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、ガス冷媒に液冷媒が混入した気液二相状態となる。そして、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒が合流した後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、ガス抜き側流量調節弁42によって圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力近くまで減圧される。このガス抜き側流量調節弁42による減圧操作によって、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、減圧操作前の冷媒の状態に応じた温度降下が発生することになる。すなわち、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒がガス状態である場合には、減圧操作による温度降下は小さく、気液二相状態である場合には、減圧操作による温度降下は大きくなる。このため、ここでは採用していないが、ガス抜き側流量調節弁42で減圧操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒の温度を使用して、液面検知管43から抜き出された冷媒が液状態であるかどうか(レシーバ28内の液面が高さ位置L1まで達しているかどうか)を検知することもできる。
次に、ガス抜き側流量調節弁42で減圧操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、図4及び図6に示すように、冷媒加熱器44に送られて、圧縮機21の吐出側と予冷熱交換器35との間を流れる高圧のガス冷媒と熱交換を行って加熱される。この冷媒加熱器44による加熱操作によって、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、加熱操作前の冷媒の状態に応じた温度上昇が発生することになる。すなわち、ガス抜き側流量調節弁42で減圧操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒がガス状態である場合には、加熱操作による温度上昇が大きく、気液二相状態である場合には、減圧操作による温度上昇が小さくなる。このため、ここでは、ガス抜き側温度センサ75によって、冷媒加熱器44で加熱操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒の温度を検出して、この検出された冷媒の温度を使用して、液面検知管43から抜き出された冷媒が液状態であるかどうか(レシーバ28内の液面が高さ位置L1まで達しているかどうか)を検知している。具体的には、ガス抜き側温度センサ75によって検出された冷媒の温度から吸入圧力センサ71によって検出された冷媒の圧力を換算することによって得られる冷媒の飽和温度を差し引くことによって、冷媒加熱器44で加熱操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒の過熱度を得る。そして、この冷媒の過熱度が所定の温度差以上である場合には、液面検知管43から抜き出された冷媒がガス状態である(レシーバ28内の液面が高さ位置L1まで達していない)と判断し、この冷媒の過熱度が所定の温度差に達しない場合には、液面検知管43から抜き出された冷媒が液状態である(レシーバ28内の液面が高さ位置L1まで達している)と判断する。
このようにして、ここでは、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの少なくとも1つを冷媒の放熱器として機能させる運転(図4、図5及び図6に示される暖房運転や冷暖同時運転)において、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVによる過冷却度制御を行いつつ、過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを制御するようにしている。尚、図5に示される冷暖同時運転(蒸発負荷主体)においては、暖房運転を行う利用ユニット3dが存在しているものの、利用ユニット3a、3b、3c、3d全体の熱負荷が蒸発負荷主体であり、液冷媒連絡管7を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dから熱源ユニット2に冷媒が送られる運転状態ではない。このため、上記のステップST1〜ST5の制御は適用されているものの、過冷却度制御正常条件を満たさない状況が生じないため、結果的に、ガス抜き側流量調節弁42が全閉状態(開度0%)に開度調節されており、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出さないようになっているのである。
(3)冷凍装置(冷暖同時運転型空気調和装置)の特徴
冷暖同時運転型空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
<A>
ここでは、上記のように、レシーバガス抜き管41に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁42を設け、過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁42の開度を制御するようにしている。すなわち、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを大きくすることによって、レシーバ28に流入する冷媒の状態をガス冷媒が多い気液二相状態にして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCを小さくし、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になるのを防ぐ、すなわち、過冷却度制御正常条件を満たすようにしている。
これにより、ここでは、液圧損が大きい場合であっても、過冷却度制御が適切に行えるようになり、暖房能力の低下を抑えることができる。
<B>
ここでは、上記のように、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVが過冷却度制御上限開度MVx未満であるかどうかによって、過冷却度制御正常条件を満たしているかどうかを判定するようにしている。すなわち、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVが過冷却度制御における上限開度である過冷却度制御上限開度MVxまで開いた状態になっている場合には、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えており、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが過冷却度制御を行えなくなる程に過大になっているものとみなすようにしている。
これにより、ここでは、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを過冷却度制御上限開度MVx未満に維持できるようになり、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅の範囲内で過冷却度制御を行うことができる。
<C>
ここでは、上記のように、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかによってガス抜き側流量調節弁42を開閉制御するようにしている。このため、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを、過冷却度制御正常条件を満たすために必要な最小限の開度で維持することができる。
これにより、ここでは、レシーバ28から抜き出されるガス冷媒の量を最小限に抑えることができるようになり、レシーバ28からのガス抜きによる性能低下を抑えることができる。
<D>
ここでは、上記のように、レシーバ28が所定液面L1まで達した場合には、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかにかかわらず、すなわち、過冷却度制御正常条件を満たさない場合であっても、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを強制的に小さくする制御を行うようにしている。
これにより、ここでは、過冷却度制御を適切に行えるようにしつつ、レシーバ28から圧縮機21に液冷媒が戻ることを抑えることができる。
(4)変形例
上記の実施形態では、本発明が適用される冷凍装置として、冷暖同時運転型空気調和装置1の構成例に挙げて説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、冷暖切換運転型空気調和装置等の他の冷凍装置であっても、レシーバを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、冷媒連絡管を介して接続されており、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御するものであれば、本発明を適用することが可能である。
また、上記の実施形態では、過冷却熱交換器45及び吸入戻し管46が設けられているが、設けられていなくてもよい。
さらに、レシーバ液面検知管43に設けられた冷媒加熱器44の加熱源は、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒に限定されず、レシーバ出口管28bを流れる液冷媒等であってもよい。
本発明は、レシーバを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、冷媒連絡管を介して接続されており、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する冷凍装置に対して、広く適用可能である。
1 冷暖同時運転型空気調和装置(冷凍装置)
2 熱源ユニット
3a、3b、3c、3d 利用ユニット
7 液冷媒連絡管
8、9 ガス冷媒連絡管
21 圧縮機
24、25 熱源側熱交換器
28 レシーバ
41 レシーバガス抜き管
42 ガス抜き側流量調節弁
51a、51b、51c、51d 利用側流量調節弁
52a、52b、52c、52d 利用側熱交換器
特開2006−78026号公報
本発明は、冷凍装置、特に、レシーバを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、冷媒連絡管を介して接続されており、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する冷凍装置に関する。
従来より、特許文献1(特開2006−78026号公報)に示すように、レシーバを有する室外ユニット(熱源ユニット)と、室内電子膨張弁(利用側流量調節弁)と室外熱交換器(利用側熱交換器)とを有する室内ユニット(利用ユニット)とが、ガス配管及び液配管(ガス冷媒連絡管及び液冷媒連絡管)を介して接続された冷凍装置の一種である冷暖同時運転可能な空気調和機がある。
上記従来の冷凍装置においては、室内ユニット(利用ユニット)が暖房運転を行う際(利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転を行う際)に、利用ユニットにおいて所望の暖房能力を確保するために、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する過冷却度制御を行う。
しかし、冷凍装置の設置条件や施工状況によって液冷媒連絡管の長さ等が異なるため、利用ユニットが暖房運転を行う際に液冷媒連絡管を流れる液冷媒の圧損(液圧損)が大きくなる場合がある。このため、液冷媒連絡管を介して利用ユニットから熱源ユニットに送られる液冷媒は、この液圧損に応じて圧力が低下して、液飽和の状態でレシーバに溜まることになり、利用側熱交換器の出口における冷媒は、この液圧損に応じて過冷却度が大きくなることがある。そして、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が利用側流量調節弁の可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になってしまうと、利用側熱交換器の放熱能力が低下してしまい、利用ユニットにおける暖房能力が低下してしまうおそれがある。
本発明の課題は、レシーバを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、冷媒連絡管を介して接続されており、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する冷凍装置において、液圧損が大きい場合であっても、過冷却度制御を適切に行えるようにして、暖房能力の低下を抑えることにある。
第1の観点にかかる冷凍装置は、圧縮機と熱源側熱交換器とレシーバとを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、ガス冷媒連絡管及び液冷媒連絡管を介して接続されている。そして、この冷凍装置では、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する過冷却度制御を行う。そして、ここでは、レシーバに、レシーバの上部と圧縮機の吸入側とを接続するレシーバガス抜き管を設け、レシーバガス抜き管に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁を設け、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁が過冷却度制御を行うことが可能な過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁の開度を制御するようにしている。
液圧損によって過冷却度制御正常条件を満たなくなると、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が目標過冷却度等の所望の過冷却度よりも過大になり、利用側流量調節弁の開度を制御するだけでは、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が目標過冷却度等の所望の過冷却度まで小さくすることができない状況になってしまう。
そして、このような状況を解消するためには、レシーバに溜まる冷媒の状態を気液二相状態にして、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度を小さくすることが必要である。
そこで、ここでは、上記のように、レシーバガス抜き管に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁を設け、過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁の開度を制御するようにしている。すなわち、ガス抜き側流量調節弁の開度を大きくすることによって、レシーバに流入する冷媒の状態をガス冷媒が多い気液二相状態にして、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度を小さくし、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が利用側流量調節弁の可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になるのを防ぐ、すなわち、過冷却度制御正常条件を満たすようにするのである。
これにより、ここでは、液圧損が大きい場合であっても、過冷却度制御が適切に行えるようになり、暖房能力の低下を抑えることができる。
しかも、ここでは、過冷却度制御正常条件が、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁の開度が過冷却度制御上限開度未満であることである。
ここでは、上記のように、利用側流量調節弁の開度が過冷却度制御上限開度未満であるかどうかによって、過冷却度制御正常条件を満たしているかどうかを判定するようにしている。すなわち、利用側流量調節弁の開度が過冷却度制御における上限開度である過冷却度制御上限開度まで開いた状態になっている場合には、利用側流量調節弁の可変幅を超えており、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度が過冷却度制御を行えなくなる程に過大になっているものとみなすようにしている。
これにより、ここでは、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁の開度を過冷却度制御上限開度未満に維持できるようになり、利用側流量調節弁の可変幅の範囲内で過冷却度制御を行うことができる。
の観点にかかる冷凍装置は、第1の観点にかかる冷凍装置において、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁が過冷却度制御正常条件を満たす場合には、ガス抜き側流量調節弁の開度を小さくする制御を行い、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁が過冷却度制御正常条件を満たさない場合には、ガス抜き側流量調節弁の開度を大きくする制御を行う。
ここでは、上記のように、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかによってガス抜き側流量調節弁を開閉制御するようにしている。このため、ガス抜き側流量調節弁の開度を、過冷却度制御正常条件を満たすために必要な最小限の開度で維持することができる。
これにより、ここでは、レシーバから抜き出されるガス冷媒の量を最小限に抑えることができるようになり、レシーバからのガス抜きによる性能低下を抑えることができる。
の観点にかかる冷凍装置は、第2の観点にかかる冷凍装置において、レシーバが所定液面まで達した場合には、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかにかかわらず、ガス抜き側流量調節弁の開度を小さくする制御を行う。
ガス抜き側流量調節弁を開けることでレシーバからガス冷媒を抜き出すと、レシーバ内に溜まる液冷媒の液面が上昇して、満液近くまで上昇する場合もあり得る。
そこで、ここでは、上記のように、レシーバが所定液面まで達した場合には、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかにかかわらず、すなわち、過冷却度制御正常条件を満たさない場合であっても、ガス抜き側流量調節弁の開度を強制的に小さくする制御を行う。
これにより、ここでは、過冷却度制御を適切に行えるようにしつつ、レシーバから圧縮機に液冷媒が戻ることを抑えることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる冷凍装置では、液圧損が大きい場合であっても、過冷却度制御が適切に行えるようになり、暖房能力の低下を抑えることができる。しかも、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁の開度を過冷却度制御上限開度未満に維持できるようになり、利用側流量調節弁の可変幅の範囲内で過冷却度制御を行うことができる。
の観点にかかる冷凍装置では、レシーバから抜き出されるガス冷媒の量を最小限に抑えることができるようになり、レシーバからのガス抜きによる性能低下を抑えることができる。
の観点にかかる冷凍装置では、過冷却度制御を適切に行えるようにしつつ、レシーバから圧縮機に液冷媒が戻ることを抑えることができる。
本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての冷暖同時運転型空気調和装置の概略構成図である。 レシーバ及びその周辺の構造を示す概略図である。 冷房運転における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 暖房運転における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷暖同時運転(蒸発負荷主体)における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 冷暖同時運転(放熱負荷主体)における動作(冷媒の流れ)を示す図である。 ガス抜き側流量調節弁を全閉状態で暖房運転を行った場合の冷凍サイクルを示したモリエル線図である。 ガス抜き側流量調節弁を開状態で暖房運転を行った場合の冷凍サイクルを示したモリエル線図である。 ガス抜き側流量調節弁の開度制御のフローチャートである。
以下、本発明にかかる冷凍装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる冷凍装置の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)冷凍装置(冷暖同時運転型空気調和装置)の構成
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての冷暖同時運転型空気調和装置1の概略構成図である。冷暖同時運転型空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。
冷暖同時運転型空気調和装置1は、主として、1台の熱源ユニット2と、複数(ここでは、4台)の利用ユニット3a、3b、3c、3dと、各利用ユニット3a、3b、3c、3dに接続される接続ユニット4a、4b、4c、4dと、接続ユニット4a、4b、4c、4dを介して熱源ユニット2と利用ユニット3a、3b、3c、3dとを接続する冷媒連絡管7、8、9とを有している。すなわち、冷暖同時運転型空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、熱源ユニット2と、利用ユニット3a、3b、3c、3dと、接続ユニット4a、4b、4c、4dと、冷媒連絡管7、8、9とが接続されることによって構成されている。そして、冷暖同時運転型空気調和装置1は、各利用ユニット3a、3b、3c、3dが個別に冷房運転又は暖房運転を行うことが可能になっており、暖房運転を行う利用ユニットから冷房運転を行う利用ユニットに冷媒を送ることで利用ユニット間において熱回収を行うこと(ここでは、冷房運転と暖房運転とを同時に行う冷暖同時運転を行うこと)が可能になるように構成されている。しかも、冷暖同時運転型空気調和装置1では、上記の熱回収(冷暖同時運転)も考慮した複数の利用ユニット3a、3b、3c、3d全体の熱負荷に応じて、熱源ユニット2の熱負荷をバランスさせるように構成されている。
<利用ユニット>
利用ユニット3a、3b、3c、3dは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。利用ユニット3a、3b、3c、3dは、冷媒連絡管7、8、9及び接続ユニット4a、4b、4c、4dを介して熱源ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、利用ユニット3a、3b、3c、3dの構成について説明する。尚、利用ユニット3aと利用ユニット3b、3c、3dとは同様の構成であるため、ここでは、利用ユニット3aの構成のみ説明し、利用ユニット3b、3c、3dの構成については、それぞれ、利用ユニット3aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」、「c」又は「d」の添字を付して、各部の説明を省略する。
利用ユニット3aは、主として、冷媒回路10の一部を構成しており、利用側冷媒回路13a(利用ユニット3b、3c、3dでは、それぞれ、利用側冷媒回路13b、13c、13d)を有している。利用側冷媒回路13aは、主として、利用側流量調節弁51aと、利用側熱交換器52aとを有している。
利用側流量調節弁51aは、利用側熱交換器52aを流れる冷媒の流量の調節等を行うために、利用側熱交換器52aの液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。
利用側熱交換器52aは、冷媒と室内空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。ここで、利用ユニット3aは、ユニット内に室内空気を吸入して、熱交換した後に、供給空気として屋内に供給するための室内ファン53aを有しており、室内空気と利用側熱交換器32aを流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。室内ファン53aは、室内ファンモータ54aによって駆動される。
また、利用ユニット3aには、各種のセンサが設けられている。具体的には、利用側熱交換器52aの液側(利用側熱交換器52aを冷媒の放熱器として機能させる際の出口)における冷媒の温度を検出する液側温度センサ82aが設けられている。また、利用ユニット3aは、利用ユニット3aを構成する各部51a、54aの動作を制御する利用側制御部50aを有している。そして、利用側制御部50aは、利用ユニット3aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有しており、リモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、熱源ユニット2との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<熱源ユニット>
熱源ユニット2は、ビル等の屋上等に設置されており、冷媒連絡管7、8、9を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dに接続されており、利用ユニット3a、3b、3c、3dとの間で冷媒回路10を構成している。
次に、熱源ユニット2の構成について説明する。熱源ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成しており、熱源側冷媒回路12を有している。熱源側冷媒回路12は、主として、圧縮機21と、複数(ここでは、2つ)の熱交切換機構22、23と、主熱源側熱交換器としての2つの熱源側熱交換器24、25と予冷熱交換器35とからなる熱源側熱交換器と、冷媒冷却器36と、2つの熱源側熱交換器24、25に対応する熱源側流量調節弁26、27と、予冷熱交換器35及び冷媒冷却器36に対応する冷媒冷却側流量調節弁37と、レシーバ28と、ブリッジ回路29と、高低圧切換機構30と、液側閉鎖弁31と、高低圧ガス側閉鎖弁32と、低圧ガス側閉鎖弁33とを有している。
圧縮機21は、ここでは、冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、圧縮機モータ21aをインバータ制御することで運転容量を可変することが可能なスクロール型等の容積式圧縮機からなる。
第1熱交切換機構22は、主熱源側熱交換器としての第1熱源側熱交換器24を冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「放熱運転状態」とする)には圧縮機21の吐出側と第1熱源側熱交換器24のガス側とを接続し(図1の第1熱交切換機構22の実線を参照)、第1熱源側熱交換器24を冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「蒸発運転状態」とする)には圧縮機21の吸入側と第1熱源側熱交換器24のガス側とを接続するように(図1の第1熱交切換機構22の破線を参照)、熱源側冷媒回路12内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。また、第2熱交切換機構23は、主熱源側熱交換器としての第2熱源側熱交換器25を冷媒の放熱器として機能させる場合(以下、「放熱運転状態」とする)には圧縮機21の吐出側と第2熱源側熱交換器25のガス側とを接続し(図1の第2熱交切換機構23の実線を参照)、第2熱源側熱交換器25を冷媒の蒸発器として機能させる場合(以下、「蒸発運転状態」とする)には圧縮機21の吸入側と第2熱源側熱交換器25のガス側とを接続するように(図1の第2熱交切換機構23の破線を参照)、熱源側冷媒回路12内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。そして、第1熱交切換機構22及び第2熱交切換機構23の切り換え状態を変更することによって、第1熱源側熱交換器24及び第2熱源側熱交換器25は、個別に冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えが可能になっている。
主熱源側熱交換器としての第1熱源側熱交換器24は、冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。第1熱源側熱交換器24は、そのガス側が第1熱交切換機構22に接続され、その液側が第1熱源側流量調節弁26に接続されている。また、主熱源側熱交換器としての第2熱源側熱交換器25は、冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。第2熱源側熱交換器25は、そのガス側が第2熱交切換機構23に接続され、その液側が第2熱源側流量調節弁27に接続されている。
予冷熱交換器35は、冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。予冷熱交換器35は、熱源側熱交換器の一部(すなわち、熱源側熱交換器のうち主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を除いた部分)を構成しており、圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒を常時流すように熱源側冷媒回路12に設けられている。具体的には、予冷熱交換器35は、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25とは異なり、熱交切換機構22、23のような冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えを可能にするための機構を介することなく、そのガス側が圧縮機21の吐出側に接続されている。すなわち、予冷熱交換器35は、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25とは異なり、常時冷媒の放熱器として機能するようになっている。
ここでは、第1熱源側熱交換器24と第2熱源側熱交換器25と予冷熱交換器35とが一体の熱源側熱交換器として構成されている。そして、熱源ユニット2は、ユニット内に室外空気を吸入して、熱交換した後に、ユニット外に排出するための室外ファン34を有しており、室外空気と熱源側熱交換器24、25、35を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。室外ファン34は、回転数制御が可能な室外ファンモータ34aによって駆動される。
冷媒冷却器36は、予冷熱交換器35において放熱した冷媒と電装品20aとの熱交換を行うことで電装品20aを冷却する機器であり、予冷熱交換器35の液側、すなわち、予冷熱交換器35の下流側に接続されている。冷媒冷却器36は、例えば、冷媒流路が形成された金属製の部材を電装品20aに接触させることによって構成されている。ここで、電装品20aは、熱源ユニット2を構成する各部を制御するための電気部品であり、後述の熱源側制御部20を構成している。そして、冷媒冷却器36によって冷却が必要な電装品20aとしては、圧縮機モータ21aを制御するためのインバータを構成するパワー素子やリアクタ等の高発熱電気部品が挙げられる。このような高発熱電気部品は、圧縮機21の運転容量が大きくなるにつれて、発熱量が大きくなる傾向にある。尚、図1において、電装品20aを熱源側制御部20とは別に図示しているが、これは、冷媒冷却器36の機能を説明するための便宜を考慮したものである。
第1熱源側流量調節弁26は、第1熱源側熱交換器24を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、第1熱源側熱交換器24の液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。また、第2熱源側流量調節弁27は、第2熱源側熱交換器25を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、第2熱源側熱交換器25の液側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。すなわち、熱源側熱交換器24、25、35のうち予冷熱交換器35を除いた部分である主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25の液側に、各熱源側熱交換器24、25を流れる冷媒の流量を調節する熱源側流量調節弁26、27が接続されている。
冷媒冷却側流量調節弁37は、予冷熱交換器35及び冷媒冷却器36を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、冷媒冷却器36の下流側に接続された開度調節が可能な電動膨張弁である。そして、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を冷媒の放熱器として機能させる際の熱源側流量調節弁26、27の下流側に、すなわち、第1熱源側熱交換器24を冷媒の放熱器として機能させる際の第1熱源側流量調節弁26の下流側に、かつ、第2熱源側熱交換器25を冷媒の放熱器として機能させる際の第2熱源側流量調節弁27の下流側に、冷媒冷却側流量調節弁37の出口が接続されている。ここでは、冷媒冷却側流量調節弁37の出口は、レシーバ28の出口管28bに合流するように接続されている。
レシーバ28は、熱源側熱交換器24、25と利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dとの間を流れる冷媒を一時的に溜めるための容器である。レシーバ28の上部には、レシーバ入口管28aが設けられており、レシーバ28の下部には、レシーバ出口管28bが設けられている。また、レシーバ入口管28aには、開閉制御が可能なレシーバ入口開閉弁28cが設けられている。そして、レシーバ28の入口管28a及び出口管28bは、ブリッジ回路29を介して、熱源側熱交換器24、25と液側閉鎖弁31との間に接続されている。
また、レシーバ28には、レシーバガス抜き管41が接続されている。レシーバガス抜き管41は、レシーバ入口管28aとは別にレシーバ28の上部から冷媒を抜き出すように設けられており、レシーバ28の上部と圧縮機21の吸入側とを接続している。レシーバガス抜き管41には、レシーバ28からガス抜きされる冷媒の流量の調節等を行うために、ガス抜き側流量調節弁42が設けられている。ここで、ガス抜き側流量調節弁42は、開度調節が可能な電動膨張弁からなる。
また、レシーバ28には、図2に示すように、レシーバ28内の液面がレシーバガス抜き管41を接続した位置よりも下側の所定位置L1まで達しているかどうかを検知するためのレシーバ液面検知管43が接続されている。ここで、レシーバ液面検知管43は、レシーバ28の上下方向の中間付近の部分から冷媒を抜き出すように設けられている。そして、レシーバ液面検知管43は、キャピラリチューブ43aを介してレシーバガス抜き管41に合流している。ここで、レシーバ液面検知管43は、レシーバガス抜き管41のガス抜き側流量調節弁42が設けられている位置よりも上流側の部分に合流するように設けられている。さらに、レシーバガス抜き管41には、レシーバ液面検知管43が合流する位置よりも下流側に、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒を加熱する冷媒加熱器44が設けられている。ここで、冷媒加熱器44は、圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒を加熱源としてレシーバガス抜き管41を流れる冷媒を加熱する熱交換器である。ここで、冷媒加熱器44は、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒の一部を分岐して熱源側熱交換器24、25、35の一部である予冷熱交換器35に送る冷媒管とレシーバガス抜き管41とを接触させることによって構成される配管熱交換器や二重管熱交換器等からなる。すなわち、冷媒加熱器44は、圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒が常時流れる予冷熱交換器35の上流側に接続されている。そして、冷凍サイクル運転時において、圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒の一部が分岐されて、冷媒加熱器44、予冷熱交換器35、冷媒冷却器36及び冷媒冷却側流量調節弁37を通じて、レシーバ出口管28bに合流する流れが得られ、レシーバガス抜き管41から抜き出される冷媒は、この圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒の一部によって加熱されるようになっている。
ブリッジ回路29は、冷媒が熱源側熱交換器24、25側から液側閉鎖弁31側に向かって流れる場合、及び、冷媒が液側閉鎖弁31側から熱源側熱交換器24、25側に向かって流れる場合のいずれにおいても、レシーバ入口管28aを通じてレシーバ28内に冷媒を流入させ、レシーバ出口管28bを通じてレシーバ28内から冷媒を流出させる機能を有する回路である。ブリッジ回路29は、4つの逆止弁29a、29b、29c、29dを有している。そして、入口逆止弁29aは、熱源側熱交換器24、25側からレシーバ入口管28aへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。入口逆止弁29bは、液側閉鎖弁31側からレシーバ入口管28aへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁29a、29bは、熱源側熱交換器24、25側又は液側閉鎖弁31側からレシーバ入口管28aに冷媒を流通させる機能を有している。出口逆止弁29cは、レシーバ出口管28bから液側閉鎖弁31側への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。出口逆止弁29dは、レシーバ出口管28bから熱源側熱交換器24、25側への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、出口逆止弁29c、29dは、レシーバ出口管28bから熱源側熱交換器24、25側又は液側閉鎖弁31側に冷媒を流通させる機能を有している。
また、ブリッジ回路29には、熱源側熱交換器24、25の液側を流れる冷媒との熱交換を行う液管熱交換器としての過冷却熱交換器45が設けられ、熱源側熱交換器24、25の液側と利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの液側との間を流れる冷媒の一部を圧縮機21の吸入側に戻す吸入戻し管46が接続されている。過冷却熱交換器45は、レシーバ出口管28bに設けられており、吸入戻し管46を流れる冷媒を冷却源としてレシーバ出口管28bを流れる冷媒(すなわち、熱源側熱交換器24、25の液側と利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの液側との間を流れる冷媒)を冷却する冷却器である。ここで、過冷却熱交換器45は、吸入戻し管46とレシーバ出口管28bとを接触させることによって構成される配管熱交換器や二重管熱交換器等からなる。吸入戻し管46は、レシーバ出口管28bから分岐されるように設けられており、過冷却熱交換器45を介してレシーバ出口管28bと圧縮機21の吸入側とを接続している。吸入戻し管46には、レシーバ出口管28bから分岐される冷媒の流量の調節等を行うために、吸入戻し側流量調節弁47が設けられている。吸入戻し側流量調節弁47は、吸入戻し管46の過冷却熱交換器45の上流側の部分に設けられている。ここで、吸入戻し側流量調節弁47は、開度調節が可能な電動膨張弁からなる。
高低圧切換機構30は、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒を利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dに送る場合(以下、「放熱負荷運転状態」とする)には、圧縮機21の吐出側と高低圧ガス側閉鎖弁32とを接続し(図1の高低圧切換機構30の破線を参照)、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒を利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dに送らない場合(以下、「蒸発負荷運転状態」とする)には、高低圧ガス側閉鎖弁32と圧縮機21の吸入側とを接続するように(図1の高低圧切換機構30の実線を参照)、熱源側冷媒回路12内における冷媒の流路を切り換えることが可能な機器であり、例えば、四路切換弁からなる。
液側閉鎖弁31、高低圧ガス側閉鎖弁32及び低圧ガス側閉鎖弁33は、外部の機器・配管(具体的には、冷媒連絡管7、8及び9)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁31は、ブリッジ回路29を介してレシーバ入口管28a又はレシーバ出口管28bに接続されている。高低圧ガス側閉鎖弁32は、高低圧切換機構30に接続されている。低圧ガス側閉鎖弁33は、圧縮機21の吸入側に接続されている。
また、熱源ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力を検出する吸入圧力センサ71と、圧縮機21の吐出側における冷媒の圧力を検出する吐出圧力センサ73と、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒の温度を検出するガス抜き側温度センサ75と、吸入戻し管46を流れる冷媒の温度を検出する吸入戻し側温度センサ81とが設けられている。ここでは、ガス抜き側温度センサ75は、冷媒加熱器44の出口における冷媒の温度を検出するようにレシーバガス抜き管41に設けられ、吸入戻し側温度センサ81は、過冷却熱交換器45の出口における冷媒の温度を検出するように吸入戻し管46に設けられている。また、熱源ユニット2は、熱源ユニット2を構成する各部21a、22、23、26、27、28c、30、34a、37、42、47の動作を制御する熱源側制御部20を有している。そして、熱源側制御部20は、熱源ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有しており、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側制御部50a、50b、50c、50dとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<接続ユニット>
接続ユニット4a、4b、4c、4dは、ビル等の室内に利用ユニット3a、3b、3c、3dとともに設置されている。接続ユニット4a、4b、4c、4dは、冷媒連絡管9、10、11とともに、利用ユニット3、4、5と熱源ユニット2との間に介在しており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、接続ユニット4a、4b、4c、4dの構成について説明する。尚、接続ユニット4aと接続ユニット4b、4c、4dとは同様の構成であるため、ここでは、接続ユニット4aの構成のみ説明し、接続ユニット4b、4c、4dの構成については、それぞれ、接続ユニット4aの各部を示す符号の添字「a」の代わりに、「b」、「c」又は「d」の添字を付して、各部の説明を省略する。
接続ユニット4aは、主として、冷媒回路10の一部を構成しており、接続側冷媒回路14a(接続ユニット4b、4c、4dでは、それぞれ、接続側冷媒回路14b、14c、14d)を有している。接続側冷媒回路14aは、主として、液接続管61aと、ガス接続管62aとを有している。
液接続管61aは、液冷媒連絡管7と利用側冷媒回路13aの利用側流量調節弁51aとを接続している。
ガス接続管62aは、高低圧ガス冷媒連絡管8に接続された高圧ガス接続管63aと、低圧ガス冷媒連絡管9に接続された低圧ガス接続管64aと、高圧ガス接続管63aと低圧ガス接続管64aとを合流させる合流ガス接続管65aとを有している。合流ガス接続管65aは、利用側冷媒回路13aの利用側熱交換器52aのガス側に接続されている。高圧ガス接続管63aには、開閉制御が可能な高圧ガス開閉弁66aが設けられており、低圧ガス接続管64aには、開閉制御が可能な低圧ガス開閉弁67aが設けられている。
そして、接続ユニット4aは、利用ユニット3aが冷房運転を行う際には、低圧ガス開閉弁67aを開けた状態にして、液冷媒連絡管7を通じて液接続管61aに流入する冷媒を利用側冷媒回路13aの利用側流量調節弁51aを通じて利用側熱交換器52aに送り、利用側熱交換器52aにおいて室内空気との熱交換によって蒸発した冷媒を、合流ガス接続管65a及び低圧ガス接続管64aを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に戻すように機能することができる。また、接続ユニット4aは、利用ユニット3aが暖房運転を行う際には、低圧ガス開閉弁67aを閉止し、かつ、高圧ガス開閉弁66aを開けた状態にして、高低圧ガス冷媒連絡管8を通じて高圧ガス接続管63a及び合流ガス接続管65aに流入する冷媒を利用側冷媒回路13aの利用側熱交換器52aに送り、利用側熱交換器52aにおいて室内空気との熱交換によって放熱した冷媒を、利用側流量調節弁51a及び液接続管61aを通じて、液冷媒連絡管7に戻すように機能することができる。この機能は、接続ユニット4aだけでなく、接続ユニット4b、4c、4dも同様に有しているため、接続ユニット4a、4b、4c、4dによって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dは、個別に冷媒の蒸発器又は放熱器として機能させる切り換えが可能になっている。
また、接続ユニット4aは、接続ユニット4aを構成する各部66a、67aの動作を制御する接続側制御部60aを有している。そして、接続側制御部60aは、接続ユニット60aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有しており、利用ユニット3aの利用側制御部50aとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
以上のように、利用側冷媒回路13a、13b、13c、13dと、熱源側冷媒回路12と、冷媒連絡管7、8、9と、接続側冷媒回路14a、14b、14c、14dとが接続されて、冷暖同時運転型空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。そして、冷暖同時運転型空気調和装置1では、圧縮機21と熱源側熱交換器24、25とレシーバ28とを有する熱源ユニット2と、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dと利用側熱交換器52a、52b、52c、52dとを有する利用ユニット3a、3b、3c、3dとが、ガス冷媒連絡管8、9及び液冷媒連絡管7を介して接続された冷凍装置を構成している。そして、ここでは、後述のように、暖房運転等のような利用側熱交換器52a、52b、52c、52dを冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度を制御する過冷却度制御を行うようになっている。また、レシーバ28に、レシーバ28の上部と圧縮機21の吸入側とを接続するレシーバガス抜き管41を設け、レシーバガス抜き管41に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁42を設けている。
(2)冷凍装置(冷暖同時運転型空気調和装置)の動作
次に、冷暖同時運転型空気調和装置1の動作について説明する。
冷暖同時運転型空気調和装置1の冷凍サイクル運転としては、冷房運転と、暖房運転と、冷暖同時運転(蒸発負荷主体)と、冷暖同時運転(放熱負荷主体)とがある。ここで、冷房運転は、冷房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う利用ユニットだけが存在し、利用ユニット全体の蒸発負荷に対して熱源側熱交換器24、25を冷媒の放熱器として機能させる運転である。暖房運転は、暖房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の放熱器として機能する運転)を行う利用ユニットだけが存在し、利用ユニット全体の放熱負荷に対して主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を冷媒の蒸発器として機能させる運転である。冷暖同時運転(蒸発負荷主体)は、冷房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う利用ユニットと暖房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の放熱器として機能する運転)を行う利用ユニットとが混在し、利用ユニット全体の熱負荷が蒸発負荷主体である場合に、この利用ユニット全体の蒸発負荷に対して主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を冷媒の放熱器として機能させる運転である。冷暖同時運転(放熱負荷主体)は、冷房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う利用ユニットと暖房運転(すなわち、利用側熱交換器が冷媒の放熱器として機能する運転)を行う利用ユニットとが混在し、利用ユニット全体の熱負荷が放熱負荷主体である場合に、この利用ユニット全体の放熱負荷に対して主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25を冷媒の蒸発器として機能させる運転である。
尚、これらの冷凍サイクル運転を含む冷暖同時運転型空気調和装置1の動作は、上記の制御部20、50a、50b、50c、50d、60a、60b、60c、60dによって行われる。
−冷房運転−
冷房運転の際、例えば、利用ユニット3a、3b、3c、3dの全てが冷房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行い、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25が冷媒の放熱器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図3に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図3の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2においては、第1熱交切換機構22を放熱運転状態(図3の第1熱交切換機構22の実線で示された状態)に切り換え、第2熱交切換機構23を放熱運転状態(図3の第2熱交切換機構23の実線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器24、25を冷媒の放熱器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30を蒸発負荷運転状態(図3の高低圧切換機構30の実線で示された状態)に切り換えている。また、熱源側流量調節弁26、27は、開度調節され、レシーバ入口開閉弁28cは、開状態になっている。また、冷媒冷却側流量調節弁37は、開度調節されて、予冷熱交換器35に圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒が流れるようになっている。また、吸入戻し側流量調節弁47は、開度調節されて、過冷却熱交換器45がレシーバ出口管28bを流れる冷媒の冷却器として機能するようになっている。さらに、ここでは、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器が存在しない運転であるため、ガス抜き側流量調節弁42は、後述のように、全閉状態(開度0%)に開度調節されており、これにより、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出さないようになっている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d、及び、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67dを開状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てを冷媒の蒸発器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てと熱源ユニット2の圧縮機21の吸入側とが高低圧ガス冷媒連絡管8及び低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された状態になっている。利用ユニット3a、3b、3c、3dにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dは、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、熱交切換機構22、23を通じて、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25に送られる。また、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、冷媒加熱器44を介して、予冷熱交換器35にも送られる。そして、熱源側熱交換器24、25に送られた高圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器24、25において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、熱源側熱交換器24、25において放熱した冷媒は、熱源側流量調節弁26、27において流量調節された後、合流して、入口逆止弁29a及びレシーバ入口開閉弁28cを通じて、レシーバ28に送られる。また、予冷熱交換器35に送られた高圧のガス冷媒も、予冷熱交換器35において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、予冷熱交換器35において放熱した冷媒は、冷媒冷却器36に送られて、電装品20aを冷却する。冷媒冷却器36を通過した冷媒は、冷媒冷却側流量調節弁37において流量調節された後、レシーバ出口管28bに送られる。そして、レシーバ28に送られた冷媒は、レシーバ28内に一時的に溜められた後、レシーバ出口管28bに送られ、その一部が吸入戻し管46に分岐され、その後、冷媒冷却器36を通過した冷媒と合流して過冷却熱交換器45に送られる。過冷却熱交換器45に送られたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、吸入戻し管46の吸入戻し側流量調節弁47において流量調節された冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器45において冷却されたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、出口逆止弁29c及び液側閉鎖弁31を通じて、液冷媒連絡管7に送られる。一方、過冷却熱交換器45で熱交換を行った後の吸入戻し管46を流れる冷媒は、圧縮機21の吸入側に戻される。
そして、液冷媒連絡管7に送られた冷媒は、4つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4c、4dの液接続管61a、61b、61c、61dに送られる。そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dに送られる。
そして、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dに送られた冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dにおいて流量調節された後、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン53a、53b、53c、53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの冷房運転が行われる。そして、低圧のガス冷媒は、接続ユニット4a、4b、4c、4dの合流ガス接続管65a、65b、65c、65dに送られる。
そして、合流ガス接続管65a、65b、65c、65dに送られた低圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d及び高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dを通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られて合流するとともに、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67d及び低圧ガス接続管64a、64b、64c、64dを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に送られて合流する。
そして、ガス冷媒連絡管8、9に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁32、33及び高低圧切換機構30を通じて、圧縮機21の吸入側に戻される。
このようにして、冷房運転における動作が行われる。尚、利用ユニット3a、3b、3c、3dのいくつかが冷房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dのいくつかが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行う等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の蒸発負荷が小さくなる場合には、熱源側熱交換器24、25の一方(例えば、第1熱源側熱交換器24)だけを冷媒の放熱器として機能させる運転が行われる。
−暖房運転−
暖房運転の際、例えば、利用ユニット3a、3b、3c、3dの全てが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てが冷媒の放熱器として機能する運転)を行い、主熱源側熱交換器としての熱源側熱交換器24、25が冷媒の蒸発器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図4に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図4の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2においては、第1熱交切換機構22を蒸発運転状態(図4の第1熱交切換機構22の破線で示された状態)に切り換え、第2熱交切換機構23を蒸発運転状態(図4の第2熱交切換機構23の破線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器24、25を冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30を放熱負荷運転状態(図4の高低圧切換機構30の破線で示された状態)に切り換えている。また、熱源側流量調節弁26、27は、開度調節され、レシーバ入口開閉弁28cは、開状態になっている。また、冷媒冷却側流量調節弁37は、開度調節されて、予冷熱交換器35に圧縮機21から吐出される高圧のガス冷媒が流れるようになっている。また、吸入戻し側流量調節弁47は、開度調節されて、過冷却熱交換器45がレシーバ出口管28bを流れる冷媒の冷却器として機能するようになっている。さらに、ここでは、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52c、52dが存在する運転であるため、ガス抜き側流量調節弁42は、後述のように、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの制御状況に応じて開度調節されて、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出すようになっている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66dを開状態にし、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c、67dを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てを冷媒の放熱器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの全てと熱源ユニット2の圧縮機21の吐出側とが高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。利用ユニット3a、3b、3c、3dにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dは、後述のように、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて開度を制御する過冷却度制御によって、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、高低圧切換機構30及び高低圧ガス側閉鎖弁32を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られる。また、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、冷媒加熱器44にも送られる。ここで、ガス抜き側流量調節弁42が開状態に開度調節されている場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒が抜き出されるため、冷媒加熱器44に送られた高圧のガス冷媒は、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒と熱交換を行うことによって冷却される。一方、レシーバガス抜き管41を流れるガス冷媒は、加熱されて、圧縮機21の吸入側に戻される。そして、冷媒加熱器44において冷却された冷媒は、予冷熱交換器35に送られる。予冷熱交換器35に送られた高圧の冷媒は、予冷熱交換器35において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、予冷熱交換器35において放熱した冷媒は、冷媒冷却器36に送られて、電装品20aを冷却する。冷媒冷却器36を通過した冷媒は、冷媒冷却側流量調節弁37において流量調節された後、レシーバ出口管28bに送られる。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られた高圧のガス冷媒は、4つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4c、4dの高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dに送られる。高圧ガス接続管63a、63b、63c、63dに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、66d及び合流ガス接続管65a、65b、65c、65dを通じて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dに送られる。
そして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて、室内ファン53a、53b、53c、53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3c、3dの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52a、52b、52c、52dにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dにおいて流量調節された後、接続ユニット4a、4b、4c、4dの液接続管61a、61b、61c、61dに送られる。
そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて合流する。
そして、液冷媒連絡管7に送られた冷媒は、液側閉鎖弁31、入口逆止弁29b及びレシーバ入口開閉弁28cを通じて、レシーバ28に送られる。ここで、ガス抜き側流量調節弁42が開状態に開度調節されている場合には、レシーバ28に送られた冷媒は、レシーバ28内に一時的に溜められて気液分離された後、ガス冷媒は、レシーバガス抜き管41を通じて圧縮機21の吸入側に抜き出され、液冷媒は、レシーバ出口管28bに送られる。レシーバ出口管28bに送られた冷媒は、その一部が吸入戻し管46に分岐され、その後、冷媒冷却器36を通過した冷媒と合流して過冷却熱交換器45に送られる。過冷却熱交換器45に送られたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、吸入戻し管46の吸入戻し側流量調節弁47において流量調節された冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器45において冷却されたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、出口逆止弁29dを通じて、熱源側流量調節弁26、27の両方に送られる。そして、熱源側流量調節弁26、27に送られた冷媒は、熱源側流量調節弁26、27において流量調節された後、熱源側熱交換器24、25において、室外ファン34によって供給される室外空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、熱交切換機構22、23に送られる。そして、熱交切換機構22、23に送られた低圧のガス冷媒は、合流して、圧縮機21の吸入側に戻される。
このようにして、暖房運転における動作が行われる。尚、利用ユニット3a、3b、3c、3dのいくつかが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dのいくつかが冷媒の放熱器として機能する運転)を行う等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の放熱負荷が小さくなる場合には、熱源側熱交換器24、25の一方(例えば、第1熱源側熱交換器24)だけを冷媒の蒸発器として機能させる運転が行われる。
−冷暖同時運転(蒸発負荷主体)−
冷暖同時運転(蒸発負荷主体)の際、例えば、利用ユニット3a、3b、3cが冷房運転し、かつ、利用ユニット3dが暖房運転し(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52cが冷媒の蒸発器として機能し、かつ、利用側熱交換器52dが冷媒の放熱器として機能する運転)を行い、主熱源側熱交換器としての第1熱源側熱交換器24が冷媒の放熱器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図5に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図5の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2においては、第1熱交切換機構22を放熱運転状態(図5の第1熱交切換機構22の実線で示された状態)に切り換えることによって、第1熱源側熱交換器24だけを冷媒の放熱器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30を放熱負荷運転状態(図5の高低圧切換機構30の破線で示された状態)に切り換えている。また、第1熱源側流量調節弁26は、開度調節され、第2熱源側流量調節弁27は、閉状態になっており、レシーバ入口開閉弁28cは、開状態になっている。さらに、ここでは、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52dが存在する運転であるため、ガス抜き側流量調節弁42は、後述のように、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの制御状況に応じて開度調節されるのであるが、液冷媒連絡管7を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dから熱源ユニット2に冷媒が送られる運転状態ではないため、結果的に、全閉状態(開度0%)に開度調節されており、これにより、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出さないようになっている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66d、及び、低圧ガス開閉弁67a、67b、67cを開状態にし、かつ、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、及び、低圧ガス開閉弁67dを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cを冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dを冷媒の放熱器として機能させるとともに、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cと熱源ユニット2の圧縮機21の吸入側とが低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された状態になり、かつ、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dと熱源ユニット2の圧縮機21の吐出側とが高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。冷房運転を行う利用ユニット3a、3b、3cにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51cは、開度調節され、暖房運転を行う利用ユニット3dにおいては、利用側流量調節弁51dは、後述のように、利用側熱交換器52dの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて開度を制御する過冷却度制御によって、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、その一部が、高低圧切換機構30及び高低圧ガス側閉鎖弁32を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られ、残りが、第1熱交切換機構22を通じて、第1熱源側熱交換器24に送られる。また、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、冷媒加熱器44を介して、予冷熱交換器35にも送られる。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られた高圧のガス冷媒は、接続ユニット4dの高圧ガス接続管63dに送られる。高圧ガス接続管63dに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66d及び合流ガス接続管65dを通じて、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dに送られる。
そして、利用側熱交換器52dに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52dにおいて、室内ファン53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3dの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52dにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51dにおいて流量調節された後、接続ユニット4dの液接続管61dに送られる。
また、第1熱源側熱交換器24に送られた高圧のガス冷媒は、第1熱源側熱交換器24において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、第1熱源側熱交換器24において放熱した冷媒は、第1熱源側流量調節弁26において流量調節された後、入口逆止弁29a及びレシーバ入口開閉弁28cを通じて、レシーバ28に送られる。また、予冷熱交換器35に送られた高圧のガス冷媒も、予冷熱交換器35において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、予冷熱交換器35において放熱した冷媒は、冷媒冷却器36に送られて、電装品20aを冷却する。冷媒冷却器36を通過した冷媒は、冷媒冷却側流量調節弁37において流量調節された後、レシーバ出口管28bに送られる。そして、レシーバ28に送られた冷媒は、レシーバ28内に一時的に溜められた後、レシーバ出口管28bに送られ、その一部が吸入戻し管46に分岐され、その後、冷媒冷却器36を通過した冷媒と合流して過冷却熱交換器45に送られる。過冷却熱交換器45に送られたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、吸入戻し管46の吸入戻し側流量調節弁47において流量調節された冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器45において冷却されたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、出口逆止弁29c及び液側閉鎖弁31を通じて、液冷媒連絡管7に送られる。一方、過冷却熱交換器45で熱交換を行った後の吸入戻し管46を流れる冷媒は、圧縮機21の吸入側に戻される。
そして、利用側熱交換器52dにおいて放熱して液接続管61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて、第1熱源側熱交換器24において放熱して液冷媒連絡管7に送られた冷媒と合流する。
そして、液冷媒連絡管7において合流した冷媒は、3つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4cの液接続管61a、61b、61cに送られる。そして、液接続管61a、61b、61cに送られた冷媒は、利用ユニット3a、3b、3cの利用側流量調節弁51a、51b、51cに送られる。
そして、利用側流量調節弁51a、51b、51cに送られた冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51cにおいて流量調節された後、利用側熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3cの冷房運転が行われる。そして、低圧のガス冷媒は、接続ユニット4a、4b、4cの合流ガス接続管65a、65b、65cに送られる。
そして、合流ガス接続管65a、65b、65cに送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス開閉弁67a、67b、67c及び低圧ガス接続管64a、64b、64cを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に送られて合流する。
そして、低圧ガス冷媒連絡管9に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁33を通じて、圧縮機21の吸入側に戻される。
このようにして、冷暖同時運転(蒸発負荷主体)における動作が行われる。尚、冷房運転を行う利用ユニット(すなわち、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器)の数が少なくなる等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の蒸発負荷が小さくなる場合には、第2熱源側熱交換器25を冷媒の蒸発器として機能させることで、第1熱源側熱交換器24の放熱負荷と第2熱源側熱交換器25との蒸発負荷とを相殺して熱源側熱交換器24、25全体の放熱負荷を小さくする運転が行われる。
−冷暖同時運転(放熱負荷主体)−
冷暖同時運転(放熱負荷主体)の際、例えば、利用ユニット3a、3b、3cが暖房運転し、かつ、利用ユニット3dが冷房運転し(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52cが冷媒の放熱器として機能し、かつ、利用側熱交換器52dが冷媒の蒸発器として機能する運転)を行い、主熱源側熱交換器としての第1熱源側熱交換器24だけが冷媒の蒸発器として機能する際、空気調和装置1の冷媒回路10は、図6に示されるように構成される(冷媒の流れについては、図6の冷媒回路10に付された矢印を参照)。
具体的には、熱源ユニット2においては、第1熱交切換機構22を蒸発運転状態(図6の第1熱交切換機構22の破線で示された状態)に切り換えることによって、第1熱源側熱交換器24だけを冷媒の蒸発器として機能させるようになっている。また、高低圧切換機構30を放熱負荷運転状態(図6の高低圧切換機構30の破線で示された状態)に切り換えている。また、第1熱源側流量調節弁26は、開度調節され、第2熱源側流量調節弁27は、閉状態になっており、レシーバ入口開閉弁28cは、開状態になっている。さらに、ここでは、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52cが存在する運転であるため、ガス抜き側流量調節弁42は、後述のように、利用側流量調節弁51a、51b、51cの制御状況に応じて開度調節されて、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出すようになっている。接続ユニット4a、4b、4c、4dにおいては、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c、及び、低圧ガス開閉弁67dを開状態にし、かつ、高圧ガス開閉弁66d、及び、低圧ガス開閉弁67a、67b、67cを閉状態にすることによって、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cを冷媒の放熱器として機能させ、かつ、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dを冷媒の蒸発器として機能させるとともに、利用ユニット3dの利用側熱交換器52dと熱源ユニット2の圧縮機21の吸入側とが低圧ガス冷媒連絡管9を介して接続された状態になり、かつ、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cと熱源ユニット2の圧縮機21の吐出側とが高低圧ガス冷媒連絡管8を介して接続された状態になっている。冷房運転を行う利用ユニット3dにおいては、利用側流量調節弁51dは、開度調節され、暖房運転を行う利用ユニット3a、3b、3cにおいては、利用側流量調節弁51a、51b、51cは、後述のように、利用側熱交換器52a、52b、52cの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて開度を制御する過冷却度制御によって、開度調節されている。
このような冷媒回路10において、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、高低圧切換機構30及び高低圧ガス側閉鎖弁32を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られる。また、圧縮機21で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、冷媒加熱器44にも送られる。ここで、ガス抜き側流量調節弁42が開状態に開度調節されている場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒が抜き出されるため、冷媒加熱器44に送られた高圧のガス冷媒は、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒と熱交換を行うことによって冷却される。一方、レシーバガス抜き管41を流れるガス冷媒は、加熱されて、圧縮機21の吸入側に戻される。そして、冷媒加熱器44において冷却された冷媒は、予冷熱交換器35に送られる。予冷熱交換器35に送られた高圧の冷媒は、予冷熱交換器35において、室外ファン34によって供給される熱源としての室外空気と熱交換を行うことによって放熱する。そして、予冷熱交換器35において放熱した冷媒は、冷媒冷却器36に送られて、電装品20aを冷却する。冷媒冷却器36を通過した冷媒は、冷媒冷却側流量調節弁37において流量調節された後、レシーバ出口管28bに送られる。
そして、高低圧ガス冷媒連絡管8に送られた高圧のガス冷媒は、3つに分岐されて、各接続ユニット4a、4b、4cの高圧ガス接続管63a、63b、63cに送られる。高圧ガス接続管63a、63b、63cに送られた高圧のガス冷媒は、高圧ガス開閉弁66a、66b、66c及び合流ガス接続管65a、65b、65cを通じて、利用ユニット3a、3b、3cの利用側熱交換器52a、52b、52cに送られる。
そして、利用側熱交換器52a、52b、52cに送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給されて、利用ユニット3a、3b、3cの暖房運転が行われる。利用側熱交換器52a、52b、52cにおいて放熱した冷媒は、利用側流量調節弁51a、51b、51cにおいて流量調節された後、接続ユニット4a、4b、4cの液接続管61a、61b、61cに送られる。
そして、液接続管61a、61b、61c、61dに送られた冷媒は、液冷媒連絡管7に送られて合流する。
液冷媒連絡管7において合流した冷媒は、その一部が、接続ユニット4dの液接続管61dに送られ、残りが、液側閉鎖弁31、入口逆止弁29b及びレシーバ入口開閉弁28cを通じて、レシーバ28に送られる。
そして、接続ユニット4dの液接続管61dに送られた冷媒は、利用ユニット3dの利用側流量調節弁51dに送られる。
そして、利用側流量調節弁51dに送られた冷媒は、利用側流量調節弁51dにおいて流量調節された後、利用側熱交換器52dにおいて、室内ファン53dによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給されて、利用ユニット3dの冷房運転が行われる。そして、低圧のガス冷媒は、接続ユニット4dの合流ガス接続管65dに送られる。
そして、合流ガス接続管65dに送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス開閉弁67d及び低圧ガス接続管64dを通じて、低圧ガス冷媒連絡管9に送られる。
そして、低圧ガス冷媒連絡管9に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁33を通じて、圧縮機21の吸入側に戻される。
また、ここで、ガス抜き側流量調節弁42が開状態に開度調節されている場合には、レシーバ28に送られた冷媒は、レシーバ28内に一時的に溜められて気液分離された後、ガス冷媒は、レシーバガス抜き管41を通じて圧縮機21の吸入側に抜き出され、液冷媒は、レシーバ出口管28bに送られる。レシーバ出口管28bに送られた冷媒は、その一部が吸入戻し管46に分岐され、その後、冷媒冷却器36を通過した冷媒と合流して過冷却熱交換器45に送られる。過冷却熱交換器45に送られたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、吸入戻し管46の吸入戻し側流量調節弁47において流量調節された冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器45において冷却されたレシーバ出口管28bを流れる冷媒は、出口逆止弁29dを通じて、第1熱源側流量調節弁26に送られる。そして、第1熱源側流量調節弁26に送られた冷媒は、第1熱源側流量調節弁26において流量調節された後、第1熱源側熱交換器24において、室外ファン34によって供給される室外空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、第1熱交切換機構22に送られる。そして、第1熱交切換機構22に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス冷媒連絡管9及びガス側閉鎖弁33を通じて圧縮機21の吸入側に戻される低圧のガス冷媒と合流して、圧縮機21の吸入側に戻される。
このようにして、冷暖同時運転(放熱負荷主体)における動作が行われる。尚、暖房運転を行う利用ユニット(すなわち、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器)の数が少なくなる等によって、利用側熱交換器52a、52b、52c、52d全体の放熱負荷が小さくなる場合には、第2熱源側熱交換器25を冷媒の放熱器として機能させることで、第1熱源側熱交換器24の蒸発負荷と第2熱源側熱交換器25との放熱負荷とを相殺して熱源側熱交換器24、25全体の蒸発負荷を小さくする運転が行われる。
−利用側流量調節弁による過冷却度制御−
上記の各種冷凍サイクル運転のうち冷房運転を除く運転(暖房運転及び冷暖同時運転)においては、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの少なくとも1つを冷媒の放熱器として機能させる運転、すなわち、利用ユニット3a、3b、3c、3dの少なくとも1つが暖房運転を行っている。そして、暖房運転を行う利用ユニットにおいては、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCに基づいて利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを制御する過冷却度制御が行われるようになっている。そして、この過冷却度制御によって、暖房運転を行う利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側熱交換器52a、52b、52c、52dを流れる冷媒の流量を調節し、所望の暖房能力を確保するようにしている。
具体的には、この過冷却度制御では、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における過冷却度SCが目標過冷却度SCtに近づくように、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを制御する。ここで、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCは、吐出圧力センサ73によって検出される圧縮機21の吐出側における冷媒の圧力を飽和温度に換算して得られる凝縮温度Tcから液側温度センサ82a、82b、82c、82dによって検出される利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの液側における冷媒の温度Tirlを差し引くことによって得られる。目標過冷却度SCtは、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの熱交換性能を発揮するのに適した値に設定される。そして、過冷却度SCが目標過冷却度SCtよりも大きい場合には、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを、過冷却度制御における可変幅の範囲内で大きくする制御を行う。また、過冷却度SCが目標過冷却度SCtよりも小さい場合には、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを、過冷却度制御における可変幅の範囲内で小さくする制御を行う。ここで、過冷却度制御における利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVの可変幅は、全閉状態に近い過冷却度制御下限開度MVm(例えば、開度0%〜数%)から全開状態に近い過冷却度制御上限開度MVx(例えば、開度100%)までの範囲である。このため、過冷却度制御においては、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における過冷却度SCが目標過冷却度SCtに近づくように、各利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを、過冷却度制御下限開度MVmから過冷却度制御上限開度MVxの可変幅の範囲内で制御することになる。
−液圧損が大きい場合のレシーバガス抜き制御−
上記のように、冷暖同時運転型空気調和装置1では、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの少なくとも1つを冷媒の放熱器として機能させる運転(ここでは、暖房運転及び冷暖同時運転)において、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dによる過冷却度制御が行われている。
しかし、冷暖同時運転型空気調和装置1の設置条件や施工状況によって液冷媒連絡管7の長さ等が異なるため、利用ユニット3a、3b、3c、3dの少なくとも1つが暖房運転を行う際に液冷媒連絡管7を流れる液冷媒の圧損(液圧損)が大きくなる場合がある。このため、液冷媒連絡管7を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dから熱源ユニット2に送られる液冷媒は、この液圧損に応じて圧力が低下して、液飽和の状態でレシーバ28に流入することになり、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒は、この液圧損に応じて過冷却度SCが大きくなってしまう。例えば、ガス抜き側流量調節弁42を全閉状態(開度0%)に開度調節した状態で、利用ユニット3a、3b、3c、3dが暖房運転を行うと、図7のモリエル線図上に示された冷凍サイクルのようになる。ここで、液冷媒連絡管7を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dから熱源ユニット2に送られる液冷媒は、図7の点Dに示すように、液圧損に応じて圧力が低下して、液飽和の状態でレシーバ28に溜まることになる。そして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒は、図7の点Cに示すように、液圧損に応じて過冷却度SCが大きくなってしまう。そして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になってしまうと、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの放熱能力が低下してしまい、利用ユニット3a、3b、3c、3dにおける暖房能力が低下してしまうおそれがある。すなわち、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dが過冷却度制御を行うことが可能な条件を過冷却度制御正常条件とすると、液圧損によって過冷却度制御正常条件を満たなくなると、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが所望の過冷却度(ここでは、目標過冷却度SCt)よりも過大になり、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを制御するだけでは、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが所望の過冷却度(ここでは、目標過冷却度SCt)まで小さくすることができない状況になってしまうのである。
そして、このような状況を解消するためには、利用ユニット3a、3b、3c、3dの少なくとも1つが暖房運転を行う際に液冷媒連絡管7を流れる液冷媒の圧損(液圧損)が大きくなって過冷却度制御正常条件を満たさなくなる場合に、レシーバ28に流入する冷媒の状態を気液二相状態にして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCを小さくすることが必要である。
そこで、ここでは、レシーバ28に、レシーバ28の上部と圧縮機21の吸入側とを接続するレシーバガス抜き管41を設け、レシーバガス抜き管41に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁42を設け、過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを制御するようにしている。
次に、ガス抜き側流量調節弁42の開度制御について、図8及び図9を用いて説明する。ここで、図8は、ガス抜き側流量調節弁42を開状態で暖房運転を行った場合の冷凍サイクルを示したモリエル線図であり、図9は、ガス抜き側流量調節弁42の開度制御のフローチャートである。尚、ここで説明するガス抜き側流量調節弁42の開度制御を含む各種動作は、制御部20、50a、50b、50c、50d、60a、60b、60c、60dによって行われる。
まず、ステップST1において、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかを判定する。すなわち、利用ユニット3a、3b、3c、3dの少なくとも1つが暖房運転(すなわち、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの少なくとも1つを冷媒の放熱器として機能させる運転)を行っており、暖房運転を行っている利用ユニット3a、3b、3c、3dの利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dが過冷却度制御を行っている場合において、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかを判定する。ここでは、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVが過冷却度制御上限開度MVx未満であるかどうかによって、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかを判定するようにしている。すなわち、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVが過冷却度制御における上限開度である過冷却度制御上限開度MVxまで開いた状態になっている場合には、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えており、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが過冷却度制御を行えなくなる程に過大になっているものとみなすようにしている。ここで、暖房運転を行っている利用ユニットが複数存在する場合には、各利用ユニットについて、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかの判定を行う。
次に、ステップST1において過冷却度制御正常条件を満たさないものと判定された場合には、ステップST2に移行する。そして、ステップST2においては、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを大きくする制御を行う。ここでは、ガス抜き側流量調節弁42の現在開度MVに第1開度変化分ΔMV1を加えることによって、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを大きくする制御を行うようにしている。すると、ガス抜き側流量調節弁42が全閉状態(開度MV=0%)の場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒が抜き出され始め、また、ガス抜き側流量調節弁42が既に開いている場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28から抜き出されるガス冷媒の流量が増加するようになる。そして、このステップST2の処理を繰り返すと、図8の点C、Dに示すように、レシーバ28に流入する冷媒の状態をガス冷媒が多い気液二相状態にして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCを小さくし、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になるのを防ぐ、すなわち、ステップST1における過冷却度制御正常条件を満たすようにするのである。
次に、ステップST1において過冷却度制御正常条件を満たすものと判定された場合には、ステップST3に移行する。そして、ステップST3においては、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを小さくする制御を行う。ここでは、ガス抜き側流量調節弁42の現在開度MVから第2開度変化分ΔMV2を差し引くことによって、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを小さくする制御を行うようにしている。すると、ガス抜き側流量調節弁42が全閉状態(開度MV=0%)の場合には、そのまま開度が全閉状態、すなわち、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒が抜き出されない状態が維持され、また、ステップST2の処理によってガス抜き側流量調節弁42が既に開いている場合には、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28から抜き出されるガス冷媒の流量が減少するようになる。そして、このステップST3の処理をステップST2の処理とともに繰り返すと、ステップST1の過冷却度制御正常条件を満たすかどうかによってガス抜き側流量調節弁42を開閉制御することになり、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを、過冷却度制御正常条件を満たすために必要な最小限の開度で維持することができる。
このように、ガス抜き側流量調節弁42は、ステップST1の過冷却度制御正常条件を満たすかどうかによって、ステップST2、ST3の開閉制御がなされるようになっている。
しかし、ガス抜き側流量調節弁42を開けることでレシーバ28からガス冷媒を抜き出すと、レシーバ28内に溜まる液冷媒の液面が上昇して、満液近くまで上昇する場合もあり得る。
そこで、ここでは、ステップST1、ST2、ST3の処理だけでなく、ステップST4、ST5の処理を行うようにしている。具体的には、レシーバ28が所定液面L1(図2参照)まで達した場合には、ステップST1の過冷却度制御正常条件を満たすかどうかにかかわらず、すなわち、ステップST1の過冷却度制御正常条件を満たさない場合であっても、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを強制的に小さくする制御を行うようにしている。ここでは、ガス抜き側流量調節弁42の現在開度MVから第3開度変化分ΔMV3を差し引くことによって、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを小さくする制御を行うようにしている。ここで、第3開度変化分ΔMV3は、ガス抜き量を大幅に制限できるようにするために、第1開度変化分ΔMV1や第2開度変化分ΔMV2よりも大きな値に設定することが好ましい。
尚、レシーバ28が所定液面L1に達したかどうかの判定は、液面センサ等の種々の手法が採用可能であるが、ここでは、レシーバ液面検知管43を使用している。このレシーバ液面検知管43によるレシーバ28内の液面検知は、以下のようにして行う。まず、レシーバ液面検知管43は、ガス抜き側流量調節弁42が開状態になると、図2、図4及び図6に示すように、レシーバ28の所定の高さ位置L1から冷媒を抜き出す。ここで、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒は、レシーバ28内の液面が所定の高さ位置L1よりも低い場合は、ガス状態となり、レシーバ28内の液面が所定の高さ位置L1以上である場合は、液状態となる。
次に、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒は、図4及び図6に示すように、レシーバガス抜き管41から抜き出された冷媒と合流する。ここで、レシーバガス抜き管41から抜き出された冷媒は、レシーバ28内の液面が高さ位置L2(図2参照)より低い場合には、ガス状態である。このため、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒がガス状態である場合には、レシーバガス抜き管41から抜き出された冷媒と合流した後にレシーバガス抜き管41を流れる冷媒も、ガス状態となる。一方、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒が液状態である場合には、レシーバガス抜き管41から抜き出された冷媒と合流した後にレシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、ガス冷媒に液冷媒が混入した気液二相状態となる。そして、レシーバ液面検知管43から抜き出された冷媒が合流した後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、ガス抜き側流量調節弁42によって圧縮機21の吸入側における冷媒の圧力近くまで減圧される。このガス抜き側流量調節弁42による減圧操作によって、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、減圧操作前の冷媒の状態に応じた温度降下が発生することになる。すなわち、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒がガス状態である場合には、減圧操作による温度降下は小さく、気液二相状態である場合には、減圧操作による温度降下は大きくなる。このため、ここでは採用していないが、ガス抜き側流量調節弁42で減圧操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒の温度を使用して、液面検知管43から抜き出された冷媒が液状態であるかどうか(レシーバ28内の液面が高さ位置L1まで達しているかどうか)を検知することもできる。
次に、ガス抜き側流量調節弁42で減圧操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、図4及び図6に示すように、冷媒加熱器44に送られて、圧縮機21の吐出側と予冷熱交換器35との間を流れる高圧のガス冷媒と熱交換を行って加熱される。この冷媒加熱器44による加熱操作によって、レシーバガス抜き管41を流れる冷媒は、加熱操作前の冷媒の状態に応じた温度上昇が発生することになる。すなわち、ガス抜き側流量調節弁42で減圧操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒がガス状態である場合には、加熱操作による温度上昇が大きく、気液二相状態である場合には、減圧操作による温度上昇が小さくなる。このため、ここでは、ガス抜き側温度センサ75によって、冷媒加熱器44で加熱操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒の温度を検出して、この検出された冷媒の温度を使用して、液面検知管43から抜き出された冷媒が液状態であるかどうか(レシーバ28内の液面が高さ位置L1まで達しているかどうか)を検知している。具体的には、ガス抜き側温度センサ75によって検出された冷媒の温度から吸入圧力センサ71によって検出された冷媒の圧力を換算することによって得られる冷媒の飽和温度を差し引くことによって、冷媒加熱器44で加熱操作された後のレシーバガス抜き管41を流れる冷媒の過熱度を得る。そして、この冷媒の過熱度が所定の温度差以上である場合には、液面検知管43から抜き出された冷媒がガス状態である(レシーバ28内の液面が高さ位置L1まで達していない)と判断し、この冷媒の過熱度が所定の温度差に達しない場合には、液面検知管43から抜き出された冷媒が液状態である(レシーバ28内の液面が高さ位置L1まで達している)と判断する。
このようにして、ここでは、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの少なくとも1つを冷媒の放熱器として機能させる運転(図4、図5及び図6に示される暖房運転や冷暖同時運転)において、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVによる過冷却度制御を行いつつ、過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを制御するようにしている。尚、図5に示される冷暖同時運転(蒸発負荷主体)においては、暖房運転を行う利用ユニット3dが存在しているものの、利用ユニット3a、3b、3c、3d全体の熱負荷が蒸発負荷主体であり、液冷媒連絡管7を介して利用ユニット3a、3b、3c、3dから熱源ユニット2に冷媒が送られる運転状態ではない。このため、上記のステップST1〜ST5の制御は適用されているものの、過冷却度制御正常条件を満たさない状況が生じないため、結果的に、ガス抜き側流量調節弁42が全閉状態(開度0%)に開度調節されており、レシーバガス抜き管41を通じてレシーバ28からガス冷媒を圧縮機21の吸入側に抜き出さないようになっているのである。
(3)冷凍装置(冷暖同時運転型空気調和装置)の特徴
冷暖同時運転型空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
<A>
ここでは、上記のように、レシーバガス抜き管41に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁42を設け、過冷却度制御正常条件を満たすように、ガス抜き側流量調節弁42の開度を制御するようにしている。すなわち、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを大きくすることによって、レシーバ28に流入する冷媒の状態をガス冷媒が多い気液二相状態にして、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCを小さくし、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えて過冷却度制御を行えなくなる程に過大になるのを防ぐ、すなわち、過冷却度制御正常条件を満たすようにしている。
これにより、ここでは、液圧損が大きい場合であっても、過冷却度制御が適切に行えるようになり、暖房能力の低下を抑えることができる。
<B>
ここでは、上記のように、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVが過冷却度制御上限開度MVx未満であるかどうかによって、過冷却度制御正常条件を満たしているかどうかを判定するようにしている。すなわち、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVが過冷却度制御における上限開度である過冷却度制御上限開度MVxまで開いた状態になっている場合には、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅を超えており、利用側熱交換器52a、52b、52c、52dの出口における冷媒の過冷却度SCが過冷却度制御を行えなくなる程に過大になっているものとみなすようにしている。
これにより、ここでは、過冷却度制御を行っている利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの開度MVを過冷却度制御上限開度MVx未満に維持できるようになり、利用側流量調節弁51a、51b、51c、51dの可変幅の範囲内で過冷却度制御を行うことができる。
<C>
ここでは、上記のように、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかによってガス抜き側流量調節弁42を開閉制御するようにしている。このため、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを、過冷却度制御正常条件を満たすために必要な最小限の開度で維持することができる。
これにより、ここでは、レシーバ28から抜き出されるガス冷媒の量を最小限に抑えることができるようになり、レシーバ28からのガス抜きによる性能低下を抑えることができる。
<D>
ここでは、上記のように、レシーバ28が所定液面L1まで達した場合には、過冷却度制御正常条件を満たすかどうかにかかわらず、すなわち、過冷却度制御正常条件を満たさない場合であっても、ガス抜き側流量調節弁42の開度MVを強制的に小さくする制御を行うようにしている。
これにより、ここでは、過冷却度制御を適切に行えるようにしつつ、レシーバ28から圧縮機21に液冷媒が戻ることを抑えることができる。
(4)変形例
上記の実施形態では、本発明が適用される冷凍装置として、冷暖同時運転型空気調和装置1の構成例に挙げて説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、冷暖切換運転型空気調和装置等の他の冷凍装置であっても、レシーバを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、冷媒連絡管を介して接続されており、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御するものであれば、本発明を適用することが可能である。
また、上記の実施形態では、過冷却熱交換器45及び吸入戻し管46が設けられているが、設けられていなくてもよい。
さらに、レシーバ液面検知管43に設けられた冷媒加熱器44の加熱源は、圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒に限定されず、レシーバ出口管28bを流れる液冷媒等であってもよい。
本発明は、レシーバを有する熱源ユニットと、利用側流量調節弁と利用側熱交換器とを有する利用ユニットとが、冷媒連絡管を介して接続されており、利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて利用側流量調節弁の開度を制御する冷凍装置に対して、広く適用可能である。
1 冷暖同時運転型空気調和装置(冷凍装置)
2 熱源ユニット
3a、3b、3c、3d 利用ユニット
7 液冷媒連絡管
8、9 ガス冷媒連絡管
21 圧縮機
24、25 熱源側熱交換器
28 レシーバ
41 レシーバガス抜き管
42 ガス抜き側流量調節弁
51a、51b、51c、51d 利用側流量調節弁
52a、52b、52c、52d 利用側熱交換器
特開2006−78026号公報

Claims (4)

  1. 圧縮機(21)と熱源側熱交換器(24、25)とレシーバ(28)とを有する熱源ユニット(2)と、利用側流量調節弁(51a、51b、51c、51d)と利用側熱交換器(52a、52b、52c、52d)とを有する利用ユニット(3a、3b、3c、3d)とが、ガス冷媒連絡管(8、9)及び液冷媒連絡管(7)を介して接続されており、前記利用側熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる運転において、前記利用側熱交換器の出口における冷媒の過冷却度に基づいて前記利用側流量調節弁の開度を制御する過冷却度制御を行う冷凍装置において、
    前記レシーバに、前記レシーバの上部と前記圧縮機の吸入側とを接続するレシーバガス抜き管(41)を設け、
    前記レシーバガス抜き管に、開度調節が可能なガス抜き側流量調節弁(42)を設け、
    前記過冷却度制御を行っている前記利用側流量調節弁が前記過冷却度制御を行うことが可能な過冷却度制御正常条件を満たすように、前記ガス抜き側流量調節弁の開度を制御する、
    冷凍装置(1)。
  2. 前記過冷却度制御正常条件は、前記過冷却度制御を行っている前記利用側流量調節弁(51a、51b、51c、51d)の開度が過冷却度制御上限開度未満であることである、
    請求項1に記載の冷凍装置(1)。
  3. 前記過冷却度制御を行っている前記利用側流量調節弁(51a、51b、51c、51d)が前記過冷却度制御正常条件を満たす場合には、前記ガス抜き側流量調節弁(42)の開度を小さくする制御を行い、
    前記過冷却度制御を行っている前記利用側流量調節弁が前記過冷却度制御正常条件を満たさない場合には、前記ガス抜き側流量調節弁の開度を大きくする制御を行う、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置(1)。
  4. 前記レシーバ(28)が所定液面まで達した場合には、前記過冷却度制御正常条件を満たすかどうかにかかわらず、前記ガス抜き側流量調節弁(42)の開度を小さくする制御を行う、
    請求項3に記載の冷凍装置(1)。
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