JP2019020089A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液流体を温熱源に利用して加熱運転を行う冷凍装置であって、利用側の負荷が小さくなった場合にも、熱源側の能力を負荷とバランスさせ、安定した運転を行うことが可能な冷凍装置を提供する。【解決手段】空気調和装置10は、圧縮機110、冷媒/液流体間で熱交換が行われる熱源側熱交換器140、冷媒/空気間で熱交換が行われる冷却用熱交換器160、それぞれが熱源側熱交換器及び冷却用熱交換器に対する冷媒の供給/非供給を切り換える第1弁150及び第2弁162を有する熱源ユニット100と、利用側熱交換器310を有する利用ユニット300と、圧縮機の動作及び第1弁及び第2弁の開閉を制御する制御部406とを備える。制御部は、加熱運転時に、熱源側熱交換器の能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断する場合に、第1弁を閉じ、かつ、第2弁を開く。【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍装置、特に熱源ユニットにおいて液流体を温熱源に利用して加熱運転を行う冷凍装置に関する。
従来、熱源ユニットにおいて液流体を温熱源に利用して加熱運転を行う冷凍装置が知られている(例えば特許文献1(特開2016−191505号公報))。
このような冷凍装置では、液流体に排温水等の温度の比較的高い液流体が利用される場合がある。また、熱源側の熱交換器に供給される液流体の流量は、冷凍装置側で制御できず、例えば、負荷の変動によらず定流量の液流体が熱源側の熱交換器に供給される場合がある。このような条件では、利用側の熱交換器の負荷が小さくなると、熱源側の熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側の熱交換器の負荷に比べて過大になるという状態が発生しやすい。
なお、このような状態が発生した場合、冷凍装置では、利用側の熱交換器の負荷と熱源側の熱交換器の吸熱器としての能力とをバランスさせるため、圧縮機の容量を低下させる、熱源側の熱交換器に流入する冷媒の量を減少させる、というような制御が一般に行われる。しかし、利用側の熱交換器の負荷が、熱源側の熱交換器の最大能力に比べ比較的大きく低下した場合には、機器の特性上、圧縮機の容量を十分に低下させることができない、熱源側の熱交換器に流入する冷媒の量を目標量に調節できない、という場合があり、安定した冷凍装置の運転が難しい場合がある。
また、利用側の熱交換器の負荷と熱源側の熱交換器の吸熱器としての能力とをバランスさせる他の方法として、圧縮機の吐出管と吸入管とをバイパスさせるバイパス配管を冷媒回路に設け、上記のような状態が発生した場合に、圧縮機の吐出冷媒の一部をバイパス配管にバイパスさせるという方法も知られている。しかし、このような方法にも、バイパス量が不足して能力過剰に対応できない、バイパス配管の冷媒通過時に騒音が発生する等の問題が生じる可能性がある。
本発明の課題は、熱源ユニットにおいて液流体を温熱源に利用して加熱運転を行う冷凍装置であって、利用側の熱交換器の負荷が小さくなった場合にも、熱源側の放熱器として能力を負荷にバランスさせて、安定した運転を行うことが可能な冷凍装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る冷凍装置は、熱源ユニットと、利用ユニットと、制御部と、を備える。熱源ユニットは、圧縮機と、第1熱交換器と、第2熱交換器と、第1弁と、第2弁と、を有する。圧縮機は、冷媒を圧縮する。第1熱交換器は、冷媒と液流体との間で熱交換が行われる。第2熱交換器では、冷媒と空気との間で熱交換が行われる。第1弁は、第1熱交換器に対する冷媒の供給/非供給を切り換える。第2弁は、第2熱交換器に対する冷媒の供給/非供給を切り換える。利用ユニットは、利用側熱交換器を有する。利用ユニットは、熱源ユニットと共に冷媒回路を構成する。制御部は、圧縮機の動作と、第1弁及び第2弁の開閉と、を制御する。制御部は、第1熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断する場合に、第1弁を閉じて第1熱交換器への冷媒の供給を停止し、かつ、第2弁を開いて第2熱交換器に冷媒を供給し、第2熱交換器を吸熱器として機能させる。
水等の液流体が温熱源に利用される場合、液流体には排温水等の温度の高い液流体が利用される場合がある。また、液流体の流量は、冷凍装置側では制御することができず、利用側熱交換器における負荷によらず、例えば定流量の液流体が液流体熱交換器(第1熱交換器)に供給される場合がある。そのため、利用側熱交換器の負荷が小さくなると、第1熱交換器の吸熱器としての能力が利用側熱交換器における負荷に比べて過剰となり、安定的な運転の継続が難しくなる状況が発生し得る。
これに対し、ここでは、第1熱交換器を吸熱器として使用する運転時であって、第1熱交換器の吸熱器としての能力が利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断される場合に、第1熱交換器に代えて、空気を熱源とする第2熱交換器が吸熱器として利用される。そのため、熱源ユニットの吸熱能力を、利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することができる。
なお、圧縮機は、好ましくは容量可変である。
本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、圧縮機は、容量可変である。制御部は、第1熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、圧縮機の容量を所定容量まで低下させた後、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断する場合に、第1弁を閉じて第1熱交換器への冷媒の供給を停止し、かつ、第2弁を開いて第2熱交換器に冷媒を供給し、第2熱交換器を吸熱器として機能させる。
ここでは、圧縮機の容量を低下させ、冷媒の循環量を低下させたとしても、未だに第1熱交換器の吸熱器としての能力が利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断される場合であっても、熱源ユニットの吸熱能力を、利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することができる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置は、第1観点又は第2観点に係る冷凍装置であって、第2熱交換器の吸熱器としての能力は、第1熱交換器の吸熱器としての能力よりも小さい。
ここで、第2熱交換器の吸熱器としての能力が、第1熱交換器の吸熱器としての能力よりも小さいとは、各熱交換器の入口側と出口側との差圧を同一と仮定し、供給される熱源の温度が同一と仮定した場合に、第2熱交換器が吸熱する熱量が、第1熱交換器が吸熱する熱量よりも小さいことを意味する。
ここでは、第2熱交換器の吸熱器としての能力が、第1熱交換器の吸熱器としての能力よりも小さいため、利用ユニットの負荷が小さくなった時に、熱源ユニットの吸熱能力を利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することが容易である。
本発明の第4観点に係る冷凍装置は、第1観点から第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、第1熱交換器が吸熱器として機能する際の第1熱交換器の冷媒の入口側に接続され、第1熱交換器へと冷媒が流れる第1接続配管の配管径は、第2熱交換器が吸熱器として機能する際の第2熱交換器の冷媒の入口側に接続され、第2熱交換器へと冷媒が流れる第2接続配管の配管径よりも大きい。
ここでは、第1熱交換器の入口側に接続される第1接続配管の配管径が、第2熱交換器の入口側に接続される第2接続配管の配管径よりも大きい。逆に言えば、第2接続配管の配管径は、第1接続配管の配管径より小さい。そのため、第2熱交換器に流れる冷媒の量は比較的抑制されやすく、利用ユニットの負荷が小さくなった時に、熱源ユニットの吸熱能力を利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することが容易である。
本発明の第5観点に係る冷凍装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る冷凍装置であって、第2弁の口径は、第1弁の口径よりも小さい。
ここでは、第2弁の口径が第1弁の口径より小さいため、第2熱交換器に流れる冷媒の量は比較的抑制されやすく、利用ユニットの負荷が小さくなった時に、熱源ユニットの吸熱能力を利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することが容易である。
本発明の第6観点に係る冷凍装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係る冷凍装置であって、冷凍サイクルにおける高圧の圧力を測定する圧力センサを更に備える。制御部は、圧力センサにより測定される圧力に基づいて、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する。
ここでは、冷凍サイクルにおける高圧(吐出圧)の圧力の値に基づいて、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを正確に把握することができる。
本発明の第7観点に係る冷凍装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係る冷凍装置であって、制御部は、吸入過熱度に基づいて、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する。
ここでは、冷凍サイクルにおける過熱度の値に基づいて、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを正確に把握することができる。
本発明の第8観点に係る冷凍装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係る冷凍装置であって、圧縮機の吸入温度を測定する吸入温度センサを更に備える。制御部は、吸入温度センサにより測定される吸入温度に基づいて、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する。
ここでは、吸入温度の値に基づいて、第1熱交換器の吸熱器としての能力が利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを把握することができる。
本発明の第9観点に係る冷凍装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係る冷凍装置であって、圧縮機の吐出温度を測定する吐出温度センサを更に備える。制御部は、吐出温度センサにより測定される吐出温度に基づいて、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する。
ここでは、吐出温度の値に基づいて、第1熱交換器の吸熱器としての能力が利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを正しく把握することができる。
本発明の第10観点に係る冷凍装置は、第1観点から第9観点のいずれかに係る冷凍装置であって、第1弁は、開度可変の膨張弁である。制御部は、第1弁の開度を更に制御する。制御部は、第1熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、第1弁の開度を所定開度より低下させた後、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断する場合に、第1弁を閉じて第1熱交換器への冷媒の供給を停止し、かつ、第2弁を開いて第2熱交換器に冷媒を供給し、第2熱交換器を吸熱器として機能させる。
ここでは、第1弁が比較的絞られ、冷媒流量をそれ以上絞れない場合や、冷媒流量の正確な調節が第1弁では困難な場合であっても、第1熱交換器に代えて、空気を熱源とする第2熱交換器が吸熱器として利用して、熱源ユニットの吸熱能力を利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することができる。
本発明の第11観点に係る冷凍装置は、第1観点から第10観点のいずれかに係る冷凍装置であって、バイパス管と、バイパス弁と、を更に備える。バイパス管は、圧縮機の吸入管と吐出管との間を接続する。バイパス弁は、バイパス管に設けられる。制御部は、バイパス弁の動作を更に制御する。制御部は、第1熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、第1弁を閉じかつ第2弁を開く前に、バイパス弁を開くように制御する。
ここでは、吐出冷媒の一部を圧縮機の吸入側にバイパスさせるため、熱源ユニットの吸熱能力を低減させて利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することが容易である。
本発明の第12観点に係る冷凍装置は、第1観点から第11観点のいずれかに係る冷凍装置であって、制御部は、第2熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、第2熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて不足と判断する場合に、第1弁を開いて第1熱交換器に冷媒を供給し、第1熱交換器を吸熱器として機能させる。
ここでは、第2熱交換器の能力が利用側熱交換器における負荷に比べて不足する場合には、液流体を熱源とする第1熱交換器を吸熱器として利用することで、熱源ユニットの吸熱能力を利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することができる。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、第1熱交換器を吸熱器として使用する運転時であって、第1熱交換器の吸熱器としての能力が利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断される場合に、第1熱交換器に代えて、空気を熱源とする第2熱交換器が吸熱器として利用される。そのため、熱源ユニットの吸熱能力を、利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することができる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置では、圧縮機の容量を低下させて冷媒の循環量を低下させたとしても、未だに第1熱交換器の吸熱器としての能力が利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断される場合であっても、熱源ユニットの吸熱能力を、利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することができる。
本発明の第3観点から第5観点に係る冷凍装置では、利用ユニットの負荷が小さくなった時に、熱源ユニットの吸熱能力を利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することが容易である。
本発明の第6観点から第9観点に係る冷凍装置では、第1熱交換器の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを正確に把握することができる。
本発明の第10観点に係る冷凍装置では、熱源ユニットの吸熱能力を利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することができる。
本発明の第11観点に係る冷凍装置では、熱源ユニットの吸熱能力を低減させて利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することが容易である。
本発明の第12観点に係る冷凍装置では、熱源ユニットの吸熱能力が不足する場合に、熱源ユニットの吸熱能力を利用側熱交換器における負荷とバランスさせ、安定的に冷凍装置を運転することができる。
本発明の冷凍装置の一実施形態に係る空気調和装置を模式的に示すブロック図である。 図1の空気調和装置の概略の冷媒回路図である。 図1の空気調和装置の熱源ユニットの内部を模式的に示した側面図である。 図1の空気調和装置の熱源ユニットの内部の概略斜視図である。 図1の空気調和装置において2台の利用ユニットが共に冷房運転を行う場合の、冷媒回路における冷媒の流れを説明するための図である。 図1の空気調和装置において2台の利用ユニットが共に暖房運転を行う場合の、冷媒回路における冷媒の流れを説明するための図である。 図1の空気調和装置において1台の利用ユニットが冷房運転を行い、他の1台の利用ユニットが暖房運転を行う場合であって、蒸発負荷が主体である時の、冷媒回路における冷媒の流れを説明するための図である。 図1の空気調和装置において1台の利用ユニットが冷房運転を行い、他の1台の利用ユニットが暖房運転を行う場合であって、放熱負荷が主体である時の、冷媒回路における冷媒の流れを説明するための図である。 図1の空気調和装置において、1台の利用ユニットが暖房運転を行い、他の利用ユニットが停止した場合に、熱源側熱交換器に対する冷媒の供給が停止され、冷却用熱交換器が吸熱器として使用される第2加熱運転が行われる場合の、冷媒回路における冷媒の流れを説明するための図である。 図1の制御ユニットによるケーシング内の冷却制御の流れを説明するためのフローチャートである。 図1の制御ユニットによる熱源ユニットの吸熱能力バランス制御の流れを説明するためのフローチャートである。 変形例Fに係る熱源ユニットの吸熱能力バランス制御の流れを説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る冷凍装置について説明する。なお、以下の実施形態及び変形例は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(1)全体構成
図1は、本発明に係る冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置10の概略構成図である。図2は、空気調和装置10の概略の冷媒回路図である。
なお、図2では、図面の簡略化のため、熱源ユニット100Bについてはその構成の一部のみ描画している。熱源ユニット100Bは、実際には、熱源ユニット100Aと同様の構成を有している。
空気調和装置10は、蒸気圧縮方式の冷凍サイクル運転を行うことで、対象空間(例えばビルの室内等)を冷房/暖房する装置である。なお、本発明に係る冷凍装置は、空気調和装置に限定されるものではなく、給湯装置等であってもよい。
空気調和装置10は、主として、複数の熱源ユニット100(100A,100B)と、複数の利用ユニット300(300A,300B)と、複数の接続ユニット200(200A,200B)と、冷媒連絡管32,34,36と、接続管42,44と、を備えている(図1参照)。接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aへの冷媒の流れを切り換えるユニットである。接続ユニット200Bは、利用ユニット300Bへの冷媒の流れを切り換えるユニットである。冷媒連絡管32,34,36は、熱源ユニット100と接続ユニット200とを接続する冷媒配管である。冷媒連絡管32,34,36には、液冷媒連絡管32と、高低圧ガス冷媒連絡管34と、低圧ガス冷媒連絡管36とを含む。接続管42,44は、接続ユニット200と利用ユニット300とを接続する冷媒配管である。接続管42,44には、液接続管42及びガス接続管44を含む。
なお、図1で示した熱源ユニット100、利用ユニット300及び接続ユニット200の台数(いずれも2台)は、例示であり、本発明を限定するものではない。例えば、熱源ユニットの台数は、1台であっても、3台以上であってもよい。また、利用ユニット及び接続ユニットの台数は、1台であっても、3台以上(例えば10台以上の多数)であってもよい。また、ここでは、各利用ユニットに対応して、個別に1台の接続ユニットが設けられるが、これに限定されるものではなく、以下で説明する複数の接続ユニットが1台のユニットにまとめられていてもよい。
本空気調和装置10では、利用ユニット300のそれぞれが、他の利用ユニット300とは独立して冷房運転又は暖房運転を行うことが可能になっている。つまり、本空気調和装置10では、一部の利用ユニット(例えば利用ユニット300A)がその利用ユニットの空調対象空間を冷却する冷房運転を行っている時に、他の利用ユニット(例えば利用ユニット300B)がその利用ユニットの空調対象空間を加熱する暖房運転を行うことが可能である。本空気調和装置10では、暖房運転を行う利用ユニット300から冷房運転を行う利用ユニット300へと冷媒を送ることで、利用ユニット300間で熱回収を行うことが可能に構成されている。空気調和装置10では、上記の熱回収も考慮した利用ユニット300全体の熱負荷に応じて、熱源ユニット100の熱負荷をバランスさせるように構成されている。
(2)詳細構成
(2−1)熱源ユニット
熱源ユニット100Aについて、図2〜図4を参照しながら説明する。熱源ユニット100Bは、熱源ユニット100Aと同様の構成を有している。ここでは、説明の重複を避けるため、熱源ユニット100Bについての説明は省略する。
なお、図2では、図面の簡略化のため、熱源ユニット100Bについてはその構成の一部のみ描画している。熱源ユニット100Bは、実際には、熱源ユニット100Aと同様の構成を有している。
熱源ユニット100Aは、設置場所を限定するものではないが、空気調和装置10が設置されるビルの機械室(室内)に設置されている。ただし、熱源ユニット100Aは、屋外に設置されていてもよい。
本実施形態では、熱源ユニット100Aは、水を熱源として利用する。つまり、熱源ユニット100Aでは、冷媒を加熱又は冷却するため、冷媒と図示しない水回路を循環する水との間で熱交換が行われる。ただし、熱源ユニット100Aの熱源は、水に限定されるものではなく、他の液体状の熱媒体(例えば、ブラインや、水和物スラリのような蓄熱媒体)であってもよい。
熱源ユニット100Aは、冷媒連絡管32,34,36、接続ユニット200、及び接続管42,44を介して利用ユニット300と接続され、利用ユニット300と共に冷媒回路50を構成している(図2参照)。空気調和装置10の運転時に、冷媒回路50内を冷媒が循環する。
なお、本実施形態で用いられる冷媒は、冷媒回路50内において、液体の状態で周囲から熱を吸収して気体となり、気体の状態で周囲に熱を放出して液体となる物質である。例えば、冷媒は、種類を限定するものではないが、フルオロカーボン系の冷媒である。
熱源ユニット100Aは、図2のように、冷媒回路50の一部を構成する熱源側冷媒回路50aを主に有している。熱源側冷媒回路50aは、圧縮機110と、主熱交換器の一例としての熱源側熱交換器140と、熱源側流量調節弁150とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、第1流路切換機構132と、第2流路切換機構134とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、油分離器122と、アキュムレータ124とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、レシーバ180と、ガス抜き管流量調節弁182とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、過冷却熱交換器170と、第2吸入戻し弁172とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、冷却用熱交換器160と、第1吸入戻し弁162と、キャピラリ164とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、バイパス弁128を含む。また、熱源側冷媒回路50aは、液側閉鎖弁22と、高低圧ガス側閉鎖弁24と、低圧ガス側閉鎖弁26とを含む。
また、熱源ユニット100Aは、ケーシング106と、電装品箱102と、ファン166と、圧力センサP1,P2と、温度センサT1,T2,T3,T4,Ta,Tdと、熱源ユニット制御部190と、を有する(図2及び図3参照)。ケーシング106は、圧縮機110、熱源側熱交換器140及び冷却用熱交換器160を含む熱源ユニット100Aの各種構成機器を内部に収容する筐体である。
以下では、熱源側冷媒回路50aの各種構成と、電装品箱102と、ファン166と、圧力センサP1,P2と、温度センサT1,T2,T3,T4,Ta,Tdと、熱源ユニット制御部190とについて更に説明する。
(2−1−1)熱源側冷媒回路
(2−1−1−1)圧縮機
圧縮機110は、タイプを限定するものではないが、例えばスクロール方式やロータリ方式などの容積式の圧縮機である。圧縮機110は、図示しない圧縮機用モータを内蔵する密閉式の構造を有する。圧縮機110は、圧縮機モータをインバータ制御することで運転容量を変更可能な圧縮機である。
圧縮機110の吸入口(図示省略)には、吸入配管110aが接続されている(図2参照)。圧縮機110は、吸入口を介して吸入した低圧の冷媒を圧縮した後、吐出口(図示省略)から吐出する。圧縮機110の吐出口には、吐出配管110bが接続されている(図2参照)。
(2−1−1−2)油分離器
油分離器122は、圧縮機110が吐出するガスから潤滑油を分離する機器である。油分離器122は、吐出配管110bに設けられている。油分離器122で分離された潤滑油は、キャピラリ126を介して圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)へと戻される(図2参照)。
(2−1−1−3)アキュムレータ
アキュムレータ124は、吸入配管110aに設けられる(図2参照)。アキュムレータ124は、圧縮機110に吸入される低圧の冷媒を一時的に貯留し気液分離するための容器である。アキュムレータ124の内部では、気液二相状態の冷媒がガス冷媒と液冷媒とに分離され、圧縮機110には主にガス冷媒が流入する。
(2−1−1−4)第1流路切換機構
第1流路切換機構132は、熱源側冷媒回路50aを流れる冷媒の流れ方向を切り替える機構である。第1流路切換機構132は、例えば、図2のように四路切換弁で構成されている。なお、第1流路切換機構132として用いられる四路切換弁では、1の冷媒流路の冷媒の流れが遮断されるように構成されており、事実上、三方弁として機能する。
熱源側熱交換器140を、熱源側冷媒回路50aを流れる冷媒の放熱器(凝縮器)として機能させる場合(以下、「放熱運転状態」と呼ぶ場合がある)には、第1流路切換機構132は、圧縮機110の吐出側(吐出配管110b)と熱源側熱交換器140のガス側とを接続する(図2の第1流路切換機構132の実線を参照)。一方、熱源側熱交換器140を、熱源側冷媒回路50aを流れる冷媒の吸熱器(蒸発器)として機能させる場合(以下、「吸熱運転状態」と呼ぶ場合がある)には、第1流路切換機構132は、吸入配管110aと熱源側熱交換器140のガス側とを接続する(図2の第1流路切換機構132の破線を参照)。
(2−1−1−5)第2流路切換機構
第2流路切換機構134は、熱源側冷媒回路50aを流れる冷媒の流れ方向を切り替える機構である。第2流路切換機構134は、例えば、図2のように四路切換弁で構成されている。なお、第2流路切換機構134として用いられる四路切換弁では、1の冷媒流路の冷媒の流れが遮断されるように構成されており、事実上、三方弁として機能する。
圧縮機110から吐出された高圧のガス冷媒を高低圧ガス冷媒連絡管34へと送る場合(以下、「放熱負荷運転状態」と呼ぶ場合がある)には、第2流路切換機構134は、圧縮機110の吐出側(吐出配管110b)と高低圧ガス側閉鎖弁24とを接続する(図2の第2流路切換機構134の破線を参照)。一方、圧縮機110から吐出された高圧のガス冷媒を高低圧ガス冷媒連絡管34には送らない場合(以下、「蒸発負荷運転状態」と呼ぶ場合がある)には、第2流路切換機構134は、高低圧ガス側閉鎖弁24と圧縮機110の吸入配管110aとを接続する(図2の第2流路切換機構134の実線を参照)。
(2−1−1−6)熱源側熱交換器
第1熱交換器の一例としての熱源側熱交換器140では、冷媒と熱源としての液流体(本実施形態では水回路を循環する冷却水や温水)との間で熱交換が行われる。限定するものではないが、液流体の温度や流量は空気調和装置10側では制御されない。熱源側熱交換器140は、例えばプレート式熱交換器である。熱源側熱交換器140は、冷媒のガス側が第1流路切換機構132と配管を介して接続され、冷媒の液側が熱源側流量調節弁150と配管を介して接続されている(図2参照)。特に、熱源側熱交換器140が吸熱器として機能する際の熱源側熱交換器140の冷媒の入口側(つまり冷媒の液側)には、第1接続配管140aが接続される。熱源側熱交換器140が吸熱器として機能する際、第1接続配管140aには、熱源側熱交換器140へと冷媒が流れる。
(2−1−1−7)熱源側流量調節弁
熱源側流量調節弁150は、熱源側熱交換器140を流れる冷媒の流量の調節等を行う弁である。熱源側流量調節弁150は、熱源側熱交換器140に対する冷媒の供給/非供給を切り換える第1弁の一例である。
熱源側流量調節弁150は、熱源側熱交換器140の液側(熱源側熱交換器140と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管)に設けられる(図2参照)。言い換えれば、熱源側流量調節弁150は、熱源側熱交換器140と利用ユニット300の利用側熱交換器310とを結ぶ配管に設けられる。熱源側流量調節弁150は、例えば開度調節が可能な(開度可変の)電動膨張弁である。
(2−1−1−8)レシーバ及びガス抜き管流量調節弁
レシーバ180は、熱源側熱交換器140と利用ユニット300との間を流れる冷媒を一時的に溜める容器である。レシーバ180は、熱源側熱交換器140の液側と利用ユニット300とを結ぶ配管の、熱源側流量調節弁150と液側閉鎖弁22との間に配置されている(図2参照)。レシーバ180の上部にはレシーバガス抜き管180aが接続されている(図2参照)。レシーバガス抜き管180aは、レシーバ180の上部と圧縮機110の吸入側とを結ぶ配管である。
レシーバガス抜き管180aには、レシーバ180からガス抜きされる冷媒の流量調節等を行うために、ガス抜き管流量調節弁182が設けられている。ガス抜き管流量調節弁182は、例えば開度調節が可能な電動膨張弁である。
(2−1−1−9)冷却用熱交換器及び第1吸入戻し弁
熱源側冷媒回路50aには、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管から分岐部B1において分岐し、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に接続される第1吸入戻し管160aが設けられている(図2参照)。第1吸入戻し管160aは、熱源側熱交換器140と利用ユニット300の利用側熱交換器310とを接続する配管と、圧縮機110の吸入配管110aと、を接続する配管である。
第1吸入戻し管160aには、第2熱交換器の一例としての冷却用熱交換器160と、第1吸入戻し弁162と、キャピラリ164と、が配置されている(図2参照)。第1吸入戻し弁162は、第2弁の一例である。
冷却用熱交換器160は、冷却用熱交換器160内を流れる冷媒と空気との間で熱交換が行われる熱交換器である。冷却用熱交換器160は、そのタイプを限定するものではないが、例えばクロスフィン式の熱交換器である。なお、冷却用熱交換器160には、後述するファン166により空気が供給されることで、冷媒と空気との熱交換が促進される。
なお、冷却用熱交換器160の吸熱器としての能力は、熱源側熱交換器140の吸熱機としての能力よりも小さいことが好ましい。冷却用熱交換器160の吸熱器としての能力が、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力よりも小さいとは、各熱交換器140,160の入口側と出口側との差圧を同一と仮定し、供給される熱源の温度が同一と仮定した場合に、冷却用熱交換器160が吸熱できる熱量が、熱源側熱交換器140が吸熱する熱量よりも小さいことを意味する。本実施形態では、冷却用熱交換器160の吸熱器としての能力は、熱源側熱交換器140の吸熱機としての能力よりも小さい。
冷却用熱交換器160が吸熱器(蒸発器)として機能する際の冷却用熱交換器160の冷媒の入口側(つまり冷媒の液側)には、第2接続配管160aaが接続される。なお、本実施形態では冷却用熱交換器160は吸熱機としてのみ機能する。第2接続配管160aaは、第1吸入戻し管160aの一部である。冷却用熱交換器160が吸熱器として機能する際、第2接続配管160aaには、冷却用熱交換器160に向かって冷媒が流れる。
なお、限定するものではないが、第1接続配管140aの配管径Da1は、第2接続配管160aaの配管径Da2よりも大きいことが好ましい。本実施形態では、第1接続配管140aの配管径Da1は、第2接続配管160aaの配管径Da2よりも大きい。
冷却用熱交換器160は、主に2つの機能を有する。
第1に、冷却用熱交換器160は、熱源側熱交換器140が吸熱器として使用される加熱運転時(以後、第1加熱運転時と呼ぶ場合がある)であって、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が後述する利用ユニット300の利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、熱源側熱交換器140に代わって、吸熱器として機能させられる。特に本実施形態では、冷却用熱交換器160は、第1加熱運転時であって、圧縮機110の容量が所定容量まで低下させられた後、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、熱源側熱交換器140に代わって、吸熱器として機能させられる。これにより、利用ユニット300における暖房負荷が低下した場合に、熱源ユニット100の吸熱能力を、利用ユニット300における負荷とバランスさせ、安定的に空気調和装置10を運転することができる。
第2に、冷却用熱交換器160は、冷媒の供給を受けて熱源ユニット100Aのケーシング106内を冷却する機能を有する。
第1吸入戻し弁162は、冷却用熱交換器160に対する冷媒の供給/非供給を切り換える弁である。ここでは、キャピラリ164は、第1吸入戻し弁162に対し、第1吸入戻し弁162を開いた時に冷却用熱交換器160へと冷媒が流れる冷媒流れ方向F(図2参照)における下流側に配置される。冷媒流れ方向Fは、分岐部B1から圧縮機110の吸入側(吸入配管110a側)へと向かう方向である。ただし、キャピラリ164は、第1吸入戻し弁162に対し、冷媒流れ方向Fにおける上流側に配置されてもよい。
限定するものではないが、第1吸入戻し弁162の口径Db2は、熱源側流量調節弁150の口径Db1よりも小さいことが好ましい。本実施形態では、第1吸入戻し弁162の口径Db2は、熱源側流量調節弁150の口径Db1よりも小さい。
なお、第1吸入戻し管160aには、第1吸入戻し弁162及びキャピラリ164に代えて、開度調節が可能な電動膨張弁が設けられてもよい。この場合、第1吸入戻し管160aに設けられる電動膨張弁の口径は、熱源側流量調節弁150の口径Db1よりも小さいことが好ましい。
(2−1−1−10)過冷却熱交換器及び吸入戻し流量調節弁
熱源側冷媒回路50aには、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管から分岐部B2において分岐し、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に接続される第2吸入戻し管170aが設けられている(図2参照)。第2吸入戻し管170aには、第2吸入戻し弁172が設けられている(図2参照)。第2吸入戻し弁172は、開度調節が可能な電動膨張弁である。
また、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管であって、分岐部B2より液側閉鎖弁22側には、過冷却熱交換器170が設けられている。過冷却熱交換器170では、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管を流れる冷媒と、第2吸入戻し管170aを流れる冷媒との間で熱交換が行われ、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管を流れる冷媒が冷却される。過冷却熱交換器170は、例えば、二重管熱交換器である。
(2−1−1−11)バイパス弁
バイパス弁128は、圧縮機110の吐出配管110b(ここでは吐出配管110bに設けられた油分離器122)と圧縮機110の吸入配管110aとの間を接続するバイパス管128aに設けられる弁である(図2参照)。バイパス弁128は、開閉制御可能な電磁弁である。バイパス弁128が開くように制御されることで、圧縮機110が吐出した冷媒の一部が吸入配管110aへと流入する。
バイパス弁128の開閉は、空気調和装置10の運転状況に応じて適宜制御される。例えば、圧縮機モータをインバータ制御して圧縮機110の運転容量を低減してもなお能力が過剰な場合に、バイパス弁128を開くことで、冷媒回路50における冷媒の循環量を低減できる。具体的には、例えば、バイパス弁128は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する加熱運転時(第1加熱運転時)に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、開くように制御される。
また、バイパス弁128は、所定時に開くことで、圧縮機110の吸入側の過熱度を上昇させ、液圧縮を防止できる。
(2−1−1−12)液側閉鎖弁、高低圧ガス側閉鎖弁、及び低圧ガス側閉鎖弁
液側閉鎖弁22、高低圧ガス側閉鎖弁24、及び低圧ガス側閉鎖弁26は、冷媒の充填やポンプダウン等の際に開閉される手動の弁である。
液側閉鎖弁22は、一端が液冷媒連絡管32に接続され、他端がレシーバ180を介して熱源側流量調節弁150へと延びる冷媒配管に接続されている(図2参照)。
高低圧ガス側閉鎖弁24は、一端が高低圧ガス冷媒連絡管34に接続され、他端が第2流路切換機構134まで延びる冷媒配管に接続されている(図2参照)。
低圧ガス側閉鎖弁26は、一端が低圧ガス冷媒連絡管36に接続され、他端が吸入配管110aへと延びる冷媒配管に接続されている(図2参照)。
(2−1−2)電装品箱及びファン
熱源ユニット100Aのケーシング106の内部には、電装品箱102が収容されている。電装品箱102は、形状を限定するものではないが、直方体状に形成されている。電装品箱102には、例えば圧縮機110や、流路切換機構132,134や、弁150,182,172,162,128を含む、空気調和装置10の熱源ユニット100Aの各種構成の動作を制御する電気部品104が収納されている(図3参照)。電気部品104には、圧縮機110のモータを制御するインバータ回路を形成する電気部品や、後述する熱源ユニット制御部190を構成するマイクロコンピュータやメモリ等の電気部品を含む。
電装品箱102は、その内部に空気を取り込む図示しない下部開口部と、その内部から空気を吹き出す図示しない上部開口部とを有する。上部開口部の近傍にはファン166が設けられている(図3参照)。また、ファン166の空気吹出し側(空気の吹出し方向の下流側)には冷却用熱交換器160が設けられている(図3及び図4参照)。ファン166が運転されると、下部開口部から流入した空気が、電装品箱102の内部を上方に移動し、上部開口部から電装品箱102の外部に吹き出す。電装品箱102内を空気が移動する際、電装品箱102内を移動する空気により電気部品104が冷却される。電気部品104から熱を奪い温められた空気は、電装品箱102の上部開口部からケーシング106の内部に吹き出す。本空気調和装置10では、ファン166は定速ファンであるが、ファン166は速度可変のファンであってもよい。
なお、ケーシング106の側面下部には吸入開口(図示せず)が、ケーシング106の上部には排気開口(図示せず)が形成されており、ケーシング106内は、ケーシング106外の空気により換気される。しかし、電気部品104や圧縮機110のモータ等が発する熱に対して換気量が十分でない場合や、ケーシング106周りの温度が比較的高い場合には、ケーシング106内の温度が上昇する。
(2−1−3)圧力センサ
熱源ユニット100Aは、冷媒の圧力を測定するための複数の圧力センサを有する。圧力センサには、高圧圧力センサP1と、低圧圧力センサP2と、を含む。
高圧圧力センサP1は、吐出配管110bに配置される(図2参照)。高圧圧力センサP1は、圧縮機110から吐出される冷媒の圧力を測定する。つまり、高圧圧力センサP1は、冷凍サイクルにおける高圧の圧力を測定する。
低圧圧力センサP2は、吸入配管110aに配置される(図2参照)。低圧圧力センサP2は、圧縮機110に吸入される冷媒の圧力を測定する。つまり、低圧圧力センサP2は、冷凍サイクルにおける低圧の圧力を測定する。
(2−1−4)温度センサ
熱源ユニット100Aは、冷媒の温度を測定するための複数の温度センサを有する。
冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを接続する配管であって、第1吸入戻し管160aが分岐する分岐部B1よりもレシーバ180側に設けられる液冷媒温度センサT1を含む(図2参照)。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、吸入配管110aの、アキュムレータ124よりも上流側に設けられる吸入冷媒温度センサT2を含む(図2参照)。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、熱源側熱交換器140のガス側に設けられたガス側温度センサT3と、熱源側熱交換器140の液側に設けられた液側温度センサT4とを含む(図2参照)。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、圧縮機110の吐出配管110bに設けられた吐出温度センサTdを含む。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、第2吸入戻し管170aの冷媒の流れ方向において過冷却熱交換器170の上流側及び下流側にそれぞれ設けられた図示されない温度センサを含む。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、第1吸入戻し管160aの冷媒の流れ方向において冷却用熱交換器160の下流側に設けられた温度センサを含む。
また、熱源ユニット100Aは、ケーシング106内部の温度を測定するためのケーシング内温度センサTaを有する。ケーシング内温度センサTaは、設置場所を限定するものではないが、ケーシング106の天井付近に設置される(図3参照)。
(2−1−5)熱源ユニット制御部
熱源ユニット制御部190は、熱源ユニット100Aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有している。熱源ユニット制御部190は、圧力センサP1,P2及び温度センサT1,T2,T3,T4,Td,Taを含む各種センサと電気的に接続されている。なお、図2では、熱源ユニット制御部190とセンサとの接続については描画を省略している。また、熱源ユニット制御部190は、接続ユニット200A,200Bの接続ユニット制御部290及び利用ユニット300A,300Bの利用ユニット制御部390と電気的に接続され、接続ユニット制御部290及び利用ユニット制御部390との間で制御信号等のやり取りを行う。熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290及び利用ユニット制御部390は、協働し、制御ユニット400として空気調和装置10を制御する。制御ユニット400による空気調和装置10の制御については後述する。
(2−2)利用ユニット
利用ユニット300Aについて、図2を参照しながら説明する。利用ユニット300Bは、利用ユニット300Aと同様の構成を有しているため、説明の重複を避けるために利用ユニット300Bの説明は省略する。
利用ユニット300Aは、例えば図1のように、ビル等の室内の天井に埋め込まれる天井埋め込み型のユニットである。ただし、利用ユニット300Aのタイプは、天井埋め込み型に限定されるものではなく、天井吊り下げ型、室内の壁面に設置される壁掛け型等であってもよい。また、利用ユニット300Aのタイプと、利用ユニット300Bのタイプとは同一でなくてもよい。
利用ユニット300Aは、接続管42,44、接続ユニット200A、及び冷媒連絡管32、34、36を介して熱源ユニット100に接続されている。利用ユニット300Aは、熱源ユニット100と共に冷媒回路50を構成している。
利用ユニット300Aは、冷媒回路50の一部を構成している利用側冷媒回路50bを有している。利用側冷媒回路50bは、主として、利用側流量調節弁320と、利用側熱交換器310とを有している。また、利用ユニット300Aは、温度センサT5a,T6a,Tbと、利用ユニット制御部390と、を有している。なお、図2では、説明の都合上、利用ユニット300Bの温度センサの参照符号としてT5b,T6bという符号を用いているが、温度センサT5b,T6bと、利用ユニット300Aの温度センサT5a,T6aとは同様の構成である。
(2−2−1)利用側冷媒回路
(2−2−1−1)利用側流量調節弁
利用側流量調節弁320は、利用側熱交換器310を流れる冷媒の流量の調節等を行う弁である。利用側流量調節弁320は、利用側熱交換器310の液側に設けられる(図2参照)。利用側流量調節弁320は、例えば開度調節が可能な電動膨張弁である。
(2−2−1−2)利用側熱交換器
利用側熱交換器310では、冷媒と室内空気との間で熱交換が行われる。利用側熱交換器310は、例えば、複数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。なお、利用ユニット300Aは、利用ユニット300A内に室内空気を吸入して利用側熱交換器310に供給し、利用側熱交換器310で熱交換された後に室内に供給するための室内ファン(図示せず)を有している。室内ファンは、図示しない室内ファンモータによって駆動される。
(2−2−2)温度センサ
利用ユニット300Aは、冷媒の温度を測定するための複数の温度センサを有する。冷媒の温度を測定するための温度センサには、利用側熱交換器310の液側(利用側熱交換器310を冷媒の放熱器として機能させる際の出口側)の冷媒の温度を測定する液側温度センサT5aを含む。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、利用側熱交換器310のガス側(利用側熱交換器310を冷媒の放熱器として機能させる際の入口側)の冷媒の温度を測定するガス側温度センサT6aを含む。
また、利用ユニット300Aは、利用ユニット300Aの温度調節の対象の空間(空調対象空間)の室内の温度を測定するための、空間温度センサTbを有する。
(2−2−3)利用ユニット制御部
利用ユニット300Aの利用ユニット制御部390は、利用ユニット300Aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有している。利用ユニット300Aの利用ユニット制御部390は、温度センサT5a,T6a,Tbを含む各種センサと電気的に接続されている(図2では、利用ユニット制御部390とセンサとの接続については描画を省略している)。また、利用ユニット300Aの利用ユニット制御部390は、熱源ユニット100Aの熱源ユニット制御部190及び接続ユニット200Aの接続ユニット制御部290と電気的に接続され、熱源ユニット制御部190と接続ユニット制御部290との間で制御信号等のやり取りを行う。熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290及び利用ユニット制御部390は、協働して、制御ユニット400として空気調和装置10を制御する。制御ユニット400による空気調和装置10の制御については後述する。
(2−3)接続ユニット
接続ユニット200Aについて、図2を参照しながら説明する。なお、接続ユニット200Bは、接続ユニット200Aと同様の構成を有しているため、説明の重複を避けるために接続ユニット200Bの説明は省略する。
接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aと共に設置されている。例えば、接続ユニット200Aは、室内の天井裏の、利用ユニット300Aの近傍に設置されている。
接続ユニット200Aは、冷媒連絡管32,34,36を介して熱源ユニット100(100A,100B)と接続されている。また、接続ユニット200Aは、接続管42,44を介して利用ユニット300Aと接続されている。接続ユニット200Aは、冷媒回路50の一部を構成している。接続ユニット200Aは、熱源ユニット100と利用ユニット300Aとの間に配設され、熱源ユニット100及び利用ユニット300Aへ流入する冷媒の流れを切り換える。
接続ユニット200Aは、冷媒回路50の一部を構成している接続側冷媒回路50cを有している。接続側冷媒回路50cは、主として、液冷媒配管250と、ガス冷媒配管260と、を有している。また、接続ユニット200Aは、接続ユニット制御部290と、を有している。
(2−3−1)接続側冷媒回路
(2−3−1−1)液冷媒配管
液冷媒配管250は、主液冷媒配管252と、分岐液冷媒配管254と、主に含む。
主液冷媒配管252は、液冷媒連絡管32と、液接続管42とを接続している。分岐液冷媒配管254は、主液冷媒配管252と、後述するガス冷媒配管260の低圧ガス冷媒配管264とを接続している。分岐液冷媒配管254には、分岐配管調節弁220が設けられている。分岐配管調節弁220は、例えば開度調節が可能な電動膨張弁である。また、主液冷媒配管252の、分岐液冷媒配管254が分岐する部分より液接続管42側には、過冷却熱交換器210が設けられている。利用ユニット300Aの利用側熱交換器310を液側からガス側に冷媒が流れる時に分岐配管調節弁220が開かれることで、過冷却熱交換器210では、主液冷媒配管252を流れる冷媒と、分岐液冷媒配管254を主液冷媒配管252側から低圧ガス冷媒配管264へと流れる冷媒との間で熱交換が行われ、主液冷媒配管252を流れる冷媒が冷却される。過冷却熱交換器210は、例えば、二重管熱交換器である。
(2−3−1−2)ガス冷媒配管
ガス冷媒配管260は、高低圧ガス冷媒配管262と、低圧ガス冷媒配管264と、合流ガス冷媒配管266と、を有している。高低圧ガス冷媒配管262は、一端が高低圧ガス冷媒連絡管34に、他端が合流ガス冷媒配管266に接続される。低圧ガス冷媒配管264は、一端が低圧ガス冷媒連絡管36に、他端が合流ガス冷媒配管266に接続される。合流ガス冷媒配管266の一端は、高低圧ガス冷媒配管262及び低圧ガス冷媒配管264と接続され、合流ガス冷媒配管266の他端は、ガス接続管44と接続される。高低圧ガス冷媒配管262には、高低圧側弁230が設けられている。低圧ガス冷媒配管264には、低圧側弁240が設けられている。高低圧側弁230及び低圧側弁240は、例えば電動弁である。
(2−3−2)接続ユニット制御部
接続ユニット制御部290は、接続ユニット200Aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有している。接続ユニット制御部290は、熱源ユニット100Aの熱源ユニット制御部190及び利用ユニット300Aの利用ユニット制御部390と電気的に接続され、熱源ユニット制御部190と利用ユニット制御部390との間で制御信号等のやり取りを行う。熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290及び利用ユニット制御部390は、協働して、制御ユニット400として空気調和装置10を制御する。制御ユニット400による空気調和装置10の制御については後述する。
(2−3−3)接続ユニットによる冷媒の流路の切り換え
接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aが冷房運転を行う際には、低圧側弁240を開けた状態にして、液冷媒連絡管32から主液冷媒配管252に流入する冷媒を、液接続管42を介して、利用ユニット300Aの利用側冷媒回路50bの利用側流量調節弁320を通じて利用側熱交換器310に送る。また、接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310において室内空気と熱交換して蒸発し、ガス接続管44へと流入した冷媒を、合流ガス冷媒配管266及び低圧ガス冷媒配管264を通じて、低圧ガス冷媒連絡管36へと送る。
また、接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aが暖房運転を行う際には、低圧側弁240を閉じ、かつ、高低圧側弁230を開けた状態にして、高低圧ガス冷媒連絡管34を通じて高低圧ガス冷媒配管262に流入する冷媒を、合流ガス冷媒配管266及びガス接続管44を介して、利用ユニット300Aの利用側冷媒回路50bの利用側熱交換器310に送る。また、接続ユニット200Aは、利用側熱交換器310において室内空気と熱交換して放熱し、利用側流量調節弁320を通過して液接続管42へと流入した冷媒を、主液冷媒配管252を通じて、液冷媒連絡管32へと送る。
(2−4)制御ユニット
制御ユニット400は、空気調和装置10を制御する機能部である。ここでは、制御ユニット400は、熱源ユニット100の熱源ユニット制御部190、接続ユニット200の接続ユニット制御部290、及び利用ユニット300の利用ユニット制御部390が、協働して制御ユニット400として機能する。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、制御ユニット400は、熱源ユニット100、接続ユニット200及び利用ユニット300から独立した制御装置であってもよい。
制御ユニット400は、制御ユニット400の記憶部410(図1参照)に記憶されたプログラムを、制御ユニット400のマイクロコンピュータが実行することで、空気調和装置10の動作を制御する。なお、ここでは、熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290、及び利用ユニット制御部390のメモリを合わせて制御ユニット400の記憶部410と呼び、熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290、及び利用ユニット制御部390のマイクロコンピュータを合わせて制御ユニット400のマイクロコンピュータと呼ぶ。
制御ユニット400は、空気調和装置10の各種センサの測定値や、図示しない操作部(例えば、リモコン)に入力されるユーザの指令や設定に基づいて、熱源ユニット100、接続ユニット200及び利用ユニット300の各種構成機器の動作を制御する。制御ユニット400の動作の制御対象の機器には、熱源ユニット100の圧縮機110、熱源側流量調節弁150、第1流路切換機構132、第2流路切換機構134、ガス抜き管流量調節弁182、第1吸入戻し弁162、第2吸入戻し弁172、バイパス弁128、及びファン166を含む。また、制御ユニット400の動作の制御対象の機器には、利用ユニット300の利用側流量調節弁320及び室内ファンを含む。また、制御ユニット400の動作の制御対象の機器には、接続ユニット200の分岐配管調節弁220、高低圧側弁230、及び低圧側弁240を含む。
空気調和装置10の冷房運転時(利用ユニット300A,300Bの両方が冷房運転を行う時)、暖房運転時(利用ユニット300A,300Bの両方が暖房運転を行う時)、及び冷暖房同時運転時(一方の利用ユニット300Aが冷房運転を,他方の利用ユニット300Bが暖房運転を行う時)の、制御ユニット400による空気調和装置10の各種構成機器の制御の概要については、後ほど説明する。なお、空気調和装置10の冷房運転時、暖房運転時、及び冷暖房同時運転時には、制御ユニット400は、センサの計測値や設定温度等に基づいて、適切な運転条件が実現されるように(例えば、蒸発温度(冷房時)、凝縮温度(暖房時)、過冷却度、過熱度等の値のいずれか又は複数が目標値となるように)、圧縮機110の容量(回転数)を調節すると共に、熱源側流量調節弁150や利用側流量調節弁320等の弁の開度を調節する。
ここでは、制御ユニット400による、ケーシング106内の冷却制御(ケーシング内の冷却運転)と、熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御に関し、更に説明する。
制御ユニット400のマイクロコンピュータは、ケーシング106内の冷却制御と、熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御に関わる機能部として、図1のように第1導出部402、第2導出部404及び制御部406を有する。
(2−4−1)第1導出部
第1導出部402は、第1吸入戻し弁162を開いた時に冷却用熱交換器160へと冷媒が流れる冷媒流れ方向F(図2参照)における、第1吸入戻し弁162より上流側の第1圧力Pr1を導出する。冷媒流れ方向Fは、第1吸入戻し管160aに沿う、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管の分岐部B1から、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)へと向かう向きである。第1導出部402は、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管の分岐部B1周辺の冷媒の圧力を導出する。
具体的には、第1導出部402は、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている、冷媒の温度と圧力との関係に関する情報(例えば、冷媒の飽和温度と圧力との対応表)と、冷媒配管の分岐部B1近傍に設けられた液冷媒温度センサT1の測定温度とに基づいて、第1圧力Pr1を算出する。
なお、ここでは、第1導出部402は、液冷媒温度センサT1の測定温度に基づいて第1圧力Pr1を算出するが、第1圧力Pr1の導出方法はこれに限定されるものではない。例えば、熱源側熱交換器140を放熱器として機能するように第1流路切換機構132が吐出配管110bと熱源側熱交換器140のガス側とを接続している場合には、第1導出部402は、圧力センサP1の測定する圧力から、熱源側流量調節弁150の現在の開度等から求められる圧力センサP1と分岐部B1との間の圧力損失を差し引くことで、第1圧力Pr1を算出してもよい。また、冷媒配管の分岐部B1近傍に圧力センサを設け、第1導出部402は、圧力センサの測定値から直接的に第1圧力Pr1を導出してもよい。
(2−4−2)第2導出部
第2導出部404は、第1吸入戻し弁162を開いた時に冷却用熱交換器160へと冷媒が流れる冷媒流れ方向F(図2参照)における、冷却用熱交換器160より下流側の第2圧力Pr2を導出する。つまり、第2導出部404は、吸入配管110aの冷媒の圧力を導出する。
具体的には、第2導出部404は、圧力センサP2が測定する圧縮機110の吸入圧力を、第2圧力Pr2として導出する。ただし、第2導出部404による第2圧力Pr2の導出方法は例示であって、例えば冷媒の温度等に基づいて第2圧力Pr2は導出されてもよい。
(2−4−3)制御部
制御部406は、例えば、圧縮機110の動作、熱源側流量調節弁150及び第1吸入戻し弁162の動作、及びバイパス弁128の動作を制御する。熱源側流量調節弁150、第1吸入戻し弁162、及びバイパス弁128の動作の制御には、熱源側流量調節弁150、第1吸入戻し弁162、及びバイパス弁128の開閉制御を含む。熱源側流量調節弁150の動作の制御には、熱源側流量調節弁150の開度の制御を含む。なお、熱源側熱交換器140に対する冷媒の供給/非供給を切り換える弁(第1吸入戻し弁162、又は、第1吸入戻し弁162及びキャピラリ164の代わりに第1吸入戻し管160aに設けられる弁)が開度調節可能な弁である場合には、その弁の動作の制御には、開度の制御を含めてもよい。また、バイパス弁128が開度調節可能な弁である場合には、バイパス弁128の動作の制御には、開度の制御を含めてもよい。
制御部406が、後述する熱源ユニット100の吸熱能力過剰を解消するための制御を実施すると、結果としてケーシング106内の空気が冷却される。しかし、ケーシング106内の冷却制御と、熱源ユニット100の吸熱能力過剰を解消するための制御とは、本来、別制御であるため、ここでは両者を分けて以下に説明する。
(2−4−3−1)ケーシング内の冷却制御
制御部406は、運転モードとして、ケーシング内冷却モードを有する。ケーシング内冷却モードは、ケーシング106内の冷却を主目的とする運転モードである。ケーシング内冷却モード実行時には、制御部406は、ケーシング106内の冷却制御を実行する。制御部406は、ケーシング内冷却モードを実行時に、原則としてケーシング内温度センサTaの測定するケーシング106内の温度が設定温度Cより高い場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。
なお、ケーシング内冷却モードは、選択的に実行可能な(実行/非実行を選択可能な)運転モードであることが好ましい。例えば、ケーシング106の設置条件等から判断して、ケーシング106内の温度が過度に上昇することが通常考えられない場合には、ユーザ等の選択により、制御部406がケーシング内冷却モードの非実行を選択できるように構成されることが好ましい。
制御部406は、ケーシング内冷却モードの実行時に、以下のようなケーシング106内の冷却制御を実行する。
制御部406は、基本的には、ケーシング内温度センサTaの測定する温度に応じて、第1吸入戻し弁162の開閉を制御する。具体的には、制御部406は、ケーシング内温度センサTaの測定する温度が所定の設定温度Cを超過する場合、ケーシング106内部を冷却するために第1吸入戻し弁162を開く。第1吸入戻し弁162が開けられると、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管から冷却用熱交換器160へと液冷媒が流入する。冷却用熱交換器160へと流入した液冷媒は、ケーシング106内部の空気と熱交換して空気を冷やして蒸発する。
ただし、制御部406は、第1吸入戻し弁162を実際に開き、冷却用熱交換器160に冷媒を供給する前に、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になるか否かを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定する。特に、ここでは、制御部406は、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160に供給された液冷媒が全て蒸発するかを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定する。言い換えれば、制御部406は、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体になるか否かを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定する。
制御部406は、第1導出部402の導出した第1圧力Pr1と第2導出部404の導出した第2圧力Pr2と圧力差ΔPに基づき、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になるか否かを判断する。また、制御部406は、ケーシング内温度センサTaの測定する温度に基づき、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になるか否かを判断する。具体的には、制御部406は、以下の様にして、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体になるか否かを判断する。
制御部406は、第1吸入戻し弁162を開き、冷却用熱交換器160に冷媒を供給する前に、第1導出部402の導出した現在の第1圧力Pr1と、第2導出部404の導出した現在の第2圧力Pr2との圧力差ΔP(=Pr1−Pr2)を算出する。そして、制御部406は、圧力差ΔPと、制御ユニット400の記憶部410に記憶された圧力差と液冷媒の流量との関係に関する情報に基づいて、第1吸入戻し弁162を開いた場合に、冷却用熱交換器160に供給されると予想される冷媒の流量を算出する。なお、制御ユニット400の記憶部410に記憶された圧力差と液冷媒の流量との関係に関する情報は、例えば、予め導出されている圧力差と流量との関係を示した表や、圧力差と流量との関係式等である。
また、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開き、冷却用熱交換器160に冷媒を供給する前に、ケーシング内温度センサTaが測定したケーシング106内の温度に基づき、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量を算出する。より具体的には、制御部406は、ケーシング内温度センサTaが測定したケーシング106内の温度と、冷凍サイクルの蒸発温度とに基づき、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の流量を算出する。制御部406は、例えば、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている、冷凍サイクルの蒸発温度別の、冷却用熱交換器160で蒸発可能な冷媒量とケーシング106内の空気温度との関係を利用して、冷凍サイクルの蒸発温度と、ケーシング内温度センサTaが測定したケーシング106内の温度とから、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量を算出する。なお、制御部406は、冷凍サイクルの蒸発温度を、例えば、圧力センサP2が測定する第2圧力Pr2と、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている冷媒の温度と圧力との関係に関する情報(例えば、冷媒の飽和温度と圧力との対応表)とから算出する。
そして、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開いた場合に冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量(量A1と呼ぶ)と、第1吸入戻し弁162を開いた場合に冷却用熱交換器160に供給されると予想される液冷媒の量(量A2と呼ぶ)と、を比較する。制御部406は、量A2≦量A1の場合に、冷却用熱交換器160に冷媒を供給すると冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体になると判断する。そして、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開くことを決定する。一方、制御部406は、量A2>量A1の場合に、冷却用熱交換器160に冷媒を供給すると冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒の一部は液体であると判断する。そして、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開かない(閉じたままで維持する)ことを決定する。
(2−4−3−2)熱源ユニットの吸熱能力バランス制御
熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御は、主に、熱源ユニット100の吸熱能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰となり、冷媒回路50の冷凍サイクルにおける高圧が過大になることを抑制する制御である。
熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御には、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する加熱運転時(第1加熱運転時)に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、熱源ユニット100の吸熱能力を低減し、熱源ユニット100の吸熱能力の過剰を解消する(利用側熱交換器310における負荷とバランスさせる)制御を含む。
なお、熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御には、後述するように、冷却用熱交換器160を吸熱器として使用する加熱運転時(第2加熱運転時と呼ぶ)に、冷却用熱交換器160の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて不足と判断される場合に、熱源ユニット100の吸熱能力を増大し、熱源ユニット100の吸熱能力の不足を解消する(利用側熱交換器310における負荷とバランスさせる)制御も含む。
熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御について詳しく説明する。
第1加熱運転時には、例えば複数存在する暖房運転中の利用ユニット300の一部(特には大半)が運転を停止したり、一部の(特には大半の)暖房運転中の利用ユニット300の空調対象空間の温度が目標温度に近づいたりすると、利用ユニット300の暖房負荷が低下する。利用ユニット300の暖房負荷が低下すると、熱源ユニット100の吸熱器としての能力も低下させられることが好ましい。言い換えれば、利用ユニット300の暖房負荷が低下しているにも関わらず、熱源ユニット100の吸熱器の能力が維持されると、熱源ユニット100の吸熱器としての能力は過大となり、システムが安定しにくくなる。例えば、利用ユニット300の暖房負荷が低下しているにも関わらず、熱源ユニット100の吸熱器としての能力が維持された場合、冷凍サイクルにおける低圧が上昇し、その結果、冷凍サイクルにおける高圧も上昇してしまう。制御部406は、このような状態を抑制するために、以下のような熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御を実行する。
制御部406は、熱源側熱交換器140を吸熱器(蒸発器)として使用する第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、圧縮機110の容量(圧縮機モータの回転数)を低下させる。制御部406は、第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させる。ここでは第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、制御部406は、圧縮機110の容量を最低容量(圧縮機110が運転可能な最低容量)まで垂下させる。ただし、これに限定されるものではなく、所定容量は、圧縮機110の運転効率が比較的良い運転範囲における最小の容量等であってもよい。また、所定容量は、所定の閾値よりも小さい容量を意味するものであってもよい。
また、制御部406は、第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、熱源側流量調節弁150の開度を低下させる。制御部406は、第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、熱源側流量調節弁150の開度を所定開度まで低下させる。ここでは、所定開度は、最低開度(熱源側流量調節弁150が取り得る最低の開度)である。ただし、これに限定されるものではなく、所定開度は、熱源側流量調節弁150が冷媒の流量を比較的良い精度で制御可能な開度範囲における最小の開度等であってもよい。
また、制御部406は、第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、バイパス弁128を開くように制御する。
また、制御部406は、冷却用熱交換器160を吸熱器として使用する加熱運転時(第2加熱運転時)に、冷却用熱交換器160の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて不足と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を開いて熱源側熱交換器140に冷媒を供給し、熱源側熱交換器140を吸熱器として機能させる。
熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御の処理の流れについては、後ほどフローチャートを参照しながら詳しく説明する。
なお、制御部406は、第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを、例えば以下のような方法で判断する。なお、制御部406は、以下に示す判断方法のうちの1つを用いてもよいし、複数の判断方法を用いてもよい。
例えば、制御部406は、高圧圧力センサP1により測定される圧力に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する。制御部406は、例えば、高圧圧力センサP1により測定される圧力が所定値より大きい場合に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であると判断する。
また、制御部406は、吸入過熱度に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断してもよい。吸入過熱度は、例えば、ガス側温度センサT3の測定値と液側温度センサT4の測定値とから求められる(吸入過熱度=ガス側温度センサT3の測定値−液側温度センサT4の測定値)。また、吸入過熱度は、例えば、吸入温度センサT2の測定値と、冷凍サイクルにおける蒸発温度とから求められてよい。なお、冷凍サイクルにおける蒸発温度は、例えば、圧力センサP2が測定する圧力と、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている、冷媒の温度と圧力との関係に関する情報(例えば、冷媒の飽和温度と圧力との対応表)とから算出される。制御部406は、例えば、吸入過熱度が所定値より大きい場合に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であると判断する。
また、制御部406は、吸入温度センサT2により測定される吸入温度に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断してもよい。制御部406は、例えば、吸入温度センサT2により測定される吸入温度が所定値より大きい場合に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であると判断する。
また、制御部406は、吐出温度センサTdにより測定される吐出温度に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断してもよい。制御部406は、例えば、吐出温度センサTdにより測定される吐出温度が所定値より大きい場合に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であると判断する。
(3)空気調和装置の運転
利用ユニット300A及び利用ユニット300Bが共に冷房運転を行う場合、利用ユニット300A及び利用ユニット300Bが共に暖房運転を行う場合、利用ユニット300Aが冷房運転を利用ユニット300Bが暖房運転を行う場合の空気調和装置10の運転について以下に説明する。なお、ここでは、熱源ユニット100のうち、熱源ユニット100Aだけが運転される場合を例に説明を行う。
なお、ここで説明する空気調和装置10の動作は例示であって、利用ユニット300A,300Bが冷房/暖房という所望の機能を発揮可能な範囲で適宜変更されてもよい。
(3−1)運転される利用ユニットが全て冷房運転を行う場合
利用ユニット300A及び利用ユニット300Bが共に冷房運転を行う場合、つまり、利用ユニット300A及び利用ユニット300Bの利用側熱交換器310が冷媒の吸熱器(蒸発器)として機能し、熱源側熱交換器140が冷媒の放熱器(凝縮器)として機能する場合について説明する。
この時、制御ユニット400は、第1流路切換機構132を放熱運転状態(図2の第1流路切換機構132の実線で示された状態)に切り換えることで、熱源側熱交換器140を冷媒の放熱器として機能させる。また、制御ユニット400は、第2流路切換機構134を蒸発負荷運転状態(図2の第2流路切換機構134の実線で示された状態)に切り換えている。また、制御ユニット400は、熱源側流量調節弁150及び第2吸入戻し弁172を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、ガス抜き管流量調節弁182を全閉状態に制御する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200A,200Bにおいて、分岐配管調節弁220を閉状態にすると共に、高低圧側弁230及び低圧側弁240を開状態にし、利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310を冷媒の蒸発器として機能させる。制御ユニット400が高低圧側弁230及び低圧側弁240を開状態にすることで、利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310と熱源ユニット100Aの圧縮機110の吸入側とが高低圧ガス冷媒連絡管34及び低圧ガス冷媒連絡管36を介して接続された状態になる。また、制御ユニット400は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320のそれぞれを適宜開度調節する。
上記のように制御ユニット400が空気調和装置10の各部を動作させることによって、冷媒回路50内には、図5Aに矢印で示しているように冷媒が循環する。
つまり、圧縮機110で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、第1流路切換機構132を通じて、熱源側熱交換器140に送られる。熱源側熱交換器140に送られた高圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器140において熱源としての水と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。そして、熱源側熱交換器140において放熱した冷媒は、熱源側流量調節弁150において流量調節された後、レシーバ180に送られる。レシーバ180に送られた冷媒は、レシーバ180内に一時的に溜められた後に流出し、その一部は分岐部B2から第2吸入戻し管170aに流れ、残りは液冷媒連絡管32に向かって流れる。レシーバ180から液冷媒連絡管32へと流れる冷媒は、過冷却熱交換器170で第2吸入戻し管170aを圧縮機110の吸入配管110aに向かって流れる冷媒と熱交換して冷却された後に、液側閉鎖弁22を通って液冷媒連絡管32へと流入する。液冷媒連絡管32に送られた冷媒は、2方に分かれて、各接続ユニット200A,200Bの主液冷媒配管252に送られる。接続ユニット200A,200Bの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、それぞれ、液接続管42を通って、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320に送られる。利用側流量調節弁320に送られた冷媒は、利用側流量調節弁320において流量調節された後、利用側熱交換器310において、図示しない室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給される。利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310から流出する低圧のガス冷媒は、それぞれ、接続ユニット200A,200Bの合流ガス冷媒配管266に送られる。合流ガス冷媒配管266に送られた低圧のガス冷媒は、高低圧ガス冷媒配管262を通じて高低圧ガス冷媒連絡管34に、低圧ガス冷媒配管264を通じて低圧ガス冷媒連絡管36に送られる。そして、高低圧ガス冷媒連絡管34に送られた低圧のガス冷媒は、高低圧ガス側閉鎖弁24及び第2流路切換機構134を通じて圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。低圧ガス冷媒連絡管36に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス側閉鎖弁26を通じて圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
(3−2)運転される利用ユニットが全て暖房運転を行う場合
利用ユニット300A及び利用ユニット300Bが共に暖房運転を行う場合、つまり、利用ユニット300A及び利用ユニット300Bの利用側熱交換器310が冷媒の放熱器(凝縮器)として機能し、熱源側熱交換器140が冷媒の吸熱器(蒸発器)として機能する場合について説明する。
この時、制御ユニット400は、第1流路切換機構132を蒸発運転状態(図2の第1流路切換機構132の破線で示された状態)に切り換えることで、熱源側熱交換器140を冷媒の吸熱器(蒸発器)として機能させる。また、制御ユニット400は、第2流路切換機構134を放熱負荷運転状態(図2の第2流路切換機構134の破線で示された状態)に切り換えている。また、制御ユニット400は、熱源側流量調節弁150を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200A,200Bにおいて、分岐配管調節弁220及び低圧側弁240を閉状態にし、高低圧側弁230を開状態にし、利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310を冷媒の放熱器(凝縮器)として機能させる。制御ユニット400が高低圧側弁230を開状態にすることで、圧縮機110の吐出側と利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310とが高低圧ガス冷媒連絡管34を介して接続された状態となる。また、制御ユニット400は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320のそれぞれを適宜開度調節する。
上記のように制御ユニット400が空気調和装置10の各部を動作させることによって、冷媒回路50内には、図5Bに矢印で示しているように冷媒が循環する。
つまり、圧縮機110で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、第2流路切換機構134及び高低圧ガス側閉鎖弁24を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管34に送られる。高低圧ガス冷媒連絡管34に送られた高圧のガス冷媒は、分岐して各接続ユニット200A,200Bの高低圧ガス冷媒配管262に流入する。高低圧ガス冷媒配管262に流入した高圧のガス冷媒は、高低圧側弁230、合流ガス冷媒配管266及びガス接続管44を通じて、利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310に送られる。利用側熱交換器310に送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給される。利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310において放熱した冷媒は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320において流量調節された後、液接続管42を通じて、接続ユニット200A,200Bの主液冷媒配管252に送られる。主液冷媒配管252に送られた冷媒は、液冷媒連絡管32に送られ、液側閉鎖弁22を通じて、レシーバ180に送られる。レシーバ180に送られた冷媒は、レシーバ180内に一時的に溜められた後に流出し、熱源側流量調節弁150に送られる。そして、熱源側流量調節弁150に送られた冷媒は、熱源側熱交換器140において、熱源としての水と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、第1流路切換機構132に送られる。そして、第1流路切換機構132に送られた低圧のガス冷媒は、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
(3−3)冷房/暖房同時運転が行われる場合
(a)蒸発負荷が主体の場合
冷暖同時運転の運転であって、かつ、利用ユニット300の蒸発負荷の方が多い場合について、空気調和装置10の運転を説明する。利用ユニット300の蒸発負荷の方が多い場合とは、例えば、多数ある利用ユニットの大部分が冷房運転を行い、少数が暖房運転を行っているような場合に発生する。ここでは、利用ユニット300が2台しかなく、その利用側熱交換器310が冷媒の蒸発器として機能する利用ユニット300Aの冷房負荷が、その利用側熱交換器310が冷媒の放熱器として機能する利用ユニット300Bの暖房負荷よりも大きい場合を例にして以下の説明を行う。
この時、制御ユニット400は、第1流路切換機構132を放熱運転状態(図2の第1流路切換機構132の実線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器140を冷媒の放熱器として機能させる。また、制御ユニット400は、第2流路切換機構134を放熱負荷運転状態(図2の第2流路切換機構134の破線で示された状態)に切り換えている。また、制御ユニット400は、熱源側流量調節弁150及び第2吸入戻し弁172を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、ガス抜き管流量調節弁182を全閉状態に制御する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Aにおいて、分岐配管調節弁220及び高低圧側弁230を閉状態にすると共に、低圧側弁240を開状態にし、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310を冷媒の蒸発器として機能させる。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Bにおいて、分岐配管調節弁220及び低圧側弁240を閉状態にすると共に、高低圧側弁230を開状態にし、利用ユニット300Bの利用側熱交換器310を冷媒の放熱器として機能させる。上記のように接続ユニット200Aの弁が制御されることで、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310と熱源ユニット100Aの圧縮機110の吸入側とが低圧ガス冷媒連絡管36を介して接続された状態になる。また、上記のように接続ユニット200Bの弁が制御されることで、熱源ユニット100Aの圧縮機110の吐出側と利用ユニット300Bの利用側熱交換器310とが高低圧ガス冷媒連絡管34を介して接続された状態になる。また、制御ユニット400は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320のそれぞれを適宜開度調節する。
上記のように制御ユニット400が空気調和装置10の各部を動作させることによって、冷媒回路50内には、図5Cに矢印で示しているように冷媒が循環する。
つまり、圧縮機110で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、その一部が、第2流路切換機構134及び高低圧ガス側閉鎖弁24を通じて高低圧ガス冷媒連絡管34に送られ、残りが、第1流路切換機構132を通じて熱源側熱交換器140に送られる。
高低圧ガス冷媒連絡管34に送られた高圧のガス冷媒は、接続ユニット200Bの高低圧ガス冷媒配管262に送られる。高低圧ガス冷媒配管262に送られた高圧のガス冷媒は、高低圧側弁230及び合流ガス冷媒配管266を通じて、利用ユニット300Bの利用側熱交換器310に送られる。利用ユニット300Bの利用側熱交換器310に送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給される。利用ユニット300Bの利用側熱交換器310において放熱した冷媒は、利用ユニット300Bの利用側流量調節弁320において流量調節された後、接続ユニット200Bの主液冷媒配管252に送られる。接続ユニット200Bの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、液冷媒連絡管32に送られる。
また、熱源側熱交換器140に送られた高圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器140において、熱源としての水と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。そして、熱源側熱交換器140において放熱した冷媒は、熱源側流量調節弁150において流量調節された後、レシーバ180に送られる。レシーバ180に送られた冷媒は、レシーバ180内に一時的に溜められた後に流出し、その一部は分岐部B2から第2吸入戻し管170aに流れ、残りは液冷媒連絡管32に向かって流れる。レシーバ180から液冷媒連絡管32へと流れる冷媒は、過冷却熱交換器170で第2吸入戻し管170aを圧縮機110の吸入配管110aに向かって流れる冷媒と熱交換して冷却された後に、液側閉鎖弁22を通って液冷媒連絡管32へと流入する。液側閉鎖弁22を通って液冷媒連絡管32へと流入する冷媒は、接続ユニット200Bの主液冷媒配管252から流入する冷媒と合流する。
液冷媒連絡管32の冷媒は、接続ユニット200Aの主液冷媒配管252に送られる。接続ユニット200Aの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320に送られる。利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320に送られた冷媒は、利用側流量調節弁320において流量調節された後、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給される。利用ユニット300Aの利用側熱交換器310から流出する低圧のガス冷媒は、接続ユニット200Aの合流ガス冷媒配管266に送られる。接続ユニット200Aの合流ガス冷媒配管266に送られた低圧のガス冷媒は、接続ユニット200Aの低圧ガス冷媒配管264を通じて低圧ガス冷媒連絡管36に送られる。低圧ガス冷媒連絡管36に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス側閉鎖弁26を通じて、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
(b)放熱負荷が主体の場合
冷暖同時運転の運転であって、かつ、利用ユニット300の放熱負荷の方が多い場合について、空気調和装置10の運転を説明する。利用ユニット300の放熱負荷の方が多い場合とは、例えば、多数ある利用ユニットの大部分が暖房運転を行い、少数が冷房運転を行っているような場合に発生する。ここでは、利用ユニット300が2台しかなく、その利用側熱交換器310が冷媒の放熱器として機能する利用ユニット300Bの暖房負荷が、その利用側熱交換器310が冷媒の蒸発器として機能する利用ユニット300Aの冷房負荷よりも大きい場合を例にして以下の説明を行う。
この時、制御ユニット400は、第1流路切換機構132を蒸発運転状態(図2の第1流路切換機構132の破線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器140を冷媒の蒸発器として機能させる。また、制御ユニット400は、第2流路切換機構134を放熱負荷運転状態(図2の第2流路切換機構134の破線で示された状態)に切り換えている。また、制御ユニット400は、熱源側流量調節弁150を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Aにおいて、高低圧側弁230を閉状態にすると共に、低圧側弁240を開状態にし、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310を冷媒の蒸発器として機能させる。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Aにおいて、分岐配管調節弁220を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Bにおいて、分岐配管調節弁220及び低圧側弁240を閉状態にすると共に、高低圧側弁230を開状態にし、利用ユニット300Bの利用側熱交換器310を冷媒の放熱器として機能させる。上記のように接続ユニット200A,200Bの弁が制御されることで、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310と熱源ユニット100Aの圧縮機110の吸入側とが低圧ガス冷媒連絡管36を介して接続された状態になる。また、上記のように接続ユニット200A,200Bの弁が制御されることで、熱源ユニット100Aの圧縮機110の吐出側と利用ユニット300Bの利用側熱交換器310とが高低圧ガス冷媒連絡管34を介して接続された状態になる。また、制御ユニット400は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320のそれぞれを適宜開度調節する。
上記のように制御ユニット400が空気調和装置10の各部を動作させることによって、冷媒回路50内には、図5Dに矢印で示しているように冷媒が循環する。
つまり、圧縮機110で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、第2流路切換機構134及び高低圧ガス側閉鎖弁24を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管34に送られる。高低圧ガス冷媒連絡管34に送られた高圧のガス冷媒は、接続ユニット200Bの高低圧ガス冷媒配管262に送られる。高低圧ガス冷媒配管262に送られた高圧のガス冷媒は、高低圧側弁230及び合流ガス冷媒配管266を通じて、利用ユニット300Bの利用側熱交換器310に送られる。利用ユニット300Bの利用側熱交換器310に送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給される。利用ユニット300Bの利用側熱交換器310において放熱した冷媒は、利用ユニット300Bの利用側流量調節弁320において流量調節された後、接続ユニット200Bの主液冷媒配管252に送られる。接続ユニット200Bの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、液冷媒連絡管32に送られる。液冷媒連絡管32の冷媒は、その一部が、接続ユニット200Aの主液冷媒配管252に送られ、残りが、液側閉鎖弁22を通じて、レシーバ180に送られる。
そして、接続ユニット200Aの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、その一部が分岐液冷媒配管254に流れ、残りは利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320に向かって流れる。主液冷媒配管252を利用側流量調節弁320へと流れる冷媒は、過冷却熱交換器210で分岐液冷媒配管254を低圧ガス冷媒配管264に向かって流れる冷媒と熱交換して冷却された後に、利用側流量調節弁320へと流入する。利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320に送られた冷媒は、利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320において流量調節された後、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給される。そして、利用側熱交換器310から流出する低圧のガス冷媒は、接続ユニット200Aの合流ガス冷媒配管266に送られる。合流ガス冷媒配管266に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス冷媒配管264へと流入し、分岐液冷媒配管254から流入する冷媒と合流し、低圧ガス冷媒連絡管36に送られる。低圧ガス冷媒連絡管36に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス側閉鎖弁26を通じて、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
一方、液冷媒連絡管32からレシーバ180に送られた冷媒は、レシーバ180内に一時的に溜められた後に流出し、熱源側流量調節弁150に送られる。そして、熱源側流量調節弁150に送られた冷媒は、熱源側熱交換器140において、熱源としての水と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、第1流路切換機構132に送られる。そして、第1流路切換機構132に送られた低圧のガス冷媒は、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
(4)ケーシング内の冷却制御
次に、制御ユニット400によるケーシング106内の冷却制御について、図7のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは、以下のステップS1を開始する際には、第1吸入戻し弁162は閉じられているものとする。
まず、制御部406は、ケーシング内温度センサTaが測定するケーシング106内の温度が、所定の設定温度Cより高いか否かを判定する(ステップS1)。なお、設定温度Cは、予め制御ユニット400の記憶部410に記憶された値であっても、空気調和装置10の使用者が図示しない空気調和装置10の操作部から設定する値であってもよい。ケーシング内温度センサTaが測定するケーシング106内の温度が、所定の設定温度Cより高い場合はステップS2に進む。ステップS1は、ケーシング内温度センサTaが測定するケーシング106内の温度が、所定の設定温度Cより高いと判定されるまで繰り返される。
次に、ステップS2では、制御部406は、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている冷媒の温度と圧力との関係に関する情報と、低圧圧力センサP2の測定する冷凍サイクルの低圧の値から、冷凍サイクルにおける蒸発温度を算出する。
次に、ステップS3では、制御部406は、ステップS2で算出された冷凍サイクルの蒸発温度と、ケーシング内温度センサTaが測定したケーシング106内の温度と、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている、冷凍サイクルの蒸発温度別の、冷却用熱交換器160で蒸発可能な冷媒量とケーシング106内の空気温度との関係に関する情報とに基づいて、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量A1を算出する。
次に、ステップS4では、制御部406は、第1導出部402が導出する第1圧力Pr1と、第2導出部404が導出する第2圧力Pr2と、を用いて、第1圧力Pr1と第2圧力Pr2との圧力差ΔPを算出する。
次に、ステップS5では、制御部406は、ステップS4で算出した圧力差ΔPと、制御ユニット400の記憶部410に記憶された圧力差と液冷媒の流量との関係に関する情報と、に基づいて、第1吸入戻し弁162を開いた場合に冷却用熱交換器160に供給されると予想される冷媒の量A2(流量)を算出する。
次に、ステップS6では、制御部406は、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量A1と、第1吸入戻し弁162を開いた場合に冷却用熱交換器160に供給されると予想される冷媒の量A2と、を比較する。量A2≦量A1の場合には処理はステップS7に進み、量A2>量A1の場合には、制御部406は第1吸入戻し弁162を閉じたままとし(つまり第1吸入戻し弁162を開けず)、ステップS2に戻る。
ステップS7では、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開く。その後、処理はステップS8へと進む。
ステップS8では、制御部406は、ケーシング内温度センサTaが測定するケーシング106内の温度が、設定温度Cからαを差し引いた値より小さいか否かを判定する。αは所定の正の値である。なお、αはゼロであってもよいが、αを適切な正の値とすることで、第1吸入戻し弁162が頻繁に開閉されることを防止できる。ケーシング106内の温度が設定温度Cからαを差し引いた値より小さい場合には、処理はステップS9へと進む。ステップS8の処理は、ケーシング106内の温度が設定温度Cからαを差し引いた値より小さいと判断されるまで繰り返される。
ステップS9では、制御部406は、第1吸入戻し弁162を閉じる。その後、処理はステップS1へと戻る。
(5)熱源ユニットの吸熱能力バランス制御
制御ユニット400による熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御について、図8のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは、説明の簡略化のため、熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御と、ケーシング106内の冷却制御とが同時に実行される場合については想定していない。
なお、制御部406は、ケーシング内冷却モードが実行される運転モードとして選択されていない場合であっても、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させることが好ましい。また、制御部406は、第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断する場合に、ケーシング内温度センサTaの測定するケーシング106内の温度が、上記の設定温度Cより低くても、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させることが好ましい。
つまり、制御部406は、ケーシング内冷却モードの実行とは独立して、第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させることが好ましい。
以下で説明する、(第1値−β),第1値,(第2値−γ),第2値,(第3値−δ),第3値という値は、制御部406が空気調和装置10を制御するために予め適切に決定されている値である。(第1値−β),第1値,(第2値−γ),第2値,(第3値−δ),第3値という値には、(第1値−β)<第1値<(第2値−γ)<第2値<(第3値−δ)<第3値の関係がある。また、ここでは、制御部406は、高圧圧力センサP1により測定される圧力に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する。ただし、制御部406が、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する方法には、上記の様に多種の方法が考えられる。
また、ここでは、複数の利用ユニット300が暖房運転を動作している状態で、1台の利用ユニット(ここでは利用ユニット300A)を残して運転が停止された状態を想定する。なお、本実施形態では利用ユニット300は2台であるが、特にここでは、図示されていない多数の利用ユニット300が暖房運転を動作している状態で、1台の利用ユニット300Aを残して運転が停止された状態を想定する。
また、前提として、ステップS101の実行時に、制御ユニット400は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する加熱運転を、センサの計測値や設定温度等に基づいて、適切な運転条件が実現されるように(例えば、凝縮温度や過熱度等の値が目標値となるように)、圧縮機110の容量を調節すると共に、熱源側流量調節弁150等の弁の開度を調節しているものとする。
制御部406は、第1加熱運転時に、高圧圧力センサP1により測定される圧力が第1値より大きいか否かを判断する(ステップS101)。高圧圧力センサP1により測定される圧力が第1値より大きい場合、ステップS102に進む。ステップS101の処理は、第1加熱運転時に、高圧圧力センサP1により測定される圧力が第1値より大きいと判断されるまで繰り返し実行される。
ステップS102では、制御部406は、圧縮機110の容量を所定容量に低減する。また、制御部406は、熱源側流量調節弁150の開度を所定開度に低減する。その後、処理はステップS103に進む。なお、ここでは、所定容量は圧縮機110の最低容量であり、所定開度は熱源側流量調節弁150の最低開度である。
ステップS103では、制御部406は、高圧圧力センサP1により測定される圧力が第2値より大きいか否かを判断する。高圧圧力センサP1により測定される圧力が第2値より大きい場合、ステップS104に進む。高圧圧力センサP1により測定される圧力が第2値以下である場合、ステップS105に進む。
ステップS104では、バイパス弁128が開かれる。その後、処理はステップS107に進む。
ステップS105では、制御部406は、高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第1値−β)より小さいか否かを判断する。高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第1値−β)より小さい場合、ステップS106に進む。高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第1値−β)以上である場合、ステップS103に戻る。
ステップS106では、制御部406は、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷とバランスするように、圧縮機110の容量を増加させ、及び/又は、熱源側流量調節弁150の開度を増加させる。例えば、制御ユニット400は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する加熱運転を、センサの計測値や設定温度等に基づいて、適切な運転条件が実現されるように、圧縮機110の容量を調節すると共に、熱源側流量調節弁150等の弁の開度を調節する。その後、ステップS101に戻る。
ステップS107では、制御部406は、高圧圧力センサP1により測定される圧力が第3値より大きいか否かを判断する。高圧圧力センサP1により測定される圧力が第3値より大きい場合、ステップS108に進む。高圧圧力センサP1により測定される圧力が第3値以下である場合、ステップS109に進む。
ステップS108では、制御部406は、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、第1吸入戻し弁162を吸熱器として機能させる。その結果、図6に矢印で示すように冷媒回路50内を冷媒が循環する。なお、第1吸入戻し弁162及びキャピラリ164に代えて、第1吸入戻し管160aに電動膨張弁を設ける場合には、制御部406は、吸入過熱度が所定値になるように電動膨張弁の開度を調節することが好ましい。
ステップS109では、制御部406は、高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第2値−γ)より小さいか否かを判断する。高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第2値−γ)より小さい場合、ステップS110に進む。高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第2値−γ)以上である場合、ステップS107に戻る。
ステップS110では、制御部406は、バイパス弁128を閉じる。その後、処理はステップS103に戻る。
ステップS111では、制御部406は、高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第3値−δ)より小さいか否かを判断する。高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第3値−δ)より小さい場合、ステップS112に進む。ステップS111は、高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第3値−δ)より小さいと判断されるまで繰り返される。
ステップS111において、高圧圧力センサP1により測定される圧力が(第3値−δ)より小さいということは、ステップS108の実行後に高圧圧力センサP1により測定される圧力が次第に低下していることを意味する。そこで、ステップS112では、制御部406は、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて不足していると判断し、熱源側流量調節弁150を開いて熱源側熱交換器140に冷媒を供給し、熱源側熱交換器140を吸熱器として機能させる。ステップS112実行後、ステップS107に戻る。
このような熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御により、システムの高圧が過大になることを防止することができる。また、熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御により、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて不足することを防止することができる。
なお、ここで説明した処理フローは一例であって、熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御は、適宜変更されてもよい。
例えば、(第2値−γ),第2値,(第3値−δ),第3値という値の間には、(第2値−γ)<(第3値−δ)<第2値<第3値という関係があってもよい。
また、ここでは、バイパス弁128が開かれた後、更に高圧圧力センサP1が測定する圧力が上昇している場合に、制御部406は、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、第1吸入戻し弁162を吸熱器として機能させる。しかし、これに限定されるものではなく、制御部406は、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し第1吸入戻し弁162を吸熱器として機能させた後であって、更に高圧圧力センサP1が測定する圧力が上昇している場合に、バイパス弁128を開いてもよい。つまり、図8において、ステップS104の動作がステップS108の動作と、ステップS110の動作がステップS112の動作と、それぞれ置き換えられてもよい。
また、ここでは、高圧圧力センサP1により測定される圧力が第1値より大きい場合に、圧縮機110の容量の低減と、熱源側流量調節弁150の開度の低減とが同時に調節されるが、これに限定されるものではない。例えば、高圧圧力センサP1により測定される圧力が第1所定値より大きい場合に先ず圧縮機110の容量の低減が行われ、その後、高圧圧力センサP1により測定される圧力が第2所定値(>第1所定値)より大きい場合に、熱源側流量調節弁150の開度が低減されてもよい。
また、ここでは、ステップS102において圧縮機110の容量低減と熱源側流量調節弁150の開度低減とが実行され、その後、ステップS104においてバイパス弁128を開く制御が行われるが(図8参照)、これに限定されるものではない。例えば、ステップS102で、圧縮機110の容量低減及び熱源側流量調節弁150の開度低減に加え、バイパス弁128を開く制御が行われてもよい。
また、ここでは、ステップS112において、第1吸入戻し弁162を閉じると共に、熱源側流量調節弁150を開いて熱源側熱交換器140に冷媒を供給し、熱源側熱交換器140を吸熱器として機能させるが、これに限定されるものではなく、この制御に代えて又は、この制御に加えて、圧縮機110の容量増加や、熱源側流量調節弁150の開度増加や、バイパス弁128を閉じる制御が行われてもよい。
また、他の形態では、ステップS108を実行する前に、図7のケーシング内の冷却制御のフローチャートにおける、ステップS2からステップS6の処理が実行されてもよい。つまり、ステップS108で第1吸入戻し弁162を実際に開き、冷却用熱交換器160に冷媒を供給する前に、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になるか否かを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定してもよい。そして、第1吸入戻し弁162を開くと冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になると判断される場合は、空気調和装置10を停止するように制御されてもよい。
なお、制御部406は、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体にならない(湿っている)と判断される場合にも、圧縮機110へと向かう、冷却用熱交換器160から流出する冷媒と利用ユニット300から戻る冷媒との混合後の冷媒が湿り状態にならないと判断されれば、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態にならないと判断してもよい。
(6)特徴
(6−1)
上記実施形態に係る冷凍装置の一例としての空気調和装置10は、熱源ユニット100と、利用ユニット300と、制御部406と、を備える。熱源ユニット100は、圧縮機110と、第1熱交換器の一例としての熱源側熱交換器140と、第2熱交換器の一例としての冷却用熱交換器160と、第1弁の一例としての熱源側流量調節弁150と、第2弁の一例としての第1吸入戻し弁162と、を有する。圧縮機110は、冷媒を圧縮する。熱源側熱交換器140は、冷媒と液流体(ここでは水)との間で熱交換が行われる。冷却用熱交換器160では、冷媒と空気との間で熱交換が行われる。熱源側流量調節弁150は、熱源側熱交換器140に対する冷媒の供給/非供給を切り換える。第1吸入戻し弁162は、冷却用熱交換器160に対する冷媒の供給/非供給を切り換える。利用ユニット300は、利用側熱交換器310を有する。利用ユニット300は、熱源ユニット100と共に冷媒回路50を構成する。制御部406は、圧縮機110の動作と、熱源側流量調節弁150及び第1吸入戻し弁162の開閉と、を制御する。制御部406は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する加熱運転(第1加熱運転)時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。
水等の液流体が温熱源に利用される場合、液流体には排温水等の温度の高い液流体が利用される場合がある。また、液流体の流量は、空気調和装置10側では制御することができず、利用側熱交換器310における負荷によらず、例えば定流量の液流体が液流体熱交換器(熱源側熱交換器140)に供給される場合がある。そのため、利用側熱交換器310の負荷が小さくなると、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰となり、安定的な運転の継続が難しくなる状況が発生し得る。
これに対し、ここでは、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する運転時であって、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、熱源側熱交換器140に代えて、空気を熱源とする冷却用熱交換器160が吸熱器として利用される。そのため、熱源ユニット100の吸熱能力を、利用側熱交換器310における負荷とバランスさせ、安定的に空気調和装置10を運転することができる。
(6−2)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、圧縮機110は、容量可変である。制御部406は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する加熱運転時に、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。
ここでは、圧縮機110の容量を低下させ、冷媒の循環量を低下させたとしても、未だに熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合であっても、熱源ユニット100の吸熱能力を、利用側熱交換器310における負荷とバランスさせ、安定的に空気調和装置10を運転することができる。
(6−3)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、冷却用熱交換器160の吸熱器としての能力は、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力よりも小さい。
ここで、冷却用熱交換器160の吸熱器としての能力が、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力よりも小さいとは、各熱交換器の入口側と出口側との差圧を同一と仮定し、供給される熱源の温度が同一と仮定した場合に、冷却用熱交換器160が吸熱する熱量が、熱源側熱交換器140が吸熱する熱量よりも小さいことを意味する。
ここでは、冷却用熱交換器160の吸熱器としての能力が、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力よりも小さいため、利用ユニット300の負荷が小さくなった時に、熱源ユニット100の吸熱能力を利用側熱交換器310における負荷とバランスさせ、安定的に空気調和装置10を運転することが容易である。
(6−4)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、第1接続配管140aの配管径Da1は、第2接続配管160aaの配管径Da2よりも大きい。第1接続配管140aは、熱源側熱交換器140が吸熱器として機能する際の熱源側熱交換器140の冷媒の入口側に接続され、熱源側熱交換器140へと冷媒が流れる配管である。第2接続配管160aaは、冷却用熱交換器160が吸熱器として機能する際の冷却用熱交換器160の冷媒の入口側に接続され、冷却用熱交換器160へと冷媒が流れる配管である。
ここでは、熱源側熱交換器140の入口側に接続される第1接続配管140aの配管径Da1が、冷却用熱交換器160の入口側に接続される第2接続配管160aaの配管径Da2よりも大きい。逆に言えば、第2接続配管160aaの配管径Da2は、第1接続配管140aの配管径Da1より小さい。そのため、冷却用熱交換器160に流れる冷媒の量は比較的抑制されやすく、利用ユニット300の負荷が小さくなった時に、熱源ユニット100の吸熱能力を利用側熱交換器310における負荷とバランスさせ、安定的に空気調和装置10を運転することが容易である。
(6−5)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、第1吸入戻し弁162の口径Db2は、熱源側流量調節弁150の口径Db1よりも小さい。
ここでは、第1吸入戻し弁162の口径Db2が熱源側流量調節弁150の口径Db1より小さいため、冷却用熱交換器160に流れる冷媒の量は比較的抑制されやすく、利用ユニット300の負荷が小さくなった時に、熱源ユニット100の吸熱能力を利用側熱交換器310における負荷とバランスさせ、安定的に空気調和装置10を運転することが容易である。
(6−6)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、冷凍サイクルにおける高圧の圧力を測定する圧力センサの一例としての高圧圧力センサP1を備える。制御部406は、高圧圧力センサP1により測定される圧力に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する。
ここでは、冷凍サイクルにおける高圧(吐出圧)の圧力の値に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを正確に把握することができる。
(6−7)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、制御部406は、吸入過熱度に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断してもよい。
ここでは、冷凍サイクルにおける過熱度の値に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを正確に把握することができる。
(6−8)
上記実施形態に係る空気調和装置10は、圧縮機110の吸入温度を測定する吸入温度センサT2を備える。制御部406は、吸入温度センサT2により測定される吸入温度に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断してもよい。
ここでは、吸入温度の値に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを把握することができる。
(6−9)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、圧縮機110の吐出温度を測定する吐出温度センサTdを備える。制御部406は、吐出温度センサTdにより測定される吐出温度に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを判断してもよい。
ここでは、吐出温度の値に基づいて、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰であるか否かを正しく把握することができる。
(6−10)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、熱源側流量調節弁150は、開度可変の膨張弁である。制御部406は、熱源側流量調節弁150の開度を制御する。制御部406は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する加熱運転(第1加熱運転)時に、熱源側流量調節弁150の開度を所定開度より低下させた後、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。
ここでは、熱源側流量調節弁150が比較的絞られ、冷媒流量をそれ以上絞れない場合や、冷媒流量の正確な調節が熱源側流量調節弁150では困難な場合であっても、熱源側熱交換器140に代えて、空気を熱源とする冷却用熱交換器160が吸熱器として利用して、熱源ユニット100の吸熱能力を利用側熱交換器310における負荷とバランスさせ、安定的に空気調和装置10を運転することができる。
(6−11)
上記実施形態に係る空気調和装置10は、バイパス管128aと、バイパス弁128と、を備える。バイパス管128aは、圧縮機110の吸入配管110aと吐出配管110bとの間を接続する。バイパス弁128は、バイパス管128aに設けられる。制御部406は、バイパス弁128の動作を制御する。制御部406は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する加熱運転(第1加熱運転)時に、熱源側流量調節弁150を閉じかつ第1吸入戻し弁162を開く前に、バイパス弁128を開くように制御する。
ここでは、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後に、吐出冷媒の一部を圧縮機110の吸入側にバイパスさせるため、熱源ユニット100の吸熱能力を低減させて利用側熱交換器310における負荷とバランスさせ、安定的に空気調和装置10を運転することが容易である。
(6−12)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、制御部406は、冷却用熱交換器160を吸熱器として使用する加熱運転(第2加熱運転)時に、冷却用熱交換器160の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて不足と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を開いて熱源側熱交換器140に冷媒を供給し、熱源側熱交換器140を吸熱器として機能させる。
ここでは、冷却用熱交換器160の能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて不足する場合には、液流体を熱源とする熱源側熱交換器140を吸熱器として利用することで、熱源ユニット100の吸熱能力を利用側熱交換器310における負荷とバランスさせ、安定的に空気調和装置10を運転することができる。
(7)変形例
以下に、上記実施形態の変形例を示す。なお、変形例は、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わされてもよい。
(7−1)変形例A
上記実施形態では、制御部406は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する加熱運転(第1加熱運転)時に、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、バイパス弁128の動作も制御される。しかし、本願発明の態様は、このような態様に限定されるものではない。例えば、空気調和装置10にはバイパス管128a及び弁128は設けられなくてもよい。
(7−2)変形例B
上記実施形態では、制御部406は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する第1加熱運転時に、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させ、かつ、熱源側流量調節弁150の開度を所定開度より低下させた後、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。しかし、これに限定されるものではなく、熱源側流量調節弁150の開度は制御せずに、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を閉じて熱源側熱交換器140への冷媒の供給を停止し、かつ、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させてもよい。
(7−3)変形例C
上記実施形態では、空気調和装置10は、接続ユニット200を備え、一部の利用ユニット300で冷房運転を、他の一部の利用ユニット300で暖房運転を実行できる装置であるが、これに限定されるものではない。例えば、本願発明に係る冷凍装置の一例としての空気調和装置は、冷暖房同時運転を実行することのできない装置であってもよい。
また、例えば、空気調和装置10は暖房運転専用の装置であってもよい。
(7−4)変形例D
上記実施形態では、冷却用熱交換器160には、電気部品104を冷却した空気が供給されるが、これに限定されるものではない。例えば、空気調和装置10は、電気部品104に空気を導くためのファン166とは別のファンを備え、そのファンから冷却用熱交換器160にケーシング106内の空気が供給されるように構成されてもよい。
また、冷却用熱交換器160は、ケーシング106内の温度の冷却を目的とする機器でなくてもよい。
また、上記実施形態では、冷却用熱交換器160は、吸熱器(蒸発器)としてのみ機能する熱交換器である。しかし、吸熱器(蒸発器)としてのみ機能する冷却用熱交換器160に代えて、冷媒と空気との間で熱交換が行われる、流路切換機構により冷媒の流路を切り換えることで放熱器(凝縮器)としても使用可能な熱交換器が設けられてもよい。
(7−5)変形例E
上記実施形態では、空気調和装置10に用いられる冷媒は、相変化を伴う冷媒であるが、これに限定されるものではない。空気調和装置10に用いられる冷媒は、相変化を伴わない、例えば二酸化炭素等の冷媒であってもよい。
(7−6)変形例F
上記実施形態では、制御部406は、熱源側熱交換器140を吸熱器として使用する第1加熱運転時に、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が、利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断する場合に、熱源側流量調節弁150を閉じ、第1吸入戻し弁162を開く(図8参照)。
しかし、制御部406による熱源ユニット100の吸熱能力バランス制御は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、図9のフローチャートに示すような態様であってもよい。なお、図9のフローチャートは、制御部406が機器を制御する順番等が異なるものの、図8のフローチャートと類似した内容であるため、各ステップに関する詳細な説明は省略する。
図9のフローチャートでは、制御部406は、第1加熱運転時に、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合(ステップS201でYesと判定された場合)に、圧縮機110の容量を低減する制御は行わずに、熱源側流量調節弁150を閉じ、第1吸入戻し弁162を開いて、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。(ステップS202)。また、図9のフローチャートでは、制御部406は、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、熱源側流量調節弁150の開度を低減する制御を行わずに、熱源側流量調節弁150を閉じ、第1吸入戻し弁162を開く。また、図9のフローチャートでは、制御部406は、熱源側流量調節弁150を閉じかつ第1吸入戻し弁162を開いた後(ステップS202)、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に(ステップS203でYesと判定された場合に)、バイパス弁128を開く。なお、制御部406は、ステップS202においてバイパス弁128を開き、ステップS204において熱源側流量調節弁150を閉じ、第1吸入戻し弁162を開いてもよい。
図9のフローチャートのような制御が行われることで、以下の効果が得られる。
圧縮機110の容量は、機器の特性上、瞬間的に変更することはできない。つまり、所定容量より大きな容量で圧縮機110が運転されている場合に、圧縮機110の容量を所定容量まで低減するためには、ある程度の時間を要する。そのため、圧縮機110の容量を所定容量まで低減する制御では、仮にこの制御だけで利用ユニット300側の負荷と熱源ユニット100側の能力とをバランスさせることが可能であるとしても、この制御が完了するまでの間、熱源ユニット100の能力が過剰な状態が続き、冷凍サイクルにおける高圧が上昇し続けるおそれがある。
これに対し、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰と判断される場合に、まず、熱源側流量調節弁150を閉じるとともに、第1吸入戻し弁162を開いて、熱源側熱交換器140に代えて冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させることで、熱源ユニット100の能力が過剰な状態が続くことを抑制することができる。
なお、制御部406は、ステップS201でYesと判断された時に、図9のフローチャートに従った制御を実行するのと併せて、圧縮機110の容量を低減する制御も実行することが好ましい。そして、制御部406は、熱源側熱交換器140に代えて冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させ、圧縮機110の容量を所定容量に制御した後で、熱源ユニット100の吸熱能力を増加させる場合には、圧縮機110の容量を増加させる制御に優先して、第1吸入戻し弁162を閉じ、熱源側流量調節弁150を開ける制御を実行してもよい。このような制御が行われことで、熱源側熱交換器140の吸熱器としての能力が利用側熱交換器310における負荷に比べて過剰な状態を速やかに解消しつつ、最終的には、圧縮機110の容量を低減させて、省エネルギーの観点からも優れた制御を行うことができる。
なお、他の形態では、図9のフローチャートのステップS202を実行する前に、図7のケーシング内の冷却制御のフローチャートにおける、ステップS2からステップS6の処理が実行されてもよい。つまり、ステップS202で第1吸入戻し弁162を実際に開き、冷却用熱交換器160に冷媒を供給する前に、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になるか否かを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定してもよい。そして、第1吸入戻し弁162を開くと冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になると判断される場合は、制御部406は、ステップS204のようにバイパス弁128を開く制御を行ってもよい。
本発明は、安定した運転を行うことが可能な冷凍装置として有用である。
10 空気調和装置(冷凍装置)
50 冷媒回路
100(100A,100B) 熱源ユニット
110 圧縮機
110a 吸入配管(吸入管)
110b 吐出配管(吐出管)
128 バイパス弁
128a バイパス管
140 熱源側熱交換器(第1熱交換器)
140a 第1接続配管
150 熱源側流量調節弁(第1弁)
160 冷却用熱交換器(第2熱交換器)
160aa 第2接続配管
162 第1吸入戻し弁(第2弁)
300(300A,300B) 利用ユニット
310 利用側熱交換器
406 制御部
Da1 第1接続配管の配管径
Da2 第2接続配管の配管径
Db1 熱源側流量調節弁の口径(第1弁の口径)
Db2 冷却用流量調節弁の口径(第2弁の口径)
P1 高圧圧力センサ(圧力センサ)
T2 吸入温度センサ
Td 吐出温度センサ
特開2016−191505号公報

Claims (12)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機(110)と、前記冷媒と液流体との間で熱交換が行われる第1熱交換器(140)と、前記冷媒と空気との間で熱交換が行われる第2熱交換器(160)と、前記第1熱交換器に対する前記冷媒の供給/非供給を切り換える第1弁(150)と、前記第2熱交換器に対する前記冷媒の供給/非供給を切り換える第2弁(162)と、を有する熱源ユニット(100)と、
    利用側熱交換器(310)を有し、前記熱源ユニットと共に冷媒回路(50)を構成する利用ユニット(300)と、
    前記圧縮機の動作と、前記第1弁及び前記第2弁の開閉と、を制御する制御部(406)と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、前記第1熱交換器の吸熱器としての能力が、前記利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断する場合に、前記第1弁を閉じて前記第1熱交換器への前記冷媒の供給を停止し、かつ、前記第2弁を開いて前記第2熱交換器に前記冷媒を供給し、前記第2熱交換器を吸熱器として機能させる、
    冷凍装置(10)。
  2. 前記圧縮機は、容量可変であって、
    前記制御部は、前記第1熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、前記圧縮機の容量を所定容量まで低下させた後、前記第1熱交換器の吸熱器としての能力が、前記利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断する場合に、前記第1弁を閉じて前記第1熱交換器への前記冷媒の供給を停止し、かつ、前記第2弁を開いて前記第2熱交換器に前記冷媒を供給し、前記第2熱交換器を吸熱器として機能させる、
    請求項1に記載の冷凍装置(10)。
  3. 前記第2熱交換器の吸熱器としての能力は、前記第1熱交換器の吸熱器としての能力よりも小さい、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置。
  4. 前記第1熱交換器が吸熱器として機能する際の前記第1熱交換器の前記冷媒の入口側に接続され、前記第1熱交換器へと前記冷媒が流れる第1接続配管(140a)の配管径(Da1)は、前記第2熱交換器が吸熱器として機能する際の前記第2熱交換器の前記冷媒の入口側に接続され、前記第2熱交換器へと前記冷媒が流れる第2接続配管(160aa)の配管径(Da2)よりも大きい、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  5. 前記第2弁の口径(Db2)は、前記第1弁(Db1)の口径よりも小さい、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  6. 冷凍サイクルにおける高圧の圧力を測定する圧力センサ(P1)を更に備え、
    前記制御部は、前記圧力センサにより測定される前記圧力に基づいて、前記第1熱交換器の吸熱器としての能力が、前記利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  7. 前記制御部は、吸入過熱度に基づいて、前記第1熱交換器の吸熱器としての能力が、前記利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  8. 前記圧縮機の吸入温度を測定する吸入温度センサ(T2)を更に備え、
    前記制御部は、前記吸入温度センサにより測定される前記吸入温度に基づいて、前記第1熱交換器の吸熱器としての能力が、前記利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  9. 前記圧縮機の吐出温度を測定する吐出温度センサ(Td)を更に備え、
    前記制御部は、前記吐出温度センサにより測定される前記吐出温度に基づいて、前記第1熱交換器の吸熱器としての能力が、前記利用側熱交換器における負荷に比べて過剰であるか否かを判断する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  10. 前記第1弁は、開度可変の膨張弁であって、
    前記制御部は、前記第1弁の開度を更に制御し、
    前記制御部は、前記第1熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、前記第1弁の開度を所定開度より低下させた後、前記第1熱交換器の吸熱器としての能力が、前記利用側熱交換器における負荷に比べて過剰と判断する場合に、前記第1弁を閉じて前記第1熱交換器への前記冷媒の供給を停止し、かつ、前記第2弁を開いて前記第2熱交換器に前記冷媒を供給し、前記第2熱交換器を吸熱器として機能させる、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  11. 前記圧縮機の吸入管(110a)と吐出管(110b)との間を接続するバイパス管(128a)と、
    前記バイパス管に設けられたバイパス弁(128)と、
    を更に備え、
    前記制御部は、前記バイパス弁の動作を更に制御し、
    前記制御部は、前記第1熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、前記第1弁を閉じかつ前記第2弁を開く前に、前記バイパス弁を開くように制御する、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  12. 前記制御部は、前記第2熱交換器を吸熱器として使用する加熱運転時に、前記第2熱交換器の吸熱器としての能力が、前記利用側熱交換器における負荷に比べて不足と判断する場合に、前記第1弁を開いて前記第1熱交換器に前記冷媒を供給し、前記第1熱交換器を吸熱器として機能させる、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の冷凍装置。
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