JP2015224812A - 加湿器の菌数抑制方法および加湿器 - Google Patents

加湿器の菌数抑制方法および加湿器 Download PDF

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Yasumitsu Sumida
康光 澄田
山中 弘次
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弘次 山中
染谷 新太郎
Shintaro Someya
新太郎 染谷
恭平 蔦野
Kyohei Tsutano
恭平 蔦野
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Abstract

【課題】加湿器内で分解しにくく、加湿器容器内の水中の菌数を抑制し、空気中に放散する際に空気中の菌を除菌する菌数抑制方法を提供する。【解決手段】塩素系酸化剤、ならびにスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ、もしくは塩素系酸化剤とスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つとの反応物を含有する菌数抑制剤組成物を加湿器内の水系に添加する菌数抑制方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、加湿器の菌数抑制方法および加湿器に関する。詳しくは、本発明は、加湿器内の水に対する菌数抑制方法および加湿器に関し、さらに詳しくは、超音波式加湿器内の水に対する菌数抑制方法および超音波式の加湿器に関する。
加湿器の種類としては、水を加熱して気化させて霧状にして加湿するスチーム式、水を超音波で飛散、気化させて加湿する超音波式、フィルタに水分を含ませ、そこに風を送り気化させて加湿する気化式等がある。これら加湿器の種類において、スチーム式は加熱するため雑菌の飛散リスクは低いものの比較的高価であり、電気代も比較的掛かるため、低コストである超音波式や気化式加湿器が見直されている。しかし、超音波式や気化式加湿器は、雑菌が繁殖しやすく、そのため雑菌を飛散させるリスクがあり、特に超音波式はそのリスクが高い。
加湿器内の雑菌の繁殖を抑制するために、何らかの菌数抑制処理が望ましいが、例えば電気分解装置による次亜塩素酸塩の生成による菌数抑制処理では、加湿器に備えられる少量の水容器内では薬剤濃度を制御することは実質不可能であり、また電気分解を行うための装置を設置するスペースや導入コストにおいても大きな負荷が掛かる。
一方、薬剤による菌数抑制処理では、所定量の薬剤を加湿器の水容器に定期的に供給することで、適切な薬剤濃度として添加することができる。しかし、加湿器に供給する薬剤は、超音波式加湿器ではミストとなって空気中に飛散する可能性があり、気化式加湿器でもその可能性は否定できない。薬剤として例えば、次亜塩素酸含有水溶液(例えば、特許文献1参照)、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸ナトリウムと酸成分とを混合させて発生させる二酸化塩素等が検討されているが、これらの成分はすべて遊離塩素であるため、初期には高い菌数抑制効果を有するものの、早期に失活するため、加湿器内の水容器に連続して供給しない限り、加湿器内の有効濃度が著しく低下し、継続的な効果が得られない問題があり、また濃度が過剰の場合は塩素臭が発生する可能性がある。
特開2000−197689号公報
本発明の目的は、加湿器内で分解しにくく、加湿器の水容器内の水中の菌数を抑制し、空気中に放散する際に空気中の菌を除菌する菌数抑制方法および加湿器を提供することにある。
本発明は、塩素系酸化剤、ならびにスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ、もしくは塩素系酸化剤とスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つとの反応物を含有する菌数抑制剤組成物を加湿器内の水系に添加する菌数抑制方法である。
また、前記菌数抑制方法において、前記菌数抑制剤組成物を加湿器内の水系に全残留塩素濃度として0.1〜500mg/Lの範囲になるように添加することが好ましい。
また、前記菌数抑制方法において、前記加湿器が超音波式の加湿器であることが好ましい。
また、本発明は、水を貯留する水貯留槽と、水系中に菌数抑制剤組成物を添加する菌数抑制剤組成物添加手段と、前記菌数抑制剤組成物が添加された添加水を飛散または気化させる飛散/気化手段と、を備え、前記菌数抑制剤組成物が、塩素系酸化剤、ならびにスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ、もしくは塩素系酸化剤とスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つとの反応物を含有する加湿器である。
また、前記加湿器において、前記菌数抑制剤組成物添加手段が、着脱可能なカートリッジであることが好ましい。
また、前記加湿器において、前記菌数抑制剤組成物添加手段が、所定量の前記菌数抑制剤組成物を水系中に添加する流量制御手段を備えることが好ましい。
また、前記加湿器において、前記菌数抑制剤組成物添加手段が、前記菌数抑制剤組成物の水系中への添加量を調整する流量調整手段を備えることが好ましい。
また、前記加湿器において、前記菌数抑制剤組成物添加手段が、過剰な前記菌数抑制剤組成物の水系中への添加を抑制する過剰添加抑制手段を備えることが好ましい。
本発明では、塩素系酸化剤、ならびにスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ、もしくは塩素系酸化剤とスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つとの反応物を含有する菌数抑制剤組成物を加湿器内の水系に添加することにより、加湿器内で分解しにくく、加湿器の水容器内の水中の菌数を抑制し、空気中に放散する際に空気中の菌を除菌する菌数抑制方法および加湿器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る加湿器の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る加湿器の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る加湿器における過剰添加抑制手段の一例を示す概略構成図である。 実施例における空間噴霧における殺菌効果を示す図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<菌数抑制方法>
本発明の実施形態に係る菌数抑制方法は、塩素系酸化剤、ならびにスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ、もしくは塩素系酸化剤とスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つとの反応物を含有する菌数抑制剤組成物を加湿器内の水系に添加する方法である。
すなわち、本実施形態に係る菌数抑制方法は、加湿器内の水系中に、「塩素系酸化剤」と、「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」と、を添加する方法である。これにより、加湿器内の水系中で、次亜塩素酸安定化組成物が生成すると考えられる。
また、本実施形態に係る菌数抑制方法は、加湿器内の水系中に、「塩素系酸化剤とスルファミン酸との反応生成物」および「塩素系酸化剤とスルファモイル安息香酸との反応生成物」のうち少なくとも1つである次亜塩素酸安定化組成物を添加する方法である。
本発明者らは、加湿器内の水系中に、「塩素系酸化剤」と、「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」とを存在させる、また、これらの反応生成物を存在させることで、加湿器内で分解しにくく、加湿器の水容器内の水中の菌数を抑制し、空気中に放散する際に空気中の菌を除菌することができることを見出した。
例えば、加湿器内の水系中に、「塩素系酸化剤」と、「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」とを薬注ポンプ等により添加すればよい。「塩素系酸化剤」と、「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」とは別々に水系に添加してもよく、または、原液同士で混合させてから水系に添加してもよい。
または、例えば、加湿器内の水系中に、「塩素系酸化剤とスルファミン酸との反応生成物」および「塩素系酸化剤とスルファモイル安息香酸との反応生成物」のうち少なくとも1つを薬注ポンプ等により注入すればよい。
加湿器内の水系中とは、例えば、加湿器の水タンク、水貯留槽、水配管等が挙げられる。
塩素系酸化剤としては特に制限はないが、例えば、塩素ガス、二酸化塩素、次亜塩素酸またはその塩、亜塩素酸またはその塩、塩素酸またはその塩、過塩素酸またはその塩、塩素化イソシアヌル酸またはその塩等が挙げられる。これらの中で、殺菌性、取り扱い性、コスト等の点から次亜塩素酸またはその塩が好ましい。塩の具体例としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸アルカリ金属塩、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸バリウム等の次亜塩素酸アルカリ土類金属塩、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム等の亜塩素酸アルカリ金属塩、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸バリウム等の亜塩素酸アルカリ土類金属塩、亜塩素酸ニッケル等の他の亜塩素酸金属塩、塩素酸アンモニウム、塩素酸ナトリウム等の塩素酸アルカリ金属塩、塩素酸カルシウム等の塩素酸アルカリ土類金属塩等が挙げられる。これら塩素系酸化剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。塩素系酸化剤としては、取り扱い性等の点から、次亜塩素酸ナトリウムを用いるのが好ましい。
塩素系酸化剤を安定させる安定化剤は、スルファミン酸(アミド硫酸)およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つであり、環境負荷となるTOC成分を含まない等の点からスルファミン酸が好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る菌数抑制剤組成物において、さらにアルカリを存在させてもよい。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ等が挙げられる。低温時の製品安定性等の点から、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとを併用してもよい。また、アルカリは、固形でなく、水溶液として用いてもよい。
<菌数抑制剤組成物>
本実施形態に係る菌数抑制剤組成物は、「塩素系酸化剤」と、「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」とを含有するものであり、さらにアルカリを含有してもよい。
また、本実施形態に係る菌数抑制剤組成物は、「塩素系酸化剤とスルファミン酸との反応生成物」および「塩素系酸化剤とスルファモイル安息香酸との反応生成物」のうち少なくとも1つを含有するものであり、さらにアルカリを含有してもよい。
塩素系酸化剤、スルファミン酸、スルファモイル安息香酸については、上述した通りである。
本実施形態に係る菌数抑制剤組成物における「塩素系酸化剤」の当量に対する「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」の当量の比は、1以上であることが好ましく、1以上1.5以下の範囲であることがより好ましい。「塩素系酸化剤」の当量に対する「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」の当量の比が1未満、および1.5を超えると、製品の安定性が低下する場合がある。
菌数抑制剤組成物における塩素系酸化剤の含有量は特に制限はないが、塩素系酸化剤は菌数抑制剤組成物の重量に対して、全残留塩素として好ましくは1〜12重量%の範囲、より好ましくは2〜10重量%の範囲、さらに好ましくは3.5〜8.5重量%の範囲となるように含有されるのがよい。全残留塩素濃度が1重量%未満であると、十分な殺菌効果を得るために添加濃度を高くする必要が生じる場合があり、低添加濃度で効率的に殺菌効果を発揮させることができない場合がある。12重量%を超えると、市販の12重量%の次亜塩素酸ナトリウム等を原材料として使用できず、高コストの製剤となってしまう場合がある。
本実施形態に係る菌数抑制剤組成物のpHは特に制限はないが、あまりpHが低いと塩素ガスが発生するおそれがあるため、pH7以上が好ましい。また、有効塩素成分が長期間安定するために、pH8以上であることがより好ましく、pH9.5以上であることが特に好ましい。
本実施形態に係る菌数抑制剤組成物は、加湿器内の水系に全残留塩素濃度として0.1〜500mg/Lになるように添加することが好ましく、0.5〜100mg/Lになるように添加することがより好ましく、1〜50mg/Lになるように添加することがさらに好ましい。菌数抑制剤組成物の添加量が0.1mg/L未満であると、殺菌効果が十分に得られない場合があり、500mg/Lを超えると、容器が腐食する場合がある。
<菌数抑制剤組成物の製造方法>
本実施形態に係る菌数抑制剤組成物は、「塩素系酸化剤」と「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」とを混合することにより得られ、さらにアルカリを混合してもよい。
<加湿器>
本発明の実施形態に係る加湿器の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。加湿器1は、水を貯留する水貯留槽10と、水系中に菌数抑制剤組成物を添加する菌数抑制剤組成物添加手段として、菌数抑制剤組成物タンク16および注入管20と、菌数抑制剤組成物が添加された添加水を飛散または気化させる飛散/気化手段として、超音波発生装置12とを備え、菌数抑制剤組成物が、塩素系酸化剤、ならびにスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ、もしくは塩素系酸化剤とスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つとの反応物を含有するものである。加湿器1は、水を水貯留槽10に供給する供給タンク14を備えてもよく、供給タンク14は水を水貯留槽10に注入するための注入バルブ18を備える。
図1の加湿器1において、菌数抑制剤組成物タンク16は、注入管20を通して供給タンク14内の水に菌数抑制剤組成物を添加するように構成されている。
本実施形態に係る加湿器1の動作および菌数抑制方法について説明する。
供給タンク14内の水に、菌数抑制剤組成物タンク16から注入管20を通して所定量の上記菌数抑制剤組成物が添加される(菌数抑制剤組成物添加工程)。菌数抑制剤組成物が添加された添加水は、注入バルブ18によって水貯留槽10に供給され、水貯留槽10内の添加水は、超音波発生装置12による超音波振動によって飛散または気化されて(飛散/気化工程)、発生した微細粒子が水貯留槽10に設けられた噴霧口22から外部に放散される。
本実施形態に係る加湿器1では、加湿器1内の水系中に、「塩素系酸化剤」と、「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」とを存在させる、また、これらの反応生成物を存在させることで、加湿器1内で分解しにくく、加湿器1の水容器、すなわち水貯留槽10および供給タンク14内の水中の菌数を抑制し、空気中に放散する際に空気中の菌を除菌することができる。
本発明の実施形態に係る加湿器の他の例の概略を図2に示す。加湿器3は、水貯留槽10と、菌数抑制剤組成物タンク16および注入管20と、超音波発生装置12と、供給タンク14とを備え、菌数抑制剤組成物タンク16は、注入管20を通して水貯留槽10内の水に菌数抑制剤組成物を添加するように構成されている。
供給タンク14内の水は、注入バルブ18によって水貯留槽10に供給され、水貯留槽10内の水に、菌数抑制剤組成物タンク16から注入管20を通して所定量の上記菌数抑制剤組成物が添加される(菌数抑制剤組成物添加工程)。菌数抑制剤組成物が添加された水貯留槽10内の添加水は、超音波発生装置12による超音波振動によって飛散または気化されて(飛散/気化工程)、発生した微細粒子が水貯留槽10に設けられた噴霧口22から外部に放散される。
本実施形態に係る加湿器3では、加湿器3内の水系中に、「塩素系酸化剤」と、「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」とを存在させる、また、これらの反応生成物を存在させることで、加湿器3内で分解しにくく、加湿器3の水容器、すなわち水貯留槽10内の水中の菌数を抑制し、空気中に放散する際に空気中の菌を除菌することができる。
本実施形態に係る加湿器において、加湿器内の水系中に、「塩素系酸化剤」と、「スルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ」とを添加する、またはこれらの反応生成物を添加する構成であればよく、例えば、図1の加湿器1のように供給タンク14内の水に添加する構成でもよく、図2の加湿器3のように水貯留槽10内の水に添加する構成でもよく、加湿器内の水配管等に添加する構成であってもよい。
飛散/気化手段としては、特に制限はないが、水を加熱して気化させて霧状にして加湿するスチーム式、水を超音波で飛散、気化させて加湿する超音波式、フィルタに水分を含ませ、そこに風を送り気化させて加湿する気化式等が挙げられ、低コストである等の点から、超音波式および気化式が好ましく、次亜塩素酸水等が超音波振動により分解しやすい超音波式の加湿器に特に好適に適用することができる。
本実施形態に係る加湿器において、菌数抑制剤組成物添加手段である菌数抑制剤組成物タンク16が、着脱可能なカートリッジであることが好ましい。これにより、加湿器への菌数抑制剤組成物の補給を容易に行うことができる。
本実施形態に係る加湿器において、菌数抑制剤組成物添加手段である菌数抑制剤組成物タンク16が、所定量の菌数抑制剤組成物を水系中に添加する流量制御手段を備えることが好ましい。流量制御手段としては、例えば、所定量をワンプッシュで注入可能なワンプッシュ注入方式、シリンジ方式等が挙げられる。
本実施形態に係る加湿器において、菌数抑制剤組成物添加手段である菌数抑制剤組成物タンク16が、菌数抑制剤組成物の水系中への添加量を調整する流量調整手段を備えることが好ましい。流量調整手段としては、例えば、チューブ等の注入管20の流路を押圧して調整する押圧方式、バルブ方式等が挙げられる。
これらの流量制御手段および流量調整手段を備えることにより、所定量の菌数抑制剤組成物を水系中に添加することができ、過剰な菌数抑制剤組成物の水系中への添加を抑制することができる。
本実施形態に係る加湿器において、菌数抑制剤組成物添加手段である菌数抑制剤組成物タンク16が、過剰な菌数抑制剤組成物の水系中への添加を抑制する過剰添加抑制手段を備えることが好ましい。過剰添加抑制手段としては、例えば、図3に示すように、注入管20が、注入管20の主管より径が小さくなっている添加口24と、その添加口24を閉塞可能な径を有する閉塞球26を有し、水貯留槽10内の水位が低下した場合に、閉塞球26が添加口24を閉塞する構成のもの等が挙げられる。
この過剰添加抑制手段を備えることにより、過剰な菌数抑制剤組成物の水系中への添加を抑制することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1−1,1−2,2および比較例1〜3>
超音波式加湿器(株式会社星光技研製「SX−100」)の水貯留槽内に相模原市水を4L入れ、表1に示す各組成物(実施例1:水32重量部、水酸化ナトリウム8重量部、12%次亜塩素酸ナトリウム50重量部、スルファミン酸10重量部、実施例2:水27重量部、水酸化ナトリウム6重量部、12%次亜塩素酸ナトリウム50重量部、4−スルファモイル安息香酸17重量部)を、有効塩素濃度を全残留塩素濃度として30mg/L(実施例1−1、実施例2、比較例2、比較例3)、0.5mg/L(実施例1−2)になるように添加し、塩酸または水酸化ナトリウムでpH調整をした後、加湿器を密閉した。ここで「全残留塩素濃度」とは、「残留遊離塩素濃度」と「残留結合塩素濃度」の和を指す。10日間静置後に開封し、加湿器内の水の残存有効塩素濃度を、残留塩素測定装置(Hach社製「DR−4000」)を使用してDPD法により測定した。また、加湿器内の水の一般細菌数を、菌数測定キット(三愛石油製「バイオチェッカーTTC」)を使用して48時間、30℃培養後、測定した。結果を表1に示す。
試験の結果、比較例1の薬剤なしの条件においては、10日後の水中からは一般細菌数が対数として5(log(CFU/mL))検出された。実施例1−1,2においては10日後の水中からは一般細菌数が対数として3(log(CFU/mL))未満であったが、比較例2,3の次亜塩素酸水(それぞれpH8.5および5.3に調整)においては、5(log(CFU/mL))検出された。実施例1−2においては10日後の水中からは一般細菌数が対数として3(log(CFU/mL))であった。また、実施例1−1,2の10日後の水中の残存有効塩素濃度は全残留塩素濃度としてそれぞれ29.9mg/L、29.8mg/L、実施例1−2では0.4mg/Lであったが、比較例2,3の次亜塩素酸水(それぞれpH8.5および5.3に調整)はいずれも0.0mg/Lとなり、長期において加湿器内に貯留させるには適さないことが確認された。
<実施例3,4および比較例4,5>
超音波式加湿器(株式会社星光技研製「SX−100」)の水貯留槽内に相模原市水を4L入れ、表2に示す各組成物(実施例3,4はそれぞれ実施例1,2と同様の組成物を使用)を、有効塩素濃度を全残留塩素濃度として30mg/Lになるように添加し、塩酸または水酸化ナトリウムでpH調整をした後、加湿器を密閉し、1日あたり2時間連続で超音波振動を与えて運転した。5日後に開封し、加湿器内の水の残存有効塩素濃度を、残留塩素測定装置(Hach社製「DR−4000」)を使用してDPD法により測定した。また、加湿器内の水の一般細菌数を、菌数測定キット(三愛石油製「バイオチェッカーTTC」)を使用して48時間、30℃培養後、測定した。結果を表2に示す。
試験の結果、実施例3,4においては10日後の水中においては、一般細菌数が対数として3(log(CFU/mL))未満であったが、比較例4(水32重量部、水酸化ナトリウム6重量部、12%次亜塩素酸ナトリウム50重量部、4−アミノベンゼンスルホンアミド12重量部)においては4(log(CFU/mL))検出された。また、実施例1,2の10日後の水中の残存有効塩素濃度は全残留塩素濃度として、それぞれ29.8mg/L、29.7mg/Lであったが、比較例4は全残留塩素濃度として9mg/Lとなり、超音波により分解する傾向があることが確認された。
<実施例5>
空間容積26mの大型クリーンチャンバ内に設置した超音波加湿器(株式会社星光技研製「SX−100」)の水貯留槽内の水4Lに、水32重量部、水酸化ナトリウム8重量部、12%次亜塩素酸ナトリウム50重量部およびスルファミン酸10重量部を含む組成物を、全残留塩素濃度として30mg/L濃度になるように添加し、10日間静置させた後に加湿器を稼動させて試験開始とし、空間噴霧したときの空間内除菌効果について確認した。超音波加湿器は5mL/分で加湿を行うように調整した。試験菌として表皮ブドウ球菌を用いた。試験はまず、大型クリーンチャンバ内に表皮ブドウ球菌約1×10CFU/mLの液を3mL噴霧ノズルで噴霧した。続いて超音波加湿器を稼動させ、試験液の噴霧を開始した。適時、エアーサンプラを用いてチャンバ外部から室内空気を採取した。採取した室内空気は、ハートインフュジョン寒天培地を用いて35℃で48時間培養し、菌数の測定を行った。噴霧時間(分)に対する空間内菌数(CFU/100L)の結果を図4に示す。
以上のように、実施例の菌数抑制剤組成物を用いることにより、加湿器内で分解しにくく、加湿器容器内の水中の菌数を抑制し、空気中に放散する際に空気中の菌を除菌することができた。
1 加湿器、10 水貯留槽、12 超音波発生装置、14 供給タンク、16 菌数抑制剤組成物タンク、18 注入バルブ、20 注入管、22 噴霧口、24 添加口、26 閉塞球。

Claims (8)

  1. 塩素系酸化剤、ならびにスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ、もしくは塩素系酸化剤とスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つとの反応物を含有する菌数抑制剤組成物を加湿器内の水系に添加することを特徴とする菌数抑制方法。
  2. 請求項1に記載の菌数抑制方法であって、
    前記菌数抑制剤組成物を加湿器内の水系に全残留塩素濃度として0.1〜500mg/Lの範囲になるように添加することを特徴とする菌数抑制方法。
  3. 請求項1または2に記載の菌数抑制方法であって、
    前記加湿器が超音波式の加湿器であることを特徴とする菌数抑制方法。
  4. 水を貯留する水貯留槽と、
    水系中に菌数抑制剤組成物を添加する菌数抑制剤組成物添加手段と、
    前記菌数抑制剤組成物が添加された添加水を飛散または気化させる飛散/気化手段と、
    を備え、
    前記菌数抑制剤組成物が、塩素系酸化剤、ならびにスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つ、もしくは塩素系酸化剤とスルファミン酸およびスルファモイル安息香酸のうち少なくとも1つとの反応物を含有することを特徴とする加湿器。
  5. 請求項4に記載の加湿器であって、
    前記菌数抑制剤組成物添加手段が、着脱可能なカートリッジであることを特徴とする加湿器。
  6. 請求項4または5に記載の加湿器であって、
    前記菌数抑制剤組成物添加手段が、所定量の前記菌数抑制剤組成物を水系中に添加する流量制御手段を備えることを特徴とする加湿器。
  7. 請求項4または5に記載の加湿器であって、
    前記菌数抑制剤組成物添加手段が、前記菌数抑制剤組成物の水系中への添加量を調整する流量調整手段を備えることを特徴とする加湿器。
  8. 請求項4〜7のいずれか1項に記載の加湿器であって、
    前記菌数抑制剤組成物添加手段が、過剰な前記菌数抑制剤組成物の水系中への添加を抑制する過剰添加抑制手段を備えることを特徴とする加湿器。
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