JP2015224355A - 表面処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば特許文献1に記載のめっき装置では、めっき液が貯留されたタンクの上方に、ワークの被めっき面と陽極とを対向配置し、ワークを陰極に接続する。そして、ワークの被めっき面に対して、タンクに収容しためっき液をポンプで加圧し複数のノズルから噴射させ、被めっき面に噴流として当てる。このとき複数のノズルから噴射されるめっき液によって、陽極とワーク間が電気的に接続され、ワークの被めっき面にめっき液中の金属イオンが析出し、被めっき面をめっきするようにしている。
本発明の表面処理装置は、処理容器内に設置した棒状又は筒状のワークの表面に処理流体を流して表面処理を施すものであって、処理容器は、外筒部と、下底部と、上底部とを備える。
さらに、環状流路を例えば数mm程度の狭小な幅で形成することで、処理容器を小型化することができ、ひいては装置全体の小型化を図ることができる。
[構成]
本発明の第1実施形態の構成について、図1〜図3を参照しつつ説明する。図1に示すように、本実施形態の表面処理装置としてのめっき装置901は、めっき液1が貯留されるタンク2と、処理容器301とを備えている。処理容器301は、タンク2の上方に位置し、めっき対象物としてのワーク4を内部に収容可能に上下有底の円筒形状に形成されている。ワーク4は円筒状の金属基材であり、ワーク4の軸方向を鉛直方向として、その軸方向が一致するように処理容器301内に収容される。鉛直方向およびワーク4の軸方向が処理容器301の中心軸線aと一致する。
次に、本実施形態におけるめっき装置901を用いためっき方法について説明する。
まず、ワーク4を下側容器20内の整流部23付近に鉛直方向に設置する。このとき、ワーク4は図示しない固定治具によって安定して直立に固定される。そして、上方から上側容器101を下側容器20に嵌め合わせる。次に、ポンプ6を作動するとともにバルブ7を開き、流入口16からめっき液1を圧送する。圧送されためっき液1は、図3に示すように、環状流路R内をワーク4の軸(中心軸線a)に対して螺旋状に周回して上から下へと流れる。図3では、便宜上、ワーク4の手前及びワーク4の向こう側の螺旋流を合わせて実線矢印Frで表示する、下底部21まで流れためっき液1は、矢印Foutのように流出口25,26から流出し、再びタンク2内に貯留する。
本実施形態では、めっき液1が環状流路R内を螺旋状に流れることで、めっき膜厚を均一にすることができる。また、適度な螺旋流速が得られることで、高速かつ効率的にめっきすることができる。例えば、従来行っていたようにめっき膜厚の均一化を図るため、電極とワーク4を投入した揺動装置をめっき液中に浸漬させる必要もなく、装置の簡易化やめっき時間の短縮を図ることができ、さらに好適にめっき液1の使用量を低減することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るめっき装置902について、図8〜図10を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。第2実施形態は、処理容器302の上底部11に、ワーク4の内面のめっき用にめっき液1を導入する内面用流入口17が形成されている点が第1実施形態とは異なる。以下、第1実施形態と相違する部位について説明する。
上記各実施形態の処理容器301,302では、上側容器101,102に流入口16を設ける構成としたが、これに代えて、図11に示す処理容器303のように、下側容器201の外筒部223に流入口163を設けても良い。この場合、流入口163のみを設けて、ワーク4の外面をめっきした後、めっき液1が整流部133で折り返して、整流部133とワーク4との隙間から中央流路Cに流入することでワーク4の内面を連続してめっきするように構成しても良い。または、外面めっき用流入口と内面めっき用流入口をそれぞれ別に設けても良い。めっき液1は下底部213の略中央に形成された流出口253から排出される。
例えば、図11に示すように上蓋103と、外筒部223および下底部213を有する下側容器201とで構成しても良い。このとき、上蓋103は特許請求の範囲に記載の「上底部」に相当する。その他、図12(a)〜図12(c)に模式的に示すように処理容器の構成は種々の形態に変更することができる。なお、図12では、内側電極および外側電極は省略してある。
例えば図13に示すワーク41は、スパークプラグを模式的に表したものであり、下部の外径が上部に対して膨らんでいる。このような形状のワークに対しては、図13に示すように、処理容器307の外筒部227の内壁形状をワーク41の外径に沿うように段付きに形成することで、ワーク41の外面と外筒部227の内面との距離(環状流路Rの幅)を略一定とするように形成しても良い。なお、図13では、内側電極および外側電極は省略してある。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
12 ・・・上側外筒部(外筒部)
14 ・・・内側電極
15 ・・・上外側電極(外側電極)
16 ・・・流入口
17 ・・・内面用流入口
21 ・・・下底部
22 ・・・下側外筒部(外筒部)
24 ・・・下外側電極(外側電極)
25,26 ・・・流出口
301,302 ・・・処理容器
4 ・・・ワーク
901,902 ・・・めっき装置(表面処理装置)
R ・・・環状流路
C ・・・中央流路
Claims (4)
- 処理容器(301,302)内に設置した棒状又は筒状のワーク(4)の表面に処理流体(1)を流して表面処理を施す表面処理装置(901,902)であって、
前記処理容器は、
前記ワークの軸方向を鉛直方向として前記ワークを軸方向が一致するように内側に収容し、前記ワークの外面との間に環状流路(R)を形成する外筒部(12,22)と、
前記外筒部の上底をなす上底部(11)と、
前記外筒部の下底をなす下底部(21)と、
を備え、
前記外筒部、前記上底部又は前記下底部のいずれかに、前記処理流体が前記環状流路に流入する流入口(16)、及び、前記処理流体が前記環状流路から流出する流出口(25,26)が形成され、
前記流入口は、前記環状流路内で前記処理流体が前記ワークの軸に対して螺旋状に周回して流れるように、前記ワークの軸と直交する仮想平面において前記ワークより外側にずれた位置に形成されていることを特徴とする表面処理装置。 - 前記流入口は、前記上底部又は前記外筒部の前記上底部寄りに形成され、かつ、前記流出口は、前記下底部又は前記外筒部の前記下底部寄りに形成され、
前記処理流体は前記環状流路を上から下に流れることを特徴とする請求項1に記載の表面処理装置。 - 前記ワークは筒状であって陰極に接続され、
前記ワークの中心軸に沿って設けられ、陽極に接続される内側電極(14)と、
前記外筒部の内面に沿って環状に設けられ、前記ワークを挟んで前記内側電極と対向すし、陽極に接続される外側電極(15,24)と、をさらに備え、
前記処理流体としてめっき液を前記環状流路および前記ワークの内部の中央流路(C)に流し、前記ワークの表面にめっき処理を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面処理装置。 - 前記処理容器(302)は、
前記上底部に、前記処理流体が前記中央流路に流入し前記ワークの内面を処理する内面用流入口(17)が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の表面処理装置(902)。
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