JP2015224339A - 蛍光体、その製造方法及び発光装置 - Google Patents

蛍光体、その製造方法及び発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発光効率が高い蛍光体、その製造方法及び発光装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る蛍光体は、金属元素、アルミニウム、シリコン、並びに、酸素及び窒素のうち少なくともいずれかを含み、拡散反射法により測定した赤外吸収スペクトルの少なくとも3400〜3800cm−1の範囲にピークをもつ。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、蛍光体、その製造方法及び発光装置に関する。
蛍光体は、各種の発光装置や波長変換装置に用いられる。例えば、近年、次世代の光源として、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)と蛍光体とを用いたLEDランプは、PC周辺機器、OA機器、および携帯機器などの各種表示装置や照明装置などに広く用いられ始めている。これらLEDランプは、高効率化が望まれており、LEDランプの高効率化には、蛍光体の発光効率の向上が必要である。そのため、発光効率がより高い蛍光体に関する研究、開発が盛んに行われている。
特開2013―127061号公報 国際公開第2011/024296号
実施形態の目的は、発光効率が高い蛍光体、その製造方法及び発光装置を提供することである。
実施形態に係る蛍光体は、金属元素、アルミニウム、シリコン、並びに、酸素及び窒素のうち少なくともいずれかを含み、拡散反射法によって測定した赤外吸収スペクトルの少なくとも3400〜3800cm−1の間にピークをもつ。
実施形態に係る蛍光体の製造方法は、原料混合物を準備する工程と、前記原料混合物を焼成することにより焼成物を形成する工程と、前記焼成物にフッ化水素酸を接触させる工程と、を備える。
第1の実施形態に係る蛍光体を例示する断面図である。 第1の実施形態に係る蛍光体の製造方法を例示するフローチャート図である。 (a)は、フッ化水素処理後の蛍光体表面の状態を示す模式図であり、(b)は、蛍光体表面のケイ素上の欠陥がOH基(水酸基)によって終端されていることを示す模式図であり、(c)は蛍光体表面の酸素原子上の欠陥が水素原子によって終端されることを示す模式図である。 (a)及び(b)は、横軸に赤外線の波数をとり、縦軸に赤外線の吸光度をとって、赤外吸収スペクトルの測定結果を例示するグラフ図であり、(a)は、FH処理を20分間行った蛍光体の赤外吸収スペクトルであり、(b)はHF処理を30分間行った蛍光体の赤外吸収スペクトルである。 横軸にサンプルをとり、縦軸に蛍光体の発光効率をとって、フッ化水素酸処理が発光効率に及ぼす影響を例示するグラフ図である。 第2の実施形態に係る発光装置を例示する断面図である。 第3の実施形態に係る発光装置を例示する断面図である。 (a)は第4の実施形態に係る発光装置を例示する斜視図であり、(b)はその断面図であり、(c)はそのリードフレーム及び透明樹脂体を例示する平面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1本実施形態に係る蛍光体を例示する断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る蛍光体100においては、粒状の蛍光体本体101が設けられている。蛍光体本体101は金属酸窒化物からなり、例えば、サイアロン(SiAlON)を含む。蛍光体本体101の表面には、OH基が結合している。本実施形態においては、蛍光体本体101の表面におけるOH基が存在している空間を、OH基層102とする。OH基層102のOH基には、水分子が水素結合されて、結合水層(図示せず)が形成されている。結合水層はOH基層102の外側に配置されている。また、結合水層の外側には、自然に吸着した水分子からなる吸着水層(図示せず)が形成されることもある。
以下、蛍光体本体101の組成例について説明する。
蛍光体本体101は、後述する所定の金属元素M、発光中心元素R、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)を含み、更に、酸素(O)及び窒素(N)のうちの少なくともいずれかを含む。このような蛍光体として例えば、αサイアロン、βサイアロンに蛍光中心元素Rを固溶させた蛍光体などが挙げられる。
蛍光体本体101の組成は、例えば下記化学式1を満たす。下記化学式1において、係数x、y、z、u及びwは、それぞれ下記の関係を満たす係数である。
0<x≦1
−0.1≦y≦0.15
−1≦z≦1
−1<u−w≦1
(化1)
(M1−X3−ySi13−zAl3+z2+u21−w
金属元素Mは、第1族元素、第2族元素、アルミニウムを除く第3族元素、第13族元素、希土類元素、及び、シリコンを除く第4族元素からなる群から選択された1種以上の金属元素である。
発光中心元素Rは、ユウロピウム(Eu)、セリウム(Ce)、マンガン(Mn)、テルビウム(Tb)、イッテルビウム(Yb)、ジスプロシウム(Dy)、サマリウム(Sm)、ツリウム(Tm)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、クロム(Cr)、錫(Sn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ヒ素(As)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、アンチモン(Sb)、金(Au)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)及び鉄(Fe)からなる群より選択された1種以上の元素である。
吸着水層を構成する吸着水は、105〜150℃の温度で脱離する。このため、蛍光体100を105〜150℃の温度に加熱したときに水分が発生すれば、蛍光体100に吸着水層が形成されていたことが確認できる。
結合水層を構成する結合水は、400℃の温度で脱離する。このため、蛍光体100を400℃の温度に加熱したときに水分が発生すれば、蛍光体100に結合水層が形成されていたことが確認できる。
OH基層102を構成するOH基は、800℃の温度で水素結合性のシラノール基(SiOH)として脱離する。このため、蛍光体100を800℃の温度に加熱したときにシラノール基が発生すれば、蛍光体100にOH基層102が形成されていたことが確認できる。
蛍光体本体101から脱離した水分及びSiOH基は、例えば、拡散反射法による赤外吸収スペクトル分析によって検出することができる。具体的には、横軸に赤外線の波数をとり、縦軸に赤外線の吸収率をとったスペクトルを取得したときに、水分が存在していれば、周波数が約3300cm−1となる位置にピークが発生し、SiOH基が存在していれば、周波数が3400〜3800cm−1の範囲、例えば3500〜3650cm−1、例えば約3500cm−1となる位置にピークが発生する。但し、これらのピークはブロードに現れ、重なり合って検出されることが多く、ピーク分離処理が必要な場合もある。
また、蛍光体本体101は、欠陥が少ない。例えば、電子スピン共鳴法によって測定したときに、g値が2.002となる条件で、常磁性欠陥密度は2×1015spins/g未満である。
次に、本実施形態に係る蛍光体の製造方法について説明する。
図2は、本実施形態に係る蛍光体の製造方法を例示するフローチャート図である。
先ず、図2のステップS1に示すように、出発原料を用意する。本実施形態に係る蛍光体の製造方法によって、Srサイアロン蛍光体を作製する場合は、出発原料としては、例えば、Sr、EuN、Si、Al及びAlNを用意し、これらを混合する。より具体的には、上述の各原料をアルゴン(Ar)を封入したバキュームグローブボックス中で秤量し、Srを2.500g、EuNを0.647g、Siを5.987g、Alを0.748g、AlNを0.710gとした後、めのう乳鉢内で乾式混合する。
次に、ステップS2に示すように、ステップS1で乾式混合した出発原料を非酸化雰囲気中で焼成し、中間焼成物を得る。具体的には、乾式混合した出発原料を窒化ホウ素製るつぼ内に投入し、7.5気圧の窒素(N)雰囲気中で、1850℃の温度で4時間焼成する。これにより、設計組成が(Sr0.87Eu0.13Si12.8Al3.22.220.8である中間焼成物を得る。
次に、ステップS3に示すように、ステップS2で作製した中間焼成物を還元雰囲気中で焼成する。具体的には、中間焼成物を蓋付き容器、例えば、蓋付きの窒化ホウ素製のるつぼ内に封入し、この蓋付き容器を、それよりも一回り大きく中蓋及び外蓋を備えた外套容器、例えば、窒化ホウ素製るつぼ内に格納した後、蓋をする。次に、中間焼成物が封入された外套容器を、例えば、1気圧のN/H雰囲気中で、1500℃の温度で12時間焼成する。これにより、焼成物として蛍光体本体101が作製される。
次に、ステップS4に示すように、フッ化水素酸処理を行う。すなわち、蛍光体本体101をフッ化水素酸(HF)に接触させる。具体的には、蛍光体本体101を、濃度が例えば1質量%のフッ化水素酸水溶液中に浸漬させ、撹拌しながら10〜30分間程度保持する。
図3(a)に示すように、蛍光体本体101の表面には、不対電子(ダングリングホンド)と呼ばれる欠陥が数多く存在する。蛍光体本体101は、フッ化水素酸によって処理されることで、表面がエッチングされ、それらの欠陥が除去される。
その後、図3(b)に示すように、エッチング直後の蛍光体本体101のケイ素原子上の欠陥はOH基で終端される。また、図3(c)に示すように酸素原子上の欠陥は水素原子によって終端される。
これにより蛍光体本体101の表面にOH基層102が形成される。
次に、ステップS5に示すように、蛍光体本体101を乾燥させる。具体的には、蛍光体本体101をフッ化水素酸水溶液中から取り出し、脱水した後、例えば200℃の温度まで加熱する。これにより、蛍光体本体101に付着した余分な水分が除去される。このようにして、本実施形態に係る蛍光体100が製造される。その後、大気雰囲気中において保持することにより、結合水層に自然に水分が吸着し、吸着水層が形成される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、図2のステップS4に示す工程において、蛍光体本体101をフッ化水素酸に接触させている。これにより、図3(a)〜(c)に示すように、蛍光体本体101の表面に存在する欠陥の一部はエッチングにより取り除かれ、残留した欠陥の一部がOH基又は水素原子によって終端される。
これにより、蛍光体100の発光効率が向上する。
(試験例)
以下、本実施形態の効果を、試験例を参照して説明する。
図4(a)及び(b)は、横軸に赤外線の波数をとり、縦軸に赤外線の吸光度をとって、赤外吸収スペクトルの測定結果を例示するグラフ図である。
図5は、横軸にサンプルをとり、縦軸に蛍光体の発光効率をとって、フッ化水素酸処理が発光効率に及ぼす影響を例示するグラフ図である。
先ず、上述の第1の実施形態によって説明した方法により、4種類の蛍光体を製造した。このとき、1種類の蛍光体は、比較例として、フッ化水素酸処理を行わずに製造した。また、3種類の蛍光体は、実施例1〜3として、フッ化水素酸処理の時間を相互に異ならせて製造した。比較例及び実施例1〜3におけるフッ化水素酸処理の条件を表1に示す。
Figure 2015224339
次に、比較例、実施例2及び実施例3に係る蛍光体について、拡散反射法による赤外吸収スペクトル分析を行った。分析条件を表2に示す。また、分析結果を図4(a)及び(b)に示す。なお、下記表2に示すように、測定間隔は2cm−1以下とした。これは、測定間隔が2cm−1よりも広いと、SiOH基の存在を確認するための測定精度が不足することがあるためである。従って、測定間隔は2cm−1以下とすることが好ましい。

Figure 2015224339
図4(a)及び(b)の縦軸に示す吸光度は、吸光度をAとし、透過率をTとし、入射光の放射束密度をIとし、出射光の放射束密度をIとするとき、下記数式1及び2によって与えられる。
(数1)
A=−lnT
(数2)
T=I/I
図4(a)及び(b)に示すように、フッ化水素酸処理を行った実施例2及び実施例3については、赤外吸収スペクトルにおいて、水素結合性のSiOH基を示すピークP1及び水分を示すピークP2が重なり合ったピークP0が観察された。なお、ピークP1及びピークP2は、ピークP0をピーク分離して算出したものである。ピークP1の存在により、実施例2及び実施例3に係る蛍光体において、OH基の存在が確認された。また、ピークP2の存在により、結合水及び吸着水のうち少なくともいずれかが存在することが確認された。このピークP2の結合水及び吸着水は、蛍光体100を大気雰囲気中において保持することにより、蛍光体100の表面に自然に付着した水分である。
また、電子スピン共鳴(ESR:Electron Spin Resonance)法により、比較例及び実施例3の欠陥密度を測定した。測定条件を表3に示す。また、測定結果を表4に示す。
Figure 2015224339
Figure 2015224339
表5に示すように、フッ化水素酸処理を行った実施例3に係る蛍光体は、フッ化水素酸処理を行っていない比較例に係る蛍光体よりも、欠陥密度が低かった。
次に、比較例及び実施例1〜3について、蛍光体の発光効率を測定した。測定結果を図5に示す。
図5に示すように、フッ化水素酸処理を行った実施例1〜3に係る蛍光体の発光効率は、フッ化水素酸処理を行わなかった比較例に係る蛍光体の発光効率よりも高かった。
次に、第2の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の第1の実施形態に係る蛍光体を用いた発光装置の実施形態である。後述する第3及び第4の実施形態も同様である。
図6は、本実施形態に係る発光装置を例示する断面図である。
図6に示すように、発光装置1においては、パッケージ501が設けられており、パッケージ501の上面には、凹部502が形成されている。凹部502の形状は、例えばすり鉢状である。また、パッケージ501は、絶縁性の材料、例えば白色のセラミック又は白色の樹脂からなるパッケージ本体501aに、負電極501b及び正電極501cが埋め込まれて構成されている。負電極501b及び正電極501cは、凹部502の底面503において露出している。
凹部502内には発光チップ505が設けられている。発光チップ505は、例えば、紫外線を出射する発光素子であり、その形状は矩形の板状である。発光チップ505は、凹部502の底面503の中央部に搭載されており、発光チップ505の下面は、半田層506を介して、負電極501bに接続されている。また、発光チップ505の上面と正電極501cとは、ワイヤ507を介して接続されている。
凹部502内には、透明な樹脂からなる樹脂部材508が充填されている。樹脂部材508は例えば、シリコーン樹脂により形成されている。凹部502の深さは発光チップ505の厚さよりも大きく、樹脂部材508は発光チップ505及びワイヤ507を埋め込んでいる。また、樹脂部材508内には前述の第1の実施形態に係る蛍光体100が混入されており、樹脂部材508の下部、すなわち、底面503並びに発光チップ505の上面及び側面に接する部分に、層状に堆積している。これにより、発光チップ505は、蛍光体100の粒子からなる堆積層504により覆われている。蛍光体100は、紫外線が入射されることにより、光を出射する。なお、樹脂部材508は、発光チップ505が発する紫外線と、蛍光体が発する光を透過させる。
本実施形態によれば、第1の実施形態に係る蛍光体100を発光装置に用いることで、発光装置の発光効率を向上させることができる。
発光チップ505としては、LED、レーザーダイオード等を用いることができる。さらには、蛍光体100を励起可能な波長の光を発光できる任意の発光チップを用いることができ、特に限定されるものではない。
次に、第3の実施形態について説明する。
図7は本実施形態に係る発光装置を例示する断面図である。
図7に示すように、本実施形態に係る発光装置2においては、半導体層601が設けられている。半導体層601は、例えばガリウム窒化物(GaN)を含む化合物半導体により形成され、下層側から順に、p形クラッド層601p、活性層601a及びn形クラッド層601nが積層されたLED層である。厚さ方向から見て、半導体層601の形状は矩形であり、4つの角部においてはp形クラッド層601p及び活性層601aが除去され、半導体層601の下面にn形クラッド層601nが露出している。
半導体層601の下面上には、n側電極602n及びp側電極602pが設けられている。n側電極602nは半導体層601のn形クラッド層601nに接続されており、p側電極602pは半導体層601のp形クラッド層601pに接続されている。半導体層601、n側電極602n及びp側電極602pからなる構造体の下面及び側面を覆うように、封止部材603が設けられている。
n側電極602nの下方には配線層604nが設けられており、その下にはn側ピラー605nが設けられている。n側ピラー605nは配線層604nを介してn側電極602nに接続されている。p側電極602pの下方には配線層604pが設けられており、その下にはp側ピラー605pが設けられている。p側ピラー605pは配線層604pを介してp側電極602pに接続されている。そして、配線層604n及び604p、n側ピラー605n、p側ピラー605pを覆うように、例えば黒色樹脂材料からなる封止部材606が設けられている。封止部材606の下面においては、n側ピラー605nの下面及びp側ビラ−605pの下面が露出している。
半導体層601及びその側方に位置する封止部材603の上方には、蛍光層608が設けられている。この蛍光層608は、前述の第1の実施形態に係る蛍光体100を、例えばシリコーン樹脂からなる透明樹脂部材607中に分散させることで形成することができる。蛍光体100は、半導体層601から出射された光に励起されることで、発光する。
蛍光層608上には、樹脂部材609が設けられている。樹脂部材609は、透明又は半透明の樹脂材料により形成されており、特定の色の光を選択的に反射又は散乱し、他の色の光を透過させる層である。樹脂部材609の下面609aは、蛍光体層608の上面608aに接している。
本実施形態によれば、半導体層の大きさと同程度の大きさのパッケージを作製でき、微細な半導体発光装置を効率よく製造することができる。
次に、第4の実施形態について説明する。
図8(a)は本実施形態に係る発光装置を例示する斜視図である。(b)は、その断面図であり、(c)はリードフレーム及び透明樹脂体を例示する平面図である。
図8(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係る発光装置3においては、一対のリードフレーム701及び702が設けられている。リードフレーム701及び702の形状は平板状であり、同一平面上に配置されており、相互に離隔している。リードフレーム701及び702は同じ導電性材料からなり、例えば、銅板の上面及び下面に銀めっき層が形成されて構成されている。なお、リードフレーム701及び702の端面上には銀めっき層は形成されておらず、銅板が露出している。
以下、図8(a)及び(b)の説明については、説明の便宜上、XYZ直交座標系を導入する。リードフレーム701及び702の上面に対して平行な方向のうち、リードフレーム701からリードフレーム702に向かう方向を+X方向とし、リードフレーム701及び702の上面に対して垂直な方向のうち、上方、すなわち、リードフレームから見て後述する発光チップ704が搭載されている方向を+Z方向とし、+X方向及び+Z方向の双方に対して直交する方向のうち一方を+Y方向とする。なお、+X方向、+Y方向及び+Z方向の反対方向を、それぞれ、−X方向、−Y方向及び−Z方向とする。また、例えば、「+X方向」及び「−X方向」を総称して、単に「X方向」ともいう。
リードフレーム701においては、Z方向から見て矩形のベース部701aが1つ設けられており、このベース部701aから4本の吊ピン701b、701c、701d、701eが延出している。吊ピン701bは、ベース部701aの+Y方向に向いた端縁のX方向中央部から+Y方向に向けて延出している。吊ピン701cは、ベース部701aの−Y方向に向いた端縁のX方向中央部から−Y方向に向けて延出している。X方向における吊ピン701b及び701cの位置は相互に同一である。吊ピン701d及び701eは、ベース部701aの−X方向に向いた端縁の両端部から−X方向に向けて延出している。このように、吊ピン701b〜701eは、ベース部701aの相互に異なる3辺からそれぞれ延出している。
リードフレーム701の下面701fにおけるベース部701aのX方向中央部には、凸部701gが形成されている。ベース部701aにおける凸部701gが形成されていない部分、すなわち、+X方向側の端部は、薄板部701tとなっている。薄板部701tの板厚は吊りピン701b〜701eの板厚に等しい。このため、リードフレーム701の厚さは2水準の値をとり、ベース部701aにおける凸部701gが形成されている部分は、相対的に厚い厚板部分となっている。一方、ベース部701aの薄板部701t及び吊ピン701b〜701eは、相対的に薄い薄板部分となっている。
同様に、リードフレーム702の下面702fにおけるベース部702aのX方向中央部には、凸部702gが形成されている。ベース部702aにおける凸部702gが形成されていない部分、すなわち、X方向両端部は、薄板部702tとなっている。薄板部702tの板厚は吊りピン702b〜702eの板厚に等しい。これにより、リードフレーム702の厚さも2水準の値をとり、ベース部702aのX方向中央部は凸部702gが形成されているため相対的に厚く、厚板部分となっている。一方、ベース部702aのX方向両端部及び吊ピン702b〜702eは相対的に薄い薄板部分となっている。なお、図8(c)においては、リードフレーム701及び702における薄板部分、すなわち、各薄板部及び各吊りピンは、破線のハッチングを付して示している。
凸部701g及び702gは、リードフレーム701及び702における相互に対向する端縁から離隔した領域に形成されており、これらの端縁を含む領域は、薄板部701t及び702tとなっている。
リードフレーム701の上面701hのうち、ベース部701aに相当する領域の一部には、ダイマウント材703が被着されている。
ダイマウント材703上には、発光チップ704が設けられている。発光チップ704は、例えば、サファイア基板上に窒化ガリウム(GaN)等からなる半導体層が積層されたものであり、その形状は例えば直方体であり、その上面に端子704a及び704bが設けられている。発光チップ704は、端子704aと端子704bとの間に電圧が供給されることによって、例えば青色の光を出射する。
発光チップ704の端子704aはワイヤ705を介してリードフレーム701に接続されている。一方、端子704bはワイヤ706を介してリードフレーム702に接続されている。ワイヤ705及び706は金属、例えば、Au又はAlによって形成されている。
発光装置3には、透明樹脂体707が設けられている。透明樹脂体707は透明な樹脂、例えば、シリコーン樹脂によって形成されている。なお、「透明」には半透明も含まれる。透明樹脂体707の外形は直方体であり、リードフレーム701及び702、ダイマウント材703、発光チップ704、ワイヤ705及び706を覆っており、透明樹脂体707の外形が発光装置3の外形となっている。リードフレーム701の一部及びリードフレーム702の一部は、透明樹脂体707の下面及び側面において露出している。
透明樹脂体707の内部には、前述の第1の実施形態に係る蛍光体100が分散されている。各蛍光体100は粒状であり、発光チップ704から出射された光を吸収して、より波長が長い光を発光する。例えば、蛍光体100は、発光チップ704から出射された青色の光の一部を吸収し、黄色の光を発光する。これにより、発光装置3からは、発光チップ704が出射し、蛍光体100に吸収されなかった青色の光と、蛍光体100から発光された黄色の光とが出射され、出射光は全体として白色となる。なお、図示の便宜上、図8(a)においては、蛍光体18を示していない。また、図8(b)においては、蛍光体100を実際よりも大きく且つ少なく示している。
本実施形態に係る発光装置3は、例えば以下の方法により、製造することができる。先ず、両面に銀めっき層が形成された銅箔を用意する。次に、この銅箔をエッチングすることにより、リードフレーム701及び702を含む基本パターンがマトリクス状に配列されたパターンを形成する。次に、銅箔上にLEDチップ704を基本パターン毎に搭載し、LEDチップ704とリードフレーム701及び702とを、ワイヤ705及び706によって接続する。次に、銅箔全体を透明樹脂で覆い、固化させて、内部に銅箔及びLEDチップ704を含む透明樹脂板を形成する。次に、この透明樹脂板を基本パターン毎に切り分ける。これにより、例えば数千個の発光装置3を同時に製造することができる。
本実施形態によれば、多数のパッケージを一度に作製でき、発光装置の製造コストを減らすことができる。
以上説明した実施形態によれば、発光効率が高い蛍光体、その製造方法及び発光装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。
1、2、3:発光装置、100:蛍光体、101:蛍光体本体、102:OH基層、501:パッケージ、501a:パッケージ本体、501b:負電極、501c:正電極、502:凹部、503:底面、504:堆積層、505:発光チップ、506:半田層、507:ワイヤ、508:樹脂部材、601:半導体層、601a:活性層、601n:n形クラッド層、601p:p形クラッド層、602n:n側電極、602p:p側電極、603:封止部材、604n、604p:配線層、605n:n側ピラー、605p:p側ピラー、606:封止部材、607:樹脂部材、608:蛍光体層、608a:上面、609:樹脂部材、609a:下面、701:リードフレーム、701a:ベース部、701b〜701e:吊ピン、701f:下面、701g:凸部、701h:上面、701t:薄板部、702:リードフレーム、702a:ベース部、702b〜702e:吊ピン、702f:下面、702g:凸部、702t:薄板部、703:ダイマウント材、704:発光チップ、704a、704b:端子、705:ワイヤ、706:ワイヤ、707:透明樹脂体

Claims (8)

  1. 金属元素、アルミニウム、シリコン、並びに、酸素及び窒素のうち少なくともいずれかを含み、
    拡散反射法により測定した赤外吸収スペクトルの少なくとも3400〜3800cm−1の範囲にピークをもつ蛍光体。
  2. 表面の少なくとも一部に水酸基が結合した請求項1記載の蛍光体。
  3. 前記水酸基は、800℃以上の温度で脱離する請求項2記載の蛍光体。
  4. 電子スピン共鳴法により、g値が2.002である場合に検出される常磁性欠陥密度が、2×1015spins/g未満である請求項1〜3のいずれか1つに記載の蛍光体。
  5. 前記金属元素は、
    第1族元素、第2族元素、アルミニウムを除く第3族元素、第13族元素、希土類元素、及び、シリコンを除く第4族元素からなる群から選択された1種以上の第1元素と、
    ユウロピウム、セリウム、マンガン、テルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、サマリウム、ツリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、ホルミウム、エルビウム、クロム、錫、銅、亜鉛、ヒ素、銀、カドミウム、アンチモン、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス及び鉄からなる群より選択された1種以上の第2元素と、
    を有した請求項1〜4のいずれか1つに記載の蛍光体。
  6. αサイアロン蛍光体又はβサイアロン蛍光体である請求項1〜5のいずれか1つに記載の蛍光体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の蛍光体を備えた発光装置。
  8. 原料混合物を準備する工程と、
    前記原料混合物を焼成することにより焼成物を形成する工程と、
    前記焼成物にフッ化水素酸を接触させる工程と、
    を備えた蛍光体の製造方法。
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