JP2015223590A - 接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被接合金属部材の4つの側面を接合するにあたり、作業手間を少なくすることができる接合方法を提供すること。
【解決手段】第一金属部材及び前記第二金属部材の端面同士を突き合わせて第一側面10b、第二側面10c、第三側面10d及び第四側面10eを備えた被接合金属部材10を形成するとともに、被接合金属部材10の第一稜線R1が上になるように配置する金属部材配置工程と、第一側面10bに摩擦攪拌を行う第一の本接合工程と、第二側面10cに第二の本接合工程と、被接合金属部材10の第三稜線R3が上になるように配置する金属部材再配置工程と、第三側面10dに摩擦攪拌を行う第三の本接合工程と、第四側面10eに摩擦攪拌を行う第四の本接合工程と、を含み、各本接合工程において、回転する攪拌ピンF2のみを被接合金属部材10に接触させた状態で摩擦攪拌を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、金属部材同士を摩擦攪拌で接合する接合方法に関する。
金属部材同士を接合する方法として、摩擦攪拌接合(FSW=Friction Stir Welding)が知られている。摩擦攪拌接合とは、回転ツールを回転させつつ金属部材同士の突合せ部に沿って移動させ、回転ツールと金属部材との摩擦熱により突合せ部の金属を塑性流動させることで、金属部材同士を固相接合させるものである。摩擦攪拌接合で用いられる回転ツールは、ショルダ部と、当該ショルダ部の下端面から突出する攪拌ピンとで構成されている。
特許文献1には、矩形断面を呈する金属部材の端面同士を突き合わせて被接合金属部材を形成し、当該被接合金属部材の4つの側面を摩擦攪拌する接合方法が開示されている。従来の接合方法では、一の側面に対して摩擦攪拌を行った後は、金属部材を再度配置する金属部材再配置工程を行っている。金属部材再配置工程は、被接合金属部材の拘束を解除し、被接合金属部材を回転させて他の側面と回転ツールとを対向させるとともに、再度被接合金属部材を固定する作業を行うものである。
特開2008−307570号公報
従来の接合方法では、4つの側面を接合するにあたり、金属部材再配置工程を3回行わなければならず作業が煩雑になっていた。
そこで、本発明は、被接合金属部材の4つの側面を接合するにあたり、作業手間を少なくすることができる接合方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、矩形断面を呈する第一金属部材と第二金属部材とを突き合わせて、第一側面、第二側面、第三側面及び第四側面を備えた被接合金属部材を形成するとともに、攪拌ピンを備えた回転ツールで摩擦攪拌する接合方法であって、前記第一側面と前記第二側面とで構成される第一稜線が前記第三側面と前記第四側面とで構成される第三稜線に対して上に位置するように前記被接合金属部材を配置する金属部材配置工程と、前記第一側面に現れる突合せ部に摩擦攪拌を行う第一の本接合工程と、前記第二側面に現れる突合せ部に摩擦攪拌を行う第二の本接合工程と、前記被接合金属部材を反転させるとともに、前記第一稜線に対して前記第三稜線が上に位置するように前記被接合金属部材を配置する金属部材再配置工程と、前記第三側面に現れる突合せ部に摩擦攪拌を行う第三の本接合工程と、前記第四側面に現れる突合せ部に摩擦攪拌を行う第四の本接合工程と、を含み、前記各本接合工程において、回転する前記攪拌ピンのみを前記被接合金属部材に接触させた状態で摩擦攪拌を行うことを特徴とする。
かかる接合方法によれば、攪拌ピンのみを被接合金属部材に接触させた状態で摩擦攪拌を行うため、被接合金属部材を傾斜させても摩擦攪拌を容易に行うことができる。被接合金属部材の第一稜線を上にして被接合金属部材を傾斜して配置することで、被接合金属部材を一度配置すると2つの側面の突合せ部に対して摩擦攪拌を行うことができる。よって、金属部材配置工程後は、一度の金属部材再配置工程で残りの2つの側面に対して摩擦攪拌できるため作業手間を少なくすることができる。
また、前記第一の本接合工程では、前記第一稜線に前記回転ツールを挿入し、前記第一側面の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることが好ましい。
また、前記第二の本接合工程では、前記第一稜線に前記回転ツールを挿入し、前記第二側面の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることが好ましい。
かかる接合方法によれば、各本接合工程をスムーズに行うことができる。
また、前記第一の本接合工程及び前記第二の本接合工程は、連続して行う工程であって、前記第二側面と前記第三側面とで構成される第二稜線及び前記第一側面と前記第四側面とで構成される第四稜線のいずれか一方に前記回転ツールを挿入し、前記第一側面及び前記第二側面のいずれか一方の上り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させるとともに前記第一稜線を経由し、前記第一側面及び前記第二側面のいずれか他方の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることが好ましい。
かかる接合方法によれば、第一の本接合工程と第二の本接合工程を連続して行うことができるため、作業手間をより少なくすることができる。
また、前記第三の本接合工程では、前記第三稜線に前記回転ツールを挿入し、前記第三側面の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることが好ましい。
また、前記第四の本接合工程では、前記第三稜線に前記回転ツールを挿入し、前記第四側面の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることが好ましい。
かかる接合方法によれば、各本接合工程をスムーズに行うことができる。
また、前記第三の本接合工程及び前記第四の本接合工程は、連続して行う工程であって、前記第二側面と前記第三側面とで構成される第二稜線及び前記第一側面と前記第四側面とで構成される第四稜線のいずれか一方に前記回転ツールを挿入し、前記第三側面及び前記第四側面のいずれか一方の上り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させるとともに前記第三稜線を経由し、前記第三側面及び前記第四側面のいずれか他方の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることが好ましい。
かかる接合方法によれば、第三の本接合工程と第四の本接合工程を連続して行うことができるため、作業手間をより少なくすることができる。
また、前記第一の本接工程乃至前記第四の本接合工程で形成される塑性化領域において、少なくとも一組の隣り合う前記塑性化領域が重複していることが好ましい。
かかる接合方法によれば、水密性及び気密性を高めることができるとともに、接合強度を高めることができる。
また、前記金属部材配置工程及び前記金属部材再配置工程では、前記被接合金属部材を支持する支持台を用いることが好ましい。
かかる接合方法によれば、支持台を用いることで金属部材配置工程及び金属部材再配置工程を容易に行うことができる。
また、前記各本接合工程を行う前に、前記被接合金属部材に現れる前記突合せ部に沿ってタブ材を当接させるとともに前記支持台に当該タブ材を配置するタブ材配置工程を含み、前記各本接合工程では、前記タブ材上に前記回転ツールの挿入位置又は引抜位置を設定することが好ましい。
かかる接合方法によれば、タブ材を用いることで回転ツールの挿入位置又は引抜位置を容易に設定することができる。
本発明に係る接合方法によれば、被接合金属部材の4つの側面を接合するにあたり、作業手間を少なくすることができる。
本発明の実施形態に係る本接合用回転ツールを示した側面図である。 (a)本発明の実施形態に係る金属部材を示す斜視図であり、(b)は被接合金属部材を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る支持台を示す斜視図である。 第一実施形態に係る接合方法のタブ材配置工程を示す断面図である。 第一実施形態に係る接合方法の金属部材配置工程を示す斜視図である。 (a)は第一実施形態に係る第一の本接合工程を示す断面図であり、(b)は第一実施形態に係る第二の本接合工程を示す断面図である。 (a)は第一実施形態に係る金属部材再配置工程を示す断面図であり、(b)は第一実施形態に係る第三の本接合工程及び第四の本接合工程を示す断面図である。 (a)は第二実施形態に係る第一の本接合工程及び第二の本接合工程を示す断面図であり、(b)は第二の本接合工程後を示す断面図である。 第二実施形態に係る金属部材再配置工程を示す断面図である。 (a)は第二実施形態に係る第三の本接合工程及び第四の本接合工程を示す断面図であり、(b)は第二実施形態に係る第四の本接合工程後を示す断面図である。 (a)は第三実施形態に係る金属部材配置工程を示す断面図であり、(b)は第三実施形態に係る第一の本接合工程及び第二の本接合工程を示す断面図である。 (a)は第三実施形態に係る金属部材再配置工程を示す斜視図であり、(b)は第三実施形態に係る第三の本接合工程を示す斜視図である。 第三実施形態に係る第四の本接合工程を示す断面図である。 第四実施形態に係る第一の本接合工程及び第二の本接合工程を示す断面図である。 変形例に係る第一の本接合工程及び第二の本接合工程を示す断面図である。
[第一実施形態]
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まずは、本実施形態で用いる本接合用回転ツールについて説明する。
図1に示すように、本接合用回転ツールFは、連結部F1と、攪拌ピンF2とで構成されている。本接合用回転ツールFは、特許請求の範囲の「回転ツール」に相当する。本接合用回転ツールFは、例えば工具鋼で形成されている。連結部F1は、摩擦攪拌装置の回転軸に連結される部位である。連結部F1は円柱状を呈し、ボルトが締結されるネジ孔B,Bが形成されている。
攪拌ピンF2は、連結部F1から垂下しており、連結部F1と同軸になっている。攪拌ピンF2は連結部F1から離間するにつれて先細りになっている。攪拌ピンF2の外周面には螺旋溝F3が刻設されている。本実施形態では、本接合用回転ツールFを右回転させるため、螺旋溝F3は、基端から先端に向かうにつれて左回りに形成されている。言い換えると、螺旋溝F3は、螺旋溝F3を基端から先端に向けてなぞると上から見て左回りに形成されている。
なお、本接合用回転ツールFを左回転させる場合は、螺旋溝F3を基端から先端に向かうにつれて右回りに形成することが好ましい。言い換えると、この場合の螺旋溝F3は、螺旋溝F3を基端から先端に向けてなぞると上から見て右回りに形成されている。螺旋溝F3をこのように設定することで、摩擦攪拌の際に塑性流動化した金属が螺旋溝F3によって攪拌ピンF2の先端側に導かれる。これにより、図2に示すように、被接合金属部材10(金属部材1A,1B)の外部に溢れ出る金属の量を少なくすることができる。
本接合用回転ツールFを用いて摩擦攪拌接合をする際には、被接合金属部材10に回転した攪拌ピンF2のみを挿入し、被接合金属部材10と連結部F1とは離間させつつ移動させる。本接合用回転ツールFの詳細な接合形態については後記する。
次に、本実施形態で接合する金属部材1A,1Bについて説明する。図2の(a)及び(b)に示すように、本実施形態では、金属部材1A,1B同士を重ね合わせて形成された突合せ部J1を摩擦攪拌によって接合する。金属部材1A,1Bは、それぞれ直方体を呈する金属製の部材であって、同等の形状になっている。金属部材1A,1Bは、少なくとも突き合わされる部分が同等の形状であればよい。金属部材1A,1Bの断面形状は、矩形であればよく、本実施形態では正方形になっている。
金属部材1A,1Bは同等の材料で形成されている。金属部材1A,1Bの材料は、摩擦攪拌可能な金属であれば特に制限されないが、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、 マグネシウム、マグネシウム合金等から適宜選択すればよい。
金属部材1Aは、金属部材1Bに対向する端面1aと、第一側面1bと、第二側面1cと、第三側面1dと、第四側面1eとを有する。また、金属部材1Bは、金属部材1Aに対向する端面1aと、第一側面1bと、第二側面1cと、第三側面1dと、第四側面1eとを有する。
図2の(b)に示すように、金属部材1Aの端面1aと、金属部材1Bの端面1aとを突き合わせることにより、被接合金属部材10が形成される。被接合金属部材10は、直方体を呈する。被接合金属部材10の突合せ部分には、突合せ部J1が形成される。
被接合金属部材10は、第一側面10bと、第二側面10cと、第三側面10dと、第四側面10eとを有する。つまり、第一側面10bは、第一側面1b,1bで構成されている。また、第二側面10cは、第二側面1c,1cで構成されている。また、第三側面10dは、第三側面1d,1dで構成されている。さらに、第四側面10eは、第四側面1e,1eで構成されている。
また、被接合金属部材10は、第一側面10bと第二側面10cとで構成される第一稜線R1と、第二側面10cと第三側面10dとで構成される第二稜線R2と、第三側面10dと第四側面10eとで構成される第三稜線R3と、第四側面10eと第一側面10bとで構成される第四稜線R4とを有する。
次に、図3に示すように、本実施形態で用いる支持台20について説明する。支持台20は、被接合金属部材10及び一対のタブ材を傾斜させて支持する部材である支持台20は、本実施形態では金属で形成されている。支持台20は、本体部21と、金属部材配置部22と、第一タブ材配置部23と、第二タブ材配置部24とで構成されている。なお、以下の説明における「上下」、「左右」、「前後」は図3の矢印に従う。
本体部21は、載置面Sに面接触する下面21aを有している。金属部材配置部22は、被接合金属部材10を傾斜させて配置する部位である。金属部材配置部22は、本体部21の上部の中央を切り欠いて形成されている。金属部材配置部22は、傾斜面22a,22bで構成されている。傾斜面22a,22bの載置面Sに対する傾斜角度は適宜設定すればよいが、本実施形態では45°に設定している。傾斜面22a,22bがなす角度は被接合金属部材10に合わせて直角になっている。
第一タブ材配置部23は、第一タブ材T1を配置する部位である。第一タブ材配置部23は、本体部21の上部の右端を切り欠いて形成されている。第一タブ材配置部23は、傾斜面23a,23bで構成されている。傾斜面23a,23bがなす角度は直角になっている。
第二タブ材配置部24は、第二タブ材T2を配置する部位である。第二タブ材配置部24は、本体部21の上部の左端を切り欠いて形成されている。第二タブ材配置部24は、金属部材配置部22を挟んで第一タブ材配置部23の反対側に形成されている。第二タブ材配置部24は、傾斜面24a,24bで構成されている。傾斜面24a,24bがなす角度は直角になっている。
次に、本実施形態に係る接合方法について説明する。本実施形態に係る接合方法では、タブ材配置工程と、金属部材配置工程と、第一の本接合工程と、第二の本接合工程と、タブ材再配置工程と、金属部材再配置工程と、第三の本接合工程と、第四の本接合工程と、を行う。
タブ材配置工程は、支持台20に第一タブ材T1及び第二タブ材T2を配置する工程である。第一タブ材T1は、図4に示すように、直方体を呈する金属部材である。第一タブ材T1は、金属部材1A,1Bと同等の材料で形成されている。
第一タブ材T1は、第一側面T1aと、第二側面T1bと、第三側面T1cと、第四側面T1dとを有する。タブ材配置工程では、第一タブ材T1の第一側面T1a及び第二側面T1bを、第一タブ材配置部23の傾斜面23a,23bにそれぞれ面接触させる。第一タブ材T1を第一タブ材配置部23に配置すると、第三側面T1cと金属部材配置部22の傾斜面22bとが面一になる。本実施形態では、傾斜面22bの長さと第三側面T1cの長さとの和は、被接合金属部材10の第四側面10eの長さと同等になっている。
第二タブ材T2は、直方体を呈する金属部材である。第二タブ材T2は、金属部材1A,1Bと同等の材料で形成されている。第二タブ材T2は、第一側面T2aと、第二側面T2bと、第三側面T2cと、第四側面T2dとを有する。タブ材配置工程では、第二タブ材T2を、第二タブ材配置部24の傾斜面24a,24bにそれぞれ当接(面接触)させる。第二タブ材T2を第二タブ材配置部24に配置すると、第三側面T2cと金属部材配置部22の傾斜面22aとが面一になる。本実施形態では、傾斜面22aの長さと第三側面T2cの長さとの和は、被接合金属部材10の第三側面10dの長さと同等になっている。
金属部材配置工程は、被接合金属部材10の各側面を載置面Sに対して傾斜させるとともに、第一稜線R1が本接合用回転ツールFと対向するように配置する工程である。言い換えると、被接合金属部材10の第一稜線R1が各稜線のうち最も上方に位置するように配置する工程である。金属部材配置工程では、金属部材1A,1Bの端面1a,1a同士を突き合わせて被接合金属部材10を形成しつつ、金属部材配置部22に被接合金属部材10を配置する。より具体的には、被接合金属部材10の第三側面10dを、傾斜面22a及び第三側面T2cに面接触させる。また、被接合金属部材10の第四側面10eを、傾斜面22b及び第三側面T1cに面接触させる。
また、図5に示すように、金属部材配置工程では、第一タブ材T1及び第二タブ材T2の略中央に突合せ部J1を位置させる。金属部材配置工程により、被接合金属部材10の第一側面10bと第一タブ材T1の第四側面T1dとは面一になる。また、被接合金属部材10の第二側面10cと第二タブ材T2の第四側面T2dとは面一になる。被接合金属部材10と第一タブ材T1とが突き合わされることで突合せ部J2が形成される。また、被接合金属部材10と第二タブ材T2とが突き合わされることで突合せ部J3が形成される。
第一の本接合工程は、本接合用回転ツールFを用いて被接合金属部材10の第一側面10bの突合せ部J1を摩擦攪拌する工程である。図6の(a)に示すように、第一の本接合工程では、右回転させた本接合用回転ツールFを第一稜線R1に挿入し、一定の挿入深さを保った状態で第一側面10bの下り傾斜に沿って本接合用回転ツールFを相対移動させる。第一の本接合工程では、攪拌ピンF2のみを被接合金属部材10に接触させた状態で摩擦攪拌を行う。言い換えると、攪拌ピンF2の基端側は露出させた状態で摩擦攪拌を行う。
本接合用回転ツールFが突合せ部J2を横切って第一タブ材T1に達したら、第一タブ材T1上で本接合用回転ツールFを離脱させる。第一側面10bにおいて、本接合用回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域W1が形成される。また、第一タブ材T1には、攪拌ピンF2の抜き穴Q1が形成される。
第二の本接合工程は、本接合用回転ツールFを用いて被接合金属部材10の第二側面10cの突合せ部J1を摩擦攪拌する工程である。図6の(b)に示すように、第二の本接合工程では、右回転させた本接合用回転ツールFを第一稜線R1に挿入し、一定の挿入深さを保った状態で第二側面10cの下り傾斜に沿って本接合用回転ツールFを相対移動させる。第二の本接合工程では、攪拌ピンF2のみを被接合金属部材10に接触させた状態で摩擦攪拌を行う。言い換えると、攪拌ピンF2の基端側は露出させた状態で摩擦攪拌を行う。
本接合用回転ツールFが突合せ部J3を横切って第二タブ材T2に達したら、第二タブ材T2上で本接合用回転ツールFを離脱させる。第二側面10cにおいて、本接合用回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域W2が形成される。第一稜線R1において、塑性化領域W1と塑性化領域W2とは重複している。また、第二タブ材T2には、攪拌ピンF2の抜き穴Q2が形成される。第二の本接合工程が終了したら、被接合金属部材10から第一タブ材T1及び第二タブ材T2を切除する。また、第一の本接合工程及び第二の本接合工程で発生したバリを切除する。
タブ材再配置工程は、支持台20の第一タブ材配置部23及び第二タブ材配置部24に、新たな第一タブ材T1及び第二タブ材T2をそれぞれ配置する工程である。タブ材再配置工程では、前記したタブ材配置工程と同等の要領で新たな第一タブ材T1及び第二タブ材T2を配置する。
金属部材再配置工程は、図7の(a)に示すように、被接合金属部材10の各側面を載置面Sに対して傾斜させるとともに、第三稜線R3が本接合用回転ツールFと対向するように配置する工程である。言い換えると、被接合金属部材10を前後方向軸周りに180°回転させて、被接合金属部材10の第三稜線R3が各稜線のうち最も上方に位置するように配置する工程である。より具体的には、被接合金属部材10の第一側面10bを、傾斜面22a及び第三側面T2cに面接触させる。また、被接合金属部材10の第二側面10cを、傾斜面22b及び第三側面T1cに面接触させる。
また、金属部材再配置工程では、第一タブ材T1及び第二タブ材T2の略中央に突合せ部J1を位置させる。金属部材再配置工程により、被接合金属部材10の第三側面10dと第一タブ材T1の第四側面T1dとは面一になる。また、被接合金属部材10の第四側面10eと第二タブ材T2の第四側面T2dとは面一になる。被接合金属部材10と第一タブ材T1とが突き合わされることで突合せ部J2が形成される。また、被接合金属部材10と第二タブ材T2とが突き合わされることで突合せ部J3が形成される。
第三の本接合工程は、本接合用回転ツールFを用いて被接合金属部材10の第三側面10dの突合せ部J1を摩擦攪拌する工程である。図7の(b)に示すように、第三の本接合工程では、右回転させた本接合用回転ツールFを第三稜線R3に挿入し、一定の挿入深さを保った状態で第三側面10dの下り傾斜に沿って本接合用回転ツールFを相対移動させる。第三の本接合工程では、攪拌ピンF2のみを被接合金属部材10に接触させた状態で摩擦攪拌を行う。言い換えると、攪拌ピンF2の基端側は露出させた状態で摩擦攪拌を行う。
本接合用回転ツールFが突合せ部J2を横切って第一タブ材T1に達したら、第一タブ材T1上で本接合用回転ツールFを離脱させる。第三側面10dにおいて、本接合用回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域W3が形成される。第二稜線R2において、塑性化領域W2と塑性化領域W3とは重複している。また、第一タブ材T1には、攪拌ピンF2の抜き穴Q3が形成される。
第四の本接合工程は、本接合用回転ツールFを用いて被接合金属部材10の第四側面10eの突合せ部J1を摩擦攪拌する工程である。図7の(b)に示すように、第四の本接合工程では、右回転させた本接合用回転ツールFを第三稜線R3に挿入し、一定の挿入深さを保った状態で第四側面10eの下り傾斜に沿って本接合用回転ツールFを相対移動させる。第四の本接合工程では、攪拌ピンF2のみを被接合金属部材10に接触させた状態で摩擦攪拌を行う。言い換えると、攪拌ピンF2の基端側は露出させた状態で摩擦攪拌を行う。
本接合用回転ツールFが突合せ部J3を横切って第二タブ材T2に達したら、第二タブ材T2上で本接合用回転ツールFを離脱させる。第四側面10eにおいて、本接合用回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域W4が形成される。第四稜線R4において、塑性化領域W1と塑性化領域W4とは重複している。また、第二タブ材T2には、攪拌ピンF2の抜き穴Q4が形成される。
第四の本接合工程が終了したら、被接合金属部材10から第一タブ材T1及び第二タブ材T2を切除する。また、第三の本接合工程及び第四の本接合工程で発生したバリを切除する。これにより、金属部材1A,1Bが接合される。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によれば、攪拌ピンF2のみを被接合金属部材10に接触させた状態で摩擦攪拌を行うため、被接合金属部材10を傾斜させても摩擦攪拌を容易に行うことができる。ショルダを備えた従来の回転ツールで摩擦攪拌を行う場合、接合部位が傾斜しているとショルダ部が金属部材に接触するため、攪拌ピンを深く挿入することができないという問題があった。しかし、本実施形態によれば攪拌ピンF2のみを挿入するため突合せ部J1の深い位置まで摩擦攪拌を行うことができる。
また、被接合金属部材10を傾斜して配置できるため、被接合金属部材10を一度配置すると2つの側面の突合せ部J1に対して摩擦攪拌を行うことができる。よって、金属部材配置工程後は、一度の金属部材再配置工程を行えば残りの2つの側面を摩擦攪拌できるため作業手間を少なくすることができる。
また、本実施形態に係る各本接合工程では、被接合金属部材10のうち最も上方に位置する稜線(第一稜線R1又は第三稜線R3)から本接合用回転ツールFを挿入して、各側面の下り傾斜に沿って本接合用回転ツールFを相対移動させるため、各本接合工程をスムーズに行うことができる。
また、第一の本接合工程乃至第四の本接合工程で形成される塑性化領域のうち、少なくとも一組の隣り合う塑性化領域が重複していることが好ましい。本実施形態では、塑性化領域W1の両端は、塑性化領域W2,W4と重複している。また、本実施形態では、塑性化領域W3の両端は、塑性化領域W2,W4と重複している。つまり、本実施形態では、塑性化領域W1〜W4のうち隣り合う塑性化領域が全て重複しているため、水密性及び気密性を高めることができる。
また、支持台20を用いることで、タブ材配置工程、金属部材配置工程、タブ材再配置工程及び金属部材再配置工程を容易に行うことができる。つまり、支持台20を用いることで、載置面S(水平面)に対して金属部材1A,1Bを傾斜した状態で容易に配置することができる。
また、支持台20を用いることで、第一タブ材T1及び第二タブ材T2を容易に配置することができる。つまり、支持台20を用いることとで、被接合金属部材10の各側面と第一タブ材T1及び第二タブ材T2の側面とが面一になるように容易に配置することができる。
また、第一タブ材T1及び第二タブ材T2を用いることで、各本接合工程における本接合用回転ツールFの挿入位置及び引抜位置を設定することができる。また、第一タブ材T1及び第二タブ材T2を用いることで、被接合金属部材10に本接合用回転ツールFの抜き穴が残存するのを防ぐことができる。
また、第一の本接合工程及び第二の本接合工程後に、各本接合工程で発生したバリを切除することで、第三の本接合工程及び第四の本接合工程を行う際に、被接合金属部材10がガタつかず安定して行うことができる。
なお、第一実施形態では、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、第一の本接合工程及び第二の本接合工程は、本実施形態では第一の本接合工程を先に行ったが、第二の本接合工程を先に行ってもよい。同様に、第三の本接合工程及び第四の本接合工程は、本実施形態では第三の本接合工程を先に行ったが、第四の本接合工程を先に行ってもよい。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る接合方法について説明する。第二実施形態では、2つの本接合工程を連続して行う点で第一実施形態と相違する。第二実施形態では、第一実施形態と相違する点を中心に説明する。
第二実施形態に係る接合方法では、タブ材配置工程と、金属部材配置工程と、第一の本接合工程と、第二の本接合工程と、タブ材再配置工程と、金属部材再配置工程と、第三の本接合工程と、第四の本接合工程と、を行う。タブ材配置工程及び金属部材配置工程は、第一実施形態と同等であるため説明を省略する。
図8の(a)に示すように、第一の本接合工程及び第二の本接合工程は、本接合用回転ツールFを被接合金属部材10から途中で離脱させずに連続して行う。第一の本接合工程及び第二の本接合工程では、本接合用回転ツールFを第一タブ材T1に挿入した後、第一側面10bの上り傾斜に沿って本接合用回転ツールFを相対移動させて摩擦攪拌を行う。本接合用回転ツールFが第一稜線R1に達したら、本接合用回転ツールFを被接合金属部材10から離脱させずにそのまま第二側面10cの下り傾斜に沿って本接合用回転ツールFを相対移動させて摩擦攪拌を行う。
本接合用回転ツールFが第二タブ材T2に達したら、本接合用回転ツールFを第二タブ材T2から離脱させる。被接合金属部材10の第一側面10b及び第二側面10cには、一続きの塑性化領域W1’が形成される。第二タブ材T2には、本接合用回転ツールFの攪拌ピンF2の抜き穴Q1が形成される。
図9に示すように、タブ材再配置工程は、支持台20の第一タブ材配置部23及び第二タブ材配置部24に、新たな第一タブ材T1及び第二タブ材T2をそれぞれ配置する工程である。また、金属部材再配置工程は、被接合金属部材10の各側面を載置面Sに対して傾斜させるとともに、第三稜線R3が本接合用回転ツールFと対向するように配置する工程である。タブ材再配置工程及び金属部材再配置工程は、第一実施形態と略同等であるため詳細な説明は省略する。
図10の(a)に示すように、第三の本接合工程及び第四の本接合工程は、本接合用回転ツールFを途中で離脱させずに連続して行う。第三の本接合工程及び第四の本接合工程では、本接合用回転ツールFを第一タブ材T1に挿入した後、第三側面10dの上り傾斜に沿って本接合用回転ツールFを相対移動させて摩擦攪拌を行う。本接合用回転ツールFが第三稜線R3に達したら、本接合用回転ツールFを被接合金属部材10から離脱させずにそのまま第四側面10eの下り傾斜に沿って本接合用回転ツールFを相対移動させて摩擦攪拌を行う。
図10の(b)に示すように、本接合用回転ツールFが第二タブ材T2に達したら、本接合用回転ツールFを第二タブ材T2から離脱させる。被接合金属部材10の第三側面10d及び第四側面10eには、一続きの塑性化領域W2’が形成される。第二タブ材T2には、本接合用回転ツールFの攪拌ピンF2の抜き穴Q2が形成される。
以上説明した第二実施形態に係る接合方法によっても第一実施形態と略同等の効果を奏することができる。また、第二実施形態では、第一の本接合工程及び第二の本接合工程、第三の本接合工程及び第四の本接合工程をそれぞれ連続して行うことができるため、第一稜線R1又は第三稜線R3で本接合用回転ツールFを離脱させる作業及び挿入する作業を省略することができる。
なお、第一の本接合工程及び第二の本接合工程において、本実施形態では、第一側面10b、第二側面10cの順番で連続的に摩擦攪拌を行ったが、第二側面10c、第一側面10bの順番で連続的に摩擦攪拌を行ってもよい。また、第三の本接合工程及び第四の本接合工程において、本実施形態では、第三側面10d、第四側面10eの順番で連続的に摩擦攪拌を行ったが、第四側面10e、第三側面10dの順番で連続的に摩擦攪拌を行ってもよい。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る接合方法について説明する。第三実施形態では、支持台30を用いる点及びタブ材を用いない点で第一実施形態と相違する。第三実施形態では、第一実施形態と相違する点を中心に説明する。まずは、第三実施形態で用いる支持台30について説明する。
図11の(a)に示すように、支持台30は、本体部31と、金属部材配置部32と、傾斜面33a,33bとで構成されている。支持台30は摩擦攪拌可能な金属材料で形成されている。本体部31は、載置面Sに接触する下面31aを有する。金属部材配置部32は、被接合金属部材10を傾斜させて配置する部位である。金属部材配置部32は、本体部31の上部の中央を切り欠いて形成されている。金属部材配置部32は、傾斜面32a,32bで構成されている。傾斜面32a,32bの各一辺の長さは、被接合金属部材10の断面の一変の長さと同等になっている。傾斜面32a,32bがなす角度は直角になっている。
傾斜面33a,33bは、金属部材配置部32の上部の両端にそれぞれ形成される面である。傾斜面33aは、傾斜面32aに対して直角になっている。また、傾斜面33bは、傾斜面32bに対して直角になっている。
第三実施形態に係る接合方法では、金属部材配置工程と、第二の本接合工程と、第一の本接合工程と、金属部材再配置工程と、第三の本接合工程と、第四の本接合工程と、を行う。
金属部材配置工程は、被接合金属部材10の各側面を載置面Sに対して傾斜させるとともに、第一稜線R1が本接合用回転ツールFと対向するように配置する工程である。図11の(a)及び(b)に示すように、第一稜線R1が他の稜線よりも上方に位置するようにしつつ、金属部材配置部32に被接合金属部材10を配置する。これにより、第一側面10bと傾斜面33bは面一になる。また、第二側面10cと傾斜面33aは面一になる。
図11の(b)に示すように、第二の本接合工程及び第一の本接合工程は、第一実施形態と同等である。第一の本接合工程及び第二の本接合工程は、どちらを先にやってもよく、本実施形態では第二の本接合工程を行った後に、第一の本接合工程を行っている。図12の(a)に示すように、第一の本接合工程及び第二の本接合工程が終了すると、被接合金属部材10と支持台30とは摩擦攪拌で接合された状態となる。つまり、第一側面10bと傾斜面33bとは塑性化領域W1によって接合され、第二側面10cと傾斜面33aとは塑性化領域W2によって接合される。塑性化領域W1,W2には、攪拌ピンF2の抜き穴Q1,Q2がそれぞれ形成されている。
第一の本接合工程及び第二の本接合工程が終了したら、各本接合工程で発生したバリを切除する。
金属部材再配置工程では、被接合金属部材10の各側面を載置面Sに対して傾斜させるとともに、第三稜線R3が本接合用回転ツールFと対向するように配置する工程である。本実施形態に係る金属部材再配置工程では、第一側面10bと傾斜面33bとの突合せ部J2で、被接合金属部材10と支持台30とを切断する。つまり、第一突合せ部J2で塑性化領域W1を切断する。
また、第二側面10cと傾斜面33aとの突合せ部J3で被接合金属部材10と支持台30とを切断する。つまり、第二突合せ部J3で塑性化領域W2を切断する。そして、被接合金属部材10を前後方向軸周りに180°回転させるとともに前方に若干移動させる。これにより、図12の(b)に示すように、突合せ部J1は、傾斜面33bに残存する塑性化領域W1及び傾斜面33aに残存する塑性化領域W2よりも前方に位置する。
第三接合工程は、図12の(b)に示すように、第三側面10dの突合せ部J1に対して第一実施形態と同じ要領で摩擦攪拌を行う。また、第四接合工程は、図13に示すように、第四側面10eの突合せ部J1に対して第一実施形態と同じ要領で摩擦攪拌を行う。
以上説明した第三実施形態に係る接合方法によっても第一実施形態と略同等の効果を得ることができる。また、本実施形態では、タブ材を用いなくとも支持台30の傾斜面33a,33bを本接合用回転ツールFの引抜位置として利用することができる。また、金属部材再配置工程の際に、被接合金属部材10を前後方向に若干移動させることで、傾斜面33a,33bの新しい部位(塑性化されていない部位)を引抜位置として利用することができる。
また、前記した第二実施形態を行う場合も、支持台30を利用することができる。この場合は、傾斜面33a,33bを攪拌ピンF2の挿入位置又は引抜位置として利用することができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態に係る接合方法について説明する。第四実施形態では、被接合金属部材10Aが断面長方形である点及び支持台20Aを用いる点で第一実施形態と相違する。第四実施形態では第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
第四実施形態の被接合金属部材10Aは、その断面形状が直方体になっている。第一側面10Ab及び第三側面10Adの長さは、第二側面10Ac及び第四側面10Aeの長さよりも大きくなっている。
支持台20Aは、金属部材配置部22A、第一タブ材配置部23A及び第二タブ材配置部24Aを有している。金属部材配置部22Aの傾斜面22Aaは、本実施形態では載置面Sに対して30°傾斜している。また、金属部材配置部22Aの傾斜面22Abは、本実施形態では載置面Sに対して60°傾斜している。
支持台20Aは、被接合金属部材10A、第一タブ材T1及び第二タブ材T2を配置した際に、第一側面10Abと第一タブ材T1の第四側面T1dとが面一になるように形成されている。また、第二側面10Acと第二タブ材T2の第四側面T2dとが面一になるように形成されている。支持台20Aに被接合金属部材10を配置すると、第一稜線R1を含む仮想水平面P1と第一側面10Abとのなす角度αは30°となる。また、仮想水平面P1と第二側面10Acとのなす角度βは60°となる。
第四実施形態に係る接合方法では、タブ材配置工程と、金属部材配置工程と、第一の本接合工程と、第二の本接合工程と、タブ材再配置工程と、金属部材再配置工程と、第三の本接合工程と、第四の本接合工程と、を行う。第四実施形態の各工程は、傾斜角度を除いては第一実施形態の各工程と同等であるため説明は省略する。
第四実施形態に係る接合方法のように、被接合金属部材10Aの断面を長方形とした場合も第一実施形態と略同等の効果を奏することができる。また、被接合金属部材10Aの傾斜角度は角度α,βを45°に設定してもよいし、本実施形態のように角度α,βが異なるように設定してもよい。
[変形例]
次に、本発明の変形例に係る接合方法について説明する。上記した実施形態では、本接合用回転ツールFを鉛直方向と平行にした状態で摩擦攪拌を行ったが、これに限定されるものではない。図15に示すように、第一の本接合工程乃至第四の本接合工程を行う際に、本接合用回転ツールFを各側面に対して垂直に挿入しつつ摩擦攪拌を行ってもよい。各稜線に対して摩擦攪拌を行う場合は、攪拌ピンF2の先端を中心として連結部F1側が円弧を描くように移動させて摩擦攪拌を行うことが好ましい。
当該変形例を行う場合は、例えば、先端にスピンドルユニット等の回転駆動手段を備えたロボットアームに本接合用回転ツールFを取り付けて摩擦攪拌を行うことができる。かかる摩擦攪拌装置によれば本接合用回転ツールFの挿入角度を容易に変更することができる。このような変形例であっても、第一実施形態と略同等の効果を奏することができる。また、本接合用回転ツールFを各側面に対して垂直に挿入することができるため、突合せ部J1の深い位置まで摩擦攪拌を行うことができる。
以上本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、金属部材配置工程及び金属部材再配置工程では、図示しない固定治具を用いて支持台20,30に被接合金属部材10,10Aを移動不能に固定してもよい。同様に、図示しない固定治具を用いて支持台20,30に第一タブ材T1及び第二タブ材T2を移動不能に固定してもよい。
また、各本接合工程を行う前に、金属部材1A,1Bに仮接合を行う仮接合工程を行ってもよい。仮接合工程を行うことで、各本接合工程における突合せ部J1の目開きを防ぐことができる。仮接合工程は、小型の回転ツールを用いて行ってもよいし、溶接で行ってもよい。
また、第一実施形態の本接合工程と第二実施形態の本接合工程とを併用してもよい。例えば、第一の本接合工程及び第二の本接合工程は、第一実施形態を採用して第一稜線R1から第一側面10b及び第二側面10cに対してそれぞれ下り傾斜に沿って摩擦攪拌を行い、第三の本接合工程及び第四の本接合工程は、第二実施形態を採用して第三側面10d及び第四側面10eに連続して摩擦攪拌を行ってもよい。
逆に、第一の本接合工程及び第二の本接合工程では、第二実施形態を採用して第一側面10b及び第二側面10cに連続して摩擦攪拌を行い、第三の本接合工程及び第四の本接合工程では第一実施形態を採用して第三稜線R3から第三側面10d及び第四側面10eに対してそれぞれ下り傾斜に沿って摩擦攪拌を行ってもよい。
また、本実施形態では支持台20,30を用いて被接合金属部材10,10Aを傾斜させたが、他の固定部材、固定治具等を用いて傾斜させてもよい。
1A 金属部材
1B 金属部材
10 被接合金属部材
10b 第一側面
10c 第二側面
10d 第三側面
10e 第四側面
F 本接合用回転ツール(回転ツール)
F1 連結部
F2 攪拌ピン
F3 螺旋溝
J1 突合せ部
R1 第一稜線
R2 第二稜線
R3 第三稜線
R4 第四稜線
S 載置面
T1 第一タブ材
T2 第二タブ材
W1 塑性化領域
W2 塑性化領域
W3 塑性化領域
W4 塑性化領域

Claims (10)

  1. 矩形断面を呈する第一金属部材と第二金属部材とを突き合わせて、第一側面、第二側面、第三側面及び第四側面を備えた被接合金属部材を形成するとともに、攪拌ピンを備えた回転ツールで摩擦攪拌する接合方法であって、
    前記第一側面と前記第二側面とで構成される第一稜線が前記第三側面と前記第四側面とで構成される第三稜線に対して上に位置するように前記被接合金属部材を配置する金属部材配置工程と、
    前記第一側面に現れる突合せ部に摩擦攪拌を行う第一の本接合工程と、
    前記第二側面に現れる突合せ部に摩擦攪拌を行う第二の本接合工程と、
    前記被接合金属部材を反転させるとともに、前記第一稜線に対して前記第三稜線が上に位置するように前記被接合金属部材を配置する金属部材再配置工程と、
    前記第三側面に現れる突合せ部に摩擦攪拌を行う第三の本接合工程と、
    前記第四側面に現れる突合せ部に摩擦攪拌を行う第四の本接合工程と、を含み、
    前記各本接合工程において、回転する前記攪拌ピンのみを前記被接合金属部材に接触させた状態で摩擦攪拌を行うことを特徴とする接合方法。
  2. 前記第一の本接合工程では、
    前記第一稜線に前記回転ツールを挿入し、前記第一側面の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  3. 前記第二の本接合工程では、
    前記第一稜線に前記回転ツールを挿入し、前記第二側面の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合方法。
  4. 前記第一の本接合工程及び前記第二の本接合工程は、連続して行う工程であって、
    前記第二側面と前記第三側面とで構成される第二稜線及び前記第一側面と前記第四側面とで構成される第四稜線のいずれか一方に前記回転ツールを挿入し、
    前記第一側面及び前記第二側面のいずれか一方の上り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させるとともに前記第一稜線を経由し、
    前記第一側面及び前記第二側面のいずれか他方の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
  5. 前記第三の本接合工程では、
    前記第三稜線に前記回転ツールを挿入し、前記第三側面の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合方法。
  6. 前記第四の本接合工程では、
    前記第三稜線に前記回転ツールを挿入し、前記第四側面の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の接合方法。
  7. 前記第三の本接合工程及び前記第四の本接合工程は、連続して行う工程であって、
    前記第二側面と前記第三側面とで構成される第二稜線及び前記第一側面と前記第四側面とで構成される第四稜線のいずれか一方に前記回転ツールを挿入し、
    前記第三側面及び前記第四側面のいずれか一方の上り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させるとともに前記第三稜線を経由し、
    前記第三側面及び前記第四側面のいずれか他方の下り傾斜に沿って前記回転ツールを相対移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合方法。
  8. 前記第一の本接工程乃至前記第四の本接合工程で形成される塑性化領域において、少なくとも一組の隣り合う前記塑性化領域が重複していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の接合方法。
  9. 前記金属部材配置工程及び前記金属部材再配置工程では、前記被接合金属部材を支持する支持台を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の接合方法。
  10. 前記各本接合工程を行う前に、前記被接合金属部材に現れる前記突合せ部に沿ってタブ材を当接させるとともに前記支持台に当該タブ材を配置するタブ材配置工程を含み、
    前記各本接合工程では、前記タブ材上に前記回転ツールの挿入位置又は引抜位置を設定することを特徴とする請求項9に記載の接合方法。
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