JP2015223574A - トリチウム回収用三室型電解槽及びトリチウム回収システム - Google Patents

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【課題】電解法でのトリチウム除去率の向上を図れる新たな省エネルギー型のトリチウム回収用三室型電解槽およびこれを用いたトリチウム回収システムを提供する。【解決手段】陽極の置かれる陽極室と、該陽極室と陽極側電解質層膜で隔てられトリチウム及び水素化物を含んだ水が注入される中間室と、該中間室と陰極側電解質層膜で隔てられ陰極の置かれる陰極室と、を備えるトリチウム回収用三室型電解槽であって、前記水素化物の水素と他の元素との結合エネルギーが、水における酸素(O)と水素(H)とのO−H結合エネルギーよりも小さく、前記中間室に前記O−H結合エネルギーを超えるエネルギーを与えて結合を分解させ得る波長よりも長く前記水素化物の結合を分解させ得る波長よりも短い波長成分を含む光エネルギーが照射されるトリチウム回収用三室型電解槽及びこれらを多段接続したトリチウム回収システム。【選択図】図1

Description

本発明は、トリチウム回収用三室型電解槽及びトリチウム回収システム関するものである。
トリチウムは、水素の放射性同位体(記号Tで表わす)であって半減期12.3年で非常に低いエネルギーのベータ線を放出して、ヘリウム3(3He)となる。電気出力100万kWの軽水炉を1年間運転すると、原子炉ごとに異なるが、加圧水型軽水炉内には約200兆ベクレル(2×1014Bq)、沸騰水型軽水炉では約20兆ベクレル(2×1013Bq
)が蓄積する。
トリチウム単体で肺に入った時は、0.005%しか吸収されないが、酸素と結合した
水蒸気の形では100%が体内に取り込まれる。体内に取り込まれたものは約2ヶ月の間
に排出される。体内に入っているトリチウムは全身に分布し、特定の器官には濃縮されな
い。
生体に対する影響として、体内取り込みによる内部被曝が問題になる。10,000ベ
クレルを含む水を経口摂取した時の実効線量は0.00018ミリシーベルトになる。
福島の原発事故による海洋汚染について、1985年から1995年に掛けては、海水
サンプルから検出されるトリチウムの濃度が約10ベクレル/リットルだったが、201
3年の夏の時点で1リットル当たり2300ベクレルと発表されており汚染水の対策は急
務である。
水素の同位体であるトリチウムの除去には幾つかの方法が提案されている。例えば、特
許文献1には、酸化反応及び/あるいはフッ素化反応を利用する気相ガス化除染方法が開
示されている。
また、ガス状態の水素同位体を分離する材料として無機物質からなる基材にPdとPtからなる合金を担持させたものが特許文献2に開示されている。重水素やトリチウムを含むガスを軽水素分子と重水素分子と3重水素分子に形態変換して分離回収する。重水素や3重水素を含むガスの方が水素を含むガスよりも同位体分離の時間応答が有意に早いことを用いるものである。
2O,HTO,T2Oの物理的性質の違いを利用する除去技術として水蒸留法と呼ばれる蒸気圧の差を利用してこれらを分離する方法がある。ただし十分な分離をするには、比揮発度がほぼ1に近く分離性能が高くないため多段にする必要がある。そのため設備規模が大きくなりエネルギー消費が大きいという問題点がある。
液体状態の水素,重水素,トリチウムの各純成分の沸点はそれぞれ20.4 K,23.6 K,24.9 K であるのでこの沸点の違いにより分離する深冷蒸留法では、それぞれの分子の沸点が異なることを利用して各分子を分離することができる。ただし、極低音にする必要がありエネルギー消費量が大きいという問題点がある。
上記の水蒸留法や深冷蒸留法は温度を上昇又は下降させるためのエネルギー消費量が大きいので常温での処理が可能な方法として特許文献3に開示されている電解法がある。トリチウムを含む汚染水を電気分解して、汚染水中のトリチウム濃度を上げる方法である。転換炉原子炉「ふげん」に設置された重水精製装置はトリチウム濃縮に使えるが、ランニングコストが約2000万円/リットル掛かるので、数100万トン存在する福島の汚染水対策に使うには費用負担が重過ぎるという問題点がある。
特開2002−162498号公報 特開2003−71251号公報 特開2010−6637号公報
上述のように、トリチウムの除去は複数の方法が提案されているが、エネルギー消費量、ランニングコストの点で問題がある。
そこで、発明者らは電解法でのトリチウム除去率の向上を目指し、特にエネルギー消費の観点から検討して、新たなトリチウム回収用三室型電解槽およびこれを用いたトリチウム回収システムの発明の完成に至ったものである。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、陽極の置かれる陽極室と、該陽極室と陽極側電解質層膜で隔てられトリチウム及び水素化物を含んだ水が注入される中間室と、該中間室と陰極側電解質層膜で隔てられ陰極の置かれる陰極室と、を備えるトリチウム回収用三室型電解槽であって、前記水素化物の水素と他の元素との結合エネルギーが、水における酸素(O)と水素(H)とのO−H結合エネルギーよりも小さく、前記中間室に前記O−H結合エネルギーを超えるエネルギーを与えて結合を分解させ得る波長よりも長く前記水素化物の結合を分解させ得る波長よりも短い波長成分を含む光エネルギーが照射される事を特徴とするトリチウム回収用三室型電解槽である。
水素化物の結合エネルギーは結合の種類により異なる。水(H2O)の酸素と水素の結合O−Hの平均の結合エネルギーは458KJ/molで、このエネルギに相当する分解波長は262nmである。この波長よりも短い波長によりO−Hの結合が切られてH+イオンが生成される。逆にO−Hの分解波長262nmよりも長い波長では、O−Hの結合は切られることが無い。O−Hよりも小さな結合エネルギーを有するS−H,C−H,N−Hなどの結合を有する水素化物の結合は、O−Hの分解波長262nmよりもエネルギーが小さい、長い波長で結合を切ることができる。又、水素(H2)の同位体であるトリチウム(T)についても同様の現象が起こる。
請求項2に記載の発明は、前記水素化物が、S−H,N−H又はC−Hの何れかの結合を含む事を特徴とする請求項1に記載のトリチウム回収用三室型電解槽である。
O−Hの結合エネルギーよりも小さな結合エネルギーを有する結合は例えば、S−H,N−H又はC−Hである。S−Hは硫化水素(H2S)、N−Hはアンモニア(NH3)、C−Hはメタン(CH4)を水に溶かして得ることができる。なお、メタンは加圧が必要である。
請求項3に記載の発明は、前記中間室に前記光エネルギーの照射を受けるように光触媒が置かれ、該光触媒が少なくともPd−Pt、SrTiO3-xx、TiBaO3-xx又はV−Ni−Ptの何れかを含む事を特徴とする請求項1又は2に記載のトリチウム回収用三室型電解槽である。
前記中間室に前記光エネルギーの照射を受けるように光触媒が置かれ、該光触媒が少なくともPd−Pt、SrTiO3-xx、TiBaO3-xx又はV−Ni−Ptの何れかを含む光エネルギーを照射されるのでトリチウム及び水素化物を含む水のイオン化が促進される。
請求項4に記載の発明は、前記光触媒に照射される光線の波長が270nmよりも長く、325nmよりも短い事を特徴とする請求項3に記載のトリチウム回収用三室型電解槽である。
O−Hの分解波長は262nmなので、262nmよりも長い波長ではO−Hの結合が分解されることがなく325nmより短い波長により選択的にS−H,N−H又はC−Hの結合が分解される。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載のトリチウム回収用三室型電解槽から排出される処理水が次段の請求項1乃至4の何れかに記載のトリチウム回収用三室型電解槽へ流入する多段階構造を有する事を特徴とするトリチウム回収システムである。
請求項1乃至4何れかに記載されたトリチウム回収用三室型電解槽から排出される処理水を次段の請求項1乃至4記載された何れかのトリチウム回収用三室型電解槽へ流入させて多段に処理を行うので、トリチウムの回収効率が向上する。
以上説明したように請求項1に記載されたトリチウム回収用三室型電解槽は、陽極の置かれる陽極室と、該陽極室と陽極側電解質層膜で隔てられトリチウム及び水素化物を含んだ水が注入される中間室と、該中間室と陰極側電解質層膜で隔てられ陰極の置かれる陰極室と、を備えるトリチウム回収用三室型電解槽であって、前記水素化物の水素と他の元素との結合エネルギーが、水における酸素(O)と水素(H)とのO−H結合エネルギーよりも小さく、前記中間室に前記O−H結合エネルギーを超えるエネルギーを与えて結合を分解させ得る波長よりも長く前記水素化物の結合を分解させ得る波長よりも短い波長成分を含む光エネルギーが照射される三室型電解槽であることから、電気分解だけでなく、光のエネルギーを活用した効率的なトリチウム回収を期待できる。
請求項2に記載されたトリチウム回収用三室型電解槽は、前記水素化物が、S−H,N−H又はC−Hの何れかの結合を含むことから、O−Hを分解するよりも少ないエネルギーでの分解が図れる。
請求項3に記載されたトリチウム回収用三室型電解槽は、前記中間室に前記光エネルギーの照射を受けるように光触媒が置かれ、該光触媒が少なくともPd−Pt、SrTiO3-xx、TiBaO3-xx又はV−Ni−Ptの何れかを含むことから、より効率的に光のエネルギーを活用した効率的なトリチウム回収を期待できる。
請求項4に記載されたトリチウム回収用三室型電解槽は、前記光触媒に照射される光線の波長が270nmよりも長く、325nmよりも短いことから、O−Hを分解するよりも少ない光エネルギーで効率的なトリチウム回収を期待できる。
請求項5に記載されたトリチウム回収用三室型電解槽は、請求項1乃至4の何れかに記載のトリチウム回収用三室型電解槽から排出される処理水が次段の請求項1乃至4の何れかに記載のトリチウム回収用三室型電解槽へ流入する多段階構造を有するトリチウム回収容システムであることから、効率の高いトリチウムの回収を図ることができる。
本発明のトリチウム回収用三室型電解槽の説明図である。 図1に示されたトリチウム回収用三室型電解槽を組み合わせたトリチウム回収システムの説明図である。 (A)トリチウム回収用三室型電解槽の外観図、(B)トリチウム回収用三室型電解槽の中間室の説明図である。 水素化物における結合エネルギーと結合分解波長の関係を示す図である。
以下、図1乃至図4を用いて本発明を詳細に説明する。図1は本発明に掛かるトリチウム回収用三室型電解槽の説明図である。図1の左側から陽極室1、中間室2、陰極室3である。陽極室1と中間室2との間に陽極5とこれに接して陽極側電解質層6が配置されている。また、中間室と陰極室との間は陰極側電解質層7と陰極8が配置される。
中間室には外部からトリチウム及び水素化物を含む汚染水が注入される。中間室には光触媒9が置かれる。光触媒の形状はコイル状、網目状などが好ましい。また光触媒を電解質層6,7へ担持させてもよい。陰極側電解質層7にはプロトン伝導率の高いナフィオンが好適である。ここで、光触媒は水分解触媒として機能する。
本発明の実施例として水素化物としてアンモニアを用いた直接アンモニア置換・光半導体触媒電解法の例を説明する。光触媒として、Pd−Pt、SrTiO3-xx及びBaTiO3-xx及びV−Ni−Ptの中からSrTiO3-xx及びBaTiO3-xxを使用した。
トリチウム(T2)を含む中間室へ流入する水(H2O,HTO)はイオン状態でOH-、H+、OT-、T+などになる。また、アンモニア(NH3)は水に溶けてNH3(アンモニア)+H2O(水)→NH4 +(アンモニウムイオン)+OH-(水酸化物イオン)となる。トリチウムを含む水へアンモニアを溶解させると、NH3+HTO→NH3++OH-及びNH4 ++OT-となる。プラスイオン(NH3+、NH4 +)は陰極へ引かれて陰極方向へ移動し、マイナスイオン(OH-、OT-)は陽極へ引かれて陽極方向へ移動する。
ここで、光触媒に照射する光の波長をO−Hが分解される波長である約262nmよりも長い波長に、具体的には270nmを超えるような波長に選ぶとO―Hの結合は分解されない。また、311nmより短い波長ではN−H、N−Tの結合が選択的に分解される。長い波長は短い波長に比べて低エネルギーなので、従来に比べて低エネルギーでの光分解が可能になる。アンモニウムイオンを選択的に分解するには、光源の主要な波長成分として311nm付近にあることが好ましい。具体的には、308nmの波長成分を発光するXeClガスのエキシマランプが好適である。
中間室の中央部に光触媒に光線を照射する光源4が置かれる。光源は外部光源を導光したものでも良い。光源からの光線は光触媒を照射して、光線を照射された光触媒は光線の光エネルギーを使い、水素化物の水素と水素化物を構成する他の元素との結合の分解を促進する。
光源として水銀灯、エキシマランプに加え最近はLEDを使うことができる。エキシマランプはランプの中のガスにより発生する光線の波長を選ぶことができる。例えば、XeBrガスは282nm、Br2ガスは291nm、XeClガスは308nmの波長成分を得ることができる。エキシマランプの形状は自由度が大きいので、ランプ形状をU字型にすると電極を一方向に揃えることができる。
光源からの光はコイル状や網目状の光触媒を刺激すると共に光触媒を通過して電解質層に担持される光触媒へも照射される。電解質層に担持される光触媒でもイオン化の促進が行われる。
陰極室の上部には発生した水素ガス、重水素ガス、トリチウムガスを吸蔵する水素吸蔵金属を配置してもよい。さらにイオン状態のトリチウムを吸蔵するために陰極の直ぐ後ろに水素吸蔵金属を配置することが好ましい。陰極及び陽極はPt又はPt−Tiで覆われているので溶けだして溶液に影響を与えることが少ない。また、ガス排出を溶液及びガス出入口75を用いて行ってもよい。
陰極室の上部に置かれる吸蔵金属は水素及び水素の同位体を液体水素と同程度の体積密
度まで貯蔵し保管できる。吸蔵金属は,常温ではきわめて低い平衡圧力で水素及び水素の
同位体を保管でき、逆にトリチウムを取り出すために大きな圧力や高い温度を必要としな
い。
古くから劣化ウランがその高い水素吸蔵性能からトリチウム貯蔵材料として米国などで
使われていた。但しウランは水素吸蔵脱離の繰返しとともに微粉化する可能性があり,自
然発火温度も低い。又ウランは核燃料物質なので、それに代わる材料の一つとしてZrC
oを用いても良い。ZrCoはウランと同様な水素吸蔵性能を持ち,常温で水素同位体を
吸蔵し,真空で400℃まで加熱するとほぼすべての水素同位体を脱離する。トリチウム
の崩壊とともに3Heが金属内に蓄積するが,合金の劣化はそれほど進まない。水素吸蔵
金属として、V−Ni−Pt,Zr−Co又はU238を用いることが好ましい。
陰極側電解質層膜にはPdを担持させてもよい。具体的には、パラジウム合金膜として使用する。パラジウム合金膜とはPdが水素化物に相変化し割れないようにAg,Pt,Au 等の貴金属を少量混ぜた合金としたものである。Pdは数ある金属のうちで,事実上,最も水素透過係数が大きい金属で,300〜400℃の温度でガス混合物から水素のみを選択的に透過する性質を持っている。このため水素同位体を選択的に分離するのにパラジウムが最も好適である。
陽極側電解質層膜と陽極電極で中間室と隔てられて陽極室3がある。陽極室にはOH-、OT-などのマイナスイオンが移動して陽極電極に接触して電子を奪われて酸化される。
図2はトリチウムの回収の効率を高めるために、上述の三室型電解槽を多段にしたトリ
チウム回収システムの構成図である。上段の第1三室型電解槽10、中段の第2及び第3三室型電解槽20、30さらに下段の第4三室型電解槽40が接続管11,12、13,14などで互いに接続されている。さらに多段にするために接続管15が用いられる。
多段にすることで、一段の三室型電解槽で回収しきれないトリチウムが次段の三室型電
解槽で回収される。これを繰り返すことで被処理水中のトリチウムの濃度が大きく減少する。
トリチウム回収用第1三室型電解槽の具体的な形状を図3(A)に示す。陽極室52、中間室53、陰極室54は、2枚の外板51の間にボルト・ナットで水密に保持される。中間室53には、トリチウムを含む汚染水の出入り口60が設けられている。また、図1の光源4に相当するU字型のエキシマランプ61が実装される。
陽極室52と中間室53との間には陽極側電解質層を挟んで陽極となる電極の取り出し口57が設けられる。また陰極室54と中間室53との間には陰極側電解質層を挟んで陰極となる電極の取り出し口58が設けられる。また、陽極室52及び陰極室54には溶液及びガスの出入口75が設けられる。
今回、実施例では水素化物としてアンモニアを用いたが、O−Hの結合エネルギーと比べた水素化物の結合エネルギーの例を表1に示す。ここで、結合エネルギーは水素化物の置かれた環境や分解前の状況により変化するので平均的な値を示している。
Figure 2015223574
表1の結合エネルギーと分解波長の関係を図4に示す。結合エネルギーと結合分解波長はEw=N・h・c/λで与えられる。ここで、Ew:光量子のエネルギー、N:アボガドロ数(6.0221367×1023/mol)、h:プランクの定数(6.626069×10-37kJ・s)、光速(2.997925×1017nm)λ:波長(nm)である。
図4の星印(★)は、O−Hの結合エネルギーと結合分解波長を示す。これよりも結合エネルギーの小さいもの、つまり結合分解波長の長いものが表1のa,b,cに対応する、S−H,N−H,C−Hである。
上述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施の形態に
限定されるものではない。すなわち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施
することができる。従来は、トリチウム含有放射能汚染水の全量を高温水分解電解法で酸素と水素に分離後、同位体分離触媒などを用いていたので多大なエネルギー消費を行っていたが、本発明の適用により省エネルギー化が図れ産業の発展に貢献できる。
1 陰極室
2 中間室
3 陽極室
4 光源
5 陰極
6 陽極側電解質層
7 陰極側電解質層
8 陽極
9 光触媒
11,12,13,14、15 接続管
10 第1三室型電解槽
20 第2三室型電解槽
30 第3三室型電解槽
40 第4三室型電解槽
50 三室型電解槽
51 外板
52 陽極室
53 中間室
54 陰極室
57 陽極
58 陰極
60 汚染水出入口
61 U字型エキシマランプ
75 溶液及びガス出入口

Claims (5)

  1. 陽極の置かれる陽極室と、該陽極室と陽極側電解質層で隔てられトリチウム及び水素化物を含んだ水が注入される中間室と、該中間室と陰極側電解質層で隔てられ陰極の置かれる陰極室と、を備えるトリチウム回収用三室型電解槽であって、
    前記水素化物の水素と他の元素との結合エネルギーが、水における酸素(O)と水素(H)とのO−H結合エネルギーよりも小さく、
    前記中間室に前記O−H結合エネルギーを超えるエネルギーを与えて結合を分解させ得る波長よりも長く前記水素化物の結合を分解させ得る波長よりも短い波長成分を含む光エネルギーが照射される事を特徴とするトリチウム回収用三室型電解槽。
  2. 前記水素化物が、S−H,N−H又はC−Hの何れかの結合を含む事を特徴とする請求項1に記載のトリチウム回収用三室型電解槽。
  3. 前記中間室に前記光エネルギーの照射を受けるように光触媒が置かれ、該光触媒が少なくともPd−Pt、SrTiO3-xx、TiBaO3-xx又はV−Ni−Ptの何れかを含む事を特徴とする請求項1又は2に記載のトリチウム回収用三室型電解槽。
  4. 前記光触媒に照射される光線の波長が270nmよりも長く、325nmよりも短い事を特徴とする請求項3に記載のトリチウム回収用三室型電解槽。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のトリチウム回収用三室型電解槽から排出される処理水が次段の請求項1乃至4の何れかに記載のトリチウム回収用三室型電解槽へ流入する多段階構造を有する事を特徴とするトリチウム回収システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017051942A (ja) * 2015-05-07 2017-03-16 株式会社フォワードサイエンスラボラトリ トリチウム吸収電極膜、およびトリチウムを回収する方法
JP2021043068A (ja) * 2019-09-11 2021-03-18 李 勤三 トリチウムを吸蔵する方法、混合燃料、エネルギー抽出方法およびレーザー照射方法

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