JP2015223334A - 表示システム - Google Patents

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泰次 永冨
Yasutsugu Nagatomi
泰次 永冨
川内 正明
Masaaki Kawauchi
正明 川内
丹羽 伸二
Shinji Niwa
伸二 丹羽
哲史 野呂
Tetsushi Noro
哲史 野呂
鎌田 忠
Tadashi Kamata
忠 鎌田
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Abstract

【課題】より効果的な演出を実現できるようにする。
【解決手段】履物装置1は、ユーザの足の感覚を刺激する感覚刺激部100を備え、表示システムは、表示部の表示に対するユーザの操作に応じて予め定められた感覚が得られるように感覚刺激部100を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示部を有する表示装置と、ユーザの足に装着される履物装置を備えた表示システムに関するものである。
従来、エンタテイメント体験に含まれる各再生音声の指示に基づいて履物装置に備えられたアクチュエータを駆動し、履物装置に振動を与えるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−532181号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された装置は、単に、各再生音声の指示に基づいて履物装置に振動を与えるものであるので、効果的な演出を行うには十分でないといった問題がある。
本発明は上記問題に鑑みたもので、より効果的な演出を実現できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、表示部(21、34)を有する表示装置(2、3)と、ユーザの足に装着されるとともに表示装置と通信する機能を有する履物装置(1)と、を備えた表示システムであって、履物装置は、ユーザの足の感覚を刺激する感覚刺激手段(100)を備え、当該表示システムは、表示部の表示に対するユーザの動作を検出する検出手段(S102、S308)と、検出手段により検出されたユーザの動作に応じて予め定められた感覚が得られるように感覚刺激手段を制御する制御手段(S106、S306)と、を備えたことを特徴としている。
このような構成によれば、履物装置は、ユーザの足の感覚を刺激する感覚刺激手段を備え、当該表示システムは、表示部の表示に対するユーザの動作を検出し、ユーザの動作に応じて予め定められた感覚が得られるように感覚刺激手段を制御するので、より効果的な演出を実現することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る表示システムのブロック構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る感覚刺激部について説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る履物装置の制御部のフローチャートである。 靴のリスト画面の表示例である。 本発明の第1実施形態に係るPCの制御部のフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る表示システムのブロック構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る表示システムの全体構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る感覚刺激部について説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る感覚刺激部について説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る感覚刺激部について説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る履物装置の制御部とゲーム機本体の制御部のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る表示システムの全体構成を図1に示す。本実施形態に係る表示システムは、履物装置1とパーソナルコンピュータ(以下、PCと称す)2により構成されている。
履物装置1は、図2に示すような靴5に設けられている。履物装置1は、通信部11、制御部12および感覚刺激部100を備えている。
通信部11は、PC2と直接通信を行うものである。本実施形態における通信部11は、Bluetooth(登録商標)規格に基づく近距離通信を行うように構成されている。
感覚刺激部100は、ユーザが履いている靴5の硬さや形状を変更してユーザの足の感覚を刺激するようになっている。本実施形態における感覚刺激部100については、後で詳細に説明する。
制御部12は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ、I/O等を備えたコンピュータとして構成されており、CPUはROMに記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。
一方、PC2は、PC本体20および通信部23を備えている。PC本体20は、表示部21および制御部22を備えている。また、PC本体20は、インターネット網に接続するためのインタフェース(図示せず)を有しており、インターネット網を介してオンラインストア等の各種サーバにアクセスすることが可能となっている。
通信部23は、履物装置1と直接通信を行うものである。本実施形態における通信部23は、Bluetooth規格に基づく近距離通信を行うように構成されている。
表示部21は、液晶等のディスプレイを有しており、当該ディスプレイに制御部22より入力される映像信号に応じた映像を表示させる。
制御部22は、CPU、RAM、ROM、ハードディスクドライブ(HDD)、I/O等を備えたコンピュータとして構成されており、CPUはROMおよびHDDに記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。
制御部22の処理としては、ユーザ操作に応じてブラウザを起動するとともにインターネット網を介して各種サーバにアクセスし、各種サーバより送信される各種データに基づく画像を表示部21に表示画像を表示させるウェブ表示処理等がある。
本実施形態における履物装置1の感覚刺激部100は、図2に示すように、第1空気保持バッグ110、配管111、第2空気保持バッグ112、配管113および小型ポンプ114を備えている。第1空気保持バッグ110は、靴5の内部の歩行者の足の甲と接触する部位に設けられ、第2空気保持バッグ112は、靴5の内部の歩行者の足の裏と接触する部位に設けられる。また、小型ポンプ114は、靴5の踵部Kに設けられている。
配管111は、小型ポンプ114と第1空気保持バッグ110の間に設けられ、配管113は、小型ポンプ114と第2空気保持バッグ112の間に設けられている。
また、小型ポンプ114と配管111の間と、小型ポンプ114と配管113の間には、それぞれ制御部12からの指示に応じて動作する弁(いずれも図示せず)が設けられている。
第1、第2空気保持バッグ110、112は、それぞれ2枚の気密性を有するシートを重ね合わせて袋状にしたものとなっており、それぞれ袋状となった部分に空気が封入されている。なお、第1、第2空気保持バッグ110、112を構成している2枚のシートは、それぞれ表面の摩擦係数が大きく表面がざらざらした素材のものが用いられている。
本実施形態においては、小型ポンプ114と配管111の間と、小型ポンプ114と配管113の間に設けられた各弁を開弁状態にすると、第1、第2空気保持バッグ110、112の復元力により第1、第2空気保持バッグ110、112の中に空気が入り込むようになっている。この状態で小型ポンプ114と配管111の間と、小型ポンプ114と配管113の間に設けられた各弁を閉弁状態にすると、第1、第2空気保持バッグ110、112に空気が封入された状態となる。
このように、第1、第2空気保持バッグ110、112に空気が封入されている場合、第1、第2空気保持バッグ110、112は膨らんで靴5の形状が変形するとともに、クッション性の高い柔らかな状態となる。すなわち、靴5を履いたときの感覚は、圧迫感が強く、柔らかな感じとなる。
そして、小型ポンプ114と配管111の間と、小型ポンプ114と配管113の間に設けられた各弁を一定期間開弁状態にして小型ポンプ114を駆動させて、第1、第2空気保持バッグ110、112から空気を抜くと、第1、第2空気保持バッグ110、112の中の空気が中程度になる。このような状態では、第1、第2空気保持バッグ110、112がやや縮んで、靴5の形状が変形するとともに、クッション性が低下するため、靴5を履いたときの感覚は、圧迫感がやや弱くなり、少し硬い感じとなる。
更に、小型ポンプ114と配管111の間と、小型ポンプ114と配管113の間に設けられた各弁を一定期間開弁状態にして小型ポンプ114を駆動させると、第1、第2空気保持バッグ110、112から空気が全て抜けて、第1、第2空気保持バッグ110、112の中の空気がなくなる。したがって、第1、第2空気保持バッグ110、112は更に萎んで靴5の形状が変形するとともに、クッション性が低下して硬い状態となる。すなわち、靴5を履いたときの感覚は、圧迫感が弱く、硬い感じとなる。
本実施形態においては、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量をレベル1〜3の3段階に分けて調整するようになっている。具体的には、空気が抜けた状態をレベル1、空気の量が中程度の状態をレベル2、空気の量が最大の状態をレベル3として、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量を調整するようになっている。
本実施形態に係る表示システムは、ユーザが、履物装置1が設けられた靴5を履きながら、PC2を操作して特定のシューズショップのサーバ4にアクセスし、体感したい靴を選択すると、その靴の硬さおよび形状を再現するための情報がサーバ4からPC2を介して履物装置1に転送され、ユーザが選択した靴と同様の感触が得られるように、ユーザの履いている靴5の硬さおよび形状が変化するようになっている。
図3に、PC本体20の制御部22のフローチャートを示す。ユーザによる電源ボタンの操作に応じてPC2は動作状態となる。ここでは、PC2が動作状態となった後、ユーザ操作に応じてブラウザが起動され、特定のシューズショップのサーバ4にアクセスしているものとする。
まず、PC本体20の制御部22は、ユーザ操作に応じた画面を表示部21に表示させる(S100)。例えば、ユーザ操作に応じて、通信接続されたサーバ4より靴のリスト画面を表示するためのデータが送信され、この情報が受信されると、受信した情報に基づいて靴のリスト画面を表示部21に表示させる。図4に、靴のリスト画面の表示例を示す。
次に、ユーザ操作により特定の靴が選択されたか否かを判定する(S102)。ユーザ操作により特定の靴が選択されない場合、S102の判定はNOとなり、S102の判定を繰り返し実施する。
そして、ユーザ操作により特定の靴が選択されると、S102の判定はYESとなり、次に、選択された靴の硬さおよび形状を再現するための情報、すなわち、選択された靴と同様の感覚が得られるようにするための情報をサーバ4より取得する(S104)。例えば、ユーザ操作により靴のリスト画面に含まれるAという靴が選択された場合には、Aという靴の硬さおよび形状を再現するための情報を送信するようサーバ4に要求し、ユーザ操作により靴のリスト画面に含まれるBという靴が選択された場合には、Bという靴の硬さおよび形状を再現するための情報を送信するようサーバ4に要求する。
なお、本実施形態におけるサーバ4のハードディスクドライブ(図示せず)には、靴のリスト画面に含まれる各靴の硬さおよび形状を履物装置1を用いて再現するための情報が記憶されている。サーバ4は、PC本体20の制御部22の要求に応じて、ユーザ操作により選択された靴の硬さおよび形状を再現するための情報をPC本体20へ送信する。
本実施形態では、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量をレベル1にすると、Aという靴の硬さおよび形状が再現され、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量をレベル2にすると、Bという靴の硬さおよび形状が再現されるようになっている。
サーバ4は、Aという靴の硬さおよび形状を再現するための情報を送信するよう要求があると、Aという靴の硬さおよび形状を再現するための情報として、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量をレベル1にすることをPC本体20へ通知する。
また、サーバ4は、Bという靴の硬さおよび形状を再現するための情報を送信するよう要求があると、Bという靴の硬さおよび形状を再現するための情報として、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量をレベル2にすることをPC本体20へ通知する。
このように、PC本体20の制御部22は、選択された靴の硬さおよび形状を再現するための情報をサーバ4より取得する。
次に、サーバ4から送信された各靴の硬さおよび形状を再現するための情報を履物装置1へ転送し(S106)、S100へ戻る。
このような処理が繰り返し実施され、ユーザは表示部21に表示された靴のリスト画面を視認しながら、体感したい靴を選択操作する度に、選択された靴の硬さおよび形状を再現するための情報がサーバ4から送信され、このサーバ4からの情報がPC2を介して履物装置1へ転送される。
図5に、履物装置1の制御部12のフローチャートを示す。なお、この処理は、履物装置1を備えた靴5を履いたユーザがPC2を操作した状態で実施するようになっている。制御部12は、図5に示す処理を周期的に実施する。
まず、サーバからの靴の硬さおよび形状を再現するための情報をPCから受信する(S200)。なお、サーバからの靴の硬さおよび形状を再現するための情報は、靴5の内部に設けられた第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量を示したレベルで示されている。
次に、受信した情報にしたがって選択した靴の硬さおよび形状を再現する(S202)。具体的には、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量をレベル1とするよう指示する通知を受信した場合には、所定期間、小型ポンプ114と配管111の間と、小型ポンプ114と配管113の間に設けられた各弁を開弁状態にするとともに、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量をレベル1とするよう小型ポンプ114を駆動させる。
また、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量をレベル2とするよう指示する通知を受信した場合には、一定期間、小型ポンプ114と配管111の間と、小型ポンプ114と配管113の間に設けられた各弁を開弁状態にするとともに、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量をレベル2とするよう小型ポンプ114を駆動させる。
これにより、ユーザの履いている靴5の硬さおよび形状が、ユーザが選択した靴と同様に変化し、ユーザが選択した靴と同様の履き心地を得ることができる。
上記した構成によれば、履物装置1は、ユーザの足の感覚を刺激する感覚刺激部100を備え、当該表示システムは、表示部21の表示に対するユーザの動作を検出し、ユーザの動作に応じて予め定められた感覚が得られるように感覚刺激部100を制御するので、より効果的な演出を実現することができる。
すなわち、PC2は、通信接続されたサーバ4より少なくとも1つの履物を表示するための情報を取得し、当該情報に基づいて履物を表示部21に表示させ、ユーザ操作により特定の履物が選択されると、当該特定の履物と同様の感覚を得られるようにするための情報をサーバより取得し、このサーバより取得した情報に基づいてユーザ操作により選択された特定の履物と同様の感覚が得られるように感覚刺激100を制御することができる。
なお、上記実施形態では、ユーザ操作により特定の靴が選択されると、この選択された靴の硬さおよび形状を再現するための情報がサーバ4からPC2へ送信され、この情報が履物装置1へ転送されるように構成したが、ユーザのPC2に対する操作により、ユーザが靴5のパラメータ(例えば、靴のサイズ)を変更すると、このパラメータ(例えば、靴のサイズ)の靴を再現するための情報がサーバ4からPC2へ送信され、この情報が履物装置1へ転送されるように構成してもよい。
なお、本実施形態では、靴5に第1、第2空気保持バッグ110、112を備えた構成を示したが、空気保持バッグの数や配置は上記実施形態に示したものに限定されるものではない。
また、本実施形態では、第1、第2空気保持バッグ110、112を靴5に備えた構成を示したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、電圧に応じて硬さ(ヤング率)が変化する導電性高分子膜を備えた導電性高分子アクチュエータ(例えば、アニオン駆動型アクチュエータ)を靴5に備えて靴の硬さを変化させるように構成することもできる。
本実施形態では、靴5に第1、第2空気保持バッグ110、112を備え、第1、第2空気保持バッグ110、112の空気の量を調整して靴5の硬さや形状を変化させるようにしたが、例えば、靴5の底部の踵部に、制御部12からの指示に応じて伸縮する突起を設け、ユーザ操作により選択された靴に合わせてこの突起を伸縮させるようにしてヒールの高さを調整するようにしてもよい。この場合、サーバ4から、その靴のヒールの高さを再現するための情報を送信させ、このヒールの高さを再現するための情報に基づいて突起を伸縮させるように構成すればよい。また、靴5の底部全体に、制御部12からの指示に応じて伸縮する突起を設け、ユーザ操作により選択された靴に合わせてこの突起を伸縮させるようにして靴5の靴底の形状を変形させるようにしてもよい。
(第2実施形態)
本実施形態に係る表示システムのブロック構成を図6に示す。また、本実施形態に係る表示システムの全体構成を図7に示す。本実施形態に係る表示システムは、履物装置1とゲーム機3により構成されている。上記第1実施形態では、ユーザが、履物装置1が設けられた靴5を履きながら、PC2を操作して特定のシューズショップのサーバにアクセスする構成としたが、本実施形態における表示システムは、ユーザが、履物装置1を備えた靴5を履きながら仮想空間を提供するゲーム機2を操作する構成となっている。
本実施形態における履物装置1は、通信部11、制御部12、加速度センサ13、ジャイロセンサ14および感覚刺激部100を備えている。ここで、通信部11および制御部12の構成については第1実施形態と同じであるので説明を省略する。加速度センサ13およびジャイロセンサ14は、ユーザの動作を検出するためのものである。
加速度センサ13は、ユーザの動作に応じて生じる加速度を検出し、加速度を示す加速度信号を制御部12へ出力する。
ジャイロセンサ14は、3軸方向の角速度を検出し、角速度を示す信号を制御部12へ出力する。
また、本実施形態における感覚刺激部100は、ユーザが履いている左右の靴5の靴底の硬さを変更してユーザの足の感覚を刺激するようになっている。この感覚刺激部100については、後で詳細に説明する。
本実施形態における履物装置1は、図8に示すように、靴5の底部に内蔵された2つの感覚刺激部100を備えている。本実施形態における感覚刺激部100は、図9に示すような有機アクチュエータを用いて構成されている。
この有機アクチュエータは、カバー120、有機膜121および電極123を有している。カバー120は、複数の穴部が形成された金属製の板により構成されている。カバー120に設けられた複数の穴部には、それぞれ電極123と有機膜121が設けられている。なお、図9に示されている電極123は負極電極となっている。
通常時、有機アクチュエータの負極電極123と正極電極(図示せず)の間の電圧は0Vとなっている。この場合、有機膜121は収縮した状態となり、カバー122の表面より突出することはない。
また、負極電極123と正極電極(図示せず)の間に所定の電圧(0Vを除く)が印加されると、図10に示すように、有機膜121が膨張してカバー122の表面より突出するようになる。
このように、靴5の靴底に設けられた有機アクチュエータの有機膜121がカバー122の表面より突出すると靴底が柔らかくなったように感じられ、有機膜121が収縮してカバー122の表面より突出しなくなると靴底が硬くなったように感じられるようになる。
一方、ゲーム機3は、ゲーム機本体32、通信部33およびヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDと称す)34を備えている。
通信部33は、履物装置1と直接通信を行うものである。本実施形態における通信部33は、Bluetooth規格に基づく近距離通信を行うように構成されている。
HMD34は、ユーザの頭部に装着され、ゲーム機本体32より入力される映像信号に応じた映像をディスプレイに表示させる表示装置である。本実施形態におけるHMD34は、左右の目に映る映像を微妙に変えることで立体的な仮想空間を演出することも可能となっている。
ゲーム機本体32は、制御部32aを有している。制御部32aは、CPU、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、I/O等を備えたコンピュータとして構成されており、CPUはROMおよびハードディスクドライブに記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。
制御部32aの処理としては、HMD34のディスプレイに仮想空間の映像を表示させるとともに、ユーザの操作部(図示せず)に対する操作や履物装置1より入力される信号に基づいて仮想空間上を移動するように仮想空間の表示映像を変化させながらゲームを進行させるゲーム処理等がある。
ユーザが、履物装置1が設けられた靴5を履きながら、ゲーム機3の操作部を操作するとゲームが開始され、ゲームの進行に合わせてHMD34のディスプレイに仮想空間の映像が表示され、仮想空間におけるフィールドの硬さのレベルを示す情報がゲーム機本体32から履物装置1へ送信され、仮想空間におけるフィールドの硬さに合わせるようにユーザの履いている靴5の靴底の硬さが変化し、あたかもユーザが仮想空間内にいるような感覚でゲームを楽しむことができるようになっている。
図11に、ゲーム機本体32の制御部32aと履物装置1の制御部12のフローチャートを示す。(a)は、ゲーム機本体32の制御部32aのフローチャートであり、(b)は、履物装置1の制御部12のフローチャートである。
ゲーム機本体32の制御部32aおよび履物装置1の制御部12は、それぞれユーザ操作に応じて動作状態になると、図11(a)、(b)に示す処理を実施する。
まず、ゲーム機本体32の制御部32aは、図11(a)に示すように、仮想空間の各座標に設定されたフィールド(地面)の硬さ情報を収集する(S300)。本実施形態において、HMD34に表示させる仮想空間には、コンクリートの上を歩く場合のような硬いフィールドと、カーペットの上を歩く場合のような柔らかいフィールドが設けられている。ここでは、仮想空間の各座標に設定されたフィールドの硬さ情報を収集する。
次に、制御部32aは、仮想空間上のユーザの初期座標を特定する(S302)。すなわち、ゲーム機本体32のハードディスクドライブからプログラムを読み込み、このプログラムに基づいて仮想空間におけるユーザ位置の初期座標を特定する。
次に、制御部32aは、仮想空間におけるユーザ位置のフィールドの硬さを特定する(S304)。具体的には、仮想空間におけるユーザ位置の初期座標のフィールドの硬さを特定する。ここでは、仮想空間のユーザ位置の初期座標が硬いフィールド上であるか、柔らかいフィールド上であるかを特定する。
次に、制御部32aは、仮想空間上のユーザ位置のフィールドの硬さを再現するための情報を履物装置1へ送信する(S306)。本実施形態では、S304にて、硬いフィールド上であると特定された場合には、硬いフィールドを再現するように指示する情報を履物装置1へ送信し、柔らかいフィールド上であると特定された場合には、柔らかいフィールドを再現するように指示する情報を履物装置1へ送信する。
一方、履物装置1の制御部12は、図11(b)に示すように、この仮想空間上のユーザ位置のフィールドの硬さを再現するための情報を受信すると(S400)、受信した情報にしたがってフィールドの硬さを再現する(S402)。
例えば、硬いフィールドを再現するように指示する情報を受信した場合には、靴5の靴底に設けられた有機アクチュエータの正極端子と負極端子の間の電圧を0Vにする。これにより、有機アクチュエータの有機膜121が収縮してカバー122の表面より突出しなくなり、硬い地面の上を歩いているような感覚が得られるようになる。
また、柔らかいフィールドを再現するように指示する情報を受信した場合には、靴5の靴底に設けられた有機アクチュエータの正極端子と負極端子の間の電圧を所定電圧(0Vを除く)とする。これにより、有機アクチュエータの有機膜121が膨張してカバー122の表面より突出し、柔らかい地面の上を歩いているような感覚が得られるようになる。
次に、制御部12は、センサ情報を収集する(S404)。具体的には、加速度センサ13によって検出された加速度およびジャイロセンサ14によって検出された角速度を収集する。
次に、制御部12は、ユーザの移動方向および移動量を算出する(S406)。ここで、ユーザの移動方向および移動量は、加速度センサ13によって検出された加速度およびジャイロセンサ14によって検出された角速度を用いて算出することができる。
次に、制御部12は、移動情報をゲーム機本体32へ送信し(S408)、S400へ戻る。なお、移動情報には、ユーザの移動方向および移動量が含まれる。
ゲーム機本体32の制御部32aは、ゲーム機本体32からの移動情報を受信する(S308)。このように、ゲーム機本体32からの移動情報を受信し、この移動情報に基づいてユーザの動作を検出する。
次に、HMD34に表示させる仮想空間上のユーザの位置を更新する(S310)。例えば、移動情報に基づいてユーザが一定距離、前進したと判断した場合には、仮想空間上のユーザの位置を所定距離、前方へ移動させる。また、移動情報に基づいてユーザが一定距離、右方向に移動したと判断した場合には、仮想空間上のユーザの位置を所定距離、右方向へ移動させる。このように、仮想空間上のユーザの位置を更新し、S300へ戻る。
このように、仮想空間上のユーザの位置を更新しながらゲームが進行するとともに、仮想空間のフィールドを歩いているような感覚が得られ、臨場感、没入感を向上するようになっている。
上記した構成によれば、履物装置1は、ユーザの足の感覚を刺激する感覚刺激部100を備え、当該表示システムは、表示部21の表示に対するユーザの動作を検出し、ユーザの動作に応じて予め定められた感覚が得られるように感覚刺激部100を制御するので、より効果的な演出を実現することができる。
また、履物装置1は、ユーザの動作を検出する加速度センサ13およびジャイロセンサ14を備え、履物装置1の制御部12は、加速度センサ13およびジャイロセンサ14で検出されたユーザの動作に応じてユーザの足への刺激を変化させることもできる。
また、ゲーム機2は、HMD34に仮想空間を表示させることを可能とするゲーム機であり、仮想空間におけるユーザ位置の地面の硬さを特定し、この仮想空間におけるユーザ位置の地面の硬さと同様の感覚が得られるように感覚刺激部100を制御することもできる。
なお、本実施形態では、靴5の靴底から有機アクチュエータの有機膜121を突出させて靴底の硬さが変化したように感じさせるようにしたが、このような手法以外の手法を用いて靴底の硬さが変化したように感じさせることもできる。例えば、靴5の靴底に空気を保持する空気保持部を設け、この空気保持部の空気の量を調整して靴底の硬さが変化したように感じさせることもできる。
(他の実施形態)
上記第2実施形態では、仮想空間のシーンに合わせて感覚刺激部100を制御して靴底の形状を変化させ、ユーザの足への刺激を変化させるようにしたが、例えば、仮想空間のシーンに合わせて、振動による刺激、冷感、温感、乾燥感、湿感、電気的刺激、硬さおよび靴5の底部の変形の少なくとも1つによりユーザの足の感覚を刺激するように構成してもよい。
例えば、バイブレーションモータを駆動して振動による刺激でユーザの足の感覚を刺激することもできる。また、ペルチェ素子を制御して冷感や温感を与えてユーザの足の感覚を刺激することもできる。また、乾燥した空気を送出する送風機を設け、この送風機により乾燥した空気を送出させてユーザの足に乾燥感を与えるようにしたり、湿った空気を送出する送風機を設け、この送風機により湿った空気を送出送出させてユーザの足に湿感を与えることもできる。また、ユーザの足に断続的に微弱電流を流すようにしてユーザの足に電気的刺激を与えることもできる。
1 履物装置
2 PC
3 ゲーム機
4 サーバ
11 通信部
12 制御部
13 加速度センサ
14 ジャイロセンサ
21 表示部
22 制御部
23 通信部
32 ゲーム機本体
32a 制御部
33 通信部

Claims (5)

  1. 表示部(21、34)を有する表示装置(2、3)と、ユーザの足に装着されるとともに前記表示装置と通信する機能を有する履物装置(1)と、を備えた表示システムであって、
    前記履物装置は、前記ユーザの足の感覚を刺激する感覚刺激手段(100)を備え、
    当該表示システムは、
    前記表示部の表示に対する前記ユーザの動作を検出する検出手段(S102、S308)と、
    前記検出手段により検出された前記ユーザの動作に応じて予め定められた感覚が得られるように前記感覚刺激手段を制御する制御手段(S106、S306)と、を備えたことを特徴とする表示システム。
  2. 前記表示装置は、通信接続されたサーバより少なくとも1つの履物を表示するための情報を取得し、当該情報に基づいて前記履物を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
    前記ユーザ操作により特定の履物が選択されると、当該特定の履物と同様の感覚を得られるようにするための情報を前記サーバより取得する情報取得手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記情報取得手段により取得された前記情報に基づいて前記ユーザ操作により選択された特定の履物と同様の感覚が得られるように前記感覚刺激手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
  3. 前記感覚刺激手段は、振動による刺激、冷感、温感、乾燥感、湿感、電気的刺激、硬さおよび前記履物装置の底部の変形の少なくとも1つにより前記ユーザの足の感覚を刺激することを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
  4. 前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記ユーザの動作に応じて前記ユーザの足への刺激を変化させることを特徴とする請求項1または3に記載の表示システム。
  5. 前記表示装置は、前記表示部に仮想空間を表示させることを可能とするゲーム機であり、
    前記仮想空間におけるユーザ位置の地面の硬さを特定する特定手段を備え、
    前記制御手段は、前記特定手段により特定された前記仮想空間におけるユーザ位置の地面の硬さと同様の感覚が得られるように前記感覚刺激手段を制御することを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1つに記載の表示システム。
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