JP2015223095A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】挟扼ガイドを用いて搬送負荷を検出し、搬送されている穀稈等の量を推測することで詰まりの発生を回避するコンバインを提供する。
【解決手段】コンバインは、穀稈を脱穀する脱穀装置へ当該穀稈を搬送する穀稈搬送装置を有する。このコンバインは、縦搬送ガイド体68と、ポテンショメータ84と、表示装置と、を備える。縦搬送ガイド体68は、脱穀装置のフィードチェーンまでの穀稈搬送経路に設けられ、当該穀稈搬送経路に沿って細長く形成されたガイド部分を有する。ポテンショメータ84は、穀稈が縦搬送ガイド体68の部分を通過することに伴う負荷を検出する。表示装置は、ポテンショメータ84が検出した負荷をリアルタイムで表示する。
【選択図】図7
【解決手段】コンバインは、穀稈を脱穀する脱穀装置へ当該穀稈を搬送する穀稈搬送装置を有する。このコンバインは、縦搬送ガイド体68と、ポテンショメータ84と、表示装置と、を備える。縦搬送ガイド体68は、脱穀装置のフィードチェーンまでの穀稈搬送経路に設けられ、当該穀稈搬送経路に沿って細長く形成されたガイド部分を有する。ポテンショメータ84は、穀稈が縦搬送ガイド体68の部分を通過することに伴う負荷を検出する。表示装置は、ポテンショメータ84が検出した負荷をリアルタイムで表示する。
【選択図】図7
Description
本発明は、刈り取った穀稈を脱穀装置まで搬送する搬送装置を有するコンバインに関する。
従来から、穀稈を刈り取って脱穀する収穫機としてのコンバインが知られている。特許文献1及び2は、この種のコンバインを開示する。
特許文献1のコンバインは、刈取部で刈り取った穀稈を搬送する縦搬送装置を備え、前記縦搬送装置の後方(搬送下流側)下部に、搬送する穀稈の株元側を案内するガイド杆を設けた構成となっている。この構成により、穀稈の株元がクローラ(走行装置)との干渉を防ぎ、穀稈の株元を適切に脱穀部へ案内することができる。
特許文献2は、この種のコンバインに関する穀稈挟持搬送装置の過負荷検出機構を開示する。特許文献2の過負荷検出機構は、所定の後退位置を越える弾性後退領域での付勢力の弾性係数が大きくなるように2組の弾性体を設置して、突起付きチェーンに対向して配備した挟持体を弾性付勢支持し、前記後退位置を越える弾性後退量が設定量以上になったことを検出するセンサを設けて、前記弾性後退量が設定量以上に検出された場合にエンジンが自動的に停止される構成となっている。
特許文献2は、この構成により、比較的小さい脈動的な過負荷を検出することなく、限られた挟持体の後退ストロークを通常の搬送用に無駄なく使用できるようになり、搬送能率を向上させることができるとする。
しかし、上記特許文献1のようなコンバインにおいては、穀稈等の搬送量が多過ぎると、穀稈の搬送経路に詰まりが発生してしまい、刈取作業ができなくなることがある。搬送経路に穀稈が詰まると、正常状態に復帰させる作業に時間がかかり、刈取作業の効率を低下させる。
この点に関して、特許文献2は、挟持体が上記設定量以上に後退した時のみ検出作動を行うことにより、穀稈の搬送の過負荷を検出する構成になっている。ところが、特許文献2の構成では、過負荷か否かを判断する設定量が、挟持体を通常の後退位置を越える位置に後退させる量に設定されているので、搬送された穀稈の量が特別に大きくない限り過負荷を検出することができない。また、上記の過負荷検出機構では、エンジンが停止することにより、オペレータは、穀稈等の搬送に過負荷が発生していることに初めて気付くことになる。従って、穀稈等の詰まりが発生ないし悪化してからオペレータが気付く場合が多く、刈取作業の効率向上の観点から改善の余地が残されていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、挟扼ガイドを用いて搬送負荷を検出し、搬送されている穀稈等の量を推測することで詰まりの発生を回避するコンバインを提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成のコンバインが提供される。即ち、このコンバインは、穀稈を脱穀する脱穀装置へ当該穀稈を搬送する搬送装置を有する。このコンバインは、挟扼ガイドと、負荷検出装置と、表示部と、を備える。前記挟扼ガイドは、前記脱穀装置のフィードチェーンまでの穀稈搬送経路に設けられ、当該穀稈搬送経路に沿って細長く形成されたガイド部分を有する。前記負荷検出装置は、穀稈が前記挟扼ガイドの部分を通過することに伴う負荷を検出する。前記表示部は、前記負荷検出装置が検出した負荷をリアルタイムで表示する。
これにより、搬送されている穀稈をある程度の範囲にわたって案内する挟扼ガイドを介して、穀稈の搬送負荷を負荷検出装置で検出して、表示部に表示することができる。従って、オペレータは表示部の表示を有力な手掛かりとして、穀稈の詰まりの発生を事前に的確に予測することができる。この結果、オペレータは、実際の詰まりが発生する前に、搬送負荷が過大になっていることを適切に察知でき、余分な穀稈を取り除く等の適切な対応で穀稈の詰まりの発生を回避することができる。
前記のコンバインにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記挟扼ガイドは、搬送される穀稈の量に応じてスライド移動可能に構成されている。前記負荷検出装置は、前記挟扼ガイドのストロークを検出する。
これにより、負荷検出装置が挟扼ガイドのストロークを検出するので、穀稈の搬送負荷をより直接的に取得して表示部に表示することができる。従って、オペレータは、表示部の表示によって、穀稈等の詰まりの発生をより的確に予測することができる。
前記のコンバインにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、このコンバインは、無線通信部と、制御部と、を備える。前記無線通信部は、前記負荷検出装置の検出結果を無線通信により送信する。前記制御部は、前記検出結果に基づいて当該コンバインの動作を制御する。
これにより、負荷検出装置から制御部までの信号伝達の少なくとも一部が無線通信により行われるため、コンバインの電気配線を簡素化することができ、配線作業の負担も低減することができる。
前記のコンバインにおいては、前記負荷検出装置により検出された前記負荷が所定の制限負荷値より大きい場合、当該コンバインの動作を停止するように制御する制御部を備えることが好ましい。
これにより、穀稈の詰まりが発生する可能性がある搬送負荷の大きさを制限負荷値として設定することで、穀稈の詰まりが発生したり悪化したりする前に、コンバインの動作を停止することができる。これにより、コンバインに穀稈の詰まりが発生するのを未然に防止することができ、又は詰まりから正常状態に復帰する時間と手間を軽減することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で「前」とは、コンバイン100が刈取り時に進行する方向を意味し、「後」とは、その反対の方向を意味する。また、「左」「右」等というときは、後述の運転座席12側から見て、コンバイン100が前進する先に向かって左及び右を意味する。図1は、本発明の一実施形態に係るコンバイン100の右側面図である。図2は、コンバイン100の平面図である。図3は、刈取装置の右側面図である。図4は、コンバイン100が備える穀稈搬送装置49を示す概略平面図である。図5は、コンバイン100の動力伝達系を示すスケルトン図である。図6は、刈取装置3における動力伝達系を示すスケルトン図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態のコンバイン100は、いわゆる自脱型コンバインとして構成されている。このコンバイン100は、左右一対の走行クローラ2によって支持された走行機体1を備えている。
走行機体1の前部には、穀稈を刈り取る4条刈り用の刈取装置3が配置されている。図1や図3に示すように、刈取装置3は刈取入力パイプ52を備えている。刈取装置3は、油圧シリンダ4によって刈取入力パイプ52の軸線まわりに昇降可能に、走行機体1に装着されている。
図1及び図2に示すように、走行機体1は、フィードチェーン6を有する脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留するグレンタンク7と、を備える。脱穀装置5及びグレンタンク7は左右に並べて設けられ、脱穀装置5が左側、グレンタンク7が右側に配置される。グレンタンク7には穀粒排出オーガ8が設けられ、この穀粒排出オーガ8は、グレンタンク7内の穀粒を機体の外部に排出することができる。
走行機体1の右側前部であってグレンタンク7の前方には、運転部10が設けられている。運転部10には、オペレータが搭乗するステップ11と、運転座席12と、オペレータに操作される操作装置13と、が配置されている。走行機体1は、運転座席12の下方に配置された動力源としてのエンジン20を備えている。本実施形態において、このエンジン20はディーゼルエンジンとして構成されている。
図1に示すように、走行機体1の底部には左右のトラックフレーム21が配置されている。トラックフレーム21には、駆動スプロケット22と、テンションローラ23と、複数のトラックローラ24と、が設けられている。駆動スプロケット22は、走行クローラ2にエンジン20の動力を伝達して駆動する。テンションローラ23は、走行クローラ2のテンションを保持する。トラックローラ24は、走行クローラ2の接地側を接地状態に保持する。
図1及び図3に示すように、刈取装置3は、刈取入力パイプ52及び縦伝動パイプ53等からなる刈取フレームを備える。この刈取フレームは、刈取入力パイプ52の軸線まわりに回動可能となるように走行機体1に取り付けられている。刈取装置3は、刈刃装置47と、穀稈引起し装置48と、穀稈搬送装置(搬送装置)49と、分草体50と、を備える。刈刃装置47は、圃場の未刈穀稈の株元を切断するためのものであり、バリカン式の刈刃を有している。穀稈引起し装置48は、圃場の未刈穀稈を引き起こす。穀稈搬送装置49は、刈刃装置47によって刈り取られた刈取り穀稈を搬送する。分草体50は、圃場の未刈穀稈の4条分を1条ずつ分草する。
刈取フレームの下方に刈刃装置47が配置され、刈取フレームの前方に穀稈引起し装置48が配置されている。穀稈引起し装置48とフィードチェーン6の前端部(送り始端側)との間に穀稈搬送装置49が配置されている。分草体50は、穀稈引起し装置48の下部前方に突状に設けられている。
この構成で、コンバイン100は、エンジン20によって走行クローラ2を駆動して圃場内を移動しながら、刈取装置3を駆動して圃場の未刈穀稈を連続的に刈り取ることができる。
図1及び図2に示すように、脱穀装置5は、穀稈脱穀用の扱胴26と、揺動選別盤27と、唐箕ファン28と、処理胴29と、排塵ファン30と、を備える。揺動選別盤27は、扱胴26の下方に落下する脱粒物を選別する揺動選別機構として構成される。唐箕ファン28は、揺動選別盤27に選別風を供給する。処理胴29は、扱胴26の後部から取り出される脱穀排出物を再処理する。排塵ファン30は、揺動選別盤27の後部の排塵を機外に排出する。
以上の構成で、刈取装置3から穀稈搬送装置49によって送られてきた刈取穀稈の株元側は、フィードチェーン6の前端側(送り始端側)に受け継がれる。そして、フィードチェーン6の搬送により、穀稈の穂先側が脱穀装置5内に導入され、扱胴26によって脱穀される。
図1及び図2に示すように、フィードチェーン6の後端側(送り終端側)には、排藁チェーン34が配置されている。フィードチェーン6の後端側から排藁チェーン34に受け継がれた排藁は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は脱穀装置5の後方側に設けた排藁カッタ35にて適宜長さに短く切断された後、走行機体1の後下方に排出される。なお、ここでいう排藁とは穀粒が脱粒された稈のことである。
揺動選別盤27の下方には、揺動選別盤27にて選別された穀粒(一番選別物)を取り出す一番コンベア31と、枝梗付き穀粒等の二番選別物を取り出す二番コンベア32と、が設けられている。本実施形態では、走行機体1の進行方向前側から一番コンベア31、二番コンベア32の順で、側面視において走行機体1の上面側に機体左右方向に配置されている。
図1から図3に示す揺動選別盤27は、扱胴26の下方に落下した脱穀物を揺動選別(比重選別)するように構成されている。揺動選別盤27から落下した穀粒(一番選別物)は、その穀粒中の粉塵が唐箕ファン28からの選別風によって除去され、一番コンベア31に落下する。一番コンベア31のうち脱穀装置5におけるグレンタンク7寄りの一側壁(実施形態では右側壁)から外向きに突出した終端部には、上下方向に延びる一番揚穀筒33が接続されている。一番コンベア31から取り出された穀粒は、一番揚穀筒33内の一番揚穀コンベア(図示せず)によってグレンタンク7に搬入されて貯留される。
揺動選別盤27は、揺動選別(比重選別)によって、枝梗付き穀粒等の二番選別物(穀粒と藁屑等が混在した再選別用の還元再処理物)を二番コンベア32に落下させるように構成されている。二番コンベア32によって取り出された二番選別物は、二番還元コンベア36及び二番処理部37を介して揺動選別盤27の上面側に戻されて再選別される。また、扱胴26からの脱粒物中の藁屑及び粉塵等は、唐箕ファン28からの選別風によって、走行機体1の後部から圃場に向けて排出される。
図1に示すように、脱穀装置5の前方には刈取架台51が配置され、この刈取架台51には刈取入力パイプ52が取り付けられている。刈取入力パイプ52は機体左右方向に延びるように水平に配置され、刈取装置3は、刈取入力パイプ52の軸心を中心として上下回動可能に構成されている。刈取入力パイプ52の中途部には、前方斜め下へ延びる縦伝動パイプ53が取り付けられている。縦伝動パイプ53の中途部と、走行機体1の前端部とが、油圧シリンダ4を介して連結されている。
図3に示すように、縦伝動パイプ53の下端部には横長の横伝動パイプ54が固定される。横伝動パイプ54には、横方向に適宜の間隔をあけて配置される複数の刈取フレーム55が前向きに突状に設けられている。刈取フレーム55の下方には、前述の刈刃装置47が設けられている。それぞれの刈取フレーム55の先端部には、分草体50が固定されている。
横伝動パイプ54には、前方斜め上へ延びる複数の支持パイプ56が固定されている。そして、それぞれの支持パイプ56に支持されるようにして、前述の穀稈引起し装置48が設けられている。穀稈引起し装置48は、引起しケース57と、スターホイル58と、掻込ベルト59と、を備えている。
引起しケース57は、図2に示すように、隣り合う分草体50の間に入り込んだ未刈穀稈を起立させるための複数の引起しタインを備えている。図3に示すように、スターホイル58及び掻込ベルト59は、引起しケース57の後方下部に配置される。スターホイル58及び掻込ベルト59は、引起しケース57によって起立させられた未刈穀稈の株元側を後方に掻き込む。そして、掻き込まれた未刈穀稈の株元側が、図3に示す刈刃装置47によって切断される。
図3及び図4に示すように、穀稈搬送装置49は、穀稈引起し装置48と、フィードチェーン6の前端部と、の間に配置される。この穀稈搬送装置49は、右下部搬送機構61、左下部搬送機構62、右上部搬送機構63、左上部搬送機構64、縦搬送機構65、第1中継搬送機構66、第2中継搬送機構67等を備えている。
右下部搬送機構61及び左下部搬送機構62は何れも、穀稈を搬送するためのチェーンを備えている。右下部搬送機構61は、コンバイン100が刈り取る4条のうち、右2条分の刈取穀稈の株元を左斜め後方に搬送する。左下部搬送機構62は、左2条分の刈取穀稈の株元を右斜め後方に搬送する。
縦搬送機構65は、穀稈を搬送するためのチェーンを備えている。縦搬送機構65は、右下部搬送機構61及び左下部搬送機構62によってそれぞれ搬送されて合流した穀稈の株元を受け継ぎ、この穀稈を、後ろ斜め上方にあるフィードチェーン6の前端へ向けて搬送する。
縦搬送機構65のチェーンの外周側と対面するようにして、挟扼ガイドとしての縦搬送ガイド体68が設けられている。縦搬送ガイド体68は、4条分の刈取穀稈の株元を縦搬送機構65との間で挟持することができる。なお、この縦搬送ガイド体68の構成の詳細については後述する。
第1中継搬送機構66及び第2中継搬送機構67は、それぞれ搬送のためのチェーンを備え、縦搬送機構65とフィードチェーン6との間で刈取穀稈の株元側の搬送を中継する。
第1中継搬送機構66のチェーンの外周側と対面するようにして、中継ガイド体69が設けられている。中継ガイド体69は、4条分の刈取穀稈の株元寄りの中途部を、第1中継搬送機構66との間で挟持することができる。
右上部搬送機構63及び左上部搬送機構64は何れも、穀稈を搬送するためのタインを備えている。右上部搬送機構63及び左上部搬送機構64は、4条分の刈取穀稈の穂先部を寄せ集めながら左斜め後方に搬送する。
以上の構成で、縦搬送機構65及び縦搬送ガイド体68によって横倒しの姿勢で搬送されてきた4条分の刈取穀稈の株元側は、第1中継搬送機構66及び第2中継搬送機構67を介して、フィードチェーン6の送り始端側に受け継がれる。そして、フィードチェーン6の搬送により、刈取穀稈の穂先側が脱穀装置5に送られ、扱胴26によって脱穀される。
次に、図5及び図6を参照して、コンバインの動力伝達系を説明する。
図5に示すように、エンジン20からの動力の一方は、刈取装置3及び脱穀装置5に伝達され、他方は穀粒排出オーガ8に伝達される。エンジン20から刈取装置3に向かう動力は、刈取クラッチ120を介して、ミッションケース121内にあるHST式無段変速機のHST入力軸122に伝達されて無段変速される。変速された出力は、ミッションケース121に突設された刈取PTO軸123から出力される。図6に示すように、刈取PTO軸123の動力は、プーリ及びベルト等からなる伝動系を介して、前記刈取入力パイプ52内で支持される刈取入力軸124に伝達される。刈取入力軸124に入力された動力は、刈取装置3の刈刃装置47、穀稈引起し装置48、及び穀稈搬送装置49等にそれぞれ伝達される。従って、刈刃装置47、穀稈引起し装置48、及び穀稈搬送装置49等の速度は、コンバイン100の走行速度に連動する。
刈取入力軸124に伝達された動力の一部は、刈取入力軸124の中途部に連結された上部伝達機構125を介して、右上部搬送機構63及び第1中継搬送機構66に伝達される。また、縦伝動パイプ53内の縦伝動軸126に伝達された動力の一部は、縦伝動軸126の中途部に連結された下部伝達機構127を介して、縦搬送機構65及び右下部搬送機構61に伝達される。
縦搬送機構65は、下部伝達機構127が備える縦搬送駆動軸71の回転動力にて駆動される。この縦搬送駆動軸71は、図3に示すように、縦伝動パイプ53の長手方向中途部から上向きに突き出ている。
図6に示すように、縦伝動軸126の動力は、横伝動パイプ54内のべべルギア対及び下駆動軸128を介して、刈刃装置47に伝達される。一方の下駆動軸128の動力は、1つの支持パイプ56内のべべルギア対及び縦伝動軸129を介して、上部横伝動パイプ72内の引起し駆動軸130に伝達され、引起しケース57(前記引起しタイン)、スターホイル58、及び掻込ベルト59を駆動する。また、縦伝動軸129の動力は、その中途部に連結された伝達機構131を介して、左下部搬送機構62及び左上部搬送機構64に伝達される。
他方、エンジン20から脱穀装置5に向かう動力は、図5に示すように、脱穀クラッチ141を介して脱穀入力軸142に伝達される。脱穀入力軸142に伝達された動力の一部は、脱穀駆動機構143を介して、処理胴29の回転軸144と、扱胴26の回転軸145及び排藁チェーン34に伝達される。
脱穀入力軸142からは、プーリ及びベルトからなる伝動機構を介して、唐箕ファン28の唐箕ファン軸146、一番コンベア31と一番揚穀コンベア147、二番コンベア32と二番還元コンベア36と二番処理部37、揺動選別盤27の揺動軸148、排塵ファン30の排塵軸149、及び排藁カッタ35に伝達される。
排塵軸149を経由した動力は、フィードチェーンクラッチ150及びフィードチェーン軸151を経て、フィードチェーン6の後部側に伝達される。また、フィードチェーン6の前端側に配置されたスプロケットにより動力が伝達されて、第2中継搬送機構67が駆動される。
脱穀入力軸142からの動力は、動力流し込みクラッチ155を介して、図6に示す刈取装置3の刈取入力軸124に伝達することもできるようになっている。即ち、この動力流し込みクラッチ155を接続することで、ミッションケース121を経由せずにエンジン20からの動力を刈取装置3に伝達して、コンバイン100の走行速度にかかわらず刈取装置3を一定速度で駆動することができる。
図5に示すように、エンジン20から穀粒排出オーガ8に向かう動力は、グレンタンク入力ギア機構161及びオーガクラッチ162を介して、グレンタンク7内の底コンベア163及び穀粒排出オーガ8における縦オーガ筒内の縦コンベア164に伝達される。次いで、動力は、受継ぎスクリュー165を介して、穀粒排出オーガ8における横オーガ筒内の排出コンベア166に伝達される。
次に、本実施形態のコンバイン100の穀稈搬送装置49が穀稈を搬送する構成について説明する。
図4に示すように、穀稈搬送装置49は、穀稈の株元側を搬送するための構成として、上流搬送装置としての右下部搬送機構61及び左下部搬送機構62と、下流搬送装置としての縦搬送機構65と、を含んでいる。
右下部搬送機構61及び左下部搬送機構62は、コンバイン100の前部であって、刈取装置3の刈刃装置47のすぐ上方に設けられ、当該刈刃装置47にて刈り取った穀稈を縦搬送機構65に搬送する。
縦搬送機構65は、右下部搬送機構61及び左下部搬送機構62によってそれぞれ搬送されてきて合流された穀稈の株元を受け継ぎ、この穀稈をフィードチェーン6へ搬送する。
右下部搬送機構61は、搬送チェーン75と、駆動スプロケット76と、を備える。搬送チェーン75は、無端状のチェーンとして構成され、穀稈を搬送する。駆動スプロケット76は、下部伝達機構127を介してエンジン20から伝達された動力により回転し、搬送チェーン75を駆動する。
左下部搬送機構62も同様に、搬送チェーン77と、駆動スプロケット78と、を備えている。左下部搬送機構62の駆動スプロケット78は、伝達機構131を介してエンジン20から伝達された動力により回転し、搬送チェーン77を駆動する。
縦搬送機構65も同様に、搬送チェーン79と、駆動スプロケット80と、を備えている。縦搬送機構65の駆動スプロケット80は、下部伝達機構127を介してエンジン20から伝達された動力により回転し、搬送チェーン79を駆動する。
次に、縦搬送機構65と縦搬送ガイド体68の構成について、図7を主に参照して説明する。図7は、縦搬送機構65及び縦搬送ガイド体68を詳細に示す平面図である。
縦搬送機構65は、前記した搬送チェーン79、駆動スプロケット80、及び縦搬送ガイド体68に加えて、ガイド保持部81と、支持ロッド82と、を備えている。また、縦搬送機構65は従動スプロケット83を備え、前記搬送チェーン79は、駆動スプロケット80と従動スプロケット83との間に巻かれている。
縦搬送ガイド体68は、細長い直線状に形成されたガイド部分を有し、このガイド部分が搬送チェーン79と平行(言い換えれば、縦搬送機構65における穀稈の搬送経路と平行)になるように配置されている。縦搬送ガイド体68は、搬送チェーン79との間で穀稈を挟むことができる。
縦搬送ガイド体68が搬送チェーン79に対面した状態で当該縦搬送ガイド体68を保持するために、ガイド保持部81が前記刈取フレームに固定されている。ガイド保持部81は、搬送チェーン79(縦搬送ガイド体68)との間にある程度の隙間を形成するように配置される。
ガイド保持部81は板を折り曲げたような形状に構成され、その内部に空間が形成されている。そして、このガイド保持部81には、2本の支持ロッド82が支持されている。
支持ロッド82は、それぞれ丸棒状に形成されており、縦搬送ガイド体68の長手方向と垂直になるように配置されている。また、各支持ロッド82は、その長手方向にスライド可能となるようにガイド保持部81に支持されている。
各支持ロッド82は、その両端部をガイド保持部81からそれぞれ突出させるように配置されている。また、それぞれの支持ロッド82の一端は、縦搬送ガイド体68に取り付けられている。
支持ロッド82の長手方向中央部には、受け板86が固定されている。受け板86はガイド保持部81の収容空間に配置されるとともに、支持ロッド82のスライド移動に伴って移動することができる。ガイド保持部81には板状のバネ受け部87が設けられている。
受け板86とバネ受け部87との間には、バネ88が配置されている。このバネ88は、その内部に支持ロッド82を通過させるように配置され、前記縦搬送ガイド体68を搬送チェーン79側へ近づけるバネ力を、受け板86を介して支持ロッド82に作用させる。
続いて、縦搬送ガイド体68を用いた穀稈等の搬送量の検知について説明する。
前記ガイド保持部81には、縦搬送ガイド体68の位置(ストローク)を通じて穀稈の搬送負荷を検出するポテンショメータ84が設けられている。このポテンショメータ84は、回転可能な細長い検出アーム89を備え、当該検出アーム89の回転角度を検出することにより、縦搬送ガイド体68の負荷を検知している。
ポテンショメータ84は、ガイド保持部81のうち縦搬送ガイド体68から遠い側であって、2本のうち1本の支持ロッド82の突出部分の近傍に配置される。ポテンショメータ84の検出アーム89は、連結ピン73及び長孔74を介して、支持ロッド82の突出部分に連結されている。
この構成で、縦搬送機構65において穀稈が搬送されていないときは、縦搬送ガイド体68はバネ88の作用で搬送チェーン79に近づいた状態になる。従って、縦搬送ガイド体68から遠い側の支持ロッド82の端部がガイド保持部81から突出する突出長さは短いので、ポテンショメータ84の検出アーム89はガイド保持部81に近づいた状態となる。
一方、縦搬送機構65において穀稈が搬送されると、縦搬送ガイド体68と搬送チェーン79の間に穀稈が挟持される分、図7の鎖線で示すように、当該縦搬送ガイド体68は搬送チェーン79から離れる向きに移動する。従って、挟持されて搬送される穀稈の量が多くなるのに従って、縦搬送ガイド体68から遠い側の支持ロッド82の端部はガイド保持部81から大きく突出するようになり、ポテンショメータ84の検出アーム89はガイド保持部81から離れる向きに回転する。
従って、ポテンショメータ84の抵抗値を検出することで、縦搬送ガイド体68が搬送チェーン79からどの程度離れているか、言い換えれば、縦搬送ガイド体68と搬送チェーン79との間で搬送されている穀稈の量(搬送負荷)を検出することができる。これにより、穀稈の搬送量を把握することができるので、搬送量が多くなって詰まりが発生しそうになったら、コンバイン100を停止させ、余分な量の穀稈を取り除く等の適切な対応をオペレータに促すことで、詰まりの発生を回避することができる。
なお、ポテンショメータ84は、搬送されている穀稈と広い範囲(縦搬送ガイド体68のガイド部分の長さに対応する範囲)で接触する縦搬送ガイド体68のストロークを検出するように構成されている。この結果、縦搬送機構65において穀稈が縦搬送ガイド体68の部分を通過することに伴う搬送負荷を的確に検出することができる。
この理由は、以下のとおりである。即ち、穀稈の搬送負荷には、搬送経路に詰まりを生じさせる程ではないが、一定程度の大きさの変動が局所的に生じることがある。この負荷の変動の原因は様々であるが、一例を挙げれば、穀稈への雑草及び土等の混入や、単体穀稈の太さのバラつき等である。従って、ポテンショメータ84が仮に、搬送されている穀稈の一箇所のみに接触するガイド体のストロークを検出する構成の場合、上記のような負荷の局所的な変動を鋭敏に検出して、詰まりが生じる可能性がないのに刈取作業が停止したりする可能性がある。
この点、本実施形態のコンバイン100では、ポテンショメータ84でストロークを検出する対象が、搬送経路に沿って穀稈を案内しつつ広い範囲で接触する縦搬送ガイド体68である。従って、負荷の局所的な変動を過敏に検出することなく、搬送されている穀稈の量をより一層適切に検出することができる。
次に、刈り取った穀稈を搬送する搬送経路において発生する詰まりについて説明する。
即ち、搬送される穀稈の量が多過ぎる等の様々な理由で、穀稈搬送装置49における穀稈の搬送経路に詰まりが発生し、刈取作業ができなくなる可能性がある。穀稈の詰まりが発生した場合、オペレータは穀稈搬送装置49の搬送経路にアクセスして、詰まった穀稈を取り除かなければならないが、この作業にはかなりの時間と手間が必要になるため、刈取作業の再開が遅れ、作業効率を低下させる。
この点、本実施形態のコンバイン100は、穀稈の搬送負荷を検出する負荷検出装置としてのポテンショメータ84を設け、このポテンショメータ84が縦搬送ガイド体68のストロークを検出することにより、穀稈等の詰まりの発生を回避している。
そして、得られた縦搬送ガイド体68の位置が所定の制限ストローク値(制限負荷値)より大きくならないように制御を適宜行うことで、穀稈などの詰まりを確実に防止することができる。制御の例としては、検出された縦搬送ガイド体68の位置が制限ストローク値を上回って搬送チェーン79から遠ざかった場合に、コンバイン100の走行を自動的に減速させたり停止させたりすることが挙げられる。なお、上記の制限ストローク値の定め方は様々であるが、一例としては、穀稈の量を徐々に増加させながら穀稈搬送装置49に搬送させる実験を行って、詰まりが頻発するようになったときの縦搬送ガイド体68の位置を経験的に求め、得られた縦搬送ガイド体68のストロークから適当なマージン値を減算したものを上記の制限ストローク値とすることが考えられる。
これにより、縦搬送機構65において穀稈の搬送負荷を監視できるので、過負荷が発生した場合に早期にオペレータに知らせて、適切な対応を促すことができる。なお、このときにオペレータに期待される対応の一例としては、コンバイン100を停止させ、過負荷の原因となっている穀稈や雑草等を取り除くこと等が挙げられる。
次に、本実施形態のコンバイン100が備える制御部85について詳細に説明する。図8は、コンバイン100を制御するための構成を示すブロック図である。図9は、表示装置92とその表示画面の例を示す図である。
図8に示すように、制御部85には、制限ストローク設定部90と、動作制御機構91と、表示装置(表示部)92と、第1無線通信装置93と、が電気的に接続されている。
制限ストローク設定部90は、どの程度の搬送負荷(ストローク)をポテンショメータ84で検出したらコンバイン100を停止させるか、をオペレータが設定できるようにするために設けられている。この制限ストローク設定部90の構成は様々に考えられ、例えば、複数段階又は無段階で調整可能なボリュームスイッチ等とすることができる。ただし、制限ストローク設定部90を設置せず、制限ストローク値を固定の値として予め制御部85に設定するようにしてもよい。
動作制御機構91は、例えば変速機構やブレーキ機構等を含んで構成されている。動作制御機構91は、制御部85からの指令に応じてコンバイン100を停止させることができる。
表示装置92は、例えば液晶ディスプレイなどのドットマトリクス式のディスプレイ装置であり、各種の計器情報(例えば、コンバイン100の走行速度やエンジンの回転数、燃料の残量など)をグラフィカルに表示可能に構成されている。また、この表示装置92は、コンバイン100の各部の動作を管理/設定するための管理画面を表示できるように構成されている。表示装置92は、管理画面において各種操作を行うための操作ボタン94を有している。オペレータは、表示装置92に管理画面を表示させた状態で操作ボタン94を操作することにより、コンバイン100の各部に関する各種の設定を確認/変更することができる。これにより、オペレータは、コンバイン100の各部の動作を容易に管理できる。
運転座席12に備えられた操作装置13はステアリングハンドルを有しており、表示装置92は、このステアリングハンドルの中央部に取り付けられている。また、表示装置92は、オペレータが操作ボタン94を操作することにより、図9(b)に示すような搬送負荷モニタ画面を表示させることができる。
搬送負荷モニタ画面では、図9(b)に示すように、穀稈搬送装置49の搬送負荷が柱状グラフで表示されている。この柱状グラフの図形は、搬送負荷が大きくなるに従って下から上に伸びるように、リアルタイムに変化する。
本実施形態では、1つの柱状図形が3つの区間に分けられており、負荷の大きさが低、中、高の3段階でシンプルに表現されている。なお、例えば、低負荷を表示する区間を緑色、中負荷を表示する区間を橙色、高負荷を表示する区間を赤色、というように色分けして表示することもできる。これにより、繁忙な刈取作業中でも、過負荷が生じた場合にオペレータの注意を適切に喚起することができる。
図8に示す第1無線通信装置93は、他の無線通信装置(後述の第2無線通信装置99)との間で、検出結果等のデータを無線通信により受信するように構成されている。
制御部85は、比較部97と、指令部98と、を備える。制御部85は、ポテンショメータ84の検出結果に基づいて、制御指令を動作制御機構91等に送信するように構成されている。
比較部97は、第1無線通信装置93で受信されたポテンショメータ84の検出結果と、制限ストローク設定部90で設定された値とを比較し、その比較結果を指令部98に送る。
指令部98は、比較部97からの比較結果に基づいて、動作制御機構91に対して停止等の適宜な制御指令を出すように構成されている。
図8に示すように、ポテンショメータ84は、第2無線通信装置(無線通信部)99と電気的に接続されている。当該第2無線通信装置99は、ポテンショメータ84の検出結果を、制御部85と接続されている第1無線通信装置93へ無線通信により送信している。このように無線通信によって負荷の検出値のデータが送られる構成であるので、信号線を配線する必要がなくなる。また、穀稈の搬送経路のすぐ近くに配置されているポテンショメータ84の周辺の電気配線を簡素化できるので、搬送される穀稈の引っ掛かり等も防止することができる。
次に、本実施形態のコンバイン100の制御部85で実行される詰まりの予防に関する制御について、図10を参照して説明する。図10は、制御部85が行う詰まり予防に関する制御のフローチャートである。
図10に示すように、コンバイン100の制御部85は先ず、ポテンショメータ84から取得した縦搬送ガイド体68のストローク値αを取得し(ステップS101)、その取得結果に応じて、図9(b)に示すような搬送負荷モニタ画面を表示させる(ステップS102)。次に、制御部85は、本実施形態の制御を行うか否かを指示するためにオペレータによって操作される図略のスイッチ(詰まり予防スイッチ)がオンになっているかどうかを判定する(ステップS103)。スイッチがオフであれば、ステップS101及びステップS102の処理を反復しながら、スイッチがオンになるまで待機する。
S103の判断でスイッチがオンであれば、制御部85は、コンバイン100に設定された搬送負荷の制限ストローク値βを読み取る(ステップS104)。制御部85は、取得した2つの値を、比較部97を用いて比較する(ステップS105)。ストローク値αが制限ストローク値β以下である場合、ステップS101に戻る。
ステップS105の比較の結果、ポテンショメータ84から得られたストローク値αが制限ストローク値βより大きい場合、制御部85は、エンジン20を停止する指令を指令部98から動作制御機構91に送ることで、コンバイン100の動作を停止させる(ステップS106)。なお、このとき制御部85は、過負荷により自動停止した旨が表示されるように表示装置92を制御する。これにより、詰まりが発生する前にコンバイン100の動作を停止させ、詰まりを回避することができる。
コンバイン100が停止した後に、オペレータは、コンバイン100から降りて余分な穀稈を取り除く等の所要の処置を行って、運転座席12に戻り、コンバイン100の走行等の動作を再開させる。制御部85は、コンバイン100の走行等の動作が再開されるまで待機し(ステップS107)、走行等の動作が再開されると、再びステップS101に戻る。
以上の制御により、穀稈搬送装置49の搬送負荷をリアルタイムで表示装置92に表示することができる。また、搬送負荷の超過が検出された場合にコンバイン100の動作を停止させることで、詰まりの発生及び悪化を確実に予防することができ、刈取作業の効率を保つことができる。
以上に示すように、本実施形態のコンバイン100は、穀稈を脱穀する脱穀装置5へ当該穀稈を搬送する穀稈搬送装置49を有する。このコンバイン100は、縦搬送ガイド体68と、ポテンショメータ84と、表示装置92と、を備える。縦搬送ガイド体68は、脱穀装置5のフィードチェーン6までの穀稈搬送経路に設けられ、当該穀稈搬送経路に沿って細長く形成されたガイド部分を有する。ポテンショメータ84は、穀稈が縦搬送ガイド体68の部分を通過することに伴う負荷を検出する。表示装置92は、ポテンショメータ84が検出した負荷をリアルタイムで表示する。
これにより、搬送されている穀稈に対してある程度の範囲にわたって接触して穀稈の搬送を案内する縦搬送ガイド体68を介して、穀稈の搬送負荷をポテンショメータ84で検出して、表示装置92に表示することができる。従って、オペレータは表示装置92の表示を有力な手掛かりとして、穀稈の詰まりの発生を事前に的確に予測することができる。この結果、オペレータは、実際の詰まりが発生する前に、搬送負荷が過大になっていることを適切に察知でき、余分な穀稈を取り除く等の適切な対応で穀稈の詰まりの発生を回避することができる。
また、本実施形態のコンバイン100において、縦搬送ガイド体68は、搬送される穀稈の量に応じてスライド移動可能に構成されている。ポテンショメータ84は、縦搬送ガイド体68のストロークを検出している。
これにより、ポテンショメータ84が縦搬送ガイド体68のストロークを検出するので、穀稈の搬送負荷をより直接的に取得して表示装置92に表示することができる。従って、オペレータは、表示装置92の表示によって、穀稈等の詰まりの発生をより的確に予測することができる。
また、本実施形態のコンバイン100は、第2無線通信装置99と、制御部85と、を備える。第2無線通信装置99は、ポテンショメータ84の検出結果を無線通信により送信する。制御部85は、前記検出結果に基づいて当該コンバイン100の動作を制御する。
これにより、ポテンショメータ84から制御部85までの信号伝達の少なくとも一部が無線通信により行われるため、コンバイン100の電気配線を簡素化することができ、配線作業の負担も低減することができる。
また、本実施形態のコンバイン100は、制御部85を備える。この制御部85は、ポテンショメータ84により検出された負荷(縦搬送ガイド体68のストローク値α)が所定の制限ストローク値βより大きい場合、当該コンバイン100の動作を停止するように制御する。
これにより、穀稈の詰まりが発生する可能性がある縦搬送ガイド体68のストロークを制限ストローク値βとして設定することで、穀稈の詰まりが発生したり悪化したりする前に、コンバイン100の動作を停止することができる。これにより、コンバイン100に穀稈の詰まりが発生するのを未然に防止することができ、又は詰まりから正常状態に復帰する時間と手間を軽減することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
検出された搬送負荷を表示装置92がどのように表示するかは任意である。例えば、上記実施形態で説明したグラフでの表示に代えて、搬送負荷を数値で表示したり、アナログ計器を模して表示したりするように変更することができる。
検出された搬送負荷(ストローク値α)に加えて、設定されている制限ストローク値βを表示装置92に表示するように変更しても良い。
上記実施形態では、縦搬送機構65の縦搬送ガイド体68の位置を検出するためにポテンショメータ84を用いたが、別の装置(例えば超音波距離センサ等)を用いても良い。
第1無線通信装置93及び第2無線通信装置99は、制御部85及びポテンショメータ84とは別に設けて電気的に接続することに限らず、例えば無線通信装置を制御部85又はポテンショメータ84に内蔵させることも可能である。
表示装置92によって警報を通知する構成に限定されず、異常負荷(制限ストローク値を上回る縦搬送ガイド体68の移動)が検出された時に警報音を鳴らす聴覚的な警報通知装置を設ける構成でもよい。この場合、警報音等の分かり易い方法でオペレータに通知することで、繁忙な刈取作業中でもオペレータの注意を喚起することができる。
上記実施形態において、過大な搬送負荷が検出された場合に停止させるコンバイン100の動作は、走行、刈取り、穀稈の搬送、及び穀稈の脱穀等を含むが、これに限られない。
上記実施形態では、搬送負荷の超過が検出された場合は、エンジン20を停止させることにより、上記したコンバイン100の動作を停止させている。ただし、走行、刈取、穀稈の搬送等を他の適宜の方法で停止させるようにしても良い。
上記実施形態のように、詰まり予防の制御をするか否かを切り換えるスイッチ(詰まり予防スイッチ)を設けることに限らず、エンジン20の動作が開始する時点で、制御部85にて自動的に制限ストローク値βの読込み等の制御が始まっても良い。
また、本発明は4条刈りに限らず、1条、2条、3条又は5条以上の穀稈を刈り取る構成のコンバインにも適用することができる。
3 刈取装置
20 エンジン
49 穀稈搬送装置(搬送装置)
65 縦搬送機構
68 縦搬送ガイド体(挟扼ガイド)
75,77,79 搬送チェーン
76,78,80 駆動スプロケット
84 ポテンショメータ(負荷検出装置)
85 制御部
92 表示装置(表示部)
93 第1無線通信装置
99 第2無線通信装置(無線通信部)
100 コンバイン
β 制限ストローク値(制限負荷値)
20 エンジン
49 穀稈搬送装置(搬送装置)
65 縦搬送機構
68 縦搬送ガイド体(挟扼ガイド)
75,77,79 搬送チェーン
76,78,80 駆動スプロケット
84 ポテンショメータ(負荷検出装置)
85 制御部
92 表示装置(表示部)
93 第1無線通信装置
99 第2無線通信装置(無線通信部)
100 コンバイン
β 制限ストローク値(制限負荷値)
Claims (4)
- 穀稈を脱穀する脱穀装置へ当該穀稈を搬送する搬送装置を有するコンバインであって、
前記脱穀装置のフィードチェーンまでの穀稈搬送経路に設けられ、当該穀稈搬送経路に沿って細長く形成されたガイド部分を有する挟扼ガイドと、
穀稈が前記挟扼ガイドの部分を通過することに伴う負荷を検出する負荷検出装置と、
前記負荷検出装置が検出した負荷をリアルタイムで表示する表示部と、
を備えることを特徴とするコンバイン。 - 請求項1に記載のコンバインであって、
前記挟扼ガイドは、搬送される穀稈の量に応じてスライド移動可能に構成されており、
前記負荷検出装置は、前記挟扼ガイドのストロークを検出することを特徴とするコンバイン。 - 請求項1又は2に記載のコンバインであって、
前記負荷検出装置の検出結果を無線通信により送信する無線通信部と、
前記検出結果に基づいて当該コンバインの動作を制御する制御部と、
を備えることを特徴とするコンバイン。 - 請求項1から3までの何れか一項に記載のコンバインであって、
前記負荷検出装置により検出された前記負荷が所定の制限負荷値より大きい場合、当該コンバインの動作を停止するように制御する制御部を備えることを特徴とするコンバイン。
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