JP2015223039A - バルブタイミング制御装置 - Google Patents

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直樹 米谷
真市 川田
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真市 川田
功 土井
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功 土井
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    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
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    • F01L1/356Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear making the angular relationship oscillate, e.g. non-homokinetic drive
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K23/00DC commutator motors or generators having mechanical commutator; Universal AC/DC commutator motors

Abstract

【課題】モータを内蔵したバルブタイミング制御装置における、給電ブラシとスリップリング間の摩擦発熱量を低減し、高出力化かつ小型化可能なバルブタイミング制御装置を提供する。
【解決手段】モータを内蔵し、モータの回転軸37に対して半径方向に広がる給電面と、給電面と摺動接触するブラシ30を備え、給電面は、モータの回転軸を中心とするリング状の給電面であるスリップリング26が配置されるバルブタイミング制御装置において、接触面のモータ回転軸に対しての接線方向の最大長さaと、半径方向の最大長さbについて、a>bが成立する。
【選択図】図6

Description

本発明は、モータを搭載したバルブタイミング制御装置の、給電ブラシの発熱抑制に関する。
バルブタイミング制御装置に搭載されたモータのように、自身が回転するモータに電力を供給する方法の一つとして、ブラシとスリップリングを用いた給電装置がある。スリップリングの給電面には、特許文献1に示されるように、給電面が軸方向に広がる円筒形状のものと、放射方向に広がる平面状のものがある。後者は、特許文献2に示されるように、プラスとマイナスの電流を流すために、複数のリングが同じ回転軸上に配置される。
特開2009−177884 WO01−037406
しかしながら、ブラシを用いた給電装置においては、給電ブラシとスリップリング間の摩擦熱が発生する。さらに通電を行うと、給電ブラシからは電気抵抗による発熱が起こる。これらの熱により、モータの温度は上昇してしまう。モータ内部温度の上昇は、内部磁石の熱減磁を引き起こし、モータ性能を低下させる場合がある。
一般的に物体同士の摩擦発熱量は、摩擦面の動摩擦係数と物体間に働く垂直抗力、そして物体同士の摩擦速度に比例する。摩擦面の動摩擦係数を低下させようとすると、物体の材料や作動流体の変更といった大規模な変更や、コスト高の変更が必要となる場合がある。また、物体間に働く垂直抗力は、物体同士の接触面積と押付け圧力の積で決まり、押付け圧力を一定と考えると、接触面積を小さくすれば摩擦発熱が小さくなるが、接触面積を削減すると、接触電気抵抗が大きくなり、発熱量が増加してしまうという問題があった。
したがって、物体同士の摩擦速度を小さくすることができれば、発熱を抑制することが可能となる。しかしながら従来では、回転軸から放射方向に広がる平面状の給電面への接触面に対して、正方形のブラシを摺動接触させていた。そのため、摩擦速度が比較的高い、回転軸から遠い位置での接触面積が多くなるという幾何学的な性質のため、発熱量が増加してしまっていた。
本発明は、モータを搭載したバルブタイミング制御装置において、平面状の給電面が有する幾何学的な性質を利用する方法を与え、給電装置のブラシ発熱量を低減することで、モータ出力を増加させる給電装置を提供することを目的としている。
本願請求項1に記載の発明は、モータを内蔵し、前記モータの回転軸に対して半径方向に広がる給電面と、前記給電面と摺動接触するブラシを備え、給電面は、前記モータの回転軸を中心とするリング状の給電面であるスリップリングが配置されるバルブタイミング制御装置において、前記接触面の前記モータ回転軸に対しての接線方向の最大長さaと、半径方向の最大長さbについて、a>bが成立するバルブタイミング制御装置である。
本発明によれば、従来よりも回転軸寄りに、給電ブラシとスリップリングの接触位置を配置することで、摩擦速度が低下し、摩擦による発熱量を低減することができる。モータ温度が低下することで、モータ出力を増加させることができる。
実施形態1を示す、電動可変バルブタイミング装置の側断面図の拡大 実施形態1を示す、電動可変バルブタイミング装置の側断面図 図1のA−A間の断面図 電動可変バルブタイミング装置の正面図 従来の電動可変バルブタイミング装置の給電装置部におけるB−B間の断面図。 実施形態の電動可変バルブタイミング装置の給電装置部におけるB−B間の断面図。 実施形態2を表す、モータ装置の側断面図 従来のモータ装置の給電装置部における図7C−C間の断面図 実施形態2を表すモータ装置の給電装置部におけるC−C間の断面図 給電ブラシ接触面形状が内側リングと外側リングで異なる場合を示す、図7C−C間の断面図 ブラシ接触面形状の他の実施例 ブラシ接触面形状の他の実施例 ブラシ接触面形状の他の実施例 ブラシ接触面形状の他の実施例 ブラシ接触面形状の他の実施例 ブラシ接触面形状の他の実施例 ブラシを複数に分割した実施例における接触面の重心位置 給電ブラシをスリップリングに対して斜めに当てた場合の平面図 図18D−D間の断面図
(実施形態1)
以下、本発明に係わる減速装置を搭載した内燃機関の電動可変バルブタイミング装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、回転体への給電が必要な装置に適用できる。
この電動可変バルブタイミング装置は図1及び図2に示すように、図外の内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、シリンダヘッド上に図外の軸受を介して回転自在に支持され、前記タイミングスプロケット1から伝達された回転力によって回転するカムシャフト2と、タイミングスプロケット1の前方位置に配置された図外のチェーンカバーに固定されたカバー部材3と、タイミングスプロケット1とカムシャフト2の間に配置されて、内燃機関の運動状態に応じて両者1,2の相対回転位相を変更する位相変換機構4とを備えている。
前記タイミングスプロケット1は、全体が金属(例えば鉄系金属)によって環状一体に形成され、内周面が段差形状のスプロケット本体1aと、該スプロケット本体1aの外周に一体に設けられて、巻回された図外のタイミングチェーンを介してクランクシャフトからの回転力を受けるギヤ部1bと、前記スプロケット本体1aの前端側に一体に設けられた環状部材19と、から構成されている。
また、このタイミングスプロケット1は、スプロケット本体1aと前記カムシャフト2の前端部に設けられた後術する従動部材9との間に、軸受である1つの大径ボールベアリング43が介装されており、この大径ボールベアリング43によって、タイミングスプロケット1と前記カムシャフト2が相対回転自在に支持されている。
前記大径ボールベアリング43は、一般的な構造であって、図2に示すように、外輪43aと内輪43b及び該両輪43a、43bの間に介装されたボール43cとから構成されている。この大径ボールベアリング43は、前記外輪42aがスプロケット本体1aの内周側に固定されているのに対して内輪43bが後述する従動部材9の外周側に固定されている。
前記スプロケット本体1aは、内周側に、前記カムシャフト2側に開口した円環溝状の外輪固定部60が形成されている。
この外輪固定部60は、図1に示すように、段差形状に形成されて、カムシャフト軸方向に延びた円環状の内周面60aと、該内周面60aの前記開口と反対側に一体に有し、径方向に沿って形成された第1規定段差面60bとから構成されている。前記内周面60aには、前記大径ボールベアリング43の外輪43aが軸方向から圧入されると共に、前記第1固定段差面60bには、圧入された前記外輪43aの軸方向の内端面が当接して、該外輪43aの軸方向一方側の位置決めをするようになっている。
前記環状部材19は、前記スプロケット本体1aの前端部外周側に一体に設けられ、位相変換機構4の電動モータ12方向へ延出した円筒状に形成されていると共に、内周には、波形状の内歯19aが形成されている。この内歯19aは、円周方向に等間隔で連続的に複数形成されている。また、環状部材19の前端側には、電動モータ12の後述するハウジング5とねじ7によって螺嵌固定されている。
また、スプロケット本体1aの環状部材19と反対側の後端部には、円環状の保持プレート61が配置されている。この保持プレート61は、金属板材によって一体に形成され、図2に示すように、外径が前記スプロケット本体1aの外径とほぼ同一に設定されていると共に、内径が前記大径ボールベアリング43の径方向のほぼ中央付近の径に設定されている。したがって、保持プレート61の内周面は、前記外輪43aの軸方向の外端面43eに対して一定の隙間をもって覆うように対向配置されている。また、前記内周部61aの内周縁所定位置には、径方向内側、つまり中心軸方向に向かって突出したストッパ凸部61bが一体に設けられている。このストッパ凸部61bは、従動部材9端面と接するカムシャフト2に設けられた凹部とにより、カムシャフト2とスプロケット1の位相変換角量が一定以上、変化できないように設けられている。
前記カバー部材3は、アルミニウム合金材によってカップ状に一体に成形されて、前端部に形成された膨出部3aが前記ハウジング5の前端部を覆うように設けられていると共に、前記膨出部3aの外周部側には円筒壁3bが軸方向に沿って一体に形成されている。この円筒壁3bは、図2に示すように、内部に保持用孔が形成されて内周面が後述するブラシ保持体28のガイド面として構成されている。
また、カバー部材3は、図2に示すように、外周に形成されたフランジ部3dにボルト挿通孔が貫通形成され、このボルト挿通孔に挿通された図外のボルトによって前記チェーンカバーに固定されている。
前記膨出部3aの外周側の段差部内周面と前記ハウジング5の外周面との間には、図2に示すように、シール部材である大径なオイルシール50が介装されている。この大径オイルシール50は、横断面がほぼコ字形状に形成されて、合成ゴムの基材の内部に芯金が埋設されていると共に、外周側の円環状基部が前記カバー部材3の内周面に設けられた段差円環部3hに嵌着固定されている。
前記ハウジング本体5aは、後端側に円板状の底部5bを有し、該底部5bのほぼ中央に後述の偏心軸部39を挿通する大径な軸部挿通孔5cが形成されていると共に、該軸部挿通孔5cの孔縁には、カムシャフト2軸方向へ突出した円筒状の延出部5dが一体に設けられている。
前記カムシャフト2は、外周に図外の吸気弁を開作動させる一気筒当り2つの駆動カムを有していると共に、前端部に前記フランジ部2aが一体に設けられている。
このフランジ部2aは、図1及び図2に示すように、外径が後述する従動部材9の固定端部9aの外径よりも僅かに大きく設定されて、各構成部品の組み付け後に、前端面2eの外周部が前記大径ボールベアリング43の内輪43bの軸方向外端面に当接配置されるようになっている。また、前端面2eが従動部材9に軸方向から当接した状態でカムボルト10によって軸方向から結合されている。
前記従動部材9は、鉄系金属材によって一体形成され、図2に示すように、前端側に形成された円板状の固定端部9aと、該固定端部9aの内周前端面から軸方向へ突出した円筒部9bと、前記固定端部9aの外周部に一体に形成されて、複数のローラ48を保持する円筒状の保持器41とから構成されている。
前記従動部材9は、後端面が前記カムシャフト2のフランジ部2aの前端面に当接配置されて、前記カムボルト10の軸力によってフランジ部2aに軸方向から圧接固定されている。
前記従動部材9の内部には図1に示すように、中央に前記カムボルト10の軸部が挿通される挿通孔が貫通形成されていると共に、外周側にニードルベアリング38が設けられている。
前記保持器41は、図1及び2に示すように、前記固定端部9aの外周部前端から断面がほぼL字形状に折曲されて、前記円筒部9bと同方向へ突出した有底円筒状に形成されている。この保持機41の筒状先端部41aは、前記雌ねじ形成部6と前記延出部5dとの間に形成された円環状の凹部である空間部を介してハウジング5の底部5b方向へ延出している。また、前記先端部41aの周方向のほぼ等間隔位置に、前記複数のローラ48をそれぞれ転動自在に保持するローラ保持部であるほぼ長方形状の複数のローラ保持孔41bが周方向の等間隔位置に形成されている。このローラ保持孔41bは、その全体の数が前記環状部材19の内歯19aの全体の歯数よりも1つ少なくなっている。
そして、前記固定端部9aの外周部と保持器41の底部側結合部との間には、前記大径ボールベアリング43の内輪43bを固定する内輪固定部63が切欠形成されている。
この内輪固定部63は、図1に示すように、前記外輪固定部60と径方向から対向した段差状に切欠形成されて、カムシャフト軸方向に延びた円環状の外周面63aと、該外周面63aの前記開口と反対に一体に有し、径方向に沿って形成された第2固定段差面63bとから構成されている。前記外周面63aには、大径ボールベアリング43の内輪43bが軸方向から圧入されると共に、前記第2固定段差面63bには、圧入された前記内輪43bの内端面が当接して軸方向の位置決めされるようになっている。
前記位相変更機構4は、前記カムシャフト2のほぼ同軸上前端側に配置されたアクチュエータである前記電動モータ12と、該電動モータ12の回転速度を減速してカムシャフト2に伝達する前記減速装置8と、から構成されている。
前記電動モータ12は、図1に示すように、ブラシ付きのDCモータであって、前記タイミングスプロケット1と一体に回転するヨークである前記ハウジング5と、該ハウジング5の内部に回転自在に設けられた中間回転体であるモータ軸13と、ハウジング5の内周面に固定されたステータである半円弧状の一対の永久磁石14、15と、前記封止プレート11に固定された固定子16と、を備えている。
前記モータ軸13は、図1にも示すように、段差円筒状に形成されてアーマチュアとして機能し、軸方向のほぼ中央位置に形成された段差部13cを介してカムシャフト2側の大径部13aと、ブラシ保持体28側の小径部13bとから構成されている。また、前記大径部13aの外周に鉄心ロータ17が固定されていると共に、該大径部13aの内部に偏心軸部39が軸方向から圧入固定されて、前記段差部13cの内面によって偏心軸部39の軸方向の位置決めがなされるようになっている。一方、前記小径部13bの外周には、コミュテータ20が軸方向から圧入固定されて前記段差部13cの外面によって軸方向の位置決めがされている。
前記鉄心ロータ17は、複数の磁極を持つ磁性材によって形成され、外周に形成されたスロットには電磁コイル18が巻回されている。この電磁コイル18は、カムシャフト2側のコイル部が前記ハウジング5の底部5b前端面の凹部内に収容された形で軸方向から近接配置されている。
一方、前記コミュテータ20には、前記鉄心ロータ17の極数と同数に分割された各セグメントに前記電極コイル18が電気的に接続されている。
前記固定子16は、前記封止プレート11の内周側に一体的に設けられた円板状の樹脂プレート22と、該樹脂プレート22の内側に設けられた一対の樹脂ホルダー23a、23bと、該各樹脂ホルダー23a、23bの内部に径方向に沿って摺動自在に収容配置されて、コイルスプリング24a、24bのばね力で各先端面が前記コミュテータ20の外周面に径方向から弾接する整流ブラシである第1ブラシ25a、25bと、前記樹脂ホルダー23a、23bの前端面に、各外端面を露出した状態で埋設固定された内外二重の円環状のスリップリング26a、26bと、前記各第1ブラシ25a、25bと各スリップリング26a、26bを電気的に接続するピグテールハーネス27a、27bと、から主として構成されている。なお、前記スリップリング26a、26bが給電機構の一部を構成し、また、前記第1ブラシ25a、25bやコミュテータ20、ピグテールハーネス27a、27bなどが通電切替手段として構成されている。
前記封止プレート11は、前記ハウジング5の前端部内周に形成された凹状段差部にかしめによって位置決め固定されている。また、中央位置には、モータ軸13の一端部などが挿通される軸挿通孔11aが貫通形成されている。
前記膨出部3aには、合成樹脂材によって一体的にモールドされた給電機構であるブラシ保持体28が固定されている。
このブラシ保持体28は、図2に示すように、側面視ほぼL字形状に形成され、前記保持用孔3cに挿入されるほぼ円筒状のブラシ保持部28aと、該ブラシ保持部28aの上端部に有するコネクタ部28bと、前記ブラシ保持部28aの両側に一体に突設されて、前記膨出部3aに固定される一対のブラケット部28cと、前記ブラシ保持体28の内部に大部分が埋設された一対の端子片31と、から主として構成されている。
前記一対の端子片31は、上下方向に沿って平行かつクランク状に形成されて、一方側(下端側)の各端子31aが前記ブラシ保持部28aの底部側に露出状態で配置されている。一方、他方側(上端側)の各端子31b、31bが前記コネクタ部28bの雌型嵌合溝28d内に突設されている。また、前記他方側端子31b、31bは、図外の雄端子を介してバッテリー電源に電気的に接続されている。
前記ブラシ保持部28aは、ほぼ水平方向(軸方向)に延設されて、内部に上下位置に形成された円柱状の貫通孔内にスリーブ状の摺動部29a、29bが固定されていると共に、該各摺動部29a、29bの内部に、各先端面が前記各スリップリング26a、26bに軸方向からそれぞれ当接する給電ブラシである第2ブラシ30a、30bが軸方向へ摺動自在に保持されている。
この各第2ブラシ30a、30bは、ほぼ長方体状に形成されて、各貫通孔の底部側に臨む前記一方側端子31aとの間に弾装された付勢部材である第2コイルスプリング32a、32bのばね力によってそれぞれ前記各スリップリング26a、26b方向に付勢されている。
また、前記ブラシ保持部28aの基部側外周に形成された円環状の嵌着溝内に、環状シール部材34が嵌着保持されており、前記ブラシ保持部28aが前記保持用孔3cに挿通された際に、前記シール部材34が前記円筒壁3bの先端面に弾接してブラシ保持部28a内をシールするようになっている。
前記ブラケット部28cは、ほぼ三角形状に形成されて、両側部にボルト挿通孔が貫通形成されている。この各ボルト挿通孔には、前記膨出部3aに形成された一対の雌ねじ孔に螺着する各ボルト36が挿通されて各ブラケット部28cを介して前記ブラシ保持体28が膨出部3aに固定されるようになっている。
前記モータ軸13と偏心軸部39は、前記カムボルト10の頭部10a側の軸部10bの外周面に設けられて小径ボールベアリング37と、前記従動部材9の円筒部9bの外周面に設けられて小径ボールベアリング37の軸方向側部に配置された前記ニードルベアリング38によって軸受機構が構成されている。
前記ニードルベアリング38は、偏心軸部39の内周面に圧入された円筒状のリテーナ38aと、該リテーナ38aの内部に回転自在に保持された複数の転動体であるニードルローラ38bとから構成されている。このニードルローラ38bは、前記従動部材9の円筒部9bの外周面を転動している。
前記小径ボールベアリング37は、内輪が前記従動部材9の円筒部9bの前端縁とカムボルト10のワッシャ10cとの間に挟持状態に固定されている一方、外輪がモータ軸13の内周に形成された段差部と抜け止めリングであるスナップリングとの間で軸方向から位置決め支持されている。
また、前記モータ軸13(偏心軸部39)の外周面と前記ハウジング5の延出部5dの内周面との間には、減速装置8の内部から電動モータ12内への潤滑油のリークを阻止する小径なオイルシール46が設けられている。このオイルシール46は、内周部が前記モータ軸13の外周面に弾接していることによって、該モータ軸13の回転に対して摩擦抵抗を付与するようになっている。
前記コントロールユニットは、図外のクランク角センサやエアーフローメータ、水温センサ、アクセル開度センサなど各種のセンサ類から情報信号に基づいて現在の機関運転状態を検出し、機関制御を行うと共に、前記電磁コイル18に通電してモータ軸13の回転制御を行い、減速装置8を介してカムシャフト2のタイミングスプロケット1に対する相対回転位相を制御するようになっている。
前記減速装置8は、図2及び図3に示すように、偏心回転運動を行う前記偏心軸部39と、該偏心軸部39の外周に設けられた中径ボールベアリング47と、該中径ボールベアリング47の外周に設けられた前記ローラ48と、該ローラ48を転動方向に保持しつつ径方向の移動を許容する前記保持器41と、該保持器41と一体の前記従動部材9と、から主として構成されている。
前記偏心軸部39は、段差径の円筒状に形成されて、前端側の小径部39aが前述したモータ軸13の大径部13aの内周面に圧入固定されていると共に、後端側の大径部39bの外周面に形成されたカム面の軸芯Yがモータ軸13の軸心Xから径方向へ僅かに偏心量aだけ偏心している。なお、前記中径ボールベアリング47とローラ48などが遊星噛合い部として構成されている。
前記中径ボールベアリング47は、前記ニードルベアリング38の径方向位置で全体がほぼオーバラップする状態に配置され、内輪47aと外輪47b及び両輪47a、47bとの間に介装されたボール47cとから構成されている。前記内輪47aは、前記偏心軸部39の外周面に圧入固定されているのに対して、前記外輪47bは、軸方向で固定されることなくフリーな状態になっている。つまり、この外輪47bは、軸方向の電動モータ12側の一端面がどの部位にも接触せず、また軸方向の他端面47dがこれに対向する保持器41の内側面との間に微少な第1隙間C1が形成されてフリーな状態になっている。また、この外輪47bの外周面には、前記各ローラ48の外周面が転動自在に当接していると共に、この外輪47bの外周側には、円環状の第2隙間C2が形成されて、この第2隙間C1によって中径ボールベアリング47全体が前記偏心部39の偏心回転に伴って径方向へ移動可能、つまり偏心動可能になっている。
前記各ローラ48は、前記中径ボールベアリング47の偏心動に伴って径方向へ移動しつつ前記環状部材19の内歯19aに嵌入すると共に、保持器41のローラ保持孔41bの両側縁によって周方向にガイドされつつ径方向に揺動運動させるようになっている。
前記減速装置8の内部には、潤滑油給油手段によって潤滑油が供給されるようになっている。この潤滑油給油手段は、前記シリンダヘッドの軸受の内部に形成されて、図外のメインオイルギャラリーから潤滑油が供給される油供給通路と、図1に示すように、前記カムシャフト2の内部軸方向に形成されて、前記油供給通路にグルーブ溝を介して連通した油供給孔51と、前記従動部材9の内部軸方向に貫通形成されて、一端が該油供給孔51に開口し、他端が前記ニードルベアリング38と中径ボールベアリング47の付近に開口した前記小径なオイル孔52と、同じく従動部材9に貫通形成された前記大径な3つの図外のオイル排出孔と、から構成されている。
この潤滑油給油手段によって、前記電動モータ12側のオイルシール46と、前記カムシャフト2の間に形成される空間に潤滑油が供給されて滞留し、ここから中径ボールベアリング47や各ローラ48などの可動部へ十分に潤滑油が供給されるようになっている。なお、この空間部44内に滞留した潤滑油は、前記小径オイルシール46によってハウジング5内へのリークが阻止されている。
なお、前記モータ軸13の前端内部には、図2に示すように、カムボルト10側の空間部を閉止する断面ほぼコ字形状の第1キャップ53が圧入固定されている。
次に、本実施形態の動作について説明する。まず、機関のクランクシャフトが回転駆動するとタイミングチェーンを介してタイミングスプロケット1が回転して、その回転力が環状部材19と雌ねじ形成部6を介してハウジング5、つまり電動モータ12が同期回転する。一方、前記環状部材19の回転力が、各ローラ48から保持器41及び従動部材9を経由してカムシャフト2に伝達される。これによって、カムシャフト2のカムが吸気弁を開閉作動する。
そして、機関始動後の所定の機関運転時には、前記コントロールユニットから各端子片31から各ピグテールハーネス27a、27b、第2ブラシ30a、30b、各スリップリング26a、26bなどを介して電動モータ12の電磁コイル17に通電される。これによって、モータ軸13が回転駆動され、この回転力が減速装置8を介してカムシャフト2に減速された回転力が伝達される。
すなわち、前記従動部材9が、前記偏心部39の偏心回転に伴ってタイミングスプロケット1の回転方向と同方向に回転することによって、ストッパ凸部61bの一側面がストッパ凹溝2bの一方側の対向面に当接してそれ以上の同方向の回転が規制される。これにより、カムシャフト2は、タイミングスプロケット1に対する相対回転位相が進角側へ最大に変更される。
一方、従動部材9が、タイミングスプロケット1の回転方向と逆方向に回転することによって、ストッパ凸部61bの他側面がストッパ凹溝2bの他方側の対向面2dに当接してそれ以上の同方向の回転が規制される。これにより、カムシャフト2は、タイミングスプロケット1に対する相対回転位相が遅角側へ最大に変更される。
この結果、吸気弁の開閉タイミングが進角側或いは遅角側へ最大に変換されて、機関の燃費や出力の向上が図れる。
ここで、本実施形態の給電装置について説明する。
第2ブラシ30a、30bとスリップリング26a、26bの間には、摺動による摩擦熱と、通電による電気熱が発生する。なお、前記第2ブラシ30a、30bについては、外側と内側の区別無く両方のブラシについて述べる際は、まとめて第2ブラシ30と記す。前記スリップリング26a、26bについても同様に、外側と内側の区別無く両方のスリップリングについて述べる際は、まとめてスリップリング26と記す。
電動可変バルブタイミング装置は、エンジンの発熱により80℃以上の高温となるエンジンルームで使用されるため、外部への放熱が行われにくく、本体保護やモータ性能の熱減磁防止のためには、内部発熱を可能な限り抑える必要がある。このエンジンルームに取り付けられる、電動可変バルブタイミング装置においては、前記スリップリング26がエンジンのクランクシャフトと同期回転するため、エンジン運転中は常に摩擦熱が発生する。
電動可変バルブタイミング装置は高温になると、永久磁石14,15の熱減磁によりモータ出力が低下してしまう。モータ出力が低下すると、必要な動作速度で電動可変バルブタイミング装置が動作することができないという問題があった。
摩擦発熱量を低減すれば、装置全体の温度が下がり、温度上昇による永久磁石14,15の熱減磁が防止され、装置の出力を向上させることができる。
一般的に物体同士の摩擦発熱量は、摩擦面の動摩擦係数と物体間に働く垂直抗力、そして物体同士の摩擦速度に比例する。摩擦面の動摩擦係数を低下させようとすると、物体の材料や作動流体の変更といった大規模な変更や、コスト高の変更が必要となる場合がある。また、物体間に働く垂直抗力は、物体同士の接触面積と押付け圧力の積で決まり、押付け圧力が一定となるよう設計した場合、接触面積を小さくすれば摩擦発熱が小さくなるが、接触面積を削減しようとすると、接触電気抵抗が大きくなり、発熱量が増加するという場合がある。
そこで、物体同士の摩擦速度を小さくすることができれば、発熱を抑制することが可能となる。しかしながら従来では、放射方向に広がる平面状の給電面への接触面に対して、正方形のブラシを摺動接触させていた。そのため、摩擦速度が比較的高い、回転軸から遠い位置での接触面積が多く、発熱量が増加してしまっていた。そこで本実施形態では、前記第2ブラシ30と前記スリップリング26の摩擦面の動摩擦係数と、前記第2ブラシ30と前記スリップリング26間に働く垂直抗力を一定に保ちつつ、摩擦速度を低下させることで、摩擦発熱の低減を図る。ここで、前記垂直抗力を一定に保つのは、前記第2ブラシ30と前記スリップリング26が振動などで離れることを防止し、電気発熱を低減するためである。
図5は従来の電動可変バルブタイミング装置のスリップリング給電面の正面図である。図6は、本発明の実施形態の一例である。
図6に示す本発明の実施形態では、前記第2ブラシ30の接線方向長さが、前記第2ブラシ30の半径方向長さよりも長く、かつ接線方向および半径方向ともに、ブラシへのリード線を埋め込むのに十分な幅を第2ブラシ30が有する場合の実施例として、前記第2ブラシ30a’と30b’の接線方向の長さを、それぞれ図5における前記第2ブラシ30aと30bの接線方向の長さの2倍に、前記第2ブラシ30a’と30b’の半径方向の長さを、それぞれ図5における前記第2ブラシ30aと30bの半径方向の長さの0.5倍とした。このように接触面形状の接線方向長さを半径方向長さよりも大きくすることにより、接触面形状が正方形である場合に比べて、スリップリング上のモータ中心軸37に近い側で接触する面積が相対的に増加する。スリップリング上で前記モータ中心軸37に近い領域では、回転半径が外側に比べて小さく、周速が低いため、摩擦発熱量も低減する。
また、図6において、前記第2ブラシ30b’と前記スリップリング26b’の接触面と面積が等しく、前記モータ中心軸37側の辺を一致させた仮想的な正方形接触面34を考えたとき、前記第2ブラシ30b’のスリップリング26b’に対する接触面の幾何学的重心36は、前記仮想的正方形接触面34の幾何学的重心35よりも前記モータ中心軸37寄りに設けてある。このように接触面の幾何学的重心36を、仮想的正方形の接触面の幾何学的重心35よりも前記モータ中心軸37寄りにすることで、周速の低い回転軸寄りの領域で前記第2ブラシ30b’と前記スリップリング26b’を接触させることができ、摩擦発熱量を低減させることができる。前記第2ブラシ30a’と 前記スリップリング26a’についても同様である。
また、図6において、前記第2ブラシ30b’と前記スリップリング26b’の接触面の幾何学的重心36は、前記スリップリング26b’の中央線33bよりも回転軸に近くに設けている。このように接触面の幾何学的重心36を、前記スリップリング26b’の中央線33bよりも前記モータ中心軸37の近くに設けることで、周速の低い回転軸寄りの領域で前記第2ブラシ30b’と前記スリップリング26b’を接触させることができ、摩擦発熱量を低減させることができる。前記第2ブラシ30a’と前記スリップリング26a’についても同様である。
また、図6において、前記第2ブラシ30b’と前記スリップリング26b’の接触面における、前記モータ中心軸37までの最大距離R1を、前記仮想的正方形接触面34における、前記モータ中心軸37までの距離R2より小さくすることで、前記第2ブラシ30b’を前記スリップリング26b’からはみ出すことなく接触させるのに必要なスリップリング前記26b’の幅が減少する。このように構成すると、前記スリップリング26b’の幅を小さく設計することができ、外側に配置される前記スリップリング26a’の小型化、そして可変バルブタイミング機構装置の半径方向サイズの小型化が可能となり、摩擦発熱の小さい装置を提供することができる。

(実施形態2)
本章記載の第2の実施形態は、より一般的な例として、本発明に係わる給電装置を搭載したモータ装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本実施形態の構成を説明する。このモータ装置は、図7の実施形態2に示すように、モータ104にスプロケット109が取り付けられており、前記モータ104が軸受105によって回転自由に支持されている。前記軸受105は、固定板106によって地面に固定されている。シャフト7は、前記モータ104の出力軸である。
前記モータ104は、給電面として、モータ回転軸に対して垂直に広がる面を給電面とする円環状のスリップリング103a、103bを備え、前記スリップリング103a、103bには、それぞれ給電ブラシ102a、102bが、軸方向の前記シャフト107方向に向かって押し付けられている。前記給電ブラシ102a、102bは、ともに固定壁101に固定され、直流電源装置108により電流が供給される。本発明は、このように少なくとも一つモータ回転軸に垂直な面を給電面として備えるモータ装置において、有効である。
次に、本実施形態の動作について説明する。
前記スプロケット109が、図外のタイミングチェーンを介して回転力を受け、前記モータ104は回転する。ここで、前記モータ104を動作させることにより、前記シャフト107は、前記モータ104に対して相対的に回転する。なお、前記モータ104への給電は、前記給電ブラシ102a、102bが、それぞれ前記スリップリング103a、103bに摺動接触することにより行われる。
次に、本実施形態の給電装置について説明する。
前記給電ブラシ102a、102bと前記スリップリング103a、103bの間には、摺動による摩擦熱と通電による電気熱が発生する。なお、前記給電ブラシ102a、102bについては、外側と内側の区別無く両方のブラシについて述べる際は、まとめて給電ブラシ102と記す。前記スリップリング103a、103bについても同様に、外側と内側の区別無く両方のスリップリングについて述べる際は、まとめてスリップリング103と記す。
発熱量に関する課題は、第一の実施例と同様である。
従来技術では、放射方向に広がる平面状の給電面への接触面に対して、正方形のブラシを摺動接触させていた。そのため、摩擦速度が比較的高い、回転軸から遠い位置での接触面積が多く、発熱量が増加してしまっていた。そこで本実施形態では、給電ブラシ102aとスリップリング103aの摩擦面の動摩擦係数と、給電ブラシ102aとスリップリング103a間に働く垂直抗力を一定に保ちつつ、摩擦速度を低下させることで、摩擦発熱の低減を図る。
図8は、図7のC−C間の断面において、従来モータ装置の給電面を示す図である。図9は、図7のC−C間の断面において、機械摩擦を減らした実施形態の一例を示す図である。
図9に示す実施形態2では、前記給電ブラシ102の接線方向長さが、前記給電ブラシ102の半径方向長さよりも長く、かつ接線方向および半径方向ともに、ブラシへのリード線を埋め込むのに十分な幅を前記給電ブラシ102が有する場合の実施例として、前記給電ブラシ102a’と102b’の接線方向の長さを、それぞれ図8における前記給電ブラシ102aと102bの接線方向の長さの2倍に、前記給電ブラシ102a’と102b’の半径方向の長さを、それぞれ図8における前記給電ブラシ102aと102bの半径方向の長さの0.5倍とした。このように接触面形状の接線方向長さを半径方向長さよりも大きくすることにより、接触面形状が正方形である場合に比べて、スリップリング上のモータ中心軸114に近い側で接触する面積が相対的に増加する。スリップリング上で前記モータ中心軸114に近い領域では、回転半径が外側に比べて小さく、周速が低いため、摩擦発熱量も低減する。
また、図9において、前記給電ブラシ102b’と前記スリップリング103b’の接触面と面積が等しく、前記モータ中心軸114側の辺を一致させた仮想的な正方形接触面110を考えたとき、前記給電ブラシ102b’ の前記スリップリング103b’に対する接触面の幾何学的重心112は、前記仮想的正方形接触面の幾何学的重心111よりも前記モータ中心軸114寄りに設けてある。このように接触面の幾何学的重心112を、仮想的正方形の接触面の幾何学的重心111よりも前記モータ中心軸114寄りにすることで、周速の低い回転軸寄りの領域で前記給電ブラシ102b’と前記スリップリング103b’を接触させることができ、摩擦発熱量を低減させることができる。前記給電ブラシ102a’と 前記スリップリング103a’についても同様である。
また、図9において、前記給電ブラシ102b’と前記スリップリング103b’の接触面の幾何学的重心112は、前記スリップリング103b’の中央線113bよりも前記モータ中心軸114に近くに設けている。このように接触面の幾何学的重心112を、前記スリップリング103b’の中央線113bよりも前記モータ中心軸114の近くに設けることで、周速の低い回転軸寄りの領域で前記給電ブラシ102b’と前記スリップリング103b’を接触させることができ、摩擦発熱量を低減させることができる。前記給電ブラシ102a’と前記スリップリング103a’についても同様である。
また、図9において、前記給電ブラシ102b’と前記スリップリング103b’の接触面における、前記モータ中心軸114までの最大距離R1’を、前記仮想的正方形接触面110における、前記モータ中心軸114までの距離R2’より小さくすることで、前記給電ブラシ102b’を前記スリップリング103b’からはみ出すことなく接触させるのに必要なスリップリング前記102b’の幅が減少する。このように構成すると、前記スリップリング102b’の幅を小さく設計することができ、外側に配置される前記スリップリング103a’の小型化、および可変バルブタイミング機構装置の半径方向サイズの小型化が可能となり、摩擦発熱の小さい装置を提供することができる。

(実施形態3)
本章記載の第3の実施形態では、給電ブラシ形状について、種々の変形、変更、改良例を示す。
図10の実施形態は、給電ブラシ102a’’、102b’’の形状が互いに異なるよう構成した例である。このように互いに給電ブラシの形状が互いに異なると、スリップリング103a’’、 103b’’の極率に応じて給電ブラシ形状を定めることができ、より発熱量を低減することができる。接触面形状の接線方向長さが半径方向長さよりも大きいか、または接触面の幾何学的重心が、仮想的正方形の接触面の幾何学的重心よりもモータ中心軸寄りに位置していれば、本発明の効果を得ることができる。
また、給電ブラシの形状として、図11から図15に示すとおり、様々な形状を用いて、本発明の効果を得ることができる。
図11は、長方形接触面の角を丸くしたものである。接触断面の角にRを設けることで、給電ブラシの成型をしやすくなる。この結果、実際の給電ブラシ形状として採用し易い。このように一部または全部の角を加工しても、接触面の幾何学的重心位置が仮想正方形の重心よりも回転軸よりにあれば、本発明の効果を得ることができる。
図12は、接触面の面積を保ちつつ、回転軸側の辺が長い台形の接触面形状とした実施例である。図11における長方形接触面より最大半径が小さいため、発熱量をより効率的に抑えられると共に、必要なリングの幅をより低減することができる。
図13は、接触面を楕円形状とした実施例である。楕円形状とすることで角を無くし、欠け等の発生を効果的に抑制できる。この結果、ブラシの摩耗の異常を抑制し、安定したブラシの消耗が見込める。
図14は、接触面の径方向内側に曲率を持たせて凹形状とし、スリップリングに沿うように給電ブラシを配置した実施例で、接触面の径方向内側に曲率を持たせない場合と比べて、給電ブラシが、スリップリング上でモータ中心軸に近い領域で接触する面積が相対的に増加する。スリップリング上でモータ中心軸に近い領域では、回転半径が外側に比べて小さく、周速が低いため、摩擦発熱量も低減する。したがって、この領域の面積の割合を大きく取ることで、本発明の効果を得られる。
図15は、接触面の外周と内周に曲率を持たせて、スリップリングに沿うように給電ブラシを配置した実施例で、最も効果的に本発明による発熱低減効果が得られる。また、接触面積を一定として考えたときに、スリップリングの外径を最も小さくでき、製品のサイズを小さくし易くなる。
図16は、接触面を楕円形状とし、かつ断面形状が二組の平行な線により規定される2面幅を有するようにした実施例である。楕円形状とすることで角を無くし、欠け等の発生を効果的に抑制できる。また、2面幅を有することにより、製造時の精度管理が容易である点から、最も採用し易い給電ブラシ形状の実施例である。
図17は、102i、102jのように、複数の給電ブラシを電気的に接続した状態でスリップリング103iに接触させる場合の実施例である。それぞれの給電ブラシ102i、102jの形状は正方形であるが、それらの幾何学的重心と回転軸の平均距離が、仮想的な正方形接触面よりも回転軸寄りに位置させることができ、同様に発明の効果を得ることができる。
図18よび図19は、任意の形状の給電ブラシ102kを、スリップリング103kに対して斜めに当て、接触面形状を変化させる実施形態を示している。このように互いに給電ブラシをスリップリングに対して垂直に押し当てなくても、接触面形状の接線方向長さが半径方向長さよりも大きい、または接触面の幾何学的重心が、仮想的正方形の接触面の幾何学的重心よりもモータ中心軸寄りに位置していれば、本発明の効果を得ることができる。
本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、回転体への給電が必要な装置全てに適用可能である。
1…タイミングスプロケット
1a…スプロケット本体
1b…ギヤ部
2…カムシャフト
2a…フランジ部
2b…ストッパ凹溝
2e…前端面
3…カバー部材
3a…膨出部
3b…円筒壁
3c…保持用孔
3h…段差円環部
4…位相変換機構
5…ハウジング
5a…ハウジング本体
5b…底部
5c…軸部挿通孔
5d…延出部
6…
7…ボルト
8…減速装置
9…従動部材
10…カムボルト
11…封止プレート
12…電動モータ(中間回転体)
13…モータ軸
14、15…永久磁石(ステータ)
16…固定子
17…鉄心ロータ
18…電磁コイル
18a…コイル部
19…環状部材
19a…内歯
20…コミュテータ
22…樹脂プレート
23a、23b…樹脂ホルダー
24a、24b…第1コイルスプリング
25a、25b…第1ブラシ(整流ブラシ)
26a、26b…スリップリング(給電リング)
27a、27b…ピグテールハーネス
28…ブラシ保持体
29a、29b…摺動部
30a、30b…第2ブラシ(給電ブラシ)
31…端子片
31a、31b…上端側端子
32a、32b…第2コイルスプリング
33a、33b…スリップリング中央線
34…仮想正方形接触面
35…仮想正方形接触面の幾何学的重心
36…第2ブラシ30b’の接触面の幾何学的重心
37…モータ中心軸
39…偏心軸部
41…保持器
43…大径ボールベアリング
43a…外輪
43b…内輪
43c…ボール
43d、43f…内端面
43e、43g…外端面
47…中径ボールベアリング
47a…内輪
47b…外輪
47c…ボール
48…ローラ
60…外輪固定部
60a…内周面
60b…第1固定段差面
61…保持プレート
61a…内周面
61b…ストッパ凸部
62…スペーサ
63…内輪固定部
63a…外周面
63b…第2固定段差面

101…固定壁
102a、102b、102a’、102b’、 102a’’、102b’’、102c、102d、102e、102f、102g、102h、102i、102j、102k、102m…給電ブラシ
103a、103b、103a’、103b’、103a’’、103b’’、103c、103d、103e、103f、103g、103h、103i、103k、103m…スリップリング(給電リング)
104…モータ
105…軸受
106…固定板
107…シャフト
108…直流電源
109…スプロケット
110…仮想正方形接触面
111…仮想正方形接触面の幾何学的重心
112…第2ブラシ30b’の接触面の幾何学的重心
113a、113b…スリップリング中央線
114…モータ中心軸

Claims (20)

  1. モータを内蔵し、前記モータの回転軸に対して半径方向に広がる給電面と、前記給電面と摺動接触するブラシを備え、前記給電面は、前記モータの回転軸を中心とするリング状の給電面であるスリップリングが配置されるバルブタイミング制御装置において、前記接触面の前記モータ回転軸に対しての接線方向の最大長さaと、半径方向の最大長さbについて、a>bが成立するバルブタイミング制御装置。
  2. 請求項1において、前記ブラシの前記スリップリングに対する接触面が、2面幅を有していることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  3. 請求項2において、前記2面幅をつなぐ前記ブラシの縁部分が、円弧状に形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  4. 請求項3において、前記2面幅部が径方向に形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  5. 請求項4において、前記スリップリングが同一面で半径方向の内外に2列配置されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  6. 請求項3において、前記給電ブラシに2面幅部が形成されていて、かつ、前記給電ブラシの円弧状の外縁部がスリップリングの外周に沿って形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  7. 請求項2において、前記給電ブラシの接触面が矩形で形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  8. 請求項1において、前記給電ブラシの径方向外縁が凸形状で形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  9. 請求項8において、前記給電ブラシの外縁の凸形状が曲線で形成され、かつ、前記給電ブラシの外縁の凸形状が前記スリップリングの外周に沿って形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  10. 請求項8において、前記給電ブラシの径方向内縁が凹形状で形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  11. 請求項10において、前記給電ブラシの内縁の凹形状が前記スリップリングの内周に沿って形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  12. 請求項8において、前記給電ブラシの径方向内縁が凸形状で形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  13. 請求項1において、前記スリップリングが同一面で半径方向の内外に2列配置されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  14. モータを内蔵し、前記モータの回転軸に対して半径方向に広がる給電面と、前記給電面と摺動接触するブラシを備え、前記給電面は、前記モータの回転軸を中心とするリング状の給電面であるスリップリングが配置されるバルブタイミング制御装置において、前記給電ブラシと前記スリップリングとの接触面における幾何学的な重心が、前記接触面と等面積で、前記接触面から円の中心軸までの最短距離を一致させた、仮想的な正方形接触面の幾何学的重心よりも前記モータ回転軸に近いことを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  15. 請求項14において、前記給電ブラシの前記スリップリングに対する接触面の幾何学重心が、前記スリップリングの中央線よりも前記モータ回転軸の近くに配置されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  16. 請求項15において、前記スリップリングが同一面で半径方向の内外に2列配置されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  17. 請求項14において、前記給電ブラシの前記スリップリングに対する接触面が2面幅を有し、かつ、前記2面幅部をつなぐ前記接触面の縁が円弧状に形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  18. 請求項14において、前記給電ブラシの径方向外縁が凸形状で形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  19. 請求項14において、前記給電ブラシの径方向内縁が凹形状で形成されることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  20. モータの回転軸に対して半径方向に広がる給電面と、前記給電面と摺動接触するブラシを備え、前記給電面は、前記モータの回転軸を中心とするリング状の給電面であるスリップリングが配置されるモータ用給電装置において、前記給電ブラシと前記スリップリングとの接触面における幾何学的な重心が、前記接触面と等面積で、前記接触面から円の中心軸までの最短距離を一致させた、仮想的な正方形接触面の幾何学的重心よりも前記モータ回転軸に近いことを特徴とするモータ用給電装置。
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