JP2015221479A - 筒部材取付装置及び筒部材取付方法 - Google Patents

筒部材取付装置及び筒部材取付方法 Download PDF

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Yuka Morimoto
有香 森本
浩二 村口
Koji Muraguchi
浩二 村口
健太 矢野
Kenta Yano
健太 矢野
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Abstract

【課題】省エネルギーを図ることができる筒部材取付技術を提供することを課題とする。
【解決手段】図(a)に示すように、筒部材87と共に押圧片84が下方へ移動する図(b)にて、筒部材87と共に押圧片84を下げ始める。図(c)にて、下降の途中において、シールリング70は、一部が押圧片84に当接し、残部が押圧片84に連続する筒部材87に臨む。さらに、筒部材87と押圧片84が下がると、図(d)に示すように、シールリング70が拡径しながら筒部材87に乗り移る。
【効果】ワークは環状溝を備えるため、肉を厚くする必要があり、必然的に重くなる。一方、筒部材は環状溝を有しないため、薄肉化が可能であり、軽くすることができる。ワークを静止し、筒部材を移動することで、省エネルギーを図ることができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、予めシールリングが環状溝に組付けられているワークに、筒部材を被せる筒部材取付技術に関する。
図13はCVT変速機の要部を示す図であり、図13(a)に示すように、プーリ軸101に固定プーリ102が一体形成され、プーリ軸101に軸方向移動可能に可動プーリ103が支持されている。可動プーリ103は、プーリ軸101に固定されるカップ104に収納されている。カップ104と可動プーリ103で囲われた空間が、油室105となる。
油室105の油圧を高めると、可動プーリ103が固定プーリ102に接近するように付勢される。この付勢によりベルト106は、巻付け半径が増大する方向へ押される。
結果、図13(b)に示すように、可動プーリ103が固定プーリ102に十分に近づき、ベルト106の巻付け半径が大きくなる。油圧を下げると、図13(a)に戻る。
油室105内の油が外へ漏れないように、可動プーリ103の外周にシールリング107が嵌められ、このシールリング107の外周面がカップ104に当接される。
シールリング107は、従来、人手で環状溝へ嵌められてきた。
作業能率の向上と省力化との要求から、近年、嵌め込み作業の自動化が求められ、そのための装置が各種提案されている(例えば、特許文献1(図1)参照。)。
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図14は従来のシールリング組付装置の基本構成を説明する図であり、環状溝111を有するワーク112にカム状ガイド113が載せられ、このカム状ガイド113にストッカ114が載せられる。このストッカ114にはシールリング107が複数本所定ピッチで保持されている。
一番下のシールリング107が一本取出しアーム116でカム状ガイド113へ落とされる。次に、リング押し込み部材117、117が、カム状ガイド113にあるシールリング107の上面を押し下げる。シールリング107は、カム状ガイド113で案内されつつ下降する。最終的にシールリング107は、環状溝111へ案内されて嵌る。
ところで、シールリング107は、自己復元性に乏しい軟質材料で造られ、図15(a)に示すように、一方の端部に内径側が外径側よりも突出する第1段差118を有し、他方の端部に外径側が内径側よりも突出する第2段差119を有している。
図15(b)に示すように、第1段差118に第2段差119が嵌ると、嵌合は良好となる。
ところで、希にではあるが、図15(c)に示すように、第2段差119の外面に第1段差118の内面が当たることがある。これでは、嵌合は不良である。
また、図15(d)に示すように、第1段差118の先端面に第2段差119の先端面が当たることがある。これも嵌合不良となる。
嵌合不良の場合は、人手等で嵌合を修正する必要がある。しかし、シールリング107は、元の形に戻り難い軟質材料であるため、修正作業は容易でない。
すなわち、従来の装置では、嵌合不良がある確率で発生するため、嵌合の良否を判別する工程と、不良を是正する修正工程が不可欠となる。
これらの工程を嵌合作業工程に加えると、生産性が低下すると共に設備コストが嵩む。
そのため自動化を促すためには、嵌合不良が起こらないか、起こっても発生頻度がごく僅かであるようなシールリング組付技術が必須となる。
図15(b)に示す形態で、シールリング107が嵌合されたワーク112は、筒部材(図16、符号125)へ挿入される。この筒部材125は、図13(a)で説明したカップ104に相当する。
ワーク112を筒部材125に挿入する技術は、各種提案されている(例えば、特許文献1(図5)参照。)。
すなわち、図16にて、押圧機構121、121でシールリング107を縮径する。この状態で圧入部材122により、ワーク112を筒部材125へ挿入する。
筒部材125の内径に対して押圧機構121、121の内径が大きく設定される(特許文献1段落番号[0033]第2行)が、筒部材125の入口に上に広がるデーパ部123が設けられているため、シールリング107の挿入に支障は起こらない。
すなわち、図17に示すように、静止している筒部材125に対して、矢印のようにワーク112が移動されることで、筒部材125にワーク112が挿入される。
ところで、筒部材125は図13(a)で説明したカップ104に相当し、ワーク112は図13(a)で説明した可動プーリ103に相当して、図13(b)から明らかなように、カップ104に比較して可動プーリ103は重い。重い可動プーリ103を移動すると、移動のために必要なエネルギー量が大きくなる。
省エネルギーの観点から、図18に示すように、軽い方のカップ104を移動して、静止している可動プーリ103へ嵌めることが考えられる。この移動の前にシールリング107が押圧機構121、121で縮径されていることが、前提となる。筒部材125の移動と同期して押圧機構121、121を開放することが求められる。
しかし、押圧機構121、121を開放するタイミングが早過ぎると、シールリング107が広がってしまい、カップ104に引っかかりシールリング107が痛む心配がある。押圧機構121、121を開放するタイミングが遅過ぎると、押圧機構121、121にカップ104が衝突し、押圧機構121、121が痛む心配がある。よって、図18の方式は、図17に比較して格段に高度な制御が必要となる。
しかし、自動化を推進することが求められる中、シールリングや押圧機構を傷める心配が無い上に、省エネルギーを図ることができる筒部材取付技術が切望される。
特開2013−144332公報
本発明は、シールリングや押圧機構を傷める心配が無い上に、省エネルギーを図ることができる筒部材取付技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、合口が形成されたシールリングが環状溝に組付けられているワークに、筒部材を被せる筒部材取付装置において、
前記ワークを支えるワーク受け台と、
このワーク受け台で支えられている前記ワークの前記シールリングを囲うように配置される複数の押圧片と、
この押圧片を前記環状溝の底に向かって前進させる押圧片移動機構と、
この押圧片移動機構を前記筒部材の移動方向に移動可能に支持する移動機構支持機構と、
前記押圧片移動機構により前進している前記押圧片に、前記筒部材を載せる筒部材運搬機構と、
前記押圧片に載っている前記筒部材が前記シールリングに嵌合するまで、前記筒部材を移動する筒部材移動機構と、からなることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、合口が形成されたシールリングが環状溝に組付けられているワークに、筒部材を被せる筒部材取付方法であって、
ワーク受け台に前記ワークをセットするワークセット工程と、
前記シールリングを囲うように配置される複数個の押圧片及びこれらの押圧片を移動する押圧片移動機構により、前記シールリングが前記環状溝の底に密着するように、前記シールリングを押圧するシールリング押圧工程と、
前記シールリングに当接している前記押圧片に前記筒部材を仮置きする仮置き工程と、
筒部材移動機構により前記筒部材を押し、この筒部材と共に前記押圧片を移動する押圧片移動工程と、からなり、
この押圧片移動工程は、前記筒部材が前記シールリングに嵌合するまで続けることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、シールリングは、一方の端部に内径側が外径側よりも突出する第1段差を有し、他方の端部に外径側が内径側よりも突出する第2段差を有していることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、筒部材は、ワークより軽いことを特徴とする。
請求項5に係る発明では、筒部材は、有底筒状のカバーであり、ワークは、CVT変速機の可動プーリであることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ワークを静止させ、筒部材側を移動してワークに被せる。ワークは環状溝を備えるため、肉を厚くする必要があり、必然的に重くなる。一方、筒部材は環状溝を有しないため、薄肉化が可能であり、軽くすることができる。よって、ワークを静止し、筒部材を移動することで、省エネルギーを図ることができる。
シールリングを押圧する押圧片に筒部材を載せ、この筒部材と一緒に押圧片を移動する。すなわち、押圧片を開放することなく、移動させる。よって、制御が容易である。加えて、開放のタイミングに起因してシールリングや押圧片を傷めることが心配されるが、本発明では押圧片を開放しないため、シールリングや押圧片を傷めることはない。
よって、本発明によれば、シールリングや押圧機構(押圧片)を傷める心配が無い上に、省エネルギーを図ることができる筒部材取付装置が提供される。
請求項2に係る発明は、請求項1と同様に、ワークを静止させ、筒部材側を移動してワークに被せる。ワークは環状溝を備えるため、肉を厚くする必要があり、必然的に重くなる。一方、筒部材は環状溝を有しないため、薄肉化が可能であり、軽くすることができる。よって、ワークを静止し、筒部材を移動することで、省エネルギーを図ることができる。
シールリングを押圧する押圧片に筒部材を当接し、この筒部材と一緒に押圧片を移動する。すなわち、押圧片を開放することなく、移動させる。よって、制御が容易である。加えて、開放のタイミングに起因してシールリングや押圧片を傷めることが心配されるが、本発明では押圧片を開放しないため、シールリングや押圧片を傷めることはない。
よって、本発明によれば、シールリングや押圧片を傷める心配が無い上に、省エネルギーを図ることができる筒部材取付方法が提供される。
請求項3に係る発明では、シールリングは、一方の端部に内径側が外径側よりも突出する第1段差を有し、他方の端部に外径側が内径側よりも突出する第2段差を有している。合口が複雑な形状の第1段差と第2段差であっても、押圧片でシールリングが広がることを防止する。この状態でシールリングに筒部材を被せるが、このときに押圧片は筒部材と一緒に移動させるだけで開放はしない。結果、複雑な形状の第1段差と第2段差であっても確実に筒部材に挿入することができる。
請求項4に係る発明では、筒部材は、ワークより軽くした。重いワークを静止させ、軽い筒部材を移動するため、省エネルギーを図ることができる。
請求項5に係る発明では、筒部材は、有底筒状のカバーであり、ワークは、CVT変速機の可動プーリである。有底筒状のカバーであれば、底を押すことで容易に筒部材を移動することができる。加えて、構造が複雑なCVT変速機の可動プーリにシールリングを介して筒部材を確実に被せることができ、本発明によればCVT変速機の組立コストを低減することができる。
シールリング組付装置の基本構成図である。 図1の2部拡大図である。 複数の移動爪の配置を説明する図である。 第1移動爪の作用を説明する図である。 最終移動爪の作用を説明する図である。 抑え爪の作用を説明する図である。 シールリングの移動形態を説明する図である。 本発明に係る筒部材取付装置の基本構成図である。 図8の9−9矢視図である。 ワークセット工程〜仮置き工程を説明する図である。 押圧片移動工程を説明する図である。 筒部材取付装置の変更例を説明する図である。 CVT変速機の要部を示す図である。 従来のシールリング組付装置の基本構成図である。 第1段差と第2段差を説明する斜視図である。 従来の筒部材取付装置の基本構成図である。 ワークを筒部材に挿入する手順を説明する図である。 ワークに筒部材を被せる手順を説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
本発明に係る筒部材取付装置80は、図8以降で説明するが、この筒部材取付装置80の上流に配置されるシールリング組付装置10を、図1〜図7に基づいて先に説明する。
図1に示すように、シールリング組付装置10は、ベース11上に設けられワーク20を支える筒状のワーク支持部材13と、釣り鐘状のシールリング保持部材30と、ベース11から上へ延びているポスト40と、このポスト40に貼られ鉛直に配置されるレール41と、このレール41に移動可能に嵌っているスライダ42と、このスライダ42から水平に延びている昇降板43と、この昇降板43とポスト40との間に渡されスライダ42をレール41に沿って昇降する爪移動機構44と、昇降板43に上下移動可能に取付けられるセンタロッド45と、このセンタロッド45の下端に取付けられるテーパピン46と、昇降板43に吊された爪支持ロッド47、47と、これらの爪支持ロッド47、47の下部に取付けられているL字金具48、49と、一方のL字金具48に取付けられる第1移動爪51及び抑え爪52と、他方のL字金具49に取付けられる最終移動爪53及び抑え爪52と、L字金具48、49の真下に位置するように配置されサブベース14に取付けられるストッパー54、54とを備えている。
ワーク20は、例えば、固定プーリ21を一体的に備えているプーリ軸22と、このプーリ軸22に嵌っている可動プーリ23とからなり、可動プーリ23の外周に環状溝24を備えている。
また、シールリング保持部材30は、上底部31と、この上底部31の周辺から下がり下ほど外径が大きくなるテーパ部32と、このテーパ部32から下がる筒部33からなり、この筒部33の外径は可動プーリ23の外周の径と同じである。上底部31はプーリ軸22の一方の端部に設けられているセンタ穴25に嵌合するセンタピン34を下面に備えると共に上面にセンタ凹部35を備えている。
なお、最終移動爪53は、後述する図3に示すように第1移動爪51の近くに配置されるが、図1では理解を容易にするために離して示した。
また、爪移動機構44は、エアシリンダ、油圧シリンダ、電動シリンダが好適であるが、ピニオン・ラックであってもよく、種類、形式は問わない。
センタロッド45は、昇降板43に固定されたセンタスリーブ55に収納されている。センタスリーブ55の案内作用により、センタロッド45は横に揺れることなく上下に移動する。センタロッド45の上端はナット56を介してセンタスリーブ55の上面に掛かっている。昇降板43の下面とテーパピン46の上面との間にセンタスプリング57が配置されるため、センタロッド45は常時下方へ付勢される。
爪支持ロッド47は、昇降板43に固定されたサイドスリーブ58に収納されている。サイドスリーブ58の案内作用により、爪支持ロッド47は横に揺れることなく上下に移動する。爪支持ロッド47の上端はナット59を介してサイドスリーブ58の上面に掛かっている。サイドスリーブ58の下面とL字金具48(又は49)の上面との間にサイドスプリング61が配置されるため、爪支持ロッド47は常時下方へ付勢される。
L字金具48、49の高さは、ナット59を捻ることで調節できる。第1移動爪51を支えるL字金具48に対して最終移動爪53を支えるL字金具49は、差Lだけ上方に配置される。すなわち、L字金具48とL字金具49は、昇降板43の移動方向に相対差(高低差)Lをおいて配置される。
図2に示すように、L字金具48の縦壁部62に水平にエアシリンダ63が取付けられ、このエアシリンダ63のピストンロッド64にL字形の抑え爪52が取付けられている。エアシリンダ63が前進動作をすると、抑え爪52は想像線で示す位置まで前進する。
また、ピストンロッド64より上方位置にて縦壁部62に水平ロッド65が取付けられ、この水平ロッド65の先端にクランク断面状の第1移動爪51が取付けられ、水平ロッド65の基部が大径部66とされている。第1移動爪51と縦壁部62の間に圧縮ばね67が配置され、この圧縮ばね67の作用で、第1移動爪51は前方へ付勢される。
このときに、大径部66が抜け止め作用を発揮するため、水平ロッド65が縦壁部62から抜ける心配はない。また、第1移動爪51に縦壁部62へ向かう外力(水平力)が加わると、圧縮ばね67が縮まり、大径部66が縦壁部62から想像線で示すように後退し、第1移動爪51も一緒に後退する。
以上の構成からなる移動爪51、53は、3個以上配置される。
図3は展開図的な配置図であり、第1移動爪51、第2移動爪51B、第3移動爪51C、第4移動爪51D、第5移動爪51E、最終移動爪53が、この順に60°ピッチで配置されている。すなわち、最終移動爪53は第1移動爪51の隣に配置される。
第2〜最終移動爪51B〜53を支持する部材の構成は図2と同様であるため、支持構造の説明は省略する。
なお、移動爪51、51B〜51E、53の個数は、この例では6個であるが、3個以上であれば任意に設定できる。
第1移動爪51に対して第2移動爪51Bが少し高くなり、第2移動爪51Bに対して第3移動爪51Cが少し高くなるように、第1移動爪51から最終移動爪53まで螺旋階段状に配置されている。第1移動爪51を支えるL字金具48と、最終移動爪53を支えるL字金具49との相対差(高低差)は、上述したようにLに設定される。
以上の構成からなるシールリング組付装置10の作用を次に説明する。
先ず、図1に示すようなシールリング組付装置10を準備する(準備工程)。
次に、ロボットなどの搬送手段を用いて、ワーク20を、ワーク支持部材13にセットする(ワークセット工程)。
一方、別の場所でシールリング保持部材30に、1本のシールリング70を保持させる(シールリング保持工程)。1本のシールリング70が保持されているシールリング保持部材30を、ロボットなどの搬送手段を用いて、可動プーリ23上に導く。
そして、図4に示すように、筒部33がワーク(可動プーリ23)の外周と連続するようにしてシールリング保持部材30を可動プーリ23に載せるようにして当接する(当接工程)。
このときに、センタピン34がプーリ軸22のセンタ穴25に嵌るため、ワーク20の中心にシールリング保持部材30の中心が合致する。
この状態で、昇降板(図1、符号43)が下げられる。
すると、図4にて、テーパピン46がセンタ凹部35に嵌り、センタスプリング57がテーパピン46を下方へ付勢するため、シールリング保持部材30は浮き上がる心配がない。よって、以降の工程中に、ワーク20に対してシールリング保持部材30が位置決めされたままとなる。
並行して、第1移動爪51は圧縮ばね67で付勢されているため、シールリング保持部材30のテーパ部32に摺接する。更に下がった第1移動爪51はシールリング70の一方の端部71に当たる。このときには、最終移動爪53は、まだシールリング70の他方の端部72に当たらない。
さらに第1移動爪51を下げると、図5に示すように、シールリング70の一方の端部71が筒部33を滑り降り、可動プーリ23の外周に移り、環状溝24に嵌る(シールリング一方の端部嵌め工程)。L字金具48がストッパー54に当たるため、第1移動爪51の下降動作は終了する。図1に示す昇降板43は引き続き下がる。サイドスプリング61が縮むため、昇降板43の下降は円滑に行われる。
遅れながら最終移動爪53が下がる。シールリング70の他方の端部72は、筒部33を滑り降り、可動プーリ23の外周に移るが、環状溝24にはまだ嵌らない。
さらに最終移動爪53を下げると、図6に示すように、シールリング70の他方の端部72は環状溝24に嵌る(シールリング他方の端部嵌め工程)。
L字金具49がストッパー54に当たるため、最終移動爪53の下降動作は終了する。このタイミングで全ての抑え爪52を前進させることで、嵌合を確実にする。
なお、抑え爪52を前進させる順序は、全て同時でもよいが、図3における0°の位置に存在する第1移動爪51と同位相に存在する抑え爪52を初めに前進させ、次に60°の位置に存在する抑え爪52を前進させるように順々に前進させ、最終的には、最終移動爪53と同位相に存在する抑え爪52を前進させて、抑え爪52の前進動作は終了する。すなわち、シールリング70の一方の端部71に対応した抑え爪52から前進動作を始めて、他方の端部72に対応した抑え爪52で終わるようにする。このことで嵌合をより確実にする。
次に、シールリング70の動きに注目して第1・最終移動爪51、53の作用を説明する。
図7(a)に示すように、筒部33にシールリング70が保持されている。一方の端部71に内径側が外径側より突出する第1段差73が設けられ、他方の端部72に外径側が内径側より突出する第2段差74が設けられている。まず、一方の端部71に第1移動爪51が当接し、一方の端部71を下げ始める。
図7(b)に示すように、シールリング70の一方の端部71が環状溝24に嵌る。
このときには、シールリング70の他方の端部72は、最終移動爪53で押し下げられつつ環状溝24の上方にある。さらに最終移動爪53で他方の端部72を下げると第1段差73へ第2段差74が、図面手前から奥へ移動する。
結果、図7(c)に示すように、第1段差73へ第2段差74が重なるようにして、シールリング70の他方の端部72が環状溝24に嵌る。よって、図15(c)、図15(d)で述べたような嵌合不良が発生する心配はなく、発生したとしても、発生頻度はごく僅かである。
なお、シールリング70が、軟質材料で造られる場合は、自己復元性が乏しい。仮に、図15(c)、図15(d)で述べたような嵌合不良が発生すると、人手で図15(a)の形態に戻し、図15(b)のようにするが、この修正作業は、シールリング70が軟らかいため、形状を保つことが難しい。その上、シールリング70を傷める心配もある。
この点、本発明によれば、上述したように、嵌合不良が発生しないので、修正作業が不要となり、生産性の向上を容易に高めることができると共にシールリングを傷める心配もない。
次に、筒部材取付装置80について、詳しく説明する。
図8に示すように、筒部材取付装置80は、基板81に設けられワーク20を支える筒状のワーク受け台83と、このワーク受け台83で支えられているワーク20に取付けられているシールリング70を囲うように配置される複数の押圧片84、84と、これらの押圧片84、84を環状溝24、24の底に向かって前進させる押圧片移動機構86、86と、これらの押圧片移動機構86、86を有底筒状のカバーに代表される筒部材87が移動する方向に移動可能に支持する移動機構支持機構90、90と、ワーク20までカップ状の筒部材87を移動するロボットなどの筒部材運搬機構88と、筒部材87を移動(この例では押し下げるように移動)する筒部材移動機構95を備えている。
図9に示すように、押圧片84は、例えば、シールリング70を囲う、半割円筒状の円弧部材である。この例では押圧片84は2個であるが、3個以上であってもよい、個数が多いほど円滑な押圧が可能となる。
押圧片移動機構86は、例えば、シリンダユニットであり、ピストンロッドで押圧片84を支持する。
図8にて、移動機構支持機構90は、基板81を貫通して押圧片移動機構86を支える垂直ロッド91と、この垂直ロッド91の下部にねじ込まれるナット92と、基板81に設けられ垂直ロッド91を案内するロッドガイド93と、このロッドガイド93と押圧片移動機構86との間に設けられる圧縮スプリング94とからなる。
圧縮スプリング94の弾発作用で、押圧片移動機構86が上方へ付勢される。ナット92を捻ることで、押圧片移動機構86の高さ、すなわち、押圧片84の高さを所定の位置に調節することができる。押圧片84に下向き力が加わると、押圧片移動機構86及び垂直ロッド91が下がる。下向き力を解消すると、押圧片84は上限位置に戻る。
筒部材移動機構95は、例えば、支持部材96で支持されているシリンダユニット97と、このシリンダユニット97のピストンロッド98に取付けられているカップ部材99からなる。シリンダユニット97は、エアシリンダ、油圧シリンダ、電動シリンダの何れでもよい。
以上の構成からなる筒部材取付装置80の作用を次に説明する。
図10(a)に示すように、ワーク受け台83にワーク20をセットする(ワークセット工程)。次に、シールリング70を囲うように配置される複数個の押圧片84、84及びこれらの押圧片84、84を移動する押圧片移動機構86、86により、シールリング70が環状溝24の底に密着するように、押圧する(シールリング押圧工程)。
次に、図8に示す筒部材運搬機構88により、筒部材87をワーク20の近傍まで運搬し、続いて、図10(b)に示すように、シールリング70に当接している押圧片84、84に仮置きする(仮置き工程)。すなわち、筒部材87は押圧片84、84に載っている。
この状態で、筒部材移動機構95により筒部材87を下へ押す。
すると、図11(a)に示すように、筒部材87と共に押圧片84、84が下方へ移動する(押圧片移動工程)。
この押圧片移動工程を詳しく説明する。
図11(b)にて、筒部材87と共に押圧片84を下げ始める。なお、この時点では、押圧片84でシールリング70が圧縮されているため、シールリング70の外面と筒部材87の内面との間に押し代αが確保されている。
図11(c)に示すように、下降の途中において、シールリング70は、一部が押圧片84に当接し、残部が押圧片84に連続する筒部材87に臨む。
さらに、筒部材87と押圧片84が下がると、図11(d)に示すように、シールリング70が拡径しながら筒部材87に乗り移る。
ワーク20は静止しているため、筒部材87をさらに下げると、筒部材87の所定位置にシールリング70を嵌合することができる。
図8にて、筒部材87は比較的薄肉の軽量部品である。一方、ワーク20は、中実な厚肉部品であるため、筒部材87より格段に重い。
軽量な筒部材87を、筒部材移動機構95を下へ移動するため、この移動に必要なエネルギーはごく小さい。仮に重いワーク20を上昇させるとすれば、そのためのエネルギーは格段に大きくなる。よって、本発明のように、ワーク20を静止し、筒部材87を移動することで、省エネルギーを図ることができる。
次に、筒部材取付装置80の変更例を説明する。
図12に示すように、移動機構支持機構90は、アクチュエータ91Aであってもよい。この場合は、制御部91Bで、アクチュエータ91Aとシリンダユニット97(筒部材移動機構95)とを同期させる。具体的には、筒部材移動機構95のシリンダユニット97により筒部材87を下へ押す速度と、移動機構支持機構90のアクチュエータ91Aにより押圧片84、84が筒部材87と共に下方へ移動する速度とが同期する。その他の構成要素は、図8と同一であるため、符号を流用して詳細な説明は省略する。
なお、アクチュエータ91Aとシリンダユニット97とは、制御部91Bにより制御することにより同期すればよく、エアシリンダ、油圧シリンダ、電動シリンダの何れでもよい。
尚、ワーク20は、CVT用可動プーリ23の他、シリンダに嵌るピストンであってもよく、要は、外周に環状溝を有し、この環状溝に1箇所が分断されているシールリング70を組付けるものであれば、種類は問わない。
また、筒部材は、有底筒状のカバーの他、底なしのシリンダであってもよい。
本発明は、CVT用可動プーリにカバー状の筒部材を嵌合する筒部材取付技術に好適である。
20…ワーク、23…可動プーリ、24…環状溝、70…シールリング、71…シールリングの一方の端部、72…シールリングの他方の端部、73…第1段差、74…第2段差、80…筒部材取付装置、83…ワーク受け台、84…押圧片、86…押圧片移動機構、87…筒部材、88…筒部材運搬機構、90…移動機構支持機構、95…筒部材移動機構。

Claims (5)

  1. 合口が形成されたシールリングが環状溝に組付けられているワークに、筒部材を被せる筒部材取付装置において、
    前記ワークを支えるワーク受け台と、
    このワーク受け台で支えられている前記ワークの前記シールリングを囲うように配置される複数の押圧片と、
    この押圧片を前記環状溝の底に向かって前進させる押圧片移動機構と、
    この押圧片移動機構を前記筒部材の移動方向に移動可能に支持する移動機構支持機構と、
    前記押圧片移動機構により前進している前記押圧片に、前記筒部材を載せる筒部材運搬機構と、
    前記押圧片に載っている前記筒部材が前記シールリングに嵌合するまで、前記筒部材を移動する筒部材移動機構と、からなることを特徴とする筒部材取付装置。
  2. 合口が形成されたシールリングが環状溝に組付けられているワークに、筒部材を被せる筒部材取付方法であって、
    ワーク受け台に前記ワークをセットするワークセット工程と、
    前記シールリングを囲うように配置される複数個の押圧片及びこれらの押圧片を移動する押圧片移動機構により、前記シールリングが前記環状溝の底に密着するように、前記シールリングを押圧するシールリング押圧工程と、
    前記シールリングに当接している前記押圧片に前記筒部材を仮置きする仮置き工程と、
    筒部材移動機構により前記筒部材を押し、この筒部材と共に前記押圧片を移動する押圧片移動工程と、からなり、
    この押圧片移動工程は、前記筒部材が前記シールリングに嵌合するまで続けることを特徴とする筒部材取付方法。
  3. 前記シールリングは、一方の端部に内径側が外径側よりも突出する第1段差を有し、他方の端部に外径側が内径側よりも突出する第2段差を有していることを特徴とする請求項2記載の筒部材取付方法。
  4. 前記筒部材は、前記ワークより軽いことを特徴とする請求項2記載の筒部材取付方法。
  5. 前記筒部材は、有底筒状のカバーであり、前記ワークは、CVT変速機の可動プーリであることを特徴とする請求項2又は請求項4記載の筒部材取付方法。
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