JP2015220864A - アーマチュア、電動モータ、減速装置付き電動モータ - Google Patents
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Abstract
Description
以下、従来の電動モータ1010について簡単に述べる。
電動モータ1010は、いわゆる直流ブラシモータであって、アーマチュア1020に凹部1027が設けられている。そして、アーマチュア1020を回転可能に支持する2つの軸受1031、1032は、ブラシ1045に近い側に配設される一方の軸受1032と、ブラシ1045およびコンミテータのセグメント1030とを、アーマチュア1020の軸方向の長さ内に位置するように、凹部1027内に配置されている。
アーマチュアコア1021の径方向中心部には、絶縁樹脂製の支持部材1025(ボス部材あるいはコンミテータモールド樹脂部に相当)が固定されており、この支持部材1025が、出力シャフト1050の外周面に固定されている。出力シャフト1050は、モータカバー1011およびモータハウジング1012に対し、軸受1031、1032により回転可能に支持されている。
そして、この磁界とモータマグネット1015との間に生じる磁気的な吸引力や反発力によって、アーマチュア1020およびシャフト1050が回転する。この回転によってブラシ1045が摺接するセグメント1030が順次変更され、アーマチュアコイル1024に流れる電流の向きが切り替えられる、いわゆる整流が行われる。これにより、アーマチュア1020が継続的に回転し、回転出力がシャフト1050から取り出される。
ここで、上述の特許文献1にあっては、アーマチュア1020の支持部材1025に形成した凹部1027の中に、コンミテータのセグメント1030とブラシ1045と片方の軸受1032とが収容されている。しかも、凹部1027の内周壁にコンミテータのセグメント1030が中心軸側にブラシ当接面を向けて配置され、ブラシ1045が内周側から外周側に向かってブラシ当接面に当接する構成になっている。このように、凹部1027にブラシ1045や軸受1032を配置することから、これらブラシ1045や軸受1032のレイアウトが窮屈であり、電動モータ1010の偏平化に限界があるという課題がある。
そこで、上記のように周方向に隣り合うティースの間に対応する位置を避けるようにコア側凹部を配置することにより、磁気効率が悪化してしまうことを防止できる。
しかしながら、アーマチュアコアの中心開口部の直径を小さく設定すると、ボス部材の嵌合強度や剛性を高くすることができない。ボス部材の内周面にはシャフトが挿入されるので、アーマチュアコアの中心開口部にボス部材を内嵌固定した際に、できるだけ縮径方向の変形が生じないようにしたい。したがって、その点からの要請によれば、中心開口部の直径をできるだけ大きく設定したい。
図1は、第1実施形態における減速装置付き電動モータの断面図、図2は、電動モータ部の斜視図、図3は、電動モータ部の分解斜視図である。図4〜図19は、第1実施形態の減速装置付き電動モータの各部の詳細を示す図である。
図1に示すように、この減速装置付き電動モータ1は、DCブラシ付きモータとして構成された偏平形状の電動モータ部(電動モータ)10と、電動モータ部10の回転出力を減速して出力軸(出力部材)110から出力するハイポサイクロイド減速装置として構成された減速機構部(減速装置)100と、からなる。電動モータ部10の回転中心(後述するアーマチュアの回転中心)であるモータ軸線Lは、出力軸110の回転中心(軸線)と一致している。また、ここでは、出力軸110から出力を取り出す側を上側(図1の上側)と称し、その反対側を下側(図1の下側)と称して以降の説明を行う。
なお、モータマグネット13は円筒状に形成されていてもよし、瓦状に形成されたものを周方向に沿って並べて配置してもよい。
電動モータ部10の主要素であるアーマチュア20は、主軸部材2と同軸に配置されており、主軸部材2を囲んだ状態でモータハウジング11内に配置されている。
図2、図3に示すように、アーマチュア20は、アーマチュアコア21と、下側と上側のインシュレータ22、23と、アーマチュアコイル24と、コンミテータ30と、を備えている。
図7に示すように、アーマチュアコア21は、同一形状にプレス成形された複数の鋼板を軸方向に積層することで構成されている。アーマチュアコア21は、略円環状のコア本体21aを有しており、コア本体21aの径方向外側には、軸方向平面視略T字状のティース21bが周方向に等間隔で放射状に形成されている。ティース21bは、先端部に形成され、周方向に沿って延出する鍔部21btを備えている。この鍔部21btによって、ティース21bは、軸方向平面視略T字状になっている。
また、隣接するティース21b間には、スロット21sがティース21bと同数個設けられている。本例では、ティース21bおよびスロット21sの数は9個である。コア本体21aの中央には、円形の中心開口部21cが設けられている。
図6に示すように、インシュレータは、それぞれ絶縁性樹脂で成形された下側インシュレータ22と上側インシュレータ23とに分割構成されている。そして、インシュレータは、アーマチュアコア21に装着されたとき、下側インシュレータ22と上側インシュレータ23とが、アーマチュアコア21のティース21bの先端外周面を除くほとんどの部分を覆うことができるように、ティース21bの外形形状に合わせて形成されている。
上側インシュレータ23は、アーマチュアコア21のティース21bの軸方向端面、つまり、図1〜図3における上面23aは、アーマチュアコイル24を構成する巻線W(図12参照)が巻き付けられる面であり、全体にわたりフラットな面として形成されている。この上面23aの中央には、図3に示すように、円形の中央開口部23bが設けられている。
図3、図5に示すように、コンミテータ30は、絶縁樹脂で構成された円筒状の樹脂ボス部材31と、樹脂ボス部材31に装着された複数(本例では9枚)のセグメント金属片32と、から構成されている。
フランジ34は、外径が、上側インシュレータ23の中央開口部23bの内周に嵌まる大きさに形成されている。なお、軸方向における外径に変化はあるものの、樹脂ボス部材31の円筒壁35の内周面35aから圧入嵌合部33の内周面31aまでの間は、同径でストレートな円筒面として連続している。
そして、図6に示すように、樹脂ボス部材31の圧入嵌合部33の外周面が、アーマチュアコア21と同軸となるように、アーマチュアコア21の中心開口部21cに圧入嵌合(内嵌固定)されている。そして、図1に示すように、樹脂ボス部材31の内周面が、軸受メタル3を介して主軸部材2の外周面に回転自在に嵌合されている。したがって、アーマチュア20が、主軸部材2と同軸のモータ軸線L回りに回転自在に支持されている。なお、アーマチュアコア21と樹脂ボス部材31の圧入嵌合部の詳細については後述する。
また、このように、アーマチュアコア21の中心開口部21cにフランジ34の下側の圧入嵌合部33が嵌合されたとき、図8に示すように、アーマチュアコア21の軸方向端面(上面)にフランジ34の下面が当接し、樹脂ボス部材31が軸方向に位置決めされている。
図5、図6に示すように、各セグメント金属片32は、ブラシ45が摺接する円弧筒状のセグメント32aと、セグメント32aからL字状に折り曲げて形成されたライザ32bとを一体に有する。セグメント32aは、アーマチュアコア21から軸方向に突出した樹脂ボス部材31の円筒壁35の外周面に、ブラシ当接面を径方向外方に向けて配設されている。そして、周方向に互いに絶縁された状態で、一定ピッチで並んで配列されている。セグメント32aおよびライザ32bは、ティース21bの数と同じ数だけ設けられており、ティース21bの幅方向の中心線上に位置を揃えて配置されている。換言すれば、ティース21bおよびライザ32bは、ティース21bの幅方向の中心線とライザ32bの幅方向の中心線とが径方向に沿う同一直線上に位置するように配置されている。
ライザ32bは、アーマチュアコイル24の引出線(巻線W)を接続するフッキング部分であり、樹脂ボス部材31のフランジ34の上面34aに設定されたライザ配置面に載置固定されている。ライザ配置面が設定されたフランジ34の上面34aは、円筒壁35の外周面に対して直交する平面として形成されている。そして、図8に示すように、アーマチュアコア21に樹脂ボス部材31が圧入嵌合されたとき、上側インシュレータ23の上面23aと同一平面(面一)となるように構成されている。
また、ライザ32bの先端はU字状に上側に折り返されており、アーマチュアコイル24の端部(巻線Wの端部)を接続しやすくなっている。このライザ32bの折り返し部の長さは、2本以上の電線を引っ掛けられる長さに設定されている。
このように、上側インシュレータ23の上面23aの高さと樹脂ボス部材31のフランジ34の上面34aの高さが同一平面上に設定されていることにより、アーマチュアコイル24を構成する巻線Wを集中巻きした際、巻線Wの始線部および終線部の高さをライザ32bの高さに揃えることができる。したがって、渡り線や均圧線の高さが膨らむのを抑えることが可能となる。また、ライザ32bをティース21bに対応した位置に配置したことにより、巻線Wの端部(ティース21bから巻線Wが引き出された箇所)とライザ32bとを最短経路で繋ぐことができる。よって、アーマチュアコイル24の端部が巻き太りしなくなると共に、渡り線や均圧線の高さが膨らむのを確実に抑えることが可能になる。
次に、コンミテータ30に連結され、減速機構部100を構成する偏心軸120について述べる。
図2、図3、図5に示すように、偏心軸120は、コンミテータ30の樹脂ボス部材31における円筒壁35の先端に相対回転不能に連結されるもので、図4(a)〜図4(c)に単体部品としての詳細を示すように、偏心回転部121と、偏心回転部121の下面に突設された3つの回転力伝達用の嵌合凸部122と、を備えている。
偏心軸120は、全体が筒状に構成されており、軸方向に貫通する中心孔の内周面121bは、モータ軸線Lを中心とした円筒面で形成されている。そして、偏心回転部121の外周面が、モータ軸線Lと同心の中心O1に対して偏心した位置を中心O2とする円筒外周面121aとして形成されている。したがって、偏心回転部121の円筒外周面121aが、モータ軸線L(中心O1)に対して偏心回転する。
一方、樹脂ボス部材31の円筒壁35の先端には、偏心軸120の嵌合凸部122が嵌まる3つの嵌合凹部36が設けられている。これら偏心軸120側の嵌合凸部122と樹脂ボス部材31側の嵌合凹部36は、回転力を伝達するためのものである。また、偏心軸120側の嵌合凸部122と樹脂ボス部材31側の嵌合凹部36は、偏心軸120と樹脂ボス部材31の周方向の連結位置を規定することにより、円筒外周面121aの中心O2の偏心方向Hとアーマチュアコア21のティース21bやスロット21sの位置とを関連付けるためのものである。
次に、樹脂ボス部材31とアーマチュアコア21の圧入嵌合部の詳細について述べる。
図7に示すように、アーマチュアコア21の中心開口部21cの内周面には、軸線方向に貫通させて、コア側凹部21dとコア側凸部21eとが周方向に交互に配置されている。コア側凹部21dとコア側凸部21eは、ティース21bのピッチと同じピッチで、且つコア側凹部21dの位置をティース21bの位置に揃え、コア側凸部21eの位置をスロット21sの位置に揃えて配置されている。
そして、図10に示すように、コア側凹部21dの底面21dsとボス側凸部33aの頂面33atとを圧入嵌合することにより、アーマチュアコア21と樹脂ボス部材31とが径方向に位置決めされている。一方、コア側凸部21eの頂面21etと、ボス側凹部33bの底面33bsとの間には、互いの干渉を逃げる隙間δ1が敢えて確保されている。
ここで、周方向位置規制突起33bkが設けられた3箇所のボス側凹部33bの近傍の樹脂ボス部材31の下端面には、周方向位置規制突起33bkの設けられたボス側凹部33bであることを示す目印マーク33mが設けられている。
次に、このように樹脂ボス部材31とアーマチュアコア21の圧入嵌合部に、それぞれ凹部33b、21dと凸部33a、21eを設けたことの意義について簡単に述べる。各凹部33b、21dと各凸部33a、21eは、もともとは樹脂ボス部材31とアーマチュアコア21を嵌合した際の周方向の位置決めおよび回転止めのためのものであるが、それ以外の役目も担っている。
また、図11(b)中のA1の円で囲った部分に示すように、コア側凸部21eの周方向の両外側面21ehを互いに平行なストレート面に設定することにより、圧入部寸法の管理がしやすくなる。また、図11(b)中のA2の円で囲った部分に示すように、コア側凹部21dの内隅に傾斜部21fを設けたことにより、磁路スペースGsを広げる上で有効になる。
ところで、偏心軸120を回転させた場合、偏心回転部121を含めた回転体の質量のアンバランスから振動が発生する可能性がある。その対策として、まず、偏心軸120の偏心回転部121の偏心方向Hとアーマチュアコア21の周方向の位置関係とが次のように規定されている。
次に、アーマチュアコイル24の巻線Wの巻回手順について述べる。
図12は、アーマチュアの巻線構造を示す展開図、図13は、巻線構造を軸方向から見た図、図14は巻線の巻回手順の説明図である。
次に、巻線Wを5番、8番、2番のセグメント32aのライザ32bにこの順で引き回して均圧線を形成した後、2番、5番、8番のティース21bにこの順で巻線Wを巻回する。そして、V相のアーマチュアコイル24を形成する。
次に、フック28について述べる。
図6に示すように、フック28は、上側インシュレータ23の上面23aにおけるティース21bの根元(径方向内側の基端)に対応する位置で、且つアーマチュアコア21の各スロット21sの内周側の位置(ティース21bとティース21bの間の位置)に配置されている。したがって、ライザ32bの位置と周方向に重ならない。
図13、図14、図16に示すように、各フック28は、渡り線W1を外側から引っ掛けることで、渡り線W1が径方向内側に入り込んでしまうことを防止していると共に、引っ掛けた渡り線W1が外れないようになっている。
次に、給電装置40について述べる。
図17は、給電装置の斜視図である。
同図に示すように、給電装置40は、絶縁樹脂製の給電ハウジング41に、ブラシホルダ42を介して、ブラシ45(図1および図2参照)やバネ43を支持させたもので、一対のブラシ45はコネクタ48の端子に電気接続されている。
次に、減速機構部100について述べる。
図1に示すように、減速機構部100は、主軸部材2の先端2bに対応する位置を囲むように配置されている。また、円環形状に形成された出力軸110が、主軸部材2を囲んでモータ軸線Lと同軸に配置されている。
上記第1実施形態の減速装置付き電動モータ1のアーマチュア20は、アーマチュアコア21の中心開口部21cに、コンミテータ30のセグメント32aを配設した樹脂ボス部材31を圧入嵌合している。このため、コンミテータ30の樹脂モールド本体をアーマチュアコア21に軸方向に隣接して配置する場合と比べて、アーマチュア20の軸方向寸法を小さくすることができ、電動モータ部10を偏平化できる。また、アーマチュアコア21にコンミテータ30をインサート成形して埋設する必要がないので、製造コストを低減できる。
また、ティース21b間の位置にフック28を配置したことにより、ライザ32bに接続する配線に邪魔にならないように渡り線W1や均圧線を配索することができ、絶縁性を高めながら引出線の引き回しの容易化を図ることができる。
そして、嵌合凸部122と嵌合凹部36の数がティース21bやスロット21sの数の約数である3つに設定されているので、嵌合凸部122と嵌合凹部36の嵌合の組み合わせに拘わらず、偏心軸120の偏心方向Hとスロット21sとの位置関係を一定に管理することができる。したがって、バランス重りの取り付けが容易であり、アーマチュアコアの占有スペースが大きくなってしまうことも確実に防止できる。
次に、この発明の第2実施形態を、図20〜図22に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明を省略する(以下の実施形態についても同様)。
図20は、第2実施形態におけるアーマチュアの分解斜視図、図21は、アーマチュアの斜視図、図22は、アーマチュアの断面図である。
図20〜図22に示すように、この第2実施形態のアーマチュア220では、上側インシュレータ223に設けたフック(突起)228の位置が、第1実施形態のフック28の位置と異なる。なお、下側インシュレータ222は、上側インシュレータ223と同一構成であるので、上側インシュレータ223についてのみ説明し、下側インシュレータ222については説明を省略する。
そして、図21、図22に示すように、アーマチュアコア21に圧入嵌合した樹脂ボス部材31のフランジ34の上面にフック228が張り出して、フック228がフランジ34の上面34aを押さえることにより、アーマチュアコア21からの樹脂ボス部材31の抜けを防止を果たすようになっている。
次に、この発明の第3実施形態を、図23に基づいて説明する。
図23は、第3実施形態におけるアーマチュアの斜視図である。
ここで、上記第1実施形態および第2実施形態では、樹脂成形品であるインシュレータ23、223にフック28、228を形成した場合を示したが、コンミテータ30の樹脂ボス部材も樹脂成形品であるから、樹脂ボス部材に容易にフックを形成することができる。
次に、この発明の第4実施形態を、図24〜図27に基づいて説明する。
図24は、第4実施形態におけるアーマチュアと偏心軸の関係を示す軸方向から見た図、図25は、アーマチュアの軸方向から見た要部拡大図、図26は、アーマチュアの要部側断面図、図27は、上側インシュレータの斜視図である。
ここで、第4実施形態では、図24〜図27に示すように、ティース21bの周囲を覆うインシュレータ423の軸方向の端部(上面423a)に、パテ等の充填スペースを確保するための支持壁423tが設けられている。また、インシュレータ423の鍔部21btに対応する位置の内周面側に、軸方向に沿う凸条部423uが設けられている。
さらに、凸条部423uにより、スロット21sにバランス部材150を取り付けることが容易にできる。また、凸条部423uも、遠心力によりバランス部材150、160がアーマチュア420から脱落(飛散)してしまうことを防止する支持壁として機能する。
次に、この発明の第5実施形態を、図28に基づいて説明する。
図28は、第5実施形態のアーマチュアの側断面図である。
ここで、上述の第1実施形態では、コンミテータ30のセグメント32aおよびライザ32bを、樹脂ボス部材31の上側に共に配置していた。これに対し、この第5実施形態のアーマチュア520では、図28に示すように、コンミテータ530のセグメント金属片532のライザ32bを、樹脂ボス部材531の下面側まで延ばして露出させている。セグメント532aは、第1実施形態と同様に、樹脂ボス部材531の円筒壁535の外周面に配置している。
例えば、上述の実施形態では、減速装置付き電動モータ1を構成する電動モータ部10は、モータマグネット13の磁極数が6個、アーマチュア20のスロット21sが9個、コンミテータ30のセグメント32aが9個のいわゆる6極9スロット9セグメントの集中巻き直流モータとして構成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、モータマグネット13の磁極数、スロット数、およびセグメント数は、任意に設定することが可能である。
さらに、上述の実施形態では、コンミテータ30、540は、アーマチュアコア21から軸方向に突出した樹脂ボス部材31、331、531の円筒壁35、535の外周面に、セグメント32aが配置されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、円板状のコンミテータの一面にセグメントが放射状に配置される、いわゆるディスク型コンミテータにも、上述の実施形態を適用することが可能である。
2…主軸部材
2a…基端
2b…先端
3〜7…軸受メタル
10…電動モータ部(電動モータ)
11…モータハウジング
11a…底壁
11b…周壁
13…モータマグネット
20,220,320,420,520…アーマチュア
21…アーマチュアコア
21b…ティース
21c…中心開口部
21d…コア側凹部
21ds…底面
21e…コア側凸部
21et…凸部の周方向の外側面
21et…頂面
22,23,222,223,322,323,423…インシュレータ
23a、223a…上面
23b,223b…中央開口部
24…アーマチュアコイル
28,228,328a…フック(突起)
30,530…コンミテータ
31,331,531…樹脂ボス部材(ボス部材)
32,532…セグメント金属片
32a,532a…セグメント
32b,532b…ライザ
33…圧入嵌合部
33a…ボス側凸部
33b…ボス側凹部
33bh…凹部の周方向の内側面
33bk…周方向位置規制突起
34…フランジ
34a…上面
35,535…円筒壁(筒部)
40…給電装置
45…ブラシ
100…減速機構部(減速装置)
102…リングギヤ
102a…内歯
103…揺動歯車
103a…外歯
103b…内歯
104…出力歯車
104a…外歯
110…出力軸(出力部材)
120…偏心軸
121…偏心回転部
121a…円筒外周面
150,160…バランス部材
L…モータ軸線(軸線)
W…巻線
δ1…隙間
δ2…隙間
Claims (10)
- 巻線が巻回される複数のティースを有するアーマチュアコアと、
前記巻線が接続され、且つ前記巻線に電流を供給するためのブラシが摺接される複数のセグメントを有するコンミテータと、を備え、
前記アーマチュアコアの径方向中心に前記コンミテータを埋設すると共に、前記コンミテータの径方向中心に、該コンミテータに対して回転自在にシャフトを挿入したことを特徴とするアーマチュア。 - 前記アーマチュアコアは、
径方向中心に形成された中心開口部と、
前記中心開口部の内周面に形成され、且つ前記シャフトの軸方向に沿うように形成されるコア側凹部と、を有し、
前記コンミテータは、
前記中心開口部に前記アーマチュアコアと同軸となるように内嵌固定されるボス部材と、
前記ボス部材の外周面に形成され、前記コア側凹部に嵌るボス側凸部と、を有し、
前記コア側凹部は、周方向に隣り合う前記ティースの間に対応する位置を避けるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のアーマチュア。 - 前記中心開口部の内周面に、前記コア側凹部を複数形成することにより、周方向に隣り合うコア側凹部の間にコア側凸部を複数形成すると共に、
前記コア側凹部の個数に対応するように、前記ボス部材の外周面に前記ボス側凸部を複数形成することにより、周方向に隣り合うボス側凸部の間に、前記コア側凸部に嵌るボス側凹部を複数形成したことを特徴とする請求項2に記載のアーマチュア。 - 前記コア側凹部の底面と前記ボス側凸部の頂面とを圧入嵌合する一方、前記コア側凸部の頂面と前記ボス側凹部の底面との間に、互いの干渉を逃げる隙間を確保したことを特徴とする請求項3に記載のアーマチュア。
- 複数の前記ボス側凹部のうち、少なくとも1つのボス側凹部の周方向における両内側面に、前記コア側凸部の周方向の変位を規制する周方向位置規制突起を設けると共に、
該周方向位置規制突起が設けられたボス側凹部以外の他のボス側凹部には、周方向における両内側面と前記コア側凸部の周方向における外側面との間に、互いの干渉を逃げる隙間を確保したことを特徴とする請求項4に記載のアーマチュア。 - 前記アーマチュアコアは、前記ティースと前記巻線との間の絶縁を確保するためのインシュレータを備え、
前記インシュレータに、前記アーマチュアコアからの前記コンミテータの抜けを防止する突起を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のアーマチュア。 - 周壁および底壁を有し、前記周壁の内周面にモータマグネットが配置されているモータハウジングの内周側に、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のアーマチュアを配置した電動モータであって、
前記底壁に前記シャフトを回転不能に固定して主軸部材として構成し、前記主軸部材に対して前記アーマチュアコアと前記コンミテータとが一体となって回転することを特徴とする電動モータ。 - 前記コンミテータは、前記アーマチュアコアの端面から前記シャフトの軸方向に沿って突出する筒部を有し、
該筒部の外周面に、前記複数のセグメントを周方向に沿って並べて配置したことを特徴とする請求項7に記載の電動モータ。 - 請求項7または請求項8に記載の電動モータと、
該電動モータの前記アーマチュアの回転を減速して出力する出力部材を有した減速装置と、を備える減速装置付き電動モータにおいて、
前記減速装置は、前記主軸部材の固定側とは反対側の先端部に対応する箇所を囲むように配置されると共に、
円環形状に形成された前記出力部材が、前記主軸部材を囲んで前記主軸部材と同軸上に配置されていることを特徴とする減速装置付き電動モータ。 - 前記コンミテータにおける前記出力部材の軸方向先端に、該出力部材の軸線に対して偏心した位置を中心とする円筒外周面を有する偏心軸を、前記出力部材の軸線回りに前記アーマチュアと一体回転するように連結し、
前記偏心軸の円筒外周面に回転自在に、外歯と内歯を有する揺動歯車を嵌合することで、前記揺動歯車を、前記出力部材の軸線回りに公転自在且つ前記円筒外周面の中心回りに自転自在とし、
前記揺動歯車の外歯を、前記モータハウジングと固定関係にあるリングギヤの前記出力部材の軸線と同心の内歯に内接噛合させると共に、
前記揺動歯車の内歯に、前記出力部材に一体回転するように設けられた前記出力部材の軸線と同心の出力歯車の外歯を内接噛合させたことを特徴とする請求項9に記載の減速装置付き電動モータ。
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