JP2015220070A - 電線撚り合わせ装置、ツイストケーブル製造装置、電線撚り合わせ方法、及びツイストケーブル製造方法 - Google Patents

電線撚り合わせ装置、ツイストケーブル製造装置、電線撚り合わせ方法、及びツイストケーブル製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電線端処理と撚り合わせを一台の装置で行うこととともに、タクトタイムの短いツイストケーブル製造装置などを提供する。【解決手段】 ツイストケーブル製造装置1は、複数の電線の端処理されたトップ部を引き出す引き出し装置1300と、両端が端処理された電線の撚り合わせ装置1400を備える。引き出し装置1300で引き出された電線のトップ部は、受け渡し装置1600でトップ回転ユニット1400Aに渡される。テール部は、受け渡し装置1700によりテール回転ユニット1400Bに渡される。トップ回転ユニット1400Aのクランプ1410をテール側に動かして電線の弛みを取ってから、各回転ユニットを回転させるとともに、両クランプの相互間隔及び電線に付加する張力を調整する。【選択図】 図1

Description

本発明は、複数本(特には2本)の電線を撚り合わせる装置等に関し、特には、主に車載用として使用されるツイスト(撚り合わせ)ケーブルを製造する装置に関する。
ツイストケーブル(ツイストペア電線、撚り合わせ電線)は、両端が端処理(端子圧着など)された2本の電線を撚り合わせたもので、電磁波によるノイズを遮断するため等に主に使用される。同様の目的の同軸ケーブルよりも安価であるため、自動車に搭載される種々の信号線として広く使用されている。ツイストケーブルは様々な長さ(0.55m〜3.5m)のものが要求されるとともに、電気特性を一定に保つために、電線間のスキマが小さく、ツイストのピッチを長さに応じた一定の値にする必要がある。このためには、2本の電線の長さが同じであり、電線を適宜な張力で把持しながら撚り合わせる必要がある。特に、撚り合わせることにより電線の長さは単体の長さよりも短くなるので、撚り合わせの進行に追随して両端間の間隔や張力を調整する必要がある。
このようなツイストケーブルを作製する方法の一例として、予め両端が処理された電線(端子圧着電線等)を準備しておき、そのうちの2本を人手で撚り合わせ装置に装着し、同装置で撚り合わせる方法がある。このような撚り合わせ装置としては、撚り戻しによる電線間のスキマの発生を防止するように、電線自体の向きを同じにして撚り合わせるものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
ただし、このような、端処理された電線を準備する工程と電線を撚り合わせる工程とが連続しておらず人手を介するために、時間を要し生産効率が上がらない。
ところで、本発明者らは、1台の装置で並列的に2本の端子圧着電線を製造する装置を提案した(特許文献2参照)。この、2本の電線を並列して処理する機構を電線を撚り合わせる機構に応用すると、端子圧着電線を準備する工程と電線を撚り合わせる工程とを1台の装置上で行うことができる
特開2008−47387号公報 特許第5060657号
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、電線長さの精度が高く、適切な張力付与機構を備えた電線撚り合わせ装置などを提供することを目的とする。さらには、端子圧着などの電線端処理と撚り合わせを一台の装置で行うこととともに、タクトタイムの短いツイストケーブル製造装置などを提供することを目的とする。さらには、製造するツイストケーブルの品質が高いツイストケーブル製造装置などを提供することを目的とする。
本発明のベースとなる電線撚り合わせ装置は、 並列する複数本の電線の一方の端部を把持するトップクランプと、 該複数本の電線の他方の端部を把持するテールクランプと、 前記トップクランプ及び/又は前記テールクランプを回転させるクランプ回転手段と、 前記トップクランプと前記テールクランプの相互間隔であるクランプ間隔、及び、前記複数本の電線に付加する張力、を調整するクランプ間隔・張力調整機構と、を備える。
本発明の第1の電線撚り合わせ装置は、 前記クランプ間隔・張力調整機構が、 前記トップクランプ又は前記テールクランプを搭載する移動台と、 該移動台を、前記クランプ間隔の広がる方向に付勢するとともに、前記電線の撚り合わせの進行に伴って前記クランプ間隔の狭まる方向に前記クランプが移動するのを許容する付勢手段と、 前記移動台の、前記クランプ間隔の広がる方向のストロークエンドを定めるストッパと、 該ストッパの位置を変えるストッパ移動アクチュエータと、を具備し、 前記電線を撚り初める際に、前記ストッパを、前記クランプ間隔が広がる方向に動かして、前記電線の弛みを取ることを特徴とする。
撚り初めにストッパを動かし、付勢手段を働かせて、電線の弛みを取る。その後、電線に付勢手段の付勢力による張力をかけながら、電線を撚り合わせる。比較的シンプルな機構を用いながら、短い時間で電線の弛み取りとスムーズな撚り合わせ開始ができる。
本発明のベースとなる第1のツイストケーブル製造装置は、 並列する複数本の電線を送給する電線送給手段と、 該電線のトップ部の被覆を皮むきするトップ皮むき手段と、 皮むきされたトップ部に処理を施すトップ端処理手段と、 処理された前記トップ部を引き出すトップ引き出し手段と、 前記電線を任意の長さに切断する電線切断手段と、 切断された前記電線のテール部の被覆を皮むきするテール皮むき手段と、 皮むきされたテール部に処理を施すテール端処理手段と、 両端が処理された前記並列する複数本の電線を撚り合わせる下記A〜Dを有する電線撚り合わせ装置と、 A)前記複数本の電線のトップ部を把持するトップクランプ、 B)該複数本の電線のテール部を把持するテールクランプ、 C)前トップクランプ及び/又は前記テールクランプを回転させる回転手段、及び、 D)前記トップクランプと前記テールクランプの相互間隔及び前記複数本の電線に付加する張力を調整するクランプ間隔・張力調整機構、 前記複数本の電線のトップ部を、前記トップ引き出し手段から受け取って前記電線撚り合わせ装置の前記トップクランプに渡すトップ渡し手段と、 前記複数本の電線のテール部を、前記電線撚り合わせ装置の前記テールクランプに渡すテール渡し手段と、を具備する。
本発明の第2のツイストケーブル製造装置は、前記電線撚り合わせ装置に前記電線を渡す手前で、前記並列する複数本の電線の相互間隔である電線間ピッチを狭くする機構が設けられていることを特徴とする。
並列する複数本の電線の端部を皮むき・切断などする際は、並列する複数本の電線間ピッチをある程度広く(例えば20mm)せざるをえない。なぜならば、並列する皮むき・切断の工具・装置などを収めるスペースが必要になるからである。しかし、撚り合わせ工程では、電線にかかる負荷低減(後述)などのため、電線間ピッチをより狭く(例えば10mm)する必要がある。そこで、電線切断・皮むき・端処理を終えた後、電線撚り合わせ装置に電線を渡す前に、並列する複数本の電線の相互間隔である電線間ピッチを狭くする機構を設けた。これにより、複数本の電線の並列処理を可能としつつ、ツイストケーブルの品質を向上できる。
本発明の第3のツイストケーブル製造装置は、 前記電線間ピッチを狭くする機構が、前記トップ引き出し手段又は前記トップ渡し手段、及び、前記テール渡し手段に設けられていることを特徴とする。これらの手段は、前記電線間ピッチを狭くする機構を設けるのに適している。
本発明に関連する第4のツイストケーブル製造装置は、前記電線送給手段に設けられた、前記複数の電線の各々の送給された距離を計測する送給電線長さ計と、 前記トップ引き出し手段によって引き出される長さを計測する引出電線長さ計と、 前記送給電線長さ計で計測した各電線長さに相互に所定以上の差が生じるか、前記送給電線長さ計で計測した各電線長さと前記引出電線長さ計で計測した長さに所定以上の差が生じた場合に異常と判断する電線長さ異常判定手段と、をさらに備えることを特徴とする。
本発明の第5のツイストケーブル製造装置は、 前記電線送給手段に設けられた、前記複数の電線の各々をクランプするとともに送るローラ、及び、該ローラが前記電線を押圧する押圧力を制御する手段、を有し、 前記ローラの駆動により前記電線を送る際には前記押圧力を比較的高くし、 前記ローラを自由回転状態として前記電線を前記トップ引き出し手段で引き出すときは、該ローラと電線とがスリップしない範囲で、前記押圧力を比較的低くする、ことを特徴とする。
本発明に関連する第6のツイストケーブル製造装置は、 前記トップ渡し手段を電線長さ方向に移動させる移動テーブル、及び、該移動テーブルに搭載された、前記トップ渡し手段の電線クランプを、前記電線長さ方向の直角方向に移動させる機構、 前記移動テーブルのテール側において処理・搬送される電線の下側に広がっているとともに、前記移動テーブルとともに前記電線長さ方向に移動する樹脂製のクッションベルトを、有することを特徴とする。
本発明に関連する他のツイストケーブル製造装置は、前記トップ渡し手段、及び、前記トップクランプを、電線長さ方向に移動させる移動テーブル、並びに、 該移動テーブルに搭載された、前記トップ渡し手段の電線クランプを、前記電線長さ方向の直角方向に移動させる機構、 を有することを特徴とする。
本発明の第2の電線撚り合わせ装置は、 撚り合わせ中の前記電線の振れを止める振れ止めが設けられていることを特徴とする。
本発明の第3の電線撚り合わせ装置は、 さらに、 電線撚り合わせ後に、前記トップクランプ及び前記テールクランプが解放されて落下する撚り合わせ後の電線を載置する排出トレイと、を備え、 前記トップクランプ及び/又は前記テールクランプ、該クランプの前記回転手段、並びに、該クランプを付勢しながら移動させる前記クランプ間隔・張力調整機構が、前記排出トレイの上方に配置されたテーブルから吊下げ式に配設されていることを特徴とする。撚り合わせ後にクランプ開放製品落下させる場合に、排出トレイ(シュート)に落ちる製品が引っ掛かるような部位を極力なくす。これにより、作業トラブルを防止することができる。
本発明の第1のツイストケーブル製造方法は、 複数本の電線の一方の端部であるトップをトップクランプで挟持し、 該複数本の電線の他方の端部であるテールをテールクランプで挟持し、 前記トップクランプと前記テールクランプの相互間隔及び前記電線に付加する張力を調整しながら、前記トップクランプ及び/又は前記テールクランプを回転させ、 複数本の電線を撚り合わせて撚り合わせ電線を製造する方法であって、前記の電線撚り合わせ装置を用いることを特徴とする。
本発明の第2のツイストケーブル製造方法は、 電線を送給する工程と、 送給された電線のトップ部の被覆を皮むきするトップ皮むき工程と、 皮むきされたトップ部に端子を圧着するなどの処理を施すトップ端処理工程と、 トップ部の端処理された電線を任意の長さに切断する電線切断工程と、 切断された電線のテール部の被覆を皮むきするテール皮むき工程と、 皮むきされたテール部に端処理を施すテール端処理工程と、 両端に端処理された複数本の電線を撚り合わせる撚り合わせ工程と、を含むツイストケーブルの製造方法であって、前記のツイストケーブル製造装置を用いることを特徴とする。
撚り合わせが進行するにしたがって撚り合わされた電線の長さは徐々に短くなる。本発明によれば、2本(複数本)の電線を撚り合わせる際に、電線の一方の端部を引っ張って張力を与えるとともに、電線の縮み代に応じて同端部を電線の長手方向に移動させるので、電線を適宜な張力で維持することができる。したがって、撚り合わせのピッチが均一で、電線間のスキマの小さいツイストケーブルを製造できる。さらに、この撚り合わせ装置を二線式(複数線式)の端子圧着装置に組み込めば、電線端処理(皮むき、端子圧着など)に連続して撚り合わせ作業を行うことができるので、人手による撚り合わせ装置への装着等の手間がかからず、生産効率を上げることができる。あるいは、タクトタイムの短いツイストケーブル製造装置などを提供できる。また、製造するツイストケーブルの品質が高いツイストケーブル製造装置などを提供できる。
本発明の実施の形態に係るツイストケーブル製造装置の全体構成を模式的に示す平面図である。 電線送給装置の側面図である。 トップ引き出し装置の側面図である。 電線送給装置とトップ引き出し装置の位置関係を示す側面図である。 トップ引き出し装置のクランプ部の側面図である。 トップ引き出し装置のクランプ部の平面図である。 トップ受け渡し装置、並びに、移動テーブルの構成を示す側面図である。 図7のトップ受け渡し装置、並びに、移動テーブルの構成を示す平面図である。 図7のトップ受け渡し装置、並びに、移動テーブルの構成を示すトップ側から見た正面図である。 図10(A)は、テーブル移動機構の側面図、図10(B)は正面図である。 テール受け渡し装置の排出側から見た側面図であり、主にクランプの上下機構が示されている。 テール受け渡し装置のトップ側から見た正面図であり、主にクランプのクランプ間隔変更機構(電線ピッチ変更機構)が示されている。 テール受け渡し装置の平面図である。 トップ回転ユニットを排出側から見た側面図である。電線撚り合わせ作業開始前の状態である。 図14のトップ回転ユニットを排出側から見た側面図である。電線撚り合わせ作業終了後の状態である。付勢シリンダの空圧配管系統も、模式的に図示してある。 図14のトップ回転ユニットを下から見た底面図である。図14同様に電線撚り合わせ作業開始前の状態である。 図14のトップ回転ユニットをテール側から見た正面図である。 テール側電線振れ止め、及び、X方向中央部電線振れ止めを示すための、電線撚り合わせ装置をトップ側からテール側を見た図である。 ツイストケーブル製造工程を説明するための模式的平面図である。 ツイストケーブル製造工程を説明するための模式的平面図である。 ツイストケーブル製造工程を説明するための模式的平面図である。 ツイストケーブル製造工程を説明するフローチャートである。 ツイストケーブルの一例を示す模式的平面図である。
発明を実施するための良好な形態
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
ツイストケーブル製造装置の全体構成
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るツイストケーブル製造装置の全体構成を説明する。ツイスト(撚り合わせ)ケーブルとは、図23に示す、2本の、両端に端子Tを圧着するなどの端処理の施された二本の電線W1・W2を撚り合わせたものである。
ツイストケーブル製造装置1は、図1に示すように、以下の主要部を備える。
本発明者らが提案した二線式圧着電線製造装置(特許第5060657号)と同様の、2つの電線束の各々から電線を送給するとともに該電線の先端部を挟持する電線送給装置(手段)100。
該電線の先端(トップ)の被覆を皮むきする皮むき装置(手段)200。
皮むきされた電線の先端に端子を圧着する端子圧着装置(手段)210。
先端に端子が圧着された電線を任意の長さに切断する電線切断装置(手段)230。
切断された電線の後端(テール)部を挟持するクランプ装置(手段)240。
切断された電線の後端の被覆を皮むきする皮むき装置(手段)250。
皮むきされた後端に端子を圧着する端子圧着装置(端処理手段)260。
さらに、ツイストケーブル製造装置1は、上記特許の二線式圧着電線製造装置には存在しない、以下の主要部も備える。
切断装置230で切断されて端子が圧着された電線の先端部を把持して任意の長さだけ引き出すトップ引き出し装置(手段)1300。このトップ引き出し装置1300は、電線引き出し後に、二本の電線W1・W2の軸芯間距離(Y方向の寸法、電線間ピッチという)を、引き出し時の20mmから10mmに狭めることができる。
両端に端子が圧着された2本の電線を撚り合わせる電線撚り合わせ装置1400。
電線撚り合わせ装置1400は、切断された電線の先端部(トップ)を把持して回転するトップ回転ユニット(回転手段)1400Aと、同電線の後端部(テール)を把持して回転するテール回転ユニット1400Bとからなる。両ユニット間の下方には、製造されたツイストケーブルが収容される排出トレイ1800が配置されている。
さらに、ツイストケーブル製造装置1は、以下の主要部も備える。
切断された電線のトップを、トップ引き出し装置1300から撚り合わせ装置のトップ回転ユニット1400Aに移行するトップ受け渡し装置(払い渡し手段)1600。
切断された電線のテールを、テールクランプ装置240から撚り合わせ装置のテール回転ユニット1400Bに移行するテール受け渡し装置(払い渡し手段)1700。このテール受け渡し装置1700は、受け取った二本の電線W1・W2の軸芯間距離(Y方向の寸法、電線間ピッチという)を、引き出し時の20mmから10mmに狭めることができる。
(優先権基礎出願0034)
以降の説明において、切断装置230で切断された後に電線束側に残った電線を残留電線あるいは1次側電線といい、電線束から切断された先の電線を切断電線あるいは2次側電線という(図1参照)。また、電線送給装置100による電線送給方向(電線の長さ方向をX方向といい、X方向の先側(+側)をトップ側といい、後側(−X側)をテール側という。また、X方向と直交する、2次側電線が送られる方向をY方向といい、Y方向の元側(−側)を反排出側、先側(+側)を排出側という。
次のツイストケーブル製品を製造するために1次側電線を電線送給装置100に送り始める初期状態において、電線送給装置100、切断装置230、テールクランプ装置240、及び、トップ引き出し装置1300は、2個の電線束から繰り出された電線が送られる方向(X方向)に、所定の間隔を開けて直列に順に並んでいる。この初期状態の電線送給装置100などのY方向位置を電線送り位置Y0(原点ともいう)という。また、トップ引き出し装置1300の初期状態のX方向位置を初期位置X0という。
電線送給装置100は、電線送り位置Y0から、−Y方向に移動可能である。トップ皮むき装置200は、電線送り位置Y0から−Y方向に所定の距離離れた位置Y1(トップ皮むき位置)に配置され、トップ端子圧着装置210は、トップ皮むき位置Y1からさらに−Y方向に離れた位置(トップ端子圧着位置)Y2に配置されている。
テールクランプ装置240は、電線送り位置Y0から、+Y方向に移動可能である。テール皮むき装置250は、電線送り位置Y0から+Y方向に所定の距離離れた位置Y3(テール皮むき位置)に配置され、テール端子圧着装置260は、テール皮むき位置Y3からさらに+Y方向に離れた位置Y4(テール端子圧着位置)に配置されている。
トップ引き出し装置1300は、原点位置X0からX方向に移動可能である。
電線撚り合わせ装置1400は、テール端子圧着位置Y4から+Y方向に所定の距離離れた位置Y5に配置されている。テール回転ユニット1400BはXY方向に固定されているが、トップ回転ユニット1400Aは、X方向に移動可能である(詳細後述)。
次に、各装置について説明する。
電線送給装置100
図2を参照して、電線送給装置について説明する。電線送給装置100は、基本的には、特許5060657号の二線式圧着電線製造装置と同様の構成・作用を有する。
電線送給装置100は、2個の電線束から各々繰り出された電線のトップを電線送り方向に平行に並べてクランプするとともに、これらの電線を電線送り方向に沿って送り出す。同装置100は、電線を送り出すとともに把持するローラユニット110を備える。ローラユニット110は、左右のローラ対120、左右ローラ対120の各々を駆動するモータ130、左右ローラ対支持プレート140、及び、これらが搭載されるベースプレート150を備える。なお、これらのローラは、電線をクランプするとともに送るものであるので、フィード・クランプローラともいえる。
左右のローラ支持プレート140は、電線送り方向に平行となるようにベースプレート150の左右側に配置されている。各ローラ支持プレート140の上部には、前方に延びる2本の上下アーム141、142が旋回可能に取り付けられている。各アーム141、142の先端には、ローラ対120を構成する上下のローラ121、122が回転可能に取り付けられている。上下ローラ121、122間の間隔は、シリンダ148により各アーム141、142を旋回させることによって変更することができる。また、上下ローラ121、122間の押圧力、すなわち、両ローラに把持された電線の被覆表面にかかる圧力も調整できる。具体的には、シリンダ148にかける空気圧を空気圧管路147の電気制御圧力調整弁149でコントロールする。ローラ、アーム、シリンダの詳細な構成は、特許5060657号の図12・5、明細書段落0053〜67に記載されている。
本実施形態においては、ローラ120による電線クランプ時と電線送り時には比較的高い押圧力を電線にかけ、トップ引き出し装置1300による電線引き出し時には、比較的低い押圧力(ローラのスリップを避ける程度)をかける。これにより、電線引き出し時に電線被覆表面に圧痕などが付くのを防止できる。空気圧圧力の値は、電線の寸法や材質により選択できる。
左右ローラ対の上下のローラ121、122には、同軸上にギアが固定されており、これらのギアは、各々上下の駆動ギア125、126に噛み合っている。上下の駆動ギア125、126は互いに噛み合うように配置されている。下駆動ギア126の同軸上に固定されたプーリと、モータ130の出力軸に固定されたプーリとの間には、タイミングベルト133が巻き回されている。このような構成によって、モータ130が停止した状態では、電線は上下ローラ121、122の外周面間に挟まれてクランプされ、モータ130が駆動されると、上下駆動ギア125、126を介して上下ローラ121、122が反対方向に回転し、電線が送り出される。上下ローラ121、122の接触面の前方には、電線が挿通されるノズル135が取り付けられている。
モータ130は、エンコーダを内蔵したサーボモータである。同モータは、エンコーダで計測された回転角度信号を制御部にフィードバックし(セミクローズド制御)、目的の移動量に達するように動作量を制御する。また、電磁ブレーキを開放してサーボフリーの状態として、エンコーダのみを機能させることもできる。つまり、モータを駆動させずに自由回転状態で電線を引き出した場合、モータの回転軸は回転するので、エンコーダによって引き出し量を計測することができる。これにより、2本の電線の各々を独立して送り出すことができるとともに、電線毎の送り出し長さを知ることができる。
各ローラ支持プレート140は、ベースプレート150に対してばね(図示されず)によって上方に付勢されており、上限高さが上下ローラ121、122間の高さが所定の電線送り高さとなるように設定されている。さらに、各ローラ支持プレート140は、ベースプレート150に対して上下方向に移動可能に支持されており、上下ローラ121、122の接触面の高さを、端子圧着時に、圧着に追随させて下降させることができる(沈み機構)。これにより、端子圧着時に電線が中高に曲がったり折れたりすることを防止できる。
ベースプレート150は、ボールネジ、ボールネジを駆動するモータ、リニアガイド及びスライダ等で構成される移動機構151により、テーブル160上をX方向に移動可能に支持されている。皮むき時や端子圧着時には、ベースプレート150がX方向を前方に移動し、皮むき作業や端子圧着作業が行われる。
さらに、テーブル160は、旋回アーム、旋回アームを駆動するモータ、リニアガイド及びスライダ等で構成される移動機構161により、機台3上をY方向に移動可能に支持されている。これにより、電線送給装置100が、トップ皮むき位置Y1やトップ端子圧着位置Y2に移動する。
切断装置230や皮むき装置200等
次に、切断装置や皮むき装置等について説明する。切断装置230、トップ皮むき装置200、トップ端子圧着装置210、テール皮むき装置250、テール端子圧着装置260及びテールクランプ装置240は、基本的には、二線式圧着電線製造装置(特許5060657号)の各装置と同様の構成・作用を有する。それらについて、以下に概要の説明を行う。
切断装置230は、並列する2本の電線を切断する二組の切断刃を有し、2本の電線を同時に切断する。テールクランプ装置240は、並列する2本の電線のテール側端部を挟持するクランプ部を有し、電線送り位置Y0から、テール皮むき位置Y3、テール端子圧着位置Y4へ移動可能である。トップ及びテール皮むき装置200、250は、並列する2本の電線の皮むきをする二組の刃を有し、2本の電線を同時に皮むきする。トップ及びテール端子圧着装置210、260は、一組の端子圧着機を備え、2本の電線を1本ずつ、時間をずらして端子圧着処理する。
トップ引き出し装置
次に、図3を参照して、トップ引き出し装置の全体構成を説明する。
トップ引き出し装置1300は、電線送給装置100(図1)から送り出された2本の電線の先端を把持するクランプ部1310と、クランプ部1310を、Y方向における原点位置Y0において、X方向に移動させる移動機構320とを備える。+X方向への移動長さは、ツイストケーブル製品のツイスト前の長さによって決定される(例えば3.5m程度)。
クランプ部1310は、二本の電線W1・W2の各々を把持する計二セットで上下一対のクランプ1311と、このクランプ1311の開閉機構(後述)とを備える。クランプ部1310は、横長の支持プレート315のテール側端に取り付けられている。
移動機構320は、固定ベース(図示されず)の上にX方向に延びるように敷設されたリニアガイド321、同ガイド321に係合する2個のスライダ322、タイミングベルト325、及び、タイミングベルト325を駆動するモータ327等を備える。リニアガイド321の長さは約4mである。リニアガイド321の両端付近にはプーリ329が配置されており、一方(トップ側)のプーリ329の回転軸には、モータ327の回転軸が連結している。両プーリ間にはタイミングベルト325が巻き回されている。タイミングベルト325は、複数箇所で押さえローラ331によってテンションが調節されている。モータ327は、エンコード付きのサーボモータである。
クランプ部1310を支持する支持プレート315は、背面にリニアガイド321に係合するスライダ322が取り付けられているとともに、連結プレート317によってタイミングベルト325に固定されている。モータ327が駆動されると、タイミングベルト325は両プーリ329間を循環走行する。モータ327の回転方向を適宜に反転させることにより、タイミングベルト325とともに連結プレート317がリニアガイド321に沿って両プーリ329間をX方向の双方向に移動する。固定プレート317の両移動限は、センサ等により検出される。
連結プレート317の移動によって、クランプ部1310も、Y方向における原点位置Y0において、X方向に移動可能である。詳細には、図4に示すように、クランプ部1310は、X方向における原点位置X0においては、電線装置給装置100のノズル135の先端から所定の距離(一例で160mm程度)+X方向に離れた位置に待機している。そして、−X方向に該距離だけ移動して電線送給装置100に接近し(クランプ位置、X1)、同装置100に挟持されている電線のトップを挟持した後、+X方向に移動して電線を電線送給装置100から引き出す。引き出し距離は、この例では最大で3500mmまでの任意の距離にできる。なお、モータ327にはエンコーダが内蔵されているので、モータ327の回転軸の回転数によって、クランプ部1310のクランプ位置(X1)からの移動距離(電線引き出し長さ)が算出される。
ここで、電線送給装置100の各電線送りモータ130をサーボフリーとし、トップ引き出し装置1300で電線を引き出す(+X方向へ移動させる)と、引き出し長さ(クランプ部1310の移動距離)は、電線送給装置100の各モータ130のエンコーダで算出される電線毎の値(L1、L2)と、トップ引き出し装置1300のモータ327のエンコーダで算出される値(M)の三種類が存在しうることになる。これらの値が同じであることが理想的であるが、電線のスリップや電線の伸びの影響等によっては、L1とL2の値が異なる、あるいは、L1、L2の値が同じでもこの値がMと異なるようなこともありうる。このような場合、製造されるツイストケーブルの電気特性に不具合が生じることが懸念される。したがって、このような場合は、工程異常と判定することもできる。具体的には、L1とL2との差、MとL1との差、MとL2との差が、予め設定した閾値以下であれば問題ないと判定し、これ以上であれば工程異常と判定し、装置の点検や調整等を行うこともできる。
トップ引き出し装置1300のクランプ部1310
次に、図5・6を参照しつつ、トップ引き出し装置1300のクランプ部1310の具体的実施形態を説明する。この実施形態のクランプ部1310は、クランプ間隔(電線間ピッチ)変更機構1350を有するのが特徴である。
図5は、トップ引き出し装置1300のクランプ部1310の側面図である。
図6は、トップ引き出し装置1300のクランプ部1310の平面図である。
このトップ引き出し装置1300のクランプ部1310は、図5の右下に示す移動台1371(図3の支持プレート315に対応)のテール側端部に搭載されている。図6に示すように、クランプ部1310は、Y方向に対向する一対のクランプ(反排出側クランプ1311・排出側クランプ1311´)を有する。各クランプ1311は、それぞれが二本の電線W1・W2の片方を把持する。各クランプ1311は個別にクランプ開閉リンク機構1313を有している。また、両クランプ1311のY方向の軸芯距離K(電線間ピッチにほぼ対応)を変更するクランプ間隔変更機構1350を有している。
まずクランプ1311そのものを説明する。クランプ1311は、図5に示すように、鰐口状に開閉する上下一対の同様のものである。ここでは、上側のクランプ1311について説明する。クランプ本体1324、及び、その根元のアーム1325は、棒状のものであって、ピン1327の回りに回動する。クランプ本体1324の先端には、ピン1323を介して爪1321が付設されている。この爪1321は、クランプ閉時にワイヤーWの絶縁被覆の外面に押し当てられる。この際、爪1321がピン1323回りに回動自在であるので、爪1321はX方向の各部で均一に、またワイヤーW被覆外面に平行に当る。これにより、ワイヤーWの絶縁被覆の外面に爪1321のエッジが片辺りして絶縁被覆に傷を付けるようなことを防止している。
アーム1325の根元には、ピン1327を介して、リンクA1329(アーム1325と一体物)・リンクB1333・ピン1331・ピン1335からなるクランプ開閉リンク機構1313が連結されている。ピン1335は、クレビス1334を介して、クランプ開閉シリンダ1339のロッド1338(図6)によりX方向に駆動される。そして、図5がクランプ1311が開の状態であり、ここからピン1335がトップ側(+X)に動くと、クランプ1311が閉じてワイヤーWが把持される。なお、上記リンク機構1313は、枠1330内に配置されている。
次にクランプ間隔変更機構1350について、主に図5を参照しつつ説明する。同機構1350は、図5の下部に示されており、クランプ開閉リンク機構1313の枠1330及びクランプ開閉シリンダ1339の搭載されているプレート1351を、Y方向(図5の紙面前後方向)に動かすものである。同プレート1351の下面には、エアチャックスライダ1353とリニアガイドスライダ1361が取付けられている。エアチャックスライダ1353は、エアチャック本体1357に供給される空圧により、エアチャックレール1355上をY方向に駆動される。リニアガイドスライダ1361はリニアガイドレール1363上をスライドする。なお、エアチャックやリニアガイドは市販品を利用できる。なお、エアチャックとリニアガイドの両者を併用しているのは、X方向に長いクランプ部1310をスムーズに動かすためである。
クランプ間隔変更機構1350は、二本の電線W1・W2用の各クランプ1311毎に一セット設けられている。同機構1350は、前述のように、電線トップ引き出し後に、両クランプ1311・1311´を、互いに近づく方向に夫々5mm動かして、二本の電線W1・W2のピッチを10mmに狭める。なお、動かすストロークは、図6の右寄り中断部分に示すストローク調節ボルト1347の、図の上側の頭の位置を調節することにより変えられる。すなわち、同ボルト1347の頭とその対向面との間の寸法K1の半分が各クランプ1311・1311´の動き寸法となる。
トップ受け渡し装置1600
次に、トップ受け渡し装置1600、並びに、同装置1600及びトップ回転ユニット1400AをX方向に移動させる移動テーブル1401について、図7〜9を参照して説明する。
図7は、トップ受け渡し装置1600、並びに、移動テーブル1401の構成を示す側面図である。
図8は、図7のトップ受け渡し装置1600、並びに、移動テーブル1401の構成を示す平面図である。
図9は、図7のトップ受け渡し装置1600、並びに、移動テーブル1401の構成を示すトップ側から見た正面図である。
トップ受け渡し装置1600は、図8の左上に示す並列する二本の電線W1・W2のトップ部を、引き出し装置1300(図1・3参照)から受け取り、そこから図の想像線の矢印に沿って、排出(+Y)側に運び、その後トップ側に運んで、図の下部に想像線で示すトップ回転ユニット1400Aに受け渡すものである。
トップ受け渡し装置1600は以下の各主要部を具備する。
電線を把持するクランプ部1610。
同クランプ部1610を180°回転させる回転ステージ1615。
同回転ステージ1615及びクランプ部1610をY方向に駆動・案内するボールネジ1625・スライダ1622・レール1621。
ボールネジ1625やレール1621を搭載してX方向に動くX移動台1640。
X移動台1640をX方向に駆動・案内するボールネジ1647・ネジ駆動モータ1650・レール1661・1662。
各部を搭載して製品電線長さに応じてX方向に大きく移動する移動テーブル1401。
クランプ部1610は、二本の電線W1・W2を把持する一対のクランプ1611と、この一対のクランプ1611を開閉するエアチャック1613とを備える。チャック1613は、X方向の水平軸を中心として回転する回転ステージ1615のアーム1614に取り付けられている。この回転ステージ1615により、クランプ1611は引き出し装置1300(図1・3参照)に挟持されている電線Wを挟持した後、X方向水平軸を中心として、下周りに180°回転する(図9も参照)。
回転ステージ1615は、図7に最も分かり易く示すように、上に立ち上がる支台1617のテール側に固定されている。支台1617の底面は、リニアガイドスライダ1622上に搭載されている。スライダ1622は、Y方向に延びるレール1621に沿ってスライドする。また、支台1617はナットホルダー1626にも接続されている。ナットホルダー1626は、ボールネジ1625と噛み合うボールナットを内蔵しており、モータ1627(図8の上端部にも示す)によってボールネジ1625が回転すると、ナットホルダー1626及び支台1617・回転ステージ1615・クランプ部1610は、レール1621に沿ってY方向に移動する。
上述のY方向に延びるレール1621及びボールネジ1625は、図8に示すように、Y方向に延びるX移動台1640上に搭載されている。同X移動台1640の下面には、図7に示すように、リニアガイドスライダ1642とナットホルダー1644が固定されている。リニアガイドスライダ1642は、図8に示すように、X方向に延びる二本の並列なレール1661・1662に沿ってスライドする。ナットホルダー1644及びX移動台1640は、X方向に延びるボールネジ1647に駆動されてスライドする。同ボールネジ1647のトップ側端部にネジ回転駆動モータ1650が接続されている。
上記のY方向ボールネジ1625・レール1621により、クランプ部1610をY方向に駆動・案内する。これにより、トップ引き出し装置1300(図1・3参照)から受け取った二本の電線W1・W2を、トップ回転ユニット1400Aの回転軸と同じY方向位置まで運ぶ。その後、X方向ボールネジ1647・レール1661・1662が、クランプ部1610をX方向トップ側に駆動・案内し、二本の電線W1・W2を、トップ回転ユニット1400Aのクランプ部1410まで運ぶ。
移動テーブル1401
次に、移動テーブル1401について説明する。移動テーブル1401は、図8に示すように、XY面(水平面)大きく広がる略長方形の板である。同移動テーブル1401は、図7や図9の最下部近くにも示されている。この移動テーブル1401は、トップ受け渡し装置1600及びトップ回転ユニット1400Aを搭載し、次述するテーブル駆動装置に駆動されて、製品電線長さに応じてX方向に大きく移動する。
図10を参照して、トップ受け渡し装置及びトップ回転ユニットが搭載される移動テーブル1401の移動機構について説明する。図10(A)は、テーブル移動機構の側面図、図10(B)は正面図である。移動テーブル1401は、前述のように、トップ引き出し装置1300(図1・3参照)に伴ってX方向に移動可能である。
図10(B)の際下部に示す台650上には、二列のリニアガイド651が、トップ引き出し装置のリニアガイド321に平行に(X方向に)敷設されている。テーブル1401の裏面には、上記リニアガイド651に沿ってスライドするスライダ652が取り付けられている。このリニアガイド651により、テーブル1401はX方向に直進するように案内される。
移動テーブル1401の下には、ベルト接続部667が垂下している。同ベルト接続部667は、移動テーブル1401駆動用のタイミングベルト659に固定されており、このタイミングベルト659の駆動に伴い、ベルト接続部667と移動テーブル1401がX方向に駆動される。図10(A)に示すように、タイミングベルト659の両端部には、各々、プーリ655・656が配置されている。トップ側のプーリ655は、モータ657によってベルト658を介して正逆転に駆動される。両プーリ655間をX方向の双方向に移動する。テーブル1401の両移動限は、センサ等により検出される。なお、テーブル1401の移動に伴って下述のクッションベルト660もX方向に走行する。
タイミングベルト659の外周には、樹脂製のクッションベルト660が周回するように配設されている。移動テーブル1401のX方向両端の下面に、クッションベル660の両端が固定されている。クッションベルト660は、タイミングベルト659の外側に、4個のプーリ663で回転自在に支持されている。
クッションベルト660のY方向の幅は、図8(B)に示すように、移動テーブル1401の幅とほぼ等しい。この樹脂製のクッションベルト660は、図1あるいは図18に示すように、移動テーブル1401のテール側において、処理・搬送される電線の下側に広がっている。電線が電線送給位置から撚り合わせ位置に移行する間、電線の中間部はベルト660の上を搬送されるので、電線が他の部材・部品に引っ掛かったり、傷付くような事態を避けることができる。
テール受け渡し装置1700
次に、テール受け渡し装置を説明する。
テール受け渡し装置1700は、図1に示すように、2次側電線のテール側端部を、テール端子圧着位置(Y4)においてテールクランプ装置240から受け取り、撚り合わせ位置(Y5)に搬送して、テール回転ユニット1400Bに渡すものである。この例では、クランプ部と、クランプ部を移動させる旋回アームを使用した機構を使用できる。
図11は、テール受け渡し装置1700の排出側から見た側面図であり、主にクランプの上下機構が示されている。
図12は、テール受け渡し装置1700のトップ側から見た正面図であり、主にクランプのクランプ間隔変更機構(電線ピッチ変更機構)が示されている。
図13は、テール受け渡し装置1700の平面図である。
このテール受け渡し装置1700は、図11や図1に示すテールクランプ装置240(電線テールの皮むき・端子圧着時に電線のテール側端部を把持する)から電線Wのテール側端部を受け取って、電線間ピッチを狭めた(20mm→10mm)後に、電線撚り合わせ装置1400のテール回転ユニット1400Bのクランプ1410に渡すものである。このテール受け渡し装置1700は、主に以下の各部を備える(概ね図12の下部から上部に向けて配置されている順番に列挙)。
位置固定クランプ1749;反排出側電線W1を把持する。
位置可動クランプ1799;排出側電線W2を把持する。二本の電線W1・W2の軸中心間距離(電線間ピッチ)を変更する際に反排出側に移動する。
電線間ピッチ変更シリンダ1770;上記架クランプ位置可動クランプ1799をY方向に移動させる。
クランプ上下シリンダ1720;両クランプ1749・1799を上下に移動させる。
吊下げ棒1711・旋回機構1701;両クランプ1749・1799及びその電線間ピッチ可変機構・上下機構全体を吊下げて水平面(XY面)で旋回する(図1参照)。
なお、図12に示す符号1706は、電線引っ掛かり防止用のカバーである。
位置固定クランプ1749は、図12(正面図)の最下部や図13(平面図)の最上部に示すように、反排出側電線W1を把持するものであり、Y方向に対向する一対の爪からなる。クランプ1749の上部は、図11に示すように、エアチャック1740のアーム1747に接続されている。エアチャック1740に空圧を供給することにより、アーム1747を介してクランプ1749を開閉する。位置固定クランプ1749のエアチャック1740は、図13に示す上下台1731に固定されており上下方向に動く(詳細後述、吊下げ棒1711と共に旋回もする)。
位置可動クランプ1799は、図12(正面図)の最下部や図13(平面図)の上部に示すように、排出側電線W2を把持するものであり、Y方向に対向する一対の爪からなる。位置可動クランプ1799の上部は、図11に示すように、トップ側の斜め上方向に曲がって延びており、その先はエアチャック1790のアーム1797に接続されている。エアチャック1790に空圧を供給することにより、アーム1797を介してクランプ1799を開閉する。位置固定クランプ1799のエアチャック1790は、図13に示す移動プレート1781に固定されておりY方向及び上下方向に動く(詳細後述、吊下げ棒1711と共に旋回もする)。
次に、テール受け渡し装置1700におけるクランプ上下機構を説明する。このクランプ上下機構は、両クランプ1749・1799を上下させて、テールクランプ装置240のクランプから電線を外す際と、テール回転ユニット1400Bのクランプ部1410に電線を落とし込む際に作動する。
図11に示すように、クランプ上下シリンダ1720のシリンダ本体1721は、吊下げ棒1711の下部に固定されている。このシリンダ本体1721の上には、シリンダロッド1723が出ている。シリンダ本体1721のトップ側側方及び上側には、上下スライダ1725が存在する。この上下スライダ1725は、シリンダロッド1723により上下に駆動されるとともに、シリンダ本体1721内のリニアガイドによって上下に案内される。上下スライダ1725はL字状の部材であって、シリンダ本体1725の側面に沿って上下に案内される元部1727と、その上端から直角に折れて、シリンダ本体1725の上面に沿う先部1729を有する。先部1729の下面にはシリンダロッド1723が接続されている。このようなスライダ付きエアシリンダは市販品を利用できる。
上下スライダ1725の先部1729の上面には、上下台1731のシリンダ接続部1733が固定されている。上下台1731は、図13に示すように、その平面形状が逆Z型の台である。上下台1731の、上記シリンダ接続部1733の排出側には、上下プレート接続部1735が形成されている。同部1735のテール側には、延長部1737がテール側に延びるように形成されている。同延長部1737の先には、排出側に延びるエアチャック接続部1739が形成されている。同部1739には、前述のように、反排出側の位置固定クランプ1749を開閉するエアチャック1740が固定されている。
次に、テール受け渡し装置1700における電線間ピッチ変更機構を説明する。
図12に示すように、前述の上下台1731の上下プレート接続部1735の下面には、上下プレート1761が下方に垂下するように固定されている。同上下プレート1761の下部1763のテール側(図13参照)には、下述するように位置可動クランプ1799の位置をY方向に動かす電線間ピッチ変更シリンダ1770の本体1771が、吊下げられるような形で固定されている。
電線間ピッチ変更シリンダ1770は、図12に示すように、上述の本体1771やシリンダロッド1773、L字状に水平スライダ1775を有する。このシリンダ1770は、上述の上下シリンダ1720と同様の市販品である。水平スライダ1775の上部1777の上面には、水平移動プレート1781が固定されている。この水平移動プレート1781のテール側には、図13に示すように、位置可動クランプ1799の開閉エアチャック1790が固定されている。この開閉エアチャック1790は、上記電線間ピッチ変更シリンダ1770によって、図13に二点鎖線で示されている反排出側の位置(電線間ピッチが狭くなる位置)に、10mm移動可能である。
このように、排出側のクランプ1799は、図13・図12に示されている電線間ピッチの広い(20mm)状態と、両図に想像線(二点鎖線)で示した電線間ピッチの狭い(10mm)状態とに変位可能である。テールクランプ装置240から端子の付いた電線テール部を受け取るときは電線間ピッチの広い状態で受け取り、その後に電線間ピッチを狭め、その状態で、電線のテール側端部をテール回転ユニット1400Bのクランプ部1410に渡す。これにより、電線撚り合わせ時における二本の電線W1・W2の端部の距離を狭くして、撚り合わせ端部における電線の広がり角度(Y字の又の角度)を小さくできる。その結果、電線にかかる力・変形を小さくでき、電線の損傷の危険性を下げることができるとの効果がある。
撚り合わせ装置1400
次に、撚り合わせ装置1400について説明する。撚り合わせ装置1400は、図1に示すように、切断された電線(2次側電線)のトップ部を把持して回転するトップ回転ユニット1400Aと、同電線のテール部を把持して回転するテール回転ユニット1400Bとを備える。両ユニットは、Y方向における撚り合わせ位置Y5上に、対向するように配置されている。なお、テール回転ユニット1400Bは固定されている(X方向・Y方向に不動)が、トップ回転ユニット1400Aは、図8に示すように、X方向に移動可能なテーブル1401上にトップ受け渡し装置1600とともに配置されている。両回転ユニット1400A・Bの電線把持機構・回転機構は共通である。
トップ回転ユニット1400Aについて説明する。
図14は、本実施形態のトップ回転ユニット1400Aを排出側から見た側面図である。電線撚り合わせ作業開始前の状態である。
図15は、図14のトップ回転ユニット1400Aを排出側から見た側面図である。電線撚り合わせ作業終了後の状態である。付勢シリンダ1510の空圧配管系統も、模式的に図示してある。
図16は、図14のトップ回転ユニット1400Aを下から見た底面図である。図14同様に電線撚り合わせ作業開始前の状態である。
図17は、図14のトップ回転ユニット1400Aをテール側から見た正面図である。
このトップ回転ユニット1400Aは以下の主要部分からなる。
撚り合わせる電線のトップ部を把持するクランプ部1410(開閉シリンダ1447などの開閉機構付き、併せてトップクランプともいう)。
クランプ回転モータ1450などのクランプ回転手段。
付勢シリンダ1510や移動台1455などの、クランプを付勢しながら移動させるクランプ間隔・張力調整機構。
ストッパー1463やその移動シリンダ1462などのワイヤー弛み取り機構1460。
これらトップクランプ、クランプ回転手段、及び、クランプを付勢しながら移動させるクランプ間隔・張力調整機構、さらにワイヤー弛み取り機構1460は、図14・図15に示すように、前述のテーブル1401に接続されたベース1470から吊下げ式に配設されている。これは、電線撚り合わせ後に、クランプを開放して製品を落下させる際に、シュート(排出トレイ)に落ちる製品が引っ掛かるような部位を極力なくすためである。
まず、クランプ部1410及びその開閉機構を説明する。
クランプ部1410は、二本の電線W1・W2を把持して回転し、それらを撚り合わせるクランプ片1411を有する。クランプ片1411は、図17に示すように対向する一対のものであり、互いに近接(閉)して二本の電線W1・W2を把持し、離隔(開)して電線を解放する。クランプ片1411は、根元部1414の側が広く先側が狭い直角三角形状の本体1413を有する。このようなクランプ片1411の形状としたのは、強いクランプ力をかけても変形せずしっかりと電線を把持できるようにするためである。クランプ片1411の先側の対向部には、テーパ1415が形成されており、電線Wをクランプ片1411間に入れる際に引っ掛からないようになっている。
クランプの開閉機構は、図16に示すように、クランプ片1411の根元に連結されたリンク421・422などからなるリンク機構、同機構を収容する開閉リンクハウジング1420、リンク機構を駆動するシャフト1427、それを回転自在に支持するベアリング1435、同ベアリング1435のホルダー1430、同ホルダー1430をX方向に移動させるクランプ開閉シリンダ1447・ジョイント1443などを含む。これらの詳細は、特願2013117153(日本特許第5400981号)に記載されている。なお、符号1408は、電線の振れ止め(詳細後述)である。

次にクランプ回転手段について説明する。クランプ片1411やそれを開閉する開閉リンクハウジング1420は、シャフト1427と一体となって、モータ1450により回転駆動される。モータ1450とシャフト1427の間はカップリング1449により接続されている。これらの回転する物の回転中心軸は、二本の電線W1・W2のほぼ真ん中とされている。開閉リンクハウジング1420は、回転中心から大きくずれて配置されているのでアンバランスウェイトとなっているが、そのアンバランスを相殺するためのカウンターウェイト1429が、シャフト先端部において、開閉リンクハウジング1420と回転軸を挟んで対向する位置に設けられている。
次に、クランプ間隔・張力調整機構について説明する。同機構は、図15に示すように、クランプ装置1410やその回転モータ1450を吊る移動台1455と、同移動台1455をトップ側に付勢する(引っ張る)付勢シリンダ1510とから主に構成されている。
移動台1455の上面には、X方向に並ぶリニアガイドスライダ1476が取付けられている。同スライダ1476及び移動台1455は、ベース1470の下面にX方向に延びるリニアガイドレール1475に沿ってX方向に動く。なお、レール1475と平行にレール1474(図16参照)も設けられている。この移動台1455の前進限(テール側限)は、図15に示すように、ベース1470のテール側端部に接続されたL字型のステイ1473の先に固定されているショックアブソーバー1406と、移動台1455のテール側端の当接により定まる。一方、移動台1455の後退限(トップ側限)は、図14に示すように、移動台1455のトップ側端に固定されているショックアブソーバー1459とストッパ1463(移動可能、後述)との当接により定まる。
移動台1455の付勢シリンダ1510は、図15に実線及び破線で示すように、ベース1470の下面に、X方向に延びるように吊下げ取付けられている。付勢シリンダ1510からは、ロッド1511がテール側に延び出している。ロッド1511の先端(テール側端)は、移動台1455上面の取付部1456に接続されている。
付勢シリンダ1510は、この例では空圧シリンダである。図15に示すように、シリンダ1510のロッド側の室にはロッド側管路513が接続されており、反ロッド側の室にはピストン側管路514が接続されている。各管路は開閉切換弁517、518を介して空圧源519に接続されている。ロッド側管路513には圧力調整弁516も設けられている。
この圧力調整弁516は、ピストン512のロッド側にかかる圧力を調整するものであり、所定圧以上でロッド側管路513からエアを抜き、所定圧以下でエアをロッド側管路513に込める。これにより、ピストン1512のロッド側の面にかかる空圧をほぼ一定に制御し、ロッド1511の引っ張り力すなわち撚り合わせ中に電線にかかる張力を、ほぼ一定に制御する。そして、電線の撚り合わせが進んで電線の長さが短くなるのに合わせて、付勢シリンダ1510のロッド1511はテール側に繰り出される(実際は、ロッド1511は撚り合わせ電線によって引っ張り出される)。
ワイヤー弛み取り機構1460
次に、ストッパ1463やストッパ移動シリンダ1462などからなるワイヤー弛み取り機構1460を説明する。同シリンダ1462は、図14・図15に示すように、ベース1470から垂下するプレート1468の排出側の面に固定されている。同シリンダ1462のロッド1461はテール側に繰り出し可能である。同ロッド1461の先端にはストッパ1463が接続されている。また、ストッパ1463の上下には、トップ側に延びるストッパーガイドロッド1465が設けられている。このガイドロッド1465は、ストッパ移動シリンダ1462の上下のガイド孔(図示されず)に案内される。
ワイヤー弛み取り機構とクランプ間隔・張力調整機構の動作について説明する。図14の電線撚り合わせ開始前の状態においては、ストッパ1463はテール側限にある。このとき、付勢シリンダ1510は、ロッド側に空気圧がかかっており、ロッド1511には引き込み方向の力がかかっている。そして、移動台1455は、ストッパ1463とショックアブソーバー1459の当接により、待機位置(電線弛み位置)に位置する。なお、このとき、付勢シリンダ1510は、ロッド引き込み限に近い状態にあるが、電線弛み取りにための寸法(この例で30mm)だけはさらに引き込み可能である。
この待機状態から、前述のトップ受け渡し装置1600から渡された電線トップ部を、クランプ部1410で把持する。しかし、このときは、シリンダロッド1511にかかっている力Fは、ショックアブソーバー1459がストッパ1463から受ける力F´と釣り合っており、同力Fはクランプ部1410や電線Wにはかかっていない。そして、クランプ回転を開始する前にストッパ移動シリンダ1462を駆動して、ストッパ1463を30mmだけトップ側に動かす(図15参照)。すると、付勢シリンダ1510に引かれて、移動台1455やクランプ部1410がトップ側に動き、電線Wの弛みを取って電線Wに張力がかかる。
ここで、回転モータ1450によりクランプ部1410を回転させる。すると、二本の電線Wが撚り合わせされて、次第に短くなっていく。この短くなっていく電線Wに引かれて、付勢シリンダ1510のロッド1511は、ほぼ一定の引っ張り力を電線Wに付与しつつテール側に引き出されていく。なお、この例では、付勢シリンダ1510のストロークは250mmのものを使用している。図15は、シリンダロッド1511が繰り出された状態である。なお、次述するように、付勢シリンダ1510は、まだ繰り出し限に至っておらず、余裕のストロークを残している。
次に、撚り合わせが終わった後について説明する。
両回転ユニット1400A、1400Bのクランプ部1410が所定の回数だけ回転した後、付勢シリンダ1510はロッド1511をさらに繰り出して、トップ回転ユニット1400Aは約50mmテール側に移動して、電線は少し弛む。その後、両ユニットのクランプ部1410は、クランプ1411が垂直方向となるように回動した後、クランプ1411が開き、電線が排出される。電線は緊張した状態で撚り合わされているため、この状態のままクランプ1411を開放すると、電線が跳ねて排出トレイ1800に収まらないおそれがある。このため、トップ回転ユニット1400Aを移動して電線の張力を緩めた後で電線の自重のみで排出トレイ1800に落下させる。
この例の装置では、付勢シリンダ1510のストローク250mmは、概ね以下のように用いられる。
撚り合わせ開始時に電線の弛みを取る際に最大30mm。
撚り合わせ中に電線が短くなるのに合わせて、張力をかけつつ繰り出す分が最大170mm(製品長さによって変わる)。
撚り合わせ後に電線(ツイストケーブル)を弛ませるのに最大50mm。
次に、この電線撚り合わせ装置における、電線振れ止め手段について説明する。
電線振れ止め手段として、この装置には、以下の三箇所の電線振れ止め部材が設けられている。
トップ側電線振れ止め1408;前述のトップ回転ユニット1400A(図15・図17)のクランプ部1410のテール側・上方に、ぴんと張られた電線のほぼ上面直上にY方向に延びる形(図17)で設けられている。回転する電線の上方への振れを抑制し、クランプ部1410の振動を防止する。また、よりきれいな電線の撚り形を得る。
テール側電線振れ止め1403、及び、X方向中央部電線振れ止め1404;下述。
図18は、テール側電線振れ止め1403、及び、X方向中央部電線振れ止め1404を示すための、電線撚り合わせ装置をトップ側からテール側を見た図である。同図においては、左上にテール側回転ユニット1400Bやそのクランプ部1410が示されている。一方、同図の右下にはトップ側回転ユニット1400Aの一部であるテール側のショックアブソーバー1406や、それを取り付けるステイ1473が見えている。両回転ユニットの中心を結ぶ線(電線回転中心線)が一点鎖線で描かれている。
図18に示すように、テール側電線振れ止め1403は、テール回転ユニット1400B(図1)のクランプ部1410のトップ側・上方に、電線回転中心線のほぼ上面直上にY方向に延びる形で設けられている。同じく図18に示すように、中央部電線振れ止め1404は、撚り合わされる電線のX方向(長手方向)のほぼ中央部の上方に、電線回転中心線のほぼ上面直上のY方向、及び、排出側斜め上に延びる形で設けられている。これらの電線振れ止め1403・1404の作用効果は上述のとおりである。
図18の下部には、製品排出トレイ1800も示されている。また、前述の樹脂製クッションベルト660も排出トレイ1800の反排出側に示されている。
ツイストケーブル製造工程
次に、図19〜図21を参照して、ツイストケーブル製造装置でツイストケーブルを製造する工程の一例を説明する。
図19(A)は、電線送給装置100により送給されて端子の圧着された並列する二本の電線W1・W2のトップ部を、トップ引き出し装置1300のクランプ1310が受け取った(把持した)状態である。二本の電線のうち反排出側電線W1は、クランプ部1310の反排出側クランプ1311に把持されており、排出側電線W2は、排出側クランプ1311´に把持されている。このとき、二本の電線W1・W2の中心間距離(ピッチ)は20mmである。このピッチ20mmは、電線送給装置100や皮むき装置200の構造上の制約から、これ以上狭くしにくいと考えられる寸法である。
次に、図19(B)に示すように、引き出し装置1300のクランプ部1310を、トップ側に所定の長さ(ほぼ製品の長さに対応した長さ)引き出し、同時に、前述の方法で電線の側長を行う。次いで、図19(B´)に示すように、トップ引き出し装置1300のクランプ間隔変更機構1350(エアチャック)を駆動して、両クランプ1311・1311´を、互いに近づく方向に夫々5mm動かして、二本の電線W1・W2のピッチを10mmに狭める。なお、このように二本の電線W1・W2を均等に移動させているので、両電線の姿勢が等しい(どちらかの電線だけが斜めになっているということではない)。そのため、両電線にかかる負荷と、テール側の切断・皮むきなどの工程の環境を均一にできる。なお、図19(B´)のように図番に´の付いている図は、特許5400981号の図12〜図14により説明されているツイストケーブル製造工程に付加された工程である。
そして、図19(C)に示すように、引き出された電線をテールクランプ装置240でクランプした後、切断装置230で電線を切断する。これにより、引き出された電線(2次側電線)のテール側端部がテールクランプ装置240に移行する。ほぼ同じタイミングで、引き出された電線のトップ側端部が、引き出し装置1300のクランプ部1310からトップ受け渡し装置1600のクランプ部1610に渡される。この際、トップ受け渡し装置1600のクランプ部1610は、引き出し装置1300のクランプ部1310よりも内側(テール寄り)の位置で電線を挟持する。
その後、図19(D)に示すように、トップ受け渡し装置1600が搭載されたX移動台1640がテール側に少し移動し、両クランプ間の電線が緩められる。これにより、テール側の処理(皮むき、端子圧着)時に、テールが電線軸方向及びその直交する方向へ移動しやすくなる。この間に、テールクランプ装置240はテール皮むき位置に移動し、皮むき装置250でテール側端部がストリップされる。
そして、図20(E)に示すように、テールクランプ装置240がテール端子圧着位置に移動し、端子圧着装置260で端子が圧着される。ほぼ同じタイミングで、トップ受け渡し装置1600のクランプ部1610が、下周りで180°回転する。次に、図20(F)に示すように、テール受け渡し装置1700が、テール側端部をテールクランプ装置240から持ち替えやすいように、X移動台1640がトップ側に移動する。これにより、電線W1・W2の弛みが取れて、テール受け渡し装置1700のクランプ1749・1799が電線を挟みやすくなる。そして、テール受け渡し装置1700が電線のテール側端部を受け取り、各クランプ1749・1799が電線端部(テールクランプ装置240のクランプ部のややトップ側)をクランプする。
次いで、図20(F´)に示すように、テール受け渡し装置1700の排出側クランプ1799が反排出側に10mmを移動して、二本の電線W1・W2のピッチを10mmに狭める。なお、テール受け渡し装置1700の電線間ピッチ変更機構においては片方のクランプ1799のみを動かしているのは、機構をよりシンプル・軽量にするためである。この図18(F´)の工程においては、二本の電線W1・W2の姿勢の均等性はあまり問題とならない。
その後、図21(G)に示すように、テール受け渡し装置1700及びトップ受け渡し装置1600が同時に撚り合わせ位置に移動する。そして、テール受け渡し装置1700のクランプ1749・1799から、電線のテール側端部がテール回転ユニット1400Bのクランプ部1410に移し替えられる。また、トップ受け渡し装置1600のクランプ部1610から、電線のトップ側端部がトップ回転ユニット1400Aのクランプ部1410に移し替えられる。なお、各回転ユニット1400の各クランプ部1410は、各受け渡し装置のクランプ部よりも外側(電線の端寄り)の位置で電線を挟持する。
図21(G)の状態(回転ユニットの電線受け取り時)では、付勢シリンダ1510のロッド1511は、引き込み限から少し繰り出した状態である。そして、クランプ装置1410やその開閉シリンダ1447・回転モータ1450などが搭載されている移動台1455を、トップ側に引っ張っている状態である。このとき、移動台1455は、ショックアブソーバー1459を介して、トップ側限ストッパ1463に当接して止まっている。この図21(G)の状態では、両回転ユニット1400A・1400B間で、電線は弛んでいる。
その後、図21(H)に示すように、トップ回転ユニット1400Aの移動台1455のストッパ1463を、ストッパ移動シリンダ1462を駆動して、30mmトップ側に動かす。これにより、トップクランプの付勢シリンダ1510を引き込み可能とする。この結果、付勢シリンダ1510はトップクランプ部1410をトップ側に引き、電線のたるみが取れる。
この電線の弛み取り後、両ユニット1400A・1400Bの回転を開始する。そして、図21(I)に示すように、クランプ部1410を適当に選択した速度・回転数だけ回転させて二本の電線を撚り合わせる。撚り合わせ時には、付勢シリンダ1510により所定の張力を電線にかけながら、撚り合わせによる縮み代の分だけシリンダロッド1511が繰り出される。両ユニット1400A・1400Bのモータが所定の回転数だけ回転終了した後、付勢シリンダ1510がさらのロッド1511を繰り出して(この例で50mm、電線をやや緩ませる。その後、両ユニットのクランプ部1410が開放され、撚り合わされた電線が跳ねずに排出トレイ1800上に排出される。
このように、二本の電線の長さの精度が高く、さらに、電線に適宜な張力を与えながら撚り合わせを行うので、撚り合わせのピッチがほぼ均一で電線間のスキマの小さいツイストケーブルを製造できる。
上記の各工程の概要を、図15のフローチャートを参照して説明する。
まず、S1で、電線送給装置で電線が送給された後、S2で、電線のトップが引き出し装置で挟持されて所定の距離だけ引き出される。その後、S3で、電線が切断される。切断後、電線束側に残った電線(1次側電線)は、電線送給装置に挟持されたまま、S4でトップが皮むきされ、S5で端子が圧着される。一方、切断された電線(2次側電線)においては、テールが、S6で皮むきされた後、S7で端子が圧着される。その後、テール及びトップが各々回転ユニットに受け渡されて、同ユニットにより電線が撚り合わされる。寄り合わせ後、製造されたツイストケーブルは、S9で排出される。
S5で端子が圧着された後の1次側電線は、図の破線に示すように、次のサイクルで、電線送給装置で送給され、S2引き出し、S3切断を経て、2次側電線として処理される。
このように、電線が切断された後、1次側電線の端処理作業と2次側電線の端処理作業が独立しているとともに、これらの作業と電線撚り合わせ作業とが完全に独立しているので、これらの作業を並行して行うことができる。具体的には、2次側電線のトップを、トップ引き出し装置からトップ受け渡し装置手段に受け渡した後は、トップ引き出し装置を初期位置に戻すなど、電線撚り合わせ装置とは関係なく電線端処理作業をすることができる。特に、撚り合わせ作業は比較的時間を要する作業であるので、撚り合わせ作業中に、次の電線を準備しておくことができる。したがって、装置全体のタクトタイムを短くできる。
上記の説明では、両端に端子が圧着された電線を用いたツイストケーブルについて説明したが、両端が半田付けされた電線や、一端が半田付けされてもう一方の端部が端子圧着された電線、あるいは、これらの組合せによるツイストケーブルを製造することもできる。この場合は、図1の装置において、端子圧着機の代わりに半田付け装置を設置する。
なお、本発明のツイストケーブル製造装置1の電線撚り合わせ装置1400のみを単独で使用することもできる。この場合は、予め端処理された電線を準備し、2本の電線の各端部を人手等で各回転ユニット400A、400Bのクランプ410に挟持させて撚り合わせ作業を行う。この場合も、上記の説明と同様に、撚り合わせが進行しても電線を適宜な張力で挟持させておくことができる。
また、本発明のツイストケーブル製造装置1は、電線撚り合わせ作業を行わない場合、2本の端処理電線を製造する装置として使用できる。この場合、前述した電線送給装置100とトップ引き出し装置1300を用いた電線側長を行えば、長さ精度の高い2本の端処理電線を製造することができる。
W1・W2;電線
1;ツイストケーブル製造装置、3;機台、100;電線送給装置、110;ローラユニット、
120;左右のローラ対、121・122;ローラ、125・126;駆動ギア、
130;電線送りモータ、133;タイミングベルト、135;ノズル、
140;左右ローラ対支持プレート、141・142;上下アーム、147;空気圧管路、
148;シリンダ、149;電気制御圧力調整弁
150;ベースプレート、151;移動機構、
160;テーブル、161;移動機構
200;トップ皮むき装置、210;トップ端子圧着装置、230;切断装置
240;テールクランプ装置、250;テール皮むき装置、260;テール端子圧着装置
315;支持プレート、317;連結プレート、320;移動機構、321;リニアガイド、
322;スライダ、325;タイミングベルト、327;モータ、329;プーリ、
331;押さえローラ、
421・422;リンク、
513;ロッド側管路、514;ピストン側管路、
516;圧力調整弁、517・518;開閉切換弁、519;空圧源
659;タイミングベルト、655・656;プーリ、657;モータ、658;ベルト
660;クッションベルト、662;ベルト端部、663;プーリ、667;ベルト接続部、
1300;トップ引き出し装置、1310;クランプ部、1311;クランプ、
1313;クランプ開閉リンク機構、
1321;爪、1323;ピン、1324;クランプ本体、1325;アーム、
1327;ピン、1329;リンクA、
1330;枠、1331;ピン、1333;リンクB、1334;クレビス、1335;ピン、1338;ロッド、1339;クランプ開閉シリンダ、1347;ストローク調整ボルト、
1350;クランプ間隔変更機構、1351;プレート、1353;エアチャックスライダ、
1355;エアチャックレール、1357;エアチャック本体、
1361;リニアガイドスライダ、1363;リニアガイドレール、1371;移動台、
1400;電線撚り合わせ装置、1400A;トップ回転ユニット、1400B;テール回転ユニット
1401;テーブル、1403;テール側電線振れ止め、1404;X方向中央部電線振れ止め、1406;ショックアブソーバー、1408;トップ側電線振れ止め
1410;クランプ部、1411;クランプ片、1413;本体、1414;根元部、1415;テーパ、
1420;開閉リンクハウジング、1427;シャフト、1429;カウンターウェイト
1430;ホルダー、1435;ベアリング
1443;ジョイント、1447;クランプ開閉シリンダ、1449;カップリング、
1450;クランプ回転モータ、1455;移動台、1456;取付部、1459;ショックアブソーバー
1460;ワイヤー弛み取り機構、1461;ロッド、1462;ストッパ移動シリンダ、
1463;ストッパ、1465;ストッパーガイドロッド、1468;プレート
1470;ベース、1473;ステイ、1474・1475; リニアガイドレール、
1476;リニアガイドスライダ
1510;付勢シリンダ、1511;ロッド、1512;ピストン、
1600;トップ受け渡し装置、
1610;クランプ部、1611;クランプ、1613;エアチャック、1614;アーム、
1615;回転ステージ、1617;支台、
1621;レール、1622;スライダ、1625;ボールネジ、1626;ナットホルダー、
1627;モータ、
1640;X移動台、1642;リニアガイドスライダ、1644;ナットホルダー、
1647;ボールネジ、1650;ネジ駆動モータ、1651;リニアガイド、
1652;スライダ、1661・1662;レール、
1700;テール受け渡し装置、1706;カバー、1701;旋回機構、1711;吊下げ棒
1720;クランプ上下シリンダ、1721;シリンダ本体、1723;シリンダロッド、
1725;上下スライダ、1727;元部、1729;先部
1731;上下台、1733;シリンダ接続部、1735;上下プレート接続部、
1737;延長部、1739;エアチャック接続部
1740;エアチャック、1747;アーム、1749;位置固定クランプ、
1761;上下プレート、1763;下部
1770;電線間ピッチ変更シリンダ、1771;本体、1773;シリンダロッド、
1775;水平スライダ、1777;上部、1781;移動プレート
1790;エアチャック、1797;アーム、1799;位置可動クランプ
1800;排出トレイ

Claims (15)

  1. 並列する複数本の電線の一方の端部を把持するトップクランプと、
    該複数本の電線の他方の端部を把持するテールクランプと、
    前記トップクランプ及び/又は前記テールクランプを回転させるクランプ回転手段と、
    前記トップクランプと前記テールクランプの相互間隔であるクランプ間隔、及び、前記複数本の電線に付加する張力、を調整するクランプ間隔・張力調整機構と、
    を備える電線撚り合わせ装置であって、
    前記クランプ間隔・張力調整機構が、
    前記トップクランプ又は前記テールクランプを搭載する移動台と、
    該移動台を、前記クランプ間隔の広がる方向に付勢するとともに、前記電線の撚り合わせの進行に伴って前記クランプ間隔の狭まる方向に前記クランプが移動するのを許容する付勢手段と、
    前記移動台の、前記クランプ間隔の広がる方向のストロークエンドを定めるストッパと、
    該ストッパの位置を変えるストッパ移動アクチュエータと、
    を具備し、
    前記電線を撚り初める際に、前記ストッパを、前記クランプ間隔が広がる方向に動かして、前記電線の弛みを取ることを特徴とする電線撚り合わせ装置。
  2. 前記付勢手段が、エアシリンダ、及び、該エアシリンダにかかる流体圧力を調整することにより付勢力を調整する圧力調整弁、を有することを特徴とする請求項1記載の電線撚り合わせ装置。
  3. 前記電線の撚り終わり後、前記エアシリンダを前記クランプ間隔が狭まる方向に動かして撚り合わせ後の前記電線を弛ませた後に、前記クランプを開放することを特徴とする請求項2記載の電線撚り合わせ装置。
  4. 並列する複数本の電線を送給する電線送給手段と、
    該電線のトップ部の被覆を皮むきするトップ皮むき手段と、
    皮むきされたトップ部に処理を施すトップ端処理手段と、
    処理された前記トップ部を引き出すトップ引き出し手段と、
    前記電線を任意の長さに切断する電線切断手段と、
    切断された前記電線のテール部の被覆を皮むきするテール皮むき手段と、
    皮むきされたテール部に処理を施すテール端処理手段と、
    両端が処理された前記並列する複数本の電線を撚り合わせる下記A〜Dを有する電線撚り合わせ装置と、
    A)前記複数本の電線のトップ部を把持するトップクランプ、
    B)該複数本の電線のテール部を把持するテールクランプ、
    C)前トップクランプ及び/又は前記テールクランプを回転させる回転手段、及び、
    D)前記トップクランプと前記テールクランプの相互間隔及び前記複数本の電線に付
    加する張力を調整するクランプ間隔・張力調整機構、
    前記複数本の電線のトップ部を、前記トップ引き出し手段から受け取って前記電線撚り合わせ装置の前記トップクランプに渡すトップ渡し手段と、
    前記複数本の電線のテール部を、前記電線撚り合わせ装置の前記テールクランプに渡すテール渡し手段と、
    を具備するツイストケーブル製造装置であって、
    前記電線撚り合わせ装置に前記電線を渡す手前で、前記並列する複数本の電線の相互間隔である電線間ピッチを狭くする機構が設けられていることを特徴とするツイストケーブル製造装置。
  5. 前記電線間ピッチを狭くする機構が、前記トップ引き出し手段又は前記トップ渡し手段、及び、前記テール渡し手段に設けられていることを特徴とする請求項4記載のツイストケーブル製造装置。
  6. 前記トップ引き出し手段に設けられた前記電線間ピッチを狭くする機構が、二本の電線を均等に寄せることにより前記電線間ピッチを狭くするものであることを特徴とする請求項4又は5記載のツイストケーブル製造装置。
  7. 前記テール渡し手段が、
    二本の電線の各々を把持する二セットのクランプと、
    該クランプの一方を移動させて前記電線間ピッチを狭くする機構と、
    前記二セットのクランプを上下させる機構と、
    を含むことを特徴とする請求項11又は12記載のツイストケーブル製造装置。
  8. 並列する複数本の電線を送給する電線送給手段と、
    該電線のトップ部の被覆を皮むきするトップ皮むき手段と、
    皮むきされたトップ部に処理を施すトップ端処理手段と、
    処理された前記トップ部を引き出すトップ引き出し手段と、
    前記電線を任意の長さに切断する電線切断手段と、
    切断された前記電線のテール部の被覆を皮むきするテール皮むき手段と、
    皮むきされたテール部に処理を施すテール端処理手段と、
    両端が処理された前記並列する複数本の電線を撚り合わせる下記A〜Dを有する電線撚り合わせ装置と、
    A)前記複数本の電線のトップ部を把持するトップクランプ、
    B)該複数本の電線のテール部を把持するテールクランプ、
    C)前トップクランプ及び/又は前記テールクランプを回転させる回転手段、及び、
    D)前記トップクランプと前記テールクランプの相互間隔及び前記複数本の電線に付
    加する張力を調整するクランプ間隔・張力調整機構、
    前記複数本の電線のトップ部を、前記トップ引き出し手段から受け取って前記電線撚り合わせ装置の前記トップクランプに渡すトップ渡し手段と、
    前記複数本の電線のテール部を、前記電線撚り合わせ装置の前記テールクランプに渡すテール渡し手段と、
    を具備するツイストケーブル製造装置であって、
    前記電線送給手段に設けられた、前記複数の電線の各々をクランプするとともに送るローラ、及び、該ローラが前記電線を押圧する押圧力を制御する手段、を有し、
    前記ローラの駆動により前記電線を送る際には前記押圧力を比較的高くし、
    前記ローラを自由回転状態として前記電線を前記トップ引き出し手段で引き出すときは、該ローラと電線とがスリップしない範囲で、前記押圧力を比較的低くする、
    ことを特徴とするツイストケーブル製造装置。
  9. 並列する複数本の電線の一方の端部を把持するトップクランプと、
    該複数本の電線の他方の端部を把持するテールクランプと、
    前記トップクランプ及び/又は前記テールクランプを回転させる回転手段と、
    前記トップクランプと前記テールクランプの相互間隔及び前記複数本の電線に付加する張力を調整するクランプ間隔・張力調整機構と、
    を備える電線撚り合わせ装置であって、
    撚り合わせ中の前記電線の振れを止める振れ止めが設けられていることを特徴とする電線撚り合わせ装置。
  10. 前記振れ止めが、前記トップクランプ及び前記テールクランプの近傍、並びに、両クランプの間の位置に設けられていることを特徴とする請求項9記載の電線撚り合わせ装置。
  11. 並列する複数本の電線の一方の端部を把持するトップクランプと、
    該複数本の電線の他方の端部を把持するテールクランプと、
    前記トップクランプ及び/又は前記テールクランプを回転させる回転手段と、
    前記トップクランプと前記テールクランプの相互間隔及び前記複数本の電線に付加する張力を調整するクランプ間隔・張力調整機構と、
    電線撚り合わせ後に、前記トップクランプ及び前記テールクランプが解放されて落下する撚り合わせ後の電線を載置する排出トレイと、
    を備える電線撚り合わせ装置であって、
    前記トップクランプ及び/又は前記テールクランプ、該クランプの前記回転手段、並びに、該クランプを付勢しながら移動させる前記クランプ間隔・張力調整機構が、前記排出トレイの上方に配置されたテーブルから吊下げ式に配設されていることを特徴とする電線撚り合わせ装置。
  12. 前記クランプ回転手段が、前記電線の端部を把持するクランプ片を有し、
    該クランプ片は、根元部の側が広く先側が狭い直角三角形状の本体を有することを特徴とする請求項1、9又は11に記載の電線撚り合わせ装置。
  13. 請求項1、2,3、9、10、11、又は12に記載の電線撚り合わせ装置を具備することを特徴とするツイストケーブル製造装置。
  14. 複数本の電線の一方の端部であるトップをトップクランプで挟持し、
    該複数本の電線の他方の端部であるテールをテールクランプで挟持し、
    前記トップクランプと前記テールクランプの相互間隔及び前記電線に付加する張力を調整しながら、前記トップクランプ及び/又は前記テールクランプを回転させ、
    複数本の電線を撚り合わせて撚り合わせ電線を製造する方法であって、
    請求項1、2,3、9、10、11、又は12に記載の電線撚り合わせ装置を用いることを特徴とするツイストケーブル製造方法。
  15. 電線を送給する工程と、
    送給された電線のトップ部の被覆を皮むきするトップ皮むき工程と、
    皮むきされたトップ部に端子を圧着するなどの処理を施すトップ端処理工程と、
    トップ部の端処理された電線を任意の長さに切断する電線切断工程と、
    切断された電線のテール部の被覆を皮むきするテール皮むき工程と、
    皮むきされたテール部に端処理を施すテール端処理工程と、
    両端に端処理された複数本の電線を撚り合わせる撚り合わせ工程と、
    を含むツイストケーブルの製造方法であって、
    請求項4,5,6,7、8又は13に記載のツイストケーブル製造装置を用いることを特徴とする撚り合わせ電線製造方法。
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