JP2015218490A - タイロッド連結具 - Google Patents

タイロッド連結具 Download PDF

Info

Publication number
JP2015218490A
JP2015218490A JP2014102933A JP2014102933A JP2015218490A JP 2015218490 A JP2015218490 A JP 2015218490A JP 2014102933 A JP2014102933 A JP 2014102933A JP 2014102933 A JP2014102933 A JP 2014102933A JP 2015218490 A JP2015218490 A JP 2015218490A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tie rod
piston
tie
check valve
orifice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014102933A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6165100B2 (ja
Inventor
靖 向高
Yasushi Kodaka
靖 向高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Tairod Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nihon Tairod Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Tairod Kogyo Co Ltd filed Critical Nihon Tairod Kogyo Co Ltd
Priority to JP2014102933A priority Critical patent/JP6165100B2/ja
Publication of JP2015218490A publication Critical patent/JP2015218490A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6165100B2 publication Critical patent/JP6165100B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

【課題】タイロッドの張力管理を容易にすることができ、圧縮方向の力が加わった場合においてタイロッドの座屈を防止することができる、タイロッド連結具を提供する。
【解決手段】タイロッド50を連結するためのタイロッド連結具1である。タイロッド連結具1は、タイロッド50の一端51側を挿入する挿入孔10が設けられるタイロッド挿入壁8aを備え、内部に挿通されたタイロッドの先端51側を受け入れる受入空間2aを有するシリンダケーシング2と、前記タイロッドの先端51に設けられ、前記シリンダケーシングの内壁に沿って摺動可能なタイロッドピストン20と、前記タイロッドピストン20に設けられ、前記受入空間2a内における前記タイロッドピストン20の摺動によって生じる内圧差によって、前記タイロッドピストン20の前記シリンダケーシング2の内壁への押圧力を調整するチェックバルブユニットを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイロッド同士又はタイロッドと他の部材とを取り付けるために使用するタイロッド用ターンバックルやタイロッド用クレビス等のタイロッド連結具に関する。
従来より、建築物などにおいて二つの部材の間に取り付けられて引っ張り材として機能させるテンション材料としてタイロッドが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。タイロッドは、通常、両端にネジが形成されており、一端側をクレビスにねじ込むことで連結させ、張力を加える部材にそれぞれ設けられた取り付けプレートに当該クレビスを介して取り付ける。また、2つのタイロッドの他端側はターンバックルを用いることで連結する。
このタイロッドのターンバックルは、一端側と他端側とで互いに逆方向にネジ切られた雌ネジを有し、これら逆方向の雌ネジに、2つのタイロッド端部に設けた雄ネジを螺合する構成である。このターンバックル本体を回転することで、ターンバックルの両端に螺合する2つのタイロッドの端部を軸方向に接離させ、タイロッドの軸間距離を調整すると共に、タイロッドの張力を調整している。このような構成を採用することにより、タイロッドは、容易に長さを調整することができ、部材間に与える張力を調整することができるという特徴を有している。
特開2004−300386号公報
しかし、近年の建築技術の向上に伴い複雑かつ高層建築が多く見られるようになってきている。これらの建物の建築は精密な設計と施工が必要であり、タイロッドの張力管理についても、より高度な管理が求められる。
また、テンション材料としてのタイロッドには、引っ張り力が常に加えられているが、地震などで建物に外力が加わりタイロッドが接続されている部材間の距離が近づいた場合などは、タイロッドが座屈により曲がるという問題もあった。
さらに、タイロッドの取り付けについてはタイロッドに歪みを発生させないようにするために、専用の治具を用いてタイロッドにひずみ計を取り付け、当該ひずみ計により歪みを発生させないように行われる。このひずみ計によるタイロッドの歪み測定は、ひずみ計のセンサーの取り扱いが非常に繊細であることから、タイロッドの仮施工後にタイロッドに取り付けることが好ましく、この場合、タイロッドの自重による引っ張り張力の把握をすることが困難になるという問題があった。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、タイロッドの張力管理を容易にすることができ、圧縮方向の力が加わった場合においてタイロッドの座屈を防止することができる、タイロッド連結具を提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成のタイロッド連結具を提供する。
本発明の第1態様によれば、タイロッドを連結するためのタイロッド連結具であって、
タイロッドの一端側を挿入する挿入孔が設けられるタイロッド挿入壁を備え、内部に挿通されたタイロッドの先端側を受け入れる受入空間を有するシリンダケーシングと、
前記タイロッドの先端に設けられ、前記シリンダケーシングの内壁に沿って摺動可能なタイロッドピストンと、
前記タイロッドピストンに設けられ、前記受入空間内における前記タイロッドピストンの摺動によって生じる内圧差によって、前記タイロッドピストンの前記シリンダケーシングの内壁への押圧力を調整するチェックバルブユニットを有することを特徴とするタイロッド連結具を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記シリンダケーシングは、前記タイロッドの一端側を挿入する挿入孔が設けられるタイロッド挿入壁を備え、
一端が前記タイロッドピストンに連結され、他端が前記タイロッド挿入壁の内面に当接するように前記タイロッドを挿通するように設けられたコイルバネと、を有することを特徴とする、第1態様のタイロッド連結具を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記シリンダケーシングは、前記受入空間が形成され、開口部分にネジ部が形成されたケーシング本体と、前記ケーシング本体のネジ部に螺合するネジ部と前記タイロッド挿入壁を形成する頭部を有する調整ボルトを有することを特徴とする、第2態様のタイロッド連結具を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記チェックバルブユニットは、前記タイロッドピストンの摺動方向に伸び、中間位置に設けられるバルブ収納空間を有するオリフィスと、
前記摺動方向に交差する方向に移動可能前記バルブ収納空間に収納される制御バルブと、を備えることを特徴とする、第1から第3態様のいずれか1つのタイロッド連結具を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記チェックバルブユニットは、前記オリフィスに第2のバルブ収納空間を有し、
前記第2のバルブ収納空間に、内部で偏在して前記オリフィスの開通と遮断を切り替える制御ボールが収納されていることを特徴とする、第4態様のタイロッド連結具を提供する。
本発明によれば、シリンダケーシング内部に挿入されるタイロッドをその軸方向に摺動するに当たり、先端に設けられたタイロッドピストンによって、シリンダケーシング内の圧力によりタイロッドの急激な伸縮が制限される。さらに、シリンダケーシングに設けられているチェックバルブユニットによって、前記タイロッドピストンの前記シリンダケーシングの内壁への押圧力を調整することができ、タイロッドの急激な摺動を防止しつつ、空気の流れを利用した圧力差を用いて、急激な伸縮時におけるタイロッドの張力を維持することができる。
本発明の第2態様によれば、タイロッドの張力をコイルバネにより支持するため、タイロッドの張力を強力にすることができるとともに、タイロッド間に圧縮方向の力が加わった場合に軸間距離が縮むことにより座屈を防止することができる。
本発明の第3態様によれば、シリンダケーシングをケーシング本体とこれに螺合する調整部材で構成することにより、ケーシング本体に対する調整部材のネジ込み量を自由に調整することができ、施工時にはネジ込み量の調整によりタイロッド間の長さを調整することができる。したがって、バネ部材の張力の管理が容易となる。
本発明の第4態様によれば、チェックバルブユニットをオリフィスとバルブ収納空間に収納された制御バルブを用いて構成することにより、タイロッドの軸方向の動きに応じてチェックバルブが作動し、タイロッドピストンのシリンダケーシングの内壁への押圧力を効率よく調整することができる。
本発明の第5態様によれば、第2のチェックバルブによってオリフィス内の空気の流れを遮断することでタイロッドの摺動を制限し、タイロッドに強い張力を生じさせることができる。
本発明のタイロッド用連結具の第1実施形態にかかる使用状態のタイロッド用ターンバックルの構成を示す一部断面図である。 図1のタイロッド用ターンバックルの部分拡大分解斜視図である。 図1のタイロッド用ターンバックルのタイロッドピストンの構成を示す部分拡大断面図である。 図3のタイロッドピストンの構成を示す組立て分解断面図である。 タイロッドが収縮したときのチェックバルブユニットの動作を説明する図である。 タイロッドが急激に収縮したときのチェックバルブユニットの動作を説明する図である。 タイロッドが伸張したときのチェックバルブユニットの動作を説明する図である。
以下、本発明の実施形態に係るタイロッド連結具について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明のタイロッド用連結具の第1実施形態にかかる使用状態のタイロッド用ターンバックルの構成を示す一部断面図である。図2は、図1のタイロッド用ターンバックルの部分拡大分解斜視図である。図1及び図2では、タイロッド用ターンバックル1に加えて、タイロッド用ターンバックル1に接続されるタイロッド50も示している。
タイロッド50は、部材としての一方の壁材や梁材と、他方の壁材や梁材との間に取り付けられて、張力材として機能する炭素鋼棒である。タイロッド50は、壁材や梁材などの取付部材に設けられたガセットプレートに対して連結される連結具(クレビス等)を介して取り付けられる。タイロッド用ターンバックル1は、2つのタイロッド50の他端同士を連結し、2つのタイロッドで接続された取付部材間に張力を与えた状態とするものである。
本実施形態にかかるタイロッド用ターンバックル1は、図1に示すように、円筒形状のケーシング本体2と、ケーシング本体2の両端に設けられる調整部材の一例としての調整ボルト3と、コイルバネ4と、衝撃緩衝部材5を備えている。ケーシング本体2の両端には、ネジ6,7が設けられている。ケーシング本体2と調整ボルト3は、本発明のシリンダケーシングに相当する。
ケーシング本体2は、一般に建材として用いられている剛性の高い材料で構成されており、本実施形態では、両端に設けられているネジ6,7はねじ切りの回転方向が順ネジ6及び逆ネジ7で相反している。また、ケーシング本体2の内腔は、後述するタイロッド50のタイロッドの先端側を受け入れる受入空間として機能する。
調整ボルト3は、ケーシング本体2と同様の材料より構成されており、タイロッド挿入壁8aを有する頭部8と雄ネジ部9a,9bとで構成される。一方の雄ネジ部9aには順ネジ6に対応するねじ切りが形成されており、他方の雄ネジ部9bには、逆ネジ7に対応するねじ切りが形成されている。頭部8には、スパナ掛け8bが設けられており、ケーシング本体2に対して調整ボルト3を螺進させる場合に使用する。なお、調整ボルト3及びケーシング本体2とを螺合させるネジは、両端ともねじ切りの回転方向を同じに構成してもよい。
ケーシング本体2に設けられた順ネジ6及び逆ネジ7は、調整ボルト3の螺進位置を調整することで、施工時においてタイロッドの軸間距離及びタイロッド用ターンバックル1の螺進位置に応じてタイロッド間の張力の調整をするものである。すなわち、このタイロッド用ターンバックル1は、図1に示すように、タイロッド用ターンバックル1の長手方向において、順ネジ6及び逆ネジ7の幅D1及び雄ネジ部9a,9bの長さD2でこれらの調整しろが設定できる。順ネジ6及び逆ネジ7の幅D1及び雄ネジ部9a,9bの長さD2は、必要とするタイロッド50の長さの調整しろに応じて適宜決定すればよく、D2を長くすることで調整幅を大きくすることができる。本実施形態ではタイロッド用ターンバックル1の大きさにもよるが、60〜200mm程度に構成されることが好ましい。
なお、調整ボルト3は、螺進位置を決定した後、ケーシングの端部近傍に設けられた貫通孔11に止めネジ(図示なし)を用いることで固定される。
調整ボルト3には、タイロッド挿入壁8aから雄ネジ部9a,9bの中心軸に沿ってその軸方向に貫通するタイロッド挿入孔10が設けられている。タイロッド挿入孔10は、タイロッド50がその軸方向へスライドできる程度の遊嵌可能な口径に構成されている。
タイロッド50の先端51から所定の幅にはネジ切りがされている。当該ネジ52には、本発明のタイロッドピストン20が螺合する。タイロッドピストン20は、環状の部材であり、中央にタイロッド50の先端と螺合する雌ネジ21が設けられている。本実施形態において雌ネジは54、有底のネジ孔として構成されているが、タイロッドピストン20を貫通するように構成されていてもよい。
コイルバネ4は、タイロッドピストン20の表面と調整ボルト3の先端12とで挟まれるようにタイロッド50に外挿配置されている。なお、本実施形態においては、コイルバネ4とタイロッドピストン20及び調整ボルト3はそれぞれ固定されておらず、タイロッド50に対して調整ボルト3は、タイロッド中間方向へ自由に移動することができる一方、タイロッド先端51側への移動は、コイルバネ4に接触してコイルバネ4の変形を伴う。なお、本実施形態では、コイルバネ4のバネ定数及び自然長は必要とされるタイロッド間張力により算定すればよい。
タイロッド50の外周面には、タイロッド50の調整ボルト3への挿入深さを示す目盛り55が設けられている。これにより、コイルバネ4のバネ定数及び長さ寸法が既知であれば、タイロッド50の挿入深さからコイルバネ4の変形量を導くことができ、結果として調整ボルト3に対するタイロッド50の引っ張り力を算出することができる。
衝撃緩衝部材5は、タイロッド50の先端51と接触するように、ケーシング本体2の受入空間2aに設けられる。衝撃緩衝部材5は、タイロッド50に圧縮方向の力が加わったときに、タイロッド50の先端51同士が直接衝突するのを防止するためのものである。衝撃緩衝部材5としては、例えば、高分子材料やバネなど、タイロッド50に加えられた衝撃を吸収できるクッション性を有するものであればその材質は問われない。本実施形態では、高分子衝撃吸収材が使用されている。また、後述するように衝撃緩衝部材5の充填量は、施工時に決定されるタイロッドの軸間距離に応じて適宜決定することが可能である。
図3は、本実施形態のタイロッド用ターンバックルのタイロッドピストンの構成を示す部分拡大断面図である。図4は、図3のタイロッドピストンの構成を示す、組立て分解断面図である。タイロッドピストン20は、上記の通り、円筒状に構成され、内腔に雌ネジ21が設けられるとともに、外周面側にチェックバルブユニット22が設けられる。
チェックバルブユニットは、タイロッドの先端側に位置する第1のチェックバルブ23と第2のチェックバルブ24とを備えている。第1のチェックバルブ23と第2のチェックバルブ24は、タイロッドピストン20の放射方向に均等に4箇所に設けられる。
第1のチェックバルブ23には、ピストンリング25が設けられており、第1のチェックバルブ23によるタイロッドピストン20に伴う圧力差で膨縮されることによって、ケーシング本体2の内壁への押圧力を変化させる。
チェックバルブユニットは、タイロッドピストン20の摺動方向に位置する2つの対向面20a,20bに開口する第1及び第2のオリフィス26,27を有している。第1のオリフィス26は、対向面20a,20bを貫通して設けられる直線的に構成されたオリフィスであり、中間位置に第1のチェックバルブ23と第2のチェックバルブ24を構成するネジ孔28a,28bを備える。
ネジ孔28a,28bには、それぞれ流量調整ネジ29a,29bが螺合する。流量調整ネジ29a,29bは、周方向の側面の4箇所及び底面に小孔が設けられており、第1のオリフィス26に連通する。流量調整ネジ29a,29bの上面は、制御ボール30a,30bを収容するバルブ収容空間31a,31bを画定するとともにバルブ蓋32a,32bを螺合するためのネジ孔となっている。
バルブ蓋32a,32bの下面は、半球状に凹設されており、バルブ収容空間31a,31bを画定する。また、バルブ蓋32a,32bの上面には、通風孔33a,33bが設けられている。
第2のオリフィス27は、先端側の面20aに開通し、第2のネジ孔28bの下面に連通する。第2のオリフィスは、第2の流量調整ネジ29bの底面に設けられた小孔を通してバルブ収容空間31bに連通する。
本実施形態にかかるタイロッド用ターンバックル1は、次のようにして施工する。まず、タイロッド50に調整ボルト3及びコイルバネ4を外挿させて、タイロッドピストン20をタイロッド50の先端51のネジ52に螺合させる。なお、タイロッドピストン20とタイロッド50のネジゆるみを防止するために、ネジ止め材を用いてもよいし、タイロッドピストン20に側面から雌ネジ21に貫通する図示しない貫通孔を設け、当該貫通孔に止めネジなどで固定する構成を採用してもよい。
次いで、ケーシング本体2の内腔に衝撃緩衝部材5を充填し、図3に示すように、2つのタイロッド50の先端をケーシング本体2の開口に挿入して、調整ボルト3をケーシング本体2の両端に螺合させる。調整ボルト3の螺進位置を調整することで、タイロッドの軸間距離を調整する。
その後タイロッドの両端をガゼットプレートに仮止めし、タイロッド間の張力を調整する。張力調整は、ケーシング本体2と調整ボルト3の螺進位置を変更することで行われる。このとき、上述したとおり、ケーシング本体2の両端に設けられている順ネジ6及び逆ネジ7は相反しているため、ケーシング本体2を回せばケーシング本体2の両端側の2つの調整ボルト3が近接する。
図5に示すように、2つの調整ボルト3が螺進することにより、コイルバネ4に押されてタイロッド50の受入空間2a内への挿入深さは大きくなる。タイロッド50の張力がコイルバネ4の弾性力を上回ると、コイルバネ4が縮んでタイロッド50の両端にコイルバネ4の弾性力に相当する張力が負荷される。
すなわち、コイルバネ4の弾性力は、バネ定数にバネの変形幅により求められ、タイロッド50には、バネの弾性力に相当する張力が付加される。コイルバネ4は、タイロッドの先端に設けられたタイロッドピストン20と調整ボルト3の先端との間に挟まれているため、このバネの変形幅は調整ボルト3への挿入深さを測定することで導くことができ、これはタイロッド50の外表面に設けられた目盛り55によって計測することができる。
なお、本実施形態のターンバックル1には、2つのコイルバネ4が設けられており、ターンバックル両端に存在するタイロッド50間の張力は、2つのコイルバネ4の張力の合計として計測することが可能である。
また、タイロッド50の施工後、2つのタイロッドが圧縮又は伸張される方向に力が加わった場合、タイロッド50がケーシング本体2内で移動する場合に、チェックバルブユニット22によって、コイルバネ4の張力に加えてタイロッド50間の張力が調整される。
図5は、タイロッドが収縮したときのチェックバルブユニットの動作を説明する図である。図5に示すように、タイロッドが収縮したときすなわち、矢印90に示すようにタイロッドシリンダ20が移動したときは、ケーシング本体2の受入空間2a中の空気が矢印91に示すように、第1及び第2のオリフィス26,27に送り込まれる。
その結果、第1のオリフィス26については、第1のバルブ収容空間31a中の制御ボール30aは、第1のオリフィスの第2領域26b側(図示左側)に移動し、第1のオリフィス26の第2領域26b側への連通が制限される。また、同様に第2のバルブ収容空間31b中の制御ボール30bも第1のオリフィス26の第3領域26c側(図示左側)に移動し、第1のオリフィス26の第3領域26c側への連通が制限される。すなわち、第1及び第2のチェックバルブ23,24によって第1のオリフィス26の連通が制限されるため、送り込まれた空気は、矢印92,93に示すように、バルブ蓋32a,32bの通風孔33a,33bを通過する。これにより、第1のチェックバルブ23に設けられているピストンリング25が膨張してケーシング本体2の内壁に押圧され、ケーシング本体2とタイロッドピストン20との摩擦力が微増することでタイロッドの圧縮力を制限することができる。
なお、タイロッド50の圧縮が急激に行われた場合は、図6に示すように、第2オリフィス27からの空気が第2のバルブ収容空間31bに送りこまれ、制御ボール30bを上方に持ち上げてバルブ蓋32bの通風孔33bを遮断し、第2オリフィス27からの空気は第1オリフィス26の第3領域26cを通過する。これにより、タイロッドピストン20の先端側と後端側の空気の流通が確保されることにより、空気の圧力によってタイロッドピストン20の摩擦が大きくなりすぎることがなく、タイロッド50の座屈を防止することができる。
図7は、タイロッドが伸張したときのチェックバルブユニットの動作を説明する図である。図7に示すように、タイロッドが伸張したときすなわち、矢印94に示すようにタイロッドシリンダ20が移動したときは、ケーシング本体2の外部の空気が矢印95,96に示すように、第1及のオリフィス26及び第2の通風孔33bから第1のオリフィス26内に送り込まれる。
その結果、第1のオリフィス26については、第2のバルブ収容空間31b中の制御ボール30aは、第2のオリフィス27側(図示下側)に移動し、第2のオリフィス27の連通が制限される。また、同様に第2のバルブ収容空間31bから第1のオリフィスの第2領域26bを通って第1のバルブ収容空間31aの圧力が増し、第1のバルブ収容空間31a中の制御ボール30aが第1のオリフィス26の第1領域26a側(図示右側)に移動する。よって、第1のオリフィス26の第1領域26a側への連通が制限される。すなわち、第1及び第2のチェックバルブ23,24によって第1及び第2のオリフィス26,27の連通が制限されるため、送り込まれた空気は、矢印97に示すように、バルブ蓋32aの通風孔33aを通過する。これにより、第1のチェックバルブ23に設けられているピストンリング25が膨張してケーシング本体2の内壁に押圧され、ケーシング本体2とタイロッドピストン20との摩擦力が増大することでタイロッドの張力を大きくすることができる。
以上説明したように、本実施形態にかかるタイロッド用連結具によれば、コイルバネにより、張力を調整可能にタイロッドを支持するため、連結具に連結されているタイロッドの伸縮方向、特に引っ張り力に対向する方向にバネ力を作用させ、当該バネ力による張力を与えることができる。また、シリンダケーシング内部に挿入されるタイロッドをその軸方向に摺動するに当たり、先端に設けられたタイロッドピストンによって、シリンダケーシング内の圧力によりタイロッドの急激な伸縮が制限される。さらに、シリンダケーシングに設けられているチェックバルブユニットによって、前記タイロッドピストンの前記シリンダケーシングの内壁への押圧力を調整することができ、タイロッドの急激な摺動を防止しつつ、空気の流れを利用した圧力差を用いて、急激な伸縮時におけるタイロッドの張力を維持することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例えば、タイロッドピストン20は、厚み方向幅を小さく構成することを目的として、タイロッド50の先端を膨出するように形成することで、タイロッドと一体構成とすることも可能である。この構成を採用することにより調整ボルト23先端とストッパーとの間の空間を広く取ることができ、より強力なコイルバネ24を使用することができる。
また、例えば、本実施形態においてタイロッド用連結具に接続されるタイロッドは炭素鋼棒で形成されたが、高張力鋼棒やステンレス鋼棒で形成されてもよく、あるいは、ワイヤ等の線材であってもよい。なお、タイロッドは、用途や設置位置に応じて、テンションロッドやブレースと称呼されるものも包含される。
また、本発明のタイロッド用連結具に接続されるタイロッドは、壁材や梁材に限らず、例えば柱材等の他の部材に取り付けられてもよく、また、タイロッドが取り付けられる部材は、建築構造物及び土木構造物のいずれの部材であってもよい。
1 タイロッド用ターンバックル
2 ケーシング本体
2a 受入空間
3 調整ボルト
4 コイルバネ
5 衝撃緩衝部材
6 順ネジ
7 逆ネジ
8 頭部
8a タイロッド挿入壁
8b スパナ掛け
9a 雄ネジ部
10 タイロッド挿入孔
11 貫通孔
20 タイロッドピストン
21 雌ネジ
22 チェックバルブユニット
23 第1のチェックバルブ
24 第2のチェックバルブ
25 ピストンリング
26 第1のオリフィス
27 第2のオリフィス
28a,28b ネジ孔
29a,29b流量調整ネジ
30a,30b 制御ボール
31a,31b バルブ収容空間
32a,32b バルブ蓋
50 タイロッド
51 先端
52 ネジ
53 ストッパー
54 雌ネジ
55 目盛り
60 ガセットプレート
61 ピン挿通孔

Claims (5)

  1. タイロッドを連結するためのタイロッド連結具であって、
    タイロッドの一端側を挿入する挿入孔が設けられるタイロッド挿入壁を備え、内部に挿通されたタイロッドの先端側を受け入れる受入空間を有するシリンダケーシングと、
    前記タイロッドの先端に設けられ、前記シリンダケーシングの内壁に沿って摺動可能なタイロッドピストンと、
    前記タイロッドピストンに設けられ、前記受入空間内における前記タイロッドピストンの摺動によって生じる内圧差によって、前記タイロッドピストンの前記シリンダケーシングの内壁への押圧力を調整するチェックバルブユニットを有することを特徴とするタイロッド連結具。
  2. 前記シリンダケーシングは、前記タイロッドの一端側を挿入する挿入孔が設けられるタイロッド挿入壁を備え、
    一端が前記タイロッドピストンに連結され、他端が前記タイロッド挿入壁の内面に当接するように前記タイロッドを挿通するように設けられたコイルバネと、を有することを特徴とする、請求項1に記載のタイロッド連結具。
  3. 前記シリンダケーシングは、前記受入空間が形成され、開口部分にネジ部が形成されたケーシング本体と、前記ケーシング本体のネジ部に螺合するネジ部と前記タイロッド挿入壁を形成する頭部を有する調整ボルトを有することを特徴とする、請求項2に記載のタイロッド連結具。
  4. 前記チェックバルブユニットは、前記タイロッドピストンの摺動方向に伸び、中間位置に設けられるバルブ収納空間を有するオリフィスと、
    前記摺動方向に交差する方向に移動可能前記バルブ収納空間に収納される制御バルブと、を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載のタイロッド連結具。
  5. 前記チェックバルブユニットは、前記オリフィスに第2のバルブ収納空間を有し、
    前記第2のバルブ収納空間に、内部で偏在して前記オリフィスの開通と遮断を切り替える制御ボールが収納されている第2のチェックバルブを有することを特徴とする、請求項4に記載のタイロッド連結具。
JP2014102933A 2014-05-19 2014-05-19 タイロッド連結具 Expired - Fee Related JP6165100B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014102933A JP6165100B2 (ja) 2014-05-19 2014-05-19 タイロッド連結具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014102933A JP6165100B2 (ja) 2014-05-19 2014-05-19 タイロッド連結具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015218490A true JP2015218490A (ja) 2015-12-07
JP6165100B2 JP6165100B2 (ja) 2017-07-19

Family

ID=54778107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014102933A Expired - Fee Related JP6165100B2 (ja) 2014-05-19 2014-05-19 タイロッド連結具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6165100B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200038751A (ko) * 2018-10-04 2020-04-14 문철호 내진 보강용 이력 댐퍼

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0579524A (ja) * 1991-09-24 1993-03-30 Nissan Motor Co Ltd シヨツクアブソーバ
JP3069686U (ja) * 1999-12-16 2000-06-23 大栄工業株式会社 建物の免振装置
JP2001059359A (ja) * 1999-08-25 2001-03-06 Kayaba Ind Co Ltd 制振装置
JP2002070913A (ja) * 2000-08-24 2002-03-08 Showa Corp 油圧緩衝器
JP2003148545A (ja) * 2001-11-07 2003-05-21 Kozo Keikaku Engineering Inc 油圧制振装置
JP2004036677A (ja) * 2002-07-01 2004-02-05 Hitachi Metals Techno Ltd 油圧式ダンパ
JP2004052920A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Hitachi Metals Techno Ltd 油圧式ダンパ
JP2011208374A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Takeshi Takeuchi 制震筋交

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0579524A (ja) * 1991-09-24 1993-03-30 Nissan Motor Co Ltd シヨツクアブソーバ
JP2001059359A (ja) * 1999-08-25 2001-03-06 Kayaba Ind Co Ltd 制振装置
JP3069686U (ja) * 1999-12-16 2000-06-23 大栄工業株式会社 建物の免振装置
JP2002070913A (ja) * 2000-08-24 2002-03-08 Showa Corp 油圧緩衝器
JP2003148545A (ja) * 2001-11-07 2003-05-21 Kozo Keikaku Engineering Inc 油圧制振装置
JP2004036677A (ja) * 2002-07-01 2004-02-05 Hitachi Metals Techno Ltd 油圧式ダンパ
JP2004052920A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Hitachi Metals Techno Ltd 油圧式ダンパ
JP2011208374A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Takeshi Takeuchi 制震筋交

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200038751A (ko) * 2018-10-04 2020-04-14 문철호 내진 보강용 이력 댐퍼
KR102135337B1 (ko) 2018-10-04 2020-07-21 주식회사 비엠이앤씨 내진 보강용 이력 댐퍼

Also Published As

Publication number Publication date
JP6165100B2 (ja) 2017-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10451137B2 (en) Gas cylinder, in particular high-pressure gas cylinder
US9879703B2 (en) Fluid pressure cylinder
US10557513B2 (en) Dampers
CN107848511A (zh) 用于在车辆的操纵元件上进行力模拟的装置、尤其踏板力模拟器
CN104235252B (zh) 用于电气开关装置的液压阻尼器及方法
RU2014136525A (ru) Соединительный элемент
EP1724493A3 (en) Magnetorheological piston assembly and damper
BR112013016698B1 (pt) Conjunto de válvula com haste deslizante e método para acionar manualmente um conjunto de válvula de controle com haste deslizante
ITPD20070378A1 (it) Dispositivo di sicurezza per molle a gas
JP2002031182A (ja) ショックアブソーバ
JP6165100B2 (ja) タイロッド連結具
CN108757808B (zh) 变摩擦粘滞流体混合阻尼器
JP2019099044A5 (ja)
JP2013072469A (ja) 油圧ダンパ及びその油量監視方法
BR112019002717A2 (pt) método para a produção de um conjunto de pistão e dispositivo de fluido hidráulico
CN105004474B (zh) 一种可调节预紧式压电测力仪液压标定加载装置
JP6192555B2 (ja) タイロッド用連結具
JP2017009485A (ja) ストローク検出装置
DE102015211603A1 (de) Linearantrieb mit Positionserfassungseinrichtung
JP6250421B2 (ja) タイロッド連結具及びタイロッドの張力測定方法
ITBS20090193A1 (it) Deceleratore idraulico
CN112400071B (zh) 与支撑结构一起使用的阻尼组件和对结构进行减幅的方法
KR101136400B1 (ko) 링형상 시험대상체의 시험장치 및 이를 구비한 시험 시스템
JP2011133007A (ja) 流体圧シリンダ
JP5504416B2 (ja) 油圧ダンパ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170517

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170517

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170620

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6165100

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees