JP2015218488A - 日射遮蔽装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリーン全体を伸長しきった状態で折り返した2面間を最も近接させる。
【解決手段】ウェイトバー5を掛装して上方に折り返すように垂下したスクリーン4の一方の上端部を巻取軸3に固定して巻き取り可能なローラブラインド1において、スクリーン4の他方の上端部を固定して水平方向における垂下位置を規定する端部固定部8を有し、端部固定部8が巻取軸3の下方側に配置されている。また、操作者から見て他方の上端部から垂下するスクリーン4の折り返し面は端部固定部8の背面側に位置している。
【選択図】図3

Description

本発明は、上方に折り返したスクリーンの一方の上端部を巻き取り、又は巻き戻しすることでスクリーン全体の展開長を調整可能な日射遮蔽装置に関する。
近年では、上方に折り返したスクリーンの一方の上端部を巻き取り、又は巻き戻しすることで、スクリーン全体の展開長を調整可能なロールブラインドが提案されている。例えば、特許文献1には、スクリーンの他方の上端部を貼り付けて所定長巻回させた取付ロッドをブラインド本体の座溝に収容して固定することで、伸長しきった状態のスクリーンの下端の高さを調整する構成が開示されている。
特開2009−79430号公報
しかしながら、ロールブラインドは、スクリーン全体を伸長しきった状態で折り返した2面間をできるだけ近接させたい場合がある。これに対し上記従来技術では、スクリーン全体を伸長しきった状態では折り返した2面間が最も離間してしまう。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、スクリーン全体を伸長しきった状態で折り返した2面間を最も近接させることができる日射遮蔽装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願第1発明は、ウェイトバーを掛装して上方に折り返すように垂下したスクリーンの一方の上端部を巻取軸に固定して巻き取り可能な日射遮蔽装置において、前記スクリーンの他方の上端部を固定して水平方向における垂下位置を規定する端部固定部を有し、前記端部固定部が前記巻取軸の下方側に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、スクリーン全体を伸長しきった状態で折り返した2面間を最も近接させることができる。
スクリーン全体を伸長しきった状態のロールブラインドの外観を正面から見た図である。 図1中の矢視II−II断面を左方から右方に向かって見た図である。 図1中の矢視III−III断面を左方から右方に向かって見た図である。 ウェイトバーの掛装位置におけるスクリーンの折り返し部分を斜視で拡大した図である。 端部固定部を分解した状態を左方から右方に向かって見た図である。 端部固定部を拡大して表した図である。 その他の構成の端部固定部を拡大して表した図である。 変形例の端部固定部を備えたブラインド本体の断面を左方から右方に向かって見た図である。 実施形態の端部固定部と、変形例の端部固定部のそれぞれを拡大して表した図である。
以下、本発明の日射遮蔽装置の一実施の形態であるロールブラインドについて図面を参照しつつ説明する。なお、各図中に注記されている「前方」「後方」「左方」「右方」「上方」「下方」の方向は、明細書中の説明において「前方(前)」「後方(後)」「左方(左)」「右方(右)」「上方(上)」「下方(下)」と記述されている方向にそれぞれ対応する。
<ロールブラインドの構成>
まず、図1〜図5を参照しつつ、本実施形態に係わるロールブラインドの概略構成について説明する。図1は、スクリーン全体を伸長しきった状態のロールブラインドの外観を正面から見た図である。図2は、図1中の矢視II−II断面を左方から右方に向かって見た図であり、図3は、図1中の矢視III−III断面を左方から右方に向かって見た図である。図4は、ウェイトバーの掛装位置におけるスクリーンの折り返し部分を斜視で拡大した図である。図5は、端部固定部を分解した状態を左方から右方に向かって見た図である。これら図1〜図5において、ロールブラインド1は、主にフレーム2と、巻取軸3と、スクリーン4と、ウェイトバー5と、操作コード6と、スプロケット7と、端部固定部8とを有している。
フレーム2は、その軸方向を図示する例の左右方向に配置して後方側面が開口した略円筒形状の筐体であって、両端の開口部にはそれぞれサイドブラケット21が設けられて閉塞されている。また、図2において、フレーム2の上方には2条の略T字リブが図示しないブラケットにより係止可能となっており、これが図1に示す取付ブラケット11を介して天井面等に固定される。
巻取軸3は、上記フレーム2内部の左右方向全体に渡って同軸的に配置された略円筒形状の軸部材であり、その両端がそれぞれ上記サイドブラケット21に支持されていることで巻取軸3全体が回転可能となっている。
スクリーン4は、上記巻取軸3とほぼ同じ幅寸法(左右方向の長さ寸法)の布体であり、その幅方向と直交する長手方向(巻取方向)において一方の上端部が上記巻取軸3の生地押さえ31に固定され、他方の上端部が後述する端部固定部8に固定されている。また、スクリーン4はその長手方向に対して、所定幅の透光部41と所定幅以上に広い幅(この例では約1.5倍)の非透光部42を交互に配置している。透光部41は、例えば図4に示すように縦糸だけなどの低い織密度で製織したり、または白色系の糸や細い糸で製織するなどにより光の透過率を比較的高くした部分である。非透光部42は、例えば図4に示すように縦糸と横糸で高い織密度で製織したり、または黒色系の糸や太い糸で製織するなどにより光の透過率を比較的低くした部分である。
ウェイトバー5は、メインローラ51と、2つのフェイスバー52と、ウェイトバーカバー53を有している。メインローラ51は、上記スクリーン4の幅寸法よりも少し長い略円筒軸部材であり、スクリーン4の長手方向の途中位置を折り返した内部に掛装されている。2つのフェイスバー52は、それぞれメインローラ51と略同じ長さで軸直交断面が半円形状である長尺部材であり、メインローラ51の掛装位置より少し上側(スクリーン4の展張側)の位置においてメインローラ51の直径より狭い離間距離で互いに曲面の側面どうしを対向させるよう配置されている。ウェイトバーカバー53は、その内部にメインローラ51と2つフェイスバー52の全体を収容してそれらの間の配置関係を保持しつつ、メインローラ51に対しては回転可能に両端を支持している。なお、図4中においては、図示の煩雑を避けるために、ウェイトカバー53の外郭線を点線で残して透視するとともに、各フェイスバー52の曲面部分だけを図示している。
操作コード6は、等間隔に多数のボール61を固定した紐体であり、全体が環状(無端状)となっている。なお、図2中においてはフレーム2の内部に位置決め用のコネクタ62が位置しており、この状態に対応して図1中においてはコネクタ62は図示されていない。
スプロケット7は、その外周に所定数のボール61を係止しつつ上記操作コード6を巻回可能な略円盤形状の部材であり、図示する例では上記操作コード6を略3/4周分巻回した状態で上記巻取軸3の右端に固定されている。またスプロケット7に巻回されていない操作コード6の大部分は、上記フレーム2の右端部に設けた垂下穴22から導出され垂下している。操作者は、フレーム2から垂下した操作コード6の前後いずれか一方の側を引き下ろすことで、スプロケット7及び巻取軸3を巻取方向(図示する例では前転)又は巻戻方向(図示する例では後転)に回転させることができる。
また、スプロケット7の全周のうち操作コード6を巻回している角度範囲内の一部に対応して、その外周側にはスプロケットカバー23が設けられている。操作コード6の操作を継続し続けた場合には、コネクタ62がスプロケットカバー23に当接することでそれ以上のスプロケット7及び巻取軸3の回転を阻止する。これにより、コネクタ62の相対位置を調整することで、巻取軸3の回転限界位置を調整することができる。たとえば、図2で示す初期位置ではボール61−1、61−2で係合しているが、スクリーン後面4bの高さを例えばP1だけ短くしたい場合はコネクタ62の上側の係合部がボール61−5に係合し、下側の係合部がボール61−1に係合するように変更する。逆にスクリーン後面4bの高さを例えばP2だけ長くしたい場合にはコネクタ62の上側の係合部がボール61−3に係合し、下側の係合部がボール61−4に係合するように変更すればよい。本実施形態では、この巻取軸3の回転限界位置を、スクリーン4の下限位置に一致させておく。なお、スプロケットカバー23とコネクタ62が、各請求項記載の第2の下端位置調整部を構成している。
端部固定部8は、巻回板収納部81と、L字アングル82とを有している。巻回板収納部81は、上記フレーム2の左右方向全体に渡りその下端部において一体的に形成された断面略矩形形状の筒部であり、その下方側面の一部が開口している。L字アングル82(垂下位置規定部材)は、フレーム2とほぼ同じ幅寸法(左右方向の長さ寸法)に形成されており、取り付け時には略垂直に配置される垂直平板部82a(突出部分)が上記巻回板収納部81の前側側面に接触し、略水平に配置される水平平板部82bが上記巻回板収納部81の下方側面の開口部81aを覆う状態で複数のボルト10により巻回板収納部81に固定される。また図4に示すように、上記スクリーン4の他方の上端部には略平板矩形状の巻回板9が設けられており、任意の周回分だけスクリーン4を巻回した巻回板9を巻回板収納部81に収納した状態でL字アングル82を巻回板収納部81に固定することにより、当該スクリーン4の他方の上端部がフレーム2に確実に固定される。このとき巻回板9は、その巻回軸周りの姿勢が巻回板収納部81の内部で保持される。なお、巻回板収納部81が各請求項記載の第1の下端位置調整部を構成している。
<本実施形態の動作>
以上の構成のロールブラインド1において、スクリーン4はウェイトバー5を掛装した位置を下端位置として上方に折り返し、その後方側の面(以下、スクリーン後面4bという)の上端部(一方の上端部)が巻取軸3に固定され、前方側の面(以下、スクリーン前面4aという)の上端部(他方の上端部)が端部固定部8に固定されている。そしてウェイトバー5全体が適度の重量を有していることで、スクリーン前面4a及びスクリーン後面4bともにフレーム2から垂下し、スクリーン4全体が下方に展張する。
この状態で、操作者が操作コード6を操作して巻取軸3を巻取方向へ回転させた場合には、スクリーン後面4bが上方に巻き取られるとともにウェイトバー5が引き上げられ、スクリーン4全体の展開長が短縮化される。また操作者が操作コード6を操作して巻取軸3を巻戻方向に回転させた場合には、スクリーン後面4bが下方に巻き戻されるとともにウェイトバー5が引き下げられ、スクリーン4全体の展開長が伸長化される。そして、コネクタ62が上昇してスプロケットカバー23に当接した際には、それ以上操作できずに停止することから操作者はスクリーン4が下限位置に到達したことを認識できる。これらの動作中も、ウェイトバー5のメインローラ51が回転して掛装位置を移動することで、重量を有する当該ウェイトバー5がスクリーン4全体の展開領域の下端位置を維持する。また、ウェイトバー5の2つのフェイスバー52は、それぞれの曲面をスクリーン前面4a及びスクリーン後面4bに当接(摺接)することで、2面間の離間距離D2をメインローラ51の直径より狭く維持できる。
そして本実施形態のロールブラインド1では、上述したように巻取軸3の巻き取り、巻き戻しの動作によってスクリーン後面4bだけが昇降移動してスクリーン前面4aは昇降移動しないため、2面間における透光部41と非透光部42の位相差が変化する。つまり、巻き取り、又は巻き戻しの動作を継続して行うことで、2面間における非透光部42の重複面積が周期的に変化することになり、スクリーン4の展開領域全体における光の透過量を周期的に変化させることができる。
また、本実施形態のロールブラインド1では、端部固定部8と巻取軸3のそれぞれにおいてスクリーン4の下端位置を調整することが可能である。まず端部固定部8においては、拡大した図6に示すように、巻回板9にどれだけスクリーン前面4aの上端部の余巻を巻回させて巻回板収納部81に収納或は導出させるかによって、スクリーン4全体の有効長を調節できる。例えば、図6(a)に示すように巻回板9にスクリーン前面4aの上端部を余巻として2周分巻回して備えた状態を初期状態とする。これは、スクリーン後面4bの余巻と対応するよう設けられる。また、巻回最低調整ピッチP3はコネクタ62の最低調整ピッチP1に近似するようになっている。初期状態に対して、図6(b)に示すように巻回板9の余巻を巻き解くとスクリーン4全体の有効長が長くなり(図6(b)の場合初期状態に対しP3の約4倍伸びる)、スクリーン4全体の展開長を伸長しきった場合の下端位置、つまりウェイトバー5の高さを低くできる。また逆に、図6(c)に示すように巻回板9にスクリーン前面4aの上端部を初期状態よりも1周分巻回した場合には、P3の2倍強スクリーン4全体の有効長が短くなり、スクリーン4全体の展開長を伸長しきった場合の下端位置、つまりウェイトバー5の高さを高くできる。なおこの調整機能は、図6(d)に示すようにスクリーン4の厚さが異なる場合でも、巻回板9に対する巻回数を適宜変えることで下端位置を適切に調整できる。
また、スクリーン前面4aの巻回数に係わらず、L字アングル82の設置前の段階でも巻回板収納部81の内部における巻回板9の収納を良好に維持するためには、各部の寸法を詳細に設定する必要がある。例えば、巻回板9の厚さ寸法Tと幅寸法W(図4参照)に対し、巻回板収納部81の下面における開口部81aの幅寸法L1とその前後のリブ81b、81cの幅寸法L2、L3(図5参照)は、L1<Wとなる関係が好ましく、またL3<L2となる関係も好ましい。また、スクリーン前面4aを巻回した状態の巻回板9を巻回板収納部81の内部へ円滑に収納させるためには、T<L1となる関係で寸法設定するとよい。
また、巻取軸3におけるスクリーン後面4bの下端位置調整については、例えば図3に示すように、巻取軸3の外周にどれだけスクリーン後面4bの上端部を巻回させた状態で当該巻取軸3の回転限界位置とするかによって、スクリーン4全体の有効長を調節できる。例えば、図3に示すように生地押さえ31が真下に位置した回転位置を初期状態の巻取軸3の回転限界位置に設定した場合、3/4周分の余巻が設けられて巻回されている。これに対して、前述のようにコネクタ62の操作コード6上の各ボール61に対する相対位置を変更して生地押さえ31がさらに反時計方向に位置した回転位置を巻取軸3の回転限界位置に調整した場合にはそれだけスクリーン4全体の有効長が長くなり、スクリーン4全体の展開長を伸長しきった場合の下端位置、つまりウェイトバー5の高さを低くできる。また、生地押さえ31が真下の位置よりさらに時計方向に位置した回転位置を巻取軸3の回転限界位置に設定した場合にはそれだけスクリーン4全体の有効長が短くなり、スクリーン4全体の展開長を伸長しきった場合の下端位置、つまりウェイトバー5の高さを高くできる。
以上のようにスクリーン前面4aとスクリーン後面4bのそれぞれで下端位置調整できることで、スクリーン4全体の展開長を伸長しきった場合の下端位置を任意に調整できるとともに、下限位置における2面間における透光部41と被透光部42の位相差が極力無いように調整することができる。なお巻取軸3における下端位置調整はコネクタ62での調整に限定されるわけではなく、コネクタ62の代わりに巻取軸3内に別途ネジ送り等による機械式リミット装置を設けて調整してもよい。要は巻取軸3の回転限界位置を変更可能であればよく、調整部8と同一とできることが好ましい。
また、巻回板収納部81にL字アングル82を設置した際には、水平に配置される水平平板部82bが開口部81aを覆うことでスクリーン前面4aの上端部を確実に固定できるとともに、当該水平平板部82bの後方側縁部で前後方向(水平方向)におけるスクリーン前面4aの垂下位置を規定できる。この際に、L字アングル82の垂直平板部82aを巻回板収納部81の前側側面に接触させるよう設置することで、スクリーン前面4aの前後方向における垂下位置を容易かつ確実に規定できる。
<本実施形態の特徴>
ここで、本実施形態のロールブラインド1においては、上述したように巻き取り、又は巻き戻しの動作を継続して行うことで、スクリーン4の展開領域全体における光の透過量を周期的に変化させることができる。これに対し、スクリーン4の展開領域全体における光の透過量を最も少なく(暗く)させたい場合には、スクリーン前面4aとスクリーン後面4bの2面間において透光部41に対して非透光部42を完全に重複させた際のそれぞれの非透光部42の間の間隙を最も狭くする必要がある。すなわち、スクリーン前面4aとスクリーン後面4bの2面間における前後方向の離間距離Dはできるだけ狭く維持されることが望ましい。
これに対し、ウェイトバー5においては、2つのフェイスバー52がそれぞれスクリーン前面4a及びスクリーン後面4bに当接(摺接)していることで、2面間の離間距離Dを常にメインローラ51の直径より狭く維持している。しかし、巻取軸3がスクリーン4を最も巻き取った状態と最も巻き出した状態とでは、スクリーン後面4bの垂下位置(4b−min、4b−max)が大きく変化する(図3中の範囲V参照)。
そこで本実施形態では、端部固定部8が巻取軸3の下方側(スクリーン4全体に対して水平方向で巻取軸3と同じ前方側)に配置されていることで、巻取軸3がスクリーン4を最も巻き出してスクリーン4全体の展開長を伸長しきった際のスクリーン後面の垂下位置4b−maxに、スクリーン前面の垂下位置4aを最も近接させることができる。これにより、端部固定部8におけるスクリーン前面の垂下位置4aと最も離間距離Dが狭くなり、スクリーン前面4aとスクリーン後面4bそれぞれの非透光部42の間の間隙を最も狭くして光の漏洩を最も抑えることができる。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のロールブラインド1は、スクリーン前面4aの上端部を固定して水平方向における垂下位置を規定する端部固定部8を有し、端部固定部8が巻取軸3の下方側(スクリーン4に対して水平方向で巻取軸3と同じ側)に配置されている。
これにより、巻取軸3がスクリーン4を最も巻き出してスクリーン4全体の展開長を伸長しきった際のスクリーン後面4bの垂下位置に、端部固定部8がスクリーン前面4aの垂下位置を最も近接させることができる。この結果、スクリーン4全体を伸長しきった状態で折り返した2面間を最も近接させることができる。
また、本実施形態では特に、端部固定部8は、スクリーン4の下端位置を調整可能な巻回板収納部81を有している。これにより、スクリーン4全体の展開長を伸長しきった場合の下端位置、つまりウェイトバー5の高さを、実際にロールブラインド1を設置した窓枠の高さに合わせて調整できる。さらに、巻取軸3においてもスクリーン4の下端位置を調整することが可能である。以上のようにスクリーン前面4aとスクリーン後面4bのそれぞれで下端位置調整できることで、スクリーン4全体の展開長を伸長しきった場合の下端位置を任意に調整できるとともに、下限における2面間における透光部41と被透光部42の位相差についても調整することができる。
また、本実施形態では特に、スクリーン4が、スクリーン前面4aの上端部に略平板矩形状の巻回板9を設け、スクリーン4を巻回した状態の巻回板9を収納してその巻回軸周りの姿勢を保持可能な巻回板収納部81を有している。
これにより、巻回板9にどれだけスクリーン前面4aの上端部を巻回させて巻回板収納部81に収納させるかによってスクリーン4全体の有効長を調節し、スクリーン4の下端位置を調整できる。このような部品点数の少ない簡易な構成で、スクリーン4の端部の確実な固定とスクリーン4の下端位置の調整が実現できる。なお、下端位置調整部としては、巻取軸3と別体の第2の巻取軸で構成してもよい(特に図示せず)。
また、本実施形態では特に、端部固定部8が、着脱可能なL字アングル82を有し、L字アングル82は、取り付け時に略水平に配置される水平平板部82bの縁部でスクリーン前面4aの垂下位置を規定する。これにより、L字アングル82の垂直平板部82aを巻回板収納部81の前側側面に接触させるよう設置することで、スクリーン前面4aの前後方向における垂下位置を容易かつ確実に規定できる。また水平平板部82bの前後方向の幅寸法が異なるL字アングル82に交換したり、またはボルト穴を前後方向に伸びた長穴とすることで、水平平板部82bの後方側の縁部の位置を変更し、スクリーン前面4aの上端部の垂下位置を調整することも可能である。この前後調整機能は、スクリーン垂下位置が変動してしまう場合、特に巻取軸3に初期状態で1回転以上の余巻を設け調整代を長く取りたい場合に適する。
また、本実施形態では特に、スクリーン4は、巻き取り方向に対して所定幅の透光部41と所定幅以上に広い幅の非透光部42が交互に配置されている。これにより、巻き取り、又は巻き戻しの動作を継続して行うことで、2面間における非透光部42の重複面積が周期的に変化することになり、スクリーン4の展開領域全体における光の透過量を周期的に変化させることができる。
なお、上記本実施形態では、スクリーン前面4aの端部に巻回板9を設け、端部固定部8に巻回板9を収納可能な巻回板収納部81を設けていたが、これに限られない。例えば上記図6の各図に対応する図7(a)に示すように、スクリーン前面4aの端部をL字アングル82の水平平板部82bの上面に直接貼り付けるように固定してもよく、この場合でもスクリーン前面4aの水平方向における垂下位置が規定されて、スクリーン4全体を伸長しきった状態で折り返した2面間を最も近接させることができる。また、図7(b)に示すように、スクリーン前面4aの端部をフレーム2の後方側端部に直接貼り付けるように固定してもよく、この場合でも図7(a)と同様の効果が得られる。また巻回板収納部81を設ける場合でも、図7(c)に示すように、巻回板収納部81の前側側面に開口部81aを形成してもよく、このように構成することにより端部固定部8内においてスクリーン前面4aの端部の屈曲箇所を増やすことができ、より確実に固定することができる。
<変形例>
なお、開示の実施形態は、上記に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
上記図3に対応する図8は、本変形例が備えるフレーム2Aの断面図を示している。この図8において、本変形例は上記実施形態と形状が異なる端部固定部8Aを備えている。上記実施形態では、巻回板収納部81の全体が断面略矩形形状の筒部であったが、本変形例では、巻回板収納部81Aの天井81Adが内部から見て凹状に湾曲し、開口部81Aaより前方側のリブ81Acが後方側のリブ81Abより低く配置されている。また、後方側のリブ81Abの縁部(開口部81Aaの後方側縁部)には上方に向けて突出した突起部81Aeが設けられている。また、L字アングル82の代わりに前後方向中央位置が上方に突出した平板部材83(垂下位置規定部材)で巻回板収納部81Aの開口部81Aaを覆うよう固定されている。
ここで比較例として上記実施形態の巻回板収納部81の場合には、L字アングル82を設置する直前の段階で図9(a)に示すような姿勢で巻回板9が保持される。このとき、スクリーン前面4aの自重によって、巻回板9の前方側の縁部(自由端側の縁部)が巻回板収納部81の天井に接触する一方、それより低い位置で巻回板9の後方側の縁部(スクリーン接続側の縁部)が後方側のリブ81bの縁部に係止しているだけの状態となる。この状態では、後方側のリブ81bが単純な片持ち梁となってその先端に下方に向けて付加された荷重(図9(a)中の矢印参照)に耐えきれずに撓んでしまい、その結果、開口部81aを広げて巻回板9が抜けやすくなる。つまりL字アングル82で固定する前に操作者が手を離した際に、巻回板9が巻回板収納部81から抜け落ちてスクリーン前面4aとともに落下しやすくなる。
これに対して本変形例の巻回板収納部81Aの場合には、平板部材83を設置する直前の段階で図9(b)に示すような姿勢で巻回板9が保持される。このとき、巻回板9の前方側の縁部(自由端側の縁部)が巻回板収納部81Aの湾曲した天井81Ad(誘導天井)に誘導されて比較的低い位置の前方側のリブ81Ac(係止リブ)に係止する一方、それより比較的高い位置で巻回板9の後方側の縁部(スクリーン接続側の縁部)が後方側のリブ81Ab(突起リブ)の縁部の突起部81Aeで持ち上げられた状態となる。この状態では、スクリーン前面4aの自重が突起部81Aeを介して後方側のリブ81Abを略水平方向に圧縮するよう付加されることになる(図9(b)中の矢印参照)。この場合には、後方側のリブ81Abが圧縮荷重に耐えて撓むことがないため、その結果、巻回板9の収納を維持できる。
また、平板部材83は、その突出部分83aを前方側のリブ81Acの縁部に接触させるよう設置することで、スクリーン前面4aの上端部を確実に固定できるとともに、スクリーン前面4aの前後方向における垂下位置を容易かつ確実に規定できる。そしてこの平板部材83は、L字アングル82における垂直平板部82aを有していないため、フレーム2Aを正面から見ても当該平板部材83の存在自体が目立たなくなり、全体の美観を向上させることができる。
以上説明したように、本変形例のロールブラインド1は、巻回板収納部81Aが、巻回板9に対して、その自由端側の縁部がスクリーン接続側の縁部より低い位置となる姿勢で保持する。これにより、後方側のリブ81Abが圧縮荷重に耐えて撓むことがないため、その結果、巻回板9の収納を維持できる。なお、以上の効果は、少なくとも巻回板9全体が水平、またはそれより前方側が低い前のめりの姿勢で保持されていれば同様の効果を得ることができる。
また、本変形例では特に、巻回板収納部81Aが、自由端側の縁部を係止する前方側リブ81Acと、スクリーン接続側の縁部に対して自由端側の縁部より高く位置させる突起部81Aeを有する後方側リブ81Abと、自由端側の縁部を前方側リブ81Acに誘導するよう凹状に湾曲した天井81Adと、を有している。このような構成により、操作者が特別な操作を行わずとも、巻回板収納部81Aは巻回板9に対して、その自由端側の縁部がスクリーン接続側の縁部より低い位置となる姿勢で保持できる。
また、本変形例では特に、端部固定部8Aが、着脱可能であって、水平方向の途中位置に上方へ向かう突出部分83aを備えた平板部材83を有し、平板部材83は、取り付け時に略水平に配置される水平平板部の縁部でスクリーン前面4aの上端部の垂下位置を規定する。これにより、平板部材83は、その突出部分83aを前方側のリブ81Acの縁部に接触させるよう設置することで、スクリーン前面4aの上端部を確実に固定できるとともに、スクリーン前面4aの前後方向における垂下位置を容易かつ確実に規定できる。そしてフレーム2Aを正面から見ても、当該平板部材83の存在自体が目立たないため、全体の美観を向上させることができる。また、特に図示しないが、フレーム2に対しL字アングル82を横から挿入するようにフレーム2に対しL字アングル82を係止しても良い。また、フレーム2のブラケットを掴む断面コの字状の部分と、巻取軸3をカバーする正面部分は前後方向に位置決めされて嵌合されていれば別体としてもよい。また、フレーム2は巻取軸3を一部だけ覆う形状としてもよいし、巻取軸3を覆わないフレーム2と別体のアタッチメントとで端部固定部8を支持してもよいし、取り付けブラケット11で端部固定部8を支持してもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1、1A ロールブラインド
2、2A フレーム
3 巻取軸
4 スクリーン
4a スクリーン前面
4b スクリーン後面
5 ウェイトバー
6 操作コード
7 スプロケット
8、8A 端部固定部
9 巻回板
23 スプロケットカバー(第2の下端位置調整部)
41 透光部
42 非透光部
51 メインローラ
52 フェイスバー
53 ウェイトカバー
62 コネクタ(第2の下端位置調整部)
81、81A 巻回板収納部(第1の下端位置調整部)
81a 開口部
81Aa 開口部
81b 後方側リブ
81Ab 後方側リブ
81c 前方側リブ
81Ac 前方側リブ
81Ad 天井(誘導天井)
81Ae 突起部
82 L字アングル(垂下位置規定部材)
82a 垂直平板部(突出部分)
82b 水平平板部
83 平板部材(垂下位置規定部材)
83a 突出部分

Claims (14)

  1. ウェイトバーを掛装して上方に折り返すように垂下したスクリーンの一方の上端部を巻取軸に固定して巻き取り可能な日射遮蔽装置において、
    前記スクリーンの他方の上端部を固定して水平方向における垂下位置を規定する端部固定部を有し、
    前記端部固定部が前記巻取軸の下方側に配置されていることを特徴とする日射遮蔽装置。
  2. 操作者から見て前記他方の上端部から垂下する前記スクリーンの折り返し面は前記端部固定部の背面側に位置していることを特徴とする請求項1記載の日射遮蔽装置。
  3. 操作者から見て前記スクリーンが垂下する側と逆側の前記巻取軸を覆うように設けられたフレームをさらに有し、
    前記端部固定部は、
    前記フレームの下端に設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の日射遮蔽装置。
  4. 前記端部固定部は、
    前記スクリーンの下端位置を調整可能な第1の下端位置調整部を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の日射遮蔽装置。
  5. 前記スクリーンは、
    前記他方の上端部に略平板矩形状の巻回板を設け、
    前記第1の下端位置調整部は、
    前記スクリーンを巻回した状態の前記巻回板を収納してその巻回軸周りの姿勢を保持可能な巻回板収納部を有していることを特徴とする請求項4記載の日射遮蔽装置。
  6. 前記巻回板収納部は、
    前記巻回板に対して、その自由端側の縁部がスクリーン接続側の縁部と略同じ高さ又はそれより低い位置となる姿勢で保持することを特徴とする請求項5記載の日射遮蔽装置。
  7. 前記巻回板収納部は、
    前記自由端側の縁部を係止する係止リブと、
    前記スクリーン接続側の縁部に対して前記自由端側の縁部より高く位置させる突起部を有する突起リブと、
    前記自由端側の縁部を前記係止リブに誘導するよう湾曲した誘導天井と、
    を有することを特徴とする請求項6記載の日射遮蔽装置。
  8. 前記巻取軸における前記一方の上端部の方の巻き取り量の調整により、前記スクリーンの下端位置を調整可能な第2の下端位置調整部を有していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の日射遮蔽装置。
  9. 前記一方の上端部及び前記他方の上端部の少なくとも一方は、所望する前記スクリーンの下端位置に対応するよりも長めの余巻を有していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の日射遮蔽装置。
  10. 前記端部固定部は、
    前記端部固定部から着脱可能であって、取り付け時に略水平に配置される水平平板部と、前記水平平板部から上方に向けて突出した突出部分を備え、前記端部固定部の他の部分に前記突出部分を当接して水平方向に位置決めされた状態で、前記水平平板部の縁部で前記スクリーンの他方の上端部の垂下位置を規定する垂下位置規定部材を有していることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の日射遮蔽装置。
  11. 前記垂下位置規定部材は、
    前記水平平板部に前記突出部分としての垂直平板部を設けたL字アングルであることを特徴とする請求項10記載の日射遮蔽装置。
  12. 前記垂下位置規定部材は、
    前記水平平板部の途中位置に前記突出部分を設けていることを特徴とする請求項10記載の日射遮蔽装置。
  13. 前記L字アングル又は前記平板部材の水平平板部の縁部により規定される前記他方の上端部の垂下位置は、前記巻回板収納部から直接垂下した際の垂下位置よりも水平方向において前記一方の上端部に近く位置することを特徴とする請求項11又は12記載の日射遮蔽装置。
  14. 前記スクリーンは、
    巻き取り方向に対して所定幅の透光部と前記所定幅以上に広い幅の非透光部が交互に配置されていることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の日射遮蔽装置。
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