JP2015218306A - 粘着剤層、粘着シート、及び、粘着剤層の製造方法 - Google Patents
粘着剤層、粘着シート、及び、粘着剤層の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015218306A JP2015218306A JP2014104670A JP2014104670A JP2015218306A JP 2015218306 A JP2015218306 A JP 2015218306A JP 2014104670 A JP2014104670 A JP 2014104670A JP 2014104670 A JP2014104670 A JP 2014104670A JP 2015218306 A JP2015218306 A JP 2015218306A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- sensitive adhesive
- adhesive layer
- meth
- polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
Description
本発明の粘着剤層は、ゴム系ポリマー(A)を必須成分として含有し、かつ、前記ゴム系ポリマー(A)を含有する連続相が形成されていることを特徴とする。本発明の構成によると、ゴム系ポリマー(A)が、例え、後述するアクリル系ポリマー(B)よりも配合割合が低い場合であっても、通常のゴム系ポリマーとアクリル系ポリマーをブレンドして得られる粘着剤(層)(図1参照)のように、ゴム系ポリマーが主として分散相(島相)を形成することなく、連続相(海相)を形成することができ(図2、図3参照)、すなわち、緻密な相分離構造を形成でき、低表面エネルギーの被着体に対しても、優れた接着特性を発揮することができ、有用である。
本発明の粘着剤層は、アクリル系ポリマー(B)を必須成分として含有し、前記アクリル系ポリマー(B)を含有する分散相が形成されていることを特徴とする。本発明の構成によると、上述したゴム系ポリマー(A)が、例え、アクリル系ポリマー(B)よりも配合割合が低い場合であっても、通常のゴム系ポリマーとアクリル系ポリマーをブレンドして得られる粘着剤(層)(図1参照)のように、ゴム系ポリマー(A)が分散相(島相)を形成することなく、連続相(海相)を形成することができ(図2、図3参照)、緻密な相分離構造を形成でき、低表面エネルギーの被着体に対しても、優れた接着特性を発揮することができ、有用である。
炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル等が挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル酸ブチルを好適に用いることができる。なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとはアクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステルをいい、「(メタ)・・・」は全て同様の意味である。なお、前記モノマーは単独で、または2種以上が組み合わされた構成として使用することができる。
炭素数5〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸イソセチル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル等が挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニルを好適に用いることができる。なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとはアクリル酸アルキルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステルをいい、「(メタ)・・・・」は、全て同様の意味である。また、前記モノマーは単独で、または2種以上が組み合わされた構成として使用することができる。
アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル等の水酸基含有モノマー;
無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物基含有モノマー;
スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;
2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等のリン酸基含有モノマー;
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(n−ブチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(t−ブチル)(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−エチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン等の(N−置換)アミド系モノマー;
N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシヘキサメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマー;
N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系モノマー;
N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルへキシルイタコンイミド、N−シクロへキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミド等のイタコンイミド系モノマー;
N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチルビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−(メタ)アクリロイル−2−ピロリドン、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−ビニルモルホリン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−3−モルホリノン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−1,3−オキサジン−2−オン、N−ビニル−3,5−モルホリンジオン、N−ビニルピラゾール、N−ビニルイソオキサゾール、N−ビニルチアゾール、N−ビニルイソチアゾール、N−ビニルピリダジン等の窒素含有複素環系モノマー;
N−ビニルカルボン酸アミド類;
N−ビニルカプロラクタム等のラクタム系モノマー;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノアクリレートモノマー;
(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;
(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシプロピル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;
スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;
(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有アクリル系モノマー;
(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール等のグリコール系アクリルエステルモノマー;
(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素原子含有(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等の複素環、ハロゲン原子、ケイ素原子等を有するアクリル酸エステル系モノマー;
イソプレン、ブタジエン、イソブチレン等のオレフィン系モノマー;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル系モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;
ビニルトルエン、スチレン等の芳香族ビニル化合物;
エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレン等のオレフィンまたはジエン類;
ビニルアルキルエーテル等のビニルエーテル類;
塩化ビニル;
ビニルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有モノマー;
シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド等のイミド基含有モノマー;
2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基含有モノマー;
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;
フェニル(メタ)アクリレート等の芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;
テルペン化合物誘導体アルコールから得られる(メタ)アクリル酸エステル;
等が挙げられる。なお、これらの重合性モノマー(b)は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
[式(1)中、R1は2価の有機基である]
粘着剤層が接着特性に優れたものとなり、好ましい態様となる。
前記アクリル系ポリマー(B)の調製に際して、前記重合性モノマー(b)を重合する際に、放射線エネルギー(例えば、熱や紫外線などの照射)により、重合して得られるものであることが好ましい。なお、前記重合時に、熱重合開始剤や光重合開始剤(光開始剤)等の重合開始剤を用いた放射線エネルギー(たとえば、熱や紫外線)による重合反応を利用して、アクリル系ポリマーを容易に合成することができ、好ましい態様である。特に、重合時間を短くすることができる利点等から、光重合開始剤を好適に用いることができる。重合開始剤は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
[式(2)中、Tgは共重合体のガラス転移温度(単位:K)、Tgi(i=1、2、・・・n)は、モノマーiがホモポリマーを形成した際のガラス転移温度(単位:K)、Wi(i=1、2、・・・n)は、モノマーiの全モノマー成分中の質量分率を表す。]
またモノマーiのガラス転移温度Tgiは、文献(例えばポリマーハンドブック、粘着ハンドログ等)に記載された公称値である。
本発明の粘着剤層は、水素添加型粘着付与樹脂(C)を必須成分として含有し、前記粘着付与樹脂(C)が、前記分散相よりも、前記連続相に多く含有されることが好ましい。前記粘着付与樹脂(C)を含有することにより、ポリオレフィンなどの低表面エネルギー(低極性)の被着体に対して、十分な接着特性を得られることとなり、好ましい態様となる。一方、水素添加型ではない(水素添加無し、水添なし)粘着付与樹脂を含有した場合、詳細な理由は明らかではないが、アクリル系ポリマー(B)の前駆体である重合性モノマー(b)が、放射線照射による重合・硬化していく過程で、水素添加型ではない粘着付与樹脂中の不飽和結合に、放射線照射により発生するラジカルが作用して、アクリル系ポリマー(B)の分子量が著しく低下させる、あるいは、アクリル系ポリマー(B)と水素添加型ではない粘着付与樹脂が、ラジカルの作用により結合し、粘着付与樹脂がゴム系ポリマー(A)を(主成分として)含有する連続相への偏在化が生じにくくなると推測され、ポリオレフィンなどの低表面エネルギー(低極性)の被着体に対して、十分な接着特性を得られない恐れがある。なお、前記水素添加型粘着付与樹脂(C)が、前記連続相に多く含有される詳細な理由は明らかではないが、前記粘着付与樹脂(C)の溶解度パラメータ(SP)値が、前記ゴム系ポリマー(A)のSP値と近く、前記水素添加型粘着付与樹脂(C)と前記ゴム系ポリマー(A)との相溶性が高いためであると推測される。
SP値((cal/cm3)1/2)=(Σei/Σvi)0.5 式(3)
ここで、eiはポリマーを構成する化合物(モノマー)の各原子団の蒸発エネルギーを示し、viはポリマーを構成する化合物(モノマー)の各原子団のモル体積を示す。
本発明の粘着剤層の凝集力を調整するために、前記粘着剤組成物は、架橋剤を含有することも可能である。架橋剤は、通常、粘着剤分野において用いられる架橋剤を使用することができ、たとえば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、シリコーン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、シラン系架橋剤、メラミン系架橋剤(アルキルエーテル化メラミン系架橋剤など)、金属キレート系架橋剤等を挙げることができる。また、上述した前記アクリル系ポリマー(B)のモノマー単位(成分)として使用できる前記多官能性モノマーを架橋剤として使用することも可能である。特に、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤を好適に使用することができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の粘着剤層の製造方法は、前記粘着剤層の製造方法であって、前記ゴム系ポリマー(A)、前記アクリル系ポリマー(B)のモノマー単位を構成する重合性モノマー(b)、及び、前記水素添加型粘着付与樹脂(C)を混合して、粘着剤組成物を調製する工程と、前記粘着剤組成物を、放射線エネルギーにより重合することにより、前記ゴム系ポリマー(A)を含有する連続相、及び、前記アクリル系ポリマー(B)を含有する分散相を形成している粘着剤層を調製する工程と、を含むことが好ましい。
前記重合性モノマー(b)を用いて、前記ゴム系ポリマー(A)を混合することにより、前記ゴム系ポリマー(A)が、前記重合性モノマー(b)中に、溶解又は分散した状態になるため、これを放射線エネルギーに基づき、重合反応を進行させると、前記ゴム系ポリマー(A)を(主成分として)含有する連続相と共に、前記アクリル系ポリマー(B)を(主成分として)含有する分散相を有する緻密な相分離構造を形成することができる。前記相分離構造を有することにより、前記アクリル系ポリマー(B)の機能だけでなく、前記ゴム系ポリマー(A)の機能も発揮することができ、低表面エネルギーの被着体に対する接着特性に優れた粘着剤層を得ることができ、有用である。
(1)まず、ゴム系ポリマー(A)を、アクリル系ポリマー(B)を形成するためのモノマー成分である重合性モノマー(b)に混合・攪拌することにより、ゴム系ポリマー(A)が重合性モノマー(b)中において、均一に混合(溶解又は分散)した溶液(又は分散液)を調製する。
(2)続いて、ここに水素添加型粘着付与樹脂(C)、および、必要に応じて、その他重合性モノマー(b)、重合開始剤、及び、多官能性モノマーなどを添加し、再度攪拌して、均一な粘着剤組成物(溶液)を調製する。
(3)前記粘着剤組成物(溶液)を剥離処理された基材(たとえば、ポリエチレンテレフタレートフィルム)の剥離処理面に、所定の厚みの粘着剤層になるように塗工し、酸素を遮断する目的で塗工面にもう一方の剥離処理された基材(たとえば、ポリエチレンテレフタレートフィルム)の剥離処理面を貼り合わせ、放射線エネルギー(たとえば、紫外線(UV))を照射する。
(4)放射線エネルギー(たとえば、紫外線(UV))の照射により、前記重合性モノマー(b)が重合すると共に、粘着剤組成物を構成する原料が架橋し、ゴム系ポリマー(A)を(主成分として)含有する連続相、アクリル系ポリマー(B)を(主成分として)含有する分散相から形成される相分離構造を有した粘着剤層を調製することができる。
なお、この際のゴム系ポリマー(A)と相溶性の高い水素添加型粘着付与樹脂(C)が主として連続相に存在することになる。
本発明の粘着シートは、前記粘着剤層を有することが好ましい。前記粘着シートは、前記粘着剤層をシート状基材(支持体)の片面または両面に固定的に、すなわち前記基材から粘着剤層を分離する意図なく設けた、いわゆる基材付き粘着シートであってもよく、あるいは前記粘着剤層を、剥離ライナー(剥離紙、表面に剥離処理を施した樹脂シート等)のような剥離性を有する基材上に設け、貼付時に粘着剤層を支持する基材が除去される形態である、いわゆる基材レス粘着シートであってもよい。ここでいう粘着シートの概念には、粘着テープ、粘着ラベル、粘着フィルム等と称されるものが包含され得る。なお、前記粘着剤層は連続的に形成されたものに限定されず、たとえば点状、ストライプ状等の規則的あるいはランダムなパターンに形成された粘着剤層であってもよい。
ポリプロピレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体フィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等のプラスチックフィルム;
ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム等のフォーム基材;
クラフト紙、クレープ紙、和紙等の紙;
綿布、スフ布等の布;
ポリエステル不織布、ビニロン不織布等の不織布;
アルミニウム箔、銅箔等の金属箔;
等を、粘着シートの用途に応じて適宜選択して用いることができる。上記プラスチックフィルムとしては、無延伸フィルムおよび延伸(一軸延伸または二軸延伸)フィルムのいずれも使用可能である。また、基材のうち粘着剤層が設けられる面には、下塗剤の塗付、コロナ放電処理等の表面処理が施されていてもよい。基材の厚みは目的に応じて適宜選択できるが、一般的には概ね10μm〜500μm(典型的には10μm〜200μm)程度である。
(粘着剤組成物の調製)
重合性モノマー(b)として、ブチルアクリレート(BA)40質量部、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)40.8質量部の混合モノマー液に、ゴム系ポリマー(A)として、ポリスチレン−エチレンブチレン−スチレントリブロックポリマー(SEBS、クラレ(株)製、セプトン8007、スチレン(St)コンテント:30質量%)15質量部を加え、均一になるまで混合攪拌したのち、水素添加型粘着付与樹脂(C)として、水素添加型石油樹脂(荒川化学工業(株)製、アルコンP−115)18質量部、さらにアクリル酸(AA)4.2質量部を加え、均一になるまで混合攪拌した。続いて、光重合開始剤として、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名:イルガキュア184、BASF社製)0.05質量部、及び、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名:イルガキュア651、BASF社製)0.05質量部、および、多官能性モノマーとして、トリメチロールプロパントリアクリレート0.08質量部を添加し、さらにこれらを均一に混合して、粘着剤組成物(溶液)を調製した。
片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRF、三菱樹脂株式会社製)の剥離処理面に、前記粘着剤組成物(溶液)を最終的な乾燥厚みが50μmになるように塗布して、塗布層を形成した。
次いで、前記塗布層の表面に、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRE、三菱樹脂株式会社製)を、当該フィルムの剥離処理面が塗布層側になるようにして被覆した。これにより、前記粘着剤組成物の塗布層を酸素から遮断した。
続いて、前記塗布層に、ブラックライトランプ(装置名:ブラックライトランプ、東芝社製)を用いて、照度5mW/cm2(約350nmに最大感度をもつトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を360秒間照射し、光重合・架橋反応させることにより、粘着剤層(50μm)を得た。なお、前記粘着剤層の両面に被覆されたポリエステルフィルムは、剥離ライナーとして使用した。
得られた粘着剤層の断面を透明型電子顕微鏡(TEM)(装置名:HF−2000、日立製作所製)により観察した結果(図2参照)、ゴム系ポリマー(A)を主成分とした相が連続相となり、アクリル系ポリマー(B)を主成分とした相が分散相となることが確認でき、水素添加型粘着付与樹脂(C)がゴム系ポリマー(A)を主成分とした分散相に偏在していることが推察できた。
ゴム系ポリマー(A)として、SEBS(クレイトンポリマージャパン(株)製、クレイトンG1657M、Stコンテント:13質量%)に加えて、ポリスチレン−エチレンプロピレンジブロックコポリマー(SEP、クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント:36質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表1に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
ゴム系ポリマー(A)として、SEP(クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント:36質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表1に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
ゴム系ポリマー(A)として、ポリスチレン−エチレンプロピレン−スチレントリブロックコポリマー(SEPS、クラレ(株)製、セプトン2063、Stコンテント:13質量%)およびSEP(クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント:36質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表1に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
アクリル系ポリマー(B)を構成する重合性モノマー(b)として、アクリル酸(AA)の代わりに、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)を用いたこと以外は、実施例4と同様の手順に従って、表1に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
水素添加型粘着付与樹脂(C)として、アルコンP−115に加えて、アイマーブP100(出光興産(株)製、水素添加型ジシクロペンタジエン樹脂)を用いたこと以外は、実施例4と同様の手順に従って、表1に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
水素添加型粘着付与樹脂(C)として、アルコンP−115に加えて、アルコンM−115(荒川化学工業(株)製、部分水素添加型石油樹脂)を用いたこと以外は、実施例4と同様の手順に従って、表1に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
ゴム系ポリマー(A)として、SEBS(クレイトンポリマージャパン(株)製、クレイトンG1657M、Stコンテント:13質量%)を用い、水素添加型粘着付与樹脂(C)を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表2に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
アクリル系ポリマー(B)を構成する重合性モノマー(b)として、ブチルアクリレート(重合性モノマー(b):(b1))、及び、アクリル酸(AA)を用い、ゴム系ポリマー(A)として、SEBS(クレイトンポリマージャパン(株)製、クレイトンG1657M、Stコンテント:13質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表2に示した組成の粘着剤組成物を調製した。調製した粘着剤組成物はゲル状となり、塗工により粘着剤層を得ることが困難であった。
アクリル系ポリマー(B)を構成する重合性モノマー(b)として、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)(重合性モノマー(b):(b2))、及び、アクリル酸(AA)を用い、ゴム系ポリマー(A)としてSEBS(クレイトンポリマージャパン(株)製、クレイトンG1657M、Stコンテント:13質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表2に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
アクリル系ポリマー(B)を構成する重合性モノマー(b)として、ブチルアクリレート(重合性モノマー(b):(b1))、及び、アクリル酸(AA)を用い、ゴム系ポリマー(A)として、SEBS(クレイトンポリマージャパン(株)製、クレイトンG1657M、Stコンテント:13質量%)、及び、SEP(クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント36質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表2に示した組成の粘着剤組成物を調製した。調製した粘着剤組成物はゲル状となり、塗工により粘着剤層を得ることが困難であった。
ゴム系ポリマー(A)として、SEBS(クレイトンポリマージャパン(株)製、クレイトンG1657M、Stコンテント:13質量%)、及び、SEP(クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント36質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表2に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
アクリル系ポリマー(B)を構成する重合性モノマー(b)として、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)(重合性モノマー(b):(b2)))、及び、アクリル酸(AA)を用い、ゴム系ポリマー(A)として、SEBS(クレイトンポリマージャパン(株)製、クレイトンG1657M、Stコンテント:13質量%)、及び、SEP(クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント36質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表2に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
ゴム系ポリマー(A)として、SEPS(クラレ(株)製、セプトン2063、Stコンテント:13質量%)、及び、SEP(クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント36質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表2に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
アクリル系ポリマー(B)を構成する重合性モノマー(b)として、2−エチルヘキシルアクリレート(重合性モノマー(b):(b2))、及び、アクリル酸(AA)を用い、ゴム系ポリマー(A)としてSEPS(クラレ(株)製、セプトン2063、Stコンテント13質量%)およびSEP(クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント36質量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順に従って、表2に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
ゴム系ポリマー(A)として、SEPS(クラレ(株)製、セプトン2063、Stコンテント13質量%)、及び、水素添加型粘着付与樹脂(C)として、アルコンP−115をトルエンに溶解させた固形分40質量%のポリマー溶液を、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRF、三菱樹脂株式会社製)の剥離処理面に、固形分のみによる最終的な厚みが50μmとなるように塗布し、100℃にて2分間乾燥させ、さらに粘着剤面にMRFのシリコーンで剥離処理された面を貼り合せて、粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
ゴム系ポリマー(A)として、SEBS(クレイトンポリマージャパン(株)製、クレイトンG1657M、Stコンテント13質量%)、及び、水素添加型粘着付与樹脂(C)として、アルコンP−115をトルエンに溶解させた、固形分40質量%のポリマー溶液を、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRF、三菱樹脂株式会社製)の剥離処理面に、固形分のみによる最終的な厚みが50μmとなるように塗布し、100℃にて2分間乾燥させ、さらに粘着剤面にMRFのシリコーンで剥離処理された面を貼り合せて、粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
(部分重合物の調製)
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)90質量部、アクリル酸(AA)10質量部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア184、BASF社製)0.05質量部、および光重合開始剤(商品名:イルガキュア651、BASF社製)0.05質量を4つ口フラスコに投入し、均一の混合溶液を調製した。
次いで、この混合溶液を窒素雰囲気下で、ブラックライトランプ(装置名:ブラックライトランプ、東芝社製)を用いて、照度5mW/cm2(約350nmに最大感度をもつトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を300秒間照射し、部分的に光重合させることによって、重合率約8質量%の部分重合物(溶液)(アクリル系ポリマーシロップ)を得た。
前記アクリル系ポリマーシロップ100質量部に、架橋剤として、多官能性モノマーのヘキサンジオールジアクリレート0.03質量部添加し、均一に混合して、粘着剤組成物(溶液)を調製した。この粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様に、塗布層を形成し、更に、光重合・架橋反応させることにより、表2に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
(アクリルポリマー(1):(2EHA/AA=98/2)溶液の製造)
酢酸エチル160質量部、2−エチルヘキシルアクリレート98質量部、アクリル酸2質量部を4つ口フラスコに投入した。そして、60℃にて窒素雰囲気下で1時間攪拌した後、熱重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を投入し、60℃で4時間反応させ、続いて70℃で3時間反応させることにより、アクリルポリマー(1)(2EHA/AA=98/2)の酢酸エチル溶液を得た。
酢酸エチル230質量部、ブチルアクリレート95質量部、アクリル酸5質量部を4つ口フラスコに投入した。そして、63℃にて窒素雰囲気下で1時間攪拌した後、熱重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を投入し、63℃で8時間反応させることにより、アクリルポリマー(2)(BA/AA=95/5)の酢酸エチル溶液を得た。
前記アクリルポリマー(1)溶液、及び前記アクリルポリマー(2)溶液を混合し、さらにゴム系ポリマー(A)として、SEBS(クレイトンポリマージャパン(株)製、クレイトンG1645M、Stコンテント:13質量%)、及び、SEP(クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント:36質量%)を加え、均一になるまで混合攪拌したのち、水素添加型粘着付与樹脂(C)として水素添加型石油樹脂(荒川化学工業(株)製、アルコンP−115)を加え、均一になるまで、更に混合攪拌し、固形分として表2に示す組成比になるような混合物(溶液)を得た。
前記混合物(溶液)の固形分100質量部に、さらに架橋剤としてエポキシ系化合物(三菱ガス化学(株)製、テトラッドC)0.1質量部加え、均一になるまで混合攪拌し、粘着剤組成物(溶液)を得た。
続いて、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(商品名:ダイアホイルMRF、三菱樹脂株式会社製)の剥離処理面に、前記粘着剤組成物(溶液)を最終的な固形分の厚みが50μmになるように塗布して、塗布層を形成し、これを110°Cで2分間乾燥させ、粘着剤層(厚み:50μm)を得た。なお、前記粘着剤層におけるアクリルポリマー成分の最終的なアクリルモノマー単位の組成比(質量部)は、BA/2EHA/AA=38/39/3である。
ゴム系ポリマー(A)として、SEPS(クラレ(株)製、セプトン2063、Stコンテント:13質量%)およびSEP(クラレ(株)製、セプトン1020、Stコンテント:36質量%)を用いたこと以外は、比較例12と同様の手順に従って、表2に示した組成の粘着剤組成物からなる粘着剤層(厚み:50μm)を得た。
SEPS:ポリスチレン−エチレンプロピレン−スチレントリブロックコポリマー
SEP:ポリスチレン−エチレンプロピレンジブロックコポリマー
SBS:ポリスチレン−ブタジエン−スチレントリブロックコポリマー
アイマーブP100:水素添加型ジシクロペンタジエン樹脂(軟化点は約100°C)
アルコンM−115:部分水素添加型石油樹脂(軟化点は約115°C)
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
AA:アクリル酸
NVP:N−ビニル−2−ピロリドン
[180°引き剥がし粘着性試験]
各実施例、および各比較例に係る粘着剤層シートの一方の剥離ライナー(ポリエステルフィルム)を剥がし、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)社製、商品名:ルミラーS10)を貼り合せ、それを20mm幅に切断したものを試験片(長さ80mm×幅20mm)とした。また、イソプロピルアルコールにて清浄化した厚さ2mmのポリプロピレン(PP)板(品番1600、タキロン株式会社製)およびアクリル(PMMA)板(アクリライト、三菱レイヨン株式会社製)を用意した。そして、粘着剤層シートの他方の剥離ライナー(ポリエステルフィルム)を剥がし、2kgローラーを往復させてポリプロピレン板およびアクリル板に粘着剤層シートの粘着面を貼り付けた。
ポリプロピレン板およびアクリル板に粘着剤層シートを貼り付けた後、23℃の環境下で48時間経過させた後に、粘着剤層シートの他端を300mm/分の速度で180度の剥離方向へ剥離し、その時の被着体に対する粘着力(抵抗力)(単位:N/20mm)を測定した。ポリプロピレン板およびアクリル板のそれぞれにおいて、粘着力が、12N/20mm以上である場合を良好とし、12N/20mm未満である場合を不良とした。測定結果を表3に示す。
各実施例、および各比較例に係る粘着剤層シートの一方の剥離ライナー(ポリエステルフィルム)を剥がし、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)社製、商品名:ルミラーS10)を貼り合せ、それを10mm幅に切断したものを試験片とした。トルエンにて清浄化したベークライト板に、幅10mm×長さ20mmの面積で試験片の粘着面を貼り合せ、60℃の環境下で30分間放置した。その後、500gの荷重がせん断方向にかかるよう試験片の一端におもりを吊るし、おもりを宙吊り状態として60℃の環境下で1時間放置して、保持性を評価した。試験片が1時間落下しなかった場合を良好(○)とし、落下した場合を不良(×)とした。測定結果を表3に示す
各実施例、および各比較例に係る粘着剤層シートを幅10mm、長さ90mmに切断したものを、厚さ0.3mm、幅10mm、長さ90mmの清浄なアルミ板に貼り合せ、これを試験片とした。次いで、試験片のアルミ板側を円柱に沿わせることで、曲率がR50mmとなるように試験片を湾曲させた。そして、粘着剤層シートの他方の剥離ライナー(ポリエステルフィルム)を剥がして、上述のポリプロピレン(PP)板およびアクリル(PMMA)板にラミネートした。ポリプロピレン板およびアクリル板に試験片をラミネートした状態で、常温(25℃)で1時間経過後、粘着剤層シートが浮いた距離、すなわちポリプロピレン板およびアクリル板の表面から粘着剤層までの距離(両端の高さの平均)(単位:mm)を測定した。浮いた距離が10mm以下である場合を良好とし、浮いた距離が10mmを超えた場合を不良とした。測定結果を表3に示す。なお、表3に示す数値は、長手方向の両端の2点についての平均値である。
注)表中の「逆相分離」とは、本発明における「相分離」構造とは、逆に、ゴム系ポリマー(A)を主成分として含有するのが分散相であり、アクリル系ポリマー(B)を主成分として含有するのが連続相である粘着剤層の構造(図1参照)を意味する。
2 連続相(アクリル系ポリマーを主成分とする)
10 粘着剤層
20 連続相(ゴム系ポリマー(A)を主成分とする)
30 分散相(アクリル系ポリマー(B)を主成分とする)
Claims (8)
- ゴム系ポリマー(A)、アクリル系ポリマー(B)、及び、水素添加型粘着付与樹脂(C)を含有し、かつ、ゴム系ポリマー(A)を含有する連続相、及び、アクリル系ポリマー(B)を含有する分散相が形成されている粘着剤層であって、
前記アクリル系ポリマー(B)は、
前記アクリル系ポリマー(B)のモノマー単位を構成する重合性モノマー(b)として、少なくとも、
炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(b1)、及び、
炭素数5〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(b2))を含有し、
前記モノマー(b1)及び前記モノマー(b2)の配合割合(b1/b2)(質量比)が、25/75〜85/15であることを特徴とする粘着剤層。 - 前記アクリル系ポリマー(B)に対する前記ゴム系ポリマー(A)の配合割合(A/B)(質量比)が、3/100〜150/100であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤層。
- 前記粘着付与樹脂(C)が、前記分散相よりも、前記連続相に多く含有されることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤層。
- 前記ゴム系ポリマー(A)が、飽和型スチレン系ブロックコポリマーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤層。
- 前記アクリル系ポリマー(B)が、更に、前記モノマー単位を構成する重合性モノマー(b)として、窒素原子含有ビニル系モノマー及び/又はカルボキシル基含有ビニル系モノマーを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤層。
- 前記アクリル系ポリマー(B)が、前記重合性モノマー(b)を、放射線エネルギーにより重合して得られたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤層。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の粘着剤層を有することを特徴とする粘着シート。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の粘着剤層の製造方法であって、
前記ゴム系ポリマー(A)、前記アクリル系ポリマー(B)のモノマー単位を構成する重合性モノマー(b)、及び、前記水素添加型粘着付与樹脂(C)を混合して、粘着剤組成物を調製する工程と、
前記粘着剤組成物を、放射線エネルギーにより重合することにより、前記ゴム系ポリマー(A)を含有する連続相、及び、前記アクリル系ポリマー(B)を含有する分散相を形成している粘着剤層を調製する工程と、を含むことを特徴とする粘着剤層の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014104670A JP6403186B2 (ja) | 2014-05-20 | 2014-05-20 | 粘着剤層、粘着シート、及び、粘着剤層の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014104670A JP6403186B2 (ja) | 2014-05-20 | 2014-05-20 | 粘着剤層、粘着シート、及び、粘着剤層の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015218306A true JP2015218306A (ja) | 2015-12-07 |
JP6403186B2 JP6403186B2 (ja) | 2018-10-10 |
Family
ID=54777957
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014104670A Active JP6403186B2 (ja) | 2014-05-20 | 2014-05-20 | 粘着剤層、粘着シート、及び、粘着剤層の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6403186B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017137471A (ja) * | 2016-02-02 | 2017-08-10 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 粘着剤および粘着シート |
CN107286878A (zh) * | 2016-04-07 | 2017-10-24 | 德莎欧洲公司 | 压敏胶粘剂 |
DE102016224684A1 (de) * | 2016-12-12 | 2018-06-14 | Tesa Se | Verfahren zur Herstellung einer Klebverbindung zwischen einer Klebmasseschicht und einer LSE-Substratoberfläche |
CN109219519A (zh) * | 2016-06-08 | 2019-01-15 | 迪睿合株式会社 | 层叠体的制造方法以及光固化性树脂组合物 |
WO2020136561A1 (en) * | 2018-12-26 | 2020-07-02 | 3M Innovative Properties Company | Heat-resistant laminate and heat-resistant adhesive |
CN115991967A (zh) * | 2023-01-12 | 2023-04-21 | 京东方科技集团股份有限公司 | 成胶组合物、粘胶及柔性显示装置 |
WO2024117230A1 (ja) * | 2022-12-01 | 2024-06-06 | 積水化学工業株式会社 | 光硬化性樹脂組成物、粘着シート、及び、積層体の製造方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07258610A (ja) * | 1994-03-25 | 1995-10-09 | Minnesota Mining & Mfg Co <3M> | 粘着テープ |
US20120058329A1 (en) * | 2008-11-28 | 2012-03-08 | Sakurai Aizoh | pressure sensitive adhesive composition and a pressure sensitive adhesive tape |
JP2015124289A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 接着テープ及びそれに用いるテープ基材 |
-
2014
- 2014-05-20 JP JP2014104670A patent/JP6403186B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07258610A (ja) * | 1994-03-25 | 1995-10-09 | Minnesota Mining & Mfg Co <3M> | 粘着テープ |
US20120058329A1 (en) * | 2008-11-28 | 2012-03-08 | Sakurai Aizoh | pressure sensitive adhesive composition and a pressure sensitive adhesive tape |
JP2012510564A (ja) * | 2008-11-28 | 2012-05-10 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 感圧接着剤及び感圧接着テープ |
JP2015124289A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 接着テープ及びそれに用いるテープ基材 |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017137471A (ja) * | 2016-02-02 | 2017-08-10 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 粘着剤および粘着シート |
CN107286878A (zh) * | 2016-04-07 | 2017-10-24 | 德莎欧洲公司 | 压敏胶粘剂 |
JP2017222838A (ja) * | 2016-04-07 | 2017-12-21 | テーザ・ソシエタス・ヨーロピア | 感圧接着剤 |
CN107286878B (zh) * | 2016-04-07 | 2020-01-07 | 德莎欧洲股份公司 | 压敏胶粘剂 |
CN109219519A (zh) * | 2016-06-08 | 2019-01-15 | 迪睿合株式会社 | 层叠体的制造方法以及光固化性树脂组合物 |
DE102016224684A1 (de) * | 2016-12-12 | 2018-06-14 | Tesa Se | Verfahren zur Herstellung einer Klebverbindung zwischen einer Klebmasseschicht und einer LSE-Substratoberfläche |
WO2020136561A1 (en) * | 2018-12-26 | 2020-07-02 | 3M Innovative Properties Company | Heat-resistant laminate and heat-resistant adhesive |
CN113227285A (zh) * | 2018-12-26 | 2021-08-06 | 3M创新有限公司 | 耐热层压件和耐热粘合剂 |
WO2024117230A1 (ja) * | 2022-12-01 | 2024-06-06 | 積水化学工業株式会社 | 光硬化性樹脂組成物、粘着シート、及び、積層体の製造方法 |
CN115991967A (zh) * | 2023-01-12 | 2023-04-21 | 京东方科技集团股份有限公司 | 成胶组合物、粘胶及柔性显示装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6403186B2 (ja) | 2018-10-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101745849B1 (ko) | 점착 시트 | |
KR101740211B1 (ko) | 점착 시트 | |
JP6403186B2 (ja) | 粘着剤層、粘着シート、及び、粘着剤層の製造方法 | |
KR101891873B1 (ko) | 점착제 조성물, 점착제층, 및 점착 시트 | |
KR101705936B1 (ko) | 아크릴계 점착제 조성물, 아크릴계 점착제층 및 아크릴계 점착 테이프 | |
US8623961B2 (en) | Optical acrylic pressure-sensitive adhesive composition and optical acrylic pressure-sensitive adhesive tape | |
JP6067826B2 (ja) | アクリル系粘着剤層およびアクリル系粘着テープ | |
JP5502543B2 (ja) | アクリル系粘着テープ | |
TWI544044B (zh) | 丙烯酸系黏著劑組合物及丙烯酸系黏著帶 | |
JP5430722B2 (ja) | 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シート、表面保護シート、光学用表面保護シート及び表面保護シート付き光学フィルム | |
WO2011118181A1 (ja) | アクリル系粘着剤組成物およびアクリル系粘着テープ | |
JP2013079360A (ja) | 再剥離用粘着剤組成物、再剥離用粘着剤層および再剥離用粘着シート | |
JP6373458B2 (ja) | 粘着剤組成物、粘着剤層、および粘着シート | |
WO2011118182A1 (ja) | アクリル系粘着テープ | |
JP2016037578A (ja) | 粘着シート付き建築部材、および建築部材用粘着シート | |
JP2015160905A (ja) | 粘着剤層、粘着シート、及び、粘着剤層の製造方法 | |
JP5658976B2 (ja) | 両面粘着テープおよび研磨部材 | |
JP2016130270A (ja) | 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シートおよび光学フィルム | |
JP5730382B2 (ja) | アクリル系粘着剤組成物およびアクリル系粘着テープ | |
JP2016041817A (ja) | アクリル系粘着テープ | |
JP2013079361A (ja) | アクリル系粘着テープ | |
JP2015218305A (ja) | 粘着剤層、粘着シート、及び、粘着剤層の製造方法 | |
JP2013079362A (ja) | アクリル系粘着剤組成物、アクリル系粘着剤層およびアクリル系粘着テープ | |
WO2014020878A1 (ja) | 粘着剤層、粘着シート、及び粘着剤層付き光学フィルム | |
JP2016130271A (ja) | 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シートおよび光学フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170323 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180111 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180116 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20180226 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180510 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20180518 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180809 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20180816 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180905 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180906 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6403186 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |