JP2015217884A - レギュレータおよび液圧ブレーキシステム - Google Patents

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JP2015217884A JP2014104458A JP2014104458A JP2015217884A JP 2015217884 A JP2015217884 A JP 2015217884A JP 2014104458 A JP2014104458 A JP 2014104458A JP 2014104458 A JP2014104458 A JP 2014104458A JP 2015217884 A JP2015217884 A JP 2015217884A
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Masakuni Suzuki
雅邦 鈴木
恒和 西田
Tsunekazu Nishida
恒和 西田
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Abstract

【課題】レギュレータ、および、そのレギュレータを備えた液圧ブレーキシステムの実用性を向上させる。
【解決手段】制御ピストン104が、調圧室R8を低圧源に連通するための低圧源連通路130,132を含み、制御ピストン104の前進に伴って前方端が弁ロッド108に接することにより低圧源連通路130が塞がれるように構成されるとともに、制御ピストン104のさらなる前進に伴って弁ロッド108を弁座106から離座させるように構成されたレギュレータ24において、制御ピストン104を、ピストン本体110と、低圧源連通路130の開口部が形成された第2弁座部材112と、それらピストン本体110と第2弁座部材112との間に介装されてそれらを連結する弾性体114とを有するものとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、レギュレータ、および、そのレギュレータを含んで構成された液圧ブレーキシステムに関する。
下記の特許文献1には、レギュレータを含んで構成された液圧ブレーキシステムが記載されている。そのレギュレータは、(A)ハウジングと、(B)そのハウジング内に液密かつ摺動可能に嵌合された制御ピストンと、(C)その制御ピストンの前方側に設けられ、調圧された作動液が収容される調圧室と、(D)制御ピストンの後方側に設けられたパイロット室と、(E)高圧源に連通させられた高圧室と、(F)ハウジングにおける調圧室と高圧室との間に設けられ、それら調圧室と高圧室とを連通させた状態と連通を遮断した状態とを切り換える第1弁機構とを有し、制御ピストンの前進に伴ってその制御ピストンの前方端が第1弁機構の弁子に接し、その制御ピストンのさらなる前進に伴って弁子を弁座から離座させるように構成される。そして、制御ピストンが、自身の前方端に開口して調圧室を低圧源に連通するための低圧源連通路を含み、その制御ピストンの前進に伴って前方端が弁子に接することにより低圧源連通路が塞がれるように構成されることで、レギュレータは、調圧室と低圧源とを連通させた状態と連通を遮断した状態とを切り換える第2弁機構を有するものとされている。
特開2013−193498号公報
上記のレギュレータにおいては、上述したように、制御ピストンの前進に伴ってそれの前方端が第1弁機構の弁子に接し、その制御ピストンのさらなる前進に伴って弁子を弁座から離座させる。その際、制御ピストンが弁子に完全に接する前、つまり、制御ピストンに形成された低圧源連通路の開口が完全に塞がれる前に、弁子を第1弁機構の弁座から離座させてしまう場合がある。つまり、レギュレータでは、調圧室が高圧室から受け入れた作動液が、そのまま低圧源に流出してしまうという問題がある。そして、そのようなレギュレータを備えた液圧ブレーキシステムでは、高圧室に作動液を供給する高圧源装置の作動時間が長くなり、その高圧源装置の発熱、それによって寿命が短くなるという問題を抱える。つまり、レギュレータの高圧室から低圧源への作動液の漏れという問題に対処することによって、レギュレータの実用性を向上させることが可能であると考えらえる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高いレギュレータを提供することを課題とし、さらには、そのレギュレータを備えた液圧ブレーキシステムの実用性を向上させることを課題とする。
上記課題を解決するために、本願発明は、レギュレータが備える制御ピストンが、(b-1)ピストン本体と、(b-2)第2弁機構の第2弁座として機能する低圧源連通路の開口部が形成された第2弁座部材と、(b-3)ピストン本体と前記第2弁座部材との間に介装されてそれらピストン本体と第2弁座部材とを連結する弾性体とを含んで構成されたことを特徴とする。
本発明のレギュレータは、弾性体が弾性変形することによって、第2弁座部材の先端を一様に当接させること、つまり、低圧源連通路の開口部と弁子の間の隙間を確実になくすことが可能である。したがって、本発明のレギュレータによれば、高圧室から低圧源への作動液の漏れを防止することができることから、実用性の高いものとなる。そして、そのレギュレータを備えた液圧ブレーキシステムによれば、高圧源装置が余計に作動することがないことから、本発明の液圧ブレーキステムは、実用性の高いシステムとなる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、請求項1に(2)項に記載の技術的特徴を付加したものが請求項2に、請求項1または請求項2に(4)項に記載の技術的特徴を付加したものが請求項3に、請求項3に(5)項に記載の技術的特徴を付加したものが請求項4に、請求項3または請求項4に(6)項に記載の技術的特徴を付加したものが請求項5に、それぞれ相当する。
(1)(A)ハウジングと、(B)そのハウジング内に液密かつ摺動可能に嵌合された制御ピストンと、(C)その制御ピストンの前方側に設けられ、調圧された作動液が収容される調圧室と、(D)前記制御ピストンの後方側に設けられたパイロット室とを有し、前記パイロット室の液圧の制御によって、前記制御ピストンを前進させて前記調圧室の液圧を増加させ、前記制御ピストンを後退させて前記調圧室の液圧を減少させることで、その調圧室の液圧を調圧し、その調圧された作動液を供給するレギュレータであって、
当該レギュレータが、
さらに、(E)高圧源に連通させられた高圧室と、(F)(f-1)前記ハウジングにおける前記調圧室と前記高圧室との間に設けられた第1弁座と(f-2)その第1弁座に着座・離座可能な弁子とを含み、前記調圧室と前記高圧室とを連通させた状態とそれらの連通を遮断した状態とを切り換える第1弁機構とを有し、前記制御ピストンの前進に伴ってその制御ピストンの前方端が前記弁子に接し、その制御ピストンのさらなる前進に伴って前記弁子を前記第1弁座から離座させるように構成されるとともに、
前記制御ピストンが、自身の前方端に開口して前記調圧室を低圧源に連通するための低圧源連通路を含み、その制御ピストンの前進に伴って前方端が前記弁子に接することにより前記低圧源連通路が塞がれるように構成されることで、前記調圧室と前記低圧源とを連通させた状態とそれらの連通を遮断した状態とを切り換える第2弁機構を有するものとされ、
前記制御ピストンが、
さらに、(b-1)ピストン本体と、(b-2)前記第2弁機構の第2弁座として機能する前記低圧源連通路の開口部が形成された第2弁座部材と、(b-3)前記ピストン本体と前記第2弁座部材との間に介装されてそれらピストン本体と第2弁座部材とを連結する弾性体とを含んで構成されたことを特徴とするレギュレータ。
本項に記載のレギュレータは、制御ピストンの前進に伴って、制御ピストンが弁子に接し、その状態でさらに制御ピストンが前進すること、つまり、制御ピストンが弁子とともに前進することで、弁子を第1弁座から離座させて第1弁機構を開弁させるような構成のものを前提としている。そして、制御ピストンには、低圧源連通路が形成されており、弁子に接した時に、制御ピストンと弁子との間に傾きが生じていること等により、制御ピストンの前端が弁子に対して一様に接していない場合がある。つまり、制御ピストンが前端の一部のみが弁子に接し、低圧源連通路が塞がれていない場合があるのである。その状態で、制御ピストンが前進して第1弁機構を開弁してしまうと、調圧室が高圧室から作動液の供給を受けても、そのまま低圧源通路に作動液が流出してしまうことになり、調圧室の液圧の上昇が遅れてしまうという問題がある。
本項に記載のレギュレータは、制御ピストンが、2つの部材に分けられ、それらが弾性体を介して連結されている。そのような構成より、本項のレギュレータは、制御ピストンが弁子に接した後、その弾性体が弾性変形し、制御ピストンの前端を弁子に対して一様に接触させることが可能である。つまり、本項のレギュレータによれば、低圧源連通路を確実に塞いだ状態となった後で、弁子を第1弁座から離座させて第1弁機構を開弁させることが可能である。したがって、本項に記載のレギュレータにおいては、上述のような高圧室の作動液の低圧源への漏れを防止し、調圧室の液圧の上昇遅れという事態を回避することができる。
(2)前記弾性体が、ゴム製のものであり、前記ピストン本体と前記第2弁座部材との接近を許容する(1)項に記載のレギュレータ。
本項に記載の態様は、弾性体に関する限定を加えた態様である。本項に記載の態様においては、弾性体がゴム製のものとされており、弁子に対して第2弁座部材が傾斜しているような場合であっても、その第2弁座の傾きが弾性体によって吸収され、第2弁座部材の前端を弁子に対して一様に接触させることが容易に可能となっている。
(3)当該レギュレータが、
前記制御ピストンの前進に伴って、前記第2弁座部材が、前記第1弁機構の前記第1弁座の内側に進入して、前記弁子に接するように構成された(1)項または(2)項に記載のレギュレータ。
本項に記載の態様は、第1弁機構と第2弁機構との両者において共通の弁子を用いるための構造を具体化した態様である。
(4)(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載のレギュレータと、
前記高圧室に高圧の作動液を供給する高圧源装置と、
前記レギュレータの前記パイロット室の液圧を制御するパイロット圧制御装置と、
車輪に設けられて自身に供給される作動液の圧力に応じた大きさの制動力を発生させるブレーキ装置と
を備え、
前記レギュレータから供給される作動液の液圧に依存した制動力を、前記ブレーキ装置が発生させるように構成された液圧ブレーキシステム。
レギュレータを備えた液圧ブレーキシステムでは、そのレギュレータにおいて前述した高圧室から低圧源への作動液の漏れが生じると、高圧源装置の作動時間が長くなり、その高圧源装置の駆動源の負担が大きくなる。それに対して、本項に記載のレギュレータは、その高圧室から低圧源への作動液の漏れが防止されるため、高圧源装置の駆動源への負担を軽減し、高圧源装置の寿命を延ばすことが可能である。
(5)当該液圧ブレーキシステムが、
前記レギュレータから作動液の供給を受け、その受け入れた作動液の液圧に依拠して加圧した作動液を前記ブレーキ装置に供給するマスタシリンダ装置を備えた(4)項に記載の液圧ブレーキシステム。
本項に記載の液圧ブレーキシステムは、レギュレータで調圧された作動液が直接ブレーキ装置に供給されるのではなく、レギュレータで調圧された作動液がマスタシリンダ装置に供給され、その調圧された作動液の液圧に依存して加圧された作動液がブレーキ装置に供給される。つまり、本項に記載の液圧ブレーキシステムにおいては、レギュレータから直接ブレーキ装置に作動液が供給される場合よりも、ブレーキ装置の液圧の上昇が遅れるため、調圧室の液圧の上昇遅れを回避できるレギュレータが、特に有効である。
(6)当該液圧ブレーキシステムが、自身の制御を司る制御装置を備え、
その制御装置が、
前記ブレーキ装置に制動力を発生させる必要があることが予測される場合に、前記第2弁機構の前記第2弁座部材が前記弁子に接し、その弁子が前記第1弁座から離座しない状態となるように、前記パイロット圧を増圧させる制御であるスタンバイ制御を実行する (4)項または(5)項に記載の液圧ブレーキシステム。
前述しているように、レギュレータは、作動液を供給する際に、まず、制御ピストンを前進させて低圧源と調圧室との連通を遮断した後でなければ、調圧室を高圧室に連通させることはできない。本項に記載の液圧ブレーキシステムにおいては、レギュレータを作動させることを予測し、前もって、低圧源と調圧室との連通を遮断させることが可能である。ちなみに、従来のレギュレータにおいてスタンバイ制御を行ったとしても、制御ピストンを前進させた位置に誤差が生じると、第1弁機構を開弁させてしまう虞がある。本項に記載の態様においては、制御ピストンが有する弾性体が、その位置誤差を吸収できるため、弁子を第1弁座から離座させずに、第2弁座部材を弁子に確実に当接させることが可能である。
本項に記載の「ブレーキ装置に制動力を発生させる必要があることが予測される場合」には、例えば、アクセル操作が解除された場合や、アクセル操作とブレーキ操作の両者がない場合など、種々の条件を採用可能である。また、当該液圧ブレーキシステムが搭載された車両においてブレーキ力の回生協調制御が実行される場合には、液圧ブレーキより、回生ブレーキが優先されるため、運転者によりブレーキ操作が入力された場合に、スタンバイ制御が実行されるような態様とすることが可能である。
請求可能発明の実施例である液圧ブレーキシステムを搭載した車両の概略を示す図である。 図1に示す請求可能発明の実施例であるレギュレータの断面図である。 図2に示すレギュレータの作動図である。 図1に示す液圧ブレーキシステムにおいて、(a)スタンバイ制御が実行されていない場合と、(b)スタンバイ制御が実行された場合とで、目標サーボ圧に対する実際のサーボ圧の時間的変化を比較する図である。
以下、請求可能発明を実施するための形態として、請求可能発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。また、〔発明の態様〕の各項の説明に記載されている技術的事項を利用して、下記の実施例の変形例を構成することも可能である。
[A]液圧ブレーキシステムの構成
請求可能発明の実施例である車両用液圧ブレーキシステムは、ブレーキオイルを作動液としてハイブリッド車両に搭載される液圧ブレーキシステムである。なお、本液圧ブレーキシステムは、請求可能発明の実施例であるレギュレータを含んで構成されている。本液圧ブレーキシステムは、図1に示すように、大まかには、(a) 4つの車輪10に設けられ、それぞれがブレーキ力を発生させる4つのブレーキ装置12と、(b) ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル14の操作が入力されるとともに、加圧された作動液を各ブレーキ装置12に供給するマスタシリンダ装置16と、(c) マスタシリンダ装置16と4つのブレーキ装置12の間に配置されたアンチロックユニット18〔ABS〕と、(d) 作動液を低圧源であるリザーバ20から汲み上げて加圧することにより、高圧の作動液を供給する高圧源装置22と、(e) 高圧源装置22から供給される作動液を調圧してマスタシリンダ装置16に供給する調圧器であるレギュレータ24と、(f) レギュレータ24から供給される作動液の圧力を調整するための電磁式の増圧リニア弁[SLA]26および減圧リニア弁[SLR]28と、(g) それらの装置,機器,弁を制御することで当該液圧ブレーキシステムの制御を司る制御装置としてのブレーキ電子制御ユニット[ECU]30とを含んで構成されている。なお、4つの車輪10は、左右前後を表わす必要のある場合に、右前輪10FR,左前輪10FL,右後輪10RR,左後輪10RLと表わすこととする。また、4つのブレーキ装置12等の構成要素も、左右前後を区別する必要がある場合に、車輪10と同様の符号を付して、12FR,12FL,12RR,12RL等と表わすこととする。ちなみに、[ ]の文字は、図面において表わす場合に用いる符号である。
各車輪10に対応して設けられたブレーキ装置12は、車輪10とともに回転するディスクロータ,キャリアに保持されたキャリパ,キャリパに保持されたホイールシリンダ,キャリパに保持されてそのホイールシリンダによって動かされることでディスクロータを挟み付けるブレーキパッド等を含んで構成されたディスクブレーキ装置である。また、ABSユニット18は、各車輪に対応して設けられて対をなす増圧用開閉弁および減圧用開閉弁,ポンプ装置等を含んで構成されたユニットであり、スリップ現象等によって車輪10がロックした場合に作動させられて、車輪のロックが持続することを防止するための装置である。
高圧源装置22は、リザーバ20から作動液を汲み上げるポンプ40と、そのポンプ40を駆動するポンプモータ42と、ポンプ40から吐出された作動液を加圧された状態で蓄えるアキュムレータ[ACC]44とを含んで構成される。ポンプモータ42は、アキュムレータ44に蓄えられている作動液の圧力が、高圧源液圧センサ[PACC]46の検出値に基づいて、予め定められた範囲内にあるように制御される。
レギュレータ24は、自身に供給される作動液の液圧(パイロット圧)に応じて機械的に作動するパイロット式の圧力制御弁であり、そのパイロット圧に応じて高圧源装置22の液圧を調圧し、その調圧した作動液をマスタシリンダ装置16に供給するものである。そして、レギュレータ24は、通常、増圧リニア弁26および減圧リニア弁28によって調整された作動液の液圧をパイロット圧として利用するようになっている。なお、本液圧ブレーキシステムは、このレギュレータ24の構造に特徴を有するものであるため、レギュレータ24の構造については、後に詳しく説明することとする。
マスタシリンダ装置16は、レギュレータ24によって調圧された作動液の液圧と、ブレーキペダル14に加えられた踏力との少なくとも一方に依拠して、自身が有する2つの加圧室R1,R2の液圧を加圧する。なお、加圧室R1は、2つの前輪10FL,FRに設けられたブレーキ装置12FL,FRに接続され、加圧室R2は、2つの後輪10RL,RRに設けられたブレーキ装置12RL,RRに接続される。マスタシリンダ装置16は、ハウジング50と、そのハウジング50内に摺動可能な3つのピストン52,54,56とを含んで構成される。3つのピストンについて詳しく説明すれば、運転者によりブレーキペダル14に加えられた踏力を入力する入力ピストン52と、第1加圧室R1を加圧するための第1加圧ピストン54と、第2加圧室R2を加圧するための第2加圧ピストン56である。
マスタシリンダ装置16は、ハウジング50内に、上記第1加圧室R1,第2加圧室R2の他にも、いくつかの液室が区画形成されている。なお、第1加圧室R1は、ハウジング50の前端と第1加圧ピストン54とによって区画形成され、第2加圧室R2は、第1加圧ピストン54と第2加圧ピストン56との間に区画形成されている。そして、入力ピストン52と第2加圧ピストン56との間には、ブレーキペダル14の操作に伴う入力ピストン52の移動によって加圧される操作入力室R3が区画形成されている。また、第2加圧ピストン56には、中間部に鍔部60が設けられており、その鍔部60の後方側と前方側との各々に、液室R4,R5が形成されている。鍔部60の後方側(図1における右側)の液室R4は、その鍔部60の後方側の面とハウジング50とによって区画形成され、レギュレータ24によって調圧された作動液が流入するサーボ圧室である。一方、鍔部60の前方側(図1における左側)の液室R5は、その鍔部60の前方側の面,第2加圧ピストン56の前方側外周面,ハウジング50によって区画形成され、操作入力室R3に連通可能な連通室である。なお、第2加圧ピストン56の後端面の面積と、鍔部60の前方側の面の面積とが等しくされている。つまり、操作入力室R3と連通室R5とが連通している場合には、第2加圧ピストン56の後端面に作用する第2加圧ピストン56を前方に移動させる向きの力と、鍔部60の前方側の面に作用する第2加圧ピストン56を後方に移動させる向きの力とが釣り合うようになっている。
操作入力室R3と連通室R5とを連通する連通路70には、常閉の電磁弁である連通切換弁72が設けられている。その連通切換弁72は、非通電状態において操作入力室R3から連通室R5への作動液の流れを禁止し、通電状態において操作入力室R3から連通室R5への作動液の流れを許容するものである。そのような構成により、連通切換弁72が非通電状態、つまり、連通切換弁72が閉弁状態においては、第2加圧ピストン56は、操作入力室R3の液圧に応じた力と、サーボ圧室R4の液圧に依拠した力との両者によって動作させられる。つまり、ブレーキペダル14の操作に依拠した力と、高圧源装置22に依拠した力との両者が作用するのである。一方、連通切換弁72が通電状態、つまり、連通切換弁72が開弁状態においては、操作入力室R3の液圧に応じた力は、連通室R5の液圧に応じた力と打ち消し合い、第2加圧ピストン56は、サーボ圧室R4の液圧に依拠した力のみによって動作させられることになる。
また、上記の連通路70における連通切換弁72の連通室R5側から分岐して、リザーバ20に連通する低圧路74が設けられている。その低圧路74には、非通電状態おいて開弁状態となる常開の電磁弁である大気圧開放弁76が設けられている。つまり、その大気圧開放弁76は、非通電状態において、連通室R5からリザーバ20への作動液の流れを許容し、通電状態において、連通室R5からリザーバ20への作動液の流れを禁止する。また、連通路70には、ストロークシミュレータ80が設けられている。つまり、連通切換弁72が開弁状態であり、かつ、大気圧開放弁76が閉弁状態である場合に、ブレーキペダル14の操作に対する反力を付与するようになっている。さらに、連通路70には、液圧センサ82が設けられている。その液圧センサ72は、連通切換弁72が開弁状態であり、かつ、大気圧開放弁76が閉弁状態である場合に、連通室R5の液圧(操作入力室R3の液圧と同じである)を検出するもの、つまり、ブレーキペダル14の操作に対する反力(ブレーキペダル12に加えられた操作力と考えることもできる。)を検出するためのものであるため、以下、液圧センサ82を、反力圧センサ[PRCT]82と称する場合がある。
次に、レギュレータ24の構造について、図2をも参照しつつ、詳しく説明する。レギュレータ24は、2重構造をなして内部に空間が形成されたハウジング100と、その空間内にハウジング100の軸線方向(左右方向)において図の左方から順に並んで配置されたパイロットピストン102,制御ピストン104,アウターシート106,弁ロッド108を含んで構成されている。パイロットピストン102,制御ピストン104は、ハウジング100の軸線方向に移動可能とされている。
制御ピストン104は、凹所が形成されたピストン本体110と、その凹所に嵌め込まれたインナーシート112と、それらピストン本体110とインナーシート112との間に介在させられた弾性体としてのゴム製のクッション材114とによって構成されている。アウターシート106は、両端が開口する筒状をなすものであり、上記のインナーシート112の先端部(図2における右端部)が、アウターシート106の内側に入り込んだ状態となっている。そして、アウターシート106とハウジング100との間にスプリング116が設けられ、アウターシート106は、そのスプリング116によって、ハウジング100に対する相対位置が規定される。また、アウターシート106とインナーシート112との間にスプリング118が設けられている。つまり、制御ピストン104は、そのスプリング118によって、後退方向(図2における左方向)に向かって付勢される。
弁ロッド108は、スプリング120によってアウターシート106およびインナーシート112に接近する方向に付勢されている。弁ロッド108が、アウターシート106の右端部およびインナーシート112の先端部に接近・離間可能とされている。
ハウジング100の上記空間内には、複数の液室が区画形成されている。具体的には、パイロットピストン102の左側には第1パイロット室R6が、パイロットピストン102と制御ピストン104との間には第2パイロット室R7が、制御ピストン104とアウターシート106との間には調圧室R8が、弁ロッド108の外周には高圧室R9が、それぞれ形成されている。
そして、弁ロッド108がアウターシート106から離間した状態において、調圧室R8と高圧室R9とが連通した状態とされるとともに、弁ロッド108がアウターシート106に当接した状態において、調圧室R8と高圧室R9との連通が遮断された状態とされる。つまり、弁ロッド108とアウターシート106とを含んで、調圧室R8と高圧室R9との連通状態を切り換える第1弁機構が構成される。なお、弁ロッド108が弁子として機能するとともに、アウターシート106が第1弁座として機能する。
また、インナーシート112が弁ロッド108から離間した状態において、調圧室R8とリザーバ20とが連通した状態とされるとともに、インナーシート112がアウターシート106の内側に入り込んで弁ロッド108に当接した状態において、調圧室R8とリザーバ20との連通が遮断された状態とされる。つまり、弁ロッド108とインナーシート106とを含んで、調圧室R8とリザーバR9との連通状態を切り換える第2弁機構が構成される。なお、インナーシート106が第2弁座として機能する第2弁座部材である。
ハウジング100には、各種のポートが設けられており、上記複数の液室は、それらのポートを介して当該システムの各装置等と接続されている。具体的には、高圧室R9は、高圧ポートP1を介して、高圧源装置22に接続されており、その高圧源装置22から作動液の供給を受ける。高圧室R9に繋がるもう1つの高圧ポートP2は、第2パイロット室R7に繋がる制御圧ポートP3に、増圧リニア弁26を介して、接続されている。また、第2パイロット室R7に繋がるもう1つの制御圧ポートP4は、減圧リニア弁28,低圧路74を介して、リザーバ20に接続されている。つまり、つまり、第2パイロット室R7は、増圧リニア弁26を介して高圧源装置22に、減圧リニア弁28を介してリザーバ20に、それぞれ接続されており、後に詳しく説明するが、第2パイロット室R7の作動液の圧力は、それら増圧リニア弁26,減圧リニア弁28によって調整されるようになっている。
制御ピストン104の内部には、インナーシート112およびクッション材114を軸線方向に貫通する液通路130と、その液通路130に連通するとともにピストン本体110を径方向に貫通する液通路132が設けられている。その液通路132は、ハウジング100に設けられた2つの大気圧ポートP5,P6に連通させられる。それらのうちの一方の大気圧ポートP5は、低圧路74を介してリザーバ20に接続されている。つまり、制御ピストン104は、調圧室R8を低圧源であるリザーバ20に連通するための低圧源連通路を有するものとなっており、その低圧源連通路は、液通路130と液通路132とを含んで構成される。また、他方の大気圧ポートP6は、リリーフ弁134を介して、高圧ポートP2と繋げられており、高圧室R9の圧力が高すぎる状態となった場合に、高圧室R9の圧力がリザーバ20に開放されるようになっている。
調圧室R8は、調圧ポートP7を介して、マスタシリンダ装置16のサーボ圧室R4と接続されている。つまり、調圧室R8の液圧がサーボ圧室R4に供給され、マスタシリンダ装置16が作動させられるようになっている。なお、その調圧室R8とサーボ圧室R4とを連通させる液通路であるサーボ通路136には、サーボ圧室R4の液圧であるサーボ圧を検出するサーボ圧センサ[PSV]138が設けられている。
第1パイロット室R6は、パイロットポートP8を介して、マスタシリンダ装置16の第2加圧室R2に接続されるとともに、パイロットポートP9を介して、後輪側のブレーキ装置12RR,12RLに接続されている。つまり、第1パイロット室R6は、マスタシリンダ装置16からブレーキ装置12RR,12RLに供給される作動液の通路の一部とされている。
ブレーキECU30には、上述した高圧源液圧センサ46,反力圧センサ82,サーボ圧センサ138と、ブレーキペダル14の操作量を検出する操作量センサ[δPDL]140等が接続されており、それらセンサの検出値に基づいて、本ブレーキシステムにおける制御が行われる。
[B]液圧ブレーキシステムにおける作動
本液圧ブレーキシステムが正常で回生協調制御が実行可能な場合には、連通弁72が開状態とされ、大気圧開放弁76が閉状態とされている。つまり、操作入力室R3と連通室R5とが、互いに連通させられるとともにストロークシミュレータ80に連通させられ、かつ、リザーバ20から遮断されている。そして、ブレーキペダル14が踏み込まれた場合、操作入力室R3と連通室R5とが互いに連通させられているため、第2加圧ピストン56に作用する前進方向の力と後退方向の力とが釣り合い、ブレーキペダル14に加えられた操作力に依拠して第2加圧ピストン56が前進させられることはない。つまり、ブレーキペダル14が踏み込まれると、入力ピストン52が第2加圧ピストン56に対して相対的に前進させられ、ストロークシミュレータ80が作動させられる。
運転者が要求する要求制動力が、回生制動力によって満たされる間は、レギュレータ24からマスタシリンダ装置16のサーボ圧室R4に作動液は供給されることはなく、そのサーボ圧室R4の液圧は大気圧である。そして、要求制動力が回生制動力によって満たされなくなると、サーボ圧室R4に液圧が供給される。それにより、2つの加圧ピストン54,56が前進させられて、2つの加圧室R1,R2に液圧が発生させられ、ブレーキ装置12に液圧が供給される。詳しく言えば、上述したように、操作入力室R3と連通室R5とが互いに連通させられているため、第2加圧ピストン56には、サーボ圧室R4の液圧に応じた前進方向力が加えられ、2つの加圧室R1,R2には、サーボ圧室R4の液圧に応じた液圧が発生させられる。
ブレーキECU30は、ハイブリッドECU(図示省略)からの情報に基づき、回生制動力とブレーキ装置12の液圧制動力とによって、上記要求制動力が得られるように、ブレーキ装置12の液圧の目標値が決定される。つまり、サーボ圧室R4の液圧の目標値、換言すれば、調圧室R8の液圧の目標値である目標サーボ圧PSV が決定される。ちなみに、要求制動力は、例えば、反力圧センサ82の検出結果(運転者によって加えられた操作力)と操作量センサ140の検出結果との少なくとも一方に基づいて求められるようにすることが可能である。
[C]レギュレータの作動および特性
次に、レギュレータ24の作動を、図3を参照しつつ詳しく説明する。なお、その図3には、レギュレータ24の作動を明確にするために、レギュレータ24の構造の一部を拡大し、簡略化して示している。
レギュレータ24が非作動状態にある場合には、図3(a)に示すように、制御ピストン104は後退させられている(図3における左側に位置している)。つまり、弁ロッド108は、制御ピストン104のインナーシート112から離間し、アウターシート106に当接した状態にある。その状態において、調圧室R8は、液通路130,132,大気圧ポートP5を介してリザーバ20に連通させられており、ほぼ大気圧にある。つまり、サーボ圧室R4の液圧であるサーボ圧も、ほぼ大気圧となっている。
次いで、サーボ圧を上昇させる場合、つまり、調圧室R8の液圧を上昇させる場合には、増圧リニア弁26を制御して第2パイロット室R7の液圧を増加させる。第2パイロット室R7の液圧が増加して、制御ピストン104に加えられる前進方向(図3における右方)の力が、スプリング118の付勢力より大きくなると、制御ピストン104が前進させられる。そして、図3(b)に示すように、インナーシート112を弁ロッド108に当接させて液通路130を塞ぐようにし、調圧室R8をリザーバ20から遮断するようにされる。
次いで、第2パイロット室R7の液圧をさらに上昇させ、第2パイロット室R7の液圧が弁ロッド108を閉弁させる向き(図3における左向き)の力より大きくなると、制御ピストン104がさらに前進させられる。そして、図3(c)に示すように、弁ロッド108がアウターシート106から離間させられ、高圧室R9と調圧室R8とが連通させられ、調圧室R8が増圧させられる。つまり、サーボ圧が高められるのである。
ただし、図3(b)に示すように、インナーシート112を弁ロッド108に当接させる際において、インナーシート112の先端は円環状をなしており、インナーシート112と弁ロッド108との少なくとも一方の傾きによって、その円環状のすべての部分において弁ロッド108に一様に接するのは難しい。例えば、インナーシート112の先端が、すべての部分において接していない状態で、弁ロッド108をアウターシート106から離間させてしまうと、高圧室R9から調圧室R8に作動液が供給されても、調圧室R8からリザーバ20へ作動液が漏れてしまうことになる。
それに対処するために、本液圧ブレーキシステムが備えるレギュレータ24は、ピストン本体110とインナーシート112との間にクッション材114が介在させられている。本レギュレータ24においては、インナーシート112が弁ロッド108に当接する際、クッション材114が弾性変形しつつ、インナーシート112の先端を、円環状のすべての部分において弁ロッド108に当接させることが可能である。そして、そのクッション材114の弾性変形後に、図3(c)に示すように、弁ロッド108をアウターシート106から離間させることができる。つまり、本レギュレータ24は、調圧室R8を、リザーバ20から完全に遮断した後に、高圧室R9と連通させることが可能である。したがって、本レギュレータ24は、高圧室R9からリザーバ20へ作動液が流れてしまうような事態を回避することできるのである。
[D]レギュレータのスタンバイ制御
レギュレータ24は、上述したように、調圧室R8がリザーバ20に連通させられた状態から液圧が上昇し始めるまで、つまり、図3(a)に示した状態から図3(c)に示した状態とするまでには、比較的長い時間を要する。例えば、目標のサーボ圧が高くなった後から、レギュレータ24の液圧の制御、詳しくは、レギュレータ24の第2パイロット室R7の増圧を開始しても、図4(a)に示すように、サーボ圧PSVの上昇が遅れ、加圧室R1,R2の液圧の上昇も遅れることになる。
そこで、本液圧ブレーキシステムにおいては、上記のようなサーボ圧PSVの上昇遅れを抑えるための制御として、スタンバイ制御が行われるようになっている。そのスタンバイ制御は、液圧制動力が必要とされることが予測される場合に、レギュレータ24において、弁ロッド108がアウターシート106とインナーシート112との両者に着座させた状態とする制御である。本液圧ブレーキシステムは、ハイブリッド車両に搭載されており、本車両では、要求制動力を得るために回生制動力が優先される。そのため、本液圧ブレーキシステムにおいては、運転者によるブレーキ操作の入力があった場合に、具体的には、操作量センサ140によってブレーキペダル14のストロークが検出された場合に、液圧制動力が必要とされることが予測されるとして、スタンバイ制御が実行されるようになっている。
スタンバイ制御では、第2パイロット室R7の液圧によって制御ピストン104に作用する前進方向の力が、高圧室R9の液圧に依拠して弁ロッド108に作用する後退方向の力と、制御ピストン104が弁ロッド106に接した場合におけるスプリング118の付勢力とを足し合わせた大きさとなるように、第2パイロット室R7の液圧が制御される。そして、例えば、センサ等の検出値の誤差等によって、第2パイロット室R7の液圧が高くなったとしても、本システムのレギュレータ24は、ピストン本体110とインナーシート112との間に介在させられたクッション材114が弾性変形することによって、その誤差が吸収される。つまり、本システムによれば、スタンバイ制御において、弁ロッド108をアウターシート106とインナーシート112との両者に確実に着座した状態とすることができるのである。
したがって、本液圧ブレーキシステムは、スタンバイ制御の実行時に、誤って第1弁機構を開弁してしまうこともなく、図4(b)に示すように、目標サーボ圧の上昇に対して、実際のサーボ圧の上昇遅れを、小さくすることが可能となっているのである。
10:車輪 12:ブレーキ装置 14:ブレーキペダル 16:マスタシリンダ装置 18:アンチロックユニット[ABS] 20:リザーバ 22:高圧源装置 24:レギュレータ〔調圧器〕 26:増圧リニア弁[SLA] 28:減圧リニア弁[SLR] 30:ブレーキ電子制御ユニット〔制御装置〕[ブレーキECU] 100:ハウジング 102:パイロットピストン 104:制御ピストン 106:アウターシート〔第1弁座〕 108:弁ロッド〔弁子〕 110:ピストン本体 112:インナーシート〔第2弁座部材〕 114:クッション材〔弾性体〕 130:液通路〔低圧源連通路〕 132:液通路〔低圧源連通路〕 138:サーボ圧センサ[PSV] 140:操作量センサ[δPDL] R1:第1加圧室 R2:第2加圧室 R3:操作入力室 R4:サーボ圧室 R5:連通室 R6:第1パイロット室 R7:第2パイロット室 R8:調圧室 R9:高圧室

Claims (5)

  1. (A)ハウジングと、(B)そのハウジング内に液密かつ摺動可能に嵌合された制御ピストンと、(C)その制御ピストンの前方側に設けられ、調圧された作動液が収容される調圧室と、(D)前記制御ピストンの後方側に設けられたパイロット室とを有し、前記パイロット室の液圧の制御によって、前記制御ピストンを前進させて前記調圧室の液圧を増加させ、前記制御ピストンを後退させて前記調圧室の液圧を減少させることで、その調圧室の液圧を調圧し、その調圧された作動液を供給するレギュレータであって、
    当該レギュレータが、
    さらに、(E)高圧源に連通させられた高圧室と、(F)(f-1)前記ハウジングにおける前記調圧室と前記高圧室との間に設けられた第1弁座と(f-2)その第1弁座に着座・離座可能な弁子とを含み、前記調圧室と前記高圧室とを連通させた状態とそれらの連通を遮断した状態とを切り換える第1弁機構とを有し、前記制御ピストンの前進に伴ってその制御ピストンの前方端が前記弁子に接し、その制御ピストンのさらなる前進に伴って前記弁子を前記第1弁座から離座させるように構成されるとともに、
    前記制御ピストンが、自身の前方端に開口して前記調圧室を低圧源に連通するための低圧源連通路を含み、その制御ピストンの前進に伴って前方端が前記弁子に接することにより前記低圧源連通路が塞がれるように構成されることで、前記調圧室と前記低圧源とを連通させた状態とそれらの連通を遮断した状態とを切り換える第2弁機構を有するものとされ、
    前記制御ピストンが、
    さらに、(b-1)ピストン本体と、(b-2)前記第2弁機構の第2弁座として機能する前記低圧源連通路の開口部が形成された第2弁座部材と、(b-3)前記ピストン本体と前記第2弁座部材との間に介装されてそれらピストン本体と第2弁座部材とを連結する弾性体とを含んで構成されたことを特徴とするレギュレータ。
  2. 前記弾性体が、ゴム製のものであり、前記ピストン本体と前記第2弁座部材との接近を許容する請求項1に記載のレギュレータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のレギュレータと、
    前記高圧室に高圧の作動液を供給する高圧源装置と、
    前記レギュレータの前記パイロット室の液圧を制御するパイロット圧制御装置と、
    車輪に設けられて自身に供給される作動液の圧力に応じた大きさの制動力を発生させるブレーキ装置と
    を備え、
    前記レギュレータから供給される作動液の液圧に依存した制動力を、前記ブレーキ装置が発生させるように構成された液圧ブレーキシステム。
  4. 当該液圧ブレーキシステムが、
    前記レギュレータから作動液の供給を受け、その受け入れた作動液の液圧に依拠して加圧した作動液を前記ブレーキ装置に供給するマスタシリンダ装置を備えた請求項3に記載の液圧ブレーキシステム。
  5. 当該液圧ブレーキシステムが、自身の制御を司る制御装置を備え、
    その制御装置が、
    前記ブレーキ装置に制動力を発生させる必要があることが予測される場合に、前記第2弁機構の前記第2弁座部材が前記弁子に接し、その弁子が前記第1弁座から離座しない状態となるように、前記パイロット圧を増圧させる制御であるスタンバイ制御を実行する 請求項3または請求項4に記載の液圧ブレーキシステム。
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