JP2015217853A - ランフラットラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤサイド部で発生するサイド部バックリング現象を抑制しつつ、ランフラット耐久性の低下を抑制する。
【解決手段】ランフラットラジアルタイヤ10は、一対のビード部12間に跨るカーカス14と、カーカス14のタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ周方向に対して傾斜したコードを備えた傾斜ベルト層16と、ビード部12とトレッド部20とを連結するタイヤサイド部22に設けられたサイド補強層24と、カーカス14よりタイヤ内面側に設けられたインナーライナー32と、タイヤショルダー部36に設けられてサイド補強層24とインナーライナー32との間に挟み込まれると共に、タイヤ周方向に対して傾斜したコードを備えた補強コード層34と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランフラットラジアルタイヤに関する。
タイヤがパンクして内圧が低下した状態でも一定距離を走行可能にするランフラットタイヤとして、タイヤサイド部をサイド補強ゴム(サイド補強層)で補強したサイド補強型のランフラットラジアルタイヤがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−116212号公報
ところで、サイド補強型のランフラットラジアルタイヤでは、内圧が低下した状態での走行時(ランフラット走行時)に、車両が旋回するなどしてスリップアングルが入力されると、図6に示されるように、タイヤサイド部がタイヤ内側に折れ曲がるサイド部バックリング現象が発生することがある。そして、このサイド部バックリング現象によってリム外れやサイド補強層の割れが生じることがある。一方、タイヤサイド部で発生するサイド部バックリング現象を抑制するためにサイド補強ゴムをベルト側へ延長してショルダー部の曲げ剛性を高めた場合、通常のランフラット走行状態においてサイド補強ゴム内面の傾斜ベルト層端部近傍の引張力が強くなり、ランフラット耐久性を損なう虞がある。
本発明は、上記事実を考慮して、タイヤサイド部で発生するサイド部バックリング現象を抑制しつつ、ランフラット耐久性の低下を抑制できるランフラットラジアルタイヤを提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤは、一対のビード部間に跨るカーカスと、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ周方向に対して傾斜したコードを備えた傾斜ベルト層と、前記ビード部とトレッド部とを連結するタイヤサイド部に設けられたサイド補強層と、前記カーカスよりタイヤ内面側に設けられたインナーライナーと、タイヤショルダー部に設けられて前記サイド補強層と前記インナーライナーとの間に挟み込まれると共に、タイヤ周方向に対して傾斜したコードを備えた補強コード層と、を有する。
請求項1に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤによれば、カーカスのタイヤ径方向外側には、傾斜ベルト層が設けられており、タイヤサイド部にはサイド補強層が設けられている。ここで、カーカスよりタイヤ内面側にはインナーライナーが設けられており、このインナーライナーとサイド補強層との間には、タイヤ周方向に対して傾斜したコードを備えた補強コード層が挟み込まれている。これにより、サイド部バックリング変形に対する剛性が効果的に上がり、ランフラット状態での旋回時に懸念されるサイド部バックリング現象を緩和し、リム外れを防止することができる。
請求項2に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤは、請求項1において、前記サイド補強層は、前記傾斜ベルト層とタイヤ幅方向にオーバーラップするように配設されている。
請求項2に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤによれば、ショルダー部の曲げ剛性を上げ、サイド部バックリングを抑制するとともに、サイド補強層をベルトとオーバーラップさせた場合、問題となる可能性のある通常のランフラット走行時に発生するベルト端近傍のサイド補強層内面の引張歪の増加による割れを防ぐことができる。なお、ここでいう「オーバーラップ」とは、ランフラットラジアルタイヤを標準リムに装着して標準空気圧を充填したときに、サイド補強層と傾斜ベルト層とがオーバーラップすることを指している。また、標準リムとは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2013年度版規定のリムであり、標準空気圧とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2013年度版の最大負荷能力に対応する空気圧である。
請求項3に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤは、請求項1又は2において、前記補強コード層のタイヤ径方向外側の端部は、前記サイド補強層よりタイヤ幅方向内側まで延在されている。
請求項3に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤによれば、リム外れ試験においてサイド部バックリングによりサイド補強ゴム内面に引張応力が発生した際、補強コード層端部近傍のサイド補強ゴムに応力集中が発生し割れるのを抑制することができる。
請求項4に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤは、請求項1〜3の何れか1項において、前記補強コード層のタイヤ径方向内側の端部は、前記サイド補強層よりタイヤ径方向内側まで延在されている。
請求項4に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤによれば、リム外れ試験においてサイド部バックリングによりサイド補強ゴム内面に引張応力が発生した際、補強コード層端部近傍のサイド補強ゴムに応力集中が発生し割れるのを抑制することができる。
請求項5に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤは、請求項1〜4の何れか1項において、タイヤ断面高さが115mm以上である。
請求項5に記載の本発明に係るランフラットラジアルタイヤによれば、タイヤ断面高さが115mm以上に形成されている。ここで、サイド部バックリング現象によって発生するタイヤの旋回内側のリム外れは、タイヤ断面高さ(セクションハイト)が115mm以上のタイヤで発生しやすいことが確認されている。図5に示すグラフは、タイヤ幅を215mmにしてタイヤ断面高さSHを変更したランフラットラジアルタイヤを用いて、タイヤ断面高さに対するリム外れ指標を調べたものである。このグラフによれば、タイヤ断面高さが115mm以上のランフラットラジアルタイヤでは、タイヤの旋回内側のリム外れ指標が小さくなっており、リム外れし易くなっている。つまり、サイド部バックリング現象が発生し易いことが確認されている。このため、タイヤ断面高さが115mm以上の高セクションハイトのラジアルタイヤに本発明を適用すれば、サイド部バックリング現象の発生を抑制しつつ、ランフラット耐久性の低下を抑制する効果を効果的に得ることができる。
本発明のランフラットラジアルタイヤは、上記の構成としたので、サイド部バックリング現象の発生を抑制しつつ、ランフラット耐久性の低下を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るランフラットラジアルタイヤをタイヤ軸方向に沿って切断した切断面の片側を示す半断面図である。 本発明の第1実施形態に係るランフラットラジアルタイヤのランフラット走行時の状態を示す、タイヤ軸方向に沿って切断した断面図である。 本発明の第2実施形態に係るランフラットラジアルタイヤをタイヤ軸方向に沿って切断した切断面の片側を示す半断面図である。 本発明の第3実施形態に係るランフラットラジアルタイヤをタイヤ軸方向に沿って切断した切断面の片側を示す半断面図である。 旋回内側のリム外れ指標と旋回外側のリム外れ指標との関係を示すグラフである。 バックリング現象を説明するための図である。
(ランフラットラジアルタイヤの構成)
以下、図を参照しながら本発明の実施形態に係るランフラットラジアルタイヤ10(以下、「タイヤ10」と称す。)について説明する。なお、図中矢印TWはタイヤ10の幅方向(タイヤ幅方向)を示し、矢印TRはタイヤ10の径方向(タイヤ径方向)を示す。ここでいうタイヤ幅方向とは、タイヤ10の回転軸と平行な方向を指し、タイヤ軸方向ともいう。また、タイヤ径方向とは、タイヤ10の回転軸と直交する方向をいう。また、符号CLはタイヤ10の赤道面(タイヤ赤道面)を示している。さらに、本実施の形態では、タイヤ径方向に沿ってタイヤ10の回転軸側を「タイヤ径方向内側」、タイヤ径方向に沿ってタイヤ10の回転軸とは反対側を「タイヤ径方向外側」と記載する。一方、タイヤ幅方向に沿ってタイヤ10の赤道面CL側を「タイヤ幅方向内側」、タイヤ幅方向に沿ってタイヤ10の赤道面CLとは反対側を「タイヤ幅方向外側」と記載する。
また、以下の説明において、荷重とは、下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことであり、内圧とは、下記規格に記載されている単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことである。さらに、リムとは、下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または、”Approved Rim”、”Recommended Rim”)のことである。規格は、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では、”The Tire and Rim Association Inc.のYear Book ”で、欧州では”The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manual”で、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA Year Book”にて規定されている。
図1に示されるように、本実施の形態に係るタイヤ10は、主として、一対のビード部12と、カーカス14と、傾斜ベルト層16と、ベルト補強層としてのキャップ層17と、トレッド部20と、タイヤサイド部22と、サイド補強層としてのサイド補強ゴム24と、インナーライナー32と、補強コード層34と、を備えている。ここで、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態におけるタイヤ外径とリム径との差の1/2の長さをタイヤ断面高さSH(セクションハイトSH)とすると、図1のタイヤ10は、タイヤ断面高さSHが115mm以上に設定されている。また、本実施形態では、一例として、タイヤ断面高さSHが129mmとされているが、これに限らず、タイヤ断面高さSHが115mmより低いタイヤに適用してもよい。また、扁平率は、55%以上が好ましい。
ビード部12は、タイヤ幅方向に間隔を空けて左右一対設けられている(図1では、片側のビード部12のみ図示している。)。この一対のビード部12には、ビードコア26がそれぞれ埋設されており、このビードコア26の間には、カーカス14が跨っている。
カーカス14は、1枚又は複数枚のカーカスプライによって構成されており、カーカスプライは、複数本のコード(例えば、有機繊維コードや金属コードなど)を被覆ゴムで被覆して形成されている。このようにして形成されたカーカス14が一方のビードコア26から他方のビードコア26へトロイド状に延びてタイヤの骨格を構成している。また、カーカス14の一端部及び他端部は、ビードコア26周りにタイヤ内側から外側へ折り返されて後述するトレッド部20まで延びている。なお、本実施形態では、カーカス14の一端部及び他端部をビードコア26周りに折り返して係止しているが、これに限らず、例えば、ビード部12に複数のビードコア片を配設して、この複数のビードコア片でカーカス14を挟み込んだ構成としてもよい。また、折り返されたカーカス14は、トレッド部20まで延びていなくてもよい。
ビード部12のカーカス14で挟まれた領域には、ビードコア26からタイヤ径方向外側へ延びるビードフィラー28が埋設されている。ビードフィラー28は、タイヤ径方向外側の端部28Aがタイヤサイド部22に入り込んでおり、タイヤ径方向外側に向けて厚みが減少している。なお、これに限らず、ビードフィラー28の形状及び材質は特に限定しない。
カーカス14のタイヤ径方向外側には、傾斜ベルト層16が配設されている。傾斜ベルト層16は、1枚又は複数枚のベルトプライ16Aによって構成されており、本実施形態では、一例として、2枚のベルトプライ16Aで構成されている。このベルトプライ16Aは、複数本のコード(例えば、有機繊維コードや金属コードなど)を被覆ゴムで被覆して形成されている。ベルトプライ16Aを構成するコードは、タイヤ周方向に対して15度〜30度の傾斜角度で傾斜して配設されており、本実施形態では、一例として、26度の傾斜角度で配設されている。また、傾斜ベルト層16は、トレッド部20のタイヤ幅方向の一端部から他端部に亘って形成されている。
傾斜ベルト層16のタイヤ径方向外側には、ベルト補強層としてのキャップ層17が配設されている。キャップ層17は、タイヤ周方向に沿って延びるコードからなり、傾斜ベルト層16の全体を覆うように配設されている。
傾斜ベルト層16及びキャップ層17のタイヤ径方向外側には、トレッド部20が設けられている。トレッド部20は、走行中に路面に接地する部位であり、トレッド部20の表面には、タイヤ周方向に延びる周方向溝20Aが形成されている。また、トレッド部20には、タイヤ幅方向に延びる図示しない幅方向溝が形成されている。なお、周方向溝20A及び幅方向溝の形状や本数は、タイヤ10に要求される排水性や操縦安定性等の性能に応じて適宜設定される。
ビード部12とトレッド部20との間には、タイヤサイド部22が設けられている。タイヤサイド部22は、タイヤ径方向に延びてビード部12とトレッド部20とを連結しており、ランフラット走行時にタイヤ10に作用する荷重を負担できるように構成されている。
ここで、タイヤサイド部22には、カーカス14のタイヤ幅方向内側にタイヤサイド部22を補強するサイド補強ゴム24が配設されている。サイド補強ゴム24は、パンクなどでタイヤ10の内圧が減少した場合に車両及び乗員の重量を支えた状態で所定の距離を走行させるための補強ゴムである。なお、本実施形態では一例としてゴムを主成分とするサイド補強ゴムを配設しているが、これに限らず、他の材料で形成してもよく、例えば、熱可塑性樹脂等を主成分として形成してもよい。
なお、本実施形態では、サイド補強ゴム24を1種類のゴム部材で形成しているが、これに限らず、複数のゴム部材で形成してもよい。また、サイド補強ゴム24は、ゴム部材が主成分であれば、他にフィラー、短繊維、樹脂等の材料を含んでもよい。さらに、ランフラット走行時の耐久力を高めるため、サイド補強ゴム24を構成するゴム部材として、デュロメータ硬さ試験機を用いて20℃で測定したJIS硬度が70〜85のゴム部材を含んでもよい。さらに、粘弾性スペクトロメータ(例えば、東洋精機製作所製スペクトロメータ)を用いて周波数20Hz、初期歪み10%、動歪み±2%、温度60℃の条件で測定した損失係数tanδが0.10以下の物性を有するゴム部材を含んでもよい。
サイド補強ゴム24は、カーカス14の内面に沿ってタイヤ径方向に延びており、ビードコア26側及びトレッド部20側に向かうにつれて厚みが減少する形状、例えば、略三日月形状とされている。なお、ここでいう厚みとは、タイヤ10を標準リム30に組み付けて内圧を標準空気圧とした状態において、サイド補強ゴム24から垂直にカーカス14へ引いた直線の長さを指している。なお、サイド補強ゴム24は、タイヤ赤道面で繋がっていてもよい。
また、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向内側の一端部24Aは、カーカス14を挟んでビードフィラー28と重なっており、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向外側の他端部24Bは、カーカス14を挟んで傾斜ベルト層16と重なっている。すなわち、サイド補強ゴム24の他端部24Bは、傾斜ベルト層16とタイヤ幅方向にオーバーラップするように配設されている。なお、サイド補強ゴム24と傾斜ベルト層16とのオーバーラップ量は特に限定しないが、タイヤ断面高さSHの7.5%以上に設定するのが好ましい。また、本実施形態に限定せず、例えば、サイド補強ゴム24と傾斜ベルト層16をタイヤ幅方向にオーバーラップさせない構成としてもよい。
サイド補強ゴム24の内面には、一方のビード部12から他方のビード部12に亘ってインナーライナー32が配設されている。インナーライナー32は、カーカス14よりタイヤ内面側に設けられており、本実施形態では、一例として、ブチルゴムを主成分としているが、これに限らず、他のゴム部材や、樹脂を主成分としてもよい。
ここで、サイド補強ゴム24とインナーライナー32との間には、補強コード層34が挟み込まれている。補強コード層34は、タイヤ周方向に対して60度〜90度の傾斜角度で傾斜した複数のコードを含んで構成されており、本実施形態では、一例として、90度の傾斜角度で傾斜されている。なお、引張剛性を高めるために70度以上の傾斜角度とするのが好ましい。また、補強コード層34を構成するコードとしては、有機繊維コードや金属コードが用いられ、本実施形態では、一例として、レーヨンを用いている。
さらに、補強コード層34のタイヤ径方向内側の一端部34Aは、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向内側の一端部24Aよりタイヤ径方向内側まで延在されており、カーカス14に当接されている。また、この一端部34Aは、サイド補強ゴム24の一端部24Aとビードコア26のタイヤ径方向外側の端部との間に配設されている。
一方、補強コード層34のタイヤ径方向外側の他端部34Bは、サイド補強ゴム24及びカーカス14に沿って配設され、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向外側の他端部24Bよりタイヤ幅方向内側まで延在されている。そして、補強コード層34と傾斜ベルト層16とがタイヤ幅方向にオーバーラップするように配設されている。
なお、本実施形態では、補強コード層34のタイヤ径方向内側の一端部34Aをサイド補強ゴム24のタイヤ径方向内側の一端部24Aよりタイヤ径方向内側に配設したが、これに限らない。例えば、補強コード層34の一端部34Aをサイド補強ゴム24の一端部24Aよりタイヤ径方向外側に配設してもよい。また、補強コード層34のタイヤ径方向外側の他端部34Bをサイド補強ゴム24のタイヤ径方向外側の他端部24Bよりタイヤ径方向内側に配設してもよい(第3実施形態参照)。
さらに、本実施形態では、セクションハイトSHが高いタイヤ10を対象としているため、リムガード(リムプロテクション)を設けていないが、これに限らず、リムガードを設けてもよい。
(作用及び効果)
次に、本実施の形態のタイヤ10の作用について説明する。図2は、ランフラット走行時において、車両が直進している状態のタイヤ10をタイヤ軸方向に沿って切断した断面図である。この図2に示されるように、ランフラット走行時に、例えば旋回によってタイヤ10にスリップアングルが付与されると、タイヤ10の接地部分が潰れて撓み量が増加し、タイヤ10の踏込部分のベルト径が増大する。この結果、旋回内側に位置するビード部12に対するタイヤ径方向外側の引張力が踏込位置で大きくなり、車両の旋回内側に位置するタイヤサイド部22の踏込位置で発生するサイド部バックリングと相まって、ビード部12が標準リム30から外れること(リム外れ)がある。
ここで、本実施形態に係るタイヤ10では、補強コード層34を設けたことで、サイド補強ゴム24の内面が補強され、サイド部バックリングに対する剛性が上がるため、旋回時に問題となるサイド部バックリングが抑制される。また、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向外側の他端部24Bが傾斜ベルト層16とタイヤ幅方向に重なる位置まで延在されている。このようにサイド補強ゴム24と傾斜ベルト層16とが重なることによりタイヤショルダー部36の曲げ剛性が高められ、サイド部バックリング現象の発生を抑制することができる。
一方、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向外側の他端部24Bを傾斜ベルト層16とタイヤ幅方向に重なる位置まで延在させたことにより、ベルト端位置でのサイド補強ゴム24が厚くなるため、ランフラット走行状態における通常走行時(直進時)においてトレッドにバックリンが発生した際に、ベルト端位置におけるサイド補強部内面で引張歪が大きくなりランフラット耐久性が落ちる場合がある。このため、サイド部内面補強層によりベルト端位置におけるサイド部内面の引張歪を抑制しランフラット耐久性能の低下を防止する。
特に、傾斜ベルト層16のタイヤ幅方向外側の端部は、ランフラット走行時に伸張しやすい部位である。この傾斜ベルト層16のタイヤ幅方向外側の端部とタイヤ幅方向に重なるように補強コード層34を配設したことにより、傾斜ベルト層16のタイヤ幅方向外側の端部付近のサイド補強ゴム24に引張歪が働き損傷するのを抑制することができる。
また、補強コード層34のタイヤ径方向内側の一端部34Aは、サイド補強ゴム24よりタイヤ径方向内側まで延在されており、補強コード層34のタイヤ径方向外側の他端部34Bは、サイド補強ゴム24よりタイヤ幅方向内側まで延在されている。これにより、旋回時にタイヤサイド部22がバックリングしてサイド補強ゴム24内面に引張歪が発生した場合においても補強コード層34の端部がサイド補強ゴム24内面に存在しないため、サイド補強ゴム24内面に応力集中が発生しないため、サイド補強ゴム24が損傷するのを抑制することができ、ランフラット耐久力を良好に維持することができる。
さらに、補強コード層34のタイヤ径方向内側の一端部34Aは、サイド補強ゴム24の一端部24Aとビードコア26のタイヤ径方向外側の端部との間に配設されている。すなわち、補強コード層34がビードコア26まで延在されていないので、ビード部12の剛性が不用意に高められることがなく、タイヤ10を標準リム30に組み付ける際の作業性を損なうことがない。
なお、本実施形態では、カーカス14のタイヤ径方向外側に傾斜ベルト層16を設け、この傾斜ベルト層16のタイヤ径方向外側にキャップ層17を設けているが、さらにキャップ層17のタイヤ径方向外側に、ローアングルの補強コード層(外側補強コード層)を設けてもよい。例えば、補強コード層をタイヤショルダー部36に設けることで、タイヤショルダー部36を屈曲しにくくさせて、サイド部バックリング現象の発生を抑制することができる。また、タイヤの車両装着方向内側のみサイド補強ゴム24の内面補強をしてもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るランフラットラジアルタイヤ50(以下、「タイヤ50」と称す。)について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、適宜説明を省略する。図3に示されるように、本実施形態のタイヤ50は、サイド補強層としてのサイド補強ゴム24とインナーライナー32との間に、補強コード層52が挟み込まれている。補強コード層52は、タイヤ周方向に対して60度〜90度の傾斜角度で傾斜した複数のコードを含んで構成されており、本実施形態では、一例として、90度の傾斜角度で傾斜されている。また、補強コード層52を構成するコードとしては、有機繊維コードや金属コードが用いられ、本実施形態では、一例として、レーヨンを用いている。
ここで、補強コード層52のタイヤ径方向内側の一端部52Aは、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向内側の一端部24Aよりタイヤ径方向内側まで延在されており、ビードコア26周りにタイヤ内側から外側へ折り返されてタイヤサイド部22まで延びている。一方、補強コード層52のタイヤ径方向外側の他端部52Bは、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向外側の他端部24Bよりタイヤ径方向外側に配設されている。
本実施形態に係るタイヤ50によれば、第1実施形態と同様の効果を有する。すなわち、タイヤサイド部22のバックリング変形に対する剛性を高め、旋回時において問題となるタイヤサイド部22のバックリングを抑制する。
また、旋回時にタイヤサイド部22がバックリングしてサイド補強ゴム24内面に引張歪が発生しても補強コード層52の径方向内側端部がサイド補強ゴム24内面に存在しないため、サイド補強ゴム24内面に応力集中が発生しない。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るランフラットラジアルタイヤ60(以下、「タイヤ60」と称す。)について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、適宜説明を省略する。図4に示されるように、本実施形態のタイヤ60は、サイド補強層としてのサイド補強ゴム24とインナーライナー32との間に、補強コード層62が挟み込まれている。補強コード層62は、タイヤ周方向に対して60度〜90度の傾斜角度で傾斜した複数のコードを含んで構成されており、本実施形態では、一例として、90度の傾斜角度で傾斜されている。また、補強コード層62を構成するコードとしては、有機繊維コードや金属コードが用いられ、本実施形態では、一例として、レーヨンを用いている。
ここで、補強コード層62のタイヤ径方向内側の一端部62Aは、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向内側の一端部24Aよりタイヤ径方向内側に配設されている。一方、補強コード層62のタイヤ径方向外側の他端部62Bは、サイド補強ゴム24のタイヤ径方向外側の他端部24Bよりタイヤ径方向内側に配設されている。
以上、本発明の第1実施形態〜第3実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、図1において、サイド補強ゴム24とインナーライナー32との間に2層以上の補強コード層34を挟み込んだ構成としてもよい。
10、50、60:ランフラットラジアルタイヤ、12:ビード部、14:カーカス、16:傾斜ベルト層、20:トレッド部、22:タイヤサイド部、24:サイド補強ゴム(サイド補強層)、32:インナーライナー、34、52、62:補強コード層

Claims (5)

  1. 一対のビード部間に跨るカーカスと、
    前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられ、タイヤ周方向に対して傾斜したコードを備えた傾斜ベルト層と、
    前記ビード部とトレッド部とを連結するタイヤサイド部に設けられたサイド補強層と、
    前記カーカスよりタイヤ内面側に設けられたインナーライナーと、
    タイヤショルダー部に設けられて前記サイド補強層と前記インナーライナーとの間に挟み込まれると共に、タイヤ周方向に対して傾斜したコードを備えた補強コード層と、
    を有するランフラットラジアルタイヤ。
  2. 前記サイド補強層は、前記傾斜ベルト層とタイヤ幅方向にオーバーラップするように配設されている請求項1に記載のランフラットラジアルタイヤ。
  3. 前記補強コード層のタイヤ径方向外側の端部は、前記サイド補強層よりタイヤ幅方向内側まで延在されている請求項1又は2に記載のランフラットラジアルタイヤ。
  4. 前記補強コード層のタイヤ径方向内側の端部は、前記サイド補強層よりタイヤ径方向内側まで延在されている請求項1〜3の何れか1項に記載のランフラットラジアルタイヤ。
  5. タイヤ断面高さが115mm以上である請求項1〜4の何れか1項に記載のランフラットラジアルタイヤ。
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CN114555386A (zh) * 2019-11-15 2022-05-27 株式会社普利司通 缺气保用轮胎

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