JP2015217850A - 航空部品の洗浄装置及び航空部品の洗浄方法 - Google Patents

航空部品の洗浄装置及び航空部品の洗浄方法 Download PDF

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Takeshi Hoshino
剛 星野
剛 太田黒
Tsuyoshi Otaguro
剛 太田黒
勇 蔵重
Isamu Kurashige
勇 蔵重
一平 川越
Ippei Kawagoe
一平 川越
直喜 牛村
Naoki Ushimura
直喜 牛村
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Abstract

【課題】航空部品の洗浄作業の作業効率を高めつつ、設備のレイアウト変更を容易なものとし、航空部品の管理の簡略化を図ることができる航空部品の洗浄装置等を提供する。【解決手段】航空部品5の洗浄装置1は、航空部品5を内部に収容可能な装置フレーム11と、装置フレーム11の内部に収容される航空部品5の局所部分に対して、洗浄液を噴射する洗浄液噴射ノズルを有する洗浄ユニット14と、洗浄液噴射ノズルを航空部品5の形状に倣って、航空部品5の全長に亘って移動させる倣い移動機構15とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、航空部品を洗浄する航空部品の洗浄装置及び航空部品の洗浄方法に関するものである。
従来、航空部品の洗浄装置ではないが、航空機を洗浄する航空機の洗浄方法及びその装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この洗浄装置は、機軸方向及び機体の胴周り方向に沿って移動する複数の移動ベースと、移動ベースに支持された伸縮可能な伸縮アームと、伸縮アームの先端に取り付けられた回転ブラシと、洗浄液を供給する洗浄液供給ノズルとを備えている。この洗浄装置は、複数の移動ベース及び伸縮アームにより回転ブラシを所定の洗浄位置に移動させ、回転ブラシにより機体表面を洗浄する。
特開昭58−188796号公報
ところで、航空機を構成する所定の航空部品を洗浄する場合、同じ種類の多数の航空部品をまとめて洗浄するバッチ方式の洗浄処理が行われる。具体的に、この洗浄処理では、多数の航空部品がケージにまとめて収容される。そして、ケージに収容された多数の航空部品は、洗浄液を溜めた洗浄槽に、ケージごと浸漬させられる。この後、ケージは、所定時間の経過後、洗浄槽から引き上げられる。続いて、ケージに収容された多数の航空部品は、航空部品に付着した洗浄液を洗い流すべく、お湯を溜めた湯洗槽に、ケージごと浸漬させられる。そして、ケージは、所定時間の経過後、湯洗槽から引き上げられる。この後、ケージの内部に収容された航空部品は、ケージから取り出されて乾燥させられる。この洗浄処理では、ケージの移動に際して、クレーン設備が用いられる。
ここで、洗浄処理の前後における処理が、航空部品を一つずつ処理するものである場合、航空部品をバッチ方式の洗浄処理で行うと、洗浄処理の前後において航空部品が滞留してしまう。つまり、洗浄処理を行う前においては、所定数の航空部品が集まるまで、洗浄前の航空部品を保管する必要がある。また、洗浄処理を行った後においては、航空部品を一つずつ後の処理に供給することから、洗浄後の航空部品を保管する必要がある。このように、滞留する航空部品を保管する必要があることから、航空部品の保管及び管理が煩雑となる。
また、バッチ方式の洗浄処理では、多数の航空部品をまとめて洗浄できるものの、洗浄処理の前後における処理に応じて航空部品を一つずつ洗浄する場合、航空部品の洗浄に時間がかかってしまう。さらに、バッチ方式の洗浄処理では、洗浄槽に洗浄液を溜めることから、洗浄液の使用量が過大となってしまう。このため、バッチ方式の洗浄処理では、洗浄時間が長く、洗浄液の使用量が多いことから、洗浄作業の効率が低下してしまう。
また、バッチ方式の洗浄処理では、クレーン設備を用いることから、作業者は、クレーン操作を行うこととなり、洗浄作業が煩雑となってしまう。さらに、バッチ方式の洗浄処理では、クレーン設備の他、洗浄槽及び湯洗槽等の重厚長大な設備を用いることから、設備のレイアウト変更を容易に行うことは困難である。
そこで、本発明は、航空部品の洗浄作業の作業効率を高めつつ、設備のレイアウト変更を容易なものとし、航空部品の管理の簡略化を図ることができる航空部品の洗浄装置及び航空部品の洗浄方法を提供することを課題とする。
本発明の航空部品の洗浄装置は、航空部品を内部に収容可能な装置フレームと、前記装置フレームの内部に収容される前記航空部品の局所部分に対して、洗浄液を噴射する洗浄液噴射ノズルを有する洗浄ユニットと、前記洗浄液噴射ノズルを前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の全長に亘って移動させる倣い移動機構と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、航空部品は、装置フレームの内部に収容され、洗浄ユニットは、倣い移動機構によって航空部品の形状に倣って航空部品の全長に亘って移動させられ、洗浄液噴射ノズルは、洗浄液を噴射する。これにより、航空部品を全長に亘って洗浄することができる。このとき、作業者は、クレーン設備を用いることなく、航空部品を装置フレームの内部に収容することができるため、航空部品の設置作業を容易なものとすることができる。また、クレーン設備が不要となる他、洗浄槽及び湯洗槽の設置が不要となることから、設備のレイアウト変更を容易に行うことが可能となる。また、洗浄液噴射ノズルから洗浄液を噴射して航空部品を洗浄するため、航空部品を洗浄槽に浸漬する場合に比して、洗浄液の使用量を少ないものとすることができる。さらに、倣い移動機構により洗浄液噴射ノズルを移動させながら航空部品を洗浄することができるため、航空部品を洗浄槽に浸漬する場合に比して、洗浄時間を短縮することができる。これにより、洗浄時間を短縮でき、洗浄液の使用量を少なくできることから、洗浄作業の効率を向上させることができる。また、洗浄作業の前後の工程が航空部品を一つずつ処理する工程であっても、航空部品を一つずつ洗浄することができるため、航空部品を滞留させることがなく、航空部品の管理を簡略化することができる。
また、前記洗浄ユニットは、前記航空部品の局所部分に対して、前記洗浄液を噴射する前記洗浄液噴射ノズルと、前記航空部品の局所部分に対して、前記航空部品に付着した前記洗浄液及び塵埃を洗い流すための洗浄水を噴射する洗浄ノズルと、前記航空部品の局所部分に対して、乾燥用エアーを噴射するエアーノズルと、を有することが好ましい。
この構成によれば、洗浄液噴射ノズルから航空部品に対して洗浄液を噴射することで、航空部品を洗浄することができる。また、洗浄ノズルから航空部品に対して洗浄水を噴射することで、航空部品に付着した洗浄液及び塵埃を洗い流すことができる。そして、エアーノズルから乾燥用エアーを噴射することで、航空部品を乾燥することができる。このように、洗浄ユニットにより、航空部品の洗浄から乾燥までを行うことが可能となるため、航空部品の洗浄作業の効率化を図ることができる。なお、洗浄液としては、例えば、脱脂洗浄液であり、洗浄水としては、例えば、温水であり、乾燥用エアーとしては、例えば、水分が除去されたドライエアーである。
また、前記洗浄ユニットは、前記洗浄液噴射ノズル、前記洗浄ノズル及び前記エアーノズルを一体に保持しており、前記倣い移動機構は、前記洗浄ユニットごと移動させることが好ましい。
この構成によれば、洗浄液噴射ノズル、洗浄ノズル及びエアーノズルを一体に移動させることができるため、ノズルごとに倣い移動機構を設ける必要がなく、単体の倣い移動機構とすることができ、倣い移動機構の簡素化を図ることができる。
また、前記洗浄液噴射ノズルは、単位時間当たりの噴射量が、前記洗浄ノズルに比して少なく、噴射広がり角度が、前記洗浄ノズルに比して大きいことが好ましい。
この構成によれば、洗浄液噴射ノズルから噴射される洗浄液の液滴を、洗浄ノズルから噴射される洗浄水の液滴に比して小さいものとすることができる。このため、洗浄液噴射ノズルから噴射された洗浄液を航空部品に好適に付着させることができ、また、洗浄ノズルから噴射された洗浄水により、航空部品に付着した洗浄液及び塵埃を好適に洗い流すことができる。
また、前記エアーノズルから噴射される前記乾燥用エアーの噴射方向は、前記洗浄液噴射ノズルから噴射される前記洗浄液の噴射方向、及び前記洗浄ノズルから噴射される前記洗浄水の噴射方向と比べて、前記倣い移動機構によって移動する前記洗浄ユニットの前進側に向かって傾いていることが好ましい。
この構成によれば、洗浄ユニットの前進側に向かってエアーノズルから乾燥用エアーを噴射させることができるため、航空部品に付着した洗浄水を前進側に吹き飛ばしながら、航空部品を乾燥することができる。このため、航空部品に洗浄水が残留することを抑制でき、航空部品を効率良く乾燥することができる。
また、前記洗浄ユニット及び前記倣い移動機構を制御する制御装置をさらに備え、前記制御装置は、前記倣い移動機構により前記洗浄液噴射ノズルを、前記航空部品の長さ方向における一端部から他端部へ向かって往動させながら、前記洗浄液噴射ノズルから前記洗浄液を噴射させ、前記倣い移動機構により前記洗浄ノズルを、前記航空部品の長さ方向における他端部から一端部へ向かって復動させながら、前記洗浄ノズルから前記洗浄水を噴射させ、前記倣い移動機構により前記エアーノズルを、前記航空部品の長さ方向における一端部と他端部との間で往復移動させながら、前記エアーノズルから前記乾燥用エアーを噴射させることが好ましい。
この構成によれば、倣い移動機構によって洗浄ユニットを航空部品の長さ方向に往復移動させることによって、洗浄液による航空部品の洗浄と、洗浄水による航空部品の洗い流しと、乾燥用エアーによる航空部品の乾燥とを行うことができる。このため、航空部品の洗浄から乾燥までを、洗浄ユニットを往復移動させて行うことが可能となるため、航空部品の洗浄作業の効率化をさらに図ることができる。
また、前記航空部品は、長さ方向に沿って湾曲する円弧形状に形成されており、長さ方向の両端部が下方側となり、長さ方向の中央部が上方側となる状態で、前記装置フレームの内部に収容されることが好ましい。
この構成によれば、円弧形状の航空部品が上方側に凸となった状態で、装置フレームの内部に収容することができる。このため、航空部品に噴射された洗浄液及び洗浄水は、航空部品の両端部から滴下することから、洗浄液及び洗浄水が航空部品に溜まることを抑制することができる。また、作業者は、航空部品を装置フレームの内部に収容するにあたって、円弧形状の航空部品が上方側に凸となった状態で、航空部品の中央部を支持しながら搬送することができる。このため、航空部品の搬送作業を、一名の作業者で行うことができることから、航空部品の洗浄作業に必要な作業者の人数を抑制することができる。
また、前記倣い移動機構は、前記装置フレームの内部に収容される前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の長さ方向に沿って設けられる倣いレールと、前記装置フレームに固定され、前記倣いレールを支持するレール支持部材と、前記倣いレールに沿って移動する前記洗浄ユニットを移動自在に保持する移動ユニットと、を有することが好ましい。
この構成によれば、倣いレールに沿って移動ユニットが移動することで、移動ユニットに保持された洗浄ユニットが、航空部品の形状に倣って移動することができる。
また、前記洗浄ユニット及び前記倣い移動機構を制御する制御装置をさらに備え、前記倣い移動機構は、前記レール支持部材による前記倣いレールの高さを変更可能なアクチュエータをさらに有し、前記制御装置は、前記アクチュエータを制御して、前記倣いレールの高さを変更することで、前記航空部品の形状に応じて、前記倣いレールの配置パターンを変更することが好ましい。
この構成によれば、制御装置は、アクチュエータを制御して、レール支持部材の高さを変更することにより、倣いレールの配置パターンを変更することができる。このため、洗浄する航空部品の形状が変更された場合であっても、倣いレールを航空部品の形状に倣うように変更することができる。これにより、様々な形状の航空部品を洗浄することができる。
また、前記装置フレームに設けられ、前記航空部品を支持する受台と、前記航空部品の長さ方向に直交する幅方向において、前記航空部品の位置を規制する位置規制部材と、をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、航空部品を受台に設置することで、装置フレームの内部に航空部品を収容することができる。また、受台に設置された航空部品が歪んでいたとしても、位置規制部材により航空部品を所定の位置に規制することで、航空部品の歪みを矯正することができる。
また、前記位置規制部材は、前記航空部品の長さ方向において、前記航空部品の両端部に少なくとも一対設けられ、前記受台は、前記航空部品の長さ方向において、一対の前記位置規制部材の間に複数設けられていることが好ましい。
この構成によれば、航空部品の長さ方向における両端部を、一対の位置規制部材により規制しつつ、航空部品の長さ方向における中央部を、複数の受台により支持することで、航空部品の歪みを容易に矯正することができる。
また、前記装置フレームに設けられ、前記装置フレームを移動可能に支持する車輪をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、車輪によって装置フレームを容易に移動させることができる。このため、設備のレイアウト変更を容易に行うことが可能となる。
また、付帯設備と、前記付帯設備を搭載する台車とを有する付帯ユニットをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、航空部品の洗浄に必要な付帯設備を搭載した付帯ユニットを、装置フレームの移動に伴って移動させることができるため、付帯設備を含む設備のレイアウト変更を容易に行うことが可能となる。
また、前記洗浄液を溜める洗浄液タンクと、前記洗浄液タンクから前記洗浄液噴射ノズルへ向かって前記洗浄液を流通させる洗浄液供給ラインと、前記装置フレームに設けられ、前記洗浄液噴射ノズルから噴射された前記洗浄液を受ける受けパンと、前記受けパンで受けた前記洗浄液を前記洗浄液タンクへ向かって流通させる洗浄液戻しラインと、をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、洗浄液噴射ノズルから噴射した洗浄液を再利用することができる。
また、前記装置フレームに設けられ、前記装置フレームの内部に収容された前記航空部品を取り囲むためのカーテンを、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、カーテンを用いて航空部品を取り囲むことができるため、洗浄液噴射ノズルから噴射された洗浄液が、装置フレームの外部に飛散することを抑制することができる。
本発明の航空部品の洗浄方法は、航空部品の局所部分に洗浄液を噴射する洗浄液噴射ノズルを、前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の全長に亘って移動させながら、前記洗浄液噴射ノズルから前記航空部品に前記洗浄液を噴射する洗浄液噴射工程と、前記航空部品に付着した前記洗浄液及び塵埃を洗い流すための洗浄水を前記航空部品の局所部分に噴射する洗浄ノズルを、前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の全長に亘って移動させながら、前記洗浄ノズルから前記航空部品に前記洗浄水を噴射する洗浄工程と、前記航空部品の局所部分に乾燥用エアーを噴射するエアーノズルを、前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の全長に亘って移動させながら、前記エアーノズルから前記航空部品に前記乾燥用エアーを噴射する乾燥工程と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、洗浄液噴射工程において、洗浄液噴射ノズルから航空部品に対して洗浄液を噴射することで、航空部品を洗浄することができる。また、洗浄工程において、洗浄ノズルから航空部品に対して洗浄水を噴射することで、航空部品に付着した洗浄液を洗い流すことができる。そして、乾燥工程において、エアーノズルから乾燥用エアーを噴射することで、航空部品を乾燥することができる。このとき、各工程において、各ノズルを、航空部品の形状に倣って航空部品の全長に亘って移動させることで、洗浄、洗い流し及び乾燥を航空部品の全長に亘って行うことができる。このように、航空部品の洗浄から乾燥までを行うことができるため、航空部品を効率良く洗浄することができる。また、作業者は、航空部品の洗浄に際して、クレーン設備を用いることなく、航空部品を洗浄することができるため、洗浄作業を容易なものとすることができる。また、クレーン設備が不要となる他、洗浄槽及び湯洗槽の設置が不要となることから、設備のレイアウト変更を容易に行うことが可能となる。また、洗浄液噴射ノズルから洗浄液を噴射して航空部品を洗浄するため、洗浄液の使用量を、洗浄槽に比して少ないものとすることができる。さらに、洗浄液噴射ノズルを移動させながら洗浄液を噴射して航空部品を洗浄する洗浄時間は、航空部品を洗浄槽に浸漬する時間に比して短くすることができる。このため、洗浄時間を短くすることができ、洗浄液の使用量を少なくできることから、洗浄作業の効率を向上させることができる。また、洗浄作業の前後の工程が航空部品を一つずつ処理する工程であっても、航空部品を一つずつ洗浄することができるため、航空部品を滞留させることがなく、航空部品の管理を簡略化することができる。
また、前記洗浄液噴射工程では、前記洗浄液噴射ノズルを、前記航空部品の長さ方向における一端部から他端部へ向かって往動させながら、前記洗浄液噴射ノズルから前記洗浄液を噴射させ、前記洗浄工程では、前記洗浄ノズルを、前記航空部品の長さ方向における他端部から一端部へ向かって復動させながら、前記洗浄ノズルから前記洗浄水を噴射させ、前記乾燥工程では、前記エアーノズルを、前記航空部品の長さ方向における一端部と他端部との間で往復移動させながら、前記エアーノズルから前記乾燥用エアーを噴射させることが好ましい。
この構成によれば、各ノズルを航空部品の長さ方向に往復移動させることによって、洗浄液による航空部品の洗浄と、洗浄水による航空部品の洗い流しと、乾燥用エアーによる航空部品の乾燥とを行うことができる。このため、航空部品の洗浄から乾燥までを、各ノズルを往復移動させて行うことが可能となるため、航空部品の洗浄作業の効率化をさらに図ることができる。
図1は、本実施例に係る航空部品の洗浄装置を側面から見たときの模式図である。 図2は、本実施例に係る航空部品の洗浄装置を正面から見たときの模式図である。 図3は、航空部品を側面から見たときの模式図である。 図4は、図3の航空部品のA−A断面図である。 図5は、洗浄装置の洗浄ユニットに関する側面図である。 図6は、洗浄装置の洗浄ユニットに関する正面図である。 図7は、洗浄装置の受台及び位置規制部材に関する側面図である。 図8は、洗浄装置の受台を正面から見たときの部分拡大図である。 図9は、洗浄装置の位置規制部材を正面から見たときの部分拡大図である。 図10は、洗浄装置の倣い移動機構に関する側面図である。 図11は、洗浄装置の倣い移動機構を正面から見たときの部分拡大図である。 図12は、洗浄装置の洗浄液噴射ノズルに関する説明図である。 図13は、洗浄装置の洗浄ノズルに関する説明図である。 図14は、洗浄装置の洗浄液、洗浄水及びドライエアーの各系統に関する説明図である。 図15は、本実施例に係る航空部品の洗浄方法に関するフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせることも可能である。
図1は、本実施例に係る航空部品の洗浄装置を側面から見たときの模式図であり、図2は、本実施例に係る航空部品の洗浄装置を正面から見たときの模式図である。本実施例の航空部品5の洗浄装置1は、前処理工程と後処理工程との間において、航空部品5に対して洗浄処理を行う装置である。図1及び図2に示すように、洗浄装置1は、航空部品5を一つずつ洗浄している。洗浄装置1は、装置内部に航空部品5を収容し、収容した航空部品5に対して、後述する洗浄ユニットにより洗浄を行う。先ず、洗浄装置1の説明に先立ち、洗浄対象となる航空部品5について説明する。
図3は、航空部品を側面から見たときの模式図であり、図4は、図3の航空部品のA−A断面図である。図3に示すように、航空部品5は、例えば、弓形となる円弧形状に形成されており、航空機の機体を構成する機体フレームの一部を構成する部品である。この航空部品5は、航空部品5の形状に沿って、一端部から他端部へ向かう方向を長さ方向としている。なお、本実施例では、円弧形状の航空部品5に適用して説明するが、航空部品5の形状は特に限定されず、長さ方向に長い航空部品5であれば、いずれの形状であってもよい。
図4に示すように、航空部品5は、長さ方向に直交する面で切った断面において、屈曲部を有する折れ曲がった形状となっている。具体的に、航空部品5は、その断面において、高さ方向(図4の上下方向)に長い長辺部5aと、長辺部5aの一端部(図4の上端部)から幅方向(図4の左右方向)に突出する第1短辺部5bと、長辺部5aの他端部(図4の下端部)から幅方向に突出する第2短辺部5cとを有している。なお、長さ方向、高さ方向及び幅方向は、それぞれ直交する方向となっている。そして、長辺部5aの一端部と第1短辺部5bとは、第1屈曲部5dを介して一体に接続され、同様に、長辺部5aの他端部と第2短辺部5cとは、第2屈曲部5eを介して一体に接続される。なお、第2短辺部5cは、第2屈曲部5eとは反対側の端部が、長辺部5a側にわずかに折れ曲がっている。
再び、図1及び図2を参照し、洗浄装置1について説明する。この洗浄装置1は、上記の航空部品5に対して、洗浄液を噴射した後、洗浄水で洗浄液及び塵埃を洗い流し、その後、ドライエアーを噴き当てることで、航空部品5を洗浄及び乾燥している。この洗浄装置1は、装置フレーム11と、受台12及び位置規制部材13と、洗浄ユニット14と、倣い移動機構15と、付帯ユニット16と、制御操作パネル(制御装置)17とを備えている。また、この洗浄装置1は、洗浄液を供給する洗浄液供給系統21と、洗浄水を供給する洗浄水供給系統22と、ドライエアーを供給するドライエアー供給系統23とを備えている(図14参照)。
装置フレーム11は、長方体の格子状となる骨組みとなっている。この装置フレーム11は、長さ方向(図1の左右方向)の両面と、幅方向(図1の前後方向)の両面と、高さ方向(図1の上下方向)の両面との計6面を有し、長さ方向に長く形成されている。装置フレーム11は、その内部に航空部品5を収容可能となっており、幅方向の一方側の面が、航空部品5を出し入れする開口部となっている。一方で、装置フレーム11は、幅方向の一方側の面を除く、他の5面が閉塞されている。
この装置フレーム11には、カーテン31と、車輪32と、廃液パン(受けパン)33と、上記の制御操作パネル17とが設けられている。カーテン31は、航空部品5を出し入れする幅方向の一方側の開口部に設けられている。カーテン31は、いわゆるアコーディオン式のビニールカーテンであり、装置フレーム11の長さ方向の中央から、長さ方向の左右両側に移動して開閉する両開きのものとなっている。このため、装置フレーム11の内部に航空部品5を設置するとき、及び装置フレーム11の内部から航空部品5を取り出すときには、カーテン31を開く。一方で、洗浄装置1による洗浄処理を行うときには、カーテン31を閉めることで、装置フレーム11の外部に洗浄液及び洗浄水が飛散することを抑制する。
車輪32は、装置フレーム11の下方側に取り付けられ、装置フレーム11と床面6との間に配置されている。車輪32は、洗浄装置1が設置される床面6上を転動する。このため、装置フレーム11は、床面6上を自在に移動することが可能となる。
廃液パン33は、装置フレーム11の内部の底部に設けられており、航空部品5に噴射された使用後の洗浄液及び洗浄水を廃液として受けている。なお、廃液パン33は、装置フレーム11の長さ方向において高さが異なるように傾斜して形成されている。
制御操作パネル17は、カーテン31が取り付けられる幅方向の一方側の装置フレーム11に取り付けられている。この制御操作パネル17は、作業員によって操作されたり、各部を制御する制御装置として機能したりする。なお、制御操作パネル17の詳細については後述する。
次に、図7から図9を参照して、受台12及び位置規制部材13について説明する。図7は、洗浄装置の受台及び位置規制部材に関する側面図である。図8は、洗浄装置の受台を正面から見たときの部分拡大図である。図9は、洗浄装置の位置規制部材を正面から見たときの部分拡大図である。図1及び図7に示すように、受台12は、装置フレーム11の内部に収容された航空部品5を支持している。図7に示すように、受台12は、装置フレーム11内の底面に設けられる部品受レール35上に設置されている。部品受レール35は、装置フレーム11の長さ方向に亘って設けられており、受台12は、部品受レール35上に沿って移動可能となっている。受台12は、長さ方向の中央に、複数(本実施例では2本)設けられている。
受台12は、部品受レール35から上方側に向かって延びると共に高さ方向における長さを変更可能なシリンダ36と、シリンダ36の上方端側に取り付けられた保持部37とを有している。シリンダ36は、高さ方向における長さを所定の長さとすることで、上方端側の保持部37を所定の高さに位置させることができる。図8に示すように、保持部37は、シリンダ36の上方端部に接続される底部37aと、底部37aの幅方向の両端側から上方側に突出する一対の側板部37bとを有している。底部37aは、受台12に設置される航空部品5の下方側に対して当接する。一対の側板部37bは、受台12に設置される航空部品5の幅方向両側に対向することで、幅方向における航空部品5の位置を規制する。
図1及び図7に示すように、位置規制部材13は、装置フレーム11の内部に収容された航空部品5を位置規制している。図7に示すように、位置規制部材13は、受台12と同様に、部品受レール35上に設置されている。位置規制部材13は、複数の受台12を挟んで、長さ方向の両側に一対設けられている。
位置規制部材13は、部品受レール35から上方側に向かって延びると共に高さ方向における長さを変更可能なシリンダ41と、シリンダ41の上方端側に取り付けられた幅規制部42とを有している。シリンダ41は、受台12のシリンダ36と同様に、高さ方向における長さを所定の長さとすることで、上方端側の幅規制部42を所定の高さに位置させることができる。図9に示すように、幅規制部42は、シリンダ41の上方端部に接続される底部42aと、底部42aの幅方向の両端側から上方側に突出する一対の側板部42bとを有している。底部42aは、位置規制部材13に設置される航空部品5の下方側に対して隙間を空けて対向する。一対の側板部42bは、位置規制部材13に設置される航空部品5の幅方向両側に対向することで、幅方向における航空部品5の位置を規制する。
上記の受台12及び位置規制部材13に対し、円弧形状の航空部品5は、上方側が凸となるように受台12及び位置規制部材13に設置される。具体的に、航空部品5の長さ方向における中央部は、部品受レール35上の複数の受台12の底部37aに当接する一方で、航空部品5の長さ方向における両端部は、部品受レール35上の一対の位置規制部材13の底部42aに隙間を空けて対向する。このため、航空部品5は、受台12のみで支持される。また、航空部品5の長さ方向における中央部は、部品受レール35上の複数の受台12の一対の側板部37bに対向し、航空部品5の長さ方向における両端部は、部品受レール35上の一対の位置規制部材13の一対の側板部42bに対向することから、航空部品5は、受台12及び位置規制部材13によって幅方向における位置が規制される。このため、航空部品5は、幅方向に歪むことなく、長さ方向に沿って真っ直ぐに、受台12及び位置規制部材13に設置される。
なお、受台12及び位置規制部材13は、航空部品5の形状に応じて、部品受レール35上の長さ方向における位置と、保持部37及び幅規制部42の高さ方向における位置とが、適宜調整される。
次に、図5及び図6を参照して、洗浄ユニット14について説明する。図5は、洗浄装置の洗浄ユニットに関する側面図であり、図6は、洗浄装置の洗浄ユニットに関する正面図である。図5に示すように、洗浄ユニット14は、ユニットフレーム45と、洗浄液噴射部46と、洗浄水噴射部47と、ドライエアー噴射部48とを有している。洗浄液噴射部46は、洗浄液供給系統21に接続され、洗浄水噴射部47は、洗浄水供給系統22に接続され、ドライエアー噴射部48は、ドライエアー供給系統23に接続されている。この洗浄ユニット14は、航空部品5の局所部分に対して、洗浄液供給系統21から供給された洗浄液を洗浄液噴射部46から噴射する。また、洗浄ユニット14は、航空部品5の局所部分に対して、洗浄水供給系統22から供給された洗浄水を洗浄水噴射部47から噴射する。さらに、洗浄ユニット14は、航空部品5の局所部分に対して、ドライエアー供給系統23から供給されたドライエアーをドライエアー噴射部48から噴射する。
ユニットフレーム45は、洗浄液噴射部46、洗浄水噴射部47及びドライエアー噴射部48を一体に支持しており、後述する倣い移動機構15によって移動させられる。ユニットフレーム45は、洗浄液噴射部46、洗浄水噴射部47及びドライエアー噴射部48が取り付けられる第1フレーム51と、第1フレーム51に一端が接続される回動軸52と、回動軸52の他端に接続される第2フレーム53とを有している。
図6に示すように、第1フレーム51は、長さ方向から見た正面において、装置フレーム11内に設置される航空部品5の幅方向両側及び上方側を取り囲むように設けられている。回動軸52は、第1フレーム51の幅方向における一方の側面から幅方向外側に延びて設けられている。この回動軸52は、第1フレーム51と第2フレーム53とを一体に連結している。第2フレーム53は、回動軸52の他端から、回動軸52の径方向の両外側に向かって分岐する2つの分岐部53aが形成されている。各分岐部53aは、回動軸52の径方向外側に延在して形成されると共に、径方向外側の端部から回動軸52の軸方向外側に延在して形成されている。この2つの分岐部53aは、その先端側に倣いローラ54がそれぞれ設けられており、2つの倣いローラ54は、後述する倣い移動機構15の倣いレール63上を転動する。
このため、ユニットフレーム45は、第2フレーム53の2つの倣いローラ54が倣いレール63上に沿って移動すると、2つの分岐部53aの高さが変わることで、第2フレーム53が回動軸52を中心に回動する。第2フレーム53が回動すると、回動軸52は、第1フレーム51と第2フレーム53とを一体に連結していることから、第1フレーム51も、第2フレーム53と共に回動軸52を中心に回動する。このように、ユニットフレーム45は、回動軸52を中心に回動可能となっている。
このユニットフレーム45には、装置フレーム11の長さ方向の一方側(図5の左側)から順に、ドライエアー噴射部48、洗浄液噴射部46、洗浄水噴射部47が取り付けられている。つまり、ユニットフレーム45には、洗浄液噴射部46を挟んで、長さ方向の一方側にドライエアー噴射部48が設けられ、長さ方向の他方側に洗浄水噴射部47が設けられている。
図6に示すように、洗浄液噴射部46は、4つの洗浄液噴射ノズル56を含んで構成されている。4つの洗浄液噴射ノズル56は、長さ方向から見た正面において、装置フレーム11の内部に設置される航空部品5の周りを取り囲むように、方形の格子状に配置されている。つまり、高さ方向の上方側及び下方側にそれぞれ設けられた2つの洗浄液噴射ノズル56は、装置フレーム11の幅方向に沿って所定の間隔を空けて配置されている。また、幅方向の一方側及び他方側にそれぞれ設けられた2つの洗浄液噴射ノズル56は、装置フレーム11の高さ方向に沿って所定の間隔を空けて配置されている。そして、航空部品5は、対角に位置する2つの洗浄液噴射ノズル56のそれぞれを結ぶ2つの線が交差する交差部分に配置されている。そして、4つの洗浄液噴射ノズル56は、航空部品5へ向けて洗浄液を噴射する。ここで、洗浄液としては、航空部品5の表面に付着した油脂を脱脂する脱脂洗浄液が用いられる。なお、各洗浄液噴射ノズル56の詳細については後述する。
洗浄水噴射部47は、4つの洗浄ノズル57を含んで構成されている。4つの洗浄ノズル57は、4つの洗浄液噴射ノズル56と同様の配置となっているため説明を省略するが、長さ方向から見た正面において、装置フレーム11の内部に設置される航空部品5の周りを取り囲むように、方形の格子状に配置されている。4つの洗浄ノズル57は、航空部品5へ向けて洗浄水を噴射する。ここで、洗浄水としては、工業用水を所定の温度に温めた温水が用いられる。なお、各洗浄ノズル57の詳細についても後述する。
ドライエアー噴射部48は、4つのエアーノズル58を含んで構成されている。4つのエアーノズル58は、4つの洗浄液噴射ノズル56と同様の配置となっているため説明を省略するが、長さ方向から見た正面において、装置フレーム11の内部に設置される航空部品5の周りを取り囲むように、方形の格子状に配置されている。4つのエアーノズル58は、航空部品5へ向けてドライエアー(乾燥用エアー)を噴射する。ここで、ドライエアーとしては、水分を除去した空気が用いられる。図示は省略するが、各エアーノズル58は、そのドライエアーの噴射方向が、各洗浄液噴射ノズル56からの洗浄液の噴射方向、及び各洗浄ノズル57からの洗浄水の噴射方向に比して、ユニットフレーム45の移動方向の前進側に向かって傾いている。つまり、各エアーノズル58は、ユニットフレーム45の前進側に向かってドライエアーを噴射しており、これにより、航空部品5に付着した水滴を前進側に吹き飛ばしながら、航空部品5を乾燥させている。
次に、図5、図6、図10及び図11を参照して、倣い移動機構15について説明する。図10は、洗浄装置の倣い移動機構に関する側面図であり、図11は、洗浄装置の倣い移動機構を正面から見たときの部分拡大図である。倣い移動機構15は、洗浄ユニット14を航空部品5の形状に倣って、航空部品5の全長に亘って移動させている。
図5に示すように、倣い移動機構15は、洗浄ユニット14を装置フレーム11の高さ方向に昇降させるユニット昇降機構61と、洗浄ユニット14を装置フレーム11の長さ方向に移動させるユニット移動機構62とを有しており、ユニット昇降機構61及びユニット移動機構62は、洗浄ユニット14を移動させる移動ユニットとして機能している。また、図10に示すように、倣い移動機構15は、航空部品5の形状に沿って設けられる倣いレール63と、倣いレール63を支持する複数の支持部材(レール支持部材)64とを有している。
図5及び図6に示すように、ユニット昇降機構61は、洗浄ユニット14の幅方向両側に設けられる一対のユニット支持側板66と、一対のユニット支持側板66を連結するユニット支持天板67と、一方のユニット支持側板66に設けられる昇降スライド機構68とを含んで構成されている。一対のユニット支持側板66は、装置フレーム11の高さ方向に長い長方形の板状に形成されており、洗浄ユニット14を挟んで、幅方向の両側に設けられる。ユニット支持天板67は、その幅方向の両端部が、一対のユニット支持側板66の上方側端部にそれぞれ接続されており、一対のユニット支持側板66と一体となっている。なお、ユニット支持天板67の幅方向両側には、移動ローラ69がそれぞれ設けられており、一対の移動ローラ69は、後述するユニット移動機構62の移動レール71上を転動する。昇降スライド機構68は、洗浄ユニット14のユニットフレーム45の回動軸52を回動自在に保持しつつ、回動軸52を高さ方向に移動自在に保持している。このため、ユニット昇降機構61は、洗浄ユニット14を高さ方向において移動自在に保持すると共に、洗浄ユニット14を回動軸52を中心に回動自在に保持する。
ユニット移動機構62は、装置フレーム11の長さ方向に亘って設けられる移動レール71と、装置フレーム11の長さ方向の一方側(図5の左側)に設けられる駆動ローラ72と、装置フレーム11の長さ方向の他方側(図5の右側)に設けられる受動ローラ73と、駆動ローラ72と受動ローラ73とに架け渡されたワイヤ74とを含んで構成されている。
移動レール71は、装置フレーム11の上方側に設けられると共に、幅方向の両側に一対設けられており、一対の移動レール71は、平行に配置されている。一対の移動レール71は、装置フレーム11の上方側から垂れ下げて設けられており、この一対の移動レール71上をユニット昇降機構61が移動可能となっている。
駆動ローラ72は、図示しないモータに連結され、モータが回転駆動することで、駆動ローラ72が回転する。モータは、正逆回転可能となっており、制御操作パネル17に接続されている。制御操作パネル17は、モータを回転制御することで、駆動ローラ72の回転を制御する。駆動ローラ72は、装置フレーム11の上方側に設けられ、移動レール71とほぼ同じ高さとなっている。受動ローラ73は、駆動ローラ72と同様に、装置フレーム11の上方側に設けられ、移動レール71とほぼ同じ高さとなっている。
ワイヤ74は、環状となっており、駆動ローラ72と受動ローラ73とに巻かれている。ワイヤ74は、駆動ローラ72が回転することで、駆動ローラ72と受動ローラ73との間を周回する。このワイヤ74には、ユニット昇降機構61が連結されている。
このため、ユニット移動機構62は、駆動ローラ72によってワイヤ74が周回することにより、ワイヤ74に連結されたユニット昇降機構61が、移動レール71上に沿って移動することで、洗浄ユニット14が装置フレーム11の長さ方向に移動自在となる。
このように、洗浄ユニット14は、ユニット昇降機構61及びユニット移動機構62によって装置フレーム11の高さ方向及び長さ方向において移動可能となり、また、回動軸52を中心に回動可能となる。
図10及び図11に示すように、倣いレール63を支持する複数の支持部材64は、装置フレーム11内の底面に設けられる倣い受レール75上に設置されている。倣い受レール75は、装置フレーム11の長さ方向に亘って設けられており、支持部材64は、倣い受レール75上に沿って移動可能となっている。支持部材64は、長さ方向に所定の間隔を空けて、複数(本実施例では5本)設けられている。
複数の支持部材64は、倣い受レール75から上方側に向かって延びると共に高さ方向における長さを変更可能なシリンダ76と、シリンダ76の上方端側に取り付けられたレール保持部77とを有している。シリンダ76は、高さ方向における長さを所定の長さとすることで、上方端側のレール保持部77を所定の高さに位置させることができる。レール保持部77は、シリンダ76に対して長さ方向の両側に首振り可能となっている。つまり、レール保持部77は、幅方向を軸方向とする回転軸を中心として、長さ方向の両側に傾倒可能となっている。図11に示すように、レール保持部77は、倣いレール63の幅方向の両端部を保持することで、倣いレール63の位置を規制する。
倣いレール63は、長さ方向に長い薄板に形成され、航空部品5の形状に沿うように、複数の支持部材64のレール保持部77によって保持されている。倣いレール63上には、洗浄ユニット14の一対の倣いローラ54が転動し、一対の倣いローラ54は、倣いレール63に沿って移動する。
このように構成される倣い移動機構15は、航空部品5の形状に倣って洗浄ユニット14を移動させる場合、駆動ローラ72が回転することで、ワイヤ74に連結されたユニット昇降機構61が、装置フレーム11の長さ方向に移動する。ユニット昇降機構61が長さ方向に移動すると、ユニット昇降機構61に保持された洗浄ユニット14は、長さ方向に移動する。このとき、洗浄ユニット14の一対の倣いローラ54は、倣いレール63上に沿って移動することから、洗浄ユニット14は、一対の倣いローラ54の移動によって、回動軸52を中心に適宜回動すると共に、ユニット昇降機構61において適宜高さ方向に移動する。これにより、倣い移動機構15は、航空部品5の形状に倣って、洗浄液噴射ノズル56、洗浄ノズル57及びエアーノズル58を一体に保持した洗浄ユニット14ごと、移動させることができる。
次に、再び図1を参照して、付帯ユニット16について説明する。付帯ユニット16は、装置フレーム11とは別体となるユニットであり、洗浄装置1で用いられる付帯設備と、付帯設備を搭載する台車79とを含んで構成されている。付帯設備としては、例えば、洗浄液を一時的に溜める後述する圧力タンク82、洗浄水を一時的に溜める後述する補給タンク98、洗浄水を洗浄ノズル57へ向けて圧送するための後述する洗浄水供給ポンプ103等がある。台車79は、装置フレーム11の移動に追従して移動可能となっている。
次に、図14を参照して、洗浄液供給系統21、洗浄水供給系統22、及びドライエアー供給系統23について説明する。図14は、洗浄装置の洗浄液、洗浄水及びドライエアーの各系統に関する説明図である。図14に示すように、洗浄液供給系統21は、洗浄槽81と、圧力タンク82と、洗浄液ドレンタンク83とを有している。なお、洗浄槽81及び圧力タンク82は、洗浄液を溜める洗浄液タンクとして機能している。
洗浄槽81は、洗浄液が溜められており、洗浄槽81から圧力タンク82へ向かって洗浄液が流通する第1洗浄液供給ライン85の流入側の端部が接続されている。第1洗浄液供給ライン85には、洗浄液供給ポンプ86が設けられ、洗浄液供給ポンプ86は、洗浄槽81から洗浄液を吸い上げ、吸い上げた洗浄液を圧力タンク82へ向かって吐出する。
圧力タンク82は、洗浄液が一時的に溜められており、第1洗浄液供給ライン85の流出側の端部と、圧力タンク82から各洗浄液噴射ノズル56へ向かって洗浄液が流通する第2洗浄液供給ライン87の流入側の端部とが接続されている。このため、第1洗浄液供給ライン85から流出した洗浄液は、圧力タンク82の内部に溜められ、また、圧力タンク82の内部に溜められた洗浄液は、第2洗浄液供給ライン87から各洗浄液噴射ノズル56へ向かって流出する。
また、圧力タンク82には、後述するドライエアー供給ライン115から分岐する加圧用エアー供給ライン88の流出側の端部が接続されている。このため、加圧用エアー供給ライン88から圧力タンク82の内部にエアーが流入することで、圧力タンク82の内部が加圧される。この圧力タンク82の周囲には、保温用ヒータ89が設けられており、保温用ヒータ89は、各洗浄液噴射ノズル56に供給される洗浄液の温度を所定の温度となるように保温している。
第2洗浄液供給ライン87には、制御可能な開閉弁90が設けられている。開閉弁90は、制御操作パネル17に接続されており、制御操作パネル17による制御によって開閉する。この開閉弁90が開弁すると、内部が加圧された圧力タンク82から各洗浄液噴射ノズル56へ向かって洗浄液が供給され、各洗浄液噴射ノズル56から洗浄液が噴射される。一方で、開閉弁90が閉弁すると、各洗浄液噴射ノズル56からの洗浄液の噴射が止まる。
洗浄液ドレンタンク83は、廃液パン33で回収した洗浄液が溜められている。洗浄液ドレンタンク83には、廃液パン33から洗浄液ドレンタンク83へ向かって洗浄液が流通するドレンライン91の流出側の端部と、洗浄液ドレンタンク83から洗浄槽81へ向かって洗浄液が戻される洗浄液戻しライン92の流入側の端部とが接続されている。ドレンライン91には、制御可能な開閉弁93が設けられ、洗浄液戻しライン92には、洗浄液回収ポンプ94が設けられている。開閉弁93は、制御操作パネル17に接続されており、制御操作パネル17による制御によって開閉する。この開閉弁93が開弁すると、廃液パン33で受けた洗浄液は、ドレンライン91を通って洗浄液ドレンタンク83に流入する。一方で、開閉弁93が閉弁すると、ドレンライン91が閉塞され、洗浄液ドレンタンク83への洗浄液の流入が止まる。また、洗浄液回収ポンプ94は、洗浄液ドレンタンク83に回収された洗浄液を吸い上げ、吸い上げた洗浄液を洗浄槽81へ向かって吐出する。このように、洗浄液供給系統21は、洗浄槽81から流出した洗浄液が、再び洗浄槽81に流入する循環系統となっている。
洗浄水供給系統22は、給湯器97と、補給タンク98とを含んで構成されている。給湯器97は、図示しない洗浄水供給設備から供給される洗浄水を、所定の温度まで加温している。給湯器97で加温された洗浄水は、第1洗浄水供給ライン101を介して補給タンク98に供給される。
補給タンク98は、加温された洗浄水が溜められており、補給タンク98から各洗浄ノズル57へ向かって洗浄水を供給する第2洗浄水供給ライン102の流入側の端部が接続されている。第2洗浄水供給ライン102には、洗浄水供給ポンプ103と、制御可能な開閉弁104とが設けられている。洗浄水供給ポンプ103は、補給タンク98から洗浄水を吸い上げ、吸い上げた洗浄水を各洗浄ノズル57へ向かって吐出する。また、開閉弁104は、制御操作パネル17に接続されており、制御操作パネル17による制御によって開閉する。この開閉弁104が開弁すると、洗浄水供給ポンプ103から吐出された洗浄水は、第2洗浄水供給ライン102を通って各洗浄ノズル57へ供給され、各洗浄ノズル57から洗浄水が噴射される。一方で、開閉弁104が閉弁すると、各洗浄ノズル57からの洗浄水の噴射が止まる。
また、洗浄水供給系統22は、廃液パン33に接続される排水ライン105が設けられ、排水ライン105には、制御可能な開閉弁106が設けられている。排水ライン105は、廃液パン33で受けた洗浄水を排水するラインとなっている。開閉弁106は、制御操作パネル17に接続されており、制御操作パネル17による制御によって開閉する。この開閉弁106が開弁すると、廃液パン33で受けた洗浄水は、排水ライン105を通って排水される。一方で、開閉弁106が閉弁すると、排水ライン105が閉塞され、洗浄水の排水が止まる。
ドライエアー供給系統23は、集塵フィルタ111と、ドライヤ112と、ミストフィルタ113と、レギュレータ114を含んで構成されている。集塵フィルタ111は、図示しないエアー供給設備から供給されるエアーに含まれる塵埃を除去している。集塵フィルタ111によって塵埃が除去されたエアーは、ドライヤ112に流入する。ドライヤ112は、集塵フィルタ111を通過したエアーを、所定の温度まで加熱している。ドライヤ112で加熱されたエアーは、ミストフィルタ113に流入する。ミストフィルタ113は、ドライヤ112で加熱されたエアーに含まれる水分を除去することで、エアーをドライエアーとする。ミストフィルタ113によって水分が除去されたドライエアーは、レギュレータ114に流入する。レギュレータ114は、ドライエアーの圧力を調整している。レギュレータ114は、レギュレータ114から各エアーノズル58へ向かってドライエアーを供給するドライエアー供給ライン115の流入側の端部が接続されている。
ドライエアー供給ライン115には、制御可能な開閉弁116が設けられている。開閉弁116は、制御操作パネル17に接続されており、制御操作パネル17による制御によって開閉する。この開閉弁116が開弁すると、レギュレータ114で調圧されたドライエアーは、各エアーノズル58へ向かって供給され、各エアーノズル58から噴射される。一方で、開閉弁116が閉弁すると、各エアーノズル58からのドライエアーの噴射が止まる。また、ドライエアー供給ライン115は、上記の加圧用エアー供給ライン88が分岐しており、加圧用エアー供給ライン88には、制御可能な開閉弁117が設けられている。開閉弁117は、制御操作パネル17に接続されており、制御操作パネル17による制御によって開閉する。この開閉弁117が開弁すると、加圧用エアー供給ライン88を流通するドライエアーは、圧力タンク82へ向かって供給され、圧力タンク82内を加圧する。一方で、開閉弁117が閉弁すると、圧力タンク82へのドライエアーの供給が止まる。
なお、図示は省略するが、洗浄液供給系統21、洗浄水供給系統22及びドライエアー供給系統23には、圧力センサ及び温度計等の計測機器が適宜設けられている。計測機器による計測結果は、制御操作パネル17に入力され、洗浄液、洗浄水及びドライエアーの圧力及び温度等の物理量は、制御操作パネル17によって管理される。
制御操作パネル17は、倣い移動機構15の駆動ローラ72を駆動するモータ、各開閉弁90,93,104,106,116,117、各種ポンプ86,94,103、保温用ヒータ89、給湯器97、及びドライヤ112等に接続されている。制御操作パネル17は、予め作成された洗浄作業に関するプログラムに従って、各種機器を制御することにより、図15に示す洗浄作業を実行する。また、図1に示すように、制御操作パネル17には、操作ボタン120が設けられ、この操作ボタン120が操作されることで、洗浄作業に関するプログラムが実行される。なお、制御操作パネル17は、航空部品5の汚れ具合に応じて、洗浄液噴射ノズル56から噴射される洗浄液の噴射量、洗浄ノズル57から噴射される洗浄水の噴射量、及びエアーノズル58から噴射されるドライエアーの噴射量を変更してもよく、また、洗浄液の温度及び圧力、洗浄水の温度及び圧力、ドライエアーの温度及び圧力を適宜変更してもよい。具体的に、制御操作パネル17は、航空部品5の汚れ具合に応じた複数の洗浄モードが用意され、選択した洗浄モードに従って、航空部品5を洗浄してもよい。
次に、図12及び図13を参照して、4つの洗浄液噴射ノズル56と、4つの洗浄ノズル57とについて説明する。図12は、洗浄装置の洗浄液噴射ノズルに関する説明図であり、図13は、洗浄装置の洗浄ノズルに関する説明図である。洗浄液噴射ノズル56は、噴射される洗浄液の液滴が、洗浄ノズル57から噴射される洗浄水の液滴に比べて小さいくなるようなノズルとなっている。つまり、洗浄液噴射ノズル56から噴射される洗浄液は、洗浄ノズル57から噴射される洗浄水と比べて、液滴の小さい霧状となる。
具体的に、各洗浄液噴射ノズル56に供給される洗浄液の供給量(流量)は、各洗浄ノズル57に供給される洗浄水の供給量(流量)に比して小さくなっている。つまり、各洗浄液噴射ノズル56は、単位時間当たりの噴射量が、洗浄ノズル57に比して少ないものとなっている。
図12に示すように、4つの洗浄液噴射ノズル56は、幅方向を長辺とし、高さ方向を短辺とする長方形の角部にそれぞれ配置されることで、格子状に配置されている。なお、航空部品5は、4つの洗浄液噴射ノズル56により形成される長方形の内側に配置される。このため、幅方向に隣接する2つの洗浄液噴射ノズル56の間の距離L1は、高さ方向に隣接する2つの洗浄液噴射ノズル56の間の距離L2に比して長くなっている。具体的に、距離L1及び距離L2は、洗浄液噴射ノズル56に形成される噴射孔同士を結んだ距離である。
また、各洗浄液噴射ノズル56には、噴射孔が形成されており、噴射孔を頂点として円錐状に洗浄液が広がって噴射される。洗浄液噴射ノズル56は、噴射孔を頂点とする噴射広がり角度が所定の噴射広がり角度θとなっており、この噴射広がり角度θは、洗浄ノズル57の噴射広がり角度よりも大きな角度となっている。
一方で、図13に示すように、4つの洗浄ノズル57は、幅方向を短辺とし、高さ方向を長辺とする長方形の角部にそれぞれ配置されることで、格子状に配置されている。なお、航空部品5は、4つの洗浄ノズル57により形成される長方形の内側に配置される。このため、幅方向に隣接する2つの洗浄ノズル57の間の距離L3は、高さ方向に隣接する2つの洗浄ノズル57の間の距離L4に比して短くなっている。
ここで、各洗浄ノズル57は、ノズル本体57aと、ノズル本体57aの位置を調整可能な可撓部57bとを含んで構成されている。ノズル本体57aには、複数の噴射孔が列方向に並べて形成されており、各噴射孔から所定の方向に向かって噴射される。このため、洗浄ノズル57は、複数の噴射孔から洗浄水が噴射されると、列方向に長い直線状の洗浄水が、所定の方向に向かって噴射される。なお、距離L3及び距離L4は、洗浄ノズル57に並べて形成される複数の噴射孔の列方向の中央同士を結んだ距離である。可撓部57bは、いわゆるフレキシブルチューブであり、ノズル本体57aの位置を適宜調整することで、洗浄水の噴射方向を調整することができる。
次に、図15を参照して、洗浄作業について説明する。図15は、本実施例に係る航空部品の洗浄方法に関するフローチャートである。図15に示すように、航空部品5の洗浄方法では、航空部品設置工程S1、洗浄液噴射工程S2、洗浄工程S3、乾燥工程S4、航空部品取外し工程S5が、順に行われる。
航空部品設置工程S1では、装置フレーム11に設けられたカーテン31が開けられ、装置フレーム11の内部に設けられる受台12及び位置規制部材13に対して、航空部品5が設置される。このとき、航空部品5は、長さ方向の中央が上方側となり、長さ方向の両端部が下方側となるよう、円弧が上に凸となる状態で設置される。装置フレーム11の内部に航空部品5が設置されると、カーテン31が閉められる。
航空部品設置工程S1が完了すると、制御操作パネル17の操作ボタン120が操作されることで、洗浄液噴射工程S2、洗浄工程S3、乾燥工程S4が連続して行われる。
洗浄液噴射工程S2では、制御操作パネル17が開閉弁90を開弁することで、複数の洗浄液噴射ノズル56から航空部品5の局所部分へ向かって洗浄液を噴射させる。また、洗浄液噴射工程S2では、制御操作パネル17がモータを回転(例えば、正回転)させることで、装置フレーム11の長さ方向における一方側から他方側へ向かって、洗浄ユニット14を往動させる。このとき、洗浄ユニット14は、倣い移動機構15によって航空部品5の形状に倣って移動する。これにより、洗浄液噴射工程S2では、航空部品5の形状に倣って、航空部品5の全長に亘って移動させながら、複数の洗浄液噴射ノズル56から航空部品5に洗浄液を噴射する。よって、洗浄液噴射工程S2では、航空部品5に付着した油脂が洗浄液によって脱脂される。また、洗浄液噴射工程S2では、制御操作パネル17が開閉弁93を開弁することで、廃液パン33で受けた洗浄液を、洗浄液ドレンタンク83に回収している。洗浄液噴射工程S2が完了すると、制御操作パネル17は、開閉弁90を閉弁することで、複数の洗浄液噴射ノズル56からの洗浄液の噴射を止める。また、制御操作パネル17は、開閉弁93を閉弁することで、廃液パン33から洗浄液ドレンタンク83への洗浄液の回収を終了する。
洗浄工程S3では、制御操作パネル17が開閉弁104を開弁することで、複数の洗浄ノズル57から航空部品5の局所部分へ向かって洗浄水を噴射させる。また、洗浄工程S3では、制御操作パネル17がモータを回転(例えば、逆回転)させることで、装置フレーム11の長さ方向における他方側から一方側へ向かって、洗浄ユニット14を復動させる。このとき、洗浄ユニット14は、倣い移動機構15によって航空部品5の形状に倣って移動する。これにより、洗浄工程S3では、航空部品5の形状に倣って、航空部品5の全長に亘って移動させながら、複数の洗浄ノズル57から航空部品5に洗浄水を噴射する。よって、洗浄工程S3では、航空部品5に付着した洗浄液を洗い流すと共に、航空部品5に付着した塵埃を洗い流す。また、洗浄工程S3では、制御操作パネル17が開閉弁106を開弁することで、廃液パン33で受けた洗浄水を排水する。洗浄工程S3が完了すると、制御操作パネル17は、開閉弁104を閉弁することで、複数の洗浄ノズル57からの洗浄水の噴射を止める。また、制御操作パネル17は、開閉弁106を閉弁することで、廃液パン33からの洗浄水の排水を終了する。
乾燥工程S4では、制御操作パネル17が開閉弁116を開弁することで、複数のエアーノズル58から航空部品5の局所部分へ向かってドライエアーを噴射させる。また、乾燥工程S4では、制御操作パネル17が洗浄ユニット14を往動させた後、洗浄ユニット14を復動させる。このとき、洗浄ユニット14は、倣い移動機構15によって航空部品5の形状に倣って往復移動する。これにより、乾燥工程S4では、航空部品5の形状に倣って、航空部品5の全長に亘って移動させながら、複数のエアーノズル58から航空部品5にドライエアーを噴射する。よって、乾燥工程S4では、航空部品5に付着した洗浄水を吹き飛ばして、航空部品5を乾燥させる。乾燥工程S4が完了すると、制御操作パネル17は、開閉弁116を閉弁することで、複数のエアーノズル58からのドライエアーの噴射を止める。
航空部品取外し工程S5では、装置フレーム11に設けられたカーテン31が開けられ、洗浄後の航空部品5が受台12及び位置規制部材13から取り外される。
以上のように、本実施例によれば、洗浄装置1は、洗浄液噴射ノズル56から洗浄液を噴射することで、航空部品5を全長に亘って、一つずつ洗浄することができる。このとき、作業者は、クレーン設備等を用いることがないため、容易に洗浄作業を行うことができる。また、航空部品5を浸漬させて洗浄する必要がなく、洗浄装置1を容易に移動できることから、設備のレイアウト変更を容易に行うことが可能となる。また、洗浄液噴射ノズル56から洗浄液を噴射して航空部品5を洗浄するため、洗浄液の使用量を、洗浄槽に浸漬させる場合に比して少ないものとすることができる。さらに、倣い移動機構15によって洗浄液噴射ノズル56を移動させながら、航空部品5を洗浄することができるため、航空部品5を洗浄槽に浸漬させる場合に比して、洗浄時間を短縮することができる。このように、洗浄時間を短縮でき、洗浄液の使用量を少なくできることから、洗浄作業の効率を向上させることができる。また、洗浄作業の前後の工程が航空部品5を一つずつ処理する工程であっても、航空部品5を一つずつ洗浄することができるため、航空部品5を滞留させることがなく、航空部品5の管理を簡略化することができる。
また、本実施例によれば、洗浄液噴射ノズル56から航空部品5に対して洗浄液を噴射することで、航空部品5を洗浄することができる。また、洗浄ノズル57から航空部品5に対して洗浄水を噴射することで、航空部品5に付着した洗浄液及び塵埃を洗い流すことができる。そして、エアーノズル58からドライエアーを噴射することで、航空部品5を乾燥することができる。このように、洗浄ユニット14により、航空部品5の洗浄から乾燥までを行うことが可能となるため、航空部品5の洗浄作業の効率化を図ることができる。
また、本実施例によれば、洗浄液噴射ノズル56、洗浄ノズル57及びエアーノズル58を一体に移動させることができるため、ノズル56,57,58ごとに倣い移動機構15を設ける必要がなく、単体の倣い移動機構15とすることができ、倣い移動機構15の簡素化を図ることができる。
また、本実施例によれば、洗浄液噴射ノズル56から噴射される洗浄液の液滴を、洗浄ノズル57から噴射される洗浄水の液滴に比して小さいものとすることができる。このため、洗浄液噴射ノズル56から噴射された洗浄液を航空部品5に好適に付着させることができ、また、洗浄ノズル57から噴射された洗浄水により、航空部品5に付着した洗浄液及び塵埃を好適に洗い流すことができる。
また、本実施例によれば、倣い移動機構15の前進側に向かってエアーノズル58からドライエアーを噴射させることができるため、航空部品5に付着した洗浄水を前進側に吹き飛ばしながら、航空部品5を乾燥することができる。このため、航空部品5に洗浄水が残留することを抑制でき、航空部品5を効率良く乾燥することができる。
また、本実施例によれば、倣い移動機構15によって洗浄ユニット14を、装置フレーム11の長さ方向に往復移動させることによって、洗浄液による航空部品5の洗浄と、洗浄水による航空部品5の洗い流しと、ドライエアーによる航空部品5の乾燥とを行うことができる。このため、航空部品5の洗浄から乾燥までを、洗浄ユニット14を往復移動させて行うことが可能となるため、航空部品5の洗浄作業の効率化をさらに図ることができる。
また、本実施例によれば、円弧が上方側に凸となった状態で、航空部品5を装置フレーム11の内部に収容することができる。このため、航空部品5に噴射された洗浄液及び洗浄水は、航空部品5の両端部から滴下することから、洗浄液及び洗浄水が航空部品5に溜まることを抑制することができる。また、作業者は、航空部品5を装置フレーム11の内部に収容するにあたって、円弧形状の航空部品5が上方側に凸となった状態で、航空部品5の中央部を支持しながら搬送することができる。このため、航空部品5の搬送作業を、一名の作業者で行うことができることから、航空部品5の洗浄作業に必要な作業者の人数を抑制することができる。
また、本実施例によれば、倣いレール63に沿って洗浄ユニット14が移動することで、ユニット昇降機構61及びユニット移動機構62に保持された洗浄ユニット14が、航空部品5の形状に倣って移動することができる。
また、本実施例によれば、航空部品5を受台12に設置することで、装置フレーム11の内部に航空部品5を収容することができる。また、受台12に設置された航空部品5が歪んでいたとしても、位置規制部材13により航空部品5を所定の位置に規制することで、航空部品5の歪みを矯正することができる。
また、本実施例によれば、航空部品5の長さ方向における両端部を、一対の位置規制部材13により規制しつつ、航空部品5の長さ方向における中央部を、複数の受台12により支持することで、航空部品5の歪みを容易に矯正することができる。
また、本実施例によれば、車輪32によって装置フレーム11を容易に移動させることができるため、設備のレイアウト変更を容易に行うことが可能となる。
また、本実施例によれば、航空部品5の洗浄に必要な付帯設備を搭載する付帯ユニット16を、装置フレーム11の移動に伴って移動させることができるため、付帯設備を含む設備のレイアウト変更を容易に行うことが可能となる。
また、本実施例によれば、洗浄液供給系統21を、洗浄液を循環させる系統とすることができるため、洗浄液噴射ノズル56から噴射した洗浄液を再利用することができる。
また、本実施例によれば、カーテン31を用いて航空部品5を取り囲むことができるため、洗浄液噴射ノズル56から噴射された洗浄液、及び洗浄ノズル57から噴射された洗浄水が、装置フレーム11の外部に飛散することを抑制することができる。
なお、本実施例では、倣いレール63は、支持部材64により支持される構成となっているが、支持部材64のシリンダ76の高さ方向における長さを、アクチュエータを用いて変更可能としてもよい。この場合、アクチュエータは、制御操作パネル17に接続され、制御操作パネル17は、アクチュエータを制御することで、支持部材64の高さを変更することで、航空部品5の形状に応じて、倣いレール63の配置パターンを変更する。この構成によれば、洗浄される航空部品5の形状が変わる場合であっても、支持部材64の高さを適宜変更することで、倣いレール63を航空部品5の形状に沿うように自動で変更することができる。これにより、様々な形状の航空部品5を洗浄することが可能となる。
1 洗浄装置
5 航空部品
11 装置フレーム
12 受台
13 位置規制部材
14 洗浄ユニット
15 倣い移動機構
16 付帯ユニット
17 制御操作パネル
21 洗浄液供給系統
22 洗浄水供給系統
23 ドライエアー供給系統
31 カーテン
32 車輪
33 廃液パン
45 ユニットフレーム
46 洗浄液噴射部
47 洗浄水噴射部
48 ドライエアー噴射部
51 第1フレーム
52 回動軸
53 第2フレーム
54 倣いローラ
56 洗浄液噴射ノズル
57 洗浄ノズル
58 エアーノズル
61 ユニット昇降機構
62 ユニット移動機構
63 倣いレール
64 支持部材
69 移動ローラ
71 移動レール
72 駆動ローラ
73 受動ローラ
74 ワイヤ
79 台車
81 洗浄槽
82 圧力タンク
83 洗浄液ドレンタンク
91 ドレンライン
92 洗浄液戻しライン
97 給湯器
98 補給タンク
105 排水ライン
111 集塵フィルタ
112 ドライヤ
113 ミストフィルタ
120 操作ボタン

Claims (17)

  1. 航空部品を内部に収容可能な装置フレームと、
    前記装置フレームの内部に収容される前記航空部品の局所部分に対して、洗浄液を噴射する洗浄液噴射ノズルを有する洗浄ユニットと、
    前記洗浄液噴射ノズルを前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の全長に亘って移動させる倣い移動機構と、を備えることを特徴とする航空部品の洗浄装置。
  2. 前記洗浄ユニットは、
    前記航空部品の局所部分に対して、前記洗浄液を噴射する前記洗浄液噴射ノズルと、
    前記航空部品の局所部分に対して、前記航空部品に付着した前記洗浄液及び塵埃を洗い流すための洗浄水を噴射する洗浄ノズルと、
    前記航空部品の局所部分に対して、乾燥用エアーを噴射するエアーノズルと、を有することを特徴とする請求項1に記載の航空部品の洗浄装置。
  3. 前記洗浄ユニットは、前記洗浄液噴射ノズル、前記洗浄ノズル及び前記エアーノズルを一体に保持しており、
    前記倣い移動機構は、前記洗浄ユニットごと移動させることを特徴とする請求項2に記載の航空部品の洗浄装置。
  4. 前記洗浄液噴射ノズルは、単位時間当たりの噴射量が、前記洗浄ノズルに比して少なく、噴射広がり角度が、前記洗浄ノズルに比して大きいことを特徴とする請求項2または3に記載の航空部品の洗浄装置。
  5. 前記エアーノズルから噴射される前記乾燥用エアーの噴射方向は、前記洗浄液噴射ノズルから噴射される前記洗浄液の噴射方向、及び前記洗浄ノズルから噴射される前記洗浄水の噴射方向と比べて、前記倣い移動機構によって移動する前記洗浄ユニットの前進側に向かって傾いていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の航空部品の洗浄装置。
  6. 前記洗浄ユニット及び前記倣い移動機構を制御する制御装置をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記倣い移動機構により前記洗浄液噴射ノズルを、前記航空部品の長さ方向における一端部から他端部へ向かって往動させながら、前記洗浄液噴射ノズルから前記洗浄液を噴射させ、
    前記倣い移動機構により前記洗浄ノズルを、前記航空部品の長さ方向における他端部から一端部へ向かって復動させながら、前記洗浄ノズルから前記洗浄水を噴射させ、
    前記倣い移動機構により前記エアーノズルを、前記航空部品の長さ方向における一端部と他端部との間で往復移動させながら、前記エアーノズルから前記乾燥用エアーを噴射させることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の航空部品の洗浄装置。
  7. 前記航空部品は、長さ方向に沿って湾曲する円弧形状に形成されており、長さ方向の両端部が下方側となり、長さ方向の中央部が上方側となる状態で、前記装置フレームの内部に収容されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の航空部品の洗浄装置。
  8. 前記倣い移動機構は、
    前記装置フレームの内部に収容される前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の長さ方向に沿って設けられる倣いレールと、
    前記装置フレームに固定され、前記倣いレールを支持するレール支持部材と、
    前記倣いレールに沿って移動する前記洗浄ユニットを移動自在に保持する移動ユニットと、を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の航空部品の洗浄装置。
  9. 前記洗浄ユニット及び前記倣い移動機構を制御する制御装置をさらに備え、
    前記倣い移動機構は、
    前記レール支持部材による前記倣いレールの高さを変更可能なアクチュエータをさらに有し、
    前記制御装置は、前記アクチュエータを制御して、前記倣いレールの高さを変更することで、前記航空部品の形状に応じて、前記倣いレールの配置パターンを変更することを特徴とする請求項8に記載の航空部品の洗浄装置。
  10. 前記装置フレームに設けられ、前記航空部品を支持する受台と、
    前記航空部品の長さ方向に直交する幅方向において、前記航空部品の位置を規制する位置規制部材と、をさらに備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の航空部品の洗浄装置。
  11. 前記位置規制部材は、前記航空部品の長さ方向において、前記航空部品の両端部に少なくとも一対設けられ、
    前記受台は、前記航空部品の長さ方向において、一対の前記位置規制部材の間に複数設けられていることを特徴とする請求項10に記載の航空部品の洗浄装置。
  12. 前記装置フレームに設けられ、前記装置フレームを移動可能に支持する車輪をさらに備えることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の航空部品の洗浄装置。
  13. 付帯設備と、前記付帯設備を搭載する台車とを有する付帯ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の航空部品の洗浄装置。
  14. 前記洗浄液を溜める洗浄液タンクと、
    前記洗浄液タンクから前記洗浄液噴射ノズルへ向かって前記洗浄液を流通させる洗浄液供給ラインと、
    前記装置フレームに設けられ、前記洗浄液噴射ノズルから噴射された前記洗浄液を受ける受けパンと、
    前記受けパンで受けた前記洗浄液を前記洗浄液タンクへ向かって流通させる洗浄液戻しラインと、をさらに備えることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の航空部品の洗浄装置。
  15. 前記装置フレームに設けられ、前記装置フレームの内部に収容された前記航空部品を取り囲むためのカーテンを、さらに備えることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の航空部品の洗浄装置。
  16. 航空部品の局所部分に洗浄液を噴射する洗浄液噴射ノズルを、前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の全長に亘って移動させながら、前記洗浄液噴射ノズルから前記航空部品に前記洗浄液を噴射する洗浄液噴射工程と、
    前記航空部品に付着した前記洗浄液及び塵埃を洗い流すための洗浄水を前記航空部品の局所部分に噴射する洗浄ノズルを、前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の全長に亘って移動させながら、前記洗浄ノズルから前記航空部品に前記洗浄水を噴射する洗浄工程と、
    前記航空部品の局所部分に乾燥用エアーを噴射するエアーノズルを、前記航空部品の形状に倣って、前記航空部品の全長に亘って移動させながら、前記エアーノズルから前記航空部品に前記乾燥用エアーを噴射する乾燥工程と、を備えることを特徴とする航空部品の洗浄方法。
  17. 前記洗浄液噴射工程では、前記洗浄液噴射ノズルを、前記航空部品の長さ方向における一端部から他端部へ向かって往動させながら、前記洗浄液噴射ノズルから前記洗浄液を噴射させ、
    前記洗浄工程では、前記洗浄ノズルを、前記航空部品の長さ方向における他端部から一端部へ向かって復動させながら、前記洗浄ノズルから前記洗浄水を噴射させ、
    前記乾燥工程では、前記エアーノズルを、前記航空部品の長さ方向における一端部と他端部との間で往復移動させながら、前記エアーノズルから前記乾燥用エアーを噴射させることを特徴とする請求項16に記載の航空部品の洗浄方法。
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