JP2015216748A - スイッチング電源回路および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング電源回路の小型化および低消費電力化を図る。【解決手段】絶縁型のスイッチング電源回路20であって、トランス23の2次側出力回路22は、トランス23の2次側巻き線として、巻き線mと巻き線kを有し、巻き線mと巻き線kとは、極性が異なるように直列で接続されるとともに、接続される中点には2次側コンデンサCpが接続され、2次側コンデンサCpの他点はGNDに接続され、接続された巻き線mと巻き線kの一方には、ダイオードDのカソードが接続され、ダイオードDのアノードはGNDに接続され、接続された巻き線mと巻き線kの他方には、インダクタンスLoが接続され、インダクタンスLoの他点は出力コンデンサCoと接続されている。【選択図】図3

Description

本発明は、スイッチング電源回路および画像形成装置に関する。
近年、地球温暖化による環境問題に対処するために、大量消費型社会から省エネ型社会への転換が切望されている。その一環として、一般家庭及び企業で使用される家電製品や事務機器等の電子機器製品の低消費電力化が進んでいる。このため、これらに使用されている電源装置においても電力変換効率の小型化および高効率化の要求が強い。
絶縁型のスイッチング電源回路として、従来、フォワード型コンバータやフライバック型コンバータが知られている。また、スイッチング損失の少ない電流共振型コンバータとして、非特許文献1に開示されるようなLLC電流共振型コンバータが知られている。
図10は従来のLLC電流共振型コンバータ90の基本回路図であり、図11は重負荷でのLLC電流共振型コンバータ90の動作を示すタイミングチャートである。
図11に示す、VG1はMOSFET(第1のスイッチ素子Q1)のゲート信号、VG2はMOSFET(第2のスイッチ素子Q2)のゲート信号、VTはトランス1次側インダクタンスLr(漏れインダクタンスLr),Lm(励磁インダクタンスLm)と共振コンデンサCrの直列回路の両端電圧、Icrはこの直列回路に流れる電流、Vcrは共振コンデンサCrの両端電圧、Id1とId2は出力整流ダイオードD1とD2それぞれに流れる電流である。
このLLC電流共振型コンバータ90のスイッチング動作は、PFM(パルス周波数変調(Pulse Frequency Modulation))コントローラ91により、第1のスイッチ素子Q1と第2のスイッチ素子Q2とを交互にON/OFF制御することによりなされる。その切り替え間には、第1のスイッチ素子Q1と第2のスイッチ素子Q2が共にOFFとなるデッドタイム(図11中d1,d2の期間)が設けられる。
このデッドタイム期間中でのトランスへの電流供給は、第1のスイッチ素子Q1のボティダイオード(期間d1)もしくは第2のスイッチ素子Q2のボディダイオード(期間d2)によって行われ、直列回路の両端電圧VTは、直流電圧源の出力端子V1もしくはGNDにクランプされ、この第1のスイッチ素子Q1または第2のスイッチ素子Q2のドレイン・ソース間電圧がボディダイオードのVF(ボディダイオードの順方向電圧)になっている状態で、第1のスイッチ素子Q1または第2のスイッチ素子Q2がONするので、スイッチ素子によるスイッチング損失は非常に少なくすることができる。
また、LLC電流共振型コンバータ90の電流Icrは、図11に示すように、漏れインダクタンスLr、励磁インダクタンスLmと共振コンデンサCrよる共振、および2次側出力回路の状態によって共振状態が変化するものであり、次式(1)のときに基本成分である漏れインダクタンスLrと共振コンデンサCrによる共振成分が、2次側インダクタンスLs1,Ls2に伝えられる。また、出力ダイオードD1,D2の電流Id1,Id2は正弦波の半波に近い状態になる。
|VT−Vcr|>(V2+VF)×(n/m) ・・・(1)
但し、n/mは、トランスの1次側巻き線のターン数/2次側巻き線のターン数(トランス巻き線比)である。
また、特許文献1には、直流電圧源の出力端子とGND端子との間に直列接続された第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子と、第1、第2のスイッチ素子の中点において第1、第2のスイッチ素子を交互にON/OFFすることで電流が供給される1次巻き線と、該1次巻き線に直列接続した第1のコンデンサとを備えて構成される電流共振回路と、該電流共振回路の共振動作によって電圧が誘起される2次巻き線と、該2次巻き線の出力を平滑する平滑回路と、を有し、直流電圧源の出力端子と第1のスイッチ素子間にインダクタを挿入し、該インダクタからの出力とGND端子間に第2、第3のコンデンサを直列接続し、該第2、第3のコンデンサの中点を電流共振回路に接続して構成される高調波用共振回路を備え、電流共振回路の共振電流に高調波用共振回路の共振電流を重畳することで、該共振電流のピーク電流を低減することを特徴とする多重電流共振型コンバータが開示されている。
図10に示したLLC電流共振型コンバータ90は、スイッチ素子Q1,Q2のスイッチング損失が少なく、出力ダイオードも電流波形が正弦波状になることで、リカバリー電流などが生じず、損失が少ない高効率なスイッチング電源となっている。また、スイッチング損失が少ないことで放熱板が小さくでき、小型化を図ることもできる。また、特許文献1の多重電流共振型コンバータでは、回路を簡略化してピーク電流を小さくして低消費電力化を図っている。
しかしながら、上記の従来の技術では、更なる回路の小型化および低消費電力化について検討の余地が残されていた。
そこで本発明は、回路の小型化および低消費電力化を図ることができるスイッチング電源回路を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係るスイッチング電源回路は、絶縁型のスイッチング電源回路であって、該スイッチング電源回路のトランスの2次側出力回路は、前記トランスの2次側巻き線として、第1巻き線と第2巻き線を有し、前記第1巻き線と前記第2巻き線とは、極性が異なるように直列で接続されるとともに、接続される中点には第1コンデンサが接続され、該第1コンデンサの他点はGNDに接続され、接続された前記第1巻き線と前記第2巻き線の一方には、ダイオードのカソードが接続され、該ダイオードのアノードはGNDに接続され、接続された前記第1巻き線と前記第2巻き線の他方には、インダクタンスが接続され、該インダクタンスの他点は第2コンデンサと接続されているものである。
本発明によれば、スイッチング電源回路の小型化および低消費電力化を図ることができる。
基本構成に係るスイッチング電源回路の回路図であって、(a)トランスの2次側出力の極性が正の状態、(b)トランスの2次側出力の極性が負の状態であるときを示す。 センタータップ方式のLLC電流共振型コンバータのトランス2次側の回路図である。 スイッチング電源回路の2次側出力回路を示す基本回路図であって、(a)1次側電流が正の状態、(b)1次側電流が負の状態であるときを示す。 第1の実施形態に係るスイッチング電源回路の基本回路図である。 図4に示す動作条件時における1次側回路での動作を示す波形図である。 図4に示す動作条件時における2次側出力回路での動作を示す波形図である。 第2の実施形態に係るスイッチング電源回路の基本回路図である。 図7に示す動作条件時におけるスイッチング電源回路の動作を示す波形図である。 スイッチング電源回路を電源制御装置として使用した画像形成装置の概略構造を示す模式図である。 従来のLLC電流共振型コンバータの基本回路図である。 重負荷での従来のLLC電流共振型コンバータの動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明に係る構成を図1から図9に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
[基本構成]
本発明に係るスイッチング電源回路の説明に先立って、本願発明者が先に発明した前提となる構成(基本構成という)について、図1を参照して説明する。図1は、基本構成に係るスイッチング電源回路の回路図である。
スイッチング電源回路10の1次側回路11は、電圧源の正極端子(直流電圧源の出力端子)と、GND端子または電源負極端子と、の間に設けられたスイッチ素子と、を備え、スイッチ素子を制御(ON/OFF制御)することでトランス13の1次側巻き線14に電流が供給されるようになっている。例えば、1次側回路11は、図10に示した回路と略同様の回路構成とすればよい。
また、2次側出力回路12には、1次側回路11の動作によって誘起されるトランス13の2次側巻き線15、インダクタンスLo、ダイオードD、出力平滑用の出力コンデンサCo、2次側コンデンサCpが設けられる。2次側出力回路12において、2次側巻き線15の一方の出力は、インダクタンスLoに接続されると共にダイオードDの陰極(カソード)に接続され、インダクタンスLoの他端は、出力コンデンサCoに接続され、2次側巻き線15の他方の出力は、2次側コンデンサCpに接続され、ダイオードDの陽極(アノード)、出力コンデンサCo、および2次側コンデンサCpの他端は、GND端子に接続されている。
このスイッチング電源回路10は、図1に示すように、トランス13をブリッジ方式と同様、単層巻き線で構成して、2次側出力回路12をブリッジダイオードD、インダクタンスLo、出力コンデンサCo、2次側コンデンサCpによる構成としている。
なお、図1(a)は、トランス13の2次側出力の極性が正の状態、図1(b)は、トランスの2次側出力の極性が負の状態であるときを示しており、図中矢印で電流ループの状態を併せて記している。
図1(a)に示すトランス13の2次側出力の極性が正の状態では、トランス2次側から出力コンデンサCoまでの経路での電力損失はインダクタンスLoの抵抗損失のみであり、図1(b)に示す負の状態では、電力損失は1個のダイオードDに2倍の電流が流れるのでダイオードDでの損失は2倍、また2次側コンデンサCpの等価直列抵抗(ESR)による損失がある。
ここで、図1(a)の状態と図1(b)の状態は、交互に生じるので、ダイオードDの損失は平均1個分となり、トータルの損失としては、センタータップの損失に加えて、2次側コンデンサCpとインダクタンスLoのESRによる損失が増えることになる。
しかしながら、ESRによる損失は、ダイオードによる損失よりも十分小さいものであるため、図1に示すスイッチング電源回路10によれば、システム全体の電源効率の点から、簡易な構成かつ十分な損失の低減が可能となる。
また、1次側回路11を図10に示した回路と同様の回路構成とした場合、漏れインダクタンスに関しては、図1(a)による2次側出力回路12の場合、トランス1次側の等価回路(1次側回路11)は、漏れインダクタンスLr+インダクタンスLo×(n/m)+共振コンデンサCrの直列回路となる。
また、図1(b)による2次側出力回路の場合、トランス1次側の等価回路は、漏れインダクタンスLr+2次側コンデンサCp/((n/m))+共振コンデンサCrの直列回路となっているので、漏れインダクタンスが小さい場合においても、インダクタンスLoの値、もしくは2次側コンデンサCpの値を調整することで、トランス1次側に流れる電流波形を最適化することが可能となる。
このスイッチング電源回路10によれば、漏れインダクタンスを小さくすることができるとともに、トランス13もブリッジ出力同様の単層巻きにて損失が少ない2次側出力回路12の構成とすることができるので、トランス13を小型化することができる。よって、スイッチング電源回路10の小型化および低消費電力化を図ることができる。
なお、図1に示す例では、2次側コンデンサCpは、2次側巻き線15の一方の出力とダイオードDの陽極との間に直列に接続されているが、2次側巻き線15の他方の出力とダイオードDの陰極との間に直列に接続されるものであっても良い。また、2次側コンデンサCpを、2次側巻き線15の一方の出力とダイオードDの陽極との間、および2次側巻き線15の他方の出力とダイオードDの陰極との間の双方にそれぞれ設けても良い。また、GND端子は、電圧源の基準となる電位であればよく、電源負極端子であっても良い。
[第1の実施形態]
LLC電流共振型コンバータのトランス2次側出力方式としては、図2に示すようなセンタータップ方式が知られている。センタータップ方式では、図2に示すように、トランス17の2次側の巻き線を2つとして、それぞれの極性を正用、負用に分離して、各々の出力は、ダイオード1個(D1またはD2)を経由して出力コンデンサCoで平滑化する構造としているので、トランス2次側から出力コンデンサCoまでの径路での電力損失はダイオード1個分の電力損失となる。
これに対し、上記基本構成に係るスイッチング電源回路10は、トランス13の2次側巻き線15を1つとし、2次側出力回路12を、2次側コンデンサCp、ダイオードD、インダクタンスLo、出力コンデンサCoで構成することで、図2に示すようなセンタータップ出力方式と同等の効率で、かつトランス13の2次側巻き線15が半減することからトランス13の更なる小型化を実現している。
しかしながら、上記基本構成に係るスイッチング電源回路10では、インダクタンスLoは、スイッチング周波数に対して十分な時定数が必要であり、また、出力の直流電流が重畳するためコアの磁気飽和を防ぐ必要があり、インダクタンスLoの外形が大きくなってしまう。
そこで、本実施形態に係るスイッチング電源回路は、絶縁型のスイッチング電源回路(スイッチング電源回路20)であって、該スイッチング電源回路のトランス(トランス23)の2次側出力回路(2次側出力回路22)は、トランスの2次側巻き線として、第1巻き線と第2巻き線(2次側巻き線25(巻き線m)、2次側巻き線26(巻き線k))を有し、第1巻き線と第2巻き線とは、極性が異なるように直列で接続されるとともに、接続される中点には第1コンデンサ(2次側コンデンサCp)が接続され、該第1コンデンサの他点はGNDに接続され、接続された第1巻き線と第2巻き線の一方には、ダイオード(ダイオードD)のカソードが接続され、該ダイオードのアノードはGNDに接続され、接続された第1巻き線と第2巻き線の他方には、インダクタンス(インダクタンスLo)が接続され、該インダクタンスの他点は第2コンデンサ(出力コンデンサCo)と接続されているものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。また、図1に示したスイッチング電源回路10と同様の点についての説明は省略する。
スイッチング電源回路20の2次側出力回路22の詳細を図3に示す。このスイッチング電源回路20は、図3に示すように、図1に示したスイッチング電源回路10の2次側出力回路12のトランス13の2次側巻き線15(巻き線m、2次側巻き線25)に巻き線k(2次側巻き線26)を加えるとともに、巻き線kは、巻き線mに対してターン数を十分少なくしたものである。なお、1次側回路21はLLC電流共振型電源の1次側回路とする。
ここで、図3(a)は、1次側電流が(+)の状態、図3(b)は、1次側電流が(−)の状態であるときを示している。
図3(b)に示す1次側電流が(−)の状態において、2次側コンデンサCpは巻き線n:mに対応した電圧でチャージされる。このときの電圧値はVm≒VCoになる。巻き線kはインダクタンスLoにより電流が+から−に向けて流れ、インダクタンスLoに加わる電圧は、Vm−Vkになる。
また、図3(a)に示す1次側電流が(+)の状態において、巻き線kとmはそれぞれ極性が反転するが、巻き線mはダイオードDがあるため通電できず、2次側コンデンサCpの電圧はVmを維持し、これに巻き線kの電圧Vkが加わるため、インダクタンスLoに加わる電圧は、Vm+Vkとなる。
すなわち、スイッチング電源回路20では、Vm≒VCoなのでインダクタンスLoの両端電圧は±Vkとなり、巻き線kのターン数が巻き線mに対して十分少ない場合、Loの電位差が小さく、図1に示したスイッチング電源回路10に比べて、同じ時定数であってもインダクタンス値を十分小さくすることできる。したがって、出力インダクタンスのコアギャップを大きくしてコアサイズを小さくし、小型化することが可能となる。
図4に、図3に示した2次側出力回路22を有するスイッチング電源回路20の回路図を示す。また、図5は図4に示す動作条件時における1次側回路21での動作を示す波形図、図6は図4に示す動作条件時における2次側出力回路22での動作を示す波形図である。
本実施形態に係るスイッチング電源回路20の1次側回路21は、図10に示した回路と略同様のLLC電流共振型電源回路とした回路構成である。また、トランスの2次側出力回路22は、図3で説明した回路構成である。
また、本実施形態では、出力電圧を24V、出力電流を20Aとして定数を設定しており、出力電圧からエラーアンプ28と絶縁用のフォトカプラ29を経由してPFMコントローラ30にフィードバック信号を与えている。PFMコントローラ30では、このフィードバック信号に基づいて周波数を可変して、第1のスイッチ素子Q1および第2のスイッチ素子Q2を制御する。
先ず、1次側回路21について説明する。第1のスイッチ素子Q1および第2のスイッチ素子Q2はPFMコントローラ30により、図5に示すVQ1g,VQ2gのタイミングにて交互にON/OFF制御がされる。また、第1のスイッチ素子Q1と第2のスイッチ素子Q2のON期間が重ならないようにデットタイムdが設けられている。
また、第1、第2のスイッチ素子Q1,Q2に流れる電流波形はそれぞれIQ1dsとIQ2dsである。ここで、IQ1dsは、2次側出力回路22のインダクタンスLoのインダクタンス値が電流負荷として見えている波形となっている。また、IQ2dsは、漏れインダクタンスLrと2次側コンデンサCp、共振コンデンサCrによる共振波形となっている。
また、ICrは共振コンデンサCrに流れる電流波形であり、IQ1dsとIQ2dsの合成電流波形である。
このスイッチング電源回路20によれば、インダクタンスLoの時定数及びインダクタンスLrと2次側コンデンサCp、共振コンデンサCrの共振動作によって、トランス1次側でのZVS(Zero Voltage Switching)動作が可能となる(図5)。
次に、2次側出力回路22について説明する。図6に示すVn,Vk,Vmはそれぞれ巻き線n(2次側巻き線24),巻き線k,巻き線mに生じる両端電圧である。また、VCpは2次側コンデンサCpの電圧波形、ICpは2次側コンデンサCpの電流波形である。また、ILoはインダクタンスLoに流れる電流波形である。巻き線n,k,mのターン数は、巻き線n>巻き線m>巻き線kであって、ここでは、それぞれ33ターン、1ターン、6ターンの巻き数とした。Vn,Vk,Vmの電圧も巻き線の比に概算一致している。
また、ON期間の電圧値はVnに生じる電圧が基準となりVk,Vmに生じる電圧が決定するが、OFF期間ではVmが出力電圧に近い24V付近でクランプされるため、Vmに生じる電圧が基準となり、Vn,Vkで生じる電圧が決定される。
スイッチング電源回路20では、図3(b)に示す1次側電流が(−)の状態(図6のOFF期間)に示すように、トランス23の巻き線nと巻き線kの電圧極性と電流がそれぞれ同じ方向であり、トランスコアには巻き線nと巻き線kで生じた磁束を加算した磁束が生じる。そして、巻き線mでは、この磁束に対して打ち消す方向に電流が流れる動作になる。このようにエネルギーバランスが不均一になるが、1次側回路21の共振コンデンサCrの電位によって均されるため回路の動作には影響を与えない。
また、スイッチング電源回路20では、インダクタンスLoにはVCpにVkを加算した電圧が加わることになる。ここで、VCp≒VCoであるのでインダクタンスLoの両端電圧はVLo≒Vkになる。そして、インダクタンスLoに流れる電流は、VLo=Lodi/dtであるため、VLoが小さくなった分、インダクタンスLoのインダクタンス値を小さくすることができ、インダクタンスの小型化を図ることができる。なお、インダクタンスのコアギャップや巻き線ターン数の最適化を行うことでインダクタンスLoを小さくすることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るスイッチング電源回路20では、2次側出力回路22において、インダクタンスLoに加わる電位差を小さくすることができるため、インダクタンス値を小さく設定することができ、インダクタンスLoの小型化を図ることができる。例えば、同じスイッチング周波数、出力条件であれば、図1に示したスイッチング電源回路10におけるインダクタンスLoよりも外形を小型化することが可能となる。以上より、スイッチング電源回路の低消費電力化を図るとともに、小型化を図ることができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明に係るスイッチング電源回路の他の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の点についての説明は適宜省略する。
本実施形態に係るスイッチング電源回路は、フォワード型電源回路またはフライバック型電源回路の2次側出力回路として、上述のスイッチング電源回路20の2次側出力回路22を備えるものである。
図5に示した第1の実施形態のスイッチング電源回路20では、1次側回路21がLLC電流共振型電源回路である例を説明した。ここで、スイッチング電源回路20の2次側出力回路22は、インダクタンスLoを要するフォワード型電源回路に近い動作をするものであって、フォワード型電源回路の2次側出力回路に適用することもできる。
この場合、従来のフォワード型電源回路と比較して、励磁電流が巻き線mに流れるためリセット回路が不要になる。また、インダクタンスLoのフリーホイールダイオードは不要となり、第1の実施形態と同様にインダクタンスLoの小型化が可能となる。
図7は、第2の実施形態に係るスイッチング電源回路40の回路図を示す。スイッチング電源回路40の2次側出力回路22は、第1の実施形態で説明したスイッチング電源回路20の2次側出力回路22と同構成である。また、1次側回路31は、フォワード型電源回路のリセット回路を削除した回路であって、フライバック型電源回路の1次側回路と同等の構成である。また、制御方式は、フライバック型電源回路やフォワード型電源回路と同様に、スイッチ素子Q1がONの時に1次側回路31から2次側出力回路22へのエネルギー伝達を行うのでPWM制御となる。
スイッチング電源回路40は、出力電圧を5.1V、出力電流を20Aとして定数を設定しており、出力電圧からエラーアンプ28と絶縁用のフォトカプラ29を経由してPWMコントローラ32によりスイッチ素子Q1を制御している。また、巻き線n,k,mのターン数は、ここでは、それぞれ73ターン、1ターン、6ターンの巻き数とした。
図8は図7に示す動作条件時におけるスイッチング電源回路の動作を示す波形図である。
スイッチ素子Q1のON期間では、巻き線nに電源電圧(141V)が印加され、巻き線nにはIQ1dsの電流が通電される。このとき巻き線mと巻き線kでは、巻き線nで生じた磁束を打ち消す方向で電流を流すが、巻き線mはダイオードDがあるため通電できず、巻き線kのみ2次側コンデンサCpを介して通電する。このときインダクタンスLoに印加される電圧は、VLoとなる(VCp+Vk−5.1V)。
一方、スイッチ素子Q1のOFF期間では、Vmが出力電圧に近い5.1V付近でクランプされるためこれが基準となり、Vn,Vkで生じる電圧が決定される。
第2の実施形態のスイッチング電源回路40は、第1の実施形態のスイッチング電源回路20とは異なり、1次側の巻き線nには通電経路がなく、巻き線mに生じる電流は、巻き線kで生じる磁束と巻き線nの残磁束によってのみ生じる電流である。
なお、トランスコアに生じる残磁束は、フォワード型電源回路では、リセット回路を介して励磁電流として1次側電源に回生されるが、スイッチング電源回路40では2次側の巻き線mの出力電流として使用している。このときの動作はフライバック型電源に近い動作となる。
第2の実施形態に係るスイッチング電源回路40によれば、リセット回路とフリーホイールダイオードを削減して、回路の簡略化を図ることができる。
[画像形成装置]
図9は、上記実施形態に係るスイッチング電源回路を電源制御装置として備える画像形成装置の概略構造を示す模式図である。
画像形成装置100は、レーザにより感光体に潜像を書き込むレーザ書き込み部101と、レーザ書き込み部101により表面に帯電された電荷を露光し、潜像を形成する感光体102と、感光体102上の残存トナーを除去するクリーナ103と、感光体102上を一様に帯電する帯電チャージャ104と、感光体の潜像にトナー像を形成する現像器105と、トナー像を記録紙に転写する転写ドラム106と、トナー像を記録紙側に引き寄せるための電荷を発生する転写チャージャ107と、記録紙上に転写されたトナー像を固着する定着装置108と、外部からの記録情報を制御する情報処理部109と、記録紙を収納し、1枚ずつ給紙する給紙装置110と、定着された記録紙を排紙する排紙トレイ111と、外部とのインターフェースを司る通信ポート112と、電源制御装置113と、を備えている。図中、点線で囲む部分が画像形成プロセス部を構成する。
ここで、電源制御装置113として、上記実施形態に係るスイッチング電源回路20および/またはスイッチング電源回路40を用いることで、小型化および低消費電力化を図った電源装置を備えた画像形成装置100を構成することができる。なお、画像形成装置100の各構成の詳細および動作については、公知のものでよく、説明を省略する。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
10,20,40 スイッチング電源回路
11,21,31 1次側回路
12,22 2次側出力回路
13,17,23 トランス
14,24 1次側巻き線(巻き線n)
15,25 2次側巻き線(巻き線m)
26 2次側巻き線(巻き線k)
16,27 負荷
28 エラーアンプ
29 フォトカプラ
30 PFMコントローラ
32 PWMコントローラ
100 画像形成装置
101 レーザ書き込み部
102 感光体
103 クリーナ
104 帯電チャージャ
105 現像器
106 転写ドラム
107 転写チャージャ
108 定着装置
109 情報処理部
110 給紙装置
111 排紙トレイ
112 通信ポート
113 電源制御装置
特開2011−139587号公報
トランジスタ技術増刊「電源回路設計2009」CQ出版 pp.191−204 [LLC共振コンバータの設計] 森田 浩一

Claims (5)

  1. 絶縁型のスイッチング電源回路であって、
    該スイッチング電源回路のトランスの2次側出力回路は、
    前記トランスの2次側巻き線として、第1巻き線と第2巻き線を有し、
    前記第1巻き線と前記第2巻き線とは、極性が異なるように直列で接続されるとともに、接続される中点には第1コンデンサが接続され、
    該第1コンデンサの他点はGNDに接続され、
    接続された前記第1巻き線と前記第2巻き線の一方には、ダイオードのカソードが接続され、
    該ダイオードのアノードはGNDに接続され、
    接続された前記第1巻き線と前記第2巻き線の他方には、インダクタンスが接続され、
    該インダクタンスの他点は第2コンデンサと接続されていることを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 前記第1巻き線の一方に、前記ダイオードのカソードが接続され、
    前記第1巻き線は、前記第2巻き線よりも巻き数が多いことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。
  3. LLC電流共振型電源回路の2次側出力回路として、請求項1または2に記載のスイッチング電源回路の前記2次側出力回路を備えることを特徴とするスイッチング電源回路。
  4. フォワード型電源回路またはフライバック型電源回路の2次側出力回路として、請求項1または2に記載のスイッチング電源回路の前記2次側出力回路を備えることを特徴とするスイッチング電源回路。
  5. 請求項3または4に記載のスイッチング電源回路を電源制御装置として備えることを特徴とする画像形成装置。
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