JP2015214996A - 継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】利便性及び信頼性に優れた継手の提供。【解決手段】継手2は、雄管4と、雌管6と、クイックファスナー8とを有する。クイックファスナー8は、雄管4と雌管6との正規接続状態を維持しうる。雄管4は、第1フランジf1を有している。雌管6は、第2フランジf2を有している。クイックファスナー8は、2つのアーム8a,8bと、これらのアームを連結する連結部8cとを有する。アーム8a,8bのそれぞれが、連結部8cとは逆側に位置する自由端a4,b4を有している。アーム8a,8bのそれぞれに、開口k1,k2が形成されている。上記正規接続状態において、第1フランジf1及び第2フランジf2が、開口k1,k2のそれぞれを貫通している。開口k1,k2のそれぞれが、自由端a4,b4に近づくにつれて開口高さが大きくなる開口拡張部x1を有する。【選択図】図8

Description

本発明は、継手に関する。
特許第3069825号公報は、管接続用クリップを用いた管接続構造を開示する。この管接続構造では、クリップに設けられた長窓に、フランジどうしの一部が挿入されている。
特許第3069825号公報
上述した従来技術では、雄管のフランジと雌管のフランジとが、互いに接触した状態で、クイックファスナーの開口(ファスナー開口)に挿入されている。この挿入を可能とするため、上記ファスナー開口の高さは、2つのフランジの厚みの合計(合計厚み)よりも大きくされる必要がある。ただし、ファスナー開口の高さが過大であると、フランジとファスナー開口との間の隙間が増加し、ガタツキが大きくなる。この結果、水密性が低下しうる。
よって、ガタツキの抑制の観点からは、ファスナー開口の高さを、出来るだけ上記合計厚みに近づけるのが好ましい。しかしこの場合、ファスナー開口にフランジが入り込みにくく、ファスナーの操作性が低下する。このように、従来技術では、ガタツキの抑制と操作性との両立が難しい。
本発明の目的は、操作性に優れた継手の提供にある。
本発明に係る好ましい継手は、雄管と、雌管と、上記雄管と上記雌管との正規接続状態を維持しうるクイックファスナーと、を備えている。上記雄管は、第1フランジを有している。上記雌管は、第2フランジを有している。上記クイックファスナーが、2つのアームと、これらのアームを連結する連結部とを有している。上記アームのそれぞれが、上記連結部とは逆側に位置する自由端を有している。上記アームのそれぞれに、開口が形成されている。上記正規接続状態において、上記第1フランジ及び上記第2フランジが、上記開口のそれぞれを貫通している。上記開口のそれぞれが、上記自由端に近づくにつれて開口高さが大きくなる開口拡張部を有する。
好ましくは、上記開口のぞれぞれが、第1開口部と、この第1開口部よりも自由端側に位置する第2開口部とを有している。好ましくは、上記第1開口部と上記第2開口部とは、連続している。好ましくは、上記第1開口部は、正規接続状態において上記第1フランジ及び上記第2フランジを保持するフランジ係合部を有している。上記第2開口部は、上記開口拡張部を有している。
好ましくは、上記開口拡張部が、上記フランジ係合部に対して、自由端側に離れている。
好ましくは、上記開口拡張部の開口高さの最小値が、上記フランジ係合部の高さに等しい。
好ましくは、上記開口拡張部が、上記自由端に近づくにつれて徐々に上がる上斜面部と、上記自由端に近づくにつれて徐々に下がる下斜面部とを有している。
好ましい水栓装置は、上述した継手のいずれかを備えている。
クイックファスナーを用いた継手において、操作性が向上しうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る継手の斜視図である。 図2は、図1の継手の分解斜視図である。 図3(a)は雄管の平面図であり、図3(b)はこの雄管の側面図であり、図3(c)は図3(a)のA−A線に沿った断面図である。 図4(a)は雌管の平面図であり、図4(b)はこの雌管の側面図であり、図4(c)は図4(a)のB−B線に沿った断面図である。 図5は、クイックファスナーの斜視図である。 図6は、図5のクイックファスナーの正面図である。 図7は、図5のクイックファスナーの平面図である。 図8は上記クイックファスナーの側面図である。 図9(a)は、雄管が傾斜した場合における開口拡張部の効果を説明するための図であり、図9(b)は、雄管の挿入が不十分である場合における開口拡張部の効果を説明するための図である。 図10(a)は、雄管が傾斜した場合における比較例の状況するための図であり、図10(b)は、雄管の挿入が不十分である場合における比較例の状況を説明するための図である。 図11は、開口拡張部の効果を説明するための工程図である。 図12(a)は、変形例のクイックファスナーの側面図であり、図12(b)は、他の変形例のクイックファスナーの側面図である。 図13は、更に他の変形例のクイックファスナーの斜視図である。 図14(a)は図13のクイックファスナーの平面図であり、図14(b)はこのクイックファスナーの背面図であり、図14(c)はこのクイックファスナーの右側面図であり、図14(d)はこのクイックファスナーの正面図であり、図14(e)はこのクイックファスナーの底面図であり、図14(f)はこのクイックファスナーの左側面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
なお、本願において周方向とは、雄管4及び雌管6の周方向を意味する。本願において軸方向とは、雄管4及び雌管6の軸方向を意味する。本願において、この軸方向に直交する方向が、軸直交方向とも称される。この軸直交方向は、雄管4及び雌管6の半径方向である。
本願では、典型的な使用状態を考慮して、「上」、「上側」、「下」、「下側」等の文言が用いられる。この典型的な使用状態では、雄管4及び雌管6の軸心が鉛直方向である。この典型的な使用状態では、雄管4が雌管6に対して上側に位置する。この典型的な使用状態では、クイックファスナー8が水平である(図1参照)。もちろん、本願における継手は、非典型的な使用状態で使用されてもよい。例えば、軸方向が鉛直方向に対して傾斜した状態で用いられてもよい。この場合はクイックファスナー8も傾斜する。例えば、本願における継手は、軸方向が水平な状態で用いられても良い。例えば、本願における継手は、雄管4が雌管6に対して下側に位置する状態で用いられても良い。本願での説明は、典型的な使用状態に基づく。
図1は、本発明の一実施形態に係る継手2の斜視図である。図2は、継手2の分解斜視図である。図1では、継手2は正規接続状態にある。正規接続状態では、雄管4と雌管6とが同軸である。
継手2は、例えば、水栓器具に用いられる。例えば、この水栓器具は、継手2と、水栓本体とを有する。継手2は、この水栓本体と、上水道等の配管とを接続する。
図2が示すように、継手2は、雄管4、雌管6及びクイックファスナー8を有する。クイックファスナー8は、雄管4と雌管6との正規接続状態を保持しうる。更に継手2は、止水部材10を有する(図2参照)。この止水部材10は、リング部材である。この止水部材10は、Oリングである。本実施形態では、複数(2つ)の止水部材10が設けられている。正規接続状態において、クイックファスナー8は、正規位置にある。
図示しないが、雄管4には、雄側配管が接続される。図示しないが、雌管6には、雌側配管が接続される。
正規接続状態において、クイックファスナー8は、自由に回転しうる(図1参照)。正規接続状態を保持したまま、クイックファスナー8は自由に回転しうる。この回転は、継手2(雄管4、雌管6)の軸心まわりの回転である。この回転の自由度により、クイックファスナー8は、操作性に優れる。
クイックファスナー8は、周方向におけるあらゆる方向から、装着されうる。クイックファスナー8は、周方向におけるあらゆる方向に、取り外されうる。施工場所によっては、装着及び取り外しの方向が制約されうる。かかる制約の下でも、継手2は、着脱可能である。クイックファスナー8は、操作性に優れる。
図3(a)は、雄管4の平面図である。図3(b)は、雄管4の側面図である。図3(c)は、雄管4の断面図である。図3(c)は、図3(a)のA−A線に沿った断面図である。
図3(b)及び図3(c)が示すように、雄管4は、上部4aと、下部4bと、フランジf1とを有する。上部4aは、フランジf1よりも上側の部分である。下部4bは、フランジf1よりも下側の部分である。継手2の接続では、下部4bが雌管6に挿入される。正規接続状態では、下部4bは雌管6の内側に位置する。正規接続状態では、止水部材10が雌管6の内面に接触している。
本願において、フランジf1は、第1フランジとも称される。
図3(b)及び図3(c)が示すように、雄管4は、周溝12を有する。周溝12は、下部4bに設けられている。本実施形態では、2つの周溝12が設けられている。周溝12のそれぞれに、前述の止水部材10が嵌められている。
図4(a)は、雌管6の平面図である。図4(b)は、雌管6の側面図である。図4(c)は、雌管6の断面図である。図4(c)は、図4(a)のB−B線に沿った断面図である。
雌管6は、フランジf2と、フランジf3とを有する。フランジf2は、雌管6の上端に設けられている。フランジf3は、フランジf2の下側に設けられている。フランジf2の外径は、フランジf3の外径よりも小さい。
雌管6は、中間部6aを有する(図6(b)及び図6(c)参照)。中間部6aは、フランジf2とフランジf3との間の部分である。中間部6aは、周溝状である。フランジf2とフランジf3とが離れている結果として、周溝状の中間部6aが形成されている。
前述した第1フランジf1と区別するため、フランジf2は、第2フランジとも称される。正規接続状態において、第2フランジf2は、第1フランジf1に当接する(図1参照)。正規接続状態において、第2フランジf2の上端面が、第1フランジf1の下端面に当接する。
フランジf1及びフランジf2と区別するため、フランジf3は、第3フランジとも称される。
図5は、クイックファスナー8の斜視図である。図6は、クイックファスナー8の正面図である。図7は、クイックファスナー8の平面図である。図8は、クイックファスナー8の側面図である。図5及び図7が示すように、クイックファスナー8は、2つのアームを有する。即ち、クイックファスナー8は、第一アーム8aと第二アーム8bとを有する。更にクイックファスナー8は、連結部8cを有する。第一アーム8aは、連結部8cの一端から、前方に向かって延びている。第二アーム8bは、連結部8cの他端から、前方に向かって延びている。連結部8cは、第一アーム8aの一端(後端)と第二アーム8bの一端(後端)とを繋いでいる。
図6及び図7が示すように、クイックファスナー8の形状は左右対称である。図7が示すように、平面視のクイックファスナー8は、中心線ASを有する。平面視のクイックファスナー8において、この中心線ASは、対称軸である。本願において、この中心線ASの方向が、中心線方向とも称される。
第一アーム8aは、開口k1を有する。開口k1は、第一アーム8aを貫通している。第二アーム8bは、開口k2を有する。開口k2は、第二アーム8bを貫通している。
クイックファスナー8の側面視において、開口k1と開口k2とは同一形状である。クイックファスナー8の側面視において、開口k1と開口k2とは重なっている(図8参照)。
アーム8aは、開口k1の上側に位置する上部a1と、開口k1の下側に位置する下部a2とを有する(図5及び図8参照)。上部a1と下部a2とは、開口k1によって分離されている。同様に、アーム8bは、開口k2の上側に位置する上部b1と、開口k2の下側に位置する下部b2とを有する。上部b1と下部b2とは、開口k2によって分離されている。
図7から理解されるように、平面視におけるクイックファスナー8では、上部a1と下部a2とが重なって見える。即ち、平面視における上部a1の形状は、平面視における下部a2の形状に一致している。この形状の一致は、クイックファスナー8の製造を容易とし、生産性を高めうる。同様に、平面視における上部b1の形状は、平面視における下部b2の形状に一致している。この形状の一致は、クイックファスナー8の製造を容易とし、生産性を高めうる。
正規接続状態では、フランジf2とフランジf3との間の隙間に、下部a2及び下部b2が配置される(図1参照)。即ち、正規接続状態では、下部a2及び下部b2は、中間部6aの半径方向外側に位置する。正規接続状態では、下部a2、b2の下縁が、フランジf3の上面に当接している。正規接続状態では、フランジf1の上側に、上部a1及び上部b1が配置される。
クイックファスナー8は、弾性変形しうる。図5等に示されるクイックファスナー8は、自然状態である。外力により、クイックファスナー8は、第一アーム8aと第二アーム8bとが互いに離れるように、弾性変形しうる。外力により、クイックファスナー8は、第一アーム8aの先端(自由端)と第二アーム8bの先端(自由端)とが離れるように、弾性変形しうる。この変形が、拡開変形とも称される。外力が解除されると、拡開変形が減少する。拡開変形が減少するような変形が、戻り変形とも称される。戻り変形を経由して、クイックファスナー8は、自然状態に戻る。クイックファスナー8の装着及び取り外しにおいて、クイックファスナー8の弾性変形が利用される。
第一アーム8aは、案内端部a3と自由端a4とを有する。平面視のクイックファスナー8において、案内端部a3は、自由端a4に近づくほど中心線ASから離れるように、延びている。
第二アーム8bは、案内端部b3と自由端b4とを有する。平面視のクイックファスナー8において、案内端部b3は、自由端b4に近づくほど中心線ASから離れるように、延びている。
案内端部a3と案内端部b3との間隔は、クイックファスナー8の自由端に近づくほど大きくなっている。クイックファスナー8の前進操作において、案内端部a3、b3の内面がフランジf1、f2に当接する。案内端部a3、b3の形状に起因して、上記前進操作においてクイックファスナー8の拡開変形が円滑に起こる。案内端部a3及び案内端部b3は、クイックファスナー8の円滑な装着に寄与している。
図7及び図8において、前進方向Dfが矢印で示されている。前進方向Dfは、中心線方向における第1の方向である。図7及び図8において、後退方向Dbが矢印で示されている。後退方向Dbは、中心線方向における第2の方向である。後退方向Dbは、前進方向Dfとは逆の方向である。クイックファスナー8の装着において、クイックファスナー8は前進方向Dfに操作される。この操作が、前進操作とも称される。クイックファスナー8の取り外しにおいて、クイックファスナー8は後退方向Dbに操作される。この操作が、後退操作とも称される。前進方向Df及び後退方向Dbは、軸直交方向である。
クイックファスナー8が装着されるステップの一例は、下記の通りである。
(1a)雄管4が雌管6に挿入される。
(2a)前進操作により、第一アーム8a及び第二アーム8bがフランジf1及び/又はフランジf2に当接し、クイックファスナー8に拡開変形が生じる。
(3a)更なる前進操作により、フランジf1及びフランジf2が、開口k1及び開口k2を貫通し、且つ、クイックファスナー8に戻り変形が生ずる。
(4a)クイックファスナー8が正規位置に到達し、正規接続状態が形成される。
クイックファスナー8が取り外されるステップの一例は、下記の通りである。
(1b)後退操作により、クイックファスナー8の第一アーム8a及び第二アーム8bがフランジf1及び/又はフランジf2に当接し、クイックファスナー8に拡開変形が生じる。
(2b)更なる後退操作により、クイックファスナー8の拡開変形が大きくなり、フランジf1及びフランジf2が、開口k1及び開口k2から抜ける。
(3b)更なる後退操作により、クイックファスナー8に戻り変形が生じると同時に、クイックファスナー8が継手2から離脱される。
上記ステップ(2a)では、案内端部a3、b3が、フランジf1及び/又はフランジf2に摺動する。このため、前進操作時の操作抵抗が低減される。案内端部a3、b3は、クイックファスナー8の操作性を高める。加えて、案内端部a3、b3は、フランジf1及び/又はフランジf2の傷つきを抑制する。
予め雌管6の正規位置にクイックファスナーが装着され、次に、この雌管6に雄管4が挿入されることで、正規接続状態が実現しうるような継手が知られている。この場合、クイックファスナーの上部a1,b1に複雑な形状が付与される。例えば、上部a1,b1に、受け皿状の斜面が設けられる。この場合、雄管4の挿入の際に、この斜面に当接すr雄管4が、クイックファスナーを拡開変形させる。この上部a1,b1の複雑な形状は、製造コストを増加させる。一方、本実施形態のクイックファスナー8は、軸直交方向での操作のみで、正規接続状態に装着される。クイックファスナー8は、上述した複雑な形状を有さない。よって製造コストが抑制されている。
[開口k1、k2の詳細]
図8が示すように、開口k1は、開口拡張部x1を有する。同様に、開口k2は、開口拡張部x1を有する。開口拡張部x1では、開口高さが、自由端a4,b4に近づくにつれて大きくなるように変化している。開口拡張部x1における開口高さの変化の構成として、次の(形態1)、(形態2)及び(形態3)が例示される。
(形態1)開口高さが徐々に変化している。
(形態2)開口高さが徐々に変化している部分と開口高さが変わらない部分(高さ不変部)とが、混在している。
(形態3)開口高さが段階的(例えば、階段状)に変化している。
上記(形態1)及び(形態2)における「開口高さが徐々に変化している」との構成の一例は、後述の斜面部である。上記(形態2)の一例として、上記高さ不変部が踊り場部として設けられた構成が挙げられる。この構成では、第1の斜面部と第2の斜面部との間に上記高さ不変部が設けられている。挿入容易性(後述)の観点から、これら3種の形態のうち、(形態1)及び(形態2)がより好ましく、(形態1)が更に好ましい。
開口拡張部x1の中心線方向位置は、限定されない。本実施形態では、開口拡張部x1は、開口k1の最も自由端側に位置する。本実施形態では、開口拡張部x1は、開口k2の最も自由端側に位置する。
開口k1、k2に含まれる区域として、第1開口部p1、第2開口部p2及びフランジ係合部h1が定義される。第1開口部p1、第2開口部p2及びフランジ係合部h1は、中心線方向における区域である。
図8が示すように、開口k1は、第1開口部p1と、この第1開口部p1よりも自由端側に位置する第2開口部p2とを有する。開口k1において、第1開口部p1と第2開口部p2とは、互いに隣接している。開口k1において、第1開口部p1と第2開口部p2とは連続している。第1開口部p1と第2開口部p2との境界に、段差は存在しない。第1開口部p1と第2開口部p2とは、滑らかに連続している。
同様に、開口k2は、第1開口部p1と、この第1開口部p1よりも自由端側に位置する第2開口部p2とを有する。開口k2において、第1開口部p1と第2開口部p2とは、互いに隣接している。開口k2において、第1開口部p1と第2開口部p2とは連続している。第1開口部p1と第2開口部p2との境界に、段差は存在しない。第1開口部p1と第2開口部p2とは、滑らかに連続している。
本実施形態では、第2開口部p2が、開口拡張部x1を有している。本実施形態では、第2開口部p2が開口拡張部x1に略等しい。開口拡張部x1が、第2開口部p2の一部であってもよい。
開口k1及び開口k2のそれぞれは、フランジ係合部h1を有する。図8が示すように、第1開口部p1が、フランジ係合部h1を有する。フランジ係合部h1は、第1開口部p1の一部である。図1が示すように、フランジ係合部h1は、フランジf1又はフランジf2と開口k1、k2とが係合する区域である。なお、フランジf1の外径と第2フランジf2の外径とが相違する場合、フランジf1に係る係合区域と、フランジf2に係る係合区域とが相違しうる。この場合、より広い区域が、フランジ係合部h1と定義される。フランジ係合部h1は、正規接続状態において判断される。
なお、正規接続状態において、クイックファスナー8が中心線方向に移動可能な場合がある。この場合、この移動可能範囲における中央位置が、クイックファスナー8の正規位置とされる。この正規位置に基づいて、フランジ係合部h1が決定される。
図1が示すように、フランジ係合部h1は、正規接続状態において、第1フランジf1及び第2フランジf2を保持している。この保持は、フランジ係合部h1に第1フランジf1及び第2フランジf2が貫通することによって達成されている。
[開口拡張部x1の効果]
図9(a)は、雄管4が雌管6に対して傾斜している状況でのファスナー8の前進操作を示す断面図である。図9(b)は、雌管6に対する雄管4の挿入が不十分である状況でのファスナー8の前進操作を示す断面図である。
図9(a)では、雄管4の傾斜に起因して、周方向の一部に、フランジ離間部SPが生じている。フランジ離間部SPは、第1フランジf1と第2フランジf2とが離れた部分である。クイックファスナー8には、開口拡張部x1が設けられているため、フランジ離間部SPでさえも、開口k1,k2に挿入されうる。このように、クイックファスナー8は、前進操作における挿入容易性に優れる。更に、クイックファスナー8は、開口拡張部x1よりも高さが小さいフランジ係合部h1を有するので、接続保持性にも優れる。
図9(b)では、雄管4の挿入不足に起因して、周方向の全体において、第1フランジf1と第2フランジf2とが離れたフランジ離間部SPが生じている。クイックファスナー8には、開口拡張部x1が設けられているため、フランジ離間部SPでさえも、開口k1,k2に挿入されうる。このように、クイックファスナー8は、前進操作における挿入容易性に優れる。更に、クイックファスナー8は、開口拡張部x1よりも高さが小さいフランジ係合部h1を有するので、接続保持性にも優れる。
図10(a)及び図10(b)では、比較例に係るクイックファスナー20が示されている。図10(a)は、雄管4が雌管6に対して傾斜している状況でのファスナー20の前進操作を示す断面図である。図9(b)は、雌管6に対する雄管4の挿入が不十分である状況でのファスナー20の前進操作を示す断面図である。
図10(a)及び図10(b)でも、フランジ離間部SPが生じている。ファスナー20には、開口拡張部x1が設けられていない。このため、フランジ離間部SPは、開口に挿入されない。すなわち、挿入容易性が低い。仮に、開口が高くされれば、フランジ離間部SPは挿入されうる。しかしこの場合、フランジ係合部の高さも高くなるため、接続保持性が低下してしまう。このように、ファスナー20では、挿入容易性と接続保持性との両立が困難である。これに対して、クイックファスナー8は、挿入容易性及び接続保持性に優れる。
図11(a)、図11(b)及び図11(c)は、クイックファスナー8の前進操作の進行過程を示す平面図及び断面図である。
この前進操作では、雄管4が雌管6に対して傾斜した状況が考慮されている。この状況では、前述のフランジ離間部SPが生じている。図11(a)は、ファスナー開口へのフランジ離間部SPの挿入が開始された第1段階を示す。図11(b)は、フランジ離間部SPがフランジ開口の内部を移動している第2段階を示す。図11(c)は、フランジf1,f2の移動が進行し、フランジ離間部SPが解消された第3段階を示す。
上記第1段階では、上述の挿入容易性が発揮され、フランジ離間部SPがフランジ開口に挿入される。この第1段階の後の上記第2段階では、フランジ離間部SPが残存している。この第2段階では、フランジf1、f2が移動するにつれて、フランジ同士の離間距離が小さくなる。更にフランジf1、f2が移動すると、上記第3段階に到達する。この第3段階では、フランジf1、f2がフランジ係合部h1に到達している。フランジ係合部h1の高さH1は低いため、フランジ離間部SPが解消する。
このように、開口拡張部x1の高さ変化に起因して、フランジ離間部SPが徐々に解消される。最終的に、正規接続状態が達成される。開口拡張部x1は、フランジ同士の接合を正規接続状態に矯正する矯正機能を有する。この矯正機能により、上記フランジ離間部SPが解消され、正規接続状態が達成される。
[開口拡張部x1と案内端部との関係]
クイックファスナー8では、開口拡張部x1が、案内端部a3,b3に掛かる位置に配置されている。換言すれば、存在区域Rxの少なくとも一部が、存在区域Ryの少なくとも一部に重複している。存在区域Rxは、図8に示されている。存在区域Rxは、中心線方向における区域であって、開口拡張部x1の存在区域である。存在区域Ryは、図7及び図8に示されている。存在区域Ryは、中心線方向における区域であって、案内端部a3,b3の存在区域である。
前述のとおり、前進操作において、案内端部a3,b3はフランジf1,f2に当接し、クイックファスナー8の装着を円滑としている。前進操作の初期段階において、案内端部a3,b3は、安定的に、フランジf1,f2に当接しうる。この案内端部a3,b3に掛かる位置に開口拡張部x1を配置しているので、フランジf1,f2が開口拡張部x1に挿入されやすい。よって、挿入容易性が高められている。
図7において両矢印L3で示されるのは、開口k1,k2よりも自由端側に存在するファスナー端部の長さである。本実施形態では、この長さL3は、開口k1,k2よりも自由端側に存在する案内端部a3,b3の長さでもある。この長さL3は、平面視における長さである。クイックファスナー8の端部の強度を高める観点から、長さL3は、2.5mm以上が好ましく、3.0mm以上がより好ましく、3.5mm以上がより好ましい。ファスナーの小型化及び製造コストの低減の観点から、長さL3は8.0mm以下が好ましく、6.0mm以下がより好ましく、5.0mm以下がより好ましい。本実施形態では、長さL3は3.5mmとされた。
[高さH1、高さH2]
図8において両矢印H1で示されているのは、フランジ係合部h1の高さである。本実施形態において、高さH1は一定である。図8において両矢印H2で示されているのは、開口拡張部x1の高さである。本実施形態において、高さH2は徐々に変化している。高さH1及びH2は、軸方向に沿って測定される。高さH1及びH2は、正規接続状態において測定される。
開口拡張部x1の高さH2は、フランジ係合部h1の高さH1よりも大きい。高さH2の最小値は、フランジ係合部h1の高さH1よりも大きい。
高さH2は、自由端a4,b4に近づくにつれて大きくなっている。高さH2は、自由端a4,b4に近づくにつれて段階的に大きくなっていてもよい。高さH2は、自由端a4,b4に近づくにつれて徐々に大きくなっていてもよい。本実施形態では、高さH2は、自由端a4,b4に近づくにつれて徐々に大きくなっている。
開口拡張部x1は、斜面部s2を有している(図5、図6及び図8参照)。斜面部s2では、高さH2が、自由端a4,b4に近づくにつれて徐々に大きくなっている。
図6及び図8が示すように、斜面部s2は、下斜面部s21と、上斜面部s22とを有する。下斜面部s21は、自由端a4,b4に近づくにつれて徐々に下側に下がっている。上斜面部s22は、自由端a4,b4に近づくにつれて徐々に上側に上がっている。図8が示すように、高さH2は、下斜面部s21と上斜面部s22との間の距離である。斜面部s2に起因して、高さH2が、自由端a4,b4に近づくにつれて大きくなっている。
本実施形態では、第1開口部p1の最大高さは、フランジ係合部h1の高さH1に等しい。本実施形態では、第2開口部p2の高さの最小値は、高さH1に等しい。本実施形態では、開口拡張部x1の高さH2の最小値は、高さH1に等しい。よって、開口拡張部x1に入り込んだフランジf1,f2は、円滑にフランジ係合部h1に導かれる。
図8が示すように、開口拡張部x1は、フランジ係合部h1に対して、自由端側に離れている。図8において両矢印R1で示されるのは、フランジ係合部h1と開口拡張部x1との離間距離である。この距離R1は、上記中心線方向に沿って測定される。接続保持性の観点から、距離R1は、0.5mm以上が好ましく、1.0mm以上がより好ましく、1.5mm以上がより好ましい。クイックファスナー8の操作距離を低減させることで、操作性が向上する。この観点から、距離R1は5.0mm以下が好ましく、4.0mm以下がより好ましく、3.0mm以下がより好ましい。本実施形態では、距離R1は1.5mmとされた。
なお、本実施形態では、上記距離R1に起因して、開口拡張部x1とフランジ係合部h1との間に中間部m1が存在する。この中間部m1は、開口k1,k2のうち、開口拡張部x1とフランジ係合部h1との間の部分である。本実施形態では、この中間部m1の高さが一定である。本実施形態では、この中間部m1の高さがH1であり、この中間部m1の長さが上記R1である。
図8が示すように、下斜面部s21は、フランジ係合部h1よりも下方に延在している。このため、前進操作時における挿入容易性が高められている。図8が示すように、上斜面部s22は、フランジ係合部h1よりも上方に延在している。このため、前進操作時における挿入容易性が高められている。
下斜面部s21及び上斜面部s22のいずれか一方が設けられてもよい。本実施形態では、下斜面部s21及び上斜面部s22が設けられている。このため、挿入容易性及び矯正機能が、より一層高められている。
図8において両矢印θ1で示されるのは、下斜面部s21の傾斜角度である。この角度θ1は、フランジ係合部h1の延在方向に対する傾斜角度である。この角度θ1は、前進方向Dfに対する傾斜角度である。本実施形態では、角度θ1は、水平方向に対する傾斜角度である。
上記矯正機能を発揮する際の操作抵抗を低減する観点から、角度θ1は、45度(degree)以下が好ましく、30度以下がより好ましい。挿入容易性の観点から、角度θ1は、10度以上が好ましく、20度以上がより好ましい。
図8において両矢印θ2で示されるのは、上斜面部s22の傾斜角度である。この角度θ2は、フランジ係合部h1の延在方向に対する傾斜角度である。この角度θ2は、前進方向Dfに対する傾斜角度である。本実施形態では、角度θ2は、水平方向に対する傾斜角度である。
上記矯正機能を発揮する際の操作抵抗を低減する観点から、角度θ2は、45度(degree)以下が好ましく、30度以下がより好ましい。挿入容易性の観点から、角度θ2は、10度以上が好ましく、20度以上がより好ましい。
図8において両矢印θ3で示されるのは、下側開口ラインE1と連結ラインE3との交差角度である。図8において両矢印θ4で示されるのは、上側開口ラインE2と上記連結ラインE3との交差角度である。この連結ラインE3は、上側開口ラインE2の先端と下側開口ラインE1の先端とを連結している。角度θ3及びθ4は、図8のような側面視において判断される。
本実施形態では、連結ラインE3の延在方向と、自由端a4,b4の延在方向とが一致している。このため、上記角度θ3及びθ4の下限値を上記好ましい範囲に設定する意義が大きい。
クイックファスナー8の装着及び取り外しの際に、下側開口ラインE1と連結ラインE3との交差部分には応力が集中しやすい。この応力集中を緩和する観点から、角度θ3は、30度以上が好ましく、45度以上がより好ましく、60度以上がより好ましい。ファスナー8の大型化を抑制する観点から、角度θ3は、90度以下が好ましい。
クイックファスナー8の装着及び取り外しの際に、上側開口ラインE2と連結ラインE3との交差部分には応力が集中しやすい。この応力集中を緩和する観点から、角度θ4は、30度以上が好ましく、45度以上がより好ましく、60度以上がより好ましい。ファスナー8の大型化を抑制する観点から、角度θ4は、90度以下が好ましい。
図8において両矢印H3で示されるのは、下斜面部s21の軸方向高さである。この高さH3は、フランジ係合部h1よりも下方に拡張された部分の軸方向高さに等しい。図8において両矢印H4で示されるのは、上斜面部s22の軸方向高さである。この高さH4は、フランジ係合部h1よりも上方に拡張された部分の軸方向高さに等しい。
図8において両矢印H5で示されるのは、開口拡張部x1の最大高さである。このH5は、斜面部s2の最大高さである。このH5は、開口k1,k2の最大高さである。
上記挿入容易性及び上記矯正機能の観点から、比(H3/H5)は、0.1以上が好ましく、0.15以上がより好ましく、0.2以上がより好ましい。斜面部s2の傾斜角度θ1,θ2を好ましい値とする観点から、比(H3/H5)は、0.5以下が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.3以下がより好ましい。
上記挿入容易性及び上記矯正機能の観点から、比(H4/H5)は、0.1以上が好ましく、0.15以上がより好ましく、0.2以上がより好ましい。斜面部s2の傾斜角度θ1,θ2を好ましい値とする観点から、比(H4/H5)は、0.5以下が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.3以下がより好ましい。
[開口拡張部の後端部の形状]
図8が示すように、開口k1,k2は、後端境界部kbを有する。後端境界部kbは、開口拡張部x1の後端と他の開口部分との境界である。本実施形態では、後端境界部kbは、開口拡張部x1と上記中間部m1との境界である。第1フランジf1及び第2フランジf2の傷つきを抑制する観点から、後端境界部kbには丸み(アール)が付与されているのが好ましい。この丸みは、開口k1,k2の内側に向かって凸の丸みである。後端境界部kbの曲率半径は、0.5mm以上が好ましく、1.0mm以上がより好ましい。上記角度θ1及びθ2を考慮すると、この曲率半径は、10mm以下が好ましい。
[開口拡張部の変形例1]
図12(a)は、変形例に係るクイックファスナー30の側面図である。このクイックファスナー30は、前述した雄管4及び雌管6に適合している。
図12(a)が示すように、開口拡張部x1は、斜面部s3を有している。斜面部s3の高さH2は、ファスナー30の自由端に近づくにつれて徐々に大きくなっている。
斜面部s3は、下斜面部s31と、上斜面部s32とを有する。下斜面部s31は、ファスナー30の自由端に近づくにつれて徐々に下がっている。上斜面部s32は、ファスナー30の自由端に近づくにつれて徐々に上がっている。開口拡張部x1の高さH2は、下斜面部s31と上斜面部s32との間の距離である。斜面部s3に起因して、高さH2が、自由端に近づくにつれて大きくなっている。
このクイックファスナー30と上記クイックファスナー8との相違は、開口拡張部x1の形状のみである。クイックファスナー8では、下斜面部s21及び上斜面部s22が、側面視(図12(a))において、直線状である。これに対して、クイックファスナー30では、下斜面部s31及び上斜面部s32が、側面視において、円弧状である。クイックファスナー30では、下斜面部s31及び上斜面部s32が、側面視において、外側に凸の曲線である。この「外側に凸」とは、ファスナー開口の外側に向かって凸であることを意味する。これら下斜面部s31及び上斜面部s32は、挿入容易性及び矯正機能を高めうる。これら下斜面部s31及び上斜面部s32は、矯正機能を発揮する際の操作抵抗を低減しうる。
[開口拡張部の変形例2]
図12(b)は、他の変形例に係るクイックファスナー40の側面図である。このクイックファスナー40も、前述した雄管4及び雌管6に適合している。
図12(b)が示すように、開口拡張部x1は、斜面部s4を有している。斜面部s4の高さH2は、ファスナー40の自由端に近づくにつれて徐々に大きくなっている。
斜面部s4は、下斜面部s41と、上斜面部s42とを有する。下斜面部s41は、自ファスナー40の自由端に近づくにつれて徐々に下がっている。上斜面部s42は、ファスナー40の自由端に近づくにつれて徐々に上がっている。開口拡張部x1の高さH2は、下斜面部s41と上斜面部s42との間の距離である。斜面部s4に起因して、高さH2が、自由端に近づくにつれて大きくなっている。
このクイックファスナー40と上記クイックファスナー8との相違は、開口拡張部x1の形状のみである。クイックファスナー40では、下斜面部s41及び上斜面部s42が、側面視において、円弧状である。クイックファスナー40では、下斜面部s41及び上斜面部s42が、側面視において、内側に凸の曲線である。この「内側に凸」とは、ファスナー開口の内側に向かって凸であることを意味する。これら下斜面部s41及び上斜面部s42は、挿入容易性及び矯正機能を高めうる。これら下斜面部s41及び上斜面部s42は、矯正機能を発揮する際の操作抵抗を低減しうる。
[開口拡張部の変形例3]
図示しないが、開口拡張部が、高さ一定部を含んでいてもよい。更に、この高さ一定部が複数設けられてもよい。この場合において、高さ一定部を含む開口拡張部の長さがL1とされ、高さ一定部の長さがL2とされる。長さL1及び長さL2は、中心線方向の長さである。即ち、長さL1及び長さL2は、中心線ASに沿って測定される。開口拡張部に起因する効果を高める観点から、比(L2/L1)は、0.5以下が好ましく、0.2以下がより好ましく、0.1以下がより好ましい。上述の実施形態では、高さ一定部が存在しないため、比(L2/L1)は0である。
図13は、他の変形例に係るクイックファスナー50の斜視図である。図14(a)はクイックファスナー50の平面図であり、図14(b)はクイックファスナー50の背面図であり、図14(c)はクイックファスナー50の右側面図であり、図14(d)はクイックファスナー50の正面図であり、図14(e)はクイックファスナー50の底面図であり、図14(f)はクイックファスナー50の左側面図である。このクイックファスナー50も、前述した雄管4及び雌管6に適合している。
図13が示すように、クイックファスナー50は、2つのアームを有する。即ち、クイックファスナー50は、第一アーム50aと第二アーム50bとを有する。更にクイックファスナー50は、連結部50cを有する。連結部50cは、第一アーム50aの一端(後端)と第二アーム50bの一端(後端)とを繋いでいる。
図14(a)、図14(d)及び図14(e)が示すように、クイックファスナー50の形状は左右対称である。図14(a)及び図14(e)が示すように、平面視のクイックファスナー50は、中心線ASを有する。平面視のクイックファスナー50において、この中心線ASは、対称軸である。
第一アーム50aは、開口k1を有する。開口k1は、第一アーム50aを貫通している。第二アーム50bは、開口k2を有する。開口k2は、第二アーム50bを貫通している。
クイックファスナー50の側面視において、開口k1と開口k2とは同一形状である。クイックファスナー50の側面視において、開口k1と開口k2とは重なっている(図14(c)参照)。
アーム50aは、開口k1の上側に位置する上部a1と、開口k1の下側に位置する下部a2とを有する。上部a1と下部a2とは、開口k1によって分離されている。同様に、アーム50bは、開口k2の上側に位置する上部b1と、開口k2の下側に位置する下部b2とを有する。上部b1と下部b2とは、開口k2によって分離されている。
正規接続状態では、フランジf2とフランジf3との間の隙間に、下部a2及び下部b2が配置される。即ち、正規接続状態では、下部a2及び下部b2は、中間部6aの半径方向外側に位置する。正規接続状態では、下部a2、b2の下縁が、フランジf3の上面に当接している。正規接続状態では、フランジf1の上側に、上部a1及び上部b1が配置される。
第一アーム50aは、案内端部a3と自由端a4とを有する。平面視のクイックファスナー50において、案内端部a3は、自由端a4に近づくほど中心線ASから離れるように、延びている(図14(a)参照)。
第二アーム50bは、案内端部b3と自由端b4とを有する。平面視のクイックファスナー50において、案内端部b3は、自由端b4に近づくほど中心線ASから離れるように、延びている(図14(a)参照)。
案内端部a3と案内端部b3との間隔は、クイックファスナー50の自由端に近づくほど大きくなっている。クイックファスナー50の前進操作において、案内端部a3、b3の内面がフランジf1、f2に当接する。案内端部a3、b3の形状に起因して、上記前進操作においてクイックファスナー50の拡開変形が円滑に起こる。案内端部a3及び案内端部b3は、クイックファスナー50の円滑な装着に寄与している。
クイックファスナー50は、ガイド当接部50dを有する。2つのガイド当接部50dが設けられている。2つのアーム50a,50bのぞれぞれが、ガイド当接部50dを有する。
図13が示すように、第一アーム50aは、ガイド当接部50dを有する。ガイド当接部50dは、開口k1の前方縁に取り付けられている。ガイド当接部50dは、開口k1の前方縁から後方(連結部50c側)に向かって延びている。同様に、第二アーム50bは、ガイド当接部50dを有する。ガイド当接部50dは、開口k2の前方縁に取り付けられている。ガイド当接部50dは、開口k2の前方縁から後方(連結部50c側)に向かって延びている。2つのガイド当接部50dのそれぞれは、後方(連結部50c側)にいくほど中心線ASから離れるように、延在している(図14(a)及び図14(e)参照)。2つのガイド当接部50d同士の間隔は、後方(連結部50c側)にいくほど拡がっている。
開口k1は、フランジ係合部h1及び開口拡張部x1を有する。開口k2は、フランジ係合部h1及び開口拡張部x1を有する。
ガイド当接部50dは、クイックファスナー50の装着の際に、第1フランジf1及び/又は第2フランジf2に当接する。ガイド当接部50dは、クイックファスナー50の取り外しの際に、第1フランジf1及び/又は第2フランジf2に当接する。
正規接続状態において、ガイド当接部50dは、第1フランジf1及び第2フランジf2に当接していない。正規接続状態において、第1フランジf1及び第2フランジf2とガイド当接部50dとの間に、隙間が存在している。このように、正規接続状態において、ガイド当接部50dは非接触状態にある。この非接触状態により、クイックファスナー50の拡開変形が抑制されている。この拡開変形の抑制に起因して、フランジf1,f2とクイックファスナー50との係合幅が拡大されている。
後退操作の際に、ガイド当接部50dは、第1フランジf1及び/又は第2フランジf2に接触する。後退操作において、ガイド当接部50dは、開口k1,k2の上記前方縁とフランジf1,f2との接触を防止している。ガイド当接部50dは、上記前方縁に起因する引っ掛かりを防止し、クイックファスナー50の操作性を高めている。ガイド当接部50dは、後退操作における抵抗を低減させる。ガイド当接部50dは、第1フランジf1及び第2フランジf2の傷つきを抑制している。
図14(a)及び図14(e)が示すように、ガイド当接部50dは、当接面t1を有する。当接面t1は、ガイド当接部50dの内面である。クイックファスナー50が取り外されるステップにおいて、この当接面t1が、第1フランジf1及び/又は第2フランジf2に当接する。ガイド当接部50dにおいて、第1フランジf1に当接しうるのは、当接面t1のみである。ガイド当接部50dにおいて、第2フランジf2に当接しうるのは、当接面t1のみである。クイックファスナー50が取り外されるステップにおいて、ガイド当接部50dの端面及びエッジは、フランジf1,f2に当接しない。当接面t1のみが当接することで、フランジf1,f2の傷つきが抑制されている。当接面t1のみが当接することで、後退操作における抵抗が抑制されている。よって、クイックファスナー50の操作性が高められている。
図14(c)及び図14(f)が示すように、ガイド当接部50dは、開口拡張部x1に掛かる位置に設けられている。換言すれば、ガイド当接部50dの存在区域の少なくとも一部が、開口拡張部x1の存在区域の少なくとも一部に重複している。これらの存在区域は、中心線方向における区域を意味する。上述の通り、開口拡張部x1には、フランジf1,f2が挿入されやすい。この開口拡張部x1の存在区域にガイド当接部50dが設けられているため、ガイド当接部50dがフランジf1,f2に当接しやすい。よって、ガイド当接部50dによる上記効果の発現性が高められている。
図13及び図14(a)が示すように、クイックファスナー50の上部a1は、内側(中心線AS側)に湾曲している。上部a1は、内方延在部a11を有する。この内方延在部a11は、下部a2よりも内側(中心線AS側)に延在している。同様に、クイックファスナー50の上部b1は、内側(中心線AS側)に湾曲している。上部b1は、内方延在部b11を有する。この内方延在部b11は、下部b2よりも内側(中心線AS側)に延在する。正規接続状態において、内方延在部a11、b11は、下部a2、b2に比較して、雄管4(雌管6)の軸心に近い。内方延在部a11及び内方延在部b11は、係合幅の増大に寄与する。
クイックファスナーの材質は限定されない。強度の観点から、クイックファスナーの材質は金属が好ましく、弾性(バネ性)の観点からバネ鋼がより好ましい。また、防錆性の観点から、クイックファスナーの材質は、ステンレス系金属が好ましく、ステンレス鋼がより好ましい。例えば、SUS304が好ましい。上記実施形態では、クイックファスナーの材質として、「SUS304−CSP−3/4H」を用いた。
本願には、独立形式請求項に係る発明に含まれない他の発明も記載されている。本願の請求項及び実施形態に記載されたそれぞれの形態、部材、構成等は、それぞれが有する作用効果に基づく発明として認識される。
上記各実施形態で示されたそれぞれの形態、部材、構成等は、これら実施形態の全ての形態、部材又は構成をそなえなくても、個々に、本願請求項に係る発明をはじめとした、本願記載の全発明に適用されうる。
以上説明された方法は、あらゆる用途の継手に用いられ得る。
2・・・継手
4・・・雄管
6・・・雌管
8・・・クイックファスナー
8a・・・第一アーム
8b・・・第二アーム
8d・・・ガイド当接部
a1、b1・・・アームの上部
a2、b2・・・アームの下部
a3、b3・・・案内端部
a4,b4・・・自由端
10・・・止水部材
50・・・クイックファスナー
50a・・・第一アーム
50b・・・第二アーム
50d・・・ガイド当接部
f1・・・第1フランジ(雄管のフランジ)
f2・・・第2フランジ(雌管のフランジ)
k1、k2・・・開口
x1・・・開口拡張部
h1・・・フランジ係合部
p1・・・第1開口部
p2・・・第2開口部
m1・・・開口拡張部とフランジ係合部との間の中間部

Claims (6)

  1. 雄管と、
    雌管と、
    上記雄管と上記雌管との正規接続状態を維持しうるクイックファスナーと、
    を備えており、
    上記雄管が、第1フランジを有しており、
    上記雌管が、第2フランジを有しており、
    上記クイックファスナーが、2つのアームと、これらのアームを連結する連結部とを有しており、
    上記アームのそれぞれが、上記連結部とは逆側に位置する自由端を有しており、
    上記アームのそれぞれに、開口が形成されており、
    上記正規接続状態において、上記第1フランジ及び上記第2フランジが、上記開口のそれぞれを貫通しており、
    上記開口のそれぞれが、上記自由端に近づくにつれて開口高さが大きくなる開口拡張部を有する継手。
  2. 上記開口のぞれぞれが、第1開口部と、この第1開口部よりも自由端側に位置する第2開口部とを有しており、
    上記第1開口部と上記第2開口部とは、連続しており、
    上記第1開口部が、正規接続状態において上記第1フランジ及び上記第2フランジを保持するフランジ係合部を有しており、
    上記第2開口部が、上記開口拡張部を有している請求項1に記載の継手。
  3. 上記開口拡張部が、上記フランジ係合部に対して、自由端側に離れている請求項2に記載の継手。
  4. 上記開口拡張部の開口高さの最小値が、上記フランジ係合部の高さに等しい請求項1から3のいずれかに記載の継手。
  5. 上記開口拡張部が、上記自由端に近づくにつれて徐々に上がる上斜面部と、上記自由端に近づくにつれて徐々に下がる下斜面部とを有している請求項1から4のいずれかに記載の継手。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の継手を備えた水栓装置。
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