JP2015214480A - サブミクロン希土類ホウ酸塩、その製造方法及び蛍光体としての使用 - Google Patents

サブミクロン希土類ホウ酸塩、その製造方法及び蛍光体としての使用 Download PDF

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Abstract

【課題】できるだけ個別粒子の形にあり、非常に小さい、サブミクロン(即ち1ミクロンより小さい)寸法、特に500nm以下の寸法を有する蛍光体、及びフィルムの形の透明な発光性材料の提供。
【解決手段】希土類ホウ酸塩平均寸法が100〜400nmの範囲であり、分散指数が最大0.7である実質的に単結晶の粒子の液相懸濁液。希土類ホウ酸塩を構成する希土類がY、Gd、La、Lu及びScを含み、ドーパントとしてSb、Bi及び前記希土類以外の希土類から選択される元素を含む懸濁液。前記ホウ酸塩は、希土類のホウ炭酸塩又はヒドロキシホウ炭酸塩を、ホウ酸塩を生成させ且つ比表面積が少なくとも3m2/gである生成物を得るのに充分な温度で焼成し、この焼成から得られた生成物を湿式粉砕する製造方法。発光体として、特に発光性透明材料の製造に、用いることができる希土類ホウ酸塩の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、サブミクロン希土類ホウ酸塩、その製造方法及びこのホウ酸塩の蛍光体としての使用に関する。
ルミネセンス及びエレクトロニクスの分野は現在著しい発展を遂げているところである。これらの発展の例として、新たなディスプレイ及びイルミネーション(照明)技術のためのプラズマシステム(スクリーン及びランプ)の改良を挙げることができる。1つの具体的な用途は、従来のテレビジョンスクリーンをフラット(薄型)スクリーンに置き換えるものである。これらの新たな用途においては、さらに改善された特性を有する蛍光体材料が要求されている。かくして、それらのルミネセンス特性に加えて、これらの材料は、特に所望の用途に用いやすくなるように、形態又は粒子寸法についての特定の特徴を有していることが要求される。
より正確には、蛍光体は、できるだけ個別粒子の形にあり、非常に小さい、サブミクロン(即ち1ミクロンより小さい)寸法、特に500nm以下の寸法を有することが要求される。
さらに、そしてルミネセンス及びエレクトロニクスの分野における開発の一環として、フィルムの形の透明な発光性材料を得ることが求められている。
本発明の主な目的は、このような粒子寸法特徴を有する製品を提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記のタイプの発光性材料を得ることにある。
この目的で、本発明の希土類ホウ酸塩は、100〜400nmの範囲の平均寸法を有する実質的に単結晶の粒子の液相中の懸濁液の形にあることを特徴とする。
本発明はまた、上で定義したようなホウ酸塩の製造方法であって、次の工程:
・希土類のホウ炭酸塩(borocarbonate)又はヒドロキシホウ炭酸塩を、ホウ酸塩を生成させ且つ少なくとも3m2/gの比表面積を有する生成物を得るのに充分高い温度において焼成する工程;及び
・前記焼成から得られた生成物の湿式粉砕を実施する工程:
を含むことを特徴とする前記方法にも関する。
本発明のその他の特徴、詳細及び利点は、以下の説明並びに例示のための様々な具体的(しかし非限定的)実施例及び添付図面からより一層明らかになるであろう。図1は、本発明に従う懸濁液の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。
本発明に従う懸濁液の透過型電子顕微鏡写真である。
用語「希土類」は、本明細書においては、イットリウム及び元素周期表の原子番号57〜71の元素より成る群から選択される元素を意味するものとする。
用語「比表面積」とは、「Journal of the American Chemical Society」、第60巻、第309頁(1938年)に記載されたBrunauer-Emmett-Teller法から確立されたASTM法D3663−78に従って窒素吸着によって測定されるBET比表面積を意味するものとする。
本発明の希土類ホウ酸塩は、式LnBO3(ここで、Lnは少なくとも1種の希土類を表わす)のオルトホウ酸塩タイプのものであるのが好ましい。しかしながら、本発明は式Ln3BO6の希土類オキシホウ酸塩タイプのホウ酸塩にも適用される。もちろん、本発明のホウ酸塩は純粋相状にあることができるが、相の混合物の形にあることもでき、即ち、主体相がオルトホウ酸塩又はオキシホウ酸塩相であるものの副相も存在するものであることができる。強調すべき点は、本発明は1種の希土類のホウ酸塩にもそれより多くの希土類のホウ酸塩にも適用されるということである。従って、本明細書全体において、希土類のホウ酸塩、希土類の炭酸塩又はヒドロキシ炭酸塩に関して及びそれらの製造方法に関して記載したことはすべて、複数種の希土類が存在する場合にも当てはまるものと理解されたい。
本発明のホウ酸塩を構成する希土類、即ちホウ素と共に物質のマトリックス(基部)を構成する希土類は、ルミネセンス特性を持たない希土類の群に属するのが一般的である。従って、このホウ酸塩を構成する希土類は、イットリウム、ガドリニウム、ランタン、ルテチウム及びスカンジウムを含む群から単独で又は組合せとして選択することができる。これはより特定的にはイットリウム及び/又はガドリニウムであることができる。
前記ホウ酸塩は、1種以上のドーパントを追加的に含むことができる。このドーパントは、周知の態様で、前記マトリックスと組み合わせてこれにルミネセンス特性を与えるために用いられる。これらのドーパントは、アンチモン、ビスマス及び希土類から選択することができる。後者の場合、ドーパントとして用いられる希土類(群)は、ルミネセンス特性を有する希土類の群から選択され、これらは前記ホウ酸塩を構成する希土類とは異なるものである。ドーパントの希土類としては、セリウム、テルビウム、ユーロピウム、ジスプロシウム、ホルミウム、イッテルビウム、ネオジム、ツリウム、エルビウム及びプラセオジムを挙げることができる。より特定的には、テルビウム、ツリウム、セリウム及びユーロピウムが用いられる。ドーパント含有量は通常、希土類ホウ酸塩マトリックスに対する次式:
[ドーパント]/[ΣLn]
の比として最大50モル%である。ここで、ΣLnはホウ酸塩中の希土類とドーパントとの合計を表わす。
本発明のホウ酸塩は、サブミクロン寸法の単結晶であるという主要な特徴を有する粒子から成る。
より正確には、これらの粒子は100〜400nmの範囲、より特定的には100〜300nmの範囲、さらにより一層特定的には100〜200nmの範囲の平均寸法(d50)を有する。本発明のホウ酸塩のある用途、例えば後に記載するような透明材料の製造のための用途については、粒子が100nm〜150nmの範囲のさらにより一層小さい寸法を有するホウ酸塩を用いることも可能である。
さらに、これらの粒子はより狭い粒子寸法分布を有することができ;より正確には、それらの分散指数は、最大でも1、好ましくは最大でも0.7、さらにより一層好ましくは最大でも0.5であることができる。
本明細書を通じて、平均寸法及び分散指数は、レーザー回折技術を採用し、レーザー粒子寸法分析機(重量分布)を用いて得られた値である。
用語「分散指数」とは、次式:
σ/m=(d84−d16)/2d50
の比を意味するものとする。ここで、
・d84は、粒子の84%がこのd84値より小さい直径を有することとなる粒子直径値であり;
・d16は、粒子の16%がこのd16値より小さい直径を有することとなる粒子直径値であり;そして
・d50は粒子の平均直径である。
平均寸法の測定は、このタイプの測定に用いられるよく知られた方法に従って超音波プローブを作用させた懸濁液に対して実施される。
本発明のホウ酸塩を構成する粒子のその他の特徴は、単結晶性状であることである。特定的には、大部分、即ちそれらの少なくとも約90%、好ましくはそれらの全部について、これらの粒子は単結晶から成る。
粒子のこの単結晶様相(単結晶性状であるという様相)は、透過型電子顕微鏡(TEM)分析技術によって示すことができる。
粒子が最大でも約250nmの寸法範囲にある懸濁液については、粒子の単結晶様相は、上記のレーザー回折技術によって測定された粒子の平均寸法を、X線回折(XRD)分析から得られた結晶又はコヒーレント領域(coherent domain)の寸法の測定値と比較することによっても、示すことができる。XRDによって測定された値は、[102]回折線の幅から計算されたコヒーレント領域の寸法に相当する。レーザー回折平均寸法及びXRD平均寸法の2つの値は実際同じ桁を有し、即ちこれらは最大でも2、より特定的には最大でも1.5の比にある。
それらの単結晶性状の結果として、本発明のホウ酸塩粒子は充分に分離した個別粒子の形にある。粒子の凝塊は全く又は殆ど存在しない。粒子のこの良好な個別化は、レーザー回折技術によって測定されたd50を、透過型電子顕微鏡(TEM)によって得られた像から測定されたものと比較することによって、示すことができる。ここでも、これら2つの技術によって得られた値は同じ桁を有し、上に与えた割合にある。
本発明のホウ酸塩は、上記の粒子の液相中の懸濁液の形にあるのが一般的である。この懸濁液は時間が経つと沈降することがあり、この沈降は粒子同士の凝集につながることがある。しかしながら、これは本発明の懸濁液の重要な特性であるが、非常に小さい機械エネルギーを用いた簡単な撹拌、特に超音波処理(例えば120Wの出力で3分間)によって、これらの粒子を解凝集させて粒子が上記のすべての特性を有する懸濁液に戻すことができる。
本発明に従う懸濁液の液相は、水又は水と水混和性溶剤との混合物又は有機溶剤であることができる。
有機溶剤は、特に水混和性溶剤であることができる。例えば、メタノール若しくはエタノールようなアルコール類、エチレングリコールのようなグリコール類、エチレングリコールモノアセテートのようなグリコールのアセテート誘導体、グリコールエーテル類、ポリオール類又はケトン類を挙げることができる。
この液相はまた、分散剤を含むこともできる。
この分散剤は、既知の分散剤から、例えばアルカリ金属ポリリン酸塩(Mn+2n3n+1)又はメタリン酸塩([MPO3]n)(ここで、Mはナトリウムのようなアルカリ金属を表わす)(例えば特にヘキサメタリン酸ナトリウム)から選択することができる。また、アルカリ金属ケイ酸塩類(ケイ酸ナトリウム)、アミノアルコール類、ホスホネート類、クエン酸及びその塩、ホスホコハク酸誘導体{(HOOC)n−R−PO32(ここで、Rはアルキル残渣である)}、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸及びポリスチレンスルホン酸並びにそれらの塩から選択することもできる。クエン酸及びメタリン酸塩が特に好ましい。
分散剤の量は、分散体中の固体の重量に対する分散剤の重量で表わして、1%〜10%の範囲、より特定的には2.5%〜5%の範囲であることができる。
懸濁液の濃度は、広い範囲にわたって変えることができる。例として、この量は約10g/リットル〜約200g/リットルの範囲、より特定的には40g/リットル〜100g/リットルの範囲であることができる。
本発明はまた、上記の懸濁液の形のホウ酸塩をもたらすことができるという特徴を有する固体の形、即ち粉体の形にあるホウ酸塩にも関する。言い換えれば、この粉体を液相中に再分散させた場合、簡単な撹拌の後に、高い機械エネルギーを加える必要なく、特にここでもまた簡単な超音波処理(例えば約450Wの出力のもの)によって、上記の特性を有するホウ酸塩の懸濁液が得られる。もちろん、前記ホウ酸塩の性状及び組成に関して、結晶相の性状(オルトホウ酸塩)に関して並びに希土類及びドーパントの性状及び量に関して上記したことはすべて、固体の形のホウ酸塩にも同様に当てはまる。
次に、懸濁液の形の本発明のホウ酸塩の調製方法を説明する。
この方法においては、単一の出発物質として、希土類のホウ炭酸塩又はヒドロキシホウ炭酸塩(それぞれLnB(CO3)3又はLnB(OH)4CO3、オルトホウ酸塩の製造の場合)が用いられる。
このホウ炭酸塩又はヒドロキシホウ炭酸塩は、ホウ酸塩を生成させて少なくとも3m2/gの比表面積を有する生成物を得るのに充分高い温度において焼成される。
この表面積は、より特定的には3m2/g〜10m2/gの範囲、さらにより一層特定的には5m2/g〜8m2/gの範囲であることができる。
ホウ酸塩相を得るのに充分高い温度は、一般的に少なくとも450℃、より特定的には少なくとも500℃であり、例えば450〜700℃の範囲であることができる。焼成時間は温度に依存し、温度を上昇させた時にはもっと短くするのが一般的である。例として、500℃において2時間の焼成によって、この相を得ることができる。
この焼成は、上記の比表面積値を得ることも可能にしなければならない。これらの値は一般的に、約800℃〜約900℃の範囲、より特定的には825℃〜875℃の範囲の温度における焼成について得られる。ここでも、温度を高くした時には、焼成時間を短くする。かくして、焼成時間は例えば10分〜5時間の範囲であることができる。
これらの温度及び比表面積条件が、湿式粉砕後に本発明の希土類ホウ酸塩懸濁液を得るのに特に好適な特性を有する生成物を得ることを可能にする。
上記の焼成は、2つの別々の工程で即ち2つの別々の時に実施することもでき、また、1つの工程として、即ち焼成を行う物質が前記ホウ酸塩相を得るのに充分な温度及び焼成時間に付されるように温度を徐々に上昇させながら実施することもできる。例えば、500℃の安定段階に2時間保ち、次いでもっと高い値、例えば800℃〜900℃の範囲の値を得るために焼成温度を再び上昇させることができる。
上記の焼成は、空気中で実施することができる。還元性雰囲気で焼成する必要はないが、少なくともこの焼成の第2の部分において還元性(例えば水素)若しくは不活性(例えばアルゴン)雰囲気又はそれら両方を用いることも本発明の範囲外ではない。
本方法の最後の工程は、焼成から得られた生成物を粉砕することから成る。
湿式粉砕は、水中又は水/溶剤混合物中又は有機溶剤(懸濁液を構成する液相について上記した溶剤と同じタイプのもの)中で実施される。周知の態様で、粉砕工程の間に前記のタイプの分散剤を用いることができる。
湿式粉砕の終わりに、懸濁液の形の本発明のホウ酸塩が得られる。
水/溶剤混合物中又は有機溶剤中の懸濁液の場合、この懸濁液は、上記の方法によって得られるような水性懸濁液から、この水性懸濁液に有機溶剤を添加し、次いで必要ならば蒸留して水を除去することによって、調製することができる。
原料として用いられる希土類のホウ炭酸塩又はヒドロキシホウ炭酸塩は、様々な方法に従って調製することができる。
第1の方法は、希土類の炭酸塩若しくはヒドロキシ炭酸塩から、又は異なる希土類の炭酸塩若しくはヒドロキシ炭酸塩の混合物から、又は混合希土類の炭酸塩若しくはヒドロキシ炭酸塩から(数種の希土類のホウ酸塩を調製する場合)出発するものであり、これを以下に説明する。希土類の炭酸塩及びヒドロキシ炭酸塩はそれ自体周知の物質であり、例えば1種以上の希土類塩を炭酸アンモニウム又は重炭酸アンモニウムで沈殿させることによって得ることができる。
この方法の第1工程は、出発炭酸塩又はヒドロキシ炭酸塩をホウ酸と反応させることから成る。
この方法の1つの特徴に従えば、出発反応媒体は水溶液の形にある。反応媒体中に存在させる水の量は、水/ホウ酸+炭酸塩の重量比が少なくとも300%、より特定的には少なくとも1000%となるような量とする。この比は、さらにより一層特定的には少なくとも1500%であることができる。
好ましくは、前記の反応は、高温、例えば40℃〜90℃の範囲の温度において実施される。
過剰量のホウ酸を用いて操作することができる。この過剰量は、例えば5モル%〜100モル%の範囲である([B]/[Ln]=1.05〜2、Ln=希土類)ことができる。
前記の反応は、反応の間に生成するCO2を除去しながら実施するのが有利であり得る。この除去は、例えば反応媒体を窒素のような不活性気体でパージすることによって実施することができる。この実施形態は、より小さい粒子寸法を有する生成物を得ることを可能にする。
別の実施形態に従えば、前記反応は、希土類の炭酸塩又はヒドロキシ炭酸塩を沈殿させた母液中でこの希土類の炭酸塩又はヒドロキシ炭酸塩にホウ酸を作用させることによって、実施される。この作用は、調製したばかりの炭酸塩又はヒドロキシ炭酸塩に対して実施するのが有利である。
反応の終わりに、得られた沈殿を、任意の既知の手段(例えば濾過)によって反応媒体から分離し、次いで随意に洗浄し、乾燥させる。乾燥後に、完全には反応しなかった場合の痕跡量の炭酸塩を除去するために、希酸、例えば硝酸による追加の洗浄工程を実施することもできる。
希土類のホウ炭酸塩又はヒドロキシホウ炭酸塩を調製するための第2の方法を実施することもできる。
この第2の方法は、次の工程:
・ホウ酸と希土類塩とを混合する工程:
・こうして得られた混合物を炭酸塩又は重炭酸塩と反応させる工程;及び
・こうして得られた沈殿を回収する工程:
を含む。
前記希土類塩は、無機塩であっても有機塩であってもよい。水溶性の塩を用いるのが好ましい。出発混合物は、必要ならばドーパント元素の塩をさらに含有していてもよく、希土類塩について述べたことはここでも当てはまる。前記ホウ酸は、溶液の形で用いることも固体の形で用いることもできるが、固体の形で用いるのが好ましい。
混合は、周囲温度において実施してもよく、加熱しながら実施してもよい。
こうして得られる混合物は酸性なので、例えばアンモニア溶液を添加することによって4又は4周辺のpH値に中和することができる。
この方法の第2工程は、前の工程で得られた混合物を炭酸塩又は重炭酸塩と反応させることから成る。
炭酸塩又は重炭酸塩としては、より特定的には炭酸アンモニウム又は重炭酸アンモニウムを用いることができる。
1つの実施形態に従えば、前記の反応は、塩基の存在下で実施される。用いることができる塩基としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物、アンモニア水、及び第2、第3又は第4級アミンを挙げることができる。アンモニア水を用いるのが好ましい。
ドーパント又は置換え物を含むホウ酸塩化合物を調製する場合に、もしも前の工程の間に導入されていなかったら、反応の間にこのドーパント又は置換え物の塩を導入することができる。
1つの好ましい具体例に従えば、この反応は、pHを調節しながら実施される。即ち、反応媒体のpHを所定値に調節し、この所定値から最大0.5のpH単位の変化を許容するものとする。この調節は、反応のために用いる塩基の量を操作することによって行うことができる。この設定値は、4〜6の範囲であるのが好ましい。
この反応は、周囲温度又は高温において実施することができる。
次いで随意に熟成工程を実施することができる。この工程は、反応媒体を所定の(好ましくは高い)温度及び一定の前記の値のpHに、随意に制御された雰囲気下で、保つことから成る。この熟成工程の長さは、少なくとも15分間であって最大でも8時間とするのが一般的である。
反応の終わりに、得られたホウ炭酸塩又はヒドロキシホウ炭酸塩の沈殿を任意の既知の手段(例えば濾過)によって反応媒体から分離し、次いで随意に洗浄し、乾燥させる。
上記の方法は、出発反応成分の化学量論又は出発反応媒体中のLn/B比に応じて、オルトホウ酸塩又はオキシホウ酸塩のいずれかを得ることを可能にする。
上記の説明は、懸濁液の形のホウ酸塩の調製に関する。粉体の形の本発明のホウ酸塩を得るためには、この懸濁液を用いて出発して、任意の既知の分離技術を用いることによって(例えば濾過によって)液相から固体状物質を分離する。こうして得られた固体状物質は、随意に乾燥させ、次いで前記のものと同じタイプの液相中の懸濁液に戻すことができる。
本発明のホウ酸塩(これは懸濁液の形のホウ酸塩又は固体の形のホウ酸塩を意味するものとする)は、その特性及びドーパント(Eu、Ce、Tb及びTm)の性状のせいで、蛍光体として用いることができる。これらのホウ酸塩は、プラズマシステム(キセノン及び/又はネオンのような希ガス又は希ガス混合物によって励起がもたらされるディスプレイ及びランプ)並びに水銀蒸気ランプ(セリウムとテルビウムとの組合せ物をドープされたホウ酸塩の場合)に用いられる波長範囲において電磁励起下でルミネセンス特性を有する。従って、これらはプラズマシステム(ディスプレイスクリーン若しくはイルミネーションシステム)又は水銀蒸気ランプにおいて蛍光体として用いることができる。
従って、本発明はまた、上記のホウ酸塩若しくは上記の方法によって得られたホウ酸塩を含む発光装置又はこの同じホウ酸塩を用いることによって製造された発光装置にも関する。同様に、本発明はまた、製造の際に前記ホウ酸塩を含ませることができるプラズマシステム若しくは水銀蒸気ランプ又はこの同じホウ酸塩を含むプラズマシステム若しくは水銀蒸気ランプにも関する。プラズマシステムの製造における蛍光体の使用は、よく知られた技術に従って、例えばスクリーン印刷、電気泳動又は沈降分離によって、実施される。
本発明のホウ酸塩は、その粒子寸法特性のおかげで、赤外/可視領域におけるアップコンバートメカニズム又は赤外領域におけるルミネセンスメカニズムを用いた半透明インクにおけるマーカーとして(例えば不可視バーコードシステムによるマーキングを製造するために)用いることが可能となる。この場合、ドーパントの組合せはYb及びErであるのが好ましい。
本発明のホウ酸塩はまた、紙、厚紙、織物原料若しくはガラスタイプの材料又はマクロ分子材料におけるマーカーとして用いることもできる。前記マクロ分子材料は、様々な性状(エラストマー、熱可塑性又は熱硬化性)のものであることができる。
他方、これらのホウ酸塩は、そのドープされていない時の可視及びUV領域における特別な特性(吸収なし)のおかげで、水銀蒸気システムランプにおける反射バリアとして用いることが可能となる。
本発明はまた、本発明に従う少なくとも1種のホウ酸塩又は上記のような方法によって得られるホウ酸塩を含む発光性材料又はこれらホウ酸塩を用いて製造することができる発光性材料にも関する。
1つの好ましい実施形態に従えば、この発光性材料はさらに透明であることができる。この場合、その組成中に又はその製造の際に組み込まれるホウ酸塩は、本発明に従うホウ酸塩であって100nm〜200nmの範囲、好ましくは100nm〜150nmの範囲の平均寸法を有するものである。
この材料は、本発明のホウ酸塩に加えて、サブミクロン又はナノスケールの粒子の形の他のホウ酸塩又はより一般的には他の蛍光体を含むことができ又はそれらを用いて製造することができる。
この材料は、2つの形、即ち材料全体が透明性及びルミネセンス特性を有するバルク形態、又は複合形態、即ちこの場合には基板及びこの基板上の層の形(この場合、層単独でこれらの透明性及びルミネセンス特性を有する)のいずれかにあることができる。この場合、本発明のホウ酸塩はこの層中に含有される。
この材料の前記基板は、シリコーンをベースとし又は石英製の、ケイ素から作られたものであることができる基板である。この基板はまた、ガラスであってもよく、ポリカーボネートのようなポリマーであってもよい。この基板、例えばポリマーは、硬質の形、厚さ数mmの薄片又はシートの形にあることができる。これはまた、厚さ数十μm(又はさらには数μm)〜数十mmのフィルムの形にあることもできる。
用語「透明材料」とは、本発明においては、その材料が最大60%の曇り度及び少なくとも60%の全透過度、好ましくは最大40%の曇り度及び少なくとも80%の全透過度を有することを意味するものとする。全透過度は、入射光線の量に対する層を通過した光の総量に相当する。曇り度は、層の拡散透過度対その全透過度の比に相当する。
これら2つの量は、次の条件下で測定される:厚さ0.5mmの標準ガラス基板の上に厚さ0.2μm〜1μmの範囲の材料の層を塗布する。材料中のホウ酸塩粒子の重量分率は少なくとも20%とする。積分球を備えたPerkin Elmer Lamda 900分光計を用いた慣用の手順により、550nmの波長について、この材料層及び基板を通る全透過度及び拡散透過度の測定を実施する。
前記材料、より特定的には前記層は、本発明に従うホウ酸塩に加えて、次のタイプのバインダー又は充填剤:ポリマー(ポリカーボネート、メタクリレート)、シリケート、シリカビーズ、ホスフェート、酸化チタン又はその他の無機充填剤(特に材料の機械的特性及び光学特性を改善するためのもの):を含むことができる。
材料中のホウ酸塩粒子の重量分率は、20%〜99%の範囲であることができる。
前記の層の厚さは、30nm〜10μmの範囲であることができ、100nm〜3μmの範囲であるのが好ましく、100nm〜1μmの範囲であるのがさらにより一層好ましい。
その複合形態にある材料は、随意に前もってスルホ−クロム混合物で洗浄しておいた基板上に本発明のホウ酸塩懸濁液を塗布することによって得ることができる。また、この塗布時に前記のバインダー又は充填剤を添加することもできる。この塗布は、噴霧、スピンコーティング又はディップコーティング技術によって実施することができる。層を塗布した後に、基板を空気中で乾燥させ、次いで随意に熱処理に付すことができる。熱処理は、一般的に少なくとも200℃の温度に加熱することによって実施され、その上限値は特に層と基板との適合性を考慮に入れて、特に副反応を回避するように、定められる。乾燥及び熱処理は、空気中、不活性雰囲気中、真空下又は水素中で実施することができる。
上記のように、前記材料はバインダー又は充填剤を含むことができる。この場合、これらのバインダー若しくはこれらの充填剤の内の少なくとも1種をそれ自身が含む懸濁液又はそれらの前駆体を含む懸濁液を用いることが可能である。
バルク形態の材料は、ホウ酸塩粒子をポリマータイプのマトリックス、例えばポリカーボネート、ポリメタクリレート又はシリコーンマトリックス中に組み込むことによって得ることができる。
最後に本発明は、上記のタイプの材料及びさらに励起源(これはUV光子源、例えばUVダイオード、又はHg、希ガス若しくはX線タイプの励起であってよい)を含む発光システムに関する。
このシステムは、照明窓ガラスタイプの透明外壁イルミネーション装置として用いることができる。
以下、実施例を与える。これらの実施例においては、前記のレーザー回折技術に従って粒子寸法を測定した。さらに正確に言うと、この測定は、1g/リットル〜10g/リットルの範囲の濃度に希釈して前もって超音波プローブ(450Wプローブ)の作用に2分30秒間付した懸濁液に対して、Coulterタイプの機械を用いて実施した。
例1
この例は、本発明に従うイットリウム、ガドリニウム及びユーロピウムホウ酸塩の懸濁液の調製に関する。
イットリウム、ガドリニウム及びユーロピウムの各硝酸塩を混合することによって、次の組成(%)を有する溶液を調製した:
Y:72%
Gd:23%
Eu:5%。
脱塩水を含有させた反応器中に、結晶質ホウ酸と上記の希土類(Ln)硝酸塩の溶液とを、B/Lnモル比が1.5となるような割合で混合した。
次に、こうして形成された混合物を6Nアンモニア水でpH4.4に中和し、次いで水を添加することによって混合物の濃度をLn元素0.6モル/リットルに調節した。
前記溶液2.8リットルに、NH4HCO31.34モル/リットル及びアンモニア0.7モル/リットルの濃度を有する重炭酸アンモニウムの沈殿形成用溶液を、徐々に添加し、撹拌し、60℃に加熱した。この添加の間、6Nアンモニア水を添加することによってpHを少なくとも4.6の値に保った。混合物のpHが5の値に達したらすぐに沈殿形成用溶液の添加を停止し、得られた混合物の希土類濃度は0.39モル/リットルだった。
反応全体を通じて、反応媒体の温度を60℃で一定に保った。
次いでこの混合物を撹拌しながら40分間加熱し続けた。
次いで沈殿をブフナー漏斗上で濾過し、次いで2g/リットル(0.03モル/リットル)ホウ酸溶液2リットルで洗浄した。
得られた固体を60℃において終夜乾燥させ、次いで850℃において1時間15分焼成した。
軽く解凝集した後に得られた粉体は、X線回折分析によると、球形粒子のYBO3タイプの純粋な希土類オルトホウ酸塩に相当していた。
得られた粉体を、Molinexボールミル粉砕機{0.4〜0.8mmのZrO2/SiO2製ボール(球状物)を使用}を用いた湿式粉砕に付した。粉砕室中のボールが占める割合は65%であり、スピンドルの回転速度は1000rpmだった。懸濁液の濃度は固体20重量%であり、分散剤のヘキサメタリン酸ナトリウム(HMP)をホウ酸塩粉体1g当たりHMP0.05gの量(即ち5重量%)で添加した。粉砕を90分間続けた。
レーザー粒子寸法分析により、次の結果が得られた。
Figure 2015214480
こうして得られたサンプルのX線回折による分析は、[102]方向に104nmのコヒーレント領域寸法を有するYBO3タイプの相を示した。
50(レーザー)値とコヒーレント領域寸法の値とが同じ桁を有することが観察され、これによって粒子の単結晶性状が確認された。
例2
この例は、本発明に従うイットリウム、ガドリニウム及びテルビウムホウ酸塩の懸濁液の調製に関する。
合成は、ユーロピウムをテルビウムに置き換え、以下の組成(%)にしたことを除いて、例1のものと同じだった。
Y:58%
Gd:33%
Tb:9%。
乾燥及び850℃における焼成の後に得られた粉体は、例1におけるものと同じ形態学的特性を有していた。
この粉体の湿式粉砕をエタノール中で、Netzsch Labstarボールミル粉砕機中で実施した(ポリウレタン被覆粉砕モジュール、最大許容温度60℃−0.1mmスクリーン−920ミリリットル粉砕室容積)。用いたボールは0.4〜0.8mmのZrO2−SiO2製ボールであり、このボールが占めるスペースの割合は70%だった。懸濁液の濃度は固体20重量%だった。粉砕機は、3000rpmの回転速度で、再循環式で用いた。
粒子寸法特性は次の通りだった。
Figure 2015214480
添付した図面は、粉砕から得られた懸濁液のTEMによって得られた写真である。この写真は、粒子の単結晶性状を示している。
例3
この例は、粉体の形の本発明に従うホウ酸塩の調製に関する。
合成は例2と同じであり、次いで湿式粉砕から得られたパルプ状物を周囲温度において24時間乾燥させる。
こうして得られた粉末形態の乾燥生成物を水中に再び懸濁させた。
この懸濁液の粒子寸法特性は、次の通りだった。
Figure 2015214480
例4
この例は、透明で、発光性で、赤色光を発する材料の製造に関する。
例1からの懸濁液(40g/リットルで3ミリリットル)と20g/リットル濃度のヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液とを、ポリリン酸塩/ホウ酸塩の比が10重量%となる割合で、混合した。この混合物を前もって親水性にしておいた(30秒間のプラズマ処理)ガラス基板上にスピンコーティング(1900rpmで65秒間)によって塗布した。このフィルムを次いでオーブン中で120℃において1時間乾燥させた。2回の連続塗布を行った。塗布後の層の厚さは約300nmだった。
UV励起下で目で見て発光性の透明フィルムが得られた。
このフィルムは、86%の全透過度及び550nmにおいて18%の曇り度を有していた(上記の条件下で測定した値)。このフィルムは、UV励起(230nm)下及びVUV励起(172nm)下で赤色ルミネセンスを示した。このフィルムの光度及び透明性は、後の熱処理(450℃で1時間)後にもUV照射(230nmで24時間)下でも減衰しなかった。

Claims (5)

  1. 液体中の希土類ホウ酸塩の単結晶粒子の懸濁液であって、
    前記粒子が100〜400nmの範囲の平均寸法を有すること及び分散指数が最大0.7であることを特徴とする、前記懸濁液。
  2. 前記希土類ホウ酸塩を構成する希土類がイットリウム、ガドリニウム、ランタン、ルテチウム及びスカンジウムを含む群に属することを特徴とする、請求項1に記載の懸濁液。
  3. 前記ホウ酸塩がドーパントとしてアンチモン、ビスマス及び前記ホウ酸塩を構成する希土類以外の希土類から選択される少なくとも1種の元素を追加的に含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の懸濁液。
  4. 前記ホウ酸塩のドーパント元素含有量が最大50モル%であることを特徴とする、請求項3に記載の懸濁液。
  5. 該懸濁液の濃度が10g/L〜200g/Lの範囲であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の懸濁液。
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