JP2015214442A - 硝酸銀の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高純度な硝酸銀を簡便かつ低コストに製造する方法を提供する。
【解決手段】塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液から塩化銀を分離し、得られた塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させて粗銀にする還元工程、還元工程で得られた粗銀をチオ硫酸ナトリウムで洗浄する洗浄工程および洗浄工程で洗浄された粗銀に、濃硝酸を接触させ硝酸銀にする再生工程を含むことを特徴とする硝酸銀の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、硝酸銀の製造方法に関する。
排水中のCOD(Chemical Oxygen Demand;化学的酸素要求量)を測定する場合、測定試料中に塩化物イオンが存在すると、この塩化物イオンがCODの測定値に影響を及ぼす。そこで、一般にCODの測定に先立ち、この塩化物イオンの除去(マスキング)が行われる。
塩化物イオンのマスキングには各種の方法があり、硝酸銀を混合して塩化銀にする方法もその一つであり、例えば、工業排水に関する試験方法として、JIS K 0102「工場排水試験方法100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量(CODMn)試験」(非特許文献1)が知られている。
非特許文献1記載の方法によれば、工業排水中の被酸化性物質(主に有機物)を過マンガン酸カリウム(KMnO)で酸化してCODを求めるに際し、予め測定対象となる所定量の排水に硫酸と過剰量の硝酸銀水溶液を加えることにより、酸性条件下、排水中に存在する塩化物イオンを塩化銀として沈殿させる。
すなわち、排水中に塩化物イオンが存在すると、酸化剤として添加するKMnOが、有機物のみならず塩化物イオンも酸化して正の誤差を与えることから、予め硝酸銀を加えて塩化物イオンを塩化銀として沈澱させることにより、塩化物イオンのマスキングを行う。
ところで、上記硝酸銀の添加量は、理論上、測定試料となる排水中に存在する塩化物イオンのモル量と同一のモル量であれば足りるが、通常、測定試料である排水中に存在する塩化物イオンの量が明らかでないことから、測定試料中に存在すると予想される塩化物イオンの存在量に比較して過剰量を混合している。
従って、COD測定後の廃液は、未反応の硝酸銀と、反応生成物である塩化銀とを大量に含んでおり、この硝酸銀や塩化銀を含む廃液は、回収・保管され、最終的に産廃処理されている。
JIS K 0102「工場排水試験方法100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量(CODMn)試験」
しかしながら、硝酸銀は貴金属である銀の化合物であることから、それ自体が貴重で高価な化合物であり、測定試料数の増加に伴ってCODの測定コストの上昇を招き易く、また、COD測定後の廃液も、回収・保管し、産廃処理を行う必要があるためにその処理に煩雑な手間や費用が必要とされていた。
このような状況下、本発明は、高純度な硝酸銀を簡便かつ低コストに製造する方法を提供することを目的とするものである。
上記技術課題を解決するために本発明者等が鋭意検討したところ、塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液から塩化銀を回収し、この塩化銀を原料として硝酸銀を製造し、再利用することを着想した。
一方で、上記廃液には、CODの測定に使用した試薬や塩化銀以外の反応生成物等が不純物として多量に含まれることから、高純度化するためには各種の処理を行う必要があり、上記廃液中の塩化銀を製造原料にしようとすると却って製造工程が煩雑でコスト高になり易く、このために、簡便かつ高純度に硝酸銀を製造することは困難であると考えられた。
そこで、本発明者等がさらに鋭意検討したところ、驚くべきことに、塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の塩化銀を含む廃液に対し、所定の処理を所定の順番で施すことにより、簡便かつ高純度に硝酸銀を製造し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
硝酸銀を製造する方法であって、
塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液から塩化銀を分離し、得られた塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させて粗銀にする還元工程、
還元工程で得られた粗銀をチオ硫酸ナトリウムで洗浄する洗浄工程および
洗浄工程で洗浄された粗銀に、濃硝酸を接触させ硝酸銀にする再生工程
を含むことを特徴とする硝酸銀の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、高純度な硝酸銀を簡便かつ低コストに製造する方法を提供することができる。
本発明に係る硝酸銀の製造方法は、塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液から塩化銀を分離し、得られた塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させて粗銀にする還元工程、還元工程で得られた粗銀をチオ硫酸ナトリウムで洗浄する洗浄工程および洗浄工程で洗浄された粗銀に、濃硝酸を接触させ硝酸銀にする再生工程を含むことを特徴とするものである。
(還元工程)
本発明に係る硝酸銀の製造方法においては、還元工程において、塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液から塩化銀を分離し、得られた塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させて粗銀にする。
本工程において、処理対象となる「塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液」としては、種々の廃液を挙げることができるが、JIS K 0102「工場排水試験方法100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量(CODMn)試験」により得られる廃液が好適である。
本工程においては、塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液から塩化銀を分離する前に、同廃液に対し予め塩素化剤を混合して未反応硝酸銀を塩化銀にすることが好ましく、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物塩がより好ましい。
上記塩素化剤として、具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等から選ばれる一種以上を挙げることができ、塩化ナトリウムであることが好ましい。
本工程において、塩素化剤として塩化ナトリウム等の塩素化剤を混合して未反応硝酸銀を塩化銀にする場合、廃液に対する塩素化剤の混合量は、理論的には、該廃液中に残存する未反応の硝酸銀の全てを塩化銀にする量でよいが、実際には、廃液中に存在する全ての硝酸銀から塩化銀が生成するように、廃液中に存在すると考えられる硝酸銀量に対し、理論量よりも過剰量の塩素化剤を混合することが好ましい。
このため、塩化ナトリウム等の塩素化剤は、廃液中に存在すると考えられる硝酸銀から塩化銀を生成する理論量よりも10〜20モル%過剰に混合することが好ましい。
本工程において、廃液と塩素化剤とを混合する場合、攪拌しながら両者を混合することが好ましい。攪拌しながら両者を混合する場合、混合時間は、特に制限されないが、5〜10分間であることが好ましい。
また、本工程において、廃液と塩素化剤を混合する際の雰囲気温度は、特に制限されないが、20〜40℃であることが好ましく、室温であることがより好ましい。
本発明に係る硝酸銀の製造方法においては、上述した廃液と塩素化剤との混合処理を行った後、または上述した廃液に対し上記塩素化剤との混合処理を行うことなく、乾燥処理を施すことが好ましい。
上記乾燥処理を施すことにより、水分を蒸発させ、処理対象となる
塩化銀を含む固形分を分離することができる。
上記乾燥処理方法としては、自然乾燥であってもよいし、強制乾燥であってもよい。
強制乾燥により乾燥処理を施す場合、加熱処理方法としては、オーブンによる加熱処理、温風による加熱処理等を挙げることができる。
強制乾燥を行う場合、水分の突沸や塩化銀の溶融を防ぐため、加熱温度が100〜120℃であることが好ましい。
乾燥処理を行う時間は、特に制限されないが、水分が十分に除去されるまで十分な時間であることが好ましい。
本発明に係る硝酸銀の製造方法においては、上記乾燥処理を施して得られた塩化銀を含む固形分は、適宜分粒処理を施すことが好ましい。
上記分留処理は、目開きが350〜500μmの篩を用いて行うことが好ましく、目開きが400〜450μmの篩を用いて行うことがより好ましい。
上記分粒処理により、固形分中に含まれる夾雑物を容易に除去することができる。
本発明に係る硝酸銀の製造方法においては、廃液から塩化銀を分離した後、または同塩化銀を分離する前に、塩化銀を微粒化処理することが好ましい。
上記微粒化処理は、特に制限されないが、ミキサーによる粉砕法、2本のロール間を通過させる圧壊法、乳鉢による粉砕法等の通常の粉砕手段を用いた処理の他に、家庭用ジューサー等による処理も好ましく挙げることができる。
微粒化処理して得られる微粒化物の粒径は、特に限定されないが、乾燥状態で、100〜300μmであることが好ましい。
本出願書類において、上記粒径は、対応する目開きを有する篩により篩分けすることにより特定される値を意味する。
微粒化処理を行う際の処理時間等の条件は特に制限されないが、所望粒径を有する微粒化物が得られるように十分に処理することが好ましい。
本発明の硝酸銀の製造方法において、上記微粒化処理を施すことにより、還元剤等の各種処理剤との接触効率が高まるため、得られる微粒化物が微細であればある程、回収される硝酸銀の純度を高めることが容易になる。
廃液から分離された塩化銀が固形状である(固形分として存在する)場合には、上記微粒化処理によって微粉状にすることができ、廃液から分離された塩化銀が液状である(液中に存在する)場合には、上記微粒化処理によってスラリー状にすることができる。
上記微粒化処理された塩化銀は、還元剤と接触する前に、水洗処理することが好ましく、水洗処理は、2〜3回純水で濯ぐことにより行うことが好ましい。
本発明に係る硝酸銀の製造方法においては、還元工程において、廃液から分離された塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させる。
アスコルビン酸塩としては、アスコルビン酸リチウム、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸ルビジウム、アスコルビン酸セシウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸マグネシウム等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
アスコルビン酸またはアスコルビン酸塩は、環境負荷が小さく、入手が容易であることから、還元工程で使用する還元剤として好適に使用することができ、特に、入手の容易性やコスト等の観点からアスコルビン酸が好ましい。
還元工程で使用し得る還元剤としては、上述した還元剤の他に、塩化ヒドロキシルアンモニウム等のヒドロキシルアミン塩化合物や、ヘキサシアノ鉄酸カリウム(II)、ヒドロキノン、亜鉛等が挙げられる。しかしながら、本発明者等の検討によれば、これ等の還元剤は、得られる硝酸銀の純度や回収率が低かったり、または環境負荷が大きいために、還元剤として使用した後、回収し、廃棄処分するための手間が煩雑で、硝酸銀の回収(製造)費用が増大することから、還元剤として使用しないことが好ましいことが判明した。
還元工程で使用するアスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の量は、固形分換算で(乾燥状態で)、廃液から得られた固形物(廃液から得られた塩化銀を含む固形分)100gあたり、40〜80gであることが好ましく、45〜70gであることがより好ましく、50〜65gであることがさらに好ましく、55〜60gであることが特に好ましい。
還元工程において、廃液から得られた塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させる場合、亜硫酸ナトリウムの存在下に接触させることが好ましい。
上記還元剤のみでも還元反応を行うことは可能であるが、亜硫酸ナトリウムの存在下に接触させることにより、溶存酸素による還元剤の劣化を抑制して還元反応を容易に行うことができる。
還元工程において亜硫酸ナトリウムを使用する場合、亜硫酸ナトリウムの使用量は、固形分換算で(乾燥状態で)、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤100gあたり、5〜30gであることが好ましく、10〜30gであることがより好ましく、15〜25gであることがさらに好ましく、17〜23gであることが特に好ましい。
還元工程において、廃液から得られた塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させる場合、分散媒の存在下に接触させることが好ましく、分散媒としては、水等の水性媒体を挙げることができる。
さらに、還元工程において、廃液から得られた塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させる場合、水酸化ナトリウム等の塩基性物質を加え水溶液のpHを塩基性に保つことが好ましい。上記水酸化ナトリウムは、中和反応による急激な発熱を防ぐために純水に溶かし水溶液とした状態で少量ずつ添加することが好ましい。
還元工程において、廃液から得られた塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させる方法としては、廃液から得られた塩化銀を分散媒に分散させた状態で、必要に応じて亜硫酸ナトリウムや水酸化ナトリウムを混合し、加熱条件下、還元剤と混合する方法を挙げることができる。
廃液から得られた塩化銀と上記還元剤とを混合する場合、廃液から得られた塩化銀に対して還元剤を少量ずつ添加することが好ましい。
廃液から得られた塩化銀と上記還元剤とを混合し、加熱する場合、加熱温度は、60〜90℃が好ましく、70〜90℃がより好ましく、80〜90℃がさらに好ましい。また、加熱時間は、10〜40分間が好ましく、15〜35分間がより好ましく、20〜30分間がさらに好ましい。
還元処理を施す場合の好適な実施形態としては、廃液から得られた塩化銀に適量の純水、亜硫酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウム水溶液を加えた上で、アスコルビン酸を少量づつ加えながら電熱ヒーター等の加熱手段を用い、所望温度条件下で所望時間加熱する態様が挙げられる。
本工程において、塩化銀(AgCl)を還元する還元剤としてアスコルビン酸(C)を用いた場合、以下の反応式のとおり還元反応が進行して、デヒドロアスコルビン酸(C)および塩化水素(HCl)とともに、粗銀(Ag)を生成する。
2AgCl+C→2Ag+C+2HCl
還元反応が完了すると、水溶液が黒褐色になり、ガス(塩化水素ガス)の発生が終了するため、この時点で還元反応が終了したことが確認できる。
還元工程において、還元反応が終了した後、適宜、放冷し、得られた反応物が液状である場合には、上澄み液を捨てた上で、液が無色透明になるまで純水で沈殿物を濯ぐことが好ましい。
本発明の製造方法においては、洗浄工程において、還元工程で得られた粗銀をチオ硫酸ナトリウムで洗浄する。
還元工程で得られた粗銀を洗浄する方法としては、還元工程で得られた粗銀に対し、必要に応じて分散媒を混合した状態で、チオ硫酸ナトリウムと接触することが好ましい。
上記分散媒としては、水等の水性媒体を挙げることができる。
還元工程で得られた粗銀は、弱酸の共存下、チオ硫酸ナトリウムで洗浄することが好ましく、上記弱酸としては、酢酸等を挙げることができる。
弱酸の使用量は、処理液のpHが2〜4となる量であることが好ましい。
弱酸の存在下、還元工程で得られた粗銀を洗浄することにより、チオ硫酸ナトリウムによる洗浄効果を容易に向上させることができる。
洗浄工程におけるチオ硫酸ナトリウムの使用量は、特に制限されないが、COD測定後の廃液から得られた塩化銀を含む固形分50gあたり、2〜15gであることが好ましく、3〜12gであることがより好ましく、4〜10gであることがさらに好ましい。
チオ硫酸ナトリウムによる洗浄は、常温で行ってもよいが、洗浄効率を上げるために40〜60℃程度に加熱した状態で行うことが好ましい。
洗浄処理は、例えば、還元工程で得られた粗銀を容器内に収容した状態で、必要に応じて分散媒や弱酸存在下において、チオ硫酸ナトリウムに接触させることにより行うことが好ましい。
洗浄時間は、粗銀の純度を所望程度迄向上させ得る限り特に制限されないが、3〜15分間が好ましく、5〜12分間がより好ましく、8〜10分間がさらに好ましい。
反応完了後、得られた反応物が液状である場合には、上澄み液を捨てた上で、液が無色透明になるまで粗銀を純水で濯ぎ、濾過することにより洗浄処理された粗銀を回収することが好ましい。
還元工程で得られる粗銀は、純度が95%程度であり、得られた粗銀から硝酸銀を生成しようとする場合には、さらに純度が低下してしまう。還元工程で得られる粗銀には、未反応の塩化銀が付着していると考えられる。
このため、本発明の硝酸銀の製造方法においては、洗浄工程において、還元工程で得られた粗銀をチオ硫酸ナトリウムで洗浄することにより、粗銀表面に付着した塩化銀を洗浄除去し、粗銀の純度を向上させることができると考えられる。なお、粗銀の純度は、蛍光X線分析により測定することができる。
本発明の硝酸銀の製造方法においては、再生工程において、洗浄工程で洗浄された粗銀に、濃硝酸を接触させて硝酸銀にする。粗銀に対して濃硝酸を直接接触させた場合、副生物として雷銀が発生する場合があるため、濃硝酸の2倍程度の純水に粗銀を浸け、少量ずつ濃硝酸を加えることが好ましい。
洗浄工程で洗浄された粗銀に対する濃硝酸の混合量は、理論的には、洗浄工程で洗浄された粗銀の全てを硝酸銀にする量でよいが、実際には、得られた全ての粗銀から硝酸塩が生成するように、粗銀量に対し、理論量よりも過剰量の濃硝酸を接触させることが好ましい。
上記濃硝酸は、洗浄工程で洗浄された粗銀から硝酸銀を生成する理論量よりも、200〜300モル%過剰に混合することが好ましい。
上記粗銀および濃硝酸は常温で接触させてもよいが、両者の反応効率を上げるために、適宜加温して、40〜60℃の温度条件下に接触させることが好ましい。
再生工程における粗銀と濃硝酸との接触は、攪拌条件下、洗浄工程で洗浄した粗銀に対して濃硝酸を徐々に添加することにより、粗銀全体と濃硝酸とを十分に接触させ、反応させることが好ましい。
粗銀に対して所定量の濃硝酸を添加した後、徐々に加熱し金属銀が溶け始めたら、撹絆して少し強く加熱して、金属銀を完全に溶解させ、金属銀が全て溶解したら乾固直前まで煮沸することが好ましい。次いで、100〜120℃で10〜20時間乾燥することが好ましく、100℃で一晩乾燥させることがより好ましい。
本発明の製造方法で得られる硝酸銀は、純度が、98.5〜99.3%であることが好ましく、99.0〜99.3%であることがより好ましく、99.1〜99.3%であることがさらに好ましく、99.2〜99.3%であることが特に好ましい。
なお、本出願書類において、硝酸銀の純度は、JIS K 8550に規定されている、0.1mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液による滴定試験法により測定した値を意味する。
本発明の製造方法で製造、回収される硝酸銀は、CODの測定方法等に好適に使用することができる。
本発明の製造方法で製造される硝酸銀を、CODの測定に使用した場合、測定後に得られる廃液を用い、本発明の製造方法により繰り返し硝酸銀を製造することもできる。
本発明によれば、高純度な硝酸銀を簡便かつ低コストに製造する方法を提供することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、これらは例示であって、本発明はこれら実施例によりなんら制限されるものではない。
(実施例1)
(前処理)
塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液として、JIS K 0102「工場排水試験方法100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量(CODMn)試験」により得られる廃液500mLを用いた。
上記廃液に対し、塩化ナトリウム(純度95%)を、廃液中に残存すると考えられる硝酸銀量と反応する理論量に対して過剰量となる200gを撹拌しながら加えることにより、塩化銀の沈澱を生成させた。
塩化銀の沈澱を含む上記反応液は、次いで、電気乾燥機を用い、105℃で30時間乾燥させることによって水分を除去し、処理対象となる塩化銀を含む固形分を分離した。
次いで、得られた固形分を目開き420μmの篩にかけて夾雑物を除去した塩化銀を含む固形分を得た。
(1)還元処理
500mLビーカーに、上記夾雑物を除去した塩化銀を含む固形分50gを秤り取り、このビーカーに対し、水酸化ナトリウム水溶液(濃度20%)5mLと亜硫酸ナトリウム5gを水200mLに溶解させた水溶液を加えた上で、電熱ヒーターで80℃で加熱しつつ25gのアスコルビン酸を少量づつ添加して、反応させた。反応性が鈍くなった段階で水酸化ナトリウム水溶液(濃度20%)を少量づつ添加して反応させ、反応ガスが発生しなくなり、反応液が黒褐色になった段階で加熱を停止した。
次いで、放冷し、上澄み液を捨てた上で、液が無色透明になるまで純水で沈殿物を濯ぐことにより、目的とする粗銀を得た。
(2)洗浄処理
(1)還元処理で得られた粗銀に水200mLとチオ硫酸ナトリウム5gと、酢酸5mLとを加え、電熱ヒーターを用い、50℃で10分間加熱処理することにより、洗浄処理を行った。
反応終了後、得られた反応物が液状である場合には、上澄み液を捨てた上で、液が透明になるまで粗銀を純水で濯ぎ、濾紙一種で濾過することにより洗浄処理された粗銀を回収した。
回収された粗銀を、耐熱皿上で100℃で1時間乾燥させた後、マッフル炉で550℃で2時間加熱することにより、残存する有機物を除去した。
(3)再生処理
500mLビーカーに、(2)洗浄処理で得られた粗銀32gを移し換え、水100mLを加えた。さらに硝酸(純度60%)50mLを少量づつ加え、電熱ヒーターを用い、60℃で加熱処理し、金属銀が全て溶解したら乾固直前まで煮沸し、次いで120℃で一晩乾燥させて目的とする硝酸銀51gを得た。
得られた硝酸銀は、純度が99.0%であるものであった。
また、下記式に示すように、前処理を施して得られた夾雑物を除去した塩化銀の量から算出される硝酸銀量(g)に対し、(1)還元処理、(2)洗浄処理および(3)再生処理を施して得られた硝酸銀量(g)から算出される回収率は、86.0%であった。
回収率(%)={(1)還元処理、(2)洗浄処理および(3)再生処理を施して得られた硝酸銀量(g)/前処理を施して得られた夾雑物を除去した塩化銀の量から算出される硝酸銀量(g)}×100
(実施例2)
実施例1において、(1)還元処理を施す際に加えるアスコルビン酸の量を25gから30gに変更し、(3)再生処理を施す粗銀の量を32gから33gに変更した以外は、実施例1と同様に処理することにより、目的とする硝酸銀51gを得た。
得られた硝酸銀は、純度が99.1%であるものであった。
また、実施例1と同様にして、前処理を施して得られた夾雑物を除去した塩化銀の量から算出される硝酸銀量(g)に対し、(1)還元処理、(2)洗浄処理および(3)再生処理を施して得られた硝酸銀量(g)から算出される回収率は、85.5%であった。
(実施例3)
実施例1において、(1)還元処理を施す際に加えるアスコルビン酸の量を25gから35gに変更した以外は、実施例1と同様に処理することにより、目的とする硝酸銀49gを得た。
得られた硝酸銀は、純度が99.3%であるものであった。
また、実施例1と同様にして、前処理を施して得られた夾雑物を除去した塩化銀の量から算出される硝酸銀量(g)に対し、(1)還元処理、(2)洗浄処理および(3)再生処理を施して得られた硝酸銀量(g)から算出される回収率は、82.3%であった。
(実施例4)
実施例1において、(1)還元処理を施す際に加えるアスコルビン酸の量を25gから40gに変更し、(3)再生処理を施す粗銀の量を32gから33gに変更した以外は、実施例1と同様に処理することにより、目的とする硝酸銀51gを得た。
得られた硝酸銀は、純度が98.5%であるものであった。
また、実施例1と同様にして、前処理を施して得られた夾雑物を除去した塩化銀の量から算出される硝酸銀量(g)に対し、(1)還元処理、(2)洗浄処理および(3)再生処理を施して得られた硝酸銀量(g)から算出される回収率は、85.8%であった。
(実施例5)
実施例1において、(1)還元処理を施す際に加えるアスコルビン酸の量を25gから22gに変更した以外は、実施例1と同様に処理することにより、目的とする硝酸銀49gを得た。
得られた硝酸銀は、純度が99.0%であるものであった。
また、実施例1と同様にして、前処理を施して得られた夾雑物を除去した塩化銀の量から算出される硝酸銀量(g)に対し、(1)還元処理、(2)洗浄処理および(3)再生処理を施して得られた硝酸銀量(g)から算出される回収率は、82.1%であった。
(実施例6)
実施例1において、(1)還元処理を施す際に加えるアスコルビン酸の量を25gから20gに変更した以外は、実施例1と同様に処理することにより、目的とする硝酸銀48gを得た。
得られた硝酸銀は、純度が98.7%であるものであった。
また、実施例1と同様にして、前処理を施して得られた夾雑物を除去した塩化銀の量から算出される硝酸銀量(g)に対し、(1)還元処理、(2)洗浄処理および(3)再生処理を施して得られた硝酸銀量(g)から算出される回収率は、80.3%であった。
(比較例1)
実施例1において、(1)還元処理を施す際に加えるアスコルビン酸25gを塩化ヒドロキシルアンモニウム15gに変更し、(3)再生処理を施す粗銀の量を32gから29gに変更した以外は、実施例1と同様に処理することにより、目的とする硝酸銀45gを得た。
得られた硝酸銀は、純度が80.5%であるものであった。
また、実施例1と同様にして、前処理を施して得られた夾雑物を除去した塩化銀の量から算出される硝酸銀量(g)に対し、(1)還元処理、(2)洗浄処理および(3)再生処理を施して得られた硝酸銀量(g)から算出される回収率は、75.8%であった。
(比較例2)
実施例1において、(1)還元処理を施す際に加えるアスコルビン酸25gを塩化ヒドロキシルアンモニウム25gに変更し、(3)再生処理を施す粗銀の量を32gから29gに変更した以外は、実施例1と同様に処理することにより、目的とする硝酸銀45gを得た。
得られた硝酸銀は、純度が80.8%であるものであった。
また、実施例1と同様にして、前処理を施して得られた夾雑物を除去した塩化銀の量から算出される硝酸銀量(g)に対し、(1)還元処理、(2)洗浄処理および(3)再生処理を施して得られた硝酸銀量(g)から算出される回収率は、75.3%であった。
実施例1〜実施例6および比較例1〜比較例2で得られた硝酸銀の純度および回収率を表1に記載する。
Figure 2015214442
表1より、実施例1〜実施例6においては、塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液から塩化銀を分離し、得られた塩化銀をアスコルビン酸と接触させて粗銀にする還元処理、還元処理により得られた粗銀をチオ硫酸ナトリウムで洗浄する洗浄処理および洗浄処理で洗浄された粗銀に、濃硝酸を接触させ硝酸銀にする再生処理を施すことにより、高純度な硝酸銀を高い回収率で簡便かつ低コストに製造できることが分かる。
一方、表1より、比較例1〜比較例2においては、還元剤として塩化ヒドロキシルアンモニウムを用いているために、得られる硝酸銀の純度および回収率に劣り、高純度な硝酸銀を簡便かつ低コストに製造できないことが分かる。
本発明によれば、高純度な硝酸銀を簡便かつ低コストに製造する方法を提供することができる。

Claims (1)

  1. 硝酸銀を製造する方法であって、
    塩化物イオンを硝酸銀によりマスキングしてCODを測定した後の廃液から塩化銀を分離し、得られた塩化銀を、アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩から選ばれる一種以上の還元剤と接触させて粗銀にする還元工程、
    還元工程で得られた粗銀をチオ硫酸ナトリウムで洗浄する洗浄工程および
    洗浄工程で洗浄された粗銀に、濃硝酸を接触させ硝酸銀にする再生工程
    を含むことを特徴とする硝酸銀の製造方法。
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