JP5835579B2 - 白金族元素を含有する臭素酸水溶液の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は白金族元素を含有する臭素酸水溶液の処理方法に関し、より詳しくは、白金族元素を含有する臭素酸水溶液から溶媒抽出やイオン交換によって白金族元素を収率よく回収することができるように臭素酸水溶液を処理する方法に関する。
白金族元素を含有する水溶液から溶媒抽出やイオン交換によって白金族元素を回収する方法が知られている。白金族元素を含有する水溶液が臭素酸水溶液である場合には、溶媒抽出やイオン交換に先立って臭素酸イオンを除去する必要がある。臭素酸イオンを除去する方法として、加熱分解する方法や水素の存在下で還元する方法などが知られている。
例えば、特許文献1(特開2004−332041号公報)には、白金族元素含有溶液に酸化剤として臭素酸ナトリウムを添加してルテニウムを酸化蒸留し、その蒸留残液を80℃に約1時間加熱して臭素を除去した後にパラジウムを溶媒抽出する処理方法が記載されている。
また、特許文献2(特開2004−50009号公報)には、水素の存在下で、白金族元素、ニッケル、銅などの遷移金属や金属酸化物などの水素還元触媒に臭素酸イオン含有水を接触させて臭素酸イオンを分解する方法が記載されている。
特許文献1の方法は臭素酸イオンを臭素ガス(Br2)に分解する加熱手段を必要とし、かつその負担が大きいと云う問題がある。また、特許文献2の方法は白金族元素も還元されて液から析出すると云う問題がある。
特開2004−332041号公報 特開2004−050009号公報
本発明は、溶液中の白金族元素を還元析出することなく臭素酸イオンを還元分解することができ、処理後の溶液から溶媒抽出やイオン交換によって白金族元素を回収することができるようにする処理方法を提供する。
本発明は以下の構成を有する臭素酸水溶液の処理方法に関する。
〔1〕白金族元素を含む臭素酸水溶液を、亜鉛粉末スラリーおよび鉄粉末スラリーを除く還元性酸性水溶液に添加することによって白金族元素の析出および臭素ガスの発生を抑制して臭素酸イオンを分解することを特徴とする臭素酸水溶液の処理方法。
〔2〕還元性酸性水溶液がヒドロキシルアミン塩、ヒドラジン、還元性銅のいずれかを含む酸性水溶液または酸性スラリーである上記[1]に記載する臭素酸水溶液の処理方法。
〔3〕ハロゲンイオンを含有する還元性酸性水溶液を用いる上記[1]または上記[2]に記載する臭素酸水溶液の処理方法。
〔4〕白金族元素を含有する臭素酸水溶液を還元性酸性水溶液に添加し、添加後のpHを4以下に維持する上記[1]〜上記[3]の何れかに記載する臭素酸水溶液の処理方法。
〔5〕白金族元素を含む臭素酸水溶液を、還元性銅を充填したカラムに、酸性水溶液と共に通液して臭素酸イオンを分解す上記[1]〜上記[4]の何れかに記載する臭素酸水溶液の処理方法。
本発明の処理方法によれば、白金族元素を含有する臭素酸水溶液から、加熱することなく白金族の析出および臭素ガスの発生を抑制して臭素酸イオンを分解することができる。本発明の方法によって処理した白金族元素含有水溶液は、臭素酸イオンが分解除去されているので、溶媒抽出やイオン交換を効果的に適用することができ、溶媒抽出やイオン交換によって高純度の白金族元素を高い収率で回収することができる。
本発明の実施例1〜3、比較例1に用いた処理装置の構成図。 本発明の実施例4に用いた処理装置の構成図。
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明の処理方法は、白金族元素を含む臭素酸水溶液を、亜鉛粉末スラリーおよび鉄粉末スラリーを除く還元性酸性水溶液に添加することによって、白金族元素の析出および臭素ガスの発生を抑制して臭素酸イオンを分解することを特徴とする臭素酸水溶液の処理方法である。
〔白金族元素を含む臭素酸水溶液〕
本発明の処理方法は、銅電解スライムなどの製錬残渣や白金族元素を含有する各種スクラップなどの白金族元素含有原料から白金族元素を回収する処理工程で得られる白金族元素を含む臭素酸水溶液などについて適用することができる。
例えば、白金族元素を含有する溶液からパラジウム(Pd)を溶媒抽出した後に、抽出残液にヒドラジンを添加して還元滓を生成させ、該還元滓を回収して塩酸と酸化剤で溶解し、この溶解液に臭素酸ナトリウムを添加してルテニウムを酸化蒸留した蒸留残液として白金族元素を含む臭素酸水溶液が得られる。
具体的には、脱銅スライムや製錬スクラップなどの製錬残渣を塩化溶解した白金族元素を含む溶液から金(Au)を溶媒抽出し、その抽出残液からPdを溶媒抽出することができる。このPd抽出残液にヒドラジンを添加して還元滓を生成させることによって溶液中の白金族(Ru、Pt、Rh)を還元滓に濃縮し、この還元滓を塩酸と酸化剤によって溶解したクロリネーション液に酸化剤として臭素酸ナトリウムを加え、酸化蒸留することによってRuを効率良く回収することができる。この蒸留残液として白金族(Pt、Rh)を含む臭素酸水溶液が得られる。
あるいは、脱銅スライムの溶解液からAuを溶媒抽出した後に、セレン(Se)やテルル(Te)を還元析出し、析出物を蒸留することによって蒸留残渣としてPGM濃縮物(白金族濃縮物)が得られる。これを溶解し、この液に酸化剤として臭素酸ナトリウムを加え、酸化蒸留してRuを回収することができる。この蒸留残液として白金族元素を含む臭素酸水溶液が得られる。本発明の処理方法はこれらの臭素酸水溶液を用いることができる。
〔還元性酸性水溶液〕
本発明の処理方法は白金族元素を含む臭素酸水溶液を還元性酸性水溶液に添加して混合する。還元性酸性水溶液としてヒドロキシルアミン塩の酸性水溶液を用いることができる。例えば、塩酸ヒドロキシルアミンを塩酸水溶液に混合した塩酸ヒドロキシルアミン水溶液などを用いることができる。
塩酸ヒドロキシルアミン水溶液のほかに、ヒドラジンや還元性銅のような適度な還元性を有する化合物を塩酸水溶液に混合した酸性水溶液または酸性スラリーを用いることができる。還元性銅を含む酸性スラリーとして金属銅粉末の塩酸スラリーなどを用いることができる(実施例3参照)。なお、亜鉛や鉄のような還元力の強い化合物を含む酸性水溶液では亜鉛や鉄が水素イオンと反応するため、臭素酸イオンを分解するための反応当量を上回る量が必要となり、しかも亜鉛や鉄は白金族元素を還元析出するため、臭素酸の分解後液をPGM原料として用いることができない(比較例1参照)。従って、本発明において、還元性酸性水溶液として金属銅粉末スラリーを用いることできるが、亜鉛粉末スラリーおよび鉄粉末スラリーは適さない。
白金族元素を含有する臭素酸水溶液を還元性酸性水溶液に添加することによって、臭素酸イオン(BrO3 -)は臭素(Br2)を経て臭素イオン(Br-)に分解される。酸性水溶液中で還元剤としてヒドロキシルアミン塩やヒドラジン、還元性銅などを用いることによって、白金族元素を還元析出させずに臭素酸イオンを分解することができる。
白金族元素を含有する臭素酸水溶液を、還元性酸性水溶液に、pH4以下、好ましくはpH1以下になるように添加する。pHが4を上回ると、臭素酸イオンの分解が遅くなるので好ましくない。反応槽にpH計を設置し、添加後のpHが4以下好ましくはpH1以下になるように監視しながら添加するとよい。なお、還元性銅を用いる分解は次式[1]に示すように、水素イオンを消費する反応であるので、pHをゼロ未満(pH<0)にするのが好ましい。
BrO3 -+3Cu+6H+ → Br-+3Cu2++3H2O …〔1〕
還元性酸性水溶液に、臭素酸水溶液を添加するのが良い。臭素酸水溶液に還元性酸性水溶液を添加すると、多量の臭素酸イオンが存在するところに還元剤が投入されることになるので、還元剤が不足する状態になり、還元反応が中途で止まり、臭素ガス(Br2)が発生するようになる。一方、還元性酸性水溶液に対して臭素酸水溶液を添加する方法では、還元剤が臭素酸イオンに対して過剰に存在するため、臭素酸イオンが臭素イオンまで還元される。臭素酸水溶液を塩酸ヒドロキシルアミン水溶液に少量ずつ滴下するとよい。
還元性酸性水溶液はハロゲンイオンを含有するものが好ましい。水溶液中のハロゲンイオンが白金族元素と錯体を形成し、水溶液中で白金族元素が安定になり、還元析出し難くなる。従って、還元剤を含む塩酸酸性の水溶液などが好ましい。
白金族元素を含有する臭素酸水溶液を、金属銅酸性スラリー、例えば金属銅粉末を含む塩酸スラリーに添加して臭素酸イオンを分解する場合、還元性銅を充填したカラムに塩酸などの酸性水溶液と共に該臭素酸水溶液を通液しても良い。この方法でも上記式[1]に示すように、酸性水溶液中で臭素酸イオンが金属銅と反応して臭素イオンに分解される。
還元性銅を充填したカラムに塩酸などの酸性水溶液と共に該臭素酸水溶液を通液する方法では、一部の臭素酸イオンは、金属銅と反応する前に、以下の式[2][3]に示すように、水素および塩素と反応して臭素ガスや塩素ガスを生じるが、塩素ガスや臭素ガスはカラム内を浮上する過程でさらに金属銅と反応して塩化物イオンや臭素イオンになるので、塩素ガスや臭素ガスが系外に漏れ出すことは殆どない。
2BrO3 -+12H++10Cl- → Br2+5Cl2+6H2O …〔2〕
2BrO3 -+12H++10Br- → 6Br2+6H2O …〔3〕
臭素酸水溶液を金属銅粉末に接触させる場合、金属銅を充填したカラムを用いずに、反応槽で臭素酸水溶液と金属銅粉末を混合撹拌しても、金属銅粉末が溶液中で沈降するので液中に均一に分散されず、臭素酸イオンが金属銅と反応する前に、上記式[2][3]に示すように、その一部が塩素イオンや臭素イオンと反応して塩素ガスや臭素ガスを発生し、これらのガスは液面から蒸発して外部に流出するので危険である。カラムを用いることによってこのような危険を防止することができる。
本発明の処理方法によれば、溶液中の白金族元素を還元析出することなく臭素酸イオンを還元分解することができるので、還元後液に溶媒抽出やイオン交換などを適用して溶液中の白金族元素を回収することができる。
以下、本発明の実施例を示す。図1に示す実施装置を用いて臭素酸水溶液を処理した。この装置は反応槽10および送液ポンプ13を備えており、反応槽10にはpH計11および攪拌機12が設置されている。なお、BrO3 -濃度はイオンクロマトグラフによって測定した。溶液中のPt、Rh、Cu、およびFeの各濃度はICPによって測定した。
〔実施例1〕
塩酸ヒドロキシルアミン(1mol/L)を塩酸水溶液と混合し、塩酸ヒドロキシルアミン水溶液(1.2L)を調製した。この水溶液の塩酸ヒドロキシルアミン濃度は326g/L、塩素濃度は[Cl]=1mol/L、pH0.1である。この塩酸ヒドロキシルアミン水溶液を図1に示す反応槽10に入れた。反応槽10の塩酸ヒドロキシルアミン水溶液に、送液ポンプ13を通じて、表1に示す組成のRu蒸留残液3L(pH=4)を、25ml/minの流量で滴下しながら混合し、液のpHを0.5に維持した。反応終了後、反応槽10の溶液を分析した結果を表1(分解後の液)に示す。この結果に示すように、液中のRh濃度は変わらず、またPt濃度の変化も小さく、従ってRhおよびPtは殆ど析出せず、臭素酸イオン(BrO3 -)の殆どが分解されている。
〔実施例2〕
塩酸ヒドラジンを塩酸水溶液と混合し、塩酸ヒドラジン水溶液(1.2L)を調製した。この水溶液の塩酸ヒドラジン濃度は295g/L、塩素濃度は[Cl]=1mol/L、pHは0.1である。この塩酸ヒドラジン水溶液を図1に示す反応槽10に入れた。反応槽10の塩酸ヒドラジン水溶液に、送液ポンプ13を通じて、表1に示す組成のRu蒸留残液(3L)を、25ml/minの流量で滴下しながら混合した。槽内のpHを0.1に維持した。反応終了後に反応槽10の溶液を分析した結果を表1(分解後の液)に示す。この結果に示すように、液中のRh濃度は変わらず、またPt濃度の変化も小さく、従ってRhおよびPtは殆ど析出せず、臭素酸イオン(BrO3 -)の殆どが分解されている。
〔実施例3〕
金属銅粉末を塩酸水溶液に混合して塩酸酸性の銅粉末スラリー液(1.2L)を調製した。この塩酸酸性スラリーの銅粉末濃度は298g/L、塩素濃度は[Cl]=12mol/L、pH<0である。銅粉末を用いる場合には実施例1および実施例2の場合よりも水素イオンの消費が多いので、該スラリーのpHを<0とした。また銅イオンと塩素イオンは錯体を作るため、塩素濃度も実施例1〜2より高くした。この銅粉末スラリー液を図1に示す反応槽10に入れた。反応槽10の銅粉末スラリー液に、送液ポンプ13を通じて、表1に示す組成のRu蒸留残液(3L)を、25ml/minの流量で滴下しながら混合した。槽内のpHを0.3に維持した。反応終了後、反応槽10の溶液を分析した結果を表1(分解後の液)に示す。この結果に示すように、液中のRh濃度は変わらず、またPt濃度の変化も小さく、従ってRhおよびPtは殆ど析出せず、臭素酸イオン(BrO3 -)の殆どが分解されている。また、金属銅粉末はほぼ全てが反応して銅イオンになっている。反応した銅の量はほぼ反応当量の1倍に等しい重量である。なお、臭素ガスおよび塩素ガスが僅かに検出された。
〔実施例4〕
金属銅粉末500gを充填したカラム20を用いた。カラム内は金属銅とpH<0の塩酸性水溶液であらかじめ満たした。図2に示すように、白金族元素を含む臭素酸水溶液を送液ポンプ21を通じて25ml/minの流量でカラム20の内部に通液し、併せて10ml/minの流量で12mol/Lの塩酸水溶液を別の入口から送液ポンプ22を通じてカラムの内部に通液した。カラムの反対側から分解液を回収した。カラム内はpH=−0.3に調整した。
処理前の臭素酸水溶液のBrO3 -濃度等および分解処理後のBrO3 -濃度等を表1に示す。回収した分解液の臭素酸イオンは0.1g/L未満であり、臭素酸イオンがほぼ全量分解されている。また、分解液中のPtおよびRhの濃度は処理前とほとんど変わらない。通液時ならびに通液終了後に臭素ガスおよび塩素ガスは検知されなかった。
Figure 0005835579
〔比較例1〕
鉄粉末を塩酸水溶液に混合して鉄粉末スラリー液(1.2L)を調製した。この水溶液の鉄粉末の濃度は262g/L、塩素濃度は[Cl]=12mol/L、pH<0である。この鉄粉末スラリー液を図1に示す反応槽10に入れた。反応槽10の鉄粉末スラリー液に、送液ポンプ13を通じて、表1に示す組成のRu蒸留残液(3L)を、25ml/minの流量で滴下しながら混合した。槽内のpHを0.3に維持した。鉄粉末は臭素酸イオンと反応するとともに水素イオンとも反応する。そのためRu蒸留残液を滴下している途中で鉄粉が不足して臭素ガスが発生し、その都度鉄粉を投入した。反応終了後、反応槽10の溶液を分析した結果を表2に示す。この結果に示すように、臭素酸イオン(BrO3 -)はほぼ全量分解されている。しかしPtやRhの一部は還元析出している。反応に要した鉄の量はほぼ反応当量の3倍に等しい重量である。
実施例5
比較例1の鉄粉末に代えて金属銅粉末を用い、これを塩酸水溶液に混合して銅粉末スラリー液(1.2L)を調製した。このスラリー液の銅粉末濃度は298g/L、塩素濃度は[Cl]=12mol/L、pH<0である。一方、図1に示す反応槽10に表1に示す組成のRu蒸留残液(3L)を入れた。この反応槽10のRu蒸留残液に、上記銅粉末スラリーを送液ポンプ13を通じて25ml/minの流量で滴下しながら混合し、槽内のpHを約1に維持した。反応終了後、反応槽10の溶液を分析した結果を表2に示す。この結果に示すように、臭素酸イオン(BrO )はほぼ全量分解されているが、反応時に5〜10ppmの臭素ガスと塩素ガスが検知された。
Figure 0005835579
本発明の処理方法は、白金族元素と臭素酸イオンを含有する液、例えば、白金族元素の回収工程でのRu蒸留残液から白金族元素を回収する方法などに好適に利用することができる。
10−反応槽、11−pH計、12−攪拌機、13−送液ポンプ、14−Ru蒸留残液、
20−カラム、21、22−送液ポンプ。

Claims (5)

  1. 白金族元素を含む臭素酸水溶液を、亜鉛粉末スラリーおよび鉄粉末スラリーを除く還元性酸性水溶液に添加することによって白金族元素の析出および臭素ガスの発生を抑制して臭素酸イオンを分解することを特徴とする臭素酸水溶液の処理方法。
  2. 還元性酸性水溶液がヒドロキシルアミン塩、ヒドラジン、還元性銅のいずれかを含む酸性水溶液または酸性スラリーである請求項1に記載する臭素酸水溶液の処理方法。
  3. ハロゲンイオンを含有する還元性酸性水溶液を用いる請求項1または請求項2に記載する臭素酸水溶液の処理方法。
  4. 白金族元素を含有する臭素酸水溶液を還元性酸性水溶液に添加し、添加後のpHを4以下に維持する請求項1〜請求項3の何れかに記載する臭素酸水溶液の処理方法。
  5. 白金族元素を含む臭素酸水溶液を、還元性銅を充填したカラムに、酸性水溶液と共に通液して臭素酸イオンを分解する請求項1〜請求項4の何れかに記載する臭素酸水溶液の処理方法。
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