JP2015214053A - 積層体 - Google Patents

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直樹 津野
基希 拝師
Motoki Haishi
基希 拝師
細川 和人
Kazuto Hosokawa
和人 細川
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Abstract

【課題】圧電素子としての機能を有する積層体であって、押圧力および押圧位置が圧電フィルムに精確に伝わる積層体を提供すること。
【解決手段】本発明の積層体は、透明導電性フィルムと、粘着剤層または接着剤層と、圧電フィルムとをこの順に備える積層体であって、該透明導電性フィルムが、透明導電層、透明基材、および該透明基材と該粘着剤層または接着剤層との間に配置される樹脂層を有し、該樹脂層が、複数の粒子を含み、該粒子の粒径が、該樹脂層の平坦部の厚みより大きく、該透明導電性フィルムの片面に、複数の凸部(A)を有し、該粒子の平面視面積の合計が、該積層体の片面面積に対して、0.5%〜10%である。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層体に関する。より詳細には、圧電フィルムと透明導電性フィルムとを備える積層体に関する。
近年、携帯情報端末等に備えられるタッチパネルとして、静電容量方式のタッチパネルが多用されている。従来の静電容量方式のタッチパネルは、水平方向の位置認識機能を有するが、これに加え、さらに、厚み方向の情報(具体的には、押圧力の大小)を認識し得るタッチパネルの開発が期待されている。押圧力認識機能を付与するための技術としては、圧電フィルムを備える導電性積層体を用いてタッチパネルを構成するという技術が考えられる。
一方、上記圧電フィルムに採用される圧電材料として、ポリ乳酸等に代表される脂肪族ポリエステル系フィルムを用いることが提案されている(例えば、特許文献1)。脂肪族ポリエステル系フィルムは、耐熱性が低く、脂肪族ポリエステル系フィルム上に直接、導電層を形成することが困難であるため、粘着剤等を介して、脂肪族ポリエステル系フィルムと導電性フィルムとを貼り合わせて導電性積層体を構成することが好ましい。しかしながら、このような構成の導電性積層体を用いた場合、タッチパネルを操作する際の押圧力および押圧位置が圧電フィルムに精確に伝わり難く、誤作動を生じやすいという問題が生じる。
特許第5259026号
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、圧電素子としての機能を有する積層体であって、押圧力および押圧位置が圧電フィルムに精確に伝わる積層体を提供することにある。
本発明の積層体は、透明導電性フィルムと、粘着剤層または接着剤層と、圧電フィルムとをこの順に備える積層体であって、該透明導電性フィルムが、透明導電層、透明基材、および該透明基材と該粘着剤層または接着剤層との間に配置される樹脂層を有し、該樹脂層が、複数の粒子を含み、該粒子の粒径が、該樹脂層の平坦部の厚みより大きく、該透明導電性フィルムの片面に、複数の凸部(A)を有し、該粒子の平面視面積の合計が、該積層体の片面面積に対して、0.5%〜10%である。
1つの実施形態においては、上記透明導電層、上記透明基材および上樹脂層が、この順に配置されている。
1つの実施形態においては、上記凸部(A)が、上記樹脂層を基準にして上記透明基材とは反対側に向けて凸となるように形成されている。
1つの実施形態においては、上記凸部(A)の分布密度が、100個/mm〜2000個/mmである。
1つの実施形態においては、上記粒子を形成する材料が、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、スチレン系ポリマーまたは無機シリカである。
1つの実施形態においては、上記粒子の重量平均粒径が、1μm〜10μmである。
1つの実施形態においては、上記粒子の含有割合が、前記樹脂層100重量部に対して、0.01重量部〜3重量部である。
1つの実施形態においては、上記樹脂層が片面に凸部(a)を有し、該樹脂層において凸部(a)を有する面の算術平均表面粗さRaが、0.005μm〜0.5μmである。
1つの実施形態においては、上記樹脂層が片面に凸部(a)を有し、該樹脂層において凸部(a)を有する面の最大高さRzが、0.5μm〜10μmである。
1つの実施形態においては、上記透明導電層が、金属ナノワイヤまたは金属メッシュを含む。
1つの実施形態においては、上記透明導電層が、金属酸化物または導電性ポリマーを含む。
1つの実施形態においては、上記透明導電層が、パターン化されている。
1つの実施形態においては、上記透明導電層の厚さが50nm以下である。
1つの実施形態においては、上記粘着剤層または接着剤層の厚みが、前記粒子の粒径の2倍以下である。
1つの実施形態においては、上記圧電フィルムが、脂肪族ポリエステル系樹脂から形成されている。
本発明によれば、所定の粒径を有する粒子を含む樹脂層を備え、表面に凸部を有する透明導電性フィルムを用いることにより、押圧力および押圧位置が圧電フィルムに精確に伝わる積層体を提供することにある。
本発明の1つの実施形態による積層体の概略断面図である。 本発明の1つの実施形態による積層体の概略平面図である。 本発明の別の実施形態による積層体の概略断面図である。 (a)は、実施例1における透明導電性フィルムの表面画像である。(b)は、実施例2における透明導電性フィルムの表面画像である。(c)は、比較例1における透明導電性フィルムの表面画像である。
A.積層体の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による積層体の概略断面図である。なお、見やすくするために、本明細書中の各図における各構成部材は模式化されており、サイズおよび/または縮尺、ならびに粒子の個数が実際とは異なって記載されていることに留意されたい。積層体100は、透明導電性フィルム110と、粘着剤層120と、圧電フィルム130とをこの順に備える。上記粘着剤層に代えて接着剤層を配置してもよい。本発明の積層体は、圧電素子として好適に用いられ得る。圧電フィルム130は、圧電性を有し、変形により電場を生じさせ得るフィルムである。本発明の積層体が圧電素子として用いられる場合、透明導電性フィルム110は電極として機能し得る。図示していないが、実用的には、圧電フィルム130の透明導電性フィルム110とは反対側には、任意の適切な別の透明導電性フィルムが配置され得る。別の透明導電性フィルムとしては、任意の適切な透明導電性フィルムが採用され得る。すなわち、別の透明導電性フィルムとして公知のフィルムを用いてもよく、上記透明導電性フィルム110を用いてもよい。
透明導電性フィルム110は、透明導電層10と、透明基材20と、樹脂層30とを備える。図1に示す実施形態においては、透明導電層10と、透明基材20と、樹脂層30とがこの順に配置されている。なお、図示していないが、上記透明導電性フィルムは、任意の適切なその他の層をさらに備えていてもよい。例えば、透明基材の樹脂層とは反対側に、別の樹脂層が形成されていてもよい。
樹脂層30は、複数の粒子31を含む。図示されるように、粒子31の粒径dは、樹脂層30の平坦部の厚みより大きい。より具体的には、粒子31の重量平均粒径は、樹脂層30の平坦部の厚みより大きい。なお、「樹脂層の平坦部」とは、樹脂層において、粒子が存在しない部分を意味し、「樹脂層の平坦部の厚み」は、図1において、Tで示されている。樹脂層30は、バインダー樹脂32を含み得る。なお、図1においては、粒子31がバインダー樹脂32から露出している形態を図示しているが、粒子は、バインダー樹脂により覆われていてもよい。
上記透明導電性フィルムは、その片面に複数の凸部(A)を有する。該凸部(A)は、上記粒子31の存在に起因する。好ましくは、該凸部(A)は、樹脂層30を基準にして透明基材20とは反対側に向けて凸となるように形成される。
上記透明導電性フィルム110は、樹脂層30が、該粘着剤層120または接着剤層と透明基材20との間に位置するように、配置される。より好ましくは、上記透明導電性フィルムは、凸部(A)を有する面を圧電フィルム側にして配置される。このようにして透明導電性フィルムを配置すれば、透明導電性フィルムに加えられた押圧力の分散を防止することができ、押圧力の大きさおよび押圧された位置を精確に圧電フィルムに伝えることができる。
図2は、本発明の1つの実施形態による積層体の概略平面図である。図2においては、積層体100を透明導電性フィルム110側から見た様子を示す。本発明の積層体においては、粒子31の平面視面積の合計が、積層体100の片面面積(平面視面積)に対して、0.5%〜10%であることが好ましく、1%〜8%であることがより好ましく、1%〜9%であることがさらに好ましく、1.5%〜8%であることが特に好ましく、1.5%〜7%であることが最も好ましい。このような範囲であれば、透明導電性フィルムに加えられた押圧力の分散を防止することができ、押圧力の大きさおよび押圧された位置を精確に圧電フィルムに伝えることができる。なお、粒子31の平面視面積の割合が10%を超えると、透明導電性フィルムのヘイズが大きくなりすぎ、視認性の悪化、ギラツキの発生等のおそれがある。本明細書において「粒子の平面視面積」とは、積層体の片面(具体的には、透明導電性フィルム側の面)から観察した場合に見られる粒子の平面視面積を意味し、例えば、積層体の該片面の顕微鏡画像(例えば、100倍)を2値化処理して求めることができる。
本発明の積層体は、圧電素子として好適に用いられ得る。本発明の積層体を圧電素子として用いる場合、上記透明導電性フィルムは、押圧される側に配置することが好ましい。上記透明導電性フィルムは、凸部(A)を有することにより、透明導電性フィルムに加えられた力(押圧力ともいう)の分散を防止することができる。このような導電性フィルムを備える積層体を用いれば、押圧力の大きさおよび押圧された位置が精確に圧電フィルムに伝わり得る圧電素子を得ることができる。該圧電素子をタッチパネルに適用すれば、誤動作の発生が防止されたタッチパネルを得ることができる。
上記透明導電層、透明基材および樹脂層は、本発明の効果が得られる限りにおいて、任意の適切な順序で配置され得る。例えば、透明導電性フィルムは、図1に示す構成の他、図3に示す構成であってもよい。図3は、本発明の1つの実施形態による積層体の概略断面図である。この積層体200の透明導電性フィルム111においては、透明基材20と、樹脂層30と、透明導電層10とがこの順に配置されている。本実施形態においても、透明導電性フィルム111は、樹脂層30が該粘着剤層120または接着剤層と透明基材20との間に位置するように、配置されている。なお、図3に示す実施形態においても、粒子31の平面視面積の割合は、上記範囲であることが好ましい。
B.透明導電性フィルム
上記透明導電性フィルムの面内において、上記凸部(A)の分布密度は、好ましくは100個/mm〜2000個/mmであり、より好ましくは100個/mm〜1000個/mmであり、さらに好ましくは100個/mm〜700個/mmである。このような範囲であれば、上記本発明の効果が顕著となる。なお、凸部(A)は、透明導電性フィルムの全面にわたり存在することが好ましい。本明細書において「凸部(A)の分布密度」とは、透明導電性フィルムの表面を観察した場合に見られる粒子起因の凸部の分布密度を意味し、例えば、積層体の該片面の顕微鏡画像(例えば、100倍)を2値化処理して求めることができる。
上記透明導電性フィルムの平坦部の厚みは、好ましくは10μm〜530μmであり、より好ましくは50μm〜280μmであり、さらに好ましくは50μm〜180μmであり、特に好ましくは50μm〜130μmである。このような範囲であれば、押圧力の伝達精確性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。「透明導電性フィルムの平坦部の厚み」とは、粒子が存在しない部分における透明導電性フィルムの厚みを意味し、該厚みは、図1および図2中、Tで表される。
上記透明導電性フィルムの全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、特に好ましくは90%以上である。このような範囲であれば、タッチパネル等に備えられる透明導電性フィルムとして好適な透明導電性フィルムを得ることができる。
上記透明導電性フィルムの表面抵抗値は、好ましくは0.1Ω/□〜1000Ω/□であり、より好ましくは0.5Ω/□〜500Ω/□であり、特に好ましくは1Ω/□〜250Ω/□である。
B−1.透明基材
上記透明基材の厚みは、好ましくは8μm〜500μmであり、より好ましくは50μm〜250μmであり、さらに好ましくは50μm〜150μmであり、特に好ましくは50μm〜100μmである。このような範囲であれば、押圧力の伝達精確性がより優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
上記透明基材の25℃における弾性率(ヤング率)は、好ましくは1500MPa〜2500MPaであり、より好ましくは1800MPa〜2300MPaであり、さらに好ましくは1800MPa〜2200MPaである。このような範囲であれば、押圧力の伝達精確性がより優れる透明導電性フィルムを得ることができる。なお、弾性率(ヤング率)は、幅方向10mmの短冊状の試料を23℃においてチャック間50mm、速度300mm/minで引張り、得られる応力−ひずみ(S−S)曲線において最大接線の傾きより求めることができる。
上記透明基材の25℃における曲げ弾性率は、好ましくは1500MPa〜2500MPaであり、より好ましくは1800MPa〜2300MPaであり、さらに好ましくは1800MPa〜2200MPaである。このような範囲であれば、変形しやすく、圧電素子用の透明導電性フィルムとして有用な透明導電性フィルムを得ることができる。なお、曲げ弾性率は、JIS K 7171:2008に準じて測定することができる。
上記透明基材の全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、特に好ましくは90%以上である。このような範囲であれば、タッチパネル等に備えられる透明導電性フィルムとして好適な透明導電性フィルムを得ることができる。
上記透明基材を構成する樹脂としては、本発明の効果が得られる限り、任意の適切な樹脂が用いられ得る。透明基材を構成する樹脂としては、例えば、シクロオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂等が挙げられる。好ましくは、シクロオレフィン系樹脂である。シクロオレフィン系樹脂を用いれば、高い水分バリア性を有する透明基材を安価に得ることができる。高い水分バリア性を有する透明基材を用いれば、耐湿性の低い圧電フィルム(例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂フィルム)を備える圧電素子に備えられる透明導電性フィルムとして有用な透明導電性フィルムを得ることができる。
上記シクロオレフィン系樹脂として、例えば、ポリノルボルネンが好ましく用いられ得る。ポリノルボルネンとは、出発原料(モノマー)の一部または全部に、ノルボルネン環を有するノルボルネン系モノマーを用いて得られる(共)重合体をいう。
上記ポリノルボルネンとしては、種々の製品が市販されている。具体例としては、日本ゼオン社製の商品名「ゼオネックス」、「ゼオノア」、JSR社製の商品名「アートン(Arton)」、TICONA社製の商品名「トーパス」、三井化学社製の商品名「APEL」が挙げられる。
上記透明基材を構成する樹脂のガラス転移温度は、好ましくは50℃〜200℃であり、より好ましくは60℃〜180℃であり、さらに好ましくは70℃〜160℃である。
このような範囲のガラス転移温度を有する透明基材であれば、透明導電層を形成する際の劣化が防止され得る。
上記透明基材は、必要に応じて任意の適切な添加剤をさらに含み得る。添加剤の具体例としては、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、相溶化剤、架橋剤、および増粘剤等が挙げられる。使用される添加剤の種類および量は、目的に応じて適宜設定され得る。
上記透明基材を得る方法としては、任意の適切な成形加工法が用いられ、例えば、圧縮成形法、トランスファー成形法、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、粉末成形法、FRP成形法、およびソルベントキャスティング法等から適宜、適切なものが選択され得る。これらの製法の中でも好ましくは、押出成形法またはソルベントキャスティング法が用いられる。得られる透明基材の平滑性を高め、良好な光学的均一性を得ることができるからである。成形条件は、使用される樹脂の組成や種類等に応じて適宜設定され得る。
必要に応じて、上記透明基材に対して各種表面処理を行ってもよい。表面処理は目的に応じて任意の適切な方法が採用される。例えば、低圧プラズマ処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理が挙げられる。1つの実施形態においては、透明基材を表面処理して、透明基材表面を親水化させる。透明基材を親水化させれば、水系溶媒により調製された透明導電層形成用組成物(後述)を塗工する際の加工性が優れる。また、透明基材と透明導電層との密着性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
B−2.樹脂層
上記樹脂層は、粒子を含み、好ましくは粒子と樹脂バインダーとを含む。
上記樹脂層の平坦部の厚みは、好ましくは0.5μm〜4μmであり、より好ましくは1μm〜3μmであり、さらに好ましくは1μm〜2μmである。このような範囲であれば、押圧力の伝達精確性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。樹脂層の平坦部の厚みが0.5μmより薄い場合、押圧時、透明導電性フィルムが圧電フィルムに点で接触せずに面で接触するおそれがあり、押圧力の伝達精確性が低下するおそれがある。また、樹脂層の平坦部の厚みが0.5μmより薄い場合、透明導電性フィルムの耐擦傷性が低下するおそれがある。さらに、上記樹脂層が樹脂バインダーを含まない場合、すなわち、樹脂層の厚みが実質的に0μmの場合、透明導電性フィルム上の凹凸が大きくなりすぎるため、該凹凸面(すなわち、粘着剤層または接着剤層との界面)において、透過光の屈折が大きくなり、積層体のヘイズが増加するおそれがある。樹脂層の平坦部の厚みが4μmより厚い場合、凸部(A)の高さが十分でなくなり、押圧力の伝達精確性が低下するおそれがある。「樹脂層の平坦部の厚み」とは、上記のとおり、粒子が存在しない部分における樹脂層の厚みを意味し、該厚みは、図1中、Tで表される。言い換えれば、「樹脂層の平坦部の厚み」は、上記粒子の粒径dと該粒子に対応する凸部の高さとの差に該当する。
上記粒子の重量平均粒径は、好ましくは1μm〜10μmであり、より好ましくは1μm〜8μmであり、さらに好ましくは1μm〜3μmである。重量平均粒径が3μm以下の粒子を用いれば、高精細な液晶表示装置に適用してもギラツキの生じ難い積層体を得ることができる。本明細書において、粒子の重量平均粒径は、コールターカウンタ法により測定される。具体的には、細孔電気抵抗法を利用した粒度分布測定装置を用い、粒子が所定の細孔を通過する際の該粒子の体積に相当する電解液の電気抵抗から、粒子の数と体積を測定し、該測定値から重量平均粒径を算出できる。
上記のとおり、上記粒子の粒径(重量平均粒径)は、樹脂層の平坦部の厚みより大きい。樹脂層の平坦部の厚みと、上記粒子の重量平均粒径との差(凸部の高さ)は、好ましくは0.5μm〜9.5μmであり、より好ましくは1μm〜5μmである。このような範囲であれば、押圧力の伝達精確性により優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
上記粒子の含有割合は、樹脂層(バインダー樹脂と粒子の合計量)100重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜3重量部であり、より好ましくは0.015重量部〜1重量部である。
上記粒子を形成する材料としては、任意の適切な材料が採用され得る。例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、スチレン系ポリマーまたは無機シリカ等が挙げられる。このような材料は十分な機械的強度を有するため、該材料を用いれば、本発明の効果が顕著となる。
上記粒子の25℃における10%圧縮強度は、好ましくは1kgf/mm〜10kgf/mmであり、より好ましくは1kgf/mm〜5kgf/mmであり、さらに好ましくは1kgf/mm〜3kgf/mmである。このような範囲であれば、押圧力の伝達精確性により優れる透明導電性フィルムを得ることができる。なお、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー等のポリマーにより上記粒子を形成する場合、該ポリマーを懸濁重合または乳化重合により重合するなどして、架橋度を高めることにより、該粒子の10%圧縮強度を向上させることができる。粒子の10%圧縮強度は、JIS K 7181に準じて測定され得、具体的には、圧縮試験機(例えば、島津製作所製、商品名「微小圧縮試験機MCT−511」)を用い、一定の負荷速度1.4mN/secで粒子に荷重をかけて粒子の変形量と荷重とを測定し、該樹脂の粒子径が10%減少したときの荷重と、変形前の粒子断面積から算出される。
上記バインダー樹脂としては、任意の適切な樹脂が挙げられる。好ましくは、該樹脂として、硬化性樹脂が用いられる。該硬化性樹脂を形成するモノマーとしては、例えば、エポキシアクリレート系モノマー、ウレタンアクリル系モノマー、多官能アクリル系モノマー、シリコーン系ポリマー等挙げられる。
上記バインダー樹脂から形成されるシート(厚み:20μm)の25℃における弾性率(ヤング率)は、好ましくは1500MPa〜3000MPaであり、より好ましくは200MPa〜3000MPaであり、さらに好ましくは2000MPa〜2500MPaである。このような範囲であれば、押圧時に上記粒子が水平方向に移動することを防ぐことができ、押圧力の伝達精確性により優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
上記バインダー樹脂の重量平均分子量は、好ましくは100〜10000である。上記バインダー樹脂の重量平均分子量は、GPC(溶媒:THF)により測定され得る。なお、硬化収縮の度合い、所望とする耐擦傷性等に応じて、重量平均分子量の異なった複数のバインダー樹脂を用いてもよい。
上記樹脂層は、必要に応じて任意の適切な添加剤をさらに含み得る。添加剤の具体例としては、開始剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、相溶化剤、架橋剤、および増粘剤等が挙げられる。使用される添加剤の種類および量は、目的に応じて適宜設定され得る。
上記樹脂層の形成方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。上記樹脂層は、例えば、上記透明基材上に、上記粒子、上記バインダー樹脂またはバインダー樹脂形成用モノマー、および必要に応じて添加される添加剤を含む樹脂層形成用組成物を塗工することにより、形成され得る。樹脂層形成用組成物を塗工する際の塗工厚みを調整することにより、樹脂層の平坦部の厚みを制御することができる。樹脂層形成用組成物が硬化性のモノマーを含む場合、該樹脂層形成用組成物を塗工した後、任意の適切な方法により該塗工層を硬化して、樹脂層が形成され得る。硬化方法としては、例えば、加熱による方法、紫外線照射による方法等が挙げられる。硬化条件(温度、紫外線照射量等)は、樹脂層形成用組成物に含まれるモノマーの種類に応じて、任意の適切な条件に設定され得る。
上記樹脂層は、その片面に上記粒子に起因した凸部(a)を有する。1つの実施形態においては、上記のようにして形成された樹脂層が、透明基材とは反対側の面に、上記粒子に起因した凸部(a)を有する。上記樹脂層において、凸部(a)を有する面の算術平均表面粗さRaは、好ましくは0.005μm〜0.5μmであり、より好ましくは0.008μm〜0.1μmであり、さらに好ましくは0.008μm〜0.08μmである。また、上記樹脂層において、凸部(a)を有する面の最大高さRzは、好ましくは0.5μm〜10μmであり、より好ましくは0.6μm〜5μmであり、さらに好ましくは0.6μm〜1μmである。上記のような表面粗さRaおよび最大高さRzを有する樹脂層は、樹脂層平坦部の厚みおよび粒子の含有割合を上記のように適切に調節することにより、得ることができる。表面粗さRaおよび最大高さRzが上記範囲であれば、押圧力の伝達精確性により優れる透明導電性フィルムを得ることができる。また、高精細な液晶表示装置に適用してもギラツキの生じ難い積層体を得ることができる。なお、算術平均表面粗さRaおよび最大高さRzの測定方法の詳細は後述する。
上記透明導電性フィルムは、上記樹脂層の凸部(a)に起因して、該樹脂層の凸部(a)を有する側の最外面に凸部(A)を有する。透明導電性フィルムにおいて、凸部(A)を有する面の算術平均表面粗さRaは、好ましくは0.003μm〜0.5μmであり、より好ましくは0.005μm〜0.1μmであり、さらに好ましくは0.005μm〜0.08μmである。また、透明導電性フィルムにおいて、凸部(A)を有する面の最大高さRzは、好ましくは0.3μm〜10μmであり、より好ましくは0.3μm〜5μmであり、さらに好ましくは0.3μm〜1μmである。
B−3.透明導電層
上記透明導電層は、圧電素子に備えられる電極に所望される導電性(例えば、上記範囲の表面抵抗率)を有することが好ましい。1つの実施形態においては、上記透明導電層は、金属ナノワイヤまたは金属メッシュを含む。金属ナノワイヤまたは金属メッシュを含む透明導電層を形成すれば、光透過率に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。別の実施形態においては、上記透明導電層は、金属酸化物または導電性高分子を含む。
1つの実施形態においては、上記透明導電層はパターン化されている。パターン化の方法としては、透明導電層の形態に応じて、任意の適切な方法が採用され得る。透明導電層のパターンの形状は、用途に応じて任意の適切な形状であり得る。例えば、特表2011−511357号公報、特開2010−164938号公報、特開2008−310550号公報、特表2003−511799号公報、特表2010−541109号公報に記載のパターンが挙げられる。透明導電層は透明基材上に形成された後、透明導電層の形態に応じて、任意の適切な方法を用いてパターン化することができる。
上記透明導電層は、その形態に応じて適切な厚みとされ得る。1つの実施形態においては、光透過性の観点から、上記透明導電層の厚みは、所望の導電性が得られる限りにおいて、薄いほど好ましい。また、透明導電層が上記樹脂層と接するようにして形成される場合(図2)、樹脂層の凸部(a)が透明導電性フィルム表面に表出するよう、該透明導電層の厚みを薄くすることが好ましい。上記透明導電層の厚みは、例えば、50nm以下である。このような厚みの透明導電層であれば、導電性、光透過率および押圧力の伝達精確性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。一方、別の実施形態においては、光透過性に優れる透明導電層(例えば、ITO層)を、透明基材の樹脂層とは反対側の面に形成する場合(図1)、該透明導電層の厚みは、比較的厚くてもよく、例えば、10μm〜50μmの厚さに設定され得る。
上記透明導電層の全光線透過率は、好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。
(金属ナノワイヤを含む透明導電層)
金属ナノワイヤとは、材質が金属であり、形状が針状または糸状であり、径がナノメートルサイズの導電性物質をいう。金属ナノワイヤは直線状であってもよく、曲線状であってもよい。金属ナノワイヤで構成された透明導電層を用いれば、金属ナノワイヤが網の目状となることにより、少量の金属ナノワイヤであっても良好な電気伝導経路を形成することができ、電気抵抗の小さい透明導電性フィルムを得ることができる。さらに、金属ナノワイヤが網の目状となることにより、網の目の隙間に開口部を形成して、光透過率の高い透明導電性フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤの太さdと長さLとの比(アスペクト比:L/d)は、好ましくは10〜100,000であり、より好ましくは50〜100,000であり、特に好ましくは100〜10,000である。このようにアスペクト比の大きい金属ナノワイヤを用いれば、金属ナノワイヤが良好に交差して、少量の金属ナノワイヤにより高い導電性を発現させることができる。その結果、光透過率の高い透明導電性フィルムを得ることができる。なお、本明細書において、「金属ナノワイヤの太さ」とは、金属ナノワイヤの断面が円状である場合はその直径を意味し、楕円状である場合はその短径を意味し、多角形である場合は最も長い対角線を意味する。金属ナノワイヤの太さおよび長さは、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡によって確認することができる。
上記金属ナノワイヤの太さは、好ましくは500nm未満であり、より好ましくは200nm未満であり、特に好ましくは10nm〜100nmであり、最も好ましくは10nm〜50nmである。このような範囲であれば、光透過率の高い透明導電層を形成することができる。
上記金属ナノワイヤの長さは、好ましくは2.5μm〜1000μmであり、より好ましくは10μm〜500μmであり、特に好ましくは20μm〜100μmである。このような範囲であれば、導電性の高い透明導電性フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤを構成する金属としては、導電性の高い金属である限り、任意の適切な金属が用いられ得る。上記金属ナノワイヤを構成する金属としては、例えば、銀、金、銅、ニッケル等が挙げられる。また、これらの金属にメッキ処理(例えば、金メッキ処理)を行った材料を用いてもよい。なかでも好ましくは、導電性の観点から、銀、銅または金であり、より好ましくは銀である。
上記金属ナノワイヤの製造方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば溶液中で硝酸銀を還元する方法、前駆体表面にプローブの先端部から印可電圧又は電流を作用させ、プローブ先端部で金属ナノワイヤを引き出し、該金属ナノワイヤを連続的に形成する方法等が挙げられる。溶液中で硝酸銀を還元する方法においては、エチレングリコール等のポリオール、およびポリビニルピロリドンの存在下で、硝酸銀等の銀塩の液相還元することによりにより、銀ナノワイヤが合成され得る。均一サイズの銀ナノワイヤは、例えば、Xia,Y.etal.,Chem.Mater.(2002)、14、4736−4745 、Xia, Y.etal., Nano letters(2003)3(7)、955−960 に記載される方法に準じて、大量生産が可能である。
上記金属ナノワイヤを含む透明導電層は、上記透明基材または樹脂層上に、上記金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物を塗工することにより形成することができる。より具体的には、溶媒中に上記金属ナノワイヤを分散させた分散液(透明導電層形成用組成物)を、上記透明基材上に塗布した後、塗布層を乾燥させて、透明導電層を形成することができる。
上記溶媒としては、水、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒等が挙げられる。環境負荷低減の観点から、水を用いることが好ましい。
上記金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物中の金属ナノワイヤの分散濃度は、好ましくは0.1重量%〜1重量%である。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる透明導電層を形成することができる。
上記金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。上記添加剤としては、例えば、金属ナノワイヤの腐食を防止する腐食防止材、金属ナノワイヤの凝集を防止する界面活性剤等が挙げられる。使用される添加剤の種類、数および量は、目的に応じて適切に設定され得る。また、該透明導電層形成用組成物は、本発明の効果が得られる限り、必要に応じて、任意の適切なバインダー樹脂を含み得る。
上記金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物の塗布方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。塗布方法としては、例えば、スプレーコート、バーコート、ロールコート、ダイコート、インクジェットコート、スクリーンコート、ディップコート、凸版印刷法、凹版印刷法、グラビア印刷法等が挙げられる。塗布層の乾燥方法としては、任意の適切な乾燥方法(例えば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)が採用され得る。例えば、加熱乾燥の場合には、乾燥温度は代表的には100℃〜200℃であり、乾燥時間は代表的には1〜10分である。
上記透明導電層が金属ナノワイヤを含む場合、該透明導電層の厚みは、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは3μm以下であり、さらに好ましくは1μm以下であり、特に好ましくは50nm以下であり、最も好ましくは35nm以下である。このような範囲であれば、光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。上記透明導電層が金属ナノワイヤを含む場合、該透明導電層の厚みの下限は、例えば、10nmである。
上記透明導電層における金属ナノワイヤの含有割合は、透明導電層の全重量に対して、好ましくは80重量%〜100重量%であり、より好ましくは85重量%〜99重量%である。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤが銀ナノワイヤである場合、透明導電層の密度は、好ましくは1.3g/cm〜10.5g/cmであり、より好ましくは1.5g/cm〜3.0g/cmである。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
(金属メッシュを含む透明導電層)
金属メッシュを含む透明導電層は、上記透明基材または樹脂層上に、金属細線が格子状のパターンに形成されてなる。金属メッシュを含む透明導電層は、任意の適切な方法により形成させることができる。該透明導電層は、例えば、銀塩を含む感光性組成物(透明導電層形成用組成物)を上記透明基材上に塗布し、その後、露光処理および現像処理を行い、金属細線を所定のパターンに形成することにより得ることができる。また、該透明導電層は、金属微粒子を含むペースト(透明導電層形成用組成物)を所定のパターンに印刷して得ることもできる。このような透明導電層およびその形成方法の詳細は、例えば、特開2012−18634号公報に記載されており、その記載は本明細書に参考として援用される。また、金属メッシュから構成される透明導電層およびその形成方法の別の例としては、特開2003−331654号公報に記載の透明導電層およびその形成方法が挙げられる。
上記透明導電層が金属メッシュを含む場合、該透明導電層の厚みは、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは10μm以下であり、さらに好ましくは3μm以下であり、特に好ましくは500nm以下であり、最も好ましくは300nm以下である。このような範囲であれば、光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。上記透明導電層が金属メッシュを含む場合、該透明導電層の厚みの下限は、例えば、10nmである。
(金属酸化物を含む透明導電層)
金属酸化物を含む透明導電層は、任意の適切な成膜方法(例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、スプレー法等)により、透明基材または樹脂層上に、金属酸化物膜を成膜して形成され得る。金属酸化物を含む透明導電層は、エッチング法等によりパターン化され得る。
上記金属酸化物としては、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、インジウム−スズ複合酸化物、スズ−アンチモン複合酸化物、亜鉛−アルミニウム複合酸化物、インジウム−亜鉛複合酸化物などが挙げられる。なかでも好ましくは、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)である。
上記透明導電層が金属酸化物を含む場合、該透明導電層の厚みは、好ましくは50nm以下であり、より好ましくは35nm以下である。このような範囲であれば、光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。上記透明導電層が金属酸化物を含む場合、該透明導電層の厚みの下限は、好ましくは10nmである。
(導電性ポリマーを含む透明導電層)
導電性ポリマーを含む透明導電層は、上記透明基材または樹脂層上に、導電性ポリマーを含む導電性組成物を塗工することにより形成させることができる。
導電性ポリマーとしては、例えば、ポリチオフェン系ポリマー、ポリアセチレン系ポリマー、ポリパラフェニレン系ポリマー、ポリアニリン系ポリマー、ポリパラフェニレンビニレン系ポリマー、ポリピロール系ポリマー、ポリフェニレン系ポリマー、アクリル系ポリマーで変性されたポリエステル系ポリマー等が挙げられる。好ましくは、透明導電層は、ポリチオフェン系ポリマー、ポリアセチレン系ポリマー、ポリパラフェニレン系ポリマー、ポリアニリン系ポリマー、ポリパラフェニレンビニレン系ポリマーおよびポリピロール系ポリマーからなる群より選ばれた1種以上のポリマーを含む。
より好ましくは、上記導電性ポリマーとしてポリチオフェン系ポリマーが用いられる。ポリチオフェン系ポリマーを用いれば、透明性および化学的安定性に優れる透明導電層を形成することができる。ポリチオフェン系ポリマーの具体例としては、ポリチオフェン;ポリ(3−ヘキシルチオフェン)等のポリ(3−C1−8アルキル−チオフェン);ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ[3,4−(1,2−シクロヘキシレン)ジオキシチオフェン]等のポリ(3,4−(シクロ)アルキレンジオキシチオフェン);ポリチエニレンビニレン等が挙げられる。
好ましくは、上記導電性ポリマーは、アニオン性ポリマーの存在下で重合される。例えば、ポリチオフェン系ポリマーは、アニオン性ポリマーの存在下で酸化重合させることが好ましい。アニオン性ポリマーとしては、カルボキシル基、スルホン酸基および/またはその塩を有する重合体が挙げられる。好ましくは、ポリスチレンスルホン酸等のスルホン酸基を有するアニオン性ポリマーが用いられる。
上記導電性ポリマー、該導電性ポリマーから構成される透明導電層、および該透明導電層の形成方法は、例えば、特開2011−175601号公報に記載されており、その記載は本明細書に参考として援用される。
上記透明導電層が導電性ポリマーから構成される場合、該透明導電層の厚みは、好ましくは1μm以下であり、より好ましくは0.5μm以下であり、さらに好ましくは0.3μm以下であり、特に好ましくは50nm以下であり、最も好ましくは35nm以下である。このような範囲であれば、光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。上記透明導電層が導電性ポリマーを含む場合、該透明導電層の厚みの下限は、好ましくは10nmであり、より好ましくは30nmである。
C.粘着剤層、接着剤層
上記のとおり、本発明の積層体は粘着剤層または接着剤層を備える。粘着剤層または接着剤層を介して、圧電フィルムと透明導電性フィルムとを積層すれば、圧電フィルムに直接、透明導電層を形成させる必要がないので、圧電フィルムに加熱等のダメージを与えることなく、積層体(圧電素子)を得ることができる。本発明においては、上記粒子を含む樹脂層を備え凸部を有する透明導電性フィルムを用いることにより、該透明導電性フィルムを、粘着剤層または接着剤層を介して、圧電フィルムに積層しても、押圧力を圧電フィルムに精確に伝達し得る積層体を得ることができる。
上記粘着剤層を構成する材料としては、アクリル系粘着剤等が挙げられる。上記接着剤層を構成する材料としては、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤等が挙げられる。
上記粘着剤層または接着剤層の厚みは、好ましくは3μm以上である。粘着剤層または接着剤層の厚みの上限は、例えば、200μmである。また、粘着剤層または接着剤層の厚みは、上記粒子の粒径の2倍以下であることが好ましい。このような範囲であれば、押圧力の伝達精確性により優れる積層体を得ることができる。
上記粘着剤層または接着剤層の弾性率は、本発明の積層体が適用される製品の構成に応じて、任意の適切な値に調整され得る。上記粘着剤層または接着剤層の25℃における貯蔵弾性率は、好ましくは1×10Pa以上であり、より好ましくは1×10Pa〜1×10Paである。このような範囲であれば、押圧力の伝達精確性により優れる積層体を得ることができる。貯蔵弾性率は、動的粘弾性スペクトル測定により、測定することができる。
上記粘着剤層または接着剤層は、任意の適切な方法により形成させることができる。例えば、上記材料を含む組成物を、樹脂層または透明導電層上に塗工して形成させることができる。
D.圧電フィルム
上記圧電フィルムを形成する材料としては、圧電性を有する限り、任意の適切な材料が用いられ得る。好ましくは、圧電フィルムとして、脂肪族ポリエステル系樹脂から形成される樹脂フィルム(脂肪族ポリエステル系樹脂フィルム)が、用いられる。脂肪族ポリエステル系樹脂は、煩雑な処理(例えば、セラミックス材料に施されるポーリング処理)を要さずに、延伸処理のみで圧電性が発現するという利点がある。また、脂肪族ポリエステル系樹脂は、圧電特性に優れ、経時的な圧電性の低下が生じにくいという利点もある。一方で、脂肪族ポリエステル系樹脂は、耐熱性に劣るという特徴を有する。上記透明導電性フィルムを用いれば、貼着により透明導電層を形成することができるので、耐熱性に劣る脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムを不要に加熱することなく、積層体(圧電素子)を形成することができる。
上記脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムは、光学活性を有することが好ましい。より好ましくは、分子構造が螺旋構造であり、光学活性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂(すなわち、ヘリカルキラル構造を有する脂肪族ポリエステル系樹脂)が用いられる。このような脂肪族ポリエステル系樹脂は、螺旋軸方向に存在するC=O結合の永久双極子に起因して、好ましい圧電性を発現する。このような脂肪族ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリ乳酸系樹脂、ポリ(β−ヒドロキシ酪酸)等が挙げられる。
好ましくは、上記脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムを形成する脂肪族ポリエステル系樹脂として、ポリ乳酸系樹脂が用いられる。より好ましくは、L−乳酸のホモポリマー(PLLA)またはD−乳酸のホモポリマー(PDLA)が用いられる。
上記ポリ乳酸系樹脂は、乳酸(L体またはD体)と重合可能なモノマー由来の構成単位を含むコポリマーであってもよい。該モノマーとしては、例えば、ヒドロキシルカルボン酸、環状エステル、多価カルボン酸、多価アルコール、多糖類、アミノカルボン酸等が挙げられる。該モノマー由来の構成単位の割合は、乳酸由来の構成単位と該モノマー由来の構成単位の合計に対して、20mol%以下であることが好ましく、10mol%以下であることがより好ましい。
上記ポリ乳酸系樹脂として市販品を用いてもよい。市販品のポリ乳酸系樹脂としては、例えば、PURAC社製の商品名「PURASORB」、三井化学社製の商品名「LACEA H−100」、「LACEA H−400」等が挙げられる。
上記脂肪族ポリエステル系樹脂の重量平均分子量は、好ましくは50000〜1000000であり、より好ましくは100000〜800000であり、さらに好ましくは200000〜300000である。上記脂肪族ポリエステル系樹脂の重量平均分子量は、GPC(溶媒:クロロホルム)により測定され得る。
上記脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムにおいて、脂肪族ポリエステル系樹脂の含有割合は、脂肪族ポリエステル系樹脂フィルム(A)の全重量に対して、好ましくは80重量%であり、より好ましくは90重量%であり、さらに好ましくは95重量%〜100重量%であり、特に好ましくは99重量%〜100重量%である。
なお、脂肪族ポリエステル系樹脂およびポリ乳酸の詳細は、例えば、特許第5259026号、特開2011−243606号公報等に記載されており、その記載は本明細書に参考として援用される。
上記脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムは、任意の適切な製造方法により製造され得る。脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムは、例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂(例えば、ポリ乳酸のD体またはL体)を含む樹脂組成物をシート状に成形し、得られたシート状成形体を延伸することにより得ることができる。シート状成形体の成形方法としては、例えば、押し出し成形法が挙げられる。
上記シート状成形体を延伸することにより、圧電性を有する脂肪族ポリエステル系樹脂フィルムを得ることができる。該延伸は、一軸延伸であってもよく、二軸延伸であってもよい。一軸延伸を行う場合、機械方向(MD)に延伸してもよく、MDと垂直な方向(TD)に延伸してもよい。一軸延伸を行う場合、延伸倍率は、好ましくは1.1倍〜10倍であり、より好ましくは1.1倍〜7倍である。二軸延伸を行う場合、MD延伸倍率は、好ましくは1.1倍〜10倍であり、より好ましくは1.1倍〜7倍であり、さらに好ましくは1.1〜6倍であり、特に好ましくは1.1〜4.5倍である。また、TD延伸倍率は、好ましくは1.1倍〜10倍であり、より好ましくは1.1倍〜7倍であり、さらに好ましくは1.1〜5.5倍であり、特に好ましくは1.1〜4.5倍である。延伸温度は、用いる脂肪族ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)以上(Tg+80℃)以下であることが好ましい。
上記のように延伸した後、必要に応じて、熱処理を行ってもよい。熱処理は、用いる脂肪族ポリエステル系樹脂のガラス転移温度(Tg)未満の温度であることが好ましい。例えば、脂肪族ポリエステル系樹脂としてポリ乳酸を用いる場合、熱処理温度は、好ましくは50℃〜160℃である。熱処理時間は、例えば、1秒〜120秒である。
上記圧電フィルムは、任意の適切な表面処理が施されていてもよい。該表面処理としては、例えば、プラズマ処理、アミン処理、コロナ処理等が挙げられる。
上記圧電フィルムは、単層構成であってもよく、複層構成であってもよい。複層構成の圧電フィルムとして、例えば、L−ポリ乳酸を主成分とする層と、D−ポリ乳酸を主成分とする層とからなるフィルムが挙げられる。
上記圧電フィルムの厚みは、好ましくは20μm〜15000μmであり、より好ましくは20μm〜1000μmである。
上記圧電フィルムは、任意の適切な添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、顔料、蛍光蒼白剤、可塑剤、架橋剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。使用される添加剤の種類および量は、目的に応じて適宜設定され得る。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。実施例および比較例における評価方法は以下のとおりである。
(1)厚み
各層の厚みは、該厚みが1μm以下の場合は、透過型電子顕微鏡(日立製作所社製、商品名「H−7650」)による断面観察により測定し、該厚みが1μmより厚い場合は、ダイアルゲージ(Peacpck社製、商品名「デジタルダイアルゲージDG−205」)を用いて測定した。
(2)算術平均粗さRaおよび最大高さRz
算術平均粗さRaおよび最大高さRzは、光学式プロファイロメーター(Veeco Instruments社製、商品名「Optical Profilometer NT3300」)を用いて測定した。RaおよびRzの演算は、JIS B 0601:2001に準じた。
(3)ヘイズ値およびインナーヘイズ値
得られた透明導電性フィルムのヘイズ値を、JIS K 7105に準じて測定した。
また、得られた透明導電性フィルムの両面に、ポリノルボルネンフィルム(ヘイズ:0.1%以下)を粘着剤を介して貼着し、該ポリノルボルネンフィルム付き透明導電性フィルムのヘイズ値を、JIS K 7105に準じて測定した。該ポリノルボルネンフィルム付き透明導電性フィルムのヘイズ値を、透明導電性フィルムのインナーヘイズ値とした。
(4)凸部の分布密度
得られた透明導電性フィルムの樹脂層側から、透明導電性フィルムの表面を顕微鏡(100倍)で観察し、画像解析ソフト(旭化成エンジニアリング社製、商品名「画像解析ソフトA像くん」)を用いて、粒子部と平坦部とを2値化処理することにより、粒子部の分布密度を測定し、これを実施例の凸部の分布密度とした。
(5)粒子の平面視面積の割合
上記(4)と同様にして、粒子部と平坦部とを2値化処理することにより、粒子の平面視面積を測定し、透明導電性フィルムの面積(測定面積)に対する、粒子の平面視面積の合計面積を算出した。
(6)ギラツキ評価
得られた透明導電性フィルムの透明導電層上に、厚み1.3mmのガラス板を貼り合わせて測定用サンプルを作製した。該測定用サンプルを、バックライト(ハクバ写真産業社製、商品名「ライトビュワー5700」)上に置かれたマスクパターン上にセットした。マスクパターンとして、開口部45μm×119μm、縦線幅17μm、横線幅63μmの格子状パターン(140ppi)および開口部20μm×58μm、縦線幅20μm、横線幅62μmの格子状パターン(212ppi)を用いた。上記マスクパターンから透明導電性フィルムまでの距離は、1.3mmとし、上記バックライトから上記マスクパターンまでの距離は1.5mmとした。そして、前記フィルムのギラツキを下記判定基準で、目視により判定した。
AA:視認性への影響を与えるほどのギラツキが生じない
A :ギラツキはあるが、実用上問題がないレベル
B :ギラツキがひどく、実用上問題があるレベル
[実施例1]
(樹脂層の形成)
透明基材として、ポリノルボルネンフィルム(日本ゼオン社製、商品名「ZEONOR」、厚み:100μm)を用いた。
該透明基材の一方の面に、バインダー樹脂形成用のモノマーとしてのウレタン系多官能アクリレート(DIC社製、商品名「UNIDIC(ELS−888)」)100重量部と、粒子(架橋アクリル・スチレン共重合体粒子、積水化成品工業社製、商品名「テクポリマー」、重量平均粒径:3μm、屈折率:1.5)0.02重量部と、レベリング剤(大日本インキ化学工業社製、商品名「GRANDIC PC−4100」0.1重量部と、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア184」)0.5重量部とを混合し、酢酸エチルで希釈して得られた樹脂層形成用組成物(固形分濃度:30重量%)を塗布し、その後、紫外線を照射して、樹脂層(平坦部の厚み:1μm)を形成させた。得られた樹脂層の表面(透明基材とは反対側の面)においては、粒子起因の凸部が形成されていた。また、該凸部が形成された面の算術平均粗さRaは0.008μmであり、最大高さRzは0.8μmであった。
(透明導電層の形成)
平行平板型の巻取式マグネトロンスパッタ装置に、酸化インジウムと酸化スズとを酸化インジウム:酸化スズ=90:10(重量比)の割合で含有する焼結体ターゲットを装着し、上記樹脂層/透明基材からなる積層体を該スパッタ装置に投入し、スパッタ装置内の水分圧が5×10−4Paとなるまで真空排気を行った。その後、アルゴンガスおよび酸素ガスの導入量を調整し、搬送速度7.7m/分、搬送張力40N〜120Nで、上記積層体を搬送しながら、上記透明基材表面に、DCスパッタリング(出力12.5kW)により、ITO膜(厚み:27nm)を成膜した。さらに、140℃で30分間加熱して、結晶化ITO膜から構成される透明導電層を形成させた。
上記のようにして、透明導電性フィルム(透明導電層/透明基材/樹脂層)を得た。該透明導電性フィルムの表面抵抗率を四端法により測定したところ、150Ω/□であった。
得られた透明導電性フィルムを上記(3)〜(6)の評価に供した。結果を表1に示す。また、上記(4)および(5)の評価において得られた、透明導電性フィルム表面の2値化画像を図4(a)に示す。
[実施例2]
重量平均粒径3μmの粒子に代えて、重量平均粒径5μmの粒子(架橋アクリル・スチレン共重合体粒子、積水化成品工業社製、商品名「テクノポリマー」、屈折率:1.5)を用い、樹脂層の厚みを2μmにした以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを得た。
得られた樹脂層の表面(透明基材とは反対側の面)においては、粒子起因の凸部が形成されていた。また、該凸部が形成された面の算術平均粗さRaは0.005μmであり、最大高さRzは1.2μmであった。
得られた透明導電性フィルムを上記(3)〜(6)の評価に供した。結果を表1に示す。また、上記(4)および(5)の評価において得られた、透明導電性フィルム表面の2値化画像を図4(b)に示す。
[比較例1]
樹脂層形成用組成物として、下記のように調製された組成物を用い、樹脂層の厚みを8μmとした以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを得た。
得られた樹脂層の表面においては、粒子起因の凸部はみられず。樹脂層表面の算術平均粗さRaは0.1μmであり、最大高さRzは3.2μmであった。
得られた透明導電性フィルムを上記(3)〜(6)の評価に供した。結果を表1に示す。なお、比較例1においては、上記のとおり凸部が見られなかったため、表1中、評価(4)の結果として粒子部の分布密度を示している。上記(4)および(5)の評価において得られた、透明導電性フィルム表面の2値化画像を図4(c)に示す。
(比較例で用いた樹脂層形成用組成物)
バインダー樹脂として(メタ)アクリレート系樹脂(JSR社製、商品名「オプスターZ7540」、固形分:56重量%、溶媒:酢酸ブチル/メチルエチルケトン(MEK)=76/24(重量比))を準備した。バインダー樹脂の形成材料の硬化皮膜の屈折率は、1.48であった。
前記バインダー樹脂100重量部と、粒子(架橋アクリル・スチレン共重合体粒子、積水化成品工業社製、商品名「テクポリマー」、重量平均粒径:5.5μm、屈折率:1.49)5重量部と、レベリング剤(大日本インキ化学工業社製、商品名「GRANDIC PC−4100」0.1重量部と、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア184」)0.5重量部とを混合し、酢酸エチルおよびMEKの混合溶媒で希釈して、樹脂層形成用組成物(固形分濃度:45重量%、酢酸ブチル:MEK(重量比)=2:1)を得た。
10 透明導電層
20 透明基材
30 樹脂層
31 粒子
100、200 積層体
110 透明導電性フィルム
120 粘着剤層
130 圧電フィルム

Claims (15)

  1. 透明導電性フィルムと、粘着剤層または接着剤層と、圧電フィルムとをこの順に備える積層体であって、
    該透明導電性フィルムが、透明導電層、透明基材、および該透明基材と該粘着剤層または接着剤層との間に配置される樹脂層を有し、
    該樹脂層が、複数の粒子を含み、
    該粒子の粒径が、該樹脂層の平坦部の厚みより大きく、
    該透明導電性フィルムの片面に、複数の凸部(A)を有し、
    該粒子の平面視面積の合計が、該積層体の片面面積に対して、0.5%〜10%である、
    積層体。
  2. 前記透明導電層、前記透明基材および前記樹脂層が、この順に配置されている、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記凸部(A)が、前記樹脂層を基準にして前記透明基材とは反対側に向けて凸となるように形成されている、請求項1または2に記載の透明導電性フィルム。
  4. 前記凸部(A)の分布密度が、100個/mm〜2000個/mmである、請求項1から3のいずれかに記載の積層体。
  5. 前記粒子を形成する材料が、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、スチレン系ポリマーまたは無機シリカである、請求項1から4のいずれかに記載の積層体。
  6. 前記粒子の重量平均粒径が、1μm〜10μmである、請求項1から5のいずれかに記載の積層体。
  7. 前記粒子の含有割合が、前記樹脂層100重量部に対して、0.01重量部〜3重量部である、請求項1から6のいずれかに記載の積層体。
  8. 前記樹脂層が片面に凸部(a)を有し、該樹脂層において凸部(a)を有する面の算術平均表面粗さRaが、0.005μm〜0.5μmである、請求項1から7のいずれかに記載の積層体。
  9. 前記樹脂層が片面に凸部(a)を有し、該樹脂層において凸部(a)を有する面の最大高さRzが、0.5μm〜10μmである、請求項1から8のいずれかに記載の積層体。
  10. 前記透明導電層が、金属ナノワイヤまたは金属メッシュを含む、請求項1から9のいずれかに記載の積層体。
  11. 前記透明導電層が、金属酸化物または導電性ポリマーを含む、請求項1から9のいずれかに記載の積層体。
  12. 前記透明導電層が、パターン化されている、請求項1から11のいずれかに記載の積層体。
  13. 前記透明導電層の厚さが50nm以下である、請求項1から12のいずれかに記載の積層体。
  14. 前記粘着剤層または接着剤層の厚みが、前記粒子の粒径の2倍以下である、請求項1から13のいずれかに記載の積層体。
  15. 前記圧電フィルムが、脂肪族ポリエステル系樹脂から形成されている、請求項1から14のいずれかに記載の積層体。






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