JP2015213158A - 配線基板の製造方法、配線基板および配線基板中間体 - Google Patents

配線基板の製造方法、配線基板および配線基板中間体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、線状の細線部と細線部の幅より幅広の領域である広面積領域とを有する導電層において、導電層の膜厚ムラを抑制することが可能な配線基板の製造方法を提供することを主目的とする。【解決手段】親疎水パターン基板と、上記親疎水パターン基板の表面上に形成され、上述の導電層と、を有する配線基板の製造方法であって、親水性細線部と、上記親水性細線部と同等の幅を有する親水性外枠部と、を有する上記親疎水パターン基板の上記親水性領域上に線状導電層形成用塗工液を塗布して、上記細線部と外枠部とを有する線状導電層を形成する第1塗布工程、上記線状導電層を固化する第1固化工程、上記親疎水パターン基板の表面上の上記外枠部の内側の領域に面状導電層形成用塗工液を吐出法で塗布して、面状導電層を形成する第2塗布工程、および上記面状導電層を固化する第2固化工程と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、親疎水パターン基板を用いて形成された導電層を有する配線基板の製造方法、配線基板、および配線基板中間体に関する。
近年、電子デバイスにおける電極、配線、センサ等の導電層を、導電性材料を含む導電層形成用塗工液を用いた塗布法または印刷法等により基材上にパターン状に形成する、いわゆるプリンテッドエレクトロニクスが注目を集めている。プリンテッドエレクトロニクスは、例えば、フォトリソグラフィ法を用いた従来の導電層の形成方法に比べて、製造コストを抑えることができ、また環境への負担についても少なくすることを可能とする。
また、導電層を形成する方法としては、例えば、基板表面に親水性領域および疎水性領域のパターンを描き、導電層形成用塗工液に対する基板表面の濡れ性の差を利用して導電層をパターン状に形成する方法が知られている(特許文献1〜2)。この方法においては、導電層形成用塗工液を基板上に単純に塗布することにより精細なパターンを形成することができるといった利点がある。
しかしながら、例えば、薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))に用いられる薄膜トランジスタ用基板(以下、TFT用基板と称して説明する場合がある。)における線状導電部および保持容量部を有するドレイン電極や、タッチパネルセンサ等における導電部およびセンサ電極を有するセンサ部や、引き出し配線および外部接続端子を有する配線層等の、幅の異なる領域を有する導電層を形成する場合において、上述の親疎水パターン基板を用いた場合、親水性領域における幅の小さい領域では導電層の厚さが薄くなり、親水性領域における幅の大きい領域では導電層の厚さが厚くなるという問題がある。また、導電層の厚さの差(膜厚ムラ)は、親水性領域における幅の差が大きくなるほど顕著になるという問題がある。
特開2012−64662号公報 特開2009−212127号公報
上述した導電層の膜厚ムラの問題は、親疎水パターン基板においては親水性領域および導電層形成用塗工液の接触角が一定の値となるように調整されることから親水性領域の幅が大きくなるほど親水性領域に塗布される単位面積当たりの導電層形成用塗工液の塗布量が多くなること、親水性領域に塗布された導電層形成用塗工液がその表面張力によって導電層形成用塗工液の塗布量の多い方へ凝集されることにより生じるものである。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、導電層が線状の細線部と細線部の幅より幅広の領域である広面積領域とを有する場合において、導電層の膜厚ムラを抑制して導電層を形成することが可能な配線基板の製造方法、配線基板、および配線基板中間体を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、疎水性領域および親水性領域が表面に形成された親疎水パターン基板と、上記親疎水パターン基板の表面上に形成され、線状の細線部および上記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、を有する配線基板を製造する配線基板の製造方法であって、上記親水性領域が、上記細線部が形成される親水性細線部と、上記広面積領域が形成される領域を囲み上記親水性細線部と同等の幅を有する親水性外枠部と、を有する上記親疎水パターン基板を準備し、上記親水性領域上に導電性材料を含む線状導電層形成用塗工液を塗布して、上記細線部と、上記親水性外枠部上に形成された外枠部と、を有する線状導電層を形成する第1塗布工程と、上記線状導電層を固化する第1固化工程と、上記親疎水パターン基板の表面上の上記外枠部の内側の領域に導電性材料を含む面状導電層形成用塗工液を吐出法を用いて塗布して、面状導電層を形成する第2塗布工程と、上記面状導電層を固化して、上記線状導電層および上記面状導電層を有する上記導電層を形成する第2固化工程と、を有することを特徴とする配線基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、第1塗布工程および第1固化工程と、第2塗布工程および第2固化工程と、を有することにより、幅の異なる線状導電層と面状導電層とを別工程で形成することができるから、細線部および広面積領域を有する導電層において膜厚ムラを抑制して導電層を形成することができる。
上記発明においては、上記線状導電層形成用塗工液および上記面状導電層形成用塗工液に含まれる上記導電性材料が異なることが好ましい。細線部および広面積領域をその機能に合わせて好適な導電性材料を用いて形成することができるからである。
上記発明においては、上記導電層が、TFTの構成の一部であることが好ましい。TFTの構成の一部である導電層を膜厚ムラを抑制して形成することができるからである。
本発明は、基板と、上記基板の表面上に形成され、線状の細線部および上記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、を有する配線基板であって、上記導電層が、上記細線部および上記広面積領域の外周を囲み上記細線部の幅と同等の幅を有する外枠部を有する線状導電層と、上記外枠部の内側の領域に形成された面状導電層とを有し、上記線状導電層および上記面状導電層に含まれる導電性材料が異なることを特徴とする配線基板を提供する。
本発明によれば、線状導電層および面状導電層に含まれる導電性材料が異なることから、細線部および広面積領域のそれぞれの機能に合わせて好適な導電性材料を用いて形成された導電層を有する配線基板とすることができる。
上記発明においては、上記導電層が、TFTの構成の一部であることが好ましい。TFTの構成の一部である導電層を、細線部および広面積領域のそれぞれの機能に合わせて好適な導電性材料を用いて形成されたものとすることができるからである。
本発明は、基板と、上記基板の表面上に形成され、線状の細線部および上記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、を有する配線基板を形成するために用いられる配線基板中間体であって、上記基板と、上記基板の表面上に形成され、上記細線部および上記広面積領域の外周を囲み上記細線部の幅と同等の幅を有する外枠部を有する線状導電層と、を有することを特徴とする配線基板中間体を提供する。
本発明によれば、線状導電層を有することにより、細線部および広面積領域の厚さの差を小さくして膜厚ムラの少ない導電層を形成することが可能な配線基板中間体とすることができる。
上記発明においては、上記導電層が、TFTの構成の一部であることが好ましい。線状導電層を有することにより、TFTの構成の一部である導電層とした場合に、細線部および広面積領域の厚さの差を小さくすることができるからである。
本発明の配線基板の製造方法は、線状の細線部と細線部の幅より幅広の領域である広面積領域とを有する導電層において、導電層の膜厚ムラを抑制して導電層を形成することができるといった作用効果を奏する。
本発明の配線基板の製造方法の一例を示す概略平面図である。 本発明の配線基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。 本発明の配線基板の一例を示す概略平面図および概略断面図である。 本発明における親水性領域の一例について説明する説明図である。 本発明における親水性領域の他の例について説明する説明図である。 本発明における親水性領域の他の例について説明する説明図である。 本発明における親水性領域の他の例について説明する説明図である。 本発明における導電層について説明する説明図である。 本発明における導電層について説明する説明図である。 親疎水パターン基板について説明する説明図である。 従来の配線基板の一例を示す概略平面図である。 従来の親疎水パターン基板を用いた導電層の形成過程における導電層形成用塗工液について説明する説明図である。 従来の配線基板の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の配線基板の製造方法、TFT用基板の製造方法、配線基板、TFT用基板、配線基板中間体、およびTFT用基板中間体について説明する。
A.配線基板の製造方法
本発明の配線基板の製造方法は、疎水性領域および親水性領域が表面に形成された親疎水パターン基板と、上記親疎水パターン基板の表面上に形成され、線状の細線部および上記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、を有する配線基板を製造する製造方法であって、上記親水性領域が、上記細線部が形成される親水性細線部と、上記広面積領域が形成される領域の外周を囲み上記親水性細線部と同等の幅を有する親水性外枠部と、を有する上記親疎水パターン基板を準備し、上記親水性領域上に導電性材料を含む線状導電層形成用塗工液を塗布して、上記細線部と、上記親水性外枠部上に形成された外枠部と、を有する線状導電層を形成する第1塗布工程と、上記線状導電層を固化する第1固化工程と、上記親疎水パターン基板の表面上の上記外枠部の内側の領域に導電性材料を含む面状導電層形成用塗工液を吐出法を用いて塗布して、面状導電層を形成する第2塗布工程と、上記面状導電層を固化して、上記線状導電層および上記面状導電層を有する上記導電層を形成する第2固化工程と、を有することを特徴とする製造方法である。
本発明の配線基板の製造方法について図を用いて説明する。
図1(a)〜(c)および図2(a)〜(c)は本発明の配線基板の製造方法の一例を示す工程図であり、図2(a)〜(c)は図1(a)〜(c)のX−X線断面図である。
本発明の配線基板の製造方法においては、まず図1(a)および図2(a)に示すように、疎水性領域Aおよび親水性領域Bが表面に形成された親疎水パターン基板1を準備する。親疎水パターン基板1は、親水性領域Bが、細線部が形成される親水性細線部Bと、広面積領域が形成される領域の外周を囲み親水性細線部Bと同等の幅を有する親水性外枠部Bと、を有するものである。また、親疎水パターン基板1は、第2親水性領域2Bを有していてもよい。次に、図1(b)および図2(b)に示すように、親水性領域B上に導電性材料を含む線状導電層形成用塗工液を塗布して、細線部21と、親水性外枠部B上に形成された外枠部22と、を有する線状導電層2を形成する(第1塗布工程)。また、第1塗布工程においては、第2親水性領域2B上に導電性を有する第2導電層6を形成してもよい。
次に、得られた線状導電層2および第2導電層6を固化する(第1固化工程)。上述の第1塗布工程および第1固化工程を行うことにより、親水性パターン基板1と線状導電層2とを有する配線基板中間体10’を形成することができる。
次に、図1(c)および図2(c)に示すように、親疎水パターン基板1の表面上の外枠部22の内側の領域Cに導電性材料を含む面状導電層形成用塗工液を吐出法を用いて塗布して、面状導電層3を形成する(第2塗布工程)。
次に、得られた面状導電層3を固化して、線状導電層2および面状導電層3を有する導電層4を形成する(第2固化工程)。以上の工程を行うことにより、図1(c)および図2(c)に示す配線基板10を製造することができる。
なお、以下の説明において、外枠部の内側の領域を枠内領域と称して説明する場合がある。
次に、本発明により製造される配線基板について説明する。
図1(c)および図2(c)に示すように、本発明により製造される配線基板10は、親疎水パターン基板1と、親疎水パターン基板1の表面上に形成された導電性を有する導電層4と、を有するものである。また、本発明における導電層4は、線状の細線部21と、細線部21よりも幅広な領域である広面積領域5とを有する。また、導電層4は、親水性領域B上に形成された細線部21および外枠部22を有する線状導電層2と、親疎水パターン基板1の表面上の枠内領域Cに形成された面状導電層3とを有するものである。導電層4においては、細線部21が線状導電層2で形成されており、広面積領域5が線状導電層2と面状導電層3とで形成されている。
なお、図1(c)および図2(c)においては、配線基板10がTFT用基板である例について示している。また、図1(c)および図2(c)においては、導電層4がドレイン電極であり、導電層4における細線部21が線状導電部であり、導電層4における広面積領域5が保持容量部である例について示している。また、第2親水性領域2B上に形成された第2導電層6がソース電極である例について示している。
図3(a)、(b)は本発明により製造される配線基板の他の例を示す概略平面図および概略断面図であり、図3(b)は図3(a)のX−X線断面図である。図3(a)、(b)においては配線基板10が、投影型静電容量方式のタッチパネルセンサである例について示している。まず、図3(a)、(b)に例示するタッチパネルセンサについて説明する。図3(a)、(b)に示すタッチパネルセンサにおいては、絶縁基材11と、絶縁基材11上に形成されたセンサ部4a、4bと、配線層4cとを有する。センサ部4a、4bは、タッチパネルセンサにおけるアクティブエリアに形成され、通常、第1電極5aおよび第2電極5bを有するセンサ電極と、第1電極5a同士を接続する第1導電部21aおよび第2電極5b同士を接続する第2導電部21bを有する導電部とを有する。また、配線層4cは、アクティブエリアの外側に形成されセンサ電極と接続された引き出し配線21cと、引き出し配線21cと接続された外部接続端子5cとを有する。また、図3(a)、(b)においては、2枚の絶縁基材11上にそれぞれ、第1電極5a、第1導電部21a、第1電極5aと接続された引き出し配線21cおよび外部接続端子5cと、第2電極5b、第2導電部21b、第2電極5bと接続された引き出し配線21cおよび外部接続端子5cとが形成され、2枚の絶縁基材11が絶縁層7を介して貼り合わされている例について示している。
本発明における導電層4が上述の配線層4cである場合、絶縁基材11が親疎水パターン基板1に該当し、引き出し配線21cが細線部に該当し、外部接続端子5cが広面積領域5に該当する。また、広面積領域5が、外枠部22c(22)と面状導電層3c(3)とを有する。
また、本発明における導電層4が上述のセンサ部4a、4bである場合、絶縁基材11が親疎水パターン基板1に該当し、第1導電部21aおよび第2導電部21bが細線部21に該当し、第1電極5aおよび第2電極5bが広面積領域5に該当する。また、広面積領域5が、外枠部22a、22b(22)と面状導電層3a、3b(3)とを有する。
本発明によれば、第1塗布工程および第1固化工程と、第2塗布工程および第2固化工程と、を有することにより、幅の異なる線状導電層と面状導電層とを別工程で形成することができるから、細線部および広面積領域を有する導電層において膜厚ムラを抑制して導電層を形成することができる。
この理由について簡単に説明する。
まず、一般的に親疎水パターン基板においては、その表面に形成された親水性領域および疎水性領域の濡れ性の差を利用して親水性領域のみに導電性材料を含む導電層形成用塗工液を塗布することによりパターニングが行われる。より具体的には、親水性領域と疎水性領域とにおいて導電層形成用塗工液の接触角に差を設けることによりパターニングが行われる。したがって、親水性領域および疎水性領域においては、導電層形成用塗工液との接触角が一定の値となるように調整されている。そのため、親水性領域に塗布される単位面積当たりの導電層形成用塗工液の塗布量は、親水性領域の幅が大きくなるほど多くなり、得られる導電層の厚さについても親水性領域の幅が大きくなるほど厚くなる。より具体的には、図10に示すように、親疎水パターン基板1において、親水性領域3Bおよび4Bと導電層形成用塗工液20との接触角θは一定であることから、親水性領域3Bおよび4Bの幅が異なる場合、幅の小さい親水性領域3Bよりも幅の大きい親水性領域4Bに塗布される単位面積当たりの導電層形成用塗工液20の塗布量が多くなる。その結果、図示はしないが、得られる導電層の厚さについても、幅の広い親水性領域に形成されるものの方が厚くなる。
なお、図10は親疎水パターン基板について説明する説明図である。また、図10中のAは疎水性領域を示している。
また、従来から、図11に示すTFT用基板(配線基板100)のドレイン電極のように、細線部21’と広面積領域5’とを有する導電層2’を親疎水パターン基板を用いて形成する場合、細線部および広面積領域が形成される親水性領域のパターンは、通常、1つのパターンで形成される。この場合、上述した親水性領域の幅の差により導電層の厚さの差が生じるという問題に加えて以下の問題がある。
すなわち、親水性領域に塗布された導電層形成用塗工液は、通常、表面張力により塗布量の多い方に集まる性質を有する。そのため、図12に示すように、細線部が形成される親水性領域B1’に塗布された導電層形成用塗工液20が、表面張力Tによって広面積領域が形成される親水性領域Bに塗布された導電層形成用塗工液20の方に引き込まれるという問題がある。その結果、図13に示すように、導電層2’における細線部21’と導電層2’における広面積領域5’の厚さの差がさらに大きくなる。したがって、従来の親疎水パターン基板を用いた導電層の形成方法においては、膜厚ムラを抑制して導電層を形成することが困難となるという問題がある。
なお、図11は従来の配線基板の一例を示す概略平面図であり、図12は従来の親疎水パターン基板を用いた導電層の形成過程における導電層形成用塗工液について説明する説明図であり、図13は図11のX−X線断面図である。
また、導電層における細線部と広面積領域との厚さの差が極端に大きくなると、例えば、導電層における細線部の厚さが薄くなりすぎる、または形成されない部分が生じる可能性があり、導電層における細線部において十分な導電性を示すことができず、断線、ショート等の電気的な欠陥を生じる可能性がある。
また、導電層における広面積領域の厚さが厚くなりすぎることにより、導電層が形成された表面の凹凸が大きくなることから、導電層上に他の層を形成する場合において、例えば塗布法を用いた場合は塗膜を良好に形成することが困難となる可能性や、また例えば印刷法を用いた場合は正確なパターンを印刷することが困難になる可能性があるという問題がある。
これに対して、本発明によれば、第1塗布工程および第1固化工程においては、上述した親水性細線部と親水性細線部の幅と同等の幅を有する親水性外枠部を有する親水性領域を有する親疎水パターン基板を用いて、線状導電層を形成することにより、線状導電層における厚さの差を小さくすることができる。
また、第2塗布工程および第2固化工程においては、外枠部を隔壁として使用することができ、面状導電層形成用塗工液と親疎水パターン基板の表面の濡れ性とを調整して、枠内領域に面状導電層形成用塗工液を塗布することにより、所望の厚さで面状導電層を形成することができる。よって、得られる導電層における細線部および広面積領域の厚さの差を小さくすることができ、膜厚ムラを抑制して導電層を形成することができる。
また、導電層における細線部および広面積領域の厚さを均一に形成することができることにより、例えば、導電層における細線部の欠陥を防止することができる。また、導電層上に他の層を形成する場合において、例えば塗布法を用いた場合は塗膜を良好に形成することができ、また例えば印刷法を用いた場合は正確なパターンを良好に印刷することができる。
以下、本発明の配線基板の製造方法の詳細について説明する。
I.第1塗布工程
本発明における第1塗布工程は、上記親水性領域が、上記細線部が形成される親水性細線部と、上記広面積領域が形成される領域の外周を囲み上記親水性細線部と同等の幅を有する親水性外枠部と、を有する上記親疎水パターン基板を準備し、上記親水性領域上に導電性材料を含む線状導電層形成用塗工液を塗布して、上記細線部と、上記親水性外枠部上に形成された外枠部と、を有する線状導電層を形成する工程である。
1.親疎水パターン基板
本工程に用いられる親疎水パターン基板は、疎水性領域と親水性領域とが表面に形成されたものである。
本工程に用いられる親疎水パターン基板における疎水性領域は疎水性を示す領域であり、親水性領域は親水性を示す領域である。ここで、本発明における「疎水性」とは、25℃における水に対する接触角が50°以上である場合を指す。また、本発明における「親水性」とは、25℃の水の接触角が50°未満であることを指す。
なお、本発明における上記接触角は、例えば、基板上に1マイクロリットルの液体を滴下し、滴下した液滴の形状を側面より観測し、液滴と基板とのなす角を計測することにより測定することができる。本発明における接触角は、例えば、井元製作所製接触角測定装置を用いて測定することができる。また、本発明における接触角は、例えば、協和界面科学製接触角計 DM−901を用いて測定することができる。
本発明における疎水性領域は、疎水性が高いほど好ましいものである。より具体的には、本発明における疎水性領域は25℃における水に対する接触角が、50°以上であれば特に限定されないが、70°以上であることがより好ましく、80°以上であることがさらに好ましい。また本発明における親水性領域は、親水性が高いほど好ましいものである。より具体的には、本発明における親水性領域は、25℃における水に対する接触角が、50°未満であれば特に限定されないが、30°以下であることがより好ましく、20°以下であることがさらに好ましい。さらに、本発明における親水性領域および疎水性領域における上記接触角の差は、大きいほど好ましいものである。より具体的には、本発明における親水性領域および疎水性領域における上記接触角の差は10°以上であることが好ましく、40°以上であることがより好ましく、70°以上であることがさらに好ましい。
疎水性領域の疎水性および親水性領域の親水性が高いほど、親水性領域および疎水性領域における接触角の差を大きくすることができるため、親疎水パターン基板における線状導電層形成用塗工液の塗り分けを高精細に行うことができる。よって、より高精細な機能層を形成することができるからである。
(1)親水性領域
親水性領域は、親水性細線部と、親水性外枠部とを有する領域である。
(a)親水性外枠部
親水性外枠部は、広面積領域が形成される領域を囲み上記親水性細線部と同等の幅を有する領域である。
本発明において、「親水性外枠部が広面積領域が形成される領域の外周を囲む」とは、広面積領域が形成される領域の外周に連続的に親水性外枠部が形成されている場合だけではなく、広面積領域が形成される領域の外周に間隙部を有する親水性外枠部が形成されている場合を含むものとする。
「間隙部」とは、枠内領域と広面積領域の外部に位置する疎水性領域とが連続している部分をいう。
「親水性外枠部が広面積領域が形成される領域の外周を囲む」とは、より具体的には、図4(a)および図5(a)に示すように、広面積領域が形成される領域の外周に連続的に親水性外枠部Bが形成されている場合だけではなく、図4(b)および図5(b)に示すように、広面積領域が形成される領域の外周に間隙部Dを有する親水性外枠部Bが形成されている場合を含む。
なお、図4(a)、(b)および図5(a)、(b)は本発明における親水性領域について説明する説明図である。また、説明していない符号については、上述した図1(a)および図2(a)等で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
「親水性外枠部が親水性細線部の幅と同等の幅を有する」とは、親水性外枠部の幅と親水性細線部の幅との差が、親水性細線部に塗布される線状導電層形成用塗工液の塗布量と、親水性外枠部に塗布される線状導電層形成用塗工液の塗布量とが同等となる程度の差であることをいう。
また、「親水性細線部に塗布される線状導電層形成用塗工液の塗布量と、親水性外枠部に塗布される線状導電層形成用塗工液の塗布量とが同等となる」とは、両者の塗布量の差が、線状導電層形成用塗工液が表面張力で親水性領域間を移動することにより生じる細線部および外枠部の厚さの差により、細線部の機能が阻害されず、かつ、外枠部が後述の第2塗布工程における隔壁として機能する程度の差となることをいう。
「親水性外枠部が親水性細線部の幅と同等の幅を有する」とは、より具体的には、親水性細線部の幅を1とした場合の親水性外枠部の幅の比率が、0.5〜2.0の範囲内であることをいい、なかでも0.7〜1.5の範囲内であることが好ましく、特に0.8〜1.2の範囲内であることが好ましい。
親水性細線部の幅に対する親水性外枠部の幅の比率が小さすぎる場合は、外枠部の厚さが薄くなり、後述する第2塗布工程において枠内領域に面状導電層用塗工液を保持して面状導電層を形成することが困難となる可能性があるからである。また、親水性細線部の幅に対する親水性外枠部の幅の比率が大きすぎる場合は、親水性細線部上に塗布された線状導電層用塗工液が、その表面張力により親水性外枠部上に移動する可能性があり、細線部の厚さを十分に確保することが困難となる可能性があるからである。
「親水性細線部の幅」とは、線状に形成された親水性細線部の線幅をいい、例えば、図4(a)等において、x1で示される幅をいう。
また、「親水性外枠部の幅」とは、線状に形成された親水性外枠部の線幅をいい、例えば、図4(a)等においてx2で示される距離をいう。
具体的な親水性外枠部の幅としては、導電層の種類、線状導電層形成用塗工液の種類等に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、2μm〜200μmの範囲内、なかでも5μm〜100μmの範囲内、特に10μm〜40μmの範囲内であることが好ましい。
また、親水性外枠部が間隙部を有する場合、間隙部の幅としては、後述する第2塗布工程において、面状導電層形成用塗工液を外枠部の内側の領域に保持することができる程度であれば特に限定されず、面状導電層形成用塗工液の種類や、上記外枠部の内側の枠内領域における表面の濡れ性に応じて適宜選択することができる。
上記間隙部の幅としては、例えば、1μm〜50μmの範囲内、なかでも2μm〜30μmの範囲内、特に5μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。
間隙部の幅が大きすぎると、第2導電層形成用塗工液が枠内領域の外側に濡れ広がる可能性があるからである。また、間隙部の幅が小さすぎると、間隙部自体を形成することが困難となる可能性があるからである。
また、間隙部の幅としては、上述した親水性外枠部の幅と同等であってもよく、異なっていてもよい。本発明においては、なかでも間隙部の幅は親水性外枠部の幅よりも小さいことが好ましい。
「間隙部の幅」とは、間隙部において、親水性外枠部の幅方向に対して垂直方向の距離をいい、図4(b)等おいてx3で示される距離をいう。
また、間隙部の数については、広面積領域の平面視外形形状等に応じて適宜選択することができる。例えば、図4(b)に示すように、親水性外枠部Bにおいて間隙部Dは1つ設けられていてもよく、図5(b)、図6(a)、(b)に示すように親水性外枠部Bにおいて間隙部Dは複数設けられていてもよい。
間隙部を有する場合、広面積領域の外周に対する間隙部が配置される部分の比率としては、広面積領域の平面視外形形状、面状導電層形成用塗工液の種類等に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、50%以下、なかでも1%〜20%の範囲内、特に5%〜10%の範囲内であることが好ましい。
上記比率が大きすぎると、後述する第2塗布工程において、枠内領域に面状導電層を十分に保持することが困難となる可能性があるからである。
なお、広面積領域の外周に対する間隙部が配置される部分の比率は、後述する広面積領域の平面視外形形状における外周の距離に対する、間隙部が配置されている部分の距離(間隙部の幅)をいう。より具体的には、図4(b)において、破線で示される部分の外周の距離に対するx3で示される距離の比率をいう。
(b)親水性細線部
親水性細線部は、細線部が形成される領域である。
親水性細線部の幅については、導電層の種類、線状導電層形成用塗工液の種類に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。親水性細線部の幅について具体的には、上述した親水性外枠部の幅において説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、親水性細線部の長さについては、導電層の種類等に応じて適宜選択することができる。「親水性細線部の長さ」とは、例えば、図4(a)等においてx4で示される距離をいう。
(c)親水性補助線部
親水性領域においては、図7(a)、(b)に示すように、広面積領域が形成される領域に形成され、親水性細線部Bおよび親水性外枠部Bの少なくともいずれかと結合する親水性補助線部Bを有していてもよい。親水性補助線部上に後述する補助線部を形成することができ、本発明における導電層において、線状導電層と面状導電層とをより良好に接続させることができるからである。
親水性補助線部の数については、配線基板における導電層の種類、大きさ等に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。
親水性補助線部の幅については、上述した親水性外枠部の幅と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
なお、「親水性補助線部の幅」とは、線状に形成された親水性細線部の線幅をいい、例えば、図7(a)等において、x5で示される幅をいう。
なお、図4(a)、(b)〜図7(a)、(b)は本発明における親水性領域について説明する説明図である。また、x1〜x7で示される距離は、後述する図8(a)、(b)および図9(a)、(b)におけるx1〜x7に相当する距離である。
(2)第2親水性領域
本工程に用いられる親疎水パターン基板は、親水性細線部および親水性外枠部を有する親水性領域を有していればよく、必要に応じて例えば図1(a)および図2(a)に示すように細線部のみを有する第2親水性領域2Bがその表面上に形成されていてもよい。第2親水性領域の幅については、上述した細線部の幅と同等とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(3)疎水性領域
本発明における疎水性領域は、通常、親疎水パターン基板の表面において親水性領域および必要に応じて形成される第2親水性領域以外の領域に形成される。
(4)親疎水パターン基板の構成
本工程に用いられる親疎水パターン基板としては、所望の親水性を有する親水性領域と所望の疎水性を有する疎水性領域とが、所望のパターンで形成された構成を有するものであれば特に限定されるものではない。このような親疎水パターン基板としては、表面が疎水性材料を含む疎水性基板の上記表面に所望のパターンで親水性領域が形成された構成を有するもの(第1態様の親疎水パターン基板)と、表面が親水性を示す親水性基板と、上記親水性基板上に形成され、疎水性を示す疎水層とを有し、当該疎水層がパターン状に除去され、上記親水性基板の表面がパターン状に露出した構成を有するもの(第2態様の親疎水パターン基板)とを挙げることができる。
以下、これらの各態様の親疎水パターン基板について説明する。
(a)第1態様の親疎水パターン基板
第1態様の親疎水パターン基板は、表面が疎水性材料を含む疎水性基板の上記表面に所望のパターンで親水性領域が形成された構成を有するものである。
本態様における疎水性基板としては、少なくともその表面が、所定の親水性処理を行うことにより親水性を付与することが可能な疎水性材料を含むものであればよく、疎水性基板自体が疎水性材料で構成されるものであってもよく、ガラス、SiO、SiN、SiON等の親水性基板上に疎水性材料を含む層が形成されたものであってもよい。
本態様における疎水性材料としては、有機材料であってもよく、あるいは無機材料であってもよい。本態様における疎水性基板に用いられる疎水性材料としては、例えば、ポリスチレン、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリジメチルシロキサン等を挙げることができる。本態様においてはこれらの疎水性材料のいずれであっても好適に用いることができる。また本態様においては単一種類の疎水性材料のみが用いられていてもよく、あるいは、複数種類の疎水性材料が用いられていてもよい。
本態様における疎水性基板の厚さとしては、本発明により製造される配線基板の用途等に応じて、疎水性基板に所望の自己支持性、可撓性等を付与することができる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本態様における疎水性基板の厚さは1μm〜5mmの範囲内であることが好ましく、10μm〜1.5mmの範囲内であることがより好ましく、25μm〜1.0mmの範囲内であることがさらに好ましい。
本態様の親疎水パターン基板の形成方法としては、本態様における疎水性基板にパターン状の親水性領域を形成する方法を挙げることができ、より具体的には、上記疎水性基板の表面をパターン状に親水化処理する方法を挙げることができる。
疎水性基板の表面を親水化処理する方法としては、上記疎水性基板を構成する疎水性材料の種類等に応じて、所望の親水性を備える親水性領域を形成できる処理方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば、上記疎水性基板の表面にフォトマスクを介して、紫外線、電子線あるいはレーザーを照射する方法や、疎水性基板の表面に直接パターン状に、紫外線などの活性放射線を照射する方法等を挙げることがきる。例えば、上記疎水性基板に用いられる疎水性材料が、紫外線等を照射されることにより一部分解しOH基を生じる性質を有するものである場合は、疎水性基板の表面に紫外線をパターン状に照射することによって、表面にOH基が生成されることにより親水化された親水性領域を形成することができる。
(b)第2態様の親疎水パターン基板
第2態様の親疎水パターン基板は、表面が親水性を示す親水性基板と、上記親水性基板上に形成され、疎水性を示す疎水層とを有し、当該疎水層がパターン状に除去され、上記親水性基板の表面がパターン状に露出した構成を有するものである。
(i)親水性基板
第2態様の親疎水パターン基板に用いられる親水性基板を構成する材料(以下、「親水性材料」)としては、所望の親水性を有する親水性基板を作製できるものであれば特に限定されるものではない。したがって、本態様に用いられる親水性材料は、無機材料であってもよく、あるいは有機材料であってもよい。このような親水性材料としては、例えば、ガラス、SiO、SiN、SiONを挙げることができる。また、親水性材料としては、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン等の疎水性材料を表面に含む疎水性基板に紫外光、電子ビーム、あるいはレーザー等を用いて親水化処理を施したもの等を挙げることができる。本態様においては、これらのいずれの親水性材料からなる親水性基板であっても好適に用いることができるが、なかでも上記疎水性基板を紫外光、電子ビーム、あるいはレーザー等を用いて親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
第2態様の親疎水パターン基板に用いられる親水性基板の厚さとしては、本発明により製造される配線基板の用途等に応じて、親水性基板に所望の自己支持性、可撓性等を付与することができる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本態様に用いられる親水性基板の厚さは1μm〜5mmの範囲内であることが好ましく、10μm〜1.5mmの範囲内であることがより好ましく、25μm〜1.0mmの範囲内であることがさらに好ましい。
(ii)疎水層
第2態様の親疎水パターン基板に用いられる疎水層は上記疎水性を有するものであれば特に限定されるものではないが、なかでもパターン状に除去することが可能であるものが好ましい。上述したように、疎水層は親水性基板上に形成されるものであるため、疎水層をパターン状に除去することにより親水性基板表面をパターン状に露出させることができ、これをもって親疎水パターン基板とすることができるからである。このような観点からすると、本態様に用いられる疎水層は、自己組織化単分子膜材料からなる自己組織化単分子膜であることが好ましい。上記疎水層が自己組織化単分子膜であることにより、上記疎水層を高精細なパターン状に除去することが容易になるからである。
自己組織化単分子膜材料としては、所望の疎水性を有する自己組織化単分子膜からなる疎水層を形成できるものであれば特に限定されるものではない。このような自己組織化単分子膜材料としては、例えば、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)、OTS(オクチルトリクロロシラン)、ODTS(オクタデシルトリクロロシラン)、FAS(フッ素化アルキルシラン)、アルキルトリメトキシシシラン、アルキルトリエトキシシラン等を挙げることができる。本態様においてはこれらのいずれの自己組織化単分子膜材料であっても好適に用いることができるが、なかでもHMDS(ヘキサメチルジシラザン)、OTS(オクチルトリクロロシラン)、ODTS(オクタデシルトリクロロシラン)を用いることが好ましい。
疎水層の厚さは特に限定されるものではなく、疎水層を形成するために用いる材料等に応じて、適宜決定することができる。もっとも、第2態様における親水性基板は、上記疎水層をパターン状に除去することによって、親疎水パターン基板を作製することが可能なものであるため、上記疎水層の厚さはパターン状に除去することが容易な程度であることが好ましい。このような観点からすると本態様に用いられる疎水層の厚さは、0.1nm〜1μmの範囲内であることが好ましく、0.1nm〜100nmの範囲内であることがより好ましく、0.1nm〜10nmの範囲内であることがさらに好ましい。
(iii)親疎水パターン基板の形成方法
本態様の親疎水パターン基板の形成方法としては、例えば、上述の親水性基板を用いる場合、上記疎水層をパターン状に除去して、上記親水性基板の表面をパターン状に露出させる方法を挙げることができる。
また、上記親水性基板を用いる場合において、疎水層をパターン状に除去することにより、親水性基板の表面をパターン状に露出させる方法としては、上記疎水層の構成に応じて、当該疎水層を除去できる方法であれば特に限定されるものではない。もっとも、この方法においては、親水性基板の表面が露出されることによって、親水性領域が形成されるものであるため、疎水層を除去する方法は当該疎水層をほぼ完全に除去できる方法であることが好ましい。このような方法としては、例えば、上記疎水層の表面に、フォトマスクを介して紫外線を照射することにより、上記疎水層を分解除去する方法や、疎水層の表面に紫外線、電子線あるいはプラズマ等の活性放射線をパターン状に照射する方法により、上記疎水層を分解除去する方法等を挙げることがきる。
(iv)その他
本発明においては、上述した第1態様の親疎水パターン基板および第2態様の親疎水パターン基板のいずれも用いることができるが、第2態様の親疎水パターン基板を用いることがより好ましく、疎水性領域に自己組織化単分子膜からなる疎水層が形成されているものであることが好ましい。自己組織化単分子膜からなる疎水層は紫外線照射等によって容易にパターン状に除去することができるため、高精細な親水性領域および疎水性領域のパターンを有する親疎水パターン基板とすることができるからである。
2.線状導電層形成用塗工液
本工程に用いられる線状導電層形成用塗工液は、導電性材料を含むものであり、通常、さらに溶媒を含むものである。
線状導電層形成用塗工液に用いられる導電性材料としては、例えば、Au、Cu、Ag、ITO、Pt等の金属粒子もしくは金属酸化物粒子、グラフェン、カーボンナノチューブ等の炭素材料、PEDOT/PSS等の導電性高分子材料などが挙げられる。
本発明により製造される配線基板がTFT用基板である場合、導電性材料としてはAu、Ag、Pt等の金属粒子であることが好ましい。
また、本発明により製造される配線基板がタッチパネルセンサまたはタッチパネルセンサ部材である場合、導電性材料としては、Cu等の金属粒子であることが好ましい。
なお、この理由については後述する「III.第2塗布工程」の項で説明する。
線状導電層形成用塗工液における溶媒としては、例えば、水、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカヒドロナフタレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。
3.塗布方法
本工程に用いられる線状導電層形成用塗工液の塗布方法としては、親疎水パターン基板の親水性領域上に線状導電層形成用塗工液を塗布することができれば、特に限定されない。
線状導電層形成用塗工液を親疎水パターン基板上に塗布する方法としては、上記親疎水パターン基板の親水性領域上に線状導電層形成用塗工液の塗膜を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。線状導電層形成用塗工液を塗布する方法としては、上記親疎水パターン基板の全面に対して塗布する方法が用いられることが好ましい。親疎水パターン基板の表面における親水性および疎水性の差を利用して親水性領域に選択的に線状導電層形成用塗工液を塗布することができることから、簡便な方法で線状導電層を形成することができるからである。このような塗布方法としては、例えば、スピンコート法、キャピラリーコート法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ブレードコート法、グラビアオフセット印刷等の一般的に公知の塗布方法を用いることができる。
また、線状導電層形成用塗工液を塗布する方法としては、後述する「III.第2塗布工程」の項で説明する吐出法を用いることもできる。
4.線状導電層
本工程により形成される線状導電層は、細線部と、広面積領域を囲み細線部の幅と同等の幅を有する外枠部とを有するものである。
細線部は、導電層における細線部を構成するものである。
外枠部は、導電層における広面積領域の一部を構成するものである。また、外枠部は後述する第2塗布工程において、親疎水パターン基板の表面上に面状導電層形成用塗工液を塗布する際の隔壁として機能するものである。
後述する固化工程後の線状導電層の厚さとしては、配線基板の種類に応じて適宜選択することができ特に限定されないが、例えば、30nm〜500nm程度で設定することができる。線状導電層の厚さが小さいと、細線部および外枠部が十分な導電性を示すことが困難となる可能性があるからである。また、後述する第2塗布工程において外枠部を隔壁として用いることが困難となる可能性があるからである。また、線状導電層の厚さが厚すぎる場合は、線状導電層に破損が生じやすくなったり、親疎水パターン基板から剥離しやすくなる可能性があるからである。
固化工程後の線状導電層の厚さは、例えば株式会社小坂研究所製 サーフコーダーSE4000で測定することができる。
また、線状導電層は、上述した細線部および外枠部の他に、例えば、後述する図8(b)でに示すように、広面積領域5内に形成され、細線部21および外枠部22の少なくともいずれかに連結された補助線部23を有していてもよい。補助線部23を有する場合、線状導電層2と面状導電層3とをより良好に接続させることができるからである。
なお、補助線部の幅、数等については、上述した親水性補助線部の幅、数等と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
II.第1固化工程
本発明における第1固化工程は、上記線状導電層を固化する第1固化工程である。本工程においては、通常、線状導電層中に含まれる溶媒が除去される。
線状導電層の固化方法については、導電性材料および溶媒に応じて適宜選択され、特に限定されない。
線状導電層の固化方法としては、導電層の固化方法として公知の方法を用いることができ、例えば、線状導電層を乾燥させて固化する方法であってもよく、線状導電層を焼成して固化する方法であってもよい。また、線状導電層の乾燥させる場合は、自然乾燥であってもよく、加熱乾燥であってもよい。
III.第2塗布工程
本発明における第2塗布工程は、上記親疎水パターン基板の表面上の上記外枠部の内側の領域に導電性材料を含む面状導電層形成用塗工液を塗布して上記細線部および上記外枠部に接続する面状の面状導電層を形成する工程である。
1.面状導電層形成用塗工液
本工程に用いられる面状導電層形成用塗工液は、導電性材料を含み、通常、さらに溶媒を含むものである。
面状導電層形成用塗工液に含まれる導電性材料としては、上述した線状導電層形成用塗工液に含まれる導電性材料と同一材料であってもよく、異なる材料であってもよい。本発明においては、なかでも、線状導電層形成用塗工液および面状導電層形成用塗工液に含まれる導電性材料が異なることが好ましい。
配線基板の導電層において、通常、細線部と広面積領域とは異なる機能を有するため、各機能に合わせて好適な導電性材料を用いて細線部および広面積領域を構成することができるからである。
例えば、本発明により製造される配線基板がTFT用基板であり、導電層がドレイン電極である場合、細線部である線状導電部は、通常、その表面上に有機半導体層が形成されることから、有機半導体層の劣化を抑制可能であることが求められ、より具体的にはAu、Ag等の貴金属を用いて形成される必要がある。一方、広面積領域である保持容量部においては、導電性を示すことができればよく、必ずしも貴金属を用いる必要はない。
本発明においては、上述した線状導電層形成用塗工液に含まれる導電性材料としてAu、Ag等の金属粒子を用い、面状導電層形成用塗工液に含まれる導電性材料として、上述の貴金属以外のCu等の導電性材料を用いることにより、TFT用基板を低コストで製造することが可能となる。
また例えば、本発明により製造される配線基板がタッチパネルセンサ、またはタッチパネルセンサ用部材である場合、アクティブエリアに配置されるセンサ部については、透明性を有することが求められる。しかしながら、細線部である導電部と、広面積領域であるセンサ電極との両方を透明電極で形成した場合は、その抵抗値が高いという問題がある。
本発明においては、上述した線状導電層形成用塗工液に含まれる導電性材料として、Cu等の金属粒子を用い、面状導電層形成用塗工液に含まれる導電性材料として、ITO等の透明電極材料を用いることにより、センサ部の抵抗値を小さくすることができる。
具体的な導電性材料、溶媒については、上述した線状導電層形成用塗工液において説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、面状導電層形成用塗工液は、必要に応じて、界面活性剤等の添加剤を含んでいてもよい。
2.塗布方法
面状導電層形成用塗工液の塗布方法としては、吐出法であればよく、例えば、インクジェット法、ノズルジェット法、ディスペンサ法等を挙げることができる。
また、親疎水パターン基板における外枠部の内側の領域の表面については、必要に応じて、親水化処理を行ってもよい。
また、上記親水化処理を行わない場合も、例えば、面状導電層形成用塗工液の処方を調整することにより、疎水性を示す上記外枠部の内側の領域の表面上に面上導電層形成用塗工液を塗布することができる。
3.面状導電層
本工程により形成される面状導電層は、親疎水パターン基板の表面上の枠内領域に形成されるものである。また、面状導電層は、細線部および外枠部と接続して形成されるものである。
面状導電層は、導電層における広面積領域の一部を構成するものである。
第2固化工程後の面状導電層の厚さとしては、導電性を示し、導電層における広面積領域に所望の機能を付与することができれば特に限定されない。面状導電層の厚さとしては、例えば、30nm〜500nm程度で設定することができる。面状導電層の厚さが小さいと、面状導電層が十分な導電性を示すことが困難となる可能性があるからである。また、面状導電層の厚さが厚すぎる場合は、枠内領域に面状導電層を形成することが困難となる可能性や、面状導電層に破損が生じやすくなったり、親疎水パターン基板から剥離しやすくなる可能性があるからである。
第2固化工程後の面状導電層の厚さは、例えば株式会社小坂研究所製 サーフコーダーSE4000で測定することができる。
また、本発明における導電層は、線状導電層と面状導電層とを有することにより、導電層における細線部の厚さおよび広面積領域の厚さの差を小さくして、導電層の厚さを均一にすることができる。
より具体的には、導電層における線状導電層の厚さおよび面状導電層の厚さの差の絶対値が、200nm以下であり、なかでも100nm以下であることが好ましく、特に30nm以下であることが好ましい。
導電層における線状導電層の厚さおよび面状導電層の厚さの差の絶対値が大きいと、例えば導電層における細線部において所定の導電性を示すことが困難となる可能性や、また例えば導電層における広面積領域上に他の層を良好に形成することが困難となる可能性があるからである。
IV.第2固化工程
上記面状導電層を固化して、上記線状導電層および上記面状導電層を有する上記導電層を形成する工程である。
本工程に用いられる面状導電層の固化方法については、上述した線状導電層の固化方法として説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
V.その他の工程
本発明の配線基板の製造方法は、上述した各工程を有していれば特に限定されず、必要に応じて、他の工程を適宜選択して追加することができる。
このような工程としては、例えば、親疎水パターン基板を形成する工程や、導電層上に他の層と形成する工程等を挙げることができる。
VI.配線基板
本発明の製造方法により製造される配線基板は、親疎水パターン基板と、導電層とを有するものである。なお、親疎水パターン基板については、上述した「I.第1塗布工程」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
1.導電層
導電層は、線状の細線部と広面積領域と有するものである。また、導電層は線状導電層と面状導電層とを有するものである。なお、線状導電層および面状導電層については、上述した「I.第1塗布工程」および「III.第2塗布工程」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(1)広面積領域
本発明における広面積領域は、細線部よりも幅広の領域である。また、上記広面積領域は、その外周が線状導電層における外枠部により囲まれた領域である。
導電層における広面積領域は細線部よりも幅広の面積で形成されることによりその機能を発揮することが可能となるものである。導電層の広面積領域の機能としては、例えばTFT用基板におけるドレイン電極の保持容量等を挙げることができる。
「広面積領域が、細線部の幅より幅広の領域である」とは、細線部の幅方向と垂直方向における広面積領域の平面視外形形状の幅および細線部の幅方向と水平方向における広面積領域の平面視外形形状の幅の両方が細線部の幅よりも大きいことをいう。
ここで、「細線部の幅」とは、線状に形成された細線部の線幅をいい、例えば、図8(a)、(b)および図9(a)、(b)においてx1で示される距離をいう。
また、「広面積領域の平面視外形形状」とは、広面積領域の外周のなす形状をいう。また、広面積領域における外枠部が図8(b)等に示すように間隙部Dを有する場合、間隙部Dの間が連続したものとした場合の外周のなす形状をいう。「広面積領域の平面視外形形状」は、例えば、図8(a)、(b)および図9(a)、(b)において破線で示される形状をいい、より具体的には図8(c)および図9(c)において実線で囲まれた形状Eをいう。
本発明においては、広面積領域の平面視外形形状が図8(a)、(b)に示すように切り欠き部を有していてもよく、図9(a)、(b)に示すように切り欠き部を有していなくてもよい。
「広面積領域の平面視外形形状の切り欠き部」とは、広面積領域の平面視外形形状を含む図形において、上記図形の一部が除去された部分をいい、より具体的には、図8(c)に示すように、平面視外形形状Eを含む図形F(一点鎖線で囲まれた形状F)において、図形Fの一部が除去された部分G(斜線で示される部分G)を有することをいう。
また、「細線部の幅方向と垂直方向における広面積領域の平面視外形形状の幅」とは、例えば図8(a)、(b)および図9(a)、(b)においてx6で示される距離をいう。「細線部の幅方向と水平方向における広面積領域の平面視外形形状の幅」とは、例えば、図8(a)、(b)および図9(a)、(b)においてx7で示される距離をいう。
また、ここで、「広面積領域の平面視形状」とは、線状導電層と面状導電層とを有する平面視形状をいう。「広面積領域の平面視形状」とは、例えば、図8(a)、(b)および図9(a)、(b)において、線状導電層2と面状導電層3とを有する平面視形状をいう。
「広面積領域が、細線部の幅より幅広の領域である」とは、より具体的には、図8(a)、(b)および図9(a)、(b)に示される導電層4において、x6およびx7で示される距離の両方がx1で示される距離よりも大きいことをいう。
細線部の幅を1とした場合の広面積領域の平面視外形形状の幅の比率については、配線基板の種類に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、2以上、なかでも5以上、特に10以上であることが好ましい。
細線部の幅に対する広面積領域の平面視外形形状の幅の比率が上述した範囲に満たない場合は、広面積領域を線状導電層と面状導電層とで形成することが困難となる可能性があるからである。
具体的な広面積領域の平面視外形形状の幅としては、本発明により製造される配線基板の種類に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、40μm〜5000μmの範囲内、なかでも80μm〜1000μmの範囲内、特に100μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。
広面積領域の平面視外形形状としては、本発明により製造される配線基板の種類に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、正方形、長方形等の四角形状であることが好ましい。広面積領域の平面視外形形状が四角形状である場合は、複数の細線部により良好に構成することができるからである。
また、この場合、広面積領域の平面視外形形状としては、切り欠き部を有するものであってもよい。
(2)細線部
細線部については、上述した線状導電層の項で説明した内容と同様とすることができる。
(3)その他
本発明における導電層としては、配線基板の種類に応じて適宜選択することができる。
例えば、配線基板がTFT基板である場合、導電層としてはドレイン電極を挙げることができる。また、この場合、ドレイン電極における線状導電部が細線部に該当し、保持容量部が広面積領域に該当する。
また、配線基板がタッチパネルセンサ、またはタッチパネルセンサ部材である場合、導電層としては配線層を挙げることができる。この場合、絶縁基材が親疎水パターン基板に該当し、引き出し配線が細線部に該当し、外部接続端子が広面積領域に該当する。
また、導電層としてはセンサ部を挙げることができる。この場合、絶縁基材が親疎水パターン基板に該当し、導電部が細線部に該当し、センサ電極が広面積領域に該当する。
なお、タッチパネルセンサにおけるセンサ電極、導電部、引き出し配線、外部接続端子等の態様、その他タッチパネルセンサの詳細については、一般的なものと同様とすることができ、例えば、特開2013−210732号公報、特開2013−210733号公報に記載されているものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、配線基板が表示パネル用基板である場合、導電層としては、配線層を挙げることができる。なお、配線層については、一般的な表示パネルに用いられるものと同様とすることができ、通常、引き出し配線と外部接続端子とを有する。この場合、引き出し配線が細線部に該当し、外部接続端子が広面積領域に該当する。
2.その他
本発明により製造される配線基板は、上述した親疎水パターン基板および導電層を有するものであれば特に限定されず、例えば、TFT用基板、タッチパネルセンサ、表示パネル用基板等を挙げることができる。また、タッチパネルセンサが図3(a)、(b)に示すように2枚の絶縁基材11を有する場合は、各導電部およびセンサ電極が形成された絶縁基材を有するタッチパネル用部材についても配線基板とすることができる。
B.TFT用基板の製造方法
本発明のTFT用基板の製造方法は、上述した「A.配線基板の製造方法」において、上記導電層が、TFTの構成の一部であることを特徴とする製造方法である。
すなわち、本発明のTFT用基板の製造方法は、疎水性領域および親水性領域が表面に形成された親疎水パターン基板と、上記親疎水パターン基板の表面上に形成され、線状の細線部および上記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、を有するTFT用基板を製造する製造方法であって、上記親水性領域が、上記細線部が形成される親水性細線部と、上記広面積領域が形成される領域の外周を囲み上記親水性細線部と同等の幅を有する親水性外枠部と、を有する上記親疎水パターン基板を準備し、上記親水性領域上に導電性材料を含む線状導電層形成用塗工液を塗布して、上記細線部と、上記親水性外枠部上に形成された外枠部と、を有する線状導電層を形成する第1塗布工程と、上記線状導電層を固化する第1固化工程と、上記親疎水パターン基板の表面上の上記外枠部の内側の領域に導電性材料を含む面状導電層形成用塗工液を吐出法を用いて塗布して、面状導電層を形成する第2塗布工程と、上記面状導電層を固化して、上記線状導電層および上記面状導電層を有する上記導電層を形成する第2固化工程と、を有することを特徴とする製造方法である。
本発明のTFT用基板の製造方法について図を用いて説明する。図1(a)〜(c)および図2(a)〜(c)は本発明のTFT用基板の製造方法の一例を示す工程図である。
なお、図1(a)〜(c)および図2(a)〜(c)の詳細については、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、第1塗布工程および第1固化工程と第2塗布工程および第2固化工程とを有することにより、幅の異なる線状導電層と面状導電層とを別工程で形成することができるから、細線部および広面積領域を有する導電層において膜厚ムラを抑制して導電層を形成することができる。すなわち、本発明においては、TFTの構成の一部である導電層を膜厚ムラを抑制して形成することができる。
本発明のTFT用基板の製造方法についての各工程、得られるTFT用基板については、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
C.配線基板
本発明の配線基板は、基板と、上記基板の表面上に形成され、線状の細線部および上記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、を有するものであって、上記導電層が、上記細線部および上記広面積領域の外周を囲み上記細線部の幅と同等の幅を有する外枠部を有する線状導電層と、上記外枠部の内側の領域に形成された面状導電層とを有し、上記線状導電層および上記面状導電層に含まれる導電性材料が異なることを特徴とするものである。
本発明の配線基板について図を用いて説明する。
図1(c)、図2(c)、図3は本発明の配線基板の一例および他の例を説明する概略平面図および概略断面図である。
図1(c)、図2(c)、図3に示すように、本発明の配線基板10においては、線状導電層2および面状導電層3に含まれる導電性材料が異なることを特徴とする。また、図1(c)、図2(c)、図3においては、基板が親疎水パターン基板1である例について示している。
なお、図1(c)、図2(c)、図3に関して上記以外の点については、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、線状導電層および面状導電層に含まれる導電性材料が異なることから、細線部および広面積領域のそれぞれの機能に合わせて好適な導電性材料を用いて形成された導電層を有する配線基板とすることができる。
例えば、配線基板がTFT用基板である場合は、線状導電層に貴金属を用い、面状導電層に貴金属以外の導電層を用いることができるため、低コストなTFT用基板とすることができる。
また、例えば、配線基板がタッチパネルセンサまたはタッチパネルセンサ部材である場合は、面状導電層に透明電極材料を用い、線状導電層に透明電極材料よりも抵抗値の低い導電性材料を用いることができるため、導電性が良好なタッチパネルセンサ等とすることができる。
以下、本発明の配線基板の詳細について説明する。
I.基板
本発明に用いられる基板は、導電層を支持するものである。
このような基板としては、導電層を形成することができれば特に限定されないが、親疎水パターン基板を用いることが好ましい。線状導電層および面状導電層を塗布法を用いて容易に形成することができるからである。また、基板が親疎水パターン基板である場合は、線状導電層と面状導電層とを別工程で形成することができ、膜厚ムラを抑制して導電層を形成することができるからである。
なお、親疎水パターン基板については、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
II.その他
本発明の配線基板について、上述した基板以外の事項については、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、本発明の配線基板の製造方法としては、特に限定されないが、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した方法を好適に用いることができる。
D.TFT用基板
本発明のTFT用基板は、上述した「C.配線基板」において、上記導電層が、TFTの構成の一部であることを特徴とするものである。
すなわち、本発明のTFT用基板は、基板と、上記基板の表面上に形成され、線状の細線部および上記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、を有するものであって、上記導電層が、上記細線部および上記広面積領域の外周を囲み上記細線部の幅と同等の幅を有する外枠部を有する線状導電層と、上記外枠部の内側の領域に形成された面状導電層とを有し、上記線状導電層および上記面状導電層に含まれる導電性材料が異なることを特徴とするものである。
本発明のTFT用基板について図を用いて説明する。
図1(c)、図2(c)は本発明のTFT用基板の一例および他の例を説明する概略平面図および概略断面図である。図1(c)、図2(c)については、上述した「C.配線基板用基板」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、線状導電層および面状導電層に含まれる導電性材料が異なることから、導電層における細線部および広面積領域のそれぞれの機能に合わせて適した導電性材料を使用することができる。より具体的には、線状導電層に貴金属を用い、面状導電層に貴金属以外の導電層を用いることができるため、低コストなTFT用基板とすることができる。すなわち、本発明においては、TFTの構成の一部である導電層を、細線部および広面積領域のそれぞれの機能に合わせて好適な導電性材料を用いて形成されたものとすることができる。
本発明における基板については、上述した「C.配線基板」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。また、本発明のTFT用基板における基板以外の点については「A.配線基板の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明のTFT用基板の製造方法については、特に限定されないが、上述した「B.TFT用基板の製造方法」の項で説明した方法を好適に用いることができる。
E.配線基板中間体
本発明の配線基板中間体は、基板と、上記基板の表面上に形成され、線状の細線部および上記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、を有する配線基板を形成するために用いられるものであって、上記基板と、上記基板の表面上に形成され、上記細線部および上記広面積領域の外周を囲み上記細線部の幅と同等の幅を有する外枠部を有する線状導電層と、を有することを特徴とするものである。
本発明の配線基板中間体について図を用いて説明する。
図1(b)および図2(b)は本発明の配線基板中間体の一例について説明する概略平面図および概略断面図である。本発明の配線基板中間体10は、基板と、基板上に形成された線状導電層とを有することを特徴とする。図1(b)および図2(b)においては、基板が親疎水パターン基板1である例について示している。なお、図1(b)および図2(b)の詳細については、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、線状導電層を有することにより、細線部および広面積領域の厚さの差を小さくして膜厚ムラの少ない導電層を形成することが可能な配線基板中間体とすることができる。
より具体的には、上記配線基板中間体を用いて配線基板を製造することにより、線状導電層の外枠部を隔壁として基板の表面上に面状導電層形成用塗工液を吐出法で所望の厚さに塗布して、面状導電層を形成することができる。よって、細線部および広面積領域の厚さの差を小さくして導電層を形成することが可能となる。
以下、本発明の配線基板中間体の詳細について説明する。
本発明における基板としては、線状導電層を形成することができれば特に限定されないが、親疎水パターン基板を好適に用いることができる。線状導電層を塗布法により簡便に形成することができるからである。なお、親疎水パターン基板については、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。また、本発明における線状導電層については、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の配線基板中間体の製造方法としては、基板上に所定の線状導電層を形成することができれば特に限定されないが、上述した「A.配線基板の製造方法」の項で説明した第1塗布工程および第1固化工程と同様の方法を好適に用いることができる。
F.TFT用基板中間体
本発明のTFT用基板中間体は、上述した「E.配線基板中間体」において、上記導電層が、TFTの構成の一部であることを特徴とするものである。
すなわち、本発明のTFT用基板中間体は、基板と、上記基板の表面上に形成され、線状の細線部および上記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、を有するTFT用基板を形成するために用いられるものであって、上記基板と、上記基板の表面上に形成され、上記細線部および上記広面積領域の外周を囲み上記細線部の幅と同等の幅を有する外枠部を有する線状導電層と、を有することを特徴とするものである。
本発明のTFT用基板中間体について図を用いて説明する。
図1(b)および図2(b)は本発明のTFT用基板中間体の一例について説明する概略平面図および概略断面図である。なお、図1(b)および図2(b)については、上述した「E.配線基板中間体」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、線状導電層を有することにより、細線部および広面積領域の厚さの差を小さくして膜厚ムラの少ない導電層を形成することが可能なTFT用基板中間体とすることができる。具体的には、上述した「E.配線基板中間体」の項で説明した内容と同様とすることができる。すなわち、本発明においては、線状導電層を有することにより、TFTの構成の一部である導電層とした場合に、細線部および広面積領域の厚さの差を小さくすることができる。
また、本発明のTFT用基板中間体の詳細については、上述した「E.配線基板中間体」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明の配線基板の製造方法および配線基板の詳細について説明する。
[実施例1]
(メタルマスクの作製)
以下の手順によりTFT用基板を作製した。
まず、ソースドレイン電極を形成するメタルマスクとして、図1(a)に例示される親水性領域Bおよび第2親水性領域2Bに対応する開口部を有するメタルマスクを作製した。メタルマスクにおいては、ドレイン電極の線状導電層に対応するパターンとして、図4(a)中、x1に相当する距離が20μm、x2に相当する距離が20μm、x4に相当する距離が140μm、x6に相当する距離が280μm、x7に相当する距離が280μmとなるように開口部を形成した。
(親疎水パターン基板の作製)
スチレンポリマー(和光純薬)をプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート(関東化学 鹿特級)に濃度5wt%で溶解させてスチレンポリマー溶液を得た。上記スチレンポリマー溶液をガラス基板上にスピンコーター(Mikasa MS-A100)で塗布し、120℃のホットプレート(アズワン ND−1)で加熱し、ガラス基板上にポリスチレン膜を形成した。このポリスチレン膜の表面の純水接触角を協和界面科学 DM−901を用いて測定したところ、25℃において85°±2°であった。
次いで、上記ガラス基板の上記ポリスチレン膜が形成された表面(ポリスチレン表面)に上記メタルマスクを固定した状態でUVオゾン処理(Filgen UV253)することで、メタルマスクの開口部のみにUVを透過させて、ポリスチレン表面を親水化させた。
以上の手順により、ポリスチレン表面に親水性領域および疎水性領域を有する親疎水パターン基板を作製した。親水化されたポリスチレン表面の純水接触角を測定したところ、27°±3°であった。
(線状導電層の作製)
上記親疎水パターン基板のポリスチレン表面にナノAgコロイド(Sigma-Aldrich 730785)をバーコート(小林製作所 M50)で塗布し、親水疎水効果によってAg層のパターン形成を行った。この基板を150℃のホットプレートで1時間焼成した。
以上の手順により、図1(b)に例示される線状導電層を有するTFT用基板中間体を作製した。
(面状導電層の作製)
次に、親疎水パターン基板のポリスチレン表面上の枠内領域にナノAgコロイド(Sigma-Aldrich 730785)をインクジェット装置(Fujifilm社製、ダイマティックス・マテリアルプリンターDMP-3000)を用いて塗布してAg層(面状導電層)を形成した。この基板を150℃のホットプレートで1時間焼成した。以上の手順によりTFT用基板を作製した。
ドレイン電極(Ag層)の厚さを小坂研究所製 サーフコーダーSE4000で測定したところ、線状導電層の厚さは細線部と外枠部ともに150nm±5nmであり、面状導電層の厚さは140nm±6nmであり、両者の厚さの差の絶対値は、10nmであった。
[実施例2]
下記のメタルマスクを作製して用いたこと以外は、実施例1と同様にしてTFT用基板を作製した。
メタルマスクにおいて、図1(a)のBに対応する線幅を20μm、Bに対応する線幅を10μmとした。また、メタルマスクのドレイン電極に対応する開口部の平面視形状の詳細については、後述するドレイン電極の形状と同様とした。
得られたTFT用基板のドレイン電極においては、図4(a)中、x1に相当する距離が20μm、x2に相当する距離が10μm、x4に相当する距離が140μm、x6に相当する距離が280μm、x7に相当する距離が280μmであった。
ドレイン電極の厚さを実施例1と同様の方法で測定したところ、線状導電層の厚さは細線部が150nm±5nm、外枠部が73nm±4nmであり、面状導電層の厚さは120nm±4nmであった。線状導電層と面状導電層の厚さの差の絶対値は、細線部および面状導電層の厚さの差が30nm、外枠部および面状導電層の厚さの差が47nmであった。
[実施例3]
下記のメタルマスクを作製して用いたこと以外は、実施例1と同様にしてTFT用基板を作製した。
メタルマスクにおいて、図1(a)のBに対応する線幅を20μm、Bに対応する線幅を40μmとした。また、メタルマスクのドレイン電極に対応する開口部の平面視形状の詳細については、後述するドレイン電極の形状と同様とした。
得られたTFT用基板のドレイン電極においては、図4(a)中、x1に相当する距離が20μm、x2に相当する距離が40μm、x4に相当する距離が140μm、x6に相当する距離が280μm、x7に相当する距離が280μmであった。
得られたドレイン電極の厚さを実施例1と同様の測定方法で測定したところ、線状導電層の厚さは細線部が130nm±5nm、外枠部が290nm±5nmであった。面状導電層の厚さは140nm±3nmであった。線状導電層と面状導電層の厚さの差の絶対値は、細線部および面状導電層の厚さの差が10nm、外枠部および面状導電層の厚さの差が150nmであった。
[比較例1]
(親疎水パターン基板の作製)
図11に例示されるソースドレイン電極に対応する開口部を有するメタルマスクを作製して用いたこと以外は、実施例と同様にしてTFT用基板を作製した。
メタルマスクのドレイン電極に対応する開口部の平面視形状の詳細については、後述するドレイン電極の形状と同様とした。
比較例1において得られたドレイン電極は細線部および面状の広面積領域が連続して形成されたものである。
また、得られたTFT用基板のドレイン電極においては、細線部の幅、細線部の長さ、細線部の幅方向と垂直方向における広面積領域の平面視外形形状の幅、細線部の幅方向と水平方向における広面積領域の平面視外形形状の幅については、実施例と同様であった。
ドレイン電極(Ag層)の膜厚を実施例と同様にして測定したところ、細線部(図13中、21’)の厚さが70nm±10nmに対して広面積領域(図13中、5’)の厚さは2.1μm±0.1μmとなり、広面積領域の厚さは細線部の厚さに対しての20倍以上の厚さとなった。
[比較例2]
親疎水パターン基板のポリスチレン表面にナノAgコロイド(Sigma-Aldrich 730785)をインクジェット装置(Fujifilm社製、ダイマティックス・マテリアルプリンターDMP-3000)を用いて塗布したこと以外は、比較例1と同様の方法によりTFT用基板を作製した。
ドレイン電極(Ag層)の膜厚を実施例と同様にして測定したところ、細線部(図13中、21’)の厚さが90nm±15nmに対して広面積領域(図13中、5’)の厚さは2.0μm±100nmとなり、広面積領域の厚さは細線部の厚さに対しての20倍以上の厚さとなった。
[評価]
実施例1〜3、比較例1〜2のTFT用基板を用いて下記の手順によりTFTを作製し、TFT特性を測定した。
実施例1〜3、比較例1〜2のTFT用基板のソースドレイン電極のチャネル部に有機半導体溶液(Sigma-Aldrich Plexcore OS2100)をスピンコートし、有機半導体層を形成した。その表面にポリスチレンの溶液を上述のように成膜することでゲート絶縁層を形成し、さらにゲート電極としてAlを真空蒸着し、トップゲート型の薄膜トランジスタを形成した。また、同じ基板に20個の薄膜トランジスタが配置する状態となった。
これらのトランジスタ特性を測定した結果、実施例1〜3においては、20個のうち全てが正常に動作し、移動度はいずれも0.01cm/Vs±0.004cm/Vsの範囲を示した。
一方、比較例1においては、トランジスタ特性の測定をした結果、20個の薄膜トランジスタの内、動作したのは3個のみであった。
また、比較例2においても、トランジスタ特性の測定をしたところ、動作しないものが含まれていた。
これは細線部の厚さ不足によって導通ができず半導体に電荷を注入できないことが原因であった。この結果から細線部と広面積領域を親水疎水効果で同時に形成することの困難さが明確に示された。
1 … 親疎水パターン基板
2 … 線状導電層
21 … 細線部
22 … 外枠部
3 … 面状導電層
4 … 導電層
5 … 広面積領域
10 … 配線基板
10’ … 配線基板中間体
A … 疎水性領域
B … 親水性領域
… 親水性細線部
… 親水性外枠部

Claims (7)

  1. 疎水性領域および親水性領域が表面に形成された親疎水パターン基板と、
    前記親疎水パターン基板の表面上に形成され、線状の細線部および前記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、
    を有する配線基板を製造する配線基板の製造方法であって、
    前記親水性領域が、前記細線部が形成される親水性細線部と、前記広面積領域が形成される領域を囲み前記親水性細線部と同等の幅を有する親水性外枠部と、を有する前記親疎水パターン基板を準備し、
    前記親水性領域上に導電性材料を含む線状導電層形成用塗工液を塗布して、前記細線部と、前記親水性外枠部上に形成された外枠部と、を有する線状導電層を形成する第1塗布工程と、
    前記線状導電層を固化する第1固化工程と、
    前記親疎水パターン基板の表面上の前記外枠部の内側の領域に導電性材料を含む面状導電層形成用塗工液を吐出法を用いて塗布して、面状導電層を形成する第2塗布工程と、
    前記面状導電層を固化して、前記線状導電層および前記面状導電層を有する前記導電層を形成する第2固化工程と、
    を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 前記線状導電層形成用塗工液および前記面状導電層形成用塗工液に含まれる前記導電性材料が異なることを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記導電層が、薄膜トランジスタの構成の一部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線電極基板の製造方法。
  4. 基板と、
    前記基板の表面上に形成され、線状の細線部および前記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、
    を有する配線基板であって、
    前記導電層が、前記細線部および前記広面積領域の外周を囲み前記細線部の幅と同等の幅を有する外枠部を有する線状導電層と、
    前記外枠部の内側の領域に形成された面状導電層とを有し、
    前記線状導電層および前記面状導電層に含まれる導電性材料が異なることを特徴とする配線基板。
  5. 前記導電層が、薄膜トランジスタの構成の一部であることを特徴とする請求項4に記載の配線基板。
  6. 基板と、
    前記基板の表面上に形成され、線状の細線部および前記細線部より幅広な領域である広面積領域を有し、導電性を有する導電層と、
    を有する配線基板を形成するために用いられる配線基板中間体であって、
    前記基板と、
    前記基板の表面上に形成され、前記細線部および前記広面積領域の外周を囲み前記細線部の幅と同等の幅を有する外枠部を有する線状導電層と、
    を有することを特徴とする配線基板中間体。
  7. 前記導電層が、薄膜トランジスタの構成の一部であることを特徴とする請求項6に記載の配線基板中間体。
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