JP2015212316A - ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】常温では再剥離可能な適度な粘着性を有し、貼り合わせた後に緩和な熱処理を行うことによって強固に接着させることができるホットメルト接着剤組成物を提供する。【解決手段】(i)特定のオレフィン系モノマーと特定の極性モノマーとの共重合体であるオレフィン系共重合体(I);および(ii)メタクリル酸エステル単位からなる少なくとも1個の重合体ブロック(A)とアクリル酸エステル単位からなる少なくとも1個の重合体ブロック(B)とを有するアクリル系ブロック共重合体(II);を含有し、オレフィン系共重合体(I):アクリル系ブロック共重合体(II)の質量比が80:20〜51:49であるホットメルト接着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明はホットメルト接着剤に好適な接着剤組成物に関する。
ホットメルト接着剤は、加熱溶融状態で圧着した後に冷却することで固化して接着する特性(ホットメルト接着性)を有し、無溶剤で安全性が高く、瞬間接着及び高速接着が可能であることから、紙加工、木工、衛生材料及び電子分野等の幅広い分野で使用されている。
近年、ホットメルト接着剤には、加熱溶融状態にする際の温度の低温化が要求されている。ホットメルト接着剤を高温で被着体に塗布して貼り合わせることは、被着体の耐熱性の問題から使用できる被着体の種類に制限がかかったり、生産性に悪影響を与えたりすることがあるので好ましくない。具体的には、約100〜約130℃の緩和な温度条件で接着できることが好ましい。
また、ホットメルト接着剤をフィルム形状に成形し、感熱接着フィルムとして使用する場合には、常温(約5〜約35℃)にて仮止めできる適度な粘着性をもち、その際、位置合わせを正確にするなどのために再剥離して貼り直しが容易にできることが求められる場合がある。したがって、常温では再剥離可能な適度な粘着性を有し、貼り合わせた後に緩和な熱処理を行うことによって強固に接着させることができるホットメルト接着剤が強く望まれている。
上記の課題に対して、アクリル系ブロック共重合体をホットメルト接着剤や粘着剤へ応用する検討が行われている。例えば、特許文献1ではアクリル系ブロック共重合体とエチレン−不飽和エステル共重合体とを含むホットメルト接着剤が検討されている。また、特許文献2では、アクリル系ブロック共重合体を含む粘着剤が検討されている。また、オレフィンに対する接着性を有する樹脂組成物として、例えば特許文献3では、アクリル系ブロック共重合体とオレフィン系重合体とを含む組成物が検討されている。
しかしながら、常温での再剥離可能な適度な粘着性とホットメルト接着性を両立したホットメルト接着剤を作製することは困難であった。
特開2009−256497号公報 特開2010−84068号公報 特開2005−54065号公報 特開平06−93060号公報 特表平05−507737号公報 特開平11−335432号公報
Macromolecular Chemistry and Physics、2000年、201巻、p.1108〜1114
しかして、本発明の目的は、常温では再剥離可能な適度な粘着性を有し、貼り合わせた後に緩和な熱処理を行うことによって強固に接着させることができるホットメルト接着剤組成物および該ホットメルト接着剤組成物を用いた感熱接着フィルムを提供することである。
本発明によれば、上記目的は、
[1](i)エチレン、プロピレン、および炭素数4以上のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィン系モノマーと、ビニルエステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸およびその塩、ならびに、アクリル酸およびその塩から選ばれる少なくとも1種の極性モノマーとの共重合体であるオレフィン系共重合体(I);および、
(ii)メタクリル酸エステル単位からなる少なくとも1個の重合体ブロック(A)とアクリル酸エステル単位からなる少なくとも1個の重合体ブロック(B)とを有するアクリル系ブロック共重合体(II);
を含有するホットメルト接着剤組成物であって、オレフィン系共重合体(I):アクリル系ブロック共重合体(II)の質量比が80:20〜51:49であることを特徴とするホットメルト接着剤組成物、
[2]前記アクリル系ブロック共重合体(II)中の重合体ブロック(A)の含有量が5〜50質量%である上記[1]に記載のホットメルト接着剤組成物、
[3]前記アクリル系ブロック共重合体(II)が、式:(A)−(B)で表されるジブロック共重合体、式:(A)−(B)−(B’)で表されるトリブロック共重合体、および式:(A)− (B)−(A)で表されるトリブロック共重合体[ 但し、前記式中(A)は重合体ブロック(A)、(B)は重合体ブロック(B)、(B’)は重合体ブロック(B)とは異なる構造のアクリル酸エステル単位からなる重合体ブロックを示し、− は各重合体ブロックの結合手を示す。]より選択される少なくとも1種のアクリル系ブロック共重合体である上記[1]または[2]に記載のホットメルト接着剤組成物、
[4]前記アクリル系ブロック共重合体(II)の重量平均分子量が20,000〜76,000である上記[1]〜[3]のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物、
[5]前記重合体ブロック(B)を構成するアクリル酸エステル単位が、
一般式 CH2=CH−COOR1 (1)
(式(1)中、R1は炭素数1〜5の有機基を示す)
で表されるアクリル酸エステル(b−1)および、
一般式 CH2=CH−COOR2 (2)
(式(2)中、R2は炭素数6〜12の有機基を示す)
で表されるアクリル酸エステル(b−2)から選ばれる少なくとも1種からなる単位である上記[1]〜[4]のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物、
[6]前記重合体ブロック(B)を構成するアクリル酸エステル(b−1)及び(b−2)からなる単位の質量比[(b−1)/(b−2)]が70/30〜0/100である上記[5]に記載のホットメルト接着剤組成物、
[7]オレフィン系共重合体(I):アクリル系ブロック共重合体(II)の質量比の割合が64:36〜51:49である上記[1]〜[6]のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物、
[8]さらに粘着付与樹脂を含む上記[1]〜[7]のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物、
[9]前記粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂、芳香族系石油樹脂、およびテルペン系樹脂から選ばれる少なくとも一種の粘着付与樹脂である上記[8]に記載のホットメルト接着剤組成物、
[10]上記[1]〜[9]のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物からなる感熱接着フィルム、
[11]上記[1]〜[9]のいずれかに記載のホットメルト接着剤組成物からなる接着剤層を含む積層体、
を提供することにより達成される。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、常温では再剥離可能な適度な粘着性を有し、貼り合わせた後に緩和な熱処理を行うことによって強固に接着させることができる。また、このホットメルト接着剤組成物からなる感熱接着フィルムは、仮接着を常温で行うことができ、その後の本接着も緩和な熱処理によって行うことができる。そのため、熱に弱い材料の接着に好適に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸エステル」は「メタクリル酸エステル」と「アクリル酸エステル」との総称であり、また「(メタ)アクリル」は「メタクリル」と「アクリル」との総称である。
[オレフィン系共重合体(I)]
本発明において用いるオレフィン系共重合体(I)は、エチレン、プロピレン、および炭素数4以上のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種類のオレフィン系モノマーと、ビニルエステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸およびその塩、ならびに、アクリル酸およびその塩から選ばれる少なくとも1種の極性モノマーとの共重合体である。
上記オレフィン系モノマーとなる炭素数4以上のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。上記オレフィン系モノマーの中でも、エチレン、プロピレン、1−ブテンが好ましく、エチレンがより好ましい。
上記極性モノマーとなるビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが挙げられる。上記メタクリル酸エステルとしては、例えば、後述するアクリル系共重合体(II)が有する重合体ブロック(A)の構成単位となるメタクリル酸エステルと同様の化合物が挙げられる。上記アクリル酸エステルとしては、例えば、後述するアクリル系共重合体(II)が有する重合体ブロック(B)の構成単位となるアクリル酸エステルと同様の化合物が挙げられる。メタクリル酸の塩としては、例えば、メタクリル酸とナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩;メタクリル酸とマグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩;メタクリル酸とアンモニウム、アミン等から得られるメタクリル酸アンモニウム塩などが挙げられる。アクリル酸の塩としては、例えば、アクリル酸とナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩;アクリル酸とマグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩;アクリル酸とアンモニウム、アミン等から得られるアクリル酸アンモニウム塩などが挙げられる。これら極性モノマーの中でも、ビニルエステルおよびメタクリル酸エステルが好ましく、メタクリル酸エステルがより好ましい。
上記オレフィン系共重合体(I)は、上述のオレフィン系モノマーの少なくとも1種と上述の極性モノマーの少なくとも1種とを共重合することにより得られる。これらオレフィン系共重合体(I)の中でも、エチレン−ビニルエステル共重合体、およびエチレン−メタクリル酸エステル共重合体が好ましく、エチレン−酢酸ビニル共重合体、およびエチレン−メタクリル酸メチル共重合体がより好ましく、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体がさらに好ましい。
上記オレフィン系共重合体(I)に含まれる極性モノマー単位の含有量は15〜45質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。極性モノマー単位の含有量が上記下限値よりも少ない場合には、接着性が低下する傾向があり、上記上限値よりも多い場合には、結晶性が低下しセットタイムが長くなる可能性がある。
上記オレフィン系共重合体(I)のメルトフローレート(MFR)はホットメルト接着剤の用途などに応じて適宜設定できるが、190℃、荷重21.18Nの条件のMFRが1〜5000g/10分であることが好ましく、10〜2500g/10分であることがより好ましく、10〜1000g/10分であることがさらに好ましい。オレフィン系共重合体(I)のMFRが上記範囲内であると、粘度が適切であり、本発明のホットメルト接着剤組成物の製造時または使用時の作業性が向上する傾向にある。なお、オレフィン系共重合体のMFRは、ISO−1133に準じて測定された値である。
[アクリル系ブロック共重合体(II)]
本発明において用いるアクリル系ブロック共重合体(II)は、メタクリル酸エステル単位からなる少なくとも1個の重合体ブロック(A)と、アクリル酸エステル単位からなる少なくとも1個の重合体ブロック(B)とを有する。
上記重合体ブロック(A)の構成単位であるメタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジルなどの官能基を有さないメタクリル酸エステル;メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−アミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル等の官能基を有するメタクリル酸エステルなどが挙げられる。
これらの中でも、得られるホットメルト接着剤組成物の耐熱性、耐久性を向上させる観点から、官能基を有さないメタクリル酸エステルが好ましく、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェニルがより好ましく、重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との相分離がより明瞭となり、ホットメルト接着剤組成物の凝集力が高くなる点からメタクリル酸メチルがさらに好ましい。重合体ブロック(A)は、これらメタクリル酸エステルの1種から構成されていても、2種以上から構成されていてもよい。また、上記アクリル系ブロック共重合体(II)は、重合体ブロック(A)を2つ以上有することが耐久性を高める観点から好ましい。その場合、それら重合体ブロック(A)は、同一であっても異なっていてもよい。
重合体ブロック(A)の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000〜50,000の範囲にあることが好ましく、4,000〜20,000の範囲にあることがより好ましい。重合体ブロック(A)の重量平均分子量(Mw)がこの範囲より小さい場合には、得られるアクリル系ブロック共重合体(II)の凝集力が不足する場合がある。また、重合体ブロック(A)の重量平均分子量(Mw)がこの範囲より大きい場合には、得られるアクリル系ブロック共重合体(II)の溶融粘度が高くなり、ホットメルト接着剤組成物を製造する際の生産性に劣る場合がある。なお、本明細書における重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。重合体ブロック(A)中に含まれるメタクリル酸エステル単位の割合は、重合体ブロック(A)中60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
上記重合体ブロック(A)のガラス転移温度(Tg)は80〜140℃であることが好ましく、90〜130℃であることがより好ましく、100〜120℃であることがさらに好ましい。ガラス転移温度がこの範囲にあると、接着剤の通常の使用温度においてこの重合体ブロック(A)は物理的な疑似架橋点として作用し、ホットメルト接着剤の凝集力が発現することになり、接着特性、接着剤の耐久性、耐熱性に優れる。なお、ガラス転移温度は、DSC測定で得られた曲線の外挿開始温度である。
上記重合体ブロック(B)の構成単位であるアクリル酸エステルは、一般式CH2=CH−COOR1(1)(式(1)中、R1は炭素数1〜5の有機基を表す)で示されるアクリル酸エステル(以下、アクリル酸エステル(b−1)と称する)、一般式CH2=CH−COOR2(2)(式(2)中、R2は炭素数6〜12の有機基を表す)で示されるアクリル酸エステル(以下、アクリル酸エステル(b−2)と称する)、これら以外のアクリル酸エステルに大別される。
上記R1が示す炭素数1〜5の有機基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基(ペンチル基)などの炭素数1〜5のアルキル基;メトキシエチル基、エトキシエチル基、ヒドロキシエチル基、アミノエチル基などの官能基を有しかつ炭素数の合計が1〜5であるアルキル基;グリシジル基、テトラヒドロフルフリル基などが挙げられる。そして、アクリル酸エステル(b−1)としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸イソアミルなどの官能基を有さないアクリル酸エステル;アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−アミノエチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸テトラヒドロフルフリルなどの官能基を有するアクリル酸エステルなどが挙げられる。
上記R2が示す炭素数6〜12の有機基としては、例えばヘキシル基、エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、イソボルニル基、ラウリル基、シクロヘキシル基などの炭素数6〜12のアルキル基;フェニル基、ベンジル基などの炭素数6〜12の芳香族環基、ジエチルアミノエステル基、フェノキシエチル基などの官能基を有しかつ炭素数の合計が6〜12であるアルキル基などが挙げられる。そして、アクリル酸エステル(b−2)としては、例えば、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジルなどの官能基を有さないアクリル酸エステル;アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸フェノキシエチルなどの官能基を有するアクリル酸エステルなどが挙げられる。
アクリル酸エステル(b−1)およびアクリル酸エステル(b−2)以外のアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸オクタデシルなどが挙げられる。
アクリル酸エステル(b−1)の中でも、得られるホットメルト接着剤組成物からなる接着剤の初期タックを小さくする観点から、官能基を有さないアクリル酸エステルが好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチルがより好ましい。
アクリル酸エステル(b−2)の中でも、得られるホットメルト接着剤組成物の熱処理後の接着力を向上させる点及び重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との相分離がより明瞭となるため、ホットメルト接着剤組成物としたときに高い凝集力を発現する点から、官能基を有さないアクリル酸エステルが好ましく、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチルがより好ましい。また、得られるホットメルト接着剤組成物が常温で適度な粘着性を有し、且つ、広い温度範囲で安定した接着耐久性を発現する点から、アクリル酸2−エチルヘキシルがより好ましい。
上記アクリル酸エステルは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、重合体ブロック(B)中に含まれるアクリル酸エステル単位の割合は、重合体ブロック(B)中60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
上記重合体ブロック(B)を構成するアクリル酸エステル単位は、常温で再剥離可能な適度な粘着性を発現する点から、アクリル酸エステル(b−1)およびアクリル酸エステル(b−2)から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上記重合体ブロック(B)を構成するアクリル酸エステル単位が、アクリル酸エステル(b−1)及びアクリル酸エステル(b−2)から選ばれる少なくとも1種からなる単位である場合、その質量比[(b−1):(b−2)]は、70:30〜0:100であることが好ましく、60:40〜0:100であることがより好ましく、60:40〜10:90であることがさらに好ましく、55:45〜30:70であることがよりさらに好ましい。上記範囲内であると、アクリル系ブロック共重合体(II)とオレフィン系共重合体(I)との相容性が高まり、安定したホットメルト接着性を発現することができる。なお、アクリル酸エステル(b−1)及びアクリル酸エステル(b−2)の質量比は1H−NMR測定により求めることができる。
上記重合体ブロック(B)に用いるアクリル酸エステル(b−1)及びアクリル酸エステル(b−2)の組み合わせとしては、例えば、アクリル酸メチル/アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸メチル/アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸エチル/アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。このとき、用いるアクリル酸エステル(b−1)及びアクリル酸エステル(b−2)としては、アクリル酸エステル(b−1)及びアクリル酸エステル(b−2)の溶解度パラメーターの差が0.3〜2.5(MPa)1/2であることがより好ましい。なお、かかる溶解度パラメーターは、"POLYMER HANDBOOK Forth Edition"、VII 675頁〜714頁(Wiley Interscience社、1999年発行)及び"Polymer Engineering and Science"、1974年、第14巻、147頁〜154頁に記載の方法で計算することができる。また、上記アクリル系ブロック共重合体(II)に、重合体ブロック(B)が2つ以上含まれる場合には、それら重合体ブロック(B)を構成するアクリル酸エステル単位の組み合わせは、同一であっても異なっていてもよい。
上記重合体ブロック(B)が、アクリル酸エステル(b−1)単位およびアクリル酸エステル(b−2)単位の両方を含む共重合体である場合には、アクリル酸エステル(b−1)及びアクリル酸エステル(b−2)のランダム共重合体からなるものでもよいし、ブロック共重合体からなるものでもよいし、さらにグラジェント共重合体からなるものでもよい。上記アクリル系ブロック共重合体(II)に、重合体ブロック(B)が2つ以上含まれる場合には、それら重合体ブロック(B)の構造は、同一であっても異なっていてもよい。また、重合体ブロック(B)中に含まれるアクリル酸エステル(b−1)及び(b−2)の合計単位の割合は、重合体ブロック(B)中60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
上記重合体ブロック(B)のガラス転移温度(Tg)は−100〜30℃であることが好ましく、−80〜10℃であることがより好ましく、−70〜0℃であることがさらに好ましく、−60〜−10℃であることが最も好ましい。ガラス転移温度がこの範囲にあると、ホットメルト接着剤として用いた場合、常温での粘着性を有することができる。
上記重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)には、本発明の効果を損なわない範囲で、お互いの成分が含有されていてもよい。また、必要に応じて他の単量体を含有してもよい。かかる他の単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基を有するビニル系単量体;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等の官能基を有するビニル系単量体;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン系単量体;エチレン、プロピレン、イソブテン、オクテン等のオレフィン系単量体;ε−カプロラクトン、バレロラクトン等のラクトン系単量体等が挙げられる。これら単量体を用いる場合は、各重合体ブロックに使用する単量体の全質量に対して、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下の量で使用される。
本発明に用いる上記アクリル系ブロック共重合体(II)は、上記重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の他に、必要に応じて他の重合体ブロックを有していてもよい。かかる他の重合体ブロックとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エチレン、プロピレン、イソブテン、ブタジエン、イソプレン、オクテン、酢酸ビニル、無水マレイン酸、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどからなる重合体ブロック又は共重合体ブロック;ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリウレタン、ポリジメチルシロキサンからなる重合体ブロックなどが挙げられる。また、上記重合体ブロックには、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物を含む重合体ブロックの水素添加物も含まれる。
上記アクリル系ブロック共重合体(II)は、重合体ブロック(A)を「(A)」;重合体ブロック(B)を「(B)」;、重合体ブロック(B)とは異なる構造の重合体ブロック(B)を「(B’)」としたときに、一般式:
[(A)−(B)]n
[(A)−(B)]n−A
(B)−[(A)−(B)]n
[(A)−(B)]n−(B’)
[(A)−(B)]n−Z
[(B)−(A)]n−Z
(式中、nは1〜30の整数、Zはカップリング部位(カップリング剤がポリマー末端と反応して化学結合を形成した後のカップリング部位、− は各重合体ブロックの結合手を示す。)を表す。なお、式中複数のA、Bが含まれる場合には、それらは同一構造の重合体ブロックであってもよいし、異なる構造の重合体ブロックであってもよい。)で表されるものであることが好ましい。ここで、「異なる構造」とは、重合体ブロックを構成するモノマー単位、分子量、分子量分布、立体規則性、および複数のモノマー単位を有する場合には各モノマー単位の比率および共重合の形態(ランダム、グラジェント、ブロック)のうち少なくとも1つが異なる構造を意味する。また上記nの値は、1〜15であることが好ましく、1〜8であることがより好ましく、1〜4であることがさらに好ましい。上記の構造の中でも、[(A)−(B)]n、[(A)−(B)]n−(A)、(B)−[(A)−(B)]n、[(A)−(B)]n−(B’)で表される直鎖状のブロック共重合体が好ましく、(A)−(B)で表されるジブロック共重合体、式:(A)−(B)−(B’)で表されるトリブロック共重合体、および式:(A)− (B)−(A)で表されるトリブロック共重合体がホットメルト接着剤とした際に接着耐久性に優れる観点からより好ましい。
本発明に用いる上記アクリル系ブロック共重合体(II)の全体の重量平均分子量(Mw)は10,000〜300,0000であることが好ましい。中でも、ホットメルト塗工法、Tダイ法、インフレーション法、カレンダー成形法、ラミネーション法など、加熱溶融して本発明のホットメルト接着剤組成物をフィルム状に成形加工する際の生産性の観点から、上記Mwは10,000〜150,000がより好ましく、さらに、本発明のホットメルト接着剤組成物を感熱接着フィルムとして使用する際に、より緩和な温度条件で強固に接着できる観点から20,000〜76,000がさらに好ましく、50,000〜75,000が特に好ましい。
本発明に用いる上記アクリル系ブロック共重合体(II)の全体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は1.0〜1.5であることが好ましい。ホットメルト接着剤組成物とした際に接着耐久性に優れる点から1.0〜1.4であることがより好ましく、1.0〜1.3であることがさらに好ましい。
本発明に用いる上記アクリル系ブロック共重合体(II)中の重合体ブロック(A)の含有量は5〜50質量%であることが好ましく、ホットメルト接着剤組成物とした場合に常温での粘着性とホットメルト接着性を両立する観点から、重合体ブロック(A)の含有量は10〜50質量%であることが好ましく、15〜45質量%であることがより好ましく、15〜40質量%であることがさらに好ましく、15〜30質量%であることが特に好ましい。
また、本発明に用いる上記アクリル系ブロック共重合体(II)中の重合体ブロック(B)の含有量は95〜50質量%であることが好ましく、上記と同様の観点から90〜50質量%であることがより好ましく、85〜55質量%であることがさらに好ましく、85〜60質量%であることがよりさらに好ましく、85〜70質量%であることが特に好ましい。
本発明に用いる上記アクリル系ブロック共重合体(II)の製造方法は、本発明の条件を満足する重合体が得られる限りにおいて特に限定されることなく、公知の手法に準じた方法を採用することができる。一般に、分子量分布の狭いブロック共重合体を得る方法としては、構成単位である単量体をリビング重合する方法が取られる。このようなリビング重合の手法としては、例えば、有機希土類金属錯体を重合開始剤としてリビング重合する方法(特許文献4参照)、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩などの鉱酸塩の存在下でリビングアニオン重合する方法(特許文献5参照)、有機アルミニウム化合物の存在下で、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としリビングアニオン重合する方法(特許文献6参照)、原子移動ラジカル重合法(ATRP)(非特許文献1参照)などが挙げられる。
上記製造方法のうち、有機アルミニウム化合物の存在下で有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としてリビングアニオン重合する方法は、得られるブロック共重合体の透明性が高いものとなり、残存単量体が少なく臭気が抑えられ、ホットメルト接着剤組成物として用いる際、貼り合わせ後の気泡の発生を抑制できるため好ましい。また、メタクリル酸エステル重合体ブロックの分子構造が高シンジオタクチックとなり、ホットメルト接着剤組成物の耐熱性を高める効果がある点からも好ましい。
上記有機アルミニウム化合物としては、例えば下記一般式(3)
AlR345 (3)
(式中、R3、R4及びR5はそれぞれ独立して置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基又はN,N−二置換アミノ基を表すか、或いはR3が上記したいずれかの基であり、R4及びR5が一緒になって置換基を有していてもよいアリーレンジオキシ基を形成している。)
で表される有機アルミニウム化合物が挙げられる。
上記一般式(3)で表される有機アルミニウム化合物としては、重合のリビング性の高さや取り扱いの容易さなどの点から、イソブチルビス(2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム、イソブチルビス(2,6−ジtert−ブチルフェノキシ)アルミニウム、イソブチル〔2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノキシ)〕アルミニウムなどが好ましく挙げられる。
上記有機アルカリ金属化合物としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、イソブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ペンチルリチウム、テトラメチレンジリチウム等のアルキルリチウム及びアルキルジリチウム;フェニルリチウム、p−トリルリチウム、リチウムナフタレン等のアリールリチウム及びアリールジリチウム;ベンジルリチウム、ジフェニルメチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムの反応により生成するジリチウム等のアラルキルリチウム及びアラルキルジリチウム;リチウムジメチルアミド等のリチウムアミド;メトキシリチウム、エトキシリチウム等のリチウムアルコキシドなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも重合開始効率が高いことから、アルキルリチウムが好ましく、中でもtert−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムがより好ましく、sec−ブチルリチウムがさらに好ましい。
上記リビングアニオン重合は、通常、重合反応に不活性な溶媒の存在下で行われる。溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテルなどが挙げられる。
アクリル系ブロック共重合体(II)は、例えば、単量体を重合して得た所望のリビングポリマー末端に、所望の重合体ブロック(重合体ブロック(A)、重合体ブロック(B)など)を形成する工程を所望の回数繰り返した後、重合反応を停止させることにより製造できる。具体的には、例えば有機アルミニウム化合物の存在下、有機アルカリ金属化合物からなる重合開始剤により、第1の重合体ブロックを形成する単量体を重合する第1工程、第2の重合体ブロックを形成する単量体を重合する第2工程及び必要に応じて第3の重合体ブロックを形成する単量体を重合する第3工程を含む複数段階の重合工程を経て、得られた重合体の活性末端をアルコールなどと反応させ、重合反応を停止させることにより、アクリル系ブロック共重合体(II)を製造できる。上記のような方法によれば、重合体ブロック(A)−重合体ブロック(B)からなる二元ブロック(ジブロック)共重合体;重合体ブロック(A)−重合体ブロック(B)−重合体ブロック(A)や、重合体ブロック(A)−重合体ブロック(B)−重合体ブロック(B’)からなる三元ブロック(トリブロック)共重合体;重合体ブロック(A)−重合体ブロック(B)−重合体ブロック(A)−重合体ブロック(B)からなる四元ブロック共重合体などを製造できる。
重合温度としては、重合体ブロック(A)を形成する際は0〜100℃、重合体ブロック(B)を形成する際は−50〜50℃が好ましい。上記範囲より重合温度が低い場合には、反応の進行が遅くなり、反応を完結させるのに長時間必要となる。一方、上記範囲より重合温度が高い場合には、リビングポリマー末端の失活が増え、分子量分布が広くなったり、所望のブロック共重合体が得られなくなったりする。また、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)はそれぞれ1秒〜20時間の範囲で重合できる。
[ホットメルト接着剤組成物]
本発明のホットメルト接着剤組成物では、オレフィン系共重合体(I)とアクリル系ブロック共重合体(II)の質量比が80:20〜51:49の範囲にある。このような質量比で、オレフィン系共重合体(I)およびアクリル系ブロック共重合体(II)が含まれることにより、常温では再剥離可能な適度な粘着性を有し、貼り合わせた後に緩和な熱処理を行うことによって強固に接着させることができるホットメルト接着剤組成物とすることができる。
常温での再剥離性とホットメルト接着性の両方で優れた特性が得られる点から、オレフィン系共重合体(I):アクリル系ブロック共重合体(II)の質量比が64:36〜51:49の範囲であることが好ましく、61:39〜54:46の範囲であることがより好ましい。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の重合体、粘着付与樹脂、軟化剤、ワックス、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤、着色剤、染色剤、屈折率調整剤、フィラー、硬化剤などの添加剤が含まれていてもよい。これら他の重合体や添加剤は、1種が含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
上記他の重合体としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エステル共重合体などの本明細書におけるアクリル系ブロック共重合体(II)を除くアクリル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリノルボルネン等のオレフィン系樹脂で、ビニルエステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸およびその塩、ならびにアクリル酸およびその塩から選ばれる少なくとも1種の極性モノマーが共重合されていないオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、ACS樹脂、MBS樹脂等のスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ポリアミドエラストマー等のポリアミド;ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリビニルアルコール;エチレン−ビニルアルコール共重合体;ポリアセタール;ポリフッ化ビニリデン;ポリウレタン;変性ポリフェニレンエーテル;ポリフェニレンスルフィド;シリコーンゴム変性樹脂;アクリル系ゴム;シリコーン系ゴム;SEPS、SEBS、SIS等のスチレン系熱可塑性エラストマー;IR、EPR、EPDM等のオレフィン系ゴムなどが挙げられる。これらの中でも、上記ホットメルト接着剤組成物に含まれるアクリル系ブロック共重合体(II)との相溶性の観点から、アクリル系樹脂、AS樹脂、ポリ乳酸、ポリフッ化ビニリデンが好ましく、アクリル系樹脂がより好ましい。
本発明のホットメルト接着剤組成物が粘着付与樹脂を含有する場合、タック、接着力及び保持力の調節が容易となるため好ましい。上記粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等の天然樹脂;石油樹脂、水素添加(以下、「水添」ということがある)石油樹脂、スチレン系樹脂、クマロン−インデン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等の合成樹脂などが挙げられる。また、粘着付与樹脂を含有させる場合、その含有量としては、接着力と耐久性の観点から、オレフィン系共重合体(I)とアクリル系ブロック共重合体(II)の合計100質量部に対し1〜500質量部であることが好ましく、5〜400質量部であることがより好ましく、10〜300質量部であることがさらに好ましく、20〜200質量部であることが特に好ましく、30〜150質量部であることが最も好ましい。
上記ロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン等のロジン;水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン等の変性ロジン;これらロジン、変性ロジンのグリセリンエステル、ペンタエリスリトールエステル等のロジンエステル等が挙げられる。上記ロジン類の具体例としては、パインクリスタルKE−100、パインクリスタルKE−311、パインクリスタルKE−359、パインクリスタルKE−604、パインクリスタルD−6250(いずれも荒川化学工業株式会社製)が挙げられる。
上記テルペン系樹脂としては、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン等を主体とするテルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂等が挙げられる。上記テルペン系樹脂の具体例としては、タマノル901(荒川化学工業株式会社製)が挙げられる。上記(水添)石油樹脂等としては、例えば、(水添)脂肪族系(C5系)石油樹脂、(水添)芳香族系(C9系)石油樹脂、(水添)共重合系(C5/C9系)石油樹脂、(水添)ジシクロペンタジエン系石油樹脂、脂環式飽和炭化水素樹脂等が挙げられる。上記スチレン系樹脂としては、例えば、ポリα−メチルスチレン、α−メチルスチレン/スチレン共重合体、スチレン系単量体/脂肪族系単量体共重合体、スチレン系単量体/α−メチルスチレン/脂肪族系単量体共重合体、スチレン系単量体共重合体、スチレン系単量体/芳香族系単量体共重合体等が挙げられる。上記スチレン系樹脂の具体例としては、FTR6000シリーズ、FTR7000シリーズ(三井化学株式会社製)が挙げられる。
上記粘着付与樹脂の中でも、相容性に優れる点で、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、芳香族系石油樹脂が好ましく、中でも接着性を高める観点からロジン系樹脂および芳香族系石油樹脂が好ましく、また、ロジン系樹脂の場合は、耐光劣化や着色、不純物による気泡の発生を抑える観点から、蒸留、再結晶、抽出等の操作により精製処理された不均化又は水素化ロジン類がさらに好ましい。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また、上記粘着付与樹脂の軟化点については、高い接着力を発現する点から50〜150℃のものが好ましい。
上記可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ビス−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−デシルフタレート、ジイソデシルフタレートなどのフタル酸エステル類、ビス−2−エチルヘキシルセバケート、ジ−n−ブチルセバケートなどのセバシン酸エステル類、ビス−2−エチルヘキシルアゼレートなどのアゼライン酸エステル類、ビス−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−n−オクチルアジペートなどのアジピン酸エステル類などの脂肪酸エステル類;塩素化パラフィンなどのパラフィン類;ポリプロピレングリコールなどのグリコール類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油などのエポキシ系高分子可塑剤;トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェートなどのリン酸エステル類;トリフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類;ポリ(メタ)アクリル酸n−ブチル、ポリ(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル系オリゴマー;液状ポリブテン;液状ポリイソブチレン;液状ポリイソプレン;プロセスオイル;ナフテン系オイルなどが挙げられ、これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記フィラーとしては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維などの無機繊維及び有機繊維;炭酸カルシウム、タルク、カーボンブラック、酸化チタン、シリカ、クレー、硫酸バリウム、炭酸マグネシウムなどの無機充填剤などが挙げられる。無機繊維、有機繊維が含まれていると、得られるホットメルト接着剤組成物に耐久性が付与される。無機充填剤が含まれていると、得られるホットメルト接着剤組成物に耐熱性、耐候性が付与される。
硬化剤とともに本発明のホットメルト接着剤組成物を用いると、UV硬化型ホットメルト接着剤として好適に使用できる。上記硬化剤としては、UV硬化剤などの光硬化剤、熱硬化剤などが挙げられ、例えば、ベンゾイン類、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アントラキノン類、ベンジル類、アセトフェノン類、ジアセチル類などが挙げられる。具体的には、ベンゾイン、α−メチロールベンゾイン、α−t−ブチルベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、α−メチロールベンゾインメチルエーテル、α−メトキシベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾフェノン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノン、ベンジル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン)、ジアセチルなどが挙げられる。硬化剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの硬化剤の効果を高めるために、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド誘導体、ビニルエステル、ビニルエーテル、スチレン誘導体等の単量体;前記単量体を構成成分として含むオリゴマーなどをさらに添加してもよい。また、これらの単量体の他に、さらに2官能以上の単量体又はオリゴマーからなる架橋剤を加えてもよい。
本発明のホットメルト接着剤組成物の製造方法は特に制限されず、例えば、各成分をニーダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー等の既知の混合又は混練装置を使用して、100〜250℃の範囲内の温度で混合することにより製造できる。また、各成分を有機溶媒に溶解して混合した後、該有機溶媒を留去することによって製造してもよい。得られた組成物は、加熱溶融してホットメルト接着剤として使用可能である。また、ホットメルト接着剤の各成分を有機溶媒に溶解して混合した後、該有機溶媒を留去することにより接着剤を製造する際には、有機溶媒を留去する前に被着体に塗布した後、その有機溶媒を留去して感熱接着させることにより、ホットメルト接着剤として使用可能である。なお、本発明のホットメルト接着剤組成物を加熱溶融して使用する場合、加工性・取扱性の観点から、溶融粘度が低いことが好ましく、例えば、ホットメルト加工を行う場合には、190℃前後での溶融粘度が100,000mPa・s以下であることが好ましく、30,000mPa・s以下であることがより好ましく、1,000mPa・s以下であることがさらに好ましい。
このようにして得られた本発明のホットメルト接着剤組成物は、緩和な熱処理によって感熱接着加工又はホットメルト塗工加工が可能である。好ましくは130℃以下の温度でこれらの加工が可能となる。
[感熱接着フィルム及び積層体]
本発明のホットメルト接着剤組成物は、該ホットメルト接着剤組成物からなる感熱接着フィルムや、該ホットメルト接着剤組成物からなる接着剤層を含む積層体などの形態での接着製品に好適に用いられる。
上記感熱接着フィルムや接着剤層を形成するには、本発明のホットメルト接着剤組成物を加熱溶融して用いる場合、例えば、ホットメルト塗工法、Tダイ法、インフレーション法、カレンダー成形法、ラミネーション法などを用いてシート状やフィルム状などの形状に形成できる。
上記積層体は、本発明のホットメルト接着剤組成物からなる層(接着剤層)と、紙、セロハン、プラスチック材料、ガラス、布、木材及び金属などの種々の基材を積層することにより得られる。上記プラスチック材料としては、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、シクロオレフィン系樹脂、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン又はポリプロピレンなどの重合体、これら重合体の2種以上の混合物などからなる基材層が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、前記重合体は種々のモノマーが共重合された共重合体であってもよい。
上記積層体の構成としては、例えば、本発明のホットメルト接着剤組成物からなる接着剤層と基材層との2層構成、基材層2層と本発明のホットメルト接着剤組成物からなる接着剤層との3層構成(基材層/接着剤層/基材層)、基材層と本発明のホットメルト接着剤組成物からなる異なる2層の接着剤層(a)及び接着剤層(b)と基材層との4層構成(基材層/接着剤層(a)/接着剤層(b)/基材層)、基材層と本発明のホットメルト接着剤組成物からなる接着剤層(a)と他の材料からなる接着剤層(c)と基材層との4層構成(基材層/接着剤層(a)/接着剤層(c)/基材層)、基材層3層と本発明のホットメルト接着剤組成物からなる接着剤層2層との5層構成(基材層/接着剤層/基材層/接着剤層/基材層)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記積層体の厚み比としては特に制限されないが、得られる接着製品の接着性、耐久性、取り扱い性から、基材層/接着剤層=1/1000〜1000/1の範囲であることが好ましく、1/200〜200/1の範囲であることがより好ましい。
上記積層体を製造する際は、接着剤層と基材層をそれぞれ形成したのちラミネーション法などによりそれらを貼り合わせてもよいし、基材層上に直接接着剤層を形成してもよいし、接着剤層と基材層を共押出することにより層構造を一度に形成してもよい。
本発明の積層体においては、基材層と接着剤層との密着力を高めるために、基材層の表面にコロナ放電処理やプラズマ放電処理などの表面処理を予め施してもよい。また、上記接着剤層及び基材層の少なくとも一方の表面に、接着性を有する樹脂などを用いてアンカー層を形成してもよい。
かかるアンカー層に用いる樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ブロック共重合体(例えば、SIS、SBSなどのスチレン系トリブロック共重合体及びジブロック共重合体など)、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体などが挙げられる。上記アンカー層は一層であってもよく、二層以上であってもよい。
アンカー層を形成させる場合、その方法は特に制限されず、例えば、基材層に上記樹脂を含む溶液を塗工してアンカー層を形成させる方法、アンカー層となる上記樹脂などを含む組成物を加熱溶融してTダイなどにより基材層表面にアンカー層を形成させる方法などが挙げられる。
また、アンカー層を形成させる場合、アンカー層となる上記樹脂と本発明のホットメルト接着剤組成物とを共押出して基材層表面にアンカー層と接着剤層とを一体積層してもよく、基材層表面にアンカー層となる樹脂とホットメルト接着剤組成物とを順次積層してもよい。さらに、基材層がプラスチック材料である場合には、基材層となるプラスチック材料、アンカー層となる樹脂及びホットメルト接着剤組成物を同時に共押出してもよい。
また、表面保護用やマスキング用の粘着テープ又はフィルム等において、基材と粘着剤の間の密着力を高めるため、基材と粘着剤の間のアンカー層に本発明のホットメルト接着剤組成物を使用することもできる。その場合、基材層とアンカー層と粘着剤層を共押出することにより層構造を一度に形成してもよい。
本発明のホットメルト接着剤組成物からなる接着剤は、種々の用途に使用できる。また該ホットメルト接着剤組成物からなる感熱接着フィルムは、単体で接着剤や接着層として種々の用途に使用できるし、また、該ホットメルト接着剤組成物からなる接着剤層を含む積層体も種々の用途に適用できる。例えば、表面保護用、マスキング用、靴用、結束用、包装・パッケージ用、事務用、ラベル用、装飾・表示用、製本用、接合用、ダイシングテープ用、シーリング用、防食・防水用、医療・衛生用、ガラス飛散防止用、電気絶縁用、電子機器保持固定用、半導体製造用、光学表示フィルム用、接着型光学フィルム用、電磁波シールド用又は電気・電子部品の封止材用の接着剤、接着テープやフィルム等が挙げられる。以下、具体例を挙げる。
表面保護用の接着剤、接着テープ又はフィルム等は、金属、プラスチック、ゴム、木材など種々の材料に使用でき、具体的には塗料面、金属の塑性加工や深絞り加工時、自動車部材、光学部材の表面保護のために使用できる。該自動車部材としては、塗装外板、ホイール、ミラー、ウィンドウ、ライト、ライトカバーなどが挙げられる。該光学部材としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等の各種画像表示装置;偏光フィルム、偏光板、位相差板、導光板、拡散板、DVD等の光ディスク構成フィルム;電子・光学用途向け精密ファインコート面板などが挙げられる。
マスキング用の接着剤、テープやフィルム等の用途としては、プリント基板やフレキシブルプリント基板の製造時のマスキング;電子機器でのメッキやハンダ処理時のマスキング;自動車等車両の製造、車両・建築物の塗装、捺染、土木工事見切り時のマスキングなどが挙げられる。
靴用の接着剤としては、靴本体(アッパー)と靴底(ソール)やヒール、インソール、装飾部等との接着や、アウターソールとミッドソールとの接着などに用いられる接着剤が挙げられる。
結束用途としては、ワイヤーハーネス、電線、ケーブル、ファイバー、パイプ、コイル、巻線、鋼材、ダクト、ポリ袋、食品、野菜、花卉などの結束が挙げられる。包装用途としては、重量物梱包、輸出梱包、段ボール箱の封緘、缶シールなどが挙げられる。事務用途としては、事務汎用、封緘、書籍の補修、製図、メモ用などが挙げられる。ラベル用途としては、価格、商品表示、荷札、POP、ステッカー、ストライプ、ネームプレート、装飾、広告用などが挙げられる。
上記ラベルとしては、紙、加工紙(アルミ蒸着加工、アルミラミネート加工、ニス加工、樹脂加工等を施された紙)、合成紙等の紙類;セロハン、プラスチック材料、布、木材及び金属製のフィルム等を基材とするラベルが挙げられる。基材としては、例えば、上質紙、アート紙、キャスト紙、サーマル紙、ホイル紙;ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、OPPフィルム、ポリ乳酸フィルム、合成紙、合成紙サーマル、オーバーラミフィルムなどが挙げられる。
上記ラベルの被着体としては、プラスチックボトル、発泡プラスチック製ケースなどのプラスチック製品;ダンボール箱などの紙製・ダンボール製品;ガラス瓶などのガラス製品;金属製品;セラミックスなどその他の無機材料製品などが挙げられる。
装飾・表示用途としては、危険表示シール、ラインテープ、配線マーキング、蓄光テープ、反射シート等が挙げられる。
接着型光学フィルム用途としては、例えば偏光フィルム、偏光板、位相差フィルム、視野角拡大フィルム、輝度向上フィルム、反射防止フィルム、アンチグレアフィルム、カラーフィルター、導光板、拡散フィルム、プリズムシート、電磁波シールドフィルム、近赤外線吸収フィルム、機能性複合光学フィルム、ITO貼合用フィルム、耐衝撃性付与フィルム、視認性向上フィルムなどの片面若しくは両面の少なくとも一部又は全部に接着剤層を形成した光学フィルムなどが挙げられる。かかる接着型光学フィルムは、上記光学フィルムの表面保護のために用いられる保護フィルムに、本発明のホットメルト接着剤組成物からなる接着剤層を形成させたフィルムを含む。接着型光学フィルムは、液晶表示装置、PDP、有機EL表示装置、電子ペーパー、ゲーム機、モバイル端末などの各種画像表示装置に好適に用いられる。
電気絶縁用途としては、コイルの保護被覆又は絶縁、モータ・トランスなどの層間絶縁などが挙げられる。電子機器保持固定用途としては、キャリアテープ、パッケージング、ブラウン管の固定、スプライシング、リブ補強などが挙げられる。半導体製造用としては、シリコーンウエハーの保護用等が挙げられる。接合用途としては、各種接着分野、自動車、電車、電気機器、印刷版固定、建築、銘板固定、一般家庭用、粗面、凹凸面、曲面への接着用などが挙げられる。シーリング用途としては、断熱、防振、防水、防湿、防音又は防塵用のシーリングなどが挙げられる。防食・防水用途としては、ガス、水道管の防食、大口径管の防食、土木建築物の防食などが挙げられる。
医療・衛生用途としては、鎮痛消炎剤(プラスター、パップ)、感冒用貼付剤、鎮痒パッチ、角質軟化剤などの経皮吸収薬用途;救急絆創膏(殺菌剤入り)、サージカルドレッシング・サージカルテープ、絆創膏、止血絆、ヒト排泄物処理装着具用テープ(人工肛門固定テープ)、縫合用テープ、抗菌テープ、固定テーピング、自着性包帯、口腔粘膜貼付テープ、スポーツ用テープ、脱毛用テープなど種々のテープ用途;フェイスパック、目元潤いシート、角質剥離パック等の美容用途;オムツ、ペットシート等の衛生材料の結合用途;冷却シート、温熱カイロ、防塵、防水、害虫捕獲用などが挙げられる。
電子・電気部品の封止材用途としては、液晶モニター、太陽電池等が挙げられる。
以下に本発明を実施例などに基づいてより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例では、オレフィン系共重合体(I)として、以下のものを使用した。
(I−1)商品名「エバフレックス EV150」(三井・デュポンポリケミカル社製):エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、酢酸ビニル含量33%。MFR30g/10分(190℃、荷重21.18N)
(I−2)商品名「アクリフト WK402」(住友化学社製):エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、メタクリル酸メチル含有量25%、MFR20g/10分(190℃、荷重21.18N)
また、実施例および比較例で使用したアクリル系ブロック共重合体(II)は、以下の合成例の方法で合成した。
《合成例1》[アクリル系ブロック共重合体(II−1)の合成]
(1)2Lの三口フラスコに三方コックを付け内部を窒素で置換した後、室温にて攪拌しながら、トルエン870gと1,2−ジメトキシエタン40gを加え、続いて、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム40mmolを含有するトルエン溶液60gを加え、さらにsec−ブチルリチウム5.0mmolを含有するsec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液2.9gを加えた。
(2)続いて、これにメタクリル酸メチル22gを加えた。反応液は当初、黄色に着色していたが、室温にて60分間攪拌後には無色となった。
(3)引き続き、重合液の内部温度を−30℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル290gを2時間かけて滴下し、滴下終了後−30℃にて5分間攪拌した。
(4)メタノ−ル4gを添加して重合反応を停止した後、得られた反応液を15kgのメタノール中に注ぎ、液状沈殿物を析出させた。その後、液状沈殿物を回収し、乾燥させることにより、アクリル系ブロック共重合体(II−1)311gを得た。
《合成例2》[アクリル系ブロック共重合体(II−2)の合成]
(1)2Lの三口フラスコに三方コックを付け内部を窒素で置換した後、室温にて攪拌しながら、トルエン870gと1,2−ジメトキシエタン40gを加え、続いて、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム40mmolを含有するトルエン溶液60gを加え、さらにsec−ブチルリチウム5.0mmolを含有するsec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液2.9gを加えた。
(2)続いて、これにメタクリル酸メチル36gを加えた。反応液は当初、黄色に着色していたが、室温にて60分間攪拌後には無色となった。
(3)引き続き、重合液の内部温度を−30℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル240gを2時間かけて滴下し、滴下終了後−30℃にて5分間攪拌した。
(4)さらに、これにメタクリル酸メチル36gを加え、一晩室温にて攪拌した。
(5)メタノ−ル4gを添加して重合反応を停止した後、得られた反応液を15kgのメタノール中に注ぎ、沈殿物を析出させた。その後、沈殿物を回収し、乾燥させることにより、アクリル系ブロック共重合体(II−2)311gを得た。
《合成例3》[アクリル系ブロック共重合体(II−3)の合成]
(1)2Lの三口フラスコに三方コックを付け内部を窒素で置換した後、室温にて攪拌しながら、トルエン870gと1,2−ジメトキシエタン40gを加え、続いて、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム40mmolを含有するトルエン溶液60gを加え、さらにsec−ブチルリチウム5.0mmolを含有するsec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液2.9gを加えた。
(2)続いて、これにメタクリル酸メチル28gを加えた。反応液は当初、黄色に着色していたが、室温にて60分間攪拌後には無色となった。
(3)引き続き、重合液の内部温度を−30℃に冷却し、アクリル酸2−エチルヘキシル260gを2時間かけて滴下し、滴下終了後−30℃にて5分間攪拌した。
(4)さらに、これにメタクリル酸メチル28gを加え、一晩室温にて攪拌した。
(5)メタノ−ル4gを添加して重合反応を停止した後、得られた反応液を15kgのメタノール中に注ぎ、沈殿物を析出させた。その後、沈殿物を回収し、乾燥させることにより、アクリル系ブロック共重合体(II−3)315gを得た。
《合成例4》[アクリル系ブロック共重合体(II−4)の合成]
(1)2Lの三口フラスコに三方コックを付け内部を窒素で置換した後、室温にて攪拌しながら、トルエン870gと1,2−ジメトキシエタン40gを加え、続いて、イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム40mmolを含有するトルエン溶液60gを加え、さらにsec−ブチルリチウム5.0mmolを含有するsec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液2.9gを加えた。
(2)続いて、これにメタクリル酸メチル32gを加えた。反応液は当初、黄色に着色していたが、室温にて60分間攪拌後には無色となった。
(3)引き続き、重合液の内部温度を−30℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル125gとアクリル酸2−エチルヘキシル125gの混合物を2時間かけて滴下し、滴下終了後−30℃にて5分間攪拌した。
(4)さらに、これにメタクリル酸メチル32gを加え、一晩室温にて攪拌した。
(5)メタノ−ル4gを添加して重合反応を停止した後、得られた反応液を15kgのメタノール中に注ぎ、沈殿物を析出させた。その後、沈殿物を回収し、乾燥させることにより、アクリル系ブロック共重合体(II−4)313gを得た。
前記合成例1〜4で得たアクリル系ブロック共重合体(II−1)〜(II−4)の構造、各重合体ブロックの含有量、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)を表1に示す。なお、アクリル系ブロック共重合体(II−1)〜(II−4)の分子量および各重合体ブロックの含有量は以下の方法によって測定した。
(1)アクリル系ブロック共重合体における数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)の測定
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと略記する)により標準ポリスチレン換算の分子量として求めた。
・ 装置:東ソー株式会社製GPC装置「HLC−8020」
・ 分離カラム:東ソー株式会社製「TSKgel GMHXL」、「G4000HXL」及び「G5000HXL」を直列に連結
・ 溶離剤:テトラヒドロフラン
・ 溶離剤流量:1.0ml/分
・ カラム温度:40℃
・ 検出方法:示差屈折率(RI)
(2)アクリル系ブロック共重合体における各重合体ブロックの含有量の測定
アクリル系ブロック共重合体の1H−NMRスペクトルにおいて、3.6ppmおよび4.0ppm付近のシグナルは、それぞれ、メタクリル酸メチル単位のエステル基(−O−CH3)およびアクリル酸エステル単位のエステル基(アクリル酸n−ブチル単位に由来する−O−CH2−CH2−CH2−CH3またはアクリル酸2−エチルヘキシル単位に由来する−O−CH2−CH(−CH2−CH3)−CH2−CH2−CH2−CH3に帰属され、その積分値の比によって各重合体ブロックの含有量を求めた。また、合成例4における重合体ブロック(B)に含まれるアクリル酸エステル単位の質量比も同様の方法で求めた。
・ 装置:日本電子株式会社製核磁気共鳴装置「JNM−ECX400」
・ 溶媒:重水素化クロロホルム
Figure 2015212316
また、実施例および比較例では、粘着付与樹脂およびワックスとして、以下のものを使用した。
・ 粘着付与樹脂:商品名「FTR−6100」、三井化学社製、芳香族系石油樹脂、軟化点95℃。
・ ワックス:商品名「サゾールワックスH1」、サゾール社製、合成ワックス。
《実施例1〜9、比較例1〜2》
上記オレフィン系共重合体(I)、合成例1〜4で得られたアクリル系ブロック共重合体(II)、上記粘着付与樹脂およびワックスを表2に示す配合組成の割合で溶融混合(温度180℃)し、ホットメルト接着剤を得た。
次いで、サンツール社製のホットメルト塗工機を用いて、得られたホットメルト接着剤を離型処理フィルム(帝人デュポンフィルム社製ピューレックスA43)の上にホットメルト塗工(温度180℃)し、前記離型処理フィルムを剥がして感熱接着フィルム(厚み50μm)を得た。得られた感熱接着フィルムにつき、下記の方法にて各種物性を評価した。結果を表2に示す。
[常温粘着性の評価方法]
(1)上記の方法で作成した感熱接着フィルムと、2枚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製エステルフィルムE5000、厚み100μm)を、PETフィルム/感熱接着フィルム/PETフィルムの順になるようにゴムローラーを使用して23℃にて貼り合わせて積層体を作成した。
(2)(1)で得られた積層体を、幅25mmの形状に裁断し、23℃、50%RHで1時間放置後、引張試験機(インストロン製5566型)を用いてT形はく離接着強さ試験(JIS K6854−3に準拠、はく離速度10mm/分)を行った。
(3)結果の判定は、0.01kN/m未満の接着力のものを「×」、0.01kN/m以上0.05kN/m未満の接着力のものを「△」、0.05kN/m以上0.1kN/m未満の接着力のものを「○」、0.1kN/m以上の接着力のものを「◎」とした。
[感熱接着性の評価方法]
(1)上記の方法で作成した感熱接着フィルムと、2枚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製エステルフィルムE5000、厚み100μm)を、PETフィルム/感熱接着フィルム/PETフィルムの順になるようにゴムローラーを使用して23℃にて貼り合わせ、次いで、大成ラミネーター社製の熱ラミネーター(VAII−700型)を使用して、ラミネートロール温度120℃、ラミネート速度1m/分の条件で熱ラミネートして積層体を作成した。
(2)(1)で得られた積層体を、幅25mmの形状に裁断し、23℃、50%RHで1時間放置後、引張試験機(インストロン製5566型)を用いてT形はく離接着強さ試験(JIS K6854−3に準拠、はく離速度10mm/分)を行った。
(3)結果の判定は、0.1kN/m未満の接着力のものを「×」、0.1kN/m以上0.5kN/m未満の接着力のものを「△」、0.5kN/m以上1kN/m未満の接着力のものを「○」、1kN/m以上の接着力のものを「◎」とした。
[接着耐久性の評価方法]
(1)上記の方法で作成した感熱接着フィルムと、2枚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製エステルフィルムE5000、厚み100μm)を、PETフィルム/感熱接着フィルム/PETフィルムの順になるようにゴムローラーを使用して23℃にて貼り合わせ、次いで、大成ラミネーター社製の熱ラミネーター(VAII−700型)を使用して、ラミネートロール温度120℃、ラミネート速度1m/分の条件で熱ラミネートして積層体を作成した。
(2)(1)で得られた積層体を、80℃、85%RH、1000時間の条件で保管した後、23℃×50%RHで24時間放置し、引張試験機(インストロン製5566型)を用いてT形はく離接着強さ試験(JIS K6854−3に準拠、はく離速度10mm/分)を行った。
(3)結果の判定は、0.1kN/m未満の接着力のものを「×」、0.1kN/m以上0.5kN/m未満の接着力のものを「△」、0.5kN/m以上1kN/m未満の接着力のものを「○」、1kN/m以上の接着力のものを「◎」とした。
Figure 2015212316
表2の結果より、実施例1〜9では、本発明のホットメルト接着剤組成物が23℃で適度な粘着性を有するとともに、120℃という緩和な条件で熱ラミネートするだけで強固に接着することができ、接着耐久性にも優れることがわかる。一方、比較例1で示したとおり、本発明で使用するアクリル系ブロック共重合体の含有量が本発明の範囲より少ないと、23℃で粘着性が不十分であった。また、比較例2で示したとおり、本発明で使用するアクリル系ブロック共重合体の含有量が本発明の範囲より多いと、感熱接着性と接着耐久性が不十分であった。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、常温では再剥離可能な適度な粘着性を有し、貼り合わせた後に緩和な熱処理を行うことによって強固に接着させることができる。また、このホットメルト接着剤組成物からなる感熱接着フィルムは、仮接着を常温で行うことができ、その後の本接着も緩和な熱処理によって行うことができる。そのため、熱に弱い材料の接着に好適に使用することができる。

Claims (11)

  1. (i)エチレン、プロピレン、および炭素数4以上のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィン系モノマーと、ビニルエステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸およびその塩、ならびに、アクリル酸およびその塩から選ばれる少なくとも1種の極性モノマーとの共重合体であるオレフィン系共重合体(I);および、
    (ii)メタクリル酸エステル単位からなる少なくとも1個の重合体ブロック(A)とアクリル酸エステル単位からなる少なくとも1個の重合体ブロック(B)とを有するアクリル系ブロック共重合体(II);
    を含有するホットメルト接着剤組成物であって、オレフィン系共重合体(I):アクリル系ブロック共重合体(II)の質量比が80:20〜51:49であることを特徴とするホットメルト接着剤組成物。
  2. 前記アクリル系ブロック共重合体(II)中の重合体ブロック(A)の含有量が5〜50質量%である請求項1に記載のホットメルト接着剤組成物。
  3. 前記アクリル系ブロック共重合体(II)が、式:(A)−(B)で表されるジブロック共重合体、式:(A)−(B)−(B’)で表されるトリブロック共重合体、および式:(A)− (B)−(A)で表されるトリブロック共重合体[ 但し、前記式中(A)は重合体ブロック(A)、(B)は重合体ブロック(B)、(B’)は重合体ブロック(B)とは異なる構造のアクリル酸エステル単位からなる重合体ブロックを示し、− は各重合体ブロックの結合手を示す。]より選択される少なくとも1種のアクリル系ブロック共重合体である請求項1または2に記載のホットメルト接着剤組成物。
  4. 前記アクリル系ブロック共重合体(II)の重量平均分子量が20,000〜76,000である請求項1〜3のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤組成物。
  5. 前記重合体ブロック(B)を構成するアクリル酸エステル単位が、
    一般式 CH2=CH−COOR1 (1)
    (式(1)中、R1は炭素数1〜5の有機基を示す)
    で表されるアクリル酸エステル(b−1)および、
    一般式 CH2=CH−COOR2 (2)
    (式(2)中、R2は炭素数6〜12の有機基を示す)
    で表されるアクリル酸エステル(b−2)から選ばれる少なくとも1種からなる単位である請求項1〜4のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤組成物。
  6. 前記重合体ブロック(B)を構成するアクリル酸エステル(b−1)及び(b−2)からなる単位の質量比[(b−1):(b−2)]が70:30〜0:100である請求項5に記載のホットメルト接着剤組成物。
  7. オレフィン系共重合体(I):アクリル系ブロック共重合体(II)の質量比の割合が64:36〜51:49である請求項1〜6のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤組成物。
  8. さらに粘着付与樹脂を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤組成物。
  9. 前記粘着付与樹脂が、ロジン系樹脂、芳香族系石油樹脂、およびテルペン系樹脂から選ばれる少なくとも一種の粘着付与樹脂である請求項8に記載のホットメルト接着剤組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤組成物からなる感熱接着フィルム。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のホットメルト接着剤組成物からなる接着剤層を含む積層体。
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