JP2015212064A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体の表面の適切な位置に光ビームを走査することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】
画像形成装置100は、回転可能な感光体21と、光ビームLを出射する光源300と、光源から出射された光ビームが感光体の表面を走査するように光ビームを偏向する回転多面鏡305と、回転多面鏡を回転させるモータ304と、回転多面鏡の回転量を検出して第一信号312を生成する第一信号生成手段312と、感光体の回転量を検出して第二信号214を生成する第二信号生成手段203と、を備え、第一信号と前記第二信号とに基づいてモータの回転量を制御することにより、第二信号に対して前記第一信号を同期させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転可能な感光体と回転多面鏡とを有する画像形成装置に関する。
カラー画像を形成するカラー画像形成装置(以下、画像形成装置という。)において、トナー像を担持する感光ドラム(以下、感光体という。)の表面速度が定速になるように感光体を駆動することが求められている。感光体の表面速度が変動すると、光ビームにより露光される感光体の表面上の露光位置が本来露光されるべき位置からずれてしまう。そこで、感光体の表面速度が定速になるように感光体の回転が制御される。しかし、感光体を駆動するモータの速度変動、感光体の偏心、歯車のピッチムラ、感光体へ搬送される転写紙の突入ショック等により、感光体の表面速度が変動することがある。
感光体の表面速度が目標速度より速い場合、単位面積当たりの積算露光光量が減少して現像コントラストが小さくなるので、画像濃度が低くなる。ここで、現像コントラストは、光ビームにより露光された感光体の表面電位と現像ローラに印加される現像バイアス電圧との差である。その上、光ビームは、副走査方向において本来露光されるべき位置の下流の位置で感光体の表面を露光するので、画像の位置が下流方向にずれてしまう。他方、感光体の表面速度が目標速度より遅い場合、単位面積当たりの積算露光光量が増加して現像コントラストが大きくなるので、画像濃度が高くなる。その上、光ビームは、副走査方向において本来露光されるべき位置の上流の位置で感光体の表面を露光するので、画像の位置が上流方向にずれてしまう。
つまり、感光体の表面速度の変動は、現像コントラストのムラ(画像濃度のムラ)を生じさせるだけでなく、副走査方向における画素密度のばらつきを生じさせる。現像コントラストのムラ及び画素密度のばらつきは、バンディング(周期的な帯状の濃度ムラ)、色ずれ(重ね合わされる色間の位置ずれ)等の画像不良を生じさせる。そこで、特許文献1は、感光体の回転速度の周期的な変動に従って回転多面鏡の回転速度を変化させる技術を提案している。
特開平10−3188号公報
しかし、感光体の回転速度の変動に従って回転多面鏡の回転速度を変化させても、感光体の回転速度に図11に示すような瞬間的な変動が生じた場合、回転多面鏡の回転速度の変化が感光体の回転速度の瞬間的な変動に追従できない場合がある。そのような場合、回転多面鏡の回転速度は、感光体の回転速度に対して一時的に低くなる。一時的に速度が低下したことにより、感光体の表面上の露光位置は、本来露光されるべき目標位置から下流方向にずれる。その後、回転多面鏡の回転速度を感光体の回転速度に従って変化させたとしても、感光体の表面上の実際の露光位置は、図12に示すように目標位置からずれたままとなる。カラー画像形成装置において、感光体上の露光位置のずれは、重ね合わせられる複数色の画像の色ずれという問題を生じる。
そこで、本発明は、感光体の表面の適切な位置に光ビームを走査することができる画像形成装置を提供する。
上記問題を解決するために、画像形成装置は、
回転可能な感光体と、
光ビームを出射する光源と、
前記光源から出射された前記光ビームが前記感光体の表面を走査するように前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、
前記回転多面鏡を回転させるモータと、
前記回転多面鏡の回転量を検出して第一信号を生成する第一信号生成手段と、
前記感光体の回転量を検出して第二信号を生成する第二信号生成手段と、
を備え、
前記第一信号と前記第二信号とに基づいて前記モータの回転量を制御することにより、前記第二信号に対して前記第一信号を同期させる。
本発明によれば、感光体の回転速度が変動しても、感光体の表面の適切な位置に光ビームを走査することができる。
画像形成装置の断面図。 感光体の駆動機構を示す図。 光走査装置の構成を示すブロック図。 CPUの画像形成動作制御を示す流れ図。 距離同期露光制御の説明図。 距離同期露光制御におけるBD信号とエンコータ信号の関係を示す図。 感光体の加速および減速時のモータの制御信号の生成方法の説明図。 モータを制御するための加減速信号を生成する動作を示す流れ図。 実施例3の初期位相調整のタイミング図。 実施例4の初期位相調整のタイミング図。 感光体の回転速度に生じた瞬間的な速度変動を示す図。 感光体の表面上の実際の露光位置と目標位置を示す図。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。
(画像形成装置)
図1は、画像形成装置100の断面図である。画像形成装置100は、複数の画像形成部20(20Y、20M、20C、20K)を有する。画像形成部20Yは、イエロートナーを用いてイエロー画像を形成する。画像形成部20Mは、マゼンタトナーを用いてマゼンタ画像を形成する。画像形成部20Cは、シアントナーを用いてシアン画像を形成する。画像形成部20Kは、ブラックトナーを用いてブラック画像を形成する。4つの画像形成部20は、現像剤(トナー)の色を除いて同一の構造を有するので、特に必要な場合を除き、以下の説明では、参照符号から添字Y、M、C、Kを省略する。
画像形成部20は、像担持体としての回転可能な感光ドラム(以下、感光体という。)21を有する。感光体21の周りには、帯電装置22、光走査装置101、現像装置23、一次転写装置24、及びドラムクリーニング装置25が配置されている。感光体21の下方には、中間転写体としての中間転写ベルト(無端ベルト)13が配置されている。
回転可能な中間転写ベルト(像担持体)13は、駆動ローラ13a、二次転写対向ローラ13b及びテンションローラ13cに張架されている。中間転写ベルト13は、画像形成の際に図1の矢印Rで示す時計回り方向(以下、回転方向Rという。)に回転する。中間転写ベルト13の回転方向Rに沿って、イエロー画像形成部20Y、マゼンタ画像形成部20M、シアン画像形成部20C及びブラック画像形成部20Kが順に配置されている。
一次転写装置24は、中間転写ベルト13を介して感光体21に対向して配置され、中間転写ベルト13と感光体21との間に一次転写部T1を形成している。二次転写ローラ40は、中間転写ベルト13を介して二次転写対向ローラ13bに対向して配置されている。二次転写ローラ40は、中間転写ベルト13と二次転写ローラ40との間に二次転写部T2を形成している。
転写紙(以下、記録媒体という。)Sの搬送方向において、二次転写部T2の下流に定着装置35が設けられている。定着装置35は、定着ローラ35Aと加圧ローラ35Bとを有し、定着ローラ35Aと加圧ローラ35Bとの間にニップが形成されている。
画像形成装置100は、2つのカセット給紙部1、2と、1つの手差し給紙部3とを有する。給紙部1、2、3から選択的に記録媒体Sが給送される。記録媒体Sは、給紙部1のカセット4、給紙部2のカセット5及び給紙部3のトレイ6に積載されている。記録媒体Sは、ピックアップローラ7により最上位のものから順に給送される。
ピックアップローラ7により給送された記録媒体Sは、搬送部材としての給送ローラ8Aと分離部材としてのリタードローラ8Bからなる分離ローラ対8により一枚ずつ分離され、回転が停止しているレジストローラ対12へ送られる。カセット4から給送された記録媒体Sは、複数の搬送ローラ対10及び11により搬送路上をレジストローラ対12まで搬送される。カセット5から給送された記録媒体Sは、複数の搬送ローラ対9、10、及び11により搬送路上をレジストローラ対12まで搬送される。レジストローラ対12へ搬送された記録媒体Sの先端部は、レジストローラ対12のニップに突き当たり、記録媒体Sは、ループを形成し、一旦停止される。記録媒体Sがループを形成することにより、記録媒体Sの斜行は、補正される。
(画像形成プロセス)
次に、画像形成装置100の画像形成プロセスを説明する。4つの画像形成部20における画像形成プロセスは同一であるので、イエロー画像形成部20Yにおける画像形成プロセスを説明する。マゼンタ画像形成部20M、シアン画像形成部20C、およびブラック画像形成部20Kにおける画像形成プロセスの説明は、一部省略する。
帯電装置22Yは、感光体21Yの表面を均一に帯電する。光走査装置101Yは、イエロー画像情報に従って変調されたレーザ光(以下、光ビームという。)LYを、均一に帯電された感光体21Yの表面に照射し、感光体21Y上に静電潜像を形成する。現像装置23Yは、イエロートナー(現像剤)により静電潜像を現像してイエロートナー像にする。一次転写装置24Yは、一次転写部T1Yにおいて感光体21Y上のイエロートナー像を中間転写ベルト13上に一次転写する。一次転写の後に感光体21Y上に残ったトナーは、ドラムクリーニング装置25Yによって除去され、感光体21Yは、次の画像形成に備える。
感光体21Y上で光ビームLYの走査を開始してから所定時間経過後に、光走査装置101Mは、感光体21M上でマゼンタ画像情報に従って変調された光ビームLMの走査を開始し、感光体21M上に静電潜像を形成する。静電潜像は、現像装置23Mによりマゼンタトナーで現像されて、マゼンタトナー像になる。マゼンタトナー像は、一次転写部T1Mにおいて一次転写装置24Mにより中間転写ベルト13上のイエロートナー像の上に精度よく重ねて転写される。
感光体21M上で光ビームLMの走査を開始してから所定時間経過後に、光走査装置101Cは、感光体21C上でシアン画像情報に従って変調された光ビームLCの走査を開始し、感光体21C上に静電潜像を形成する。静電潜像は、現像装置23Cによりシアントナーで現像されて、シアントナー像になる。シアントナー像は、一次転写部T1Cにおいて一次転写装置24Cにより中間転写ベルト13上のマゼンタトナー像の上に精度よく重ねて転写される。
感光体21C上で光ビームLCの走査を開始してから所定時間経過後に、光走査装置101Kは、感光体21K上でブラック画像情報に従って変調された光ビームLKの走査を開始し、感光体21K上に静電潜像を形成する。静電潜像は、現像装置23Kによりブラックトナーで現像されて、ブラックトナー像になる。ブラックトナー像は、一次転写部T1Kにおいて一次転写装置24Kにより中間転写ベルト13上のシアントナー像の上に精度よく重ねて転写される。
このようにして、中間転写ベルト13上に4色のトナー像が重ね合わされる。給紙部1、2又は3から搬送された記録媒体Sは、レジストローラ対12により中間転写ベルト13上のトナー像とタイミングを合わせて二次転写部T2へ搬送される。中間転写ベルト13上に重ね合わされた4色のトナー像は、二次転写部T2において二次転写ローラ40により一括して記録媒体S上に二次転写される。
トナー像が転写された記録媒体Sは、定着装置35の定着ローラ35Aと加圧ローラ35Bとで形成されるニップへ搬送される。定着装置35は、記録媒体Sを加熱および加圧してトナー像を記録媒体Sに定着させる。このようにしてカラー画像が形成された記録媒体Sは、搬送ローラ対36によって排出ローラ対37へ送られ、さらに機外の排出トレイ38上へ排出される。
記録媒体Sの両面に画像を形成する両面モードが設定されている場合、搬送ローラ対36により搬送された記録媒体Sは、フラッパ60により搬送方向が切り換えられて、搬送ローラ61により反転搬送路58へ搬送される。記録媒体Sは、搬送ローラ対62、フラッパ64及び搬送ローラ対63により、一旦反転パス65へ搬送される。その後、搬送ローラ対63を逆回転し、フラッパ64により記録媒体Sの搬送方向を切り換えて、記録媒体Sを反転パス65から両面搬送パス67へ搬送することにより、記録媒体Sの表裏面を反転する。記録媒体Sは、複数の搬送ローラ対68により両面搬送パス67から搬送ローラ対11を介してレジストローラ対12へ再度搬送される。二次転写部T2で、記録媒体Sの裏面へトナー像が転写される。トナー像は、定着装置35で記録媒体Sの裏面に定着される。このようにして、両面に画像が形成された記録媒体Sは、排出ローラ対37により排出トレイ38上へ排出される。
(ロータリーエンコーダ)
図2は、感光体21の駆動機構200を示す図である。4つの画像形成部20の駆動機構200は、同じであるので、参照符号から添字Y、M、C、Kを省略して説明する。
感光体21は、カップリング202を有する。感光体21のカップリング202は、ドラム軸(回転軸)205に機械的に接続されている。ドラム軸205には、減速歯車204とロータリーエンコーダ(角位置検知装置)203とが固定して設けられている。減速歯車204は、モータ軸歯車206と噛み合っている。モータ軸歯車206は、駆動源としてのブラシレスDCモータ(以下、ドラムモータという。)207の回転軸に固定されている。ドラムモータ207の回転は、モータ軸歯車206及び減速歯車204を介してドラム軸205へ伝達される。これにより、感光体21は、ドラムモータ207の駆動力によりロータリーエンコーダ203と一体に回転する。
回転位置検出部208は、ドラムモータ207の回転位置を検出して、回転位置信号216をドラムモータ駆動部209へ出力する。ドラムモータ駆動部209は、回転位置信号216に基づいて、ドラムモータ207に流す相電流の相切り替えと、相電流の電流量の調整とを行う。このようにして、ドラムモータ駆動部209は、CPU(制御部)212からの信号と回転位置信号216とに基づいて、ドラムモータ207の回転速度を制御することにより、感光体21の回転速度を制御する。
ロータリーエンコーダ203は、回転する感光体21の表面の移動距離(以下、表面移動距離という。)を検出する表面移動距離検出部として機能する。ロータリーエンコーダ203は、回転する感光体21の角位置に従ってエンコーダ信号(角位置信号)214を出力する。ロータリーエンコーダ(第二信号生成手段)203は、感光体21の回転に従ってエンコーダ信号(第二信号)214をCPU212へ出力する。CPU212は、ロータリーエンコーダ203、ドラムモータ駆動部209、水晶振動子211及びRAM213に電気的に接続されている。CPU212は、エンコーダ信号214に基づいて感光体21の表面移動距離を求める。また、CPU212は、水晶振動子211から入力される基準クロック215に基づいてエンコーダ信号214の時間間隔をカウントする。RAM(記憶手段)213は、演算に用いるデータを格納する。CPU212は、演算をするときにRAM213からデータを読み出す。
尚、感光体21の表面移動距離は、ロータリーエンコーダ203の代わりに、図2に示すレーザドップラー速度計(第二信号生成手段)201を用いてレーザドップラー速度計201からの速度信号(第二信号)に基づいて求めてもよい。また、感光体21の画像形成領域でない領域の表面に、感光体21の回転方向(副走査方向C)に沿って設けられた複数の印を第二信号生成手段としての光学センサ(検知手段)で検知し、光学センサから検知信号(第二信号)を出力してもよい。光学センサの検知結果に基づいて、感光体21の回転量(角位置)すなわち表面移動距離を求めることもできる。あるいは、回転位置検出部(第二信号生成手段)208から出力される回転位置信号(第二信号)216に基づいて、感光体21の回転量(角位置)すなわち表面移動距離を求めることもできる。この場合、ドラムモータ207の回転量と感光体21の回転量との関係を予め求めておけばよい。中間転写ベルト13の画像形成領域でない領域の表面に、中間転写ベルト13の回転方向Rに沿って設けられた複数の印を第二信号生成手段としての光学センサ(検知手段)で検知し、光学センサから検知信号(第二信号)を出力してもよい。この場合、中間転写ベルト13を感光体21に滑りなく従動さるとよい。光学センサの検知結果に基づいて、中間転写ベルト13の回転量すなわち感光体21の表面移動距離を求めることもできる。
(光走査装置)
図3は、光走査装置101の構成を示すブロック図である。光走査装置101は、半導体レーザ(以下、光源という。)300と、光源300からの光ビームLを偏向する回転多面鏡(偏向部材)305と、回転多面鏡305を回転させるモータ304とを有する。光走査装置101は、回転多面鏡305により偏向された光ビームを感光体21の上に結像させる結像レンズ(fθレンズ)306を有する。光走査装置101は、また、光源300を駆動する光源駆動部310と、モータ304を駆動するモータ駆動部313を有する。光走査装置101は、また、光ビーム検出器(以下、BDセンサという。)312を有する。BD(Beam Detection)センサ(同期信号生成手段)312は、矢印Bで示す方向(以下、主走査方向Bという。)における感光体21の表面への光書き込み位置を一定にするための主走査方向Bの同期信号(以下、BD信号という。)316を出力する。回転多面鏡305の反射面の数をZとすると、BDセンサ312は、回転多面鏡305の一回転あたりZ個のBD信号316を出力する。すなわち、BDセンサ312は、回転多面鏡305のZ分の一回転に一つのBS信号316を出力する。従って、BDセンサ312は、回転多面鏡305の回転量を表すBD信号(第一信号)を出力する回転量検出装置(第一信号生成手段)として機能する。
図3において、光源300から出射された光ビームLは、コリメータレンズ301により略平行光とされる。絞り302は、略平行な光ビームLを制限して光ビームLのビーム形状を整形する。整形された光ビームLは、半透鏡308へ入射する。半透鏡308により反射された光ビームLの一部は、フォトダイオード(以下、PDという。)309へ入射する。PD309は、光ビームLの光量に応じた光量信号317を光源駆動部310へ出力する。光源駆動部310は、光量信号317に基づいて光源300から出力される光ビームLの光量のフィードバック制御を行う。光源駆動部310は、また、CPU212からの発光制御信号314に従って光源300の発光を制御する。
半透鏡308を透過した光ビームLは、副走査方向のみに所定の屈折力を有するシリンドリカルレンズ303に入射される。シリンドリカルレンズ303に入射した光ビームLは、主走査断面内において略平行光の状態のままで、副走査断面内において集光される。シリンドリカルレンズ303から出射された光ビームLは、回転多面鏡305の反射面(偏向面)上に線状に結像される。
回転多面鏡305は、モータ304によって矢印Aで示す方向(以下、回転方向Aという。)に回転させられる。光ビームLは、回転している回転多面鏡305の反射面により反射すなわち偏向される。回転多面鏡305により偏向された光ビームLは、fθ特性を有する結像レンズ306を透過し、反射鏡307を介して感光体21の表面(被走査面)上に結像される。光ビームLは、感光体21の表面上を主走査方向Bに等速で走査される。感光体21は、矢印Cで示す方向(以下、副走査方向Cという。)に回転しているので、光ビームLは、感光体21の表面上に画像情報に従って静電潜像を形成する。
回転多面鏡305により偏向された光ビームLは、また、BDセンサ312に入射する。BDセンサ312は、光ビームLを受光すると、BD信号316をCPU212へ出力する。
CPU212は、感光体21の表面移動距離に従ってモータ304を制御して回転多面鏡305の回転速度を変化させるように構成されている。CPU212は、モータ駆動部313へ加減速信号315を出力する。モータ駆動部313は、加減速信号315に従ってモータ304を駆動する。加減速信号315は、モータ304の回転量を制御するための信号である。CPU212は、BDセンサ312からのBD信号316とロータリーエンコーダ203からのエンコーダ信号214とに基づいて加減速信号315を生成する。
なお、CPU212は、モータ304に設けられたFGセンサ及びホールICに電気的に接続されている。CPU212は、FGセンサからのFG信号218及びホールICからの信号219を受信する。
(CPUの画像形成動作制御)
次に、図4を参照して、CPU212の画像形成動作制御を説明する。図4は、CPU212の画像形成動作制御を示す流れ図である。
画像形成装置100が画像形成動作を開始すると、CPU212は、ドラムモータ207とモータ304により、感光体21と回転多面鏡305の回転を開始する(S1)。CPU212は、ロータリーエンコーダ203から出力されるエンコーダ信号214及びBDセンサ312から出力されるBD信号316をモニターしながら、感光体21の回転速度及び回転多面鏡305の回転速度が安定するまで待機する(S2)。CPU212は、感光体21が画像形成時の回転速度Vdで安定して回転し、回転多面鏡305が画像形成時の回転速度Vrで安定して回転しているか否かを判断する(S2)。感光体21及び回転多面鏡305が安定して回転していると判断した場合(S2のYES)、CPU212は、カウンタ217により、BD信号316の数Xのカウント及びエンコーダ信号214の数Yrpのカウントを開始する(S3)。BD信号316の数X及びエンコーダ信号214の数Yrpは、後述する距離同期露光制御において用いられる。
CPU212は、水晶振動子211から出力される基準クロック215に基づいて、ロータリーエンコーダ203のエンコーダ信号214とBDセンサ312のBD信号316との位相差Pを取得する(S4)。CPU212は、エンコーダ信号214とBD信号316との位相差Pが所定範囲内になるように、回転多面鏡305のモータ304の回転速度を調整する。そのために、CPU212は、位相差Pが設定値α未満(P<α)であるか否かを判断する(S5)。設定値αは、位相差Pの許容値として予め設定されている。位相差Pが設定値α未満でない場合(S5でNO)、CPU212は、モータ304の回転速度を調整する(S6)。その後、CPU212は、S4へ戻って位相差Pを取得し、位相差Pが設定値α未満(P<α)であるか否かを判断する(S5)。位相差Pが設定値α未満である場合(S5でYES)、CPU212は、位相差Pが所定範囲内に入ったと判断して、S7へ進む。
S7で、CPU212は、画像信号制御部(不図示)から出力される、ページ毎の画像の先頭(1ライン目)の書き出しタイミングを表す画像書き出しタイミング制御信号(以下、TOP信号という。)を検知したか否かを判断する。TOP信号を検知した場合(S7のYES)、画像の先頭の走査線までの距離だけ感光体21の表面が移動するのを待機したのち画像信号に従って潜像を形成するための露光を実行する(S8)。その後、CPU212は、1ページ分の画像形成が終了したか否かを判段する(S9)。画像形成が終了していない場合(S9のNO)、CPU212は、S8へ戻り、潜像形成のための露光を続ける。画像形成が終了した場合(S9のYES)、CPU212は、カウンタ217をリセットしてカウントを終了する(S10)。
その後、CPU212は、ジョブが終了したか否かを判断する(S11)。ジョブが終了していない場合(S11のNO)、S3へ戻り、CPU212は、次の画像形成のためのS3〜S10の工程を実行する。ジョブが終了した場合(S11のYES)、CPU212は、画像形成動作を終了する。
(距離同期露光制御)
次に、回転多面鏡305を回転させるモータ304の制御について説明する。CPU(比較手段)212は、BD信号(第一信号)316とエンコーダ信号(第二信号)214とを比較し、比較結果に基づいてモータ304の回転速度を変更する。具体的には、CPU212は、BD信号316とエンコーダ信号214との位相差及びBD信号316の周期(第一周期)Tpとエンコーダ信号214の周期(第二周期)Tdとの比較に基づいて、モータ304を制御するための加減速信号315を生成する。
本実施例によれば、光ビームLにより形成される感光体21上の走査線の副走査方向Cの距離が感光体21の表面移動距離に一致するように、モータ304の回転を制御する(以下、距離同期露光制御という。)。たとえ、光ビームLの走査線の露光位置が感光体21上の本来露光されるべき位置(以下、目標位置という。)から一旦ずれたとしても、光ビームLの走査線の露光位置を感光体21上の目標位置に一致させるようにモータ304を距離同期露光制御する。
図5を参照して、回転多面鏡305と感光体21の距離同期露光制御の動作を説明する。図5は、距離同期露光制御の説明図である。図5(a)は、露光走査が進む距離Lp及び感光体21の表面が進む距離Ldと時間との関係を示す図である。図5(b)は、BD信号316とエンコーダ信号214との関係を示す図である。
図5は、回転多面鏡305の一回転あたりに出力されるBD信号316の数(反射面の数Z)とエンコーダ信号214の数が同じに設定されている場合を示す。この場合、1つのBD信号316に対して1つのエンコーダ信号214が出力される。エンコーダ信号214とBD信号316との位相差Pが所定範囲内にあるときに、TOP信号に従って、露光が開始される。エンコーダ信号214の周期TdとBD信号316の周期Tpが一致していれば、光ビームLの走査線の露光位置は、感光体21上の目標位置に一致する。しかし、例えば、感光体21が中間転写ベルト13に対して滑って、エンコーダ信号214の周期TdがBD信号316の周期Tpよりも長くなることがある。このような場合、光ビームLの走査線の露光位置は、感光体21上の目標位置からずれる。図5は、エンコーダ信号214の周期TdがBD信号316の周期Tpよりも長くなった場合を示している。
図5に示すように、エンコーダ信号214の周期Td(エンコーダ信号214間の一間隔あたり)に感光体21の回転により感光体21の表面が進む距離をLd(以下、表面移動距離という。)とする。ここでは、1つのBD信号316に対して1つのエンコーダ信号214が出力されるように設定されているので、BD信号316の周期Tp(BD信号316間の一間隔あたり)に副走査方向Cへ露光走査が進む距離も同様にLdとする。そして、エンコーダ信号214の周期Td(エンコーダ信号214間の一間隔あたり)にモータ304の回転により副走査方向Cへ露光走査が進む距離をLp(以下、走査距離という。)とする。走査距離Lpと表面移動距離Ldとの距離差をΔLとする(ΔL=Ld−Lp)。走査距離Lpが表面移動距離Ldに一致している場合(Ld=Lp)、距離差は生じないので(ΔL=0)、光ビームLの走査線の露光位置は、感光体21上の目標位置に一致する。従って、走査距離Lpが表面移動距離Ldに一致するように(Lp=Ld、すなわちΔL=0)、回転多面鏡305の回転速度を制御すれば、光ビームLの露光位置は、感光体21上の目標位置に一致する。
ところが、図5(b)に示すようにモータ304の回転速度に対して感光体21の回転速度が減少してエンコーダ信号214の周期TdがD信号316の周期Tpよりも長い場合、図5(a)に示すように走査距離Lpは、表面移動距離Ldに比べて大きくなる。感光体21が表面移動距離Ldだけ移動する時間(エンコーダ信号214の周期Td)に、モータ304の回転による生じる走査距離Lpは、表面移動距離Ldよりも大きくなる。図5(a)においては、Ld<Lpであるので、距離差ΔL(=Ld−Lp)は、0よりも小さい(ΔL<0)。
距離差ΔLが0よりも小さい場合(ΔL<0)、CPU212は、モータ304を減速するために減速信号をモータ駆動部313へ出力する。一方、距離差ΔLが0よりも大きい場合(ΔL>0)、CPU212は、モータ304を加速するために加速信号をモータ駆動部313へ出力する。モータ304の回転速度を制御することで、感光体21の表面移動距離X×Ldとモータ304の走査距離X×Lpを一致させることができる。ここで、Xは、BD信号316の数である。走査距離X×Lpが表面移動距離X×Ldに一致すれば、光ビームLの露光位置は、感光体21上の目標位置に一致する。これが距離同期露光制御の基本的な考え方となる。
上述の説明では、図5を用いて、1つのBD信号316に対して1つのエンコーダ信号214が出力されるときに(BD信号316の間隔(周期Tp)がエンコーダ信号214の間隔(周期Td)に一致する場合)、走査距離Lpを表面移動距離Ldに一致させることを述べた。次に、図6に示すように、例えば、1つのBD信号316に対して4つのエンコーダ信号214が出力されるときに、走査距離Lpを表面移動距離Ldに一致させることを説明する。
1つのBD信号316に対して4つのエンコーダ信号214が出力される構成について説明する。エンコーダ信号214の4周期4×Td(エンコーダ信号214の四間隔あたり)にモータ304の回転により副走査方向Cに露光走査が進む距離を走査距離Lpとする。エンコーダ信号214の周期Td(エンコーダ信号214の一間隔あたり)に感光体21の回転により感光体21の表面が進む距離をLd(以下、表面移動距離という。)とする。走査距離Lpが表面移動距離Ldと一致するとき、式1の関係を満たす。
XLp=YLd ・・・(式1)
Xは、距離同期露光制御移行後に、カウンタ217によりカウントされるBD信号316を数である。Yは、距離同期露光制御移行後に、カウンタ217によりカウントされるエンコーダ信号214の数である。XとYは、Y=4Xの関係を満たす。式1の関係を満たすように、CPU212は、モータ304の回転速度を制御すればよい。
図6は、距離同期露光制御におけるBD信号316とエンコータ信号214の関係を示す図である。図6(a)は、距離同期露光制御における加速を示す図である。図6(a)に示すように感光体21の回転速度が徐々に加速する場合、CPU212は、式1の関係を満たすためにモータ304を駆動するモータ駆動部313へ加速信号を出力する。
ここで、図7を参照して、モータ304を加速させるための加速信号の生成方法を説明する。図7は、感光体21の加速および減速時のモータ304の制御信号の生成方法の説明図である。図7において、Yip(ideal position)は、エンコーダ信号214の理想の数である。理想の数Yipとは、回転多面鏡305の回転量が感光体21の回転量に追従しているときに、BD信号316の数Xに対するエンコーダ信号214の数である。BD信号316の数Xとエンコーダ信号214の理想の数Yipとは、式1の関係を満たす。Yrp(real position)は、カウンタ217により実際にカウントされたエンコーダ信号214の数である。
図7(a)は、感光体21の加速時にモータ304を加速させる加速信号(制御量)の生成方法を説明する図である。図6(a)において、感光体21は、加速しているので、図7(a)のBD信号の数Xのとき、(Yrp−Yip)=ΔYに対応する加速量がモータ304の加速のために必要である。例えば、ΔYに対応する加速量とモータ304に与えるべき加速信号が1対1に対応する場合、ΔYそのものがモータ304に入力すべき加速信号となる。
図6(b)は、距離同期露光制御における減速を示す図である。図6(b)に示すように感光体21の回転速度が徐々に減速する場合、CPU212は、式1の関係を満たすためにモータ304を駆動するモータ駆動部313へ減速信号を出力する。図7(b)は、感光体21の減速時にモータ304を減速させる減速信号(制御量)の生成方法を説明する図である。図6(b)において、感光体21は、減速しているので、図7(b)のBD信号の数Xのとき、(Yrp−Yip)=ΔYに対応する減速量がモータ304の減速のために必要である。例えば、ΔYに対応する減速量とモータ304に与えるべき減速信号が1対1に対応する場合、ΔYそのものがモータ304に入力すべき減速信号となる。
CPU212は、BD信号の数Xに所定数(本実施例において4)を掛けた値Yipとエンコーダ信号214の数Yrpとの差ΔYに基づいてモータ304の制御量を決定する。CPU212は、制御量に基づいてモータ304の回転量を制御することにより、エンコーダ信号214に対してBD信号を同期させる。
本実施例によれば、感光体21の表面移動距離とモータ304の回転により副走査方向Cに露光走査が進む距離とを一致させるように、モータ304の回転速度を制御して、光ビームLにより目標位置を適切に露光することができる。
なお、本実施例においては、画像形成装置100は、複数個の感光体21と、複数個の感光体21に対応して複数個の回転多面鏡305を有する。しかし、画像形成装置100は、一つの感光体21と一つの回転多面鏡305を有していてもよい。あるいは、画像形成装置は、複数個の感光体21と複数個の感光体21への複数の光ビームを偏向する一つの回転多面鏡305を有していてもよい。
本実施例においては、感光体21の回転速度Vdに従って回転多面鏡305の回転速度Vrを変更した。しかし、中間転写ベルト(像担持体)13の回転速度Vbの変動に従って回転多面鏡305の回転速度Vrを変更してもよい。その場合、中間転写ベルト13を駆動する駆動ローラ13aの回転軸にロータリーエンコーダを取り付けて、エンコーダ信号を取得すれば、上記実施例と同様にして、回転多面鏡305のモータ304を制御することができる。それによって、上記実施例と同様の効果を奏することができる。
本実施例においては、回転多面鏡305の回転量を検出する回転量検出装置(第一信号生成手段)として、BDセンサ312を使用した。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。回転多面鏡305の回転量を検出する回転量検出装置(第一信号生成手段)として、モータ304の回転量を検出するFGセンサを使用してもよい。FGセンサは、モータ304のロータ(回転子)に設けられた磁石に対向して配置され、モータ304の回転量に従ってFG信号(パルス)を発生するパルス発生手段(周波数発生手段)である。FGセンサからのFG信号(第一信号)218に基づいて、モータ304の回転量すなわち回転多面鏡305の回転量を検出してもよい。また、回転多面鏡305の回転量を検出する回転量検出装置(第一信号生成手段)として、モータ304に設けられたホールICを使用してもよい。ホールICは、モータ304のロータ(回転子)に設けられた磁石に対向して配置され、モータ304の回転量に従ってパルス(信号)を発生するパルス発生手段である。ホールICからの信号(第一信号)219に基づいて、モータ304の回転量すなわち回転多面鏡305の回転量を検出してもよい。
本実施例によれば、BD信号316とエンコーダ信号214とに基づいてモータ304の回転量を制御することにより、エンコーダ信号214に対してBD信号316を同期させることができる。これにより、感光体21の速度変動に従って回転多面鏡305の回転速度を制御することができるので、バンディングや色ずれを防止し高品質の画像を提供することができる。
本実施例によれば、感光体21の表面の適切な位置(目標位置)に光ビームLを走査することができる。
以下、実施例2を説明する。実施例2において、実施例1と同様の構造には同様の参照符号を付して説明を省略する。実施例2の画像形成装置100、ロータリーエンコーダ203、光走査装置101、CPU212の画像形成動作制御は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
実施例2は、回転多面鏡305のモータ304の回転量を制御する制御信号の生成方法が実施例1と異なる。以下、実施例1と異なる点を主に説明する。
同期露光制御には距離同期露光制御が適していることは、前述の実施例1で述べた。モータ304と感光体21は、双方ともに常に回転を続けているので、実施例1のようにある瞬間の距離差ΔLに基づいてモータ304の回転量を制御しても、次の瞬間には、感光体21の回転量が変化することがある。そのため、モータ304の回転量の制御は、収束しない不安定な動作になることがある。そこで、実施例2においては、感光体21の表面移動距離Ldとモータ304の回転による走査距離Lpを、速度と加速度を踏まえて演算することにより、次の瞬間の距離関係を予測し、モータ304の回転量の制御を安定させる方法を説明する。
感光体21も回転多面鏡305も回転体であるので、正確な表現とは異なるが、表面移動距離Ld及び走査距離Lpを簡単のため直線運動で以下のように表すことができる。
Ld = Ld + Vdt + 1/2Adt ・・・(式2)
Lp = Lp + Vpt + 1/2Apt ・・・(式3)
ここで、Ld は、感光体21の初期位置、Vdは、感光体21の回転速度、Adは、感光体21の回転加速度、Lp は、モータ304の初期位置、Vpは、モータ304の回転速度、Apは、モータ304の回転加速度、tは単位時間である。
式2及び式3を用いて、距離差ΔL(=Ld−Lp)は、以下のように表すことができる。
ΔL=(Ld−Lp)+(Vd−Vp)t+1/2(Ad−Ap)t・・・(式4)
さらに定数部分を省略すると以下のように表現することができる。
ΔL´=(Ld−Lp)G1+(Vd−Vp)G2+(Ad−Ap)G3・・・(式5)
式5に示すように、感光体21やモータ304の次の瞬間の位置関係を制御するために、それぞれの速度および加速度を考慮して距離同期露光制御を実施することができる。また、ここで、諸々の条件下において、式5における定数G1、G2及びG3の値が極めて0に近い場合は、それぞれの項を省略することも可能である。例えば、二乗項を有する定数G3が略0である場合は加速度の項(Ad−Ap)を省略することが可能である。すなわち、距離差ΔL´は、初期位置差、速度差及び加速度差の全て、又は、初期位置差、速度差あるいは加速度差のいずれかに基づいて決定されることができる。
なお、求めた距離差ΔL(ΔL´)は、実施例1と同様に加減速信号(制御量)315としてCPU212からモータ304を駆動するモータ駆動部313へ出力される。モータ駆動部313は、距離差ΔL(ΔL´)に基づいてモータ304の回転速度を変更する。
CPU212は、初期位置差、速度差および加速度差の少なくとも一つに基づいてモータ304を制御する制御量を決定する。CPU212は、制御量に基づいてモータ304の回転量を制御することにより、エンコーダ信号214に対してBD信号316を同期させる。
ところで、本実施例では、感光体21及びモータ304の回転運動を直線運動に置き換えた場合を例に説明した。しかし、本発明は、これに限られるものではない。例えば、感光体21及びモータ304の移動距離を導き出し、そのずれ量に基づいて移動量が追従するようにモータ304を制御する他の方法を用いてもよい。従って、次の瞬間のそれぞれの移動量を演算する方法は、前述の説明に限られるものではなく、回転運動やエネルギーの関係から導き出すものでもであっても、その他の予測制御であってもよい。
本実施例におけるCPU212の画像形成動作制御は、図4に示す実施例1と同様であるが、S8の露光工程における制御が実施例1と異なる。以下、図8を参照して、実施例1と異なる点を主に説明する。
図8は、モータ304を制御するための加減速信号を生成する動作を示す流れ図である。露光が開始された後、CPU212は、エンコーダ信号214を新規に入力し(S101)、感光体21とモータ304の加速度差Ad−Apを算出する(S102)。次に、CPU212は、BD信号316を新規に入力し(S103)、感光体21とモータ304の速度差Vd−Vpを算出する(S104)。さらに、前述した方法で、CPU212は、初期位置差Ld−Lpを算出する(S105)。CPU212は、初期位置差Ld−Lpに定数G1を掛け、速度差Vd−Vpに定数G2を掛け、加速度差Ad−Apに定数G3を掛け、それぞれを足して加減速信号315を算出し、加減速信号315をモータ駆動部313へ出力する(S106)。CPU212は、全ラインの露光を終了したか否かを判断する(S107)。全ラインの露光が終了していない場合(S107のNO)、CPU212は、S101へ戻り、S101〜S107を実行する。全ラインの露光が終了した場合(S107のYES)、露光を終了する。その後、図4のS9へ移行して、画像形成が終了したか否かを判断する。
実施例2によれば、感光体21の回転速度むらが生じたとしても、モータ304の回転速度を最適に制御し、理想の走査線間隔で感光体21の表面上の目標位置を露光することが可能になる。また、実施例2によれば、モータ304の回転量の制御を安定して実行することができる。
以下、実施例3を説明する。実施例3において、実施例1と同様の構造には同様の参照符号を付して説明を省略する。実施例3の画像形成装置100、ロータリーエンコーダ203、光走査装置101、CPU212の画像形成動作制御は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
実施例3は、距離同期露光制御へ移行するときのエンコーダ信号214とBD信号316との位相差Pの取得方法が実施例1および実施例2と異なる。以下、異なる点を主に説明する。位相差Pは、画像の書き出しタイミングや色ずれの精度に関わるため補正することが望ましい。実施例3は、画像形成動作前に取得した位相差Pをモータ304の回転量の制御へフィードバックする。
図9は、実施例3の初期位相調整のタイミング図である。図9に示すように、距離同期露光制御へ移行するときに位相差Pが設定値αより大きい場合、CPU212は、モータ駆動部313へ加減速信号(制御量)315を出力して位相差Pが設定値α未満になるようにモータ304の回転速度を微調整する。CPU212は、BD信号316毎に算出される位相差PをRAM213に保存する。CPU212は、RAM213に保存した位相差Pに基づき加減速信号315を決定する。しかし、モータ304への制御タイミング、制御回数および制御量は、BD信号間の中で任意に行うことも可能である。例えば、図9に示すように、次のBD信号までの間にパルス幅の異なる複数の加減速信号315を出力して、位相差Pを緩やかに収束させるように制御させることも可能である。
実施例3によれば、エンコーダ信号214とBD信号316との位相差Pを、許容値として予め設定した設定値αよりも小さくすることができる。
以下、実施例4を説明する。実施例4において、実施例1と同様の構造には同様の参照符号を付して説明を省略する。実施例4の画像形成装置100、ロータリーエンコーダ203、光走査装置101、CPU212の画像形成動作制御は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
実施例4は、距離同期露光制御へ移行するときのエンコーダ信号214とBD信号316との位相差Pの取得方法が実施例1乃至実施例3と異なる。以下、異なる点を主に説明する。実施例4は、画像形成動作前に取得した位相差Pを光源300へフィードバックする。
図10は、実施例4の初期位相調整のタイミング図である。CPU212は、画像形成動作前に取得したエンコーダ信号214とBD信号316との位相差PをRAM(記憶手段)213に保存する。図10に示すように、画像形成動作前に取得した位相差Pを維持するためにエンコーダ信号214に対してBD信号316を同期させるように、モータ304の回転量を制御する。CPU212は、光源300から出射される光ビームLで感光体21に光書き込みを開始する時期を、位相差Pに基づいて制御する。すなわち、画像形成動作時に光源300の発光開始タイミングを位相差Pずらすことで感光体21への光書き込み位置を調整することが可能である。ただし、感光体21への光書き込み位置は、BD信号316と発光開始タイミングとの関係でも決まるので、エンコーダ信号214とBD信号316との位相差Pを維持する。
例えば、4ビーム等のマルチビームで走査する場合は、感光体21への光書き込み位置を細かく調整することが可能である。図10において、位相差Pだけ画像データを移動させて光ビームLを走査することにより、感光体21への光書き込み位置を補正することが可能である。
ところで、以上の実施例では、感光体21の位置に回転多面鏡305による露光位置を追従させる制御を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。回転多面鏡305の露光位置に感光体21の位置を追従させるように制御して、感光体21の表面移動距離Ldと走査距離Lpとを一致させるようにしてもよい。
また、中間転写ベルト13に対して感光体21を滑りなく従動させた場合、中間転写ベルト13の移動距離を検知する検知手段を設けて、検知手段の検知結果に基づいて、回転多面鏡305の回転量を制御する構成としてもよい。
13・・・中間転写ベルト(中間転写体)
21・・・感光体
100・・・画像形成装置
203・・・ロータリーエンコーダ(第二信号生成手段)
214・・・エンコーダ信号(第二信号)
300・・・光源
304・・・モータ
305・・・回転多面鏡
312・・・BDセンサ(第一信号生成手段)
316・・・BD信号(第一信号)
L・・・光ビーム

Claims (13)

  1. 回転可能な感光体と、
    光ビームを出射する光源と、
    前記光源から出射された前記光ビームが前記感光体の表面を走査するように前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡を回転させるモータと、
    前記回転多面鏡の回転量を検出して第一信号を生成する第一信号生成手段と、
    前記感光体の回転量を検出して第二信号を生成する第二信号生成手段と、
    を備え、
    前記第一信号と前記第二信号とに基づいて前記モータの回転量を制御することにより、前記第二信号に対して前記第一信号を同期させる画像形成装置。
  2. 前記第二信号生成手段は、前記感光体の回転軸に固定されたロータリーエンコーダである請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第二信号生成手段は、前記感光体の回転方向に沿って前記感光体に設けられた複数の印を検知する検知手段である請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 回転可能な感光体と、
    光ビームを出射する光源と、
    前記光源から出射された前記光ビームが前記感光体の表面を走査するように前記光ビームを偏向する回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡を回転させるモータと、
    前記回転多面鏡の回転量を検出して第一信号を生成する第一信号生成手段と、
    前記感光体からトナー像が転写され、転写された前記トナー像を記録媒体へ転写する中間転写体と、
    前記中間転写体の回転量を検出して第二信号を生成する第二信号生成手段と、
    を備え、
    前記第一信号と前記第二信号とに基づいて前記モータの回転量を制御することにより、前記第二信号に対して前記第一信号を同期させる画像形成装置。
  5. 前記第二信号生成手段は、前記中間転写体の回転軸に固定されたロータリーエンコーダである請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第二信号生成手段は、前記中間転写体の回転方向に沿って前記中間転写体に設けられた複数の印を検知する検知手段である請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記第一信号生成手段は、前記光ビームを受光して前記光ビームによる前記感光体の前記表面への光書き込みのための同期信号を前記第一信号として生成する同期信号生成手段である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第一信号生成手段は、前記モータの回転子に設けられた磁石に対向して配置され、前記モータの回転量に従ってパルスを前記第一信号として発生するパルス発生手段である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第一信号と前記第二信号との位相差を保存する記憶手段を備え、
    前記光源から出射される前記光ビームで前記感光体の前記表面に光書き込みを開始する時期を、前記位相差に基づいて制御する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第一信号と前記第二信号との位相差を保存する記憶手段を備え、
    前記位相差に基づいて前記モータの前記回転量を制御する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記第一信号の数に所定数を掛けた値と前記第二信号の数との差に基づいて前記モータの前記回転量を制御することにより、前記第二信号に対して前記第一信号を同期させる請求項1乃至10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記第一信号および前記第二信号から得られる初期位置差、速度差および加速度差の少なくとも一つに基づいて前記モータの前記回転量を制御することにより、前記第二信号に対して前記第一信号を同期させる請求項1乃至10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 複数個の前記感光体を有し、
    前記複数個の感光体に対応して複数個の前記回転多面鏡を有する請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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