JP2015209815A - 内燃機関 - Google Patents

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Ko Fukui
航 福井
宮下 茂樹
Shigeki Miyashita
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Abstract

【課題】この発明は、第1および第2バンクを有する内燃機関に関して、EGRバルブの閉弁時にEGRバルブよりも下流側のEGR通路内に滞留するEGRガスを掃気することを目的とする。【解決手段】バンク毎にコンプレッサ18a1、18b1を備える。第1コンプレッサ18a1よりも上流側の第1上流吸気通路12a2と第2コンプレッサ18b1よりも上流側の第2上流吸気通路12b2とを備える。第1上流吸気通路12a2と第2上流吸気通路12b2とは、EGRバルブ38よりも下流側の合流EGR通路34cを介して連通している。内燃機関10の運転中にEGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御された後に、第1上流吸気通路12a2内の圧力と第2上流吸気通路12b2内の圧力との間に圧力差が生じるようにWGV28aまたは28bを制御する。【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関に係り、特に、第1および第2バンクのそれぞれに吸入空気を過給するコンプレッサを備え、かつ、各コンプレッサよりも上流側の吸気通路にEGRガスを導入可能な内燃機関に関する。
従来、例えば特許文献1には、ターボ過給機付きの内燃機関が開示されている。この従来の内燃機関は、排気通路を流れる排気の一部をコンプレッサよりも上流側の吸気通路に還流させるEGR通路と、コンプレッサによって加圧された吸気の一部をEGRクーラーよりも下流側であってEGRバルブよりも上流側のEGR通路に導くバイパス通路とを備えている。そして、EGRガスの導入を停止する運転状態の時に、バイパス通路を介してEGR通路に導入された吸気をEGR通路の下流側から上流側に逆流させ、この逆流する吸気によってEGR通路内の未燃燃料および凝縮水を吹き飛ばして除去することとしている。
特開2007−198310号公報
特許文献1に記載の内燃機関のようにコンプレッサよりも上流側の吸気通路にEGRガスを導入可能な内燃機関では、EGRバルブが開状態から全閉状態に制御されると、EGRバルブよりも下流側(すなわち、吸気通路側)のEGR通路内のEGRガスの流れがほとんどなくなる。その結果、当該EGR通路内のEGRガスが掃気されずにEGR通路内に滞留してしまう。しかしながら、特許文献1に記載の上記手法では、EGRバルブよりも下流側のEGR通路内に滞留しているEGRガスを吹き飛ばして掃気することはできない。そして、低外気温度下では、内燃機関の運転中にEGRバルブの下流側のEGR通路の壁面が冷やされて、当該壁面の温度がEGRガスの露点以下になることがある。また、内燃機関の運転停止中にも、上記壁面の温度がEGRガスの露点以下になることがある。その結果、EGR通路内で凝縮水が生成され、外気温度次第では、凝縮によって生じた水が凍結して氷粒が生成される。このような凝縮水等が発生している状態で内燃機関の運転が継続または再開されてEGRバルブが開かれると、凝縮水等が吸気とともにコンプレッサに流入する。その結果、コンプレッサに摩耗(エロージョン)が発生することが懸念される。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、第1および第2バンクを有する内燃機関に関して、EGRバルブの閉弁時にEGRバルブよりも下流側のEGR通路内に滞留するEGRガスを掃気することのできる内燃機関を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関であって、
1または複数の気筒を有する第1バンクと、1または複数の気筒を有する第2バンクとを備える内燃機関であって、
空気を取り入れる第1吸入口を有する第1吸気通路と、空気を取り入れる第2吸入口を有する第2吸気通路とを含み、前記第1および第2バンクに属する各気筒に吸入される空気が流れる吸気通路と、
前記第1吸気通路を流れるガスを過給する第1コンプレッサと、
前記第2吸気通路を流れるガスを過給する第2コンプレッサと、
前記第1バンクおよび前記第2バンクの少なくとも一方から排出される排気ガスの一部を、前記第1コンプレッサよりも上流側の前記第1吸気通路である第1上流吸気通路と前記第2コンプレッサよりも上流側の前記第2吸気通路である第2上流吸気通路とに導入するEGR通路と、
前記EGR通路を流れるEGRガスの流量を調整するEGRバルブと、
前記第1コンプレッサよりも上流側の吸気圧力である第1コンプレッサ上流圧を調整可能な第1アクチュエータと、
前記第2コンプレッサよりも上流側の吸気圧力である第2コンプレッサ上流圧を調整可能な第2アクチュエータと、
を備え、
前記第1上流吸気通路と前記第2上流吸気通路とは、前記EGR通路における前記EGRバルブよりも下流側の部位を介して連通しており、
前記内燃機関の運転中に前記EGRバルブが開状態から全閉状態に制御された後に、前記第1コンプレッサ上流圧と前記第2コンプレッサ上流圧との間に圧力差が生じるように前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータの少なくとも一方を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記第1および第2コンプレッサは、第1および第2ターボ過給機のコンプレッサとしてそれぞれ備えられたものであり、
前記第1アクチュエータは、前記第1ターボ過給機の第1タービンよりも上流側の排気圧力を調整することにより前記第1コンプレッサ上流圧を調整し、
前記第2アクチュエータは、前記第2ターボ過給機の第2タービンよりも上流側の排気圧力を調整することにより前記第2コンプレッサ上流圧を調整することを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記第1アクチュエータは、前記第1タービンをバイパスする第1排気バイパス通路を開閉する第1ウェイストゲートバルブであって、
前記第2アクチュエータは、前記第2タービンをバイパスする第2排気バイパス通路を開閉する第2ウェイストゲートバルブであって、
前記制御手段は、前記第1ウェイストゲートバルブの開度と前記第2ウェイストゲートバルブの開度とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする。
また、第4の発明は、第2の発明において、
前記第1アクチュエータは、前記第1タービンに流入する排気ガスの流量を調整する第1可変ノズルであって、
前記第2アクチュエータは、前記第2タービンに流入する排気ガスの流量を調整する第2可変ノズルであって、
前記制御手段は、前記第1可変ノズルの開度と前記第2可変ノズルの開度とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1の発明において、
前記第1吸気通路および前記第2吸気通路は、互いに独立して前記第1バンクおよび前記第2バンクにそれぞれ空気を導入する通路であって、
前記第1アクチュエータは、前記第1吸気通路を流れる空気の量を調整することにより前記第1コンプレッサ上流圧を調整し、
前記第2アクチュエータは、前記第2吸気通路を流れる空気の量を調整することにより前記第1コンプレッサ上流圧を調整することを特徴とする。
また、第6の発明は、第5の発明において、
前記第1アクチュエータは、前記第1コンプレッサよりも下流側の前記第1吸気通路に配置された第1スロットルバルブであって、
前記第2アクチュエータは、前記第2コンプレッサよりも下流側の前記第2吸気通路に配置された第2スロットルバルブであって、
前記制御手段は、前記第1スロットルバルブの開度と前記第2スロットルバルブの開度とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする。
また、第7の発明は、第5の発明において、
前記第1アクチュエータは、前記第1バンクに属する吸気弁の第1開弁特性を調整可能な第1吸気可変動弁機構であって、
前記第2アクチュエータは、前記第2バンクに属する吸気弁の第2開弁特性を調整可能な第2吸気可変動弁機構であって、
前記制御手段は、前記第1開弁特性と前記第2開弁特性とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする。
また、第8の発明は、第1の発明において、
前記第1および第2コンプレッサは電動式であって、
前記制御手段は、前記第1コンプレッサおよび前記第2コンプレッサの少なくとも一方の駆動力を調整して前記第1コンプレッサの回転数と前記第2コンプレッサの回転数とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする。
また、第9の発明は、第2〜第8の発明の何れか1つにおいて、
前記第1バンクに属する各気筒で発生する第1トルクを調整可能な第1トルク調整アクチュエータと、
前記第2バンクに属する各気筒で発生する第2トルクを調整可能な第2トルク調整アクチュエータと、
前記第1および第2トルク調整アクチュエータの何れか一方を用いて、前記制御手段によって生じさせられた前記圧力差に起因する前記第1バンクと前記第2バンクとの間でのトルク差を抑制するように、前記第1トルクおよび前記第2トルクの何れか一方を調整する第2制御手段と、
をさらに備えることを特徴とする。
また、第10の発明は、第2〜第4および第8の発明の何れか1つにおいて、
前記吸気通路は、前記第1吸気通路を流れる空気と前記第2吸気通路を流れる空気とが一旦合流した後に前記第1バンクおよび前記第2バンクに分配されるように構成されており、
前記第1バンクおよび前記第2バンクに属する各気筒で発生するトルクを調整可能なトルク調整アクチュエータと、
前記トルク調整アクチュエータを用いて、前記制御手段によって生じさせられた前記圧力差に起因する前記第1バンクおよび前記第2バンクでのトルク変化を抑制するようにトルクを調整する第3制御手段と、
をさらに備えることを特徴とする。
また、第11の発明は、第5〜第8の発明の何れか1つにおいて、
前記制御手段は、アイドリング運転時に、前記圧力差が生じるように前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータの少なくとも一方を制御することを特徴とする。
また、第12の発明は、第11の発明において、
前記制御手段は、アイドリング運転時に前記内燃機関の運転停止指令が出された際に、前記圧力差が生じるように前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータの少なくとも一方を制御することを特徴とする。
第1の発明によれば、EGRバルブが全閉とされている状態で第1コンプレッサ上流圧と第2コンプレッサ上流圧との間に圧力差が生じさせることで、第1および第2上流吸気通路の一方から他方に向けてEGRバルブよりも下流側の部位(EGR通路)を介して空気が流れるようになる。これにより、上記EGR通路内に滞留するEGRガスを掃気することができる。このため、当該EGR通路内にEGRガスが滞留することに起因する凝縮水の発生を抑制することができる。
第2〜第4の発明によれば、第1タービンよりも上流側の排気圧力と第2タービンよりも上流側の排気圧力とを異ならせることのできる第1および第2アクチュエータを利用して、第1コンプレッサ上流圧と第2コンプレッサ上流圧との間に圧力差を生じさせることができる。
第5〜第7の発明によれば、第1吸気通路および第2吸気通路が互いに独立して第1バンクおよび第2バンクにそれぞれ空気を導入する通路として構成された内燃機関において、第1吸気通路を流れる空気の量と第2吸気通路を流れる空気の量とを異ならせることのできる第1および第2アクチュエータを利用して、第1コンプレッサ上流圧と第2コンプレッサ上流圧との間に圧力差を生じさせることができる。
第8の発明によれば、第1コンプレッサの回転数と第2コンプレッサの回転数とを直接的に異ならせることのできる第1および第2アクチュエータを利用して、第1コンプレッサ上流圧と第2コンプレッサ上流圧との間に圧力差を生じさせることができる。
第9の発明によれば、バンク間でコンプレッサ上流圧に上記圧力差を生じさせたことに起因するバンク間でのトルク差を抑制させることができる。これにより、内燃機関のドライバビリティの悪化や振動騒音の悪化を抑制することができる。
第10の発明によれば、バンク間でコンプレッサ上流圧に上記圧力差を生じさせたことに起因する両方のバンクでのトルク変化を抑制させることができる。これにより、内燃機関のドライバビリティの悪化を抑制することができる。
第11の発明によれば、内燃機関の運転停止に先立ち、EGRバルブよりも下流側の部位(EGR通路)内のEGRガスの掃気が確実になされた状態とすることができる。
第12の発明によれば、EGRガスの掃気動作の実行回数を必要最小限に留めつつ、運転停止中にEGRガスの滞留によって上記EGR通路内に凝縮水が発生することを効果的に抑制することができる。
本発明の実施の形態1における内燃機関のシステム構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2における内燃機関が備えるターボ過給機の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態3における内燃機関のシステム構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態3において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態5における内燃機関のシステム構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態5において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態6において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態7において実行されるルーチンのフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1における内燃機関10のシステム構成を説明するための図である。ここでは、内燃機関10は、一例として、3つの気筒を有する第1バンク10aおよび3つの気筒を有する第2バンク10bという2つのバンクを備えるV型6気筒エンジンであるものとする。なお、各バンク10a、10bが備える気筒の数は、3つ以外の1または複数の任意の数であってもよい。以下の明細書中においては、各バンク10a、10bにそれぞれ備えられる主な構成要素に関しては、各構成要素の参照符号の末尾に「a」または「b」を付してバンク10a、10bの何れに属するものであるかを区別しているが、特に区別する必要のない場合には、末尾の「a」または「b」を省略している。
図1に示すように、内燃機関10は、各気筒内に空気を取り込むための吸気通路12を備えている。吸気通路12は、空気を取り入れる第1吸入口12a1を有する第1吸気通路12aと、空気を取り入れる第2吸入口12b1を有する第2吸気通路12bとを備えている。第1吸入口12a1および第2吸入口12b1のそれぞれの近傍には、エアクリーナ14が配置されている。エアクリーナ14の下流側の第1吸気通路12aおよび第2吸気通路12bのそれぞれには、吸気通路12a、12bに吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ16が設けられている。
エアフローメータ16よりも下流側の第1吸気通路12aおよび第2吸気通路12bには、第1ターボ過給機18aの第1コンプレッサ18a1および第2ターボ過給機18bの第2コンプレッサ18b1がそれぞれ配置されている。第1ターボ過給機18aは、第1コンプレッサ18a1と一体的に連結されて排気ガスの排気エネルギによって作動する第1タービン18a2を備えている。第1コンプレッサ18a1は、第1タービン18a2に入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動される。同様に、第2ターボ過給機18bは、第2タービン18b2を備えている。
図1に示す構成では、第1吸気通路12aと第2吸気通路12bとは、コンプレッサ18a1、18b1の下流側において合流している。ここでは、合流後の吸気通路を「合流吸気通路12c」と称する。合流吸気通路12cには、第1吸気通路12aからの空気と第2吸気通路12bからの空気とが合流した位置で吸入空気量を調整するための電子制御式のスロットルバルブ20が備えられている。スロットルバルブ20よりも下流側の合流吸気通路12cは、各バンク10a、10bに属する気筒に向けて吸入空気を分配する吸気マニホールド12c1として構成されている。吸気マニホールド12c1の集合部には、コンプレッサ18a1、18b1によって過給されたガスを冷却するためのインタークーラー22が設置されている。合流吸気通路12cは、吸気マニホールド12c1に接続される各気筒の吸気ポート12dを備えている。
また、内燃機関10は、各気筒内から排出される排気ガスが流れる排気通路24を備えている。排気通路24は、第1バンク10aから排出される排気ガスが流れる第1排気通路24aと、第2バンク10bから排出される排気ガスが流れる第2排気通路24bとを備えている。上述した第1タービン18a2は第1排気通路24aの途中に設置されており、第2タービン18b2は第2排気通路24bの途中に設置されている。
第1バンク10aの第1排気通路24aには、第1タービン18a2をバイパスする第1排気バイパス通路26aが接続されている。第1排気バイパス通路26aには、当該通路26aを開閉する第1ウェイストゲートバルブ(WGV)28aが設置されている。また、第1タービン18a2よりも下流側の第1排気通路24aには、排気ガスを浄化するための触媒(一例として三元触媒)30が配置されている。同様に、第2バンク10bには、第2排気バイパス通路26b、第2WGV28bおよび触媒30が備えられている。ここでは、一例として、WGV28は電動式であるものとする。
内燃機関10は、低圧ループ(LPL)式のEGR装置32を備えている。EGR装置32は、各バンク10a、10bの触媒30よりも下流側の排気通路24a、24bと、コンプレッサ18a1、18b1よりも上流側の吸気通路12a、12b(以下、単に「第1、第2上流吸気通路12a2、12b2」と略する)とを接続するEGR通路34を備えている。より具体的には、EGR通路34は、触媒30よりも下流側の第1排気通路24aに一端が接続された第1EGR通路34aと、触媒30よりも下流側の第2排気通路24bに一端が接続された第2EGR通路34bとを備えている。第1EGR通路34aの他端は、第2EGR通路34bの他端に接続されている。すなわち、第1EGR通路34aは、第2EGR通路34bと合流しており、ここでは、合流後のEGR通路を「合流EGR通路34c」と称する。第1EGR通路34aおよび第2EGR通路34bのそれぞれには、内部を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラー36が設置されている。また、合流EGR通路34cには、各上流吸気通路12a2、12b2に導入されるEGRガスの流量を調整するためのEGRバルブ38が設置されている。合流EGR通路34cは、EGRバルブ38の下流において分岐し、第1上流吸気通路12a2および第2上流吸気通路12b2の双方に接続されている。換言すると、第1上流吸気通路12a2と第2上流吸気通路12b2とは、EGRバルブ38よりも下流側の合流EGR通路34cを介して連通している。
バンク10a、10bに属する各気筒は、吸気ポート12dを開閉する吸気弁40と、排気ポート24dを開閉する排気弁42とを備えている。第1バンク10aの吸気弁40および排気弁42は、第1吸気可変動弁機構44aおよび第1排気可変動弁機構46aによってそれぞれ駆動される。ここでは、第1吸気可変動弁機構44aは、一例として、吸気弁40の作用角を連続的に可変とする可変作用角機構を具備するものとする。また、第1排気可変動弁機構46aは、一例として、クランク軸(図示省略)の回転位相に対するカム軸(図示省略)の回転位相を変化させることにより、作用角を固定としつつ排気弁42の開閉時期を連続的に可変とする可変バルブタイミング機構を具備するものとする。
更に、図1に示すシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50の入力部には、上述したエアフローメータ16に加え、エンジン回転数を検知するためのクランク角センサ52等の内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。また、ECU50の出力部には、上述したスロットルバルブ20、WGV28、EGRバルブ38および可変動弁機構44、46に加え、各気筒に燃料を供給する燃料噴射弁54、および、各気筒内の混合気に点火するための点火装置56等の内燃機関10の運転状態を制御するための各種アクチュエータが接続されている。さらに、ECU50の入力部には、運転者が内燃機関10の始動および運転停止を指令するためのイグニッションスイッチ(IGスイッチ)58が接続されている。ECU50は、上記の各種センサの出力と所定のプログラムとに基づいて上記の各種アクチュエータを駆動することにより、燃料噴射制御、点火時期制御およびEGR制御等の所定のエンジン制御を実行する。
[実施の形態1における特徴的な制御]
各バンク10a、10bの上流吸気通路12a2、12b2にそれぞれEGRガスを導入可能な内燃機関10では、EGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御されると、EGRバルブ38よりも下流側(すなわち、上流吸気通路12a2、12b2側)の合流EGR通路34c内のEGRガスの流れがほとんどなくなる。より具体的には、EGRバルブ38の閉弁後に特別な配慮なしに内燃機関10の運転が継続されている場合には、吸気脈動に伴うEGRガスの流れが合流EGR通路34cに生じ得るが、吸気脈動の作用によって合流EGR通路34c内のすべてのEGRガスを掃気するためには膨大な時間を要する。また、EGRバルブ38の閉弁後に特別な配慮なしに内燃機関10の運転が停止された場合には、合流EGR通路34c内のEGRガスの流れが完全になくなってしまう。その結果、EGRバルブ38よりも下流側の合流EGR通路34c内のEGRガスが掃気されずにその内部に滞留してしまう。そして、EGRガスが滞留している合流EGR通路34cの壁面温度がEGRガスの露点以下に冷えると、凝縮水が生成され、外気温度次第では、凝縮によって生じた水が凍結して氷粒が生成される。
本実施形態の内燃機関10は、バンク毎にWGV28を備えている。WGV28a、28bによれば、WGV開度を変更することで、タービン18a2、18b2に流入する排気ガスの流量を調整することができる。その結果、コンプレッサ回転数が変化するので、コンプレッサ上流圧が変化する。したがって、WGV28a、28bを利用して、バンク間でWGV開度に差を設けることにより、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を生じさせることができる。
そこで、本実施形態では、内燃機関10の運転中にEGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御された後に、バンク間でコンプレッサ上流圧に差が生じるように一方のバンク10aまたは10bのWGV28aまたは28bの開度を制御することとした。このようなWGV開度の制御が行われると、WGV開度が変更されたバンク10aまたは10bでのタービン上流の排気圧力が変化する。その結果、WGV開度が変更されたバンク10aまたは10bのコンプレッサ回転数が変化し、コンプレッサ上流圧も変化する。これにより、バンク間でコンプレッサ上流に圧力差を生じさせることができる。そして、当該圧力差が生じることで、両者に連通する合流EGR通路34c内にEGRガスの流れが生じる。例えば、第1バンク10aのコンプレッサ上流圧が第2バンク10bのコンプレッサ上流圧よりも高められた場合には、第1上流吸気通路12a2から合流EGR通路34cを通って第2上流吸気通路12b2に向かう空気の流れが発生する。この作用によって、EGRバルブ38よりも下流側の合流EGR通路34c内に滞留しているEGRガスが第2上流吸気通路12b2に向けて流れるようになる。これにより、合流EGR通路34c内のEGRガス(凝縮水が生じている場合にはEGRガスと凝縮水)を取り除くことができる。
内燃機関10では、両方のバンク10a、10bのコンプレッサ18a1、18b1の下流側において吸気通路12a、12bが互いに連通し、一本に合流している。このため、上記圧力差を発生させるためのWGV開度の制御によって一方のバンク10aまたは10bのコンプレッサ回転数が変化すると、両方のバンク10a、10bの吸入空気量が変化する、すなわち、両方のバンク10a、10bのトルクに変化が生じる。そこで、本実施形態では、このトルク変化を抑制するために(上記圧力差発生前のトルクを取り戻すために)スロットル開度を調整することとした。
図2は、上述した実施の形態1の特徴的な制御を実現するためにECU50が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、本ルーチンは、EGR制御が開始された際に起動され、所定の制御周期毎に繰り返し実行されるものとする。
図2に示すルーチンでは、ECU50は、まず、ステップ100にてEGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御されたか否かを判定する。その結果、ECU50は、本判定が成立する場合にはステップ102に進み、現在のWGV開度が開き側の値であるか否かを判定する。より具体的には、基本的には、WGV28aおよび28bは、ベースとなる同一の動作マップに従う操作量で(すなわち、同一の操作量で)制御されている。本ステップ102では、一例として、WGV28の所定の開度制御範囲内の所定値(例えば、中央値)に対して現在のWGV開度が開き側の値であるか否かが判定される。なお、例えば、全閉開度と全開開度との間でのみWGV開度が切り替えられる構成の場合には、本ステップ102の判定は、WGV開度が全開開度であるか否かを判定するものであってもよい。このような本ステップ102の判定は、バンク間でコンプレッサ上流に圧力差を生じさせる際に、現在のWGV開度に対して開き側と閉じ側のどちら側に操作の余裕代があるか否かを判断するために実行されるものである。
ECU50は、現在のWGV開度が上記所定値に対して開き側の値であると判定した場合にはステップ104に進む。ステップ104では、ECU50は、一方のバンク10aまたは10bのWGV開度を現在値に対して閉じ側の値に操作(変更)する。この場合のWGV開度の操作量は、現在のエンジン回転数、エンジン負荷率および現在のWGV開度と、EGRガスの掃気のために必要とされるコンプレッサ上流圧の目標差圧量(実験値)とに基づいて決定される。
ステップ104の処理によってWGV開度が閉じ側の値に操作されると、両方のバンク10a、10bの吸入空気量が増加し、両方のバンク10a、10bのトルクが増大する。このため、ECU50は、ステップ106に進み、上記のトルク増大分に相当する量だけ吸入空気量が減少するようにスロットルバルブ20の操作量を補正する。
一方、ステップ102の判定が不成立となる場合、すなわち、現在のWGV開度が上記所定値に対して閉じ側の値もしくは同じ値である場合には、ECU50は、ステップ108に進み、一方のバンク10aまたは10bのWGV開度を現在値に対して開き側の値に操作(変更)する。この場合のWGV開度の操作量は、ステップ104と同様の考えに基づいて決定される。また、この場合には、ECU50は、ステップ110に進み、WGV開度の調整に伴う両方のバンク10a、10bのトルク減少分に相当する量だけ吸入空気量が増加するようにスロットルバルブ20の操作量を補正する。
ECU50は、ステップ106または110の処理を実行した後にはステップ112に進み。ステップ112では、ECU50は、EGRバルブ38から両方のバンク10a、10bの新気合流部までの通路(すなわち、EGRバルブ38よりもEGRガス流れの下流側の合流EGR通路34c)内のEGRガスの掃気が完了したか否かを判定する。本判定は、例えば、ステップ104もしくは108の処理によるWGV開度の制御開始からの経過時間がEGRガスの掃気に要する時間に達したか否かを判断することによって行うことができる。そして、EGRガスの掃気に要する時間は、EGRバルブ38よりも下流側の合流EGR通路34cの容積と上記目標差圧量とに基づいて実験的に定まる値を用いることができる。
ECU50は、ステップ112の判定が不成立となる間は、上述したWGV開度およびスロットル開度の制御を継続する。一方、ECU50は、ステップ112の判定が成立した場合にはステップ114に進み、WGV28およびスロットルバルブ20の操作量をベースの動作マップの値に戻す処理を行う。これにより、バンク間でWGV開度を異ならせる制御と、それに伴うトルク調整とが終了される。
以上説明した図2に示すルーチンによれば、EGR制御の開始後にEGRバルブ38が全閉とされることによってEGRバルブ38よりも下流側の合流EGR通路34cにEGRガスが滞留する状況下では、一方のバンク10aまたは10bのWGV開度の調整によってバンク間でコンプレッサ上流に圧力差が生成される。その結果、EGRバルブ38よりも下流側の合流EGR通路34c内のEGRガスを掃気することができる。このため、EGRバルブ38が全閉とされた状態での運転中の外気温度が低かったり、あるいは内燃機関10の運転が停止されたりすることで合流EGR通路34cの壁面が冷やされたとしても、合流EGR通路34c内で凝縮水が発生することを回避することができる。これにより、コンプレッサ18a1、18b1の摩耗等の凝縮水発生による弊害が生じることを防止することができる。
また、上記ルーチンによれば、上記圧力差を生成するためのWGV開度の調整によって生じたトルク変化が抑制されるようにスロットル開度が調整される。これにより、内燃機関10のドライバビリティの悪化等を防止することができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、上記圧力差を生成するためのWGV開度の調整によって両方のバンク10a、10bにトルク変化が生じた際に、スロットルバルブ20を利用してトルク変化を抑制することとしている。しかしながら、このような状況下で用いられる本発明におけるトルク調整アクチュエータは、スロットルバルブ20以外に、例えば、吸気可変動弁機構44であってもよい。より具体的には、吸気可変動弁機構44aおよび44bを用いて、上記トルク変化が抑制されるように両方のバンク10aおよび10bの吸気弁40の作用角を変更するものであってもよい。また、作用角の変更以外にコンプレッサ上流圧の調整に繋がる吸気弁40の開弁特性の変更が可能な吸気可変動弁機構を備えている場合には、作用角以外の吸気弁40の開弁特性の調整(例えば、作用角の変更を伴わない開閉時期もしくはリフト量の調整)が用いられてもよい。また、このような吸気弁40の開弁特性の調整には、排気可変動弁機構46等による排気弁42の開弁特性の調整が組み合わされていてもよい。
また、第1吸気通路12aを流れる空気と第2吸気通路12bを流れる空気とが一旦合流した後に第1バンク10aおよび第2バンク10bに分配されるように構成された内燃機関10では、上述した実施の形態1のように一方のバンク10aまたは10bのWGV開度を調整して上記圧力差を生成した場合には、バンク間でのトルク差も生じる。これは、バンク間で排気圧力に差が生じることに伴ってバンク間での吸入空気量の差が生じるためである。このようなバンク間でのトルク差の抑制は、例えば、バンク毎に、上述した吸気可変動弁機構44等の可変動弁機構によるバルブタイミングの調整、および燃料噴射量の調整(さらには、内燃機関10のように火花点火式内燃機関の場合には、点火時期の調整)の少なくとも1つを行うことによって実現することができる。
なお、上述した実施の形態1においては、ECU50が上記ステップ100、102、104または108、112、および114の処理を実行することにより前記第1から第3の発明における「制御手段」が実現されている。また、ECU50がステップ106または110、および114の処理を実行することにより前記第10の発明における「第3制御手段」が実現されている。
実施の形態2.
次に、図3を主に参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
[実施の形態2のシステム構成]
上述した実施の形態1では、一方のバンク10aまたは10bのWGV開度を調整してタービン上流の排気圧力を変化させることで、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を設けている。一方、ターボ過給機には、図3に示すターボ過給機60がそうであるように、タービンに流入する排気ガスの流量を調整可能な可変ノズル(以下、「VN」と称する)を備えたものがある。このような可変ノズル付きのターボ過給機によれば、可変ノズルの開度(VN開度)を変更することにより、タービン上流の排気圧力を変化させることができる。したがって、タービン上流の排気圧力を調整するアクチュエータとしては、WGV28だけでなく、例えば、VNも該当するといえる。
図3は、本発明の実施の形態2における内燃機関が備えるターボ過給機60の構成を説明するための図である。本実施形態の内燃機関は、WGV28付きのターボ過給機18に代えてターボ過給機60を備えている点を除き、上述した実施の形態1の内燃機関10と同様に構成されている。より具体的には、第1バンク10aに第1VN60a3を有する第1ターボ過給機60aを備え、第2バンク10bに第2VN60b3を有する第2ターボ過給機60bを備えている。図3に示すように、第1ターボ過給機60aでは、第1タービン60a2の外周に、複数の第1VN60a3が等間隔で配置されている。そして、各第1VN60a3は、ECU50からの指令に基づいて連携して回転駆動され、これにより、隣接する第1VN60a3の間に形成される排気の流路面積が変化するようになっている。このことは、第2ターボ過給機60bについても同様である。なお、図3(A)はVN60a3、60b3が全閉とされた状態を、図3(B)はVN60a3、60b3が全開とされた状態をそれぞれ示している。
[実施の形態2における特徴的な制御]
本実施形態では、内燃機関10の運転中にEGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御された後に、一方のバンク10aまたは10bのVN開度を変更することで、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を生じさせることを特徴としている。このようなVN開度の制御は、例えば、図2を参照して既述したWGV開度の制御と同様の思想に基づく処理をECU50に実行させることによって実現することができる。また、VN開度の調整に伴う両方のバンク10a、10bでのトルク変化を抑制するためのトルク調整を、例えば実施の形態1と同様の手法を用いて行うことが好適である。
ところで、上述した実施の形態1および2においては、タービン上流の排気圧力を調整することによってバンク間でコンプレッサ上流に圧力差を生じさせるアクチュエータとして、WGV28およびVN60a3、60b3をそれぞれ用いることとしている。しかしながら、これらのアクチュエータ以外にも、例えば、排気可変動弁機構46を用いるようにしてもよい。また、EGR通路34aおよび34bの接続位置よりも下流側の排気通路24aおよび24bに対してそれぞれ排気絞り弁が別途備えられる場合には、排気絞り弁を上記アクチュエータとして用いるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態2のように一方のバンク10aまたは10bのVN開度を調整して上記圧力差を生成した場合にも、実施の形態1と同様の理由により、バンク間でのトルク差も生じる。したがって、このようなバンク間でのトルク差の抑制を、実施の形態1に対して既述した手法を用いて行うことが好適である。
実施の形態3.
次に、図4および図5を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
[実施の形態3のシステム構成]
図4は、本発明の実施の形態3における内燃機関70のシステム構成を説明するための図である。なお、図4において、上記図1に示す内燃機関10の構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
本実施形態の内燃機関70は、吸気系の構成において、上述した実施の形態1の内燃機関10と相違している。より具体的には、吸気通路72は、完全に独立した態様で第1バンク10aおよび第2バンク10bのそれぞれに空気を導入する通路として、第1吸気通路72aと第2吸気通路72bとを備えている。そして、第1コンプレッサ18a1よりも下流側の第1吸気通路72aには、第1スロットルバルブ74aが配置されている。第2吸気通路72bには、同様に第2スロットルバルブ74bが配置されている。
[実施の形態3における特徴的な制御]
上述した内燃機関70によれば、第1スロットルバルブ74aの開度と第2スロットルバルブ74bの開度とを異ならせることで、バンク間で吸入空気量を変化させることができる。バンク間で吸入空気量が変化すると、バンク間でコンプレッサ上流圧に差が生ずる。そこで、本実施形態では、内燃機関10の運転中にEGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御された後に、一方のバンク10aまたは10bのスロットル開度を変更することで、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を生じさせることとした。
また、スロットル開度の上記制御によってバンク間でコンプレッサ上流圧を変化させることは、バンク間で吸入空気量の差、すなわち、トルクの差を生じさせる。そこで、本実施形態では、このようなバンク間でのトルク差を抑制するために、上記圧力差の発生のためにスロットル開度を変更したバンク10aまたは10bのWGV開度を調整することとした。
図5は、上述した実施の形態3の特徴的な制御を実現するためにECU50が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、図5において、実施の形態1における図2に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図5に示すルーチンでは、ECU50は、ステップ100にてEGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御されたと判定した場合にはステップ200に進む。ステップ200では、ECU50は、現在のスロットル開度が開き側の値であるか否かを判定する。より具体的には、スロットルバルブ74aおよび74bは、基本的には、ベースとなる同一の動作マップに従う操作量で(すなわち、同一の操作量で)制御されている。本ステップ200では、一例として、スロットルバルブ74の所定の開度制御範囲内の所定値(例えば、中央値)に対して現在のスロットル開度が開き側の値であるか否かが判定される。このような本ステップ200の判定の目的は、上記ステップ102と同様である。
ECU50は、現在のスロットル開度が上記所定値に対して開き側の値であると判定した場合にはステップ202に進む。ステップ202では、ECU50は、一方のバンク10aまたは10bのスロットル開度を現在値に対して閉じ側の値に操作(変更)する。この場合のスロットルバルブ74aまたは74bの操作量は、現在のエンジン回転数、エンジン負荷率および現在のスロットル開度と、EGRガスの掃気のために必要とされるコンプレッサ上流圧の目標差圧量(実験値)とに基づいて決定される。
ステップ202の処理によってスロットル開度が閉じ側の値に操作されると、スロットル開度が操作されたバンク10aまたは10bの吸入空気量が減少し、当該バンクのトルクが減少する。このため、ECU50は、ステップ204に進み、上記のトルク減少分に相当する量だけ吸入空気量が増加するように、同一バンク10aまたは10bのWGV開度を補正する。この場合のWGV開度の補正量は、例えば、現在のエンジン回転数、エンジン負荷率および現在のWGV開度と、目標トルク変化量とに基づいて決定することができる。
一方、ステップ200の判定が不成立となる場合、すなわち、現在のスロットル開度が上記所定値に対して閉じ側の値もしくは同じ値である場合には、ECU50は、ステップ206に進み、一方のバンク10aまたは10bのスロットル開度を現在値に対して開き側の値に操作(変更)する。この場合のスロットルバルブ74aまたは74bの操作量は、ステップ202と同様の考えに基づいて決定される。また、この場合には、ECU50は、ステップ208に進み、スロットル開度の調整に伴う一方のバンク10aまたは10bのトルク増大分に相当する量だけ吸入空気量が減少するようにWGV開度を補正する。
また、ECU50は、ステップ112にてEGRガスの掃気が完了したと判定した場合にはステップ210に進む。ステップ210では、ECU50は、スロットルバルブ74aまたは74bの操作量、およびWGV28aまたは28bの操作量をベースの動作マップの値に戻す処理を行う。これにより、バンク間でスロットル開度を異ならせる制御と、それに伴うトルク調整とが終了される。
以上説明した図5に示すルーチンによっても、スロットルバルブ74aまたは74bを利用してEGRバルブ38の閉弁後にバンク間でコンプレッサ上流圧に差を設けることによって、EGRガスの掃気を行うことができる。また、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を設けたことに伴うバンク間でのトルク差をWGV28を利用して抑制することができる。また、バンク間でのトルク差を抑制することで、内燃機関70のドライバビリティの悪化抑制だけでなく、振動騒音の悪化も抑制することができる。
ところで、上述した実施の形態3においては、上記圧力差を生成するためのスロットル開度の調整によってバンク間でトルク差が生じた際に、WGV28を利用して当該トルク差を抑制することとしている。しかしながら、このような状況下でも用いられる本発明におけるトルク調整アクチュエータは、WGV28以外に、例えば、VN60a3または60b3であってもよい。
なお、上述した実施の形態3においては、ECU50が上記ステップ100、200、202または206、112、および210の処理を実行することにより前記第1、第5および第6の発明における「制御手段」が実現されている。また、ECU50がステップ204または208、および210の処理を実行することにより前記第9の発明における「第2制御手段」が実現されている。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
[実施の形態4のシステム構成および特徴的な制御]
本実施形態のシステムは、実施の形態3において上述した内燃機関70を利用して、次のような制御を行うものである。すなわち、本実施形態では、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を設けるために、スロットルバルブ74aまたは74bに代え、吸気可変動弁機構44aまたは44bを用いてバンク間で吸気弁40の作用角を異ならせて吸入空気量に差を生じさせることを特徴としている。このように、2系統の第1吸気通路72aおよび第2吸気通路72bのそれぞれを流れる空気の量を調整するために本発明の対象となるアクチュエータとしては、スロットルバルブ74だけでなく、例えば、吸気可変動弁機構44が該当する。
上記のような吸気弁40の作用角の制御は、例えば、図5を参照して既述したスロットル開度の制御と同様の思想に基づく処理をECU50に実行させることによって実現することができる。また、吸気弁40の作用角の調整に伴うバンク間でのトルク差を抑制するためのトルク調整を、例えば実施の形態3と同様の手法を用いて行うことが好適である。
実施の形態5.
次に、図6および図7を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。
[実施の形態5のシステム構成]
図6は、本発明の実施の形態5における内燃機関80のシステム構成を説明するための図である。なお、図6において、上記図1に示す内燃機関10の構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
本実施形態の内燃機関80は、ターボ過給機18に代えて電動コンプレッサ82を備えている点において、上述した実施の形態1の内燃機関10と相違している。より具体的には、第1吸気通路12aには、第1電動コンプレッサ82aが備えられている。第1電動コンプレッサ82aは、ECU50に接続されている。そして、ECU50からの指令に基づいて第1電動コンプレッサ82aの電動機の駆動電流が調整されることでコンプレッサの駆動力が調整され、コンプレッサ回転数が制御されるようになっている。第2吸気通路12bには、同様に第2電動コンプレッサ82bが備えられている。なお、本実施形態の構成としては、上記構成の電動コンプレッサ82に代え、電動機を用いてタービン(コンプレッサ)の駆動をアシストする電動アシスト付きのターボ過給機を各バンク10a、10bに備えるものであってもよい。
[実施の形態5における特徴的な制御]
上述した内燃機関80によれば、第1電動コンプレッサ82aの駆動電流と第2電動コンプレッサ82bの駆動電流とを異ならせることで、バンク間でコンプレッサ回転数を直接的に変化させることができ、その結果として、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を生じさせることができる。そこで、本実施形態では、内燃機関10の運転中にEGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御された後に、一方のバンク10aまたは10bの電動コンプレッサ82の駆動電流を変更することで、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を生じさせることとした。また、本実施形態では、駆動電流の上記制御に伴って発生する両方のバンク10a、10bのトルク変化を抑制するために、一例として、スロットル開度を調整することとした。
図7は、上述した実施の形態5の特徴的な制御を実現するためにECU50が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、図7において、実施の形態1における図2に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図7に示すルーチンでは、ECU50は、ステップ100にてEGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御されたと判定した場合にはステップ300に進む。ステップ300では、ECU50は、現在の電動コンプレッサ82の駆動電流が所定値よりも高いか否かを判定する。より具体的には、電動コンプレッサ82aおよび82bは、基本的には、ベースとなる同一の動作マップに従う駆動電流で(すなわち、同一の駆動電流値で)制御されている。本ステップ300では、一例として、電動コンプレッサ82の駆動電流の所定の制御範囲内の所定値(例えば、中央値)に対する現在の駆動電流の高低が判定される。このような本ステップ300の判定の目的は、上記ステップ102と同様である。
ECU50は、ステップ300の判定が成立する場合にはステップ302に進む。ステップ302では、ECU50は、一方のバンク10aまたは10bの駆動電流を現在値に対して下げる処理を行う。この場合の駆動電流の補正量は、現在のエンジン回転数、エンジン負荷率および現在の駆動電流と、EGRガスの掃気のために必要とされるコンプレッサ上流圧の目標差圧量(実験値)とに基づいて決定される。
ステップ302の処理によって駆動電流が下げられると、両方のバンク10a、10bの吸入空気量が減少し、両方のバンク10a、10bのトルクが減少する。このため、ECU50は、ステップ304に進み、上記のトルク減少分に相当する量だけ吸入空気量が増加するようにスロットルバルブ20の操作量を補正する。
一方、ステップ300の判定が不成立となる場合には、ECU50は、ステップ306に進み、一方のバンク10aまたは10bの駆動電流を現在値に対して上げる処理を行う。この場合の駆動電流の補正量は、ステップ302と同様の考えに基づいて決定される。また、この場合には、ECU50は、ステップ308に進み、上記のトルク増大分に相当する量だけ吸入空気量が減少するようにスロットルバルブ20の操作量を補正する。
また、ECU50は、ステップ112にてEGRガスの掃気が完了したと判定した場合にはステップ310に進む。ステップ310では、ECU50は、電動コンプレッサ82aまたは82bの駆動電流、およびスロットルバルブ20の操作量をベースの動作マップの値に戻す処理を行う。これにより、バンク間で駆動電流を異ならせる制御と、それに伴うトルク調整とが終了される。
以上説明した図7に示すルーチンによっても、電動コンプレッサ82aまたは82bを利用してEGRバルブ38の閉弁後にバンク間でコンプレッサ上流圧に差を設けることによって、EGRガスの掃気を行うことができる。また、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を設けたことに伴う両方のバンク10aおよび10bのトルク変化をスロットルバルブ20を利用して抑制することができる。
なお、上述した実施の形態5においては、ECU50が上記ステップ100、300、302または306、112、および310の処理を実行することにより前記第1および第8の発明における「制御手段」が実現されている。また、ECU50がステップ304または308、および310の処理を実行することにより前記第10の発明における「第3制御手段」が実現されている。
実施の形態6.
次に、図8を主に参照して、本発明の実施の形態6について説明する。
[実施の形態6のシステム構成および特徴的な制御]
本実施形態のシステムは、実施の形態3において上述した内燃機関70を利用して、次のような制御を行うものである。すなわち、本実施形態では、内燃機関10の運転中にEGRバルブ38が開状態から全閉状態に制御された後にアイドリング運転条件が成立する際に、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を生じさせるためにスロットルバルブ74aまたは74bを操作する点に特徴を有している。
図8は、上述した実施の形態6の特徴的な制御を実現するためにECU50が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、本ルーチンは、EGRガスの導入後にEGRバルブ38が全閉状態に制御された際に起動され、所定の制御周期毎に繰り返し実行されるものとする。
図8に示すルーチンでは、ECU50は、まず、ステップ400にてスロットル開度が全閉開度である等の所定のアイドリング運転条件が成立するか否かを判定する。本ステップ400の判定が成立する場合、つまり、EGRバルブ38が全閉に制御されている状態でアイドリング運転条件が成立する場合には、ECU50は、ステップ206に進み、一方のバンク10aまたは10bのスロットル開度を現在値に対して開き側の値に操作(変更)する。
次に、ECU50は、ステップ112に進み、EGRガスの掃気が完了したか否かを判定する。EGRガスの掃気が完了したと判定した場合には、ECU50はステップ402に進み、スロットルバルブ74aまたは74bの操作量をベースの動作マップの値に戻す処理を行う。これにより、バンク間でスロットル開度を異ならせる制御が終了される。
内燃機関の運転停止は、通常、アイドリング運転条件となってから行われる。以上説明した図8に示すルーチンによれば、そのようなアイドリング運転時にバンク間でコンプレッサ上流圧に差を設けることで、内燃機関70の運転停止に先立ち、EGRバルブ38よりも下流側の合流EGR通路34c内のEGRガスの掃気が確実になされた状態とすることができる。このため、運転停止中にEGRガスの滞留によって合流EGR通路34c内に凝縮水が発生することを効果的に抑制することができる。なお、アイドリング運転条件下においてバンク間でのトルク差の抑制を行えるアクチュエータを備えている場合には、上記ルーチンの処理に加えて上記トルク差を抑制させる処理を行うことが好適である。
ところで、上述した実施の形態6においては、スロットルバルブ74を利用してバンク間でコンプレッサ上流圧に差を生じさせている。しかしながら、この目的のために利用する本発明のアクチュエータは、アイドリング運転条件下において圧力差を生じさせることができるものであればスロットルバルブ74に限られず、例えば、吸気可変動弁機構44または電動コンプレッサ82であってもよい。このことは、後述の実施の形態7についても同様である。
なお、上述した実施の形態6においては、ECU50が上記図8に示すルーチンの一連の処理を実行することにより前記第11の発明における「制御手段」が実現されている。
実施の形態7.
次に、図9を主に参照して、本発明の実施の形態7について説明する。
[実施の形態7における特徴的な制御]
本実施形態のシステムは、上述した実施の形態6のシステムを基礎として、次のような制御を行うものである。すなわち、本実施形態では、EGRバルブ38が全閉状態に制御された後にアイドリング運転条件が成立している期間中に内燃機関70の運転停止指令が出された際に、バンク間でコンプレッサ上流圧に差を生じさせるためのアクチュエータの操作(一例として、スロットルバルブ74aまたは74bの操作)を行う点に特徴を有している。
図9は、上述した実施の形態7の特徴的な制御を実現するためにECU50が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、図9において、実施の形態6における図8に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図9に示すルーチンでは、ECU50は、ステップ400にてアイドリング運転条件が成立すると判定した後にステップ500に進む。ステップ500では、ECU50は、IGスイッチ58がオフとされたか否かを判定する。その結果、本ステップ500の判定が成立する場合、つまり、内燃機関70の運転停止指令が出された場合には、ECU50は、ステップ206および112の処理を順に実行する。そして、本ルーチンでは、ECU50は、ステップ112の判定が成立したと判定した場合に、ステップ502に進み、運転停止指令に応答して各気筒の燃料噴射を停止する。
以上説明した図9に示すルーチンによれば、EGRガスの導入開始後にEGRバルブ38が全閉とされた状態でアイドリング運転条件になった状況下において運転停止指令が出された場合には、EGRガスの掃気が行われ、次いで、運転停止動作(燃料噴射停止)が実行される。これにより、EGRガスの掃気動作の実行回数を必要最小限に留めつつ、運転停止中にEGRガスの滞留によって合流EGR通路34c内に凝縮水が発生することを効果的に抑制することができる。
ところで、上述した実施の形態7においては、IGスイッチ58がオフとされた場合にバンク間でコンプレッサ上流圧に差を生じさせることとしている。アイドリングストップ機能を有する車両、或いは内燃機関とともに電動機を車両の動力源とするハイブリッド車両では、運転者によるIGスイッチ58の操作時以外にも、所定の自動停止条件が成立した場合に内燃機関を自動的に停止させる場合がある。本発明の制御の対象となる運転停止指令には、そのような自動停止の指令も含まれる。
なお、上述した実施の形態7においては、ECU50が上記図9に示すルーチンの一連の処理を実行することにより前記第12の発明における「制御手段」が実現されている。
その他の変形例.
ところで、上述した実施の形態1、2または5においては、バンク毎に完全に独立していない吸気通路12を備える内燃機関10に対して、WGV28a、28b、VN60a3、60b3、または、電動コンプレッサ82a、82bがバンク間でコンプレッサ上流に圧力差を生じさせるためのアクチュエータとしてそれぞれ用いられている。しかしながら、これらのアクチュエータは、バンク毎に完全に独立した吸気通路72を備える内燃機関70に対して上記圧力差を生じさせるアクチュエータとして用いることとしてもよい。
また、上述した実施の形態1〜7においては、バンク間でコンプレッサ上流に圧力差を生じさせるために、一方のバンク10aまたは10bのアクチュエータのみを制御することとしている。しかしながら、本発明におけるアクチュエータの制御は、上記圧力差の発生のために両方のバンク10aおよび10bのアクチュエータを逆方向に制御するものであってもよい。これにより、片方のアクチュエータのみを使用する場合と比べ、目標差圧量の確保に必要な各アクチュエータの制御量を小さくすることができる。
また、上述した実施の形態1〜7においては、各バンク10a、10bから排出される排気ガスが流れる第1排気通路24aおよび第2排気通路24bの双方からEGRガスを取り出す構成を例に挙げて説明を行った。しかしながら、本発明の対象となる内燃機関では、EGRガスは、第1バンクおよび第2バンクの一方の排気通路から取り出されるものであってもよいし、或いは、各バンクからの排気ガスが合流した後の排気通路から取り出されるものであってもよい。また、上述した実施の形態1〜7においては、第1バンク10aおよび第2バンク10bで1つのEGRバルブ38を共有している構成を例に挙げて説明を行った。しかしながら、第1上流吸気通路12a2と第2上流吸気通路12b2とがEGR通路におけるEGRバルブよりも下流側の部位を介して連通するように構成されていれば、EGRバルブはバンク毎に備えられていてもよい。
また、上述した実施の形態1〜7においては、火花点火式のV型内燃機関10等を例に挙げて説明を行った。しかしながら、本発明の対象となる内燃機関は、バンク間でコンプレッサ上流に圧力差を生じさせるアクチュエータを備えるものであれば特に限定されるものではなく、圧縮着火式の内燃機関であってもよい。また、第1バンクおよび第2バンクを備える内燃機関であれば、V型以外にも、例えば、水平対向型であってもよい。また、本発明の対象となる第1および第2コンプレッサは、上述したターボ過給機18、60の構成要素として備えられたものや電動コンプレッサ82として構成されたものに限られず、例えば、内燃機関のクランク軸のトルクを利用してコンプレッサを駆動する機械式過給機の構成要素として備えられたものであってもよい。
10、70、80 内燃機関
10a 第1バンク
10b 第2バンク
12a、72a 第1吸気通路
12a1、12b1 吸入口
12a2 第1上流吸気通路
12b、72b 第2吸気通路
12b2 第2上流吸気通路
12c 合流吸気通路
12c1 吸気マニホールド
12d 吸気ポート
14 エアクリーナ
16 エアフローメータ
18a、60a 第1ターボ過給機
18a1 第1コンプレッサ
18a2、60a2 第1タービン
18b、60b 第2ターボ過給機
18b1 第2コンプレッサ
18b2、60b2 第2タービン
20、74a、74b スロットルバルブ
22 インタークーラー
24a 第1排気通路
24b 第2排気通路
24d 排気ポート
26a、26b 排気バイパス通路
28a、28b ウェイストゲートバルブ(WGV)
30 触媒
32 EGR装置
34a 第1EGR通路
34b 第2EGR通路
34c 合流EGR通路
36 EGRクーラー
38 EGRバルブ
40 吸気弁
42 排気弁
44a、44b 吸気可変動弁機構
46a、46b 排気可変動弁機構
50 ECU(Electronic Control Unit)
52 クランク角センサ
54 燃料噴射弁
56 点火装置
58 イグニッションスイッチ(IGスイッチ)
60a3、60b3 可変ノズル(VN)
82a、82b 電動コンプレッサ

Claims (12)

  1. 1または複数の気筒を有する第1バンクと、1または複数の気筒を有する第2バンクとを備える内燃機関であって、
    空気を取り入れる第1吸入口を有する第1吸気通路と、空気を取り入れる第2吸入口を有する第2吸気通路とを含み、前記第1および第2バンクに属する各気筒に吸入される空気が流れる吸気通路と、
    前記第1吸気通路を流れるガスを過給する第1コンプレッサと、
    前記第2吸気通路を流れるガスを過給する第2コンプレッサと、
    前記第1バンクおよび前記第2バンクの少なくとも一方から排出される排気ガスの一部を、前記第1コンプレッサよりも上流側の前記第1吸気通路である第1上流吸気通路と前記第2コンプレッサよりも上流側の前記第2吸気通路である第2上流吸気通路とに導入するEGR通路と、
    前記EGR通路を流れるEGRガスの流量を調整するEGRバルブと、
    前記第1コンプレッサよりも上流側の吸気圧力である第1コンプレッサ上流圧を調整可能な第1アクチュエータと、
    前記第2コンプレッサよりも上流側の吸気圧力である第2コンプレッサ上流圧を調整可能な第2アクチュエータと、
    を備え、
    前記第1上流吸気通路と前記第2上流吸気通路とは、前記EGR通路における前記EGRバルブよりも下流側の部位を介して連通しており、
    前記内燃機関の運転中に前記EGRバルブが開状態から全閉状態に制御された後に、前記第1コンプレッサ上流圧と前記第2コンプレッサ上流圧との間に圧力差が生じるように前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータの少なくとも一方を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記第1および第2コンプレッサは、第1および第2ターボ過給機のコンプレッサとしてそれぞれ備えられたものであり、
    前記第1アクチュエータは、前記第1ターボ過給機の第1タービンよりも上流側の排気圧力を調整することにより前記第1コンプレッサ上流圧を調整し、
    前記第2アクチュエータは、前記第2ターボ過給機の第2タービンよりも上流側の排気圧力を調整することにより前記第2コンプレッサ上流圧を調整することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記第1アクチュエータは、前記第1タービンをバイパスする第1排気バイパス通路を開閉する第1ウェイストゲートバルブであって、
    前記第2アクチュエータは、前記第2タービンをバイパスする第2排気バイパス通路を開閉する第2ウェイストゲートバルブであって、
    前記制御手段は、前記第1ウェイストゲートバルブの開度と前記第2ウェイストゲートバルブの開度とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記第1アクチュエータは、前記第1タービンに流入する排気ガスの流量を調整する第1可変ノズルであって、
    前記第2アクチュエータは、前記第2タービンに流入する排気ガスの流量を調整する第2可変ノズルであって、
    前記制御手段は、前記第1可変ノズルの開度と前記第2可変ノズルの開度とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関。
  5. 前記第1吸気通路および前記第2吸気通路は、互いに独立して前記第1バンクおよび前記第2バンクにそれぞれ空気を導入する通路であって、
    前記第1アクチュエータは、前記第1吸気通路を流れる空気の量を調整することにより前記第1コンプレッサ上流圧を調整し、
    前記第2アクチュエータは、前記第2吸気通路を流れる空気の量を調整することにより前記第1コンプレッサ上流圧を調整することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  6. 前記第1アクチュエータは、前記第1コンプレッサよりも下流側の前記第1吸気通路に配置された第1スロットルバルブであって、
    前記第2アクチュエータは、前記第2コンプレッサよりも下流側の前記第2吸気通路に配置された第2スロットルバルブであって、
    前記制御手段は、前記第1スロットルバルブの開度と前記第2スロットルバルブの開度とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関。
  7. 前記第1アクチュエータは、前記第1バンクに属する吸気弁の第1開弁特性を調整可能な第1吸気可変動弁機構であって、
    前記第2アクチュエータは、前記第2バンクに属する吸気弁の第2開弁特性を調整可能な第2吸気可変動弁機構であって、
    前記制御手段は、前記第1開弁特性と前記第2開弁特性とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関。
  8. 前記第1および第2コンプレッサは電動式であって、
    前記制御手段は、前記第1コンプレッサおよび前記第2コンプレッサの少なくとも一方の駆動力を調整して前記第1コンプレッサの回転数と前記第2コンプレッサの回転数とを異ならせることによって、前記圧力差を生じさせることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  9. 前記第1バンクに属する各気筒で発生する第1トルクを調整可能な第1トルク調整アクチュエータと、
    前記第2バンクに属する各気筒で発生する第2トルクを調整可能な第2トルク調整アクチュエータと、
    前記第1および第2トルク調整アクチュエータの何れか一方を用いて、前記制御手段によって生じさせられた前記圧力差に起因する前記第1バンクと前記第2バンクとの間でのトルク差を抑制するように、前記第1トルクおよび前記第2トルクの何れか一方を調整する第2制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2〜8の何れか1つに記載の内燃機関。
  10. 前記吸気通路は、前記第1吸気通路を流れる空気と前記第2吸気通路を流れる空気とが一旦合流した後に前記第1バンクおよび前記第2バンクに分配されるように構成されており、
    前記第1バンクおよび前記第2バンクに属する各気筒で発生するトルクを調整可能なトルク調整アクチュエータと、
    前記トルク調整アクチュエータを用いて、前記制御手段によって生じさせられた前記圧力差に起因する前記第1バンクおよび前記第2バンクでのトルク変化を抑制するようにトルクを調整する第3制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2〜4および8の何れか1つに記載の内燃機関。
  11. 前記制御手段は、アイドリング運転時に、前記圧力差が生じるように前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータの少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項5〜8の何れか1つに記載の内燃機関。
  12. 前記制御手段は、アイドリング運転時に前記内燃機関の運転停止指令が出された際に、前記圧力差が生じるように前記第1アクチュエータおよび前記第2アクチュエータの少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項11に記載の内燃機関。
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