JP2015208356A - 案内装置、引出装置 - Google Patents

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Toshiyuki Sugimoto
敏行 杉本
良寛 安藤
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良寛 安藤
石原 和明
Kazuaki Ishihara
和明 石原
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Abstract

【課題】高温環境下においても、引込部の付勢力を十分に緩衝することができる案内装置、引出装置を提案する。【解決手段】案内装置は、固定部材27と、移動部材26と、移動部材26を固定部材27に向けて付勢する引込部30と、移動部材26が引込部30により付勢される速度を調整する緩衝部40と、を備え、緩衝部40は、移動部材26に設けられて移動方向に対して傾斜する傾斜面41vを有する傾斜部41と、固定部材27に設けられて傾斜面41vに当接して摺動する摺動部47及び揺動可能なアーム44を有する揺動アーム44と、揺動アーム43を傾斜部41に向けて付勢するアーム付勢部46と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、案内装置、引出装置に関する。
高級家具やシステムキッチン等には、引出装置が設けられており、その引出は案内装置によって案内される。このような引出装置及び案内装置には、引出を閉めるときに、引出を引き込む方向に付勢する引込部を備えるものがある。
しかし、引込部の付勢力が強いと、引出が奥板等に強く当たり、また、大きな衝撃音が発生する。そこで、引込部の付勢力を緩衝する緩衝部を取り付けることがある。引込部と緩衝部を併用することにより、引出が人手を介さずにゆっくりと閉まるソフトクローズが可能になる。
緩衝部には、オイルダンパー方式、エアーダンパー方式、ロータリダンパー方式等がある。例えば、特許文献1には、エアーダンパー方式の緩衝部を備える引出の摺動機構が記載されている。
特開2008−229281号公報
オイルダンパー方式やエアーダンパー方式の緩衝部には、オイルや空気が用いられる。ロータリダンパー方式の緩衝部にも、オイルが用いられる。このため、これらの緩衝部は温度依存性が高い。例えば100℃以上の高温環境下においては、オイルや空気の粘性が低くなり、緩衝部の機能が低下する。
一方、引込部には、コイルばね等が用いられるため、温度依存性が低い。
このため、高温環境下においては、緩衝部が引込部の付勢力を十分に緩衝することができない、という問題がある。
本発明は、周囲温度に影響されることなく、引込部の付勢力を十分に緩衝することができる案内装置、引出装置を提案することを目的とする。
本発明の実施態様に係る案内装置は、固定部材と、前記固定部材に対して移動自在な移動部材と、前記移動部材を前記固定部材に向けて付勢する引込部と、前記移動部材が前記引込部により前記固定部材に向けて付勢される速度を調整する緩衝部と、を備え、
前記緩衝部は、前記固定部材又は前記移動部材の一方に設けられ、移動方向に対して傾斜する傾斜面を有する傾斜部と、前記固定部材又は前記移動部材の他方に設けられ、前記傾斜面に当接して摺動する摺動部及び揺動可能なアームを有する揺動アームと、前記揺動アームを前記傾斜部に向けて付勢するアーム付勢部と、を備えることを特徴とする。
本発明の実施態様に係る引出装置は、側方に開口を有する筐体と、前記筐体に対して前記開口から収容される引出と、前記引出を前記筐体に向けて引き込む方向に付勢する引込部と、前記引出が前記引込部により前記筐体に引き込まれる速度を調整する緩衝部と、を備え、前記緩衝部は、移動方向に対して傾斜する傾斜面を有する傾斜部と、前記傾斜面に当接して摺動する摺動部及び揺動可能なアームを有する揺動アームと、前記揺動アームを前記傾斜部に向けて付勢するアーム付勢部と、を備えることを特徴とする。
本発明の案内装置は、緩衝部が、傾斜部と揺動アームの間に摩擦力を発生させつつ摩擦力を変化させるので、引込部により移動部材が固定部材に向けて付勢される力を緩衝することができる。この傾斜部と揺動アームはオイル等の流体を用いていないので、周囲温度に影響されることなく、緩衝機能を発揮することができる。
本発明の引出装置は、引込部が引出を筐体に向けて引き込む付勢力を緩衝部により十分に緩衝することができる。本発明の引出装置は、高温環境下においても引込部の付勢力を十分に緩衝することができるので、例えばキッチングリル等に用いることができる。
本発明の実施形態に係る引出装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る引出装置の平面図及び側面図である。 本発明の実施形態に係るスライドレール及び引込部を示す斜視図及び断面図である。 本発明の実施形態に係る傾斜部を示す斜視図及び側面図である。 本発明の実施形態に係る揺動アームを示す斜視図、断面図及び断面図である。 本発明の実施形態に係る引込部及び緩衝部の動作図である。 本発明の実施形態に係る緩衝部の詳細な動作を説明する図である。 本発明の実施形態に係る傾斜部の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る揺動アームの変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る引出装置1を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る引出装置1を示す図であって、(a)平面図、(b)側面図である。
図1に示すように、引出装置1は、側方に開口部15を有する箱体形状の筐体10と、筐体10の開口部15に装着されて、筐体10に対して移動可能に保持される引出20等を備える。本実施形態の引出20は、矩形の枠体形状を有する。この引出20は、筐体10に引き入れられ、また、筐体10から引き出されるものである。
なお、以下の説明において、引出20が筐体10に対して移動(引き出し、引き入れ)する方向を移動方向と言うことがある。また、移動方向と同一平面上で直交する方向を幅方向と言うことがある。また、移動方向及び幅方向と直交する方向を高さ方向と言うことがある。なお、図に示すX方向は移動方向に対応し、Y方向は幅方向に対応し、Z方向は高さ方向に対応している。
筐体10は、ステンレス鋼等により形成された箱体であって、底板11、側板12及び天板13を備える。
底板11は、水平配置された矩形の厚板であり、筐体10の基台となるものである。
側板12は、底板11に垂直に立設する一対の平板である。この側板12は、底板11の周縁に沿って一対で配置され、幅方向において対向する。
天板13は、一対の側板12の上端同士の間に架け渡される平板である。天板13は、底板11に対して平行に配置される。
一対の側板12と天板13は、例えば矩形のステンレス鋼板を折り曲げ加工して一体的に形成することができる。
筐体10には、底板11、側板12及び天板13により囲まれた空間が形成される。この空間は、引出20を収容する引出収容部14となる。
本実施形態の引出収容部14は、引出20の移動方向に貫通しており、引出20の移動方向手前側(−X側)に開口部15が形成される。
引出20は、ステンレス鋼等により形成された矩形の枠体であって、正面板21、一対のスライドレール25等を備える。
正面板21は、矩形の平板であり、引出収容部14の開口部15に対して対向している。引出20の移動方向手前側を向く正面板21の正面21aには、取手22が設けられる。取手22は、引出装置1の利用者が引出20を把持するための部材である。
図3は、本発明の実施形態に係るスライドレール25及び引込部30を示す図であって、(a)斜視図、(b)断面図である。
スライドレール25(案内装置)は、正面板21と筐体10を連結する部材である。スライドレール25は、引出20の移動方向に延びる細長い部材であり、第一レール26と第二レール27とが相対的にスライドすることで伸縮可能な構成となっている。
スライドレール25は、引出20の移動方向手前側の第一レール26が正面板21に固定され、引出20の移動方向奥側の第二レール27が底板11に固定される。スライドレール25は一対で設けられており、図2(a)に示すように、第一レール26が、正面板21の背面21bの幅方向両端において固定される。また、一対のスライドレール25の第二レール27は、一対の側板12の内面12c(図1参照)に沿うようにして、底板11にそれぞれ固定される。
これにより、スライドレール25は、正面板21を筐体10に対して移動可能に保持する。
スライドレール25は、第一レール26、第二レール27、複数のボール28及びリテーナ29を備える。
第一レール26及び第二レール27は、鋼板をロールフォーミング加工等により精密成形した長尺部材である。第二レール27は、第一レール26の内側に配置される。
複数のボール28は、第一レール26と第二レール27の間を転走するものである。
リテーナ29は、第一レール26と第二レール27の間で、複数のボール28を等間隔で配列させて保持するものである。
第一レール26(移動部材)は、幅方向の両端を曲げ起こすことにより、長手方向に沿う一対のボール転走部26sが形成される。ボール転走部26sの内側面には複数のボール28が転走するボール転走面26tが形成される。
第二レール27(固定部材)は、幅方向の両端を曲げ起こすことにより、長手方向に沿う一対のボール転走部27sが形成される。ボール転走部27sの外側面には複数のボール28が転走するボール転走面27tが形成される。
リテーナ29は、鋼板をプレス加工等して成形したものであり、第一レール26と第二レール27の間に挿入される。リテーナ29は、ボール転走面26t及びボール転走面27tを転走する複数のボール28を等間隔で整列させて保持する。これにより、隣接するボール28同士の接触を防止している。
スライドレール25は、第一レール26と第二レール27が複数のボール28を介して嵌合しており、複数のボール28の転動により、円滑に伸縮可能とされている。
正面板21を筐体10から引き出すと、第二レール27に対して第一レール26が離間するように相対移動することで、スライドレール25が伸長する。一方、正面板21を筐体10に引き入れると、スライドレール25は、第二レール27に対して第一レール26が近接するように相対移動することで、スライドレール25が収縮する。
また、引出20は、引込部30と緩衝部40とを備える。
引込部30は、引出20を筐体10に収納する際に、引張ばね(不図示)の付勢力を用いて、引出20を引出収容部14に向けて引き込むものである。
緩衝部40は、引込部30が引出20を引出収容部14に向けて引き込むときの勢いを緩衝して、引出20の衝突及びその衝突による大きな衝撃音の発生を防止するものである。
引込部30は、スライドレール25において、第二レール27に対する第一レール26の引き込みを補助するものである。例えば、引込部30は、引張ばねの付勢力によって引出20を筐体10に確実に収納し、かつ、その状態を保持することができる。
引込部30は、引張ばねの付勢力を用いて、第一レール26を第二レール27に向けて移動させるが、常に作用するものではなく、第一レール26が第二レール27に向けて移動する際に、第一レール26のストロークの終端近傍の位置において作用し始める構成となっている。
引込部30は、引出20の移動方向奥側(+X側)において、第一レール26及び第二レール27の端部に配置される。
引込部30は、保持ピン31、上述した引張ばね、ピン誘導部材33及びカム部材34を備える。
保持ピン31は、第二レール27に対して移動自在に設けられる軸体である。
引張ばねは、保持ピン31を引出20の移動方向奥側に向けて常に付勢するように設けられる。
ピン誘導部材33は、第二レール27に固定されて、保持ピン31を所定の経路に沿って移動させる平板部材である。
カム部材34は、第一レール26に形成されて、第一レール26の移動に応じて保持ピン31を移動させる溝を有する部材である。
上記構成の引込部30は、第一レール26を第二レール27に向けて移動させると、第一レール26に形成されたカム部材34が第二レール27に設けられた保持ピン31に係合する。これにより、引張ばねの付勢力が保持ピン31を介して第一レール26に作用する。そして、この引張ばねの付勢力により、第二レール27に向けて第一レール26を完全に引き込むことができるようになっている。
次に、緩衝部40の構成について図4及び図5を参照して説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る傾斜部41を示す図であって、(a)斜視図、(b)側面図である。図5は、本発明の実施形態に係る揺動アーム43を示す図であって、(a)斜視図、(b)側面図、(c)断面図である。
緩衝部40は、傾斜部41と揺動アーム43とを備える。
傾斜部41は、傾斜面41vを有する部材であり、第一レール26に対してアダプタ42(図1参照)を介して連結される。傾斜部41は、第一レール26と共に移動する。
図4(a)に示すように、傾斜部41の下部には、引出20の移動方向奥側に向かうに従って高さ方向下側に傾斜する傾斜面41vが形成される。傾斜面41vは、幅方向から見ると、緩やかな円弧形を描くように形成される。より詳しくは、図4(b)に示すように、傾斜面41vは、引出20の移動方向手前側に向かうに従ってその傾斜角度が徐々に浅くなるように形成される。
揺動アーム43は、傾斜部41が当接しつつ揺動する部材であって、筐体10の側板12の内面12c(図1参照)に配置される。揺動アーム43は、図5(a)〜(c)に示すように、アーム44、アーム支軸45、アーム付勢部46(後述の図6参照)、ローラー47、ローラー支軸48及びローラー付勢部49を備える。
アーム44は、側板12の内面12cに沿って揺動する角棒形の部材である。アーム44の先端には、二股部44fが形成される。二股部44fの間の凹溝には、ローラー47の外周面47gが接触する摩擦面44mが形成される。摩擦面44mは、図5(c)に示すように、ローラー47の外周面47gの湾曲形状に対応して湾曲している。すなわち、ローラー47と摩擦面44mとの接触面積は、ローラー47と傾斜面41vとの接触面積よりも大きくなっている。
アーム支軸45は、アーム44の基端に形成された貫通孔(不図示)に挿通されて、アーム44を揺動可能に支持する軸体である。
アーム付勢部46は、アーム44の下方に配置されて、アーム44を上方にある傾斜部41に向けて付勢する部材である。
ローラー47(摺動部、回転体)は、アーム44の先端に形成された二股部44fに配置されて、回転可能な円板形の部材である。ローラー47は、鉄鋼またはフッ素樹脂により形成される。
ローラー支軸48は、アーム44の二股部44fに形成された貫通孔44f1(案内部)に挿通されて、ローラー47を回転可能に支持する軸体である。
ローラー付勢部49は、圧縮ばねを有し、貫通孔44f1に沿ってローラー支軸48をアーム44の先端に向けて付勢する部材である。
ローラー47は、傾斜部41の傾斜面41vに押し付けられて摺動したり、傾斜面41vに沿って転走したりする。傾斜部41とローラー47が摺動する場合には、ローラー47の外周面47gと傾斜部41の傾斜面41vの間に摩擦力が発生する。一方、ローラー47が傾斜部41に沿って転走する場合には、ローラー47の外周面47gと傾斜部41の傾斜面41vの間に摩擦力は殆ど発生しない。
また、ローラー47は、アーム44の摩擦面44mに押し付けられて密着したり、摩擦面44mから離間したりする。ローラー47の外周面47gとアーム44の摩擦面44mが密着した場合には、外周面47gと摩擦面44mの間に大きな摩擦力が発生して、ローラー47の回転が抑制される。一方、ローラー47の外周面47gがアーム44の摩擦面44mから離間した場合には、外周面47gと摩擦面44mの間に摩擦力が発生せずに、ローラー47が回転可能となる。
続いて、上記構成の引込部30及び緩衝部40の動作を図6及び図7を参照して説明する。
図6は、本発明の実施形態に係る引込部30及び緩衝部40の動作図である。図7は、本発明の実施形態に係る緩衝部40の詳細な動作を説明する図である。なお、図6においては、視認性の向上のために、スライドレール25の構成を簡略化し、第一レール26はカム部材34のみを示し、第二レール27はピン誘導部材33のみを示す。
まず、図6(a)に示すように、筐体10から引出20が引き出されている状態では、スライドレール25が引き伸ばされて、第一レール26のカム部材34が第二レール27のピン誘導部材33よりも引出20の移動方向手前側(−X側)に位置する。
このとき、引込部30の保持ピン31は、ピン誘導部材33に保持され、カム部材34とは離間している。引込部30の保持ピン31は、引張ばね(不図示)の付勢力が作用した状態で待機位置(図6(d)に示す係止部61)に保持されている。
また、このとき、緩衝部40の傾斜部41と揺動アーム43も離間している。揺動アーム43は、ストッパー50によって水平よりもやや上方側に傾いた姿勢で保持されている。
次に、図6(b)に示すように、筐体10に向けて引出20が引き入れられる動作に伴って、第二レール27に向けて第一レール26が引き入れられる。そして、引込部30のカム部材34がピン誘導部材33に重なって、保持ピン31は、カム部材34の案内溝64(図6(a)参照)に入り込む。
さらに、第一レール26が引き入れられると、保持ピン31は、案内溝64の作用部66に突き当たって、作用部66に沿って高さ方向上側(+Z側)に移動し始める。これにより、保持ピン31は、ピン誘導部材33の誘導溝60の係止部61から離脱する。同時に、カム部材34の案内溝64では、保持ピン31が作用部66を通過してピン留置部67に入り込む。そして、保持ピン31がピン留置部67で係止される。
このとき、緩衝部40の傾斜部41と揺動アーム43は近接するが、まだ離間している。
次に、図6(c)に示すように、保持ピン31がカム部材34のピン留置部67に係止されると、引張ばねの付勢力により、保持ピン31は、ピン誘導部材33の案内溝62に沿って移動する。引張ばねの付勢力は、保持ピン31を介してカム部材34から第一レール26に作用する。これにより、第一レール26が第二レール27に向けて自動的に引き込まれる。
図6(c)に示すように、第二レール27に向けて第一レール26が自動的に引き込まれ始めると、緩衝部40の傾斜部41と揺動アーム43が当接する。そして、傾斜部41が第一レール26と共に引出20の移動方向奥側に移動すると、揺動アーム43のローラー47が傾斜部41の傾斜面41vに沿って摺動する。また、これに伴って、揺動アーム43のアーム44が下方に向けて揺動する。
ローラー47が傾斜面41vに沿って摺動することにより抵抗力が発生し、第一レール26を引き込む力が緩衝される。つまり、アーム44が下方に向けて揺動して傾斜部41との接触状態が変化することによって、引張ばねの付勢力に対する抵抗力が最初に大きくその後徐々に小さくなる。
最後に、図6(d)に示すように、第一レール26がストローク範囲の終端位置にまで引き込まれると、引張ばねの付勢力によってその位置に保持される。
このとき、緩衝部40の傾斜部41と揺動アーム43が最も近接する。揺動アーム43のローラー47が傾斜部41の傾斜面41vの奥側まで摺動する。これに伴って、揺動アーム43のアーム44が最も下方まで揺動する。
次に、緩衝部40の詳細な動作を説明する。
図6(c)及び図7(a)に示すように、傾斜部41が移動すると、揺動アーム43のローラー47が、傾斜部41の傾斜面41vに当接する。傾斜部41が揺動アーム43に当接すると、揺動アーム43は反力によって押し返される。これにより、図7(b)に示すように、ローラー付勢部49が伸縮して、ローラー支軸48及びローラー47がアーム44の基端に向けて移動する。そして、ローラー47の外周面47gがアーム44の摩擦面44mに接触する。
また、揺動アーム43は、水平よりもやや上方側に傾いた姿勢で待機しているため、下方に揺動したときには、図7(c)に示すように、ローラー47が一旦前方に移動することとなる。そうすると、傾斜部41が揺動アーム43に当接したときには、相対的にローラー47が押し込まれ、ローラー付勢部49が伸縮して、ローラー支軸48及びローラー47がアーム44の基端に向けて移動し易くなる。これにより、ローラー47の外周面47gがアーム44の摩擦面44mに接触に確実に接触する。
外周面47gと摩擦面44mの接触面積は、外周面47gと傾斜面41vの接触面積よりも大きい。このため、外周面47gと摩擦面44mとの間に発生する摩擦力は、外周面47gと傾斜面41vの間に発生する摩擦力よりも大きくなる。
このため、図7(c)に示すように、傾斜部41が引出20の移動方向奥側に移動すると、揺動アーム43のローラー47は、ローラー支軸48を中心にして回転することなく、傾斜部41の傾斜面41vに沿って摺動する。つまり、ローラー47は、傾斜面41vに沿って、摩擦力を受けながら滑る。したがって、緩衝部40の傾斜部41と揺動アーム43が当接したときに、引張ばねの付勢力に対する抵抗力が大きく作用する。
また、揺動アーム43のアーム44は、アーム付勢部46によって傾斜部41に向けて押し付けられる。このため、アーム付勢部46によってローラー47が傾斜面41vに押し付けられる力が、引込部30の引張ばねの付勢力に対する抵抗力となる。
アーム付勢部46によりローラー47が傾斜面41vに押し付けられる力は、アーム44の揺動角度が大きくなるに従って増大する。一方、引込部30の引張ばねに蓄勢された付勢力は、第一レール26が第二レール27に向けて引き込まれるに従って減少する。
傾斜部41の傾斜面41vは、引出20の移動方向に対して傾くように形成される。そうすると、傾斜部41の移動距離に対して、ローラー47の傾斜面41vに沿う摺動距離が大きくなる。
傾斜面41vがθ度の角度で傾斜する場合は、傾斜部41の移動距離をαとすると、ローラー47の傾斜面41vに沿う摺動距離はα/cosθとなる。したがって、傾斜面41vとローラー47の間に発生した抵抗力が大きくなる。よって、引込部30が第一レール26を引き込む力が緩衝部40により緩衝される。つまり、第一レール26の移動速度が減速する。
傾斜部41の傾斜面41vの先端は、引出20の移動方向に対して大きく傾くように形成される。このため、傾斜面41vとローラー47の間に、大きな抵抗力が発生する。したがって、引込部30が第一レール26を引き込む力が緩衝部40により大きく緩衝される。
上述したように、傾斜部41が揺動アーム43に当接すると、揺動アーム43は引出20の移動方向奥側に向かって力を受ける。この力は、引出20の移動方向に対してやや下方に傾いている。このため、図7(c)に示すように、傾斜部41が引出20の移動方向奥側に移動すると、揺動アーム43は、高さ方向下側を向く力を受けて、下方に向けて揺動し始める。
図7(d)に示すように、さらに傾斜部41が引出20の移動方向奥側に移動すると、揺動アーム43が下方に向けて揺動しつつ、ローラー47が傾斜面41vに沿って摺動する。傾斜面41vは、緩やかな円弧形を描くように形成されているので、傾斜面41vの角度が徐々に小さくなる。
このため、傾斜部41の移動距離に対するローラー47の傾斜面41vに沿う摺動距離の比率が徐々に小さくなる。したがって、引込部30の引張ばねの付勢力に対する抵抗力が小さくなる。
最後に、図6(d)及び図7(e)に示すように、傾斜部41と揺動アーム43が最も近接してローラー47が傾斜部41の傾斜面41vの終端まで摺動すると、揺動アーム43のアーム44が最も下方まで揺動する。
このとき、傾斜面41vは、X−Y平面に対してほぼ平行になる。このため、傾斜部41の引出20の移動方向の移動距離とローラー47の傾斜面41vに沿う摺動距離がほぼ等しくなる。したがって、引込部30の引張ばねの付勢力に対する抵抗力が最小になる。つまり、引張ばねの付勢力に対する緩衝部40の緩衝作用が殆どなくなる。
このように、緩衝部40は、接触当初に傾斜部41と揺動アーム43との間に摩擦力を発生させ、また、揺動アーム43の揺動角度によって引込部30の引張ばねの付勢力に対する抵抗力を変化させるので、引込部30が引出20を筐体10に向けて付勢するときの力を緩衝することができる。緩衝部40は、引込部30の引張ばねの付勢力に対して、最初は大きく緩衝し、徐々に緩衝が小さくなり、最後は殆ど緩衝しない。つまり、引込部30と緩衝部40を併用することにより、引出20が人手を介さずにゆっくりと閉まるソフトクローズが可能となる。
また、緩衝部40は、金属や耐熱性の高い樹脂により構成されている。つまり、緩衝部40は、温度により特性(粘性)が変化するオイル等を用いていない。このため、緩衝部40は、周囲温度に影響されることなく、緩衝作用を発揮することができる。したがって、引出装置1は、例えばキッチングリル等に好適に用いることができる。
筐体10から引出20を引き出す場合には、引込部30と緩衝部40は、例えば図7(d)→図7(c)→図7(b)→図7(a)というように、上述した動作とほぼ逆の動作をする。ただし、アーム付勢部46とローラー付勢部49は、上述した動作とは異なる動作をする。
アーム付勢部46は、揺動アーム43のアーム44を傾斜部41の傾斜面41vに向けて押し付ける。このため、筐体10から引出20を引き出すときには、アーム付勢部46は、ローラー47が傾斜面41vを押し出すように作用する。つまり、筐体10から引出20を引き出すときに、小さな力で引き出すことが可能になる。
また、ローラー付勢部49は、ローラー支軸48に軸支されたローラー47をアーム44の先端に向けて押し付ける。このため、筐体10から引出20を引き出すときには、ローラー付勢部49は、ローラー47の外周面47gをアーム44の摩擦面44mから離間させる。これにより、ローラー47と摩擦面44mの間には摩擦力は発生せずに、ローラー47がローラー支軸48を中心に回転する。また、ローラー47が回転するので、ローラー47と傾斜部41の間にも摩擦力は発生せずに、ローラー47が傾斜部41の傾斜面41vに沿って転走する。したがって、筐体10から引出20を引き出すときに、小さな力で引き出すことが可能になる。
緩衝部40の変形例について説明する。
図8は、上述した本発明の実施形態に係る傾斜部41の変形例を示す図であって、(a)傾斜部51、(b)傾斜部52を示す。図9は、上述した本発明の実施形態に係る揺動アーム43の変形例であって、揺動アーム53を示す図である。
緩衝部40は、傾斜部41に代えて、傾斜部51や傾斜部52を用いることができる。
図8(a)に示すように、傾斜部51は、傾斜面51vが湾曲せずに、直線状に形成される。つまり、引出20の移動方向に対する角度が一定に形成される。
図8(b)に示すように、傾斜部52は、傾斜面52vが湾曲せずに、段階的に傾斜する。つまり、引出20の移動方向に対する角度が段階的に小さくなるように形成される。この傾斜部52は、複数の傾斜部により構成されてもよい。
傾斜部51や傾斜部52を用いた場合であっても、上述した効果と同様の効果が得られる。
緩衝部40は、揺動アーム43に代えて、揺動アーム53を用いることができる。
図9に示すように、揺動アーム53は、ローラー47、ローラー支軸48及びローラー付勢部49を備えていない。揺動アーム53は、アーム54の先端に円弧部55(摺動部)が形成される。
筐体10に向けて引出20を引き入れる場合には、揺動アーム43のローラー47は回転しない。これと同様に、揺動アーム53の円弧部55は回転しない。このため、上述した効果と同様の効果が得られる。
ただし、筐体10から引出20を引き出す場合には、揺動アーム43のローラー47は回転するのに対して、揺動アーム53の円弧部55は回転しない。このため、揺動アーム53を用いた場合には、筐体10から引出20を引き出すときに、若干の抵抗力が発生する。
上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
緩衝部40は、筐体10に向けて引出20を引き入れるときに、傾斜部41が揺動アーム43に向けて移動する場合に限らない。揺動アーム43が傾斜部41に向けて移動する場合であってもよい。
筐体10に向けて引出20を引き入れるときに、揺動アーム43のローラー47が回転しない場合に限らない。
ローラー47がアーム44の摩擦面44mから離間して傾斜部41の傾斜面41vを転走する場合であってもよい。この場合であっても、アーム付勢部46によりローラー47を傾斜部41に向けて強力に押し付ければよい。ローラー47を傾斜部41に対して強力に押し付けることにより、ローラー47と傾斜部41の間に摩擦力を発生させることができるからである。
また、ローラー47がアーム44の摩擦面44mに摺動しながら傾斜部41の傾斜面41vを転走する場合であってもよい。この場合には、ローラー47とアーム44の間の摩擦力が大きくなる。このため、ローラー47とアーム44の間の摩擦力が、ローラー47と傾斜部41の間の摩擦力に代わって、引込部30の引張ばねの付勢力に対する抵抗力となる。
摺動部の形状は、円弧状に限らない。摺動部と傾斜面の接触面積が変化しなければ、摺動部の形状は任意に設定できる。
引出20は、シングルのスライドレール25に代えて、センターメンバを有するダブルスライドレールを用いてもよい。
また、引出20は、スライドレール25に代えて、リニアガイド等の他の案内装置を用いてもよい。例えば、ボール28を有しない、滑り案内装置等を用いてもよい。
1 引出装置 10 筐体 20 引出 25 スライドレール(案内装置) 26 第一レール(移動部材) 27 第二レール(固定部材) 30 引込部 40 緩衝部 41,51,52 傾斜部 41v 傾斜面 43,53 揺動アーム 44 アーム 44m 摩擦面 44f 貫通孔(案内部) 46 アーム付勢部 47 ローラー(摺動部、回転体) 47g 外周面 51v,52v 傾斜面 55 円弧部(摺動部)

Claims (5)

  1. 固定部材と、
    前記固定部材に対して移動自在な移動部材と、
    前記移動部材を前記固定部材に向けて付勢する引込部と、
    前記移動部材が前記引込部により前記固定部材に向けて付勢される速度を調整する緩衝部と、
    を備え、
    前記緩衝部は、
    前記固定部材又は前記移動部材の一方に設けられ、移動方向に対して傾斜する傾斜面を有する傾斜部と、
    前記固定部材又は前記移動部材の他方に設けられ、前記傾斜面に当接して摺動する摺動部及び揺動可能なアームを有する揺動アームと、
    前記揺動アームを前記傾斜部に向けて付勢するアーム付勢部と、
    を備えることを特徴とする案内装置。
  2. 前記摺動部は、
    前記アームに軸支された回転体であることを特徴とする請求項1に記載の案内装置。
  3. 前記アームは、
    前記回転体を前記アームの長手方向に案内する案内部と、
    前記回転体の外周面が押し付けられる摩擦面と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の案内装置。
  4. 前記回転体と前記摩擦面との接触面積は、前記回転体と前記傾斜面との接触面積よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の案内装置。
  5. 側方に開口を有する筐体と、
    前記筐体に対して前記開口から収容される引出と、
    前記引出を前記筐体に向けて引き込む方向に付勢する引込部と、
    前記引出が前記引込部により前記筐体に引き込まれる速度を調整する緩衝部と、
    を備え、
    前記緩衝部は、
    移動方向に対して傾斜する傾斜面を有する傾斜部と、
    前記傾斜面に当接して摺動する摺動部及び揺動可能なアームを有する揺動アームと、
    前記揺動アームを前記傾斜部に向けて付勢するアーム付勢部と、
    を備えることを特徴とする引出装置。
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