JP2015208302A - 元竿の竿尻端構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 元竿2の竿尻端に、内向きに膨出する内向き膨出部3aを形成する。円周方向複数個所に外周面から内向き膨出部3aの内周面に亘って連通する切り込み溝を形成して、ギンバル部3を形成する。その切り込み溝でギンバル部3における竿先側に向けて凹入する係合溝3Dを形成してある。ギンバル部3は、元竿2と繊維強化樹脂で一体形成してある。
【選択図】 図2
Description
また、金属製であるがゆえに、剛性に劣る面があり、十分元竿の姿勢を制御し難い場合もあった。
また、更には、コスト面で改善の余地があった。
請求項1に係る発明の特徴構成は、元竿の竿尻端に、竿先側に向けて凹入する係合溝を円周方向複数個所に亘って有するギンバル部を形成するとともに、前記ギンバル部を繊維強化樹脂材によって前記元竿と一体形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
つまり、ギンバル部を繊維強化樹脂材で形成した。そして、竿先側に向けて凹入する係合溝を円周方向複数個所に亘って形成している。その係合溝を釣り人が装着しているフィッシングベルトに設けた受止用係止扞に係合させるだけで、魚を煽り操作して引き上げる際に、元竿等の姿勢を安定させて引き上げ操作等を容易に行えるようにできる。
このように、金属製のギンバルと同様の機能を発揮しながら、繊維強化樹脂材であるので、高剛性であり、かつ、軽量であり、製造コストも低廉であるギンバル部を形成でき、元竿の竿尻端構造を提供できるに至った。
しかも、ギンバル部が繊維強化樹脂製であるので、元竿と同様の材料で一体に形成することが可能であり、製作上も簡易に採用できる。
請求項2に係る発明の特徴構成は、前記ギンバル部を形成するに、内向きに膨出する内向き膨出部を形成するとともに、前記元竿の外周面から前記内向き膨出部の内周面に亘って連通する切り込み溝を形成し、その切り込み溝を前記係合溝に形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
ギンバル部の係合溝としての切り込み溝を形成する為に、元竿の竿尻端部分を内向きに膨出する部分に形成することによって、切り込み溝を形成しても大きな強度低下を来たさない。
このことによって、その係合溝を釣り人が装着しているフィッシングベルトに設けた受止用係止扞に係合させるだけで、魚を煽り操作して引き上げる際に、元竿等の姿勢を安定させて引き上げ操作等を容易に行えるようにできる。
しかも、強度を稼ぐ方法が、内周面を内向きに膨出させるものであるために、外周面での膨出が抑えられ、形状等を良好なものにできる。
請求項3に係る発明の特徴構成は、元竿の内周面を軸線方向の全長に亘って竿尻側程所定の小さなテーパで拡径する内径面に形成するとともに、前記元竿の竿尻端の外周面に、外向きに膨出する外向き膨出部を形成し、前記元竿の外周面から前記外向き膨出部の外周面に亘って連通する切り込み溝を形成し、その切り込み溝を前記係合溝に形成して前記ギンバル部を形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
ギンバル部の係合溝としての切り込み溝を形成する元竿の竿尻端部分を外向きに膨出する部分に形成することによって、切り込み溝を形成しても大きな強度低下を来たさない。
このことによって、その係合溝を釣り人が装着しているフィッシングベルトに設けた受止用係止扞に係合させるだけで、魚を煽り操作して引き上げる際に、元竿等の姿勢を安定させて引き上げ操作等を容易に行えるようにできる。
しかも、元竿の内周面を軸線方向の全長に亘って竿尻側程所定の小さなテーパで拡径する内径面に形成することができる。
このことによって、例えば、テーパが1〜3/1000mmのマンドレルを使用して通常の方法で元竿を作成する際に同時にギンバル部分も同一テーパの内周面径で作成することができ、従来のように、ギンバル部分を元竿とは別個の製造方法で製造する必要がない。
請求項4に係る発明の特徴構成は、前記ギンバル部の内向き膨出部及び外向き膨出部を、強化繊維の向きを竿軸線に対して傾斜する向きに引き揃えかつ互いに強化繊維同士が交差する状態に引き揃えたクロス状の繊維強化樹脂シートを重ね合わせて、形成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
ギンバル部を構成する膨出部に、クロス状の繊維強化樹脂シートを配することによって、ギンバル部に係る円周方向に作用する捩じり力に対する強度を確保することができ、高剛性とともに曲げだけなく捩じりにも強いギンバルを形成することができる。
請求項5に係る発明の特徴構成は、前記強化繊維を互いに交差する状態に配置するとともに、強化繊維同士を編み込んでギンバル部を形成する点にあり、その作用効果は次の通りである。
互いに繊維同士を編み込むことによって、繊維同士の連結力が高まり、ギンバル部の強度を一層高めることができる。
図1、2に示すように、並継竿Aは、竿先側竿体1と元竿としての竿元側竿体2とを連結して構成されている。竿先側竿体1には、釣り糸を誘導する釣り糸ガイド1Aが取付られている。竿元側竿体2には、リールを装着するリールシート2Aが取り付けてあり、竿尻端にギンバル部3が形成してある。ギンバル部3に対しては樹脂・合成ゴム・金属製の尻栓4が設けてある。
竿元側マンドレル部5Bは、先側端から元側端に掛けて、一定径の円柱状に形成してある。
したがって、上記実施例では内側プリプレグシート6を複数枚巻き付けたが、例えば、単一の幅広いシートであっても、複数プライ巻き付けて前記段差5Cを解消できるものであればよい。
また、強化繊維をクロス状に配置したプリプレグシートを使用したが図4(c)に示すように、強化繊維の向きが竿軸線に対して傾斜する状態で引き揃えられた上プリプレグシート6Bと強化繊維cが上プリプレグシート6Bのものと交差する状態に配置された下プリプレグシート6Cとを重ね合わせたバイアス式のプリプレグであってもよい。
外側プリプレグシート7を巻回した後には、補強プリプレグシート8を厚肉筒状体3Aの外周面に巻回する。
図4(e)に示すように、補強プリプレグシート8は、軸芯長が竿元側マンドレル部5Bの軸芯長よりやや長い短プリプレグシートであり、かつ、強化繊維の向きが竿軸線に対して傾斜する状態でかつ互いに竿軸線位置で交差するクロス状のプリプレグシートに形成してある。
この補強プリプレグシート8によって、厚肉筒状体3Aにおける外周面を竿尻端側に向けて縮小する傾斜面を形成する。
第1実施形態では、ギンバル部3を形成するのに、内向き膨出部3aを形成するもので説明した。この第2実施形態では、竿元側竿体2の外周面から膨出する外向き膨出部について説明する。
図5に示すように、この種の釣り竿は、バット11と釣り竿本体12とで構成されるもので、釣り竿本体12を好みのものと取り換えて愛用のバット11に適合させて使用できるようになっている。
ギンバル部3を形成するのに、外向きに膨出する外向き膨出部11aを採用した。このことによって、バット11の元竿部分11Dの内側には、第1実施形態と異なり、竿尻側程大径化する一定のテーパの内径面11bが形成される。
この3枚のプリプレグシート14を重ねて巻回することによって、バット11の元竿部分11Dを形成する。
(1) 第2実施形態として、バットの竿尻後端にギンバル部3を形成したものを示したが、通常の元竿の竿尻端に外向き膨出部を形成してギンバル部3を形成してもよい。
更には、プリプレグシートではなく、プリプレグテープを使用してもよい。
2 竿元側竿体(元竿)
3 ギンバル部
3a 内向き膨出部
3D 係合溝
5、13 マンドレル
5A 竿先側マンドレル部
5B 竿元側マンドレル部
7 内側プリプレグシート
11D 元竿部分
11a 外向き膨出部
11b 内径面
Claims (5)
- 元竿の竿尻端に、竿先側に向けて凹入する係合溝を円周方向複数個所に亘って有するギンバル部を形成するとともに、前記ギンバル部を繊維強化樹脂材によって前記元竿と一体形成してある元竿の竿尻端構造。
- 前記ギンバル部を形成するに、内向きに膨出する内向き膨出部を形成するとともに、前記元竿の外周面から前記内向き膨出部の内周面に亘って連通する切り込み溝を形成し、その切り込み溝を前記係合溝に形成してある請求項1記載の元竿の竿尻端構造。
- 元竿の内周面を軸線方向の全長に亘って竿尻側程所定の小さなテーパで拡径する内径面に形成するとともに、前記元竿の竿尻端の外周面に、外向きに膨出する外向き膨出部を形成し、前記元竿の外周面から前記外向き膨出部の外周面に亘って連通する切り込み溝を形成し、その切り込み溝を前記係合溝に形成して前記ギンバル部を形成してある請求項1記載の元竿の竿尻端構造。
- 前記ギンバル部の内向き膨出部及び外向き膨出部を、強化繊維の向きを竿軸線に対して傾斜する向きに引き揃えかつ互いに強化繊維同士が交差する状態に引き揃えたクロス状の繊維強化樹脂シートを重ね合わせて、形成してある請求項2又は3記載の元竿の竿尻端構造。
- 前記強化繊維を互いに交差する状態に配置するとともに、強化繊維同士を編み込んで前記ギンバル部を形成する請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載の元竿の竿尻端構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014093204A JP2015208302A (ja) | 2014-04-28 | 2014-04-28 | 元竿の竿尻端構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014093204A JP2015208302A (ja) | 2014-04-28 | 2014-04-28 | 元竿の竿尻端構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015208302A true JP2015208302A (ja) | 2015-11-24 |
Family
ID=54611060
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014093204A Pending JP2015208302A (ja) | 2014-04-28 | 2014-04-28 | 元竿の竿尻端構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2015208302A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2014
- 2014-04-28 JP JP2014093204A patent/JP2015208302A/ja active Pending
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